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毎日排便があっても注意!心身にマイナス影響の便秘とその対策法

年末年始で生活パターンが変化してしまい、便秘になってしまったという人も多いのではないでしょうか? 普段と食べる量やペース、生活サイクルそのものが変わるので、便秘のリスクが高まる要因はたくさんあります。

「私は毎日出ているから大丈夫」と胸を張る人もいるかもしれませんが、実は毎日便が出ていても便秘と診断されるケースがあるとご存じでしたか? 

便秘は腸内で物が腐ったりして、有害物質が心身にマイナスの影響を与えると分かっています。毎日便が出るという状態にこだわらず、2~3日おきであっても排便が好調な状態を目指した方がいいでしょう。

■便秘とは回数の問題ではない

便秘とはそもそも、便の中の水分が不足して硬くなったり、便の通り道が狭くなったりして起こります。一般的に1日1回~2回排便のある人が多いので、毎日便が出ないとすぐに便秘だと考えてしまうかもしれません。

しかし、毎日便が出ていたとしても、その便が硬くてコロコロとしており、量も少なく残便感がある場合は、便秘だと診断されます。逆に、2~3日に1度しか便が出ていなくても、便の状態が優れており、本人に不快感が無ければ便秘とは言えません。

「毎日、便をしなければ」という精神的なプレッシャーは便秘改善に好ましくないので、健康的な便を、不快ではないペースで排便するという状態をまず目指してみてください。

■正しい便秘対策とは

厚生労働省の情報によると、たいていの便秘には、以下のような対策が理想的とされています。

(1)タケノコ、緑黄色野菜、ゴボウ、サツマイモ、大豆など(非水溶性)食物繊維をたくさん食べる

(2)冷たい水、冷たい牛乳を起床後に飲む

(3)適度に脂質を摂る

(4)適度に香辛料・アルコール・酸味類などを摂る

(5)はちみつ、砂糖などの糖分を摂る

(6)パインアップル、イチゴ、リンゴ、プルーン、梅干など有機酸の多い果物を食べる

(7)豆類、イモ類、クリなどガスを発生させやすい食べ物を食べる

(8)胚芽米、玄米などを食べる

(9)食事をきちんと食べる

ただし、自律神経失調症のようなメンタルが原因となる便秘の場合は、対策がかなり変わってきます。かえって逆効果になるケースも多いので、過労やストレスなどメンタルの部分で思い当たる部分があれば、注意してください。

以上、心身にマイナスの影響を与える便秘とその解消法についてお伝えしましたが、いかがでしたか?

手っ取り早く薬物で解消したいと思うかもしれませんが、栄養や食事を工夫し、運動を根気良く繰り返して、根本的に体質を改善した方がもちろんいいです。

時間はかかるかもしれませんが、生活ペースを規則正しく取り戻し、排便のリズムも取り戻してください。

高齢者介護施設を探す時期 切羽詰まる前に近隣施設の見学を

業界関係者から「親が入院し、退院を迫られて、慌てて有料老人ホームを探す人が多い」の声もある介護施設の問題。気づいたら地獄だった、では遅い。天国への道を切り拓くには――。

「子育てならいつかは手が離れます。しかし、高齢者介護は、時間とともに重度化し『先の見えないトンネル』などともいわれます。追い詰められた気持ちになりやすいのです」

 千葉県松戸市にあるデイサービス「ひぐらしのいえ」代表の安西順子さんは、切羽詰まった家族から相談を受けることもある。つらいときは地域の高齢者施設のデイサービスやショートステイを利用することで、本人と介護者の関係性に余裕ができると話す。

「夫や友人に愚痴のひとつでもこぼせればいいのですが、周囲に何も言わない、言えない人は注意が必要です。突然キレたり、手をあげたりしないためにも、役所や地域包括支援センターに相談して介護保険制度の利用など、周囲の助けを借りましょう」

 医師から認知症との診断を受ければ介護度が認定され、介護保険制度を使って低料金で施設が利用できるようになる。症状が重くならないうちに地域の施設を見学しておくと、心の準備にもなる。

「家族だけで介護すると決めた場合でも、尿や便失禁が続くようになると、施設利用も視野に入れるタイミングです。便をもらした本人は、恥ずかしさで何とか始末しようとするのですが、かえって便を体や手すりなど周囲に広げることが多い。介護者にとって大きな負担となることも」(安西さん)

 周囲にサポートしてもらうタイミングのチェックポイントを3つ紹介しよう。(※取材をもとに編集部で作成)

【1】医師に認知症と診断された

 認知症になると介護度がつく。

【2】火の管理に不安が出てきた

 IHを導入する人も。料理に不安が出て、施設の利用や配食サービスを検討する人は多い。

【3】尿や便をもらすようになった

 介護をする人にとって大きなストレスとなる失禁。困ったら相談を。

10月納付分から厚生年金保険料率アップ!どう備えれば?

今年の10月納付分から、厚生年金は現行の16.766%から17.120%にアップします。引き上げられる保険料率は0.354%。一般のビジネスマンは、事業主との折半になるため、本人負担は0.177%の増加になります。

はたして保険料率が0.177%アップすると、家計が負担する金額はいくら増えるのでしょう? ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子さんに伺いました!

「厚生年金の被保険者が支払う金額は、報酬の額によって異なります。たとえば、年収700万円(※ボーナスを除く)の人が現在支払っている年金は月額4万9459円、10月納付分からは月額5万504円。月々1000円程度アップする計算になりますね」

ちなみに、厚生年金は所得が2倍であれば、保険料も2倍支払うのがルール。ということは、もらえる額も当然倍返し! …ですよね!?

「もちろん、かけ捨てではありませんから、納めた金額が多ければ多いほど、加入した期間が長ければ長いほど、受け取れる金額は多くなります。が、残念ながら比例はしません。2倍納めたからと言って、2倍の額が戻ってくるわけではないんですよ」

では、給付の金額はどのようにして決まるのでしょう!?

【メタボより怖いロコモ】失敗だったリハビリのための介護施設への移転 母を「ベルトで固定させてほしい」

母が2012年正月に手術をして2週間が過ぎ、入退院の世話をする相談員(ソーシャルワーカー)からは、「当院は急性期の病院ですから治療の必要がなくなれば長く入院できません。

リハビリのできる施設を紹介するので見に行って決めてほしい」と言われた。

 遠方のリハビリ専門病院と近くの介護老人保健施設(老健)を紹介された。私も毎日病院に通っていたので近い方がいいと、妻と2人で見学に行った。

 居室はユニット型の準個室タイプ。施設には介護士だけでなく、ナースもいるしドクターもいる。専門の理学療法士が歩行訓練などリハビリを行うという。ただ、居室スペースの老人たちに元気がないのが気になった。

土曜日に見学し、月曜日には早くも老健から「空きが出たので移りませんか」との知らせ。空いたときに入らないと、次はいつになるか分からないといわれ、決断した。

 手術から3週間後の1月24日、介護タクシーで母は車いすに乗ったまま老健に移った。ビックリしたのは、病院から持っていくようにいわれた薬の量だ。これから3カ月分というが、大きな紙袋がいっぱいあった。

老健の施設長の医師の診察を受けると、薬を点検して必要ないものが多いといわれた。病院では夜中に騒ぐこともあったらしく、その度に安定剤などを処方されたものと思われた。

 母を置いて引き上げようとすると、母が「自分も一緒に帰る」と言ってきかない。車いすから立ち上がって歩こうとするので、そのまま部屋を出ることができない。

スタッフに相談すると、車いすのままみんなで食事をするテーブルに連れて行ってくれた。そして「さっと出ていったほうがいいですよ」と言うので、さよならも言わずに引き上げた。

 5時頃、老健のナースから電話が入った。やはり車いすから立ち上がろうとするので、このままだとまた転倒して骨折しかねないから、ベルトで車いすに固定させてほしいといわれた。「仕方ないですね」と認めた。

 結果的には、この老健を選択したのが大失敗だった。同時期に知り合いが脳梗塞で入院、体にマヒが残る状態でリハビリ専門病院に移ったが、普通の生活に支障がないほど回復したのを見て、そう思った。 =次回に続く (木村進)

 ■ロコモ ロコモティブシンドローム=運動器症候群の略。筋肉や骨などの衰えで歩行などに支障を生じ要介護リスクが高まる。予備軍含め4700万人が危機にある。

要介護者家族の8割が知らなかった、「脱水症」が現れる体内の水分量って?  

日清オイリオグループは10日、「乾燥する冬場の介護で心がけていること」についての調査結果を発表した。

同調査は、同社が2011年より定期的に行っている在宅介護事情調査の第4弾。

調査実施日は2012年12月6日~9日。

調査対象者は、60歳以上の要介護者を在宅介護している家族100名。

1年でもっとも乾燥する冬場、「要介護者の乾燥対策で心がけていることは何ですか」という質問に対し、「水分補給」(44%)、「うがい・手洗い」(18%)、「湿度管理」(16%)が上位3位を占めた。

回答数がもっとも多かった水分補給は、介護している家族の中でも、特に意識されていることがわかった。

「冬の季節、要介護者には1日何ml程度の水分を摂取してもらうようにされていますか」という質問では、59%が「800ml~1,500ml」の範囲内であると回答し、一般的に必要な要介護者の水分摂取量(厚生労働省 平成21年3月「介護予防マニュアル」より)を十分に満たしていることがわかった。

一方で、「800ml 未満」との回答も16%にも及び、必要な水分摂取量を満たしていない実情も明らかになった。

「一般的に、体内の水分量がどの程度減少し始めると脱水症の症状が現れると思いますか」という質問に対し、体内水分量の減少率を「2%」「3%」「4%」「5%」「8~10%」の5段階で尋ねたところ、正しく「2%」と回答したのはわずか17%だった。

この結果から、83%がわずか「2%」の水分減少で脱水症が現れることを理解していない現状が明らかとなった。

生保が老人ホーム入居権販売へ 現物支給解禁で介護変わるか 

保険業界には「レクシスの法則」なる専門用語がある。保険契約者が支払う保険料と、実際に支払われる保険金の数学的期待値が等しいことを指す。今後、この保険料の“対価”の基準が難しくなるかもしれない。

 これまで生命保険には、現金以外の物品やサービスを提供する「現物給付」が認められていなかったが、金融庁の規制緩和方針により早ければ2014年に解禁されるという。

 それにより、生保各社が子会社や提携会社を通じて一斉に売り出そうとしているのは、要介護者への援助サービスや介護付き老人ホームの入居権、さらには葬儀の執り行いなど「高齢者商品」の数々だ。

 中でも、介護サービスの参入には期待が高まる。民間保険会社が現物給付を手掛けるメリットはどこにあるのか。保険コンサルタントの村田稔氏が解説する。

「民間保険会社が介護保険を取り扱うようになって8年もたつのに、具体的なサービスが法規制に阻まれて何ひとつできなかった。この分野は高齢化でまだまだ成長する余地があるため、あらゆるメニューを用意して契約者の信頼を高めたい狙いがあります。もちろん、他社との差別化が図れるという意味でも、現物給付が認められる意義は大きいのです」

 要介護・支援者の認定者は膨れ上がって約540万人。にもかかわらず、公的介護保険の枠内では賄えない実費サービスも多い。生保がその補完役になろうというのだ。

 だが、生保業界が思い描く「死亡、医療、年金・老後」に次ぐ第4の収益柱になれるかというと、そう容易くない内情もあるようだ。保険評論家の大地一成氏がいう。

「たとえば契約段階で『こんな立派な介護付き老人ホームに入れますよ』と謳っても、実際に入居するときの経済情勢や物価がどうなっているか分かりません。仮にアベノミクス効果でインフレになれば、保険会社の負担は増すばかり。決して儲かる商売ではありません。

 そもそも、生保会社の営業マンや代理店に複雑な介護商品の説明をさせて現場が混乱するくらいなら、人口減に歯止めがかからない国内市場よりも海外を優先したいはず。内勤社員には、語学力を身につけさせたほうが将来につながると考えている大手生保は多い」

 前出の村田氏は、現物給付の新商品が根付くまでに時間がかかると見ている。

「高齢者が受けたいサービスとは、身の回りの世話だけでなく、話し相手になるなどプライスレスな心のケアが多い。

そうしたサービス提供はいくらパンフレットや約款で明記しても線引きできないものです。プライスレスどころか保険給付金との差が埋まらずにレスプライスになっては、現物給付の意味がありません」

 いずれにせよ、生保各社による介護サービスの中身をめぐる戦いの火蓋が切られることになる。村田氏はそのメルクマールとして、早くから医療・介護保険を充実させるNKSJひまわり生命やソニー生命の新商品に注目したいと話す。

 また、大地氏は意外な企業の名を挙げた。

「昨年9月にアイリオ生命を子会社化した楽天は、ネット対応型の保険商品の開発を強化しています。現物給付の拡大解釈として、保険に入れば楽天ポイントを倍増したり、旅行券をプレゼントしたりするなど、契約者優待のサービスも表立ってできるようになるかもしれません」

 先日、子会社ケンコーコムの行政訴訟で医薬品のネット販売再開を勝ち取った楽天。生保業界でも“台風の目”として旋風を巻き起すのだろうか。


飲める女性は注意! 脳卒中のリスクが倍増する大量飲酒とは

このほど、お酒をこよなく愛する女性には気がかりな研究結果が公表された。

「女性の大量飲酒は脳卒中発症の危険性を高める」と、国立がん研究センターと大阪大学などの合同研究チームが明らかにした。

 米国の権威ある予防医学の医学誌「Preventive Medicine」に掲載されたこの研究(JPHC研究)は、新潟や沖縄など、国内9地域の女性約4万7千人を、1990年から2009年まで追跡調査したものだ。

 追跡期間中に1864人の女性が脳卒中を発症した。飲酒との関連を調べた結果、「1日にビール大瓶2本以上、日本酒なら2合以上」の大量飲酒をする女性は、「ときどき」飲酒する女性に比べて、脳出血を発症する危険性が2.85倍、脳梗塞では2.03倍、脳卒中全体では2.3倍高かった。

 男性を対象にした調査は9年前に同研究チームが報告しており、「1日にビール大瓶3本以上、日本酒なら3合以上飲む」の大量飲酒をする人は、「ときどき飲む」人より約1.6倍脳卒中になりやすいことがわかっている。

女性のほうが少ない飲酒量にもかかわらず、脳卒中のリスクが高いとの結果になった。

 研究をとりまとめた大阪大学医学系研究科公衆衛生学教授の磯博康氏は、「この調査は生活習慣病に関する世界でも最大級の追跡調査で、とくに女性を対象とした大規模な調査は、欧米でも限られています。

大量飲酒は乳がんの危険性を高めることもすでにわかっていますので、男性だけでなく、女性も節度ある飲酒を心がけてほしい」と呼びかける。

 脳卒中治療に詳しい東京都済生会中央病院院長(神経内科医)の高木誠医師も、この研究を評価する。

「女性が社会で活躍するようになり、飲酒をする機会が増えました。ストレス社会であることもあり、女性の飲酒量自体も増えています。これまではただ『お酒は控えめに』と言っていたところを、これからは『1日1合程度まで』と、具体的に数字を出しながら指導することができます」

 高木医師によると、アルコールは血圧の上昇をもたらし、脳卒中、とくに脳出血の危険性を高めるという。

「今回の調査ではさらに、高血圧でない人でも飲酒で脳卒中の危険性が高まるとわかりました」(高木医師)

 年末に向け、酒席が増える。飲酒はほどほどにしておくにこしたことはない。

健康な人でも入れる?働きながら通える?老人ホームの豆知識

「終の棲家」として老人ホームを選択することも、今では一般的になった。だが、それと比例するように、順番待ちでホームに入れない不安の声や、職員による高齢者への虐待といった悲惨な事件も耳にする機会が増えたように思う。こうした事態をなるべく回避するには、月並みだが早めに準備することが肝心だ。老人ホームについて、今から知っておくべき情報についてまとめてみた。

■有料老人ホームって何?

「教えて!goo」の「老人ホーム=介護施設??」という質問には、「老人ホームは『高齢者の施設の総称』と考えてください」(haihaiokさん)などの回答が投稿されている。

これはその通りで、一口に老人ホームといってもさまざまな種類がある。なかでも代表的なものが、社会福祉法人や自治体が運営する公共型の施設「特別養護老人ホーム」と、民間事業者が運営する「有料老人ホーム」。特別養護老人ホームは要介護認定が必須な上に、順番待ちが長いことで知られるが、有料老人ホームは自立~要介護まで、幅広い人が入居できる。という訳で今回は、一般社団法人医介の代表理事でもある株式会社DHM(ディーム)の代表取締役の猪飼大さんに、有料老人ホームのあれこれを聞いてみた。

「有料老人ホームは、一般的に65歳以上の方が入居することが可能です。申し込みの際には身元保証人が必要で、ご家族のいらっしゃらない方は後見人をつけたり、保証会社に頼むというケースも見受けられます」(猪飼さん)

他に、職員や他の入居者と一緒に生活する上で問題となる行動を起こさないかどうかも見られるようだ。また、入居の際には頭金となる入居一時金が必要となる。

「『入居一時金は高額』というイメージや、『一度払ったら戻ってこないのでは?』という懸念もあると思います。しかし最近では、返還金制度や短期解約の場合の特例がある施設も増えています。入居の前にそうした制度を確認しておくことも重要です」(猪飼さん)

実際に入居一時金がいくら掛かるかというと、民間企業なので価格はさまざま。場合によっては数千万円~億を超える高級老人ホームや、反対に入居一時金を0円にして月額利用料を高めに設定している施設も。自分の懐事情ともよく相談して決めることが大切だ。

■“優良”老人ホームは、お風呂を見れば分かる!?

有料老人ホームをさらに細分化すると、介護付有料老人ホーム、健康型有料老人ホーム、住宅型有料老人ホームなどがある。例えば夫婦のうち一方は健康でもう一方は要介護度が高い場合、二人で同じ介護付きホームに入居できるのだろうか?

「はい、入居はもちろん可能です。ただし介護度がご夫婦で違う場合、お手伝いする内容が変わってくるので、部屋を別々にしていただく場合も多々あります。自立の方の施設が併設されているホームか、自立の方と要介護の方のフロアが分かれているホームを選ぶとよいと思います。部屋を別々にするのは元気な方の精神的な負担になってしまうことを避けるためです。しかし、お手伝いできるところは施設のスタッフと協力しているケースもありますよ」(猪飼さん)

ちなみに健康な人の場合、老人ホームから仕事に出かけている人もいるとのこと。なお、経済力があるからといって入居するのに有利、不利ということはないそうだ。
最後に、よい有料老人ホームを選ぶポイントについて聞いてみた。

「必ず施設長と話をして、運営の方針などをしっかり確認するとよいでしょう。あとは、年数が経っていても綺麗な建物は、掃除が行き届いているということです。特にお風呂場は清潔に保つのが難しく、掃除するにも労力がかかります。個人的見解ですがお風呂が綺麗な施設はしっかりしていることが多いと感じますね」(猪飼さん)

老人ホームの見学者は、一人暮らしで認知症の人など、自宅での生活が難しくなった人が多いのだという。しかしながら、元気なうちに自分に合うホームを決めた方がよいのだと猪飼さんは教えてくれた。

最期を迎える場所となるかもしれない老人ホーム。自分の理想とする老後と照らし合わせ、慎重に選択したいものだ。

●専門家プロフィール:猪飼大
株式会社DHM(ディーム)代表取締役。一般社団法人医介代表理事。在宅医療に携わる医師向けの開業・運営支援を行う。健康状態にあわせた最適な住まいを探す「施設への住み替え支援サービス」を地域貢献として従事。関東圏を中心に介護施設の幅広いネットワークを持ち、「地域包括ケアシステム」の一翼を担う。

妻の理想像は「安定収入のある女性」 傾向に拍車かける年金問題

女性の社会進出が当たり前になった今、男性の結婚条件には「働く女性」を求める傾向が強まっているという。実際、結婚情報サービスのプロフィル欄にも「年収」の項目が設けられるようになっている。

 かつて妻の理想像といえば、良妻賢母で家を守るというものだった。ところが、先行き不透明なこの時代、女性の年収を気にする男性が増加。男女平等が浸透している証しと見るべきか。家計は妻・夫2人で協力するもの、という男性の考えが定着しているようだ。

 中高年ともなれば、この先の働ける時間は限られ、しかも大幅な年収アップは望めない。結婚相手に働いている女性を望む気持ちも理解できる。

 「しかも、公務員ほか、看護師や医療事務といった資格を持つ、いわゆる安定した収入が見込める女性が人気ですね」(結婚相談所ganmi代表、三島光世さん)

 そうした傾向に拍車をかけるのが年金問題。とりわけ、離婚組は年金分割による将来の経済的不安から、結婚相手に収入を求めるというのだ。

 「年金が目減りしている上に分割をされたのでは、厳しい老後になるのは火を見るより明らか。収入を得て蓄えのある女性を第一に求めるのは、もっともです」(結婚相談所MARRIX代表、升村要さん)

 年金分割とは、2007年に制定された離婚時の厚生年金の合意分割制度のこと。婚姻期間中の厚生年金を、当事者双方の合意に基づき分割しなければならなくなった。5対5で分割するとなれば、年間100万円の年金を受け取れるはずだったものが、半分の50万円に減額される。

 まさに働く女性は引く手あまたで、競争率は高い。当然、年収が多ければ多いほどハードルは高くなる。そうした女性側も、自分より高収入を得ている男性を求める傾向にあるという。

 「より裕福な生活がしたいわけではありません。自分よりワンランク上の男性と結婚したいんです」(三島さん)

 自分よりデキる人間と一緒に過ごすことで、成長したい思いもあるのだろう。いずれにしろ、年収や学歴も自分より上の男性を歓迎するようだ。

 「比較対象は、自分だけではなく、これまで付き合ってきた男性も含まれるようです。かつてと同じ失敗をしたくない、後悔したくないという思いからくる考えかもしれません」(同)

 厳しい婚活状況に思えるが、よくよく考えてみれば中高年女性の抱く理想像は、若い娘とほとんど変わらない。つまり、条件を並べたてても、あくまでも理想。適度な妥協があり、コトは成就するものだ。そこでポイントとなるのが優しさ。

 「そういわれて何が優しさなのか悩む方もいらっしゃいますが、要は話を聞く。家事も手伝う。そんな男性に落ちつくものです」(同)

 そう聞くと安定収入のある女性へのアプローチのハードルも低く感じられるのでは?

病院で広がる生活リハビリ 自宅復帰視野に買い物や屋外歩行

集中的な訓練で入院患者の在宅復帰を促すリハビリテーション専門病院(回復期リハビリテーション病院)。しかし、病院の訓練室では歩けても、段差のある家や町なかを歩けるとはかぎらない。スムーズに自宅復帰をするため、専門病院の中には買い物や屋外歩行を訓練に取り入れたり、リハビリ専門職が泊まってトイレ誘導をする所も出てきた。実生活に即したリハビリが注目されている。

 里山が広がる関東地方のあるリハビリ病院では、屋外歩行やスーパーでの買い物を入院患者のリハビリに取り入れている。平坦(へいたん)な病院の訓練室を歩くだけでは実生活に対応できないと考えているからだ。

 同病院のリハビリ専門職は「同じ歩くのでも、院内とリンゴ畑とでは歩きやすさが違う。でこぼこ道を歩けなければ生活できない。訓練室を行き来するより、患者さんのやる気も格段にアップします」と言う。

 この病院では、屋外歩行だけでなく、退院を控えた患者に「外出訓練」も行う。駅で切符を買って電車に乗れるか▽スーパーでエスカレーターのスピードに合わせられるか▽横断歩道を青信号で渡りきれるか-などをチェックするのが目的だ。

 この日、外出訓練に取り組んだのは、2週間後に退院を控えた女性(80)。大腿(だいたい)骨骨折の手術後に転院してきたときは車椅子だったが、今はつえで歩ける。持病で指先の作業に不安があるが、この日は久しぶりの外出に浮き立つ様子だ。

訓練は、バスで駅前へ行き、商店街の写真館のウインドーを眺め、スーパーで買い物をする2時間のプラン。退院後に女性の暮らしに必要な動作を、リハビリを担当する理学療法士と作業療法士が考えてプランを作成。外出に付き添った。

 バスの乗り降りはスムーズに行き、駅前のベンチで血圧測定。その後、車をよけながら写真館へ歩き、孫の七五三の写真に相好を崩し、商店街を歩いてスーパーへ。ベンチで血圧測定をして、いざ買い物に取り組んだ。

 買うのは肉じゃがの材料。病院で数日後に調理訓練を行う予定だ。エスカレーターで売り場へ向かい、つえを突きながら、カゴに商品を入れる。リハビリ専門職はとっさに支えられる位置に立つが、手は出さずに見守る。

 買い物を終えた女性は隣接する和菓子屋でおやつを購入し、ベンチでペットボトルのお茶と和菓子で一服。「最高の日でした」と、帰途についた。

 付き添った理学療法士は「屋外歩行も小銭の出し入れも問題ない。買い物に熱中して、つえなしで歩いてしまう場面があったので、転倒に注意を促していきたい」と振り返った。

 この日の結果は上々だったが、そういうケースばかりではない。訓練室では話せた患者が、店員とは話せなかったり、駅のホームと電車の広い隙間に足がすくんだり、青信号で横断歩道を渡りきれないことも。しかし、できないことを見つけるのも目的の一つ。同院では「できないことが分かると、患者もリハビリに目標が持て、意欲も出る」と解説する。

ただ、病院外でのリハビリ実施には明らかな規定がなく、地域や担当者によって解釈がまちまち。この病院も積極広報はしていない。厚生労働省は「医師の指示があり、専門職が患者の身体能力、社会的適応能力の回復に必要と見なし、条件を満たして行うなら、場所が院外であるという理由で排除されることはない」(医療課)とする。しかし、生活に即したリハビリが浸透するにはまだ時間が要りそうだ。

・リハ職が泊まり勤務、トイレ誘導も

 リハビリ専門病院の「ゴールデンタイム」は、洗顔・歯磨き、着替え、排泄(はいせつ)、食事などが集中する朝夕の時間帯。リハ職がこの時間帯にどれだけ1対1で患者に関われるかで、機能回復に差が出るとされる。

 昨年春にオープンした東京都の世田谷記念病院(板倉光夫院長)の過去3カ月間の在宅復帰率は95%に上る。一般には「土日や祝日も休まずにリハビリを提供できるかどうかが質を決する」とされる中で、同院では理学療法士が4交代で勤務。「365日、24時間のリハビリ」を掲げ、夜間のトイレ誘導も行う。

 病棟のナースコールは深夜も絶えない。ある日の夜、複数のコールが同時に鳴ると、泊まりにあたった理学療法士の小笠原尚和さんは看護師、介護職と手分けして病室に走った。最も多い要望は「トイレに行きたい」だが、「寂しい」「家に電話してほしい」などというものも。

理学療法士の夜勤について、小笠原さんは「申し送りでなく、自分の目で患者さんの夜間の能力を確認できるのは大きい。状態が分かれば、家具の配置を伝い歩きしやすいように変えることもできるし、退院時に家族に具体的なアドバイスもできる」と言う。

 夜間は高齢者の活動性が下がるため、転倒事故も増える。医療機関の中には高齢患者にオムツをしてしまう所もある。しかし、同院では入院患者に「トイレに行きたいときは夜間でも必ず、ナースコールを押してください」と念を押す。自立を促すリハビリ病院が患者の活動性を下げてしまっては本末転倒だからだ。

 転倒防止のため、患者がベッドを離れるとブザーが鳴るセンサーも利用する。それでもこの日、コールを念押しした患者が転倒。幸い、大事には至らなかったが、小笠原さんはその場でセンサーの設定を微調整し、再発防止に努めた。

 理学療法士が泊まり勤務を行う意義について、同院の武久敬洋常務理事は「セラピスト(リハビリ専門職)が夜間のトイレ誘導にあたることで機能訓練の機会も増える。夜間の状態を把握することで、より適切なリハビリ計画、目標を立てることができる。センサーコールの調整で転倒事故も減らせるし、セラピストが夜勤にあたる看護師や介護士の苦労を経験することも実は大事なことだと思う」と利点を挙げる。

 しかし、リハビリ職の泊まりについては「そこまで必要なのか」「リハの視点を持った介護職でもいいのでは」などの声も上がる。同院では今後、機能回復や転倒防止の効果を調べ、メリット、デメリットを検証していくという。

元保険外交員が教える!ちょっと得する保険料の払い方

将来のために、家族のために、貯蓄のために……さまざまな目的で加入する生命保険。でも保険料の払い方で保険の種類によっては損が出てしまうかもしれない!?元保険外交員の著者がお得な保険料の払い方をこちらでお伝えします。

■ タイプ別・保険料の支払い方

保険料の払い方は大きく分けて3つあります。

◎ 月払い

毎月保険料を払っていく払い方。1回に払う保険料が一番少ないのがこの払い方です。毎月の出費を少しでも抑えたいならこれです。保険料の高くなる死亡保険で用いることをおすすめします。

◎ 年払い

保険料の支払いを年1回にする払い方。国内、海外様々な保険会社がありますが、ほとんどの会社でこの年払いにすると月払い×12回分の金額より安くなります。例えば月5,000円×12回で60,000円の保険が、年払いなら50,000円程度に割引きされます。

しかしいくら安くなるといってもその支払い月に1回で50,000円の支出がプラスされると他の支払いにも影響が出ます。そのためもし年払いにするなら他の支払いが少ない月に支払い月が来るようにしましょう。

トータルの支払い金額で考えると必ず安くなるので、もしお財布に余裕があるならどの保険でも年払いをお勧めします。損害保険や自動車保険には年払いにすることでプラスα割引をつける保険会社もあります。

◎ 一時(一括)払い

年払いと似ていますが、一時払いは支払うべき保険料を1回にまとめて支払う払い方です。例えば月5,000円×12ヶ月×30年の保険であれば、30年かけて180万円払うところを、1回で180万円払ってしまうということです。

こちらも年払い同様月払いよりは安くなりますし、1番のメリットは解約時や満期時に受け取る返戻金が増えることです。

保険会社はお客様から頂いた保険料を運用しているので、お金が手元に戻ってくるときには利息が付いて戻ってくるのです。そのためこの払い方は貯蓄性のある保険商品に向いています。

貯蓄性のある保険商品には、個人年金保険・養老保険・学資保険などがあります。また運用性が高い終身保険もおすすめです。

■ おわりに

生命保険の加入率は9割を超え、今では保険料は“固定費”として捉えられつつあります。お金のかかることは少しでも出費を抑えたいですよね。保険料を賢く抑えて少しでもお得に保障を準備しましょう。

【メタボより怖いロコモ】筋肉減少抑えるアミノ酸・ロイシン 高齢期のロコモ予防



先週に続き、味の素主催の健康セミナー、国立長寿医療研究センターの鈴木隆雄所長の「高齢期の筋肉減少症とロコモ予防」をリポートする。

 注目すべき報告があった。加齢によるサルコペニア(筋肉量減少症)をロイシンと呼ばれるアミノ酸を摂取することで克服できるのではないか-という試験を味の素と共同で行ったという。

 東京の75歳以上のサルコペニアの女性を無作為に155人選び、4群に分けた。A群=1カ月に1度、健康講話を受講▽B群=ロイシン高配合(40%)必須アミノ酸混合物(Amino L40)3グラムを1日2回服用▽C群=週に2度の運動教室(60分)▽D群=Cと同様の運動を行い、Bと同様にAmino L40を摂取。

セミナーを聞くだけの群、アミノ酸服用だけの群、運動だけの群、運動とアミノ酸服用の群である。運動は、いすを使った

スクワットなど下肢筋肉運動中心に週2回。各群の体組成・運動機能の変化を12週間測定した結果はグラフの通り(同セミナー資料から作製)。

 筋量、筋力の変化率ではD〉C〉B〉Aが歴然。歩行速度の変化率でも、ほぼ同様で、運動とアミノ酸摂取群が優位だった。筋量と筋力の改善割合はアミノ酸摂取により2倍に、運動により2・6倍に、さらに運動とアミノ酸摂取を組み合わせると4・9倍に増加することが分かった。サルコペニア克服にアミノ酸摂取が効果があることが認められたのである。

 「高齢期になって最初に起こる運動障害は歩行障害です。この試験で下肢の筋肉の量と力にアミノ酸と運動が有効だということははっきりしました。

さらに、運動ができない方でもロイシンを多く含むアミノ酸を服用する効果があることも分かりました。いままでは年のせいとして対策が立てられなかった日常生活の衰えを、予防することが可能になったといえると思います」(鈴木所長)

 この結果は日本老年医学会のホームページに掲載されている。次回もこのセミナーのリポート。 

 ■ロコモ ロコモティブシンドローム=運動器症候群の略。筋肉や骨などの衰えで歩行などに支障を生じ要介護リスクが高まる。予備軍含め4700万人が危機にある。

老後難民予備軍は会社員の4割!どうなる老後

■サラリーマンの老後に対する考え方は?
フィデリティ投信が昨年実施した「サラリーマン1万人アンケート 2016」で非常に興味深い結果が出ていました。

このアンケートは2010年から毎年実施されているもので、今回も老後の生活や退職金の準備状況などに関する調査で、1万2,389人の主に会社員や公務員を対象に実施されました。

アンケート実施時期が昨年の2月だったので、世界経済は原油安や中国やブラジルなどの新興国経済不安などで、大きく揺さぶられ株価や為替も冷え込んでいました。

一方で、NISA人口も1,000万人を超えた頃で、国内では雇用状況の改善などから、会社員の平均所得も上昇していました。しかし依然として、老後に不安を感じているという回答が多く見られました。

主な質問項目をピックアップして、上位回答を要約すると次のとおりです(いずれも回答は全体平均のもの。カッコ内はアンケートが開始された2010年の調査結果)。

■退職後の生活のイメージは?
・1位 のんびり・マイペースな生活 44.2%(51.7%) ・2位 ほそぼそ・質素な生活 17.5%(19.3%) ・3位 明るく・楽しい生活 11.8%(12.6%)2010年の調査と比べて、「のんびり・マイペースな生活」の数値が7.5ポイント減少しています。年齢別でみると、特に20代男性は(55.5%→44.8%)と30代男性では(53.8%→43.5%)で減少幅が大きく、その分、20代では「ほそぼそ・質素な生活」が増加(12.4%→13.6%)していて、若い世代が将来を楽観視していないことがうかがえます。

■退職後の生活を、今の高齢者と比べると?
・1位 今の高齢者よりも悪くなっていると思う 38.3%(36.4%) ・2位 どちらかと言えば今の高齢者よりも悪くなっていると思う 24.6%(33.6%) ・3位 今の高齢者と変わらない程度の生活は送れると思う 11.5%(13.8%)いずれも前回と大きく変化はありませんが、1位と2位の「今よりも悪くなっていると思う」と「どちらかといえば悪くなっていると思う」との回答の合計は62.9%におよびます。

■公的年金は安心できるか?
・1位 不安だ 49.5%(53.0%) ・2位 あまり安心できない 30.6%(35.9%) ・3位 まあまあ安心できる 7.9%(5.8%)上位2つの合計80.1%の人が、公的年金だけでは安心できないと考えているようです。

多くの人が、老後の生活が厳しくなり、年金だけでは生活が苦しいと思っています。自分がいつリタイアをしてセカンドライフを迎えるかは、ある程度見通しがつくので、早めにセカンドライフ資金の準備を始めたいところです。

■老後資金の準備状況で驚きの結果が
老後資金の準備状況に関するアンケート結果を見てみましょう。

■退職後に生活用として準備している資金は?(公的年金除く)
・必要額平均(希望額) 2,994.2万円 ・調査結果の平均額 760.1万円 ・準備額ゼロ円の人の割合 39.7% ・準備額1,000万円以上の人の割合 20.0%希望する資金額「2994万円」に対し、実際にはその約25%しか準備できておらず、理想と現実の大きなギャップが見られます。中でも準備額0円が約4割という結果には驚いてしまいます。

■老後をあきらめたくない!
老後の厳しさはわかっていても、日々の生活や住宅資金、教育資金のやりくりなどで思うようにいかない。あるいは「将来」より「今」が大切、というのが現実なのでしょうか。とはいえ、リタイヤを迎えた時に「あの時、わかっていたのに、準備しておけばよかった」と、後悔することがないようにしたいところです

長生きするほど儲かる保険 ただし、平均寿命を大きく超えないと・・・

日本生命保険が2016年4月2日から取り扱いを開始した新商品「ニッセイ長寿生存保険(低解約払戻金型)Gran Age(グラン エイジ)」が、約1年を経過した。

この商品は、「人生100年時代」を謳い文句に死亡時の支払金を抑え、長生きすればするほど儲かるという考え方に基づいた「長生きのための新しい保険」というのがコンセプト。死亡時の支払金や解約払戻金を低く抑え込むことで、年金を生きている限り受け取ることができる仕組みとなっていて、発売当初から話題になっていた。

女性のほうが保険料が高い

日本生命は「グラン エイジ」を開発した背景について、「人生100年時代は、長いセカンドライフのための経済的な備えが不可欠となるが、自身の寿命が予測できない以上、どの程度の準備が必要なのかなど、経済的な不安は拭えない。こうした不安を解消するための商品として開発した」としている。

しかし、この商品には賛否両論がある。

生きている限り年金が出るという商品性に加え、50歳以降の保険加入に限定している点も、高齢期を迎えるための商品としての評価だ。その一方で、「低解約払戻金型」という保険のため、死亡保障は付かず、早く亡くなると払い込んだ保険料の分が回収できず、損失が発生する点や、解約した場合の払戻金も非常に低くさえられていることを問題視する声がある。これは事実上、死亡した他の保険契約者の年金分を生きている保険契約者の年金に使うという商品性のためだ。

具体的にどのような商品なのか――。この保険に契約できるのは、50歳以上から。積み立てた掛け金の受け取り方法として、(1)5年保証期間付終身年金(2)10年確定年金(3)一括受け取り―― の3つがある。このうち、(2)と(3)はほかの生保でも取り扱っており、特別変わったものではない。売りはなんといっても5年保証期間付終身年金だ。

日生が説明書で取り上げているモデルケースによると、毎月、年金を5万円受け取れること前提に50歳で契約、20年間保険料を支払い、70歳から年金の受け取りを開始する場合、月々の保険料と支払保険料の総額は以下のようになる。

・月額の保険料:4万7946円(男性)、5万8680円(女性)
・支払保険料の総額:1150万7040円(男性)、1408万3200円(女性)

女性の保険料が高いのは、女性の平均寿命が男性よりも長いという理由による。さて、70歳から年金の支払いが始まると、月々5万円が支払われるため、年金受取額は年間で60万円となる。

保険が持つギャンブル性

では、どこまで長生きをすれば元が取れるのだろうか。2015年時点で男性の平均寿命は80.75歳、女性は86.99歳となっており、平均寿命まで生きた場合でも、年金の受取総額は男性660万円、女性1020万円となり、保険料の支払い総額に対して男性の場合には490万円、女性の場合には388万円の損失が出ることになる。

男性の場合、保険料の支払い総額を年金の受取総額が上回り、儲けが出始めるのは89歳(受取総額1200万円)、女性は93歳(1440万円)という高齢になってからとなる。

日生の説明書では、99歳まで生きて年金を受け取り続ければその総額は1800万円になり、男性は650万円の利益、女性は392万円の利益が出ることになるとPRしている。

要するに、支払った保険料を取り戻すためには男性は平均寿命より9年、女性は7年長生きしなければならない。

さらに、5年保証期間付終身年金の「5年保証期間付」とは、5年間分の年金の支払いは保証するという意味。モデルケースでは年間60万円の年金額なので、60万円×5年間=300万円が保証される。それ以降の年金受取期間(70歳以降)に亡くなった場合には、死亡保険金などの支払いは一切行われない。

つまり、保証期間の300万円を5年間で受け取り、6年目の年金を受け取ることなく亡くなった場合には、男性は1150万円(保険料の総支払額)-300万円(受け取った年金額)=850万円の損失となり、女性の場合には1108万円の損失となる。

もし、5年保証期間内に死亡した場合には、保証期間の残存期間、つまり年金を受け取っていない期間の年金の現在価値に相当する金額を支払うとしているが、減額される可能性は低くない。また、保険料を払い込んでいる期間(モデルケースでは50歳からの20年間)に亡くなる、もしくは契約を解除した場合には、払い込んだ金額の70%しか支払われない。

確かに、生きている限り年金を受け取れるというのは、魅力的であり、保険には本来、ギャンブルの要素もあるのも事実だが、この保険の場合、「掛け捨て」の要素が強い商品であることも間違いない。

ただ、こうした「長生き保険」は他の生保も追随している。第一生命保険は2017年3月17日、「とんちん年金 ながいき物語」を発売した。「米国で流行っている保険商品で、当社でも検討を重ねてきました。ご指摘の点は承知していますが、昔ながらの終身タイプでは低金利でリターンが少ないのが現実。両方をラインナップすることでお客様のニーズに応えることにしました」と説明。評判も上々という。

一方の日本生命もこの商品の契約数を明らかにしていないが、自分が平均寿命より長生きすることに「賭けた」人たちはどのくらいいるのだろうか。(鷲見香一)

働く女性は「確定拠出年金」を使うべき!?年収400万なら毎年約8万円を節約できる

 この記事をご覧になっている淑女の皆様の中には、お仕事を持って働いておられる方が少なくないのではないかと想像する。そうした方は、会社員であっても、フリーランスであっても、是非、確定拠出年金の利用を検討されるといい。

「カクテイキョシュツネンキン」という単語に、今一つ馴染みの無い方がいらっしゃるかも知れないが、個人が老後に使うお金を独自に貯めて、自分で運用方法を選択することができる仕組みだ。 この制度の最大のメリットは、自分の老後のために貯めるお金に対して、所得税や住民税がかからない、「所得控除」の仕組みにある。

 例えば、会社にお勤めの方は国の厚生年金に加入しているが、これ以外に加入している年金制度が無い場合、個人型の確定拠出年金に加入することができて、毎月2万3000円までの金額を自分の口座に積み立てることができる。年間で合計27万6000円になるが、このお金は所得税と住民税を差し引かれる前の所得から貯めることができるので、例えば、年収が400万円の方だと、税率が合計でおよそ30%、つまり、毎年約8万2000円の税金を節約できるのだ。

 これは、確定拠出年金を使うと、ほぼ確実に手にすることができるメリットなので、「使わないのはもったいない!」。

 読者がお勤めの会社に確定拠出年金制度があれば(これは「企業型確定拠出年金」と呼ばれる)、それを利用するといいが、無い場合には、ご自分で金融機関が提供している個人型確定拠出年金制度のどれかを選んで加入すると、先のような税制上のメリットを得ることが出来る。

 一方、確定拠出年金のデメリットは、原則として60歳まで自分の年金資産を引き出せないことだ。しかし、将来に備えて貯めておくことが必要な額のほうが、確定拠出年金で貯められる制度的な上限額よりもかなり大きいことがほとんどなので、先のデメリットは問題にならない場合が多い。

 確定拠出年金を提供する金融機関は、「運営管理機関」といういささかいかめしい名前で呼ばれるが、口座管理の手数料と、運用商品の手数料が安い所を選ぶといい。端的に言うなら、ネット証券がやっている運営管理機関は手数料が安く、運用商品の選択肢も豊富であり、総合的に得な場合が多い。

 確定拠出年金では、数多く用意された運用商品の選択肢の中から、自分で運用対象を選ばなければならないが、悩む必要はない。手数料が安くて(これが大事!)、シンプルな商品を選ぶといいだけなので簡単だ(年間の運用管理手数料が0.3%未満のものを選ぶのが正解)。

 国が確定拠出年金のような有利な仕組みを用意してくれているということは、将来、公的年金が今ほどにはアテにならないことと裏腹の関係にあるのだろうと筆者は推測している。とはいえ、有利な仕組みは最大限有効に使うといい。特に働いている女性は、確定拠出年金を使うほうがいい、と申し上げておく。

親の介護をきっかけに「介護の資格」を取得するメリットや注意すべき点とは

介護施設の入所待機中、自宅で両親の介護をするという方が年々増えています。施設入所の検討はせずに、自宅で無理のない範囲で介護をして行きたいという方も多くいらっしゃいます。その際に、良い介護ができるように介護の資格を取得したいという方も増えています。今回はこのようなケースについてのメリットや、注意すべき点をお話していきたいと思います。
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資格の取得方法

介護の資格をまず取得する場合、多くの方は「ホームヘルパー2級」を受けようと考えると思います。現在は、ホームヘルパー2級という資格は「介護職員初任者研修」という名前に変更されています。 研修時間は130時間でその内訳は、講義40時間、実技スクリーニング42時間、施設実習30時間となります。

介護職員初任者研修を終えたあとは、実際に介護現場で働き実務経験3年という経験か介護福祉士実務者研修を終えると国家資格である介護福祉士の受験資格を得ることができます。 資格をとるために仕事を辞めて専門学校へ、という方は少ないでしょう。仕事をしながら通信講座などで取得される方や、専業主婦で通信講座を受講する方が多いです。

スクールによっては土日や夜間の授業もありますので、自分の生活に合った方法で無理なく取得に向けて取り組みましょう。受講期間もスクールによって異なりますので、様々なスクールから資料を取り寄せて比べてみると良いでしょう。
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メリット

介護と老人に関する専門知識を学び身につけるのですから、在宅介護においても十二分に知識を生かす事ができるでしょう。自宅での介護での危険察知や危険予測に対する知識が身につきますし、誤嚥([ごえん]食べ物や異物を気管内に飲み込んでしまうこと)や身体状況の変化にも敏感になります。

学ぶことは身体介護の方法だけではなく、福祉サービスの理解や医療との連携、老化・認知症・障害への理解、こころとからだに関する事などですので、医師に状況説明する場合も正しい説明をし、的確な指示をもらう事ができるでしょう。通信講座などもあるので、自宅で空いている時間に自宅学習をする事も可能です。将来的に両親の介護が不要になった場合でも、資格を持っているので介護施設への就職等にも役立ちます。

注意すべきこと

資格を取得するにあたって、スクリーニングや施設実習は必ず受けなくてはいけません。 自宅での介護中ですと、同居家族や自分の代わりになる人間がおらず家を空けられないという方もいらっしゃいます。その場合は、通所介護や施設への短期入所などを上手く利用しなければなりません。
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まとめ超高齢化社会のいま、介護資格保有者は引く手数多です。ですが介護職員不足は中々解消されません。やむを得ず介護離職した場合も資格をとっておくと再就職に有利ですし、経験年数を重ねキャリアアップをする事も十分可能です。 例えば、最近ではデイサービスの送迎運転手のお仕事でも、有資格者優遇という事で無資格者よりも有利となることがあります。勿論、両親の介護に関しても取得して損のない資格といえるでしょう。(執筆者:佐々木 政子)

介護を見据えてVIO脱毛を「しておく」―VIO脱毛のQ&A 温泉で浮かない医師おすすめデザインは

読者の関心度が高いVIO脱毛。「痛いの?」「どれくらい通えばいいの?」「アソコを見せるのは恥ずかしいんだけど…」といった読者のギモンに、銀座ケイスキンクリニック院長の慶田朋子さんに答えていただきました。慶田さんおすすめのVIO脱毛の人気デザインも聞いてみました。

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 脱毛に関する読者アンケートでは、VIOラインの脱毛に興味を持っている読者がたくさんいました。

●おすすめデザイン Vは間引き、IOはツルツル

 脱毛未経験者からは「実際、ツルツルにするのは恥ずかしくないでしょうか…」という声も。確かに、日本には温泉文化があるので、完全にツルツルにするのは人目が気になる人もいますよね。

 慶田さんのおすすめは、「Vラインは毛量を減らし間引く感じにして、I・Oラインはツルツル」のデザインだそう。また、Vラインは下のようにトライアングル形と楕円形の人気が高いそうです。

●どのくらい通えばいいの?

 では、どれくらいの頻度でレーザー照射をすると、どの程度毛が減るのでしょうか?

 「脱毛する部分は照射前にあらかじめ剃毛しておきます。照射後、1カ月ほどするとまたジョリジョリと生えてきますが、生えてくる毛が細くなるのを実感されます。1カ月半に1度のペースで5回ほど照射すると、ぐんぐんと減っていく感覚があります。

 肌色や毛の太さ、毛の密度にもよりますが、VIOラインを完全にツルツルにするには、8回程度の照射が必要です。ただ、3回程度でも全体の毛がやわらかくなり、毛を剃ったあとのチクチク感が軽減されるのでオススメです」(慶田さん)

 毛量が多い人は、残す部分の毛もすべて一度照射して減らした後、生え具合を見ながら形を決めて整えて行く方法がおすすめだそうです。
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読者の素朴な疑問に回答

 VIO脱毛に興味はあっても、恥ずかしさや痛みの不安で踏み出せない人も多いのでは? 読者アンケートに寄せられた疑問・不安の声について、慶田さんに答えていただきました。

Q.デリケートゾーンを人に見られるのが恥ずかしいです…

A.皮膚科医は見慣れているので安心してください

 「恥ずかしいという気持ちは分かります。ですが、私たちは皮膚科医なので、老若男女さまざまなデリケートゾーンを診察しています。一般病院の皮膚科では、1日100人近くの患者さんを診察しますが、3割がプライベートパーツの診察を含みます。ナプキンかぶれなどの診察も、実は婦人科ではなく皮膚科医の担当です。みなさんが想像する以上に、私たち皮膚科医はデリケートゾーンを診察しているので、気軽に何でも相談してください」

●介護も見据えてVIO脱毛「しておく」

Q.VIOラインの脱毛をするのは、どの世代の人が多いですか?

A.30~40代の人が多いです

 「脱毛デビューの部位としてはワキが人気で、次に腕・脚と進める人が多く、これらは20~30代の人が多いですが、VIOラインは30~40代の人が多いです。経験者にすすめられて興味を持つ人が多いようです。

 『生理時に快適』『自信を持って水着を着られるようになった』という声が多いですね。

 将来的に、介護を受ける立場になったとき、デリケートゾーンの毛はない方が清潔を保てるので、そういった意味でもいくつになってからでもVIO脱毛はおすすめです。私自身も脱毛済ですが非常に快適に過ごしています」

Q.VIOは痛みがあると聞いたので心配です…

A.色素沈着が多くデリケートな部位なので他の部位に比べて痛みがあります

 「レーザーは黒い部分に反応するので色素沈着が多いデリケートゾーンは他の部位より痛みがあります。また、痛みに敏感な部位でもあります。クリニックでは照射前に塗るタイプの麻酔を行うことでかなり軽減できます。デリケートゾーンは皮膚が薄いので麻酔の浸透がいいこともあり、これまでに、痛くてギブアップした人はいません」

Q.クリニックの選び方の目安は?

A.皮膚科専門医かどうかで選ぶのもひとつの目安です

 「特にVIOはやけどのリスクが高いので、エステではなくクリニックで行ってほしいと思います。クリニックを選ぶ際は、日本皮膚科学会認定の皮膚科専門医であるかどうかも一つの判断基準だと思います。さらに、レーザー専門医の資格も取得していれば安心です」

Q.肌が弱いのでVIO脱毛を行うのが心配です…

A.肌が弱い人こそ皮膚を傷めないためにレーザー脱毛を

 「皮膚が弱い人やアトピー性皮膚炎の人こそ、医師の管理下でレーザー脱毛がいいでしょう。自己処理によってかみそり負けをしたり、肌を傷めたりしないためにもおすすめです」

 次回は、編集部員が初めてのVIO脱毛にチャレンジした体験記をお届けします。

文/中島夕子 イラスト/PIXTA

<この人に聞きました>
慶田朋子さん 銀座ケイスキンクリニック院長
東京女子医科大学医学部卒業。医学博士。日本皮膚科学会皮膚科専門医。日本レーザー医学会認定レーザー専門医。日本抗加齢美容医療学会会員。日本美容皮膚科学会会員。「切らないハッピーリバースエイジング(R)」をコンセプトに、皮膚科学全般の豊富な知識と経験に基づいた、安心・安全なオーダーメイドの美容医療を提供している。

保険会社で働く人の多くが「医療保険はバカバカしいので入らない」!? その理由とは

入院などに備えて医療保険に加入する人は多いが「私の知る限り、保険会社で働く人の多くは『医療保険に入るのはバカバカしい』と考えています」と、保険コンサルタントの後田亨氏。「入院時の費用など『お金の使途別』に対策をとらないことです。お金の問題を解決するのはお金ですから、自己資金で払うのが一番。医療保険に頼ると、数万円程度のお金のためにも保険料を払うことになる。健康保険の保障もあるのにもったいないということです」

 そもそも保険料が高すぎる――と、後田氏は語気を強める。

「保険数理の専門家によると、医療保険の保険料には保険会社の運営費が3割ほど含まれている。1万円入金すると3000円手数料がかかるATM機のイメージです」

 高額の保険料の背後には「経費の使いすぎ」という問題も。

「各社の保険料収入に占める事業費の割合を見ると、例えばアフラックで20%超。大手でも10%前後。大手の数十分の1の規模である埼玉県民共済が3%程度の事業費率で運営されていることを思うと、コストがかかり過ぎです」

 ちなみに「医療保険に入らない」保険会社の中の人たちは、どんな保険に加入しているのか?

「掛け捨ての死亡保険ですね。自分で出せない1000万円単位のお金は保険に頼る一方で、“貯蓄性”は保険でなくてもできることなので求めない。一般には販売されていない『団体保険』が彼らの間で人気なのは、販売手数料などのコストが低いからです」

 団体保険は大手企業などで導入されている。

生命保険に入る前に、国や職場の制度をチェックだ。

<知っ得! 新常識ベスト3>

1.「使い道」ではなく「金額の大きさ」で考える

知ってる…26%

知らない…74%

2.保険に「貯蓄性」は求めない

知ってる…31%

知らない…69%

3.こだわるべきは、保険料に含まれる「コスト」

知ってる…18%

知らない…82%

【後田亨氏】
保険コンサルタント。オフィス・バトン「保険相談室」代表。生保会社の営業職を経て独立。近著に『生命保険は「入るほど損?!」』(日本経済新聞出版社)

看取りのプロが教える 人生の最期が近い人との対話術

2025年、日本では高齢者が全人口の30%以上になると予想されており、人を看取る(みとる)ことが日常になる「多死社会」時代を迎えつつある。若い世代であっても、この社会の一員として、「看取り」を見つめ直すべきときに来ている。「今日が人生最期の日だと思って生きなさい」の著者・小沢竹俊さんは、2800人以上の看取りを経験してきた医師。そんな小沢さんに、人生の最期を見据えた人とともに穏やかに生きていくためのヒントを聞いた。今後来るであろう家族の最期を、温かく見守るために必要な知識が詰まっているはずだ。

■「なぜ私が命を落とさなければならないの?」と言われたら……

 人生の最期が近いことを知った人は、周囲に苦しい問いを投げかけることがある。 「なぜ私が、命を落とさなければならないの?」「どうせ長くはないのだから、生きていても仕方がないよね?」そんなとき、あなたなら何と答えるだろうか。苦しむ相手に対し、安易な励ましは通用しない。適切な言葉を見つけるのはかなり困難だ。

 「今日が人生最期の日だと思って生きなさい」の著者・小沢竹俊さんは、「人生の最期が近づくことは、究極の苦しみ。その苦しみをなくすことはできません。でも、そんな苦しみをもつ人でも、生きる支えを見つければ、少しだけ穏やかに日々を過ごせるのではないでしょうか」と話す。

■苦しみには解決できるものとできないものがある

 ここではまず「そもそも苦しみとは何なのか」をひもといてみよう。小沢さんは「苦しみとは、希望と現実とのギャップがある状態。例えば、昼寝していたいという希望に対し、起きなければならない現実があり、その開きを埋められないから苦しい。長く幸せに生きていたいという希望があるのに、現実ではかなわないから苦しいんです」と話す。

 そして苦しみの種類は、解決できるもの・できないものに二分される。「例えば、薬を飲んで解決できる苦しみであれば、薬をお渡しすればそれでいいでしょう。でも、あと1カ月しか生きられない人に『来年の孫の入学式まで生きたい』と苦しみを打ち明けられても、希望と現実の開きは埋められない。解決のしようがありません」

 死を前にした多くの人が向き合うのは、“私”を失っていく苦しみ。「孫の成長を見守る私、職場で頼りにされる働き者の私、友だちとの食事を楽しむ私…。それこそが私だったはずなのに、できないことがどんどん増えて、人の役にも立てなくなっていく。“私”を失った自分に、まだ価値はあるのだろうか。そう感じて、苦しくなるのです」

 時計は、正確な時刻を示しているからこそ役に立つ。壊れて止まれば存在意義を失ってしまう。役に立たなくなった私は、動かない時計のようなもの……。人生の最期が間近に迫っている人が、そんな理不尽な苦しみにとらわれ、無力感に襲われるのは無理もない。

■苦しみを抱えながら穏やかに生きるための“支え”

 小沢さんは、「解決できない苦しみがある人にこそ、その苦しみを抱えながら穏やかに生きられるような、支えが必要だ」と語る。
 人生の最期が近づくと、想像を越えた苦しみを抱えるかもしれない。しかし、たとえ苦しみの中にあっても、支えによって喜びや楽しみを見いだせば穏やかに生きられるはず、というわけだ。それは例えばスポーツ選手が、ハードなトレーニングに取り組む中で「試合に勝ちたい」という思いを支えに、苦しさをやわらげたり心の強さを保てたりすることに似ているという。
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■その人にとっての支えを見つけるには?

 では、苦しんでいる人が支えを見つけるのを手伝うにはどうすればいいのだろうか。一つの方法として、苦しみの中にいる本人に直接尋ねてみるのもいい。ただし、単刀直入に尋ねてもスムーズに答えを引き出せるとは限らない。尋ね方のコツについて小沢さんは「支えは星と同じ。暗い夜空でこそ輝いてその存在が明らかになる。だからまずは、これまでの苦しさやつらさにフォーカスし、その中で輝いている支えについて教えてもらうんです」と説明する。

 例えば、「2年間の闘病生活、苦しいこともたくさんあったでしょうね」と問いかけてみると、「家族と一緒に自宅で過ごせないのが苦しかった」「抗がん剤を使った治療が大変だった」「体を動かせなくなって一人でトイレに行けないのがつらかった」といった思いを吐露されるかもしれない。そのうえでさらに、「そんな苦しみの中で、心の支えになっているものはありますか?」と尋ねてみるのだ。
 
そうすればきっと、元気で健康なときには気づけなかった、しかし確かに存在していた星のような支えの存在に目を向けられることだろう。「夫の優しさが支えになっている」「孫にランドセルを買いたいという願いが私の支え」といった答えが引き出されたなら、これこそが、苦しさを和らげ穏やかさをもたらす支えなのだ。さらに、支えの存在について語ってもらえたときは、「そんな支えがあったからこそ、苦しくても頑張ってこられたわけですね」「苦しい経験をされたからこそ、支えに気づかれたわけですね」と、支えの存在を強く意識してもらえるような言葉がけをするといい。支えの大切さを再認識することで、きっとこれまで以上に支えが支えとして効力を発揮することだろう。

■“支え”の存在が生きる力を湧き上がらせる

 支えによって守られる穏やかさ。その根底にあるのは「自分は大切な存在」「何もできない私でも価値がある」と思える自尊感情だ。小沢さんは、自身が大事にしている時計についてこう話す。「この時計は、壊れて動かなくなったとしても、私にとって価値があるものです。なぜなら、父の形見だから。父への思いが支えになっているんです」この時計と同じように、人もまた、たとえ何もできなくなっても尊くて価値がある。支えによってそのことに気づけば、苦しみの中にも穏やかさを取り戻して生きていけるのかもしれない。

■この人に聞きました小沢竹俊(おざわ・たけとし)さん ホスピス医。めぐみ在宅クリニック院長。救命救急センター、農村医療に従事した後、横浜甦生病院内科・ホスピス勤務、ホスピス病棟長を経て、06年にめぐみ在宅クリニックを開院。「ホスピスで学んだことを伝えたい」と、学校を中心に「いのちの授業」を展開。多死時代に向けた人材育成に取り組み、15年にエンドオブライフ・ケア協会を設立。著書「今日が人生最後の日だと思って生きなさい」(アスコム)は、25万部を突破するベストセラーに。新著は「2800人を看取った医師が教える人生の意味が見つかるノート」(アスコム)。

突然の介護。「お金が無くて介護ができない」そんな時にするべき事とは?

介護といっても様々ですが、どんな介護にも付き纏うのはお金の問題。

介護にかかる費用は一般的に、一人あたり平均するとおおよそ月6万円前後。年間で約60万円前後が必要になります。日々の生活が逼迫している経済状態だと、そこから介護にかかるお金を捻出するのは容易ではありません。では、余裕のある収入や年金がない場合、どのように介護にかかるお金をやりくりしたら良いでしょうか?

今回は確認するべき事と、少しでも金銭的な介護の負担をするためにどこに相談すればいいのかを紹介します。
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介護度の認定はされていますか?

自宅でうける介護サービスも、施設へ入所する介護サービスも介護度の認定を受けていないと利用出来ないものや、全額実費負担のサービスがほとんどです。

先ずは介護保険証を確認しましょう。

介護度が認定されていない場合は、早急に市区町村の介護保険窓口に相談して介護認定を受けましょう。

介護度が認定されると、例外もありますが様々な介護サービスが1割~2割程度の負担金額で利用する事が出来ます。
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年金と貯蓄の確認を!

たとえば突然親の介護が必要になった時、それまではどこの家庭もお財布は別々の事が多いです。

両親が年間でどのくらいの金額を受給しているか御存知ですか?

年金で介護にかかるお金をやりくりする場合は、まずは年金額の把握が大切です。

会話で確認が出来ない場合や、記憶が曖昧になってしまっている場合は、年金証書や年金事務所からの送られてくる「年金振込通知書」等、明確な金額が書かれた書類を探してみましょう。

ただし、お金の問題は非常にデリケートです。

介護の度合いによっては「子供にお金をとられる!」と認識してしまう事もあります。

お金に関する事は早めに相談をし、収入や貯蓄の把握、書類の保管場所の確認、「介護が必要になったらお金の管理を頼みたい」と言って貰えるような関係を日常的に作っておく事が大切です。

地域包括支援センターに相談する

各自治体に設置されている、介護のプロフェッショナルがあつまる相談窓口です。

看護師や保健師、ケアマネージャーや社会福祉士が、高齢者の日常生活から看護・介護、介護する側の家族からの相談まで幅広く対応してくれます。

世帯の年収や家庭事情などをふまえて相談すると、どのような介護サービスが利用でき、どのような介護制度が適用されるのか詳しく教えて貰う事ができます。

在宅介護サービスを利用する場合も、施設への入所を考えている場合も、まずは地域包括支援センターに相談をすると良いでしょう。

介護を受ける人間とその家族に合った、金銭的にも身体的にも無理のない最善の介護方法を助言してもらえます。

親族に相談をする

介護の問題もお金の問題も、1人で抱え込むべき事ではありません。

といっても、親族にお金の相談をするのは心苦しい事ですね。

様々な家庭の事情で相談出来ないケースも少なくはありません。ですが、まずは身近な兄弟に相談をしてみましょう。

現在どの程度の年金収入と蓄えがあり、どんなサービスを受けている(受けさせたい)のか、月々どの程度の介護費用がかかる(かかっている)のかを話し、たとえ金銭の助けが受けられないとしても現状を認識して貰う事が重要です。
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まとめ

超高齢社会の今、介護に関する問題は誰しもが他人事ではなくなっています。

お金の事なんてどこに相談したらいいのかわからない、お金が無いなんて思われたくない。そう考える人も多いです。

しかし悩んでいても解決しない事もあります。確認すべき事項をしっかりとおさえ、地域包括支援センターや親族に連絡をしてみましょう。

情報収集や不安を相談していうちに、きっと介護の悩みをいくつも解決してくれますよ。(執筆者:佐々木 政子)

新社会人なら知っておきたい「厚生年金」とは? 国民年金との違い

誰でも年を取ったり、重い障害を抱えたりすると働けなくなります。そんなときのために国(政府)が用意しているのが「公的年金制度」です。職をリタイアする年になったり、障害を負ったりしたときなどに「年金」を受け取れる仕組みですが、この「公的年金」には「厚生年金」と「国民年金」があるのを知っていますか?

■そもそも厚生年金とは?

どちらも公的年金の「国民年金」「厚生年金」ですが、国民年金は「基礎年金」といわれ、公的年金の土台に当たります。「20歳以上60歳未満の日本国民」が加入対象者となり、全ての日本人の最低ラインの保証となるものです。

「厚生年金」は、被雇用者・雇用者が加入対象者となります。ですので、大学を卒業して企業に勤め始めたみなさんは「厚生年金」に加入します。加入しないでおこう、というのはできません。全員加入が義務付けられています。また、この厚生年金は「国民年金を含み、追加分もある年金制度」です。給付されるお金は厚生年金の方がお得です(後述)。

被雇用者・雇用者が「厚生年金」に加入しますので、「国民年金」と「厚生年金」の加入者は大まかには以下のようになります。

●「国民年金」加入者:「第1号被保険者」と呼びます。自営業者、農業・漁業従事者、学生、無職の人
●「厚生年金」加入者:「第2号被保険者」と呼びます。サラリーマン(給与所得者)、会社の経営者、公務員

「第2号被保険者」に扶養される「20歳以上60歳未満の配偶者」は「第3号被保険者」と呼ばれます。この「第3号被保険者」は「国民年金」にのみ加入します。夫がサラリーマンで厚生年金加入という専業主婦のみなさんは別途国民年金の納付金を支払う必要はありません。国民年金に加入していることになります。ただし、夫が会社を辞め、国民年金に加入した場合には、奥さんも国民年金に加入して納付金を支払う必要があります。この場合は、夫・妻両方が「第1号被保険者」なのです。

■年金基金に支払うお金も「国民年金」「厚生年金」で違う

日本国民は全員、この公的年金制度に加入しなければなりません。そして月々年金保険料を納付しなければならないのです。この納付の仕方も「国民年金」と「厚生年金」では異なっています。

●「国民年金」の納付:保険料額は「1万6,260円」と定額。
 ※この金額は平成28年度(平成28年4月~平成29年3月)のものです。
●「厚生年金」の納付:納付金額は月ごとの給料に対して定率(18.182%/基金によって2.4-5.0%の免除保険料率あり)。納付金額は個人で違う。

厚生年金は上記のとおり、国民年金を含み、追加分もありますので、納付金額は国民年金よりも高いですが、「労使折半」しますので会社(事業主)が金額の半分を負担します。また、給料から天引きされますので、サラリーマンの場合には「厚生年金を支払わないでおこう」なんてことができません。

新社会人のみなさんは自分の給与明細をよく見てください。「厚生年金」という天引き項目があるはずです。「たくさん引かれているなぁ」と思うかもしれませんが、同額を会社が負担していますので、実際にはその倍額を支払っているのです。

■給付は「厚生年金」の方が手厚い

「国民年金」「厚生年金」の公的年金制度では、

●老齢年金
老後に給付される年金

●障害年金
高度な障害を負ってしまった場合に給付される年金

●遺族年金
残された家族が生活するために給付される年金

という3種の給付が受けられるようになっています。そのいずれでも国民年金よりも厚生年金の方が給付が手厚くなっています。上記のとおり、納付金額が土台となる国民年金よりも高く、追加分があるからです。そのため、厚生年金は「二階建て」なんていわれます。例えば、老後の生活費として大事な「老齢年金」ですが、国民年金の場合には基礎となる「老齢基礎年金」のみが給付されます。しかし、厚生年金の場合には、この上に「報酬比例部分」の給付が乗っかります。

厚生労働省のリリースによりますと(平成28年1月29日)、国民年金の「老齢基礎年金(満額・1人分)」の例は月額「6万5,008円」、厚生年金(報酬比例分を足したもの)の例では月額「22万1,504円(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)」となります。けっこう大きな差になりますね。

⇒厚生労働省 「平成28年度の年金額改定についてお知らせします」
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12502000-Nenkinkyoku-Nenkinka/0000110901.pdf

サラリーマンになると全員強制的に「厚生年金」を天引きされることになります(※事業者によって例外あり)。国民全員の助け合いで仕方のないことですが、結構な金額を引かれるので、初めて給与明細を見たときにはゲンナリするかもしれません。新社会人のみなさんは、入社前に厚生年金とは何かをしっかり理解しておきましょう。

介護保険を利用し、施設に入居すると毎月いくらぐらいかかるの?

高齢化社会を迎えた日本。 特に介護保険を利用しサービスを受けられる方が増えてきています。最近、テレビで取り上げられるようになってきた、老後にかかるお金。 特に介護が必要になってきた時に必要な金額を皆さんご存知でしょうか?
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介護保険利用負担費(長い名前)

まず、基本となるのが介護保険利用負担費です。 介護保険利用負担金は介護サービスを利用した場合の利用者負担になります。介護サービスにかかった費用の1割を利用料として支払います。(一定以上の所得者は2割)利用できるサービスの限度額は要介護度別に決まっています。もし、限度額を超えて利用してしまうと超えた分は全額自己負担になりますので注意が必要です。

今回は施設に入居したらどの位かかるのかを見ていきましょう。
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1. 特別養護老人ホーム(毎月5万~15万)

特別養護老人ホームの費用は入居者本人と扶養義務者が負担することになります。本人と扶養義務者の所得によって金額が変わりますが、5万~15万と格安で入居できます。(地域別で金額は変わります。) 格安のため待機者が多いのが長年続いている状況です。個室や多床室でも金額が違います。多床室は2~4人の相部屋というタイプになるので少しお安くなります。

月額利用費は、

介護保険利用者負担費+食費+居住費=合計になります。 食費・居住費は施設によって多少違います。食費は朝、昼、おやつ代、夕食と別れて料金設定がされていて、食べた分だけ実費負担になりますので、事前に確認しましょう。また、医療費・散髪費等の日常生活費も実費負担になります。

2. 介護老人保健施設(毎月8万~17万程)

介護老人保健施設の費用は世帯収入や課税状況によりますが、8万~17万程度と特別養護老人ホームより高く設定されています。ただ、こちらは終身の施設ではないので退居しなければならないこともあります。こちらも 月額利用料等は特別養護老人ホームと同じ計算方法になります。

3. 各種老人ホーム(毎月0~100万の所も)

一番費用がかかるかもしれませんし、計算方法が厄介です。まず、入居一時金が必要な場合があります。 金額もその施設で違うため、0~100万の所もあります。居室費や食費もそれぞれの施設で差があります。 

■介護付き有料老人ホーム

【月額利用費】
介護保険利用者負担費+食費+居住費

■住居型有料老人ホーム

【月額利用費】
居住費+食費等 
 介護サービスは外部の事業所を利用します。月額利用費以外に利用した介護サービスの事業所に介護保険利用者負担費を支払います。課税状況や世帯収入での月額利用費の減額は無いところが多いです。

4. グループホーム(毎月10~20万円程度)

1ユニット5人~9人で共同生活する介護福祉施設です。 地域密着型サービスになるため、施設と同じ地域に住民票がなければ入居できません。入居一時金については、設定している施設もありますが、一般的に有料老人ホームほど高額ではありません。 入居費用については利用する施設の地域や認定されている要介護度によって変わります。都心にあるほど若干高額にはなりますが、だいたい1か月10万円から20万円程度となっています。

また、利用できる付加サービスや設備の充実の違いでも利用料金がかわります。事前に利用できるサービスや料金についても詳しく確認しておきましょう。施設のスタッフも料金についての説明は慣れているものですから、遠慮はせず気になることは何でも確認する姿勢を心がけておきましょう。

【月額利用費】
介護保険利用者負担費+居住費+食費+オムツ代等
施設によっては 一時金や保証金が必要な場合有り。
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まとめ

今回は色々な施設サービスの月額利用費を見ていきました。安い所もありますが、ひと月に十万を超える所が多いのが現状です。 本人や家族だけで探してしまうと考えていたのと違う、予算オーバーになって生活が苦しくなってきた等のトラブルが起きることがあります。 介護保険を利用しているなら担当のケアマネージャーに相談しながら施設選びをする方がいいでしょう。施設は増えてきていますが、金額に対するトラブルも増えてきています。また、特別養護老人保健施設・介護老人保健施設・介護付き有料老人ホーム・グループホームは待機者が多く、すぐに入居出来なくなっています。

「育介法」が1月から改正へ…「介護休業」の何が変わることに?

ニュースなどでご存知の方も多いと思いますが、2017年1月から改正育児介護休業法(育介法)が施行されることになります。育児休業・介護休業を取得できる従業員の範囲が拡大したことも大きいですが、特にインパクトが強いのは介護休業の取得方法でしょう。改正前と改正後では介護休業の取得方法はどのように変わったのでしょうか?

Q.法改正によって何が変わった?
A.介護休暇を「3回」に分けて取得できるようになりました。

改正前の育介法では介護休業は1回きり(最大93日間)しか取得することしかできませんでした。ただ、介護を行うにあたっては急な対応を要するもの(直接的な介護だけでなく介護施設の申し込み手続きなど)が複数回発生するため、1回きりしか取得できない介護休業は使い勝手の悪い制度でした。

しかし、改正後は取得日数の上限こそ最大93日間と変わらないものの、1回きりではなく通算して93日間を3回に分けて取得できるようになりました。分散して介護休業を取得できるようになったことにより、93日という限られた日数をより効果的に活用してもらうことが期待されています。

とはいえ、仕事と介護を両立するためには取得日数が分散できるようになっただけではまだまだ不十分であると言えるでしょう。介護離職を減らすためにも今後の更なる制度改革に期待したいところです。

*取材・文:ライター 松永大輝(個人事務所Ad Libitum代表。早稲田大学教育学部卒。在学中に社労士試験に合格し、大手社労士法人に新卒入社。上場企業からベンチャー企業まで約10社ほどの顧問先を担当。その後、IT系のベンチャー企業にて、採用・労務など人事業務全般を担当。並行して、大手通信教育学校の社労士講座講師として講義サポートやテキスト執筆・校正などにも従事。現在は保有資格(社会保険労務士、AFP、産業カウンセラー)を活かしフリーランスの人事として複数の企業様のサポートをする傍ら、講師、Webライターなど幅広く活動中。

遺族年金に男女格差 妻を亡くした夫には支給されなかった

妻がやってくれていた家事や子育てを一手に背負いながら、働き続ける父子家庭は、母子家庭とはまた違うつらさがある。そのつらさのすべてはわからないが、お金がないと困ることは確実にわかる。誰にでも死は平等に訪れるが、遺族にとって死は平等ではない――このままでいいのか遺族年金制度。

この遺族年金には男女格差が存在する。まず、遺族基礎年金は、2014年3月までに妻を亡くした夫には支給されなかった。ファイナンシャルプランナーの平野泰嗣さんはこう語る。

「従来は夫が働いて、妻が専業主婦の家庭がほとんどでした。つまり、妻が亡くなっても、夫は金銭的に困らないものとされていたんです。ただ、共働き、専業主夫など多様な働き方がある現代で、疑問視される声が高まっていきました」(平野さん・以下「」内同)

2014年4月以降は、満18才未満の子供のいる夫にも遺族基礎年金が支給されるように制度が改定された。

「現在、専業主婦の妻が亡くなっても、夫に遺族基礎年金が出ます」

だが、2014年3月までに妻が亡くなった父子家庭には、遺族基礎年金が支給されないままだ。例えば、2011年に起きた東日本大震災で妻を失い、男手一つで子供を育てている父親は、遺族基礎年金を受けられない。また、遺族厚生年金に関しても、年齢制限という男女差が存在する。

「妻の死亡時に夫が55才以上でないと、夫は遺族年金を受け取れず、子供が受け取ることになります。それに対して妻が受給者の場合は年齢制限はありません。夫婦どちらでも実質的に支給はされますが、法的には55才未満の夫は受け取れません」

ちなみに、夫の死亡時に40才以上65才未満の妻で、生計を同じくする子がいない場合、遺族厚生年金に中高齢寡婦加算が加わる。金額は遺族基礎年金の4分の3と決まっていて、2016年は、年間58万5100円になる。この制度も妻を失った夫には支給されない。

※遺族年金の対象は、遺族が年収850万円未満の世帯。中高齢寡婦加算は、遺族厚生年金と遺族基礎年金を受け取っていた子のいる妻が、子供が満18才に達したため、遺族基礎年金を受け取れなくなった場合にも加算される。その他、詳細は日本年金機構のHPなどでご確認ください。

安い費用で入居できる「軽費老人ホーム」 自分に合わせて3つのタイプから選べます。

老人ホームや特別養護老人ホームなど高齢者向けの施設は様々です。ですが皆さんがご存知の高齢者向け施設は費用が高いと言うイメージではないですか?ご家族に限らず、ご自身の為にも知って損はない施設についてのお話です。

軽費老人ホームとは

60歳以上であること、またはご夫婦の場合にはどちらかが60歳以上である高齢者の方が対象になります。

身寄りがなくご自宅で暮らしていてもお一人では生活に不安があったり、ご家族がいても事情により同居が困難な方などの為に、安い費用で入所できるように自治体が助成を行っている老人ホームです。

「軽費老人ホームA型」、「軽費老人ホームB型」、「ケアハウスC型」の様に3つのタイプがあり、この総称を「軽費老人ホーム」と言います。

月額利用料は居室の設備や世帯収入、課税状況により差がありますが、有料老人ホームなどと比較すると費用は抑えられます。
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各タイプ別の特徴

軽費老人ホームA型・B型があります。

■共通点

・ 初期費用(目安)として0~30万程です。初期費用とは保証金と考えて下さい。施設によっては全く必要ない所もあります。これに月額費6~17万程掛かります。 

・ 原則、34万を超える所得がある場合は入所出来ません。(所得制限、金額に関しては地域により異なる場合があります)

・ 介護認定を受けている方、認知症の方は入所出来ません。

・ 入居の期間に制限は特にありませんが、施設によっては介護サービスが受けられないところもあります。

介護サービスが受けられない場合には要介護状態になると退去しなければならないところもあります。入居前に確認しておくべきポイントです。

・ 居室は個室または準個人です。準個人とは壁1枚で仕切った部屋の事です。夫婦での入居の際は同じ居室となります。

・ 軽費老人ホームで受けられるサービスは、見守りや外出時の支援、生活相談などです。食 事や入浴、排泄など介護サービスの提供及び機能回復や医療ケアはありません。介護ケアについては施設により異なります。

■相違点

□■A型■□

施設で食事が提供されます

□■B型■□

自炊が原則

共通点でお話した月額費の金額の差はB型の場合、自炊で食費がが掛からない点にあります。A型とB型の違いは食事面でしょう。
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軽費老人ホームC型(ケアハウスC型)とは

1990年から新しく登場したタイプの施設です。今までの軽費老人ホームA型と似ていますが、特徴としては、高齢者向けの献立を考えた1日3回の食事を提供するといったサービスがついていることです。

全室が個室になっており、施設内もバリアフリーの構造で車椅子利用者にも対応しています。

C型には一般型と介護型があり、介護型では一部認知症の方にも対応出来る面もあります。A型、B型との相違点はやはり費用面でしょう。稀に初期費用が1000万を超えるケースもあります。

A型やB型の様に所得による入所の制限がない点は大きく違うところです。

■入所条件と費用

□■介護型■□

施設により異なりますが数十万~数百万の初期費用に加え16万7,000円~20万程の月額費用が掛かります。入所条件は要介護1以上で65歳以上の高齢者です。

□■一般型■□

施設により初期費用が無料と言う施設もありますが、約30万程掛かります。月額費用は7~13万程です。入所条件はA、B型同様自立している高齢者となります。
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まとめ

有料老人ホームに比べ費用面の負担は軽くなりますが、その施設によって違う事もあります。入所の相談は各市区町村の窓口または地域包括支援センターへ、入所については各施設へ直接申込です。

出来れば相談後、候補となる施設から資料を取り寄せ検討された方が良いでしょう。ただし施設の資料は入居後の資料を渡される事も少なくありませんので、ご注意下さいね。(執筆者:佐々木 政子)

費用トラブル続出の介護施設 入居利用料の基本をおさえろ!

 大切な家族によりよい老後を送ってもらうためにも介護施設選びは重要だが、残念ながら入所後のサービス内容や費用にまつわるトラブルは年々増えているという。当初は月々の費用が15万円と聞いていたのに、実際には料金別途のサービスが大量に加算され1か月で30万円近い金額が請求されたなどのケースだ。『もう限界!! 施設介護を考えるときに読む本』(自由国民社)などの監修者でケアタウン総合研究所代表の高室成幸さんはこう話す。

「介護施設はさまざまな種類があり、費用やサービス内容などにもかなりの幅があるので、基礎知識を身につけることはもちろん、ホームに見学に行く、体験入居をするなどして慎重に選ぶ必要があります。介護のために捻出できる予算、必要なサービス、住むエリアを考えてみましょう」

 入居利用料に含まれる費用は特別養護老人ホームのように住居費、食費、家具代、介護保険の自己負担分などが含まれているものから、住居費以外は含まれない高齢者向け優良賃貸住宅など、施設によって内訳は異なる。すべての介護施設で、介護保険の支給限度基準額を超えた介護サービス費や医療費は、別途必要になっている。ちなみに、入居利用料に含まれる費用の内訳は以下の通りだ。

住居費:家賃、施設の共益費、管理事務費などの費用
食費:朝、昼、夜の食事代
家具費:ベッドやタンスなど入居時に必要な家財道具の費用
介護保険の自己負担額:介護保険制度で要介護度別に限度額が定められた自己負担額
入居一時金:入居時に支払う費用。退去時に返却される場合もある

 入居する施設では、上記のどの費用を支払う必要があるのか、しっかり知っておくことがトラブル防止の第一歩となるだろう。

老人ホームへの期待No.1は「食事」85% だが「満足」は18%

超高齢化社会の到来で、老人ホーム数が急増している。全国有料老人ホーム協会の調査によれば、2009年10月末時点のホーム数は4482。そのうち半数以上は2006年度以降に開設された新しい施設である。

そんななか、雑誌やムックなどでは「老人ホーム・ランキング」が定番企画、人気企画となっている。

よくあるランキングの基準は「経営の安定性」「介護体制の充実度」などだ。こうした指標は、これから入居する高齢者や入居予定の親を持つ世代が関心を寄せるチェックポイントだとされる。だが、事業経験が長く、職員数が多ければ、それだけで「残りの人生を幸せに暮らせる」というわけではない。こうしたランキングには、多くの場合、入居した人の声が反映されていない。

全国の老人ホームで講演や人材育成の指導を行なうケアタウン総合研究所の高室成幸所長が語る。

「特別養護老人ホームと違って、民間のホームの入居者は比較的、元気な人が多い。医療・介護体制も大事だが、実は入居者の不満は食事に関するものが圧倒的に多い。若い時と違って単調な生活が続きがちな高齢者にとって、日々の生活の最大の楽しみは三度の食事なんですね。だから、最近は『食事内容の充実』をアピールする施設が増えている」

実際、前出の調査によれば、老人ホームの生活支援サービスに期待されるものは、「食事提供」が85.7%と最も多い。ところが、「生活支援サービスの内容」に満足していると答えた入居者は17.6%、「生活支援サービスのメニューの多さ」の満足度は14.9%に過ぎなかった。「食事の献立はバラエティに富んだものにしてほしい」(入居者)という声は多く聞かれる。

「高齢者施設」の主な種類と概要 サ高住等5種の施設の違い

 高齢化社会を迎えた日本では、老人ホームにお世話にならずに老いてゆくのは難しい。ひと口に老人ホームと言っても、さまざまな種類が存在する、ここでは5種類の老人ホームを紹介しよう。

■介護付き老人ホーム
 要介護1以上の人を対象とした「介護専用」型と、認定を受けていない人でも入居できる「混合」型がある。施設に居住しながら食事や入浴などの介護サービスを受けることができる。民間企業などが運営しているので、特養と違い施設によって料金やサービスは異なる。

■住宅型有料老人ホーム
 65歳以上であれば、感染症など集団生活ができない場合を除いて入居することができる。バリアフリー設備が充実し、食事や清掃などのサービスは受けられる。スタッフによる直接の介護が必要となった場合は、入居者と外部事業者が直接契約し、訪問介護になる。

■サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
 60歳以上もしくは要介護認定を受けている人ならば入居できる。介護の資格を持つ管理人が常駐しており、安否確認・生活相談サービスが提供される。介護は外部と直接契約して利用する。賃貸契約のため、多くの施設で一時金は不要だが、敷金・礼金などはかかる。

■特別養護老人ホーム(特養)
 自力で生活することが困難で、在宅介護が受けられない人に、食事、入浴などの日常生活の介護や機能訓練などのサービスを行なう施設。社会福祉法人や自治体などが運営しており、低料金で利用できるが、待機者が多く、要介護3以上の認定がないと入所は困難。

■グループホーム
 65歳以上の要支援2、または要介護1以上の人で、施設の地域に住民票がある人が入所対象。認知症を患っている5人から9人の高齢者が常駐する介助スタッフの援助を受けながら共同生活を送る。入居金や利用料がかかるが、一般に有料老人ホームより低料金で利用できる。

年金の最低加入期間が25年から10年に短縮?注意しておきたい法的なポイントを解説

先月9月26日に実施された臨時閣議において、政府は年金制度の変更法案を閣議決定しました。注目されている点としては、これまで年金の受給資格を取得するために最低でも25年必要だった年金加入期間が、10年にまで短縮されることです。

これにより年金の受給資格者は大幅に増えることが見込まれ、約64万人が新たに受給者に加わる試算だと報道されています。

ではこの法改正案が実現した場合、法的にどのような点に気をつけなければいけないでしょうか。

■最低期間が短縮されるだけで年金額は増えない

法改正が成立すれば年金受給資格者は増えることとなりますが、当然のことながら、10年の最低加入期間しかない場合、25年以上納付した人よりも、年金額は大幅に減ります。

今までであれば受給資格がなく0円だった人でもいくらか年金を受給できるようになりますが、最低加入期間しかない場合は、年金だけで老後の必要な生活費を賄うことは困難となるでしょう。

最低加入期間が緩和されたとはいえ、最低加入期間分だけでは、生活していくために十分な年金額の確保ができないことは、従前と比べて変わりありません。

■収入が少ない人は、年金以外にも免除や猶予の制度活用を

今回の法改正によって新たに導入予定のものではありませんが、従来から、収入が少ない方のためには、若年者猶予や学生納付特例、保険料の一部免除といった制度が用意されています。

保険料の負担を一時的に軽くしつつ、年金の加入期間に算入することができますので、年金未納付のまま放置するのではなく、猶予等の手続きを申請した方が後々のためになります。

なお、年金財源には一部税金も投入されており、免除の場合は、税金充当部分が年金額に加算されます。

したがって、未納付のまま放置するよりも、税金充当部分の年金加算があることを念頭に入れ、自分がどの制度を利用できるか、今回の法改正を契機に、未納付の若い方も今一度確認してみましょう。

■新たな受給資格者は忘れずに申請を

また、最低加入期間の短縮が実現すると、受給資格者数は大幅に増えます。もっとも、年金の支給は自動で行われるわけではないため、申請が必要となります。今後、新たな受給資格者には申請書等の必要書類が届きますので、忘れずに受給の手続きをしてください。

また、住民票等を引っ越しなどで現住所に移していない方は、手続きが遅れる可能性もありますから、きちんと最新の届出をしておきましょう。

*著者:弁護士 星野宏明(星野法律事務所。顧問法務、不動産、太陽光自然エネルギー、中 国法務、農業、不貞による慰謝料、外国人の離婚事件等が専門。)

在宅看取りマニュアル 死の1週間前の家族の準備と心構え

在宅死を望む高齢者は5割もいるものの(内閣府調査)、家族は看取りの経験も知識も乏しく、不安を抱えている。そうしたこともあってか、病院で死ぬ患者の数は欧米諸国では約50~60%だが、日本は約80%近い。そんな家族のために、看取りの手順などをまとめた小冊子を用意する医療機関や介護施設が増えている。

 そこには分かりやすい言葉で、死の1週間前から現われる兆候や、臨終間際に見られる動作、そして他界直後に家族が取る行動などが記されている。そこで実際の資料と在宅専門医や看取り実績が豊富な老人ホームの協力をもとに作成した「お別れパンフレット」から「亡くなる1週間前に何が起こるか、どう対処すべきか」を紹介しよう。

──食事が摂れなくなっても、無理せず食べたいものだけ食べさせてください

 死の1週間前頃から食欲や咀嚼・嚥下機能は著しく低下し、食べ物をほとんど受け付けなくなる。これは人間の自然な衰えだという。在宅医療に力を入れるたんぽぽクリニック院長の永井康徳氏が説明する。

「食事や水分を口からほとんど摂取できなくなったら、“(亡くなるまで)およそ1週間です”と伝えています。この頃になると、水分は1日500ml以上は摂れなくなります。食事も無理に食べさせなくてもいい。食べたいものがあれば、それを食べさせればいいんです」

 無理強いすると消化不良や嘔吐を招き、不要な苦痛を与えかねない。この段階では家族から点滴の要望が増えるというが、これも身体がむくむなど本人にとって苦痛になることがあるので、注意する必要がある。

──眠っている時間が長くなりますが、無理に起こす必要はありません

 食欲低下とともに、一日中ウトウトと眠っている「傾眠状態」と呼ばれる時間が増える。この間は“天然の麻酔”が効いているのと同じで、本人にとっても心地良い状態。

「心配して揺り起こしたりせず、眠らせてあげるのがいいでしょう」(同前)

知って損は無い、「年金を払わず、将来は生活保護を受けた方が得」は本当か?

生活保護の扶助は、継続的に支給される

「生活扶助」、「住宅扶助」、「教育扶助」、「医療扶助」、「介護扶助」と、一時的に支給される「出産扶助」、「生業扶助」、「葬祭扶助」の8種類があります。

この中の生活扶助は、生活保護の基本となる扶助で、食料費、被服費、水道高熱費など、生活に最低限必要な費用を満たすために、支給されているものです。

また住宅扶助は家賃代などを満たすため、医療扶助は診療代や薬代などの医療費を満たすために、支給されているものです。

国立社会保障・人口問題研究所のサイトの中にある、「扶助別保護費1人当たり月額の年次推移」を見てみると、生活扶助の1人当たりの平均受給額(平成25年度)は、1か月で5万2567円だとわかります。

またすべての扶助を併せた、1人当たりの平均受給額(平成25年度)は、1か月で13万9884円だとわかります。

それに対して国民年金は、20歳から60歳になるまでの40年間に渡り、1か月も欠かすことなく保険料を納付して、原則65歳から満額の老齢基礎年金を受給できても、その金額は78万100円(平成28年度額)です。

これを月当たりに換算すると6万5008円にしかならず、しかも生活保護と違って、住宅扶助や医療扶助がありませんから、この6万5008円の中から、家賃代や医療費などを捻出しなければなりません。

このように生活保護は国民年金と比較して、かなり恵まれているため、国民年金の保険料など納付する必要はなく、高齢になって働けなくなったら、生活保護を受ければ良いと、主張する方がおります。

しかし次のような理由により、安易に保険料の滞納を続けるのは、止めた方が良いと思うのです。

財産の差し押さえや延滞金の徴収が実施される

国民年金法を読むと厚生労働大臣は、国民年金の保険料を納付しない方に対して、期限を指定して督促状を送付し、その期限内に納付しない場合には、財産の差し押さえを実施すると記載されております。

また督促した時は保険料に加えて、年14.6%(納期限の翌日から3か月が経過するまでは年7.3%)の、延滞金を徴収すると記載されております。

従来からこういった規定はあったのですが、実際は厳しい取り立ては実施されておりませんでした。

しかし近年は政府の方針が変わり、特に収入があるのに保険料を納付しない悪質な滞納者に対しては、厳しい取り立てが実施されるようになっているので、督促状やその前段階である催告状を無視するのは、とても危険だと思います。

なお国民年金の保険料は、配偶者や世帯主が連帯して納付する義務を負うので、財産の差し押さえが実施されれば、家族にも迷惑をかけることになります。

消費税率の引き上げの恩恵を受けられない

政府は消費税率の10%への引き上げと同時に、「老齢基礎年金」、「障害基礎年金」、「遺族基礎年金」を受給できる、一定の低所得者を対象にして、月額5000円程度の「年金生活者支援給付金」を支給するとしております。

なぜ消費税率の引き上げと同時に実施するのかというと、その引き上げ分を財源にするつもりだからです。

そのため国民年金の保険料の納付を滞納して、「老齢基礎年金」、「障害基礎年金」、「遺族基礎年金」を受給できなくなった場合、買い物のたびに納付した消費税が、自分のところに返ってこなくなり、消費税率の引き上げの恩恵を受けられなくなります。
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市区町村などから管理された生活が待っている

生活保護を受けるには資産がないことが条件になるので、例えば山間僻地に住んでいるため、公共の交通機関が全く整備されていない場合などを除き、自動車を所有できません。

その他に預貯金、家や土地などの不動産、生命保険なども、上記の自動車と同じように例外的な場合を除き、原則的に所有できません。

こういった財産上のデメリットだけではなく、生活保護の申請をする際には親族に対して、経済面などの援助をお願いする「扶養照会」という通知書が届きますので、生活に困っていることが親族に伝わります。

また定期的に収入の申告をしたり、定期的にケースワーカーの訪問を受け、その指導に従ったりする必要があるので、生活全般が市区町村などから、管理されたものになるのです。
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生活保護を受ける世帯の増加により扶助の削減が続いている

国立社会保障・人口問題研究所のサイトの中にある、「被保護実世帯数・保護率の年次推移」を見てみると、生活保護を受ける世帯は、平成7年度くらいから増加を続けております。

具体的な数字を見てみると、平成7年度には1か月平均で60万1925 世帯だったものが、平成25年度には159万1846世帯にまで増えているのです。

ここまで生活保護を受ける世帯が増加すると、財政的にかなり厳しくなってくるので、平成25年8月から3段階に渡って、生活扶助の削減が実施され、また平成27年7月からは、住宅扶助の削減が実施されました。

このような事情があるため、国民年金より生活保護の方が有利という状況が、いつまで続くかはわからないのです。

受けてはいけない在宅医療 「救急車呼べ」と言われることも

内閣府の意識調査(2012年)によると、自宅で最期を迎えたい高齢者は54.6%にのぼる。しかし、実際に自宅で臨終を迎えるのはわずか12.8%だ(2014年)。この現実と理想のギャップを埋めるために政府は在宅医療を推進しているが、「自宅で最期を迎えたい」との切なる願いは簡単には叶わない。

 神奈川県に住む大島豊さん(仮名・61)の父親(享年89)は長年、肺がんで入退院を繰り返していた。昨夏、医師から「余命3か月」と告げられたのを機に、在宅医療に切り替えた。しかし、病院から紹介された在宅医は、大島さん一家を困惑させてばかりだったという。

「自宅に戻って1か月後、喉をゴボゴボと鳴らし、呼吸が苦しそうな父を見かねて在宅医に電話したところ、“痰が詰まっているだけ。心配ありません”との返事でした。

“診てないのに分かるんですか? 往診してくれませんか?”と懇願したら、渋々“明日の昼なら行けます”と言うんです。緊急時はすぐに駆けつけると聞いていたのに話が違うと抗議すると、“だったら救急車を呼んで病院で診てもらったほうが早いですよ”と言い放ったのです。

 父は搬送された病院で重症の急性肺炎と診断され、すぐに入院。救急処置で一命を取り留めましたが、何のための在宅医なのかと思いました」

 在宅医療とは主に高齢者が病院ではなく、自宅で医師や看護師の訪問による診療を受ける医療行為だ。

 往診は月に2~4回ほどで、容態悪化時には24時間態勢で診察し、看取りにも備える。「自宅で死にたい」と願う患者にとっては心強い制度だが、現場では混乱が生じるケースが少なくない。在宅医療専門医で「しんじょう医院」院長の新城拓也氏が話す。

「病院の勤務医は、循環器や心臓、がんなど各専門分野が分かれているのに対し、在宅医が診る病気は多岐にわたり、あらゆる症状に対応しなければなりません。しかし、患者をトータルで診ることのできる在宅医は少ないのが現状です。

 在宅医のニーズが高まる中、特に内科の経験が浅い医師が新規参入するケースもあり、経験不足によるトラブルも増えているようです」

【貧困と生活保護】人を死なせる福祉の対応(上)

生活に困って福祉の援助を受けられないと、やがて、その先に何が待っているか。最も悲しい結末は、命が失われることです。とりわけ、生存権を保障する生活保護が機能しないことによって、さまざまな悲劇が起きてきました。福祉事務所との接点がありながら、餓死、凍死、孤立死、自殺、心中、犯罪などに至った例も珍しくありません。
 この10年余りの間に起きた主な事例をたどってみます。筆者のコメントも添えます。掲載の順序は必ずしも時系列ではありません(原昌平・読売新聞大阪本社編集委員)
 (事実経過は新聞各紙の報道と参考文献などによる)。


◆桂川の河川敷で認知症の母親を殺害…京都市伏見区◆

 2006年2月1日、伏見区の桂川河川敷で、当時54歳の区内の男性が介護疲れと生活苦から、認知症の母親(当時86歳)の首を絞めて殺害した。自分も刃物で首を切って死のうとしたが、命を取りとめ、承諾殺人などの罪で起訴された。

 検察側の冒頭陳述などによると、男性は、父親が死亡してから母親と2人暮らしで、母親の認知症が05年4月ごろから悪化。昼夜が逆転し、 徘徊(はいかい)で警察に保護されるなどした。勤め先を休職してデイケアを利用したが介護負担は軽くならず、9月に退職して収入が途絶えた。生活保護を受けようと福祉事務所を3回訪れたが、失業給付があることなどを理由に認められなかった。介護と両立する仕事を探したが見つからず、12月に失業保険の給付がストップ。力ードローンの借り入れも限度額に達し、デイケアの費用やアパート代が払えなくなって、心中を決意した。前日には最後の親孝行として、新京極などの繁華街を、車いすに母親を乗せ、一緒にゆっくり行ったり来たりした。

 冷たい雨の降る早朝、桂川の遊歩道で「もう生きられへん。ここで終わりやで」と言うと、母親は「そうか、あかんか。おまえと一緒やで」と答えた。「すまんな」と謝ると、母親は「おまえはわしの子や。わしがやったる」。その言葉を聞いて、自分がやる、と母親の首をタオルで絞めたという。

 京都地裁は06年7月、懲役2年6月、執行猶予3年の判決を下した。裁判官は、献身的な介護を続けながら両立できる職を探していた経緯に触れ、「行政からの援助を受けられず、経済状態が窮迫し、心身ともに疲労 困憊(こんぱい)し、愛する母親をあやめた」「被告は、福祉事務所の対応を『死ねということか』と受け取った。それが本件の一因ともいえる」と指摘。判決言い渡しの後、「生活保護制度、介護制度のあり方が問われている。事件に発展した以上は、どう対応すべきだったかを考える余地がある」「自分をあやめず、母のためにも幸せに生きてください」と男性に語りかけた。

 しかし男性は14年8月になって大津市の琵琶湖に飛び込み、命を絶っていた。

  【コメント】 たいへん悲しいケースです。男性は、生活保護の申請には至っていませんでした。福祉事務所は、失業給付があるので適用にならないと判断。頑張って働いてくださいと言い、公的貸付金制度を紹介したものの、何の助言もしていませんでした。生活保護の受給には申請が必要なこと、いつでも申請できること、失業給付が切れて困った時に申請すればよいことなどの説明はなかったわけです。

 「あくまでも申請主義なので、要件が整った時に来てもらわないと、こちらから申請してくれとは言えない」と事件後に説明していた福祉事務所。その姿勢は、なるべく申請をさせずに追い返す「水際作戦」と言わざるをえません。当時の副市長は市議会で「生活保護の説明が結果として十分に理解していただけず,将来的にも生活保護が受けられないと思い込まれたことは心から残念に思っており, 真摯しんし に反省すべきであると考えております」と答弁しました。本人の理解不足ではなく、親身なアドバイスをせずに絶望させてしまう福祉事務所のスタンスが問題でしょう。

◆福祉事務所の前で抗議の練炭自殺…秋田市◆

 2006年7月24日、秋田市役所の駐車場に止めた自動車の中で、37歳の男性が練炭をたいて死んでいるのが見つかった。保護課(福祉事務所)などが入る市役所福祉棟の目の前だった。

 男性は以前、店員やトラック運転手をしていたが、5年ほど前、強い睡眠障害が原因で会社を解雇され、再就職していなかった。2年ほど前には住んでいたアパートを退去してホームレス状態になり、車で寝泊まりしていた。国民健康保険証はなく、所在不明の母親から振り込まれる月6~7万円の仕送りだけで暮らしていたという。

 5月2日と6月21日、生活保護を申請したが、いずれも「稼働能力を活用していない」として却下されていた。医師が「睡眠障害であるが就業可能」と診断したのが理由で、2回目は「ハローワークに行った回数が足りない」「就職の面接を受けていない」とされていた。保護課から就職活動をするように言われた男性は、運送会社など2社で面接を受けたが、採用されなかった。

 生活保護について男性は「長く面倒を見てくれということじゃない。調子を戻して働きたい。そうなれば保護はいらないんだ」と友人に話していたが、しばしば死を口にするようになった。

 自殺の前夜、男性は友人宅で「おれみたいな人がいっぱいいる。自分が犠牲になって福祉を良くしたい。おれが死んだら福祉も少しは心が痛むべ」などと語った。知人が市役所の駐車場まで送ると、車内に七輪などがあり、「どうしても死ぬ」などと話したため、やめるよう説得すると、男性が「きょうはあきらめる」と答えたため、知人は帰宅したという。

 秋田市は「本人の状況を審査した結果、保護の要件を満たさないと判断したため、申請は却下した」と説明。1回目の申請時に男性から相談を受けていた秋田生活と健康を守る会は、「福祉事務所の対応が命を奪った」と市に抗議文を提出し、県に特別監査を申し立てたが、県は、市の対応に問題はなかったとして特別監査はしなかった。

  【コメント】 この件では申請が2回行われており、問題は、却下した市の判断の当否です。医師が「軽労働可」といった診断書を出すと、福祉事務所の多くは、就労を求めます。しかし住まいがなく、強い睡眠障害を抱えた状態で、十分な求職活動ができるのか、現実に就職できるのか。稼働能力の活用は、たしかに保護の要件ですが、現に困窮していて最低限度を下回る生活なのだから、いったん保護を開始して生活基盤と治療の機会を確保した後に、稼働能力の活用を求めればよいことです。

 なお、申請が却下されても、不服があれば、知事への審査請求、大臣への再審査請求、行政訴訟で争えます。法律家を含めたサポートも重要です。現在は日弁連の法律援助事業で、お金がなくても弁護士による申請支援を受けられます。

◆刑務所に戻りたいとJRの駅に放火…山口県下関市◆

 2006年1月7日未明、下関市のJR下関駅が炎上した。人的被害はなかったが、駅はほぼ全焼し、被害額は5億円以上。付近の列車の運行は2日間、運休や間引き運転を強いられた。

火災後、近くにいた男(当時74歳)が放火を認め、現住建造物等放火の疑いで逮捕された。男には知的障害があり、放火や放火未遂で10回も服役していた。事件8日前の05年12月30日に福岡刑務所を満期出所したが、行き場がなく、所持金がなくなり、北九州市のJR小倉駅などで寝泊まりしていた。年明けの1月6日、同市内の区役所を訪れ、「刑務所を出たけれど、住む所がない」と、刑務所職員から教わった生活保護の相談をしたものの、「住所がないとダメ」と相手にされず、下関までの切符を渡されただけだった。その夜、下関駅構内にいたところ、警察官から退去を求められ、未明になって火をつけた。

 当初は警察官に「空腹でむしゃくしゃし、うっぷんを晴らすためにやった」と供述。接見した弁護士には、寒さと飢えから逃れるため、「もう一度刑務所に戻りたかった」と話した。山口地裁の裁判で検察側は「所持金を使い果たし、寒いのに警察官から駅を追い出されたことに腹を立て、再び刑務所に入るために火をつけた」と主張。08年3月の判決は、検察側の主張を採用しつつ、求刑の懲役18年を大幅に下回る懲役10年を言い渡した。裁判官は「出所後、格別の支援を受けることもなく、社会に適応できなかったことは酌むべき事情」と述べた。

  【コメント】 放火はもってのほかですが、空腹と寒さに苦しむ路上生活より、実際、刑務所のほうがましだったのでしょう。ホームレス状態の人が福祉事務所へ出向いて保護を求めたとき、「住所のない人は保護の対象外」と門前払いされることは、ひんぱんにありました。まったく違法で差別的な対応です。住む所がないほど困っているのです。住所のない人は現在地の自治体で保護することになっています。ただし、かつては旧厚生省の通知に「釈放後に帰住地がないか明らかでない場合は、刑務所または少年院の所在地を現在地とみなす」という例外規定があったのですが、11年4月に削除されました。

 近隣の自治体までの切符か交通費を渡すやり方は、今でもよくありますが、もし本人に保護を受けたいという意思があるのに切符を渡して済ませるなら、違法です。たとえ当時、例外規定の関係で北九州市に保護の責任がなかったと解釈しても、区役所の生活保護窓口が適切な対応と助言をしていたら、下関の駅舎は焼けなかったでしょう。

 このごろの刑務所には、知的障害のある受刑者、高齢の受刑者が大勢います。09年度以降、出所前から福祉的支援や住居確保の支援を行う地域生活定着支援センターの事業が始まり、一部の刑務所では社会福祉士や精神保健福祉士も採用しています。ただし刑務所によって取り組みの差が大きいうえ、保護観察所や保護司がかかわる仮釈放に比べ、満期出所後の支援は不十分です。

 刑務所や少年院を出て帰住先のない人に宿泊場所と食事を提供し、就労指導などを行う民間の更生保護施設は全国に103か所、2354人分あるものの、収容能力は足りず、11年度からはNPO法人などが運営する小規模の自立準備ホームも利用されています。更生保護施設の入所期間は通常2か月程度で、経済的自立が難しい場合は生活保護などにつなぎます。

 刑務所を出た人でも生活保護法上の扱いは変わらず、要件を満たせば保護を受けられます。生存権の観点からも、再犯防止の観点からも、支援は必要なことです。

社会保険料を「削減」すると出現する「4つの落とし穴」に気を付けよう

健康保険の料率は労使併せて10%前後、厚生年金の料率に至っては15%弱と、企業・労働者どちらにとっても社会保険料は大変な負担になっています。 昨今、社会保険料の削減がコスト削減の有効策になっていますが、落とし穴もあるので気をつけましょう。

削減の有効性と具体策

企業にとっては、社会保険料は法定福利費と呼ばれる人件費の一種ですので、固定費を小さくすることができます。

また社会保険料は標準報酬月額という、給与・賞与額に左右されますので、社会保険料の削減は天引きされる所得税・住民税の削減にも結びついてきます。

■具体的な削減方法

中小零細企業ですと、代表者が個人の持つお金を会社に貸し付けて運転資金にしていることがよくあります。

例えば代表者の報酬を月30万円から月20万円に減らし、残り10万円を代表者個人への返済に回すことで、代表者個人に対する社会保険料と所得税・住民税を削減できます。

一般従業員に対しては、選択制確定拠出年金の活用が考えられます。給与額面が月25万円として、月5万円を確定拠出年金に回すとすれば、差額20万円に社会保険料や税がかかってきますので、社会保険料や税を削減することができます。

削減の問題点

社会保険による手当金・給付金などの保障では、給与額に基づいているものがかなりあります。削減により下記のような弊害が生ずることにも気をつけないといけません。

■落とし穴1. 厚生年金

国民年金であれば、払うときは年度ごとに決まった保険料を支払い、もらう年金額は物価の状況・家族構成によって変わってきます。

ところが厚生年金は、給与額に応じて保険料を支払い、在職時の給与額に基づいた年金をもらうことになります。社会保険料を削減すれば、当然将来の年金に響いてきます。

■落とし穴2. 雇用保険(失業給付)

失業した際にもらえる雇用保険の基本手当の日額も、在職中の給与に基づいて金額が決まります。

あとは年齢や退職の仕方によって給付日数が変わってきますが、給与の一部を確定拠出年金に振り分けたりすると、失業給付をもらおうとした際に減額となることに気をつけないといけませんね。

育児休業中の給付金に関しても、給与が影響してきます。

■落とし穴3. 労災保険

仕事中の事故などにより労災認定してもらい、給付を受ける場合は、休業(補償)給付がもらえます。障害を負った時など場合によっては、傷病(補償)年金や障害(補償)給付などももらえます。

これらの給付の多くも、被災前3ヵ月間の給与に左右されます。

■落とし穴4. 健康保険

健康保険に関しては、医療費の自己負担割合が3割と決まっていることから、一見影響がないように見えるかもしれません。

しかし私傷病による休職の際にもらえる傷病手当金や、産前産後休業の際にもらえる出産手当金は、健康保険料を削減すると減ってしまいます。

なお、1か月間でみて多額の医療費がかかっている場合、金額によっては高額療養費が給付されることがあります。これに関しては給与が低いほうが給付額は増えますので、この点は社会保険料削減のメリットとも言えます。
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まとめ

社会保険料のような公的な保険料は、国等に納めるという点で税金と似たような性格がありますが、あくまでも「保険料」というのが重要です。民間の保険料を考えれば理解できると思いますが、保険料が安くなると保障が薄くなります。

休業中や失業中の生活保障をするための公的な保険が多く、もらうほうも払うほうも給与額に連動しているのですから、税金のように単にコストカットの面が先立つと思わぬ弊害が出てきます。

老後資金は「個人年金保険 or 個人型確定拠出年金」どっちで運用すべき?

マイナス金利、英EU離脱、金融法改正…怒涛の変革期の中、生き残るには2択がある! 正しい選択をしないとカモにされる今、絶対に損をしない正しい道を伝授する。

◆老後資金はどっちで運用? 個人年金保険 or 個人型DC

「公的年金は将来、減額や支給開始が遅くなる可能性が高い。老後を安心して過ごすには自分年金の準備は必須といえます」

 そう話すのは、経済コラムニストの大江英樹氏だ。老後資金の形成手段としては、保険会社が販売する貯蓄型の個人年金保険のほか、個人型確定拠出年金(個人型DC)が有力だ。

「個人型DCは老後のため、自分で投資信託などにお金を積み立てる制度です。税制優遇が大きく現役時代からメリットがあります」

 個人型DCでは積み立てた全額が所得控除の対象で、払った税金が戻ってくる。たとえば、課税所得が500万円の人が毎月2万3000円を積み立てると、所得税と住民税合わせて8万2800円も軽減されるのだ。個人年金保険でも所得控除は受けられるが対象の保険料上限が年額6万8000円と低く、同じ例で軽減できる税額はグッと少ない。

「個人年金保険は利回りが低いうえ、満期まで変わらないのでインフレにも対応できない。個人型DCなら個人の裁量で自由に運用でき、満期の短い定期預金も選べます。しかも運用益は非課税です」

 個人年金保険は受け取り時に雑所得として課税されるが、個人型DCは一時金で受け取れば一定金額まで税制優遇が受けられる。

「個人年金保険は保険会社が破綻するリスクもあり、あえて選ぶ理由は見当たりません」

 現在、個人型DCを利用できる人は自営業者か企業年金のない会社員に限定されているが、年明けからほぼすべての現役世代に対象が拡大される見込みだ。

★老後資金は「個人型DC」が最強。現在対象外の人は年明けまで待とう

【比較してみれば個人型DCの圧勝】

1:軽減税額が桁違い

~会社員が限度額いっぱい(月2万3000円、年27万6000円)積み立てた場合~

190万円→4万1400円
300万円→5万5200円
500万円→8万2800円

所得控除の低い個人年金保険は軽減税率もグッと少ない

2:個人型DCの運用益は非課税

~毎月2万3000円を30年間、どちらも平均年利3%で運用できた場合~

・個人年金保険の元利合計額 1209万円

・個人型DCの元利合計額 1339万円

3:運用の自由度が違!

・個人年金保険は保険会社に運用をお任せ(運用内容もブラックボックス化)

・個人型DCは自由裁量で運用可能。定期預金などリスク回避も可能!

障害年金は「がん」でも受給できる!

一時期盛んに、民間保険のテレビコマーシャルで、「がんになったら、保険の効かない治療が300万円もかかる!」と喧伝したせいか、「がんの治療は健康保険が使えない」と誤解している人もいるようだ。

 だが、日本の医療制度では、有効性と安全性が科学的に証明された標準治療には健康保険が適用され、誰でも少ない自己負担で治療を受けられる。がんになって受ける手術や放射線治療、抗がん剤治療も例外なく、この制度にのっとり運用されている。

 もちろん、医療費そのものは100万~300万円など高額になることもあるが、健康保険には、医療費が患者の家計に過度な負担とならないように配慮した高額療養費があるので、実際に患者が病院の窓口で支払う医療費は低く抑えられている。

■がんで治療が長引くと医療費の累積で負担が増える

 全日本病院協会「疾患別の主な指標」(2013年1~3月)によると、胃がんの手術をした場合、医療費そのものは約97万円が目安だが、高額療養費が適用されたあとの患者負担は約9万円だ(70歳未満で一般的な所得の場合)。

 進行していない早期のがんで、1回の手術や放射線治療で区切りがつく場合は、自己負担する医療費は30万~50万円程度ですむことが多い。がんにならなければ支払わなくてもいいお金なので、うれしい出費ではないが、ある程度の貯蓄があれば、なんとか賄える金額ではないだろうか。

 がんになって治療費が高額化しやすいのは、がんのステージが進んでいたり、再発や転移をして治療が長引いた場合だ。

 進行しているがんは、手術や放射線治療といった局所療法だけでは治らず、抗がん剤を使った全身療法が行われるケースが多くなる。

 抗がん剤は、それぞれのがんの部位や進行度によって決まっている標準治療で、多くの人に効果が認められているものが第一候補として使われる。

 最初の薬でがんが消失すれば、1クールでいったん治療は終わり、様子を見ることになる。だが、治療結果の判定によっては、「症状が変わらず、悪くなっていない」なら同じ薬を使い続け、「がんが増殖して、悪化している」なら別の薬に変えられ、終わりの見えない治療が続くことになる。

 健康保険は適用されても、治療が続く限り、毎月、高額療養費の限度額までは支払わなければいけないので、累積した医療費が高額化してしまうのだ。

 こうなると、医療費がじわりじわりと負担となり始め、場合によっては仕事を休んだり、やめたりしなければならない可能性も出てくる。

 だが、がんの治療が長引いて働けなくなったときは、「障害年金」が利用できる可能性がある。

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老後のお金が不安……その「不安」の正体とは?

老後が不安なのはなぜか?

「老後破産」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。ショッキングな言葉ですが、日本の悲しい一面であり、現実に起きていることです。こんな言葉を聞くと、「自分の老後は大丈夫だろうか?」と誰もが不安になると思います。

では、65歳で現役を退くとして、貯金がいくらあれば、老後に破産することなく、つつがなく一生を終えることができるのでしょう。
3000万円でしょうか。「5000万円ぐらい」「1億円あれば」と答える人もいるかもしれません。でも、人によっては1億円でも足りないかもしれません。

たとえば、年間1000万円つかうような生活を現役時代におくっていたとします。生活を変えずにいたら、10年で1億円をつかいきってしまいます。そういう生活だと、年金が入ってきたとしても、たいした支えにはならないでしょう。生活をダウンサイジングできればいいのですが、それまでの生活を急に変えることは意外にできないものです。

「貯金がいくらあれば、老後に破産することなく、つつがなく一生を終えることができるのか?」この問いに対する答えは、人によって違うのです。生活が違えば、当たり前ですが必要な「生活費」も違います。

「私は、それほど贅沢はしていない」とみんな思っていますが、何を贅沢と思うかは人それぞれ。生活費は、人によってかなり高低差があります。「家族で外食」が贅沢だと思う人もいれば、毎週、家族で外食する人もいますよね。一年に何回も旅行に行く人もいれば、一回も行かない人もいるでしょう。

それが、いいとか悪いとかではなく、人によって満足できる「生活」は違うものなのです。旅行に行かなくても満足な人もいれば、温泉に入って、おいしいものを食べるのが生きがいという人もいます。ここで質問です。あなたの現在の生活費はいくらですか? 月間でも年間でもいいので答えられるでしょうか。収入からおおよそ逆算できますが、いくらですか?

この質問にすぐに答えられる人は、自分の生活レベルを自分できちんと理解している人です。しかし、意外に答えられない人が多いのではないでしょうか。では、何にいくら使っているかまで知っていなくても、総額いくら使っているか分かりますか。

自分の生活費がいくらか分からなければ、老後に備えて貯金がいくらあれば安心なのかも分かりません。人は、よく分からないものに対して不安を抱くものです。だから漠然と老後が不安になるのです。

逆に言えば、自分が楽しく暮らせる生活費が分かっていれば、それをもとに必要な金額を計算して、老後に備えることができます。自分が満足できる「普通の生活」をすると年間いくらかかるのか。まずはこの金額を知ることが、老後の不安を解消するはじめの一歩なのです。

高齢者は全員施設に入ることを嫌がると思ったほうがいい

2025年には65才以上の高齢者が約3600万人、認知症の患者が700万人を超えるといわれる超高齢化社会を生きる私たち。ほとんどの人が直面せざるを得ない介護が今、仕事だけではなく、当たり前の生活さえも奪っていく現実がそこにはある。

 7月3日に放送されたNHKスペシャル『私は家族を殺した“介護殺人”当事者たちの告白』は大きな反響を呼んだ。放送終了後には200通を超える視聴者からの声は共感が多く、実際に介護を担っている女性からで「他人事とは思えない」と切実な思いを語っていた。多くの経験者は「介護はジェットコースター」と口をそろえる。容体が急変して悪化する時もあれば、穏やかで落ち着く時期もあるからだ。

 ノンフィクション作家の久田恵さん(68才)の母は懸命のリハビリで、介助すればトイレに行けるまで回復していたが、介護5年目を迎えた年、年齢による衰えがリハビリによる回復を上回り、車椅子から立ち上がれなくなった。

 ベッドでは寝たきり状態で右半身がマヒし、寝返りもできない。失語症で言葉を発せられず、真夜中に悲鳴をあげることもあった。

 そんなある夜、事件が起きた。胸騒ぎのした久田さんが様子を見にいくと、母が寝間着の紐を首に回し、自死しようとしていたのだ。この時、久田さんは涙ながらにこう訴えた。

「気持ちはわかるけど、息子はまだ小さい。お母さんが死んじゃったら、心の傷から立ち直れない。私と息子を助けると思って、どうか死なないで」

 必死の呼びかけに母は紐から手を離した。しかし、この夜から久田さんは罪悪感に苛まれたと振り返る。

「母のストレスは相当なものだったと思います。私は自分の都合で母に生きることを強いてしまったのだろうかと苦しみました」(久田さん)

 先が見えないつらい介護が続く日々、久田さんは毎朝目覚めたら真っ先に庭のガーデニングを眺めた。芽が伸び、花を咲かす姿が、久田さんのわずかな「希望」になった。

 母が脳血栓で倒れてから10年。父は80才を超え、久田さんと2人でも母を車椅子から抱え上げられなくなった。在宅での介護の限界を感じ、取材で訪れ、お世話になっていた有料老人ホームに頼んで母を入所させることにした。

「母は本当はホームに行きたくなかったと思いますが、最後は納得してくれました。母の介護が生きがいになっていた父は母の入る施設の向かいの自立型ホームに一時入所し、私は両方に歩いていけるアパートに引っ越しました。家族はバラバラになりましたが、介護で追い詰められていた私たちにはベストといえる選択でした」(久田さん)

 2年半のホーム生活後、母は静かに息を引き取った。久田さんのように介護される親の状態が悪化した場合、たとえ24時間つきっきりでも在宅介護には限界がある。その場合、施設への入所も視野に入れなければならない。

 しかも現在は高齢者が高齢者を介護する「老老介護」が増加している。介護が必要な65才以上の高齢者がいる世帯のうち、介護する人も65才以上の世帯の割合は5割を超える。介護を担う人が高齢化すれば、在宅介護を続けることがますます難しくなる。

【基礎中の基礎】これだけは押さえたい障害年金の知識

病気やケガで働けなくなると、一番不安になるのはお金のことではないでしょうか。

いつまでも貯金を切り崩していくわけにもいかない、かといってすぐに働けない…そんなときは、思い切って障害年金を申請してみるのも一つの手段です。
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障害年金って何?

国民年金保険料、厚生(共済)年金保険料を納付している人が、病気やケガ(=傷病)で働けなくなって一定期間が過ぎた場合に支給される年金です。日常生活・就労において障害があるかどうかで支給されるかが判断されます。
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いくら支給されるの?

ここでは、障害基礎年金についてとりあげましょう。2016年現在、1級の場合は「78万100円 × 1.25+子の加算」、2級の場合は「78万100円 + 子の加算」と定められています。

なお、子の加算は第1・2子については22万4500円、第3子以降については7万4800円です。

また、子とは「18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子」または「20歳未満で障害等級1級または2級の障害者」を指します。障害厚生(共済)年金は、働いていたときの給料などにより決まると覚えておいてください。
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障害年金を受給するための条件は?

障害年金を受給するためには、次の4つの条件を満たしていなければいけません。

1)初診日に国民年金、厚生年金、共済年金のどれかに加入している:自営業・主婦であれば国民年金、会社員であれば厚生年金、公務員であれは共済年金が基本となります。

2)初診日までに一定以上の保険料を払っている:初診日前日の時点で3分の2以上の期間、公的年金を納めていなければいけません。

3)障害の程度が一定以上である:国が定めた基準以上の重い障害が残っているかで判断します。

4)初診日当時20歳以上65歳未満である:対象となる傷病で初めて医療機関にかかった日=初診日がいつがポイントです。

条件を満たさなくてもあきらめないで!

ここまで読んで、「自分は20歳になる前に病気やケガで働けなくなった」、「実は年金を納めていない」と落胆している方はいませんか? 次の救済措置が認められているので、併せて押さえておきましょう。

・初診日の前々月から遡って1年間に未納がない場合は請求できる。
・20歳未満であって、先天性の障害がある。
・20歳前に障害を発症した。

一番大事なのは、あきらめないで動いてみること。

「自分の状態なら障害年金を受給できる?」と思ったら、医師に確認してみましょう。社会保険労務士、病院のソーシャルワーカーなどに相談するのも一つの手段です。

【特別支給の老齢厚生年金】 長期加入者の特例 -60歳台前半の働き方の選択肢ー

「特別支給の老齢厚生年金」の受給開始年齢の引き上げ

60歳台前半の「特別支給の老齢厚生年金」の受給開始年齢の引き上げの表(表1)は多くの方がご覧になっていると思いますが、この表の上半分の生年月日の方は既に65歳を過ぎて本来支給の「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」を受給されています。

「特別支給の老齢厚生年金」のうちの「定額部分」を実際に受給している、あるいは今後受給できるのは現在62歳以上65歳未満の女性だけになっています。

しかし、現在60歳台前半の男性の方でも、この「定額部分」をある要件を充たせば「報酬比例部分」と同時に受給できる「長期加入者の特例」という制度があるのですが、該当者でも全くご存じない方も多いようです。

「長期加入者の特例」とは

厚生年金の被保険者期間が44年(528か月)以上あって退職している(正確には厚生年金の被保険者ではないという意味なのでアルバイトのような働き方をしていても該当します)ことが要件です。

該当の方は表1では1階部分のない2階だけのような「報酬比例部分」の受給に加えて「定額部分」を受給でき、65歳からと同じように2階建ての年金を受給できるという制度です。さらに要件に該当する65歳未満の配偶者がいれば「配偶者加給」も受給することができます。

年金額は「定額部分」が78万480円、「配偶者加給」が39万100円(平成28年度)になります。「報酬比例部分」は1人1人異なりますが、一般的な平均の120万円より多めの方がほとんどなので、合計で250万円~260万円受け取れることになります。

これは働き続けるか、退職するかを考える上で、重要な選択肢になると思われます。実際に44年になったら退職するつもりだから年金額を試算してと言われるケースもときどきあります。

具体的にはどういう方が該当するでしょうか

■大卒で就職された方

44年働いたら66歳になっていますから該当しません。

■中卒でずっと働いていた方

60歳前に44年になりますから必ず該当します。
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【特別支給の老齢厚生年金】 長期加入者の特例 -60歳台前半の働き方の選択肢ー

■高卒の方

高卒の場合は62歳の途中(多くは3月末)で44年になりますからそれ以降該当します。

高卒の男性の長期加入者が定額部分を受給できる部分を表2で示しています。高卒の女性の場合は表3で示したとおりですが、私が年金事務所でお客様とお話ししていて、女性でこの特例に該当するくらい長く勤めた方にお会いしたことはありません。

各注意点

よもや会社が間違えることはないと思いますが、ちょうど44年の3月末退職の場合、資格喪失を4月1日にしないと3月が被保険者期間に入らず527か月になってしまうので注意してください。

昨年10月から厚生年金と共済年金のいわゆる被用者年金の一元化がなされ、加入期間を通算して数えるものも増えましたが、「長期加入者の特例」は通算しないことになっています。

ですから、公務員期間と会社員期間を合わせて44年ではこの特例に該当しません。どちらか一方で44年必要です。

なお、共済年金の女性の場合、生年月日が表の男性のものと同じ扱いになりますのでご注意ください。
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自己判断せずに、まずは手続き

「特別支給の老齢厚生年金」の受給開始年齢になると年金請求書が送られますが、働いているからどうせ年金はもらえないと65歳になるまで手続をしない方が多くいらっしゃいます。

手続にいらっしゃればお勤めを続けられるかどうかをお訊きして、いつまで勤めたらこの「長期加入者の特例」に該当して年金額がこうなるとお知らせできますので、選択の幅も広がると思います。

「特別支給の老齢厚生年金」は手続を遅らせて年金が増えることはないので、早めの手続をお勧めします。
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