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【今日のストレス明日の病気】ストレスでのどに不快な引っかかり…咽喉頭異常感症


「弱ったなぁ…」が口癖のJさん(33)。事実、彼は弱っている。そしてその悩みは“のどの不快な症状”となって、さらに彼を弱らせるのだ。

 Jさんは作業会社の安全衛生課主任。課の構成は課長と彼と女子職員2人の計4人なのだが、Jさんを除く3人がまったくの役立たずなのだ。

 課長は毎朝書類に目を通すと、「ちょっと現場に行って来る」と出かけてしまい、夕方まで戻ってこない。実際にはどこの現場にも行っていないのだが、そもそも定年前のお飾り課長なので、実務に大きな影響はない。

問題なのは女子職員だ。課長が出かけてしまうとお菓子と雑誌と携帯電話を机に並べて、完全な昼休み状態。Jさんが注意すると「課長には何も言えないくせに、こっちには強気かよ。

ああ、うっぜー!」となる。やむなく4人分の業務をこなさなければならないJさんは常にてんてこ舞い。

 周囲からは「まるでスーパーマンだね」と同情混じりの称賛を受けるが、まるでうれしくない。こんな状態がもう2年。彼が弱るのも無理はない。

 のどに不快な症状が出始めたのは半年ほど前のこと。何かが詰まっているような、唾を飲み込もうとすると引っかかるような、いずれにしても“うっぜー”感じである。この症状は出ない日もあるが、気になりだすと止まらない。

病院に行きたいのだが、忙しくて時間がない。彼にできることは、のど仏のあたりをさすりながら、「弱ったなぁ…」とつぶやくことくらい。

【一度はファイバーでの検査を】

 「咽喉頭異常感症の可能性が高いですね」と語るのは、東京・新宿区にあるふたば耳鼻咽喉科の浜田はつみ院長。因果関係ははっきりしないが、ストレスがたまった時などにおこることがある精神的な症状だという。

 「逆流性食道炎や頚椎の変形、また、のどにがんができている可能性もありますが、多くは気のせい。

下咽頭ファイバーや喉頭ファイバーで見て、異常がないことが明らかになれば、安心して症状も次第に消えていくことが多い。ただし重大疾患を否定するためにも、一度は受診して検査を」と浜田医師。病院には“安心”が待っているのに、それを阻む上司と部下。ああ、弱った弱った…。

【今日のストレス明日の病気】ストレスでのどに不快な引っかかり…咽喉頭異常感症  


「弱ったなぁ…」が口癖のJさん(33)。事実、彼は弱っている。そしてその悩みは“のどの不快な症状”となって、さらに彼を弱らせるのだ。

 Jさんは作業会社の安全衛生課主任。課の構成は課長と彼と女子職員2人の計4人なのだが、Jさんを除く3人がまったくの役立たずなのだ。

 課長は毎朝書類に目を通すと、「ちょっと現場に行って来る」と出かけてしまい、夕方まで戻ってこない。実際にはどこの現場にも行っていないのだが、そもそも定年前のお飾り課長なので、実務に大きな影響はない。

問題なのは女子職員だ。課長が出かけてしまうとお菓子と雑誌と携帯電話を机に並べて、完全な昼休み状態。Jさんが注意すると「課長には何も言えないくせに、こっちには強気かよ。

ああ、うっぜー!」となる。やむなく4人分の業務をこなさなければならないJさんは常にてんてこ舞い。

 周囲からは「まるでスーパーマンだね」と同情混じりの称賛を受けるが、まるでうれしくない。こんな状態がもう2年。彼が弱るのも無理はない。

 のどに不快な症状が出始めたのは半年ほど前のこと。何かが詰まっているような、唾を飲み込もうとすると引っかかるような、いずれにしても“うっぜー”感じである。この症状は出ない日もあるが、気になりだすと止まらない。

病院に行きたいのだが、忙しくて時間がない。彼にできることは、のど仏のあたりをさすりながら、「弱ったなぁ…」とつぶやくことくらい。

【一度はファイバーでの検査を】

 「咽喉頭異常感症の可能性が高いですね」と語るのは、東京・新宿区にあるふたば耳鼻咽喉科の浜田はつみ院長。因果関係ははっきりしないが、ストレスがたまった時などにおこることがある精神的な症状だという。

 「逆流性食道炎や頚椎の変形、また、のどにがんができている可能性もありますが、多くは気のせい。

下咽頭ファイバーや喉頭ファイバーで見て、異常がないことが明らかになれば、安心して症状も次第に消えていくことが多い。ただし重大疾患を否定するためにも、一度は受診して検査を」と浜田医師。病院には“安心”が待っているのに、それを阻む上司と部下。ああ、弱った弱った…。

【今日のストレス明日の病気】東京に転勤、慣れない土地で疲労が蓄積…「金縛り」


午前5時。東京郊外のワンルームマンションで、Yさん(28)は苦しんでいた。この1年ほど、たびたび同じ苦痛を味わうというYさん。彼を脅かす存在とは、「金縛り」だ。

 彼は東北地方のある都市で生まれた。地元の高校から地元の大学に進み、地元の企業に就職した。昨今珍しい地元愛に満ちた青年だが、仕事も真面目で社内での評判もいい。

 しかし、結果としてそんな好印象が災いした。中央への進出をもくろむ会社上層部の目にとまり、新設された東京事業所に送り込まれたのがちょうど1年前のこと。

 「僕はホントの内弁慶で、地元じゃないと何もできないんです」と語る彼は、そこが東京だ、というだけで緊張してしまい、買い物をするだけでも冷や汗タラタラ。

「知らない店には敷居が高くて入れない」というYさん。地元にもあるチェーン店なら入れるので、食事はファストフード、買い物はコンビニの一辺倒。

 東京に来てからというもの、彼にとっては日々の生活のすべてがストレスとなる。当然寝つきも悪い。深夜まで悶々と過ごし、ようやくウトウトしたところで、恐怖の“金縛りアワー”が始まるのだ。

 「とにかく動けないんです。どんなに頑張っても指を1センチも動かすことができない。せめて寝返りを打ちたいのに、肩ががっちり固まっていて、どうすることもできない。東京に来るまで、こんなことなかったのに…」

 この状態を横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長の山本晴義医師が解説する。

 「おそらく彼は非常に疲れているのでしょう。金縛りは疲労が蓄積した時に起こりやすい現象。肉体的な疲労に強いストレスが加わり、自律神経のバランスが乱れたことで、金縛りが出やすい状況を作り出していることが考えられます」

 そもそも金縛りとは、意識はあるのに体が眠っている状態。山本医師も「精神安定剤や睡眠薬が効果を発揮することは少なくない」と指摘する。そもそも体が疲れているのに、ぐっすり眠れない-という状況自体、バランスが取れていない証拠だろう。

 会社からは「あと2年は頑張ってくれ」と言われているYさん。今度の週末、たとえ1泊でもいいから地元に帰って、おいしい空気を吸ってきたらどうですか?

【今日のストレス明日の病気】“トイレの位置”問題で…便秘から裂肛に「切れ痔」


大学は出たが就職せず、アルバイトを続けていたMさん(27)。今年の夏から小さな会社の総務部に勤めていたが、このオフィスには構造的な問題があった。

それは彼にとって大きなストレスとなり、結果として彼はパンツを赤く染めることに…。

 会社の構造的な問題とは、“トイレの位置”。古い小さなオフィスビルに入っているため、トイレは部屋の中にある。用を足していても、扉1枚隔てた向こうでは、みんなが普通に仕事をしている。

そこでの会話が聞こえてくる状況で、心地よい排便をする勇気は彼にはない。こちらの音や気配もフロアに伝わってしまいそうで不安になるのだ。

 そのため彼は、会社では極力トイレに行かないようにしていたが、それがいつしか慢性的な便秘を招き、便が固形化。ついに“裂肛”という最悪の事態を招いたのだ。

 「Mさんのような経緯で切れ痔になる人は非常に多い」と語るのは、日本橋レディースクリニック院長の野澤真木子医師。背景にストレスの存在を指摘する。

 「日常的に排便を我慢していると、便が硬くなって便秘になりやすくなる。加えて、トイレに行きにくいという状況もストレスとなり、腸の運動の不調を招いて下痢や便秘になる。

便秘ばかりでなく下痢もお尻には悪影響。切れ痔になると排便時に肛門が痛むので、さらに排便を我慢するようになり、これが切れ痔を悪化させることになる」

 野澤医師によれば、正常な便とは「歯磨き粉のような柔らかさ」で、“コロコロ便”は明らかに水分不足。そんな便がたとえ毎日出ても、立派な便秘に分類されるとのこと。

 さすがにあわてたMさん。病院でもらった軟膏を塗っていたら、次第に症状は改善した。しかし、慢性化した裂肛は手術が必要になることもある。痔核や切れ痔による出血だと思っていたら、じつは大腸がんだった-ということもなくはない。

 切れ痔をきっかけに、アルバイト生活に区切りをつけ、就職活動をする決心をしたMさん。会社選びのポイントは“トイレの場所”。交通の便より自分の便を大切に-

【今日のストレス明日の病気】ホルモン系にダメージ、悪影響…「副腎疲労症候群」 FC2 Analyzer


Kさん(47)は疲れ切っていた。リストラは免れたものの、業務量は倍増。たまの休みは寸暇を惜しんで睡眠に当てているのに、疲れは一向に消える気配はない。原因は一体何なのか…。

 課長職のKさんのチームは、以前は9人で構成されていた。ところが不況のあおりで人員削減が行われ、今ではたった4人になってしまった。

 それでも、一時はKさん自身の存在も危うかったことを考えれば、残れただけでもよしとしなければならないのだが、1人にのしかかる膨大な業務量の多さは尋常ではない。

連日の残業だけでは追いつかず、早朝出勤や休日出勤も当たり前になった。たまに休める日には、終日寝て過ごしているのだが、疲れはまるで取れない。

 「これって肝炎? もしかして白血病?」

 疲労のせいで思考も悪い方向にしか働かない。

 そんな彼の症状を見て、「副腎疲労症候群の疑いがあります」と語るのは、日米双方で医師免許を持つ齋藤真嗣医師だ。

 慢性疲労症候群なら聞いたことがあるが、副腎疲労-とは耳慣れない。齋藤医師が解説する。

 「症状は慢性疲労-に似ており、また副腎疲労-は医師の間でも認知度が低いため、確定診断がつかないことの多い疾患です。ストレスによってダメージを受けるのは自律神経系とホルモン系の2系統。

このうちホルモン系に影響が出た場合、コルチゾールというストレスホルモン値が上昇して糖分を作り、これをストレスを受けた細胞に送ることで疲労が治まる。

ところが、副腎の機能が低下してコルチゾールを作れなくなると、この機構が破たんしてしまい、疲労が取れなくなるのです」

 齋藤医師によるとこの疾患、「ギャバ」というアミノ酸の一種が効果を示すという。

 「ギャバは医薬品もありますが、日本ではこの疾患への適用が認められていません。トマトに多い成分なので、地中海料理を中心とした食生活に、サプリメントで補うのが効果的」(齋藤医師)

 この話を聞いたKさん、「トマトはあまり好きじゃないんですよねぇ」と浮かない顔。いい年して好き嫌いなんか言っていないで、食べなさい、トマト!

【今日のストレス明日の病気】彼から突然別れを告げられ、汗や動悸…「バセドー病」


出版社に勤務するI子さん(37)は、20代でバセドー病を患った。投薬治療でいったんは治ったかに見えたのだが、ここにきて突然の再発。しかも今度は手術を余儀なくされるハメに…。その背後に“失恋”があったのだ。

 I子さんには、4つ年下の恋人がいた。何度か結婚話は出たが、なんとなくズルズルと…という関係が続いていた。

 彼女が以前バセドー病で治療を受けていたことは彼も知っている。しかし、外観上の症状はなく、また付き合い始めてからは大汗や動悸といった特徴的な症状も出なかったことから、お互いに病気のことは忘れていた。

 ところが1年前、事態は急転。何の前触れもなく彼氏から別れを告げられたのだ。聞けば、I子さんとは別に付き合い出した女性が妊娠し、結婚することになったという。

 突然の出来事は強烈なストレスとなってI子さんを襲う。ストレス食いの癖のある彼女は、一心不乱に食べまくった。ところが、食べれば食べるほど体重が落ちてくるのだ。

わずか2カ月の間に10キロのウエートロス。同時に汗や動悸という、以前味わったあの嫌な症状がぶり返してきたのだ。あわてて内分泌科医を受診。案の定「バセドー病の再発」と診断された。

 「バセドー病は、甲状腺機能が高ぶって甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気。じっとしていても体内では運動をしているのと同じ状態となるため、汗や動悸といった症状が出る」と説明するのは、日本医科大学内分泌外科の清水一雄教授。ストレスが引き金になって再発や悪化を招くことが少なくないという。

 「抗甲状腺薬を長期的に投与することで症状を抑えることは可能ですが、ストレスがかかると甲状腺を刺激する抗体が出て、これに反応してホルモンが大量に分泌されて症状を起こす」と清水医師。I子さんのケースが、まさにこれなのだ。

 今回は投薬治療では無理と判断され手術に踏み切ったが、逆にこの病気は手術で完治する可能性が高い。

 病気とも、悲しい思い出とも決別したI子さん。ちょっぴりふっくらして色っぽくなったと社内では評判だ。早く次のお相手を探してください。

【今日のストレス 明日の病気】ストレスで肩こり・首痛… 筋肉の過緊張から血流不足に



寅さんの家の裏の工場のタコ社長は、いつも「借金で首が回らない」と嘆いていたが、あれは医学的に間違いではないらしい。

返済に窮するような借金をすると、そのストレスで首が痛くなることがあるというのだ。

 Kさん(44)は小さな印刷会社の専務さん。登記上は父親が社長だが、実質的には代替わりし、息子のKさんが切り盛りしている。

 「実直」という言葉が服を着たような真面目人間。ばかが付くほどの正直者で、営業センスにやや欠ける。要領の悪さが災いしてか、いまだアベノミクスの恩恵には浴してはいない。もっと言えば、Kさんの代になって会社は“左前”なのだ。

 「月ごとに自転車操業に近づいている。この夏はどうにか形ばかりの賞与を出したものの、このままでは冬は無理かも。というより、冬まで会社がもつかどうか…」

 夏だというのに薄ら寒い話をしては、深いため息をつく。

 そんなKさん、最近、首が痛いという。以前から肩こりではあったのだが、それが発展して「痛み」になってしまった。

 「ストレスで肩こりとなり、さらに首痛を起こすことはよくあること」と話すのは、東邦大学医学部整形外科教授の池上博泰医師。そのメカニズムを聞いた。

 「首には自律神経が通っていて、ストレスなどで自律神経のバランスが崩れると重い頭をささえる首の筋肉が過緊張します。これが首や背中の筋肉の血流不足となり、疲労物質がたまりやすくなり、肩こりや頭痛を引き起こすこともあります」

 池上医師によると、肩や首の緊張を感じた時点で、適度にストレッチをしたり、マッサージに行って血流をよくするだけでもだいぶラクになるというのだが…。

 「肩こりで死ぬことはないので、それを極度に心配する必要はありませんが、肩こりや首痛に隠れて重大な疾患が潜んでいる危険性は捨てきれません。

長く症状が続き、痛みがひどい場合には一度、検査をして、心筋梗塞や肺がん、頸椎のヘルニアなどがないことを確認したほうがいいでしょう」と池上医師。

 銀行も、融資とは言わないまでも、せめてKさんの検査費用だけでも貸してあげてはもらえないものだろうか…。 

【今日のストレス明日の病気】便秘続きで切れ痔繰り返し肛門が…「見張りイボ」  


Jさん(33)はある日気が付いた。肛門に小さなイボがあることに。

「ああ、俺もイボ痔ができてしまったか…」と嘆いていたが、これといって痛くも痒くもない。じつはこれ、痔ではなく「見張りイボ」という“皮膚のたるみ”なのだが…。

 そもそも「見張りイボ」って何なのか。アイビー大腸肛門クリニックの山田麻子院長が解説する。

 「見張りイボは医学的には“皮垂(ひすい)”とよばれる症状。肛門周辺の皮膚がたるんだもので、これ自体は病気ではありません」

 では、なぜそんなたるみができるのか。

 「原因は 切れ痔。肛門の一部が切れるのが裂肛、つまり切れ痔ですが、この切れ痔が治って、切れた個所が再びくっついたときに、余った皮膚が肛門の外に出ることがある。

これが見張りイボです。反対に肛門の内側に突出すると“肛門ポリープ”となります」(山田医師)。

 たしかにJさんはここ数年、たびたび切れ痔を繰り返してきた。同居する自分の両親と妻の折り合いが悪く、常に板挟みの状態。会社から帰ると双方からのクレーム処理に追われる毎日で、ストレスによる便秘が常態化していたのだ。

 「便秘が続くと、どうしても便が硬くなるので、排便時に肛門がダメージを受けることになる。人によっては切れ痔を繰り返すこともあり、結果として見張りイボを作り出す温床となるのです」と山田医師。

 イボの存在を知ってからというもの、Jさんは気になって仕方がないという。できることなら取ってしまいたいのだが、山田医師はこう指摘する。

 「イボが大きくて下着と擦れて出血するような場合は手術で切除することもありますが、そうでなければ無理して取る必要はありません。

切除すると、切除面を縫い合わせることで新たなイボができて、場合によっては元のイボよりも大きくなる危険性さえある。それよりも切れ痔を再発させないほうが大事ですよ」

 先日、妻にイボのことを打ち明けると、「そんなことで悩んでいられていいわね!」と吐き捨てられてしまった。切れ痔の再発は近い。いっそのこと、イボの成長を楽しみにしてみたら?

【今日のストレス 明日の病気】 がん再発予防に“ストレス対策”重要!


がんの手術が成功して、せっかく社会復帰を果たしても、体と心の用心を怠ると再発や転移のリスクが高まる。何より重要なのが「ストレス対策」なのだが…。

 Tさん(64)は1年前に食道がんの手術を受けた。胃カメラ検査で見つかった早期がんを、内視鏡手術で摘出し、事なきを得たのだ。

 さすがにTさんも、がんを経験してからは生活を改めた。酒は付き合い程度に控えるようにして、家では飲まなくなった。たばこは見事にやめて、それだけじゃなく、息子や仕事仲間にも禁煙を呼びかけている。病気は人を変えるのだ。

 しかし、そんな彼にも変わらないものがある。性格だ。とにかく短気で怒りっぽい。ちょっとしたことで激高する。

 車を運転していても、前の車の速度が遅かったり、信号が赤から青に変わってもすぐに発進しなかったりすると、クラクションとパッシングの雨あられ。これが原因でケンカになり、おまわりさんのお世話になったことも何度かある。

 「まずは怒りっぽい性格を治すのが先決ですね」と語るのは、鹿児島県指宿市にあるメディポリス医学研究財団がん粒子線治療研究センター長の菱川良夫医師。その理由をこう説明する。

 「がんは生活習慣が原因でおきる病気。だから酒とタバコを控えることは大事なことです。ただ、人は“体”と“心”からできているわけで、体だけを大切にして心のケアをおろそかにしたのでは意味がない」

 菱川医師の経験上、がん患者にはクヨクヨする人や怒りっぽい人が比較的多いという。性格ががんという病気を呼び込んでいるのかもしれない。

 「ストレスを抱えている人は、そうでない人より余計にエネルギーを使って免疫力を下げてしまう。そのため、せっかくがん治療が成功しても、再発や転移のリスクが高い状態が続くことになるのです」

 腹を立ててがんが消えていくならいいが、逆にがんを引き寄せる危険性が高いんだから意味がない。腹が立ったら深呼吸をして、穏やかにやり過ごしましょう。そうすればいつか、がんも眠ってしまうかもしれませんよ。

【今日のストレス 明日の病気】 がん再発予防に“ストレス対策”重要!


がんの手術が成功して、せっかく社会復帰を果たしても、体と心の用心を怠ると再発や転移のリスクが高まる。何より重要なのが「ストレス対策」なのだが…。

 Tさん(64)は1年前に食道がんの手術を受けた。胃カメラ検査で見つかった早期がんを、内視鏡手術で摘出し、事なきを得たのだ。

 さすがにTさんも、がんを経験してからは生活を改めた。酒は付き合い程度に控えるようにして、家では飲まなくなった。たばこは見事にやめて、それだけじゃなく、息子や仕事仲間にも禁煙を呼びかけている。病気は人を変えるのだ。

 しかし、そんな彼にも変わらないものがある。性格だ。とにかく短気で怒りっぽい。ちょっとしたことで激高する。

 車を運転していても、前の車の速度が遅かったり、信号が赤から青に変わってもすぐに発進しなかったりすると、クラクションとパッシングの雨あられ。これが原因でケンカになり、おまわりさんのお世話になったことも何度かある。

 「まずは怒りっぽい性格を治すのが先決ですね」と語るのは、鹿児島県指宿市にあるメディポリス医学研究財団がん粒子線治療研究センター長の菱川良夫医師。その理由をこう説明する。

 「がんは生活習慣が原因でおきる病気。だから酒とタバコを控えることは大事なことです。ただ、人は“体”と“心”からできているわけで、体だけを大切にして心のケアをおろそかにしたのでは意味がない」

 菱川医師の経験上、がん患者にはクヨクヨする人や怒りっぽい人が比較的多いという。性格ががんという病気を呼び込んでいるのかもしれない。

 「ストレスを抱えている人は、そうでない人より余計にエネルギーを使って免疫力を下げてしまう。そのため、せっかくがん治療が成功しても、再発や転移のリスクが高い状態が続くことになるのです」

 腹を立ててがんが消えていくならいいが、逆にがんを引き寄せる危険性が高いんだから意味がない。腹が立ったら深呼吸をして、穏やかにやり過ごしましょう。そうすればいつか、がんも眠ってしまうかもしれませんよ。

【今日のストレス 明日の病気】出張疲れでひくカゼ 緊張解け免疫力下がり帰宅後


行楽の秋である。旅も物見遊山でほっつき歩くならいいが、仕事が目的の出張となると話は違ってくる。窓外の紅葉を眺める余裕もなく、新幹線の中で資料を読むだけの旅-。旅情も何もあったものではない。

 Mさん(35)は、それほど出張が多いというわけでもない。年に2、3度、1泊か2泊の国内出張に出かける程度。しかし、その出張のあとで、必ずと言っていいほどの確率で、かぜを引くのだ。

 「家族や友人との旅行ではそんなことはないのに、会社の出張だと必ず体調を崩すんです」と不思議がるMさん。しかし、その裏には意外なストレスの影が見え隠れする。

 「出張中は適度な緊張感が免疫力を高めているのです」と語るのは、大阪厚生年金病院の鈴木夕子医師。さらに詳しく解説してもらおう。

 「よく“忙しいとかぜを引かない”といいますが、出張中がまさにそれ。人は多忙になると、肉体的にも精神的にも追い込まれて集中力が高まり、交感神経が優位になります。

これにより身体中心部の血液循環がよくなり、体温が上昇。結果として免疫力が高まるのです。そして、出張中もこれと同じ状態が体の中では起きているのです」

 年中出張しっぱなしの人ならその生活が常態化してしまうが、年に2、3回のMさんにとって、出張は「非日常」。しかも片時も仕事が頭から離れない中で、体は無意識のうちに緊張状態に置かれているということなのだ。

 「出張先から自宅に戻ると、緊張が解けて免疫力が下がり、身近な現実世界のストレスに負けて、かぜを引くのでしょう」(鈴木医師)

 家族や友人との旅行では体調を崩すことがないのも、そうした旅行中は緊張をしないから。肉体面ではともかく精神的なストレスは感じていない。当然、旅行中に体が負う緊張感は小さく、免疫力の上がり下がりもない-ということなのだろう。

 そんなMさんは近々、常務のお供で3日ほど出張の予定が組まれている。これはストレスの宝庫であり、考えただけでぐったりしてくるという。今回は、出張前から寝込みそうだぞ。

【今日のストレス 明日の病気】口角炎 不条理な客の応対が続くとおちょぼ口に?


家電量販店に勤務するTさん(38)は、若いころからストレスがかかるたびに「口角炎」に悩まされてきた。唇の脇がひび割れて、いずれ裂けてくる。「特に冬場は多いんです」と嘆く彼はいま、おちょぼ口だ。

 これまで何度となく口角炎を経験してきたが、その痛みや煩わしさに慣れることはないという。

 「ものを食べたり飲んだりするときはもちろん、アクビや大笑いをしただけでも強い痛みが出るんです。

一番つらかったのが歯医者さんに行ったとき。さすがに痛くて口を大きく開けられないので、診察をキャンセルして帰ってきたこともあります」とうなだれる。

 彼の口角炎ができるのは、決まってストレスがかかった時。特に彼にとってのストレス源は、不条理な客だ。

 「クレジットカードが預金不足で使えないといっても、『客を信用できないのか!』と怒鳴られたり、商品がモデルチェンジすると『なんで勝手に変えるんだ!』と激高したり。そんなこと僕に言われてもねぇ…」

 不思議なもので、その手の客が一人来ると、その日はクレームが連続する。そして翌朝、彼の口元は裂けている…。

 「精神的な抑圧によって交感神経が緊張状態になり、唾液の分泌量が減ることでさまざまな症状を起こすことになりますが、口角炎もその一つ。

人によっては唇だけでなく舌が乾いてひび割れることもあります」と語るのは、東京・渋谷区にある片平歯科クリニックの片平治人院長。要はストレスから来るドライマウスが原因だったのだ。

 同じストレス性の症状でも、狭心症や突発的な下痢などと比べれば、口角炎など軽いもの。でも、客商売のTさんにとっては、“話しづらい”という症状は重大な問題だ。

 片平院長は、「当面は薬剤軟膏を塗り、刺激物をさけて、口を大きく開けないこと。口の中の粘膜や舌に異常があればカンジダ症を疑う場合もあるが、そもそも口腔は全身の健康状態を反映しやすい場所。栄養と睡眠を十分に摂り、ストレスをためない工夫が大切」と話す。

 Tさんのひょっとこのような口元が、笑顔で広がる日はくるのだろうか。

【今日のストレス 明日の病気】妻の入院がショック、食べてないのに…血糖値上昇のナゼ?


ストレスは大抵の場合、体にとって悪い方向に影響する。血糖値もそう。「ストレスで血糖値が安定した」という人はいない。なぜなのか。キーワードは「カテコラミン」というホルモンだ。 

 Uさん(50)は以前から糖尿病を指摘され、食生活を見直し、運動も取り入れ、清く正しい生活を実践している。そのおかげもあって、血糖値の状態を示す「ヘモグロビンA1c(HbA1c)」は7前後を推移。これは「糖尿病ではあるものの、まあ比較的安定した状態」といえる数値だ。

 そんなUさんに降りかかったストレスとは、妻の入院。健診で乳がんが見つかり、手術を受けたのだ。乳腺外科医の話では、彼女のがんは超早期。キズ口の小さな手術で切除でき、乳房の形状に大きなダメージを与えることもないという。

 それでもUさんは不安だった。妻の入院中は食欲も落ち、ほとんど食べられない状態が続いた。なのに、その間の血糖値は普段の「7」から「9」へと2ポイントも上昇した。

 「カテコラミンなどのストレスホルモンの影響でしょう」と語るのは、神奈川県厚木市にある「すずき糖尿病内科クリニック」院長の鈴木大輔医師。そのメカニズムを解説してもらった。

 「精神的な抑圧はさまざまなストレスホルモンの分泌が促します。ヒトの体内で出るホルモンで血糖値を下げる作用があるのはインスリンだけで、それ以外の物質は総じて血糖値を高める働きがあるのです。当然ストレスホルモンも血糖値上昇に加担する。その代表格がカテコラミンです」

 鈴木医師によれば、通常はストレスホルモンの作用に「ストレス食い」が加わり血糖値を高めることが多いというが、Uさんは食べていないので純粋にストレスホルモンだけが原因となる。

 幸いなことに奥さんの手術は無事に成功し、転移の心配もなかった。妻の無事の生還を受けて、UさんのHbA1cの値も元の「7前後」に落ち着いた。結果として夫婦の愛情を血糖値が示した形になるわけだ。

 「妻のためにも長生きしなきゃ」と、以前よりも血糖コントロールに熱心になったUさん。ぜひそうしてください。

【今日のストレス 明日の病気】中高年男性を襲う「男性更年期」 鬱症状、ホルモン補充で改善も


ストレスを抱えて鬱になる-。これはまあ考えられることではあるが、中高年男性を襲う、もう一つの鬱症状の原因がある。「男性更年期」だ。男性ホルモンの低下が招く、深刻な悩みとは…。

 Eさん(51)はIT関連企業の部長職。最近、どうにも元気がない。ストレスのネタは数えきれないほどあるが、それとは別の次元で、疲弊しているようなのだ。

 「とにかくやる気が出ないんです。人間ドックでも、血圧と尿酸値が少し高めなこと以外、問題もないのに…」

 出社してから夕方、帰るまで、数えきれない数のため息をつく。集中力が出ないので、会議の資料を読むのさえおっくうになる。電車ではひと駅の間でも座りたい。酒を飲んでもテレビを観ても楽しくない。

当然のことながら夜のお務めも長らく果たせていない。奥さん、美人なのに…。

 「男性更年期の可能性がありますね」と語るのは、東京都新宿区にある飯田橋中村クリニック院長で泌尿器科医の中村剛医師。そのメカニズムを次のように説明する。

 「女性が閉経によって女性ホルモン量が低下し、さまざまな不定愁訴を招くのが更年期障害ですが、男性も加齢とともに男性ホルモンの量が下がって、さまざまな症状を引き起こすことがあります。

その代表的な症状が鬱症状で、Eさんのような“やる気の低下”“飽きっぽくなる”といった症状が顕著です」

 鬱症状を感じた人の多くは心療内科を受診するが、男性更年期による鬱症状は、抗鬱剤や安定剤では効果が期待できない。逆に男性ホルモンの補充療法を行うことで、元気が出てくるケースが多いという。

 「男性ホルモンが低下した男性全員が更年期症状を示すわけではないが、そこにストレスが加わることで発症したり、症状を悪化させたりすることは珍しくない。

また、鬱病のように神経質な人に多いといった傾向も見られない。心療内科的な治療で効果が見られない時は、男性更年期を疑ってみる価値はあります」と中村医師。

 Eさんのような人は意外に多い。ホルモンの値は血液検査で簡単にわかるので、思い当たる人は一度、泌尿器科を受診してはどうだろう。 

【今日のストレス 明日の病気】舌の先端にしびれるような痛み…ストレスで「舌痛症」


舌の先がピリピリ痛む。「口内炎?」と思って鏡を見ても何もない。実はこれ、「舌痛症」という症状の可能性がある。精神的な抑圧のかかった人に出やすいこの症状。心当たりがある人は歯科か口腔(こうくう)外科へ-。 

 Hさん(29)は口内炎ができやすいタイプ。唇の裏などに口内炎ができるたび、奇妙なしゃべり方になる。それを頻繁に繰り返すので、最近では奇妙なしゃべり方がすっかり板についてきたほどだ。

 神経質で小さなことを気にするのでストレスは多い。繰り返す口内炎もそのせいだろうと、自分で半ばあきらめていた。

 そんな彼が異変に気付いたのは2週間前のこと。舌の先にピリピリっとしびれるような弱い痛みを感じたのだ。これまで舌にできる口内炎のほとんどが“側面”だった。

「珍しいことがあるもんだ」と、早くも奇妙なしゃべり方モードに移行しつつ鏡を見ると、異常はない。翌日も翌々日も、「ピリピリ感」はあるのに、見た目の異常が現れないのだ。

 「すわ、舌がん!」

 あわてて病院の口腔外科を受診したHさん。いろいろと検査をしたが、診断は「異常なし」。一体これは何なのか。

 「舌痛症と思われます」と答えるのは、東京医科大学口腔外科主任教授の近津大地医師。続けてこう解説する。

 「名前の通り、舌に痛みが出る疾患。多くは検査をしても異常は認められません。亜鉛不足や電解質異常が原因の場合もありますが、メンタルの問題が誘因となって起きることもあります」

 口の中は胃や腸と同様、粘膜に覆われている。ストレスで胃腸が荒れるなら、口の中が荒れても一向におかしくない道理だ。Hさんのケースも、何らかのストレスが症状を引き起こしていたと考えるのが妥当だろうと近津医師は推測する。

 「多くは医師に『異常なし』と言われると安心して軽快しますが、精神安定剤を処方することもある。神経質な人ほど症状は消えにくい傾向があります」(近津医師)

 トイレの鏡の前で、「これ、舌がんじゃないのかな…」と舌を引っ張って眺めているHさん。そんな心配してるヒマがあるなら仕事しなさい。

【今日のストレス 明日の病気】後頭部に痛み…ストレスが引き起こす“後頭神経痛”


最近も小欄で「ストレスと片頭痛」について書いたが、ストレスで起きる頭痛は片頭痛ばかりではない。自分では片頭痛だと思っていても、実は別の頭痛であることも珍しくない。今回はそんな例の一つ、「後頭神経痛」のお話…。

 Iさん(29)は、疲れたり多忙でストレスが貯まったりすると、頭が痛くなる。最近はかなり痛みも強くなってきた。

 症状が出るのは決まって頭の後ろの左側。「これが世に言う片頭痛か」、と思ったIさんは、病院の「頭痛外来」を受診する。

 問診の後にMRIで脳の画像を撮影。その画像を見ながら頭をさすったり、なでたり、揉んだり…。その結果、医師が下した診断は、予想した片頭痛ではなく、「後頭神経痛」という聞き馴れない病名だった。

 「頭の片側が痛むので片頭痛と思い込んでいる人が多いが、調べてみると後頭神経痛であることは少なくない」と語るのは、仙台市宮城野区にある「仙台ペインクリニック」院長の伊達久医師。

 後頭神経痛とはその名の通り神経痛の一種。首から後頭部、頭のてっぺんにかけて、時にキリキリ、時にズキズキと痛む。人によっては「耳の後ろが痛い」と表現する人や、神経痛だけに「雨の降り出す前に痛む」という人もいるという。

 「後頭神経は、頭蓋骨の後頭部のほぼ中心から約2、3センチほど外側から皮膚の下に出てきて、頭頂部に向けて走行する左右1本ずつある神経。精神的ストレスなどで周囲の筋肉が緊張すると、この神経が刺激されて痛みが出ます」(伊達医師)

 首と後頭部の骨の境目の、首の中心から左右2、3センチの辺りを指で押し、後頭部全体に大きな痛みが出れば後頭神経痛の疑いが大きいという。

 「温めて筋肉が弛緩(しかん)してよくなる人と、冷やして炎症を取ると痛みが取れる人がいるので、効果のあるほうを選べばいい。鎮痛薬や患部のマッサージも効果的ですが、効かない場合は神経ブロックを行うこともあります。2、3回神経ブロックを行えば、多くは軽快していきます」

 頭痛には命に関わる重大な病気が隠れていることもある。自分で病気を決めつけずに、まずは専門医に相談することが重要なのだ。

【今日のストレス 明日の病気】ストレスが「腰痛」誘発 “ずっと同じ作業”から体と意識を遠ざけよう


大昔、四足で生活していた人間は、二足歩行を始めたことで腰痛が始まったといわれる。しかし、腰痛がつらいからといって、四足に戻るわけにもいかない。しかも、現代人の腰痛の背景には、ストレスも関係しているというから面倒だ。

 Gさん(32)は最近、腰痛で悩んでいる。ぎっくり腰のような激痛ではない。会社でパソコンに向かっていると、ジワーッと重さを伴って広がってくる典型的な腰痛。ご多分に漏れず姿勢は悪い。座っている時は基本的に“猫背”。おまけに目も悪いので、パソコンの画面との距離も近い。

 しかし、そんなGさん、常に腰痛があるわけでもないという。精神的につらい時、ストレスがかかっている時に限って、その痛みに襲われるというのだが…。

 「ストレスが腰痛を誘発することは珍しいことではありません」と語るのは、東京・六本木にある那須整形外科医院院長の那須耀夫医師。Gさんのような患者は多いという。

 「検査をして椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症のような重大疾患の可能性が消えた時、『ストレスはありませんか?』と聞くと、大抵が『ある』と答えるんです」と那須医師。精神的なストレスが腰痛を引き起こすメカニズムは解明されていないが、整形外科医の間ではストレスと腰痛の関係は周知の事実だという。

 対策はあるのだろうか。

 「週の単位と1日の単位でそれぞれ考えるんです。週の単位であれば、休みの土日には、仕事を忘れてスポーツなどをしてリフレッシュすることを考えましょう」

 では「1日の単位」はどうなのか。

 「午前と午後で最低2回ずつ、行きたくなくてもトイレに行くんです。そこでストレッチでもできればさらに効果的。要は、“ずっと同じ作業”から意図的に体と意識を遠ざけることが重要なんです」(那須医師)

 どうせなら階段を使って別の階のトイレに行けば運動不足の解消にもなるし、コーヒーショップでサボったって、それで腰痛予防になるならいいじゃないですか。

 そもそもこの欄に登場する人たちは、皆さん、マジメ過ぎますよ。 

【今日のストレス 明日の病気】疲れや悩みごとですぐイテテ…深刻な“口内炎”


人に相談するほどの病気ではなくても、当人の受ける苦痛は深刻な症状というものはあるものだ。「口内炎」などはまさにその筆頭格。舌足らずな喋り方は、どんなイケメンでも“面白い人”に変えてしまう。当人にとってはストレスなのだが…。 

 化学品メーカーに勤務するRさん(30)は自称イケメン。周囲の評価は「ミスター・イヤミか堺すすむ」。かなりのズレがあるようだ。

 日頃からファッションには人一倍、気を使い、普通の人には罰ゲームに見えるような派手なスーツで通勤。会社に着くと作業服に着替えなければならないので、そのギャップが周囲の笑いを誘うが、本人は真剣だ。

 そんな彼を悩ませるのが「口内炎」。疲労がたまったり、精神的な悩みが重なると、すぐに口内炎ができる。舌の先や脇、唇の裏や頬の裏など、できる場所はさまざまで、ひとたびできると、まともにしゃべれなくなってしまう。

 浅草演芸ホールの舞台が似合いそうなファッションで合コンに出かけるので、当然女性たちは警戒する。しかも口内炎が痛む彼のしゃべり方は、永六輔のモノマネ。よく知らない世代にもウケる。しかし、ウケればウケるほど、彼の心は沈んでいく。そのストレスで口内炎がまたできる。

 「口内炎にもいくつか種類がありますが、Rさんの場合はアフタ性口内炎とよばれるもの。原因はよくわかっていませんが、ストレスとの関連性は高いと言われています」とは、東京都中央区にある二宮歯科医院の二宮健司院長。

 「免疫の低下が関係していると考えられており、睡眠不足や過労、暴飲暴食などと同時に、精神的な抑圧が引き金になることが少なくありません」

 多くは放置しても7-10日程度で軽快するが、Rさんのように再発を繰り返すケースでは、まれにだがベーチェット病という全身性炎症性疾患であることもあるといい、甘く見るのは禁物だ。

 「ステロイド軟膏の塗布やレーザー治療など歯科医院で対応できるので、気になるなら一度相談してみては」と二宮院長。

 いっそのこと、おもしろキャラで生きていったほうがストレスもなく人気者になれると思うのだが…。

【今日のストレス 明日の病気】頻尿まず生活習慣病の改善を 症状緩和する薬もあるが…


中高年のお父さんが感じる「煩わしい症状」は数多くあるが、「おしっこが近い」というのはなかなか切実な問題。頻尿といえば前立腺肥大症を思い浮かべるが、実は心の悩みが原因で、おしっこが近くなることもある。

 Mさん(45)の悩みは「頻尿」。多い時には朝会社に着いてから午前中に3回、午後に5回、計8回もトイレに行く。べつに何度行っても構わないが、そんなにおしっこがたまるものなのだろうか。

 いや、実際には大してたまってはいない。尿意を感じてトイレに行き、いざ放水となると、チョロリと滴り落ちるだけ。まさに「すずめの涙」だ。

 なのにまた1時間も経つと尿意を感じ、すずめの涙を流しにトイレに走る。実にばかばかしい。

 しかも彼の症状、緊張やストレスを抱えている時に限って、顕著に現れる現象だという。そんなことってあるのだろうか…。

 「あります」と即答するのは、東邦大学医療センター大橋病院泌尿器科教授の関戸哲利医師。続けてこう解説する。

 「ストレスから頻尿になるメカニズムははっきりしていませんが、“膀胱は心の鏡”といわれるように、精神状態が尿意に連動することは珍しいことではありません」

 中高年の頻尿の要因となる病気には、高血圧や糖尿病、肥満など、いわゆる「メタボの因子」があるという。ストレスが引き起こすこれらの生活習慣病が頻尿を助長することがある。動脈硬化が進めば膀胱への酸化ストレスが高まり、排尿に関係する機能も悪化する。

 「ストレスから来る頻尿については、頻尿の不快感がさらなるストレスとなって悪循環になることも考えられ、場合によっては心療内科的な治療が必要なケースもあります」(関戸医師)

 治療法は、生活習慣病があれば、その改善が重要。頻尿症状を緩和する薬も各種ある。

 「ただし、膀胱に重大な事態が生じている可能性もあるので、症状がひどければ泌尿器科で検査を」と関戸医師。

 当人は何度もトイレに行くことを恥じているのだが、周囲は誰も気にしていない。必要以上に人の目を気にする、繊細なタイプだからこその悩みなのかもしれませんね。

【今日のストレス 明日の病気】ストレスが“顔面けいれん”悪化させる


顔の半分がピクピク動く顔面けいれん。程度が小さいうちは我慢もできるが、明らかに顔つきが変わるような大きな症状になると、当人はもちろんだが周囲も不安になる。症状の大小を左右する要因の一つが「ストレス」なのだ。

 PR会社に勤めるYさん(34)は以前から顔面けいれんの持病があった。といっても、たまに気が付くとピクピクッとする程度で、症状が出ない日もある。ところが、時として容貌が変わってしまうほど、激烈なけいれんに見舞われることがあるのだ。

 アガリ症のYさんは、人前で喋るのが苦手。しかし最近は立場上、得意先でのプレゼンテーションを仕切って行わなければならないことがあるのだ。対象の仕事が大きいほどけいれんの症状も大きくなる。

顔の右半分が、朝からピクピクではなくビクンビクンというレベルでけいれん。右目は開かずに奥歯で何かを噛み潰しているような、まるでポパイのような顔になってしまうのだ。ワーオ、なんてこった!

 しかし、プレゼンが終わると表情が和らぎ、次第にけいれんも治まって元の表情に戻っていく。さよなら、ポパイ。

 「もともと顔面けいれんがある人が、ストレスで症状を悪化させることはよくあること」と語るのは、日本医科大学千葉北総病院脳神経外科の梅岡克哉医師。

 「顔面けいれんは、脳の中で血管が神経を刺激して、その刺激で神経が興奮して起きる症状。極度の緊張は神経を高ぶらせるので、症状が大きくなりやすい」

 この症状を抑えるためには、薄めたボツリヌス菌を注射して神経の活動を抑える治療もあるが、効果が続くのは数カ月。根本治療となると、手術で治す以外に手はない。

 「顔面けいれんは、放置しておいて自然に治る病気ではありません。働き盛りの年代で、仕事に支障が出ているのであれば、手術を視野に入れてもいいのでは…」

 これが本物のポパイなら、ホウレン草を食べれば解決するのにね…。

【今日のストレス 明日の病気】ストレスで「微熱」が出るワケ 交感神経優位で発熱


日本のサラリーマンは「微熱」程度ではなかなか仕事を休めない。しかし、わずかとはいえ熱があればつらいし、仕事の能率も下がる。微熱がストレスに起因するものだとしたら、当人のしんどさも、また格別だ。 

 Kさん(37)の口癖は「ああ、熱が…」。何かというと、おでこに手を当てて、周囲の同情を引こうとするのだが、皆、慣れているので簡単には同情してくれない。

 そこでKさんは薬局で体温計を買ってきた。いつものようにおでこに手を当てながら、腋の下に体温計を差し込むこと数分。そこに表示された彼の体温は「37・3」。何とも微妙な発熱があることが明らかになった。

 確かにKさんは忙しいし、何より仕事には熱心だ。昔でいう「モーレツ社員」なのだが、一方で寂しがり屋でもあり、折に触れてチヤホヤしてほしい。

 彼が微熱を発するのは、決まって面倒な仕事を押し付けられた時。得意とする領域の作業に没頭している時は、たとえ風邪をひいていても仕事に没頭できる。なのに、気の乗らない作業となると微熱が出る。なぜだ。

 「ストレスで発熱するのは理由があります」と語るのは「秋葉原駅クリニック」院長の大和田潔医師。その理由とは…。

 「精神的なストレスがかかると自律神経のうち交感神経が優位になり、エネルギー代謝が活発になるので発熱するのです。それが慢性化すると、今度は体が疲れてしまうため、微熱だけでなく逆に“冷え”を引き起こすこともあります」

 こんな社員につける薬はあるのだろうか。

 「常にアクセルをふかしている状態がよくない。気分を変えてリラックスすべきでしょう。朝の軽い体操やヨガなどは効果的だし、思い切って仕事を休んで温泉にでも行くとバッチリです。

ただ、この手の人は旅行となると、目一杯、スケジュールを詰め込みがち。せっかく出かけてものんびりできずに帰ってくることが多いのですが…」

 大和田医師によると、カフェイン入りの飲み物や、たばこを多用するのも良くないとのこと。まずは体を休めて、箱根にでも行く計画を立ててみてはどうでしょう。

【今日のストレス 明日の病気】“慢性前立腺炎”に注意! 鬱症状を併発する可能性も※圧倒的に“座り仕事”の人に多い病気。


鬱症状が泌尿器絡みの症状を引き起こすことはよく知られている。EDなどはまさにその代表格。ところが、泌尿器絡みの病気が鬱症状を引き起こすこともあるのだ。「慢性前立腺炎」という病気。30~40代に増えているという。

 Hさん(41)は1年ほど前、不眠に悩まされていた。日中は集中力も出ず、だるさが抜けない。心療内科で精神安定剤や睡眠導入剤を処方してもらっていた。

 そうこうするうちに、脚の付け根の「そけい部」に痛みを感じるようになった。

消化器科を受診したが、そけいヘルニアではなかった。「もしかしたら」と泌尿器科に紹介され、検査の結果、ようやく「慢性前立腺炎」との確定診断を得た。しかも、それまでの鬱症状も、この前立腺炎が原因の可能性があるというのだ。

 「慢性前立腺炎は、圧倒的に“座り仕事”の人に多い病気。長時間、座り続けることで前立腺が圧迫され、血流が悪化して炎症を起こします」と語るのは、飯田橋中村クリニック院長で泌尿器科医の中村剛医師。

 陰嚢と肛門の間辺りに鈍い痛みや重さを感じることが多いが、病気が進展するとHさんのように症状がそけい部や脚に広がることもあるという。

 しかもこの病気、単に前立腺の症状だけにとどまらず、精神的な症状に発展することもある。

 「前立腺関連疼痛(とうつう)症候群と呼ばれるもので、いわゆる“鬱”の症状を併発することがあり、心理テストから前立腺炎が見つかることもある」と中村医師。持続する不快な症状が、徐々にメンタル面にダメージを与えていくのだ。

 治療法は前立腺炎の治療に準じる。菌があれば抗生物質で排除。中村医師のクリニックでは、生薬なども効果的に用いた治療が行われる。

 「アメリカなどでは“射精をすると効果がある”という意見もあります。ただ、射精をすれば治るというものではなく、“しないよりはしたほうがいい”といった程度」(中村医師)

 Hさんがせっせと射精に励んだかどうかは不明だが、前立腺炎の治療が功を奏して、今では睡眠薬ナシで眠れるようになったという。

 座り仕事の皆さん、くれぐれもご用心を。

【今日のストレス明日の病気】受診で「気のせい」…医師への不満で手のしびれ悪化


Hさん(34)は、最近「手のしびれ」が気になって仕方ない。気になるからしびれるのか、しびれるから気になるのか。どちらにしても気の毒だ。

 症状が始まったのは半年ほど前。会社の昇格試験を前に、深夜に勉強していた時だった。

 「右の手首から先が、ジーンとしびれた感覚になっていたんです。以来、気が付くとこの症状が続いていて…」

 ある日彼は、近所の整形外科を受診する。症状を聞いた医師は首のエックス線撮影をしたが、画像上に特に問題は見当たらない。

さらに精密検査を求めるHさんに対して、医師は「気のせいですよ」と冷たく言って、薬も出してくれなかった。

 しかし、Hさんの右手には厳然と症状が残っている。それどころか、自分の訴えを理解してくれない医師への不満から、症状は増してさえいる。

【神経過敏…納得できる説明あれば】

 こうした状況を専門家はどう見るか。医療法人高志会の整形外科医、村重良一医師は、「まず心配はいらない」と語る。

 「手のしびれの原因を探るために首のエックス線を撮ったのは妥当な選択。糖尿病による末梢神経障害や、正中神経の圧迫で起きる手根管症候群なども考えられるが、頭部や頚椎のMRIなどの検査が必要なかったということは、神経学的な異常が見られなかったことを意味しており、安心していいということです」

 ならば、今も残る手のしびれは何なのか。

 「Hさんは病気への不安が強い性格のようです。昇格試験に対するストレスで自律神経の調節機能が破綻したことで“しびれ”という症状が出た。すると今度は、その症状に対して神経が過敏になり、次の“しびれ”を招いているのでしょう」

 一方で村重医師は、Hさんにも気の毒な一面があると指摘する。

 「相談を受けた医師がきちんと話を聞いて、Hさんが納得できる説明をしていれば、症状も消えていた可能性が高い。気のせいならなおのこと、十分な説明と精神面での配慮が大切です」

 結局のところ大きな病気でもなかったわけだし、今回の一件で医者選びの大切さを学ぶことができたわけだから、Hさんも「得した!」と思えばいいのに…。まあ、そう思える性格なら、ストレスなんかたまらないか。

【今日のストレス明日の病気】伸び悩む売り上げ…部分的“完全ハゲ”が!「脱毛」  


小さなイタリアンレストランを経営するRさん(38)。不況のあおりで経営が思わしくない。そのせいか最近、“毛”も思わしくない。伸び悩む売り上げ、伸びる前に抜ける毛髪…。どっちが先に、ギブアップ?

 独立開店から数年。妻とアルバイトの3人で切り盛りできる小さな店だが、初めは好調だった。

 ところが、この1年ほどで客足はガタ落ち。不況の影は深刻で、以前は会社帰りによく訪れたOLたちも、最近では来てもランチという状況。

 店の家賃、食材の仕入れ費に加えて、自宅マンションのローンに子供の学費と、考えただけで頭が痛い。妻はランチが終わってから夜までパートに出るようになったが、現状では焼け石に水だ。

 そんな中で、彼の“頭”に異変発生。この半年で急速に薄くなってきたのだ。全体的にではなく、頭頂部から後頭部にかけて、部分的な“完全ハゲ”が散発している。

 「洗髪のたび、タオルで拭くたび、そしてブラシでとかすたびに、ごそっと抜け落ちていく。鏡で見えにくい部分なので、最初は無視していたんですが、今では触ると地肌の感触。その面積も日に日に大きくなっているようで…」

 なんとも気の毒になる話だ。この状況を水戸済生会総合病院副院長で皮膚科医の飯島茂子医師が解説する。

 「典型的な円形脱毛症。頭皮に栄養を送る血管が、ストレスなどが原因で攣縮(収縮)して血流不足に陥ると、その血管が支配する部分の髪の毛が抜け落ちてしまう。これが円形脱毛症。最初は10円玉大で、徐々に大きくなる。

人によってはそれがいくつかでき、一つひとつのハゲが大きくなって、つながってしまうこともあります」

 生薬で免疫機能を高めたり、頭皮に刺激を与える治療が行われるが、ストレスを解消しない限り根本的な解決は難しい。

 「脱毛という現象自体がストレスになっているので、すぐに治すのは難しい。時間をかけて改善していく姿勢が大切です」と飯島医師。

 こういう時は発想の転換。いっそのことスキンヘッドにしてひげでも生やせば、イタリアンのマスターっぽく見えるかも。お金のかからないことから試してみて、悩むなら店のことで悩んでください。そっちが解決すれば、髪はおのずと生えてくるでしょう。

【今日のストレス 明日の病気】ストレスで酒に弱くなる? 睡眠不足が肝臓弱らせ…


ストレスと疲労を抱えながらも仕事を終えた夜は、酒くらい飲んだってバチは当たらなかろう。ところが、そんな夜に限って変な酔い方をしたりする。ストレスフルなサラリーマンは、酒に逃げることも許されないのか。

 雑誌編集者のFさん(47)は最近、かなり疲労困憊(こんぱい)。過労で睡眠時間も短く、目の下はパンダちゃんみたい。でもオジサンだからかわいくはない。

 忙しいながらも、飲みには行く。仕事絡みで著者や取材相手と飲むことが多いが、たまに時間ができた夜、仲間と行きつけの飲み屋に行くのは至福の時だ。

 大のビール党のFさんは、ひと晩で中ジョッキの生ビールを6-8杯飲む。これは学生時代から変わらない。9杯飲むことはないが、5杯で終わることもないのが彼の自慢だ。何の自慢にもなっていないが…。

 ところが、最近この量に変化が出てきた。ひと晩で3杯しか飲めなかったり、2杯で泥酔したりするようになったのだ。明らかに酒に弱くなっている。

 当人は「過労とストレスのせい」というのだが、本当なのだろうか。

 東京都千代田区の秋葉原駅クリニック院長の大和田潔医師は、「関連はあるだろう」という。その理由はこうだ。

 「ストレスは体にさまざまな老廃物質を蓄積させます。また、睡眠不足だと内臓が休む時間も短くなるため、肝臓の余力がなくなりアルコールの分解が遅くなる。結果として、酒に弱くなったように見えるのです」

 Fさんの自己診断が当たっていたとは悔しい限り。大和田医師に対策を聞いてみよう。

 「暴飲暴食を避けて、よく眠る-に尽きます。“肝臓にいい”というサプリやドリンクに頼るよりも、安静のほうがよほど効果が大きい。肝臓は解毒をしたり、栄養を出したり蓄えたりする臓器なので、何かを食べたり飲んだりすると、仕事量が増えるだけ。

栄養の出し入れを減らして、十分な睡眠で内臓に休息を与えれば、肝臓も元気を取り戻し、アルコール分解能力も回復します」

 自分のストレスを発散するには、まず肝臓のストレスを解消してやることが先決だ。

【今日のストレス】腰痛 出向の悩みがヘルニアの症状増幅


日本の腰痛人口はじつに2800万人。そのすべてとは言わないが、かなり多くの人が、ストレスによって症状を大きくしている可能性がある。腰の痛みを治したければ、まずはストレス対策を講じるべきなのだが…。

  Iさん(51)は長年の腰痛持ち。しかし、この半年ほどは、かなり症状が悪化している。

 1年ほど前に整形外科を受診した際に、椎間板が少しズレていることが判明したが、手術をするほどではないので「様子見」が続いている。それが悪化したのだろうか。

 再び整形外科を訪ねたが、画像診断の結果は「前回と変わらず」。そこで医師が発したのは、「ストレスが原因では?」という一言だった。

 東京都医学総合研究所うつ病プロジェクトのリーダーを務める楯林義孝医師は、ストレスと腰などの運動器の痛みの関係をこう解説する。

 「ストレスが痛みを発生させるというよりは、もともと痛みを生み出す原因があって、それをストレスが増幅する-ということでしょう。筋力が落ちていたり、Iさんのように椎間板ヘルニアがある人が、ストレスを抱えたりうつ病になると、元の痛みが強くなることは珍しいことではありません」

 じつはIさん、腰痛が悪化する直前に、それまで勤めていた会社から関連会社に出向している。あまり社交的ではない彼にとって、50歳を過ぎての異動はつらかった。腰痛だけでなく、食欲不振や不眠など、

精神状態の不安定を暗示する諸症状に悩まされている。腰痛悪化の原因がストレスにあることは十分に考えられる。

 「職場のミスマッチがストレス症状を引き起こしたり悪化させたりするケースは非常に多い。精神安定剤などで応急処置をしながらも、根本的な改善を目指すなら、職場の問題を解決することが重要」と楯林医師。問題の根は意外に深そうだ。

 無口で人付き合いの苦手なIさんは、腰が痛くても周囲に愚痴をこぼす相手がいない。だから彼が腰痛に苦しんでいることを、誰も知らない。

 彼の孤独な闘いはいつまで続くのだろう。 

【今日のストレス 明日の病気】“こむら返り”は「強い疲労」が引き金に! 対策は血流改善&電解質


夜寝ていて、突然こむら返りが起きたらどうしよう。まあ、どうすることもできないのだが、そんな不安におびえながら暮らす人がいる。安らかであるはずの眠りを瞬時に打ち砕く激痛。夜明け前、寝室から聞こえてくるうめき声、ああ…。 

 1日を終えて布団に入る時、普通の人は安堵(あんど)の表情で眠りにつくもの。しかしMさん(49)は違う。恐怖におびえ、冷や汗をかきながら寝る毎日。何と気の毒な睡眠だろう。

 Mさんは高校教師。以前は学校の近くのマンションで、奥さんと娘2人と暮らしていたが、痴呆が進んだ奥さんの父親の面倒を見るため、1年前に彼女の実家の近くに引っ越した。

 片道2時間。朝の電車は座れるが、帰りはなかなか座れない。剣道部の顧問をしているため、家に着く頃には疲労困憊(こんぱい)。朝は6時前に家を出るので、寝るために帰るようなもの。しかし、その睡眠に恐怖が待っている。

 明け方近くになると脚がつる。夢の中で気配を感じ、急いで目を覚ますのだが、何もできない。あっという間にふくらはぎがけいれんして、激痛にのた打ち回る。それでも妻を起こさないよう、ベッドの下に降りてからのた打ち回るあたりは、美しき夫婦愛だ。

 「疲労がたまってけいれんが起きているのでしょう」と語るのは、川崎市麻生区にある麻生総合病院スポーツ整形外科部長の鈴木一秀医師。そのメカニズムを次のように解説する。

 「脚のけいれんが起きる背景にはいくつかの理由が考えられます。乳酸の蓄積はもちろん、ナトリウムやカリウム、カルシウム、マグネシウムなどの電解質の低下でバランスが崩れても、けいれんは起きやすくなる。いずれも“強い疲労”がベースにあるのは明らか」

 鈴木医師によると、気温が低い時のほうが起きやすいが、夏でも疲れや発汗、脱水などが原因で起きるという。対策は、脚の血流改善と電解質の補給だ。

 「風呂でゆっくり脚を温め、寝る前にストレッチをして脚の血行を良くすると効果的。寝る時は脚を高い位置に上げたり、ふくらはぎを締め付けるストッキングを使ってもいいでしょう。またスポーツ飲料などの摂取も必要です」

 いくらストレス社会とはいえ、睡眠中も不安から逃れられないなんて、あんまりだ。

【今日のストレス 明日の病気】残業増、妻の入院で「予備軍」から「糖尿病正患者」昇格


 世界中に3億8000万人、日本だけでも720万人の患者がいるといわれる「糖尿病」。現代人が最も警戒しなければならないこの病気にも、じつはストレスが関与するケースは少なくないのだ。

 Mさん(55)は、3年前の健診で「糖尿病予備軍」と指摘されて以降、用心に用心を重ねた節制を続けている。

 賛否両論ある「低カロリー」と「低炭水化物」の双方を多少考慮した食生活を送り、以前はバスに乗っていた駅までの1キロ半を歩く努力もしていた。おかげで大過なく過ごせていたのだが…。

 今年に入ってから、彼の周囲には“変化”が多発する。同じ部署のパート職員が立て続けに辞めたことで、残業が増えた。

 ほぼ時を同じくして、妻の乳房に早期のがんが見つかり、手術のため入院という出来事もあった。

妻の世話は娘と手分けして対応したが、残業はMさんがカバーするしかない。

肉体的にも精神的にも疲労を重ねた末に受けた今年の健診で、彼の血糖値は「予備軍」から「正患者」に昇格していたことが判明する。

「精神的なストレスは血糖値を高めます」と語るのは、大森赤十字病院糖尿病・内分泌内科部長の北里博仁医師。その仕組みをこう解説する。

 「ストレスで交感神経が優位になると、副腎からアドレナリンやステロイドホルモンが多く出ます。

これが血糖値を高める働きを持っている。そもそも人間の体で“血糖値を下げる作用”のあるホルモンはインスリンだけ。

その他のホルモンは血糖値を上げるほうに働いてしまうのです」

 Mさんの場合、過労もさることながら「妻の入院」が大きく影響していると北里医師は指摘する。

 「夫婦のどちらかが入院すると、看病する側の夕食時間が遅くなる傾向が強まります。

病室に食事を持ち込んで、奥さんと一緒に食べられたらよかったのですが…」

 ただし、Mさんのケースは、元の生活に戻せれば、一時的な投薬治療でコントロールは可能だと北里医師はいう。

 奥さんの手術は成功し、体調も回復傾向だという。あとは仕事をやり繰りして、再び「予備軍」に戻る努力が求められる。

【今日のストレス 明日の病気】異型狭心症 不倫の緊張感で血管がギューッと収縮


頭痛も腹痛もつらい症状であることに変わりはないが、「胸の痛み」は「心臓の異変」を介して「死」と直結するだけに恐怖感も大きい。そして、やはりここでもしゃしゃり出てくるのがストレスだ。今回は読んでいて、「胸が痛くなる物語」です。

 早暁5時。静寂の中を突っ走る救急車に乗っているのはYさん(46)。IT企業の部長さんだ。

 異変に気付いたのはN子さん。彼はバツイチの独身で、彼女は人妻。早い話が不倫の間柄だ。

 搬送先の病院で検査の結果、「異型狭心症」と診断された。大森赤十字病院心臓血管外科部長の田鎖(たぐさり)治医師が解説する。

 「心臓の表面を走る比較的太い冠動脈が、一過性に異常な収縮をすることで起きる狭心痛。一般的な狭心症と比べて予後はいいものの、急性心筋梗塞や突然死の原因になることもある」

 田鎖医師によると、症状は一般的な狭心症と同じで、前胸部の激痛や圧迫感が5-15分ほど続くことが多いという。

 原因はやはり肥満や高血圧、脂質代謝異常などが挙げられるが、田鎖医師が注意を呼びかけるのが、ストレスだ。

 「ストレスで交感神経が優位になると、ノルアドレナリンというストレスホルモンが出て血管を収縮させます。

同時に血小板からセロトニンという神経伝達物質が出て、これが冠動脈を収縮させる働きを示すことも分かっています」と田鎖医師。

 では、なぜYさんは異型狭心症を発症したのか。彼には彼なりのストレスがあった。

 N子さんの夫は出張が多く、その隙に不貞を働いていたのだが、そこに伴う緊張感が半端ではなかったのだ。こういう時、女は大胆だが男は小心者。おそらく浮気がバレる夢でも見たのだろう。

 田鎖医師によると、治療法は「生活習慣の是正」に尽きるとのこと。Yさんも3日間の精密検査の後、内服薬と定期的な通院を言い渡されて退院した。

しかし、1カ月後、彼女の夫の弁護士から「不貞行為に対する損害賠償請求」が届いた。今回の騒動で悪事が露見したのだ。

 今度のストレスは大きい。近いうちに「胸の痛み」が再発するはずだが、自業自得だから仕方ない。

今日のストレス 明日の病気】営業マンに“大汗”の試練 緊張が自律神経に影響、悪臭も


スポーツマンの汗は爽やかだし、若い女性の汗には色気が漂う。しかし、サラリーマンのワイシャツの色を変え、頭から湯気さえ伴う大汗には、好意的な印象は持ちにくい。もとより、湯気の発生源である当人の心痛は計り知れない。 

 Tさん(24)は入社2年目の営業マン。彼の悩みは、緊張すると尋常ならざる大汗をかくことだ。

 通い慣れた得意先で通常の注文を取るだけなら問題ないが、クレームを受けた時や、初めて訪問する客先などでは、ほぼ必ず全身から大量の汗が出る。

 得意先だけではない。自分の会社でも、仕事のミスで上司から注意されたり、普段顔を合わせることのない上級スタッフと偶然にエレベーターに乗り合わせたりすると、瞬時に滝のような汗が出る。

 「精神的な緊張で自律神経のバランスが崩れたことで起きる症状の一つです」と語るのは、世田谷井上病院理事長の井上毅一医師。そのメカニズムをこう解説する。

 「人間の体表には200万から500万のエクリン腺という汗腺(穴)があり、気温に応じて体温調節のためにここから汗を出します。

ところが緊張で自律神経のうち交感神経が優位になると、この機能に不調をきたす人がいて、必要以上の汗をかく人がいるのです」

 井上医師によれば、この汗は、水分摂取量に関係なく出てくるという。もちろん気温にも関係ないので、真冬だって大汗をかくことになる。

 「これとは別に、腋の下や股、足の裏などにはアポクリン腺という別の汗腺がある。ここが分泌する体液は悪臭を伴うのですが、ストレスで大汗をかきやすい人は、アポクリン腺からの分泌も誘引される傾向がある」

 井上医師は外国人患者を多く診てきた。元来、欧米人より体臭の薄かった日本人も、食の欧米化により、体臭や汗の臭いも変化してきているようだと指摘する。

 症状の出方は個人差が大きく、どんなに緊張しても涼しい顔をしている人もいれば、Tさんのように一瞬にして風呂上りのような「湯気男」になってしまう人もいる。

 対策は「緊張しないこと」に尽きるのだが、それが一番難しい。暑くなるこれからの時期。Tさんの試練は続く。 

【今日のストレス明日の病気 】解放感から“片頭痛”に! 風呂でストレス解消のはずが


一日の仕事を終えて家に帰り、風呂に浸かる瞬間というのは、えも言われぬ解放感があるもの。しかし、この解放感が新たなる厄介事を引き起こすこともある。今回のテーマは「片頭痛」。 

 Uさん(23)は今春、大学を出たばかりのフレッシュマン。会社ではまだまだ緊張の連続だ。

 そんな彼の唯一の楽しみは“風呂”。日曜日にはスーパー銭湯巡りをするという、少々年寄りクサい趣味の持ち主。

 「会社から帰り、自宅の風呂の小さな浴槽に身を沈める時の快感は何物にも替え難い」と、コメントも年寄りクサい。

 ところが、そんな彼を悲劇が襲う。疲れて帰宅し、風呂に入ると頭痛に見舞われるようになったのだ。

頭の左側だけに訪れる「ドクン、ドクン」という拍動性の激痛。ひとたび痛み出すと、何もできない。

蛍光灯の灯りまでが頭痛を刺激するので、電気を消した真っ暗な部屋で、布団をかぶって痛みが引くのを待つ。明け方まで眠れないことも珍しくないという。

 「典型的な片頭痛ですね」と語るのは、日本赤十字社医療センター脳神経外科の野村竜太郎医師。そのメカニズムを次のように説明する。

 「収縮していた脳の血管がストレスから解放されると拡張し、血管周囲の神経が引き延ばされてズキズキと脈打つ頭痛を感じるのが片頭痛。

血管が収縮する原因はいくつかあるが、ストレスもその一つ。

ストレスを抱えている人が、帰宅して風呂に入ると緊張が解けるだけでなく温熱効果で血流もよくなる。それで片頭痛が起きるのは珍しいことではありません」

 片頭痛の発症には食事も関係する。赤ワインやチーズ、チョコレートなどは、特に痛みを誘発する危険性があるという。また光の強さ、臭気、寒暖の差、天気なども、片頭痛の要因となり得る。

 「発作時には薬で痛みを取ることになるが、市販薬では効果が期待できないこともある。

まだ診断を受けていないなら、まずは専門の医療機関を受診すべきです。

痛みの“前兆”を感じられる場合と、そうでない場合がある。ひと月に何度も痛みを自覚する方は、予防薬を使うことで症状を軽減することも可能です」(野村医師)。

 それにしても、ストレス解消法のお風呂が、頭痛という次のストレスを生み出すなんて、考えただけでもアタマが痛くなる話です。

【今日のストレス 明日の病気】“白衣高血圧” 医師と対面、緊張で一時的に血圧上昇


胃や大腸の内視鏡検査が好きだという人はいないだろうが、必要以上に緊張すると、余計な不安が生じることもある。胃カメラを飲んで「高血圧」が見つかったのではシャレにもならないぞ…。

 Yさん(38)は胃の内視鏡検査を受けた。2年前にも受けたことがあるが、その時は大学病院だったため、経験の浅い若い医師による検査。麻酔もせず、それはそれは苦しい検査だった。

 ただ、慢性的に消化器系の弱いYさん。特にこの数週間は深刻な胃痛と胸やけに苦しんでいた。会社の上司から、無痛検査をやっている内視鏡検査専門のクリニックを紹介されて受診した。

 なるほど検査自体はまったく苦痛もなく、半分眠った状態で終えることができた。検査の結果、がんなどは見つからなくてひと安心なのだが、新たな不安が持ち上がった。

 検査直前、検査台の上で計った血圧が、上が160、下が90と高かったのだ。それまで120前後で推移していた彼にとって、とてつもない高血圧。一体何なのか。

 「白衣高血圧と呼ばれるものでしょう」と語るのは東京都港区にある三好内科クリニック院長で循環器科が専門の三好俊一郎医師。医師の前に出ることで緊張し、一時的に血圧上昇するストレス症状だ。

 「個人差はありますが、一般的に自宅にいる時よりも診察室では5~10程度の上昇は見られるといわれています。

手術や、以前、つらい経験をしたことのある検査などでは、さらに上昇することもあるでしょう。明らかに血圧がおかしい時は、心拍数を測定して総合的に判断することもあります」

 三好医師は、こうも付け加える。

 「胃カメラの検査の直前で160程度であれば、まず問題ないレベルです。むしろ血圧が低すぎると、検査中に脳貧血になる危険性が出てくる。

また検査直前とはいえ220を超えるようだと、今度は検査中にさらに上昇することが考えられるので、先に血圧をコントロールする必要も出てきます」

 検査が終わり、胃の炎症の説明を受けながらも、Yさんは血圧のことが頭から離れない。恐らくこの時点で血圧を測れば、いつも通りの正常値に戻っているはずなのだが…。 

忘年会の【胸焼け】を次の日に残さない方法!


●胸焼けの原因は消化性潰瘍かも

胸焼けは、「消化性潰瘍」が原因で起こることもあります。消化性潰瘍とは、食べ物を消化するための胃酸や消化酵素によって、胃や十二指腸の粘膜が消化されてただれたり、えぐり取られたりする状態のこと。

潰瘍(粘膜組織の欠損)が起こる場所によって、「胃潰瘍」と「十二指腸潰瘍」に分けられます。

消化性潰瘍の代表的な症状は、上腹部やみぞおちの痛みですが、胃酸が多く出過ぎている場合は、胸焼けやゲップ、吐き気なども見られます。そこで今回は、消化性潰瘍が原因の胸焼け対策をご紹介していきましょう。

●消化性潰瘍が原因の胸焼け対策

ピロリ菌の除菌消化性潰瘍の最大の原因は、ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)への感染だと言われています。

ピロリ菌は、胃粘膜の表面に棲みつく菌で、アルカリ性のアンモニアをつくり出すことで、胃酸を中和し、強い酸の中でも棲息することができます。

しかし、ピロリ菌がつくり出すこうした物質は、胃の粘膜を傷つけ、潰瘍の原因になってしまうのです。

しかもピロリ菌は、一度感染すると、除菌するまで胃の中で生き続けます。消化性潰瘍による胸焼けを起こしやすい人は、ピロリ菌の検査を受け、必要に応じて除菌をしましょう。

ストレスを溜めないストレスを受け続けると、体のあらゆる機能をコントロールしている「自立神経」が乱れてしまいます。

すると、胃や十二指腸液の血流が悪くなって、抵抗力が弱まり、潰瘍を起こしやすくなってしまうのです。気分転換をしたり、たまにはゆっくり休んだりするなど、ストレスを溜め込まないように工夫しましょう。

●食生活での対策

胃に負担をかけないように、食事は毎日決まった時間に、規則正しく摂るようにしましょう。また、食事の量や回数が増えるほど、消化液が活発に分泌されるので、間食や暴飲暴食を控えることも大切です。

脂肪分やタンパク質の多いもの、辛いもの、熱すぎたり冷たすぎたりするもの、コーヒーや紅茶などのカフェインが多いもの、酸味の強いものなどは、消化液の分泌を促すので、胃などに負担をかけます。

これらの飲食物は、できるだけ控えるようにしましょう。

消化の良い食事は、胃での停滞時間が短いので、粘膜をあまり刺激せずに済みます。

かたい食材や食物繊維が多い食材は、細かく切ったり、すりつぶしたり、やわらかく煮たりするなど、調理方法を工夫して、消化しやすくしましょう。また、食べるときは、しっかりよく噛むようにすれば、消化しやすくなります。

(この記事の監修: 吉井クリニック 院長 / 吉井友季子 先生)

【今日のストレス 明日の病気】仕事で大失敗が発覚!突然、激烈な咳…病院へ


「喘息持ち」の人にとって平穏な生活とは、発作がない毎日。日頃の治療がうまくいっていれば穏やかな日々を送れるが、時に静寂を破って発作が襲い掛かることがある。背後に見え隠れするのはストレスの影…。

 若い頃から気管支喘息を患っており、今も定期的に病院に通院中。きちんと服薬しているので、ここ数年は大きな発作もない。

 ところがある日、異変が生じた。きっかけは仕事上の大チョンボ。出したつもりの請求書が、数カ月にわたって彼の引き出しの中で眠っていたため、部門の年間の売り上げに影響する額の入金が、期をまたいでしまうことになったのだ。

 引き出しから請求書を見つけたMさんは顔面蒼白になり、膝から崩れ落ちると咳き込み出した。

少々芝居がかっている。しかし、その咳たるや、周囲の者が呆気にとられるほど激烈なもの。四つん這いになって、涙とよだれと、鼻水を垂らしながらゲッホンゲッホンする彼を、遠巻きに眺める社員一同…。

 同僚が会社の車で病院へ搬送。吸入薬を使ってようやく落ち着きを取り戻した時には、全身が汗びっしょりだった。

 「強烈なストレスから気管支が狭まったことでの発作でしょう」と分析するのは、神奈川県立循環器呼吸器病センター呼吸器内科医長の萩原恵里医師。

普段は安定していても、精神的な抑圧から急激な発作に見舞われることがあると説明する。

 「気管支の太さは自律神経の支配下にあり、副交感神経と交感神経のバランスが取れていれば安定しています。しかし大きなストレスが加わると、バランスが崩れて気管支が一気に狭まることがある。これが発作の原因です」

 普段は治療でコントロールできていても、急激なストレスは発作を誘因する危険性があるということだ。

 「病院で使ったのは気管支拡張作用のある吸入薬と思われます。Mさんのような人は、これを携帯すべきでしょう」と萩原医師。

 ちなみに彼が抱え込んでいた請求書は、上層部レベルの話し合いで、期内の支払いが認められた。発作を起こす前に、上司に相談すればよかったのに…。

【今日のストレス 明日の病気】「かみ合わせ」そのわずかな“違和感”が全身に不定愁訴引き起こす


何事も「しっくりする」のはいいものだ。恋愛関係、仕事関係、労使関係…。相対するものが違和感なく調和のとれた関係を構築すると、ストレスは生まれない。

どうやら同じことが、「歯の関係」にも言えるようだ。

 Aさん(54)はさまざまな不定愁訴に悩まされてきた。頭痛、腰痛、肩や首のこり、めまい、不眠、そして歯の痛みや歯ぎしり、顎(がく)関節症…。

これらがストレスとなってイライラは募り、深酒する。まさに負のスパイラルだ。

 ところが、ひょんなことから、状況は一変する。

ある部分をわずかに修正する治療をしただけで、あらゆる症状が消えてしまったのだ。その「ある部分」とは「歯」だ。

 Aさんの不定愁訴の原因は「かみ合わせの悪さ」から来るものだった。

 かみ合わせが悪いと、本人は気付かなくても脳はそれをストレスと感じてさまざまな症状を引き起こす。

まさにAさんの諸症状がそれだったのだ。

 「人間の脳は、100マイクロメートルのかみ合わせが変化しただけでも違和感を覚えるもの。

わずかなかみ合わせやあごのズレもストレスと感じ、これが続くと全身に影響が及ぶことがある」と語るのは、東京都渋谷区にある片平歯科クリニックの片平治人院長。続けて解説する。

 「かむという行動は脳神経と特に深い関係があり、脳の全領域の中で“口の運動や感覚”が占める割合は全体の2分の1近くにも及びます。

そう考えると、かみ合わせの不具合が全身の症状を引き起こすということも納得できるのでは」

 これらの問題を解決するには、咬合(こうごう)面をわずかに削るか、反対に専用素材を盛りつけたりしてかみあわせを調整する。

あるいは就寝中にマウスピースを装着してズレたあごの位置を矯正(きょうせい)する方法もある。今回Aさんは、マウスピースを付けて寝るだけで治ってしまった。

 歯と脳の関係修復に成功したAさん。

今年は、それより前から冷え込んでいた夫婦関係の改善に乗り出す決意だ。夜ごと隣で眠る妻に、和平実現に向けた協議を呼びかけるAさんだが、今のところ妻の反応はない。

そんな時くらいはマウスピースをはずせばいいのに。 

【胸焼け】と【胃痛】が起こる病気


●胸焼けや胃痛が起こるのはなぜ?

一般的に、「胸焼け」や「胃痛」が起こるのは、胃酸の分泌が過剰になって、胃の粘膜が荒れたり、胃液が食道に逆流したりすることが原因です。

これは、暴飲暴食や刺激の強いものの食べ過ぎ、ストレスによる自律神経の乱れなどによっても起こるので健康的な人でも、胸焼けや胃痛がすることは、そう珍しいことではありません。

しかし、ある程度の期間、継続して頻繁に起こる場合は、胃腸の病気の可能性があります。

●胸焼けと胃痛が起こる病気

胸焼けや胃痛が起こりやすい病気には、次のようなものがあります。

【胃潰瘍・十二指腸潰瘍】
胃潰瘍や十二指腸潰瘍は、胃酸や消化酵素によって、粘膜が消化されることによって起こる病気です。

一般的に、胃潰瘍の場合は、食後しばらくしてから胃が痛むことが多く、十二指腸潰瘍の場合は、空腹時や夜間に上腹部が痛むと言われています。

ただし、どちらの場合も、症状が進行していると、食後や空腹時といった時間に関係なく痛むこともあるようです。

【慢性胃炎】
慢性胃炎は、その名の通り、慢性的に胃が炎症を起こしている状態のことで、日本人の成人の約半数がかかっているといわれています。

自覚症状がない人も多いようですが、自覚症状がある場合は、食後に上腹部に鈍い胃の痛みがあったり、胸焼け、ゲップ、胃もたれなどを感じたりすることがあるようです。

【機能性胃腸症(機能性ディスペプシア)】
胃痛や胸焼け、胃の不快感などの症状が続くにもかかわらず、内視鏡検査で胃の粘膜を観察しても、何も異常が見当たらないことがあり、これを「機能性胃腸症(機能性ディスペプシア)」といいます。

かつての胃酸過多症や神経胃炎なども、これに含まれます。

主にストレスや過労などによって、自律神経のバランスが乱れ、胃の機能が低下することで起こると考えられています。

●検査で原因をはっきりさせよう

ただし、胃痛が起こる病気は、ほかにもたくさんあり、中には、緊急を要するものもあります。症状が長引いていたり、激しい痛みが起こったりするときは、検査を受けて原因を明確にし、適切な治療を受けましょう。

(この記事の監修: 五本木クリニック 院長 / 桑満おさむ 先生)

【今日のストレス 明日の病気】健忘症(下) 「考える」ことで予防・改善を


前回はストレスが誘発する物忘れについて書いた。今回は「ストレスのせいと思っていたら、じつは違った」というケースの物忘れ。同じ「健忘症」でも、少しばかり深刻な内容だ。

 Cさん(34)は、ある精密部品工場で働く臨時のアルバイト作業員。高校は出たものの定職に就くこともなく、この年になった。

途中、何度か警察のご厄介になったこともあるが、今は悪い仲間との付き合いも断ち、真面目に働いている。

 そんなCさん、最近、深刻な「物忘れ」に見舞われている。上司から仕事の説明を受けても忘れてしまい、同じことを何度も聞いて煙たがられる。

「メモをしろ」と言われてメモをするのだが、メモしたことを忘れ、また尋ねる。

 当人は「疲れのせい」と気にしていなかったが、会社から連絡を受けた親が心配して病院に連れて行かれた。

画像診断では異常は見つからなかったが、問診やテストを受けた結果、「若年性健忘症」と診断された。

 「単純作業の人に多く見られる健忘症で、最近増えています」と語るのは、大阪厚生年金病院内科の鈴木夕子医師。その特徴を次のように説明する。

 「20-30代で起きる健忘症で、画像上は異常がない点で、心因性健忘症と似ています。

原因として強いストレスもありますが、もう一つ、“頭を使わない”ことも大きな要因とされます。

自分の頭で考えたり計算したりせず、パソコンや電卓任せの仕事をしていると、リスクが高まるようです」

 心因性健忘症と同様、若年性の物忘れも決定的な治療法はない。

ただ、頭を使って脳に刺激を与える、つまり「考える」ことは、予防だけでなく症状改善にも役立つ可能性があると鈴木医師は言う。

 「本を読む、新聞を読む、そしてわからない言葉があれば人に聞くのではなく辞書で調べる-。

パソコンや携帯電話が普及するまでは当たり前にやっていたことが、若年性健忘症から脳を守ってくれます。

早い話が“人任せ”“機械任せ”が一番危険です」(鈴木医師)

 60代後半なら「年のせい」とあきらめもつくが、30代でこんな症状が出たら要注意。

予防のためにも、仕事帰りには新聞を読みましょう。

【胸焼け】に効く薬って、どんなもの?


●胸焼けの薬ってどんなもの?

胸焼けは、胃酸が食道に逆流することで起こりますが、こういった症状が起こる病気を総称して、「胃食道逆流症(GERD)」といいます。この胃食道逆流症の治療に用いられる薬には、2つに大きく分けられます。

胃酸の分泌を抑制して逆流を防ぐタイプと、胃酸が逆流しても粘膜が傷つかないようにするタイプです。そこで、それぞれの薬にどんなものがあるのかを見ていきましょう。

●胃酸の分泌を抑制して逆流を防ぐタイプ

●プロトンポンプ阻害薬(PPI)「プロトンポンプ」とは、胃酸を分泌する壁細胞にあり、胃酸の主成分である塩酸をつくっている分子です。「プロトンポンプ阻害薬」は、このプロトンポンプの働きを阻害することで、胃酸の分泌を抑制します。

胃食道逆流症を治療する第一選択薬として利用され、胃酸分泌抑制薬である「H2ブロッカー」よりも、効果がはるかに高いと言われています。

●H2ブロッカープロトンポンプが塩酸をつくるためには、いくつかの物質からのシグナルが必要になります。そこで、それらの物質の中でも、特に重要な役割を果たす「ヒスタミン」からのシグナルをブロックすることで、胃酸の分泌を抑制します。

H2ブロッカーは、プロトンポンプ阻害薬に比べて効果が弱く、毎日連続して利用していると効果が徐々に低下します。このため、プロトンポンプ阻害薬を補完する薬として用いられることが多いようです。

●逆流しても粘膜が傷つかないようにするタイプ

酸中和剤(制酸剤)胃酸を中和して、胃酸の働きを弱め、食道粘膜が傷害されるのをやわらげる薬です。

速効性がありますが、効果が1時間ほどしか持続しなかったり、便秘や下痢などの副作用が出やすかったりします。このため、プロトンポンプ阻害薬を使用し、たまに胸焼けの症状が現れた場合などに用いられます。

胃粘膜保護薬食道の粘膜を保護することで、逆流してきた胃酸から食道を守る働きがあります。

ですので、胸焼けの症状を一時的に抑えるために用いられることがありますが、胃食道逆流症への有効性が認められていないので、保険は適用されません。

(この記事の監修: 吉井クリニック 院長 / 吉井友季子 先生)

忘年会後の【胸焼け】を一発解消する方法


●胸焼けの応急処置に牛乳を

胸焼けは、胃酸が胃から食道へ逆流したときに起きますが、このときの応急処置として、牛乳を飲むという行為が効果的です。

なぜならば、牛乳を飲むことで、逆流した胃酸が洗い流されるだけでなく、食道の粘膜に牛乳の膜が貼れ、胃酸の刺激から食道を守ることができるからです。ただし、牛乳の温度が冷た過ぎたり、熱過ぎたりする飲み物は、食道や胃を刺激してしまいます。なるべく常温で飲むようにしましょう。

食道粘膜を保護する効果はありませんが、食道を洗い流すだけなら、常温の水でも構いません。「だったらお茶でもいいのかな?」と思う人もいるかもしれませんが、お茶には注意が必要です。

お茶の多くには、胃酸の分泌を促進するカフェインが含まれているので、かえって胸焼けが起きやすくなる傾向にあります。麦茶や杜仲茶など、カフェインを含まないお茶もありますが、成分表記が分からない場合は、水を飲んだほうが無難でしょう。

●チューイングガムで胸焼け予防

唾液は、中性の粘液を含んでいる液体なので、胃酸を中和する作用があります。

胃酸の逆流は、食後に起こりやすいので、胸焼けしやすいときは、食後にチューイングガムを噛んで、唾液の分泌を活発にしましょう。唾液の分泌が活発になれば、逆流した胃酸を中和できるだけでなく、食道を洗浄することもできます。

●胸焼けが辛くて休憩したいときは

胸焼けが辛いときは、思わず机に突っ伏したり、横になって休憩したくなったりする人もいるかもしれません。しかし、胸焼けが起こるということは、食道と胃の境目で逆流を防いでいる「下部食道括約筋」がゆるくなっている可能性があります。

そんなときに、前かがみの姿勢になると、胃が圧迫されて、食道への逆流が起こりやすくなります。

また、横になるときも、食道と胃が同じ高さになると、逆流が起こりやすくなるだけでなく、逆流物がそのまま食道の中に停滞してしまいます。横になるときは、背中に座布団などを敷いて、上半身が少し高くなるようにしましょう。

(この記事の監修: 吉井クリニック 院長 / 吉井友季子 先生)
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