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これが私の快眠術! 働く女子が実践する、ぐっすり眠る方法4つ


人間の三大欲求の一つ「睡眠欲」、あなたはこの欲求をきちんと満たせているでしょうか? 

良い睡眠というのは、何も睡眠時間が長いことではありません。次の日、爽やかに目覚めるための快眠。それを得るために働く女子たちはどんな工夫をしているのか、教えてもらいました。

■部屋の照明を落とす

・「なるべく暗くする。カーテン等もきっちり閉める」(33歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)

・「間接照明でだんだん消える」(29歳/機械・精密機器/事務系専門職)

・「遮光カーテンとアイマスク、耳栓をする。ネットで見て試してみたら快眠出来たので」(25歳/不動産/事務系専門職)

・「部屋の明かりを真っ暗にする」(22歳/医薬品・化粧品/秘書・アシスタント職)

・「とにかく真っ暗にする。全てのスイッチを消して明かりのない状態にする」(32歳/生保・損保/秘書・アシスタント職)

・「寝る数分前から、部屋を暗めにしておく」(27歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)

人の脳は、明るさを感じると「覚醒状態にならなければ!」と考えるそうです。明かりを落として身体と脳に「もう寝るよ」ときちんと伝えるのは効果的なのでしょう。

■寝具にこだわる!

・「羽毛布団。冬でもあったかい」(31歳/学校・教育関連/営業職)

・「ベッドを高くても体に合うのを使っています。するとぐっすり眠れます」(25歳/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)

・「実家のベッド、布団をそのまま持ってきた」(25歳/金属・鉄鋼・化学/営業職)

・「肌触りの良い寝具を揃えること」(31歳/小売店/秘書・アシスタント職)

寝具はとても重要なものですね! 枕やマットレスがあっていないと、眠りに落ちることまではできても、腰痛などを引き起こす原因になります。自分の身体に合った寝具を選びたいもの。

■体を温める

・「冬はとにかく身体が暖かい状態で寝るようにしている。夏場もエアコンを我慢するなど無理はしない」(32歳/その他/クリエイティブ職)

・「寝る前にお風呂にゆっくり入る。体が温まると安眠出来ます」(31歳/学校・教育関連/専門職)

・「眠る直前にお風呂に入って、温かい身体で布団に入る」(26歳/団体・公益法人・官公庁/その他)

・「毎晩湯船につかること」(28歳/機械・精密機器/技術職)

身体を温めると、誰しもウトウトとしてしまいます。特に冬場は身体の奥からしっかり温めて、お布団の中へ潜り込みたいですね。

■好きなものに囲まれて

・「好きなもの心地の良いものお気に入りに囲まれる人の気配をシャットアウト」(30歳/学校・教育関連/事務系専門職)

・「ぬいぐるみに囲まれてモフモフの中寝る」(25歳/運輸・倉庫/営業職)

・「一人で寝るのは寂しいので、ぬいぐるみと一緒に寝る」(24歳/マスコミ・広告/秘書・アシスタント職)

好きなもの、あると落ち着くものをそばに置いておくと、心理的に緊張状態がほぐれて、快眠、安眠へと繋がるでしょう。

女子たちが実践している快眠術、いかがでしたか? 人によって、様々なこだわりのポイントがあるんですね。「最近よく眠れてないなぁ」と感じている人、ぜひ上記の意見を参考に、あなたに合った快眠術を見つけましょう。

睡眠薬 非BZD系の「マイスリー」「アモバン」などが主流に FC2 Analyzer


日本人は眠れないとき、睡眠薬よりも酒を飲む割合が高いとされる。しかし、現在主流となっている睡眠薬は安全性も高く、正しい知識と医師の指導があれば、不眠の解消に大きな力となるはずだ。

 ひと口に睡眠薬といっても、市販されているものと病院で処方されるものとでは、成分が違う。例えば代表的な市販睡眠薬「ドリエル」の主成分は、風邪薬などに使われている抗ヒスタミン薬。

眠気を起こす副作用を利用するもので、一過性の不眠には有効だが、慢性的に使うと耐性ができ、かえって不眠症状がひどくなることもあるという。

「世界でも日本人ほど不眠で病院にこない国民はいません。寝酒や市販睡眠薬に頼るよりも、病院で医師の診断を受け、症状に合った睡眠薬を処方してもらう方がずっと安全です」(久留米大学医学部精神医学講座教授・内村直尚氏)

 現在、病院で処方される睡眠薬の多くは「ベンゾジアゼピン(BZD)受容体作動薬」と呼ばれるもの。大脳辺縁系にある受容体と結合し、脳の興奮を静めることで眠りやすくする。

 このタイプはさらに2つの種類に分けられる。ひとつは以前からある「BZD系」で、睡眠鎮静作用に関わる受容体と筋弛緩や抗不安に関連する受容体の両方に結合する。

「代表格は『ハルシオン』で、たしかによく効きますが、健忘や筋弛緩などの副作用が強い。最近では置いていないクリニックも増えてきています」(内村氏)

 そこで現在、主流になっているのが、より新しい「非BZD系」の睡眠薬。睡眠鎮静作用の受容体にだけ結合するため、副作用が軽減されるメリットがある。近年よく処方される「マイスリー」「アモバン」「ルネスタ」はこのタイプの睡眠薬だ。

 睡眠薬には効果が続く時間によって、「超短期時間型」「短期時間型」「中間型」「長時間型」の4つのタイプがある。寝つけない入眠障害には超短期型や短期型、夜中に何度も目が醒める中途覚醒には中間型や長時間型が有効。

ただし、不眠症で受診する人は入眠障害を訴えることが多いため、超短期型の睡眠薬が処方されることが多い。「ルネスタ」は、半減期(薬の血中濃度が半減するまでの時間)が5時間と少し長く、中途覚醒にも効果があるという。

 2010年には、これらとは効き方のメカニズムが異なる「ロゼレム」も発売された。体内時計の中核にある受容体に働きかけることで、睡眠と覚醒のリズムを整える「メラトニン受容体作動薬」と呼ばれるタイプだ。

「ロゼレムは副作用が少なく安全性がより高いのが特徴。とくに高齢者の場合、加齢によるメラトニンの減少で、昼夜の逆転が起きたり睡眠リズムが狂いやすいので、この薬は効果的です。

ただし、効果が出るには最低でも1週間以上は飲み続ける必要があります」

 選択肢も拡がり、安全性も高くなった睡眠薬。眠れずに寝酒に頼っているという人は、一度医師に相談してみてはいかがだろう。

「塩分量だけを変えて、味や調理法は今まで通り」という画期的な「減塩水」を考案した、料理家で栄養士の小田真規子さんが料理監修を行ったレシピブック『ラクうま! 減塩水レシピ』(宝島社)のプレスセミナー(2015年4月17日スタジオナッツ)へ行ってきました。 「減塩水」はどのような調味料で、どのように活用できるのか?についてレポートします。 ◆一番しょっぱく感じるのは、塩分15%の醤油、塩分13%の味噌、12%の塩水、2%の塩水、の中ではどれ? 壇上に、用意されていたのが、4つの小さな透明のコップに、塩分15%の醤油、塩分13%の味噌、12%の塩水、2%の塩水、が入ったものでした。 濃度から見れば、15%の醤油が一番しょっぱそうに思いましたが、なんと、濃度が低めの12%の塩水が一番しょっぱい。 なぜかというと、醤油や味噌は麹を発酵しているので、甘味や風味もあって、塩気が弱まって感じるのだそう。そして、2%の塩水ですが、これもしっかりと塩気を感じました。 海に行くと、「海水飲んじゃった!しょっぱい!」と言いますが、海水の塩分濃度は3.4%ほどです。ちなみに人間の生体の塩分濃度は0.9%なのです。 普段の調理で、塩、醤油、味噌と調味料を使っていると、いつの間にか海水よりもしょっぱい味付けになっていたんだな、ということが分かります。 ◆プロの料理家でも一番難しい調味料の計量が、「塩」 レシピでは、塩はだいたい「小さじ1/2」や「ひとつまみ」といった表現が多く、目分量で入れてしまい、人によって変わってしまいます。 小田さんも、「塩は液体と違って非常に計りづらい。ほんのちょっとの計量ミスで味の差が出てしまう、難しい調味料」と話していました。 一時、塩ブームで岩塩や精製していない塩がたくさん出回っていましたが、粒の大きさや精製度合いでも濃さが変わってきてしまいます。「減塩水」を作る場合は、精製塩を利用することがおすすめ。 「減塩水」とは、あらかじめ塩を水に溶かした塩水のことです。下味付け用と、仕上げ用の2種類を使い分けます。作り方は精製塩を計量スケールで正確に測るだけでとっても簡単。 ・濃い減塩水の12% 下味付け用  精製塩12gと水100ccをプラスチックの保存容器に入れてよく振る ・薄い減塩水6% 仕上げ用  精製塩6gと水300ccをプラスチックの保存容器に入れてよく振る 12%の濃い減塩水を用いることで、小さじ1で0.6gの塩分になり、1g以下の塩分を計ることが可能になるのです。6%の薄い減塩水は小さじ1で0.1gの塩分になります。 ◆日本の食卓になじみのある豚汁、ポテトサラダ、さばの味噌煮など4品を実演 お肉やお魚に塩を振りますが、一箇所に固まってしまったり、なかなか染みこまず、思ったよりもたくさん使っていて気になることはありませんか?液体状の塩である「減塩水」を下味に使えば、まんべんなく広がり、染み込みやすいのです。 さばの味噌は、さばに濃い減塩水をからめて染みこむまでそのままに。魚の臭みを取るために濃い減塩水が染みこんださばをボールに入れ、熱湯を縁に沿わせて静かに入れて1分待ちます。 その間に作るタレに薄い減塩水を使います。ボウルからさばをすくい、冷水の中でそっと汚れを落として水気をふき、タレと一緒に煮立たせます。 塩分量は合計で1人あたり1.4gですが、試食すると、しっかり味が付いていました。これで、通常の調理より2.3gも塩分を減らすことができます。 その他、豚汁は薄い減塩水の方だけ使って1.9g減塩、ポテトサラダも薄い減塩水の方だけ使って0.6g減塩。どれも、見た目には減塩しているとは思えず、香り良く食欲がそそられました。 レシピ本にはコロッケ、ハンバーグ、ほうれん草のゴマ和え、親子丼など日本の食卓になじみのあるメニューが掲載されています。「いつもと変わらないことが減塩を長続きさせるコツ」と小田さんは話していました。 過熱しても味が変わらないのがの良いところ。 「減塩水」を用いて「塩をコントロールする」ことで、簡単に減塩ができます。今年の健康診断に向けて、「減塩水」を日々の料理に取り入れてみてはいかがでしょうか。


■日本人の性 どこからどこへ

 女性の身体は生殖年齢の間、月経という多大なエネルギーを要する精妙な働きを、休みなく続けている。それをするだけの性エネルギーを、女性の身体はマグマのように内蔵している。

ひとたび妊娠すれば、一人の赤ん坊を9カ月のうちに体内で育てて産みだすことのできるエネルギーなのだから、そのマグマの力がいかに大きいか、想像できよう。

 一方男性は、30代で性的に枯れてしまう人もいれば、80歳で子供を作る人もいて、その性エネルギーは生活の仕方で大きく個人差が出る。

女性という性は、パートナーの有無、性生活の有無などに関わらず、月経を維持するために性エネルギーが一定以下に下がらないのに対し、男性は性エネルギーを使わないと、廃用性萎縮で衰弱してしまうことがある。

 このように仕組みの異なる男女それぞれが、性エネルギーをどのように生かして、はつらつと生きていくかは大きな課題である。

現代女性には性エネルギーの余り現象がしばしば見られ、心身の不調につながっていることも多い。男女双方が、よく考えたい問題だ。

 ◆不眠の解消につながるセックス

 現代人には不眠が増えている。これは環境的な要因などさまざまな原因が考えられるが、性エネルギーのあり方も密に関わっている。

そもそも、人は飢餓状態になりエネルギーが少なくなると、うとうとと寝てばかりいるようになる。末期患者も、栄養状態を落としていくと、苦しまずに眠るように亡くなるそうだ。

ホントに疲れが吹き飛ぶ正しい昼寝のやり方「起きてから6時間から8時間後に昼寝する


仕事中や勉強中、どうしても眠気が襲ってきた場合はいっそうのこと寝てしまったほうが良いとよく言われます。

パワーナップとも呼ばれる昼寝は短い時間でも疲れを取り去り、目覚めた後はより効率的に仕事に取り組めるのです。

そこで昼寝をする際にその効果を最大限アップするためのいくつかのコツを専門家が海外サイトio9でアドバイスしています。

●起きてから6時間から8時間後に昼寝する
人が眠くなるタイミングにはさまざまありますが、だいたい6時間から8時間で再び睡魔が
襲ってくるのはよくあることなのだそうです。
昼寝の時間をこの時間帯にスケジューリングすると、すっきりと疲れが取れます。

●昼寝の長さはいろいろ
重要な仕事が立て込んでいたりする場合は、そんなに長い間昼寝を取れません。

そのため短いものから長いものまでタイミングよく起きられると言われている昼寝の時間を紹介します。

6分、10~20分、25.8分、45分、60分、90分の6パターンです。

25.8分の昼寝はNASAが生み出した昼寝方法で、この時間は起きたあとの活動状況が飛躍的にアップする時間なのだとか。

上記の法則をあなたのパワーナップに取り入れて、リズムのある1日を過ごせるようにしてみましょう。

きっと毎日こなす仕事量や勉強にも変化が訪れます。

1時間睡眠時間を増やすことで平均年収16%の収入増につながる―調査結果


今抱えているプロジェクトを成功させるために睡眠時間を削ってでも準備する。或いは十分な準備のために睡眠時間が取れない。という状況に陥っていませんか。

仕事で成功を収めるためにまずはしっかり質のいい睡眠を取りましょう。と言われても、そんな時間は無いって思いますよね。でも、成功の秘訣は十分な睡眠だという研究結果がでているのです。

カリフォルニア大学サンディエゴ調査チームが1時間睡眠時間を増やすことで平均年収16%の収入増につながるという睡眠時間と所得には関連があるという研究報告を行いました。

その内容は2013年にニューヨークのロチェスター医療大学センターが発表した脳には脳細胞にたまった老廃物を流す「脳脊髄液」があり、その流れは眠っているときのほうが起きているときよりもより多く、より速く流れているという内容に基づいたもの。

つまり、睡眠はこの老廃物を取り除く活動が活発に行われるとても大切な時間なのです。

睡眠時間を削るということはこの老廃物を脳内に貯めていっているようなものでその表れとして睡眠不足が続くと機嫌が悪くなったり、判断力が鈍ったりすることを実感している人は多いのではないでしょうか。

スリーマイル島原子力発電所事故やスペースシャトルチャレンジャー号事故も睡眠不足が原因と言われるくらい睡眠不足は事故を招く原因にもなるのです。

これからは睡眠中の脳内の働きを知って、老廃物の少ないスッキリした脳で仕事に向かい、成功させたい仕事を抱えているときほど十分な睡眠を取るように心がけてはいかがでしょうか。

参考:Why A Good Night's Sleep Is The Secret To Successhttp://www.huffingtonpost.com/2015/02/21/sleep-work-success_n_6645442.html?utm_hp_ref=@sleep123

睡眠改善をするなら!ぐっすり眠るための「食生活」があった


●春は睡眠を改善するチャンス

春めいた気候が増えてくる3月。体も春支度を始める頃になりました。

睡眠と関わりの深い4つの環境因子と言えば、「温度」「湿度」「光」「音」。春は、「温度と湿度」が眠りに最適な気候なので、良質な睡眠習慣を作るには、春が最適な季節です。是非、この季節に睡眠を見直してみませんか?

●睡眠とかかわりの深い食事

睡眠と食事。別物のように思われるこの2つは、非常に深く関わっており、一方が乱れれば他方も乱れてしまうほどです。その結果、どちらが乱れても、健康や美容への影響も大きく現れてきます。

では、良質な睡眠をとるためには、どのような食事をすれば良いのでしょうか。食事のポイントはいろいろあるのですが、特に大きく影響が出てくるのは朝食と夕食。睡眠改善インストラクターであり、管理栄養士としての私は、特に「朝食」に注目しています。

朝食で良質なたんぱく質をしっかり摂ることで、睡眠を誘発するメラトニンの材料を生成することが出来ます。

また、睡眠中にはたくさんのエネルギーを消費していますので、朝起きた時はエネルギーが空っぽの状態。

朝食を食べることで、脳のエネルギー源や体を動かすためのエネルギー源を得ることが出来、午前中からシャキッと目覚めて仕事や勉強の効率も上がります。

また、眠っている間に「便」が作られています。空っぽになった胃に朝食をとることで、便意が刺激され、便秘を予防することも出来ます。便秘は美容の大敵です。キレイな腸にするためにも朝食は大切なのです

●良質な眠りのために「朝食」で食べたいもの

(1)「主食」をしっかり食べよう
食材:ご飯、パン、麺類
理由:朝起きた時はエネルギーが空っぽの状態。脳を目覚めさせ、活動のエネルギーを補給するためにも、エネルギー源となる主食をしっかり摂りましょう。

(2)主菜に「良質なたんぱく質」をとろう
食材:魚、肉、卵、大豆製品
理由:良質なたんぱく質に含まれるトリプトファンが様々な過程を経て眠りのホルモンといわれているメラトニンになります。ご飯に納豆、卵かけごはん、トーストにスクランブルエッグなどでもOKです。

(3)「野菜」も忘れずに食べよう
理由:代謝に関わるビタミン・ミネラルの補給になる上に、食物繊維を摂ることで排便を促してくれます。サラダ、カットトマト、お浸し、茹で野菜等、前日の夜から用意しておくと朝食の準備が楽ですよ。

(4)果物もお勧めです
理由:果物はすばやいエネルギー源になる上に、食物繊維が豊富なため排便も促されます。果物でビタミン・ミネラルが豊富な水分補給になることも嬉しいですね。

朝食を頂く事で食事のリズムも整い、1日の活力となり、生活のリズムも整ってきます。生活のリズムが整うことで、睡眠のリズムもとりやすくなり、その結果、良質な眠りに繋がりますよ。そして、朝、起きた時は朝日を浴びるようにしましょう。

朝日を浴びた14時間後にメラトニンが分泌されると言われています。是非、この春は朝食習慣をつけて、良質な睡眠をとりましょう。今よりもっと美しく健康的な日々を迎えることが出来ます。

短時間なのに“グッスリ睡眠術”5選


仕事も勉強も、早い時間に切り上げられたら良いのですが、そうもいかないのがこの世の中。ましてや、SNSやLINEを使った友人との交流や、ついつい見入ってしまう夜中の番組など、どうしても寝るのが遅くなってしまいます。

しかし、同じような生活をしているはずなのに、何故かいつも朝からスッキリしている人がいます。それは、どうやら短時間でグッスリ眠れる睡眠術を習得しているからのようです。

果たして、その睡眠術とはどのようなものでしょう?効果的な方法を5つ選りすぐってご紹介します。

1.自分に最適なベッドメイキングを行う

「どうせ夜遅く寝て朝早く起きなきゃいけないんだから、グチャグチャのベッドでも寝ちゃえば一緒」なんて毎日だと、せっかくもっと上げられるはずの睡眠の質を、グーンと下げてしまいます。お布団はキレイに整えてから眠りましょう。

シーツを整えて、布団を掛け直し、枕カバーを変えるだけで空気がフンワリ行き渡り、ビックリするほど布団に入ったときの心地良さが違うのでお試しください。

また、この行為は「睡眠導入」の効果があり、睡眠へとつながる自律神経の切り替えに役立ちます。

尚、皮脂を好むダニが発生しやすい枕カバーはこまめに変えましょう。タオルならより洗濯しやすいので、枕カバーの上にはタオルをかけることがオススメです。

2.お風呂に入ってから体温を下げて寝る

「もう夜遅いから、お風呂に入っている時間がもったいない!すぐに寝よう」という考えは、むしろ“もったいない”かもしれません。

人間がスムーズに睡眠に入っていくには、体温を下げる必要があります。それによって、眠気を感じるからです。そのために効果的な行動は、「お風呂に入る」こと。

「え?お風呂に入ったら体を温めるんじゃないの?」と思ってしまいますよね。もちろん、その通りです。

しかし、入浴でしっかり体を温めると体温が上がるので、発汗作用が働きます。それによって、効果的に体温が下がっていきます。入浴後、だいたい30分以内に布団に入ることがグッスリ睡眠のためのベストなタイミングです。

尚、それ以上早すぎても体が熱すぎて、遅すぎても湯冷めして逆効果になるのでご注意を。
 
3.パジャマなどの寝間着に着替えて寝る

お風呂に入った後、清潔なパジャマに袖を通す心地良さを知った人は、もう、その行動がないとスムーズに眠れなくなってしまうとのこと。

その理由は、起きていた状態から、寝る状態へ移行する、気持ちの切り替えをしやすくなるから。つまり、活動の交感神経から休息の副交感神経への切り替えが、スムーズになるということです。

下着メーカーの実験などにおいても、パジャマに着替えて寝ない人よりも、着替えて寝た人の方が、早く眠りにつくことができたそうです。また、パジャマは寝るための衣服なので体への締め付けがなく、布地と肌の間に空気が入り心地良さを保ってくれます。

毎晩パジャマを着て寝る心地良さを体が知ることこそが、効果的な睡眠導入剤となります。

4.もしも湯冷めしてしまったら「つま先叩き」を5分

せっかくお風呂で温まり発汗して、自然に体温を落としたのに、ついつい寝るタイミングが遅れて湯冷めしてしまうこともありますよね。そんな時は焦らずに、「つま先叩き」を5分です。仰向けで足を伸ばしくっつけて寝そべったら、つま先だけトントンぶつけ合います。

このつま先叩きは末端の毛細血管を開かせ血行を良くして、骨盤や、股関節の状態を整えてくれます。おまけに脳の活性化にも役立ち、睡眠導入作用を持つホルモン、メラトニンの分泌を促すという効果も期待できるそうです。

5.月明かりや星明り、自分好みの明るさの寝室で

部屋の明かりをすべて消して真っ暗にした方が、より睡眠導入作用を持つホルモン、メラトニンの分泌量が増えると言われていますが、人間が最適に眠れる明るさは、「月明かりや星明りぐらいの明るさである」とも言われています。

そして、その小さく柔らかい照明を頭の上に置くのではなく、足元に置くことで精神を落ち着かせてくれるそうです。

ただ、こればかりは感じ方の違いがあるので、もちろん真っ暗が好きな人も、頭上の小さな電球ぐらいが丁度良いという人も居ます。「こうあるべき」にとらわれず、自分が最も心地よい睡眠時の照明を知ることが、グッスリ睡眠術になりますよ。

いかがでしたか?

寝ることはもちろん心地よいのですが、心地よい眠りのための行動でさらに睡眠の質を上げられるようです。

根本的に、仕事も勉強も頑張るけど睡眠も長くしっかりとる、というすべてを日々完璧にすることは、忙しい現代人には難しいこと。ならば、短時間でもグッスリと眠れる睡眠術で乗り切っていきましょう!

短時間なのに“グッスリ睡眠術”5選


仕事も勉強も、早い時間に切り上げられたら良いのですが、そうもいかないのがこの世の中。ましてや、SNSやLINEを使った友人との交流や、ついつい見入ってしまう夜中の番組など、どうしても寝るのが遅くなってしまいます。

しかし、同じような生活をしているはずなのに、何故かいつも朝からスッキリしている人がいます。それは、どうやら短時間でグッスリ眠れる睡眠術を習得しているからのようです。

果たして、その睡眠術とはどのようなものでしょう?効果的な方法を5つ選りすぐってご紹介します。

1.自分に最適なベッドメイキングを行う

「どうせ夜遅く寝て朝早く起きなきゃいけないんだから、グチャグチャのベッドでも寝ちゃえば一緒」なんて毎日だと、せっかくもっと上げられるはずの睡眠の質を、グーンと下げてしまいます。お布団はキレイに整えてから眠りましょう。

シーツを整えて、布団を掛け直し、枕カバーを変えるだけで空気がフンワリ行き渡り、ビックリするほど布団に入ったときの心地良さが違うのでお試しください。

また、この行為は「睡眠導入」の効果があり、睡眠へとつながる自律神経の切り替えに役立ちます。

尚、皮脂を好むダニが発生しやすい枕カバーはこまめに変えましょう。タオルならより洗濯しやすいので、枕カバーの上にはタオルをかけることがオススメです。

2.お風呂に入ってから体温を下げて寝る

「もう夜遅いから、お風呂に入っている時間がもったいない!すぐに寝よう」という考えは、むしろ“もったいない”かもしれません。

人間がスムーズに睡眠に入っていくには、体温を下げる必要があります。それによって、眠気を感じるからです。そのために効果的な行動は、「お風呂に入る」こと。

「え?お風呂に入ったら体を温めるんじゃないの?」と思ってしまいますよね。もちろん、その通りです。

しかし、入浴でしっかり体を温めると体温が上がるので、発汗作用が働きます。それによって、効果的に体温が下がっていきます。入浴後、だいたい30分以内に布団に入ることがグッスリ睡眠のためのベストなタイミングです。

尚、それ以上早すぎても体が熱すぎて、遅すぎても湯冷めして逆効果になるのでご注意を。
 
3.パジャマなどの寝間着に着替えて寝る

お風呂に入った後、清潔なパジャマに袖を通す心地良さを知った人は、もう、その行動がないとスムーズに眠れなくなってしまうとのこと。

その理由は、起きていた状態から、寝る状態へ移行する、気持ちの切り替えをしやすくなるから。つまり、活動の交感神経から休息の副交感神経への切り替えが、スムーズになるということです。

下着メーカーの実験などにおいても、パジャマに着替えて寝ない人よりも、着替えて寝た人の方が、早く眠りにつくことができたそうです。また、パジャマは寝るための衣服なので体への締め付けがなく、布地と肌の間に空気が入り心地良さを保ってくれます。

毎晩パジャマを着て寝る心地良さを体が知ることこそが、効果的な睡眠導入剤となります。

4.もしも湯冷めしてしまったら「つま先叩き」を5分

せっかくお風呂で温まり発汗して、自然に体温を落としたのに、ついつい寝るタイミングが遅れて湯冷めしてしまうこともありますよね。そんな時は焦らずに、「つま先叩き」を5分です。仰向けで足を伸ばしくっつけて寝そべったら、つま先だけトントンぶつけ合います。

このつま先叩きは末端の毛細血管を開かせ血行を良くして、骨盤や、股関節の状態を整えてくれます。おまけに脳の活性化にも役立ち、睡眠導入作用を持つホルモン、メラトニンの分泌を促すという効果も期待できるそうです。

5.月明かりや星明り、自分好みの明るさの寝室で

部屋の明かりをすべて消して真っ暗にした方が、より睡眠導入作用を持つホルモン、メラトニンの分泌量が増えると言われていますが、人間が最適に眠れる明るさは、「月明かりや星明りぐらいの明るさである」とも言われています。

そして、その小さく柔らかい照明を頭の上に置くのではなく、足元に置くことで精神を落ち着かせてくれるそうです。

ただ、こればかりは感じ方の違いがあるので、もちろん真っ暗が好きな人も、頭上の小さな電球ぐらいが丁度良いという人も居ます。「こうあるべき」にとらわれず、自分が最も心地よい睡眠時の照明を知ることが、グッスリ睡眠術になりますよ。

いかがでしたか?

寝ることはもちろん心地よいのですが、心地よい眠りのための行動でさらに睡眠の質を上げられるようです。

根本的に、仕事も勉強も頑張るけど睡眠も長くしっかりとる、というすべてを日々完璧にすることは、忙しい現代人には難しいこと。ならば、短時間でもグッスリと眠れる睡眠術で乗り切っていきましょう!

無理なく良質な睡眠を得る方法


一日の1/3ほどを占める大切な睡眠時間は重要です。

できるだけ良質な睡眠を心がけたいものです。「22時~翌2時の睡眠が大切」「就寝2時間前までに飲食は済ませる」「太陽が昇るのと同時の、早起きを心がけましょう」など、睡眠に関する重要事項はたくさんありますね。

もちろん、健康のためになることはわかりますし、できれば規則正しく過ごしたい。

しかし、実際には飲み会もあるし、夜遅くまでパソコンを見ることもある……という人は多いはず。そこで、忙しくても習慣づけできる、4つの心がけをするようにしています。

■その1:寝返りは良い睡眠の基本

寝返りができる楽な姿勢で寝ること。寝返りは体液や体温調節を担う作業で、たくさん寝返りを打つことで不調から解放!充分睡眠をとっているのに疲れがとれないと感じるなら、寝返りがうまくできていない可能性があります。

長時間の睡眠が良い睡眠とは限らないのです。筋肉が硬直しハリや凝りの原因になります。

■その2:枕選びは重要ポイント!

その1とも関連しますが、体に合った枕で寝ることが大切です。合った枕でないと、寝返りもできません。

寝相が悪いのは枕が合っていない証拠だそうです。リラックスできるおすすめは『塩まくら』。塩そのものを不織布などで包んでいるもの、ラベンダーなどが混ざっているものなど、さまざまです。

塩は頭を冷やし、神経の働きを正常にしてくれます。頭寒足熱が睡眠には大事なのです。

塩まくらで寝ると、スーッと優しい冷たさが頭に伝わり、心地よい眠りを誘います。薄めの枕なので、低すぎて合わなければ、普通の枕の上に敷けばよいでしょう。

■その3:体を締め付けない楽な格好で

体の緊張をほぐすことも、良い眠りを誘うには大切なことです。本当は裸で寝るのが気持ちよいぐらいですが、季節の変わり目に風邪などひいても困ります。

シルク製は良いといいますが、あまり馴染みがなく抵抗があります。そこで、綿のバスローブがおすすめです。体を締め付けず、適度な心地よさで、ゆったりとした、眠りを誘います。

■その4:本当に体が休まる寝る向きは!?

最後になりますが、寝る時の向きです。南が一般的で、東も良いと聞きます。でも、筆者のおすすめは『北まくら』です。お釈迦様が入滅した時に頭を北にしたことから、「北まくら=死者」という風習が定着したようです。

北まくらは実際に、地軸と体が並行になり、いわゆる「地球の磁力線に体が沿っていて、心身ともに一番安定する」ぐっすり眠れる方角だそうです。

地磁気に逆らわない自然な向きになるため、血液の流れがスムーズになり、風水的にも金運アップをはじめとして運気の上がる向きと言われています。

スピリチュアルを勉強なさっている先生や宇宙パワーを取り入れている先生方は、みなさん北まくらで寝ていらっしゃいます。

■終わりに

まずは、自分の生活習慣に合わせた、無理のない良質な睡眠方法を探し、取り入れてみましょう。

浅田舞や優香が実践するノーパン睡眠健康法 提唱者が効果解説


「結構前に、テレビで“ノーパン健康法”っていうのをやってて、それを試したらすごくよくって」

 妹・浅田真央(24才)との確執など、笑顔でぶっちゃけることから、注目度が急上昇中の浅田舞(26才)。最近出演したバラエティー番組では、就寝時のスタイルについてそう明かしたことが話題になっている。

 え?と戸惑うかたも多いかもしれないが、実はこの健康法の歴史は古い。『「脱パンツ睡眠」がなぜ健康にいいのか』の著者で、五輪橋産科婦人科小児科病院の丸山淳士名誉理事長がこう説明する。

「脱パンツ睡眠健康法というのは、いまから約20年前に北海道のラジオ番組で“熟睡するにはパンツははかないで寝るのがいい”と提唱し続けたところ、“病気が軽くなった”“体の不調が改善した”と大変な反響があり、それが全国にも広まったんです」

 当時本誌でも、何度も特集記事を組んだがいずれも大反響。芸能界でも大ブームが巻き起こり、かつて優香(34才)も、自身のエッセイにこう綴ったことがあった。

《夜は体をしめつけないほうがいいと聞いたので、下には何もつけずに寝ています》

「脱パンツ睡眠は熟睡するための方法で、熟睡するためには副交感神経の働きを高めることが大事なんです。

 ただ体は、ごく一部が拘束されただけでも深い眠りが得られない仕組みになっています。こ

の“パンツストレス”は、例えば寝返りの度にパンツと肌、布団の間で摩擦が起こり無駄なエネルギーが消費されたり、皮膚呼吸や発汗を妨げ、パンツで締めつけられることで血流が悪くなり皮膚温の低下などが起こります。

ひと晩中布地の密着、ゴムの締めつけで拘束されているわけで、その無自覚で微弱なパンツストレスが毎晩長時間にわたって体をいじめ続けていることになる。

 ですからパンツを脱げば、ストレスから解放され、副交感神経の働きが高まり、熟睡が得られる。そして熟睡により成長ホルモンや若返りホルモンが分泌されるため、体の不調が改善します」

浅田舞や優香が実践するノーパン睡眠健康法 提唱者が効果解説


「結構前に、テレビで“ノーパン健康法”っていうのをやってて、それを試したらすごくよくって」

 妹・浅田真央(24才)との確執など、笑顔でぶっちゃけることから、注目度が急上昇中の浅田舞(26才)。最近出演したバラエティー番組では、就寝時のスタイルについてそう明かしたことが話題になっている。

 え?と戸惑うかたも多いかもしれないが、実はこの健康法の歴史は古い。『「脱パンツ睡眠」がなぜ健康にいいのか』の著者で、五輪橋産科婦人科小児科病院の丸山淳士名誉理事長がこう説明する。

「脱パンツ睡眠健康法というのは、いまから約20年前に北海道のラジオ番組で“熟睡するにはパンツははかないで寝るのがいい”と提唱し続けたところ、“病気が軽くなった”“体の不調が改善した”と大変な反響があり、それが全国にも広まったんです」

 当時本誌でも、何度も特集記事を組んだがいずれも大反響。芸能界でも大ブームが巻き起こり、かつて優香(34才)も、自身のエッセイにこう綴ったことがあった。

《夜は体をしめつけないほうがいいと聞いたので、下には何もつけずに寝ています》

「脱パンツ睡眠は熟睡するための方法で、熟睡するためには副交感神経の働きを高めることが大事なんです。

 ただ体は、ごく一部が拘束されただけでも深い眠りが得られない仕組みになっています。こ

の“パンツストレス”は、例えば寝返りの度にパンツと肌、布団の間で摩擦が起こり無駄なエネルギーが消費されたり、皮膚呼吸や発汗を妨げ、パンツで締めつけられることで血流が悪くなり皮膚温の低下などが起こります。

ひと晩中布地の密着、ゴムの締めつけで拘束されているわけで、その無自覚で微弱なパンツストレスが毎晩長時間にわたって体をいじめ続けていることになる。

 ですからパンツを脱げば、ストレスから解放され、副交感神経の働きが高まり、熟睡が得られる。そして熟睡により成長ホルモンや若返りホルモンが分泌されるため、体の不調が改善します」

知らないうちに不眠の原因ともなる!脚の「しゃっくり」って何?


食べたり飲んだりしたあとに起こりやすいしゃっくり。実は、『しゃっくり』が不眠の原因になることがあるって知っていましたか?

ここでご紹介するしゃっくりは、寝ているとき、足に起こるもの。つまり、下半身がしゃっくりのようにけいれんすることで、「しゃっくり脚症候群」と言われているのです。

この症状にかかると、同時に脳が覚醒してしまい、知らず知らずのうちに不眠になっているそうです。

「しゃっくり脚症候群」についての特集は2月25日放送の「ためしてガッテン」でも詳しく放映されていました。原因から対策まで、『しゃっくり』の正体をご紹介しましょう。

◆しゃくりはどうして出るの?
しゃっくりは、横隔膜のけいれんと、のどの奥にある声帯の閉鎖で起こる症状です。これに深く関係しているのが、脳にある「延髄」。延髄は呼吸や嚥下(えんげ)=食べ物を飲み込む機能、などをコントロールしています。

延髄は興奮しやすい特徴があり、そのスイッチはのどの奥にあるため、何かの拍子にそれはオンになると延髄が興奮し、しゃっくりが出るのです。

普段は脳が延髄の興奮を抑えていますが、脳に元気がないときには、延髄の興奮を抑えきれません。たとえば、ストレスが過剰にかかったとき、アルコールを大量に飲んだときなどです。

◆しゃっくりを止める方法
しゃっくりの止め方はさまざま。そして効果もさまざまです。病気が原因のケースを除き、約70%の人のしゃっくりが止まる方法は、「耳をふさぐように人差し指を入れて、30秒間強く押す」。たったこれだけだそうです!

なぜこの方法で止まるかというと、延髄と耳の間にも神経が通っているため、耳からの刺激によって、延髄の興奮を抑えることができるとのこと。ただし、呼吸器や循環器の病気がある人は耳を押さないでください。

また、1週間以上しゃっくりが続く場合は、病気が隠れている可能性もあるため、まずは、内科や総合診療科を受診しましょう。ちなみに、茨城県土浦協同病院では、日本で唯一の吃逆(きつぎゃく)外来を設けています。

◆しゃっくり脚症候群とは?
不眠の原因となる足のしゃっくりは「しゃっくり脚症候群」と呼ばれ、正式には「周期性四肢運動障害」と言います。しゃっくり脚症候群には、「脊髄」が深く関係しています。脊髄が興奮することで、本人の意思に関係なく足が動いてしまうのです。

脊髄の興奮を抑えられなくなる原因は、血液中の「フェリチン」の不足です。フェリチンに含まれる鉄分が、ドーパミン(中枢神経に存在する神経伝達物質)を増やし、脳を元気にして脊髄の興奮を抑えることができるのです。

◆しゃっくり脚症候群の食事療法
しゃっくり脚症候群は食事療法で治せます。鉄分を摂ることです。ただ、鉄分が多い食品を多く摂ればいいわけではありません。鉄分が1回に吸収される量は決まっていて、一度に多く摂っても排泄してしまいます。

ポイントは、1日3回の食事でこまめに摂ることと、吸収のよい食べ方をすることです。

鉄分にはヘム鉄【肉類(特にレバー)、あさり、まぐろ、牡蠣、たまごの卵黄など】と非ヘム鉄【切干大根、きくらげ、ひじき、ほうれん草、プルーン、きなこなど】があり、ヘム鉄の吸収率は非ヘム鉄の6倍にもなります。

ただし、非ヘム鉄も、たんぱく質、ビタミンCと一緒に摂れば吸収率がアップします。肉、魚、卵、海草、豆、野菜、果物と毎食でバランスよく食べましょう。

●山本 ともよ(やまもと ともよ)
管理栄養士、サプリメントアドバイザー、食生活アドバイザー
株式会社とらうべ社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導

【女性編】快適な睡眠には欠かせないものランキング


「睡眠不足で、お肌の調子も悪いし、なんだか調子が出ないな~」なんてことはありませんか。

睡眠は、一日の疲れをリセットし、次の日のエネルギーをチャージしてくれる大切な時間。

質の良いものにするために、寝具や環境にこだわりたいですよね。そこで、20代女性448名に快適な睡眠に欠かせないものを聞きました。

Q.快適な睡眠には欠かせないものを教えてください(複数回答)

1位 寝心地の良い枕 45.1%
2位 寝心地の良いベッド 37.3%
3位 寝心地の良い布団 35.7%
4位 肌触りの良い毛布 28.8%
5位 着心地の良いパジャマ 19.9%

■寝心地の良い枕が欠かせない……

・「枕が合わないと、起きたときに疲れていて熟睡した感じがしない」(26歳/印刷/営業)
・「枕が悪いと首が疲れる」(29歳/化学/研究開発)
・「枕が合わないと頭痛がするから」(28歳/IT/SE)
・「枕が合わなくて眠りづらいときがあったから」(23歳/自動車関連)
・「低反発の枕が良い」(25歳/IT/経営・コンサルタント)

■寝心地の良いベッドが欠かせない……

・「硬いベッドで寝ると、翌朝腰や首が痛くなっているから」(26歳/化粧品/営業)
・「マットレス次第で安眠感は決まると思う」(22歳/医療)
・「全身を心地良くしてくれるベッドは必須でしょう。ベッドが良ければ、枕はなくても寝られる」(24歳/医療/秘書・アシスタント)

■寝心地の良い布団が欠かせない……

・「ホテルとかで違う寝具だとなかなか寝付けない」(26歳/商社/財務)
・「肌にあたるものだから、心地良さが重要」(27歳/建築/設計)
・「干した後の太陽のにおいのする布団が好き」(24歳/商社/財務)

■寝心地の良い毛布が欠かせない……

・「毛布の手触りが大好きなので、それで心地良く眠れる」(27歳/鉄鋼/総務)
・「毛布がポカポカしていると、すぐに眠りにつくことができるから」(28歳/通信/総務)
・「やわらかい毛布をかぶって寝るのが幸せ」(25歳/アパレル/販売)

■着心地の良いパジャマが欠かせない……

・「モコモコの服を着ると気持ち良い」(29歳/医療/クリエイティブ)
・「着心地の良いパジャマを着るとホッとして眠くなる」(23歳/官公庁/財務)
・「パジャマの着心地が一番重要だと思う」(23歳/商社/サービス)

・総評
1位は「寝心地の良い枕」がランクインしました。「枕が合わないと寝られない」というコメントが多く、枕が快適な睡眠の鍵を握っているようです。

2位~4位も寝具がランクイン。自宅とは違う寝具で寝るとなかなか寝られないという経験から、寝具にはこだわりを持っているようです。 ベスト5には入りませんでしたが、「ゆっくりお風呂に入る」を支持する女性も多かったです。

「身体が温まると気持ち良く寝られる」というコメントが寄せられました。

少数派では「ぬいぐるみを抱いて寝る」「恋人の腕枕」と答えてくれた女性も。どちらも隣に居てくれる安心感が快適な睡眠へと導いてくれるようです。

短時間睡眠を続けると記憶力が低下する!?


◆短眠法に医学的根拠はなし、睡眠不足の弊害は多い

 書店を歩けば「4時間半睡眠で成功者に!」「短眠法で人生が変わる!」など、睡眠を削って仕事に励めと謳う書籍がそこかしこに平積みされている今日。

でも正直、こんな意識の高いメソッドになんかついていけない……。

そこで、睡眠医学の観点からも調べてみるべく、梶村尚史氏にお話を伺った。

「人それぞれに必要な睡眠時間は、遺伝子レベルで決まっています。

そのため、誰にとっても8時間睡眠がベストとは言えませんが、本来8時間の睡眠が必要な人が5時間に縮めるのはそもそも不可能です。

『4時間半短眠法』などは短期間なら気合で乗り切れるかもしれませんが、長期的には慢性的な睡眠不足が続く。集中力が出ない、記憶力や理解力が低下、といった弊害が出る懸念があります」

 よかった。医学的に見ても、長時間睡眠が必要な人は一定数存在するようだ。徹夜での残業のメリットについても梶村氏は一蹴する。

「夜中のほうが集中できるという人がいますが、単にノってきてやめたくないだけのことでしょう。

時差ボケが数日直らないのと同様、徹夜をすると睡眠のリズムが崩れます。寝つきも睡眠の質も悪くなるため、かえって長く寝てしまい、時間を損することになるのです」

 そう言われてみれば、深夜残業をした翌日は結局起きられず午前半休をとったり、朝から出社してもボンヤリして仕事が手につかなかったり……。頑張ったつもりが皮肉な結果に終わることは多い。

【梶村尚史氏】
むさしクリニック院長。専門は精神医学、睡眠医学、時間生物学。睡眠医療認定医。
著書に『「寝るのが怖い」がなくなる本』(ワニブックス)他多数
出典:図:NHK国民生活時間調査『日本人の生活時間2010』
※注:生活時間調査は’95年に調査方式を変更した。’70~’95年(黒丸)は旧方式、’95~’10年(白丸)は現行の方式による。数値そのものを直接比較することはできない。

夜9時までの「0~2歳児の就寝」を半数以上ができていない…“遅寝”の悪影響を医師に聞いた


乳幼児は何時までに寝かしつけるのが良いのか?

小児科医の三池輝久氏によると遅くとも午後9時までに就寝することが理想だという。しかし実際は、5割以上の家庭で出来ていないようだ。

江崎グリコ株式会社は、0~2歳までの子どもを育てる親800人に“子どもの睡眠に関する調査”を昨年12月に実施。親が考える理想の就寝時刻は「午後8時から9時の間」が52.8%と最も高く、「午後9時から10時の間」が25.3%、「午後7時から8時の間」が14.3%と続いた。また、親の68.8%が、子どもを午後9時までに就寝させたいと思っていることもわかった。

しかし実際の平均就寝時刻はというと「午後9時から10時の間」が36.2%と最も高く、「午後8時から9時の間」が34.5%、「午後10時から11時の間」が12.8%、「午後7時から8時の間」が10.3%と続いた。このことから、実際に午後9時までに子どもを寝かせることが出来ているのは5割以下だということがわかった。

また、午後9時以降に就寝している子どもは、午前7時以降に起床する割合が高く、「遅寝、遅起き」の睡眠リズムになりがちであることも判明している。

なお調査では子どもの睡眠の実態についても聞いており、「子どもが眠りにつく時間が、日によってバラバラである」「子どもが夜中に目を覚ますことがある」という家庭が4割近いという結果になった。

午後9時以降に就寝している家族の子どもの睡眠に関しての満足度では、「夜9時までに就寝させることが難しい」「睡眠リズムがバラつく」などの課題があるにも関わらず、子どもの睡眠に関して問題意識をもっている人(「満足していない」の合計)は約2割だった。

子どもの就寝時間の“理想と現実”に大きな開きがあったわけだが、そもそも就寝時間が遅くなると、子どもの体にどんな悪影響を及ぼすのか?

また、早い時間に寝かしつけるためには何が必要なのか? 今回の調査を監修した熊本大学名誉教授で小児科医の三池輝久氏に詳しく話を聞いた。

ほぼ1~2歳までに体内時計が完成
――午後9時までの寝かしつけはなぜ重要?

大きく4つのポイントが挙げられます。

〈1〉子どもたちには将来の学校社会生活に向けて起床時刻(6時台)が決められている。
〈2〉子どもたちにはプログラミングされた夜間に必要な睡眠時間(平均10時間)がある。これを夜間基本睡眠時間(Night-time Basic Sleep Duration=NBSD)と呼んでいます。
〈3〉眠りは、子どもの「脳を創り、育て、さまざまなメンテナンスを通して脳機能を守り、更に進化させるための時間である」から睡眠不足を避ける必要がある。
〈4〉これらの生活リズムを営むための体内時計がヒトの全身に存在しており、その中枢時計が
ほぼ1~2歳までに完成してしまう。完成した体内時計が生涯にわたり影響力を持つと考えられている。

ヒトは地球上で学校・社会生活を営みながら生きています。学校社会の決まりごとは、まずきっちりとした24時間のリズムで生活することが要求されます。

この24時間の生活リズムを概日リズム(サーカディアンリズム:CR)と呼び、ヒトの体の細胞37兆個全てがこの時計を持っています。CRの中枢は大きく分けて二つあり、一つは中枢時計として視交叉上核(※脳の視床下部にある小さな核)に存在し、もう一つは食事によって動き始める末梢(内臓)時計があり、お互いが連携してCRを形成します。

更に、学校社会生活では24時間の使い方が決められており、朝8時には学校・社会に参加している必要があり、ほぼ午後5時までは活動が持続しなければなりません。

この為に人々の起床時刻は朝6時台が必要となり、1日の活動を効率良くする為にはほぼ安定した時刻の食事が重要であるので朝7時頃には朝食を摂り、7時半の集団登校に備える必要があります。従って、体内時計が完成してしまうまでに夜9時までの入眠習慣が必要となります。

――体内時計がうまく形成されないと、子どもの発育にどんな影響を及ぼす?

体内時計の形成がうまくいかないと、日常の睡眠覚醒リズムが乱れて将来の心身発達のバランスが崩れやすく、発達障害のリスクとなり、学校社会生活に困難(朝起きができない、集中力がない、集団活動に支障、コミュニケーション障害、行き渋り、不登校、引きこもり)を伴う状態が起こりやすくなります。

その後、心身発達においても、精神的な問題(うつ、など)、成人病(糖尿病、心・腎疾患など)、悪性腫瘍、認知症など、が生じやすい体質となることが知られています。

――午後9時までの就寝は、何歳まで続けたほうが良い?

これまでの研究調査結果では、夜間に必要な睡眠時間NBSD(Nighttime Basic Sleep Duration)は9歳ころまで持続するので、小学校低学年までは続けたほうが良いと思われます。

子どもの睡眠の重要性はもっと知られるべき
――半数以上が午後9時以降の就寝になっている現状をどう思う?

ポイントは以下の3点になります。

〈1〉保護者の働き方環境に伴っている(母親も父親も帰宅時間が世界一遅い)
〈2〉午後10時入眠でも遅いと感じていない知識のなさも原因。
〈3〉子どもの睡眠を1日何時間という捉え方をしており、昼寝で補えば良いと思っている誤った考えがあるかもしれない。

日本は、保護者の帰りが世界一遅く、世の中の生活が昔通りの生活を許さないのではないかとも思います。しかし、子どもたちを守るのは保護者しかいないのでなんとか工夫してほしいと思います。保護者に知識がない可能性もあるので子どもたちの睡眠の重要性は広報が必要でしょう。

子どもの睡眠は、夜間の眠りが最も重要で、その不足を昼寝で補充することは、体内時計形成上推奨できません。体内時計が狂いますので心身機能に歪みが生じます。また、学校社会生活では昼寝はできませんので睡眠欠乏は必然的に生じます。

――すでに2歳まで午後9時以降の寝かしつけだった親は、これからどうすればよい?

なるべく早い時期(小学校入学前まで)に、修正を試みたほうが良いかと思われます。起床時間は朝6時~7時までにしておくことが学校社会生活に適応する鉄則です。

朝6時~7時までに10時間睡眠確保が大事ですから、入眠時間は自然と夜8時~9時の間になってきます。家族が全員で夕方から夜にかけての生活習慣を早めて、食事や風呂などを夜8時までに済ませて、8時には消灯してご家族が全員で眠る態勢を10日から14日間続けます。

家庭の事情などで、この取り組みができない場合、あるいは取り組んでもうまく行かなかった場合は、専門の小児科医に相談するのが良いと考えています。どうしても、入眠時刻が遅くなる生活環境の場合は、休日の朝寝坊(寝溜め)が生じていないかどうか、6歳を過ぎても昼寝があるかどうかなど、で日頃の睡眠不足の有無を知ることが大事です。

寝溜めの出現や昼寝の残存は日頃の睡眠不足が蓄積していることの証なので、週に2日ほど、家族全員でいつもより2時間程度早めに寝てしまう日(早く寝るデー)を作ったほうが良いでしょう。

――ちなみに、子どもを起こす時は自分で起きるまで待つべき?強引にでも起こしたほうが良い?

起こす、起こさない、の問題ではありません。その子が必要としている睡眠時間がどの程度かを知っておくことが大事で、その時間を確保しておくことが大事です。どうしてもダメな場合はほぼ決まった時刻に起こすことが良いでしょう。

バラバラは良くありません。平日も休日もほぼ決まった時刻に起きる習慣が大事です。その為にほぼ同じ時刻に起こされずに起きてくる生活リズムを作るのが保護者の務めかもしれません。

NBSDが11時間の子どもでは、午後9時入眠では朝7時には起床出来ません。そうした子どもを持つ親は、午後8時の入眠習慣が必要であることを知っておかないといけません。午後8時入眠が可能かどうかではなく、知識としては必要です。子どもたちが睡眠不足状態にあることを知っていれば「早く寝るデーの設定」なども積極的にできるのではないでしょうか。

保護者たちの働き方改革が最重要課題
――子どもを寝かしつけやすくするためのアドバイスは?

スマホは乳幼児期早期から制限しておくべきだと思います。時間制限など保護者は知識をしっかり持っておくべきでしょうから、妊娠中の母親への知識の伝達を行政はもっと考える方が良さそうです。

子どもの寝かしつけはそう簡単ではない場合が増えています。妊娠中の母親の日常生活が影響することもわかってきましたので若干問題は複雑です。寝かしつけは習慣ですから、習慣づけがうまくいかないときは医療が必要なことも多いので小児科医にもう少し自覚が生まれるよう努めないといけないと思っています。

日常生活のルーチンを用いて、〈1〉部屋を夕方から少しずつ暗くする。〈2〉食事時間や風呂などを早めにする。〈3〉寝る前の生活習慣(歯磨き、絵本を読むなど)を順序よく行う。〈4〉午後8時には家族全員で消灯して寝る生活を2週間ほど続ける…など一時期頑張っていただく必要はあるでしょう。

――午後9時前に寝られるよう子を増やすためにはどうすれば良い?

根本的には保護者たちの働き方改革が最重要課題でしょう。例えば、子どもが3歳になるまでは、保護者の働く時間を午後5時までに限定するなど、行政、企業は考えるべきだと思われます。

保護者の方の声の中には、意識があればかなり無理だと思われる生活環境でも工夫によりなんとかできるというものもあります。食事の作り置き、少し手を抜くのも良いでしょう、

帰宅時間をなんとか工夫して早くできるよう会社側とも話し合う必要もあるでしょうし、先に書いたように会社自体が考慮すべき問題もあると思います。現状では我が子を守るのは、保護者しかないというところでしょう。

また、この問題で大きな役割を担えるのは保育園かもしれません。保育園でお風呂に入れる、食事を提供する、午後8時には寝かせてしまうなどの保育を行うことで保護者が迎えにくるときはすでに眠っている状態でそのまま帰宅して寝かせることにつながる。これからは子育てを社会が担うことも考慮しないといけなくなっています。

これが正しいかというとかなり疑問ですが、一時凌ぎにはやむを得ないかもしれません。

午後9時以降の就寝は、子どもの体内時計の形成に影響を与え、学校社会生活を送ることが難しくなるなど、心身発達において様々な問題が起きる可能性がある。そうならないためにも、親や職場、行政が子どもの睡眠に対する意識を変えることが必要となる。

「仮眠」のススメ 睡眠不足を補い“業務効率化”“疲労回復”


しっかりと睡眠はとれていますか?今、足りない睡眠時間を補う「仮眠」の効果が注目されています。

 

■仕事中いつでも 15分仮眠OK さいたま市大宮区にある企業「OKUTA」では、すでに数年前から仮眠を制度として取り入れているということです。

 

この企業では勤務中、自分の好きなタイミングで15分程度の仮眠をとることを認めているのです。 10年前から導入されている仮眠制度。オフィスでは、パソコンに向かって仕事をしている人たちの中に、机につっぷして寝ている社員の姿があります。

 

OKUTA総務部・佐藤友季さん:「(Q.仮眠をとっていたか)はい。一回寝ると、すごくすっきりして頭がさえるので、すごく助かってます」 仮眠制度の効果について、社長に聞いてみると…。

 

OKUTA・小泉太社長:「ミスも減ると思います。仮眠とって、リラックスして再度臨むということは、すごい集中力が高まるという声が聞こえてきますね」 世界と比べても、睡眠時間が短い日本人。     

 

OECD(経済協力開発機構)によると、加盟国の人の平均睡眠時間が8時間27分であるのに対し、日本人は1時間以上少ない7時間22分で、加盟国の中で最低となっています。

 

■仮眠マシン 25分で“2時間分” 睡眠不足による生産効率の悪化も指摘されるなか、注目が高まるのは「仮眠の効用」です。 東京・銀座には、有効的な仮眠がとれるサロンがあるといいます。一体、どんな仮眠がとれるのでしょうか? サロン内で案内されるままに、噂の「仮眠マシン」に座りました。    

 

一体、どんな仕掛けがあるのでしょうか? 装着したマスクからは突然、ミストが出てきました。このミストには、酸素の他に、心地良い眠りに誘う様々な成分が含まれているといいます。 サロンを運営するTEO・対馬隆久社長:「やっぱり、世界で日本人が一番睡眠が短いそうなんです。  

      

唯一補完する方法は、昼寝で補う。最高の仮眠環境を作ろうということで開発した」 仮眠マシンで25分ほど寝ると、2時間睡眠をとったのと同じ程度の疲労回復が期待されるということです。     

                

■“5分目つぶり”でもスッキリ 勤務中の仮眠は難しいという人は、どうすればよいのでしょうか?睡眠の専門家は…。 医療法人みなとみらい・田中俊一理事長:「必ずしも眠らなくても、目をつぶって、少し天を仰いでいるだけで、脳に対する全刺激の3分の2くらいは、目からの情報と言われてますので。      

 

あとは、音を遮断したりして、音の情報と目からの光の情報を遮断すれば、脳はかなり休めます」 本来は、20分程度の仮眠が脳を休めるのに有効だといいますが、難しい場合は、5分程度でも目をつぶって休むことが有効だということです。 (「グッド!モーニング」2022年1月11日放送分より)

眠れないから寝た気がしないへ 加齢で変わる不眠の悩み


年齢とともに、「なかなか寝つけない」「途中で何度も目が覚める」という悩みも増えてくる(PIXTA、画像はイメージ)© NIKKEI STYLE 年齢とともに、「なかなか寝つけない」「途中で何度も目が覚める」という悩みも増えてくる(PIXTA、画像はイメージ)「睡眠(休養)は、栄養、運動と並ぶ健康の3要素」と語るのは、東京家政大学で睡眠行動科学研究室を主宰する岡島義氏。東京都内のクリニックで睡眠障害や不安症に悩む人々への支援も行っています。連載では、健康や未病のもととなる「質の高い睡眠」を実現するために、知っておきたい眠りのディープな世界を紹介していきます。

「最近なかなか寝つけなくて困っています」

「夜中に何回も目が覚めてしまうんです」

青春真っ盛りの高校生や大学生、働き世代の社会人、退職後の高齢者と、世代に関係なく、同じ悩みを持って私のところに相談にやってきます。この2つの症状は、いわゆる「不眠症状」なのですが、その原因は世代によって大きく異なります。

今回は、不眠の原因の違いについて探っていきましょう。

■若者の睡眠の悩み:「眠れない」「朝起きられない」

学生時代の眠りの問題は、「寝つけないこと」と「朝、起きられないこと」が中心です。これは夜更かししていることが原因なのですが、必ずしも生活習慣だけが問題になるわけではなく、「睡眠―覚醒」リズムの後退化現象も大きく関係してきます。つまり、日をまたぐ前に眠りにつきたくてもできない体になってしまっているのです。しかし、学校には行かなければならないのでなんとか起きて登校する。睡眠不足が積み重なっていき、朝起きづらくなっています。

成人になると、睡眠時間は短くなっていきますが、それでも新入社員は、中堅、ベテランの先輩よりも睡眠時間を多く必要とします。すると、学生時代と同じように、睡眠不足状態となり、仕事中の居眠りなどの問題が出てきます。寝不足解消のために休日に「寝だめ」をしますが、これはソーシャルジェットラグ(社会的時差ぼけ)という別の問題を引き起こします(第1回連載参照)。

■中・高齢者の睡眠の悩み:「よく寝た感じがしない」

働き世代も中盤になると、「よく寝た感じがしない」といった悩みが中心になってきます。仕事にも脂がのってきて、就寝時刻ぎりぎりまで仕事をして過ごすこともあるでしょう。育児によって自分の思い通りに睡眠が取れないことも出てきます。さらに運動不足や帰宅中の通勤電車内での居眠りなど、いろいろな習慣の積み重ねによって、「なかなか寝つけない」とか「途中で何度も目が覚める」といった悩みが出現していると思われます。

「よく寝た感じがしない」という悩みは働き世代後半から退職後に、より顕著になってきます。また、この世代の方からよく聞くのは、「やることがないから寝る」という言葉です。つまり、寝床で過ごす時間が増えていくのです。ところが、それに比例して実際の睡眠時間が延びるわけではないので、「よく寝た感じがしない」ということになってきます。さらに「朝早く目が覚めてしまう」という相談が増えるのも、この世代の特徴です。

このように「悩み」は同じでも、年代によってその原因は異なります。どうしてそのようなことが起こるのか? 答えは、①睡眠時間の変化と②睡眠―覚醒リズムの変化です。

おでこを冷やしてぐっすり快眠!睡眠の質を向上させやせるメカニズム【専門家解説】




「頭寒足熱」は健康の基本だ。冷えやすい足元は温めて、熱がこもりやすい頭は冷やす──これは、現代医学においても理にかなっている。頭を氷で冷やすことで、健康はもちろん、理想的な睡眠やスリムな体まで手に入るという。専門家にそのメカニズムと冷やし方を聞いた。

 はやりの糖質制限は好きなものが食べられないし、運動はきらい。かといって、高価なダイエット器具を買うほどでもない…。

 毎日鏡を見るたびに「やせたい」とは思うものの、どうしてもダイエットが続かない人は多いだろう。だが、あきらめる必要はない。お金や手間がかかって続けられないなら「何もしなくてもやせる体」になってしまえばいい。その最も簡単な方法が「おでこを冷やすこと」だ。

「冷やすだけ」で全身が好調に

【冷やし方】

 氷のうかビニール袋に氷と水を入れ、塩を少し加えて口を閉じる。めんどうなら、保冷剤などでも可。あお向けになり、氷のうをおでこに直接のせ、目を閉じて1分間冷やす。冷たすぎる場合は、ティッシュペーパーなどをはさんでもよい。冷やしすぎないよう、必ず1分間でやめること。

【ココがすごい】

 睡眠の質が上がると、脂肪の燃焼を促す「成長ホルモン」や、食欲抑制効果のある「レプチン」がよく分泌されるようになり、寝ているだけでダイエットできるように!

 急激に冷やすことにより、体が温まろうとして血流がアップ。基礎代謝の20%は脳で消費されるため、「生きているだけでやせやすい体」に! 全身の血行がよくなって筋肉の緊張がほぐれて代謝が上がり、痛みも改善。全身のリンパ液と脳脊髄液の流れも改善し、自律神経のバランスが整い、熟睡できるようになる。

おでこを冷やすと全身がポカポカに

 ただおでこを冷やすだけで、なぜダイエットできるのか。

 柔道整復師でタンタン整骨院院長の小林敬和(のりかず)さんは、おでこを冷やすことで全身の血行がよくなることが、やせ体質になれる第一の理由だと話す。

「真冬に冷たい水で手を洗うと、当然ながら手は氷のように冷たくなります。ところが、しばらくするとポカポカと温かくなってきます。これは、人の体に備わっている、体温や血圧といった体の状態を常に一定に保とうとする『ホメオスタシス(恒常性)』によるもの。

 ある一か所が急激に冷やされると、体は本来あるべき体温を維持するために、その部分の血液量を増やして温めます。筋肉が薄くて冷えやすいおでこに氷を当てることで、そこから一気に、全身の血行をよくすることができるのです」(小林さん・以下同)

 全身の血行がよくなって体温が上がると、筋肉の緊張がほぐれてよく動くようになる。

「普通に生活しているだけでも筋肉をより使うようになり、消費カロリーが上がります。肩こりや腰痛などの改善も期待できるでしょう」

 そして、筋肉の動きがよくなることで、全身をめぐるリンパ液の流れも向上する。筋肉が動くことでポンプのような役割を果たし、リンパ液の流れを促進するためだ。

「リンパ液は、体にたまった余分な水分や老廃物などを回収・排出する役割を担っています。運動不足などで筋肉がこわばっているとリンパ液の流れが滞るので、これを解消すれば、むくみや冷えがなくなり、落ちていた代謝が上がってやせやすくなります」

 おでこを冷やすと、むしろ全身が温まり、血液とリンパ液の流れがよくなるということだ。

 さらにもう1つ、「脳脊髄液(のうせきずいえき)」の流れをよくする効果もある。脳脊髄液とは、血液をろ過してつくられる液体で、頭蓋骨の内側と脊髄に流れ、脳を守るクッションのような役割を果たしている。

「脳脊髄液は、脳や脊髄の神経から出る老廃物を回収し、脳への栄養補給も担っています。血液やリンパ液と比べれば量は少ないですが、不足すると脳機能が低下したり、手足にしびれが出たりします。脳脊髄液が充分につくられて、脳と脊髄にしっかり流れるようになれば、脳機能が向上するほか、脳と脊髄が調整している自律神経のバランスが整います」

 自律神経は、呼吸や消化、睡眠など、全身のすべての機能を24時間常に調整している。活発に活動しているときは「交感神経」が優位に働いて体のアクセルを踏み、リラックスしているときは「副交感神経」に切り替わり、ブレーキをかける。小林さんによれば、いまはこの自律神経の切り替えがうまくいかなくなっている人が多いという。

「コロナ禍のストレスで自律神経のバランスが乱れて、布団に入ってもなかなかリラックスできずに充分な睡眠が取れなくなるなど、さまざまな不調を感じる人が増えています」

寝ている間に脂肪が燃える

 あなたがもしコロナ太りを感じているなら、それは自粛による運動不足や食べすぎではなく、自律神経の乱れによるものかもしれない。

「自律神経が乱れていると、食欲の調節もうまくいかなくなり、太りやすくなります。“眠れなくて夜中に食事をしてしまう”といった単純な話だけではありません。脳が“強いストレスにさらされているので、闘うためのエネルギーを蓄えなくてはいけない”と判断し、食欲を増し、脂肪の蓄積を促す『グレリン』というホルモンの分泌量が増えるのです。

 一方、自律神経が正常に働き、充分な睡眠が取れていれば、食欲を抑制する『レプチン』というホルモンが出ます」やせやすい体になるためには、充分に眠ることも不可欠。特に、寝つきをよくすることが重要だ。

 というのも、眠りについてから約30分後に訪れる「ノンレム睡眠」のときに分泌される成長ホルモンは、眠っている間に脂肪を燃やしてくれる。

「成長ホルモンは別名“やせホルモン”とも呼ばれ、代謝を上げると同時に脂肪の燃焼を促したり、血中コレステロール値を下げたりする働きがあります」

 ノンレム睡眠とは、体だけでなく脳も休息している“熟睡状態”のこと。つまり、スムーズに寝つき、30分後には熟睡した状態になれば、眠っている間に脂肪燃焼が促され、やせることができるのだ。寝つきをよくするためには、一時的に脳の温度を下げる必要があるという。

「布団に入った状態でおでこを急激に冷やすと、全身の血行がよくなって一時的に体温が上がります。ところが、頭は布団から出ているので、徐々に脳の温度が下がり、そのときに自然な眠気が訪れ、理想的な睡眠を取ることにつながります」

 充分な睡眠が取れれば、当然、脳の働きもよくなり、よりカロリーを消費しやすくなる。呼吸や消化などのために使われる「基礎代謝」は、その20%が脳によって消費されているため、わざわざ運動などをしなくても、脳の働きがよくなればなるほど、やせやすい体になることができる。

 一般的に、成人女性の基礎代謝は1日あたり約1200kcalといわれる。その20%は、約240~280 kcalほど。体を動かさなくても、脳だけで1日にご飯1膳分くらいのカロリーを消費することができるのだ。

「実際に、寝る前におでこを冷やすことを習慣にした結果、大幅に体重が減った人もいます。睡眠不足の解消が目的だったので、食事制限や運動などは一切していなかったのに、知らず知らずの間に4kgも減量していました」

「塩少々」でさらに効果がアップ

 ただ冷やすだけで寝ている間にやせる体が手に入るなら、やらない手はない。だが、冷却シートや湿布薬などでは効果は得られないという。

「冷却シートでは、皮膚の表面しか冷やすことができず、脳の血流を増やすことにはつながりません。氷のう、または氷水を入れたビニール袋をおでこに直接当ててあお向けになり、1分ほど冷やしてください。塩を少し加えるとマイナス1~2℃ほどまで温度が下がるので、より効率よく冷やすことができます。ただし、冷やしすぎるとかえって交感神経が優位に働いてしまうほか、凍傷のおそれもあるため、必ず1分以内にとどめてください」

 冷たすぎると感じる場合は、氷のうとおでこの間にティッシュペーパーなどをはさんでもよい。

「タオルでくるんでもよいですが、その場合は5分程度冷やすのが効果的です。発熱時に使う氷枕を頭の下に敷く場合も、髪の毛にさえぎられるので、同様に5分ほど冷やしてください」

「やせたいなら、食事と運動を見直して努力すべき」という考えはもう捨てて、果報は寝て待つべし。ただし、かぜをひかないよう、首から下はしっかり温かくするのをお忘れなく。

教えてくれた人

小林敬和(のりかず)さん/柔道整復師でタンタン整骨院院長

※女性セブン2021年11月11・18日号

翌朝よく寝たと言える「舌筋トレ」「自作タオル枕」など7つの方法


短い時間でも深く眠る「濃縮睡眠」。”ぐっすり眠った〜!”を実現するために、前回は”入眠前の3分ツボ押し”を紹介した。

今回は、「濃縮睡眠」を妨げる”いびき”や”自分に合ってない枕問題”などを改善し、より濃く眠るための7つの方法を伝授!

教えてくれたのは……

null© Forbes JAPAN 提供 null

松本美栄◎睡眠セラピスト、睡眠デトックス・姿勢美矯正サロン「プロスパービューティー」オーナー、一般社団法人濃縮睡眠協会代表理事。「睡眠の変化から人生の豊かさをより感じられる人を増やす」ことを目標にサロンでの施術のほか、企業での講演やセミナーも行う。これまでに延べ5000人以上の睡眠に関する悩みを解決してきた。顧客にはビジネスパーソンも多い。

”入眠前の3分ツボ押し”に加え、自分のライフスタイルに取り入れやすいものから、1つでも良いのではじめてみよう。

1. 安眠の大敵・いびきを防ぐ「舌筋トレ」

いびきは呼吸が浅くなり、脳と体に酸素が届いてない酸欠状態とイコール。大いびきには睡眠関連呼吸障害という病名までついているほど。

肥満や口呼吸などの要因もあるが、舌の筋肉のゆるみが原因のことも多いので、まずは、筋肉を鍛える舌筋トレにレッツトライ!

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頭を上に向け、舌をまっすぐ上に伸ばし、6秒キープ。続けて、舌をできるだけ大きく6回まわす。最後に頭を上に向けたまま、舌先が喉の奥につくように舌を折り返し、6秒キープ。1日3セットを目安に。

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「口の内側をなぞるようにぐるりと1周させる舌回しもおすすめです。外出時にもマスクの下でこっそりとできる上、顎まわりの筋肉もたくさん使うので小顔効果も期待できますよ。右回し・左回しと各3回ずつ行ってみてください」

2. 浅い眠りの解消に「1分呼吸法」が効く

交感神経を高めてしまい、眠りの質を下げる要因にもなる浅く早い呼吸は、忙しく働くオーシャンズ世代に多いのも特徴だ。寝る前はもちろんのこと、日中も気付いたら深呼吸を心掛けてみよう。

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6秒かけて息を吸う。3秒息を止め、10秒かけて息を吐く。3回繰り返す。

「血圧、体温調整、内臓などを司る自律神経の働きの中で、唯一、自分でコントロールできるのが呼吸です。

忙しいライフスタイルでは、どうしても交感神経優位に傾きがちですが、ゆったりとした深呼吸は心身を落ち着かせる効果があります。深呼吸で自律神経のバランスを整えておくことが、『濃縮睡眠』には大切です」。

3. 「積極的仮眠」をすべし

午後のパフォーマンス向上に、短めの仮眠が有効という話を耳にしたことがある人も多いだろう。突然訪れる眠気を我慢しながら仕事をしても効率は上がらない。集中力を維持するためには適度な脳の休息が有効だ。「濃縮睡眠」の妨げとなる脳疲労も緩和することができる。

眠くなる前に仮眠を取ることがポイントだが、やり方を間違えてしまうと逆効果になってしまうので要注意。

<積極的仮眠のルール>

1 眠気の起こりやすい起床後7時間より前に仮眠をとる。

2 仮眠時間は15〜20分、長くても30分以内に。

3 横にならず、机に伏した姿勢や、椅子に座り目をつぶっているだけでもOK。

「仮眠前にコーヒーを1杯飲んでおくと、起きる頃にカフェインの覚醒作用が効いてきて目覚めがスムーズに。デスクで目をつぶっているのが難しい人は、トイレの個室で3分ほど目を閉じているだけでも頭がスッキリしますよ」。

4. 「スクワット」と「日光浴」で自律神経を整える

副交感神経が優位な状態だと、入眠もスムーズで、深い眠りに入りやすい。しかしながら、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくできない人が多いのが現実。

そこで、簡単にできるスクワットと日光浴で自律神経を整えていく。

<スクワット>

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1 足は肩幅かそれよりやや広めに開く。

2 膝がつま先より前に出ないように、椅子に座るイメージでお尻を後ろに突き出す。

3 ゆっくりとしゃがみながら息を吸い、ゆっくり立ち上がりながら息を吐く。6セット以上行ってみよう。

「運動習慣のない人に、よく眠るために何か1つおすすめするなら、スクワットです。下半身の運動には自律神経を整える効果があり、下半身の大きな筋肉を鍛えることで血流もよくなり、体に疲労が溜まりにくくなります」。

<日光浴>

起床後、カーテンを開けて太陽の光を充分に浴びるだけ。曇りや雨など天候に関係なく、毎日続けるのがポイント。余裕があれば、朝の散歩もおすすめだ。

「リモートワークなどで光不足に陥っている人が増えています。朝、日光を浴びることで交感神経がONになり、日光を浴びてから14〜16時間経つと、睡眠ホルモンとも呼ばれるメラトニンが分泌されて副交感神経優位となり、自然と眠たくなります」。

5. 「自作タオル枕」で首の隙間を埋め尽くす

高すぎる枕や猫背が原因で布団と首や肩の間に隙間ができると、周辺筋肉が緊張して安眠を妨げてしまう。そこで試したいのが、バスタオルを使った自作枕だ。

<自作タオル枕の作り方>

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バスタオルを丸め、枕の手前にくっつける。首&肩と布団の隙間を埋めるようにタオルの高さを調整しよう。

「朝起きたときに枕なしで寝ていたり、首が痛い、肩が凝っている場合は、枕の高さが合っていない可能性がとても高いです。

どんな高級枕でも万人に合うとは限りません。この自作タオル枕であれば、誰でも確実に隙間を埋めることができます。首にフィットする感覚がとても気持ちいいですよ」。

6. 睡眠ホルモン増加には「定番食材」を

いろいろ試しているのに、なかなか睡眠の質がよくならない。そんなときは、食事内容を振り返ってみよう。睡眠ホルモン、メラトニンの元となる幸せホルモン、セロトニンを生み出すトリプロファンが豊富なバナナとヨーグルト!

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「バナナは、トリプトファン、ビタミンB6、炭水化物のすべてを含む優秀食材です。

また、セロトニンは腸で9割が作られるので、善玉菌を多く含む発酵食品であるヨーグルトを摂り、腸内環境を整えましょう。乳製品が苦手な人は豆乳ヨーグルトもおすすめです」。

7. 脳疲労を自覚するなら、”小麦”断ちすべし

朝はパン、昼はパスタ、夜はうどんなど、食事の内容にあまり目を向けていなければ、3食とも小麦が主食になるのは珍しいことではない。

小麦を目の敵にすることもないが、かといって、摂りすぎはやはりおすすめできない。なぜなら、人によっては小麦が脳疲労を引き起こすこともあるからだ。

<小麦が脳疲労を起こすシステム>

小麦に含まれるグルテンが、腸の細胞同士の繋がりを緩めてしまい、腸内から未消化のタンパク質や病原体などの物質が漏れ出やすくなる。→血液に乗って脳に届いたそれらの物質によって、脳の炎症が起きやすくなる。

「特に、脳が疲れているな、と自覚のある人は、数日間、小麦を控えるか、摂取量を抑えて様子を見てみましょう。

それで眠りの質が向上したり体調がよくなるようなら、これまで小麦を摂りすぎていたのかもしれません」。

さて、ここまで駆け足で「濃縮睡眠」力を上げる方法を紹介したが、気になるのは、「深く濃く眠れるようになったのか?」ということ。

「『濃縮睡眠』ができているかどうかは、睡眠を計測できるウェアラブル端末やアプリなどで、目に見える形で確認するのもひとつの方法です。

また、ご自身の体感でも判断いただけると思います。『今までに比べ早く入眠できるようになった』、『夜中に目覚めることがなくなった』、『気持ちよく目覚められるようになった』、『日中に眠気を感じることが少なくなった』、こういった変化があれば、『濃縮睡眠』がうまくいっている証拠です」。

短くても深く眠り、脳と体の疲労を回復させ、日中のパフォーマンスが上がっていけば、人生の満足度も右肩上がり!

(この記事はOCEANSより転載しています)

睡眠の質を左右する食品は?睡眠と食生活の関係


健康をめぐる最新のエビデンスや、様々な情報が各国で報じられています。この記事では、M3 USAが運営する米国医師向け情報サイトMD Linxから、米国医師から特に反響の大きかった健康トピックスを翻訳してご紹介します。

※この記事は、M3 USAが運営する米国医師向け情報サイトMDLinxに2021年3月26日に掲載された記事「Avoid these foods if you want a better night’s sleep」を自動翻訳ツールDeepLで翻訳した記事となります。内容の解釈は原文を優先ください。

健康の柱となるものの中には、私たちがよく耳にするものが2つあります。栄養価の高い食事をし、十分な睡眠をとる。それぞれの重要性は認識していても、この2つの重要な要素がどのように相互作用しているかについては、あまり考えていないのではないでしょうか。

正しい食品を食べることは、自分が思っている以上に睡眠の質に影響を与えるという研究結果があります。

睡眠の専門家によると、食事の質と量は、睡眠の質と量に影響を与えるそうです。実際、カフェインや砂糖の摂り過ぎ、微量栄養素の不足など、一般的な食生活が睡眠不足につながることがあります。逆に言えば、十分な睡眠をとることは、健康増進につながるということです。

そこで、よりよい睡眠を求める方のために、研究や専門家の見解をもとに、食生活と睡眠について知っておくべきことをまとめました。

睡眠と食べ過ぎ
食べ過ぎた後、どんな気分になりますか?多くの人は、無気力になったり、眠くなったりして、よく言われる「食べ物の昏睡」という現象に陥ります。しかし、Journal of the American Heart Association(JAHA)に掲載された研究によると、食べ過ぎは睡眠の質の低下と関連していることがわかりました。

この研究では、20~76歳の女性495名のコホートを追跡調査しました。研究者たちは、彼らの食習慣、睡眠の質、夜眠るまでの時間をモニターし、夜眠れないことが、食事の量を含むいくつかの要因と関連していることを発見しました。

また、食事量が多い人ほど入眠時間が長くなり、食事量が多い人ほど入眠時間が60分以上になることがわかりました。今回の研究では、因果関係は明らかにされていませんが、研究者たちは、食事の摂り過ぎが胃腸の不快感につながり、それが睡眠を妨げたり、寝つきを悪くしたりするのではないかという仮説を立てています。

食べ過ぎは、ある人にとっては個々の睡眠不足のケースに関連するだけかもしれませんが、他の人にとってはより深刻な影響につながる可能性があります。また、研究者たちは、食事の摂取量が多いことが、不眠症の存在や重症度と関連していることを発見しました。

もっと詳しく知りたい方は、MDLinxで15 common sleep mythsをご覧ください。

睡眠、カフェイン、砂糖
コーヒーや甘いものが好きな人には意外かもしれませんが、前述のJAHAの研究では、睡眠の質の低下とカフェインや砂糖の摂取との間に同様の関連性があることが示されています。

この研究では、睡眠開始潜時の長さが最も長い(60分以上)場合、カフェインの摂取量が多い(食品の重量と一緒に)のに比べて、最も少ない(15分未満)場合は、カフェインの摂取量が多いことと関連していました。また、不眠症の重症度が最も高い場合も、カフェインの摂取量が多いことと関連していました。

また、カフェインや糖分の摂取量が多いほど、ピッツバーグ睡眠品質指標で測定した睡眠の質が低下することがわかりました。この結果は、菓子類や砂糖入り飲料の摂取が睡眠の質の低下と相関する傾向があるという過去の研究結果と同様です。

寝る前に糖分やカフェインを控えるのは当然のことですが、コーヒーには健康効果があるので、寝る数時間前に飲むのであれば、食生活に取り入れる価値はあります。

睡眠、不飽和脂肪酸、乳製品
JAHAの研究では、乳製品や不飽和脂肪酸を多く含む食品の摂取が、睡眠にどのような影響を与えるかについても詳しく調べています。その結果、睡眠障害のある人と乳製品の摂取量には逆相関があることがわかりました。

つまり、睡眠の質の低さは、乳製品の摂取量の低さと関連していたのです。また、乳製品を十分に摂取していないと、寝つきが悪くなることもわかったそうです。温かい牛乳の後ろには、科学的な知恵が隠されているのかもしれません。

また、著者らは、「我々の仮説に反して、睡眠の質は総脂肪摂取量と逆相関し、飽和脂肪摂取量とは関連しなかった。これは、睡眠時間と睡眠構造に関する研究とは異なる。これらの研究では、短い睡眠と軽い睡眠は、それぞれ総脂肪と飽和脂肪の摂取量の増加に関係することがわかっている。」と述べています。

研究チームは、今回の調査対象者の良好な睡眠は、心血管疾患のリスクを低減する不飽和脂肪の摂取量が多いこととも相関していると指摘しています。このことから、睡眠の質の高さと、より健康的な食事の脂肪酸プロファイルとの間には関係があるのではないかと考えられます。

睡眠と全粒粉
長くは書かれていませんが、JAHAの研究では、全粒穀物の摂取量が少ないと、睡眠の質が低下し、寝つきが悪くなることがわかりました。

この観察結果は、睡眠を専門とする医師であるKimberly Truong医学博士がレビューした記事で裏付けられています。その論文によると、DASHダイエット(Dietary Approach to Stop Hypertension)が睡眠改善に役立つ可能性があるといいます。

DASHダイエットは、食物繊維、カリウム、マグネシウムを多く含む食品を中心に摂取することを目的としたダイエット法です。この食事療法は、患者の血圧を下げることを目的としていますが、研究によると、睡眠を改善する傾向があるようです。

睡眠と微量栄養素
この記事では、睡眠の質に影響を与えるものとして、微量栄養素の摂取も指摘されており、カルシウム、マグネシウム、ビタミンA、C、D、E、Kの不足が、まどろみ方に影響を与えているのではないかと考えられています。

このことは、Nutrients誌に掲載された分析結果に示されています。この分析では、2005年から2016年にかけて、2万6,211人のコホートの睡眠パターンと食生活を、特に微量栄養素に焦点を当てて調査しました。研究者らは、睡眠時間が少ないと回答した人は、カルシウム、マグネシウム、ビタミンD、ビタミンKの摂取量が少ない傾向にあることを発見しました。

研究者らは、これらの栄養素の多くが睡眠調節に関与していることを示しています。例えば、ビタミンDの受容体は、睡眠を司る脳の領域に存在することが確認されており、また、ビタミンDが概日リズムを司る遺伝子を制御する役割を果たしていることを示唆する研究もあります。

よく食べ、よく眠り、よく生きる
すべてのメカニズムが解明されているわけではありませんが、説得力のある証拠があります。何を食べるかは、睡眠の質と時間に影響を与えます。JAHAの研究では、ほとんどの研究が、睡眠の質と、病気のリスクに関連する特定の栄養素や食品の摂取とを関連づけていると指摘しています。

睡眠を改善したいなら、寝る前に避けるべき食品を知ることから始めましょう。健康的な食生活を始めれば、夜もぐっすり眠れるようになるかもしれません。

睡眠不足が医療関係者に与える影響については、MDLinxをご覧ください。

寝苦しい夜もこれさえあればすぐに眠れる! 極上の最新快眠アイテムを紹介


アン ミカがMCをつとめるTOKYO MX(地上波9ch)のバラエティ生番組「日曜はカラフル!!!」(毎週日曜11:55~)。「カラフル!!TOPICS」のコーナーでは“最新快眠アイテム”を取り上げました。

© TOKYO MX+

◆太陽の光を再現し、生活習慣を矯正&脳を覚醒!

寝苦しい夜が続き、睡眠をとりにくい日は、しっかり寝ないと翌日に支障をきたし、その積み重ねが健康被害を及ぼす可能性も…。

そんなときに睡眠の質を上げてくれるアイテムが続々登場しています。

まずは、7月に日本に上陸したばかりの韓国発の新技術が産んだ快眠ライト「Olly」(定価13,650円)。

これは太陽の光を再現し、その光で朝の寝起きや夜の入眠をサポートするアイテムで、就寝前に夕日のような温かい光を浴びることで巣篭もり生活で狂いがちな体内時計をリセット。さらには、寝起き直後に朝日に似た明るい光を浴びることで頭を起こさせることもできるそう。

ちなみに研究チームの調査によると、同じ目覚めの効果のあるカフェインと脳波を比較したところ、カフェインは目覚めと判断できるまで約30分かかったのに対し、「Olly」は約20分で達成。生活習慣を整えることで、目覚めの環境もサポートしてくれます。

◆深い眠りに入ると音を流し、睡眠の質を向上!

続いては、脳波で眠りの質を高めるヘッドバンド「SmartSleep ディープスリープ ヘッドバンド2」(51,700円)。これは今年2月に発売され、睡眠時に脳波を測定し、眠りの質を高める目的の音"オーディオトーン”を流してくれるウェアラブルギア。

販売元フィリップス・ジャパンの石原さんは、「睡眠の状況をアプリで見える化することで、深い眠りに入ったタイミングでヘッドバンドから耳元にオーディオトーンを発信して睡眠の質を高めるという機能を持ち合わせ開発されたもの」とこの商品について解説。また、入眠時だけでなく、朝起きる時に睡眠が浅くなったタイミングで起床アラームを鳴らしてくれるなど、その日の状況に合わせて睡眠の質を高めてくれます。

実際に体験してみると、ヘッドバンドが頭にフィットし、耳が塞がらないので付けていても嫌な感じもしないとか。さらには、骨伝導スピーカーが搭載されており、音も一定でちょうどいいと体験者は語ります。

◆超人気マッサージ店が監修、好きな夢が見られる魔法のランプ

さらには、予約待ち60万人以上、どんな人でも施術開始10分で眠りに導くと称される人気ヘッドマッサージ店「悟空のきもち」がプロデュースした快眠グッズ。

8月30日に発売されたばかりのこの商品は、睡眠時の夢を操る睡眠用しゃぼん玉「睡眠用しゃぼん玉」(13,800円)、「カートリッジ全4種類セット」(5,600円)です。

魔法のランプの形をしたボディから出るしゃぼん玉の中には香りがついたミストが閉じ込められており、弾けた瞬間に香りが広がります。

ただ、夢を操るとはどういうことなのか。「悟空のきもち」の風間さんは「22万人のお客様の夢の調査をしていたところ、しゃぼんが弾ける視覚を寝る前に残すことが夢を見る最大のポイントとなることがわかった」と言います。

そして、さらに調査・分析すると色や香りによって4種類の夢を見られるようコントロールできることがわかり、狙った夢を見られる確率は50~60%程度。しかも、悪夢を見る確率は83%も軽減されたそうです。

◆かけたほうが涼しくなる、ファン付きの快眠寝具

最後は、今年6月に発売された風を使って寝具内の熱を軽減するアイテム「快眠マット SOYO」(19,800円)、「快眠寝具SOYO 風ふとん」(19,800円)。これは足元に搭載されたファンによって布団内に風の流れを作り、汗や体温による湿気や熱を排出してくれます。

この商品について、「接触冷感はずっと肌を置いていると温くなってしまう。それだと夜中6~8時間寝る場合には冷たさをキープできないというところで、風を起こすことで(布団のなかの)汗や湿気を排出できるものを開発した」と販売元・株式会社アテックスの江村さん。

表地にはポリエステルとレーヨンの混紡生地を使い、まるでシルクのような滑らかさになっており、さらには驚くほどの軽さとサラサラとした涼感で、掛けたほうが涼しいと実感できる新発想の機能性寝具です。

最新の快眠アイテムに、アン ミカは「いろいろあるんやね~」と感心しきり。ゲストの青山テルマさんがこのなかで特に使ってみたいと語るのは「悟空のきもち」プロデュースの夢を操る睡眠用しゃぼん玉。「置いていてもかわいいだろうし、見ていても面白そう」と興味を示します。ゲストのりゅうちぇるさんも「(しゃぼん玉が)弾けた瞬間に香りがするって絶対いい夢が見れちゃう」、アン ミカも「悪夢が83%に減るってすごい!」と高評価。また、アン ミカは快眠寝具にも注目。「寝ている間の熱中症もあるから、湿気を取るのはいいかもしれない」と話していました。

◆すぐに眠れる人となかなか眠れない人、その違いとは?

世の中にはすぐに眠れる人となかなか眠れない人がいますが、眠りとお風呂の専門家の小林麻利子さんによると、その違いは「自律神経の交感神経が刺激されているか、されていないか」。

すぐに眠れる人は就寝前にお風呂に入ったり、寝る前の過ごし方に気をつけたりと、緊張しているときに体をコントロールする交感神経を低下させ、リラックスしているときの副交感神経を優位にさせる習慣を取り入れている人。

一方、なかなか眠れない人はオン・オフの切り替えがうまくいかず、交感神経が優位に働いている状態。しかも、寝なければいけないと考えることがストレスとなり、さらに交感神経を刺激。そうなると、末端血流が悪くなり体の内側の深部体温が低下しにくくなるので寝つきが悪くなるとか。

そんななかなか眠れない人へのアドバイスとしては、好きな芸能人との妄想や深呼吸、ストレッチなど、自分にとって心地よいことを行うことで交感神経が低下していくそうです。

すぐに眠れる人は就寝前にお風呂に入ったり、寝る前の過ごし方に気をつけたりと、緊張しているときに体をコントロールする交感神経を低下させ、リラックスしているときの副交感神経を優位にさせる習慣を取り入れている人。

一方、なかなか眠れない人はオン・オフの切り替えがうまくいかず、交感神経が優位に働いている状態。しかも、寝なければいけないと考えることがストレスとなり、さらに交感神経を刺激。そうなると、末端血流が悪くなり体の内側の深部体温が低下しにくくなるので寝つきが悪くなるとか。

そんななかなか眠れない人へのアドバイスとしては、好きな芸能人との妄想や深呼吸、ストレッチなど、自分にとって心地よいことを行うことで交感神経が低下していくそうです。

※この番組の記事一覧を見る

<番組概要>

番組名:日曜はカラフル!!!

放送日時:毎週日曜 11:55~12:50 「エムキャス」でも同時配信

MC:アン ミカ

番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/colorful/

番組Twitter:https://twitter.com/sunday_colorful

快眠セラピストが伝授!長距離フライトの機内で快眠する3つのコツ



なかなか旅に出られない日々が続いていますが、新型コロナ感染症が終息したら世界への旅ができるようになります。とはいえ、遠い国への移動は行き帰りのフライトがやはり大変で、移動中に上手に眠れるか・休めるかがとても大事になってきます。そこで長距離移動のフライトでいかに上手に眠ればいいのか、快眠のテクニックを専門家に教えてもらいました。


体とシートのすき間を埋める

救急ばんそうこう「ケアリーヴ」や「セロテープ」などを製造販売するニチバンが、「自粛痛」と「睡眠」をテーマにセミナーを開催。快眠セラピストの三橋美穂さんが、新型コロナウイルス感染症の自粛で体の不調を感じる人に向け、快眠のコツを紹介しました。

そのイベントにTABIZINEのライターとして筆者が参加し、ちょっと本題とはずれる質問ながら、フライトでの快眠について三橋さんに教えてもらうことができました。三橋さんは睡眠の専門家で、寝具メーカーに勤務後独立し、1万人以上の睡眠をサポートしてきた実績があるそう。人の頭を触ればどのような枕が合うかすぐにわかってしまうくらいなのだとか。

そんな三橋さんによれば、機内での睡眠のコツは「体とシートのすき間を埋める」だと教えてくれました。機内に座ったところを想像してください。背筋を伸ばして座ると、首の後ろ、腰の曲線がシートから浮きます。機内で快眠を得るためには、このすき間を埋める努力から始めるといいようです。

機内にあるブランケット・枕を腰の後ろに詰めたり、首周りにセーターやパーカーを巻いたり、とにかくすき間をなくす作業から始めてみましょう。

アイマスクとフードのついたパーカー

ポイントはほかにも。快眠を妨げる光の問題をクリアするために、アイマスクは必需品だとも教えてくれました。機内が消灯したとしても、近くの席の人がモニターで映画を見ていたり、スマホを見たり、読書灯をつけたりすれば、その光は眠りを妨げてくるからです。

パーソナルスペースが確保されていないと落ち着かない=眠りが浅くなる傾向も、人にはあるようです。災害などの避難所でパーソナルスペースの確保が叫ばれる理由

そこで機内には大きなフードのついたパーカーを持ち込んで、すっぽり頭からフードを被って眠れば、パーソナルスペースが確保できるとのこと。パーカーがない場合は、頭に大きめのハンカチを被るだけでもかなり違うと教えてくれました。アイマスクと組み合わせて試してみてください。

足元にかばんを置いて足を乗せる

足元の工夫についても聞きました。足を下げたまま寝ると、脚全体の血行が悪くなり、眠りも妨げられるのだとか。

国際線のビジネスクラス以上なら、シートがフルフラットに倒れる場合もありますが、エコノミークラスでは足元にそれほどのスペースがありません。脚を上げられない状況では、例えば足元にかばんを置いて、その上に足を乗せながら寝るなど、少しでも足が上がる工夫をすると眠りは深くなるそうです。

また、心身の緊張やこわばりは、快眠を妨げる要素になるといいます。機内でストレッチや運動ができると理想的ですが、狭いエコノミークラスのシート、さらに窓際などになると機内の散歩もできません。

そこで三橋さんが教えてくれた方法が「手首ぶらぶらストレッチ」。肩の力を抜き、肩の高さまで手を上げて、左右へ20~30回ほどぶらぶら、同じ回数くらい前後にぶらぶらさせます。それだけで肩回りの筋肉がほぐれるのだとか。起きている間は1時間に1回など伸びをする、脚をマッサージするなど、体の負担軽減を意識しながら、できるだけ心身の緊張を蓄積しないようにして消灯時間を迎えられると理想的ですね。

以上が機内での快眠のテクニックです。ちなみに旅先への長距離移動で肩や首、腰に痛みがあると、やはり快眠は難しいと思います。痛みに自覚のある場合は、無臭タイプの湿布薬「ロイヒ膏ロキソプロフェン」をフライト前に空港の薬局などで買って張っておくなどもいいかもしれません。

“コロナ不眠”増加 睡眠の質上げるには…


9月3日は“ぐっすり”の語呂合わせから睡眠の日ですが、専門家が“コロナ不眠”と呼ぶ症状に悩む人が今、増えています。

   ◇

季節の変わり目。街で睡眠について聞いてみると…

50代女性

「昨日今日ぐらいの気温だと(寝るのに)結構ちょうどいい感じはする」

涼しくなり、寝やすくなったという声がある一方…

20代学生

「大学がオンラインになり始めて、昼寝しすぎた日はかえって夜眠れなくなって」

自宅にいる時間が長くなり、寝られなくなったという声も聞かれました。

20代から60代の男女500人を対象に行ったアンケートをみると、およそ3割の人が眠りが浅くなったと回答。その理由として多かったのがコロナ禍による不安やストレスです。

■睡眠の質が下がった原因(提供:ニチバン)

 1位 不安やストレス

 2位 運動不足

 3位 生活リズムの乱れ

都内の寝具メーカーでは…

コアラスリープジャパン・マーケティング部 渡井麻由さん

「寝具全体がコロナ禍でかなり売り上げ、ニーズとしては高まっている。家具だったり、寝具にお金をかける人が多くなった」

質のいい睡眠をとるために、特にマットレスを買い替える人が増えているといいます。この会社では8月に新商品を発売。その特徴が…

コアラスリープジャパン・マーケティング部 渡井麻由さん

「寝心地を変えられて、お好みの硬さに変えられる」

ひっくり返すことで、自分好みの硬さで寝られるマットレスです。

さらに、別の新商品も登場、低反発の腰専用の布団です。開発のきっかけは、運動不足や在宅ワークなどで、腰に痛みを抱える人が増えていることだといいます。

アルファックス・営業部 青木美佳さん

「(コロナ禍で)筋力の低下ということによって、腰に痛みを訴える方が増えてきた」

   ◇

不眠の悩みを抱える人が訪れる都内のクリニック。

睡眠総合ケアクリニック代々木 井上雄一理事長

「コロナのパンデミック環境下で不眠傾向になるケースが多い。“コロナ不眠”というような現象が起こっていると言えそうです」

“コロナ不眠”を訴えるだけでなく、中には…

睡眠総合ケアクリニック代々木 井上雄一理事長

「悪夢が増えています。悪い夢見る傾向が増えている」

では、質のいい睡眠をとるためにはどうしたらよいのでしょうか。

睡眠総合ケアクリニック代々木 井上雄一理事長

「睡眠というのは寝床の中の体感温度が28~32℃ぐらいがいい」

布団の中の温度調節がポイントだと話します。また、寝る1時間前には、スマホやパソコンなどの液晶画面を見ないことも重要だということです。

病気未満の睡眠障害に注意「夜寝れない」を防ぐお昼寝のコツ


前回の『忍び寄る子どもの「睡眠時無呼吸症候群」睡眠と呼吸の密接な関係』の記事では、子どもの睡眠と呼吸には深い関係があることがわかりました。

しかしながら、睡眠時無呼吸症のほかにも、睡眠障害になりつつある子どもが増えています。

今回は、注意が必要な睡眠障害や夜寝られないを防ぐお昼寝の考え方について、太田総合病院記念研究所太田睡眠科学センター所長であり、日本睡眠学会理事を務める千葉伸太郎先生に聞きました。

大人の生活に引っ張られてしまう子どもたち
子どもの生活リズムや睡眠リズムが崩れていく理由に、大人の生活リズムの影響が大きいと千葉先生は指摘します。

「まず、大人の睡眠時間が短い社会背景について説明しましょう。

第二次世界大戦後、日本は経済発展を遂げる過程で『睡眠時間を削って仕事をすることが、がんばっている証である』という気風を生みました。

グローバル化におけるビジネス活動が進めば進むほど、時差の関係から夜まで働く機会が多くなる。そういう社会背景が、睡眠不足を加速させているのだと思います。

そして、最も懸念すべき点は、大人の生活リズムに、子どもたちが巻き込まれているということ。

たとえば、夜中の赤ちゃん連れでの外出。コンビニエンスストアなどの光は、約1800ルクス。光に対する感受性の強い子どもならば眠れなくなってしまいます」

日本小児保健協会の調査によると、夜10時以降に寝る3歳児の割合は、2000年で52%。日本の子どもたちがいかに夜更かしの傾向にあるかを表すデータもあります。

「それだけではありません。受験戦争の加熱による塾通いも、日本の子どもたちの睡眠不足に大きく関わっているといえるでしょう。

そして今や、小中学生もスマートフォンを手にする時代。睡眠時間を削ってSNSやゲームに興じる子どもも多いという問題も複雑に絡み合っています」

寝起きの機嫌が悪い「睡眠障害」予備軍が増加
現代の子どもたちは、知らず知らずのうちに睡眠の質を落とす生活習慣と隣り合わせの生活を送っています。

ブルーライトが睡眠リズムを狂わす
「SNSやゲームをするためのデジタルデバイスの光。夜に覚醒刺激のあるブルーライトを浴びると、睡眠を促すメラトニンの分泌が妨げられます。そうすると、リズムが乱れて寝つきが悪くなる。

眠れないから、さらに夜更かしし続け、朝はすっきりと起きれない……と、どんどん悪循環になっていきます。

なかには学校に行けなくなり、不登校になってしまう子も。そこまでいかなくても、朝の目覚めがよくないお子さんは数多くいるのではないでしょうか。

本来子どもは、ぐっすり眠れていれば朝の機嫌は良好で元気なはず。朝起きたときの機嫌が悪いとしたら、眠りに問題があると考えてよいでしょう」

増加傾向にある子どもの概日リズム睡眠障害
朝起きれない睡眠リズムの崩れよって、近年、増加傾向にあるのは“概日リズム睡眠障害”です。

「この病気は、“概日リズム”といういわゆる体内時計が乱れてしまうこと。それによって、決まった時間に眠り、起きることができない睡眠障害です。

朝寝坊をしてしまうことは誰でもありますが、学校に行けないなど日常生活に支障をきたした状態になると危険です。

しかし、『ここからが病気である』と、診断基準を設けていはいるものの、睡眠障害かそうではないかは、線引きしてはっきりと分けられるものではありません。

だからこそ、保護者が気付きにくく、改善しにくいというやっかいさも兼ね備えている。特に、夏休みなどの長期休みや連休中は、生活リズムが狂いやすいので注意が必要です」

「夜寝られない」を防ぐ昼寝の方法
子どもが成長する過程で悩みがちな昼寝の取り入れ方。就学前の幼児の昼寝はどのように考えるとよいのでしょうか。

「就学前の幼児は、まだ長時間起き続ける力がなく、脳の発育や体力の面からみても昼寝が必要です。

睡眠時間に個人差があるのは幼児期も同じ。

ただ、いくら昼寝が必要だと言っても、昼寝の時間が必要なお子さんもいれば、不要なお子さんもいるでしょう。

ちなみに、人間には1日に2回、眠気があらわれる体のリズムが備わっています。1回目が、深夜2〜4時ごろがピークとなる眠気。14時〜16時にも2回目の小さな眠気の波が訪れます。

夕方お子さんが疲れて眠くなる場合はあります。我慢できない場合は、寝かしても大丈夫。ただ、あまり長く眠りずぎると夜が眠れなくなるので、30分から1時間ほどで起こすようにしましょう。

一方、中学生以上の昼寝の推奨時間は、13時〜15時までの間の15〜20分ほど。深く眠ってしまうと、逆に起きてから頭がボーッとしてしまうため、30分以内に収めるのがポイントです」

子どもの睡眠は大人が責任を持って対応を
「子どもの睡眠リズムは、大人が責任を持って整えていくことが重要です。

今の日本の社会環境は、目に見える成果を求める成果主義。そのために、睡眠時間を削って大人は仕事を、子どもは勉強をすることも、ある意味仕方のないことなのかもしれません。

ですが、今の状況を、『仕方がない』と諦めるのではなく、『どうすればいいのか』と考えることが大切です。

また、大人の睡眠に対する意識が低いと、知らず知らずのうちに、お子さんの睡眠時間が短くても大丈夫だと思ってしまうこともあるので注意しましょう。

まずは、睡眠に対する保護者の意識を変えていく。それが、子どものよりよい睡眠へと導く一歩になるはずです」

次回は、子どもの睡眠習慣を作るための具体的な方法や、質を高めるポイントを聞いていきます。

PROFILE 千葉伸太郎
医学博士 太田総合病院記念研究所・太田睡眠科学センター所長。慈恵医大准教授。日本睡眠学会理事(副理事長)。東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科から、スタンフォード大学医学部睡眠&生体リズム研究所客員講師を経て、長年、睡眠の研究に携わる。著書に『子どもの脳をつくる最高の睡眠 勉強、運動のできる子は、鼻呼吸をしている』(PHP研究所)がある。

取材・文/仲宗根奈緒美

病気未満の睡眠障害に注意「夜寝れない」を防ぐお昼寝のコツ


前回の『忍び寄る子どもの「睡眠時無呼吸症候群」睡眠と呼吸の密接な関係』の記事では、子どもの睡眠と呼吸には深い関係があることがわかりました。

しかしながら、睡眠時無呼吸症のほかにも、睡眠障害になりつつある子どもが増えています。

今回は、注意が必要な睡眠障害や夜寝られないを防ぐお昼寝の考え方について、太田総合病院記念研究所太田睡眠科学センター所長であり、日本睡眠学会理事を務める千葉伸太郎先生に聞きました。

大人の生活に引っ張られてしまう子どもたち
子どもの生活リズムや睡眠リズムが崩れていく理由に、大人の生活リズムの影響が大きいと千葉先生は指摘します。

「まず、大人の睡眠時間が短い社会背景について説明しましょう。

第二次世界大戦後、日本は経済発展を遂げる過程で『睡眠時間を削って仕事をすることが、がんばっている証である』という気風を生みました。

グローバル化におけるビジネス活動が進めば進むほど、時差の関係から夜まで働く機会が多くなる。そういう社会背景が、睡眠不足を加速させているのだと思います。

そして、最も懸念すべき点は、大人の生活リズムに、子どもたちが巻き込まれているということ。

たとえば、夜中の赤ちゃん連れでの外出。コンビニエンスストアなどの光は、約1800ルクス。光に対する感受性の強い子どもならば眠れなくなってしまいます」

日本小児保健協会の調査によると、夜10時以降に寝る3歳児の割合は、2000年で52%。日本の子どもたちがいかに夜更かしの傾向にあるかを表すデータもあります。

「それだけではありません。受験戦争の加熱による塾通いも、日本の子どもたちの睡眠不足に大きく関わっているといえるでしょう。

そして今や、小中学生もスマートフォンを手にする時代。睡眠時間を削ってSNSやゲームに興じる子どもも多いという問題も複雑に絡み合っています」

寝起きの機嫌が悪い「睡眠障害」予備軍が増加
現代の子どもたちは、知らず知らずのうちに睡眠の質を落とす生活習慣と隣り合わせの生活を送っています。

ブルーライトが睡眠リズムを狂わす
「SNSやゲームをするためのデジタルデバイスの光。夜に覚醒刺激のあるブルーライトを浴びると、睡眠を促すメラトニンの分泌が妨げられます。そうすると、リズムが乱れて寝つきが悪くなる。

眠れないから、さらに夜更かしし続け、朝はすっきりと起きれない……と、どんどん悪循環になっていきます。

なかには学校に行けなくなり、不登校になってしまう子も。そこまでいかなくても、朝の目覚めがよくないお子さんは数多くいるのではないでしょうか。

本来子どもは、ぐっすり眠れていれば朝の機嫌は良好で元気なはず。朝起きたときの機嫌が悪いとしたら、眠りに問題があると考えてよいでしょう」

増加傾向にある子どもの概日リズム睡眠障害
朝起きれない睡眠リズムの崩れよって、近年、増加傾向にあるのは“概日リズム睡眠障害”です。

「この病気は、“概日リズム”といういわゆる体内時計が乱れてしまうこと。それによって、決まった時間に眠り、起きることができない睡眠障害です。

朝寝坊をしてしまうことは誰でもありますが、学校に行けないなど日常生活に支障をきたした状態になると危険です。

しかし、『ここからが病気である』と、診断基準を設けていはいるものの、睡眠障害かそうではないかは、線引きしてはっきりと分けられるものではありません。

だからこそ、保護者が気付きにくく、改善しにくいというやっかいさも兼ね備えている。特に、夏休みなどの長期休みや連休中は、生活リズムが狂いやすいので注意が必要です」

「夜寝られない」を防ぐ昼寝の方法
子どもが成長する過程で悩みがちな昼寝の取り入れ方。就学前の幼児の昼寝はどのように考えるとよいのでしょうか。

「就学前の幼児は、まだ長時間起き続ける力がなく、脳の発育や体力の面からみても昼寝が必要です。

睡眠時間に個人差があるのは幼児期も同じ。

ただ、いくら昼寝が必要だと言っても、昼寝の時間が必要なお子さんもいれば、不要なお子さんもいるでしょう。

ちなみに、人間には1日に2回、眠気があらわれる体のリズムが備わっています。1回目が、深夜2〜4時ごろがピークとなる眠気。14時〜16時にも2回目の小さな眠気の波が訪れます。

夕方お子さんが疲れて眠くなる場合はあります。我慢できない場合は、寝かしても大丈夫。ただ、あまり長く眠りずぎると夜が眠れなくなるので、30分から1時間ほどで起こすようにしましょう。

一方、中学生以上の昼寝の推奨時間は、13時〜15時までの間の15〜20分ほど。深く眠ってしまうと、逆に起きてから頭がボーッとしてしまうため、30分以内に収めるのがポイントです」

子どもの睡眠は大人が責任を持って対応を
「子どもの睡眠リズムは、大人が責任を持って整えていくことが重要です。

今の日本の社会環境は、目に見える成果を求める成果主義。そのために、睡眠時間を削って大人は仕事を、子どもは勉強をすることも、ある意味仕方のないことなのかもしれません。

ですが、今の状況を、『仕方がない』と諦めるのではなく、『どうすればいいのか』と考えることが大切です。

また、大人の睡眠に対する意識が低いと、知らず知らずのうちに、お子さんの睡眠時間が短くても大丈夫だと思ってしまうこともあるので注意しましょう。

まずは、睡眠に対する保護者の意識を変えていく。それが、子どものよりよい睡眠へと導く一歩になるはずです」

次回は、子どもの睡眠習慣を作るための具体的な方法や、質を高めるポイントを聞いていきます。

PROFILE 千葉伸太郎
医学博士 太田総合病院記念研究所・太田睡眠科学センター所長。慈恵医大准教授。日本睡眠学会理事(副理事長)。東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科から、スタンフォード大学医学部睡眠&生体リズム研究所客員講師を経て、長年、睡眠の研究に携わる。著書に『子どもの脳をつくる最高の睡眠 勉強、運動のできる子は、鼻呼吸をしている』(PHP研究所)がある。

取材・文/仲宗根奈緒美

不眠で医者にかかる・睡眠薬を使う前に試みたい快眠ポイント


生活に支障がでるほどに睡眠で悩んでいるならば、専門医への診察や睡眠薬の処方を検討したいところ。

とは言え、医師にかかる前にできる快眠方法を試してからでも遅くはない。

そこで、「スリープクリニック調布」遠藤拓郎(えんどうたくろう)院長に、ポイントを教えていただいた。

就寝1時間前に入浴、30分前に首元を温める深い睡眠を得るためには、体温をしっかり上げることが重要。

体温が上がると、放熱して体温を下げようと身体が作用する。

そして体温が下がると、人は眠たくなる。

就寝1時間前に入浴すれば、ちょうど体温が下がってきた頃に就寝時間となり、眠りやすくなる。

身体を温めるためとはいえ、熱い湯に入ると交感神経が優位になるので、十分に安静を保つことができない。

湯は38~40℃のぬるめに設定し、10~20分程度つかるようにしよう。

加えて炭酸の入浴剤を使うと、血管が二酸化炭素によって拡張し、身体の芯から温めることができる。

入浴をシャワーで済ませている人は、首元を重点的に温めるようにするといい。

首元には温めポイントが集中しているため、ここを温めることで全身の血めぐりが良くなる。

または、市販されている「温熱シート」を活用して、就寝30分前に首元を温めるのも◎。

就寝前にサプリメントを摂(と)る唐辛子の主成分である「カプサイシン」は、一時的に体温を上げて下げる働きがある。

そのため、夕食にキムチ鍋などを食べることは、睡眠の質を上げるのに有効だ。

しかし、毎日摂取することを考えると、サプリメントとして取り入れることを検討したい。

タイミングとしては、夕食後がベスト。

また、アミノ酸のひとつである「グリシン」は、投与後に体温が下がり、深い眠りが早く現れるという特徴がある。

加えて、途中で覚醒しにくく、朝もすっきり目覚められる。

グリシンは眠りを促すが、最終的には身体のコラーゲンになるため、副作用の心配はない。

カプサイシン同様、夕食~就寝の間に摂取するといい。

カプサイシンとグリシンは、同時に摂取してもOK。

ただ、サプリメントは人によって個人差があり、必ずしも即効性を期待できるものではないことは認識していたい。

温かみのある明かりで快適な温・湿度を保つろうそくなどの炎や夕焼けの赤い色は、人の気持ちを落ち着かせて眠りへと誘う。

夕方からのリラックスタイムには、白熱灯や電球色の蛍光灯など、日中よりは明るくなくて赤みがかった光がおすすめだ。

地域にもよるが、寝室は冬18℃、夏27℃、湿度50~60%に保つと快適さが増す。

暖かい空気は天井に、冷たい空気は足元にたまりやすいため、温・湿度計は寝床の高さに設置して測るようにしよう。

朝は日の光ですっきり目覚められるように、カーテンで光を調整するといい。

光が入りやすい寝室の場合は遮光カーテンやブラインドを使用し、目覚ましが鳴ったら、まずカーテン・ブラインドを開ける習慣をつける。

朝日を取り込みにくい寝室であれば、起床後はできるだけ早く戸外の光を浴びるようにしたい。

体質に合った寝具を選ぶ直接身体に触れる寝具も、睡眠の質を左右する。

特に敷布団やマットレスは、硬すぎても柔らかすぎても合わないため、専門知識を持ったスタッフがいる店で相談しよう。

遠藤院長の実感では、スポーツ選手や暑がりの人は硬めのマットレス、冷え症や高齢者は軟らかめのものがおすすめだと言う。

枕選びのポイントは、姿勢よく立った姿と同様な姿勢で横になれる高さのものであることと、朝まで形が変形せず、スムーズに寝返りがうてることが重要。

一般的に、体格が低くガッチリした人は硬めの枕、細めでやせ型の方は軟らかめの枕が適していることが多い。

また、寝返りで頭が落ちる人は、横に長い枕を選ぶと良いだろう。

眠れないのは更年期のせい?「更年期うつ」予防に今こそ摂りたい食品とサプリ


更年期は、女性ホルモンが激減、人生の節目もやってきます。眠れない、いらいらするなどを訴える人もコロナ禍でさらに増えている…?そこで必要なのは、“うつ“や“落ち込み“への処方箋。ふだんの食事を見直して、不足しがちな栄養を積極的に摂るようにしましょう。

不足しがちな栄養素が摂れるのは「赤身肉」!
更年期世代の女性に不足しがちな5つの栄養素
1.鉄(ヘム鉄)
2.ビタミンB群
3.タンパク質
4.カルシウム
5.亜鉛

更年期世代に不足しがちな5つの栄養素のうち、1.鉄(ヘム鉄)、2.ビタミンB群、3.タンパク質の3つを一度に補える食べものは、ずばり「肉」。特に「タンパク質」は1日当たり自分の体重1kgに対して1.2g、体重50kgなら1日60g摂る必要があります。更年期以降の体の維持のためにも大切な栄養素なのです。

食事だけで必要な栄養が補えるか心配、という方のために、毎日の食事のサポートに取り入れたいサプリメントをご紹介します。

ヘム鉄
鉄は、神経伝達物質を合成する初期段階で必要になる栄養素。それが欠乏することで、クヨクヨしたり憂うつになったりします。また、酸素の運搬にもかかわっているので、足りなくなると疲れを感じやすくなります。鉄はもともと吸収率が悪いのですが、鉄ではなく、「ヘム鉄」を摂ることで吸収率が高くなります。

肉や魚などの動物性食品に多く含まれ、特に豚レバー、鶏レバーに多く含まれていますが、毎日それらを食べる食事というのもなかなか難しい…。ヘム鉄のサプリメントを選ぶなら、ヘム鉄に加え、赤血球の形成を助ける葉酸やビタミンB12を配合したものを選んでみてください。「最近ちょっと元気がないな…」と思ったらまずはヘム鉄のサプリから。

ビタミンB群
ビタミンB群は、神経伝達物質の合成のあらゆる段階で作用する栄養素。欠乏すると、なかなか寝つけない、悪夢を見るなどの睡眠障害が出てくることもあります。また、集中力や記憶力の低下といったことも出てきます。

ビタミンB群は、単独ではなく複合的に摂ることで効果を発揮します。水に溶けやすいのがビタミンB群の欠点ですが、長時間かけてゆっくり届ける「ロングタイム製法」や、「タイムリリース加工」でカバーしたサプリメントが出ています。

タンパク質、カルシウム、亜鉛
タンパク質は筋肉維持や脳への良い影響を与え、更年期以降特に積極的に摂りたい栄養素。タンパク質不足にはプロテインがおすすめです。カルシウム不足は、イライラ、怒りっぽさ、緊張傾向などにつながります。健康維持に欠かせない必須ミネラルのひとつである亜鉛の不足は更年期症状と相関関係があるともいわれています。むくみが気になる、元気が出ない、などのときに。

寝る前30秒!「睡眠だけでは回復しない疲れ」に効く簡単ストレッチ


睡眠だけでは取りきれない体の疲れ。疲れがひどい日は「とにかく何もしたくない」という気持ちもわかりますが、体のSOSはその日のうちに少しでもカバーしておくことが肝心です。特に上半身の凝りは、肺の運動とも大きく関係しています。上半身が凝り固まると肺の動きが制限され、呼吸がしにくくなってしまうのです。

そこで今回は、美容ライターとして活動する筆者が、寝る前に行うことで、翌日に疲れを持ち越さない“呼吸法”と改善ケアを動画ご紹介します。

体の疲れを蓄積してしまうと、簡単なストレッチだけでは改善できなくなってしまいます。上半身全体が凝り固まる前に、浅くなった呼吸を改善するケアを毎日の習慣にしましょう。また、深呼吸は副交感神経を刺激するため、リラックス効果があります。寝つきが悪い方にもおすすめですよ。

1日3分で驚くほどよく眠れる! 専門医が教える「快眠ストレッチ」


婦人公論.jp

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エアコンをつけ、布団をかけて眠る…専門医が教える「よい眠り」のための常識


よく眠れない、体がだるいなど、夏は疲れを感じがち。原因のひとつに「睡眠の質の低下」があるようです。誰でもぐっすり眠る方法を専門医・白濱龍太郎さんに聞きました(構成=島田ゆかり イラスト=石川ともこ)

* * * * * * *

質のよい眠りの3つの条件

現代人の睡眠の質は昔に比べると驚くほど低下しています。その原因は、夜になっても活動が続く生活リズムや、長時間スマートフォンやパソコンを使用しているライフスタイル。これらはよい睡眠を阻害するものです。加えて夏は寝苦しく、よく眠れないという人も多いでしょう。疲れが取れないと感じるのも当然といえます。

そもそも睡眠の役割は、昼間に活動した脳と体がオーバーヒートしないように、脳の温度を下げ、細胞を修復することにあります。また、寝ている間に脳に溜まった老廃物「アミロイドβタンパク質」や体内の疲労物質を排出する役割も。しかし、睡眠時間が短くて深く眠れない場合、これらの排出がうまくいかず、目覚めても疲労感が消えないというわけです。逆にいうと、ぐっすり眠れば、疲労感もスッキリとなくなります。

よい睡眠の条件は、3つあります。まず、「自律神経」である交感神経(覚醒)と副交感神経(リラックス)のスイッチが夜にしっかり切り替わること。本来ならば、夕方以降、自然と副交感神経優位に変わることで眠りに入りますが、遅くまで仕事をしたり出かけたりする生活習慣から交感神経優位のまま夜を迎えることになると、睡眠の質が低下します。夜はできるだけリラックスして過ごすよう心掛けましょう。

次に、「メラトニン」という睡眠を誘発するホルモンがきちんと分泌されること。メラトニンは朝起きて光を浴びると約14時間後に分泌され、眠気を誘発します。しかし、スマホやパソコンのディスプレイ、お店のLED照明などが発するブルーライトにより、分泌が抑制されてしまうのです。夜に光を浴びると、よい睡眠の妨げになります。

3つめは、眠るタイミングで「深部体温」がぐっと下がること。深部体温とは内臓など体の内部の体温で、よく眠れない人は深部体温のコントロールがうまくできていない可能性があります。これもメラトニンの分泌に関係しますが、生活習慣を見直したり、寝る前のストレッチなどで改善できます。

次に「よい眠り」のための常識チェックをしてみましょう。

「よい眠り」の常識チェック

朝食を食べると、睡眠の質がアップする

答え ○

大豆製品や卵、乳製品、バナナなどに含まれるトリプトファンを摂取すると体内でセロトニンに変化し、14~15時間後に眠りに不可欠なホルモン「メラトニン」に変わります。しかしメラトニンの産生は加齢により減少するため、朝食で補うことが重要。また、噛む行為も自律神経を整え、睡眠の質を上げてくれます。

冷え性の人は寝るときも靴下を穿くほうがいい

答え ×

よい眠りには深部体温の低下が不可欠です。靴下を穿いたまま寝ると体内の熱が放散されず、体温が下がりにくくなるので、冷え性の人でも靴下は脱いで寝ること。寝る前にお風呂で体を温めたり、ストレッチを行えば冷えは改善できます。

寝室は遮光カーテンがよい

答え △

夜でも外からの明かりが入る寝室の場合は遮光カーテンをつけましょう。光を浴びると睡眠の質が低下します。ただし、朝はカーテンを開け、たっぷり光を浴びること。夜に外がさほど明るくない部屋なら、遮光する必要はありません。

布団に入ると毎日バタンキュー。 だから寝つきはいい

答え ×

「寝つきがいい」=「よく眠れている」は勘違い。理想は布団に入ってから20分くらいでスーッと眠る状態です。バタンキューで眠ってしまうのは脳が気絶しているのに近く、睡眠負債がたまっている証拠。その後に続く睡眠の質もよいとはいえません。

週末に「寝だめ」すれば睡眠時間は十分

答え △

睡眠不足は寝だめで取り戻せます。ただし、平日の睡眠時間が5時間なら週末は7時間にするなど、平均的な睡眠時間+2時間程度にしましょう。体内時計の睡眠リズムが崩れないようにするためです。なお、未来の睡眠を先取りする寝だめはできません。

カフェインは寝つきが悪くなる

答え △

午後3時にコーヒーを飲んだら夜に眠れないという人もいれば、寝る前に日本茶を飲んでも眠れる人もいて、カフェインが睡眠に与える影響には個人差があります。ただし、カフェインは睡眠の質を低下させるため、夜にカフェインを摂る習慣があってよく眠れない、眠りが浅いと感じている場合は、夜8時以降の摂取を控えてみましょう。

エアコンはつけたまま朝まで眠る

答え ○

夏に疲れやすいのは、夜の寝苦しさによる睡眠不足にも原因があります。暑さを我慢して眠れないよりも、エアコンをつけて布団をかけて眠ることをおすすめします。ただし、女性は筋肉量が少ないため男性よりも寒さを感じやすく、睡眠中は深部体温が1℃ほど下がるので、設定温度は昼間よりもやや高めにしましょう。

昼寝は健康にもいい

答え ○

昼間に眠気を感じたり、夕飯後にうたた寝をしてしまう人は午後3時までに30分程度昼寝をするのがおすすめです。脳が休息でき、その後にスッキリとして、夜の睡眠も魔しません。ただし、布団など寝心地がいい場所ではなく机でうつぶせになるなど、目が覚めやすい環境で寝るようにしましょう。

寝る前のスマホは×だけど、テレビなら○

答え ×

どちらも×。液晶テレビもブルーライトを発しており、寝る前のテレビも睡眠を妨げることがわかっています。交感神経を覚醒させるブルーライトを浴びてよいのは夜8時まで。それ以降は、副交感神経優位にするため明かりは暗めにして、リラックスして過ごしましょう。

【後編】専門医が教える「眠る前のストレッチ」

精神科医「6時間睡眠以下の人は、感情が不安定になるし、物覚えが悪くなる」


「しっかり休憩を取っているのに疲れが取れない」

「工夫しているのに集中力が続かない」

毎日の仕事を効率よくしたいのに、なかなか思うようにいかない人がほとんどなのではないでしょうか。

もしかしたら、あなたのアプローチが合っていないのかもしれません。

「日々を最適化することによって、あなたの仕事や人生は、もっと楽に、もっと楽しくなる」と精神科医でSNSでも信頼を集めている樺沢紫苑さんは言います。

私たちが取るべき最適な行動とは一体…。

著書『行動最適化大全』より、脳科学・心理学の観点から意外と知らない体事情をお届けします。

6時間以下睡眠の危険性1.「感情の不安定」
国立精神・神経医療研究センターの研究によると、1日に4時間半ほどの睡眠不足状態が5日間続くと、うつ病や統合失調症などの患者と似た脳機能の変化がみられ、不安や混乱、抑うつ(気分の落ち込み)傾向が強まることが明らかにされました。

つまり、睡眠不足の人は、それだけで情動が不安定になり、抑うつも現れるのです。

「危険の警報装置」ともいわれる脳の扁桃体は、不安、恐怖、怒りなどのマイナス感情のスイッチをオンにしますが、睡眠不足になると扁桃体が簡単に興奮しやすくなります。

これにより不安、恐怖、怒りなどが出やすくなるのです。

日常的に6時間睡眠以下の人は、「感情の不安定さ」がもうすでに出ている可能性があります。

必要な睡眠時間は7時間以上です。

睡眠をきちんととることで感情は安定します。

たった1時間睡眠を増やすだけで、「仕事や人間関係が順調になる」と思えば、それはものすごく有効な時間投資といえるのではないでしょうか。

6時間以下睡眠の危険性2.「物覚えが悪くなる」
睡眠時間を削って勉強したり、徹夜で勉強したりする人も多いでしょう。

しかし、勉強した内容は「6時間以上の睡眠」をとらないと記憶として定着しないので注意してください。

人間は、睡眠中に入力された情報の整理を行っていますが、睡眠時間が足りないと、整理する時間が足りなくなり、記憶として定着しません。

それでは、せっかくの勉強がムダになります。

記憶定着のためにも6時間以上の睡眠は欠かせないのです。

明日の自分のパフォーマンスを上げて、幸せになる睡眠とは
ステップ1.「夜の神経」に切り替える

スポーツジムや映画から帰ってきて、すぐに布団に入ってもなかなか眠れないものです。

脳や身体が興奮した状態で、睡眠に入るのは無理なのです。

仮に寝つけたしても、リラックスできていないので、疲れはとれません。

医学的にいえば、「昼の神経」である交感神経から、「夜の神経」である副交感神経への切り替えが必要です。

布団に入ったときに、副交感神経が優位のリラックスした状態になっていると睡眠は深まり、疲労回復効果も大きくなります。

この副交感神経への切り替えには、約2時間必要だといわれます。

つまり、寝る前2時間をリラックスして過ごすことが、「深い睡眠」のための必要条件、また翌日のパフォーマンスを高める必須条件となるのです。

リラックスする具体的な方法は以下の7つです。
---------------------------
1.睡眠90分前入浴/入浴は最強のリラックス法です。

2.のんびりする/お風呂上がりなどに、何もしないでボーッとするのはとてもよいことです。

3.コミュニケーション/家族団らん、子供と遊ぶ、ペットとたわむれるとオキシトシンが分泌されます。

4.読書/読書にはリラックス効果があり、眠気を誘います。

夢中になる小説、漫画はダメです。

5.リラックス系娯楽/音楽、マッサージ、アロマキャンドルなど。

6.暗めの部屋で過ごす/蛍光灯のついた明るい部屋にいると脳は覚醒するので間接照明、赤色光(電球色)のやや暗い部屋で過ごしましょう。

すると脳は睡眠の準備に入ります。

7.1日の振り返り日記/日記や3行ポジティブ日記を書きます。
出典 行動最適化大全
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ステップ2.とりあえず30分前リラックス

寝る前2時間は、「スマホを見ないように!」と注意しても、ほとんどの人は「無理です!」と言います。

そこで私は、「寝る前30分は、スマホ利用時間は5分にする」ことをお勧めしています。

どうしても、寝る直前にメッセージをチェックしないと落ち着かない人もいるでしょう。

だから5分くらいはよしとします。

ただし、「ずっとスマホをさわり続けたり、ベッドにスマホを持ち込んだりするのはやめましょう」ということです。

寝る前2時間にやってはいけないことを「どうしてもやってしまう」という人はいるでしょう。

その場合、まずは「寝る前30分はやらない」というルールからスタートしましょう。

それだけでも、寝つきがよくなり、睡眠が深まる人は多いものです。

1日24時間、あわただしく過ごしているので、せめて寝る前「30分」だけは、リラックスして、のんびり過ごしてみませんか。

それが、睡眠を深め、疲労を回復し、明日の活力につながり、翌日のパフォーマンスを高めるのですから、非常に有益な時間投資といえます。

ステップ3.ピークエンドの法則で幸福感アップ

よく「終わり良ければ全てよし」といいますが、これは科学的に正しいのです。

ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマン博士は、「ピークエンドの法則」を提唱しています。

「ピークエンドの法則」とは、冷水に手を入れて不快感を計測する実験で、最後の30秒だけ「ぬるま湯」に手を入れてもらうグループでは、不快度が大きく減少したという実験から生まれました。

つまり人間の印象は「ピーク」と「エンド」で決まるということです。

日常生活で何が起きるかは、自分でコントロールできませんが、寝る前に「何を考えるか」は自分でコントロールできます。

「上司に叱られた」のようなネガティブな体験を思い出し、クヨクヨしたり、イライラしたり、不安な気持ちで布団に入る人は少なくないはず。

「上司に叱られた」ことを思い出して眠れば、「最悪の1日」になりますが、「書類を完成して提出した!」ことを思い出せば、達成感と充実感のある「幸せな1日」として締めくくれるのです。

不安とは、扁桃体の興奮の結果です。

扁桃体が興奮すると、脳も身体も臨戦状態となりますから、眠りを妨げます。

寝る直前は、「ネガティブ体験」ではなく、「ポジティブ体験」を思い出して、ハッピーな気分でそのまま眠りましょう。

すると「いい1日だった」という記憶が定着し、睡眠も深まるのです。

武井壮「6年かけて見いだした僕のベストな眠り方。45分の睡眠を3回取れば、一日中元気!」


「百獣の王を目指す男」としてテレビで大活躍の武井壮さん。元アスリートでありながら、コメンテーターに俳優業もこなす武井さんの元気の秘密は、特殊な睡眠法にあるそうで……(構成=樋田敦子 撮影=大河内禎)
* * * * * * *

「武井は1日45分睡眠」という言説が流れた理由
今日は午前5時に寝て、午前8時に目覚めました。3時間睡眠です。3時間? と驚かれますが、眠くはありません。目覚めはスッキリしていて、起き抜けに自宅のトレーニングルームでエアロバイクにまたがり、全速力でペダリングできるくらい元気です。

睡眠に関しては、夜だから眠るとか、昼だから寝ちゃダメとか、僕の中に決まりごとはありません。「必要なときに必要な分だけ眠る」というのが僕流。ネット上で、「武井壮は、1日に45分しか寝ない」という言説が流れたことがありましたが、少し誤解があります。

人間の脳は、起きている時間が長いほど疲弊します。僕は8時間以内の活動ならば、脳にも体にもそんなに疲労がたまらず、短い睡眠時間でも回復することができる。つまり、試算上では8時間おきに1時間の睡眠をとればよいことになります。1時間のうち、最初の入眠と覚醒に合わせて15分くらいかかるので、45分は深いノンレム睡眠がとれるというデータもあります。

僕は元アスリートで体力があるから、激しいトレーニングをしない日ならば、その45分の睡眠を3回取れば、一日中元気でいられます。と、こういうことをある番組でお話ししたら、いつの間にか「武井は1日45分睡眠」という言葉が独り歩きすることに。(笑)

でも実際は、疲労の度合いに合わせて、睡眠時間や回数を変えています。疲れているときは普通に8時間眠ることもありますよ。

データをとることで解決法が自然にわかってきた
なぜ、そんな睡眠法に? と不思議に思われるでしょう。実は、僕が自分なりの睡眠法を探り始めたのは、高校生のとき。

一般的には、睡眠は8時間ぐらいとるのがよしとされていますよね。でも、僕にとって8時間は長すぎて、時間がもったいないと感じていました。というのも、8時間寝ても、起きたときにだるくて1日を快適に過ごせないということがあったからです。反対に、1時間でも気持ちよく起きられるときもある。

起きたときに脳が快適な状態で、体の疲れも回復し、しっかり動けるようになるには、どうしたらいいのか。それを知るために、自分の生活データをとり始めました。

まず室内外の気温と湿度をチェックして、わきの下や膝裏、股関節など体のあちこちで体温を測定。さらに天候を確認して、気圧や風向きを調べてノートに書き出す。それを1日6回行います。

そしてそのデータを、「頭がスッキリした状態でパフォーマンスもいい」「頭はスッキリしているけれど、体が動かない」「頭はだるいけれど、体は動く」「頭もだるく、体も動かない」という4群に分け、その分布をグラフにしてみました。

すると気温と湿度がこういう条件のときは体が動く、あるいはだるくて動かないなど、快、不快の原因が浮かび上がってきた。データを詳細にとることで解決法が自然にわかってきたんです。

そしてこのデータは、その後、僕が陸上で世界を目指すときにも役立ってくれることになります。

6年のギャップを埋めるために
僕が陸上競技を始めたのは、大学1年生の夏から。小学校時代から独学で自分なりのトレーニング理論を構築し、スポーツには自信がありました。そこで、「何かひとつの競技で日本一になりたい」と考えて選んだのが陸上でした。

しかし、中学生から陸上をスタートした人と僕とでは、最初から6年の差があります。相手はその年数分の筋力をすでに体に備えた状態で、さらに高みを目指して大学に入学してくる。

陸上は主にフィジカルで勝負するスポーツです。練習以外の時間を有効に使いフィジカルを高めて差をつけないと、ライバルたちに追いつくことはできません。練習を6時間すれば、1日の残りは18時間になります。僕はこの時間をどう使うかが重要だと考えました。

同じ時間を過ごすなら、自分が一番早く回復して次の練習ができるようにする。もしくは1年を通して疲労度を軽減し、練習の強度や頻度を高めることができれば、6年の遅れを取り戻せるのではないか……。

そのためには、いかに良質な睡眠をとるかが重要なカギとなります。そこで、高校時代からとっていた睡眠のデータをもとに、さらに実験と分析を繰り返しました。意図的に睡眠に変化をつけ、1日に2時間睡眠を3回とってみたり、3時間、3時間、2時間と分けて8時間寝てみたり。

また、1日6回のコンディション測定の際に50m走のタイムを計って、ベストな状態の何%くらいのパフォーマンスができているかを比較しました。それにより、どんな条件下ならいいタイムが出るかが一目瞭然のデータが入手できたのです。

さらに僕は、睡眠を何回かに分けることで、深い睡眠に入ったときに出るとされる成長ホルモンが、睡眠の回数分だけ分泌され、それがフィジカル強化を助けてくれるはず、という仮説を立てました。

その考えに沿って、短時間睡眠を複数回とることを実践し続けた結果、明らかに回復が早くなり試合にベストの状態で臨める確率が高まったのです。それが功を奏したのか、ほぼ全試合で自己ベストを更新し、3シーズン目には、十種競技で日本選手権と日本インカレに優勝することができました。

多くの選手が10年以上かかることを3年で達成。約3倍のスピードで頂点に辿りつけた計算ですね。

身についた自分流の起床法
高校時代から大学の3年生くらいまで、6年間毎日収集し続けたこれらのデータが、今でも僕の睡眠の基礎となっています。

現在はアスリートを引退しているので、生活スタイルも変わりました。トレーニングは自宅で1時間行うだけで疲労度も少ないので、長い睡眠をとる必要はよりなくなってきたと感じます。

起きるときは、一応目覚ましをセットするのですが、1時間寝たいなら1時間後にスッキリ起床できる方法で入眠します。今日の場合は、起きる時間の30分前にはエアコンが切れて、気温が1~2度高くなるようにタイマーを設定しておく。ちょっと暑くなり、それに反応して覚醒状態に入るという起床法です。

睡眠の前のルーティンは特になく、お風呂は睡眠と同じく、1日に何回でも自由に入ってかまわないと思っています。ただし、喉が渇いて汗が止まらないという状態のまま就寝するのは、お勧めしません。

汗をかいた肌にエアコンの風が直接当たると、体の表面が冷えて体温が下がる。抵抗力が低下すれば、ウイルスに感染して風邪をひいてしまうことがあるので要注意です。

前向きに睡眠時間と向き合って
僕の睡眠は、最短で日本一を目指すために生まれた特殊な方法かもしれません。でも、読者の皆さんが快適な睡眠を得ようとするなら、やはり自分でデータをとるのが近道だと思います。なぜなら住環境や運動量、仕事量など、自分とまったく同じ境遇の人は、地球上に1人もいないからです。

例えば沖縄で育った人は、東京で育った人と比べて、湿度の高い部屋で寝ても不快に感じないかもしれない。また、エアコンを頻繁に使う家庭で育った人は、エアコンをやめて扇風機にしたら、体調を崩してしまうかもしれない。

1億人いれば、1億通りの睡眠法があります。だから、まずは自分の体調や睡眠環境を調べることから始めてみてはどうでしょうか。

僕のデータほど細かくなくても、どのような気温、湿度、シチュエーションのときによく眠れたか、眠れなかったかをメモしていくと、どんな環境で眠ればよいかの基準が今よりハッキリと見えてきます。

睡眠は自分の人生をよりよく過ごすための素敵な時間だと僕は考えます。芸能界に入って9年。毎日が自分史上最高に幸せだと感じられるのは、良質な睡眠のおかげ。

皆さんも、心地よい睡眠をとれるようにパジャマの素材にこだわったり、寝具をセレクトしたり、ただ習慣的に眠るのではなく、睡眠時間に思いを馳せ、工夫して楽しんでみては?

よく眠れなかった、寝すぎてしまったなんていう日もあるでしょうが、落ち込むことはありません。そんな睡眠も大切な人生の一部です。

短い時間で最高の睡眠をとるには? と考えてみたりして、前向きに睡眠と向き合っていく。それが武井壮流の睡眠法かもしれません。そうすれば、24時間目標に向かって思い通りに過ごせる人生になりますよ。

不整脈から分かった無呼吸症候群の治療…爆笑問題・太田光の妻、光代さんが衝撃の検査姿で報告


お笑いコンビ爆笑問題・太田光(56)の妻で所属事務所社長の太田光代(56)が23日、自身のツイッターを更新。不整脈から分かった無呼吸症候群の治療で上半身に検査機器をつけたまさに“サイボーグ”のような姿を公開した。

 太田は「数年前から不正脈(原文のまま)が出て。心臓専門の病院に行って巡り巡って肺機能の検査にたどり着いた。先日、無呼吸症候群の検査をしたら睡眠時に血中酸素濃度が70%を下回るという結果。一昨日から昨日は病院で色々な検査を受けて最終的にコレに。昔から言われてたんだ。息して無いみたいに寝てるって。友達に」とツイート。さらに「この先諸々の意味で宇宙服で過ごしたいわ。因みに起きている時の血中酸素濃度は普通に100%から98%はあるのよ」と追加した。

 衝撃的な写真を見たフォロワーからは「分かって良かったですね」「どんな時も凜々しい。検査大事ですよね。数値、心配…治療して普通に戻りますように。元気でおもろい光代さんでいてくださいね」「サイボーグみたいになってますね。お大事になさってください」など、激励のメッセージが寄せられた。

【疲労回復と良い睡眠のヒント】深部の体温を上げて、睡眠の質をぐっと高める「安眠ヨガ」


不眠の原因は?

不眠をはじめとする睡眠に関する悩みを引き起こす原因は人によって様々。心配事やストレス、様々な環境から引き起こされる心理的な影響や、生活習慣病や鬱などの病気の影響、アルコール依存やカフェインの摂り過ぎなどによるもの。また寝る直前までスマートフォンを見ていたり、眠れないからといってネットサーフィンやゲームなどをしたりすることも不眠の原因になると言われています。

※病気の影響やアルコールやカフェインの摂りすぎによる不眠は医師や専門家の指導が必要です。

不眠の影響

朝はスッキリ気持ちよく目覚め良い1日のスタートを切りたいですよね。しかし眠りが浅かったり、寝つきが悪いなどの不眠が続くと充分に睡眠が取れていないことから心身の疲れが取れず、朝から体の重だるさを感じたり、起きるのが億劫になることで、一日やる気が起きなかったり、仕事で集中力が低下することで作業効率が低下するなどパフォーマンス低下に繋がります。

また些細なことでイライラしやすくなり人間関係のトラブルに繋がることも。それに、睡眠中に成長ホルモンが分泌され疲労回復が行われたり、睡眠ホルモンと呼ばれている抗酸化力のあるメラトニンが働くことで細胞の修復や再生が行われるため、寝不足が続くと肌荒れしたり疲れが残りやすいなどの影響があるのです。

Adobestock© Adobestock Adobestock

不眠の対策にヨガが効果的?

私たちの体温は睡眠と深い関係をもっています。活動する日中は体温は高く保たれていますが、眠りにつく時には深部の体温を下げることで体と脳をしっかりと休息させる仕組みがあるのです。

スムーズな入眠に入る為には、一度体の体温をあげて睡眠に向けて体の深部の体温を下げていくことが大切です。その為、睡眠時間の1〜2時間くらい前にぬるめの40度くらいのお風呂にゆっくり浸かることも大切ですが同じように体の循環を良くして体を温めるにはヨガは最適です

また睡眠の質を高めるためには活動モードを司る交感神経を鎮め、リラックスを深める副交感神経を優位にすることが大切です。ヨガのゆっくりした呼吸を行いながらヨガのポーズでリラックスを深め副交感神経を優位に導きましょう。

疲れを手放す安眠ヨガ

ゆっくり呼吸をしながら自律神経の通り道である背骨を動かし背中の緊張を解いてリラックスを深めましょう。また、鼠蹊部のリンパ節を刺激することで疲労のリリースへ導きます。

Instagram:yuki.nakamura.yoga

中村優希

幼少時代から新体操に打ち込み、大学時代には日本一のチームに所属。会社員時代にヨガと出逢い、その後ヨガインストラクターへ。主宰のオンラインレッスンや板橋のヨガ教室の他、プライベートヨガや企業ヨガ等の出張クラスも行いながら、大規模イベントの講師、ヨガ雑誌などの監修やポーズモデルを多数務めるなど多岐にわたる。長年新体操やヨガで培った経験から、美しい姿勢や柔軟性を高める体の使い方なども伝えている。"心身が整いほぐれるレッスン"効果を感じ分かりやすい!と人気を集めている。Lani yoga主宰 https://www.laniyoga8.com

睡眠の質は「入浴」がカギを握る! “快眠”に向けた最適な入浴法とは?


 季節の変わり目であるこの時期は、生活環境の変化が多く、「疲れているのに、よく眠れない」「すっきり起きられない」と感じることが多いかもしれません。それは、自分でも気がつかないストレスや緊張で、睡眠に問題を抱えているのかも……。

 今回は、眠りとお風呂の専門家で、公認心理師、SleepLIVE株式会社代表取締役でもある小林麻利子先生に、睡眠の質をぐっと高める入浴法について教えていただきました。

 まずは自分の快眠度をチェック! 眠りのメカニズムを知り、快眠につながる効率的な入浴を取り入れましょう。

» 第2回 お悩み別入浴法(5/12公開予定)» 第3回 専門家のおすすめお風呂グッズ(5/15公開予定)

最初に知っておきたい睡眠のメカニズム
朝、寝汗をかいて起きるなんてことはないですか? その場合、眠りのリズムが乱れている可能性があります。 通常、朝方は浅い眠りになるので、汗をあまりかかないはず。だから、朝、汗をかいているという時点で、よく眠れていないのかもしれません。

<眠りのメカニズム>
 眠りには、周期があって、浅い眠りがレム睡眠、深い眠りがノンレム睡眠だと思われがちですが、ノンレム睡眠には深さのステージが4段階あるので、そうとは言い切れません。

 個人差はありますが、眠りに入るとノンレム睡眠のステージが1→2→3→4と深くなり、また4→3→2→1と移行してレム睡眠が出現する、これがひとつのサイクルになります。

 良質な眠りは、ノンレム睡眠のステージがすぐに4まで到達することが重要で、30分以内くらいに入るのが理想的。

 このノンレム睡眠とレム睡眠を波のように一晩で4~5周期ほど繰り返しています。特に第1~2周期目に深い眠りをしっかり得られていることが、熟睡感を得るうえで大事です。

<眠りの決め手は深部体温>
 私たちの体の内側にある内臓や脳などの温度のことを「深部体温」といいます。深部体温は、体内リズムにあわせて、だいたい19時頃が最も高く、入眠時刻にかけて低下し、朝4時頃に最も低くなるという1日の変動があります。

 この深部体温が下がると覚醒レベルも下がって眠くなります。眠りには体温の変化が密接に関わっていて、睡眠に悩みがある場合は、この高低差があまりないことが多いです。

 実際に自分の睡眠状態がどのようになっているのか調べるには、脳波をみるなど専門の検査が必要になってきます。ここでは、主観でわかるポイントを3つあげますので、深い眠りを得られているか、チェックしてみてください。

<快眠ポイント>
●寝つきがスムーズ
 寝ようと思ってから、15分以内に眠れればOK! ストレスなく、すーっと自然に眠りにつくことができるようであれば理想的です。

●途中で何度も目覚めない
 もし途中で目覚めたとしても、すぐに眠りにつくことができれば問題ありません。一度起きて眠れなくなる場合は、中途覚醒といって眠りが浅い可能性があります。

●翌日、熟睡感がある
 よく眠ったなという実感です。睡眠慣性といって、目覚めてもまだ「なんかちょっと眠い」と感じることは誰にでもありますが、ここで二度寝やアラーム機能の使用を繰り返すと、睡眠慣性の症状が悪化します。

 起きて3歩でも歩いたときや顔を洗ったときに、「ああ、寝たな」という熟睡感があればOKです。

 ただ、上記の3つをすべてクリアしていても、「朝は食欲がない」「午前中ずっと眠い」といった場合は、睡眠が足りていない、もしくは睡眠の質が悪い可能性があります。

 そんな人も、眠りのメカニズムを生活習慣に組み込み、深部体温をコントロールすれば、睡眠の質はぐんとアップします。方法は、入浴方法を見直すだけ! 

シャワーだけでは得られない! 夏でも入浴したいワケ

 お風呂に浸かって体を温めると、疲労物質や老廃物がスムーズに体外へ排出されやすくなります。これだけでも眠りの質の向上に期待ができますが、もうひとつキーワードになってくるのが、先ほどお話しした深部体温です。

 深部体温は、4段階のノンレム睡眠とレム睡眠と連動しているからです。深部体温が下がれば下がるほど眠りも深くなるのですが、入浴後急降下するタイミングで寝つくことが質の良い眠りにつながることがわかっています。

 そのため、入眠前に体温を一時的に上げてあげることがポイント! その高低差をつくる効果的な方法が、入浴なのです。

 これからの季節、お風呂に入るのは億劫という人も多いかもしれませんが、入浴にはシャワーだけでは得られないメリットがたくさんあります。

<入浴で得られる作用>
●深部体温を上げて、その後の急降下をつくる
 入浴による温熱作用で上がった深部体温は、その後、急速に下がります。脳が「体温が急に上がった、このままだと死んでしまうかも」とびっくりして、自律神経の働きで体温を下げようとするのです。その急降下によって自然と眠気を誘い、質の高い睡眠となり、寝起きがよくなります。

 一方、睡眠には自律神経の働きも関わってきます。自律神経は交感神経と副交感神経に分けられ、基本的に、人が起きて活動している時間帯は交感神経が、リラックス時や夜の就眠時間帯には副交感神経が優位になるとされています。

 新生活で緊張していたり、考えごとや悩みごとなどで脳が興奮状態にあるときは、交感神経が優位になって、手足などの末端の血管がキュッと収縮してしまいます。つまり、体の熱が外に逃げにくく、深部体温がしっかり下がらないということも。

 まずは、副交感神経を優位にしてリラックス状態をつくってあげることが大切です。40℃以下のお湯に入れば、副交感神経が刺激され、温熱作用で血管が開いていき、深部体温も下がりやすい状態になります。

●体の末端と胴体部分の体温差をなくす
 胴体部分の温度と手足などの末端、特に足の皮膚温との差を0℃に近づけると、眠りの質が高まるということがわかってきています。そのためには、胴体部分の温度を下げるよりも足の温度を上げてあげましょう。湯船に浸かって血流がアップすると、冷えがちな末端が簡単に温まります。

 シャワーのみやカラスの行水のような数分の入浴だと、せっかく温めた手足が冷えてしまうことも。お風呂から出て1時間以内にはベッドに入るようにしましょう。

●温熱作用と浮力作用でリラックスできる
 深いノンレム睡眠を出現させるためには、入眠前にしっかりと副交感神経が優位になっている必要があります。40℃以下のお風呂に入ると、副交感神経が働いて精神的にも安らぎ、リラックス状態に。

 また、深い湯船にお湯をたっぷり張って肩まで浸かるなど、湯船が深ければ深いほど、浮力を強く感じます。

 お湯の中では浮力を受けて、体を支えるために緊張していた筋肉がほぐれ、地上では得られない脱力感も。プカーっと浮き、体が軽くなるので、深いリラクゼーションが味わえます。

●深い眠りにつながるデルタ波を増やす
 もうひとつポイントとなるのが、脳波。自律神経の司令塔は、脳の視床下部というところにあります。

 この視床下部の前方にある視索前野の温度が高くなると、深い眠りにつながるデルタ波という脳波が増えることがアメリカの研究でわかっています。

 そして視索前野の温度上昇は、深部体温が上がることでもたらされるといわれているのです。

 シャワーや半身浴ではなく、湯船に首までつかる完全浴でしっかりと深部体温を上げることで、視索前野の温度は上昇しやすくなり、デルタ波を増やすことにつながります。

よく眠り、すっきり目覚めるには、40℃のお湯に15分の入浴が最適!
いくら入浴が効果的だといっても、ただ入ればいい、というわけでもありません。タイミングや入浴法によっては、眠れなくなってしまうこともあるからです。

 寝つきをよくするためには、就寝のタイミングで眠気が高まっている必要があります。お風呂と睡眠は1セットで考え、冷えやすい人はなるべく就寝の直前に、ほてりやすい人は1時間前に入るようにしましょう。

 効率よく眠りの質を上げる基本の入浴法は、就寝の30分~1時間前に、40℃のお湯に15分ほど浸かる完全浴です。

<快眠につながる入浴法>
●最高の温度は40℃! 
 まず、お風呂の水温は40℃。40℃くらいではなく、40℃です! 給湯器の温度設定ではなく、必ず水温計でこまめに確認してください。たった1℃の差が眠りの質をガラッと変えてしまいます。

 副交感神経を優位にするためのおすすめの温度は40℃以下のぬるめのお湯。体がリラックスモードになり、よりスムーズな入眠につながります。

 また、深部体温を上げるには、40℃以上の高温浴が効率的です。39℃でもゆっくり入れば深部体温を上げることはできますが、お肌の乾燥をまねくことも。

 また、1度上げるまでいかない40.8℃でも人によっては心拍数が上がり、交感神経が活発になって興奮状態になるので、就寝前の入浴には向きません。

 お湯の温度は、副交感神経が優位になり、深部体温も上がる、いいとこ取りの40℃を目安にしましょう。

●時間は15分
 40℃のお湯に10分浸かると、深部体温は0.3℃上がり、15分以上で0.5℃上がることがわかっています。

 深部体温がより上昇したほうが、その反動で自律神経が働き、入浴後に深部体温が下がりやすくなります。そのため、0.5℃深部体温を上昇させる、40℃のお湯に15分浸かるのがベストなのです。

●首のつけ根まで浸かる完全浴
 お風呂の入り方としては、半身浴でもなく全身浴でもなく、首のあたりまで温める「完全浴」がもっともおすすめ。

 お湯に浸かっている部分が大きければ、大きいほど毛細血管が開き、血液が温まります。その温まった血液が全身を巡り、全身がポカポカに。

 頭までお湯に浸からずとも、首のあたりまででOKです。前半だけ、後半だけでもいいので少しの間でも、首まで浸かるのが効果的です。

 また、浮力によって筋肉もほぐれ、全身が温まることで脳の視索前野の温度が高くなり、深い眠りにつながるデルタ波という脳波も増えます。

これからの季節もぜひ入浴を!
 5月に入ると夏日も増えてきます。エアコンをつけて体の内側の温度がこもったままの状態になると、眠りにくく、寝苦しくなります。

 暑くなる時期だからこそ、シャワーではなく効果的な入浴法で、深部体温をしっかり上げ、副交感神経を優位にして心身をリラックスさせることが快眠のポイント。

 よく眠れるようになると、健康や美容、脳などにも、よい影響を与え、心身ともに健やかに過ごすことができます。今日から入浴を見直して、眠りの質を高め、快適な毎日を過ごしましょう。

小林麻利子(こばやし まりこ)

SleepLIVE株式会社代表取締役。生活習慣改善サロン「Flura」主宰。睡眠改善インストラクター、温泉入浴指導員。「美は自律神経を整えることから」を掲げ、科学的根拠のある最新データや研究を元に、睡眠に課題を抱える方へ睡眠や入浴をはじめとした、マンツーマン指導を行う。実践的な指導が人気を呼び、 2000名以上もの悩みを解決。

また法人向けに従業員健康支援や、 睡眠関連事業サポートのための顧問を行う。テレビやラジオ等多く のメディアでも活躍中。『不美人習慣を3日で整える熟睡の練習帳』(ジービー)『入浴の質が睡眠を決める』(カンゼン)など著書多数。https://www.instagram.com/marikokobayashi.flura/

なんとなく眠い…日中の眠気に隠れた3つの注意すべき症状|睡眠の専門家が解説


 しっかり寝ているつもりなのに、なんとなくいつも眠い…。日中に眠気を感じる人は、なんらかの理由で睡眠不足になっているかも?米スタンフォード大学医学部精神科教授・西野精治さんら睡眠の専門家に解説いただいた。


なんとなく眠い…に隠された気になる症状とは?

 全国的に暖かい日が続いた。過ごしやすい陽気に、ついウトウトしてしまうことが増えた人も多いだろう。暖かくなると眠くなるのは自然の摂理だ。雨晴(あまはらし)クリニック副院長で睡眠専門医の坪田聡さんが言う。


「人間の睡眠時間は、日照時間に影響されます。昼が長い夏の睡眠時間は短く、夜が長い冬の睡眠時間は長い。春は、まだ体が冬の長い睡眠時間に慣れているのに、日が昇るのが早くなって、日照時間も延びる。その変化に体が追いつけず、日中も眠くなるのです。寒いと体が緊張しますが、暖かくなると心身がリラックスして副交感神経が活発に働き、寝つきやすくなることも影響しているでしょう」

 

とはいえ、本来、人間は年を取るほど活動量が減り、睡眠時間は短くなっていくもの。あまりにも眠いなら、重大な病気が隠れている可能性がある。「“平日は6時間くらいしか寝ていないのに、休日は10時間以上寝る”など、平日と休日の睡眠時間の差が2時間以上ある人は、なんらかの理由で慢性的な睡眠不足になっています」(坪田さん)

1.鼻づまり・口呼吸は寝ても疲れが取れない

 日本医科大学耳鼻咽喉科学講座教授で医師の大久保公裕さんは「花粉症だと、無意識のうちに日中の眠気を招いている可能性がある」と指摘する。その1つが、抗ヒスタミン系の花粉症薬だ。副作用で強い眠気が出やすいため、日中の服用は避けたい。「古いタイプの抗ヒスタミン薬は、その副作用の仕組みが睡眠導入剤に利用されるほど強い眠気が出ます。日中は服用せずに夜寝る前にのむようにした方がいい。病院で処方されたものか、市販薬なら“眠くなりにくい”とうたっている新しい『第二世代』の抗ヒ

スタミン薬か、抗ロイコトリエン薬を選ぶようにしましょう」(大久保さん・以下同)


 それ以上に危険なのが、鼻づまりの症状だ。

「夜になると、昼の間に吸い込んだ花粉に対して、『好酸球』という特殊な白血球が増えます。好酸球が増えると炎症によって鼻の粘膜が厚く腫れ、鼻づまりが起こります。鼻づまりは、昼よりも夜の方が起こりやすいのです。人間は本来、鼻で呼吸すべきですが、寝ている間に鼻がつまることで、強制的に口呼吸することになる」


 鼻呼吸であれば、吸い込んだ空気は鼻の粘膜で温められてから体の中に入ってくるが、口呼吸だと、体温より冷たく乾燥した空気をそのまま吸い込むことになり、それがのどや肺への刺激になる。「この刺激で、無意識にせき込むなど、眠っているつもりでも、脳は覚醒してしまう。また、刺激によって血流が速くなり、血圧が上がることもあります。睡眠中は、全身のすべての機能が必要最低限しか働かず、そのおかげで体や脳を休めることができている。


しかし、鼻がつまっていると、脳は休めず、必要以上の血液が流れるので、寝ているようで、全く疲れが取れないのです」

 鼻づまりの有無にかかわらず、口呼吸がクセになっていると、睡眠中に呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群を招く。「体格のいい中年男性の病気」というイメージがあるが、女性や子供、やせている人でも発症する。共通点は、のどが狭いことだ。「太っている人は、首の肉がのどを圧迫している一方、スリムな人はあごが小さすぎて、のども狭いことが多い。


のどが狭いと、眠っている間に空気を吸いづらくなり、無呼吸状態になりやすい。ひどいときは、1分間以上呼吸していないこともあります」無呼吸状態に本人は気づいていないので、鼻づまりと同様、しっかり寝ているつもりでも、実際は睡眠が足りていない。米スタンフォード大学医学部精神科教授で、睡眠・生体リズム研究所所長の西野精治さんは「子供の頃から口呼吸がクセになっている人は、大人になってから睡眠時無呼吸症候群になりやすい」と指摘する。「寝ているときも口を開けているクセがつくと、舌根が下がって気道が狭くなります。中等度以上の睡眠時無呼吸症候群を放っておくと、8~9年間でその4割くらいが亡くなることがわかっています」

舌の位置、正常な位置と低位舌のイラスト

口呼吸を続けていると、舌根が下がってしまう(写真/アフロ)

2.閉経後の日中の眠気は睡眠時無呼吸症候群かも?

 西野さんによれば、日本では女性の100人に2人が中程度以上の睡眠時無呼吸症候群だという。特に、閉経を迎えてから発症する人が多い。「40代までの発症者数は、男性が女性の3~5倍にもなります。しかし、50才を過ぎると、男女の割合は1:1になる。若い頃はいびきすらかかなかったという人も、閉経後に日中の眠気に悩まされているようなら、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあります」(坪田さん・以下同)


 睡眠時無呼吸症候群の治療には、鼻に器具を着けて強制的に鼻呼吸を促す「CPAP(シーパップ)」や、口にマウスピースをつける方法などがある。「CPAPは重症の場合に使うもので、つけたその日から劇的に睡眠の質が向上し、睡眠不足も次第に解消されていきます。症状が軽ければ、市販のいびき防止用テープを口に貼るだけでも改善します。いろいろな方法がありますが、太っているのであれば減量が第一です」

3.女性に多い”むずむず脚症候群”

 睡眠の質を著しく下げ、日中の眠気につながる病気の1つに「むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)」がある。夕方から夜にかけて脚に不快感が出てきて、脚を動かしたりもんだりすると治まるが、すぐにまた症状が出て眠れなくなる病気だ。「なかには、単なる冷え症だと思い込んでいる人もいて、無意識のうちに眠りが浅くなっていることも多い。鉄欠乏性貧血が原因の1つなので、女性に多く、年を重ねるほど発症しやすくなる。鉄分を摂取するとほとんどの場合改善します」


「かゆい」「虫が這っているよう」「そわそわする」「くすぐったい」「熱い」「冷たい」など、感じ方は人によってさまざま。ひどいときは「脚を切り落としたくなるほど不快でイライラする」という人すらいる、やっかいな病気だ。「カフェインやアルコールを摂取すると症状がひどくなることがある。重症の場合は、極度の不眠や強いストレスから不安神経症やうつ病、パニック障害などにつながる恐れもあります」(西野さん)

眠気に隠された危険な病【まとめ】

あくびをする女性

思わぬところに原因があることも…(写真/GettyImages)

※取材をもとに本誌作成

口呼吸による鼻づまり・花粉症

 口呼吸によって、冷たく乾燥した空気が直接肺に入ることが刺激になり、眠っているつもりでも脳が覚醒してしまう。入浴で花粉を落とし、鼻炎の治療を受けること。眠くなりやすい抗ヒスタミン系の花粉症薬をあえてのむことも。花粉の飛散時期が終わればほとんどの場合改善する。

睡眠時無呼吸症候群

 あごが小さい人や太っている人、また花粉症などで口呼吸になっていると、睡眠中に舌が気道を塞ぎ、呼吸が止まったり、低呼吸になったりする。専門医の診療を受け、就寝中に鼻から空気を送り込む器具「CPAP」をつけると劇的に改善する。軽症なら、マウスピースや市販の「いびき防止用テープ」なども有効。太っているなら減量が第一。

むずむず脚症候群

 夕方から夜にかけて、脚に不快感が表れ、そのせいでよく眠れなくなる。症状の感じ方は人によってさまざまだが、鉄欠乏性貧血が一因といわれており、鉄剤の服用で改善することが多い。人によっては「脚を切り落としたいほど不快」な場合も。有効な治療薬があるので、重症なら睡眠外来の受診を。

うつ病

うつ病患者の9割が不眠だが、1割は過眠になる。普段から不眠の人は発症リスクが高い。

甲状腺機能低下症

 甲状腺ホルモンが減少して、日中でも元気が出なくなる。ホルモン剤治療で改善するが、早期発見・治療が重要。

教えてくれた人

雨晴(あまはらし)クリニック副院長で睡眠専門医・坪田聡さん、米スタンフォード大学医学部精神科教授、睡眠・生体リズム研究所所長・西野精治さん

眠りが浅い人におすすめ!ベネクスのリカバリーウェアで疲労回復


眠りが浅く悩んでいた時に出会った「疲労回復ウエア」

リカバリークロス6101© All About, Inc. リカバリークロス6101

睡眠は翌日のパフォーマンスを最大限に発揮するためにも、とても大切なもの。しかし、最近では夜のスマートフォン使用などの影響で眠りが浅く、ぐっすり眠れない人が増えているそうです。

私自身も、以前は眠りが浅くて翌朝スッキリ目覚めることができず、安眠グッズを探し求めたこともあり……そんな時に出会ったのがベネクスの「リカバリー(疲労回復)ウェア」なのです。

 

ありそうでなかった!自律神経に働きかけるウェア

ぐっすり眠るには環境も必要© All About, Inc. ぐっすり眠るには環境も必要

ベネクスの「リカバリーウェア」は、独自で開発した特許取得済みの特殊なポリエステル繊維「PHT繊維」を使用しているのが特徴で、ネーミング通り疲労回復に役立つウェアです。

ちなにみ、PHT繊維とは、ナノプラチナなどを粒子状の鉱物を練りこんだ繊維のことで、これにより、微弱な電磁波が発せられ、自律神経(交感神経と副交感神経)の中でも、リラックスに働く副交感神経に作用し、筋肉の緊張をほぐし、疲労回復や安眠へと導いてくれるそう。

ちなみに「微弱な電磁波が出ている」からといって、身につけていてもチクチクやピリピリなどは一切ないのでご心配なく。

   

使い方は万能!折りたためば旅行にもOK

ボタンとボタンホールが付いているので使い方いろいろ© All About, Inc. ボタンとボタンホールが付いているので使い方いろいろ

べネクスのアイテムはパーカーやTシャツなど色々あるのですが、私のお気に入りは、「リカバリークロス6101」。ひざ掛けとしてはもちろん、ボタンとボタンホールがそれぞれ4つ付いているので、ショールのように肩にかけたり、ネックウォーマーにしたり、腰にスカートのように巻き付けたりと使い方は色々。

 

昨年の冬は肩にかけて寝ていたのですが、とにかく慢性的に悩んでいた肩の重さが気にならなくなり……目覚めもすっきりで、いつしか手放せなくなりました。

暖かくなってからは、写真のように枕に巻いて寝るようになりましたが、効果は同様。

枕に巻いて寝ることも© All About, Inc. 枕に巻いて寝ることも

糸自体にナノプラチナを練りこんであるので、洗濯しても効果が落ちることもなし。たためば、ハンカチ程度の大きさになるので、枕が変わると眠れない旅行にも持って行けて便利です。

 

ほかのアイテムも欲しくなるほど効果に夢中

気に入りすぎてTシャツも購入© All About, Inc. 気に入りすぎてTシャツも購入

あまりに気に入りすぎて、今年の夏はTシャツも購入したほど。いつもなら夏は、蒸し暑く眠りが浅くなり、朝になっても疲れが取れなかったのですが、これを着用して寝るようになってから、眠りが深く翌朝もスッキリ感じます。

なんとなくスッキリしない……そんな人に、是非べネクスのリカバリーウエアを試してみてほしいですね!

DATA

べネクス リカバリークロス6101

サイズ:1100mm×500mm

「よく睡眠、自分をいたわって」…専門家が語る「緊急事態宣言中の過ごし方」


(写真:読売新聞)© 読売新聞 (写真:読売新聞)

 緊急事態宣言の対象地域に住む人らは、どのような心持ちで過ごせばいいのか。宣言下の住民の心理などについて調査を続けてきた徳島大の山本哲也准教授(臨床心理学)は「できることに取り組み、健康的な睡眠習慣をつくることが大切」と語る。

 山本准教授は、過去2回の緊急事態宣言発令時、対象地域の住民に精神状態の変化などについてオンラインでアンケートを実施。東京都や大阪府など10都府県の男女延べ3万1943人から得た回答を分析した。

 2回の緊急事態宣言を経験した男女計7893人で、心理的ストレスを訴える人は1回目(昨年4~5月)の45・5%から2回目(今年1~3月)は31・8%に減少した。ただ、孤独感を訴える人や、「死にたい」といった考えを持つ若年層の割合は横ばいだった。

 山本准教授は「長引くコロナ禍に慣れ、心理的なストレスが薄れても、心に孤独感などを抱える人が多くいることは意識すべきだ」と指摘する。

 その上で、少しでも心理的な負担を軽くする過ごし方として、「自粛生活のせいで何もできないと思わず、できることを見つけ、取り組むことが大事だ」と強調。「将来に対する前向きな態度を持ち、自発的に動くことでストレスは減る。在宅勤務などでリズムが乱れがちになる中でも、規則正しい生活を心がけ、よく睡眠を取って自分をいたわるようにしてほしい」と話している。

夜の快眠は朝つくられる 幸せホルモンと睡眠の幸福な関係 睡眠専門医の白濱龍太郎さんに聞く


睡眠専門医で睡眠と呼吸の専門クリニック「RESM新横浜」の白濱龍太郎院長は、睡眠時間をまず決めてから一日のスケジュールを作っていく「睡眠ファースト」の生活を提唱されています。今回は、睡眠のメカニズムと熟睡するための方法をうかがいました。夜、熟睡を得るためには、朝が大事と強調されています。

なにはともあれ日光を浴びよう
――うまく眠るための方法は、著書の「熟睡法ベスト101」(アスコム)でも食事、運動、入浴、香り、寝具などいろいろな方法を紹介されています。その中であえて一つ挙げていただくとしたら、何が重要ですか。

 この時間にはこうした方がいい、といろいろありますけど、まず、光です。朝、光をしっかり浴びましょう。そこはもう、ほんとに、なにはともあれやっていただきたい。午後ではなく午前中です。夜の熟睡は朝、作られると言ってもいい。太陽光を浴びると眠気が覚めることはご存じのかたも多いと思いますが、この朝の光は起きるだけではなく、夜の眠りに密接につながっているのです。

 睡眠にはホルモン、自律神経、深部体温が大きくかかわっています。
 このうちホルモンは、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンが時間をかけて睡眠ホルモンのメラトニンの原料になり、夜になるとメラトニンに変換されます。セロトニンの分泌は太陽光によって増加して、夜は減少します。朝、太陽光を浴びてセロトニンをしっかり分泌させることが、夜の眠りには必要なのです。

――朝から夜の睡眠を意識するということですね。

 朝のうちに光をしっかり浴びることで、体内時計が調整されます。眠りが乱れた人がいたとして、睡眠時間と朝起きる時間、どちらを優先するのかというと、朝起きる時間です。夜中の3時まで眠れなかったとしても、朝6時に起きる。無理やりにでも起きると、そこを軸として、だんだん夜12時くらいに眠気が出るようになってきます。朝をきちっと決めることがすごく大事です。

――時刻や日照時間は?

 時刻は7時だろうと8時だろうと大きな変化はありません。生活をきちっとリズミカルにするために、決められた時間を維持することが大事です。休日に関しては、そこから振れ幅は2時間以内にしてください。日照時間は、30分くらいは必要ですよね。その間ずっとベランダに出ておく必要はないですよ。基本的にはカーテンを開けた状態で、明るいリビングルームで生活をするので大丈夫です。

朝ごはんが大事 和食がおすすめ
――睡眠には朝ごはんも大事だと書かれています。

 そうです。睡眠に大きくかかわり、日中に分泌されるセロトニンの原料は、トリプトファンという栄養素です。これは、大豆に多く含まれています。ほかに糖質やビタミンB6もあると望ましいので、焼き鮭、みそ汁、納豆、白米といった和食は、良質な睡眠を取るために理想的な朝食です。トリプトファンはヨーグルトにも多く含まれています。ヨーグルトは腸内環境も整えてくれます。セロトニンはほとんど腸内で作られますので、ヨーグルトを食べることも良質な睡眠につながります。

睡眠前の光は安眠を妨げる
――逆に睡眠前の光は要注意とおっしゃっています。

 光は睡眠にとって、味方であり敵なんです。午前中は光を浴びることはウエルカムです。でも夕方、夜の時間帯には敵になります。睡眠ホルモンのメラトニンは、太陽光、もう少し詳しくいうと太陽光の中のブルーライトを浴びると分泌量が減少して、働きを落としてしまいます。現代は、ブルーライトを照射するパソコン、スマホ、テレビとの付き合いが長くなり、かつ、使用時間が夜間にずれてきている。

それで眠りの力が弱くなってしまっていることがけっこうあるのです。寝る前になんとなくだらだらテレビを見たり、スマホでゲームをしたり、SNSをしたり、ニュースを見たり、なんであれ、ブルーライトを浴びることは安眠の妨げになります。これはやめてほしい。寝る前最低1時間は避けてほしいです。

――朝起きる方法について教えてください。「朝がゆううつ。最高の目覚めを経験してみたい」と悩んでいるかたは多いです。本の中では、爆音が鳴り響くようなアラームは避けたいと書いていらっしゃいます。

 なかなか起きられない10代のお子さんがいる親御さんからすると、音を鳴らさなかったら起きないよ、と思われるかもしれませんが、再三申し上げていますように、まず、光なんですよ。

 人間の覚醒のスイッチを押すのは、脳の中に入ってくる光なのです。ある時間帯になったら光を照らす目覚ましや、時間設定で自動的にカーテンを開けてくれる装置を売っています。光で起床時間の30分前から脳を覚醒させていって、音を鳴らす目覚まし時計ですっきり起きるというのが、朝起きるのが苦手な人にとっては効果的です。

白濱 龍太郎(しらはま・りゅうたろう)
睡眠、呼吸器内科、在宅医療の専門クリニック「RESM新横浜」院長
筑波大医学群医学類卒業。東京医科歯科大大学院統合呼吸器病学修了。東京共済病院、東京医科歯科大附属病院を経て2013年に「RESM新横浜」開設。日本睡眠学会認定施設として専門医療を提供している。経済産業省海外支援プロジェクトに参加し、インドネシアなどでも睡眠医療の普及に尽力している。『病気を治したければ「睡眠」を変えなさい』『睡眠専門医が考案した いびきを自分で治す方法』(ともにアスコム)など著作多数。

睡眠専門医に聞く熟睡の方法 睡眠ファーストの生活を 睡眠専門医の白濱龍太郎さんに聞く


 年をとって眠れなくなってつらい、最近ぐっすりと眠ったことがない、と不眠に悩むひとは多いです。コロナの影響でそうした睡眠の悩みは一層深まっているようです。ど

うすれば熟睡を得られるのでしょうか。近著「熟睡法ベスト101」(アスコム)で最新の解決方法を紹介している睡眠専門医で、睡眠と呼吸の専門クリニック「RESM新横浜」の白濱龍太郎院長は、「睡眠ファースト」の生活をと訴えています。

年齢に加えコロナの影響で悩み深く

――年とともに眠りにくくなるのでしょうか。

 眠りは、根本的には睡眠ホルモンであるメラトニンによって制御されています。メラトニンの分泌量は10代がピークで、そのあとは落ちていきます。ですから眠りは必ずだんだん浅くなります。さらに追い打ちをかけるように、年を重ねると、抱えるものが多くなります。親の介護や子どもの進路といったいろいろな家族の悩み、あるいは、社会の中の自分の立ち位置の変化によるストレスなどが増え、一方で運動量は低下します。ですので、眠りの悩みが増えるのは仕方ない部分があるのです。

――コロナの影響はどうでしょうか。

 眠りに関しては悩んでいる人が多いです。コロナで運動量が減っている。在宅勤務で通勤するのが週2日とか、場合によっては週ゼロになっている人がいます。体の疲労、運動は眠りに導く重要なきっかけです。運動量が少ないと、どうしても眠りのパワーが落ちてしまいます。

 もう一つは、社会的な不安感です、そもそも個人的に不安に思っていることがあると、そこにコロナによる不安感が重なってくる。不安がダブル、トリプル、もしくはそれ以上合わさってくることで、寝付きが悪くなってしまうケースが最近非常に多いと感じています。

1日の生活はまず睡眠時間を決めて

――「睡眠ファースト」という考え方を提唱されています。

 眠りの方法論に入る前に、眠るということがものすごく大事だということをまず強調しておきたいのです。我々が活動するためには眠りが必要です。休息なしに活動し続けることはできません。眠りは24時間という中で考えがちですが、90年、100年という人生の中でその重要性を認識してもらいたいのです。

――「熟睡法ベスト101」でも、睡眠を後まわしにすることで「『自分の本当の実力』を知らないまま生きているのかもしれません」「熟睡は、自身を強化する『スキル』のひとつ」「熟睡不足は人生を損させる愚行」と書かれています。眠ることがないがしろにされている、眠ることでより能力を発揮できるようになる、ということでしょうか。

 だれでも起きているときにアクティブに活動して、ハッピーな人生を送りたいと思っている。でも、そのために眠ろうとあまり考えない。栄養も大事、運動も大事ですが、わたしに言わせると、栄養と運動に焦点が当たっている以上に睡眠は大事なんです。だけど、睡眠は当たり前すぎてあまり議論されません。記憶力、コミュニケーション能力、判断力、集中力など、あらゆる能力が睡眠不足によって低下します。

 眠りの時間が短い、質が悪いと認知症のリスクが増えることは、研究結果が出ています。血管の老化の予防に重要なのは睡眠であることも、エビデンスレベルだとだれもが疑いようがない。でも、そのわりにはみなさん、睡眠を削るじゃないですか。少しでも健康寿命を延ばしたい、心身のコンディションを維持していきたい、というのであったなら、眠りはもっときちんとフォーカスされるべきだと思います。

 布団をどうする、枕をどうする、と言う前に、まず、自分の生活の中で眠ることの優先順位を上げる。仕事より何より、まず、睡眠時間を決めて、そこから逆算してスケジュールを決める。それが「睡眠ファースト」の生活です。

睡眠ノートをつけてみましょう

――「睡眠ノート」をつけることを勧めていらっしゃいます。

 基本はとてもシンプルです。まずはざくっとでいいですので、毎朝、きょう何時に寝て、何時に起きるか、その日の目標を書きます。たったこれだけのことですが、それによって、睡眠を意識した行動を取るように生活が変化していくことが多いのです。そして、できれば次の日、実際の就寝、起床時間を記録してください。1週間ごとに振り返ることで、自分の生活習慣など見えてくることがあります。

 睡眠は一日の中で連続して非常に長い時間を占めるものです。睡眠時間によってほかの活動のリズムも決まります。24時間から自分の決めた睡眠時間を引いた残りの時間を、仕事や家事などやるべきことに配分していく。それを習慣化できたら、「睡眠ファースト」のメリットを実感されることと思います。

白濱 龍太郎(しらはま・りゅうたろう)
睡眠、呼吸器内科、在宅医療の専門クリニック「RESM新横浜」院長
筑波大医学群医学類卒業。東京医科歯科大大学院統合呼吸器病学修了。東京共済病院、東京医科歯科大附属病院を経て2013年に「RESM新横浜」開設。日本睡眠学会認定施設として専門医療を提供している。経済産業省海外支援プロジェクトに参加し、インドネシアなどでも睡眠医療の普及に尽力している。『病気を治したければ「睡眠」を変えなさい』『睡眠専門医が考案した いびきを自分で治す方法』(ともにアスコム)など著作多数
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