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1日にレモン50個分?「ビタミンC」の適切な量と撮り方を栄養学のプロに聞いてみた

◆ビタミンCの効果とは……不足すると壊血病の原因にも

栄養学の教科書的には「皮膚や細胞のコラーゲンを合成するのに必要」という言い方になりますが、ビタミンCが不足するとコラーゲンが合成できなくなるため、血管がもろくなり、出血しやすくなります。これが続くと、壊血病になり疲労倦怠、いらいら、顔色が悪い、皮下や歯茎からの出血、貧血、筋肉減少、心臓障害、呼吸困難などの症状が出ます。

また、ビタミンCは強い抗酸化作用を持っているので、ビタミンEと協力して活性酸素を消去し、細胞を保護する役割もあります。

◆1日にレモン50個も必要!? ビタミンCの適切な摂取量
日本人の1日に必要なエネルギーや栄養素量を示した「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、ビタミンCの必要量(推奨量)は一般成人で1日100mgです。喫煙者(受動喫煙者も含む)の場合は、非喫煙者よりもビタミンCの必要性が高く、推奨される量よりも多めに摂ることが望ましいとされています。

1日100mgとありますが、6~12mg摂取していれば壊血病は発症しないとされています。また、ビタミンCは水溶性ビタミンなので過剰摂取(1日100mg以上)した分は尿中に排泄されます。体内のビタミンCは飽和状態にしておくほうがよいという意見もありますが、それでも1日100mgを摂れば飽和状態を維持できるといわれています。

一方で、レモン50個分のビタミンCはどれくらいかというと、約1000mg。食品メーカーでは各社の規格を統一するために、「レモン果実1個当たりのビタミンC量として20mg」を基準として計算をしています。レモン50個分のビタミンCは、1日に必要なビタミンCの10倍だということが分かります。

少し話しは逸れますが、マルチビタミン剤を飲んだ後、トイレへ行くと尿が普段よりも黄色っぽいと感じたことはないでしょうか。これはビタミンB2は蛍光カラーを持っているため、吸収しきれなかったビタミンB2が体内を通過して尿中に排泄されている色なのです。

ビタミンCは水に溶けると無色透明なため、ビタミンCが含まれていることで尿の色が変わることはありませんが、過剰に摂取すれば同様のことは起こっています。せっかく飲んでも尿中に出てしまうのではあまり意味がないですよね。

◆ビタミンCの過剰摂取リスク・注意すべきポイント
ビタミンCは水溶性のビタミンなので、基本的には体内に蓄積させることはできません。余剰分は尿中に排泄されるといわれています。そのため、今のところ過剰に摂取しても健康障害が起こったという報告はありません。

ただし、腎機能障害のある人が数千mg単位のビタミンCを摂取した場合、腎シュウ酸結石のリスクが高まることが知られています。また、過剰摂取の影響として、吐き気、下痢、腹痛といった胃腸症状が出ることがあるとされています。1日3000~4000mgを摂取し続けると下痢になるという報告もあります。

ですが、基本的に1日400mgを摂取すれば体内のビタミンCは飽和状態になるといわれていますし、1日100mgを摂れば飽和状態が維持できるといわれています。過剰分が尿中に排泄されてしまうということは、体内をすり抜けて捨ててしまっているのと同じような状態です。

そのため、ビタミンCたっぷりの飲料1本を飲んで、10日分のビタミンCを摂ったと思いたいところでしょうが、その後で食生活をおろそかにすると数日後にはビタミンCは枯渇してしまいます。そう考えると、飲料1本で1000mg。そんなにたくさん摂る必要はないように思います。

先にご紹介した「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、「通常の食品以外の食品から1g/日以上のビタミンCを摂取することは推奨できない(p.274)」とされています。もちろん、食品は薬と違い、誤って1g(1000mg)以上のビタミンCを摂取してしまったからといって、いきなり健康を害することはありません。

しかし、私たち人間が昔から継続的に摂っていたのは「天然の食品」だけです。これらから摂れない量のビタミンCが身体に与える影響は未知数です。

◆サプリメントに頼らずビタミンCを食べ物で100mg摂る方法

柑橘系の果物は1回分に食べられる量で100mgを摂ることができます。しかし、ビタミンCは体内に蓄積しておくことができないので、1度に100mgを摂っても尿中に流れていってしまいます。そのため、ビタミンCだけを考えて無理につめこむのではなく、野菜類などを上手に取り入れて、3食の総合計で100mgになるほうが効果的です。

例えば、小松菜であれば1回の小鉢に1/2袋くらいが入るため20mgくらい。白菜は鍋などに入れれば2枚くらいは食べられるため、加熱による損失を加味して10~20mgくらい。ほうれん草なら小鉢1杯で1/2束(50~70g)くらいのため、10~15mgくらいを摂取することができます。

こう考えると、野菜の小鉢を1日5~6品摂ればビタミンCは充足できる計算です。このくらいであれば、さほど目くじらを立てずとも、食べられる量ではないでしょうか。いきなりサプリメントに頼るのではなく、本当に天然の食品で必要な量が確保できないかを考えてみるとよいと思います。

▼平井 千里プロフィール
メタボ研究を行いエビデンスに則ったダイエットを教える管理栄養士。小田原短期大学 食物栄養学科 准教授。女子栄養大学大学院(博士課程)修了。前職の病院での栄養科責任者、栄養相談業務の経験を活かし、現在は教壇に立つ傍ら、実践に即した栄養の基礎を発信している。
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果物の果糖で脂肪肝に!? 食べていいフルーツは?

奇跡の55歳!オーガスト・ハーゲスハイマー(栄養科学博士)のアンチエイジングのための食事の科学 

果物はヘルシーというイメージがありますよね。でも果物には果糖という種類の糖がたくさん含まれています。この果糖が実はクセモノなんです。 果糖はブドウ糖と違ってほぼ肝臓で代謝されるため、血糖値を上げないのでヘルシーだ、と言われていたこともありました。 しかし、果糖は摂りすぎると中性脂肪を増やし、肝臓にダメージを与えることがわかってきたのです! 肝臓に直行して代謝される、というのは実はアルコールに近い代謝システムなので、脂肪肝の原因ともなります。体にダメージを与えないためには、一度に摂る果糖の量は15g以下にすべきというのが、いま欧米の研究者が提唱する一般的な基準値です。 果物を食べたいのなら、その基準をもとに果糖の少ないものをなるべく選びましょう。果糖の量とGL値をもとに、オーガスト流の“おすすめフルーツ、OKフルーツ、NGフルーツ”の表を作りましたので参考にしてみてください。

果糖がアメリカ人をデブにした犯人!?

そして、果糖は体脂肪になるだけでなく、体の中をぐるぐる回って、タンパク質である組織をAGEs(終末糖化産物・体内老化に関与する物質)化する原因になることが知られています。その作用がブドウ糖より7倍も強いのです。 7倍ですよ。7倍! 体にはほとんど使われないのに、体脂肪になったり、悪玉物質AGEsをたくさんつくったり、肝臓病を引き起こしたり……ブドウ糖の7倍もダメージを与えるのですから、私に言わせれば、果糖は食べてはいけない栄養素にほかなりません。 ところが、果糖はブドウ糖よりはるかに甘みが強いので、たくさんの食品の甘味料、とくに清涼飲料水の甘味料として使われてしまっているのが現状です。


たとえば、アメリカで肥満が増えた原因のひとつは1970年代に登場した、清涼飲料水に使われる高果糖コーンシロップだと言われています。  コーンシロップはとうもろこしから作った果糖の液体です。砂糖より安価なため、あっという間に普及しました。果糖は前述したように、最強の“デブのもと”です。さらに恐ろしいことに液体になった糖類は固形のものよりはるかに吸収率が高いのです。 液体になった“デブのもと”、もとい果糖が清涼飲料水の甘みに使われた結果、アメリカであんなにも肥満が増えてしまった、というわけです。


あなたも清涼飲料水を選ぶときは、成分表をよく見てください。「高果糖コーンシロップ(異性化糖)」あるいは「果糖」と書いてあったら、注意したほうがいいでしょう。 成分表は含まれる含有量が多い順に表記してありますから、果糖類が先のほうにあったら、それだけ危険な果糖シロップの含有量が多いと判断できます。

スティーブ・ジョブズはフルータリアンだった

ついでにふれておくと、糖分がガンのエサになることも忘れてはなりません。ガン細胞はほかの細胞が糖を摂る前に、自分が糖を横取りしてしまいます。そのために、特殊な血管をつくって、自分のところに糖分を回し、それをエサにしてどんどん増えていきます。 とくに、果糖は膵臓ガンが大好きなエサだといわれています。研究でわかっているのは、膵臓ガンのガン細胞に果糖を与えると、非常に速く増えることです。 膵臓ガンで亡くなったアップルの創始者スティーブ・ジョブズが一時期、熱心なフルータリアン(果物しか食べない人)だったことは、偶然ではないでしょう。 甘いものや果物を食べたり、清涼飲料水を飲む前に、「これはガンにエサをやっているのではないか」と考えれば、少しは甘いものを控える気になるのではないでしょうか。


オーガスト・ハーゲスハイマー 栄養科学博士。1962年福島県猪苗代生まれ。 サンディエゴ州立大学で医学を学ぶ。長年の研究から「人間の身体は自然の力で回復できる」という結論に達し、株式会社アビオスを設立。環境と健康を念頭に、無添加、無農薬にこだわる美容健康補助食品事業を行い、ココナッツオイルなどのスーパーフードを自社製品ブランドとして開発。 また、オーガニックエステティックサロンのスキンケアラインのプロデュース、レストランのアンチエイジングメニューの監修を手がけ、テレビ、雑誌、セミナーなどでも活躍。著書『老けない人はやめている』『オーガスト流 30日で体が10歳若返る食事』(ともに講談社)他著書多数。


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サプリと市販薬の組合わせNG例、ウコン・DHA・プロポリス他

健康のためにサプリメントを日常的にのんでいるという人も多いだろう。そして、同時に頭痛や肩こりといった日常的に起こる症状を和らげるために、市販薬をのんでいる人も多いはず。しかし、何の気なしに市販薬とサプリメントを同時に服用することで、まさかの副作用を起こすこともあるのだ。

 そこで、市販薬とサプリメント・健康食品の代表的な「危険な組み合わせ」を紹介する。

※監修/生田哲さん(薬学博士、米カリフォルニア大学など海外の研究機関で生命科学の研究にあたる)

◆『解熱鎮痛剤』と組み合わせると危険なサプリメント・健康食品

【EPA】
アスピリンやイブプロフェン、ロキソプロフェンといった、血液をサラサラにする成分を含んだ解熱剤は、血液を固まりにくくする作用のあるEPAとのみ合わせると、効果が強まって、内出血などを起こしやすくなる。

【DHA】
 EPA同様、DHAには血液を固まりにくくする作用が。アスピリンやイブプロフェン、ロキソプロフェンといった、血液をサラサラにする成分を含んだ解熱剤と併用すると、効果が強まり、内出血などを起こしやすくなる。

【マグネシウム】
 血液をサラサラにする効果がある成分含有の解熱鎮痛剤と、血流を促進させるマグネシウムを併用すると、出血しやすくなる。軽い打撲でもひどい青あざができることがある。

【イチョウ葉エキス】
 イチョウ葉エキスにはフラボノイドなどが含まれ、血を固まりにくくする。アスピリンやイブプロフェン、ロキソプロフェンといった成分を含む解熱鎮痛剤にも同様の作用があり、血流がよくなりすぎてしまい、止血しづらくなる。

【ノコギリヤシ】
 ノコギリヤシは、血流を改善して前立腺肥大にも効果があると謳われている。血液を固まりにくくする作用のあるアスピリンやイブプロフェン、ロキソプロフェンと一緒にのむと、効果が増強して出血リスクを高めてしまう。

【プロポリス】
 抗酸化作用や糖尿病予防などによいとされるプロポリスは、肝臓で薬が代謝されるのを阻害する可能性が。また、イブプロフェンやロキソプロフェンなどの副作用である胃腸障害、発疹などを増強する恐れもある。

【グルコサミン】
 軟骨のすり減りを抑えて関節の動きを滑らかにし、関節痛を改善する効果が期待されるグルコサミンだが、アセトアミノフェン配合の解熱鎮痛剤と一緒に摂取すると、効果が弱まることがある。

◆『肩こり改善の市販薬』と組み合わせると危険なサプリメント・健康食品

『ウコン』
 筋肉の緊張を緩める作用のあるクロルゾキサゾンは、ウコンと併用すると、吐き気や体温低下などの副作用が起こる可能性がある。

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皮膚科専門医が使う市販のオススメ薬、その具体名

ドラッグストアで売られているたくさんの市販薬。どれをのめばいいのか、わからないという人も多いのではないだろうか。そこで、病のことならその専門家に聞けばいい──ということで、乾燥が激しいこの季節に知りたい、専門医が実際に使っている薬を聞いてみた。

 市販の口唇ヘルペス治療薬『アラセナS』を患者にすすめていると話すのは、皮膚科医の土屋佳奈さんだ。

「クリニックでは、保険の関係で口唇ヘルペスの内服薬と外用薬を同時に処方することができません。ですので、内服薬を処方した時は、外用薬として市販薬の『アラセナS』をすすめています。

 クリニックで処方するアラセナ軟膏と成分が一緒で、よく効くんです。あまり症状が悪くなっていない、かつ病院をすぐに受診できない時には、ドラッグストアでこれを購入して塗るといい」

 冬はとりわけ肌の乾燥が気になる季節だ。はじめはただの乾燥であっても、悪化すれば炎症やひび割れにもつながる。同じく皮膚科医の宇井千穂さんは、乾燥対策に『プロペト』と呼ばれる白色ワセリンを使用しているという。

「原料の軟膏は、美容液やクリームよりも保湿力が高いので、乾燥肌の人におすすめしています。ですが、万人に効果があるわけではありません。アトピーなど敏感肌の場合、かぶれるかたもいるので、注意が必要です。これはどの医薬品や化粧品にもいえることですが、新しいものを試す時は少量ずつ使って様子を見てほしい」

 ぜひ専門家のアドバイスをもとに市販薬を選んでほしい。前出・皮膚科医の土屋さんはこう付け加える。

「市販薬にはさまざまな成分が混合されていることも少なくなく、その分、かぶれの症状が出やすくなります。また、パッケージに“無添加”“オーガニック”“体に優しい”などと書いてあっても、必ずしも肌や体にいいわけではありません。

 どんな成分がどのくらい入っているかをしっかり見ることが大切。普段処方されている薬の成分と同じだったら買う、というルールを作るのもいいでしょう」

 専門医の言葉を参考に、正しく選び、正しく服用すれば、いざという時の強い味方になってくれそうだ。


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薬の副作用 肝機能障害、アナフィキラシーが多くなる理由

 あなたの健康を守るはずの「薬」が、かえって命を脅かすケースがある。銀座薬局の薬剤師・長澤育弘氏が警鐘を鳴らす。

「広く使われている薬のなかにも、『命にかかわる副作用』が出ることはあるのです」

 医薬品の副作用は、薬が病院や薬局に納品される際についてくる医薬品添付文書に記載される。しかし、発売後の薬を服用した患者に副作用が出た場合、その薬を製造した製薬会社や医師などが厚労省に報告しなければならないと法律で定められている。その情報は所管のPMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)が精査して、必要に応じて国が添付文書の改訂を製薬会社に指示する。一連の副作用が疑われる症例に関する情報はPMDAのホームページに公開されている。

 こうしたデータを通じて、すべての薬を俯瞰して副作用が疑われる症例を眺めると(表参照)、「肝機能障害」の多さに気づく。

「肝機能障害のほとんどは薬物性肝障害だと思われます。そもそも体内に入った薬は肝臓などでその有効成分が分解されて徐々に薬効を失いますが、肝機能が弱っている人はその際に肝臓が処理しきれず急性肝炎を発症することが多い。すると高熱が生じて動けなくなり、救急搬送されるケースがあります」(長澤氏)

 肝臓の疾患で怖いのは、肝細胞の壊死などが急激に進む「劇症肝炎」だ。

「発熱や食欲不振が起きて皮膚が黄色く変色します。1度発症すると7~8割が命を落とすとされる病気です」(長澤氏)

 PMDAのデータベースでは降圧剤の「オルメサルタンOD」、血管拡張剤の「アムロジピンOD」「コニール」を服用した高血圧患者が劇症肝炎を発症していた。

「アナフィラキシー」「ショック」という症例も多くの薬で散見された。

「薬を“異物”とみなして身体が拒否反応を起こしてしまう、アレルギー反応の一種です。老若男女問わずどんな飲み薬でも起こる可能性があり、中には命に関わるケースもあります」(長澤氏)

 どんな薬でも服用すれば、副作用のリスクがあり、たとえ確率は低くとも死に至るケースもある。

 不要に飲む薬が増えてしまっていないか、医師や薬剤師など専門家のサポートを仰ぎながらチェックしていくことが、思わぬ死のリスクを避けることにつながる。

※/表は独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)が公開する「副作用が疑われる症例報告に関する情報」データベースに掲載された、副作用・有害事象が疑われる症例報告から、薬剤師・長澤育弘氏監修のもと事例を抜粋(同じ有効成分の薬における症例を含む)。同データベースの死亡例には調査の結果、薬との因果関係が認められないものも含まれるが、それらは表には掲載していない。掲載した医薬品は、長澤氏協力のもと、中高年世代が副作用に注意すべき薬の分野を限定した上で、厚生労働省「第4回NDBオープンデータ 内服薬 外来(院外)」(2017年4月〜2018年3月)から、60歳以上男性への処方量が多い上位145の薬を掲載した(PMDAに報告された症例がない薬を除く)。

※1/添付文書に掲載されていない有害事象が発症した事例。
※2/2017年6月16日付で名称を『ニコランジル錠5mg「トーワ」』に変更。
※3/2018年6月15日付で名称を『フロセミド錠20mg「武田テバ」』に変更。
※4/2017年8月15日付で名称を『クエンメット配合錠』に変更。

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「機能性表示食品」 トクホとの違いは?どうやって選べばいいの? 

企業の責任において製品に健康効果を表示できる「機能性表示食品」の市販がスタートしました。

「健康への効果を表示した食品」と聞くと、1991年に制度が創設された「特定保健用食品(通称:トクホ)」を思い浮かべてしまいますが、この2種類の製品、いったいどこが違うのでしょうか?
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◆「トクホ」にもいろいろある

トクホとは、国の許可を受けて「保健の効果」を表示することができる製品のことをいいます。トクホ製品には「消費者庁許可」「特定保健用食品」と書かれたマークと、「製品のどのような成分が」「どのように健康に役立つか」ということが表示されています。

トクホの許可を受けるには、その食品の効果・効能を科学的に確認したデータを国に提出して審査を受ける必要があります。

しかし、すでに含有成分の科学的根拠が確認されたデータが蓄積されている製品に関しては、消費者庁が定める規格基準を満たしていれば商品を開発・販売することができ、これを「規格基準型トクホ」といいます。

トクホにはほかにも、科学的根拠のレベルが基準には届いていませんが、一定の有効性が認められた食品に対する「条件付きトクホ(マークに「条件付き」と表示)」や、「疾病のリスクを低減することに役立つ」という表示を許可されているものなどもあります。
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◆企業・消費者に判断が委ねられる「機能性表示食品」とは

国による複数段階に及ぶ審査・許可が必要なトクホに対し、国に届け出た資料が受理されれば「カラダにどのように良いのか」を表示できるのが機能性表示食品です。

機能性表示食品は、実験や申請に時間とお金がかかるケースの多いトクホに比べて、スピーディーに「健康に良い」製品を開発・販売できるというメリットがあります。

健康への効果について「企業が判断する」「企業の責任おいて表示する」機能性表示食品は、製品や成分の有効性・安全性については、企業と消費者の判断に委ねられている制度ともいえるでしょう。

そのため、機能性表示食品には「科学的根拠がわかりにくい」といった意見なども、一部の消費者団体や有識者の間からあがっています。

◆ホームページの情報を確認しよう

機能性表示食品に限らず、トクホや栄養成分の機能が表示された「栄養機能食品」など、健康食品と呼ばれる製品の効果には基本的に個人差があり、製品を摂取する際には、持病やアレルギーを持つ人や小さな子供、高齢者などは注意が必要な場合もあります。

また、消費者庁のホームページには、届け出が受理された機能性表示食品の一覧が掲載されており、消費者はそこで製品の「機能性(どのようにカラダに良いか)」や「機能性関与成分(どんな成分が健康に働きかけるか)」を確認することができるようにもなっています。

消費者の判断が重要になってくる機能性表示食品の場合、購入の際には下記の消費者庁のホームページを参考に成分をチェックして、かかりつけの医師に相談してから摂取するなど、消費者が自分自身で安全性に配慮する必要もあるといえるでしょう。

井澤佑治(いざわ・ゆうじ)
舞踏家/ダンサー。通販メーカーのコピーライターとして、健康食品などの広告を数多く手がけたのちに、ダンサーとして独立。国内外で公演やワークショップ活動を展開しつつ、身体操作や食事療法などさまざまな心身の健康法を探究する。現在はダンスを切り口に、高齢者への体操指導、障がいや精神疾患を持つ人を対象としたセラピー、発達障害児の療育、LGBTの支援などにも携わっている。

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耳鳴りや難聴の治療では漢方が「主役」として使用される/市販薬との正しい付き合い方

 夏のうだるような暑さから一転して、朝夕が涼しい季節になりました。季節の変わり目は何かと体調を崩しやすいものです。たとえば、これまで紹介してきた漢方と関連が強い症状として、疲労感、冷え症、便秘、肌トラブル、アレルギーなどが挙げられますし、更年期障害など婦人科トラブルも悪化しやすい季節ともいえます。

 ほかにも、漢方が治療に用いられる症状のひとつに「耳鳴り・難聴」が挙げられます。耳鳴りや難聴は、加齢とともに起きることもありますし、季節の変わり目やストレスによって発症するケースもあります。

 加齢に伴う難聴は一般的には高音域が聞こえづらくなります。耳鳴り患者の9割以上に聴力低下(難聴)が認められるとも報告されています。中耳炎などの明らかな原因によって、耳鳴りや聴力低下が起きている場合もあるので、違和感があった場合、まずは病院に行って検査することをおすすめします。

 一方で、検査をしても原因がわからないケースもあり、そのような耳鳴りや難聴に対しては薬による治療が主に行われます。血流改善薬ATP(アデホス)、神経調節薬ビタミンB12(メチコバール)、利尿薬イソソルビド(イソバイド)が一般的に用いられますが、漢方も“主役”として使われています。

 水の流れを良くする漢方が用いられることが多く、真武湯や苓桂朮甘湯、ほかの症状でも何度も紹介させていただいた五苓散などが該当します。

「検査をしても明らかな原因がわからない症状」というところが、漢方の得意分野に合致しているのです。

神崎浩孝医学博士、薬剤師
1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

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インフル、高血圧、認知症 「医師がのまない処方薬」リスト

 病気やつらい症状を治してくれる「薬」でも、効き目が強いがゆえに、服用の量や仕方を間違えたり、個人の体質と合わなかったりすることで、逆に体調を悪化させる「毒」になることもある。そして、中には医師が「のまないほうがいい」と助言する薬もあるのだ。そこで、医師が「のまない」と言う処方薬を紹介しよう。

◆医者がのまない処方薬
※1種類のみの薬品は、販売名を記載。

【高血圧】
・製品名など(販売名)
→ARBやカルシウム拮抗薬などの降圧剤

・効能
→血管を広げたり、心臓の動きを抑えたりして血圧を下げる。

・のまない、使わない理由
→「年とともに血圧が上がるのは普通のこと。特殊な病気は別として、血圧を下げる薬は必要ない」(新潟大学名誉教授の岡田正彦医師)
「血圧の薬によって認知症患者が増えるという説もある」(『クリニック徳』院長の高橋徳さん)

【高コレステロール】
・製品名など(販売名)
→スタチン

・効能
→肝臓でのコレステロール生合成を低下させることにより、コレステロール値を下げる。

・のまない、使わない理由
→「筋肉が破壊される横紋筋融解症をはじめとして、副作用が多いため」(『クリニック徳』院長の高橋徳さん)

【インフルエンザ】
・製品名など(販売名)
→バロキサビルマルボキシル(ゾフルーザ)

・効能
→インフルエンザウイルスが細胞内で増殖するのをブロックする。

・のまない、使わない理由
→「副作用がないか、まだ未知数なのでもう少し様子を見た方がいい」(岡田さん)

【インフルエンザ】
・製品名など(販売名)
→オセルタミビルリン酸塩(タミフル)

・効能
→インフルエンザウイルスが細胞内で増殖するのをブロックする。

・のまない、使わない理由
→「嘔吐や下痢、腹痛などの副作用があるうえ、因果関係は明らかになっていないが、意識障害や異常行動などが表れたこともある」(『クリニック徳』院長の高橋徳さん)

【発熱や肺炎】
・製品名など(販売名)
→抗生物質

・効能
→細菌感染による炎症や化膿を抑える効果がある。

・のまない、使わない理由
→「細菌感染には効くが、ウイルスには効果がない。風邪の時にのんでもまったく意味がない」(東邦大学医療センター大橋病院・婦人科の高橋怜奈医師)

【認知症】
・製品名など(販売名)
→ドネペジル塩酸塩

・効能
→もの忘れなど認知症の症状を和らげる。

・のまない、使わない理由
→「最初は効果があるが3年経つと処方されていない患者と同じという実験結果がある」(高橋徳さん)

【頭痛・生理痛】
・製品名など(販売名)
→プレガバリン(リリカ)

・効能
→神経に作用して痛みを緩和する。

・のまない、使わない理由
→「効く根拠が薄いうえ、副作用で眠気が出たりふらついたりする」(高橋徳さん)

【花粉症など】
・製品名など(販売名)
→ステロイド

・効能
→体内の炎症を抑える効果がある。

・のまない、使わない理由
→「使い続けると免疫力が下がって、逆に症状が悪化してしまう」(健康増進クリニック院長の水上治さん)

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「病院で出す薬」が買える薬局 保険が利かなくても安い理由

病院に行って診察を受けないと「きちんとした薬」はもらえない──そんな“常識”に一石を投じる薬局が登場している。

 実は、基本的に病院で診察を受けないと手に入らない「医療用医薬品」には、医師の処方箋が必須の薬と、そうではないものがある。薬の添付文書をよく見ると、そのことがわかる。

 例えば血が固まるのを抑える抗凝血薬「ワルファリン錠」の場合、規制区分に「処方箋医薬品」と書かれている。一方、風邪薬として処方される「PL配合顆粒」は医療用医薬品であるものの、規制区分には「処方箋医薬品以外の医薬品」と書かれている。

 そのため、このような薬は処方箋なしでも買うことが認められているのだ。本誌が確認できた限りでは、「病院で出す薬」が買える薬局は全国に6店あった。こうした薬局は医師の診断を伴わないので健康保険が利かない。店頭での購入に際して保険証を提示することはなく、「10割負担」になる。

 ところが、病院で診察を受けて処方された場合より、安くなることもあるのだ。ポイントは診察料などがかからないところにある。昨年8月に薬局「池袋セルフメディケーション」をオープンした長澤育弘代表がいう。

「例えば、風邪で病院を受診した場合、初診料で2820円、処方箋料680円、内服薬の調剤料が250円、症状が出た時に飲んでもらう頓服薬の調剤料210円、さらに調剤基本料410円、薬学管理料500円が加わり、合計で4870円となる。ここに医療用総合感冒薬や解熱剤の代金がプラスされて、5000円を超えます。医療費が3割負担として計算すると約1600円になります。これが当店で薬を出すだけなら、感冒薬が800円、解熱剤が300円程度で、合わせて約1100円となるため、およそ500円安くなります」

風邪や軽いアレルギー症状だと、わざわざ病院に行くのが面倒でドラッグストアなどにある市販薬で済ませる人も多いが、そうした場合も“処方箋なし薬局”で医療用医薬品を買うほうが安く済むのだという。

「例えば花粉症の人が『モンテルカスト』(キプレスのジェネリック医薬品)という薬を使っていたとしましょう。

 モンテルカストは28錠入り(約1か月分)が10割負担だと2800円。同じような市販薬だと1か月に4000円くらいかかります。また、当店ではロキソニン(ロキソプロェンナトリウム)を10錠300円で売っていますが、一般市販薬の『ロキソニンS』は12錠入りで倍以上します。

 医療用医薬品に比べ市販薬は小分けにして売るためのパッケージ製作やデザイン、広告宣伝に費用がかかっているので、そのぶん割高なのです」(前出、長澤氏)

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「自然に近いお通じ」で便秘の悩みに応える 非刺激性成分を配合「コーラックMg」

★「コーラックMg」(大正製薬)

 加齢とともに腸の動きが悪くなり便秘に悩む人が増える。だが、腸の動きを活発にする市販薬を使用したとき「お腹が痛い」と感じる人も。そんな人々に注目されているのが、今年4月に登場した「コーラックMg」(第3類医薬品)。非刺激性成分の酸化マグネシウムを配合したのが特長である。

 「酸化マグネシウムが腸に水分を集めることで、固い便を柔らかくして排泄する作用があります。自然に近いお通じのニーズに応えるため、『コーラックMg』を開発しました」(大正製薬)

 「コーラック」ブランドは、もともと米国で開発され1985年からP&Gの製品として長年発売されてきた。97年に大正製薬が「コーラック」の日本での事業譲渡を受け、以来、大正製薬の製品として展開している。同社が昨年実施したインターネット調査では、「市販の便秘薬と聞いて思い浮かべるのは、コーラック」と約6割の人が回答したほどなじみ深い便秘薬ブランドで、「コーラックハーブ」や「コーラックファイバー」(いずれも指定2類医薬品)など、ニーズに合わせたバリエーションも。

 「頑固な便秘の方向けの『コーラック坐薬タイプ』(第3類医薬品)もあります。症状に合わせてご活用いただければと思います」と担当者。

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家庭の常備薬、使用期限や保存方法は大丈夫?

 皆さんの家庭の救急箱には、痛み止めや湿布などは常備されているだろうか。しかし、薬を買ってきて一度開けると、その後しばらく出番なく保管されたままのものもあるのでは。「教えて!goo」に寄せられた「家庭の常備薬には何を用意しておくとよいか」という投稿の中でも、薬の使用期限について話題になっている。そこで今回は、パップ剤(湿布の一種)などを販売している帝國製薬株式会社に詳しく話を聞いてみた。

 ■薬の使用期限が切れるとどうなる

 使用期限が切れた薬を使用すると、やはり効果が薄まることもあるのだろうか。

 「薬は効果を発揮するため、決められた範囲の有効成分が入っていることが求められます。使用期限は、それぞれの薬ごとにいくつかの環境下で試験を行い、有効成分が十分残っていること、さらに、変化を起こして新たな物質ができていないか、その量と性質なども確認した上で決められています。保存条件を外れて保管したり、使用期限を過ぎてしまうと、有効成分が減少し効果が得られなくなったり、別の思わぬ物質ができていたりすることがあります」(帝國製薬株式会社)

 さらに薬の保存時には、薬ごとに適した温度で保存する必要があるという。

 「保存条件は薬により異なります。室温(1~30℃)、冷所(1~15℃)、常温(15~25℃)など、保存時の温度を守ることも大切で、高温な場所を避けるだけでなく、水分が多い製品では、凍結により元の性質から変化しまうことがあるため気をつけてください。製品によっては、光によって徐々に分解する成分を含んでいるようなものもあります。このような薬の場合、開封後は元の容器や袋から移し変えたりすることなく、開封口をしっかり閉めておくことが重要です」(帝國製薬株式会社)

 購入した薬の容器やパッケージにも注意したい。

市販の薬と処方された薬の使用期限

 薬には市販のものと処方されたもの、両方がある。似たような薬なのに、使用期限が異なることがあるのはなぜなのか。

 「前述のように、薬ごとに決められた保管環境のもと、有効成分が十分残っていること、さらに何らかの変化を起こして新たな物質ができていないか、粘着力などは十分かなどの確認(安定性試験)を行い、使用期限を設定しています。そのため、同じ有効成分の薬でも、薬のタイプや添加される成分によって、使用期限が異なることがあります」(帝國製薬株式会社)

 効能が似たような薬だとしても、それぞれの使用期限、保存条件をきちんと確認することが大事だ。

 ■処方してもらった薬は余っても使用しない

 医院で処方してもらった薬が余り、もったいないからと家庭の常備薬として保管している人はいないだろうか。やはり処分したほうがよいのだろうか。

 「医療用に処方される医薬品は、医師や薬剤師の先生が患者の症状や同時に服用されている薬などとの相互作用にも配慮し、最も適したお薬を処方しています。同じ有効成分を含む薬であっても、配合されている添加物や、患者さんの年齢や日常生活の状況(屋外での行動が多いかなど)といったことにまで配慮した上で処方されていることもあります。処方薬を他人が使って、皮膚に障害が起きたようなこともあるようです」(帝國製薬株式会社)

 用量用法を誤るとかえって悪影響が出ることもあるため、処方された薬を一般の薬と同様に使うのは控えてほしいとのこと。もったいないが、余った薬は使用せず処分することが重要だろう。

 店頭で購入した薬も、使用期限や保存情報をよく確認すること求められる。救急箱などの常備薬も定期的に使用期限の確認と買い替えをしていきたい。

 ●専門家プロフィール:帝國製薬株式会社

 1848年に創業、香川県に本社を置く医薬品メーカー。パップ剤の生産量世界トップクラスを誇る。「痛み」と「経皮吸収」の二つの軸を得意分野としている。

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女医がのむ市販薬 ガスター10、ロキソニンなどを重宝/◆胃腸薬 ◆鎮痛剤  ◆湿疹・皮膚炎役

「風邪薬はないですか?」。ドラッグストアのスタッフに尋ねると、「この棚から、あの棚までです」。膨大な種類の薬に呆然だ。本当に知りたいのは、「いちばん使いやすくて、効く薬はどれなの?」ということ。そこで、16人の女医に部門別で「必要な時に自分も使っている市販薬」を聞いた。医療の専門家がのんでいるのはどの薬なのか?

◎今回取材に応じていただいた女医のみなさん(五十音順)
いけした女性クリニック銀座院長・池下育子さん
内科医・石川小百合さん
松浦整形外科院長・井上留美子さん
やさしい美容皮膚科・皮フ科 秋葉原院院長・宇井千穂さん
在米医師の大西睦子さん
三河安城クリニック・加藤智子さん
三国歯科医院・加藤陽子さん
渋谷セントラルクリニック院長・河村優子さん
耳鼻咽喉科・木村聡子さん
あいこ皮フ科クリニック院長・柴亜伊子さん
金沢駅前ぐっすりクリニック院長・鈴木香奈さん
東邦大学医療センター大橋病院・高橋怜奈さん
デンタルオフィス新宿・長澤彩さん
医療法人康梓会統括院長・日比野佐和子さん
天神レディースクリニック院長・森智恵子さん
みやびクリニック形成外科院長・矢加部文さん

◆胃腸薬

 胃腸薬部門ではほとんどの医師たちが『ガスター10』を推奨した。松浦整形外科院長の井上留美子さんの話。

「効き目がしっかりしています。処方薬と同じ効能があるので、病院が閉まっている週末や夜間のような緊急時には重宝しています」

 ただし、「よく効く薬」は諸刃の剣でもある。都内の総合病院に勤務する内科医が言う。

「強い胃痛がある時、ガスター10は強力な味方になってくれますが、胃酸を抑える効果が強い分、消化不良を起こすことがあります。少し胃が荒れた時は、まずはあまり強い成分が入っておらず、胃に優しい『太田胃散』をのみます」

 ◆鎮痛剤

とにかく早く効く『ロキソニン』と、成分が体に優しい『バファリン』が首位争いをする結果となった。1位を獲得した『ロキソニン』を、みやびクリニック形成外科院長の矢加部文さんはこう評価する。

「仕事中に頭痛や生理痛になった時に、とにかく早く効果が出るので重宝しています」

 一方、バファリン派のやさしい美容皮膚科・皮フ科 秋葉原院院長の宇井千穂さんは、「胃薬が要らない」という点を評価しているという。

「処方薬の解熱鎮痛薬は胃を荒らしてしまうのが難点で、病院では胃薬が一緒に処方されます。その点、『バファリンA』は解熱鎮痛作用と胃への負担軽減を両立させていて、一緒に胃薬をのまなくてもいいので便利です。

 また、バファリンは歴史の古い薬なので、症例数が多いところもいい。症例数が多いということはそれだけのんでいる人が多く、どんな副作用が出るかもわかりやすく、安心感があります」

◆湿疹・皮膚炎役

 首位を獲得した『ワセリン』は100年以上前から販売されている大ロングセラー薬である。在米医師の大西睦子さんが「皮膚の保護薬としても信用できる」と言うように、医師たちの信頼が厚い。以下はさまざまなジャンルの薬が票を分け合った。その理由を、宇井さんはこう分析する。

「基本的に、のみ薬は処方薬の方が優れています。一方、塗るタイプの保湿剤は、お肌に合うものならば市販薬でも充分に効果のあるものが多いと感じます」

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漢方薬を安心して使うためには正しい知識を身に付ける/市販薬との正しい付き合い方

 今回から、一般の薬店で購入できる市販医薬品(OTC医薬品)の中でも「漢方薬」を取り上げ、紹介していきます。

 とはいえ、漢方は歴史も深く種類も豊富で、すべてを紹介することは難しいので、一般的に役立つ知識や裏話をお話しします。

 医療現場、特に大規模な総合病院では、使われている薬のほとんどは西洋医学に基づいた薬(西洋薬)です。しかし、漢方もしっかり治療に取り入れられていて、これは効果が期待されている表れでもあります。

 また、世界保健機関(WHO)から出される「国際疾病分類ICD」の次回更新ICD―11には、「伝統医学の病態」が盛り込まれることになっています。漢方を含む伝統医学に注目が集まりつつあるということでしょう。

 漢方薬には、「薬はイヤだけど漢方ならイイ」という愛用者がいる一方で、「漢方は効かない」というイメージから嫌う人もいます。「苦くて飲めない」などの理由があるなら仕方ありませんが、誤ったイメージや誤解によって漢方が使用されないというのは非常に残念なことです。

 また、誤った知識によって不適切な使用をするのも問題です。実際、薬剤師が「メーカーによって、同じ漢方処方名でも成分の種類や量が違う」場合があることを知らず、処方されていたメーカーとは別のメーカーの漢方薬を患者に出してしまった事例も報告されています。薬の専門家でもこうした間違いを犯してしまうくらいですから、一般の方が誤った知識やイメージを持っていてもおかしくはありません。

 漢方は処方箋がなくても購入可能なものもあります。ですから、知識を身に付けることは薬を選ぶ上でも重要です。漢方薬を安心して使うためにも、漢方を正しく知ってもらいたい。次回から詳しくお話ししていきます。

神崎浩孝]医学博士、薬剤師
1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

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高齢者が抗生物質を長期服用すると心臓病リスクが高まる?

 細菌の増殖を抑える抗生物質は、細菌感染症の治療にとって重要な薬です。かつては風邪などのウイルス感染症であっても、2次的な細菌感染を予防する目的で処方されることもありました。しかし抗生物質が効かない耐性菌の出現を防ぐために、現在では厚生労働省を中心に、その適正使用が呼びかけられています。

 抗生物質の代表的な副作用として下痢が挙げられますが、一部の薬剤では不整脈や心臓病の発症率を高める可能性が報告されています。

 そんな中、抗生物質と心臓病の関連性を検討した研究論文が、欧州心臓病学会誌の電子版に2019年4月24日付で掲載されました。

 この研究では米国の看護師3万6429人が対象となっています。若年(20~39歳)、中年(40~59歳)、高年(60歳以上)における抗生物質の使用状況が調査され、心臓病の発症リスクが検討されました。なお、結果に影響を与え得る年齢や生活習慣などの因子について、統計的に補正して解析をしています。

 平均で7・6年間にわたる追跡調査の結果、高年で抗生物質を2カ月以上使用した人では、同年代で抗生物質を使用していない人と比べ、心臓病のリスクが32%、統計学的にも有意に増加しました。他方で若年、中年では明確なリスク上昇は示されませんでした。また2カ月未満の短期使用についてはいずれの年代でもリスクの増加は示されませんでした。

 抗生物質の使用頻度が多い人は、もともと健康状態が良くない人だった可能性があります。従って抗生物質が心臓病を引き起こすと結論することは難しいですが、その使用を必要最低限にとどめることは心臓病のリスク増加だけでなく、耐性菌の発現を抑止するうえでも有用でしょう。

青島周一:勤務薬剤師。「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰
2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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漢方は同じ名称でもメーカーが違うと効き目が変わる場合が

 漢方薬は市販薬として薬局・薬店で購入することができます。つまり、自分で選ぶことができる薬のひとつです。だからこそ、自分の体質や症状に合った漢方の見つけ方や、それに関連した知識が大切です。困った時には、薬局・薬店で気軽に薬剤師に相談すればよいのですが、基本的な知識を持っておくことでセルフメディケーションにつながります。

 これまで自分の体質や症状に合った漢方の見つけ方を紹介してきましたが、合っているものを見つけた後、次に大切なのは「間違わずに購入する」ことです。漢方はメーカーごとに番号が違う場合があるので、番号だけで覚えていると取り違える可能性があります。

 さらに覚えておきたいポイントが2点あります。①同じ名称でもメーカーが違えば成分量が違うことがある②同じメーカーでも成分量違いのものがある……ということです。これらはともに「効果」に直結していますので注意が必要です。

 なぜ、このような違いがあるのでしょう。まず、漢方はメーカーそれぞれが成分の組み合わせや配合している生薬の量に幅を持たせることができる点があげられます。また、漢方には「満量処方」と呼ばれる最大量が含まれているものから、少し成分が少ないものまでいくつも種類があります。これは、一般的な薬に成分量が違う規格が数種類あるのと同じです。

 さらに、同じ漢方処方であっても、原料となる生薬の産地の違いによって含まれている成分や量が異なるのもその理由です。

 漢方薬は、名称が同じでもメーカーや用量の違いによって効き目が変わってきます。自分に合うものを見つけたら、お薬手帳を利用するなどして、「メーカー」「名称」「用量」などを正確に記録しておくことが重要です。

神崎浩孝:医学博士、薬剤師
1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

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「飲みやすい」と感じる漢方はその時の症状に合致している

 漢方には特有の「味」があります。漢方は、もともとは生薬を煎じて(煮立たせて)成分を抽出した湯剤(液剤)で処方されることが多くみられました。今でも煎じ薬として処方されるケースもありますが、現在では「エキス剤」が主流になっています。生薬を煎じて得られたエキスを固形にしたものです。

 エキス剤は主に顆粒剤ですが、細粒、錠剤、カプセル剤などもあります。「錠剤だったら漢方独特の“味”を感じず飲みやすいのに……」と思う方もいるかもしれませんが、錠剤は製造できるメーカーや処方が限られているため、すべて錠剤にするというわけにはいかないのです。

 そのため、味に関してはガマンするか、ごまかすといった方法で対応するしかありません。一般的には、ココアやチョコレートなど、やや苦味があって甘いものに混ぜると子供でも飲みやすくなるといわれています。

 中には「マヨネーズに混ぜるとよい」という方もいらっしゃいますが、少数意見ですのでオススメできるか否かはわかりません。

味は好みですから、害のない程度に取ってもらうのはよいと思います。ただ、大人は甘いものばかり取るわけにもいきませんので、どうしても味が気になって飲めない場合には、オブラートに包む方法しかないかもしれません。

 一般的に「飲みやすい」と感じる漢方は、その時の症状に合致しているといわれています。漢方には、臓器と味を結び付け、弱った「臓器」を補うための「味」があると考えられています。肝―酸、心―苦、脾―甘、肺―辛、腎―鹹(塩)というふうに対となる味が紐づけられているのです。

 酸っぱいものが欲しい時には「肝臓が弱っている」と考えてお酒を控えるといったように、「味」―「体調」―「漢方」を結び付けてみるのも、健康維持に役立つのではないでしょうか

医学博士、薬剤師

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

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薬の値段や内容をあまり気にしない日本の常識は世界の非常識

「具合が悪くなったら薬を飲む」、これは日本人である私たちが小さい頃から刷り込まれてきた「常識」かもしれない。

 実は、世界を見渡すと、すぐに薬に頼るというのはそう一般的なことではない。そのため、日本でしか使われていない薬も多く存在する事態となっている。なぜ副作用が強かったり効果があまり見込めなかったりする薬を、世界のなかで私たちだけがのみ続けているのだろうか。

 薬剤師の宇多川久美子さんはその一因は、「日本人は薬をのむハードルが低い」ことにあると指摘する。

「テレビCMが作り出す明るいイメージが影響しているほか、医療費が安くなる『国民皆保険』という制度があるからでしょう。この制度はよい側面もありますが、一方で大して必要でもないのに薬を“カジュアルに”のんで頼ろうとする土壌ができていることも否定できません。医師から処方された薬がどんな薬なのかもよくわからずにのんでいる人も多いのです。それが証拠に、診察室で『じゃあお薬を出しておきますね』と言う医師に、薬の値段を尋ねる人なんていませんよね」(宇多川さん)

 薬の値段や内容など気にしない日本の常識は“世界の非常識”でもある。海外の医療に詳しい医療経済ジャーナリストの室井一辰さんが言う。「アメリカでは、民間の健康保険に入っている人が多く、それに沿って使える薬も決まってきます。だから、自分の保険の内容ではどんな薬を使えるのかなどを自らチェックしなければならないのです」

 日本で病院にかかる場合、診察を受けたあとにほぼ毎回処方箋が出て、薬局で薬を受け取ったら終わり、というのが基本の流れ。だが、海外では違うのだそうだ。

「アメリカでは薬が処方されずに診察が終わり、薬が必要なら自腹で買うことも多いのです。しかし、日本では『あの医者は薬も出してくれない』と“ヤブ医者”扱いをされることも。それゆえ、医師の側も仕方なく、害はないが効きもしないような薬を出してお茶を濁す、ということさえあるようです」(室井さん)

 日本の薬がガラパゴス化してしまう一因は、もしかしたら私たちにあるのかもしれない。

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高コレステロール、認知症、糖尿病 日本でしか使われない薬

 60才以上の日本人女性の4人に1人がのんでいるといわれているコレステロール値を下げる薬剤のなかには、海外では使用が推奨されていないものが含まれている。在米医師の大西睦子さんはこう話す。

「代表的な処方薬である『スタチン』は日本でよく用いられる薬です。しかし、アメリカの約80もの臨床系専門学会が参加する、過剰医療をなくす『チュージングワイズリー(賢明な選択)』キャンペーンでは、75才以上かつ心臓病や脳卒中の持病がない高齢者には、スタチンは必要ないだろうとされています。

 そもそも、年を重ねればコレステロール値が上がるのは自然なこと。しかしコレステロール値の上昇と心臓病など大きな病気との因果関係は証明されていません。転倒や記憶喪失、混乱、吐き気、下痢などの副作用のリスクを踏まえれば、のむ必要がないというのが、『チュージングワイズリー』の意見です」

 認知症の原因のうち最も大きな割合を占めるアルツハイマー病の治療薬は日本では広く使われているが、海外の医師たちの多くは懐疑的だ。大西さんが解説する。

「アメリカでは、日本で多く使われる認知症薬『ドネペジル』の効果が限定的であるとされ、さらに副作用が問題視されています。

 脳に沈着し、認知症のもとになると考えられているアミロイドβの産生を抑える効果が期待された『BACE阻害薬』も2018年の軽・中度のアルツハイマー型認知症患者への臨床実験の結果、有効な効果が認められなかった。残念ながら『現在のところ、アルツハイマー病の根本的な治療薬はない』というのが結論です」

 それは、アメリカにおける主流の考え方となりつつある。海外の医療に詳しい医療経済ジャーナリストの室井一辰さんが話す

「『チュージングワイズリー』でも、〈認知症薬は慎重に使うべきで、漫然と使うな〉と評価されています」

 その風潮はヨーロッパにも広まり、フランスでも2018年に「ドネペジル」をはじめとした4種類の認知症薬が「効果が不充分である」ことを理由に保険適用外となった。

 日本では投薬と食事管理によって治療する糖尿病だが、この病気の薬でも、アメリカではあまり使われないものが日本の中心に居座っている。

「糖尿病治療の基本は、病気のために足りなくなったインスリンを補うこと。アメリカではインスリンの注射が一般的に行われてきました。しかし、日本人は注射やホルモン治療を嫌う傾向があるため、のみ薬で治そうとするんです。特に、膵臓に働きかけてインスリンの分泌を促進させる薬である『SU剤』が好まれてきました。海外からみれば、注射に比べればかなり遠回りの治療。『日本人は効くのか効かないのかわからない薬が好き』と揶揄されます」(室井さん)

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ロキソニンSやオロナインH軟膏らに新たに加わった副作用

知っているようで知らない薬の副作用リスクがある。一般に医療用医薬品の副作用は「医薬品添付文書」でチェックできる。問題は、薬の発売後に新たに発覚して「追加」として記載される副作用が多いことだ。

 発売後に薬を処方した患者に副作用が出たら、その薬を製造した製薬会社や医師などが厚労省所管のPMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)に報告する。ここが医薬品と副作用の因果関係などを精査し、製薬会社への照会などを経て、厚労省が「医薬品添付文書の改訂」を製薬会社に指示する。だが問題はこの情報がなかなか患者に届かないことだ。

 そこで本誌・週刊ポストは、国内の売上高上位100薬品(2016年度決算・日刊薬業調べ)と、高齢者の使用頻度が高い薬のうち、この4年間で副作用が「追加」された薬54種類をリストアップした。

 リストアップされたものは医師の出す処方薬(医療用医薬品)である。しかし、処方薬で副作用の改訂指示があった場合、同成分の市販薬(一般用医薬品)も改訂するよう指示される。

 多くの人が服用している市販薬にもこの4年で新たな副作用が追加された。注意したいのは、市販薬は購入時に同封されている「使用上の注意」の中の「相談すること」という項目に新たな症状が追加されることだ。これが“副作用”を意味する。

「文書の形式が違うため『相談すること』という項目に症状が記載されますが、ここに追加された症状は医療用医薬品と同じく、薬の副作用という意味です」(PMDA企画調整部広報課)

 2016年3月に「使用上の注意」を改訂したのは解熱鎮痛剤の「ロキソニン」だ。同じ成分である市販薬の「ロキソニンS」も同様に指摘を受けた。医薬情報研究所の取締役で薬剤師の堀美智子氏が解説する。

「『相談すること』の欄に『小腸・大腸の狭窄・閉塞』が追加されました。いわゆる腸閉塞のことで、最初は下痢が生じ、その後に激しい腹痛や吐き気が起きます。ガスや便が出なくなったら危険信号です」

 腸閉塞は放置した場合、死に至ることもある。

 風邪の諸症状に効く薬として知られる「ベンザブロックLプラス」の場合、同成分の処方薬に副作用が追加されたわけではなく、この薬単独で「急性汎発性発疹性膿疱症」が追加された。

「高熱とともに全身が赤くなったり、赤い斑点や白っぽい膿みのようなぶつぶつが出現します」(堀氏)


切り傷ややけど、しもやけや水虫などに効く「オロナインH軟膏」は、同成分の処方薬「ヒビテン・グルコネート」、「デスパコーワ」などに2017年10月、「ショック(アナフィラキシー)」が追加されたのを受け、同じ副作用の明記を指示された。急激に生じるアレルギー反応で、口や手足の痺れから始まって次第に脈が弱くなり、血圧が急低下し、放置すると意識を失う怖れがある。

 しかし、本誌が6月20日に薬局で購入したオロナインH軟膏の添付文書に「ショック(アナフィラキシー)」の文言はなかった。これについて製造販売元の大塚製薬工場は、「既に改訂後の添付文書を封入した製品を製造、出荷していますが、店頭の製品がすべて添付文書改訂後のものに置き換わるには時間を要することになります」(総務課広報担当)と説明する。

 販売されている薬には、新たに追加された副作用が記載されていないものも存在しているということだ。

 処方薬の場合でも、本誌記者が6月21日に薬局で受け取った鎮痛剤であるボルタレンの説明文書には、この4年間で追加された〈消化管の狭窄・閉塞〉に関する記載がなかった。処方薬に関する副作用の記載は各薬局に任されており、すべての副作用が明記されることはほとんどない。

 ロキソニンSは第1類医薬品、オロナインH軟膏とベンザブロックLプラスは第2類医薬品に分類される。

 同じ市販薬でも第1類医薬品は薬剤師が居なければ購入できず、第2類医薬品は薬剤師または登録販売者がいれば購入できることになっている。つまり、第2類医薬品は薬剤師経由で副作用を知ることなく使用する可能性が高い。

◆薬剤師を活用

 このように副作用の最大の問題は、一般患者への周知が遅れていることだ。医療ガバナンス研究所理事長で医師の上昌広氏が解説する。

「すべての副作用を説明したら患者が不安になって薬の服用を拒否するかもしれず、それを避けるために医師が事細かな副作用の説明を行なわない傾向もあります」

 活用したいのは薬剤師だ。

「ほとんどの薬局はPMDAに登録していて、製薬会社からも随時情報が来るため、説明文書には書いてなくても薬剤師はアップデートされる副作用情報を把握しています。有害事象よりも圧倒的に効果が高いのが薬です。副作用を怖がりすぎるのではなく、副作用の情報には注意し、服用後に副作用が疑われる症状が出たり、少しでも不安に感じることなどがあれば、迷わず薬剤師に相談してほしい」(前出・堀氏)

 過度ではなく“適度”に怖れるためにも、新たな副作用の情報を知っておきたい。

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医師が「私はのまない」と宣言する要注意な市販薬

「毒にも薬にもなる」という言葉がある。病気やつらい症状を治してくれる「薬」でも、効き目が強いがゆえに、服用の量や仕方を間違えたり、個人の体質と合わなかったりすることで、逆に体調を悪化させる「毒」にもなる。薬に精通する医師たちは、どんな薬に注意しているのだろうか。

◆ロキソニンをのんで「黒い便」が出たら要注意

 頭痛や生理痛などの時につい頼りたくなるのが、痛み止め。代表的な薬である「ロキソニン」には否定的な声が複数あがった。新潟大学名誉教授の岡田正彦医師はこう話す。

「主成分の『ロキソプロフェン』は鎮痛効果がある半面、胃が荒れやすいので、病院では胃薬を一緒に処方します。市販品は胃を荒らさない工夫がされているというが心配は残る。自分ではのみません」(岡田さん)

 健康増進クリニック院長の水上治さんも胃粘膜のダメージを心配する。

「『ロキソニン』をのんで黒い便が出たら、胃から出血している疑いが。すぐに医師に相談してほしい」

◆H2ブロッカー胃腸薬で食中毒になるリスクも

 胃を守り、消化を助けてくれる胃薬も、ものによってはかえって胃を弱めてしまう。水上さんは「H2ブロッカー胃腸薬」をあげる。

「ちょっとした胃痛や消化不良の時、胃酸を抑える『H2 ブロッカー』を配合した胃薬をのむのは、避けた方がいい。胃酸が減ることによって消化力が落ちるうえ、殺菌力も弱まる。その結果、食中毒を起こすリスクさえある。胃潰瘍になってしまったならともかく、少し胃が悪くなったからといってのむ薬ではありません」

 女性の強い味方であるはずの便秘薬も、選び方次第ではかえって悪化の原因になる。東邦大学医療センター大橋病院・婦人科の高橋怜奈医師はこう話す。

「私は『刺激性の便秘薬』は第一選択としては服用しません。大腸を刺激し、腸のぜん動運動を促すため即効性はありますが、その一方で依存しやすくなってしまう。慢性的に服用すると腸の自然な動きがなくなってしまい、最終的には、薬なしでは便はおろかガスも出なくなる。この状態になってしまうと治療はかなり難しいでしょう」

 下痢止めも「基本的にはのまない」と回答する医師がいた。渋谷セントラルクリニック院長の河村優子さんが言う。

「ノロウイルスやO-157だった場合、薬で下痢を止めると、ウイルスがいつまで経っても体外に出ていかない。これらの病気が原因ではなかったとしても、極力、食事内容を見直したり、漢方薬を使ったりして治療します」


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健康食品の「副作用」 コラーゲンにはアレルギー症状も

 ドラッグストアの店頭には数えきれないほどの健康食品やサプリメントのパッケージ。テレビCMやネット上の広告でも四六時中、健康食品の効能が謳われている。ストレスに、体の痛みに、病気に、美容に、二日酔いに、長生きに、明日の活力に──。

 世の中にこれだけ健康食品やサプリが氾濫していると、やっぱり何か食べなきゃ、のまなきゃ、と思わない方がおかしいのかもしれない。

 内閣府の調査(2012年)によると、実に75%の人が健康食品を利用したことがあるという。現在も利用中の人は、男性が54%だったのに対し、女性は63%と、女性の方が利用率は高かった。特に、50代以上の3割が健康食品をほぼ毎日摂取しているという。

 公益社団法人「日本通信販売協会」のアンケート調査によると、男性が摂取する健康食品は「ビタミン・ミネラル」に人気が集中。一方で、女性はそれ以外に「コラーゲン」「ヒアルロン酸」「グルコサミン」など、幅広い種類の摂取率が高いことがわかった。

 埼玉県在住の会社員・足立唯さん(47才・仮名)もサプリに頼りがちな1人。

「40代で管理職になってから仕事のストレスを強く感じるようになって。最初は『マルチビタミン』の錠剤。なんとなく元気になるような気がして、それからお肌のハリにいいという『コラーゲン』、疲労回復のための『黒酢』、老眼に効くという『ルテイン』を毎日摂っています。毎日のんでいると、逆に、やめるのが不安になって…」

 ところがそんなある日、勤務中の足立さんは急に全身の発疹に見舞われ、病院に担ぎ込まれた。人一倍、健康に配慮していた足立さんが嵌まった落とし穴とは──。

◆品質の「第三者チェック」は行われない

 すでに健康食品は日本人の生活に深く根付いているようだ。一般社団法人「日本健康食品・サプリメント情報センター」理事の宇野文博さんが話す。

「健康食品の市場規模は、2017年には、前年比1.9%増の1兆2200億円に達し、毎年拡大しています。ドラッグストアの店舗が増えたほか、ネット通販や外国人旅行者によるインバウンド消費の増加も市場拡大に貢献しているようです。青汁や乳酸菌といった従来の人気商品や、ビタミン・ミネラルといったサプリメントが定番で、そこに次々と新開発された商品が登場している状況です」

 そもそも「健康食品」とは何を指すのだろうか。食品衛生法第4条では《食品は医薬品、医薬部外品以外のすべての飲食物をいう》としている。前出・宇野さんが続ける。

「『医薬品』には明確な定義がありますが、『健康食品』にはありません。おおよそ、“有効性のあるなしに関係なく健康増進に効果があるとして販売されている食品”を指します」

いわゆる「トクホ(特定保健用食品)」や、商品パッケージに《脂肪の吸収をおだやかにします》などと記載できる「保健機能食品」は消費者庁長官の許可や届け出が必要だ。しかし、ドラッグストアやネット通販で購入する健康食品のほとんどは、錠剤やカプセルのような形状をしていても、それらに該当しない、いわば、“一般の食品”。しかし、広い意味では「健康食品」に該当する。

「健康食品だからといって、“健康的なメリット”だけではありません。健康食品の有効性が強ければ、副作用も強く現れることがあるのです」(宇野さん)

 前出の内閣府の調査では、2.3%の人が健康食品によって「体調が悪くなった」という。そのうち保健所へ通報した人はわずか1%。6割の人が「相談・通報しようと思わなかった」と答えているので、実際には相当数の健康被害があるものと想像できる。

 本来は、「副作用」という用語は、医薬品だけに使われるものだ。しかし、ここではわかりやすくするために、健康食品やサプリによる健康被害のことも「副作用」と呼ぶことにした。

 問題は、「副作用」による健康被害は多数起きているにもかかわらず、医薬品には義務付けられている数々のチェック義務が、健康食品についてはまったく課されていないことだろう。

「たとえば米国では、健康食品独自の法律で厳しく品質がチェックされます。医薬品の扱いに近いといえます。しかし、日本の健康食品は、一般の食品の法律が適用されるだけで、品質の第三者チェックが行われません。また、医薬品には副作用や使用上の注意を記した『添付文書』が必ず付けられますが、健康食品には存在しません。つまり、消費者がそのリスクを知ることが難しいのです」(宇野さん)

『「健康食品」のことがよくわかる本』(日本評論社)の著書がある、国立医薬品食品衛生研究所の畝山智香子(うねやま・ちかこ)さんの指摘は厳しい。

「薬で健康被害が起きたら、たとえ市販薬でも医療手当給付などの救済制度が適用されますが、健康食品の場合は手軽に手に入る半面、摂ることに関しては完全に自己責任。注意事項などをパッケージに記載することも義務ではなく、そのあたりも含めて消費者自身が管理しないといけないのです」

◆コラーゲンの場合はどうなるか

 健康食品が起こすかもしれない副作用を、私たちは事前に知ることはできないのだろうか。とはいえ、健康食品を買うたびにいちいちメーカーに問い合わせていたのでは、あまりにも手間がかかる。

 実は、公的機関である「国立健康・栄養研究所」が《「健康食品」の安全性・有効性情報》と題し、世界中の研究論文や文献をデータベース化し、インターネットで公開していることは、ほとんど知られていない。

 たとえば、冒頭の足立さんが「美容」を目的に摂っていたコラーゲンのサプリ。同サイトにはコラーゲンについての有害事例情報や有効性も記載されていた。

 コラーゲンのページを開き、「有効性」の欄から皮膚に関する項目を見ると、6つの実験結果がヒットする。日本国内での実験が4件、海外が2件。そのうち、中国の実験結果では《皮膚の弾力が増加し、肌荒れが減少した》と肯定的な結果が記載されているが、その他は《経皮水分蒸散量、角層水分量、皮膚粘弾性、皮膚画像解析によるシミ、シワ、美容専門家による触診・視診に影響は認められなかった》など、有効性を疑問視する結果が多勢を占めている。

 同様に、コラーゲンの「安全性」についても一覧できる。《コラーゲンは皮疹などのアレルギー症状、頭痛、めまいなどを生じる可能性がある》など論文を引用しているほか、実際にコラーゲンで引き起こされたと考えられる「蕁麻疹様紅斑」が現れたケースなどの被害事例も紹介。冒頭の足立さんは、病院での診察の結果、この症状が出たと考えられている。

 このサイトでは医学の専門用語が使われているが、それほど難解ではないので安心だ。「コラーゲンって本当に効果があるの?」というコラムも掲載されており、こちらは《コラーゲンを経口摂取した場合の「ヒトでの有効性」については現時点で信頼できるデータが十分に見当たりません》などとの記述が並び、一般人にも読みやすい。

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ヒルドイドは全く同じ成分と濃度の市販薬を安く購入できる【市販薬との正しい付き合い方】

セルフメディケーションが進まない日本では、病院で薬を処方してもらいたがる人が多くいます。医療用とまったく同じ成分の薬でさえ、市販薬としては売れない=病院でもらおうとする……というから不思議です。

 その顕著な例が「ヘパリン類似物質クリーム」です。総称名の「ヒルドイド」と言えばピンとくる方も多いのではないでしょうか。昨年、本来の治療目的ではなく、美容目的(化粧下地や美容クリームとして使用)で処方してもらう人が多く、処方量が激増している社会問題としてマスコミに取り上げられ、有名になった薬です。

 ヘパリン類似物質クリームは、本来は皮膚乾燥などの治療に用いられる良い薬ですが、「家族が受診したついで」などと称した不適切な処方が問題視されています。薬ですからもちろん副作用のリスクがあり、内出血を助長する恐れもあるのです。

 そんなヘパリン類似物質クリームは、まったく同じ成分で同じ濃度の薬を市販薬として薬局で買うことができます。しかも、病院で処方してもらうよりも安いのです。それなのに、わざわざ病院でもらおうとするのですから不思議です。

 病院の経営という観点からすればありがたいことではありますが、本来の医療のあるべき姿とは違うように感じます。売り手(医療者)の情報提供不足(セールスの下手さ)なのか努力不足なのか、買い手(患者さん)がそれほど情報を欲していないのか。いずれにせよ、患者さんに対して発信する情報が不十分であることは間違いないといえます。

 自分が気に入ったクリームを市販薬として買うことができる。しかも、病院でもらう(買う)よりも安く手に入る。さらに保険診療を圧迫しない……となれば、薬局で買う人も増えるでしょう。これぞまさに利益率の高いセルフメディケーションといえるのではないでしょうか。

(神崎浩孝/医学博士、薬剤師)
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処方箋なくても「病院で出す薬」買える薬局の使い勝手

「痛み止めのロキソニンから、感冒薬(風邪薬)、アレルギー薬、ステロイド薬、胃腸薬、ビタミン薬、脱毛症などの『医療用医薬品』を処方箋なしで買っていただけます。病院で処方してもらった薬がなくなったけれど、多忙で病院に行けない人などのニーズに応えたい」

 そう話すのは、昨年8月にオープンした薬局「池袋セルフメディケーション」の長澤育弘代表だ。同薬局では入り口上部の看板に〈処方箋なしで医薬品購入〉と掲げる。基本的には病院で診察を受けないと手に入らない「医療用医薬品」を買うことができる。

 東京・池袋駅東口から歩いて5分ほど、古びた小さなビルの1階に店舗がある。ドアを開けるとカウンターがあり、向こう側に薬剤師である長澤氏が座っている。奥にはガラス張りのスペースがあり、薬棚が設置されている。見た目は小さな調剤薬局と変わらない。

 店を訪れた客は、買い求める医薬品名を長澤氏に告げる。使用歴などを聞かれた上で、副作用の説明を受け、問題がなければ、奥の棚から薬が取り出され、購入となる。スムーズに進めば、この間、約10~15分程度だ。

「基本的には患者さんが使ったことのある薬、過去に処方箋を出してもらったことのある薬を売ります。添付文書を提示して注意事項を確認してもらい、口頭で説明してから渡しています。購入者に副作用が生じないように、特に注意しています。これまで副作用の問題が起きたという報告はありません」(長澤氏)

 医薬品は大きく分けて2種類ある。「医療用医薬品」と、ドラッグストアなどで購入できる「一般用医薬品」、いわゆる市販薬だ。医療用医薬品は病院を受診して医師に処方箋を出してもらい、調剤薬局で買うものと認識されている。市販薬に比べて効能が高いが、その分副作用リスクもある。それゆえ医師の診断が必要──というのが一般的な理解だ。

 しかし、実は医療用医薬品には処方箋が必須の薬と、そうではないものがある。

 薬の添付文書をよく見ると、そのことがわかる。例えば血が固まるのを抑える抗凝血薬「ワルファリン錠」の場合、規制区分に「処方箋医薬品」と書かれている。一方、風邪薬として処方される「PL配合顆粒」は医療用医薬品であるものの、規制区分には「処方箋医薬品以外の医薬品」と書かれている。こうした薬は、処方箋なしでも買うことが認められているのだ。

 現在、厚労省が認可している医療用医薬品の品目は1万8000種類ほど。その半数近い7000種類は処方箋が必須ではない医薬品だ。池袋セルフメディケーションで取り扱っているのは約300品目。店頭在庫としては常時約100品目以上を置いている。同店で買える主な医療用医薬品は別掲のリストに示した通りである。

“いつもの薬”をもらいたいだけなのに、病院で長時間待たされ、いざ診察となるとすぐに終わる──そんな体験のある人には、魅力的な選択肢に映るだろう。確認できた限りで全国にこうした「病院の薬」が買える薬局は6店。北海道で営業する「かすみ園薬局」の薬剤師・佐藤州広氏がいう。

「薬が欲しい時にすぐ手に入れられる薬局があれば早期に治療ができる。患者にとってメリットのある店舗にしたいと考えて始めた。なんとなく体の不調を訴えて来店した人など、病院の診察が必要そうな人には診察を受けてもらうなど、注意しながら運営しています」

高血圧や糖尿病の治療薬、向精神薬、抗生物質、ED治療薬などは「処方箋医薬品」にあたるので販売品目に含まれない。ただ、こうした業態の薬局が複数登場してきた背景には、利用者が既存の医療機関・調剤薬局に対して抱く“不信”があるのではないか。医療経済ジャーナリストの室井一辰氏が解説する。

「病院や調剤薬局で、かたちばかりに思える短時間の診察や説明を受けることに対して、“意味なんてないんじゃないか”という感覚が消費者側に生まれているのだと思います。消費者だって“受診せずに薬を買っても大丈夫だろうか”という不安があれば、病院に行きます。そうした消費者の感覚に応える薬局が出てきたということでしょう」

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医師がのまない総合感冒薬、PL配合顆粒は注意が必要

 外を歩くのにマスクとポケットティッシュが手離せない季節がやってきた。花粉症は今や4人に1人が苦しむとされる国民病だ。特に今年の飛散量は前年比2.7倍で、過去最大規模になると予測されている。

 鼻水を止めたい、目のかゆみをなんとかしたいとドラッグストアへ駆け込み、“応急処置”としてCMで見た抗アレルギー薬や、安価で手に入る点鼻薬を購入したという人もいるのではないだろうか。しかし、新潟大学名誉教授の岡田正彦医師はそんな行動に“待った”をかける。

「市販の安い点鼻薬を長期的に使い続けると、かえって症状が悪化する場合があります。アレルギーの内服薬も同じで、なかには眠気をもよおしたり、緑内障を悪化させたりするなど、使い方が難しいものもある。例えばクロルフェニラミンマレイン酸塩やクレマスチンフマル酸塩が含まれる薬がそれに当たります」

 全国のドラッグストアで販売されている薬にも、これらの成分は含まれている。アレルギー薬を使用する際は、医師や薬剤師に相談して、慎重に購入した方がよさそうだ。

 もちろん、現在流通している医薬品は、すべて国が定めた一定の安全基準を満たしている。使用上の注意をよく読み、用法用量を守れば、重篤な副作用を起こす可能性は非常に低い。しかし、その中でも専門家である医師たちが「私はのまない」と遠ざける薬がある。

◆総合感冒薬には「自分の症状に関係のない成分」も

 複数の医師が「できれば避けたい」と回答したのが、頭痛や発熱、のどの痛みなど風邪の諸症状に効果があるとされる総合感冒薬だ。

「さまざまな症状に効くということは、さまざまな『有効成分』が含まれているということです。たしかに、風邪をひいて何をのめばいいかわからない人にとってみれば、選びやすく、ありがたいかもしれません。ただし、症状とは無関係の成分も一緒に体に入れることは心配です」(岡田さん)

 症状もないのに、不必要な薬をのみたい人は、たしかにいないだろう。

「KISHI CLINICA FEMINA」院長の岸郁子さんが指摘する。

「成分が多ければ多いほど、自分の体質に合わない成分が入っていてアレルギー反応を起こす可能性が高まります。また、他の薬と併用して副作用が出ないか、慎重にならざるを得ません」

 都内の総合病院で内科医として勤務する医師は「なかでも『PL配合顆粒』は注意が必要」と言う。

「『PL配合顆粒』に代表される“非ピリン系”と呼ばれている総合感冒薬はのみ方が難しい。アレルギー反応などの副作用が強く、稀ですが視力低下など、重篤な症状を引き起こすことがあるからです。鼻水などの症状を抑える成分である『抗ヒスタミン』を前立腺肥大症を有する患者が服用したことで、尿が出なくなってしまったケースもありました」

 風邪で発熱した際、薬と併用されることの多い「冷却ジェルシート」や「ポビドンヨードが配合されたうがい薬」は使わないと言うのは、東邦大学病院婦人科の高橋怜奈医師だ。

「メントールやハッカ油が配合されているため『冷却ジェルシート』をはれば清涼感があって気持ちがいいものの、解熱効果のある成分は入っていません。そのうえ、おでこには細い毛細血管しか通っていないため、そこにはっても医学的な解熱効果は期待できない。冷却効果に関しては、首の太い血管に氷や保冷剤を当てる方が有効でしょう」

「ポビドンヨードが配合されたうがい薬」は殺菌作用が強い。ゆえに、状況によって症状を悪化させる可能性もある。

「予防のために使うことは有効なのですが、特に風邪でのどが痛くなってから使うと、ポビドンヨードが炎症したのどの細胞を傷めてさらに悪化することも。周りの医師たちもまず使っていません」(高橋さん)

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薬の「のみ合わせNG」 コレストロール薬&トクホ飲料の懸念

日本には「NGな食べ合わせ」の言い伝えが多数存在する。うなぎ&梅干しや、天ぷら&スイカなどが有名なところだろう。だが、科学的にこれらが本当に体に不調をもたらすというわけでは必ずしもない。しかしながら、最新研究でわかった薬との「NG食べ合わせ」、「NGのみ合わせ」は存在するのだという。

◆コレステロール薬×トクホ飲料

 高脂血症の患者が、血液中のコレステロール値を低くするために服用する『スタチン』。これをトクホ飲料と一緒にのむのは危険だと『薬が毒に変わる危ない食べ合わせ』の著者で医師の柳川明さんは指摘する。 「トクホ飲料にもコレステロール値を下げる成分が多く含まれており、スタチンと併用すると急激に数値を下げてしまう可能性があります」

◆骨粗しょう症の薬×牛乳

 加齢とともに骨が弱くなり、骨折などをしやすくなる骨粗しょう症は、特に女性にリスクが高い病気の1つだ。骨粗しょう症の薬とカルシウムの多い牛乳を一緒にのめば効果が倍増しそうだが、実は逆。

「骨粗しょう症の治療に使われる薬は、牛乳と相性の悪いものが多い。例えば『ビスフォスフォネート製剤』とよばれる薬は、服用後30分以内にカルシウム分の多いものを食べたり飲んだりすると、薬の成分とカルシウムがくっついて分子量が増えすぎてしまい、薬が体に吸収されにくくなるのです」(柳川さん)

 効果が見込めないのはまだしも、副作用が生じる可能性のある薬も存在する。

「『活性型ビタミンD3製剤』はさらに注意が必要です。牛乳と一緒にのむと血液中のカルシウムが増えすぎて、高カルシウム血症になる危険性がある。その結果、疲れやすくなる、食欲が低下するなどの症状に加えて、不整脈が起きる、動脈硬化のリスクが高まるといった副作用も懸念されます」(柳川さん)

 いずれにせよ、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどを食べたり飲んだりするのは、1時間以上間隔をあけるようにするのが賢明だ。


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市販薬でも「お薬手帳」に記載を 医療ミス防ぎ患者を守る

【市販薬との正しい付き合い方】

 OTC医薬品やスイッチOTC医薬品の中でも身近な「解熱鎮痛薬」には、「商品名が同じでも成分が異なる」ことがあります。これは薬を選ぶ患者さんだけでなく、医療者側も困惑させます。OTC医薬品を飲んでいる患者さんの治療にあたる際、重篤な事故につながる可能性があるからです。急性期病院に入院する患者さんの目的は大半が手術です。その際、患者さんが飲んでいると手術ができない薬があります。手術前に「休薬」が必要なものがあるのです。

 例えば、抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)は出血リスクが高くなるため術前に休薬しなくてはなりません。医療用医薬品である「バファリン配合錠A81」(アスピリン配合錠)はこれに該当しますが、市販薬=OTCのバファリンはいくつも種類があり、同じバファリンでも該当するものとしないものがあります。

「バファリンA」の有効成分はアスピリンなので該当しますが、「バファリンEX」はロキソプロフェン、「バファリンルナJ」はアセトアミノフェンで該当しないのです。つまり、バファリンを飲んでいる患者さんが手術を受ける場合、「どんな種類をいつから飲んでいるのか」をきちんと医療者に伝えなければ、手術を延期せざるを得なくなったり、リスクの高い状態で手術をしなくてはならなくなってしまい、患者さんに不利益が生じてしまうのです。

 そうしたリスク回避の方法として、OTCであっても、すべてお薬手帳に記載することをおすすめします。薬の商品名やいつから飲んでいるかなどを記載したお薬手帳を医療者に見せることによって、正しい情報共有ができるのです。これは医療者側のミスを防ぎ、患者さん自身を守ることにつながります。

 病院を受診する際、とりわけ手術、抜歯、検査を受ける前は、飲んでいる薬について十分な情報共有を行うことが必須です。

(神崎浩孝/医学博士、薬剤師)

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カフェインって身体にいいの?悪いの?結局どっちなの?

最近、「カフェインフリー」とか「カフェインゼロ」とか書いてある飲み物をよく見かけますよね。確かにカフェインはあんまりよくないとも聞きますが、いっぽうでカフェインを含んでいる緑茶やコーヒーは身体にいい、という話もあります。

カフェインは気になるけど緑茶やコーヒーは飲みたい!でも飲んでいいのか悪いのかよくわからない!…という人のために、今日はカフェインとのつき合い方についてお話しましょう。

◆いちばん怖いのは「カフェイン依存症」

そもそもどうしてカフェインは身体によくない、といわれているんでしょう?「胃を荒らす効果がある」「貧血の原因につながる」など、いろいろな要因がありますが、大きな理由のひとつが「知らないうちに『カフェイン依存症』になってしまう」ということです。

カフェイン依存症とは、カフェインに対して脳に耐性ができてしまい、カフェインを摂らないと注意力が低下したり、イライラ感や不安感が抑えられなくなってしまったりする症状です。1日に5杯以上飲んでいるという人は、量を減らす努力をしたほうがいいかもしれません。
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◆でも、あきらめるのはもったいない!

とはいえ、カフェインにはメリットがあるのも事実。たとえば「集中力が高まる」「筋肉疲労を回復させる」「脳卒中のリスクを減らせる」「ダイエットに効果的」などの働きが知られています。おまけにカフェインを含む飲み物にはこれ以外にも多くの有効性があります。

たとえば緑茶なら

・認知症予防に役立つ
・ビタミンやミネラル補給をしてくれる
・悪玉コレステロールを減らす
・ダイエットや美肌作りに効果的

コーヒーなら

・糖尿病予防にいい
・体内の活性酸素を取り除く
・脂肪肝を防げる
・ダイエットに効果的

これらはカフェイン以外の成分による効果ですが、「カフェインが嫌だからコーヒーも緑茶もやめよう」となると、上に書いたようなメリットもあきらめなければいけない、ということになります。それはそれでちょっともったいないですよね…。

◆「適度な量」なら毎日飲んでも大丈夫

じゃあ結局、緑茶やコーヒーは飲んでいいの?悪いの?どっちなの?というのが気になるところですが、「適度な量なら飲んでかまわない」というのが正解です。むしろ、飲まずに我慢するのはよくありません。

では、「適度な量」ってどれくらいなんでしょう? 現在のところ「1日に2~3杯までならOK」といわれています。

ちなみに日本では、悪影響を与える可能性のあるカフェイン摂取量の数値は決められていませんが、カナダでは400mg、オーストラリア・ニュージーランドでは210mgというように、わかりやすい数字を設定している国もあります。

1杯あたり140mlとした場合のカフェイン量の目安は、コーヒーなら56mg、煎茶・ほうじ茶・ウーロン茶は28mg、紅茶は意外に多くて75mg程度。アジ ア人はカフェインの代謝能力はやや低いともいわれていますから、やはり「1日に2~3杯まで」を目安にしたほうがよさそうです。
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◆「妊娠中は絶対ダメ」っていわれてるけど…

妊婦さんのなかには「お茶は1滴も飲まない!」という人もいますよね。妊娠中のママにお茶類がよくないといわれているのは、胎盤を通じて代謝能力のない赤ちゃんに高濃度のカフェインが与えられてしまうからです。

ただしこれも、過剰に摂取した場合の話。「1日300mgまでなら悪影響はない」「適度な量ならむしろいい効果がある」という説もあるので、妊娠中でも1日に2~3杯までならOK、と考えていいでしょう。

ただし、ココアや清涼飲料水など、コーヒーや緑茶以外にもカフェインが含まれた飲み物はたくさんあるので、そのあたりはよく注意したいものです。


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「OTC医薬品」は同じ名前の薬でも同じ成分とは限らない

 OTC医薬品は誰でも薬局やドラッグストアで買うことができます。まさに「セルフ」メディケーションですが、言い換えれば「自己責任」ということです。つまり、きちんと症状に合った薬にたどりつくためには、自分で知識や情報を入手するか、または薬剤師に相談するか、またはその両方ということになります。

 症状に合ったOTC医薬品を選ぶために、覚えておくべき知識があります。「同じ名前の薬だからといって、同じ成分とは限らない」ということです。少し知識がある人なら、「スイッチOTC医薬品」=「医療用医薬品からOTC医薬品へと変わった薬」=「医療用と同じ成分」と考えてしまいがちです。しかし、これも誤りな場合があります。

 たとえば、医療用の「ロキソニン」(ロキソプロフェン)は、解熱鎮痛薬としておなじみの薬でしょう。ロキソニンはスイッチOTC医薬品なのでドラッグストアでも売られていますが、OTCのロキソニンには、「ロキソニンS」「ロキソニンSプラス」「ロキソニンSプレミアム」といった種類があります。

 主成分であるロキソプロフェンに、胃粘膜保護作用成分の「メタケイ酸アルミン酸マグネシウム」を加えたのがロキソニンSプラス、さらに鎮静成分の「アリルイソプロピルアセチル尿素」を配合したものがロキソニンSプレミアムです。つまり、同じロキソニンでも医療用は単剤ですが、OTCではいくつかの成分を加えた合剤の場合もあるのです。

 もちろん、自分の症状に合った必要な成分であれば問題ないですが、鎮静作用のある薬を飲むと眠気が出て運転や仕事中は向かないでしょう。いわば、余計な成分をとってしまう可能性があるのです。

 OTC医薬品を選ぶ際は、「同じ名前でも、まったく同じ薬とは限らない」と認識して、自分に必要な成分だけを見極めて服用する必要があるのです。

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手術後の痛み止め 予防で飲むと副作用で腸閉塞になる事例も

 医療機関を受診した際、医師から「念のため痛み止めを出しておきます」と言われるケースが多いが、やはり飲んだほうが良いのか、それとも飲まなくても良いのか。『長生きするのはどっち?』の著者で秋津医院院長の秋津壽男氏(内科医)がいう。

「痛みが出始めたら我慢せずに痛み止めを飲んだほうが良いですが、『痛みが出る前に予防として飲むこと』はやってはいけません。

 例えば、非ステロイド系消炎鎮痛薬は、胃の粘膜を荒らしたり、腎臓の働きを低下させるなどの副作用が報告されています。日本ではメジャーな薬であり確かに鎮痛効果は大きいのですが、副作用が重症化して腸閉塞にいたるケースも報告されている。特に高血圧や心臓の病気がある患者は、安易な服用を控えるべきです」

「あんな治療を受けなければ」「違う医者にかかっていたら」──病気になると人はさまざまな選択を強いられる。もし主治医の治療法に疑問が生じたら、「別の医師」に「別の意見」を求める。それが「セカンドオピニオン」である。医療経済ジャーナリストの室井一辰氏はこう指摘する。

「日本人は"主治医に嫌われたらどうしよう"と治療法に疑問があってもセカンドオピニオンを回避する傾向がありますが、これは患者の当然の権利であり、安心できる治療を選ぶうえでも必要なステップです。だから主治医に遠慮することなく、セカンドオピニオンを取るべきでしょう」

ただし、「セカンドオピニオン=主治医を代える」ではない。

「基本的にセカンドオピニオンの役割は"主治医の診断の補完"です。別の医師の見解を聞いたうえで主治医の意見に納得できれば、主治医のもとで治療を再開すればいい。 もちろん、セカンドオピニオンを受け入れて主治医を代えるという判断もあります。大切なのは、患者が納得できる治療を受けられることです」(室井氏)
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体と医療費に優しい「スイッチOTC医薬品」使用2つの注意点

【市販薬との正しい付き合い方】第2回

 セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)は、2017年1月1日以降に「スイッチOTC医薬品」(要指導医薬品および一般用医薬品のうち、医療用から転用された医薬品)を購入した際、その購入費用について所得控除を受けることができるものです。

 具体的には、スイッチOTC医薬品の購入金額が1万2000円を超えた分に対して総所得金額から控除が受けられます。これは、健康の維持増進と疾病の予防のために、セルフメディケーションを推進するための施策の一環です。

 スイッチOTC医薬品は、今年11月19日時点で成分が73種類、品目数は1708あります。医療用医薬品は約2万品目なので十分ではないかもしれませんが、比較的安全に使用できて、なおかつ健康の維持増進や疾病の予防に効果があるものが選抜され、スイッチOTCとして市販されているのです。

 とはいえ、もともと医療用だった薬ですから、それなりに注意を払って使用する必要があります。スイッチOTC医薬品の使用に関して注意すべき点は2つあります。

①薬の選択は薬剤師とよく相談する(症状に合った薬を見極める必要があり、医療用医薬品と同じ商品名でも成分が異なる場合がある)。

②適正な期間で使用しても症状が改善されない、または悪化する場合には受診し、医師に相談する(長期間使うことで、病気の発見が遅れることがあり、精密な検査が必要な病気が隠れている場合もある)。

 以上の2点に注意しなながら、スイッチOTC医薬品を上手に使うことは、病気の予防や健康につながるだけでなく、節税や医療費の削減にもつながります。セルフメディケーションは体にもフトコロにも優しいといえるでしょう。

(神崎浩孝/医学博士、薬剤師)

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新たな問題が続出 うつ病の薬はどうすればやめられるのか

 精神疾患において、日本は「多剤併用」が著しいといわれる。多剤併用とは、多種類の薬が処方されていること。「はるの・こころみクリニック」(東京・阿佐谷)院長で、杏林大学名誉教授の田島治医師に聞いた。

「多剤併用は日本だけではありません。世界的に見られる傾向です」

 田島院長は長年、杏林大学でうつ病など精神疾患の薬物療法について研究。抗うつ薬の副作用研究の権威だ。

 その田島院長が近年感じているのは、「うつ病が治らない病気になっている」ということだ。

「一般的に、うつ病を発症しても2年以内で回復し、症状が長引くのは1~2割です。ところが、真面目にきちんと薬を飲んでも、回復しない人が増えています」

 日本のうつ病患者は1984年で約10万人だったが、2014年には112万人。その中には、ストレス、性格、発達などが関係する「非典型的で薬が効きづらいうつ病」が多く含まれる。


 これらのうつ病は、薬とともに心理的アプローチも必要だが、一部の精神科医を除き、医師は「良くならないから」と薬をどんどん出してきた。専門医以外が処方しやすい薬が登場したのも一因だ。

 長年うつ病で療養していると、体力や気力が落ち、精神的に弱くなり、よりうつ病から回復しづらくなる。

「良くならないうつ病について研究しているうちに、最終的には薬をやめられるはずの人も不必要な薬を飲み続けていることが分かってきました。そこで不必要な薬を整理し、最終的には医者や薬と縁を切る『引く治療』を目標に掲げたクリニックを始めたのです」

■医師が“教科書通り”にやっても失敗

 減薬について、教科書的には「25%を超えないで減らす」「1~2週間以上かけて減らす」としているが、田島院長は病状に合わせて、長い時間をかけて減らしていく。10年以上薬を飲んでいる患者も多く、減薬にも年単位の時間がかかる。

「どの薬も離脱症状が出るので、患者さんにはそれを説明します。特に睡眠薬や抗不安薬は減薬が難しい。離脱症状には典型的なものとそうでないものがありますが、典型的な離脱症状だけでも1カ月、1カ月半と続きます」

 あまりに離脱症状がひどければ、いったん薬の量を戻すこともある。最後の1錠をやめるのに1年以上かかった、というケースは少なくない。

 田島院長が問題視しているのは、減薬の失敗だ。多剤併用の一方で、今は“減薬ブーム”。薬は「出す」より「引く」方がはるかに難しく、その経験値が圧倒的に不足している医師が大半だ。自己判断で勝手に薬をやめてしまう患者もいる。

「減薬のタイミングを間違えている、あるいはスピードが速すぎると、離脱後症候群と呼ばれる状態となる。減薬の失敗で寝たきりや自殺未遂に至る患者さんも珍しくありません」

 減薬の失敗による不調が薬をやめて何年経っても消えないこともある。

「薬は必要な時には飲まなくてはならない。しかし、やめられる」と田島院長。もし減薬を考えるなら、その方法に長けた精神科医を受診すべきだ。

■ベンゾジアゼピン系

 離脱症状がひどく、減薬が難しい薬としてベンゾジアゼピン系が挙げられる。日本は海外に比べて処方が多いとの指摘もあるが、「抗不安薬は規制の厳しい欧米でも実際は多く、長期使用も多い。減薬が難しいのはベンゾジアゼピン系に限ったことではありませんが、特に難しい」(田島院長)。

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抗うつ薬は「性機能障害」も「持続性勃起」も引き起こす/クスリと正しく付き合う

 今回は男性が気になる性機能に関する副作用を紹介しましょう。「性機能障害(性欲低下)」と「持続性勃起」です。

 性機能障害は、「抗うつ薬」で起こる副作用です。中でも、「選択的セロトニン再取り込み阻害薬」(SSRI)や「セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬」(SNRI)で起きやすいとされています。

 中でも、SNRIのひとつ「サインバルタ」(デュロキセチン)という薬は、うつ症状だけでなく「痛み」(糖尿病性神経症、慢性腰痛、変形性関節症など)に対しても使われるようになり、使用患者数が増えています。そのためこれまで以上に性機能障害の副作用を経験する患者さんが増えることが予想されます。

■同じ抗うつ薬で相反する副作用も
持続性勃起を起こす薬としては「レスリン」(トラゾドン)が挙げられます。不思議なことにレスリンもうつ症状に用いる薬で、その副作用は他の抗うつ薬による性機能障害の治療に用いられるケースがあります。相反する副作用を利用した性機能障害の治療法といえるでしょう。

 性機能障害の治療には、他にED治療薬も用いられます。基本的に性機能障害も持続性勃起も一過性の症状なので、薬を中止することによって改善します。ですから、薬を中止しても改善しない時は副作用の後遺症を疑うのではなく、他の原因を考えるべきであるといえます。

 性機能に関する副作用は恥ずかしくて言い出しづらいものです。診察時になかなか伝えることができずにガマンされている患者も多いと思います。しかし、パートナーとの関係にも影響があることですので、そのまま放置していると想像以上に大きな悩みになる場合もあります。

 対処法はありますので、恥ずかしがることなく医師や薬剤師に相談しましょう。

神崎浩孝 医学博士、薬剤師
1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

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副作用を知りコントロールすることで薬の本来の効果を発揮/クスリと正しく付き合う

 薬に何らかの効果があるということは、逆に副作用もあるということです。そうした副作用を取り上げて説明しているのは、決して患者さんの恐怖感をあおろうというわけではなく、副作用について、きちんと知ることで安心してもらったり、対処方法を知ってもらいたいと考えているからです。

 副作用への対処法は、「予防」と「重症化を防ぐ」という2点です。予防法はありふれたことですが、「用法用量を必ず守る」ことと、「過去の副作用既往歴を受診時に必ず医師・薬剤師に伝える」ことです。細かいことであっても、情報共有は予防のために重要なのです。

 重症化を防ぐには、早期発見が大切になります。初期症状を見逃さず、できるだけ早く薬(副作用の被疑薬)を中止することで重症化を防ぎます。そのためには、起こりやすい副作用とその初期症状がどのようなものであるかを知っておく必要があるのです。

 副作用を必要以上に恐れて薬を使わなくなるというのは本末転倒です。飲んでいる薬のリスクと対処法を知っておけば、副作用を未然に防いだり、重症化を防ぐことができます。それによって薬を正しく使うことができるのです。

 副作用には、軽いものから重篤なものまでさまざまです。また、可逆的な(治る)ものから、不可逆的な(治らない)ものまであり、中には性別特有の薬とその副作用があることも紹介してきました。つまり、副作用は多岐にわたり、その発現頻度もさまざまなのです。すべてを知って、すべてに対処するというのは現実的には難しいかもしれません。しかし、少なくとも自分が飲んでいる薬、これから飲もうとする薬の副作用については知っておいた方がよいでしょう。

 副作用をしっかりコントロールすることが、薬の本来の効果を発揮させることにつながるのです。

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心筋梗塞、脳梗塞、高血圧、糖尿病 薬や治療法の本当の実力

自分で薬や治療法の「本当の実力」を知るための指標「NNT(Number Needed to Treat=治療必要数)と呼ばれる数値が注目を集めている。

 NNTは、「薬や手術の臨床試験の結果を用いて、“1人の病気の発症や死亡を防ぐのに、何人がその治療を受ける必要があったか”を表わす数字」のこと。その逆の数値である「NNH(有害必要数=その治療法で「何人に1人の割合で副作用が出るか」を表わす)も存在する。

 今回、本誌は医療経済ジャーナリストの室井一辰氏の協力のもと、「the NNT」に加え、国際論文データベース「NCBI Pubmed」から、NNTが記載されている論文を抽出して分析。心筋梗塞、脳梗塞、高血圧、糖尿病に関する「命が助かる確率」を公開する(以下、NNTは「○」、NNHは「×」として表記)。

【心筋梗塞 心臓バイパス手術】
○25人に1人は死亡を回避。10~14人に1人は死に至らない(非致死性)心筋梗塞を避けられる。
×83人に1人は死亡。100人に1人は脳卒中を発症し、43人に1人は腎不全を起こす。3~5人に1人は認知機能が低下する。

 心筋梗塞を防ぐために有効だとされている手術。NNHのリスクが高い印象を受けるが、室井氏は、「心筋梗塞を起こすほど心臓の状態が悪い人にとっては、25分の1の確率で死を免れられるのは大きな希望です。手術の意義は決して小さくない」と評価する。

【脳梗塞 アスピリンなどの抗血小板療法】
○79人に1人は死亡を回避。143人に1人は脳卒中の再発を防げる。
×245人に1人は胃腸などに大量出血を起こす可能性があり、574人に1人は脳出血を起こす。

 アスピリンは血液の凝固を防ぐ効果があり、脳梗塞を発症した経験のある患者などによく使われる薬だ。

「デメリットは無視できないが、致死率の高い疾病だけに、79人に1人の確率で死を遠ざけられるなら試す価値はある」(室井氏)

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現役医師に聞いた「患者には出すけど、医者が飲まないクスリ」がおかしすぎる

ある患者さんから週刊現代で読んだ話として「医者が自分では飲まないクスリを患者さんには出すんですか?」との質問を受けて週刊現代関連のサイトを検索しました。すると「現役医師20人に聞いた『患者には出すけど、医者が飲まないクスリ』 糖尿病 高血圧 花粉症 インフルエンザ完全保存版一覧表」が見つかりました。

1:風邪薬で死にそうになった医師の話

2:痛風の薬で肝機能障害を起こして痛い目にあった医師の話

3:胃薬を飲んでも胃もたれは治らないと胃酸過多は治らないと語る医師の話

などの話を現役医師がしたことになっています。本当にこんな話を週刊現代の記者さんに話したんでしょうか? 常識的な医学知識を持っていたら普通ならありえない話なんで、医師の話を面白おかしく記者さんがアレンジしたんですよね!?

じゃないとこんな勉強不足の医師が日本で診療していることになってしまいます。なんで上記の3つの話はまともな医師ならありえないのか一つずつ説明していきます。

この記事に現役医師が自分では避けている薬を患者さんには処方している、との驚きの事実が記載されています。

これらの記事の内容が本当に医師が言ったならかなり怖いです。

■風邪薬のPLの一番有名な副作用は「眠気」なんですけど

風邪薬で死にそうになった医師の話は、研修医時代に風邪気味で「PL顆粒」を飲んで、車で帰宅途中に急激な眠気に襲われて危うく居眠り運転をしそうになったので「風邪薬で死にそうになった」という内容です。これって医師の常識としてありえません。

「PL顆粒の鼻水を抑える作用は『プロメタジン』であり、抗ヒスタミン薬なんで眠気が来て当たり前」

これを知らない医師は少なくとも見渡すかぎりいません。添付文書に副作用として起こる「眠気」は記載されています。さらに眠気を起こすことがあるので車の運転はさせないように十分に注意することまでご丁寧に書かれています。
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現役医師が教える、実は安易に処方したくない薬!?

◆医師が安易に抗生剤を出したくない5つの理由

患者さんが「抗生剤がほしい」と言っても、抗生剤を出すのを渋る医師に遭遇することも少なくはないでしょう。医師が抗生剤を安易に処方しないのには理由があるのです。ここでは「安易に抗生剤を処方したくない5つの理由」を、わかりやすく解説したいと思います。
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◆1. 抗生剤の「効果」が乏しい……ウイルスに効果なし

医師が抗生剤を出したがらない理由として、細菌感染でなければ「効果が乏しい」、言い換えると、「出しても意味がない」と考えていることが挙げられます。

例えば、風邪のほとんどはウイルスによる上気道感染です。ウイルスに抗生剤は効きません。ノロウイルスによる急性胃腸炎に関しても、抗生剤は効果がありません。風邪に対しての二次細菌感染予防のための抗生剤投与も無効であることがわかっています。中耳炎や気管支炎、肺炎など細菌感染を併発したときには抗生剤は効果があります。

日本ではまだ一部の方に「風邪は抗生剤で治るもの」といった間違った認識があります。海外、特に欧米ではウイルス性風邪に抗生剤を処方しないことが常識となっています。欧米では風邪で医療機関を受診しても、熱さまし程度しか出してもらえないところが多いでしょう。
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◆2. 抗生剤乱用による「耐性菌」……治療が難渋するリスクも

抗生剤をむやみに使用すると、菌が抗生剤に対する「耐性」をつけ、「耐性菌」ができてしまうリスクがあります。MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)という菌を耳にしたことがありませんか? MRSAは、抗生剤の過剰な使用により菌の性質をどんどん変化させるため、抗生剤に対して抵抗力を持ってしまいます。この菌に効く薬は限られており、またその薬に対しても耐性を持つ菌ができてしまうと治療に難渋します。

胃潰瘍や胃がんの原因とされるヘリコバクター・ピロリ菌も近年除菌成功率が低下しています。原因は、抗生剤の乱用で耐性菌が増加していることが考えられています。薬剤耐性菌については、厚生労働省も「薬剤耐性(AMR)対策について」などで患者さんサイドに対しても注意を促しています。

◆3. 抗生剤による「副作用」……肝臓や腎臓など、身体に負担

抗生剤は肝臓や腎臓で代謝されるため、肝臓や腎臓に負担をかけることがあります。それにより、肝機能や腎機能が低下する可能性があります。また、抗生剤投与によりアレルギーが起こる可能性もあります。ごく稀ですが、スティーブンス・ジョンソン症候群(皮膚粘膜眼症候群)という発熱、皮膚炎、眼の充血などをきたし失明や死亡することもある重篤な病気を引き起こすことが知られています。
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◆4.「腸内細菌」のバランスを崩してしまう……別疾患リスクも

抗生剤を飲んで下痢したことがあるという人も少なくないと思います。抗生剤は菌を攻撃するので、腸内の善玉菌も攻撃を受けます。抗生剤を使用すると、腸内フローラ(腸内細菌叢)が崩壊して下痢を起こしやすい状態になります。腸内細菌が安定していない幼少期の抗生剤投与が潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患の発症率を上げているという報告もあります。

抗生剤により腸内細菌のバランスが崩れると、腸内のクロストリジウム・ディフィシル菌が勢力を伸ばすこともあります。そうなると増殖したこの菌が産生する毒素により、クロストリジウム・ディフィシル腸炎を発症します。この腸炎は通常の薬では治りにくく、治療に難渋することが少なくありません。
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◆5.「保険適応」による処方ではなく、違法になる恐れ

抗生剤などの薬を処方するには、医療機関は病名を書いて「国民健康保険」や「社会保険」に請求する必要があります。抗生剤などの薬にはそれぞれ「保険適応」というのが決められており、通常抗生剤を使用するには、「気管支炎」や「肺炎」などの病名が必要です。つまり、「風邪症候群」や「上気道炎」で抗生剤を使用することはそもそもできないのです。そのため、いわゆる「風邪」で強く処方を希望された場合、「気管支炎」など抗生剤に適した病名をつけなければならない……ということになります。

しかし、「診察した診断名」と「請求する診断名」が異なるのは本来違法とされています。保険組合の審査によって適正使用と認められない場合は、医療機関側の全額負担ということになることもあります。 以上のような理由より、患者さんからの要望があっても安易に抗生剤を処方しない医師も多いのです。

抗生剤を処方することは医療側の利益になり、患者サイドの満足度も上がるためこれまで比較的安易に処方されることが多かったことが実情かもしれませんが、抗生剤は適正に使用しないと様々な副作用やリスクがある両刃の剣ということは、頭に入れておく必要があるでしょう。
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今村 甲彦(医師)
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専門医に聞け! Q&A 薬の服用の仕方

 Q:高血圧と高尿酸血症の薬を服用しています。水を用意するのが面倒で、お茶やコーヒー、清涼飲料水などで飲むことがあります。時には、水なしで服用することもあります。こういう服用の仕方はよくないでしょうか。(38歳・居酒屋店長)

 A:薬を水なしで服用したり、あるいは水で服用しても、水の量が少ないと薬が食道に引っかかってしまうことがあります。また、粉薬だと少量の水でも溶けますが、カプセルの場合、食道にくっつくと、そこで溶け出してしまいます。 飲み薬は、水か湯冷まし(白湯)で飲むのが原則で、それによって体の中で効果がでるように設計されているのです。それ以外の飲み物と一緒に飲んだ場合、どんな弊害が起こるか分かりません。

●アルコールは厳禁
 お酒で飲むと、アルコールも薬も化学物質なので、体内で化学反応が促されます。その結果、通常の倍以上のスピードで薬が効き始めるし、時には予期せぬことが起こりかねません。とくに、睡眠薬は要注意です。作用が強まって効果が増幅され、意識朦朧となるし、肝機能に障害を起こす心配もあります。お茶やコーヒー、紅茶などはカフェインが含まれています。薬もカフェインが入っているものがあるため、カフェインの摂りすぎになる恐れがあります。清涼飲料水に関しては、果汁入りのジュースはほとんどが酸性飲料です。薬を酸性飲料と一緒に飲むと、薬のpHが変わってしまい、薬の性質も変化し、効果も減殺されます。

 スポーツドリンクは、薬の吸収速度を加速してしまうので、水代わりに使用することはお勧めできません。ミネラルウオーターも、水道水とは違い、ミネラルが豊富に含まれています。そのため、ミネラルと薬が化学反応を起こし、薬の効果が薄れてしまうことがあるのです。健康ドリンクには微量とはいえアルコールも含まれているので、これで薬を飲むのもタブーです。薬は水や白湯で飲むという原則を守り、余計なことは考えないのが賢明です。ご質問の方は、もう少し、真面目に服用してもらいたいと思います。

中原英臣氏(山野医療専門学校副校長)
東京慈恵会医科大学卒業。山梨医科大学助教授、新渡戸文化短期大学学長等を歴任。専門はウイルス学、衛生学。テレビ出演も多く、幅広い知識、深い見解を駆使した分かりやすい解説が好評。


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ビタミン・ミネラルの過剰摂取が危険なワケ

 よく「ビタミンは身体にいいから積極的に野菜などから摂りましょう」などといわれますが、実は摂れるだけ摂ればいいというわけでもないようなんです。

 日本サプリメント評議会評議委員の則岡孝子さんの著書「知らないと危ない 栄養学 最新の話」(河出書房新社刊)によると、多く摂り過ぎると危険なビタミンがあるのだとか。それは、ビタミンAとビタミンD。油に溶ける「脂溶性」ビタミンです。摂り過ぎると肝臓などの臓器に蓄積されて、過剰症を引き起こす原因となるそう。一方、水溶性ビタミンであるビタミンBとビタミンCは、尿と共に排出されるので問題は起こりにくいとされています。

 また、国立循環器病研究センターによると、ミネラルの過剰摂取も障害を招くことがあるのだとか。例えば、カルシウムの摂り過ぎがそれに当たるようです。長寿科学振興財団の健康長寿ネットによると、高カルシウム血症、鉄や亜鉛の吸収障害、便秘などが起こる可能性もあるのだそうですよ。

これら摂り過ぎるとよくないビタミンやミネラルは、不足しがちな栄養素でもあります。なので、食事では足りないからと、摂取しやすいサプリメントに頼りがち。これが過剰摂取につながるため、とくにサプリメントの摂取では十分注意したいですね。

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中性脂肪を抑え、血液をサラサラにする【DHA】とは

魚に多く含まれるDHA。健康効果が高いことで知られていますが、具体的にはどのような効果があるのでしょうか?

●DHAとは?

DHAは主に魚の脂肪に多く含まれる必須脂肪酸で、正式名称をドコサ・ヘキサエノイック・アシッド(ドコサヘキサエン酸)と言います。DHAはオメガ3に分類される脂肪酸で、細胞を正しく機能させるために必要な物質です。近年は食の欧米化が進み、一昔前のように魚を食べる機会が減少傾向にありますが、これが現代病とも呼ばれる生活習慣病の増加に繋がっているのではないかと言われています。

その証拠に、積極的に魚を食べる人とそうでない人では、死亡率が変わってくるとの研究報告もあります。厚生労働省による摂取基準では、DHA+EPAを1000mg/日以上摂ることが望ましいとされています。

●中性脂肪を抑え血液をサラサラにするDHA

DHAには赤血球などの血液中の成分を柔らかくし、血管内に流れる血液の通りをスムーズにする働きがあります。つまり、血液をサラサラにする作用があるということです。また、動脈硬化の原因にもなる悪玉コレステロールの増加を抑え、血管のつまりを予防する働きもあります。さらに、肝臓で中性脂肪がつくられるのを阻害したり、肝臓でつくられた中性脂肪が血液中に分泌されるのを抑制する作用もあります。これにより、中性脂肪の数値を下げる効果が期待できるというわけです。

●EPA+DHAで相乗効果が狙える

DHAは赤血球に働きかける作用を持ち、EPAは血小板に働きかける性質を持ちます。つまり、この2つの物質は、共に血管と血液の健康を保つのに非常に優れた効果を発揮すると言えるのです。EPAとDHAを一緒に摂取すると、血液をサラサラにして流れを良くするだけでなく、血中の中性脂肪や悪玉コレステロールを下げる効果も期待できます。よって、メタボリックシンドロームや動脈硬化などの生活習慣病の改善にも役立つのです。

EPAとDHAは、共に青魚に多く含まれている必須脂肪酸なので、魚を食べるだけでこの2つの成分を同時に摂取することができます。敬遠されがちな魚ですが、健康には欠かせない食材ということを認識し、意識的に摂取するようにしましょう。


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●「1粒で500メートル走ったことになる」夢の薬?

摂取すると運動したことになる薬はある?

クレオパトラの時代から、不老不死、若返りは人々の夢でした。そんな夢は近代科学で叶うようになるのでしょうか。

 ぶどうや赤ワインなどに含まれる「レスベラトロール」が昨今「若返りのサプリ」として話題です。

レスベラトロールを摂取すると、食事制限(カロリーリストリクション:カロリス)をしなくても、長寿遺伝子に対してカロリスをしたときと同じような働きをすることがわかってきました。そのため、レスベラトロールは「カロリス・ミミックリー(模擬薬)」と呼ばれています。

 レスベラトロールを摂取していれば毎日カロリーオーバーな食事をしていても大丈夫、ということではありませんが、高脂肪食を摂取したネズミがレスベラトロールを摂取していると健康を維持できたとする研究結果が報告されたため、食事制限がなかなか難しいと思っている人には、なんとも魅力的なレスベラトロールです。

あくまで、バランスのとれた食事と運動は基本ですが、もしかしたら健康長寿を応援してくれるかもしれない!?という期待がもたれています。

 また、「運動ミミックリー」すなわち運動模擬薬ができないかと、世界中で研究開発が進められています。「1粒飲むと500メートル走ったことになる薬」なんて夢のような薬ができたらすごいですね。

●善玉ホルモン「アディポネクチン」がカギ

 2010年、東京大学医学部附属病院糖尿病・代謝内科の門脇孝教授らのグループが、科学誌『ネイチャー』で、アディポネクチンというホルモンの働きを活性化させると、運動と同様にエネルギー燃焼の効果を得られる、すなわち、運動ミミックリーになり得ることを発表しました。

 アディポネクチンとは、体内の脂肪細胞から分泌されるホルモンの一つで、血糖値の上昇を抑えたり、動脈硬化や炎症を抑えたりする善玉ホルモンです。脂肪から善玉ホルモンが分泌されるのは不思議な気がしますが、適度な脂肪は生命に不可欠というわけです。し

かし、脂肪細胞が大きくなるにつれてアディポネクチンは減少します。太って内臓脂肪が増えると、アディポネクチンが減って、糖尿病や動脈硬化を加速させてしまいます。

 一方で、運動不足になると細胞のエンジンであるミトコンドリアが質・量ともに低下し、効率の悪いエンジンを搭載したようになってしまうことは以前にもお話しました。

逆に運動をすると、「エンジンを改良しよう、もっと大きな効率のよいエンジンをたくさん増やそう!」とミトコンドリアの質・量を向上させるための命令をする「AMPキナーゼ」という酵素がたくさんつくられます。

するとよいミトコンドリアがどんどん作られるようになり、エネルギー産生効率がよい体になるわけです。

 長年、アディポネクチンの研究を続けてこられた門脇教授らは、このアディポネクチンが、AMPキナーゼという酵素を活性化するメカニズムを解明したのでした。


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