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尿にたんぱく質が出てしまう…ネフローゼ症候群の原因となる疾患について

ネフローゼ症候群という言葉を聞いたことがありますか?症候群という名前から分かるように、ネフローゼ症候群は病名ではありません。では、ネフローゼ症候群とは一体どのようなもので、どんな症状があり、またどのような原因が考えられるのでしょうか。

要チェック項目

□ネフローゼ症候群には原因がわかっているものと原因不明のものがある
□特徴的な症状は尿にたんぱくが出ることである
□治療は対症療法と原因治療を並行して行う

ネフローゼ症候群ってなんですか?

ネフローゼ症候群は、冒頭でも述べたように病名ではありません。尿に必要以上にたんぱく質が出てしまうことで、血中のタンパク濃度が低下することによって、さまざまな症状が現れることを言います。

診断

ネフローゼ症候群の診断基準は、尿中のタンパク量が1日当たり3.5gを超え、血液中のタンパク(主にアルブミン)の量が3.0g/dl以下になった場合をネフローゼ症候群と呼んでいます。ちなみに通常の血中アルブミン量は4.0g/dl以上であるということです。

検査

ネフローゼ症候群の検査は、通常は血液検査と尿検査が行われることとなります。場合によっては、腎臓の画像検査、および腎臓の生検が行われることもあります。

一次性ネフローゼ症候群

一次性ネフローゼ症候群とは、明らかな原因がないにもかかわらずネフローゼ症候群がみられる場合のことを言います。国内には16000人ほどの患者さんがいるとされています。

原因

ネフローゼ症候群のタイプによっては、原因が分かっているものもあります。膜性腎症に関しては、腎臓の糸球体という部分の細胞にある「膜型ホスホリパーゼA2受容体」対して、異常な抗体ができることが原因とされているのですが、日本人では半数程度にしか該当しないということです。その他のタイプの一次性ネフローゼ症候群に関しては原因がよく分かっていないそうです。

どのような人がなりやすい?

一次性ネフローゼ症候群は、どの年齢層でも見られるのですが、壮年期までは微小変化型のネフローゼ症候群が多く、中年以降は膜性腎症タイプのネフローゼ症候群が多いということです。

症状

一次性ネフローゼ症候群の症状は、血中たんぱく濃度が低下することによってむくみが生じるという、典型的なネフローゼ症候群の症状が現れます。


二次性ネフローゼ症候群

二次性ネフローゼ症候群は、原因となる疾患によってネフローゼ症候群の症状が起こっているタイプのネフローゼ症候群です。腎臓以外の部位で起こった病変に続いて起こることから、続発性ネフローゼ症候群と言われることもあります。

原因疾患

二次性ネフローゼ症候群を引き起こす代表的な疾患としては、糖尿尿や全身性エリテマトーデスが最もポピュラーです。また、糸球体腎炎によって起こることもあれば、薬剤(特に非ステロイド性抗炎症薬)が原因となったり、虫刺されや遺伝、アレルギーなどが原因となることもあるそうです。

症状

初期症状としては、ネフローゼ症候群の典型的な症状であるむくみや低タンパク血症が見られます。そのほかにもなんとなく体がだるいとか、食欲がないなどといった症状も現れます。ひどくなると腹水や胸水、さらには肺浮腫まで進行することもあるそうです。ネフローゼ症候群の治療はどのように行われますか?

むくみの改善

ネフローゼ症候群によってむくみが見られる場合には、利尿剤を用いて、尿の排出を促します。また、それとあわせて塩分の摂取を控えるように指導されます。腹水が見られるような場合、胃の容積が小さくなるため、食事を何回かに分けて少量ずつ食べるように指導されます。

高血圧の治療

高血圧がある場合にも、利尿薬を用いて体液のうっ滞と組織のむくみを改善することが図られます。ただ、利尿薬を服用する際のデメリットとして、血栓が出来やすくなることが挙げられています。そのため、抗凝固薬が合わせて用いられることとなります。

原因疾患の治療

原因疾患がある場合には、それらに応じた治療を行うことで、ネフローゼ症候群が治癒することもあるそうです。アレルギーが原因であればアレルゲンを経つ、ガンが原因となっていればガンの治療を行う、禁止薬物によってネフローゼ症候群が出ているのなら(ヘロインが有名)、禁止薬物を経つ、薬によって起こっているのであれば、該当する薬を飲まないようにするなど、根本からの治療が行われます。

一次性ネフローゼ症候群の治療

疾患によりますが、ステロイドや免疫抑制剤などが使われます。ネフローゼ症候群を予防するにはどうしたらいい?

定期的な検査

ネフローゼ症候群がいったん治った場合でも、再発のリスクがあります。そのために定期的に通院して検査を受けることが重要となります。また、感染症を予防したり、その治療を行うことも大事なので、インフルエンザや肺炎球菌のワクチン接種が奨められています。また、塩分控えめの食事にしましょう。

むくみが続く場合は要注意です!

夕方になって明日がむくむことはだれでもあると思いますが、あまりにも長く続く場合には、もしかしたらネフローゼ症候群の可能性もなくはありません。むやみに心配することはありませんが、1年に1回は健診を受けて、自分の健康状態を把握しておきましょう。

食物繊維で便秘が改善する人、しない人の違い

「便秘は、食物繊維の摂取量が少ないから」「食物繊維を取れば便秘は治る」との言葉を聞きます。これを真に受けて食物繊維を一生懸命取る方も。でも、この対策は、便秘に悩むすべての人にとって“正解”ではありません。人によっては、おなかの張りなど不快感が増すだけに終わることも。では、どのような人にとって、食物繊維が便秘対策として有効なのでしょうか。便秘の原因を正しく理解した上で、食物繊維にしても下剤にしても、適切な対処を行えば、“お通じの悩みと苦しみ”から解放されるかもしれません。【自治医科大学医学部外科学講座消化器外科学部門教授・味村俊樹/メディカルノートNEWS & JOURNAL】

◇食物繊維を適切に摂取して、便秘の悩みから解放

20歳代女性のAさんは、大学卒業を機に親元を離れて1人暮らしを始め、証券会社に勤務。朝から晩まで忙しく働き、朝はコーヒーのみ、昼はパン、夜はコンビニ弁当かカップめんという生活が続きました。それまでは、母親が作ってくれる食事を朝夕に食べ、便通にも悩んだことのない快食・快便の生活でした。しかし1人暮らしを始めてからは、排便は3~4日に1回。しかも、出る時はカチカチの便で出しづらく、肛門が痛くなるので排便が怖くなってしまいました。いわゆる「排便回数減少型の慢性便秘症」の状態です。

食事がいけないのだろうと思いながらも、忙しさにかまけて、そんな生活が1年ほど続いたところで、Aさんは一念発起。栄養計算ソフトを購入して、自分の食事を見直したところ、なんと1日の平均食物繊維摂取量が4gしかなかったのです。厚生労働省は、女性では1日18g以上の摂取を推奨していますから、明らかに不足しています。そこでAさんは、レシピ本を参考に、1日平均20gの食物繊維を取るように習慣づけたところ、バナナのような便が毎日出るようになり、便秘の悩みから解放されました。

◇食物繊維摂取を増やしても、便秘の悩みは増すばかり

50歳代女性のBさんは、以前は毎日あった排便が、最近は3~4日に1回になってしまいました。しかも出る時は硬い便で出しづらく、排便困難感と残便感で困るようになりました。前述のAさんと同じく、排便回数減少型の慢性便秘症の状態です。

そこで、近くの病院を受診して大腸内視鏡検査を受けましたが異常はなく、下剤の内服を勧められました。しかし、「下剤はクセになる」「毎日飲んでいると次第に効かなくなる」との迷信を信じているBさんは、下剤の内服を断り、娘のAさんの勧めに従って食物繊維の豊富な食事を取るようにしたのです。そう、Bさんは、食物繊維を適切に摂取するようになって便秘が治ったAさんの母親です。しかし、元々、食物繊維の豊富な食生活を送っていたBさんは、以前から毎日20gの食物繊維を取っていたので、更に増やして毎日30gにしました。ところが排便回数は一向に増えずに3~4日に1回のままで、腹部膨満感や腹痛は逆に悪化して、便秘の悩みは増すばかりです。

さて、この2人の違いは何なのでしょう?

◇「便秘」の3病型とは?

慢性便秘症は、大腸の蠕動(ぜんどう)運動能力の低下のために排便回数が減少している「大腸通過遅延型便秘症」▽経口摂取量(特に食物繊維摂取量)低下に伴って本来排出すべき糞便量が少ないために排便回数が減少している「大腸通過正常型便秘症」▽直腸・肛門の機能・構造の異常のために直腸にある糞便をスムーズに排出できない「便排出障害」――の3病型に大別されます。 今回は、治療に食物繊維摂取量の適正化が有効な大腸通過正常型便秘症のお話です。

◇食物繊維と慢性便秘症の関係

バナナ状の便の75%は水分、25%は固形物です。さらに、その固形物の半分は小腸で吸収されなかった食物繊維の残りかすです。したがって、食物繊維の摂取量が便の量に大きく影響します。

実際に、食物繊維をたくさん取ると便の量も増えるのでしょうか。それを実験した人がいます。その結果を紹介しましょう。表1は便秘ではない健康な成人女性に5日間、異なる量の食物繊維を摂取してもらい、1日の平均排便量を測定した結果です。ご覧のように、食物繊維をより多く取るほど排便量が増えています。つまり、“食べるもの”が、“出るもの”なのです。

「便を出す」ことが便秘治療の目的だとしたら、すべての便秘症は食物繊維を取れば治療になるのでしょうか。残念ながら、そう簡単な話ではありません。

ここでもう1つ、食物繊維摂取と便秘症状の改善についての研究を見てみましょう。この研究は「排便回数減少」「排便困難」など症状だけで慢性便秘症と診断された147人に、食物繊維を豊富に含むオオバコを15~30g(食物繊維9.75~19.5g)/日、最低6週間摂取してもらい、症状の改善状況を調べました。全体でみると、22%が完全に治り(治癒)、22%で症状が改善しています。つまり慢性便秘症患者の約4割には食物繊維は有効ですが、6割弱には無効ということになります。

◇食物繊維が有効な便秘のタイプは

有効例が半数に満たないようでは、食物繊維の摂取が便秘改善策としては当てにならないと思われた方がいるかもしれません。しかし、この数字をより詳細に検討すると、少し違うものが見えてきます。

この研究の参加者に「大腸通過時間検査」と「排便造影検査」を受けてもらい、その結果から(1)両検査とも異常なし=40人(2)排便造影検査だけで異常のある「便排出障害」=51人(3)大腸通過時間検査だけで異常のある「大腸通過遅延型」=46人(4)便排出障害と大腸通過遅延型便秘症の合併例=10人――の4群に分け、それぞれで食物繊維の効果を比較したのが表2です。(1)の異常なし群では食物繊維の有効率が85%に対して、(2)便排出障害群は37%、(3)大腸通過遅延型群20%、(4)合併例20%――と大きな差があったのです。なぜでしょうか。

異常なし群は、食物繊維摂取量が少ないために排便回数が減少して便が硬くなって排便困難などの便秘症状を呈していただけなので、食物繊維摂取量の増加で便秘症状が治癒・改善したのです。前述のようにこのようなタイプの方は大腸通過正常型便秘症と診断され、このタイプの便秘には食物繊維摂取が有効なのです。これに対し、大腸通過遅延型便秘症や便排出障害の方にとっては、食物繊維摂取量を増やしてもほとんどが、おなかが張るなど不快感が増すだけの結果に終わってしまうのです。

◇大腸通過遅延型の治療には下剤の適量化

ここで賢明な読者の方は、お分かりだと思います。そう、同じ排便回数減少型の慢性便秘症でも、冒頭で紹介したAさんは食物繊維摂取不足が原因の大腸通過正常型便秘症で、Bさんは大腸の蠕動運動能低下が原因の大腸通過遅延型便秘症だったのです。その後Bさんは、食物繊維摂取量は元の20g/日に戻し、下剤についての認識を改め、医師の勧めに従って酸化マグネシウム1.8gを朝夕に分けて内服することにしました。その結果、毎日1回朝食後に食べ頃のバナナ程度の硬さの便が出るようになり、排便困難感も残便感もないそうです。適量の非刺激性下剤内服のお陰で、快食・快便で快適な生活が送れるようになったのです。

車で突然お腹が…それって「過敏性腸症候群」かも⁉

「緊張するとお腹が痛くなる」という方がいると思います。そんな方は、“過敏性腸症候群”に注意が必要かもしれません。

過敏性腸症候群の中で男性に多いのが下痢型です。「電車の中で腹痛がおこり駅のトイレに駆け込む」、「大切なプレゼンの前に腹痛で便意を催す」など、思い当たる方は多いのではないでしょうか。

■過敏性腸症候群のしくみ

では、なぜ過敏性腸症候群になるのでしょうか?

食たものは、小腸で栄養素などが吸収された後、大腸に進みます。

そこで水分を吸収され、排泄されるのが通常なのですが、大腸の蠕動(ぜんどう)運動が亢進すると、水分が充分に吸収されないまま排泄されてしまいます。これが下痢です。

便秘は反対で、蠕動運動が減少して、水分を多く吸収してしまい、内容物が硬くなり、S状結腸辺りで停滞してしまい便秘になります。

どちらも腸の運動の異常で起こります。これが過敏性腸症候群です。

■原因はストレス⁉

東洋医学から診ると、これらの症状は“脾”・“胃(東洋医学では消化器系の働きのある臓器です)”の臓器が原因とします。特に“脾”が弱っていると下痢や便秘が起こります。正反対の症状に見えますが、腸の運動の異常という意味では原因はどちらも同じです。

ではなぜ“脾”が弱るのでしょうか?

これには様々な要因が考えられ、たとえば暴飲暴食や体の冷えなども影響します。

しかし、この過敏性腸症候群に関しては、“肝”という臓器が大きく関係しているとみます。

東洋医学の言う五臓の中で、“肝”は一番ストレスに弱く、特に感情の変化に影響を受け易いとされています。

長期的な、または大きな精神的なストレスを受けると、“肝”を潤している“気”と“血”が鬱滞します。そこで“肝”は、全身に循環させようと機能を亢進させます。すると五行の相克関係にある“脾”の機能が低下してしまいます。


簡単に言うと、ストレスを受けた“肝”の異常行動により“脾”が委縮してしまうようなものでしょうか。

そうすると、初めに下痢が起こり、その後、便秘になります。そして“肝”の異常行動が治まらない限り、それが繰り返されてしまいます。

■対処法は?

応急処置としては、“脾”に対しての対応が必要です。

それには下腹部・腰・下肢を温めるのが良いでしょう。手をオヘソの辺りに当てて軽く(強くは絶対にダメです)押さえるのも良いです。

大事な会議などあらかじめ強いストレスを受けるとわかっている時は、前日から食事にも気を付けてください。アルコールは出来るだけ控え、刺激の強い食べ物、特に辛い物は控えましょう。

そして、日常の対応は、“肝”のケアが重要です。

精神的なストレスを軽くするのが一番の対処法ですが、それが難しいとなると、“肝”にかかる負担を軽くする方法が必要です。

“肝”にストレスがかかる場合、ほとんどの方は背中の肩甲骨内側に違和感を覚えています。これは背中の緊張が顕著に現れている状態で、自律神経の不調の反応と診ます。

大腸の運動も自律神経の支配領域です。そこで背中の筋肉などの緊張をほぐし、自律神経を整える事が大切です。背中を意識して腕を大きくゆっくりと動かし、背中の筋肉を動かし血流を良くして緩めていきます。

また、足の親指には“肝”と“脾”のツボの流れ(経絡)が始まる所です。指先をマッサージしたり、適度に動かす事で、滞っている“気”の流れを滑らかする方法も良いでしょう。

また食事は、アルコールを控え、苦みや酸味のある食べ物を1日の食事の中に取り入れるのがおすすめです。“脾”を滋養するためには甘い物が良いとされています。

電車の中で、プレゼンの前に、いざという時にお腹を下してしまわないように、日頃から少しだけケアする事が必要です。

「便秘」が糖尿病やパーキンソン病の兆候である可能性も

 肛門の異常でまっさきに思い浮かぶのは、日本人の3人に1人が発症するとされる「痔」だろう。排便時に苦痛やストレスを味わった経験のある人も少なくないはずだ。

 痔には「大腸がん」などの重病に起因しているものもあるという。しらはた胃腸肛門クリニック横浜院長の白畑敦氏はいう。

「便が出なくていきみ過ぎると、いぼ痔や切れ痔に繋がります。痔になる人はほぼ例外なく便秘ですが、問題は便秘の原因です。まず便秘は『機能性』と『器質性』の2種類に大きく分けられます。腸の働きの低下による『機能性』の便秘はそれほど深刻ではありません。

 しかし、腸の形態に異常が見られる『器質性』の便秘は、大腸がんや腸のねじれ(腸捻転)、ポリープなどによって腸管が狭くなったり塞がれたりすることが原因なので、非常に危険です。早期に手術をしなければなりません。

 ただし、気をつけたいのが、『機能性便秘』のなかに、自律神経の乱れから便が出にくくなっているケースもあることです。この場合、糖尿病やパーキンソン病の兆候である可能性もあります」

 便秘は女性に多いと思われがちだが、「『慢性便秘症診療ガイドライン2017』によれば、60代以降から男性の慢性便秘症患者数が急増し、80代以降になると男性と女性の割合が逆転する」(同前)という。

 しかも患者が高齢になるにつれて「器質性」の便秘の割合が多くなる。

「便秘は腹痛を伴いますが、『機能性』の場合は痛みに波があり、痛くなったり良くなったりする。対して、深刻な便秘である『器質性』は、ずっと痛い状態が続くという違いがあります。

 痔や便秘になったと思ったら放置してはいけません。すぐに胃腸科や肛門科などの病院に行って、大腸カメラで検査してもらった方がいいでしょう」

 部位が部位だけに診察を受けることをためらいがちな病気だが、決して侮ってはいけない。

「しつこい便秘や下痢の対応も対策法

「しつこい便秘や下痢は、原因を見極めて治療しないと治らない。その当たり前のことがされていないのが現状です」

 国立病院機構久里浜医療センターの水上健氏(内視鏡検診センター部長)は、便秘や下痢の新たな原因として「ねじれ腸」や「落下腸」を見いだし、難治性の便秘・下痢患者を驚くほど早く改善させている。

しかし、この2つ以外にも、見落とされがちな原因や事象があるという。

 日本のトイレの主流が「和式」から「洋式」に変わったことは、便秘に関係している。

「洋式便所では、背筋を伸ばして便座に腰掛けます。それだと直腸が肛門に向かって真っすぐ伸びている人は普通に排便できますが、日本人には直腸が肛門まで鋭角にカーブしている人が多い。

すると、背筋を伸ばして便座に腰掛けた状態では、途中で便がつっかえて、排出されにくく、痔にもなりやすいのです」

 そういう人には、和式便所のしゃがんで上半身を前傾させてイキむ、いわゆる“うんこ座りスタイル”が向いている。洋式便所なら、足台を使ったり上半身を前傾させたりするだけで効果がある。

 最近、子供の便秘の増加が指摘されているが、これらのほとんどは“洋式便所型おしり”でないことが原因だという。

「子供では、10歳未満の便秘にはストレス性のものはありません。また、食事に問題があると思って食物繊維を積極的に取ると、腹痛や膨満感を引き起こし、つらい思いをします」

 子供の患者の中には、便の悩みから登校拒否や引きこもりになり、そのまま何年も…‥というケースが少なくない。将来にも関わるため、早期対策が重要だ。

寒い季節の冷え便秘解消のサポートに!朝に摂りたい食材2つ

一年で一番寒い季節がやってきましたね。とくに、冷えこむ朝は気持ちがリラックスできず、お通じが乱れがちな方も多いのではないでしょうか。実際、外気温と室内温の差が10℃以上になると、腸の不調を感じる方が約3倍になるのだとか……。最近、お通じが乱れがちだという方は、「オリーブオイル」と「ジンジャーパウダー」を用いてみましょう。

■冷え便秘の解消に!サポート食材2つ

(1)オリーブオイル

オリーブオイルの主成分「オレイン酸」は、小腸で吸収されにくく大腸に届き、腸壁を刺激して腸のぜん動運動をうながす働きや、潤滑油としてスムーズな排出をサポートする働きがあるといわれています。調理油として摂っても構いませんが、大腸にダイレクトに届けるためには、そのまま飲んだほうが効果的です。朝大さじ1杯程度のオリーブオイルをそのまま飲むか、飲みにくい方は、ヨーグルトや野菜ジュースに加えて飲んでみましょう。ただし、オリーブオイルが良質のオイルとはいえ、他の油と同じように1gあたり9kcalの熱量があります。オレイン酸は、体内でも合成できる脂肪酸ですから、摂り過ぎれば肥満の原因となります。摂りすぎないように気をつけましょう。

(2)ジンジャーパウダー

私たちの身体は、深部体温が37℃台で正常に機能するようにできています。そのため、身体が冷えていると、おのずと腸の働きも悪くなります。生姜を加熱・乾燥して作ったジンジャーパウダーは、交感神経を刺激して脂肪を燃焼させ、身体を内側から温める働きがあります。いつ摂っても構いませんが、一日の中で体温が一番低い朝の時間帯に摂れば、深部体温を上げるサポートになります。また、朝は副交感神経から交感神経へと自律神経の働きがシフトして、身体が睡眠モードから代謝モードへ切り替わる時間帯です。

この時間帯に交感神経を刺激することで、代謝モードへの切り替えのサポートにもなります。コーヒーや紅茶、お味噌汁などに、ジンジャーパウダーをプラスしてみましょう。寒い季節に便秘になりやすいという方は、朝にオリーブオイルとジンジャーパウダーを取り入れてみてはいかがでしょうか。

しつこい便秘にはオリーブオイル!効果的な摂取で快腸な生活を

便秘解消に効果があるものといえば…ヨーグルトや食物繊維など、色々なものが考えられますね。その中でもここ数年で注目を集めているのが「オリーブオイル」です。 近年、オリーブオイルは美容や健康のための「身体に良い油」ということで良く知られるようになりました。 そのオリーブオイルは便秘解消にも効果があると言われています。今回はその便秘とオリーブオイルについてまとめます。

便秘解消に!オリーブオイル、3つのポイント
□オリーブオイルに含まれる主成分
「オレイン酸」が便秘に効く □便秘解消のために「飲む」オリーブオイルなら
エクストラバージンオリーブオイルを □オリーブオイルを
大さじ1~2杯程、朝と夜にとりいれよう

便秘にオリーブオイルが効く理由

美容や健康に良いという理由で、近年注目されている食材に「油」があります。 オリーブオイルの他にココナッツオイルや亜麻仁油、えごま油など、テレビで特集されることなども多く、ご存知の方も多いのではないでしょうか。 その中でもオリーブオイルは、手に入りやすく、日々の食卓に取り入れやすい食材ですし、飲食店などでもよく使用されています。 そのオリーブオイルは便秘解消にも効果があると話題になっています。ではなぜオリーブオイルが便秘に効くのでしょうか。

オレイン酸
オリーブオイルに含まれる主成分
「オレイン酸」が便秘に効くようです。オレイン酸は多めの量を摂取すると、胃や小腸で消化・吸収されずに大腸まで届きます。 すると、オレイン酸の働きで、

・腸を刺激し、蠕動(ぜんどう)運動を促す ・便に混ざり、便を柔らかくする ・潤滑油の役割を果たす という効果があると言われています。このため、便秘解消に役に立つのです。このことからオリーブオイルは「天然の下剤」と呼ばれることもあるようです。 しかも、その他にもオレイン酸の効果は高く、以下のような効果があると言われています。

・美肌効果 ・悪玉コレステロールを減らす ・動脈硬化など生活習慣病を予防する 美容や健康のためにオリーブオイルが選ばれるのもわかりますね。

便秘解消に効果的なオリーブオイル選び

オリーブオイルが便秘解消に効果があるのはわかりましたが、ではどのようなオリーブオイルを選べばいいのでしょうか。スーパーなどでも手軽に手に入るオリーブオイルですが、その種類も豊富で迷ってしまいますね。

オリーブオイルについて
オリーブオイルは、オリーブの種子ではなく果実から絞られるものです。オイルではありますが、実はジュースのようなもの。そのため、その風味はフレッシュや、フルーティなどと評されています。

オリーブオイルの種類
オリーブオイルには、その質によって種類が分けられています。原産国では8種類にも分けられていますが、日本で手に入るのは下記の3つです。 最も上質なものから順に、
・エクストラバージンオリーブオイル ・ピュアオリーブオイル ・オリーブポマースオイル となります。

便秘解消のために選ぶべきは?

エクストラバージンオリーブオイルは最も上質なオリーブオイルです。オリーブの実を絞ってろ過しただけの何も処理を加えない
一番搾りのオイルです。 風味が豊かで、オレイン酸が豊富に含まれています。便秘解消のために「飲む」オリーブオイルなら、これを選びましょう。ピュアオリーブオイルは、精製オリーブオイルとエクストラバージンオリーブオイルをブレンドしたものです。単に「オリーブオイル」と呼ばれているもので、お値段は安価です。 ただし、ブレンドされている分、純度は高くありません。

オリーブポマースオイルは一度絞ったオリーブの実からさらに絞ったオイルとバージンオイルをブレンドしたものです。オリーブオイル特有の効果はあまり期待できません。 便秘解消など、オリーブオイルの持つ効果を期待するならば、少々値段は張りますが、
エクストラバージンオリーブオイルを選びましょう。

便秘解消のためのオリーブオイルの飲み方

便秘解消のためにオリーブオイルを取り入れるには、どのような方法がいいのでしょうか。

オリーブオイルの量
オリーブオイルに含まれるオレイン酸は
難消化性と言われますが、少なすぎては効果はないようです。
ちょうどいい量は大さじ1~2杯程度。これを食事に取り入れるのが一番効果があるようです。 また、便の元となる食材も取らなければ便は出ません。つまりオイルだけを飲むよりも、
食材と一緒に摂取した方が効果的だと言われています。

オリーブオイルと食材
食事にオリーブオイルを摂り入れるにはどうしたらいいでしょうか。それは意外と簡単です。オリーブオイルのレシピを調べるといくらでも出てきますが、便秘解消を目的とした人気のあるレシピは、

・ドレッシングとしてサラダにかける ・味噌汁やコーヒー、ジュースなど飲み物に入れる ・納豆にかける ・もずくにかける ・ヨーグルトに混ぜる などを試している人が多いようです。好みなどもありますので、いろいろと試して好きな味を見つけるのがいいですね。簡単に続けられることが大切です。

便秘解消のためのオリーブオイルを飲むタイミング

また、オリーブオイルを摂り入れるのに
一番いいタイミングはいつなのでしょうか。

朝と夜
良いとされるタイミングの一つ目は、
朝食時です。朝は腸が最も活発に動く時間帯と言われています。この時にオリーブオイルを摂取することで効果が期待できるようです。

タイミングの二つ目は、
就寝前です。テレビなどでも紹介されました。寝る前にオイルを飲むことで、寝ている間に腸内環境が整えられるようです。そのため、翌朝のお通じに期待が持てると言われています。

便秘解消にオリーブオイルを使う際に注意したいこと

これまでオリーブオイルを摂り入れるメリットについて述べてきましたが、注意したいこともあります。

カロリー
オリーブオイルはいかに健康的な油だとはいえ、油脂類には変わりありません。脂質のカロリーはどれも同じで1g=9kcalと決まっています。 もちろんオリーブオイルも同じで、大さじ1杯で110~130kcalくらいはあります。身体に良いからと言って、あまり大量に摂りすぎては良くありませんね。

効果の出方
オリーブオイルの便秘解消効果は
即効性ではありません。下剤などお薬のように飲んですぐに出る、というわけではありませんのでご注意ください。 個人差もありますが、何日か続けて試してみると効果が現れるようです。便秘になった時だけの必勝法というよりは、日々続ける健康法として実践するのがよさそうです。

保存と鮮度
オリーブオイルは冷蔵庫に入れると白く固まってしまいます。ですから、保存は日光の当たらない場所で常温保存しましょう。 また、オリーブオイルの主成分であるオレイン酸は、酸化しにくいとされていますが、時間が経つと鮮度が落ちてしまうと言われています。 エキストラバージンオリーブオイルなどの品質の良いものこそ、出来るだけ開封後はフレッシュなうちに使いきりましょう。

便秘解消にオリーブオイルをうまく使って

便秘はとっても悩ましい問題です。できるだけ自力で出すのが望ましいとは思っても、なかなか一筋縄ではではいかないのも現実だったりします。 その点、オリーブオイルは食材ですし、毎日に取り入れやすい食材です。レシピやアレンジもたくさんできます。 便秘解消以外にも、さまざまな良い効果も期待できるようです。便秘に悩んでいる方なら、ぜひ一度試してみるのはいかがでしょうか。 (監修:Doctors Me 医師)

多ければ良いのか善玉菌 意外に知らない腸内環境

今、「腸内フローラ」がブームだ。健康情報を扱うテレビ番組などで「便移植」「肥満をもたらす腸内細菌・やせ体質につながる腸内細菌」などについて耳にしたことがある人もいるだろう。今、なぜ腸内フローラなのか、腸内フローラについてどんなことが分かってきているのか。最先端の腸内フローラ研究で注目されている腸内環境研究者・福田真嗣さん(メタジェン代表取締役社長CEO/慶應義塾大学先端生命科学研究所特任准教授)に聞いた。

■善玉菌の中には怠け者がいたり、その逆も

 私たちの小腸や大腸にはおよそ100兆個もの腸内細菌がすんでいる。すきまなくビッシリと生息している様子がお花畑のように見えるため、「腸内フローラ」と呼ばれている。ところで、あなたは腸内フローラについてどれくらい知っているだろうか?

●ヒトの腸には善玉菌と悪玉菌がいて、善玉菌が多いと腸内環境がよく、悪玉菌が多いと腸内環境が悪い?
●ヨーグルトや乳酸菌飲料などを摂取すると、これらの菌が腸に定着して善玉菌が増える?
 実はこの2点、正しいようで厳密には正しくない部分がある。

 「かつては、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の理想的なバランスは2:1:7で、善玉菌が悪玉菌を抑えているのが健康的な状態といわれていました。しかし、科学の進歩により、これまで善玉菌とされていたものの中にも働きの悪い怠け者の菌がいたり、逆に悪玉菌や日和見菌の中によい働きをする菌がいたりすることが分かってきたのです」(福田さん)

 つまり、乳酸菌だから善玉、これまで悪玉菌に分類されていたクロストリジウムだから悪玉とは一概には分けられなくなってきたのだ。こうしたことが分かったのは、分析テクノロジーの進歩により、遺伝子レベルや代謝物質レベルで腸内環境を詳しく調べられるようになったためだという。

 人間に例えるなら、「かつては、日本人、アメリカ人、中国人くらいにしか分類できなかったものが、日本人で、関東に住んでいる鈴木さん、さらに鈴木さんの家族のお父さん、お母さん、子どもに分類できるほどの違いです」と福田さん。

 「家族でも性格は違いますよね。それと同じで、腸内細菌も同じ名前の種でも個性がある。同じクロストリジウムでも、毒素を作るまさに悪玉もいれば、大腸炎を抑制する免疫細胞の分化を促す酪酸を産生する種もいることが分かってきたのです。さらに、腸内細菌が作り出す代謝物質を調べることができるようになり、腸内細菌の機能が細分化されるようになりました」

 そうした研究が進むにつれ、腸内フローラを構成する腸内細菌の種類や割合が、人によってかなり違うことも分かってきた。どういうことだろうか!?

■腸内フローラは健康であれば短期間ではそれほど大きく変化しない

 下のグラフを見てほしい。これは健康な20~30代の男女8人の腸内フローラを構成する腸内細菌の種類と割合を示したものだ。このグラフからも明らかな通り、腸内フローラは人によってかなり異なる。

 福田さんによれば、たとえばある人の腸内にはビフィズス菌が10%いるのが理想だとしても、別の人の腸内にも同じように10%いることが理想だとは限らず、人によって理想の腸内フローラ構成も異なるという。

「腸内細菌はさまざまな種類が共生し、生態系をつくっています。助け合う一方で、生存競争も繰り広げ、その結果として、その人その人に最も適した腸内細菌のタイプだけが腸内に生き残っているんです。それは、その人が生きてきた年数をかけて培ってきたもの。だから、人によって腸内フローラの構成は違いますし、さらに言うと、外からヨーグルトやサプリメントなどに含まれる菌がパッと腸内にやってきてもその多くは生存競争に負けてしまうのです」

 つまり、そんなに簡単に外来の菌は腸にすみつけないということだ。

 だが、落胆することはない。「腸内細菌は私たちが食べたものをエサにして生きているので、健康にいい働きをする腸内細菌が好むものを食べ続ければ、腸内フローラを少しずつ改善することはできる」(福田さん)からだ。

●食事由来の乳酸菌やビフィズス菌は食べてすぐ腸に定着するわけではない。●しかし、これらをコンスタントに腸に送り続けると、日々の腸内環境を整えることはできる。

 つまり、“食べ続ける”のがポイントだ。しかし、ヨーグルトひとつとっても種類がいろいろありすぎて、何を食べればいいのか迷う。食べ続けたはいいが的外れにならないか心配だ。

 これについて福田さんは、次のように話す。「現段階では、おなかにいいといわれているものを実際に食べてみて、自分でいいと実感できることを続けてみるしかありません」。

■近い将来、科学的根拠に基づいた食習慣アドバイスが可能に!?

 話を元に戻すと、今なぜ腸内フローラなのか。腸内フローラのことが分かると、私たちにとってどんないいことがあるのだろうか。

 実は福田さんは慶應義塾大学先端生命科学研究所(IAB)発のベンチャー企業メタジェンを2015年3月に設立、その代表取締役社長CEOを務めている。メタジェンは人の便を分析することで、腸内細菌やそれらが作り出す代謝物質が私たちの体にどのような影響を与えているかを解明、それらの情報を健康維持に役立てるヘルスケア事業につなげようとしている会社だ。

 「私たちは今、どういう腸内フローラの人が、どういう食べ物を食べると、腸内環境がどう変化するかというデータを集めています。日本人の腸内環境の特徴をいくつかのクラスターに分けることができれば、そのクラスターごとに、腸内環境にいい可能性の高い食べ物をお薦めすることができる。こうした科学的根拠に基づいた食習慣改善アドバイスの提供を、2年後を目処に始めることを目指しています」(福田さん)

 福田さんたちは、便から腸内フローラを含む腸内環境を網羅的に解析し、その人に合わせた健康情報をフィードバックすることで腸内環境を適切に制御することを“腸内デザイン”と呼んでいる。

 「食べ物が健康を維持するために大切なことはみなさん体感としてご存じだと思いますが、ちまたにあふれる情報に惑わされているのが現状。正しい情報を提供し、その結果どうだったかをきちんと評価し続けていけば、結果的に病気予防につながるんじゃないかと。将来的には病気ゼロ社会を実現したいと思っています」(福田さん)

 大腸がん、大腸炎、肥満、糖尿病、動脈硬化、花粉症、食物アレルギーなどの発症は、腸内フローラのバランスの乱れと関連があると考えられているため、この“腸内デザイン”は非常に注目されている。

 次回は、誰もが気になる「腸と病気、健康の関係」について、さらに詳しく解説する。

“よいうんち”“悪いうんち”はどこが違うのか? 腸内環境をチェック!

 便秘、下痢など、おなかの調子がよくないときのうんちもあれば、すっきり出るうんちもあるね。よいうんちと悪いうんちは、どこが違うのだろうか? 毎月話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』11月号でうんちを大特集。監修は、理化学研究所特別招聘研究員の辨野義己(べんのよしみ)先生だ。

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 よいうんち、悪いうんちについて考えるためには、うんちと腸内細菌の関係について、知ることが必要だ。

 乳酸菌やビフィズス菌は、乳酸や酢酸という物質をつくってよい働きをする善玉菌の代表だ。また、酪酸菌は、消化できなかった食物繊維などを大腸の中で発酵させて、主に酪酸をつくる。その結果、腸の働きが整えられ、便秘や下痢を防いでくれるんだ。また、消化・吸収を促し、病気を防ぐ細胞を活性化させる作用もあるんだよ。

 バナナ型のよいうんちは、大腸内に善玉菌が多く、腸内環境がよいという「お便り」なんだよ。

 一方、悪玉菌の代表はウェルシュ菌。肉などに含まれるたんぱく質を腐敗させて、有害物質(アンモニア、硫化水素など)を発生させる。悪玉菌が発生させた有害物質は体内に吸収されて、便秘、下痢、肌荒れなどの原因になる。さらに、脳の働きにも影響するらしい。なかには発がん物質をつくり出す悪玉菌もあるよ。

 肉や、ハム・ソーセージなどの加工肉はおいしい。肉類は良質なたんぱく質を含むから、特に成長期の子どもには必要だ。ただ、肉ばかり食べていると、大腸内に悪玉菌が多くなる。その結果、コロコロ型などの悪いうんちが出てしまうんだ。

 大腸は、人間の体の中で最も病気の種類が多い臓器だ。大腸がん、大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎など、数えきれないほどの病気が大腸で発症する。2014年の調査(厚生労働省)によると、がんで亡くなる人のうち、大腸がんで亡くなる人の数が女性では一番多く、男性では3番目に多い。これは日本人が肉をたくさん食べるようになったからだ。また、女性には便秘の人が多いことが、大腸がんが多い原因のひとつと考えられている。

■よいうんちって、どんなうんち?

<バナナ型>
色は黄色っぽくて、においもあまり臭くない。するりと出てくるのが特徴だ

<コロコロ型>
カチカチで量も少なく、力を入れてもなかなか出てこない。色はこげ茶色から黒っぽい

<ヒョロヒョロ型>
やわらかくて細長いうんち。とても臭くて量が少なく、出してもおなかがすっきりしない

<ドロドロ型>
水分量が多くて臭い下痢便。出す前に、おなかが痛くなるのが特徴

 先生は、うんちを上のように四つに分類する。理想的なうんちは、バナナ型だ。うんちの中の善玉菌が優勢で、いきまなくてもストーン、ストーンと出る。色は黄色から黄褐色だ。うんちの色は胆汁の色の影響を受けているが、食べたものによっても変わる。残りの三つの型は問題ありだよ。

■うんちやおならはなぜ臭いの?

「うんちが臭い」「おならが臭い」のは、よいことではない。臭いにおいは、悪玉菌がつくり出す有害物質が原因だからだ。腸内環境がよいときは、うんちもおならもあまり臭くない。うんちやおならが臭いときは、「腸内環境がよくないよ」と腸がメッセージを送っているのだから、気をつけたほうがいいね。
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【自分の腸内環境をチェック!】
次の10の質問のうち、当てはまるものがいくつあるかな? 三つ以上チェックがつく人は、要注意!

□ お肉が大好き
□ 野菜はあまり食べない
□ 納豆またはヨーグルトが苦手
□ 夜遅くまで起きている日が多い
□ 朝なかなか起きられない
□ 朝ごはんを食べないことがある
□ 体育など体を動かすことが苦手
□ うんちをする時間が決まっていない
□ うんちやおならがすごく臭い
□ うんちが硬くてなかなか出ない

■赤ちゃんのうんちは酸っぱい香り!

 お母さんのおなかにいる赤ちゃんは、全くの無菌状態。でも、生まれるときに産道を通ってお母さんの細菌をもらう。さらに、外のものに触れたりすることで腸にもいろいろな細菌が入ることになる。特に大腸菌は増殖速度が速い。

 ところが母乳だけ飲む赤ちゃんの場合、生後4日目くらいには大腸菌よりビフィズス菌が優勢になる。これは母乳に含まれる乳糖をビフィズス菌が分解し、酢酸や乳酸が増え、腸内が酸性になるからだ。腸内が酸性のとき、大腸菌は増えにくくなる。その結果、母乳育児の赤ちゃんのうんちは、酸っぱい香りがするんだよ。

自分の腸内細菌をサプリに? 驚くべき便移植の未来

意外に知らない 腸内フローラの真実

 腸内フローラは肥満、がん、動脈硬化など様々な病気と関係があり、そのバランスの乱れにいち早く気づけば病気の予防につながる可能性がある。腸内フローラのバランスの乱れが原因と考えられる病気といえば、その治療法として注目されているのが「便細菌叢(そう)移植」、通称「便移植」だ。この便移植について腸内環境研究者の福田真嗣さんに聞いた。
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便が高値で取引される時代は近い!

 「便細菌叢(そう)移植」、通称「便移植」。これは、「病気の人の腸内に、健康な人の腸内フローラを内視鏡を用いて移植する治療法です。腸内フローラを総入れ替えすることで、病気を治療するという発想から生まれた」(福田さん)ものだ。

 具体的には、健康な人の便を生理食塩水に混ぜてろ過して液体を作り、患者の大腸内に内視鏡で注入するという。なんともシンプルな方法だ。

 「現在、便移植による治療効果が証明されているのは、偽膜性大腸炎です。これは、腸内でクロストリジウム・ディフィシルという菌が異常に増えてしまう腸管感染症ですが、抗菌薬治療による効果が出にくく、治りにくいのが特徴です。ところが、偽膜性大腸炎患者に便移植をしたところ、90%以上に治療効果があったという海外の研究報告があります」(福田さん)

 これは驚くべき結果だ。日々何気なく排泄し、汚い、臭いとさげすみさえしてきた便が、難病治療に役立つとは!

 将来的には、糖尿病や大腸炎など、腸内フローラの乱れと関連があると考えられる疾患の治療に、便移植が使われるようになる可能性があるという。となると、健康な人の便が高値で取引される時代になるかもしれない。

最強なのは自分の腸内細菌をカプセルに詰めた腸内細菌カクテル!?

 「便移植は生の便を大腸に注入するものですが、治療に必要な腸内細菌を便から単離・培養し、カプセルに詰めて薬として利用する研究も進んでいます。これは腸内細菌カクテルと呼ばれています。もちろんこれは医療用ですが、究極的には、病気にならないことが大事だと思いますので、私たちは、自分自身の便から取り出した腸内細菌を自分の腸内環境維持のためのサプリメントとして活用する方法を研究しています」(福田さん)

 「その人が健康なときの便からその人自身の腸内細菌を取り出し、培養してカプセルに詰めてサプリメントにします。これをパーソナライズド・プロバイオティクスと呼んでいます」(福田さん)

 外来の菌はそう簡単に腸にすみつけない。しかし、もともと自分の腸内にいた菌なら、自分の腸内環境に適応しやすく、定着する可能性が高いのだという。

 様々な可能性を秘めた便。そのため、福田さんは便を “茶色い宝石” と呼ぶ。

 「便の中には、腸内フローラの遺伝子や代謝物質の情報が含まれていて、これらの情報から、その人の健康状態や病気のリスクを評価できる可能性があります。その情報をもとに生活習慣を改めることで、病気を防ぐことができ、健康寿命を伸ばせるかもしれない。便には値が付けられないほどの価値があるんです」(福田さん)

この人に聞きました

福田真嗣(ふくだ しんじ)さん

 メタジェン代表取締役社長CEO/慶應義塾大学先端生命科学研究所特任准教授。1977年生まれ。明治大学大学院農学研究科博士課程修了。博士(農学)。学位取得後、理化学研究所研究員として勤務し、2012年より慶應義塾大学先端生命科学研究所特任准教授。2011年にビフィズス菌による腸管出血性大腸菌O157:H7感染予防の分子機構を世界に先駆けて明らかにし、2013年には腸内細菌が産生する酪酸が制御性T細胞の分化を誘導して大腸炎を抑制することを発見、ともに「Nature」誌に報告。2015年、株式会社メタジェン(慶應義塾大学と東京工業大学のジョイントベンチャー)を設立。著書に『おなかの調子がよくなる本』(KKベストセラーズ)。

腸内環境を整えて便秘解消をめざそう!

腸内環境を良くするには?二種類の食物繊維で便秘解消を目指そう

便のカサとなり、腸のお掃除をしてくれるのが食物繊維。一日に摂った方がいいとされる摂取量の目安である20〜50gをとるには、野菜、海藻類、果物など、食物繊維の多い食材を積極的にとる必要があります。食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の二種類があり、この二種類をバランスよくとることが理想的だと言われています。

【水溶性食物繊維】
水溶性食物繊維というのは、水に溶ける食物繊維。腸内で水分に溶けてゲル状になり、体内の不要物を付着して体外に排出する働きがあります。また、水溶性食物繊維は腸内で善玉菌のエサになり、ビフィズス菌などを増やしてくれます。水溶性食物繊維を多く含む食材には、りんごやキウイなどの果物、里芋などの芋類、昆布やわかめなどの海藻類、キャベツや大根などの野菜類、こんにゃくなどが代表されます。

【不溶性食物繊維】
不溶性食物繊維というのは、水に溶けない食物繊維。腸内の水分を吸収して膨らみ、腸のぜん動運動を促す働きがあります。不溶性食物繊維は便のカサにもなるため、お通じをスッキリさせるためにも必要不可欠。不溶性食物繊維は噛み応えのあるザラザラとした食材に多く含まれ、とうもろこしなどの穀類、えんどう豆などの豆類、キクラゲなどのキノコ類、ごぼうやかぼちゃなどの野菜などが代表されます。

便秘よさらば! 毎日の食生活に発酵食品を取り入れよう!

腸の働きを活発にするには、腸内の善玉菌を増やすことが大切です。納豆やキムチなどの発酵食品に含まれる乳酸菌は、腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えてくれる強い味方です。毎日の食生活に必ず発酵食品を取り入れましょう。

【オススメの発酵食品】
納豆、テンペ、キムチ、ぬか漬け、ピクルス、塩麹、醤油麹、醤油、味噌、本みりん、黒酢、豆板醤、コチュジャン、ワインビネガーなど。

便秘に悩まない体へ! 朝起きたらコップ一杯の水からスタートしよう!

朝起きると、睡眠中に優位だった副交感神経から交感神経に自律神経が切り替わります。すると、腸が緊張状態となり、働きがストップしがち。このときにコップ一杯の水を飲むと、消化器が反応して腸が活動を始め、便通を促し始めます。

便秘予防のために朝食は毎日しっかり食べよう!

食べ物が朝、消化器に入ってくると、腸のぜん動運動を促すきっかけとなります。忙しい朝には何品も揃えなくて大丈夫なので、何かしら口に入れて腸のスイッチをオンにしましょう!

便秘知らずの体作りは、リラックスできる時間も必要不可欠!

リラックスしているときに優位になる副交感神経が、腸のぜん動運動を促すと言われています。ストレスを感じているときはうまく副交感神経に切り替わらないので、腸の活動が滞り気味になります。お風呂にゆっくり浸かったり、アロマを焚いてみたり、ソファにゆったり座ってくつろいでみるなど、自分がリラックスできる時間をしっかり確保しましょう。

親が便秘だと子供も便秘傾向に【くらしナビ】

保護者が便秘状態にある家庭の子供は、そうでない子供より約3倍も便秘傾向が強いことが、トイレを通じて健康を考える活動を行うNPO法人日本トイレ研究所の調査で分かった。同研究所では、子供の便秘に家庭環境の影響もあるとみている。

 調査は「親と子の便秘に関する意識調査」として8月にインターネットで実施。小学生の保護者(25~49歳の男女)621人から回答を得た(子供の状況は保護者が代理回答)。便秘については、排便頻度が3日に1回以下▽便失禁がある▽便を我慢することがある▽排便時に痛みがある▽便が硬い▽トイレが詰まるくらい大きな便が出る-の6項目のうち「2つ以上当てはまる場合」とした。

 これを基に調べたところ、子供の16・6%が便秘状態で、「親が便秘だと子も便秘」という実態が明らかになった。ちなみに保護者は26・2%が便秘に該当し、このうち自覚症状がある人は30・8%にとどまった。また、家庭で便や排泄(はいせつ)について子供と会話をする保護者は45・8%いたが、子供の便の状態をチェックしている人は35・4%だった。

 同研究所は「子供も大人と同様に、イライラなどの原因に便秘が隠れているかもしれない」と指摘。調査結果を受け、食品大手のカゴメと共同で「ラブレッタプロジェクト」を立ち上げ、子供の便秘解消を目指す活動を始めた。各地の小学校で「腸内環境」「排便意識」「トイレ空間」の3つの改善に取り組む。

便秘とパーキンソン病との関係、近年注目集まる

 ちょっとした体の異変が、実は重大な病気のサインかもしれない──便秘時の激しい「いきみ」にもリスクがあると横浜市立大学大学院の肝胆膵消化器病学教室・主任教授の中島淳氏は指摘する。

「高齢者は若年者と比べ、排便時のいきみによって血圧が急激に上がるという研究データがあります。ただでさえ加齢によって動脈硬化が進んでいきますから、便秘によって『脳梗塞』や『心筋梗塞』『くも膜下出血』といった血管系の病気の発症リスクが高まる。実際、高齢者がトイレで血管系の病気を発症して死亡するケースは数多く報告されています。特に冬場は危険です」

 便秘と「パーキンソン病」の関係にも、近年注目が集まっているという。

「便秘の人と便秘ではない人を比較するとパーキンソン病になる確率は前者の方が高くなるという研究結果が今年発表されました。頭と腸は迷走神経という副交感神経の一種で繋がっているのですが、この迷走神経が便秘によって腸に溜まった異常物質を脳に運んでいる可能性も指摘されています」(同前)

生活を変えれば治る 「痔」持ちが冬に警戒すべき5つの大敵

 痔は日本人の3人に1人がかかっている国民病だ。ところがほとんどの人は肛門に多少の違和感があっても放りっぱなし。治療を始めるのは、いよいよ痛みに耐えきれなくなった時で平均7年かかるとのデータもある。痔持ちにとって冬は大敵。痔を悪化させる状況がゴロゴロしている。警戒すべき5つの大敵と対処法を日本大腸肛門病学会肛門領域指導医で、「自分で痔を治す方法」(アチーブメント出版)の著者でもある平田肛門科医院の平田雅彦院長に聞いた。

「肛門は正式には肛門管という長さ3センチの小器官です。痔には3つのタイプがあります。最も多いのが痔の6割を占めるいぼ痔です。正式には痔核といい、肛門の周辺に出来た動静脈瘤の一種です。肛門の奥に出来て痛みがほとんどない内痔核と肛門の出口近くに出来て痛みを伴う外痔核とに分かれます。内痔核は大きくなると排便時に肛門の外に出るようになります。これが脱肛で、症状が進むと指で押さないと戻らなくなります」

 切れ痔(裂肛)は硬い便が肛門を出るとき、肛門上皮が切り裂ける状態をいう。便秘や下痢が原因となることが多く、内痔核を併発している人も多い。裂肛を繰り返すと肛門狭窄になり、便秘気味な人がますます便秘になり、鉛筆ほどの細い便しか出なくなる。

 痔ろうは疲れやストレスなどで免疫力が落ちたときに出来やすい。肛門腺が細菌感染して膿がトンネルを形成して肛門の内外をつないだ状態をいう。下痢気味の人にリスクが高く、男性に多い。がん化しやすいことが知られている。

■冷え

 冬になって気温が下がって体が冷えてくると肛門周辺の血管が収縮して血液の循環が悪くなる。すると、肛門の周辺がうっ血して炎症が起こる。これがいぼ痔を悪化させる原因のひとつだ。室温が低く設定されている生鮮食品売り場やコンピューター機器がある研究室などで働く人は気をつけた方がいい。

「冷えは自律神経を乱し、下痢や便秘を起こし、裂肛や痔ろうのリスクも高まります。使い捨てカイロを背中や腰骨、足先に貼るといい。入浴はシャワーで済ませず湯船につかって肛門を中心に体を温めましょう」

■座りっぱなし

 年末にかけて残業が増え座っている時間も長くなる。寒くて昼休みも部屋にこもりがち。体重が肛門に長時間かかるうえ、運動不足も重なって肛門周辺のうっ血リスクが高くなる。 「理想は通勤時にひと駅手前で降りて歩いたり、就業後に泳いだりすること。ほかに就業時間内に1時間に1度、10メートル歩くことを心がけましょう」

■お酒

 接待や忘年会のシーズンで飲酒の機会が多いが、お酒は痔にとって大敵だ。アルコールには末梢血管を拡張する働きがあるので血流は良くなるが、それは体の表面の話。内臓は逆に血液が不足するため血流が悪くなり肛門周辺はうっ血してしまう。

「お酒には炎症を起こす物質アルカロイドが含まれており、お酒で下痢になる人も多い。つまり、飲酒は二重の意味で痔の悪化に拍車がかかります。なるべく控えるべきですが、飲む場合はアルカロイドが含まれる日本酒やワインなどの醸造酒でなく、焼酎やウイスキーなどの蒸留酒にしましょう」

■便秘

 痔を発生させる最大要因だが、冬は残業によるストレスや寝不足のためなりやすい。とくに女性は下痢に悩む男性と違って便秘になりやすいので要注意だ。

「生理前に分泌される女性特有のホルモンは腸の動きを鈍らせる働きがあります。しかも女性は食事量を減らすダイエットをしがちで、便の量が減りやすい。便意も我慢する傾向にあり便秘になりやすいのです。日頃から納豆、味噌、ヨーグルト、甘酒などの発酵食品や食物繊維の多い食事を心がけましょう。塩を塩麹にするのもお勧めです」

■下痢

 眠気覚ましにコーヒーをがぶ飲みする人もいるが、過剰な摂取はやめた方がいい。コーヒーなどに含まれるカフェインを取り過ぎると交感神経が興奮しすぎて胃腸の動きが悪くなり下痢をすることがある。とくに男性はストレスが下痢として表れやすいので要注意。 「コーヒーを控えることはもちろんですが、就寝2時間前は何も食べないこと。どうしても食べたいときは湯豆腐や白身魚など軽い食べ物にして、脂っこい物は避けましょう。それでも下痢が止まらなければ1日5食の分食で1食あたりの食事量を減らすことです」

 痔は手術が必要なケースは多くない。3カ月ほど生活習慣を見直せば治ることが多い。肛門に異変を感じたら恥ずかしがらずにすぐに専門医に診てもらうこと。痔と思ったら直腸がんのケースも増えている。

いぼ痔かもっと思ったら 強い痛みや腫れは手術を

「いぼ痔(じ)」について、チクバ外科・胃腸科・肛門科病院(倉敷市)の竹馬彰理事長に寄稿してもらった。

 今回はおしりの病気で一番多い「いぼ痔(じ)」についてお話します。

 「いぼ痔」は内痔核と言われる直腸粘膜と肛門の皮膚の境目にできるものと、外痔核と言って肛門の外側の皮膚にできるものがあります。直腸の末端から肛門の周囲にかけてはそこが動脈と静脈の折り返し地点であることからもともと血管が豊富です。

その血管が豊富な部分はある意味クッションのような役割をもっていますが排便時間が長かったり同じ姿勢でいることが多かったりするとその血管のうち特に静脈が拡張してコブ(静脈瘤(りゅう)をつくっていきます。これが「いぼ痔(痔核)」です。

 急に肛門が腫れてコブのようなものができたと病院に来られる方の多くは痔核のうち外側にできる外痔核に血栓(血のかたまり、血豆のようなもの)ができる「血栓性外痔核」という状態です。大きさや腫れ方により痛みの程度もさまざまですが多くの場合は軟膏(なんこう)を塗布したり内服薬を用いたりしていると血栓は次第に小さくなり吸収されていきます。

時に表面の皮膚が破れて出血することもありますが通常大出血することはありません。痛みや腫れが強い場合には血栓を取ってしまったほうが早く楽になることもあり手術をお勧めしますが多くは外来で局所麻酔下に行うことが可能です。血栓性外痔核を切除せずにお薬で治した場合、皮膚のシワ状のものが残ることがあります。通常痛みはありませんのでそのままにしていてかまいません。

 内痔核の場合は出血や排便時や気張ったあとなどに痔核が外に脱出する「脱肛」という症状が気になって来院される方が多いです。内痔核の程度によってI度からIV度まで分類しますが出血がひどく坐薬(ざやく)などを使っても止まらない場合や脱肛症状がつらい場合には手術を行います。

内痔核のみの場合は最近では痔核四段階注射療法と呼ばれる硬化療法で治療することができる場合もあります。この方法だと入院期間も短く術後の痛みもあまりありません。メリット・デメリットがありますので詳しくは専門医にご相談ください。

 女性の場合肛門の括約筋の厚みは男性に比べてもともと薄いため静脈瘤ができると容易に内痔核と外痔核が連続してしまいやすくなっています。このような場合には硬化療法では症状が取れないことが多く従来の手術をお勧めします。

 ただ、「いぼ痔(痔核)」の場合いぼ痔があるからといってどうしても手術をしなければいけないわけではありません。症状があまり気にならない場合はそのままにしていても構わないのです。しかし出血を繰り返す場合、以前いぼ痔があると言われたからといってあまり放っておくと実は直腸がんからの出血だったということがありますからご注意ください。

 いぼ痔を持っている「痔主」さんは結構いらっしゃるものです。気になったら恥ずかしがらずに専門医にご相談ください。

 チクバ外科・胃腸科・肛門科病院(086―485―1755)

慢性前立腺炎の原因

前立腺炎は多くの場合、細菌感染が原因となって起こるため、慢性前立腺炎でも原因菌を調べる検査が行われます。しかし、慢性前立腺炎の場合、検査で原因菌が発見できないことも多くあります。

慢性前立腺炎には「細菌性」と「非細菌性」がある

慢性前立腺炎には、細菌が原因とわかっている「細菌性」と原因となる細菌が認められない「非細菌性」があります。

細菌性の慢性前立腺炎の原因

慢性前立腺炎の検査では、肛門から指を入れて前立腺のマッサージを行い、その際に分泌された前立腺液や前立腺マッサージ後の初尿、精液などを調べて原因菌を特定します。細菌が検出されると細菌性の前立腺炎と診断されます。

細菌性の原因菌としては、大腸菌やブドウ球菌、緑膿菌、セラチア菌などがあるほか、性感染症の原因でもあるクラミジア、ウレアプラズマ、マイコプラズマなども関係すると考えられています。

非細菌性の慢性前立腺炎の原因

検査で原因となる細菌が確認できない場合には非細菌性となります。細菌性と非細菌性のどちらも症状に大きな違いはありません。

非細菌性の原因としては、前立腺の結石や尿の逆流、骨盤内のうっ血、前立腺液が他の組織に進行することなども考えられていますが、はっきりとは解明されていません。心因性のものもあるといわれており、ストレスや疲労が誘因となって起こることもあると考えられています。

原因のはっきりしない非細菌性が多い

慢性前立腺炎全体のうち90%以上が非細菌性です。ところが、非細菌性の原因は現段階でははっきりとわかっていません。さまざまな要因が考えられてはいますが、原因が明確になっていないため、治療法も確立していないのが現状です。そのため

妊娠・出産に伴う「いぼ痔」 悩んだら専門医に相談を

女性の妊娠・出産に伴う「いぼ痔(じ)」について、チクバ外科・胃腸科・肛門科病院(倉敷市)の竹馬彰理事長に寄稿してもらった。

 第2回は「妊娠出産にまつわるおしりの話」です。

 妊娠・出産を経験した方の多くがその経過で程度の差こそあれおしりの痛みで悩んでいると思います。私たちの病院にも悩みを抱えてこられる患者さんは多いです。そのほとんどが「いぼ痔」の症状です。

 妊娠24週頃になると子宮もだいぶ大きくなってきます。それに伴い体の中ではさまざまな変化が顕著になってきます。第1に血液量が増えます。子宮が大きくなり胎盤も大きくなるので血液の量を増やすことが必要になってきます。第2に子宮が大きくなることで足の方から心臓へと戻る血液が通る静脈が圧迫されます。肛門周囲の静脈もうっ血しやすくなります。

 第3に妊娠中は女性ホルモンの影響で血液を固まらせる物質が増加します。これにより流産や分娩(ぶんべん)などの出血時に出血が止まりやすくなる半面、血管内で血液が固まる血栓ができやすくなります。

 これらの影響でちょっとした便秘などでいきんだのをきっかけにしていぼ痔が腫れやすくなるのです。

 その1つは「内痔核」。妊娠中にはどうしても大きくなりやすいのです。そのために妊娠前にはいぼ痔(内痔核)が肛門の中から出てくる「脱肛」と言われる症状がなかったのに途中から「脱肛」してくることがあります。また急に肛門が腫れて痛くなる「血栓性外痔核」も多いです。「血栓」(血液の塊)が急に肛門の周囲の静脈にできて腫れるので痛いしびっくりして来院されます。

 このように「いぼ痔」が腫れやすい状態は分娩がすむまで続きます。

 ほとんどの場合は便秘をしないように食事や排便の習慣に注意し、症状が出た場合にも軟膏(なんこう)や坐剤(ざざい)などのお薬を使うことで楽になってきます。軟膏や坐剤に関しては通常の使用の範囲では妊娠の経過に影響を与えることはほとんどありません。医師や薬剤師と相談しながら使ってください。

 しかしそれでも症状がなかなかとれず日常生活に困る場合には妊娠24週以降で妊娠の経過に問題がなければ局所麻酔や腰椎麻酔をして「いぼ痔」を手術することもできます。あまりに痛くて動けない場合など手術をしたほうが楽になることも多いです。まずは専門医に相談してください。

 分娩時に「いぼ痔」が極度に腫れる方も中にはいます。あまりに痛いために早く手術を望まれる方もいますが腫れが強い時に手術をすると傷が大きく治癒にも時間がかかるため一般的には少し腫れがおさまってから手術をするほうが良いでしょう。いろいろなケースが有りますから遠慮無く私たちに相談してください。

 私たちの外来に「これから妊娠出産を考えているんだけど予防的にいぼ痔を切ったほうが良いだろうか」と相談に来られる方が多くいます。そのようなときには「現在困った症状がないのであれば予防的な手術は必要ないのでは」とお答えしています。先にお話ししましたように妊娠の経過中に女性の体は変わっていきますので予防的に手術をしたからといって「いぼ痔」が絶対腫れないという保証はありません。日常生活の注意で予防できることも多いのです。

 最後に出産後ですが、育児に忙しく食事や排便習慣がくるいやすくなります。また授乳で水分不足になり便秘に傾きやすくなってきます。そのために分娩時になんとか乗り切れた「いぼ痔」がまた腫れて痛くなったと来院される方も多いです。お薬で症状が和らぐことがほとんどですが中には手術が必要な場合もあります。当院では赤ちゃんと一緒に入院できるようベビーベッドも用意してあります。お気軽にご相談ください。

 ともかく悩むようならネットで調べるのもいいですが専門医にご相談くだされば良い解決法が見つかると思います。当院では妊産婦の方向けのパンフレット=写真=も用意しております。当院のホームページ「おしりの病気」からダウンロードできます。ご参考になさってください。

 チクバ外科・胃腸科・肛門科病院(086―485―1755)

これがダメだったんだ! 便秘を悪化させるNG行動4つ

便秘の原因は人それぞれです。睡眠不足が原因という人もいれば、食事の栄養バランスが悪く、腸の動きが鈍くなってしまっている人もいます。日常の何気ない行動で、便秘を悪化させてしまうことも珍しくはありません。そこで今回は働く女性たちに、便秘を知らぬ間に悪化させていた行動について聞いてみました。

■食事のバランスが悪い

・「ダイエットをして、食事をしっかり食べないこと」(32歳/食品・飲料/事務系専門職)

・「ダイエットでごはんを食べないこと」(29歳/情報・IT/技術職)

・「肉ばかり食べる」(32歳/建設・土木/事務系専門職)

・「トイレに行くのがおっくうでお水を飲む量が少ない」(27歳/建設・土木/事務系専門職)

食べるもののバランスが偏ることも勿論、便秘にはよくないのですが、過度な食事制限により、食べる量が減ると、腸の働きが緩やかになってしまいます。

■冷えは万病のもとなのに

・「身体を冷やす」(30歳/学校・教育関連/事務系専門職)

・「体を冷やすと、便秘になりやすいと思う」(28歳/ソフトウェア/技術職)

・「体を冷やす」(28歳/情報・IT/技術職)

・「冷たいものばかり摂る。あまり体を動かさない」(29歳/団体・公益法人・官公庁/その他)

女性の体に冷えは天敵。体を冷やすことにより、血行が悪くなって、内臓機能が低下し、結果、腸が働きを放棄してしまうのです。

■生活の乱れ

・「睡眠不足。内臓を疲労させてしまう原因になると思うので」(25歳/食品・飲料/専門職)

・「忙しいスケジュール生活」(27歳/運輸・倉庫/事務系専門職)

・「不規則な生活習慣」(29歳/商社・卸/秘書・アシスタント職)

・「ほとんどずっと座っている仕事」(31歳/ソフトウェア/事務系専門職)

不規則な生活はもとより、ストレスもまた、腸の働き、自律神経を乱れさせる要因になり得ます。休日は乱れた生活をリセット、ストレス発散も忘れずにしたいですね。

■薬を飲む

・「便秘薬を飲み続ける。腸が真っ黒になるらしく、薬をつかわないと出ない腸になってしまうので自然が一番だと思います」(29歳/医薬品・化粧品/秘書・アシスタント職)

・「薬に頼ること」(30歳/機械・精密機器/事務系専門職)

・「毎日便秘薬に頼る。体が薬になれてしまって、だんだん効かなくなってくるのではないかと思う」(30歳/食品・飲料/販売職・サービス系)

本当に便秘に困ったとき、薬を飲むことは効果的なことなのですが、常用しすぎると、だんだん効果が感じられなくなり、薬の量を増やさないと効き目がないケースも。

■まとめ

便秘を悪化させるさまざまな要因に心当たりがあった人もいると思いますが、これらの行動を改めれば、必ず便秘解消へ、一歩踏み出すことができるはず。ついつい習慣化している悪習慣を一切やめ、おなかの中から美しくなりましょう!

"便秘に悩む女性"に食べてほしい、オススメの「ヨーグルト」はコレ!?

 「便秘解消にはヨーグルトを食べればいい」というのはよく聞く言葉だ。では、どうしてヨーグルトは便秘に効果があるのだろうか?

 我々の腸の中には100兆個もの腸内細菌が棲みついている。この腸内細菌の環境が人間の排便には欠かせない。通常、その腸内細菌の1割は善玉菌とよばれる健康によい影響を与えるもの。逆に便秘などを引き起こす悪玉菌が約1割。残りの8割は特に影響のない日和見菌と呼ばれるものだ。

 健康な人の腸には、善玉菌が多く棲み、腸内は酸性に保たれている。この酸が悪玉菌の増殖を抑え、腸内のバランスを保っている。

善玉菌を増やして腸の蠕動運動を活発にする

 ところが、何らかの原因で腸内環境が悪化すると、悪玉菌が増えて腸内はアルカリ性となり、普段は特に健康に影響を与えない日和見菌まで悪玉化して、腸内環境は悪化していく。

 アルカリ性にかたむいた腸内では、腐敗物がたまりやすく、ますます便秘もひどくなるという悪循環に陥ってしまう。そのような腸内環境のもとでは、便やオナラのにおいも臭くなる。

 便秘を解消するためには、腸内の善玉菌をいかに増やすかにかかっている。そこで、善玉菌である乳酸菌を多く含むヨーグルトを食べることで、腸内の善玉菌の割合が増え、おなかの中は酸性となり、それが腸の蠕動運動を刺激して便秘が解消されるというわけだ。

 実際、便秘を解消する効果の高い乳酸菌を含むヨーグルトを定期的に摂取することで、便秘がちだった人の便秘が解消されたという実験データは数多く存在する。

 便秘に悩まされるのは、男女で見ると圧倒的に女性に多い。男性と女性を比較すると、女性のほうが腸が長い傾向にあるため排便しづらいことや、腹筋や横隔膜など排泄に必要な筋肉が弱いといったことなどが、理由として考えられる。

 また、普段、体をあまり動かしていない人や、筋力の落ちた高齢者のなかにも便秘に悩まされる人が少なくない。そのような人たちにも、手軽においしく食べられるヨーグルトはおすすめだ。
効果的な株含む乳酸菌を毎日食べることが大切

 乳酸菌といっても、いろいろな種類があり、その効用も実に様々だ。効果的に便秘を解消したいのなら、便秘解消に効果の高い乳酸菌を含むヨーグルトを毎日食べることだ。

 いくら便秘解消に効果が高い乳酸菌を含むヨーグルトを食べたとはいえ、たとえば1度や2度では簡単に解消するものではない。我々の腸内環境は日々、変化している。食事の内容や体調、運動、睡眠などで腸内の悪玉菌が増えていくこともある。1度とった乳酸菌が体の中にずっと存在して、腸内で増え続けると安心してはいけない。そのために、毎日、継続的に食べていく必要があるのだ。

 また、ヨーグルトを食べるなら、乳酸菌が胃酸などに壊されないように、食後に食べた方が効果的であるともいわれている。もちろん、単独で食べても悪くはないが、しっかりした食事をとらなくても、フルーツや野菜など軽く何かを食べた後に食べるとよいだろう。ただし、あまり神経質になりすぎる必要はない。

 なお、便秘解消に効果があるとされている乳酸菌は、EC-12株、JEF01株、サーモフィラス菌1131株、BB536株、KW3110株、BE80株、SBT2055株(ガセリ菌SP株)、シロタ株、OS株、ブレーベ・ヤクルト株など数多くある。

 最近はパッケージなどに効用が書いてあるものも多いが、どんなヨーグルトを食べたらいいか迷ったときには、こんな菌が含まれているものを選ぶとよいだろう。

後藤利夫(ごとう・としお)
1988年 東京大学医学部卒業。1992年東京大学附属病院内科助手。現在、新宿大腸クリニック院長。「大腸がん撲滅」を目標に独自の無麻酔・無痛大腸内視鏡検査法を開発。大腸内視鏡40000件以上無事故の大腸内視鏡のマイスター医師。一般社団法人・食と健康協会顧問。著作に『あなたの知らない乳酸菌力』(小学館)、『その便秘こそ大腸ガンの黄信号』(祥伝社)、『腸イキイキ健康法』(主婦と生活社)、『腸をきれいにする特効法101』(主婦と生活社)、『腸いきいき健康ジュース』など多数。大腸がんのインターネット無料相談も実施中。
新宿大腸クリニック公式HP http://www.daicho-clinic.com

第1位は「●日間」! 出したいのに出ない……。便秘は何日まで我慢できる?

食べたものをきちんと排出することは、美と健康の基本とも言えます。しかし現実は……食生活の乱れやストレスが原因となり、「思うように出ない!」なんて経験がある方も多いのでは? 働く女子はどれくらいまで便秘症状を我慢できるのでしょうか。本音を聞いてみました。

Q.便秘の症状を我慢できるのは何日までですか?

●第1位/「3日間」……23.2%
○第2位/「5日~1週間」……20.4%
●第3位/「1日も我慢できない」……19.0%
○第3位/「2日間」……19.0%
●第5位/「4日間」……6.3%
単数回答式・6位以下は省略・その他を除く

「3日間」という答えが第1位となりました。それ以上を超えると、さすがにお腹のハリや腹痛が耐えられないという女子が多いのでしょうか。さっそく、それぞれを選んだ理由を聞いていきましょう。

■第1位/「3日間」

・「3日くらいは、食生活や体調によりしょうがないと思うから。それ以上になると体が大丈夫か心配になる」(32歳/食品・飲料/事務系専門職)

・「3日出ないなんて普通だから」(27歳/アパレル・繊維/秘書・アシスタント職)

・「数日なら薬に頼りたくないが、それ以上になると体によくないから」(28歳/印刷・紙パルプ/クリエイティブ職)

体調やホルモンバランスの影響で、3日くらいの便秘はよくあること!? これを超えると、薬の服用を検討する方も多いようですね。これくらいのタイミングで、ひどくなる前にぜひ早めの対処をしておきたいものです。

■第2位「5日~1週間」

・「慢性なのであまり気にしていないです」(29歳/情報・IT/事務系専門職)

・「ほぼ毎日出るが、旅行に行ったときや環境が変わったときは便秘になる。頻繁にないことなのでどうしていいかわからなくて様子を見る」(33歳/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)

「いつもあることだから気にしない」という、便秘慣れした女子たちの意見も。また、一方で、いつも出ているからこそ「どうしていいかわからず放置してしまう」という心配な意見もありました。1週間も経過すると、さすがに下腹部も重く感じてしまいそうですね。

■第3位/「1日も我慢できない」

・「便秘知らずなので一日でも出ないと気分が悪いです」(23歳/その他/その他)

・「毎日すっきりしないと気が済まないから」(33歳/医薬品・化粧品/営業職)

便秘女子からすると、非常に羨ましい! こんな意見も目立ちました。毎日のスッキリ習慣が身についていれば、美肌や健康にもいい作用をもたらしてくれそう。ぜひ見習いたいものです。

■第3位/「2日間」

・「それ以上だとお腹が張って痛くなるから」(24歳/生保・損保/事務系専門職)

・「それ以降は体からニオイがしてきそうで我慢できない。薬で無理やり出す」(31歳/金融・証券/事務系専門職)

こちらも比較的便秘知らずの女子たちが多数。2日以上は体調が優れなくなるため、我慢できないという声が集まりました。毎日出すためには、高い意識が必要なのかもしれませんね。毎日の体調チェックも重要なポイントです!

■第5位「4日間」

・「4日経つと、さすがにお腹の張りがすごくなってガスが溜まっている痛みに耐えられなくなってくるから」(27歳/建設・土木/事務系専門職)

4日分の便がまだお腹の中にあるかと思うと、ちょっと怖い!? ガスのニオイやお腹の鈍痛も気になるもの。食物繊維の摂取やお腹の運動など、便秘対策をがんばってみては?

<まとめ>

便が出るタイミングや回数には個人差がありますが、あまりにも便秘期間が続くと、体調が心配になってしまいますよね。便秘解消のためには、水分摂取や適度な運動も大切なポイント! 便秘習慣を改善するために、便秘女子は今日から努力を開始してみるといいかもしれませんね。

これってむくみ腸!? 便秘の際に起きる体の不調4つ

食生活の乱れやストレスによって引き起こされる便秘。便秘で悩んでいる女性は多いのではないでしょうか。では、便秘になってしまったらどんな不調が起きてしまうのか、女性たちに聞いてみました。

<便秘の際に起きる体の不調>

■腸がパンパンに!?

・「おなかが痛い」(27歳/機械・精密機器/その他)

・「おなかが苦しくなる」(30歳/運輸・倉庫/事務系専門職)

・「おならが出る。おなかが張る」(27歳/電力・ガス・石油/営業職)

便秘は腸内に便がたまっている状態です。排出すべきものを腸内にためてしまうと、腹部が膨張した感じになりますよね。そうなるとおなかが張って苦しいので、出すべきものは出してしまいたいものです。

■痩せにくくなる

・「体重が増える。おなかが痛くなる」(25歳/食品・飲料/事務系専門職)

・「おなかが張る、太る」(32歳/学校・教育関連/技術職)

・「ウエストが太くなる、食べたらそのまま体重になる」(32歳/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)

便秘をすると腸内環境が乱れて、デトックスが難しい状態になりますよね。ダイエットのしすぎで便秘になることもありますので、本末転倒にならないようにしましょう。

■しつこい大人ニキビ

・「口のまわりにニキビができる」(22歳/学校・教育関連/秘書・アシスタント職)

・「ポツポツとニキビができて治りにくい」(30歳/情報・IT/事務系専門職)

・「生理前は便秘になり、吹き出物ができやすい」(27歳/学校・教育関連/事務系専門職)

便秘になると、ニキビもできやすくなります。肌が荒れると化粧ノリも悪くなるし、見た目に自信も持てなくなるので、できるだけ早く改善したいものですよね。

■自律神経が乱れる

・「食欲がなくなる」(30歳/機械・精密機器/事務系専門職)

・「気分があまりよくない。スッキリしない感じ」(33歳/商社・卸/秘書・アシスタント職)

・「肌荒れ。血流が悪くなる。イライラする。腹痛」(29歳/印刷・紙パルプ/クリエイティブ職)

ストレスで便秘になる人も多いですよね。それは、自律神経に乱れが生じていることもあるようです。精神面にも悪影響が出ますし、体にもストレスがかかるので、どうにかしたいですよね。

<まとめ>

便秘をするとおなかが痛くなりますよね。でも、腸内に便をとどめておくと、想像以上に体の不調の原因になってしまうようです。便秘の原因から解消していけば、体全体の健康を取り戻すことができるかもしれませんね。

牛乳やヨーグルトが元凶?下痢・便秘等お腹の不調、食事改善で7割の人が解消

 世の中は、「腸内細菌ブーム」である。書店に行けば、「腸内フローラで健康に」「腸内細菌を整えてアンチエイジング」「腸を整えてやせる!」などの書籍、雑誌がずらっと並ぶ。最近、腸内細菌に対する研究技術が著しく進歩したことで、これまでブラックボックスだった腸内細菌に対する理解が急速に進んだ。
 
 Lederburgという学者は、腸内細菌をたとえて「超生命体(スーパー・オーガニズム)」と呼んだ。つまり、腸内細菌は「ひとつの臓器」としてとらえてもいいくらい重要なのだ。

 人体に存在する細胞は37兆個。それに対して、われわれの腸の中に住む腸内細菌数はなんと100兆個。つまり、自分の細胞よりも多くの数の細菌が、腸の中に住んでいるのだ。そして腸内細菌は、われわれの全身を整えていつも同じ状態にあるよう調整してくれている(恒常性の維持)。

 ただし、この「腸内細菌健康法」ブームによって、かえってお腹の調子を崩している「腸内細菌健康法難民」がいるのをご存じだろうか?

 過敏性腸症候群という病気がある。実はこの病気、地球規模の健康問題となっている現代病だ。下痢、お腹のゴロゴロ、張り、痛み……。日頃から腸の調子がすぐれないという日本人は多い。過敏性腸症候群とは、大腸内視鏡などの検査を行っても目で見える異常がないにもかかわらず、下痢、腹痛などの症状に悩まされる病気。主にストレスや幼少期のトラウマなどに原因があると考えられてきた病気で、日本人の実に13.1%は過敏性腸症候群だ。

 アジア全体では全人口の9.6%を占め、地球規模の健康問題となりつつある。特に都市に住む人に多く、世界的な都市化の波によるストレスやPM2.5などの環境汚染物質が腸の炎症を悪化させることを反映している。

 さて、この病気に対し、新しい知見が得られてきた。それは、腸の症状がまったくない人と、過敏性腸症候群の人に対する食事法や対処法はまったく逆だということだ。

 つまり、一般的な腸の健康書に書かれているような食事法をしていると、もともと腸の調子が悪い人はさらに症状が悪化してしまう可能性があるのだ。

●腸内細菌がつくる代謝産物とは

 さまざまな健康本に書かれていることを概説しよう。

 腸内細菌にはさまざまな種類があるが、腸内環境を整えるには、できるだけたくさんの種類の腸内細菌がいたほうがいい。腸内細菌の「多様性」が腸の粘膜のバリア機能を高め、免疫力を向上させる。

 そして、腸内細菌の多様性を高めるには、腸内細菌のエサとなる食べ物の種類を増やすことが重要である。なるべくたくさんの種類の食べ物を食べることが大切なのだ。同じものばかりを食べていると、腸内細菌の種類まで減ってしまい、同じ菌ばかりが増えてしまう。この状態を「ディスバイオーシス」と呼び、腸内環境の劣化を招く。

 だから、アスパラガス、ネギ、豆、ゴボウなど食物繊維を摂り、納豆、味噌などの発酵食品、オリゴ糖などの特定保健用食品(トクホ)などを摂りましょう、ということだ。

 そして、腸内細菌の働きとして新しく解明されてきた重要なことがある。腸内細菌は、ただ大腸の中に住んでいるだけではなく、腸の粘膜の維持に欠かすことのできない代謝産物をつくっているということだ。

 代表的な代謝産物が以下の3つ。腸内細菌が腸内でつくる「乳酸」。これは腸の粘膜の細胞(上皮細胞)のエネルギー源となって、腸の細胞が増えるのを助ける。

 また、腸内細菌が腸内でつくる「酪酸」。これは免疫細胞が成長するのを促し、免疫力を強くする。

 最後に腸内細菌が腸内でつくる「酢酸」。これは腸管の細胞のバリア機能を高めることで、感染症を予防する。

 このように、腸内細菌はただ腸の中で生きているだけではなく、腸の中でいろいろな代謝産物をつくっており、それが血液中に入り循環することで、私たちの体全体に大きな影響を与えているのである。

●誰もがあてはまるわけではない「腸内細菌健康法」

 以上のことはお腹の症状がない人にとっては有益な健康法の情報だ。

 しかし、腸の辛い症状で悩んでいる過敏性腸症候群の人の腸内細菌を調べてみると、意外なことが判明してきた。それは、下痢や腹痛などの症状が強い重症な人ほど、前述した腸内細菌がつくる代謝産物(酢酸、プロピオン酸)などが過剰なのである。

 前述のとおり、本来、腸内細菌が腸内で産生する乳酸やプロピオン酸などは腸の健康に良い影響を及ぼすものである。しかし、過剰になれば下痢や腹痛などの症状を悪化させるということである。

 ではなぜ、過敏性腸症候群の人では、代謝産物が過剰状態になってしまうのだろうか。

 最近の研究により、過敏性腸症候群の人の腸内では、ヴァイロネラという細菌とラクトバチラスという細菌が増えている。ラクトバチラスはグルコースを乳酸に代謝する細菌で、ヴァイロネラは、乳酸を酢酸やプロピオン酸に分解する細菌である。なんらかの原因によるこれらの細菌の増加が、酢酸などの代謝産物を増やし、症状を悪くしているのだ。

 つまり、腸の健康法の本を読んで、つらい腸の症状を軽くしようとまじめに実行すればするほど、症状が悪化してしまう人がいるわけだ。

●新しい腸内細菌健康法 低FODMAPダイエット

 下痢、便秘、お腹のゴロゴロ、張り、痛み……。そんな弱った腸を助けてくれるのが「低FODMAP食」だ。過敏性腸症候群の新しい食事法としてオーストラリアのモナッシュ大学にて開発され、最も権威のある消化器系の医学誌「Gastroenterology」誌の最新号でもその有効性が証明されている。

 FODMAPとは、「発酵性のオリゴ糖類」「二糖類」「単糖類」「ポリオール類」のアルファベット表記の頭文字に「AND」を加えて並べたもの。

 これらの糖質を避けた食事を3週間続けると、約7割の過敏性腸症候群の人で胃腸の調子が回復するという論文が出ている。腸内細菌が産生する過剰な代謝産物も減って症状が楽になる。

 これらの糖質は小腸で吸収されにくいため、小腸の中の浸透圧が高まる。すると、この浸透圧の高まりによって腸管内に過剰に水分がひきこまれ、小腸内に過剰に水分が貯留することになる。すると、これにより小腸が刺激されて運動が異常に高まり、お腹がゴロゴロしたり、痛みが出たりする。

 また、小腸で吸収されにくいこれらの糖質は大腸まで到達し、大腸内の腸内細菌と反応して異常な発酵を起こす。発酵により水素ガスがたくさん生産されるため、お腹の張りや便秘の原因になる。さらに、異常発酵は有機酸などの代謝産物を大量につくり出し、下痢や腹痛を招く。過敏性腸症候群に対して低FODMAP食は、この病気の改善に有効だと認められている。

 06年に豪州で行われた研究によると、62人の過敏性腸症候群患者に低FODMAP食を実施してもらったところ、90%近くの症状が改善した。14年には、豪州で行われた研究が権威ある医学誌「ガストロエンテロロジー」に報告されている。過敏性腸症候群の患者を(1)3週間にわたって低FODMAP食を食べたグループと、(2)通常食を食べたグループに分け、ランダム化比較試験を行ったところ、(1)のグループの70%の症状が大きく改善したという。

●代表的な低FODMAP食

 日頃から胃腸の具合が悪い人は高FODMAP食を控え、代わりに低FODMAP食を摂ることがすすめられる。代表的な低FODMAP食を拙著『一流の男だけが持っている「強い胃腸」の作り方』(大和書房)のなかで解説した。

 お腹に良いといわれているヨーグルトや牛乳には乳糖が含まれる。一般的な“腸の常識”とは逆で、過敏性腸症候群の人は食べ過ぎに注意。

 小麦、大麦、大豆、アスパラガス、ゴボウなどにはオリゴ糖が豊富に含まれている。オリゴ糖は、腸の健康によい影響を与えるとしてトクホに認定されているが、これも同じ。納豆やキムチなど発酵食品も大腸内で発酵を促進するため、過敏性腸症候群の人は控えたほうがいいものとされている。

 乳糖、果糖、フルクタン、ガラクタンなどのオリゴ糖類を含む小麦、タマネギ、レンズ豆、ひよこ豆を控える。甘味料として使われるソルビトール、キシリトールなどのポリオール類が使われている食品を避ける。高乳糖食のヨーグルトや牛乳、高果糖食のハチミツ、リンゴやモモなどの果物の摂取量を減らす。こうした食事を心がければ、腸の調子は回復する。

 豪州などで推奨されている低FODMAP食事法は、3週間はFODMAPの高い食品をすべて避け、その後、徐々にFODMAPの高い食品の摂取をひとつずつ再開していくというものだ。厳密に実践するのは難しいが、研究では、意識して高FODMAP食の摂取量を減らすだけでも、症状が改善することがわかっている。

 ただし、低FODMAP食事法は、あくまでも胃腸の調子が悪い人に向けたもの。まったく問題ない健康な人が実践すると、かえって有用な腸内細菌の代謝産物を減らしてしまうこともある。普段から、腸の不調に悩んでいる人は試してみる価値ありだ。
(江田クリニック院長、医学博士)

電車に乗ったとたん腹痛に襲われる人は「過敏性腸症候群」の疑いも?

お腹が弱い人は、毎朝の通勤電車で下痢・腹痛にならないか不安になることだろう。ほんの数分前まで何ともなかったお腹が、電車に乗ったとたんに痛くなり、トイレのために途中下車。

遅刻しそうになることも...

■朝の下痢は過敏性腸症候群の疑いあり?
朝の電車だけなど「特定の場所でなぜかお腹が痛くなる」というのは過敏性腸症候群の特徴的な病状。これらは、緊張してストレスが溜まるときに、脳から下痢を引き起こす指令が出てしまうことが原因だという。

では、お腹が弱い人はどれぐらいの割合なのだろうか。

全体の約1割が通勤・通学中に腹痛に襲われることが分かった。朝の駅のトイレはいつでも混み合っているが、この1割の人が駆け込んでいるのかもしれない。

10両編成の車両であれば、そのうちの1両は腹痛を起こしやすい人、という計算になる。

■上司にストレスを感じていると腹痛になりやすい?
もし、腹痛が通勤中に頻繁におき過敏性腸症候群であれば、心のなかでは「会社に行きたくない!」と感じているのか? 会社がストレスになる大きな原因のひとつに人間関係があげられる。次のグラフを見てほしい。

上司の言うことは絶対だと、考えている人のほうが腹痛に襲われる割合が高くなっている。やはり、ストレスからくる腹痛ということなのか。

会社で雇用されるということは上司の指揮命令下で働くということであるが、プライベートを充実させるなどうまくストレスを発散させることができれば、腹痛も改善されるだろう。

便秘解消のコツは自分の○○を持つこと……!? 便秘続きで限界なとき、女性が頼る“駆け込み寺的存在”・4選

一度便秘になると、慢性的になってなかなか治らないことがありますよね。そのうち、お腹の張りもパンパンになって肌荒れが……! ホント、そろそろ終わらせたいのにとイライラしちゃいます。そんなダメなときに頼る、「便秘の駆け込み寺的存在」にはどんなことが挙げられるのでしょうか? 働く女性に聞いてみました。

■便秘薬で改善!

・「錠剤ミルマグLX。お腹が痛くならないので快調」(31歳/金融・証券/事務系専門職)

・「コーラックハーブ。旅行中に便秘になったときに、友だちにもらって飲んだらよく効いて、そんなにお腹も痛くならなかったので、それからは頼るようにしています」(34歳/医療・福祉/専門職)

・「新ウィズワン、急にお腹が痛くなったりしないから」(32歳/建設・土木/事務系専門職)

便秘をすると便の形がコロコロになってしまいますよね。腸に長くとどまってしまい、固くなった便を排出するには、やはり便秘薬が効果的なようです。どれも即効性がありそうなので、お腹が痛くならないタイプだとありがたいですね。

■乳酸菌豊富なヨーグルト

・「ホットヨーグルト。腸が活発に動くような気がするし、実際に効果がある」(38歳/その他/技術職)

・「ヨーグルトに、大量のきなことごまをいれる」(32歳/不動産/事務系専門職)

・「ヨーグルトをよく食べる。シュガーレスのお菓子を食べると、お腹がゆるくなりやすい」(34歳/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)

腸内環境をととのえてくれる食品といえばヨーグルト。きなこやはちみつなどをトッピングすると、さらに効果アップのようです。健康なときに摂取すると、お腹が緩くなってしまう商品もいくつかありますが、便秘のときは頼もしいですね。

■食物繊維の多い食品

・「朝、りんごを1コ食べると出る」(30歳/機械・精密機器/事務系専門職)

・「筑前煮を大量に作って食べる。薬は癖になると聞いたので使いたくないから、食物繊維たっぷりの筑前煮で対応する」(28歳/人材派遣・人材紹介/事務系専門職)

・「ナッツをたくさん食べると、便秘解消は確実。あと、自分の落ち着く時間を持てると、ほぼ確実に便秘解消する。私の場合はカフェでぼんやりする時間」(32歳/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)

便秘の原因のひとつに食物繊維不足があります。食物繊維を摂っていると、便の中で食物繊維が水分を吸収してくれるようですね。出るときに痛いコロコロの便にならずに済むのはありがたいので、普段から摂っておきたいところ。

■運動をして腸に働きかける

・「腹筋をすると、翌日便秘が解消される」(34歳/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)

・「お腹を“のの字”にゆっくりマッサージする」(34歳/医療・福祉/専門職)

・「ホットヨガへ行く。ストレッチをする」(29歳/小売店/販売職・サービス系)

体を動かすと一緒に腸も動き出すそう。概して、運動不足の人は便秘になりやすいようなので、即効性を求めるなら体を動かすとよさそうですね。また、腸内の活動を促進するマッサージも実行すると効果があるかもしれません。

■まとめ

便秘が治らないと、その気持ち悪さやお腹の重さなどから、わらにもすがる気持ちになりますよね。実際にはそんなに焦らずとも、食品やストレッチなどで解消できることも多いようです。最終的には薬もありますから、どれが自分に効果的なのか、ひとつずつ試してみるのもいいかもしれません。

「冷え便秘」と「ストレス便秘」を解消 作りおきおかず

 今回は、便秘で困っているときにおすすめのおかずを紹介しましょう。

 便秘は原因によってタイプが分かれる。その中でも女性に多いと思われる「冷え便秘」と「ストレス便秘」に対処するためのレシピを今回は紹介する。

 「冷え便秘は、冷えて腸の働きが弱まるというもの。そのため、通便(つうべん)作用がある食材に、体を温める食材を組み合わせます。一方、ストレス便秘の場合には、気の流れを促す作用のある、クレソンやネギ類などの香味野菜を組み合わせるといいです」(料理研究家のコウ静子さん)。

◆ストレス便秘には香味野菜・枝豆とクレソンの煮びたし
[全量]221kcal・塩分1.8g

 食物繊維が豊富な豆の良さと、野菜の良さを併せ持つ枝豆には、便秘解消効果がある。クレソンの香りでストレスを解消。「クレソンは加熱すれば胃の弱い人にもお薦め」(コウさん)。

<材料>(作りやすい分量)
枝豆---------1袋(約250g)
粗塩----------適量
クレソン----------2束

A
だし汁----------300ml  
醤油----------小さじ1  
みりん----------小さじ1

おろしショウガ----------適量

<作り方>
1.枝豆はさやの両端を切り落とし、粗塩を振ってもむ。
2.クレソンは塩を加えた熱湯(分量外)でさっとゆでて引き上げ、ざるに上げて水気を切り、4cm長さに切る。湯を再び沸騰させ、1の枝豆を入れて5分ほどゆでてざるに上げ、粗熱が取れたらさやから実を取り出す。
3.鍋にAを入れて煮立て、2を入れてひと煮する。
4.器に盛ってショウガをのせる。
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冷え便秘には温め食材・鶏ひき肉とサツマイモの黒糖そぼろ [全量]647kcal・塩分4.3g

 食物繊維が豊富なサツマイモは、薬膳でも便秘解消効果のある食材。皮ごと食べると繊維を無駄にせず色も鮮やかに。「鶏肉、黒糖、長ネギはすべて体を温める食材です」(コウさん)。

<材料>(作りやすい分量)
鶏ひき肉----------200g
長ネギ(みじん切り)----------1本分

A  
酒----------大さじ1  
黒砂糖----------大さじ1と1/2

醤油----------大さじ1と1/2
水----------50ml
サツマイモ----------小1本(150g)
ゴマ油----------小さじ1

<作り方>
1.サツマイモはきれいに洗い、皮付きのまま1cmの角切りにする。
2.フライパンにゴマ油を熱し、1のサツマイモを炒める。サツマイモに火が通ったらいったん取り出す。
3.フライパンに鶏肉を入れて炒める。肉の色が変わってきたらAを加えて炒める。黒砂糖が溶けて全体になじんだら、醤油と水を回し入れる。長ネギを加えてさっと炒めて火を止め、サツマイモを戻し入れてひと混ぜする。

◆この人に聞きました
コウ静子さん(料理研究家)
母である韓国生まれの料理研究家・李映林さんのアシスタントを経て独立。韓国薬膳の要素を取り入れながら、美容と健康を考えた料理を数多く提案している。テレビ、雑誌などのメディアで活躍中。著書は『症状別 不調のときに食べたいごはん』(家の光協会)、『野菜たっぷりの薬膳韓国ごはん』(大和書房)など多数。

取材・文/大屋奈緒子(編集部) 写真/川上輝明 料理・スタイリング/コウ静子 栄養計算/原山早織(食のスタジオ)

日経ヘルス2015年6月号掲載記事を転載 この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

宿便なんてウソ? しつこい便秘を改善する正しい方法

「便秘がひどくておなかが張る」「ぽっこりおなかを何とかしたい!」「便秘が続くとお肌が荒れちゃう」「宿便をとればきれいになれる?」などなど、便秘のお悩みは尽きないもの……。

そこで「そもそも便秘ってどういう状態?」という基本的なところから解説します。

■そもそも便秘ってどういう状態?
実は、2~3日に1回しかお通じがなくても、本人が苦痛でなければ「便秘」ではないのです。でも、毎日お通じがあっても、どうも便が残っている感じやおなかが張っている感じがしてすっきりしなかったら、それは便秘と考えます。

いわば、大雑把に言ってしまえば「すっきりしない感じ」=「便秘」なのです。
 
便秘でおなかが張るのは、便が長い間腸にとどまり、腸内の悪玉菌が増殖してガスが発生しているからです。また、肌荒れや頭痛の原因は、医学的にはよくわかっていませんが、一説に、便秘に伴って自律神経の働きが乱れておこるのではないかといわれています。

■便秘はどうしておこるの? 便秘の原因・種類
便秘は、がんや腸閉塞などで食べ物の通り道が障害される「器質性便秘(はっきり悪いものがわかる場合)」とそれ以外の「機能性便秘(はっきりした原因がないのに起こる場合)」に分かれます。「器質性便秘」の場合は、その病気を治療しないことには治りません。ですが、たいていの人は後者の「機能性便秘」に当てはまります。

「機能性便秘」はすごく大雑把に言うと「弛緩性便秘」と「痙攣性便秘」に分類されます。

「弛緩性便秘」はその名の通り、腸の緊張が緩んでいて、蠕動運動が弱く、腸の中で便がなかなか送られないことが原因です。高齢者や体力が低下した方、内臓下垂の方に多く見られます。このタイプの方は、大体「直腸性便秘」といって、便意を我慢していることによって直腸の神経が鈍くなっていることが多いです。

「痙攣性便秘」は逆に、腸の緊張が強すぎておこります。過敏性腸症候群という病気の一種で、ストレス→自律神経に影響→腸が痙攣→腸がくびれて便が通過できないということから便秘が起こります。お腹が痛くなったり、ウサギのようなころころした便がでたり、便秘と下痢を繰り返したりするのが特徴です。

ちなみに、ここまでのお話はかなり慢性的な便秘をイメージしていますが、その他、ストレス(腸の動きは自律神経に支配されているため)や、ダイエット(便の材料不足)、水分摂取量が少ない(便が硬くなる)、旅行、食事内容などでも便秘はおこります。

■宿便ってなに? 多くの人がイメージする宿便はウソ
よく「宿便をとる」という話を聞きますよね。「宿便」は一般的な辞書では「便秘のため、長い間腸の中にたまっていた大便」(引用:大辞林)と定義されています。「宿便」という言葉は、「水道管の壁にこびりついたヘドロみたいなもの」というイメージで使われていると思います。腸にはひだがあるのでその中に便が残ってしまう、という説明をよく見かけますが、これはウソです。

腸はいつもさざなみのようにざわざわ動いています。なので、同じところがずっと谷ということはなく、谷になったり山になったりします。しかも、腸の壁の細胞は数日で生まれ変わって、古いものははがれて便として排出されます。というわけで、腸の中のヘドロという意味での宿便はたまりようがないのです。

■便秘解消・生活習慣編
まず、よく言われることですがまず排便習慣をつけること。

朝、起き抜けに冷たい水を飲むと胃・直腸反射という反射が起こって、便が出やすくなります。まあ、簡単に言うと、「起きて!」と腸を刺激してあげようということです。水ではなく炭酸飲料も炭酸ガスが胃を刺激するので効果的。同じ意味で朝食をとる習慣をつけることも大事です。

また、トイレに行きたくなったら我慢しないのは必須。ただし、だらだらいきむと痔の原因になったりするので5分くらいを目安にしましょう。

筋力が少ないと便秘になるので、適度な運動も大事。特に座り仕事の方、積極的に歩くようにしましょう。また、お腹をマッサージするのも腸を刺激するのでオススメです。女性はホルモンや筋力の関係で便秘になりやすいので、特に気をつけたいものです。

■便秘解消・食事編
食物繊維をとったほうがよいというのは、もう聞き飽きているかもしれませんが、やっぱり重要です。その他、便秘に効果のある食べ物を挙げます。

・食物繊維(かさを増やし、腸の運動を高める)
・果物(果糖、クエン酸、リンゴ酸、ペクチンなどの成分が効果的。とくにプルーン)
・ビタミンE(はっきりわかっていないが血流改善効果、自律神経を整える効果がある)
・ビタミンB1、パントテン酸(腸の運動を改善)
・植物油(便のすべりがよくなる)
・アルコール、炭酸飲料(腸を刺激)
・オリゴ糖(大腸でビフィズス菌などの善玉菌のえさになって腸の運動を改善)
・ヨーグルト(善玉菌を増やし腸の動きを改善)

ちょっとしたストレスや生活習慣ですぐ悪化するのが便秘。できるだけ規則正しい生活習慣を心がけて、便秘にさよならできるといいですね。※今回紹介した改善法は、主に「弛緩性便秘」の方に対するものです。

下痢止めはいつ使ってもいいものですか?

下痢止め薬をドラッグストアで見かけました。
タブレット状で、水がなくても服用できるものなど、たくさんの種類があるんだなと思いました。

ところで、なんとなくお腹の調子が悪い、よく下痢が来ると思う場合など、単純に下痢止めを使っていいものなのでしょうか。今回のテーマは「下痢止めと下痢」です。医師に話を聞きました。

Q.下痢はどうして急に起こるのですか。

急に下痢が起こる原因としては様々なものがあります。
大きく3つの原因があります。

1.ストレスによる機能不全
まずは生活や環境などのストレスにより過敏性腸症候群といったような腸の機能がうまく機能しないために下痢がおこることがあります。

2.消化不良
次に、暴飲暴食が原因の消化不良や食べたもの飲んだもののアレルギー反応として小腸などの腸粘膜がむくんでしまい消化不良となる事による、接種物による非感染性の急性の下痢、

3.食中毒などの感染症
一般的に食中毒と言われるような腹痛や血便などを伴うような感染性下痢(サルモネラやO157といったような最近による)などがあげられます。

Q.急に起こる下痢は、下痢止めで止めていいものですか。

急におこる下痢の中でも、ストレスなどによる腸の機能不良で起こるものは下痢止めを用いることは必要な治療です。

ただ、下痢の中には薬を使って止めてはいけない下痢もあることを知っておきましょう。
前述した原因の中では、感染性の下痢が止めてはいけないものです。

なぜかというと、食中毒によって感染した時の下痢は体内に入った悪い菌やウイルスから自分の身体を守るための反応だからです。悪いものを外へ追い出そうとする反応のひとつとして下痢がおこります。

食中毒になったときには、腹痛や血便や発熱や嘔吐といったものが下痢と一緒に生じることが多いです。この症状に当てはまる場合には下痢止めは使用しないようにしましょう。その代わりに、脱水にならないため水分を多めにとったり、整腸剤でお腹の中を整えるように心がけましょう。

Q.頻繁に下痢を起こすとは、お腹の中がどうなっているのですか。

頻繁に下痢を起こす人の下痢のタイプは慢性下痢症に分類されます。ストレス性の昨日不良による下痢がこれにあたります。

この場合には下痢止めを常用することが必要になります。しかし、それよりも大切なことは環境や生活を整えることです。

また、確かに反対に便秘となってしまうこともあり、対応が困難となる事もあります。このような場合には機能を整える内服薬も存在しますのでその薬剤の併用を考えましょう。

Q.下痢止めを使い続けても、症状が改善しない場合どうしたらいいでしょうか。

まずは脱水にならないように注意が必要です。水分を多めにとりましょう。 

目安として2週間を超えても症状が続く場合には、器質的な異常がないことを確認します。病院を受診しましょう。
(もちろん2週間は目安なので、つらいときは無理をせず早めに受診しましょう。)

最後に医師からアドバイス

下痢は自分の体を守る行為かもしれません。
安易に下痢止めで止めるだけでなく、まずは腸を休めて水分摂取のみで様子を見てみるのもいいでしょう。

いぼ痔ができやすい人とは?  検査、病院に行くべき症状

いぼ痔で悩んでいて、病院に行くべきか迷っている方は多いのではないでしょうか。痔は他人に見せづらい場所にできるだけに、病院に行かずに自分で治したい、市販の薬で対処したい、と考える方は多いようです。今回はいぼ痔について分かりやすく解説します。

◇痔核とはどんな病気?

 「いぼ痔」は正確には「痔核(じかく)」と呼び、「切れ痔(裂肛)」や「痔ろう」とは異なる疾患です。肛門にイボのような腫れ物ができ、痛みや出血の原因となる病気です。肛門を「歯状線」というラインで外側と内側に分け、内側にできるものを「内痔核」、外側にできるものを「外痔核」と分類します。
.
 ◇痔核にかかりやすい人とは?

 痔核に一度もかかったことがない人もいれば、何度も繰り返してしまう人もいます。痔核の発症リスクは生活習慣にあると考えられています。一つは排便習慣です。痔核は排便時に毎回いきむ、トイレに長時間座っている、といった習慣が発症リスクになると報告されています。

 もう一つは食事や運動の習慣です。野菜摂取が少ない方や、重いものを運ぶ方、長時間座ったままのことが多い職業の方、ゴルフなどスポーツでいきむ機会が多い方は痔核になりやすいとされています。

 排便時にいきんだり、トイレに長時間座ったりするのは、便が固くて出にくいためであることが多く、便が固くなる要因の一つが食物繊維の摂取不足です。痔核を治療しても、こうした生活習慣が続けば何度も痔核にかかる恐れがあります。

 なお、痔核が遺伝するかどうかについては、はっきり分かっていません。痔核の方は、家族に痔核を持つ方が多いことが知られていますが、遺伝的要因というより、共通の生活習慣によって影響を受けていると考えられています。
.
 ◇痔核の症状とは?

 痔核の症状として多いのは、出血、痛み、脱出、かゆみ、粘液の漏れなどです。排便のたびに多量に出血し、貧血の原因になる人もいます。また、「脱出」とは、肛門内におさまっていた痔核が肛門の外に飛び出してしまう状態です。

 排便時に脱出することが多いですが、中には歩行時やしゃがんだ時に脱出する、という方もいます。脱出するたびに自分で押し戻している方もいれば、脱出したままになり手で戻せなくなっている、といった重度の痔核の方もいます。

 ◇何科に行くべきか?

 このような症状で困っている方は、まず病院に行き、肛門を診察してもらいましょう。行くべきなのは、肛門科や肛門疾患を診療できる外科です。肛門疾患は専門性が高く、「外科」(あるいは「消化器外科」や「一般外科」など)を標榜していても、肛門疾患の治療は行っていない、という病院は多くあります。

 その場合、肛門疾患が疑われる患者さんは肛門科のある医療機関に紹介する、という形をとるため、結果的に二度手間になるリスクがあります。病院のホームページで、肛門疾患の診療を行っているかどうか確認してから受診するのも一つの手です。
.
 ◇痔核の治療とは?

 痔核の治療は、実際に診察して判断できる病変の大きさや重症度、症状によって決まります。軽いものであれば、ご本人と相談の上、生活習慣の改善を指示し、薬での治療を試みます。生活習慣の改善とは、先に説明した痔核のリスクをできるだけ排除するよう努めていただく、ということです。

 便秘がひどい方は、これが排便時のいきみの原因にもなるため、便秘薬(緩下剤)を処方するケースもあります。また、薬の治療には、内服薬(飲み薬)と外用薬(ぬり薬)があります。局所の炎症を抑えたり、血液の循環を改善したりすることで、腫れや脱出、痛み、出血などの症状を緩和する効果があります。

 一方、重症度によっては外科治療が必要なケースもあります。外科治療の中には、痔核を切り取る「結紮切除術(Milligan-Morgan法)」や「ゴム輪結紮療法」と呼ばれる方法、痔核に薬を注射して痔核をつぶしてしまう「硬化療法」という方法などがあります。

 それぞれにメリット・デメリットがあり、ケース・バイ・ケースで使い分けられています。治療方針は、診察した医師と十分に相談して決めましょう。

 今回はいぼ痔について解説しました。自己判断での治療は避け、早めに医師の診察を受けることをお勧めします。

武矢けいゆう(たけや・けいゆう)

 医師。専門は消化器外科。平成22年京都大学医学部卒業後、複数の市中病院勤務を経て、現在京都大学医学研究科博士課程。個人で執筆、運営する医療情報ブログ「外科医の視点」で役立つ医療情報を日々発信中。資格は外科専門医、消化器外科専門医、消化器病専門医など。

痔の患者、半数は女性恥ずかしがらず受診を

 いぼ痔(じ)や切れ痔、痔瘻(じろう)など肛門の病気に苦しんでいる人は多い。しかし、家族や周囲はもちろん、薬剤師や医師にもなかなか相談しにくい面があり、特に女性の場合は抵抗感が強いようだ。肛門関連の疾患を専門とする「日本臨床肛門病学会」理事長で、東京・銀座で専門クリニックを開業している岩垂純一氏は「現在、このクリニックを訪れる患者は男性と女性が半々だ」と指摘した上で、「痔瘻のように手術が必要な場合もあるし、まれにがんが隠れていることもある。重症化する前にぜひ、専門医に診てもらってほしい」と呼び掛けている。

 ◇痔瘻は手術が必要

 「(いぼ痔や切れ痔でも)重症化し痛みが激しくなって初めて治療を受けようと思い、受診する医療機関を探す患者も少なくない。このため、症状に苦しんでいても、治療に至らないケースもある」。どうにか治療を受ける決断をしても、肛門自体が機能と構造の両面で非常にデリケートな臓器であることを忘れてはならない。岩垂理事長は「十分な専門知識と経験を持つ専門医の治療を受ける必要があり、病院選びは大切だ」と強調する。

痔には次のような種類がある。強い負荷を受けた肛門の内側に腫れが生じる「痔核(じかく)」(いぼ痔)。硬い便や強い下痢の圧力で肛門に裂傷が生じる「裂肛」(切れ痔)。肛門内側のくぼみに細菌が入り込んで感染し中にうみがたまる「肛門周囲膿瘍(のうよう)」に始まり、肛門内部から肛門の外側までうみの管が生じる「痔瘻(じろう)」に大別される。

 最も重症なのは痔瘻で、強い痛みを伴うため、比較的早めに受診する患者が多いという。治療は、原則として手術になる。「肛門内部から外側までの管を切り開けば痔瘻自体は治る。ただし、肛門は便意を感じたり、排便を制御したりするための非常に敏感な感覚器官でもある。手術によってこうした機能を低下させてしまうと、患者は大きな問題を抱えてしまう。十分に経験を積んだ専門医による執刀が望ましい」と岩垂理事長は話す。

 ◇生活習慣、大きく影響

 一方、痔核や裂肛は一時的に症状が出ても、自然に回復したり、薬局で自由に購入できる薬で治療したりすることも可能だ。ただ、岩垂理事長は「確率は低いが、痔核と思っていたら直腸や肛門のがんだった、という事例もある。一度は専門医の診察を受け、他の怖い病気でないことを確認してもらいたい。その後は、かかりつけ医に相談したり、市販の治療薬で対応したり、患者側の都合で選んでもよい」とアドバイスする。

 そうはいっても、痔核や裂肛は、運動不足や食物繊維の不足などの食生活の偏りなど生活習慣の影響を大きく受ける。対症療法にとどまっていると、一時的に原因となる慢性の便秘や下痢などの症状が改善したとしても、再発を繰り返す恐れがある。

 「最も良い方法は、専門医の指導を受けながら偏りのない食生活や定期的な運動を心がけるなどの生活習慣を改善することだ。ただ、治療薬メーカーのホームページなどでも同様の知識は得られるので、専門医にかからなくても何とか対応している人もいるだろう」。岩垂理事長はこう分析する。

 ◇少ない肛門専門医

 患者側にとって困る問題もある。以前は認められていた「肛門科」を看板に明記することが認められなくなったことだ。「肛門内科」「肛門外科」は標榜(ひょうぼう)できるが、内科と外科の両面を持つ疾患だけで、なかなか分かりにくい。さらに、標榜すること自体は医師免許があれば、どの科でもできるという事情もある。

患者の頼りになるのは、一定の経験を積んだ医師に認められる専門医資格だろう。これまで肛門関連の専門医は「大腸肛門病学会」に集まっていた。しかし、同学会の会員の多くは大腸関連の疾患を専門としており、肛門関連の専門とするのは1割超にすぎないという。

 ◇日本臨床肛門病学会HPで情報

 岩垂理事長は「大腸肛門病専門医だと思って受診しても、その医師が大腸がんや大腸内視鏡を専門としている可能性もある」と危惧。より肛門関連疾患に特化した専門医を育成するため、研究会を経て2016年に「日本臨床肛門病学会」を設立した。18年から独自の専門医制度として「日本臨床肛門病学会 技能認定制度」を始めている。

 同学会はホームページ(http://plaza.umin.ac.jp/~rinkoken/)で、都道府県別で会員名と所属医療機関を公開。患者自身が身近な専門医を探すための情報を提供している。(喜多壮太郎・鈴木豊)

いぼ痔ができやすい人とは?  検査、病院に行くべき症状

いぼ痔で悩んでいて、病院に行くべきか迷っている方は多いのではないでしょうか。痔は他人に見せづらい場所にできるだけに、病院に行かずに自分で治したい、市販の薬で対処したい、と考える方は多いようです。今回はいぼ痔について分かりやすく解説します。

◇痔核とはどんな病気?

 「いぼ痔」は正確には「痔核(じかく)」と呼び、「切れ痔(裂肛)」や「痔ろう」とは異なる疾患です。肛門にイボのような腫れ物ができ、痛みや出血の原因となる病気です。肛門を「歯状線」というラインで外側と内側に分け、内側にできるものを「内痔核」、外側にできるものを「外痔核」と分類します。
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 ◇痔核にかかりやすい人とは?

 痔核に一度もかかったことがない人もいれば、何度も繰り返してしまう人もいます。痔核の発症リスクは生活習慣にあると考えられています。一つは排便習慣です。痔核は排便時に毎回いきむ、トイレに長時間座っている、といった習慣が発症リスクになると報告されています。

 もう一つは食事や運動の習慣です。野菜摂取が少ない方や、重いものを運ぶ方、長時間座ったままのことが多い職業の方、ゴルフなどスポーツでいきむ機会が多い方は痔核になりやすいとされています。

 排便時にいきんだり、トイレに長時間座ったりするのは、便が固くて出にくいためであることが多く、便が固くなる要因の一つが食物繊維の摂取不足です。痔核を治療しても、こうした生活習慣が続けば何度も痔核にかかる恐れがあります。

 なお、痔核が遺伝するかどうかについては、はっきり分かっていません。痔核の方は、家族に痔核を持つ方が多いことが知られていますが、遺伝的要因というより、共通の生活習慣によって影響を受けていると考えられています。
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 ◇痔核の症状とは?

 痔核の症状として多いのは、出血、痛み、脱出、かゆみ、粘液の漏れなどです。排便のたびに多量に出血し、貧血の原因になる人もいます。また、「脱出」とは、肛門内におさまっていた痔核が肛門の外に飛び出してしまう状態です。

 排便時に脱出することが多いですが、中には歩行時やしゃがんだ時に脱出する、という方もいます。脱出するたびに自分で押し戻している方もいれば、脱出したままになり手で戻せなくなっている、といった重度の痔核の方もいます。

 ◇何科に行くべきか?

 このような症状で困っている方は、まず病院に行き、肛門を診察してもらいましょう。行くべきなのは、肛門科や肛門疾患を診療できる外科です。肛門疾患は専門性が高く、「外科」(あるいは「消化器外科」や「一般外科」など)を標榜していても、肛門疾患の治療は行っていない、という病院は多くあります。

 その場合、肛門疾患が疑われる患者さんは肛門科のある医療機関に紹介する、という形をとるため、結果的に二度手間になるリスクがあります。病院のホームページで、肛門疾患の診療を行っているかどうか確認してから受診するのも一つの手です。
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 ◇痔核の治療とは?

 痔核の治療は、実際に診察して判断できる病変の大きさや重症度、症状によって決まります。軽いものであれば、ご本人と相談の上、生活習慣の改善を指示し、薬での治療を試みます。生活習慣の改善とは、先に説明した痔核のリスクをできるだけ排除するよう努めていただく、ということです。

 便秘がひどい方は、これが排便時のいきみの原因にもなるため、便秘薬(緩下剤)を処方するケースもあります。また、薬の治療には、内服薬(飲み薬)と外用薬(ぬり薬)があります。局所の炎症を抑えたり、血液の循環を改善したりすることで、腫れや脱出、痛み、出血などの症状を緩和する効果があります。

 一方、重症度によっては外科治療が必要なケースもあります。外科治療の中には、痔核を切り取る「結紮切除術(Milligan-Morgan法)」や「ゴム輪結紮療法」と呼ばれる方法、痔核に薬を注射して痔核をつぶしてしまう「硬化療法」という方法などがあります。

 それぞれにメリット・デメリットがあり、ケース・バイ・ケースで使い分けられています。治療方針は、診察した医師と十分に相談して決めましょう。  今回はいぼ痔について解説しました。自己判断での治療は避け、早めに医師の診察を受けることをお勧めします。
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(参考文献)

肛門疾患(痔核・痔瘻・裂肛)診療ガイドライン 2014年版/日本大腸肛門病学会

いぼ痔ができやすい人とは?  検査、病院に行くべき症状

いぼ痔で悩んでいて、病院に行くべきか迷っている方は多いのではないでしょうか。痔は他人に見せづらい場所にできるだけに、病院に行かずに自分で治したい、市販の薬で対処したい、と考える方は多いようです。今回はいぼ痔について分かりやすく解説します。

◇痔核とはどんな病気?

 「いぼ痔」は正確には「痔核(じかく)」と呼び、「切れ痔(裂肛)」や「痔ろう」とは異なる疾患です。肛門にイボのような腫れ物ができ、痛みや出血の原因となる病気です。肛門を「歯状線」というラインで外側と内側に分け、内側にできるものを「内痔核」、外側にできるものを「外痔核」と分類します。
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 ◇痔核にかかりやすい人とは?

 痔核に一度もかかったことがない人もいれば、何度も繰り返してしまう人もいます。痔核の発症リスクは生活習慣にあると考えられています。一つは排便習慣です。痔核は排便時に毎回いきむ、トイレに長時間座っている、といった習慣が発症リスクになると報告されています。

 もう一つは食事や運動の習慣です。野菜摂取が少ない方や、重いものを運ぶ方、長時間座ったままのことが多い職業の方、ゴルフなどスポーツでいきむ機会が多い方は痔核になりやすいとされています。

 排便時にいきんだり、トイレに長時間座ったりするのは、便が固くて出にくいためであることが多く、便が固くなる要因の一つが食物繊維の摂取不足です。痔核を治療しても、こうした生活習慣が続けば何度も痔核にかかる恐れがあります。

 なお、痔核が遺伝するかどうかについては、はっきり分かっていません。痔核の方は、家族に痔核を持つ方が多いことが知られていますが、遺伝的要因というより、共通の生活習慣によって影響を受けていると考えられています。
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 ◇痔核の症状とは?

 痔核の症状として多いのは、出血、痛み、脱出、かゆみ、粘液の漏れなどです。排便のたびに多量に出血し、貧血の原因になる人もいます。また、「脱出」とは、肛門内におさまっていた痔核が肛門の外に飛び出してしまう状態です。

 排便時に脱出することが多いですが、中には歩行時やしゃがんだ時に脱出する、という方もいます。脱出するたびに自分で押し戻している方もいれば、脱出したままになり手で戻せなくなっている、といった重度の痔核の方もいます。

 ◇何科に行くべきか?

 このような症状で困っている方は、まず病院に行き、肛門を診察してもらいましょう。行くべきなのは、肛門科や肛門疾患を診療できる外科です。肛門疾患は専門性が高く、「外科」(あるいは「消化器外科」や「一般外科」など)を標榜していても、肛門疾患の治療は行っていない、という病院は多くあります。

 その場合、肛門疾患が疑われる患者さんは肛門科のある医療機関に紹介する、という形をとるため、結果的に二度手間になるリスクがあります。病院のホームページで、肛門疾患の診療を行っているかどうか確認してから受診するのも一つの手です。
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 ◇痔核の治療とは?

 痔核の治療は、実際に診察して判断できる病変の大きさや重症度、症状によって決まります。軽いものであれば、ご本人と相談の上、生活習慣の改善を指示し、薬での治療を試みます。生活習慣の改善とは、先に説明した痔核のリスクをできるだけ排除するよう努めていただく、ということです。

 便秘がひどい方は、これが排便時のいきみの原因にもなるため、便秘薬(緩下剤)を処方するケースもあります。また、薬の治療には、内服薬(飲み薬)と外用薬(ぬり薬)があります。局所の炎症を抑えたり、血液の循環を改善したりすることで、腫れや脱出、痛み、出血などの症状を緩和する効果があります。

 一方、重症度によっては外科治療が必要なケースもあります。外科治療の中には、痔核を切り取る「結紮切除術(Milligan-Morgan法)」や「ゴム輪結紮療法」と呼ばれる方法、痔核に薬を注射して痔核をつぶしてしまう「硬化療法」という方法などがあります。

 それぞれにメリット・デメリットがあり、ケース・バイ・ケースで使い分けられています。治療方針は、診察した医師と十分に相談して決めましょう。  今回はいぼ痔について解説しました。自己判断での治療は避け、早めに医師の診察を受けることをお勧めします。
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(参考文献)

肛門疾患(痔核・痔瘻・裂肛)診療ガイドライン 2014年版/日本大腸肛門病学会

武矢けいゆう(たけや・けいゆう)

 医師。専門は消化器外科。平成22年京都大学医学部卒業後、複数の市中病院勤務を経て、現在京都大学医学研究科博士課程。個人で執筆、運営する医療情報ブログ「外科医の視点」で役立つ医療情報を日々発信中。資格は外科専門医、消化器外科専門医、消化器病専門医など。

専門医に聞け! Q&A 夕食の量を減らして便秘を改善

 Q:仕事柄夕食の時間が遅く、いつも食べ終わるのは10時頃です。量は割合に多いほうです。午前零時に就寝し、朝は7時に起きます。夕食が遅いせいでしょうか、朝になってもあまり便意を催しません。アドバイスをお願いします。なお、私はメタボ気味です。
(42歳・ITショップ勤務)

 A:遅い時間に夕食を摂ったり夜食を食べすぎたりすると、便秘になる人がいます。
 なぜ、便通が悪くなるのでしょうか。その理由はモチリンという消化管ホルモンにあります。
 モチリンは、胃腸を掃除し排便を促すホルモンです。一定時間、何も食べない状態が続くと、モチリンが分泌され始めます。
 普通、若い人で6時間、それよりも年上の人で8時間、何も食べない時間が続くと分泌が始まります。

 また、食べた量が多いと、分泌されるまでに時間が長くかかります。
 若い人や、中年になっても胃腸が丈夫な人は、夕食を夜遅い時間に食べたり、夜食を摂ったりしても、朝8時、9時にはモチリンが分泌され始め、排便が促されます。ところが、中年以降で胃腸の働きが低下している人では、モチリンが分泌され始めるまで余計に時間がかかります。10時間や、それ以上かかるとも言われています。

 したがって、夜遅く夕食を摂ったり、夜食を食べたりすると、翌朝、出勤時間が迫っても、さらには出社してからも便意を催さないことがあるのです。ご質問の方は、できればもう少し夕食の時間を早めたほうがよいでしよう。そして、食べる量を今よりも少なくしてみてください。食べる時間が今と同じでも、食べる量は必ず減らしてください。そうするだけでも便通の改善に効果があります。
 ご質問の方はメタボ気味とのことですが、夕食に限らず、食べすぎは便通を悪くする要因となります。1日の食事量を減らし、メタボの改善に努めましょう。 なお、モチリンの分泌は食べると止まりますので、朝は食後ではなく、食前に排便するほうが十分に排泄されます。

山口康三氏(回生眼科院長)
自治医科大学卒業。眼科医、漢方内科医。食事、運動、睡眠などを改善する生活改善療法を指導し、眼科の病気や生活習慣病の治療に成果を挙げている。日本綜合医学会副会長。

"便秘に悩む女性"に食べてほしい、オススメの「ヨーグルト」はコレ!?

 「便秘解消にはヨーグルトを食べればいい」というのはよく聞く言葉だ。では、どうしてヨーグルトは便秘に効果があるのだろうか?

 我々の腸の中には100兆個もの腸内細菌が棲みついている。この腸内細菌の環境が人間の排便には欠かせない。通常、その腸内細菌の1割は善玉菌とよばれる健康によい影響を与えるもの。逆に便秘などを引き起こす悪玉菌が約1割。残りの8割は特に影響のない日和見菌と呼ばれるものだ。

 健康な人の腸には、善玉菌が多く棲み、腸内は酸性に保たれている。この酸が悪玉菌の増殖を抑え、腸内のバランスを保っている。

善玉菌を増やして腸の蠕動運動を活発にする

 ところが、何らかの原因で腸内環境が悪化すると、悪玉菌が増えて腸内はアルカリ性となり、普段は特に健康に影響を与えない日和見菌まで悪玉化して、腸内環境は悪化していく。

 アルカリ性にかたむいた腸内では、腐敗物がたまりやすく、ますます便秘もひどくなるという悪循環に陥ってしまう。そのような腸内環境のもとでは、便やオナラのにおいも臭くなる。

 便秘を解消するためには、腸内の善玉菌をいかに増やすかにかかっている。そこで、善玉菌である乳酸菌を多く含むヨーグルトを食べることで、腸内の善玉菌の割合が増え、おなかの中は酸性となり、それが腸の蠕動運動を刺激して便秘が解消されるというわけだ。

 実際、便秘を解消する効果の高い乳酸菌を含むヨーグルトを定期的に摂取することで、便秘がちだった人の便秘が解消されたという実験データは数多く存在する。

 便秘に悩まされるのは、男女で見ると圧倒的に女性に多い。男性と女性を比較すると、女性のほうが腸が長い傾向にあるため排便しづらいことや、腹筋や横隔膜など排泄に必要な筋肉が弱いといったことなどが、理由として考えられる。

 また、普段、体をあまり動かしていない人や、筋力の落ちた高齢者のなかにも便秘に悩まされる人が少なくない。そのような人たちにも、手軽においしく食べられるヨーグルトはおすすめだ。
効果的な株含む乳酸菌を毎日食べることが大切

 乳酸菌といっても、いろいろな種類があり、その効用も実に様々だ。効果的に便秘を解消したいのなら、便秘解消に効果の高い乳酸菌を含むヨーグルトを毎日食べることだ。

 いくら便秘解消に効果が高い乳酸菌を含むヨーグルトを食べたとはいえ、たとえば1度や2度では簡単に解消するものではない。我々の腸内環境は日々、変化している。食事の内容や体調、運動、睡眠などで腸内の悪玉菌が増えていくこともある。1度とった乳酸菌が体の中にずっと存在して、腸内で増え続けると安心してはいけない。そのために、毎日、継続的に食べていく必要があるのだ。

 また、ヨーグルトを食べるなら、乳酸菌が胃酸などに壊されないように、食後に食べた方が効果的であるともいわれている。もちろん、単独で食べても悪くはないが、しっかりした食事をとらなくても、フルーツや野菜など軽く何かを食べた後に食べるとよいだろう。ただし、あまり神経質になりすぎる必要はない。

 なお、便秘解消に効果があるとされている乳酸菌は、EC-12株、JEF01株、サーモフィラス菌1131株、BB536株、KW3110株、BE80株、SBT2055株(ガセリ菌SP株)、シロタ株、OS株、ブレーベ・ヤクルト株など数多くある。

 最近はパッケージなどに効用が書いてあるものも多いが、どんなヨーグルトを食べたらいいか迷ったときには、こんな菌が含まれているものを選ぶとよいだろう。

後藤利夫(ごとう・としお)
1988年 東京大学医学部卒業。1992年東京大学附属病院内科助手。現在、新宿大腸クリニック院長。「大腸がん撲滅」を目標に独自の無麻酔・無痛大腸内視鏡検査法を開発。大腸内視鏡40000件以上無事故の大腸内視鏡のマイスター医師。一般社団法人・食と健康協会顧問。著作に『あなたの知らない乳酸菌力』(小学館)、『その便秘こそ大腸ガンの黄信号』(祥伝社)、『腸イキイキ健康法』(主婦と生活社)、『腸をきれいにする特効法101』(主婦と生活社)、『腸いきいき健康ジュース』など多数。大腸がんのインターネット無料相談も実施中。
新宿大腸クリニック公式HP http://www.daicho-clinic.com

下剤は意味なし! 臨床内科専門医に聞く、便秘の原因はストレスかも

胃がキリキリと痛む、眠れない、吹き出物ができる……ストレスがたまると、さまざまなトラブルにみまわれます。「ストレスが原因で起こる不調のうち、若い女性に多いのが便秘です。腸は脳に次いで多くの神経が集まる器官で、ストレスの影響を大きく受けます」と話すのは、臨床内科専門医で、正木クリニック(大阪市生野区)の正木初美院長。詳しいお話を聞きました。

■緊張すると、自律神経の働きで便秘になる

―ストレスと便秘には、どのような関係があるのでしょうか。

正木医師 食べた物は消化・吸収されながら大腸まで届きます。大腸では水分や一部の栄養素が吸収され、残った食べ物のカスが「ぜん動運動」と呼ぶ収縮運動で集められて、固まりとなった便を肛門まで運びます。

このぜん動運動をコントロールしているのは、自律神経です。

自律神経は、心臓の拍動、呼吸、血圧、発汗、胃腸や腎臓など、意思とは関係なく体の機能を調整する神経です。活動時や興奮時に働く「交感神経」と、リラックス時に働く「副交感神経」の2つがバランスを取り合って、健康な状態を保つように働きます。

腸のぜん動運動は、副交感神経が優位のときに活発になります。ところが、ストレスや不安がある、また緊張しているときは交感神経のほうが優位になるため、ぜん動運動が弱まって便が運びづらくなるのです。こうして便秘になります。

―ストレスが腸の運動をさまたげるということですね。よくある症状でしょうか。

正木医師 誰にでも起こりえることです。緊張する場面や、旅行に出かけたときでも便秘をすることがあるでしょう。腸の動きは自律神経の影響を受けすいため、むしろ、いつも正常という人のほうが少ないでしょう。

ぐっすり眠った翌朝に快便であることが多いと思いますが、それはリラックスして副交感神経が優位に働いているからです。つまり、ストレスや緊張を避けて、リラックスしていると便秘にはなりにくいと言えます。

―症状が気になるときは、市販の便秘薬や下剤を服用すればいいのでしょうか。

正木医師 ストレスが原因の場合は、下剤を飲んでも対処療法に過ぎず、根本からの改善にはなりません。それどころか、自然なお通じが難しくなる、また、大腸が敏感になって過収縮して下痢をする、腹痛を繰り返すなどが起こりやすくなります。

薬を試す場合はまず、腸のぜん動運動を正常にするタイプを選びましょう。ただし、2週間以上症状が続く、症状がきつくて日常生活に支障をきたす場合は、消化器内科や胃腸科、内科、心療内科などの医療機関を受診してください。

■15分以上かけて、ゆっくりと朝食をとる

―自分でできる便秘改善法を教えてください。

正木医師 ストレスは自覚がないままに日常的にたまることがあります。まずはストレスがないかを自問自答し、思い当たる場合は原因と向き合って改善につとめましょう。

また、ストレスフルな状態が続くと、不眠や暴飲暴食など生活習慣が乱れやすくなります。そうすると、さらに自律神経のバランスが乱れて便秘が悪化するので、ライフスタイルを改善することが不可欠です。

―具体的に、どうすればいいのでしょうか。

正木医師 「栄養バランスがよい規則正しい食生活をする」、「十分な睡眠をとる」、「適度な運動をする」ようにします。

まず、15分以上かけてゆっくりと朝食をとりましょう。食事をすると、腸が動く「胃・結腸反射」と呼ぶ反応があり、これがもっとも強くなるのが朝ということがわかっています。朝は、起床して交感神経が優位に切り替わるタイミングですが、腸が活動することで副交感神経の働きが高まります。

また、適度な運動は、血行を促進して腸の働きを整えます。通勤時に歩く時間を増やす、休憩時や休日には少し長めに散歩をする、自宅ではゆるめのストレッチをするなど、軽い運動を毎日30分~1時間ほど取り入れて、習慣にしましょう。

■まとめ

ストレスや緊張があると、交感神経が活発になって腸のぜん動運動がさまたげられ、便秘をひきおこすことがわかりました。ストレスの改善につとめたうえで、適切な食事、睡眠、運動を心がけることが、ストレスが原因の便秘の改善につながるということです。

(岩田なつき/ユンブル)

取材協力・監修:正木初美氏。日本臨床内科医会専門医、大阪府内科医会理事、日本内科学会認定医、日本医師会認定スポーツ医、日本医師会認定産業医、正木クリニック院長。
正木クリニック:大阪府大阪市生野区桃谷2-18-9
https://www.facebook.com/masaki.clinic.osaka

専門医に聞け! Q&A 夕食の量を減らして便秘を改善

 Q:仕事柄夕食の時間が遅く、いつも食べ終わるのは10時頃です。量は割合に多いほうです。午前零時に就寝し、朝は7時に起きます。夕食が遅いせいでしょうか、朝になってもあまり便意を催しません。アドバイスをお願いします。なお、私はメタボ気味です。
(42歳・ITショップ勤務)

 A:遅い時間に夕食を摂ったり夜食を食べすぎたりすると、便秘になる人がいます。
 なぜ、便通が悪くなるのでしょうか。その理由はモチリンという消化管ホルモンにあります。
 モチリンは、胃腸を掃除し排便を促すホルモンです。一定時間、何も食べない状態が続くと、モチリンが分泌され始めます。
 普通、若い人で6時間、それよりも年上の人で8時間、何も食べない時間が続くと分泌が始まります。

 また、食べた量が多いと、分泌されるまでに時間が長くかかります。
 若い人や、中年になっても胃腸が丈夫な人は、夕食を夜遅い時間に食べたり、夜食を摂ったりしても、朝8時、9時にはモチリンが分泌され始め、排便が促されます。 ところが、中年以降で胃腸の働きが低下している人では、モチリンが分泌され始めるまで余計に時間がかかります。10時間や、それ以上かかるとも言われています。

 したがって、夜遅く夕食を摂ったり、夜食を食べたりすると、翌朝、出勤時間が迫っても、さらには出社してからも便意を催さないことがあるのです。 ご質問の方は、できればもう少し夕食の時間を早めたほうがよいでしよう。そして、食べる量を今よりも少なくしてみてください。食べる時間が今と同じでも、食べる量は必ず減らしてください。そうするだけでも便通の改善に効果があります。
 ご質問の方はメタボ気味とのことですが、夕食に限らず、食べすぎは便通を悪くする要因となります。1日の食事量を減らし、メタボの改善に努めましょう。なお、モチリンの分泌は食べると止まりますので、朝は食後ではなく、食前に排便するほうが十分に排泄されます。

山口康三氏(回生眼科院長)
自治医科大学卒業。眼科医、漢方内科医。食事、運動、睡眠などを改善する生活改善療法を指導し、眼科の病気や生活習慣病の治療に成果を挙げている。日本綜合医学会副会長。

痔の患者、半数は女性  恥ずかしがらず受診を

いぼ痔(じ)や切れ痔、痔瘻(じろう)など肛門の病気に苦しんでいる人は多い。しかし、家族や周囲はもちろん、薬剤師や医師にもなかなか相談しにくい面があり、特に女性の場合は抵抗感が強いようだ。肛門関連の疾患を専門とする「日本臨床肛門病学会」理事長で、東京・銀座で専門クリニックを開業している岩垂純一氏は「現在、このクリニックを訪れる患者は男性と女性が半々だ」と指摘した上で、「痔瘻のように手術が必要な場合もあるし、まれにがんが隠れていることもある。重症化する前にぜひ、専門医に診てもらってほしい」と呼び掛けている。

痔瘻は手術が必要

 「(いぼ痔や切れ痔でも)重症化し痛みが激しくなって初めて治療を受けようと思い、受診する医療機関を探す患者も少なくない。このため、症状に苦しんでいても、治療に至らないケースもある」。どうにか治療を受ける決断をしても、肛門自体が機能と構造の両面で非常にデリケートな臓器であることを忘れてはならない。岩垂理事長は「十分な専門知識と経験を持つ専門医の治療を受ける必要があり、病院選びは大切だ」と強調する。

 痔には次のような種類がある。強い負荷を受けた肛門の内側に腫れが生じる「痔核(じかく)」(いぼ痔)。硬い便や強い下痢の圧力で肛門に裂傷が生じる「裂肛」(切れ痔)。肛門内側のくぼみに細菌が入り込んで感染し中にうみがたまる「肛門周囲膿瘍(のうよう)」に始まり、肛門内部から肛門の外側までうみの管が生じる「痔瘻(じろう)」に大別される。

 最も重症なのは痔瘻で、強い痛みを伴うため、比較的早めに受診する患者が多いという。治療は、原則として手術になる。「肛門内部から外側までの管を切り開けば痔瘻自体は治る。ただし、肛門は便意を感じたり、排便を制御したりするための非常に敏感な感覚器官でもある。手術によってこうした機能を低下させてしまうと、患者は大きな問題を抱えてしまう。十分に経験を積んだ専門医による執刀が望ましい」と岩垂理事長は話す。

生活習慣、大きく影響

 一方、痔核や裂肛は一時的に症状が出ても、自然に回復したり、薬局で自由に購入できる薬で治療したりすることも可能だ。ただ、岩垂理事長は「確率は低いが、痔核と思っていたら直腸や肛門のがんだった、という事例もある。一度は専門医の診察を受け、他の怖い病気でないことを確認してもらいたい。その後は、かかりつけ医に相談したり、市販の治療薬で対応したり、患者側の都合で選んでもよい」とアドバイスする。

 そうはいっても、痔核や裂肛は、運動不足や食物繊維の不足などの食生活の偏りなど生活習慣の影響を大きく受ける。対症療法にとどまっていると、一時的に原因となる慢性の便秘や下痢などの症状が改善したとしても、再発を繰り返す恐れがある。
 「最も良い方法は、専門医の指導を受けながら偏りのない食生活や定期的な運動を心がけるなどの生活習慣を改善することだ。ただ、治療薬メーカーのホームページなどでも同様の知識は得られるので、専門医にかからなくても何とか対応している人もいるだろう」。岩垂理事長はこう分析する。

少ない肛門専門医

 患者側にとって困る問題もある。以前は認められていた「肛門科」を看板に明記することが認められなくなったことだ。「肛門内科」「肛門外科」は標榜(ひょうぼう)できるが、内科と外科の両面を持つ疾患だけで、なかなか分かりにくい。さらに、標榜すること自体は医師免許があれば、どの科でもできるという事情もある。患者の頼りになるのは、一定の経験を積んだ医師に認められる専門医資格だろう。これまで肛門関連の専門医は「大腸肛門病学会」に集まっていた。しかし、同学会の会員の多くは大腸関連の疾患を専門としており、肛門関連の専門とするのは1割超にすぎないという。
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日本臨床肛門病学会HPで情報

 岩垂理事長は「大腸肛門病専門医だと思って受診しても、その医師が大腸がんや大腸内視鏡を専門としている可能性もある」と危惧。より肛門関連疾患に特化した専門医を育成するため、研究会を経て2016年に「日本臨床肛門病学会」を設立した。18年から独自の専門医制度として「日本臨床肛門病学会 技能認定制度」を始めている。同学会はホームページ(http://plaza.umin.ac.jp/~rinkoken/)で、都道府県別で会員名と所属医療機関を公開。患者自身が身近な専門医を探すための情報を提供している。(喜多壮太郎・鈴木豊)

女性に多い「切れ痔」対策 手術より便通コントロール大切

女性に多い肛門の病気「切れ痔と便秘」について、チクバ外科・胃腸科・肛門科病院(倉敷市)の竹馬彰理事長に寄稿してもらった。今回から5回にわたって特に女性に多い「相談しにくいおしりの話」をしてみたいと思います。第1回は「切れ痔(じ)」です。病名は「裂肛」です。

 多くの方が1度や2度ひどい便秘になって便が出た後肛門が痛くなったり出血したりしたことはあると思います。特に女性には便秘で困るという方が多いと思います。切れ痔は例えて言うならけがのようなものです。大きな便や硬い便が出た時に肛門が切れてしまうのはある意味しようがありません。まずは便秘にならないように気をつけることが一番です。たまたま切れてしまい痛みがつらい場合には軟膏(なんこう、特に注入するタイプ)を使うと良いでしょう。

 それでも便秘気味でしょっちゅう切れて痛くなる場合は酸化マグネシウムなどの軟便剤や緩下剤の力を借りて便を軟らかめにして軟膏を用いれば多くの場合傷は治っていきます。しかし、あまり頻回に切れ痔を繰り返していると次第に傷が治りにくくなり慢性化してきます。図にお示ししているのはその慢性化した「切れ痔」です。

 まず切れ痔の傷が慢性化すると傷が深く、硬くなって「肛門潰瘍」という状態になります。常に傷の奥に肛門括約筋という筋肉が露出した状態になるので便が出るたびにかなり痛みを感じます。そしてさらに繰り返していると傷の外側が腫れて「みはりイボ」といういぼ痔のような腫れが出てきます。肛門の外が腫れて出っ張ってくるので「いぼ痔」だと思っている方も多いです。

 また傷の内側が腫れて肛門のなかに「肛門ポリープ」ができてくることもあります。大きくなると排便の時に肛門の外に出てくるのでこれも「いぼ痔」と思ってらっしゃる方も多いです。このような「慢性裂肛」の状態になってくると日常生活でも何かとうっとうしく排便のたびに痛みを感じる場合も多くなってきます。「慢性裂肛」でも多くの場合は便通をコントロールし軟膏を用いることで自覚症状は楽になることが多いですが、痛みが排便後30分以上続くとか出血も多くなったとかいう場合には手術をしたほうが楽になることも多いです。

 手術にはいくつか方法がありますが女性の場合はほとんどが潰瘍化し硬くなった傷を切除し手術時に肛門を指で若干広げるように伸ばすことで十分です。あとは手術でできた傷に皮膚が張り治ってくるのを待つことになります。おおよそ1カ月ぐらいで傷は治ってきます。ただし、切れ痔の場合手術をしたからといって二度と切れなくなるわけではありません。

 冒頭にも申し上げたようにけがと同じですから硬い便や大きい便が出るとまた切れてしまうことはあります。手術後の便通のコントロールが大事です。 ですから切れ痔の場合にはよほど慢性化するとか症状がつらい場合以外には安易には手術をお勧めしないようにしています。日頃のケアが大事ということです。

 次回は「妊娠・出産にまつわるおしりの話」をしてみたいと思います。

 チクバ外科・胃腸科・肛門科病院(086―485―1755)

 ちくば・あきら 倉敷天城高、香川医科大(現・香川大医学部)卒。栃木県立がんセンター、恵佑会札幌病院を経て、1992年、チクバ外科・胃腸科・肛門科病院に勤務。2012年8月から現職。日本大腸肛門病学会指導医、外科専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本医師会認定産業医。53歳。

専門医に聞け! Q&A 便秘にならない生活習慣

 Q:便秘がちです。朝、自宅で排便しないのが普通になっています。よく食べますが、その割に便の量は少ないように思います。また、かなりの肥満です。どうすれば便秘が解消できるでしょうか。
(28歳・プログラマー)

 A:慢性便秘にはさまざまな要因が関係しています。ご質問の方の場合、食事の内容はどうでしょうか。排便は食事に大きく左右されます。麺類や丼もの、肉などが中心で野菜が少ない食事は、食物繊維が不足するので、腸の蠕動運動が低下し、便秘になりやすくなります。食物繊維が多い食品は野菜、豆類、穀類などです。ところが、野菜を食べさえすれば便通がよくなると思っている人がいます。しかし実際は、野菜ばかり食べ、穀類を食べないと便通はさほどよくなりません。

 穀類、つまり米のごはんを一緒に食べると、便通はよくなります。精白した米にも食物繊維は含まれます。また、炊いた米は水分も含まれています。こういったことから、便通をよくします。米は胚芽や糠の部分に食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富です。そのことを考えると、精白米より玄米や胚芽米のほうがよいのですが、嗜好の問題もあります。無理に玄米や胚芽米にしなくてもかまいません。

●要因一つ一つに対処を
 食品では他に、ヨーグルトには腸内環境を整え、排便を促進する効果があります。
 食事に関しては、食べ過ぎは便秘になりやすい傾向があります。断食を行うと、便通がよくなるといわれています。ご質問の方は、食事の量を減らしてみるとよいでしょう。また、夜遅い食事や夜食は翌朝の排便を抑えるので、なるべくしないようにしたいもの。

 この他、運動不足も腸の働きを低下させ、便秘の原因になります。足の指や裏を揉むことも、腸の動きを促す効果があります。ストレスや睡眠不足も要因の一つです。以上のこと一つ一つに対処してみましょう。その上で、朝の排便を習慣づけることが大事です。排便をもよおさなくても、とにかくトイレに行って座りましょう。そういう習慣と、それができる環境をつくりましょう。

今井一彰氏(みらいクリニック院長)
山口大学医学部卒業。東洋医学などさまざまな医療を駆使し、薬を使わずに体を治していくという独自の観点に立って治療を行う。日本初の靴下外来も設置。

人にはなかなか聞けない。見張りイボとイボ痔の違い

いぼ痔とは

「痔」は、肛門周辺の病気の総称なので、さまざまな種類のものがありますが、男女ともに、もっとも多いのが「いぼ痔(痔核)」です。

私たちは、ふだん意識をしていなくても、肛門から便が漏れ出たりすることはありません。これは、肛門の周囲を筋肉が取り囲んでおり、排便をするとき以外は、肛門を閉じているからです。しかし筋肉だけでは、肛門をぴったりと閉じることができないので、肛門とその奥にある直腸のつなぎ目周辺には、毛細血管が網目状に集まった「静脈叢(じょうみゃくそう)」という組織があり、隙間を埋めるクッションの役割をしています。いぼ痔とは、排便時のいきみなどによって、この静脈叢がうっ血し、腫れ上がった状態のことです。

いぼ痔の種類

肛門と直腸のつなぎ目は、ギザギザした歯のような形をしていることから「歯状線」と呼ばれています。いぼ痔の「いぼ」ができる場所が、この歯状線よりも直腸側のものを「内痔核」、歯状線よりも肛門側のものを「外痔核」といいます。

内痔核

内痔核は、自律神経に支配されていて、知覚神経がない直腸粘膜が膨らんでできるので、痛みはありません。しかし、直腸粘膜はやわらかいので、排便のときに、便にこすられて傷つき、出血しやすいという特徴があります。また、いぼが大きくなってくると、いきんだときに、肛門から飛び出すようになるのも厄介です。飛び出したいぼは、排便が終われば自然と中に引っ込みますが、症状が進むに連れて、指で押し込まないと戻らなくなり、最終的には、常に飛び出した状態になってしまいます。

外痔核

外痔核は、知覚神経が通っている肛門側の皮膚にできるので、ほとんどの場合、痛みをともないます。特に肛門周辺に、豆粒大の大きさの血栓ができる「血栓性外痔核」になると、排便時やスポーツなどでいきんだときに、激しい痛みを感じます。

見張りいぼとは

痔に関連するいぼには、もう1つ「見張りいぼ」というものもあります。痔によってできるいぼなので、いぼ痔が原因だと思うかもしれませんが、見張りいぼは、「切れ痔(裂肛)」によってできるいぼです。

切れ痔は、便秘などでかたくなった便を無理にいきんで出したときに、歯状線の外側にある肛門の皮膚が切れたり、裂けたりすることで起こります。切れ痔になっても、出血はそれほど多くはありませんが、排便で便が傷口を通るたびに、激しい痛みを感じます。このため、排便を我慢してしまい、余計に便秘になって、便が硬くなるという悪循環に陥ることがあるのです。

すると、排便のたびに、傷口が深く、大きくえぐれていくので、そこに便が溜まりやすくなり、細菌感染や炎症を起こしてできるのが「見張りいぼ」という突起です。

炎症性腸疾患が急増中 早期に発見するための2つのポイント

粘液の混ざる血便(粘血便)、下痢、腹痛、腹部不快感、倦怠感などが繰り返し起こるようなら、炎症性腸疾患かもしれない。北里大学北里研究所病院炎症性腸疾患先進治療センター長の日比紀文医師に聞いた。

 炎症性腸疾患は腸管に繰り返し炎症を起こす疾患の総称。主にクローン病と潰瘍性大腸炎だ。

「患者数は急激に増加しており、平成25年度末時点で合計約21万人。かつては“非常にまれ”という認識でしたが、日常診療でも遭遇する疾患になり、希少疾患とは言えなくなりました」

 ところが、一般的には炎症性腸疾患についてまだ知られていない。下痢や腹痛などはさまざまな消化器疾患で見られるため、専門医ですら感染症や過敏性腸症候群の下痢型と間違えるケースもある。患者自身が「腹痛で病院に行くほどではない」などと考え、受診しないことも珍しくない。

「大腸内視鏡検査で腸内をチェックすると、炎症性腸疾患の特徴的な所見が認められるため、確定診断に至ります」

 もし粘血便や腹痛を頻発するようなら、病院で一度検査を受けるべき。なぜなら近年、炎症性腸疾患の治療の進歩が著しいからだ。

「炎症性腸疾患は難治性疾患で、治療法が少なく治らないとされてきました。腹痛や下痢などで欠勤の割合が非患者より有意に高く、患者のキャリアプランや教育プランに影響を及ぼす可能性があった。しかし2000年以降の治療法の進歩で、炎症性腸疾患は難治性疾患ではなくなりつつあります」

 炎症を抑える治療を速やかに始めれば、比較的短い期間で寛解(症状が一時的または継続的に治ったようになる)に至り、長期間維持できるようになったのだ。

 炎症性腸疾患は、遺伝的素因、腸内細菌、環境因子などが原因で腸管粘膜に免疫異常が起こり、再燃(寛解した後に炎症再発)や増悪(症状悪化)に至る。

■2000年以降は治療が大きく進歩

 以前の治療の目標は炎症症状を抑制することで、成果はあまり得られなかった。ところが00年以降、免疫抑制主体の治療に変わり、前述のように、難治性疾患ではなくなった。炎症が完全に抑えられ、無症状となることも多くなった。

「炎症性腸疾患は、細菌やウイルスなどに刺激されて免疫反応が働き、炎症が起こると考えられています。そして腸のバリアーが破れ、炎症がますます起こり、免疫担当細胞から炎症性の物質が産生され、悪循環に至る。これを止めるには、一つの炎症性物質を抑制すればいい。00年以降、TNFαという物質を抑制する治療法が画期的な効果を発揮し、注目されるようになりました」

 TNFαなどの炎症物質を抑制する薬(生物学的製剤)を含め、炎症性腸疾患の新薬は00~17年に6種類登場。今年は2つの薬が承認される見通しだ。

 これらの薬によって「炎症性腸疾患であっても、キャリアプランや教育プランに影響を及ぼさずに済む」ことが可能になったのだが、残念ながら完治するわけではない。

「薬をやめると再燃するリスクが高くなることはわかっています。量を減らすなどは場合によっては可能ですが、基本的にはずっと飲み続けることになります」しかしそれでも、治療が大きく前進したことは確か。私たちが知っておくべきなのは、まずは早期発見・早期治療につながる症状を見逃さない、ということだ。
自宅で簡単ケラチントリートメント
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