あなたの健康はお金で買えますか・・・? ■二日酔い・アルコール依存症・禁煙・急性膵炎
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なにはともあれ「水分摂取」 医師4000人に聞く二日酔い対策

二日酔いの朝は、頭痛や吐き気など気分が悪くありませんか? 私も飲みすぎないよう意識していても、楽しくなってくるとつい飲み過ぎて、翌朝後悔することがあります。

二日酔い対策には、飲み会の前に市販のドリンク剤を飲み、寝る前には水分をたくさん摂ることにしていますが、医師の皆さんはどうされているのでしょうか。今回は、4100人を対象に調査を実施。普段どんな二日酔い対策をしているのか質問し、以下の選択肢から選ぶ形で回答いただきました。

1. 漢方薬(五苓散、黄連解毒湯、半夏瀉心湯など)、2. 市販の内服薬(ドリンク剤を除く)、3. 市販のドリンク剤、4. 鎮痛剤(ロキソプロフェン、アセトアミノフェンなど)、5. 水分摂取、6. しじみ汁、7. その他

■医師の4割強は、水分摂取を勧める

アンケート結果では、水分摂取を推す声が一番でした。水分をたくさん摂ってアルコールを体から早めに排出する、というメカニズムを医師も実践していることがわかります。

──お酒を飲むと口渇を確実に生じるため、あらかじめの水分補給が必要と思っています。二日酔いになってしまった場合もまず水分補給しています(60代男性 脳神経外科)。

──多く飲んだかなと自分で思うときは水分摂取につとめ、体外に早く排出するようにします(50代男性 老年内科)。

──予防としてアクエリアス、ポカリスウエットなども服用しています。あとは、22時以降は、飲酒しないようにしています(40代男性 精神科)。

──帰宅中にスポーツドリンク系500mlをまず飲んで、酔いをさまし、帰ってからも水分を大量に摂取して排出しています(30代男性 耳鼻咽喉科)。

水分摂取ではなく、飲むお酒そのものの種類を工夫することで、二日酔いを防ぐという回答もありました。お酒とお酒の間にウーロン茶やお水をはさむよう指導する医師もいるようです。

──アルコール飲料を飲みすぎないこと。飲む場合はなるべく蒸留酒(焼酎など)を主体とすること。日本酒などは二日酔いを生じやすい(50代男性 漢方医学)。

──日本酒は醸造用アルコール入りのものは避け、純米酒のみにします(50代男性 一般内科)。

■漢方薬や鎮痛剤を飲む医師も

──五苓散は、酒を飲む前に飲む。つまり、乾杯の前です。黄連解毒湯は、酒が飲めない(アルコール不耐性)医者が飲めるようになった後輩がおりました(60代男性 麻酔科)。

──黄連解毒湯と五苓散は効くと聞いたことがあります(20代男性 心療内科)。

──症状に応じてNSAIDs(解熱鎮痛剤)やメトクロプラミド(制吐剤)、ファモチジン(胃薬)など飲むことはあります。あとは時間が経つのを待ちます(30代女性 神経内科)。

──頭がガンガン痛いときはNSAIDs(解熱鎮痛剤)を飲んでいます。プラセボかもしれませんが、効くような気がします(30代男性 呼吸器外科)。

五苓散や黄連解毒湯という漢方の名前が出てきましたが、これらは体内の水の流れや解毒を目的とした東洋医学の薬。頭痛や吐き気といった二日酔いの症状に対し、それぞれ痛み止めや吐き気止めを使うという声もありました。また、ユニークな回答として、「とても辛いカレーを食べると効果的です」という方もいました。

■二日酔いにならないことが何より大事

さて、これまで実践的な対策コメントを見てきましたが、実は、本調査のなかで目立った意見は「そもそも二日酔いになるほど飲むな」です。特に50代以上のベテラン医師が痛感しているようです。

──大抵のことは試してみましたが、本格的な二日酔いは防げないし治せないということを悟りました。絶対確実な二日酔い予防策は、酒を飲まないしないことです(60代男性 循環器内科)。

──二日酔いになるような飲み方をしないように心がけています。そのため、二日酔いになった経験がありません。たとえ上司に勧められても断る勇気が必要かもしれません(50代男性 一般内科)。

──飲まなければいいのです。ビールでも日本酒でも一杯程度では二日酔いにはなりません(60代男性 家庭医療)。

調査の結果は、水分補給、漢方薬といろいろありましたが、大事なのはそれ以前。つまり「酒は飲んでも飲まれるな」ということのようです。皆さん、飲み過ぎには気をつけて水分摂取を心がけましょう。

※本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeerにて、2017年5月2日~5月8日にかけて行われ、医師4120名から回答を頂きました。

男性はアルコール原因が約70% 「自己消化」で腹痛の慢性膵炎

急性膵炎(すいえん)で2度目の入院をしていたお笑いコンビ「次長課長」の河本準一さんが10月、復帰した。膵炎は、膵臓が作り出す膵液で自らを溶かす病気。これを繰り返すのが慢性膵炎だ。新しく保険適用になった治療法で、腹痛が改善される。

 膵臓は、炭水化物や脂肪を分解する消化酵素を分泌している。本来、消化酵素を含んだ膵液は、膵臓の中では消化する能力がない。十二指腸に流れ込んでから活性化し、食べ物を消化する。

 しかし、何らかの原因で、膵臓の中で消化能力が活性化すると、膵臓自らを溶かす「自己消化」を起こす。この自己消化を繰り返すのが慢性膵炎だ。発作が起きるたびに、膵臓の正常な細胞は壊され、徐々に膵臓の機能は低下する。細胞は線維に代わり、膵臓全体が硬く縮まっていく。

 最初の症状は、腹痛や背中の痛みだ。慢性膵炎患者は、約半数に膵石ができる。この膵石が、痛みの大きな原因となる。慢性膵炎を患った佐々木真一さん(仮名・55歳)さんを担当した乾和郎医師は、こう説明する。

「膵管の中に膵石が詰まると、膵液の流れが悪くなります。膵液が滞り、膵管の内圧が上がるのが、痛みの原因です。絶食で膵液の分泌を抑えれば、一時的に痛みがなくなりますが、膵石があるかぎり、痛みを繰り返します」

 慢性膵炎の主な原因は、アルコールの大量摂取だ。男性患者の場合、アルコール性が約70%を占める。

 治療の基本は、禁酒や脂質の制限といった食生活の改善だ。腹痛には、たんぱく分解酵素阻害薬などの薬物治療をおこなう。たんぱく分解酵素阻害薬は、膵臓内で活性化する消化酵素の働きを抑え、炎症を鎮める。

 佐々木さんの場合、禁酒のうえで、膵石を取り除く必要があった。乾医師は、膵石を取り除くため、「体外衝撃波結石破砕療法(ESWL)」をおこなった。ESWLは、衝撃波を発生させる装置で、からだの外から衝撃波を当て、膵石を細かく砕く方法だ。

「ESWLをおこなっても膵石が硬くて砕けない場合もありますが、約80%が成功します。膵石は細かく砕かれると、40~50%が自然に膵液で流れ出ます。自然に流れ出ない場合は、内視鏡を口から十二指腸に入れ、かごのような形のカテーテルを膵管の中に挿入し、膵石をかき出します」(乾医師)

 ESWLは、2013年から慢性膵炎を起こしている膵石に対して保険適用となった。以前は開腹手術で膵石を取り出していたが、現在はESWLと内視鏡治療が第一の選択肢となった。保険申請が通った体外衝撃波発生装置がある施設で、保険診療が実施されている。

 膵石症の内視鏡治療ガイドラインでは、5ミリ以下の膵石は内視鏡治療のみで除去し、それ以上の大きさのものにESWLを使うことが推奨されている。

 さらに、ESWLは膵臓の中央を通る太い主膵管にできた膵石に多く使用される。この部分にある膵石が痛みの主な原因となる。一方、膵臓の奥や細かく分岐した膵管にできた膵石は、内視鏡が届かないため除去が難しい。

「ESWLを使うには、内視鏡治療の環境が整っていることが条件です。厚生労働省が定める基準は、胆管や膵臓の内視鏡専門医が2人以上常勤していることです」(同)

 佐々木さんは、主膵管に詰まっていた膵石が除去され、痛みがなくなった。その後も禁酒を続け、再発を防いでいる。乾医師によると、膵石を除去しても、30~40%ほどの人に再び膵石ができるという。禁酒をしなければ再発率はさらに高くなる。

「慢性膵炎は一度発症すると、進行し続ける病気です。膵石を取っても、壊された細胞を治す根本的な治療にはなりません。痛みを軽減し、病気の進行をゆるめるのが治療の目的です。膵石が再発した場合も、まだ小さくやわらかい時期に発見できれば、内視鏡治療だけで除去できます」(同)

 膵石が多く、内視鏡治療をしても再発してしまう場合は、開腹手術をおこなう。

禁煙が全くできない人が知らない3つの依存

タバコの煙には依存性毒物のニコチンが含まれています。ニコチンが体の中からなくなっていくと禁断症状(医学的には離脱症状といいます)が出るようになった状態を、「体の依存」と呼びます。

具体的には、タバコを吸わないでいると、不安になる、イライラする、落ち着かない、集中できない、眠気を感じる、ストレスを感じる、吸いたい気持ちを抑えられない……といった症状です。

自然なドーパミンやセロトニンが出なくなる

また、ニコチン依存症は、「脳の変性疾患」ともいわれています。ニコチンが少しずつ脳の構造を変え、依存症の脳にしてしまうのです。

脳に入ったニコチンは、中脳の腹側被蓋野の「アセチルコリン受容体」にくっつき、その信号が伝わり大脳の側坐核で、「快感ホルモン」「やる気ホルモン」であるドーパミンが放出されます。

本来、「アセチルコリン受容体」は、アセチルコリンという脳内物質がくっつくべき場所です。つまり、喫煙者の脳では、ニコチンがアセチルコリンの役割を乗っ取ってしまっているのです。しかも、ニコチンは注射より速いスピードで脳に届きます。こうして、タバコを吸うと手っ取り早くドーパミンが放出され快感が得られるので、いつしかタバコに依存してしまうようになるのです。

こうして、本来人間の体には存在しないはずのニコチンがドーパミン放出を支配し、さらに、ドーパミンが出たあとに分泌されるセロトニンも、ニコチンの影響を受けてしまいます。その結果として、ニコチンがないとドーパミンやセロトニンが出にくい体になってしまうのです。

逆にいうと、タバコに変わるほかの自然な方法でドーパミンやセロトニンを出せるようにすれば、ニコチン依存症の魔の手から逃れられるということになります。

どうしたら自然にドーパミンが出るようになるのでしょうか? 私がいちばんおすすめするのは、「運動すること」です。近年の研究で、運動すると、禁煙に直接的によい効果があることがわかってきました。

『脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方』(ジョンJ.レイティ エリック・ヘイガーマン著 野中香方子訳 NHK出版)では、運動をすると、吸いたいという強い気持ちが50分間抑えられ、タバコの本数が減るという研究結果が紹介されていました。さらに、激しい運動であれば、たった5分でも効果があるそうです。

激しい運動でなくても、ゆっくりと走るジョギング程度でかまいません。まずは、1日5分、家のまわりを走ることでもいいのです。

また、人から褒められたり、自分を自分で褒めたりするのも、ドーパミン放出にとってよい方法です。

一方のセロトニンを自然に分泌する方法としておすすめなのが、「朝、日光を浴びること」と「リズム運動」(リズミカルな運動で、ウォーキングやジョギング、簡単なステップなど)をすること。「朝日を浴びながらジョギングをする」というのは、この両方を取り入れられる、とてもよい方法です。

「お酒を飲むと顔が赤くなり、鍛えて飲めるようになった人」は食道がんのリスクあり!

2016年に新たに食道がんと診断された人の数は2万2800人。同じ消化器系の胃がんが13万3900人であるのに比べると、決して多くはない(国立がん研究センター「がん罹患数予測」2016年)が、食道がんは外科的手術が非常に難しく、進行すれば大がかりな手術となることもある。どのような生活習慣が食道がんを招くのか、そして、発見された場合の治療法について、昭和大学江東豊洲病院消化器センター長・教授の井上晴洋氏に聞いた。

【図】食道がんは胸の中の一番深い所に発生する

●食道がんの原因は、お酒と熱い料理

―食道がんは、いったん発症すると手術が非常に難しいがんだと聞きますが、食道がんを引き起こす原因は何でしょうか。

井上 日本人が食道がんになる第一の原因は、アルコールです。お酒が原因で健康を壊す時は、肝臓、膵臓、食道、この3つのいずれかがダメージを受けるというパターンがあって、食道がやられると食道がんになりやすい傾向があります。食道がん患者の7~8割を男性が占めているのも、仕事の付き合いでお酒を飲む機会が多いことが影響すると思われます。

 食道がんにはたばこも関係しますが、咽頭がん(*1)ほどではありません。ただ、喫煙する人はだいたいお酒も飲むので、喫煙者にも食道がんが多いといわれています。

―お酒を多く飲む人ほど、食道がんになりやすいということですか。

井上 食道がんは、お酒をたくさん飲む人というよりも、飲酒で顔が赤くなる「フラッシャー」の人が発症しやすい傾向にあります。フラッシャーとは、アルコールが分解されてできる発がん性物質「アセトアルデヒド」に関連して、顔などの毛細血管が拡張して赤くなる人のことを指します。その人がフラッシャーかどうかは、体内でアセトアルデヒドを分解する「アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)」の1つである「ALDH2」の活性によって決まります。生まれつきこの酵素の活性が低ければ、アセトアルデヒドがなかなか分解されずに体内に長く残り、発がんにつながります。

 特に危険なのは、「昔はすぐに顔が赤くなったのに、付き合いで鍛えられて飲めるようになった。今はワイン1本でも平気」という人。約半数の日本人がこのタイプに該当します。ビール1杯でフラフラになってしまうような人は、お酒を飲まない(飲めない)ので食道がんにはあまりなりません。反対に、一升瓶を空けても顔色が変わらない酒豪は、ALDH2の活性が高いので、やはり食道がんになることは少ないといわれています。この中間、フラッシャーなのに飲めてしまう人が毎日飲む生活を続けると、食道がんのリスクが上がります。

 また、唾液中のアセトアルデヒド濃度は血中濃度よりも高く、口から食道に至る粘膜は高い濃度のアセトアルデヒドにさらされます。このことも食道がんの発生に関与するといわれています。

*1 咽頭がん:鼻の突き当たり付近から食道の入り口までを範囲とする、喉のがん。

―お酒以外に、食道がん発症の原因となるものはありますか。

井上 食道のやけどを起こすような熱い食べ物は問題です。胃の内部は分厚い粘膜に覆われているので多少やけどをしても大丈夫ですが、食道粘膜の表面を覆う「扁平上皮(へんぺいじょうひ)」は薄いので、やけどを繰り返すと扁平上皮のがんを引き起こします。

 食道の扁平上皮がんは、圧倒的にアジアに多く見られます。皆さんご存じの通り、鍋物やお粥など、アジアにはフウフウ言いながら食べる熱々の料理が多く見られます。欧米にはそれほど熱い料理がありません。扁平上皮がんがアジアに多いのは、こうした食文化の影響もあるとされています。一方、欧米の食道がんは種類が異なり、逆流性食道炎(*2)が原因になることが多いのです。

―食道がんは自覚症状があるのでしょうか。

井上 残念ながら初期症状はほとんどなく、無症状に近い状態です。がんの進み具合によっては、食べ物を飲み込んだときに胸の奥が痛む、熱い物を飲み込んだときにしみる、食道で食べ物がつかえる、体重が減少する、胸や背中が痛む、むせるような咳が出る、血の混じった痰が出る、声がかすれるなどの症状が出ることもあります。症状が長く続く時は注意が必要です。

 がんのがんたるゆえんは、痛みがない、症状がないことで、これはほぼすべてのがんに共通します。症状が出た時には進行していて、手遅れということもしばしばです。無症状のうちに内視鏡検査を受けなければ、早期発見は困難です。

●早期なら内視鏡治療が可能だが、進行すると大がかりな手術に

―がんが見つかったら切除するのが第一だと思いますが、早期がんの場合はどのように切除するのですか。

井上 分かりやすく言うと、早期がんは転移の可能性がないがん、進行がんは転移の可能性が高い、あるいはすでに転移しているがんです。早期がんなら内視鏡治療、進行がんなら外科的手術で切除するのが治療の基本です。早期がんに対しては、内視鏡でがんの部分の粘膜をはがす、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が広く行われています。内視鏡で切除すればほぼ元の状態に戻ることができ、生活の質を落とすこともありません。

*2 逆流性食道炎:胃酸などが逆流して食道の炎症を起こす。これを繰り返すと、食道の粘膜が変質した状態(バレット食道と呼ばれる)となり、バレット食道がんと呼ばれるがん発生のもととなる。近年、日本でもこのタイプのがんが増えつつある。

―進行がんに対して行う外科的手術は、内視鏡とどう違うのですか。

井上 食道は、心臓と肺の後ろ側で、背骨の手前という、胸の中の一番深い所にあります(図参照)。医師の間で「胸の一番深い場所にあるのは、神のいたずらだ」といわれるほど手術しにくい場所なので、食道がんの手術は大がかりです。開胸して、深い所の食道のがんやリンパ節を切除したら、胃を持ち上げて食道とつながなければなりません。万一ここで縫合不全(*3)が起きたら、肺と心臓の後ろに膿(うみ)がたまるので致命的となることもありえます。

 また、食道がんは首のリンパ節に転移しやすいので、手術では胸とお腹、さらに首も切開する必要があります。言ってみれば、肺と胃と甲状腺、この3つの手術を一度に行うようなものです。胃がんや大腸がんの手術は約3時間で、手術室で呼吸器を外して病棟に着く頃には意識もはっきりしています。でも、食道がんの手術は5~7時間かかるうえ、すぐに病棟には行けず集中治療室に運ばれます。それほど手術の規模が大きく、患者さんの負担も大きいのです。

―放射線や抗がん剤による治療はいかがですか。

井上 手術による体へのダメージを「侵襲」といいますが、手術を行うかどうかは、患者の体力と、手術侵襲との兼ね合いで決めます。手術しない時と手術した時、どちらのほうが生命のリスクが高いかを考え、手術しないほうがいい場合には放射線や抗がん剤による治療を検討します。

 放射線は、手術に比べて体への負担が少ないという意味では無難な治療です。進行した食道がんで放射線が効く人はおよそ半分で、抗がん剤も同程度です。でも、「効く」と「治る」は違います。いったん効いても再びがんが育つので、根絶やしにはできません。それに、副作用もあります。こうした問題を事前に見極められないのが、がん治療の難しいところです。

●早期発見のポイントは、任意の内視鏡検査

―年1回、自治体や会社の健康診断で、食道がんの早期発見ができるのですか。

井上 一般の健康診断はもちろん受けるべきですが、残念ながら早期のがんを狙って拾い上げるタイプの検査ではありません。そのため、食道がんを早期発見するには、一般の内科や人間ドックなどで胃の内視鏡検査(上部消化管内視鏡検査)を自主的に受ける必要があります。胃の内視鏡検査では、咽頭から食道、胃、十二指腸まで、内視鏡が通る場所を一通りチェックできるので、50歳を過ぎたら年1回の検査をお勧めします(*4)。

 血液検査の「腫瘍マーカー」という項目の異常は、進行がんなら発見できますが、早期がんの多くは分かりません。食道がんを早期の段階で見つけるなら、やはり内視鏡検査が一番です。

*3 縫合不全:手術で縫い合わせた組織がうまくくっつかずに開いてしまうこと。術後合併症の1つ。
*4 自覚症状や検査値の異常などがなく、「病気が心配なので検査を希望する」という場合は、一般的に健康診断とみなされ、全額自己負担となる。検査費用は医療機関によって異なるため、事前に要確認。

(執筆:田中美香=医療ジャーナリスト/イラスト:Akiko Takagi)

●井上晴洋(いのうえ はるひろ)さん
昭和大学江東豊洲病院消化器センター長・教授

1983年山口大学医学部卒業、同年に東京医科歯科大学第一外科へ入局。その後、都立広尾病院、九段坂病院、日産厚生会玉川病院、春日部秀和病院、米国南カリフォルニア大学、昭和大学横浜市北部病院消化器センター准教授、昭和大学医学部教授、国際消化器内視鏡研修センター、昭和大学横浜市北部病院消化器センター(兼任)を経て、2014年より現職。専門は消化器内視鏡診断学・治療、食道・胃外科学。食道アカラシアや逆流性食道炎などの内視鏡治療における新しい術式開発にも取り組み、海外でも毎年多くの手術を行っている。

飲むなら…お酒の飲み方「十カ条」二日酔い対策も紹介

【Q】健康のためにお酒を控えようと考えていますが、飲むとしたら、ビール、日本酒、焼酎、ウイスキーどれがいいのでしょうか。(40代男性)

 【A】健康を考えてとおっしゃるなら、断酒しましょうね。ハイ終わり…なんて、私は自分ができないことを人に押し付けられるほど厚かましい人間ではありません。でも簡単にやめられる人なら、健康診断で引っかかりませんし、病院に来ることもありません。未練がましいご質問ですが、気持ちは痛いほど判ります。仕方がないので、ご指南させて頂きましょう。

 偉いイギリスの学者先生は「お酒を飲み過ぎたり全く飲まないよりも適度に飲むことで死亡率は低くなる」と発表しています。うれしい研究成果ですね。個人差はありますが、適度な飲酒は純アルコールに換算して1日20グラムとされています。ビール中瓶1本。日本酒1合、ワインでグラス2杯、焼酎100cc、ウイスキーならダブル1杯です。みなさん飲み過ぎてますよね。

 適量でも毎日飲むのは肝臓に負担をかけます。週に1~2日は“休肝日”を作ってください。でも翌日に大酒を飲んでは本末転倒です。肝臓の負担を軽くするために、おつまみを食べながら飲むのはオーケー。枝豆、豆腐、チーズなど肝臓のアルコール分解酵素を正常に分泌させるタンパク質がお勧めです。

 「公益社団法人アルコール健康医学協会」が出している適正なお酒の飲み方十カ条もご紹介します。1・談笑し 楽しく飲むのが基本です。2・食べながら 適量範囲でゆっくりと。3・強い酒 薄めて飲むのがオススメです。4・つくろうよ 週に2日は休肝日。5・やめようよ きりなく長い飲み続け。6・許さない 他人への無理強いイッキ飲み。7・アルコール 薬と一緒は危険です。8・飲まないで 妊娠中と授乳期は。9・飲酒後の運動・入浴 要注意。10・肝臓など 定期検査を忘れずに。

 最後にもう一つ、医者の酒の飲み方を特別にお教えします。お酒と同量の水を一緒に飲みます。水割り一杯飲んだら、グラス一杯の水を飲む。日本酒1合飲む時は180ccの水を一緒に飲む。焼酎は水と半々に薄めて飲む。これで二日酔いになる確率はグッと減ります。カテキンやタンニンを含む緑茶なら、なお善しです。これホント。皆さんも「百薬の長」となるように、節度を持って美味しくお酒を飲みましょう。

 ◆回答者プロフィール 松本浩彦(まつもと・ひろひこ)芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、(社)日本臍帯プラセンタ学会会長。

タバコを吸わない人にも悪影響が! タバコが老け顔をつくる4つの原因と対策

いくら紫外線対策を念入りにしていても、どんなに高価な美容液で手入れをしていても、10年後、20年後は確実にぐっと顔が老け込む……。それが、「スモーカーズフェイス(タバコ顔)」だ。

○乾燥ジワよりも怖い、タバコの悪影響

タバコの煙は健康を害するだけでなく、美容にも悪影響であることが医学的に明らかになってきている。加齢以外の皮膚の老化原因で、「タバコの害は紫外線に次ぐ」と言われるほどだ。

タバコを吸わない人でも、受動喫煙といって周りの喫煙者から煙をもらってしまうことがあるので無関心ではいられない。「乾燥や歳のせい」と思っていたそのシワ、実はタバコの煙が影響しているかもしれないのだ。

○タバコの煙で「見た目老化」が促進

アメリカオハイオ州で、双子で喫煙者と非喫煙者の検証が行われた。写真を比較してみたところ、双子のうち喫煙した方が明らかにシワが目立ち、かつ、長期喫煙者の方がより老けて見えることが分かった。ほかの調査でも喫煙者の肌トラブルとして、シワを始めシミ、くすみ、ニキビが治りにくいなどの声が挙っているという。

スモーカーズフェイスの特徴
・上まぶたが下がる 下まぶた(目袋)のたるみ
・目の下のくま、深いほうれい線、上唇のシワ あごのたるみ
・まぶたの色素沈着 血色の悪さが目立つ
・やつれて病的に見える、歯肉が黒ずんでいる

ではタバコの何が皮膚に影響を与えるのだろうか。

1)ニコチン
タバコを吸うと、以下のような傾向が現れる。

・血管が収縮
・一酸化酸素が発生するため、肌細胞へ必要な酸素が不足
・皮膚の温度や代謝も低下
・女性ホルモン低下

このような影響で、タバコを吸っている人は肌に必要な「うるおい」「ハリ」「透明感」が低下し、更に「血行の悪い顔色」になるのだ。

2)活性酸素
タバコの成分が皮膚内(真皮層)に侵入すると、老化の元凶物質「活性酸素」が発生する。そうすると、皮膚の真皮層にありハリやツヤの元になるコラーゲンやエラスチンの産生力が低下したり、皮膚の結合組織の破壊が起こったりする。その結果、深いシワが刻まれてしまうのだ。

3)活性酸素を除去するのにビタミンCが大量に消費される
タバコ1本につきレモン1個分のビタミンCが必要になる。そのため、老化を防ぐ抗酸化作用を持ち、コラーゲンの産生にも関わるビタミンCが不足してしまう。結果、シミやシワが増加し、傷が治りにくくなるなどの悪影響が出る。

4)タール(ヤニ)
タールには、ニコチンや発がん物質を含有している。そして、肌の黒ずみや歯の黄ばみ、口臭などを引き起こしてしまう。

○タバコは見た目の老化を加速させる

加齢や乾燥、お手入れ不足なども皮膚の老化を促進し、シワや肌荒れの原因になるが、タバコの害はそれ以上。長期間に亘ってタバコを吸い続けていると、深いシワが増えるのみならず、ほうれい線が刻まれ、顔色がどんよりくすむようになる。

双子の研究では、顔を見ただけでどちらが喫煙者か分かるほどだ。タバコは「見た目年齢」に直結し、美容の大敵であることは間違いない。

対策として、タバコを吸っている人はビタミンCを人より多めに取ったり、スキンケアを丁寧にしたりすればどうにかなると思いがちだが、残念ながらそれは一瞬のフォローにしかならない。

喫煙者にとってはつらい選択だが、肌老化を食い止めるためにも、今年は「禁煙」を考えてみよう。また、吸わない人も他人ごとではない。「副流煙」の影響は想像以上に大きいのだ。

対策1)「ダラダラ禁煙」よりも「キッパリ禁煙」の方が効果的
徐々に本数を減らしていこうとか、来月から禁煙しようと思うとなかなか辞められません。禁煙は思い立ったら実行あるのみ。禁煙外来を受診し専門家を頼るのも一案だ。

対策2)副流煙を避ける
喫煙時にタバコやフィルターを通して吸い込む煙を「主流煙」、タバコの点火部から立ち上る煙を「副流煙」と言う。実は、タバコに含まれる各種有害物質が発生する量は、主流煙より副流煙の方が多いことが分かっている。

「低ニコチン」「低タール」タバコではフィルターの状態によって、主流煙よりも副流煙の発生量が多くなることもある。

受動喫煙で煙を吸ってしまうこともあるため、家族やパートナーが喫煙者の場合は、禁煙を勧めたり、吸う場所を考えてもらったりしよう。また、居酒屋やバーなどお酒の席では、受動喫煙の機会が増える。

ちなみに、大量の飲酒はアルコールを代謝する時に、肌に必要なビタミンB群が大量に消費されるので、美容に悪影響が現れる。肌を大事にしたいなら、レストランや酒場では禁煙席をオーダーし、飲酒はほどほどにしたい。

【喫煙を考える】増える有料老人ホームの禁煙化 喫煙スペースが必要なわけ

たばこを吸わない人への配慮として受動喫煙を防ぐ対策は必要だ。神奈川県や兵庫県のように条例化する自治体もあるが、そうした“強制”ではなく、自ら進んで建物内の禁煙や分煙化に取り組む施設や事業者も増えている。

「吸う人と吸わない人が共存できる環境づくりが大事」という考え方によるものだ。

 高齢者にとっての喫煙環境はどうか。高度成長期を駆け抜けてきた世代の人たちに愛煙家は多い。しかし、バリアフリーや防寒・防風などの観点から見ると、決して十分な環境づくりがなされているとはいえないのが現状だ。

 最近の有料老人ホームも、受動喫煙の防止や安全面から居室内を含む全館を禁煙にするところが増えている。全国有料老人ホーム協会の柳沢修一氏に話を聞いた。

 「有料老人ホームは宿泊施設ではなく、れっきとした住まい。従って、本来は居室内での喫煙まで制限できるものではありません。しかし近年、受動喫煙が問題視されるようになり、それまでは少なかった吸わない人からのクレームも増え、各ホームで禁煙化の動きが活発になっています」

 特に介護付きホームの禁煙化が顕著だという。現在全国に約8500施設ある有料老人ホームのうち7000以上が介護付きホーム。介護を必要とせず、たばこも吸う人は入れるホームが限られるということか。

 「それには、多くのホームが敷地の一角に喫煙スペースを設けるなどで対応しています。入居者だけでなく、たばこを吸う従業員もいれば、家族や友人など来訪者にも吸う人は多いですから」

 多くの場合、喫煙スペースは玄関先や駐車場など入居者があまり行かないような場所に設けられ、決して便利とはいえない。それでも、たばこが吸えないことで来訪者が減るのを防いだり、入居者や従業員のストレス解消やリフレッシュのためになくてはならない場所となっている。

 「今は有料老人ホーム選びの際、喫煙ができるかどうかをチェックポイントに挙げる人も多い。より快適で楽しく、ハツラツとした生活を入居者に提供するためにも、吸う人と吸わない人の両方が満足できる環境づくりを考えていくことが大事です」

気分最悪の二日酔いにサヨウナラ!「スポーツドリンクで脱水症状を軽減し、気分最悪の二日酔いにサヨウナラ!」

ついつい飲みすぎて、つら~い二日酔いに悩まされてしまう、という人も多いのではないでしょうか?

二日酔いの原因の一つには、大量のアルコール摂取により利尿作用が促進され、脱水症状を引き起こしてしまうという点が挙げられます。体内の水分が不足している状態では、体内に蓄積されたアルコールを十分に分解することもできません。

ということは……つまり、脱水症状を最小限に留めれば、気分最悪な翌日の二日酔いを軽減することにもつながるというわけです。

オーストラリア・グリフィス大学の研究により、一般的なスポーツドリンクに多く含まれている電解物質が、アルコール摂取時の脱水症軽減に一役買ってくれることが明らかとなりました。

4種類のビールに電解物質を加え比較したところ、もっとも効果が期待できるのはライトビールに電解物資を加えたパターン。

味そのものにも大きな変化は生じないのだとか。翌日にはつらい二日酔いが待っているとわかっていても、ワイワイ楽しく飲んでいるうちにうっかり深酒してしまうのはありがちなこと。

こうした電解物質を加えた新たなビールの誕生が、二日酔い対策の一つの方法となる日も近いのかもしれません。

お酒を飲むとすぐに顔が赤くなる人は要注意!―高血症のリスクが高い

お酒が入るとすぐに顔が赤くなってしまう人、いますよね。こういう人はただお酒に弱いだけというわけではなく、アルコールが原因となる高血圧症になりやすいという気になる調査結果が報告されています。

韓国の忠南大学による調査によると、お酒を飲んですぐに顔が真っ赤になる人は、週に4杯以上飲むとアルコールによる高血圧症になるリスクが高まるといいます。

同大学医学部のヨング・サン・キム博士による調査では、お酒で顔が赤くなる人、ならない人、お酒を飲まない人を含めた1763人の韓国人男性の高血圧症のリスクを調べました。

すると、“顔が赤くなる人”が週に4杯以上飲んでいる場合、高血圧症になるリスクはお酒を飲まない人より2倍も高いことが明らかに。

“顔が赤くならない人”の場合、週に8杯以上のお酒を飲むと高血圧症になるリスクが上がるそうです。

この差は、年齢、BMI値、運動量や喫煙の有無などの要因を考慮しても明らかでした。

お酒の飲みすぎが高血圧症をもたらすことは知られていますが、お酒で顔が赤くなってしまう人は少ない酒量であってもそのリスクが高いことがわかったのは今回の調査が初めて。

顔が赤くなるのは、アルコールを代謝する際に発生するアセトアルデヒドを遺伝的にうまく分解できないためです。

研究者は、アトアルデヒドが肌と体の末端部の血管を拡張させ、体内器官へ送られる血液量が減少、それを補うため体はホルモンを分泌、これが血圧を上げる結果となっているのではと推測しています。

高血圧症は、心臓系の疾患や脳卒中のリスクも高めるため、顔がすぐに赤くなってしまう人はお酒の量を控えたほうが良いとキム博士は勧めています。

二日酔いなしのお酒が飲める日も近い?「数分でアルコールを解毒できる物質」-英研究

これから忘年会シーズン、お酒を飲んでも翌日にひびかず、解毒剤を飲んだら運転して帰れちゃうなんて、SFみたいなことが実現されるかもしれません。

イギリスの神経精神薬理学者が、アルコールの代替品および解毒剤を研究中です。

お酒が理由で亡くなる人はマラリアやエイズより多い年間250万人、肝臓や心臓、脳への悪影響や、攻撃的になったり中毒になったりすることを考えると、最も危険なドラッグのひとつと言えます。

お酒の害を減らすには消費を減らすしかありませんが、多くの国では大衆の意見や税収減の恐れから値上げや供給制限には及び腰です。

アルコールが脳内で脳をリラックスさせるGABAと呼ばれる神経伝達物質に作用することは知られていますが、他にも同じような働きをする薬はあります。

つまり、理論的にはアルコールの代理品を作ることができるはずです。

イギリスの神経精神薬理学者がそのような物質を5種類発見しました。お酒と同じような快感が得られるか、実験が必要だと言います。

また、お酒は味と見た目も重要、カクテルのようなものにすることが考えられます。このアプローチのもうひとつの利点は解毒剤の生成が可能なことです。

この学者さん本人が、発見した物質のひとつを摂取して一時間ほど酔った後、解毒剤を飲んで数分ですっきり問題なく講義を行ったと言います。

必要なのは実験を行って売り出すための出資金ですが、アルコール産業もこの発明が彼らの売り上げに影響を及ぼすまでは関与することはありません。

これは電子たばこが開発されたときと似た状況です。投資がなければお酒に替わるより安全な選択肢が持つ可能性は実現されることはないでしょう。

この研究が早く製品化につながって、二日酔いだけでなくアルコール中毒や飲酒運転のない世の中がくるといいですね!

米がん協会のレポートを読めば、アナタも絶対禁煙できる「肺がん―死亡数1位」

アメリカがん協会が毎年発行する「がんの現状と数値」をじっくり読めば、タバコの怖さを再認識して、きっと禁煙できるハズ。

2013年度版のアメリカがん協会のレポートによると、がんの死亡率ナンバーワンは「肺がん」。実は、男性のがん死亡率は1955年以来、他のがんの死亡率を大きく引き離して「肺がん」がトップ。女性のがん死亡率を見ると、1988年に下降する乳がんの死亡率を上回ってから不動の1位。

国立がん研究センターによる2011年度の日本の肺がん死亡数は、男性では1位が肺がん、女性では1位が大腸、2位が肺がんとなっており、肺がん患者の5年生存率は、膵臓(すいぞう)がん、胆のうがんの次に低い。

アメリカがん協会は、肺がんの死因の87パーセント、すべてのがんの死因の最低30パーセントが喫煙にあると報告する。喫煙は肺がんを引き起こすだけではなく、口、鼻、唇のがんや食道がんなど、17のがんのリスクを上昇させる。

その他に、心臓病、脳血管の病気や慢性気管支炎、気腫の主な原因となり、胃潰瘍とも関係がある。

全ステージを一緒にした5年生存率は、米国では16パーセント。ステージ1で発見されれば、生存率は53パーセントだが、ステージ1で肺がんと診断された患者はわずか15パーセント!つまり、肺がんと診断されてからでは遅いのだ。

罹患(りかん)率が高い女性特有の乳がんや男性の前立腺がんとの数値を比較しても、肺がんの生存率がいかに低いかがわかる(米国2013年度予測)。

●女性の乳がん/女性の肺がん・気管支がん

罹患数予測232,340件/罹患数予測110,110件
死亡数予測 39,620件/死亡数予測 72,220件

●男性の前立腺がん/男性の肺がん・気管支がん

罹患数予測238,590件/罹患数予測118,080件
死亡数予測 29,720件/死亡数予測 87,260件

白人、アフリカ系、アジア系、ラテン系の人種別で見ても、肺がんの死亡率はナンバーワンだ。

喫煙者は、自分の健康だけではなく、周囲の人の健康を害する「セカンドハンド・スモーク(SHS)」(受動喫煙、二次被害)のことも頭に入れておかなければならない。毎年、受動喫煙の結果、3,400人のノン・スモーカーが肺がんで死亡している。また、断定的ではないが、受動喫煙と乳がんの関係を示唆する研究結果も複数ある。

肺がんになってからでは遅い。これを読んでも、禁煙しない理由は何ですか?

お酒で顔が赤くなる人「骨粗しょう症・骨折」に注意

日本人の約半数はお酒に弱く、飲酒により顔が赤くなる体質だといわれています。慶應義塾大学医学部整形外科学教室の研究者らは、お酒を飲むと顔が赤くなる人では、飲酒とは無関係に、骨粗しょう症とこれによる大腿骨近位部骨折(大腿骨の付け根付近の骨折)のリスクが高いことを明らかにしました。

■脚の付け根を骨折しやすい体質は遺伝する?

 骨の内部がスカスカになって骨折しやすくなる骨粗しょう症の患者に発生する、最も深刻な骨折が大腿骨近位部骨折です。この部分を骨折すると、ほとんどの場合手術を受けることになり、長期間にわたって歩行が困難になります。このため、特に高齢者では治療期間中に急激に足腰が弱り、骨折が治っても寝たきりや要介護状態になってしまうケースがたくさん見られます。

 以前から、家族の中に大腿骨近位部骨折を経験した人がいる場合には、自身もこの骨折を起こしやすいことが知られており、遺伝子が関係するのではないかと推定されていました。そこで著者らは、大腿骨近位部骨折のリスクに、アルコールを代謝する酵素の一つである2型アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)の遺伝子の変異が関係するのではないかと考えました。

 ALDH2は、アルコールが体内で分解される過程でできる有害物質であるアセトアルデヒドを酢酸に変える酵素です。このALDH2を構成するアミノ酸の1つが、「rs671」と呼ばれる特定の変異によって別のアミノ酸に入れ替わると、アセトアルデヒドの代謝が遅くなる、または進まなくなり、「お酒に弱い人、または全く飲めない人」になることが分かっています。こうした体質の人は、飲酒すれば顔が赤くなることが知られています。

 この変異を持つALDH2はALDH2*2と呼ばれます。ALDH2*2の保有率は人種により異なり、日本を含む東アジアで最も高いことが明らかになっています。

 ALDH2*2を持つモデルマウスでは、アルコールを与えなくても、血清中のアセトアルデヒド濃度が正常マウスより高いことが示されており、この酵素は、アルコールの代謝以外にも、日常的に何らかの機能を果たしていると考えられています。また、慶應義塾大学の研究者らは先に、このモデルマウスの骨量が正常マウスに比べ低いことを明らかにしていました。

 そこで今回は、骨粗しょう症リスクの高まる閉経後の女性を対象に、ALDH2*2の保有と、大腿骨近位部骨折および骨粗しょう症の関係を調べました。(1)大腿骨近位部骨折と診断された女性、または、(2)骨密度の測定結果に基づいて骨粗しょう症と診断された女性のうち、一定の条件を満たした248人を骨粗しょう症群としました。うち92人は大腿骨近位部骨折、156人は骨粗しょう症と診断されていました。一方、骨折と骨密度の低下が見られなかった48人を正常群としました。

■骨折・骨粗しょう症の人はALDH2*2の保有率が2倍以上

■骨折・骨粗しょう症の人はALDH2*2の保有率が2倍以上

 骨粗しょう症群のうち、骨折があった92人中53人(57.6%)がALDH2*2を保有していました。正常群では48人中17人(35.4%)でした。骨折のある人がALDH2*2を保有している可能性が正常群に比べてどれだけ高いか(オッズ)を計算すると、2.48倍で、対象者の年齢とBMIを考慮しても、2.33倍になりました。

 骨粗しょう症群全体では、ALDH2*2保有者は248人中131人(52.8%)で、オッズは正常群の2.04倍、年齢とBMIを考慮しても2.11倍でした。

 次に、対象となった女性の一人ひとりに、飲酒すると顔が赤くなるかどうかを尋ねて、答えが「はい」だった人がALDH2*2を持つ可能性を検討しました。その結果、「はい」という回答を利用すれば、感度[注1]80.0%、特異度[注2]92.3%という高い精度でALDH2*2の保有を予測できることが明らかになりました。したがって、遺伝子検査をしなくても、飲酒すると顔が赤くなるかどうかが分かれば、骨折しやすいかどうかが高精度に推定できると考えられます。

■ビタミンEをとれば骨折リスクを減らせる?

 さらに研究者らは、なぜアセトアルデヒドの代謝が進まないと骨折リスクが高まるのかを知るために、マウスの細胞を使った実験を行いました。

 骨粗しょう症は、骨を作る骨芽細胞の働きより、骨を吸収する破骨細胞の働きが強くなると生じます。そこで、将来骨芽細胞になる細胞と、破骨細胞になる細胞の培養液にアセトアルデヒドを加えたところ、どちらの細胞も正常に機能しなくなりました。抗酸化作用を持つビタミンE (水溶性ビタミンE誘導体)をアセトアルデヒドとともに加えたところ、骨芽細胞になる細胞の機能のみ正常に戻りました。

 今回得られた結果は、以下のことを示しています。

・ALDH2*2を保有する人は、飲酒とは無関係に大腿骨近位部骨折および骨粗しょう症を起こしやすい
・ALDH2*2を保有するかどうかは、飲酒によって顔が赤くなるかどうかを指標に予測できる

 さらに、ALDH2*2を保有する人の骨折リスクはビタミンEの摂取により低下する可能性も示唆されましたが、マウスの細胞を使った実験結果であるため、さらに研究を進める必要があると著者らは述べています。

 論文は、2017年3月27日付のScientific Reports誌電子版に掲載されています[注3]。

[注1]感度:陽性のものを正しく陽性と判定する確率。感度が高いと、見落とし(偽陰性)が少ない。[注2]特異度:陰性のものを正しく陰性と判定する確率。特異度が高いと、過剰診断(偽陽性)が少ない。[注3]Takeshima K, et al. Sci Rep. 2017 Mar 27;7(1):428. doi: 10.1038/s41598-017-00503-2.

大西淳子 医学ジャーナリスト。筑波大学(第二学群・生物学類・医生物学専攻)卒、同大学大学院博士課程(生物科学研究科・生物物理化学専攻)修了。理学博士。公益財団法人エイズ予防財団のリサーチ・レジデントを経てフリーライター、現在に至る。研究者や医療従事者向けの専門的な記事から、科学や健康に関する一般向けの読み物まで、幅広く執筆。

酒飲み・脂肪肝の人 「ウコンのとり過ぎ」に注意

ウコンといえば、左党の大切なパートナー。私もそうだが、飲み会前にウコンのサプリを飲んでいる人は多いだろう。だが、このウコン、肝機能に問題がある人は控えたほうがいいという話がある。脂肪肝の人などは悪影響が出る可能性があるという。これは本当だろうか。酒ジャーナリストの葉石かおりが、その真偽を専門家に直撃した。
◇  ◇  ◇
 飲み会の前はウコン入りのサプリやドリンク剤を飲む――。

 多くの左党にとっては「常識」、いわば「飲み会前の儀式」のひとつと言ってもいいだろう。私自身もウコン入りのドリンク剤を飲んでから酒を飲むのと、飲まずに酒を飲んだときでは酔いのまわり方が違うと感じるし、事前に飲んだ後の翌朝は、いつもよりスッキリしているように思う。「ああ、やっぱりウコンのおかげだな」と改めてウコンのすごさに感心したりする。

 ところが、今年初めに、そんな悪酔いレスキューの助っ人・ウコンに効果がないという情報がネットをかけめぐった。単に噂レベルではなく、ネタ元が「Journal of Medicinal Chemistry」というアメリカの権威ある雑誌で発表された論文なだけに、ちょっとした騒動にもなったのだろう。こちらの論文はウコンに含まれるクルクミンという成分の効果について検証したもので、論文の中身は薬効を否定しているわけではない[注1]。ネットのニュースはその後、記事に補足がなされ、騒動は沈静化した。

[注1]The Essential Medicinal Chemistry of Curcumin. J.Med.Chem. 2017;60:1620-1637.

 さて、話題になったこのウコン、実は、肝機能に問題がある人は控えたほうがいいという話を聞いた。脂肪肝の人などは悪影響が出る可能性があるという。日本人の成人の3人に1人は脂肪肝といわれているのだから、決して他人事ではない。

 ウコンといえば、冒頭で触れたように、多くの左党が頼りにする存在なのに控えたほうがいいとは……。ここは真偽を確かめなければなるまい。自治医科大学附属さいたま医療センター消化器内科准教授で、肝臓障害に詳しい浅部伸一さんにウコンの肝臓への影響について話をうかがった。

■ウコンによる肝障害が数多く報告されている

 肝機能に異常がある人が「ウコン」を摂取することには問題があるとはどういうことか、浅部さんに直撃してみた。

 浅部さんは、「肝機能に異常がある人にウコンを勧めない理由は大きく2つあります。1つは、ウコンによる肝障害が報告されているからです。数ある健康食品や民間薬の中でもウコンについての報告が多いのです」と説明してくれた。

 「日本肝臓学会が10年ほど前に、民間薬や健康食品など“病院でもらった薬ではない”ものによる薬物性肝障害の調査を実施しました。薬物性肝障害とは、文字通りクスリなどを摂取したことにより肝臓がダメージを受けることです。この調査の結果では、多種多様な原因があったのですが、原因の中で一番多かったのがウコンだったのです。ウコンによる薬物性肝障害は全体の24.8%と断トツで高い結果となりました[注2]。これを受けて、肝臓専門医の間で、ウコンに気をつけたほうがいいという認識が定着したのです」(浅部さん)

[注2]民間薬および健康食品による薬物性肝障害の調査、恩地森一ら 肝臓 2005;46(3):142-148.

 「この調査では、死亡例も3件報告されています。そのうちの1つが、ウコンによる急性肝炎から多臓器不全になり死亡した例です」(浅部さん)

 なお、この日本肝臓学会の調査によると、薬物性肝障害を発症した人の中で、民間薬や健康食品を定期的に使用していた人は91%で、そのほとんどが毎日使用していたという。また、発症するまでの使用期間は平均で約160日となったが、30日以内というケースも23.6%あった。
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■原因不明の肝障害、その原因はウコンかも

 また、2013年に発表された「健康食品・サプリメントによる健康被害の現状と患者背景の特徴」(Jpn. J. Drug Inform. 2013;14(4):134-143.)でも、健康食品などに含まれる個々の成分での健康被害報告の中で、ウコンの報告数は3位にランクインしている。

 「肝機能を高める」と信じて飲んだはずのウコンが薬物性肝障害の原因の一つに!? こ、これは左党としては聞き捨てならない。

 実際、浅部さんは、このデータを実証するような患者に接したことがあるという。

 「私が勤務する自治医科大学附属さいたま医療センターは、他の病院で原因を特定できなかった患者さんが訪れることが多くあります。肝機能障害を起こし、γ-GTPなどの肝機能値に大きな異常がある患者は、薬物性肝障害である可能性を常に頭に入れて診察します。実際、原因不明の肝障害の方を診察する際、私は患者に必ず3つのことを聞きます。それは『どんな処方薬を飲んでいるか』『サプリ、漢方薬を飲んでいるか』、そして『ウコンを飲んでいるか』です」(浅部さん)

 先日も、外来で来た50代の男性で、ウコンが原因で肝障害を起こし、摂取を中断したところ数値が改善したケースがあったそうだ。

 「この男性は入院することになるほど、肝機能の数値が悪化していました。この方は、ウコンの成分が入ったサプリを飲むという方法ではなく、ウコンの根の部分そのものを通販で購入して、自分で煮出して抽出して飲むという“ハード”な摂取方法をされていました。ヒアリングでウコンを大量に摂取していたことがわかったため、摂取を中断していただきました。その後、数値が改善したため退院されました」(浅部さん)

 では、誰もがこうしたウコンによる薬物性肝障害を危惧しなくてはいけないのだろうか?
 「薬物性肝障害は、肝臓に何らかの問題がある人に起こりやすいことがわかっています。ですから、注意が必要なのは、脂肪肝など肝機能に問題がある人、アルコールを常飲する習慣がある人などです。私はそうした方にはウコンは勧めていません」(浅部さん)

■ウコンに含まれる「鉄」が肝臓に悪い?

 また、脂肪肝などの人にウコンを勧めないもう一つの理由が、ウコンに含まれる「鉄」にあると浅部さんは話す。

 「ウコンのサプリには比較的多量の鉄を含むものがあります。しかし、鉄の含有量が記載されていないものがあるのです。鉄は一部の肝臓の悪い方に悪影響を及ぼすことがわかっています。その代表が、C型肝炎や脂肪肝です。貧血予防に効果があることで知られる鉄ですが、摂取過多で肝臓に蓄積すると、フリーラジカル(活性酸素)を発生させ、肝細胞を傷つけ、炎症を悪化させます。線維化[注3]が進んで肝臓が硬くなるなどして、肝硬変や肝がんになる可能性も高まります。私のこれまでの治療経験では、脂肪肝の人の血液を調べると、ほとんどの人が鉄が過剰でした。このため、脂肪肝の人はウコンは制限したほうがいい。同じく鉄を含むシジミなども同様です」(浅部さん)

[注3]慢性的な炎症が起こることで肝細胞が死滅・減少し、線維組織が増殖していくこと。肝臓全体が線維化すると肝硬変などになる。

 「鉄分は多く摂取したほうがいいと思っている方が多いと思いますが、それは女性の話です。月経のある女性は鉄分を補給する必要がありますが、男性は鉄不足なることはまずありません。中でも日常的にアルコールを常飲する習慣のある方や脂肪肝の方は鉄過剰の傾向があるので注意が必要です」(浅部さん)

 「肝機能を高めるから」と信じ、積極的にウコンやシジミなどを摂取している人は少なくないはずだ。「肝臓にいい」「鉄分が豊富だから」とレバーを食べるようにしている人もいるだろう。そんな人にとって、この事実はかなりショックに違いない。もちろんご多分に漏れず、筆者も大打撃を受けている……。

■過度な心配は不要だが、肝障害がある人は避けたほうがいい

 となると、結局のところウコンは飲まないほうがいいってことなのか、そこが知りたいところだ。

 「肝機能障害がない健康な人が、コンビニで買えるドリンク剤をたまに飲む程度であれば、過度に心配する必要はありません。実際、飲酒30分前にウコンに含まれるクルクミンという成分を飲んだ人は、アセトアルデヒドの血中濃度の上昇が抑えられたという報告もあります[注4]。葉石さんのように『効く』という実感を持つ人が多くいるのは確かです」(浅部さん)
[注4]Biol Pharm Bull. 2011;34(5):660-5.

 「ウコンによる薬物性肝障害の報告例が多いのは、ウコンがことさら危ないからではなく、ウコンを飲んでいる人が多いからだと推測されます。ただし、先に挙げたように、ウコンを煮出したり、ウコンを精製した粉を飲むなど、濃度が高いものを長期間、大量に飲むのは注意が必要です。健康食品などは、1回飲んだだけで問題が起こるというケースは少なく、継続的に飲み続けて肝臓を壊すケースがほとんどです。そして、肝臓に問題のある人、例えば脂肪肝の人などは避けてください」

 「ウコンに限ったことではなく、どの健康食品についても言えることですが、副作用が全くないものはまずありません。健康に不安のある方こそ、医師に相談してから飲み、飲み続ける場合は定期的な検査をされることをお勧めします」(浅部さん)

 たとえ健康食品であっても、自己判断で摂取するのは危険ということか。今はネットで一部ながら医薬品までもが購入でき、サプリメントはコンビニでも買える時代。それ故に自己判断で「効く」と思ったものに安易に手を出してしまいがちだが、そこには常に危険が伴うことを忘れてはならない。左党にとっては身近な存在のウコン。今一度、いい付き合い方を考えてみよう。

浅部伸一さん 自治医科大学附属さいたま医療センター消化器内科准教授。1990年、東京大学医学部卒業後、東京大学附属病院、虎の門病院消化器科等に勤務。国立がんセンター研究所で主に肝炎ウイルス研究に従事し、自治医科大学勤務を経て、アメリカ・サンディエゴのスクリプス研究所に肝炎免疫研究のため留学。帰国後、2010年より自治医科大学附属さいたま医療センター消化器内科に勤務する。専門は肝臓病学、ウイルス学。

二日酔いには日本酒が有効!? 忍者も実践していた対処法

社会人には付き物ともいうべき二日酔い。二日酔いを改善すると言われる方法はいくつかあるが、「迎え酒」のように酒を追加することで全ての痛覚を麻痺させ昇華させる手もある(あまりお勧めはしないが……)。

 これより紹介する方法も同じく「酒」を使うが、その源流はなんといにしえの甲賀流忍者にまで遡る。

 日本体育協会公認アスレチックトレーナーで、指圧師の芳原雅司氏は次のように話す。

「これは、手のひらで人肌に温めた少量の日本酒を正しいツボの位置に塗り、15秒ほどさすることで、炎症や不調が瞬く間に治まるというものです。日本酒にはアミノ酸やペプチド、有機酸、酵母菌、ビタミンなど約100種類もの栄養素が含まれており、マッサージの効果を最大限に引き出すことを先人たちは知っていたのでしょう」

◆二日酔いに即効性のある3つの箇所を日本酒でマッサージしていく

 通常は筋肉と腱のダメージ回復に用いられるが、その真髄は内臓の調整にあるという。二日酔いで損傷を受ける内臓といえば、肝臓である。肝機能を回復させる箇所は3か所。ここを“痛気持ちいい”程度の力加減で押しさすっていく。マッサージは日本酒を指につけた状態で行っていくのが基本。純米酒であれば成分の質も良く、効果的だという。

1.ツボ「不容」

⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1339662

 まず、用いるのは「不容」というツボ。

みぞおちの中心から指幅3本分下、そこから指幅3本分右側にある。ここを15秒ほどグッと押す。押すのは右側のみ。

2.恥骨のキワ

⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1339666

 次に恥骨の右側の骨のキワを左右に15秒ほどさする。

3.恥骨からまっすぐ下りて最初に痛みを感じたポイント

⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1339668

 続いて、そこから太ももをまっすぐ下りて最初に痛みを感じたポイントを15秒ほど上下に押しさする。

4.さらに「2」、「1」に戻りながら15秒間ずつさすり、最後に手のひらでお腹全体を上下にさすれば終了。

 以上が、二日酔いを短時間で改善させる方法である。甲賀流忍者も、二日酔いをこれで直していたのだと思うと多少のロマン(?!)も感じられるかもしれない。

 近世になってこれを広めたのが、陸軍中野学校の講師で甲賀流忍術14世であった「藤田西湖」である。藤田は、幼少時より家伝の忍術を数々の修行を経て継承、その能力と技術を諜報活動に使っていたことから「最後の忍者」とも呼ばれている人物である。

 そしてあるとき、陸軍中野学校に小山田秀雄という青年が入学し、藤田氏から忍術全般の薫陶を受ける。

 その後、小山田は諜報員として潜入した中国・上海で捉えられ、ひどい拷問を受けてしまう。

 そして「死ぬ前に希望があれば叶えてやる」と看守から言われた際、一杯の日本酒を所望した。そのコップ一杯の酒を使って、小山田は陸軍中野学校で習ったマッサージを自らの体に施して傷を回復させ、看守に当て逃げを食らわせて脱獄、無事に日本へ帰り着いたのだった。

 終戦後、小山田は治療家として日本各地を転々と渡り歩き、そうした中で名古屋の鉄工所の作業員たちの治療にも当たっていた。その鉄工所の社長こそが、のちにそのマッサージ法を世に広めることとなる右近克敏の父親だった。

 右近克敏は小学生の頃から小山田氏の助手を務め、20代で名古屋に「千代田治療院」を開業。小山田氏から受け継いだ日本酒マッサージを用いて、アントニオ猪木を始め数多くのプロレスラーや患者の治療にあたった。

 前出の芳原氏は右近氏に7年間師事したのち、これを受け継いだのである。

 現在、日本酒によるマッサージは短期間で傷や痛みを修復しなければならないアスリートやスポーツ選手たちの間で必要不可欠な治療法として活用されており、吉田沙保里や伊調馨、棚橋弘至など日本を代表するアスリートたちもこぞって称賛している。

 ほかにも、芳原氏の著書「忍者マッサージ」には頭痛や胃もたれ、肩こりからアンチエイジングまで幅広く網羅されている。忍者に倣い、素早く不調を回復したい人はぜひ参考にしてみよう。

お酒を飲まないから大丈夫、は間違い! 増える非アルコール性脂肪肝

◆「飲まないから大丈夫」は間違い。健康診断の結果を要チェック!
肝臓に必要以上の脂肪が蓄積した「脂肪肝」。肝機能の異常を伴わない単なる脂肪肝は、人間ドックの受診者の3~4人に1人に見られるほど、現在は増加しています。アルコールが原因としてよく知られていますが、実は、お酒を飲まないのに発症する脂肪肝「非アルコール性脂肪肝(NAFL)」もあるんです。

とはいえ、血液検査で肝機能の数値が正常範囲ならば、即、問題ではありません。

しかし、肝機能の数値が正常より高いと注意が必要。放置すると、脂肪の蓄積により炎症が起こり、肝臓の線維化が進行します。この状態を「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)」と呼んでいます。その中には、肝硬変、さらに肝臓がんへと進行する場合もあります。

◆原因と主な症状 
「非アルコール性脂肪肝」の原因としては、内臓肥満や高脂血症など生活習慣病、ホルモンのバランスや体質など、さまざまな要因が関係していると考えられています。代謝が落ち、エネルギーを蓄積しやすくなる中年以降に増えるため、おなか周りが気になりだしたら要注意。女性は更年期にも気を付けてください。

肝臓は“沈黙の臓器”と言われるように、脂肪肝、脂肪肝炎ともに、自覚症状はほとんどありません。何か症状が出たときには、すでにかなり進行していることも。そのためできるだけ初期、健康診断(腹部の超音波検査)で脂肪肝が見つかった時点で、生活の改善に努めることが重要です。

◆予防法・治療法
現在は特効薬があるわけではなく、健康的な食生活(腹八分目に。食べ過ぎない)、適度に体を動かすなど、治療は生活習慣の改善に地道に取り組むのみ。ただ、減量に成功すると、非アルコール性脂肪肝炎はてきめんに改善します。肥満気味という人は、まずは、体重の3%の減量を目指して食事運動療法に取り組みましょう。

●取材協力
浜の町病院 肝胆膵内科統括部長
日本肝臓学会専門医
高橋和弘 先生

日本人が「アルコール依存症」になりやすいのには理由があった

日本人はアルコールに寛容だとよく言われる。確かにアルコールによる失態は筆者の経験則でも、ある程度許される傾向にあると思う。しかし、それが、アルコール中毒を増やす要因にもなっている。まずは、アルコール中毒に過去なっていたAさんの経験談から話を始めようと思う。

「常にアルコールを飲んでいないとイライラした」

「僕は大学生時代にアルコール依存に陥って、大学生活を棒に振りました。大学生になると、一気に自由な時間が増えるじゃないですか。何の縛りもなくて一日、何をしてもいい。授業をサボっても何も言われないので、ずっと家で寝ていてもいいし。そんな環境のなかで、朝からお酒を飲むようになったのがすべての始まりでした。

そうするとやっぱり昼にも飲みたくなってきて。近所にある昼から開いている居酒屋に入り浸るようになりました。もう手が震えてくるんですよ。アルコールが抜けると。イライラもしてきて。それを治すにはアルコールをからだに入れるのが一番なんです。入れた瞬間から絶好調になる。そのまま夜に突入して、その頃にはもう記憶が曖昧になっています」

「クラブに行ってめちゃくちゃ暴れて、気づいたらどこだかわからないところで目を覚まして、怪我をしているとかしょっちゅうでした。いいことは何もありませんでしたね。お酒もルーティンで飲んでいるので、もはや味わうというより、機械的に飲んでいるといったほうが正しいくらいでしたから。そうすると大学に行っている目的も失って。留年したりして、なんとか5年かかって卒業しました。

まっとうな社会人にはなれないと思って、今はフリーのカメラマンをしていますが、ある程度治った今でも、会社員には到底ムリな体です」 Aさんは病院に行って、薬でなんとかアルコール中毒を治した。それでもまだ完治したとは言えない状態だという。でも、働いているのだからまだマシだ。Aさんのようなアルコール中毒が生まれる原因には、日本の社会システムもひとつの要因と述べるのは、前回にも出演いただいた、精神科医の和田秀樹さんだ。

「前回も述べましたけど、日本の場合は、依存症が病気と見られていない。だから、治療施設もないし啓蒙が進んでないという大きな問題と、もう1つは依存症が病気と思われてないからなのかもしれないけど、私から言わせてもらうと、アルコールなどは“依存症ビジネス”です。 景気が悪くても、どんなに金がなくても、それに依存している人は金を使う。生活保護でもらった金の9割くらいをパチンコに使ってしまう人がいるのと同じで、どんなに金がなくも依存症の人はそれにお金を使ってくれるから、不景気なときでも依存症ビジネスは儲かる。もちろんメーカー側に悪気はないんだけど、広告効果は高いんです。WHOは、お酒を飲んでいる広告は規制するようにと言ってるんです」

もちろん、日本のアルコール業界も依存症に対して何もしていないわけではない。

日本酒造組合中央会、ビール酒造組合など、酒類業中央団体連絡協議会9団体は、「不適切な飲酒を防止し、適正な飲酒環境を醸成するなどの社会的責任を果たしていく」として、自主基準を設けている。広告・宣伝に関しても「25 歳未満の者を広告のモデルに使用しない」「スポーツ時や入浴時の飲酒を推奨誘発する表現はしない」「喉元を通る『ゴクゴク』等の効果音は使用しない」「お酒を飲むシーンについて喉元アップの描写はしない」といった規制を細かく定めて対応している。こうした基準は絶えず見直しをしていくとしている。

アルコール依存症を増やさないため、自主規制以外に今後、何をしていくべきだろうか。

「結局、日本では依存症が病気だと思われてないし、よっぽど気をつけてないと怖いと思いますよ。だから僕、ほんとは、子供の保健体育の時間に、ちゃんと教えるべきだと思ってるんです。どこの国でも依存症が国を滅ぼすと思うから。アヘンをイギリス人が売ったときに、圧倒的にイギリスの方が強いのに、中国は戦争に挑んでまでやめさせようとした。やっぱり依存症は国を滅ぼしかねない。

例えば、飲酒運転だって、みんな極悪非道のように言うけど、捕まるのが分かっていて飲酒運転するということは、もう実は依存症になっているんです。結局アルコール依存の人たちはどうしてるかというと、昼間に酒を買いに行くのに、お酒が入ったまま運転しているけど、夜しか検問やらないから、ということが起こっている。運が悪いと昼間に聞かれる。それで発覚するという状況が起こっている。

まず依存症の治療をしないことには、いくら罪を重くしたところで、飲酒運転は減らないんですよ。一定までは減りますよ。つまり依存症になってない人は酒をやめられるから。あるいは金に余裕がある人は、代行を頼んだりするから」
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自分がアルコール中毒かを見極めるために絶好な小説

2004年に惜しまれつつ亡くなった作家の中島らもの小説に『今夜すべてのバーで』という名作がある。

「なぜそんなに飲むのだ」
「忘れるためさ」
「なにを忘れたいのだ」
「・・・。忘れたよ、そんなことは」
 (古代エジプトの小話)

という、粋なアフォリズムで始まるこの物語は、ほとんど実話の「アル中」小説だ。中島らももアルコール依存症で、入院した経緯から退院するまでのすべてと心の葛藤が描かれている。これを読めば、自分がどのくらいの依存度か、だいたい見極められる。なので、もしかして、自分はアルコール依存症なのではないかと疑っている人はぜひ読んでみてもらいたい。

別名「たばこ病」のCOPD「適量守れば禁煙の必要なし」と識者

COPDという病名を聞いて、どれほどの人がピンとくるだろうか。正式には「慢性閉塞性肺疾患」といい、肺気腫や慢性気管支炎といった病気の総称をこう呼ぶようになった。

 何週間も続く咳や歩行中の息切れが激しくなったら真っ先にCOPDが疑われる。重症化しながら放っておけば、肺炎はおろか、骨粗しょう症や動脈硬化などの病気を併発する恐れもあるという。東京都内の呼吸器科医師はこう話す。

「気管支炎や肺炎はありふれた病気だからといって侮ってはいけません。肺は血液中の酸素と二酸化炭素を入れ替える働きをする大事な臓器。

このガス交換を行なっているのが気管支の先についている肺胞で、ここの炎症度合いが進めば、呼吸困難で日常生活を送ることさえままならなくなる危険性があります」

 厚生労働省の調査(2008年)によると、現在、COPDの国内推計患者数は約530万人と見られているが、そのうち病院で診察・治療を受けた患者はわずか17万人程度。

早期発見・治療の重要性がなかなか認知されないために、COPDによる死亡順位は2010年に9位に浮上してしまった――と、医師や患者団体などが啓蒙活動を急いでいる。

 そこで、持ち出されている身近な予防法が「禁煙」のススメである。

「COPDは喫煙、ちり、化学物質などを吸い込むことで起き、特に原因の9割はたばこの煙。喫煙者の2割が吸い始めてから20~30年後に発症するとされています。百害あって一利なしのたばこは止めるに越したことはありません」(前出の医師)

 しかし、「すぐに禁煙、禁煙という医師は信用できない」と、たばこ害悪論を真っ向から否定するのは、中部大学教授の武田邦彦氏だ。

「もちろんCOPDにたばこが無関係だとは思いませんが、1日の喫煙本数×年数で700を超えなければCOPDの危険は高まらないといわれています。

例えば25歳から60歳までの35年間、1日1箱(20本)を吸ったとしてちょうど700。つまり、1日1箱以内ならたばこも楽しみながら吸っていい。無理に禁煙することはありませんよ」

 武田氏の話す目安は「ブリンクマン指数」といい、400以上でCOPDの発症率が高まると指摘する医師もいるが、近年主流になっている低タール、低ニコチンのたばこを長年吸っていれば、弾き出した指数も差し引きできる。

 そもそも、COPD患者の9割がたばこによる原因と決め付け、「たばこ病」の別名まで付けてしまうのは、少々乱暴すぎないか。

「肺がんの先入観と同じ構図です。男性の喫煙率は1966年の83.7%をピークに減り続け、いまや半分以下の40%を切っています。にもかかわらず、肺がんで亡くなる人は当時の5倍、6~7万人もいます。逆比例したグラフを見れば一目瞭然です。

われわれの生活様式の中には、たばこ以外の環境的要因で肺の病気を引き起こしているものが多い。その正体を見つけることなく、たばこにだけ罪を被せるのはおかしい」(武田氏)

 排ガスや粉塵、タイヤの削りかすといった大気汚染、社会問題化するアスベストや部屋の汚れ……。武田氏は人々の呼吸器官を狂わすあらゆる可能性を疑うべきだと語気を強める。

 順天堂大学医学部教授の奥村康氏は、専門の免疫学の観点から、たばこの“効用”について解説する。

「たばこを吸っている人のほうが口内炎ができにくいし、風邪もひきにくい。つまり、たばこを吸うと軽い炎症が起きるので、それが適度な刺激となって免疫力を上げることもあるのです」

 武田氏も適度な喫煙習慣がかえって健康維持のバロメーターになると話す。

「たばこは精神を安定させ、ストレスを解放し、脳の働きを活発にして創造的な文化を産み出す重要なアイテムです。ストレスフルな社会に自殺予防にもなります。

酒もたばこも『やる』『やらない』の二者択一ではなく、適量を嗜むなら体に害を及ぼさず健康な生活を送れるということを、肩身の狭い愛煙家の人たちに伝えたいと思います」

 百害も適量を守ればクスリの効用さえ生まれ、一利が十利になる――。COPDの認知や治療推進も、たばこ一辺倒ではなく、広範な原因究明をしなければ患者数の減少にはつながらないのかもしれない。

喫煙者の行く末。フィンランドのガン協会が発表した恐ろしい結末「エッチもエンジョイできない」

フィンランドのアンチスモーキングキャンペーンで、喫煙を続けることが今後どのようにあなた肌や生殖器まで変えて行くのか、画像イメージを作り出し、世界の注目を集めています。

フィンランドのタバコ協会による”タバコボディー”と題したかなり過激な画像イメージが、長期による喫煙が内臓だけでなく、その他の様々な体の部分に与える影響を映し出しています。

その画像のほとんどはメイクによって作り出されたものですが、喫煙者と非喫煙者の違いを現しています。例えば喫煙者は肌の血流が悪いためニキビができやすく、髪の毛ももろく、薄い、というのが特徴です。

その他にもまだ解明されていない副作用があると考えられます。

このサイトによると、喫煙はペニスの血流を悪くさせ、喫煙者は勃起障害を2倍の確率で患う、と説明しています。

女性の喫煙者も非喫煙者に比べ、性生活がエンジョイできないようです。それも肝臓がエストロゲンを破壊し、それゆえ性欲が弱まるのだそうです。

さらには女性の喫煙者は膣感染率が高く、おりものも臭う傾向があるようです。

ウェブサイト上では、研究によると喫煙者は体重が増えがちになり、お腹周りに脂肪がつきやすい、として、喫煙の減量との関係性も否定しています。

グラフィックイメージを見たいあなたは一度tabaccobody.fiをご覧下さい。きっと禁煙の励みになるかと思います。たばこは百害あって一利無しですから。

甘く見ていると命取りになる! 知っておくべき「二日酔い」症状に潜む重大病(1)

都内に住むサラリーマンのKさん(46)は普段から酒好きで、仕事の関係で宴席が多い事もあるが、年末が近づくと、さらに「忘年会だ、クリスマスだ」と、飲酒の量は増える。

 しかも、普段から夕食時にビールと焼酎を必ず飲み“あと一杯”などと、つい飲み過ぎ、二日酔いの症状に悩まされる日は多い。だが“いつものこと”と、特に気にしなかった。

 ところが、その日は違った。出勤途中、電車の中で意識を失って倒れた。駅から病院に緊急搬送されたが、結果は脳溢血。いつもの二日酔いのはずの頭重感と胸のムカムカは、実は脳出血による症状だったのだ。

 志賀胃腸科クリニックの滝田恒夫部長はこう言う。

 「酒飲みの人は、少々の体調不良なら“いつもの二日酔い”と思って、つい軽く考えてしまいがちです。たとえ体調不良があっても、いつも飲み過ぎているし、飲んでいるうちに戻るだろうと、“しばらく様子を見よう”となる。しかし、それが命取りとなる場合があることを知ってほしい」

 とくに次のような症状は要注意だと語る。

 「喉の渇き、吐き気や胸のムカムカ感があり、ダイエットもしてないのに体重が減る。例えば3カ月で5キロ減ったというような場合は、糖尿病、消化器系のガンが疑われます。内科、あるいは消化器科の受診をお勧めします」(同)

 そもそも、“二日酔い”はどうして起きるか。そのメカニズムを説明すると、飲んだ酒が体の中で分解されるまでの過程で起こるもの。飲酒で体内に入ったアルコールは、約20%が胃で吸収され、残りのほとんどは小腸で吸収されて血液中に溶け込んで全身を駆け巡る。

そして脳に達したアルコールは脳を麻痺させ、その濃度に応じて“酔い”の感覚をもたらすというもの。

 「飲んだアルコールは、アセトアルデヒドに分解されます。さらに酵素の働きで酢酸に分解され、最終的には無害な水と炭酸ガスになって排出されますが、中間代謝の産物であるアセトアルデヒドが分解されないと二日酔いの原因の一つになると考えられています」(滝田医師)

 つまり滝田医師は、二日酔いを防ぐ基本は、そのアセトアルデヒドをなるべく早く分解して無毒化してしまうこと、と言っているのだ。

二日酔いをするかしないかの分かれ目も、この分解能力の差であり、「最近二日酔いしやすい」と感じる人は、肝臓の処理能力がかなり落ちていると考えられると専門医は言う。

 では、アルコールはどのくらいの時間が経てば分解されるのか。東京社会医学研究センターの村上剛主任に聞いてみた。
 「一般的に、日本酒は1合あるいはビール大瓶1本を分解するのには、約3時間かかるといわれています。女性の場合は、さらに時間がかかります。加えて体が小さいうえ、少ない量の飲酒で肝臓を壊し、依存症になりやすいともいわれます。

しかし男女を問わず、深酒すれば当然、肝臓の処理能力を超えてしまい、翌朝はもちろん、それ以降も頭痛や吐き気などの症状が残ることになります」

甘く見ていると命取りになる! 知っておくべき「二日酔い」症状に潜む重大病(2)

また別の要因として、アルコールの分解中に低血糖に傾きやすいこともあり、動悸、震え、頭痛、眠気などの症状が出る。さらにアルコールの利尿作用によって脱水症状を招き、血液中のミネラル類のバランスが崩れ、疲れやすくだるさも伴い体調不良が起こる。

 これは体内のアルコールを分解するために大量のビタミン類が使われるためで、これら一連の症状が二日酔いに繋がっていると考えられている。

 しかし、この“二日酔い”を「いつもの現象で、夕方にはスッキリしてくる」と思い込んでいると、前で触れているような深刻な事態を生むのである。

 繰り返しになるが、「二日酔い」を重ねているうち、体に異変が起きる。“痛み”もその一つだ。二日酔いで吐き気・胸のムカムカがある人で、胸や背中に痛みを感じた場合は、すい臓を調べる必要がある。

 「すい炎」は急性と慢性があり、急性すい炎ならすい臓が溶け、重症だと死に至ることもあると専門家は警鐘を鳴らす。また慢性すい炎も、早く治療をしないとすい臓が“荒廃”してしまう恐れがある。糖尿病を悪化させたり、すい臓がんのリスクをさらに高めたりする。

 最後に「二日酔い」の対処法について考えてみたい。
 再び村上主任の話。

 「体験者のほとんどは、肉体的だけではなく精神的にも自己嫌悪に陥ることを味わっているはず。肉体的には脱水症状を起こしているため、大量に水分を補給することがまず第一。さらに肝臓でのアルコール分解には糖分が必要で、これを補うことが有効です。

水・お湯よりは、スポーツドリンクの方が“水分・糖分”を同時に摂ることができるので望ましい。お茶・コーヒーはカフェインの利尿作用があるため、脱水症状に陥りやすく避けた方がよい。胃炎を起こしている場合、刺激となるために冷たい飲み物は好ましくない」

 しかし、こうしたことは前夜の就寝前に行っておくべきで、ある程度二日酔いの予防になるという。また、アルコールとともに老廃物を排泄する腎臓の働きを助けるためにも、水分補給は大事なことだ。

 最も効果的なのは睡眠だ。深酒の後、十分な睡眠が取れればいいが、勤め人はそうはいかない。風呂やサウナに入って有害物を出してしまうことも一つの手法だが、心臓の弱い人には勧められない。

 さらに、睡眠と比べて血中アルコールの減少速度は遅くなり、血流が全身に拡散して肝臓に血液が集まらないため、アルコールの抜けは遅くなる。

 また「迎え酒」と称して、酔いが残っているのに、また酒を飲んで症状を緩和させようという愚説もあるが、単にアルコールで不快感を麻痺させるだけで肉体への負担が増すだけ。行うべきではないと専門家も口を揃えるが、アルコール依存症の罹患者に多く見られる行為だという。

 もちろん、アルコールを全て否定する訳ではない。徒然草にも「酒は百薬の長」とあるが、「万の病は酒よりこそ起これ」と吉田兼好は書いている。要はリスクを知って付き合うべきということだろう。

 飲み過ぎには、くれぐれも注意しよう。

タバコ病といわれるCOPD 2020年に死亡原因3位になると予測

COPD(慢性閉塞性肺疾患)はタバコなどの有害物質を長期に呼吸することで炎症が起こり、日常動作での息切れや肺の炎症、栄養障害、下肢を中心とした筋肉の機能障害などが起こる。

タバコ病ともいわれ、大規模疫学調査研究では潜在患者が530万人(2001年)となっている。現在、日本人の死亡原因の9位だが、2020年には3位になるという予測もある。症状が進み肺胞が破壊されると治らない。

 治療は気管支拡張や抗菌剤、ステロイドなどによる薬物治療とともに、呼吸リハビリが欠かせない。スクワットなどの運動を継続することで、息切れに対する耐性をアップさせるだけでなく、

下肢の筋力向上による運動能力や健康状態の改善も行なう。国立病院機構茨城東病院リハビリテーション科の稲村真治理学療法士に話を聞いた。

「呼吸リハビリはCOPDの進行を遅らせ、日常生活を楽にするためには欠かせません。しかし、患者さんはちょっとの動作でも息切れが起こり苦しいので、継続させるためのモチベーションを持たせるのが大変です」

 息切れの度合いは10段階で表わされ、ガイドラインでは5段階の「大変息苦しい」と感じるところまでリハビリを実施するよう指導している。しかし、そこまで我慢できる患者は多くない。

そこで息切れをできるだけ少なく運動効果を挙げるために、WBV(全身振動運動器)を利用した呼吸リハビリの臨床研究をリハビリテーション科の稲村、山田将夫理学療法士と伊東光修主任の3人で実施した。

 WBVは旧ソビエトが無重力で活動した宇宙飛行士の筋力アップのために開発した運動器具で、円形の器具の床面に長方形の板が置かれ、中央の0を基点にシーソーのように上下に動く。

この上下運動により筋肉は伸ばされたら縮むという伸張反射をするので、短時間で運動能力向上が期待できる。振動数は1秒間に20回、20ヘルツから24ヘルツくらいで行なう。

「臨床研究では約40分間の呼吸リハビリのなかで、床の上で行なう通常群とWBVで行なう群に無作為に分けて実施しました。

膝を曲げて腰を少し落とす基本姿勢を1分、その後スクワットを2分、踵の上げ下げを2分といった運動を週に2回、24回実施して結果を比較したところ、WBV群の方がより改善が見られました」(稲村理学療法士)

 効果判定は6分間の歩行距離の比較を行なった。WBV群では313メートルから382メートルに伸びたのに対して、通常群では450メートルから481メートルとWBV群のほうが有意だった。

さらにCOPDの健康状態を評価するセントジョーンズ質問票の結果は、WBV群の「症状」は62.4から42へ、「活動」は58.3から39.3へと改善しているが、通常群では有意な改善が見られなかった。

 WBV利用は強い負荷のないリハビリとして普及が期待される。

【喫煙を考える】本当に喫煙は依存性があるのか 厚労省が挙げた課題と論点

厚生労働省は、ニコチン依存症治療を若者も受けやすくするよう、保険診療の対象を緩和化する方針を掲げ、来年4月の診療報酬改定に合わせた実施を検討中だ。

 11月に行われた中央社会保険医療協議会総会で厚労省が挙げた課題・論点は、「2011年時点の20代男性の喫煙率は約39%、20代女性は約13%」「若年からの喫煙は依存症リスクを高める」といったもの。

 しかし、そもそも“若者は依存症リスクが高い”ということからして、真実といえるのか。その前に、喫煙は本当に依存性があるのか、という意見も多い。

 東京丸の内のオフィス街にクリニックを開業しニコチン依存症治療実績もある医師は、「依存症というのは、依存の結果として発生する精神や身体への影響が問題となること。

喫煙を短絡的に依存症とするのは正確ではない。“多少の依存性はある”というのが正しい表現だろう」と語る。

 では、たばこがやめにくいといわれるのはなぜかと問うと、「依存性より、むしろストレス解消目的など別の理由があるからではないか」との考えを示してくれた。

 厚労省の「保健福祉動向調査(2000年)」によると、ストレスの対処法としてたばこを挙げる人は全体の14・6%。買い物(16・4%)などに次ぐ水準。

 また、11年の「国民健康・栄養調査」では、習慣的に喫煙している人の年齢別の割合は、男女とも30代をピークに下がっていく結果が出ている。このあたりにも、喫煙が単に依存症ではないことを証明するヒントがありそうだ。

 ところで、“ニコチン依存症”と称する禁煙治療の保険診療は、どれだけの効果を上げているのだろうか。

09年に行われたニコチン依存症管理料算定保険医療機関での禁煙成功率の実態調査によると、禁煙治療終了の9カ月後に禁煙を継続している人は全体の30%以下。

また、禁煙治療プログラムを最後まで受ける人は全体の35・5%で、そのうち9カ月後も禁煙している人は50%弱だった。

 この程度の“効果”でも保険診療の対象の緩和を急ぐ必要があるのか。その点について、厚労省保健局医療課に問い合わせると、「どのように緩和するかは検討中」との回答で、具体策はまだ出ていないという。

冷蔵庫に常備したい! 「ブロッコリーの芽」で二日酔い防止

年末が近づくにつれてこれから増えるのがお酒を飲む機会。たまに楽しむのはいいけれど、飲みすぎて二日酔い......というのはやっぱり避けたいです。

そんななか新たに『悪酔い防止』の食品として注目されているのが「ブロッコリースプラウト」。

先日、今注目されている機能性野菜について紹介しましたがブロッコリースプラウトは解毒酵素の働きを高める「スルフォラファン」がブロッコリーの20倍も含まれ、成分の有用性についてさまざまな研究が続けられているんです。


悪酔い防止に効果あり!?

アルコールを飲むとまず体内で「アセトアルデヒト」という物質に、そのあと酢酸へ変わり代謝されるのですが、このアセトアルデヒトの濃度が高くなると頭痛や吐き気などの悪酔い状態に。また長時間体内に残っていると、悪酔いだけでなく病気の引き金にもなることも。

今回マウスでの研究結果で、ブロッコリースプラウトに含まれるスルフォラファンがアセトアルデヒト濃度の上昇を抑えたり、消失のスピードを早めることが判明しました。

今のところ、ヒトでの効果は発表されていないのですが、スルフォラファンはこれまでもカビや発がん物質などさまざまな解毒効果が認められているので、悪酔い防止についても高確率でヒトにも効果があるだろうと言われています。

そんなブロッコリースプラウト、サラダにはもちろん、なんといっても調理いらずで気軽に食べられるのが嬉しい! 飲み会増えるこの時期に冷蔵庫に常備しておくといいかもしれません。

11月に行われた第257回中央社会保険医療協議会(以下、中医協)総会で、厚生労働省はニコチン依存症管理料適用要件の緩和化を提案した。保険診療を若者も受けやすくするよう、対象を広げようというもの。

 ニコチン依存症管理料は、2006年度にスタートした禁煙治療の保険診療に用いられる。禁煙治療の経験を有する医師がいるなど、施設基準を通った病院で、患者基準を満たした者の禁煙治療に、12週間にわたり5回適応となる。

 患者基準を満たすのは、(1)10項目のスクリーニングテストでニコチン依存症と診断された者(2)ブリンクマン指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上の者(3)ただちに禁煙することを希望する者(4)禁煙治療について説明を受けた上、文書で同意した者、という4項目全てに該当する患者だ。

 今回問題視されたのが、(2)のブリンクマン指数。若年成人は喫煙年数が短く、指数が200に満たない場合が多いため、その算定基準を緩和し、治療を受けやすくしようということ。

 同総会では、健康保険の保険者、被保険者、事業主など“支払い側”はこの提案を疑問視。そもそも喫煙を疾病(依存症)として扱うことに疑念を呈し、「若者の喫煙対策は教育によって解決すべきもの。中医協で議論するものではない」といった意見なども挙がった。

 これに対し当局や、医療関係者側は、保険適用の必要性を繰り返し主張。来年4月の診療報酬改定に向け、引き続き検討していく構えを見せた。

 今回の厚労省の提案に対する一般の反応もさまざまだ。若者が治療を受けやすくなるのはいいことだという賛成派も多い。一方で、診療報酬改定については、ほかにも重要案件が山積みなのに、なぜ事前の調査などもなく、このタイミングで提案したのかと戸惑う向きも多い。

 総会ではその真意はわからなかっただけに「来年の消費税増税に伴いたばこ価格が上がる」→「禁煙を望む人が増える(はず)」→「禁煙治療マーケットが(一時的に)拡大する」→「要件緩和化しておけば一部の病院が儲かる」という見方をしたとしても、そう間違ってはいないような気がしてくる。(続く)

深酒すると記憶がなくなる……心がけたい4つの対策

一気飲みで血中アルコール濃度が急激に上昇した時や、長時間飲み続けて酒量が増えると、記憶が飛んでしまう人がいる。「昨日のことは覚えていない」「どうやって帰ったのかも分からない」「きちんと鍵までかけて寝ているのに、全く記憶がない」等々。

フラフラと千鳥足にならず(なる人もる)、シャキっと行動しているので、見た目には泥酔していると思えない。それを笑い話や武勇伝にする人もいるようだ。また、記憶が飛んでいる間に、感情抑制のブレーキが外れてしまうと、暴言を吐いたりして、周りの人を困らせてしまう場合も……。

■ブラックアウトという、脳の軽い意識障害

上記が当てはまった人は、大量のお酒で急性の中毒症状を起こし、意識障害を起こしたのかもしれない。この状態は、医学用語で「ブラックアウト」という。意識障害を起こしても、身体の動きをコントロールする部位に障害は受けないので、日常的に行っている行為を普通にできるのが特徴だ。

脳に重篤な障害が起きると、歩けなくなったり、意識を失い倒れてしまったりするので、ブラックアウトはごく軽い意識障害だといえるだろう。しかし、脳のどの部分で意識障害を起こしているのかは、いまだ解明されていない。

■放っておくと……物覚えが悪くなってしまうかも!?

軽い意識障害とはいえ、何度もブラックアウトを起こすと、40代後半以降から物覚えが悪くなってしまうかもしれない。また、ブラックアウトにならなくても、毎晩お酒を飲み過ぎると(1日に日本酒4合を10年間)、脳の萎縮が起こってくる。

特に萎縮するのは、脳の中で記憶をつかさどる海馬(かいば)という部位(左右の側頭葉の内側に位置する。写真を参照)。萎縮によって、物忘れの頻度が多くなる、現在の時間や場所、人などについての認識に障害が起きやすくなりがちだ。

アルコールは食物とは違い、本来、人間の身体に必要ないもの。飲酒とはわざわざ異物を外から摂っているわけだから、飲み過ぎれば脳に障害が起きやすくなってしまう。

「ブラックアウトは生涯に1度まで!」

お酒を飲み過ぎないことが、ブラックアウトを防止し、脳のエイジングケアになるのだという意識を持とう。「ブラックアウトになるのは、生涯で1度だけ」が医学的常識。2度、3度と繰り返してはいけない。ブラックアウトになる前触れはないので、自分で酔ったかな?と思ったら、それ以上飲まないように気をつけよう。

血中アルコール濃度を急上昇させない飲み方を

ブラックアウトにならないために、急激に血中アルコール濃度を上げない工夫をしよう。おつまみを食べつつゆっくり飲み、チェイサーのお水を飲みながらアルコールを嗜(たしな)んで。ただし、ダラダラ飲み続けると、結局は血中アルコール濃度が上がってしまうので、酒量を控えることが最も大切だ。医学的見地からいうと、身体に害を及ぼしにくい1日の飲酒量は、瓶ビール1本、日本酒1合まで。

脳のダメージは早寝早起きでケア

ブラックアウトを起こしやすい体質というのも、まだ解明されてはいない。しかし、軽い意識障害を起こすくらいだから、脳にダメージを与えているのは確か。脳のスムーズな働きは、良質な睡眠によって維持される。

飲酒直後の眠りは浅い睡眠になってしまうので、寝る2時間前までにお酒を飲み終え、早寝早起きする生活を維持しよう。また、毎晩飲んでいる人は、週に2日は休肝日を。

ビタミンB群で脳神経を健やかに

どうしてもお酒を控えることができないなら、日常的にビタミンB群を摂るように意識しよう。オススメなのはB1 、B6、B12。これらは脳神経を健やかに保つ補酵素だ。B1を多く含むのは、豚ヒレ肉、生ハム、

豚もも肉など。B6を多く含むのは、ニンニク、マグロ、牛レバーなど。B12はシジミ、赤貝、アサリなど貝類に多く含まれている。

「酒は百薬の長」は本当? 実は条件付きだった

お酒は一般に、「適量の摂取なら健康にいい」といわれている。左党の多くにとって、これがお酒を飲む際の安心材料の一つとなっている。しかし、これは本当なのだろうか。そして、すべての人に対していえることなのだろうか。そこで酒ジャーナリストの葉石かおりが、“適量飲酒”の健康への影響を取材してまとめた。

 「酒は百薬の長」――。

 そんな言葉を裏付けるように、昔から「お酒は適量摂取」なら健康効果があるといわれている。まさに左党にとっては印籠のような言葉になっているといってもいいだろう。「酒を飲まないより、飲んでいるほうがカラダにいい」と勝手に解釈し、飲む言い訳にしている人も多いのではないだろうか。
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■酒を飲む際の安心材料となっている「Jカーブ効果」って?

 この「適量の飲酒は長生きにつながる」ことを裏付けるデータがある。専門用語で「Jカーブ効果」と呼ぶものだ。飲酒量を横軸に、死亡率を縦軸にとると、グラフの形状が「J」の字に似ることからそう呼ばれている。

 つまり、適量を飲む分には死亡率が下がるが、一定量を超えてくると、死亡率が上がってくるというものだ。このグラフは、酒の健康効果を示す図としてさまざまなシーンで登場するので、左党はもちろん、そうでない方も少なからず目にしたことがあるのではないだろうか。かくゆう筆者もそうで、酒を飲む際の安心材料の一つとして、ありがたくあがめている。

 しかし、ふと冷静になって考えてみると、このJカーブ効果は、実際のところどうなのだろうか。死亡率が下がるというのはもちろんだが、すべての病気、すべての人に対して同じ傾向を示すのだろうか。世の中には、例えば高血圧などの持病を抱えている人は多いし、アルコールに対する耐性が強い人もいれば弱い人もいる。男女差、年齢などなど、考え出すときりがない。

 うううむ、ここはひとつ、より安心して酒を飲むためにも、真相を確かめねばならない。ということで独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センター院長の樋口進さんにお話を伺った。

■Jカーブ効果は、すべての病気にいえるわけではない

 「結論から言いますと、コホート研究などにより、飲酒と総死亡率についてはJカーブ効果が認められています。ただし、すべての疾患に対して当てはまるわけではありません。つまり、病気によっては、少量の飲酒でも悪影響を及ぼす可能性があります。少量の飲酒がすべてに対していい効果が出るというわけではないのです」(樋口さん)。コホート研究とは、一般住民の集団を対象にした長期にわたる観察型の疫学研究のことだ。

 樋口さんによると、飲酒量と健康リスクについては、欧米や日本で研究が進められており、飲酒量と総死亡率について「Jカーブ」の関係にあることが示唆されているそうだ。「欧米人を対象とした14の研究をまとめて解析し、1996年に発表された報告では、男女ともに1日平均アルコール19gでの飲酒者の死亡リスクは非飲酒者より低くなっています」(Holman CD,et al. Med J Aust. 1996;164:141-145.)。

 国内でも、大規模コホート研究により、適量飲酒が死亡リスクを低下させているという結果が出ている(Ann Epidemiol. 2005;15:590-597.)。これは国内の40~79歳の男女約11万人を9~11年追跡した結果で、総死亡では男女ともに1日平均23g未満(日本酒1合未満)で最もリスクが低くなっている。

 このような国内外での報告から、「適量飲酒は死亡率を下げる」ということが通説となっているわけだ。なお、樋口さんは、次のように補足する。「コホート研究の結果によって、少量飲酒者の死亡率が低いという結果が出ていることは確かです。しかし、これは飲酒との因果関係を示すものではありません」。また、「Jカーブ効果が認められているのは、先進国の中年男女だけ」(樋口さん)だという。

■高血圧、脂質異常症などは少量飲酒でもリスクは高まる

 先ほど樋口さんが話したように、Jカーブ効果が認められるのは、ある一定の疾患に限られるという。

 私はこれまで、「酒は百薬の長」で、「適量飲酒はカラダにいい!」と長年信じてきたが、樋口さんの一言でかなり怪しくなってきた……。では一体、少量飲酒であってもリスクが高くなるのはどんな疾患なのだろう。

 「少量飲酒であっても、リスクが上がるのは主に高血圧、脂質異常症、脳出血、乳がん(40歳以上)などです。これらの疾患は、飲酒量に比例してリスクは直線的に上がっていきます。つまり、少量でも飲酒すればリスクは上がります。乳がんは遺伝的な要素が強い疾患ですが、それでもアルコールを飲まないより、飲むほうが罹患(りかん)リスクは上がります」(樋口さん)

 「肝硬変の場合は、指数関数的な傾向を示します。飲酒量が増えるとリスクが上がるのは同じですが、少量の場合のリスクの上がり方は穏やかで、ある水準を超えると一気にリスクが高くなります」(樋口さん)

 樋口さんの挙げる疾患名を聞いて、恐れおののく。高血圧も脂質異常症も乳がんも、いずれもミドル以上におなじみの病気だ。しかしそうであれば、なぜ全体の死亡率については、「適量の飲酒でリスクが低くなる」という傾向が見られたのだろうか。

 「上のグラフにあるように、心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患、脳梗塞、2型糖尿病などは、少量飲酒によって罹患率が下がる傾向が見られます。そして、心筋梗塞などの心疾患が死亡率に及ぼす影響はとても大きいのです。つまり先に挙げた少量飲酒によってリスクが上がる疾患より、心疾患などリスクの下がる疾患の影響が大きいために、全体の総死亡率としては、Jカーブのパターンになっているのです」(樋口さん)。このほか、樋口さんによると、(高齢者の)認知機能低下についても、発症するリスクが低くなることが確認されているという。

 なるほど、そういうことだったのか。では、これらの結果をどう受け取り、飲酒をどうしていけばいいのだろうか。樋口さんに聞いてみた。

 樋口さんは、「高血圧、脂質異常の持病を持った方、肝機能の数値がおもわしくない方、乳がんに罹患した人が身内にいる方などは、少量飲酒でもリスクが高まるわけですから、通常の方より飲酒量を抑えるように注意したほうがいいのは確かです」と話しながら、こう続けた。「とはいえ、飲酒はコミュニケーションツールであり、日常のストレスから解放してくれる楽しみの一つでもあります。例えば高血圧の方が飲酒量を抑えた方がいいのは確かですが、過度に神経質になる必要はありません」(樋口さん)

 注意するに越したことはないが、過度に神経質になり過ぎることはない。これを聞いてちょっとホッとする。ムチャ飲みせず、楽しむ程度にたしなめば、酒は決して怖いものではないのだ。

 ここまでの説明で、飲酒によるリスクが病気により異なることはよく分かった。では、アルコールに対する耐性が弱い人、つまりお酒を飲んですぐ顔が赤くなる人はどうなのだろうか。また、高齢者の飲酒のリスクは? 次回はそれとともに、飲酒量を減らすコツについてご紹介する。 樋口進さん 独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センター院長。1979年東北大学医学部卒業。慶應義塾大学医学部精神神経科学教室などを経て、1982年国立療養所久里浜病院(現・国立病院機構久里浜医療センター)勤務。2012年から現職。日本アルコール関連問題学会理事長、WHO研究・研修協力センター長、WHO専門家諮問委員(薬物依存・アルコール問題担当)、国際アルコール医学生物学会(ISBRA)前理事長。

慢性閉塞性肺疾患が世界的に増加 ヘビースモーカーは検査を!

COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、タバコ病といわれるように長期間の喫煙や粉じん、大気汚染など有害物質を吸入することで発症する。世界的に患者が増加しており、世界保健機関(WHO)は2020年までに世界の死亡原因の第3位になると予測している。

日本で実施された疫学調査では、40歳以上の成人の約9%、約700万人がCOPDという報告がある。しかし、実際に治療しているのは約30万人で、その中でも酸素ボンベを常に携帯しなければならない重症の患者数は約20万人だ。

 和光駅前クリニック(埼玉県和光市)の寺本信嗣医師に話を聞いた。

「COPDは、40年以上かけてゆっくり進行する病気なので、初期では症状があまりなく、気づかない方がほとんどです。欧米のCOPD患者は60歳代が中心ですが、日本では70歳代になります。健康診断などで見つかる方が圧倒的に多いのが特徴です」

 COPDは、徐々に肺胞が破壊され、一度破壊されたら元には戻らず、治らない病気とされていた。それでも、抗コリン薬とβ2刺激薬の合剤(2つの薬が一つになったもの)が保険承認され、治療効果が格段に上がっている。

 抗コリン薬は、副交感神経を亢進させるアセチルコリンの作用を抑える薬だ。アセチルコリンが活性化していると気管支や肺の細胞が縮むが、抗コリン薬はそれを解放し、肺胞や気道を広げる。

 縮んでいる筋肉を緩めて開く作用のLAMA(長時間作用性抗コリン薬)とLABA(長時間作用性β2刺激薬)の合剤は、朝1回吸入すれば長時間効果が続くため、携帯の必要もない。軽症から中等度の患者は、この治療により、息苦しさなどの症状が劇的に改善するようになった。

LSDがアルコール中毒の治療に効くってホント?

け、け、けしからん! 実にけしからん!

そんな声が方々から聞こえてきそうですが、ノルウェー科学技術大学の研究チームがドラッグの効能と依存について調査したところ、なんとも驚きの結果が得られたそうです。

調査対象となったのは、サマー・オブ・ラブやサイケシーン全盛期を含む1960年代から70年代に収集された536人の被験者データ。こちらを解析したところ、LSDはアルコールに比べると極めて濫用されにくいことが判明しました。

それがなぜ「LSDがアルコール中毒に効く」という仰天ロジックに発展するかというと、ここ10年ほどアルコールやドラッグの依存症治療に別のドラッグを使う試みが多数行われていて、しかも一定の成果をおさめているからなんだとか。

具体的には、LSDの100倍ともいわれる世界最強のドラッグ、アヤワスカを使ったアルコール中毒治療、マジックマッシュルームに含まれる幻覚成分サイロシビンで禁煙する試みなんかもあるそうです。

てかそれ、単により強力なドラッグを求めて旅立ってしまった人たちの話に聞こえるんですけど!

実際このあたりの仕組みはまだ解明されていませんが、インペリアル・カレッジ・ロンドンの精神薬理学者ロビン・カーハートハリスさんはNature誌でこんな見解を示しています。

幻覚剤は脳の機能を少しの間混沌とさせるので、一度強化された「つながり」や「原動力」が弱くなって脱依存効果を生み出すのかもしれない。たとえばスノーグローブを振ったときのようにね。

ところで、心身への負担や社会生活などもふまえて総合的に考えた場合、このような治療法は成立するのでしょうか。そもそも日本では違法というのもありますが、禁酒中の同僚がLSDをキメて出社したり、禁煙中の同僚がキノコ休憩している光景は、なんだか想像しがたいような。

そうなる前に、アルコールやタバコの依存症を防ぎたいですね。

ビタミンたっぷり! 二日酔いにも「焼きグレープフルーツのヨーグルト添え」

今回ご紹介するレシピは、さっぱりとした苦み、バランスのとれた酸味と甘みが美味しい、グレープフルーツを使った「焼きグレープフルーツのヨーグルト添え」です。そのまま食べるのも美味しいグレープフルーツですが、表面をバターでサッと焼くだけで、いつもとは違う、ほろ苦さと甘みを楽しむことができます。

グレープフルーツに豊富に含まれる、ビタミンCはかぜ予防に、カリウムは利尿作用や高血圧予防効果を期待できます。さっぱりとさわやかなグレープフルーツの香りは、二日酔いのときにもおすすめです。

【材料 2人分】
グレープフルーツ 1個
バター 大さじ1
はちみつ 大さじ3
ヨーグルト 大さじ4
カルダモンパウダー ひとつまみ
ミント 適量(トッピング用)

 1.グレープフルーツは横半分に切る。フライパンにバターを熱する。グレープフルーツを、切った断面が下になるように、フライパンに並べる。

 2.グレープフルーツが好みの焼き加減になったら、お皿に移しはちみつを回しかける。ヨーグルトをのせ、カルダモンパウダーをひとつまみ振りかける。ミントをトッピングして出来上がり!

 中東やインドでよく使われるスパイス「カルダモン」のスッキリとした香りにはリラックス効果があると言われています!

依存症治療に変化 飲酒やめずに「減酒外来」という選択も

どうやって家まで帰ったか記憶がない。つい人に絡んでしまう。軽く飲むはずが、翌日はひどい二日酔い……。お酒の失敗を繰り返している人は、「減酒外来」の受診を考えてみてはどうか?

■従来は「断酒」しかなかった

 わが国初の試みとして、4月から国立病院機構久里浜医療センターが「減酒外来」を開始した。樋口進院長によれば、日本のアルコール依存症の治療は、飲酒を完全に断つ「断酒」一本。依存症治療で減酒は忌み嫌われ、患者が「断酒はできない、減酒にしたい」と口に出せば、「それではダメです。治療になりません」と言われるのが常だった。

 同センターはWHO(世界保健機関)から日本で唯一のアルコール関連問題の施設として指定されており、受診するアルコール依存症患者は重症の人がほとんど。家族に無理やり連れてこられた人も少なくない。

 ところが世の中には、本人は“単なる飲み過ぎ”と思っているが、診療ガイドラインに照らし合わせるとアルコール依存症に分類される人がたくさんいる。今は軽症で、生活に支障が出るほどの問題を起こしていなくても、このままいけば将来的には重症のアルコール依存症患者になりかねない。

「自覚がない軽症のアルコール依存症患者にも対象を広げ、治療を行っていく必要がある。減酒外来は、治療選択の幅を広げるのが目的です」

■飲み方が気になっている人すべてが対象

 減酒でどれほどの効果があるのか? 実は、それは複数の研究で証明されている。

「『飲酒量を減らすことが健康度を上げることに有効』や『依存症と診断された人が、適度な飲酒や危険でない飲酒を実践することで、飲酒量の減少への実現の可能性が高くなる』などです」

 減酒がアルコールによる死亡率を減少させるという報告もある。

 日本でのアルコール依存症の患者は、107万人と推計されている。ところが、治療を受けている人になると、わずか4%ほど。「断酒させられる」「アル中といわれる」といったイメージが受診率の低さにつながっていると、樋口院長らは考えている。つまり、重症度を顧みず、すべてのアルコール依存症患者に一律の治療を行うことは、かえって治療を妨げる原因になっているのだ。

 同センターでの減酒外来は、「お酒の習慣が気になっている」「お酒をやめたくないが、量を減らしたい」「お酒に関する健康チェックをしたい」「お酒とうまく付き合いたい」など、飲み方が気になっているすべての人が対象となる。

 外来が前提で、まずは、血液・尿検査、骨密度検査、腹部エコー検査、頭部MRI検査などを受ける。次に医療スタッフが「どのような飲み方にしたいか」など、患者が目標とするアルコールとの付き合い方をチェック。その後、アルコール治療専門の医師が飲酒問題のレベルを診断基準を用いて評価し、「問題のない飲み方はどうすればいいか」「お酒の量を減らすために」など、本人の意向に沿ったアドバイスを行う。

「どれくらい減酒をするかは、患者によって異なります」

 飲酒日記をつけ、1日ごとの飲酒量や回数を振り返ったり、飲酒の習慣を変えた方法や感想を医師と話し合う。

 駅前で酔っぱらって大声を上げているサラリーマンの姿は決して珍しくない光景だ。しかし、彼らの多くは、もしかしたら減酒外来の受診を検討した方がいい人たちかもしれない。

LSDがアルコール中毒の治療に効くってホント?

け、け、けしからん! 実にけしからん!

そんな声が方々から聞こえてきそうですが、ノルウェー科学技術大学の研究チームがドラッグの効能と依存について調査したところ、なんとも驚きの結果が得られたそうです。

調査対象となったのは、サマー・オブ・ラブやサイケシーン全盛期を含む1960年代から70年代に収集された536人の被験者データ。こちらを解析したところ、LSDはアルコールに比べると極めて濫用されにくいことが判明しました。

それがなぜ「LSDがアルコール中毒に効く」という仰天ロジックに発展するかというと、ここ10年ほどアルコールやドラッグの依存症治療に別のドラッグを使う試みが多数行われていて、しかも一定の成果をおさめているからなんだとか。

具体的には、LSDの100倍ともいわれる世界最強のドラッグ、アヤワスカを使ったアルコール中毒治療、マジックマッシュルームに含まれる幻覚成分サイロシビンで禁煙する試みなんかもあるそうです。

てかそれ、単により強力なドラッグを求めて旅立ってしまった人たちの話に聞こえるんですけど!

実際このあたりの仕組みはまだ解明されていませんが、インペリアル・カレッジ・ロンドンの精神薬理学者ロビン・カーハートハリスさんはNature誌でこんな見解を示しています。

幻覚剤は脳の機能を少しの間混沌とさせるので、一度強化された「つながり」や「原動力」が弱くなって脱依存効果を生み出すのかもしれない。たとえばスノーグローブを振ったときのようにね。

ところで、心身への負担や社会生活などもふまえて総合的に考えた場合、このような治療法は成立するのでしょうか。そもそも日本では違法というのもありますが、禁酒中の同僚がLSDをキメて出社したり、禁煙中の同僚がキノコ休憩している光景は、なんだか想像しがたいような。

そうなる前に、アルコールやタバコの依存症を防ぎたいですね。

【喫煙を考える】バーで最も大事なマナーは「吸っても構いませんか」 たばこと酒の切れない関係

神奈川県、兵庫県が受動喫煙防止条例を実施する一方で、大阪府のように条例案を撤回するケースもある。前例に問題点が多いこともその要因の1つだろう。神奈川県は実施後3年半になるが、罰則が適用された例は一件もない。

 しかし飲食店などにとっては、罰則以上に大きいのが営業損失だ。三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、条例施行後の3年間で167・3億円のマイナスをもたらしたと試算している。

 特に飲酒が主の店にとって“たばこ規制”は大きな問題だ。

 都内屈指の規模を誇る板橋区大山の商店街も、近年、分煙化・禁煙化の風潮が高まっている。この街に店を構えて30年になる「ShotBarピーポッポ」のマスター田村聰明氏も、「そういう時代の波には逆らえない」とつぶやく。「とはいえ、たばこが吸えないと客足が落ちるのは目に見えている。どうしたものか」と頭が痛い様子だ。

 「そもそも、たばことお酒は切っても切れない関係にある」と田村氏は言う。

 「どちらも嗜好品である前に、シャーマニズムの1つの象徴であったり、精神安定剤のようなクスリとしての役割を果たしていた。また、気持ちを高ぶらせることでも共通している。両方を一緒にやるときの相乗効果がたまらないという人も多いはずです」

 たばこに合う酒、酒に合うたばこを見つけるのも楽しいという。「香ばしいたばこには、『ラガヴーリン』のようなスモーキーフレーバーの強いシングルモルトウイスキーや、『ワイルドターキー』などの濃醇なバーボンウイスキー、甘いたばこなら、樽熟成の進んだダーク・ラムなどがおすすめです」。「ダルモア シガーモルト」というシガーを燻らせながら飲むためのお酒もあるそうだ。

 「たばこを吸う人も吸わない人も楽しくお酒の場を過ごすには、お互いが最低限のマナーを守ることが鉄則。幸いウチのお客さまは、まわりに『吸っても構いませんか?』と声をかける方ばかりなのでトラブルになったことはありません」と田村氏。

 「お伺いを立てたら相手は『どうぞ』と答えるけれど、その時の表情やニュアンスによってたばこを控えることも大事です」

 こうした個人個人の気配り、思いやりがあってこそ、本当の意味での共存が成り立つのだ。

「アルコール+エナジードリンクは悪酔いする」は本当だった!

居酒屋メニューの「スポーツドリンク割り」。「酔いやすい」だとか「悪酔いする」なんて都市伝説的に言われていますが、実際に研究で証明されてしまいました。

オーストラリア、ディーキン大学は、エナジードリンク(カフェイン等を含む強力なスポーツドリンク)で割ったアルコール類は、アルコールの吸収量が多くなるため、他のドリンクに比べ血中アルコール濃度を高めるという事実を明らかにしました。

また、エッチへのハードルが低くなる(強要する/受け入れる)、飲酒運転をする、暴力を振るうなどのアグレッシブな行為を起こしたり、病院行きになる可能性も非常に高くなるのだそうです。

「エナジードリンク割り」の研究は、実は過去にも複数回行われてきました。危険性を指摘する研究結果もいくつかあるものの、大半は「アルコール度数が低くなるので、他のアルコール飲料と変わらない」というものでした。

しかし、同大学のミラー教授は、これらの研究の8割は大手エナジードリンクメーカーの協賛で行われているという点を指摘します。フェアな結果ではないのではないかというのです。

差し当たって、エナジードリンクメーカーはこの結果に対するコメントは発表していません。ホームページ上では「アルコールと一緒に摂取することによって特別な影響があることは明らかになっていない」としています。

2012年の「イギリス毒性調査会」による「毒性や危険性を高めるカフェインとアルコールの明確な比率は明らかになっていない」という発表が、その根拠となっています。

確かに、「悪酔い」の根拠を示すためには、より具体的なデータは必要になりそうです。ともあれ、酔いが強くなる可能性はどうやら高いみたいです。「今日はすごく酔いたい気分!」という時以外は、注意した方がいいかもしれませんね。

【女医ドル】思い立ったら「禁煙外来」へ 全12週間の治療スケジュール

寒さが身にしみて人肌恋しい季節になってきましたね。3度目の登場になります。

 今回は社会問題ともなっている喫煙についてお話ししてみたいと思います。背の高い某大物女性歌手が禁煙に成功されたのがかつて話題になりましたね。

 日本人の喫煙率は減少傾向にありますが、20-50歳代の男性の約40%、女性だと30-40歳代で16%超の値で、諸外国と比較するとまだまだ高い状況にあります。

 喫煙のデメリットについてはさまざまなところで論じられており、愛煙家の皆様にとっては耳にタコができてしまうくらいかと思いますので(笑)、ここでは簡単に触れておきますね。

 たばこの煙には約4000種類の化学物質が含まれており、そのうち発がん性物質は60種類といわれています。煙が直接影響する喉頭がんや肺がんだけでなく、消化器系のがんや子宮・ぼうこうがんなどのリスクも高まります。

がんだけではなく、鬱病やメタボリックシンドローム(高血圧、高脂血症、糖尿病など)、心臓病や脳卒中の発病にも影響を及ぼします。女性の喫煙では乳児にも危険が及ぶことがあります。

 無理な禁煙を繰り返すと、かえって禁煙の成功率が下がるという意見もあり、「止めよう!」と心から決意したときが止めるべきときだと個人的には思います。お仕事や生活のストレスで喫煙が必要な方もいらっしゃいますから…

 現在では1年に1度、保険適応での禁煙外来を受診することができます。これまでのニコチンパッチに加え、経口禁煙補助薬としてバレニクリン酒石酸塩(チャンピックス)が加わりました。

この薬剤はニコチンの結合をストップさせて喫煙による満足感を抑えるほか、禁煙に伴う離脱症状や喫煙に対する切望感を軽減してくれます。

 初診から1週間後に禁煙を開始し、開始日から1週間後に再診、また2週間後に再診を行い、1カ月あけての再診、また1カ月後に最終診察という全12週間の治療スケジュールとなっています。

この期間、患者の自己負担額は約2万円弱であり、禁煙に成功したら結果的にお財布にも優しいというわけです。

 無理にとは言いません。健康面・経済面・美容面・精神面などさまざまな方向から自分にとって本当にたばこが必要か、見直してみてはいかがでしょうか。

 ■脇坂英理子(わきさか・えりこ) 美容皮膚科・内科医。東京都出身。2003年東京女子医科大学医学部卒業後、医師免許を取得。同大学病院麻酔科に入局。主に心臓麻酔をはじめ、移植手術にも携わる。脳神経外科麻酔、産科麻酔やペインクリニックにも従事。麻酔科認定医、同標榜(ひょうぼう)医、同専門医。12年内科・ペインクリニック・美容を扱うRicoクリニック開院。「ミセスマートTV NEO」(テレビ埼玉ほか)出演予定。

禁煙に伴う体重の増加 ニコチン依存が強いほど多い

禁煙に伴う体重の増加は、ニコチン依存の度合いが強い人ほど多いと、国立病院機構京都医療センターの長谷川浩二部長らが米科学誌『プロスワン』に報告した。禁煙外来でたばこをやめた186人を分析した。

 体重増加は、それが嫌で禁煙できない人も多いほど悩ましい問題。今回の結果は、太りやすい人を事前に把握し適切な支援をすることで、禁煙の成功率を高めるのに活用できそうだ。

 研究は、同センターで平成19~23年に禁煙に成功した男性132人、女性54人が対象(平均59歳)。初診時と、健康保険による治療が終了する3カ月後の体重の変化をBMI(体格指数=体重「キロ」を身長「メートル」の2乗で割った数値)で表し、ニコチン依存度との関係を見た。

 3カ月後に被験者のBMIが平均0.4(体重は同1.1キロ)増加したが、全体に依存度が強い人ほど禁煙後のBMI増加率が大きかった。大半がニコチンパッチか、ニコチンと似た作用を示す飲み薬のいずれかを使ったが、薬の種類による差はなかった。

ニコチン依存度の判定には国際的に広く用いられるFTND指数を使った。日本の保険診療では別のテストを使うが、いずれもたばこを我慢するつらさなどを基に評価するもので、結果はおおむね一致するという。

 禁煙するとなぜ体重が増えるのかについては、完全には解明されていないが、ニコチンの離脱症状であるとの説が有力で、禁煙後、時間をかけて徐々に元に戻るという。

 長谷川部長は「ニコチンパッチなどを使った禁煙は何も使わない場合に比べ、体重増加は少ないので、依存度が強い人は薬を上手に使うのが有効だ」と話している。

二日酔いの時に試してほしい究極の撃退法

 我々それぞれが異なった体質を持っているだけに、お酒に弱い人は二日酔いになりやすかったり、すぐ泥酔状態になってしまいます。(そして、他人に迷惑をかけてしまうことも・・・)  泥酔になりやすい人、そして二日酔いになりやすい人の強い味方であるオススメの二日酔い撃退カクテルのレシピをみなさんに伝授します! 意外と簡単に作れるので、ぜひ試してみてくださいね!!

二日酔いにオススメのカクテル

 現在、人気定番であるカクテルがとあるスピリッツ(蒸留酒)の失墜によってできたなんて、信じられるでしょうか。発売中の『Vermouth: The Revival of the Spirit that Created America's Cocktail Culture(ベルモット:アメリカのカクテル文化を生んだ蒸留酒の復興)』では、アダム・フォードが過ぎ去りし過去からバーテンダーに欠かせない材料となるまでのベルモットの山あり谷ありの歴史を探っており、本の中では役に立つレシピも紹介されています。 

 そんなレシピのなかには、朝の二日酔いに効くレシピもあるんです。
 
 「日曜日の朝と言うのは友人達と出かける時だよ」、二日酔いのケアをしながらそう電話口で言うのは、ニューヨーク市のSeamstressのクリエイティブ・ディレクターであるパム・ウィズニツァー(Pam Wiznitzer)であり、「アルマジロ・ウィスキーは驚くべきフレーバーで、おまけに味覚を凛とさせるシトラスもあるの」と彼女は語っています。
 
 でも、このドリンクはマティーニ等のオールドファッションなものよりも軽く、昼前に理想的なドリンクであるのです。「二日酔いにぴったりのドリンクなの」と、彼女は笑いながらそう言っています。皆さんにとって必須のドリンクであることは間違いなさそうですね。

サンデー・モーニング パム・ウィズニツァー作

 ビアカクテルは近頃かなりの人気を得ており、驚くべきトレンドではありませんよね。文字通り何百もの幻想的なクラフト醸造酒が市場に出回っているのだから、それをスピリッツや果汁と組み合わせてみてはどうでしょうか? これは日曜の朝に飲みたい最高のカクテルかもしれません。ベルモットにウィスキー、リカーにビール――この世界の素晴らしいものが、すべて詰まったカクテルであるのです。晩春にはブラックベリー、初夏にはアプリコット、真夏の暑い朝にはライム、秋にはチェリーなど、季節によって添える果物を変えてもいいですよね。
 
材料:
― アルマジロ・ケーク(Armadillo Cake) ベルモット 11/2 oz.
― ストラナハンズ・コロラド(Stranahans Colorado) ウィスキー 1 oz.
― ライム果汁 3/4 oz.
― アプリコットリカー 1/2 oz.
― ハニーウォーター(蜂蜜を同じ分量の水で割る)1/2 oz.
― ヘフバイツェン(Hefeweizen)ビール

作り方:
カクテルシェーカーにベルモット、ウィスキー、ライム果汁、アプリコットリカー、ハニーウォーター、氷3個を入れ、数回シェイクする。氷を入れたピントグラスに注ぎ、トップにHefeweienビールを注ぐ。
 
ほら、簡単に作れちゃいましたよね?あっと言う間に作れるので、とてもオススメですよ~。 この簡単に作れてしまう二日酔いを撃退できるカクテルをぜひ試してみてください。正常に戻れること、間違いありませんから!

朗報!アルコールは、実際には脳細胞を死滅させないらしい

健康診断に行くたびに、医師に「アルコールは控えましょう!」と言われた経験があるかと思います。アルコールを控えなければいけない理由の一つとして、脳細胞を死滅される要素が含まれているとか…。

ゴルフ(やその他の繊細なスポーツ)をプレイする際の飲み方

 それでも、「飲酒は止められない!」と思っている方々に朗報です! 米ライフスタイル誌『エスクァイア US』のエディターはこのたび、アルコールが脳細胞に影響を与えるか?について調査しました。
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Good News! Alcohol Might Not Actually Kill Brain Cells

 飲みすぎた日の翌朝は、大抵頭がバカになったような気がするものですよね。感覚が鈍磨(どんま)し、しゃべりが遅くなり、「なぜ洗面所にチキンの骨が転がっているのか?」を思い出せなかったりする…。もしかしたら聞いたことがあるかもしれませんが、体に残っているアルコールが脳細胞を衰弱させているため、気分が優れないのです。  
 
 最近になって、脳に関する神話の誤りを幾つか暴いてきた『ポピュラーサイエンス』誌によれば…。
 
 アルコールの摂取により、脳細胞が死滅させられるという考えが、必ずしも真実ではないことが判明したとのこと。デンマーク人研究者は、アルコール中毒死した人の脳とアルコール中毒以外により死亡した人の脳を研究し、いずれのグループも同数のニューロンを有していることを明らかにしたのです。 
 
 「アルコールは他の物質と同様に、高用量の摂取により脳細胞(特に発達途中の胎児の敏感な脳細胞)を死滅させる可能性があるが、適度なアルコールの摂取は脳細胞を死滅させない」、と『ポピュラーサイエンス』誌は述べています。 
 
 これはアメリカのTVコメディシリーズで、ボストンのバーを舞台にしたシットコム(シチュエーション・コメディ)『Cheers(チアーズ)』に登場するクリフ・クラビンが唱える「バッファロー理論」に風穴を開けるものなのです。「バッファロー理論」によれば、弱い牛が群れの動きを遅くするように、弱い細胞が脳の働きを鈍らせると言われており、弱い牛が死ぬと群れは動きが速くなり、強くなるとのこと。従って、弱い脳細胞がアルコールの摂取によって死滅させられると、この理論によれば脳の働きが改善される…と言うわけです。 
 
 脳に関することについては、アルコールが完全に無害であるとは言えません。研究者によると、二日酔いはその酷い気分に見舞われている間、人の思考能力を制限していることが判明しています。さらに科学者たちによれば、長期にわたる過度の飲酒は脳の白質及び灰白質に損傷を与え、徐々に人の判断力と論理的思考に影響を与えることも判明しています。
 
 いずれにせよ、以上を踏まえた上でアルコールとお付き合いください。飲みか飲まないかは、それは個人の自由であるってことは変わりありません。


お酒との付き合い方…意外に残るアルコール 週1度は「休肝日」を

【Q】肝臓の数値があまり良くありません。お酒を控えた方がいいと言われますが、お酒との付き合い方を教えてください。(60代・男性)

 【A】まずは肝臓でのアルコールの代謝時間を知っておきましょう。血液検査で「γ-GTP」や「尿酸値」が高いと言われた人は多いと思いますが、これらはお酒の飲み過ぎで数値が高くなる代表的な検査です。特にγ-GTPが、あまりアルコールを飲んでいるつもりはないのに数値が高い、と言う方がおられますが、こういう方ほど要注意です。

 「酒が強い」ことと「肝臓のアルコール代謝能力が高い」ことは別物です。ちょっとのお酒ですぐに顔が赤くなる人でも肝機能は全く異常がない人。逆に、いくら飲んでも酔っぱらった素振りはないけど肝機能はボロボロの人。肝臓病はなかなか自覚症状が出にくいので、要注意です。

 「ビールを何本飲もうが、5~6時間経てば体からアルコールは抜ける」と勘違いされている方は多いのではないでしょうか。「体重1キロあたり1時間で0・1グラムのアルコールを分解できる」と考えて下さい。簡単に言うと、成人男性が肝臓で分解できるアルコール量は1時間に7cc程度。ビール大瓶1本または日本酒1合を飲むと、処理するのに3時間以上かかります。

 体重70キロの人がビール500ミリリットルを2缶飲んだ場合、このアルコールを分解するのに約6時間必要となります。ビール1リットル中のアルコールは約40グラム。缶チューハイなら3本、日本酒で2合に相当します。睡眠中のアルコール分解速度は、起きている時より遅いという事も覚えておいて下さい。個人差はありますが、それ以上飲めば、半日どころか24時間アルコールが残る事もあるのです。

 アルコールを分解するために大きな負担が肝臓にかかるわけですから、毎日、分解能力を超えた飲酒を続けると、脂肪肝や肝炎から肝硬変へと進行していきます。さらに最近、ウイルス性の肝炎だけでなく、アルコール性肝硬変から肝臓がんが発症するという事も判ってきました。肝臓に負担をかけないよう、高タンパクでビタミンの豊富な食事を摂りながら、日本酒なら、せめて2合程度の飲酒量にしましょう。そして、週に一日はお酒を飲まずに肝臓を休ませる「休肝日」を作ることが「肝要」です。

 ◆回答者プロフィール 松本浩彦(まつもと・ひろひこ)芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、(社)日本臍帯・胎盤研究会会長。

禁煙は飲み薬が効果的!成功率は80%

 【Q】10年来のヘビースモーカーですが、妻の妊娠を機に禁煙に挑戦してみようと思います。禁煙外来ではどういった治療を行うのでしょうか?(30代男性)

 【A】禁煙の社会的な取り組み、喫煙スペースの縮小、タバコの値上げなどにより、喫煙者は20代の女性を除き、男女ともに減少傾向にあります。昭和40年には実に男性の80%が喫煙者でしたが、現在では29%まで低下しております。

 タバコの煙には、4000種類の化学物質が含まれており、その中には200種類以上の有害物質、50種類以上の発がん性物質が含まれています。さらに副流煙には主流煙と比較して数十倍の濃度の発がん性物質が含まれていることから、質問者の方のように家族への健康被害も見過ごすことが出来ません。

 タバコの有害物質の中で、よく知られているのは、ニコチン、タール、一酸化炭素ですが、この中でニコチンは特に依存性の強い物質で、タバコを吸うと数秒で脳に達し、ドパミンが放出されることで快感を生じます。いつでもタバコをやめられると思っていたのに、なかなか禁煙できないのは、このニコチン依存症が原因です。

 禁煙補助薬には飲み薬、ニコチンパッチ、ニコチンガムの3種類がありますが、この中で最も禁煙成功率の高いのは飲み薬です。薬を飲むことで少量のドパミンが放出され、イライラなどのニコチン切れの症状が軽くなり、タバコを吸っても「おいしい」と感じにくくなるといった効果があります。

 治療期間は3カ月で、その間に5回の診察を受けますが、飲み薬を開始してから最初の1週間はタバコを吸ってもよく、8日目から禁煙を開始します。飲み薬を使用する場合、多くの方が健康保険を使っての治療が可能で、自己負担3割の方は、総額1万3000円~2万円程度の費用です。仮に、タバコを1日1箱吸う方の場合、4~8週間分のタバコ代とほぼ同じです。禁煙成功率は約80%と高いため、禁煙したい意志があればぜひ治療に挑戦して頂きたいと思っております。

 ◆回答者プロフィール 荒木 正(あらき・ただし)03年、東邦大学医学部卒。東邦大学医療センター大橋病院などに勤務後、16年に東京都江東区に亀戸内科クリニック開設。循環器・糖尿病内科医として地域に密着。総合内科専門医。循環器専門医。

喫煙者の15~20%がかかる「COPD」の症状・治療法

◆日本で530万人もの患者がいる肺の慢性疾患・COPD

「肺の生活習慣病」ともいわれる慢性閉塞性肺疾患(以下、COPD)は、従来、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称です。COPDの患者数は日本国内でも世界でも年々増加しています。そして、世界的に主要な死亡原因のひとつでありながら、広く認知されているとはいえません。

2001年に行われた「NICEスタディ」という大規模な疫学調査では、40歳以上の日本人の8.6%がCOPD患者だと推定されています。人口にすれば、およそ530万人となります。しかもその大多数が、医療機関での診断や治療を受けていないというのです。

さらにCOPDの死亡率をみると、平成25年では1万6443人に上っています(厚生労働省「人口動態統計の概況」)。死因別死亡数は第9位で、日本人全体の死亡総数の1.3%でした。男女別の死亡数では、男性が1万3057人で第8位ですが、女性は3386人で11位以下のランク外でした。このように男女で死亡数に大きな差がみられるのも、COPDの特徴といえます。
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◆COPDの原因はタバコ? 喫煙者の15~20%がCOPDに

COPDの原因として、第一に挙げられるのがタバコです。喫煙者の15~20%がCOPDになるといわれ、患者のおよそ90%は喫煙歴があります。では、喫煙がCOPDにどう影響するのかを説明しましょう。

タバコの煙を吸うと、肺の中にある気管支が炎症を起こします。この炎症によって気管支が細くなったり痰や咳が出たりして、肺への空気の流れが悪くなる「慢性気管支炎」を起こします。

気管支は呼吸に欠かすことのできない組織です。タバコの煙はさらに、気管支の奥にある肺胞を破壊し、「肺気腫」という状態を引き起こします。肺には、酸素を取り込んで二酸化炭素を排出する「呼吸」という、生命維持に欠かせないはたらきがあります。しかし肺気腫になると酸素を取り込みにくくなり、呼吸の機能そのものが悪化してしまいます。
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◆COPDの症状…体を動かすと息切れする自覚症状がスタート

COPDの主な初期症状は、歩いているときや階段の上り下りなど、体を動かしたときに息切れを感じたり、咳や痰がずっとつづいたりすることです。ところが、このような症状は体調不良や風邪にありがちなので、多くの人がCOPDに気づかないまま日常生活を送っているのです。

病状が進むと、特徴的な症状とされる軽い息切れが、ちょっとした動作だけで起こるようになり、呼吸がとても苦しくなります。そうなると体の活動量が低下して、食事をすることすら困難になってしまいます。その結果、栄養状態が悪化し、心臓や血圧に関する合併症を引き起こすケースもあります。

COPDは非常に身近な病気ですが、最悪の場合、死に至ってしまうこともある怖い病気なのです。

◆COPDの診断法

COPDの診断では、スパイロメトリーといわれる呼吸機能検査が行われます。検査は、空気を思い切り吸ったあとに、できる限り速く息を吐き出して、最初の1秒間で出た量を測ります。この値を肺活量で割った数値が70%未満の場合、それが他の病気によるものでなければCOPDと診断されます。
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◆CODPの対策法・治療法…まずは禁煙が大前提

COPD治療の基本は禁煙です。そのうえで、気管支拡張薬や吸引ステロイド薬を使った薬物療法や、呼吸をしやすくするためのリハビリテーションが行われます。症状が進んで、自力の呼吸だけでは健康が維持できなくなった人には、小型の人工呼吸器とマスクを使って呼吸を助ける、換気補助療法も必要となります。

COPDの恐ろしい点は、一度COPDになってしまうと、治療をしても肺の機能を元に戻すことができないことです。また20年以上の喫煙を経て発症するため、本人に病気の自覚が乏しく、発見したときには重症化していることが少なくありません。しかし、早期に発見すれば、治療で進行を遅らせることもできます。風邪でもないのに咳がつづくときは、医療機関で調べてみるようにしてください。

監修:今村 甲彦

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