あなたの健康はお金で買えますか・・・? ■アブない添加物・食べ飲み合わせ危険・薬
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医師が食べたくない「超加工食」 ジュース類が4位の根拠

 即席麺、菓子パン、スナック菓子、レトルト食品──こうした常温保存できて日持ちもする「超加工食品」は、私たちの生活になくてはならないものになっている。新型コロナウイルスの影響で外出を控えていることに加え、一斉休校で子供たちが家で過ごすようになったため、どこのスーパーでもこうした食品の売り上げがアップしているという。

 しかし、中にはリスクがあるものも…。そこで、本誌・女性セブンでは医師・栄養士200人への匿名アンケートを実施。「絶対に食べたくない超加工食品」と感じる順番に3つ回答してもらい、食べたくないものから3点、2点、1点をつけて計上した。それを元に編集部でランキングを作成した。

 1位となった、最も多くの専門家が「食べたくない」と回答した超加工食品は、カップ麺を含む「即席麺全般」だった。2位は、「ハンバーガー全般」、3位の「菓子パン類」が続く。添加物や脂質の多さやカロリーの高さがその理由だ。

 そして、4位には清涼飲料水などの「ジュース類」が、なかでも「コーラ」は単独でも10位にランクイン。ここでも高カロリーが理由に挙げられた。秋葉原駅クリニックの医師・佐々木欧さんはこう解説する。

「食事に伴う満足感や満腹感は、よく噛んで食べることで得られます。だから飲み物では、満足感が得られにくい。際限なく飲むことができてしまい、糖分過多になるのです。噛んで食べ応えのあるフランスパンに比べて、軟らかい菓子パンをついつい食べすぎてしまうのも同じ理由です」

 ジュースが含有する糖分に“何が使われているか”も問題だ。食品ジャーナリストの郡司和夫さんはこう言う。

「清涼飲料水などに幅広く使用されるのが、果糖ブドウ糖液糖です。トウモロコシなどの天然の素材から作られていますが、でんぷんを人工的に分解して作っているために、自然にできた糖に比べて血糖値を上昇させやすい。糖尿病や心臓病のほか、血糖値が大きく上下し昏睡状態に陥る危険性もある『血糖値スパイク』のリスクも高まるという研究結果も報告されています」

 ならば「カロリーオフ」や「ゼロカロリー」を謳うコーラやジュースなら、カロリーの心配は無用と思いきや、「もっと危険」と米ボストン在住の内科医・大西睦子さんは警鐘を鳴らす。

「ゼロカロリー飲料には、人工甘味料がたっぷり含まれています。フランスの研究者らによる14年間に及ぶ大規模な追跡調査によれば、砂糖入り飲料でもダイエット飲料でも、ともに糖尿病リスクが増えましたが、驚くべきことに、ダイエット飲料を1週間に1.5リットル飲んでいる人たちは、砂糖入り飲料を1.5リットル飲んでいる人たちよりも59%も糖尿病のリスクが増えていたのです。その理由の1つは、人工甘味料が腸内細菌に作用して代謝異常を起こすことだと考えられます。人工甘味料を与えたラットは、腸内細菌、特に善玉菌が減ると報告されています」(大西さん)

 糖分量とともにジュース類では、どんな着色料が使われているかにも注意を払う必要がある。「○色○号」と書かれていたら、それは「タール系色素」と呼ばれるものだ。

「タール系色素は、鮮明な色が出るうえ退色しにくいので、ジュース類を含め、お菓子や漬けもの、魚介・畜産加工品などに多く使われています。日本では12種類の食用タール系色素の使用が認可されていますが、なかには海外では禁止されているものもある。赤色の2号、102号、104号、105号、106号の5種類は米国では許可されていません」(大西さん)

 タール系色素は、鮮魚介類や食肉、野菜類への使用は禁止されている。それは消費者が、鮮やかな色によって品質や鮮度の判断を誤る可能性があるからだという。こうした食品の色に注意を払いたいのは、ジュースに限らず、多くの食品にいえる。6位にランクインしたウインナソーセージを選ぶ際も例外ではない。

「亜硝酸塩という発色剤を使うと、きれいなピンク色になります。しかし、亜硝酸塩は体内で発がん物質を作ってしまう原因に。鮮やかな色に惑わされず、発色剤を使っていない『無塩せき』の製品を選んでほしい」(郡司さん)世界保健機関(WHO)傘下のがん専門組織、国際がん研究機関(IARC)は2015年、「加工肉を食べた場合、50gごとに大腸がんを患う確率が18%上昇する」と発表した。その原因は、加工肉の多くが亜硝酸塩を使っていることだという。

果汁100%や清涼飲料水に健康に有害な成分も 注意が必要

 加工食品の中で最も加工度が高い「超加工食品」。長期的に摂取すると、糖尿病やがんなどになりやすくなるリスクが指摘されている。冷たい飲み物がおいしい時期になったが、飲み物にも注意を払うべきだ。

「わが家は果汁100%のジュースしか買わない」という人も、油断は禁物。食品ジャーナリストの郡司和夫さんはこう言う。

「果汁100%でも、濃縮還元のジュースの場合、水分を飛ばす濃縮の工程で香りが損なわれるため、香料を加えることになる。コスト面から合成香料が使われることが多く、その中には頭痛や疲労感を引き起こす『酢酸イソアミル』など有害なものもあるので、注意が必要です」

 カロリー控えめのダイエット飲料は、思わぬ健康被害が起こるかもしれない。米国・ボストン在住の内科医、大西睦子さんはこう言う。

「人工甘味料は砂糖と比べて最大約5万倍もの甘みを持つ。そのため、人工甘味料を使った飲み物に慣れていると、普通の砂糖の甘さでは満足できなくなり、“甘み中毒”になる懸念があります。そのほか、ホルモンに影響して体内に脂肪を蓄えたり、腸内細菌の代謝異常を引き起こすほか、腎機能障害、脳卒中、心筋梗塞、血管系疾患のリスクを上げるなどの作用が確認されています」

 清涼飲料水によく使われる『果糖ブドウ糖液糖』は、砂糖やほかの甘味料と比べて急激に血糖値を上昇させ、「血糖値スパイク」を引き起こす恐れがある。これは糖尿病の前段階といわれ、普段の血糖値は正常なのに、食後などに急激に血糖値が上がる状態のことをいう。

 放置すると昏睡状態になる恐れがあるほか、動脈硬化や心筋梗塞、がん、認知症のリスクを高めるという。消費者問題研究所代表で食品表示アドバイザーの垣田達哉さんはこう語る。

「冷たいと甘みを感じにくいため、清涼飲料水やアイスクリームには、甘味料がたっぷり入っています。水分補給の際は、甘味料の入っていないものを選ぶようにした方がいい」

 超加工食品の特徴は、「添加物が多く、保存がきき、簡単で、超おいしい」こと。それだけに、完全に断つのは難しいが、できるだけ安全なものを吟味して選びたい。

納豆とヨーグルトに潜む危険性 極端に安いものには注意が必要

いまだに特効薬のない新型コロナウイルスにおいて、自分の身を守るべく、免疫力を高めるために納豆やヨーグルトを食べる人も多いだろう。しかしこれらの健康食品にも添加物の魔の手は忍び寄る。

 消費者問題研究所代表の垣田達哉さんはこう言う。

「特に、極端に安く売られている納豆には気をつけてほしい。発酵には時間と手間がかかるので、発酵時間を短くすることでコストを抑える場合がある。アミノ酸液で旨みを加えたり、着色料で色味を補って作っている商品も存在します。添付されているたれやからしにも注意してほしい。さまざまな添加物が含まれている可能性があり、なかには血糖値が急上昇して糖尿病や心臓病のリスクが上がる危険性があるものも。しかし、30平方センチメートル未満の小さい包装の食品には表示義務がなく、それらが入っていても知ることすらできません」(垣田さん)

 ヨーグルトにも安全性が不確かな人工甘味料を使っているものがある。食品ジャーナリストの郡司和夫さんはこう警鐘を鳴らす。

「糖尿病や心臓病のリスクを上げる果糖ブドウ糖液糖や脳卒中との関連性が指摘されたアスパルテームなど、摂取して健康になるとは言いがたい甘味料もあり、ヨーグルトだからといってすべてが安全とはいえません」(郡司さん)

 トクホ(特定保健用食品)に指定され「内臓脂肪を減らす」とうたうお茶も要注意だ。

「2007年、カナダで高濃度茶カテキンのサプリメントで肝障害が報告されて同国で販売禁止になったほか、米国でも注意書きなしでは販売できないことになっています」(郡司さん)

 食品添加物とはみなされないが、海外では禁止されているにもかかわらず、私たちの口に入る危険物はほかにもある。

 日米貿易協定の発効により2020年1月から関税が安くなったアメリカ産牛肉。このほとんどが「肥育ホルモン剤」を使用して育てられているという現状がある。

 米ボストン在住の内科医・大西睦子さんが説明する。

「1950年代からアメリカでは肥育ホルモン剤としてエストロゲンなどの女性ホルモンを投与して牛を育てています。子牛の成長を早め、飼育コストを節減できるメリットがあるものの、ホルモン剤が残留した肉を食べた子供の性成熟を加速させたり、がんを誘発する懸念が拭えない。

 1970年代後半にはプエルトリコで幼い女の子の乳房がふくらんだり月経が起きるなどの異常な性的発育が続出し、原因とされたホルモン剤はアメリカでも禁止になりましたが、別のホルモン剤はいまだに使用されています。一方、こうした経緯からEUは1989年から肥育ホルモン剤使用牛肉が輸入禁止になりました。

 ところが、日本では国内飼育される牛は肥育ホルモン剤の使用を禁止しているのに、輸入される肉に関しては何も制限がないのです」

 EUが肥育ホルモン剤使用牛肉を輸入禁止にして、7年後には多くの国で乳がん死亡率が減った国もあったとの報告もある。そんな危険な牛肉が、日本にはどんどん入っているのだ。

「当のアメリカ人すらもその害が気がかりで、『ホルモンフリー』と表示された肉を選んで食べるようになっている。何も知らずに口にしているのは日本人だけかもしれません」(大西さん)

※女性セブン2021年1月21日号

薬と食品の「危ない組み合わせ」にグレープフルーツや納豆

 年齢を重ねるほど、生活習慣病などの薬を服用する機会や、その種類が増える。だが、いつも飲んでいるその薬が突然、思わぬかたちで健康を害する瞬間がある。それが「食後」だ。

 銀座薬局の薬剤師・長澤育弘氏が指摘する。

「口から入った薬は胃で溶け腸で吸収され、肝臓で分解されて全身に行き渡ります。その際、同じタイミングで体内に入った食べ物や飲み物が影響して薬の作用が強くなったり、弱くなったり、想定外の作用が出たりすることがあります。これらを『相互作用』と呼びます」

 医療機関を受診した際に「薬+薬」の危ない組み合わせは注意深くチェックされる一方、「薬+食べ物」や「薬+飲み物」は日常生活に溶け込んでいて、見逃されるケースもある。

 では、思わぬリスクを招く薬と食品の「組み合わせ」には何があるか。薬との組み合わせで警戒すべきは、グレープフルーツだ。グレープフルーツはビタミンCが豊富で、風邪の予防や疲労回復に効果があるとされる一方、小腸での代謝機能を阻害して、薬の効果を増強させてしまう。

「降圧剤のカルシウム拮抗薬と一緒に摂取すると、血圧が下がりすぎます。スタチン系の高脂血症剤と併用すると肌がガサガサになったり、副作用の横紋筋融解症が出やすくなります。ED(勃起不全)治療薬で火照り、頭痛、射精障害といった副作用が出ることもあります」(長澤氏)

さらに注意したいのがグレープフルーツジュースだ。

「小腸の代謝を阻害する物質は、グレープフルーツの果肉より皮に百倍以上多く含まれるため、他の食材や飲み物より格段にリスクのレベルが高い。しかもグレープフルーツジュースは飲んでから3~4日ほど相互作用が起きうる状態が続く場合もあるので、その間に飲んだ薬にも影響します」(長澤氏)

 健康にいい食品のイメージが強い納豆も、特定の薬とセットになると健康を害する怖れがある。

「血栓ができることを防ぐ抗凝血薬に含まれるワルファリンは、血液を固まらせる働きがある『ビタミンK』の働きを阻害する作用を持ちます。しかし、納豆菌は腸内で大量のビタミンKを生み出すため、抗凝血薬の効果を打ち消してしまいます」(長澤氏)

 薬の作用を「減弱」する食べ物を摂取すると、もともとの疾患が治りにくくなる可能性がある。これまで気にせず口にしてしまっていた場合、まずはその食べ物を控えて様子を見て、状況に応じて医師に相談する。また、余計なリスクを避けるため、「薬は水で飲む」を徹底したい。

さらに注意したいのがグレープフルーツジュースだ。

「小腸の代謝を阻害する物質は、グレープフルーツの果肉より皮に百倍以上多く含まれるため、他の食材や飲み物より格段にリスクのレベルが高い。しかもグレープフルーツジュースは飲んでから3~4日ほど相互作用が起きうる状態が続く場合もあるので、その間に飲んだ薬にも影響します」(長澤氏)

 健康にいい食品のイメージが強い納豆も、特定の薬とセットになると健康を害する怖れがある。

「血栓ができることを防ぐ抗凝血薬に含まれるワルファリンは、血液を固まらせる働きがある『ビタミンK』の働きを阻害する作用を持ちます。しかし、納豆菌は腸内で大量のビタミンKを生み出すため、抗凝血薬の効果を打ち消してしまいます」(長澤氏)

 薬の作用を「減弱」する食べ物を摂取すると、もともとの疾患が治りにくくなる可能性がある。これまで気にせず口にしてしまっていた場合、まずはその食べ物を控えて様子を見て、状況に応じて医師に相談する。また、余計なリスクを避けるため、「薬は水で飲む」を徹底したい。

組み合わさると発がん性物質を作る可能性がある添加物の名

 加工食品に使用できる食品添加物は、いずれも国が安全性を認めているものだ。しかし、他の物質と組み合わさることで毒性を持つようになるケースもあるという。

 食品添加物の「亜硝酸塩」は、ハムやソーセージに多く使われる発色剤で、「亜硝酸ナトリウム」「亜硝酸Na」とも表示される。食肉中のヘモグロビンなどと結合して、鮮やかなピンク色に保つことができる。食品ジャーナリストの郡司和夫さんはこう話す。

「ボツリヌス菌の繁殖を抑えるという効果がある一方で、人の胃の中や、食肉そのものに含まれる『アミン類』という物質と結合すると、『ニトロソ化合物』という強い発がん性物質が生成されることがわかっています。ヨーロッパでは規制しようとする動きもあります」

「無塩せき」と表示のある商品は、亜硝酸塩を使用せずに製造していることを示している。加工肉を選ぶ時は、発色のよさではなく「無塩せき」を選びたい。

◆ソルビン酸 亜硝酸塩との相乗作用で発がんリスク大に

 保存料の代表格である「ソルビン酸」だが、水に溶けにくいことから、最近は水溶性が高い「ソルビン酸カリウム」が用いられることが多い。

「保存料(ソルビン酸K)」などと表示され、チーズやかまぼこ、食肉製品など多くの食品に使われている。

「ソルビン酸は厚労省が設けた使用基準値以下なら健康を損なう心配はないとされていますが、動物実験では肝臓肥大、成長抑制、染色体異常を引き起こすことなどが指摘されています」(郡司さん)

 さらに、「亜硝酸塩」との組み合わせによって危険性はアップするという。

「ソルビン酸と亜硝酸塩が混ざると、発がん性物質ができる。特に、加工肉には、両方が添加されていることが多い。ソルビン酸単体しか使用されていなくても、ほかの食品から亜硝酸塩を摂取している可能性があるので、なるべく避けた方がいいでしょう」(郡司さん)

危険な食品添加物 安全なはずが後から使用禁止となることも

 私たちの体は、食べたもので作られている。毎日の料理に使う食材や調味料、スーパーの総菜、コンビニのおにぎりや弁当、菓子や飲料水…口に入れたものはすべて、健康にダイレクトに影響する。何も考えずに危険な加工食品を長年食べ続けていると、アレルギーなどの体の不調をはじめ、うつ病などの精神疾患、生活習慣病やがんにいたる病気まで、あらゆる健康被害のリスクが高まる。

◆「添加物」の中には自然の成分もある

 いずれの添加物も国が安全性を保証しているため、過剰に敬遠する必要はないという考え方もあるが、他国では健康被害が報告され、使用が制限されていたり、日本でも時を経て使用が見直されたりする場合もある。

 私たち消費者は一体、どのように食品を選ぶべきなのだろうか。現在、日本で食品添加物として認められているものは約1500種類あり、その目的は主に6つ。

【1】色を整えおいしさを演出
【2】味を調える
【3】香りを足す
【4】食品を製造や加工するために必要
【5】形や食感を整える
【6】腐敗を防ぎ、品質を保つ

 さらに日本で使用できる食品添加物は以下に分類される。

●指定添加物(463品目)
 食品衛生法第10条に基づき、厚生労働大臣が、安全性と有効性を確認して指定したもの。化学的合成品や天然添加物など製造方法の違いにかかわらない。

●既存添加物(365品目)
 長年使用されていた実績があるものとして厚生労働大臣が認めたもの。1996年の策定当初は489品目だったが、安全性に懸念があるもの、使用実態がないものが削除されている。

●天然香料(約600品目・基原物質)
 食品に香りをつける目的で使用される動植物から得られる香料。バニラ香料、カニ香料などがある。

●一般飲食物添加物(約100品目)
 一般に食品として飲食しており、添加物として使用されるもの。果汁、野菜色素、寒天など。

 豆腐を作るための「にがり」、着色料に使うしその葉やクチナシの実から抽出したエキスなど、もともと自然界に存在する成分も「食品添加物」の中に含まれる。

 さらに、こんにゃくの凝固剤として使用される消石灰(水酸化ナトリウム)、中華麺に用いられる「かんすい」なども、食品添加物だ。

◆排気ガスと同じ発がん性物質が発覚したケースも

 食品添加物は、動物を使った科学的な試験により毒性、発がん性などの有無を食品安全委員会が調べ、安全なもののみが厚生労働省によって使用を認められている。しかし、安全とされていたものが、後に使用禁止となるケースもある。

 食品ジャーナリストの郡司和夫さんが語る。

「有名な話では、清涼飲料水に含まれていた『安息香酸ナトリウム』と、酸化防止剤として使われる合成の『ビタミンC』が化学変化を起こし、排気ガスに含まれる『ベンゼン』と同様の発がん性物質が発生することが2006年にわかりました。以降、その2つを一緒に使うことは世界的に自粛されていますが、その2つの添加物から発がん性物質が発生するとは誰も想像していませんでした」

 加工食品診断士協定代表理事の安部司さんも続ける。

「中華麺などの防カビ剤として今も使われている『プロピレングリコール』という物質は、ある日、突然、使用基準量が設定されました。それくらい、食品添加物の安全性は曖昧なのです」

 さらに、いくら原材料表示をチェックしても、どんな添加物を使っているのか見抜けないケースも数多い。

「『ソルビン酸』などの保存料を嫌がる消費者への“隠れ蓑”として、短期間の保存を目的とした『pH調整剤』などの日持向上剤があります。しかし、メーカーが独自に複数の添加物を調合して作っているため、その内訳はわかりません」(郡司さん)

 いたずらに心配する必要はないが、いつ、危険なものに様変わりするかはわからない――その事実を忘れてはならない。

添加物ざんまい! 食べてはいけない「ワースト寿司」ランキング 太巻き、ちらしは要注意!

■食べてはいけないスーパー・駅ナカの「お寿司」(2/2)

 低カロリー、低脂質の健康的なイメージのある寿司だが、スーパーや駅ナカのテイクアウト寿司には、添加物がてんこ盛り……。商品のラベルを丹念に見てみると、添加物ざんまいの実態が明らかになってくるのだ。(以下は「週刊新潮」6月13日号掲載時点の情報です)

掲載の表は、前回紹介した着色料を含め、添加物を多種類用いている商品を多い順にランキングにしたものだ。調査対象は、

▽小僧寿し、京樽、ちよだ鮨など、寿司の大手チェーン6店のテイクアウト商品

▽イオン、イトーヨーカドーなど大手スーパー5店が製造・販売している商品

 合わせて計11店の商品である。

 表では、食事における「超加工食品」、すなわち、菓子パンやカップ麺、チョコレートやキャンディー、ケーキなどのお菓子等に特徴的な添加物をピックアップ。「香料」や「化学調味料」「人工甘味料」などがそれに当たるが、テイクアウト寿司のラベルを見て、これらを使用している商品を集計、使用数が多い順に並べたものである。

 その数が表の一番右にあるが、最高はライフの「五目ちらし寿司」で15もある。これはスナック菓子や菓子パンなどの最高レベルのものとほぼ同じ数だ。あの人工的な味のお菓子と寿司とが同じレベルとはそれ自体仰天である。7つ以上含まれる商品だけでも77個に上った。

 なお、これらの添加物も、食品に香りや味を付けたり、色調を改善することが主な目的で、必要不可欠とは言えないものばかりである。

「添加物は、国が審査し、一定の基準を満たしたものが認可されています」

 とは、『なにを食べたらいいの?』の著者で、「加工食品診断士協会」の安部司・代表理事。

「だから摂取しても問題ないというのが国の考え。しかし、複数の添加物をいっぺんに摂取した場合、どうなるのかという実験は十分になされていないのです」

■“味”の中毒

 こうした考え方を補強するかのような論文が昨年発表された。

 世界四大医学雑誌の一つに数えられる「BMJ」(ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル)。ここにフランスのパリ第13大学の研究者らが発表した論文だ。

 かいつまんで言えば、彼らは、フランスの18歳以上の10万人超の食事を8年間に亘って集計。すると、先の「超加工食品」に分類される食品の摂取割合が10%増えた場合、がんのリスクが有意に12%上昇した――との結果が出たのだという。そして、その原因の「考察」の一つとして、〈(超加工食品に多く含まれる添加物などの)蓄積による影響や混合による影響の多くはわかっていない〉と、添加物による影響の可能性を示唆しているのだ。

 これだけでも衝撃的だが、今年、同じ研究チームがやはり権威ある医学雑誌「JAMA Internal Medicine」に更なる論文を発表。それによれば、先の調査のうち、45歳以上の4万人超について、超加工食品の消費量が10%上がると、死亡率も14%上昇していた――という。

 もちろん機械的に当てはめるワケではないが、今回の寿司においても、同じ添加物を対象に調べているだけに、健康への影響は気になるところなのである。

「店は商品を安く売ることだけを考え、粗悪な原材料を使う。それを誤魔化すためにさまざまな添加物を使っているのでしょう」

 とは、元鈴鹿医療科学大学薬学部客員教授の中村幹雄氏。

「安い酢飯に甘味料、タレに調味料を使って複雑な味わいを出し、香料を使って風味を足す。黄身の色の薄いたまごに着色料を使って、鮮やかに見せる。ねぎとろに増粘多糖類を使って粘性を高め、“濃厚感”を出す。こうして安い寿司をそれらしい姿にしているのです」

 また、都内で無添加の寿司店を営む「鮨大内」の大内久司氏も、

「大量流通しているお寿司は、米も酢も良質なものを使っていないため、味が“雑”になる。それを隠すために、調味料や甘味料を使っているのでしょう。が、このような味に慣れると中毒になってしまい、本当においしいものをそう思えなくなる。私の店に来るお客さんも、無添加のガリを食べて“おかしな味だ。古いんじゃないか”と言う。化学調味料を使っていないと味を感じないようになってしまっているんです」

 表を見ると、上位にランクインしているのは、「太巻」や「ちらし寿司」が多い。これらは、具材が多いだけにそれを糊塗する添加物も多数使われているのだろう。「要注意」なメニューなのである。

■各店の見解は…

 各々の店にこれらの危険性について尋ねてみると、

「法令の遵守はもとより、食材や調理につきましては十分な衛生管理、品質管理を行っております」(ちよだ鮨)

「回答は差し控えさせていただきます」(イオン)

「健康に配慮した食品を提供するために、食品添加物の使用につきましては、できる限り使用しないとの考えのもと商品開発に取り組んでおります。今後も不必要な添加物は極力低減・排除に向けて取り組んで参りたいと考えます」(イトーヨーカドー)

 等々の回答だった。

 静岡県立総合病院の島田俊夫・臨床研究部長は言う。

「食品添加物の長期的な影響や、生活習慣病などへの関与は未だよくわかっていないところも多い。正しい食事を心がけなければ、健康長寿を全うすることはますます難しくなります。それなのに今の日本人は外食産業の戦略に巻き込まれ、食の安全を疎かにしている。そのことを肝に銘じておくべきです」

 また、AGE牧田クリニックの牧田善二院長も、

「このような添加物は、売る側の都合だけで、我々は欺かれているようなもの。消費者はよく食品表示を見て、無駄な添加物が入っていないかどうか、確認することが肝要です」

 逆に言えば、自己防衛が可能。その上で各々がどのように選択するか、である。

超加工食品を毎日食べると死亡リスクが増加する?

 野菜や果物、あるいは新鮮な魚など、加工度が低く、添加物が少ない食品は健康に良いイメージがあります。他方で、スナック菓子、インスタントラーメン、ハンバーガー、サラミやソーセージなど、高度に加工された食品を毎日食べ続けることは、健康に良い食習慣とは言えないかもしれません。

 高度に加工された超加工食品の摂取と健康への影響を検討した研究論文が、2019年5月29日付で英国医師会誌電子版に掲載されました。

 この研究では、スペインに在住している20~91歳の1万9899人が解析対象となりました。アンケート調査によって、超加工食品の摂取量を「1日2食未満」「1日2~3食未満」「1日3~4食以下」「1日4食超」の4つのグループに分け、死亡のリスクを比較しています。なお、結果に影響を与えうる年齢、性別、婚姻状況、喫煙・飲酒状況、1日の摂取カロリーなどの因子について、統計的に補正を行い解析されました。

 1999年から2014年まで、2年ごとに追跡調査した結果、超加工食品の摂取量が最も多い集団(1日4食超)では、最も少ない集団(1日2食未満)に比べて、死亡のリスクが1・62倍、統計学的にも有意に高いことが示されました。また、超加工食品が1食分増加するごとに、死亡のリスクは18%統計学的にも有意に増加することも示されました。

 超加工食品を好んで食べている人は潜在的に生活習慣病リスクが高く、健康的な食事をしている人に比べてそもそも死亡のリスクが高いのかもしれません。とはいえ、食習慣が偏っていると感じている人は、超加工食品の摂取を少しでも控えてみると、健康に良い影響が期待できるかもしれません。

青島周一:勤務薬剤師。「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

過剰摂取はよくない飽和脂肪酸 植物油に含まれていることも

 現代人にとって、「圧倒的に不足している油」と「摂るべきではない油」が存在することをご存じだろうか。摂取バランスが乱れた状態が続くと、重大な病気の原因につながり、アレルギー症状を悪化させるリスクが高まると言われている。

 油には、いくつかの種類がある。たとえば、大豆油やオリーブオイルなど植物由来の油は常温で液体の『不飽和脂肪酸』を多く含む。また、バターやラードなど固体の油脂は動物性で『飽和脂肪酸』を多く含む。

 さらに不飽和脂肪酸は、α-リノレン酸などが含まれるオメガ3系脂肪酸と、リノール酸などのオメガ6系脂肪酸、オレイン酸などのオメガ9系脂肪酸に大別される。そのうち、オメガ3とオメガ6は体内で作れない「必須脂肪酸」に該当する。

 オメガ3は、抗酸化作用や動脈硬化予防、血圧を下げるなどの作用があり、オメガ6は細胞組織の維持に必要な成分となっている。これら必須脂肪酸は体内で作ることができないので、ある程度積極的に摂取する必要がある。

 一方で、動物性の油に多く含まれる飽和脂肪酸については摂りすぎると、悪玉コレステロールが増えたり、さまざまな病気の原因につながることがわかっている。食品工学が専門の東京農業大学教授・高橋信之さんはこう話す。

「過剰摂取した飽和脂肪酸は、小腸や大腸で炎症を引き起こすきっかけになります。体内で炎症が起こると、糖尿病や脂質異常症(高脂血症)、ひいては動脈硬化を起こすリスクが高まります」

 血管がしなやかさを失って硬くなる動脈硬化は、脳梗塞や心筋梗塞など重大な疾患につながる健康の大敵だ。ならば、植物油だけを摂るようにすれば安心だろうか。東京工科大学応用生物学部教授の遠藤泰志さんはこう語る。

「飽和脂肪酸が不足すると細胞膜がスムーズに機能しなくなります。しかし、飽和脂肪酸は油そのものだけでなく、肉や乳製品などにも豊富に含まれていて、現代の食生活において不足することはほぼありません。むしろ、過剰摂取で肥満につながる恐れが大きい。

 また、ココナッツオイルやヤシ油など、亜熱帯植物が原料の油にも飽和脂肪酸が豊富に含まれているので、一概に“植物油=不飽和脂肪酸”とは言い切れません」

 典型的なのが、アブラヤシを原材料とした「パーム油」だと高橋さんが指摘する。

「スナック菓子に書かれている『植物油脂』というのはパーム油のこと。コストが安く、工業的に大量に生産できるので、お菓子や加工食品にはほとんどパーム油が使われています。加工食品ばかり食べていると、パーム油を摂取し続けていることになり、体に悪影響です」

◆インスタント麺はどう選ぶ?

 健康リスクは心得ていても、忙しい現代人にとっては、なかなか油の種類まで気を使っていられないのが現実だ。日本臨床栄養協会理事で名古屋経済大学准教授でもある早川麻理子さんは、コンビニ食でも、いい油を摂る方法があると言う。

「たとえばインスタント麺を買って食べる時は、できるだけノンフライ麺を選びましょう。さらにカット野菜をレンジでチンしてのせ、最後にえごま油を数滴垂らす。えごま油は全体の50~60%がオメガ3ですから、ティースプーン半分の量で、1日のオメガ3の必要量が摂取できます」

 また、「朝はパン派」という人も多いだろう。毎朝のことだからこそ、パンに塗るものが重要になってくるが、マーガリンよりバターを選ぶべきだと言うのは、『その病気、その疲労、「隠れ油」が原因です!』(三笠書房刊)の著者で植物油研究家の林裕之さんだ。

「マーガリンのほか、パンや焼き菓子の材料であるショートニングにはトランス脂肪酸が多く含まれます。工業的に作られたトランス脂肪酸は悪玉コレステロールを増やすばかりか、善玉コレステロールを減らす作用があり、冠動脈性心疾患になるリスクを高めることがわかっています。

 トランス脂肪酸はアメリカなど多くの国で禁止されていたり、表示義務があるのですが、日本では摂取量の少なさを根拠に規制していない。摂らないに越したことはないので、充分に注意してほしい」

 しかし、最近は企業努力で飽和脂肪酸ゼロのマーガリンも増えている。

「バターにも飽和脂肪酸は多く含まれています。毎日、パンに塗るのなら、植物油を使用したマーガリンの方がいいかもしれません」(高橋さん)

 購入する際、店頭で成分表示をしっかり確認しよう。

名医が指摘 飲むお酢で食道炎、ウコンで肝障害のリスクも

健康の重要なカギを握るのが日々の食事だ。テレビや雑誌では「これを食べると体にいい」という情報が数多く紹介されているが、むしろ注意すべきは、気づかないうちに健康に害を及ぼすリスクのある食べ物を口にしていることだ。健康管理の“プロの中のプロ”である医師は何を食べないのか──。

 例えば、クエン酸やアミノ酸などを豊富に含み、血液サラサラから疲労回復、ダイエットに美容まで幅広い健康効果が周知されているお酢。いまや「飲むお酢」は健康食品の定番だが、秋津医院院長の秋津壽男医師は「飲むお酢はデメリットが多い」と指摘する。

「調味料として少量を摂取するのは構いませんが、酸性の食品である酢をそのまま飲むと食道を荒らします。

 高齢者に多い逆流性食道炎を引き起こすリスクもあるので、私は黒酢をはじめとする“飲むお酢”は飲みません。実際、『最近、胸焼けがひどい』と訴える患者に思い当たる節を尋ねると、『お酢を飲み始めた』という人が結構います」(秋津医師)

 肝機能を改善するとされ、「お酒の味方」として人気のウコンについても、秋津医師は「お酒を飲む時にウコンドリンクを渡されても絶対飲みません」と断言する。

「ウコンは人によっては肝機能を改善するケースもありますが、様々な調査で逆に肝障害を引き起こすことが指摘されています。

 例えば日本肝臓学会の調査では、1994年から2003年に発生した民間薬・健康食品による薬物性肝障害の25%はウコンによるものでしたし、日本医師会は『ウコンによる肝障害の報告が多く寄せられている』と注意喚起しています。

 ウコンを飲んでお酒をたくさん飲むよりも、ウコンを飲まずに酒量を減らす方が賢明ではないでしょうか」(秋津医師)

米在住医師が漬け物やキムチ、ドライフルーツを食べない訳

「医食同源」の言葉通り、健康の重要なカギを握るのが日々の食事だ。テレビや雑誌では「これを食べると体にいい」という情報が数多く紹介されているが、むしろ注意すべきは、気づかないうちに健康に害を及ぼすリスクのある食べ物を口にしていることだ。健康管理の“プロの中のプロ”である医師は何を食べないのか──。

 元ハーバード大学研究員でボストン在住の内科医・大西睦子医師の食卓に、日本古来の伝統食である漬け物が並ぶことはない。「日本の漬け物や韓国のキムチなどをあえて食べることはありません。複数の研究報告によると、湿った野菜を数週間から数か月漬け込み、菌や酵母を成長させるアジア式の野菜の漬け物は発がん性化合物を生じさせる可能性があります。

 世界保健機関の外部組織・国際がん研究機関は、こうしたアジア式の漬け物からニトロソアミンという低濃度の発がん性物質が検出されたため、発がん性の危険度を上から3番目の『グループ2B』に分類しています。

 野菜や酵母、調味料の種類によって発がん性物質が生じる量は変わってきますが、そもそも漬け物には塩分が多く胃がんリスクも指摘されるため、新鮮な野菜を食べるようにしています」(大西医師)

 健康のため毎朝コップ一杯の果汁100%ジュースを飲むことを習慣にする人も多いが、大西医師は「私は飲まないようにしています」と語る。

「果汁100%の果物ジュースは加工する過程で食物繊維が失われ、糖分の体内への吸収が早くなる怖れがあります。ハーバード公衆衛生大学院が約19万人を24年追跡した調査では、食物繊維を含まないフルーツジュースを毎日1杯以上飲む人は、新鮮な果物を食べている人よりも糖尿病のリスクが21%増加していました」(大西医師)

 また、果物を乾燥させることで食物繊維やビタミン、ミネラルなどの栄養素が凝縮され、専門店ができるほど人気のドライフルーツも大西医師は口にしないという。

「ドライフルーツは見た目を保つため二酸化硫黄や亜硫酸ナトリウムを添加することがあります。これらの添加物はじんましんや吐き気、血管性浮腫などの過敏症を引き起こす怖れがあり、特に喘息の人は健康リスクが高いとされます」(大西医師) 果汁100%ジュースやドライフルーツは保存もできて手軽だが、新鮮な果物をそのまま食べる方が健康には良いと専門家は考えているのだ。

“超加工食品”にリスク? 即席めんの賢い見分け方

 実在の人物をモデルに「インスタントラーメン誕生」の瞬間を描いた連続テレビ小説『まんぷく』(NHK)が、20%超えの高視聴率を記録し続け好調だ。

 安藤サクラ(33才)演じるヒロイン・福子と、夫・萬平(長谷川博己・41才)が二人三脚で作る「お湯をかけるだけ」の魔法のラーメンには、萬平の「世の中の主婦にもっと楽をさせたい」という思いが込められている。

「おいしい・安い・便利・保存できる・安全」を掲げ、ついに完成した「まんぷくラーメン」は、国民に愛される商品へと成長していく──。

 ドラマ同様、今や私たちの生活に欠かせないインスタントラーメン。しかし、昨今、こうした加工食品が「超加工食品」などと呼ばれ、週刊誌やインターネットで健康面を問題視される風潮が強まっている。

 きっかけは、昨年2月にフランス・パリ第13大学の研究チームが「NOVA分類」に基づき、「超加工食品の摂取と、がんリスクに関連性がある」と発表した論文だった。

「NOVA分類」とは、2009年にブラジル・サンパウロ大学が提唱した、あらゆる食品を4つに区分したグループのこと。フランス・パリ第13大学の研究者らによる論文では、「超加工食品」の摂取が10%増えると、がんリスクが12%上昇すると発表された。

 しかし、「NOVA分類」の曖昧さを疑問視する声は多い。食品問題評論家の垣田達哉さんはこう語る。

「『超加工食品』を、明確に定義するのは非常に難しい。言うならば糖質・脂質・塩分が多く含まれ、添加物が入っている食品です。添加物といっても、国が安全性を確認して使用を許しているもの。忙しい時に加工食品を利用するのは現代では普通のことです。

 ただし、加工食品に偏った食事が続けば、塩分や脂質はもちろん、添加物を過剰に摂取することにつながるので、体に悪影響を及ぼす可能性もあります」

 極端に食べすぎなければいいとはいえ、健康のことを考えると気になってしまう──。そこで「加工食品」の代表的存在でもある「インスタントラーメン」について、賢い“見分け方”を紹介する。

◆「フライ麺」より「ノンフライ麺」を選ぶ

 次々に新商品が登場し、スーパーやコンビニに無数に並ぶ、カップや袋に入ったインスタントラーメン。目移りして、思わずどれも手に取りたくなるが、食品ジャーナリストの郡司和夫さんは「選ぶ時はなるべく加工度の低い商品を」と話す。

「超加工食品は刺激的な味がやみつきになり、つい食べすぎてしまいがちに。ラーメンに限らず、食事は食品の加工度が低いほど、余計なものが入っておらず健康に影響を与えません。インスタントラーメンは、ほとんどのものが麺を油で揚げていますが、揚げていないノンフライ麺を選んだ方がいい」

 その理由として、麺を揚げる際の油の危険性を指摘する。

「多くの加工食品には、格安のパーム油が使用されています。インスタントラーメンの麺を揚げる油も、ほとんどがパーム油。

 その多くは、海外から輸入される際に酸化防止剤として、安価な『BHA(ブチルヒドロキシアニソール)』が添加されます。同じ酸化防止剤でも、高価で安全性が高い『トコフェロール』と違い、『BHA』は過去に国内の動物実験で発がん性が指摘されています。『BHA』の危険性については表示義務がないため、商品には書かれていません。そういったことから、ノンフライ麺の方が安心して食べられるといえます」(郡司さん)

 市販のノンフライ麺の中でも、オーサワジャパンの『ベジ玄米ラーメン』は、化学調味料や「かんすい」などの添加物も未使用で、「優れものです」と郡司さんも太鼓判を押す。

 かんすいとは、中華麺のコシや風味を出すために使われる添加物で、できれば避けたいと垣田さんも口をそろえる。

「塩湖の水を使用した天然のかんすいは塩類に炭酸ナトリウムしか含みませんが、加工食品に用いられているのは、人工的に作られたかんすいで、『リン酸塩』を含んでいます。リン酸塩は過剰摂取するとカルシウムの吸収が抑制され、骨粗しょう症や腎機能の低下、甲状腺機能に悪影響が出る危険性があるのです」

 リン酸塩はかんすいだけでなく、「乳化剤」や「膨張剤」など多くの添加物に含まれているので注意が必要だ。

 さらに垣田さんは、インスタントラーメンを食べるなら、スープの塩分量に注意してほしいと続ける。

「スープを飲み干してしまうと、塩分の過剰摂取になる恐れがあります。厚生労働省が推奨する1日あたりの塩分摂取量は男性8g、女性7gですが、近年の調査では、男女ともに平均2g以上オーバーしているといわれています。塩分の摂りすぎは、高血圧など循環器系の病気につながるため、減塩の意識を持つことが重要です」(垣田さん)

 世界保健機関(WHO)では、1日の塩分摂取量は男女ともになんと5g未満を推奨しているが、インスタントラーメンは1個で約5gの塩分が含まれる。

 余計な添加物を摂取しないためにも、食べる時はスープを残すべし。

賞味期限が切れたらアウト! 絶対に飲むべきでない4種のドリンク

もったいないからといって飲んだら、健康を害してしまうかも!?

「賞味期限の定義をきちんと理解していない人は多いですが、無理もないことです」と話すのは、アメリカ・ニュージャージー州のラトガース大学で食品化学を教えるドン・シャフナー教授。そこで、専門家にとりわけ注意したいドリンクを教えてもらった。

「賞味期限や消費期限といった言葉がありますが、こういった表現の定義はきちんと標準化されていないのが現状です」

シャフナー教授によると、“賞味期限”は食品汚染リスクではなく、食品の品質が基準となっているため、多くの場合、きちんとした科学的根拠に基づいてルール化されているわけではないそう。たとえば、シャフナー教授が住むニュージャージー州で製造されている牛乳については、州内で販売される場合の期限が表示されているほか、州の境界線を越えたニューヨークで販売される場合の異なる賞味期限日も記載されているとか。

ちなみに、食品化学者たちには、賞味期限が切れていたら絶対に口にしない飲み物が複数ある。健康を害するリスクを避けるために、古くなったら飲むのを避けるべきドリンクをご紹介。

すべてのフレッシュドリンク

通常、大腸菌は低温殺菌されていない飲み物との関連性が高いけれど、それだけではない。「低温殺菌されていない牛乳には、たとえ冷蔵保存していても、リステリア菌が繁殖しがちです」と警鐘を鳴らすのは、ウィスコンシン大学マディソン校食品研究所の外部ディレクターを務めるキャスリーン・グラスさん。

低温殺菌では、細菌が生存できなくなる温度以上に牛乳(やそれ以外の飲み物)を加熱することにより、病原菌を死滅させる。国際乳製品協会によると、大きなタンクに牛乳を入れ、約62.7℃で30分間加熱して行われているそうだ。

最近は、約71.6℃で15秒加熱した後に急冷するという、高温かつ短時間で殺菌処理をするいわゆる高温殺菌が主流になっている。なぜなら、こちらのやり方が、より病原菌となりうる細菌を死滅させ、飲み物の安全性がぐんと高まるから。

一方、低温殺菌されていない(時間の経過とともに発酵が進む)アップルサイダーのように、賞味期限が切れてからの方が安全性が高まる可能性がある飲み物もある。

「アップルサイダーに大腸菌が含まれていた場合、炭酸がアルコールに変化して細菌を死滅させるので、室温に置いた方が大腸菌の死滅が早まるのです」と、シャフナー教授は解説する。

100%の野菜ジュース

ウィスコンシン大学のグラスさんいわく、りんご、ぶどう、オレンジ、トマトなどを使ったフルーツジュースは酸性が強くなり、食品媒介病原菌の予防に効果的なのだとか。なぜなら、酸があると細菌は生存するのが困難になるから。ところが、果物を使用しないフレッシュな野菜ジュースの場合、期限が切れると細菌が増える確率が高まり、健康のリスクも増大してしまう。

低温殺菌された飲み物

低温殺菌とは、過熱しないで細菌を死滅させる処理法。その手順は複数種類あるけれど、フレッシュジュースには高圧処理(HPP)がなされることがもっとも多いそう。

高圧処理とは、瓶詰めされた飲み物に高圧をかけることによって、病原菌となる細菌を死滅させ、保存可能期間を長くするもの。ただし、これは過熱による殺菌処理の代わりになるとはいえないらしい。グラスさんは、「低温殺菌はあまり効果的でありません。低温殺菌されたジュースの保存可能期間は、果物を含まない加熱殺菌処理されたものよりも短いのです」と話す。

保存状態が悪い飲み物

常温保存できる商品と比べて、スーパーなどの冷蔵販売されている商品の方が劣化は早い。いうまでもなく、正しい温度で保管することは極めて重要といえる。食品の安全を教えるグラスさんは、職業柄、スーパーやコンビニなどの冷蔵温度をチェックせずにはいられないらしい。

「何かおかしいと思ったら、マネージャーを呼び出して問い詰めます」。また、グラスさんは自宅の冷蔵庫の温度も重要だと話す。「冷蔵庫は常に約マイナス1℃~4℃の間に保つようにしましょう。それ以上になると、細菌が繁殖しやすくなりますよ」
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original text : Rebecca Straus translation : Rubicon Solutions, Inc cooperation : Yuko Ehara

※この記事は、海外のサイト UK版『グッド・ハウスキーピング』で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。

科学ジャーナリストが警鐘 添加物だらけ「菓子の危険度」

食品添加物を気にする人が増えている。とりわけ20代、30代で小さな子供がいる夫婦たちは敏感だ。こうした中、科学ジャーナリストの渡辺雄二氏が気になる新刊を上梓した。「お菓子の危険度調べました」(三才ブックス)がそれ。 スナック菓子からアイスまで146商品の食品添加物を徹底チェック。健康のために「食べてもいい商品」と「いけない商品」に分別した力作だ。社名、商品名入りの分析なので説得力はある。

 しかも、2つに大別した上で前者をさらに添加物の使用種類などによって「優」「良」「可」に分類表示。後者には「不可」表示をつけて“食べてはいけない”と力説。添加物が気が気じゃない人にとってはうってつけの本だろう。 チェック商品は「ロングセラーのお菓子」「子どもに好まれるお菓子」など5ジャンルに及ぶ。

その中で、「健康志向のお菓子」ジャンルにはサラリーマンが口にする機会が多いシュガーレスガムやのど飴、健康系のスナックが並ぶ。渡辺氏はこれらを前述の4つの表示で分類している。

「まず、添加物を使用していない、あるいは安全性が高い添加物が3種類以内のものを『良』としました。さらに、健康にプラスになる要素が加えてあるものが『優』です」(渡辺雄二氏) 「優」なら健康リスクはゼロ。体のためには取った方がいいのだが、例えば、「健康志向のお菓子」では22商品中わずか1商品のみだった。

■合成甘味料の怖さ

 もちろん、ひとくちに添加物と言っても種類はさまざま。厚労省が安全と判断しているものもある。逆に、別表の物質について渡辺氏は「発がん性やその疑いがある」など健康を害する恐れがあると警告する。「私がこの本の中で『不可』としたのは、表の中の<特に危険性が高い添加物を含むもの>や、<刺激性の強い香料が使われ気分が悪くなる恐れがあるもの>、そして<多くの添加物によって胃腸障害を起こす恐れがあるもの>です。

たとえば、のど飴やシュガーレスガムに含まれる合成甘味料は<特に危険性が高い添加物>。アスパルテームは動物実験で発がん性が、スクラロースやアセスルファムKは動物実験で臓器へのダメージが認められている。継続的に摂取するのは危険なのです」  ただし、「香料」や「着色料」などと一括表示され、具体的な成分が分からないケースが多かったのも事実。渡辺氏はそれらを「可」としたが、安全と言い切るのなら成分名も明記してほしいというのが消費者の切なる願いだろう。

危ない中国食品 春巻きから農薬、落花生から発がん性のカビ

 アメリカでは中国製品の危険性が国家レベルの問題となる一方、日本ではかつてほどその危険性が叫ばれなくなっている。だがこの間、危険な"メイド・イン・チャイナ"は、身の回りの至るところにまで浸透していた。

 中国製品の"締め出し"が世界的に加速している中、狙い撃ちにされているのは、中国の通信機器大手「華為(ファーウェイ)」と「ZTE」だ。

 米国は中国によるサイバー攻撃や機密情報の漏洩を警戒し、両社の通信機器には「安全保障上の脅威がある」として同盟国にも使用禁止を要求。日本政府も各府省庁や自衛隊などから両社の製品を排除する方針を決めた。中国製品事情に詳しいジャーナリストの福島香織氏が語る。

「中国の通信企業は、政府の要請があればあらゆる情報の提出を義務づけられている。共産党の不満分子を発見するため、端末に監視プログラムが組み込まれている可能性は以前から指摘されていました。欧米や日本が警戒し、市場から排除したのは当然の対応です。中国製品には世界の常識が通用しませんからね」

 この騒動で"メイド・イン・チャイナ"の危険性が改めて注目されているが、問題は通信機器だけではない。

 2008年に起きた「中国産毒ギョーザ事件」以降、たびたび問題視されてきた中国産食品の"汚染"はいまだ健在で、今日も日本中に問題食品が流通している。

昨年3月、イオンが販売していた中国産の冷凍春巻きから食品衛生法の基準値の3倍の農薬「ホキシム」が検出され、全品が回収された。11月にも中国産のくわいから基準値の14倍となる農薬「パクロブトラゾール」が検出され、回収処分となっている。

 2017年7月にも、中国産の落花生から発がん性のカビ毒が検出され、保健所から回収命令が出た(岐阜市)。

 さすがに近年は購入前に製造元を確認し、中国産を避けているという消費者も増えている。

寝過ぎは逆効果?長生きできる理想の睡眠時間とは

睡眠時間は長くても短くても病気になりやすく、寿命が短くなることが分かってきました。理想の睡眠時間は7時間くらいですが、時間だけではなく睡眠の「質」も重要です。自分にとって最適な睡眠時間を見つけ、健康で長生きするための睡眠のとり方をお伝えします。

長く眠るほど寿命が縮む? ベストな睡眠時間は7時間

1980年代にアメリカで100万人以上を対象に行われた、睡眠時間と寿命の関係の調査では、予想外の結果が出ました。 1日に6.5~7.5時間の睡眠をとっている人が最も死亡率が低く、それ以上およびそれ以下の時間、眠っている人は寿命が短くなる傾向にあったのです。特に長く眠っているほうが問題で、7.5~8.5時間以上の睡眠時間をとっている人は、6.5~7.5時間睡眠の人よりも死亡率が20%もアップしました。

この研究を行ったカリフォルニア大学サンディエゴ校のダニエル・クリプペ博士は、「睡眠は食欲と似ている。欲望にまかせてものを食べると、食べすぎて健康を害する。睡眠も、眠たいからといって、いつまでも寝ていると、体によくない」と述べています。

日本でも、同じような結果が出ています。名古屋大学の玉腰暁子先生が、40~79歳の男女約10万人を、10年間にわたって追跡調査しました。対象者の平均睡眠時間は男性7.5時間、女性7.1時間でしたが、死亡率が最も低かったのは、男女とも睡眠時間が7時間の人たちでした。睡眠時間が7時間より短い人も長い人も、死亡率が高くなる傾向が示されました。

睡眠時間が長い人の寿命が短くなる原因は、まだはっきりしていませんが、長く眠る人は何らかの健康上の問題を抱えている可能性が指摘されています。

ダラダラ睡眠は時間の浪費にも……

私たちの生活は体内時計の影響を強く受けています。脳を休めるノンレム睡眠の中でも特に重要な深い睡眠は、寝ついてから早い時間帯に多く現れます。逆に浅いノンレム睡眠は、深夜過ぎから朝にかけて増えてきます。さらに日の出以降は、太陽の光や外界の騒音のために深く眠ることができません。このように浅い睡眠を長く続けると、睡眠の質が悪くなり大切な時間の無駄遣いになります。

日中の時間を有効利用するという点でも、ダラダラ眠っているのは逆効果。睡眠と覚醒の深さは、お互いに影響しあっています。グッスリ深く眠ると目覚めがスッキリし、起きてからの覚醒度が高く保たれます。逆に、浅い眠りを長く続けると、目覚めた後も覚醒度が上がらず、眠気に襲われやすくなります。休日に睡眠不足を取り戻そうとして、いつまでも布団から出ないでいると、起きてからも体がだるく居眠りしやすくなってしまうのは、これが原因です。

朝型と夜型で違いはありますが、人間は基本的に日中に作業効率や意欲、集中力が高く、太陽が沈むと脳の働きが低下してきます。「朝の学習は、夜の学習の6倍の効果がある」とも言われています。目覚めている時間を有効に使うために、休日でも平日の起床時刻の2時間以内には起きて、新しい1日をスタートしましょう。

長生きする睡眠のコツは、適切な時間と「質」も重要

眠り過ぎると寿命が短くなるのと同様に、睡眠時間が短くても長生きできません。健康に長生きするためには、自分に必要な時間だけ質のよい睡眠をとることです。必要十分な睡眠時間を知るには、寝つきと目覚めが良く、起きてからも活動的に過ごせた日の睡眠時間を、何回か記録してみることが有効。緊張している平日とリラックスできる休日では必要な睡眠時間が異なることがあるので、この2つは分けて記録します。 眠るべき時間が決まったら、深く眠ってスッキリ目覚める準備をします。

■ 眠る前にすること
まず、寝室の環境を整えましょう。室温は冬なら15~20℃、湿度は50~60%にします。部屋はなるべく暗くしますが、不安な人は豆電球のフットライトをつけておきます。静かに眠るためには、厚手のカーテンや2重窓、静音家電が有効です。布団に入ったら、翌朝に起きる時間を強く意識します。「自己覚醒法」といいますが、深層心理に働きかけて予定時刻に目覚めやすくなります。6時に起きるなら枕を6回叩くのも、良いでしょう。また、翌日が楽しく充実した1日になるように、イメージすることも大切です。仕事がうまくいくとか、思いがけない出会いがあるとか、ワクワクすることを想像してみてください。

■ 朝にすること
朝は、目覚まし時計が鳴ったら、1回で起きましょう。スヌーズを使ったり、たくさんの目覚まし時計をかけたりすることは、睡眠の質を悪くするもと。布団の中でグズグズしていては、人生の大事な時間を無駄にしてしまうと、危機感を持ってください。目を開けたらすぐ、掛け布団を跳ね飛ばすと、寒さで目が覚めます。あの西郷隆盛さんもやっていた、薩摩式の目覚まし法です。そして、部屋の明かりをつけカーテンを開けて太陽の光を浴びると、体内時計がリセットされます。

■ 眠気の対処法
起き出したら冷水で顔を洗うと、眠気を減らしてくれます。コーヒーや紅茶などに含まれるカフェインは、脳の催眠物質の働きをブロックしてくれます。少しでも良いですから、朝ごはんを食べましょう。胃腸にある第2の体内時計「腹時計」が動き出します。エネルギー源であるブドウ糖が補給されると、脳の働きが活発になってきます。

日中に眠気が強くて辛いときには、仮眠をとるようにしましょう。午前中から午後3時までの仮眠は、睡眠不足の解消に役立ちます。横にならずにイスに座った状態で、10~30分眠ると眠気が減って覚醒度が高まります。

家族へのインフルエンザ感染対策・うつらない方法

【医師が解説】家族の一人がインフルエンザにかかると、次々に家庭内感染して、一家総倒れになってしまうことがあります。自分や家族の健康はもちろん、学校や職場、地域でのインフルエンザ拡大を防ぐためにも、まずは家庭内でのインフルエンザ感染予防に努めましょう。

家庭内での拡大を防ぐために、まず、どのようにしてインフルエンザに感染するのかを知っておきましょう。

インフルエンザのウイルスは、患者の咳やくしゃみで出るしぶき(飛沫)、鼻水などに含まれています。そのため、主な感染経路は「飛沫感染」です。患者の咳やくしゃみによってウイルスがばら撒かれ、周囲の人がそれを吸い込むことで感染します。また、ウイルスを含んだ飛沫が付着したものや、ウイルスがついた手で触れたものなど、ウイルスに汚染されたものを触った手を介して、目や口、鼻の粘膜から感染します。

体内に入ったウイルスは、発症してから3~7日間、患者の体から排出されていきます。つまり、熱が下がって症状が軽くなってもウイルスがいなくなったわけではなく、ウイルスはまだ体内にあり、体から出つづけているのです。ですから、症状が軽くなってもすぐに外出したりはせず、療養を続けることが、感染予防という点でもとても重要になってきます。

学校保健安全法では、子どもがインフルエンザと診断された場合、「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日間(幼児は3日間)を経過するまで」登校しないことと定めています。つまりこの期間内では、インフルエンザの感染を広げるリスクがあるということなのです。

看病では十分な水分摂取と負担の少ない食事を

家族がインフルエンザにかかったとき、看病する人はどんなことに注意すればよいでしょうか。まず、医師から処方された薬は、正しく最後まで飲みきらせること。症状が軽くなったからといって、服薬を自己判断で止めたりしてはいけません。そのうえで安静にし、十分な睡眠をとらせることです。高熱で汗をかくと水分が不足しがちになるので、水分はたっぷりとらせるように。スポーツドリンクや経口補水液など、吸収のよいものをペットボトルやストローつきカップなどに用意し、枕元に常備しておくとよいでしょう。

食事は、やわらかくて消化がよく、口当たりのよいものを用意してあげてください。おかゆや雑炊、うどんなどは胃への負担が少ないのでおすすめです。

家族のインフルエンザにうつらない方法・うつさない方法

家族間での感染を防ぐために大切なのが、家の中の環境です。別の部屋に隔離した方がよいのか心配される方が多いと思いますが、可能であれば、患者の部屋は専用とし、他の家族の部屋とは別にしましょう。ただし、患者が子どもの場合は目を離さないようにしてください。患者専用の部屋が用意できない場合は、看病をするとき以外は、患者から常に1~2m以上離れるように。患者がいる部屋は、1日に数回、窓を開けて換気をします。また加湿機を使うなどして、部屋の湿度は50~60%を保つようにしてください。

看病をする家族は、できるだけ決まった一人に限定するのがよいでしょう。ただし、喘息などの慢性呼吸器疾患、心臓病、糖尿病、妊娠中の人は免疫力が弱く感染のリスクが高いため、看病役をするべきではありません。

患者の咳が続いている間は、患者も看病役もマスクを着けて、少しでも感染確率を下げられるよう気をつけること。マスクを外している時に、咳やくしゃみをする場合は、ティッシュペーパーやタオルなどで口を覆ってください。また、看病をする人は、患者の世話をした後は必ず石鹸と流水で30秒以上手を洗いましょう。患者自身も、できるだけこまめに手洗いをすることが大切です。

これら以外にも、患者が使ったタオルは家族で共用しない、患者がよく触るドアノブや家具、室内の電気のスイッチ、便座、トイレのレバーなどは、アルコールまたは塩素系消毒薬でふき取るようにします。こうしたことを徹底することで、効果的な感染予防を行うことができます。

“乳がんのしこり”を再現したサンプル開発 実際に触ってみてわかったこと

年々増える乳がん

人口動態統計で今や、日本人女性の11人に1人がなると言われている、乳がん。 厚労省のデータによると、乳がんによる女性の年間死亡者数は年々増えており、今からおよそ20年前の1995年は7,763人だったのに対し、2017年では14,285人と、わずか20年で2倍に迫る数にまで増えているのだ。(厚生労働省「人口動態統計」)

近年も、2017年には小林麻央さんが34歳、今年8月には漫画家のさくらももこさんが53歳という若さでこの世を去った。乳がんは早期に発見できれば、9割が助かると言われているにもかかわらず、死亡率が上昇している理由のひとつが、検診率の低さ。受診率を海外と比べても、トップはアメリカだが、日本は約45%と先進国では最下位。

身近な病気と感じてはいるものの、定期的な健診を受けたくても仕事が忙しく、なかなか病院に行けない…という人もたくさんいるだろう。そんな時には、自分で胸部に触れてしこりがないか探す「セルフチェック」が有効だ。
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「消しゴムくらい…」ってどのくらいの硬さ?

しかし、いざ「セルフチェック」をしようとインターネットで調べてみると、「硬い消しゴム」や「石」「ビー玉」「梅干しの種」など、しこりには色々な表現がある。消しゴムや石は硬さを想像しやすいが、皮膚や脂肪を通して触った時にどんな手触りがするのか、という所まではわかりにくいのではないだろうか。

20代女性の筆者も、一度「これが噂に聞く“消しゴムくらいの硬さ”のしこり?」と思い、青ざめつつ乳がん検診を受けたものの、結果は全くの思い込みで「これは“消しゴム”ではなかったのか…」と首をひねりながら帰路に就いたことがある。そんな中、ティ・アール・エイ株式会社から、乳がんの“しこりの感触”を再現した「Mamion(マミオン)」が発表された。

このマミオンは、乳がんの直径1センチのしこり、2センチのしこりの2種類を再現したもの。
人差し指・中指・薬指の3本でふくらみを押さえて、円を描くようにクルクルと触ることで、しこりが指に触れる感覚を覚えることができるという。 乳がんには0から4までのステージ(進行度)があり、そのうちステージ1にあたる「しこりの大きさが2センチ以下、リンパ節への転移がない」状態で発見されれば、10年生存率は約90%だという。マミオンでしこりの感触を覚えてセルフチェックすることで、乳がんをごく初期段階のうちに発見することができる、というわけだ。

マミオンは「乳がんの早期発見を実現し、少しでも多くの命を救う手助けをする」ことを目標としていて、その認知度を上げるためにクラウドファンディングサイト「Ready For」にてプロジェクトを公開。公開から2週間で81%の達成率となっている。(11月13日現在。公開は11月27日(火)23:00まで・目標金額30万円)

なぜ今回、このような企画を立ち上げたのか。
マミオンの開発に携わった、ティ・アール・エイ株式会社の山中氏にお話を聞くことができた。

医師の指導のもと、皮膚やしこりの感触を再現

――マミオンを作るきっかけは?

弊社では主に機械部品やガジェット関係を取り扱っておりましたが、近年では健康分野のマーケットに注目しており、「人々が健やかに過ごせる製品を開発したい」という社長の想いから、第1弾として2016年にSleepion(スリーピオン)という睡眠導入家電を開発しました。 第2弾としてMamion(マミオン)が開発されたのですが、きっかけは2017年頃より著名な有名人が乳がんで亡くなる報道を聞き、30代前半という自分と同世代の方も命を落としていることが他人事と思えず、乳がんについて調べ始めたことでした。

――「マミオン」という名前の由来は?

Sleepionの「ion」の部分と、ラテン語の乳房を意味する「マンマ」を組み合わせてアレンジした名前です。

――こだわったポイントは?

人間の皮膚をリアルに再現することにこだわりました。 皮膚やしこりの感触につきましては、川崎医科大学付属病院長よりご指導いただき、納得頂くまで何度も試行を重ねて製造しました。乳がんによる著名人の訃報のニュースに触れ「実際のしこりの感触がわかる物があれば良いのに」と考えていた中で「乳がん触診シミュレーターの開発をしてはどうか」という話が持ち上がり、マミオンの開発につながったのだという。

それでは、分かりづらい「しこりの硬さ」はどのように再現されているのだろうか。
さっそく、サンプル品を送っていただき、実際に触ってみた。
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実際に触ってみた

表面を触ってみると、ツルツルとしつつも指が滑ってしまうようなプラスチック感はなく、しっとりとしたマットな質感。商品紹介によると、表面としこり部分は合成樹脂、中身はTPSというゴムに近い性質の素材でできているそうだが、素材の違いから表面と中身は硬さが微妙に違っていて、肌のハリや脂肪のやわらかさはとてもリアルに再現されているように感じた。

しこりに触れようとすると指からズルリと逃げてしまうため、しこりそのものの硬さは表現しにくいが、薄い粘膜で包まれた消しゴムのような、わずかに弾力のある硬さを感じることができた。1センチのしこりの方は、指をそろえて軽く押し込むとほとんどわからない程度の微かな感触があり、円を描くようにクルクルと押し込むと、ようやく「コロコロ」とした指ざわりが感じられた。一方、2センチのしこりは指を軽く当てただけで「何かあるぞ」と感じられ、クルクルと押し込むと「グリグリッ」と大きい手ごたえがはっきり伝わってきた。

――しこりを例えた表現は色々あるが、マミオンで再現したものが乳がんの硬さ?

しこりの硬さについては、川崎医科大学付属病院長のご指導をもとに決定しております。悪性(がん)をイメージして製造していますが、必ずしも「このしこりの硬さだから悪性」と断定できる訳ではありません。マミオンはあくまで「マミオンに隠されたしこりと同様の感触がある場合、信頼のある病院へ受診して下さい」と促すきっかけになるよう、開発させて頂いた製品になります。

実際にマミオンに触ってみた感想は、「2センチのしこりはサンプルがなくても気付けるかもしれないが、1センチのしこりは自分では気付けないかもしれない」ということ。特に、表面を軽く触っただけでは1センチのしこりにはほとんど気付くことができないため、ぜひ多くの女性にサンプルに触ってほしい、と思ったのだが、実は開発には女性からの反対もあったという。

――開発にあたり、社内の反響は?

元々ガジェットや機械部品を取り扱っている会社なので、なぜ乳がん触診シミュレーターを開発するのかと最初は反対されました。デリケートな見た目から特に女性社員には反対されましたが、いかに乳がん触診シミュレーターが人々の命を助けるきっかけになるかということを説明し、納得してもらい、最終的には製造することが出来ました。完成後は、見た目に不快感が少なく持ち運びしやすいサイズ感なので使いやすそうと評判です。

――使用してもらいたいのはどんな人?

特に年齢制限はありませんが、乳がん発生率の高い30~60代女性の方々を中心にお使い頂ければと思います。マミオンは今回、認知度向上のためのクラウドファンディングを行っているが、プロジェクトの成立・不成立に関わらず、今後一般販売をする予定だという。(定価29,800円)

知ってる?体に「よい油」「悪い油」

◆よい油の摂りすぎも、よくない油の避けすぎも禁物?

どれが健康に「よい油」、「よくない油」なのかご存知ですか? 健康と油の話となると、「1価不飽和脂肪酸は~」など聞きなれない言葉が多く出てきて分かりにくいと感じている人も多いようです。

ここでは、結局どれがよい油でよくない油なのか分からないという方のために、細かい分類はせずにご紹介します。ただし、よい油でも摂り過ぎは良くないですし、反対によくない油でも全く摂らないのは問題なので、まずはこの点を前提として、しっかり覚えておいてください。
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◆■飽和脂肪酸:制限しましょう

主に動物性の脂質に含まれます。例外としては植物性のココナツ、ココナッツオイルが挙げられます。飽和脂肪酸は、摂取しすぎると脂質異常症になります。肥満がなく運動をする人では、食べ過ぎない程度に楽しんでも大丈夫なようです。

【代表的な食品】
クリーム、バターなどの乳製品、ラード、霜降り肉、手羽先、ベーコン、ソーセージ、室温で固体である脂すべて(マーガリンとショートニングを除く)、ココナツ、ココナッツオイルなど
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◆■トランス脂肪酸:制限しましょう

トランス脂肪酸は飽和脂肪酸よりも脂質異常症の原因になります。トランス脂肪は悪玉コレステロールを上げて善玉コレステロールを下げます。日常的にトランス脂肪酸を多くとりすぎている場合には、少ない場合と比較して心臓病のリスクを高めることが報告されています。

また、トランス脂肪酸は炎症を引き起こし、様々な疾病を引き起こすと言われています。

【代表的な食品】
水素添加によって作られたマーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、またこれらを使った焼き菓子、ファーストフードの揚げ物、レトルト食品など
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◆■オメガ6脂肪酸:なるべく控えましょう

以前は体に良い油と言われていたオメガ6脂肪酸。しかし最近では、心臓病、関節炎、骨粗しょう症、炎症、がん、精神の不安定などとの関連性が示唆されています。全く摂らないのは問題ですが、現代人の食事では、オメガ6脂肪酸を過剰摂取する傾向にありますので、制限するくらいの意識を持つとよいでしょう。

料理の風味をアップするために使用する分にはよいと思いますが、特に理由もなくオメガ6脂肪酸の多い調理油を習慣的に使っている場合は見直すとよいかもしれません。

オメガ6脂肪酸の摂取が多いと、体に良いオメガ3脂肪酸の働きを低下させてしまうので注意しましょう。多価不飽和脂肪酸の一つです。

【代表的なオメガ6脂肪酸】
紅花油、コーン油、大豆油、ごま油、一般的なレストランやファーストフード店の油を使った料理など

◆■オメガ3脂肪酸:健康に良い油。制限したい油の代わりに

中性脂肪を下げ、善玉コレステロールを上げ、炎症や血管の詰まりを改善したり、血圧の健康を改善したりする働きがあります。制限したい油の代わりにこちらを使うのがよいでしょう。

【代表的なオメガ3脂肪酸】
くるみ、あゆ、いわし、さば、こい、うなぎ、さけ、まぐろ、太刀魚、にしん、ぼら、さんま、いくら、チアシード、フラックスシードなど
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◆■一価不飽和脂肪酸:いわゆる良い油。制限したい油の代わりに

善玉コレステロールを上げて、悪玉コレステロールを下げる作用があります。一般的に、体に良い油、健康に良い油といわれる油です。しかしいくら健康に良くても、摂り過ぎはいけません。すぐにカロリーオーバーになってしまうので、制限したい油の代わりに使うくらいの気持ちで利用しましょう。

【代表的な一価不飽和脂肪酸】
オリーブオイル、オリーブ、キャノーラオイル、カシュナッツ、ピーナッツ、アボカドなど
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一政 晶子(管理栄養士)

80万円も値切ることができる? 賢いお葬式の選び方

1月の死亡者数は年間で最多。実は1年で一番お葬式が多い月である。
葬儀費用の全国平均額は126万7千円だというが、近年の不況もあり、お葬式の予算は年々縮小の傾向にあるという。

そこで今回、賢いお葬式の選び方について、全国で1万件以上の実績がある『小さなお葬式』を運営する株式会社ユニクエスト・オンラインに聞いてみた。

1 ■ 無駄なものを排除する

お葬式予算を抑えるポイントの1つ目に挙げられるのが、無駄なものを排除すること。 ちなみに、法律で決められているのは死後24時間置いて、火葬するということだけだという。お葬式というと、僧侶に来てもらい通夜式・告別式を2日間かけて行うイメージがあるが、そういった「儀式」は法律で決められているわけではない。
前回取材してわかった「人には聞けない 不明瞭な“お布施”の実態」や「なぜ30万円が120万円に? 葬儀費用のカラクリ」も参考になりそうだ。

2 ■ 住民票を移し、「市民割引」を利用する

2つ目は、故人の住民票を、葬儀を予定している地域に移しておくこと。お亡くなりの際に、住民票をうつさないままに他府県の老人ホームに入居、入院しているケースは多々あるという。

火葬料金と(葬儀を行う)公営斎場使用料金には、一般的に「市民料金」「市外料金」が設定されており、老人ホームや病院、もしくは喪主の住んでいる地域(故人の住民票は他府県にある)で葬儀を行おうとした際に「市民料金」が適用されずに、数倍の金額が掛かってしまうというケースが発生する。

したがって、葬儀を行う地域が決まっているのなら、事前に住民票を移しておいた方が費用が安く葬儀を行える。(ただし、一部の都道府県では喪主の住民票があれば、故人の住民票が他府県にあっても市民料金が適用される場合がある)

ちなみに、費用は各地域でまちまちであるが、火葬料金は、市外料金だと、市民料金の4倍程度の費用がかかってしまう。たとえば、ある地域では、市民料金と比べ市民外料金は9万5千円高くなるケースも。

3 ■ 斎場によって利用料金が違うことを知っておく

斎場使用料金は、公営斎場だと、市民料金が1万円~20万円、市外料金が3万9千円~50万円が相場。市民料金と比べ市民外料金は2~3倍程度の式場使用料がかかってしまう。

一方、民営斎場のを利用した場合、公営斎場を使った場合と比べて、1日あたり5万円以上高くなる場合もある。特に民営の斎場の中には、使用料が90万円という高額な場合もあり注意が必要。

公営・民営の斎場のどちらを使うのか、また斎場の広さなどによっても価格は大きく変わる場合があり、「自宅から一番近い斎場」だけでなく、斎場の検討エリアを広げることで費用を下げることも可能だ。

意外なところに、葬儀費用を抑えるポイントがあったのかもしれない。いざというときに、頭の隅に入れておこう。

また、もし心配の方がいるなら、取材に対応してくれた「小さなお葬式(24時間・365日対応)」に問い合わせることも可能。今なら、万が一に備えてさまざまなことをまとめて記載しておける「エンディングノート」をプレゼントしているとのこと。

食品偽装、ホテルオークラでも 刑事告発はできるのか?

食材偽装の問題は、大物政治家も通う名門ホテルにまで広がった。ホテルオークラ(東京)で38万食以上に及ぶ食品の虚偽偽装が新たに発覚。ホテル日航東京などを運営するJALホテルズ(東京)でも偽装が見つかった。

消費者をだまして高い代金を取るのは詐欺に等しい行為。企業倫理に反する不祥事を刑事告発することはできるのか。

 ホテルオークラは全国で運営する13ホテルと関連会社3社のレストランなどで提供した計235品目の使用食材とメニュー表示が異なっていたと発表。2007年以降、虚偽表示で販売した総数は約38万6000食で、販売額は約8億7000万円に上る。

ホテルオークラの子会社JALホテルズも、運営する13ホテルで食材とメニュー表示が異なっていたと発表。06年3月以降で販売は約13万食、約2億円相当。2社は利用が確認できれば、施設利用券や現金で返還に応じるという。

 オークラは2000年に自民党の加藤紘一衆院議員(当時)らが仕掛けた「加藤の乱」の舞台となったほか、国際通貨基金(IMF)総会など国際会議の会場にも使われた名門ホテルだけに、衝撃度も大きい。

詐欺まがいの行為が業界で横行していたわけだが、悪質な偽装表示を法で罰することはできないのか。

 元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は、「条件さえ満たせば、詐欺として刑事告発できる」と断言する。

 どんな条件なのか。

 「ひとつは、被害日時が特定されていること。料理にかかったコストと表示価格との間の差異が大きいと詐欺に問いやすい。たとえば、2万円払ったにもかかわらず、実際のコストが1000~2000円だった-といった場合だ。

被害者の会が結成され、詐欺の因果関係がはっきりすれば、刑事罰に問われる可能性は十分ある」(若狭氏)

 仮に詐欺罪で業者が立件されれば、業者側の責任者が10年以下の懲役刑に問われる事態もあり得る。波紋はさらに広がりそうだ。

「体に悪い食べ合わせ」は本当? 食べ合わせ博士がジャッジ(さんまと漬物で発癌性物質も)

古くから、様々な食べ合わせが体に悪いと言い伝えられているが、果たして本当なのだろうか? 中国の漢方や薬膳の考えをもとに、食べ合わせの研究を続けてきた“食べ合わせ博士”こと田村哲夫さんにジャッジしてもらった。

◆天ぷら×すいか

「水分の多いすいかと脂っぽい天ぷらは、“水と油”に例えられるように、胃腸内でもけんかになる組み合わせ。一緒に食べると胃液が薄まり、消化不良を起こす場合があるので、胃腸の弱い人や、下痢をしやすい人は避けた方がいいでしょう」

◆うなぎ×梅干し

「こってりしたうなぎを食べた後に、酸っぱい梅干しを食べると、胃が縮んで消化不良の原因に。胃の弱い人は、梅干しだけでなく、食後に酸味の強いものを摂るのは控えた方が無難です。ただし、食中なら胃をスッキリさせる効果もあるので大丈夫!」

◆さんま×漬物

「さんまを焼いた時にできる焦げ(ジメチルアミン)に、野菜を発酵する過程で生成される亜硝酸塩が融合すると、ニトロソアミンという発がん性物質が生成されてしまいます。ただし、大量に食べない限りは、体内で無毒化されるので心配ありません」

 科学的に食べ合わせの悪さが解明されているのは、「さんま×漬物」だけ。とはいえ、他の2つも、実際に食べて、腹痛を起こしたケースが多かったよう。長年伝えられてきた先人の知恵はやっぱり正しいのかも!?

「食べ合わせが悪い」を医学的に検証…昔の人はすごかった

【Q】うなぎと梅干し、食べ合わせがよくないと聞きますが、ホント?(60代男性)

 【A】他にも、スイカと天ぷらとか、カニと氷とか、日本では昔から、一緒に食べたら身体に悪い、いわゆる「食べ合わせ」が色々と言われています。実は日本だけでなく、海外でも同じ言い伝えはあえります。巷で言われている食べ合わせについて、かつて医学的に検証したことがあるので一部を紹介します。

 人参と大根…大根のビタミンCを人参のアスコルビナーゼ(酵素)が壊す。

 カニとかき氷…胃や腸とともに身体全体を冷やすことが実際に確認されている。

 スイカと天ぷら…スイカの水分で胃液が薄められ、天ぷらの油分を分解できない。

 カニに柿…ともに胃腸や身体を冷やす作用がある。

 タコにワラビ…ワラビの過剰摂取によるワラビ中毒を起こす危険性がある。

 スイカとビール…急性アルコール中毒の危険性がある。

 ラーメンライス…どちらもビタミンをあまり含んでいないため、炭水化物ばかりとなり疲労や肥満を招く。ネギなどの野菜を一緒に食べればOK。

 高血圧の薬とグレープフルーツ…グレープフルーツに含まれる酵素が降圧薬の作用を強くすることがありこれは絶対NG。

 さて、ご質問の「うなぎと梅干し」ですが、一長一短があります。うなぎの脂と梅干しの強い酸が刺激し合い消化不良を起こす。ただし酸は脂肪消化の手助けになることもあるとされ、医学的検証は保留です。でもこうして見ると、ただの迷信と思っていたことが、ちゃんと根拠があったりします。昔の人の知恵もすごいものですね。

 ◆回答者プロフィール 松本浩彦(まつもと・ひろひこ)兵庫県芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、(社)日本臍帯・胎盤研究会会長。

麻薬より危険「食べるのをやめられなくなる食品」リスト

研究者らによると、いくつかの太りやすい食べ物は、ヘロインやコカインと同様の依存性があるかもしれないという。ダイエットの経験がある人なら、体重を落とすために自制心を働かすことがいかに難しいかを知っている。脂肪を燃焼する運動も効果的だが、食べ過ぎが脳に影響を与え、依存傾向を強めるという研究結果がある。

高脂肪、高カロリーの食べ物は、麻薬的な快楽を生み出す。お腹がいっぱいでも、食べ続けてしまう。そして、体重がどんどん増えていく。それはどのような食べ物なのだろうか。一般的に砂糖が大量に含まれた高脂肪、高カロリーの加工食品は依存性の高い食べ物の上位に挙げられる。例えば以下のような食品だ。

ピザ
チョコレート
クッキーの詰め合わせ
アイスクリーム
フライドポテト
チーズバーガー
炭酸飲料
ケーキ
チーズ
ベーコン
フライドチキン
ロールパン
ポップコーン

イェール大学の研究チームは食べ物依存症を診断する質問リスト「Yale Food Addiction Scale」を作成した。下記の質問に「はい」が多数ある場合は注意が必要だ。

・満腹の時でも食べたいですか?
・ある食べ物を家で食べられない時に、わざわざ食べに出かけますか?
・スナック菓子やクッキーを少し食べるつもりが、一袋食べてしまうことがありますか?
・衝動食いの傾向がありますか?
・食べるのをやめられない食べ物がありますか?
・友達や家族と過ごすより食べていた方がいいですか?
・食べ過ぎが怖くて、昔好きだった活動やイベントを避けていますか?
・食べ過ぎで生活に支障が出ていますか?

麻薬の依存症と同様に、食べ物に対する依存症から抜け出すには第三者の助けが必要だ。食生活の見直しを指導してくれる医者や行動療法のセラピストの相談を受けることが有効な場合もある。

「冷凍食品」とは違うんです!「そうざい半製品」、十分加熱を…O157で集団食中毒

「冷凍食品」と異なり生に近い状態

 冷凍メンチカツが原因で10月から11月にかけ、1都5県で腸管出血性大腸菌Oオー157の集団食中毒が発生した。この製品は、自分で加熱調理して仕上げる「そうざい半製品」と呼ばれる食品だった。菌が混入し、製造工程で汚染が広がったとみられる。十分加熱すれば菌は死滅するため、専門家はしっかり火を通すよう呼びかけている。

 冷凍メンチカツは、静岡県の食品加工会社「タケフーズ」が製造。神奈川県の食肉販売会社「肉の石川」や静岡県の食肉加工・販売会社「米久よねきゅう」が、「和牛・相模豚 メンチ」「ジューシーメンチカツ」などとして販売した。患者は神奈川県を中心に、千葉県、兵庫県、秋田県、広島県、東京都の約60人におよび、腹痛や下痢などの症状を訴えた。

検査の結果、菌の遺伝子の型が一致した。静岡県によると、原料の牛ひき肉などを通じて菌が入り込み、工場での製造工程で汚染が広がったとみられるという。既に販売は中止され、回収が行われている。消費者が、食中毒を知らずに冷凍庫で保管している可能性もあり、各都県では返品するよう呼びかけている。

 問題の製品は、そうざいに仕上げる加熱前の「そうざい半製品」として販売されていた。衣をつけるなど加工はされているものの、加熱調理はされておらず、製品は生に近い状態。冷蔵のほか、冷凍で販売されているものもある。消費者は家庭で油で揚げて食べる。国の衛生基準はない。「日本惣菜(そうざい)協会」(東京)は「肉や魚と同様、調理する際は中心部を75度で1分以上加熱することが必要」という。問題の製品は「凍ったまま、170度~175度の油で6分間揚げる」との表示があったが、油の量や入れる個数によって十分な温度に達しなかった可能性もある。

 冷凍の「そうざい半製品」は、「冷凍食品」と似ているが別のものだ=表=。

 「日本冷凍食品協会」(同)によると、調理や下処理された冷凍食品は、多くが加熱処理されており、細菌数などについて厳しい衛生基準がある。最近は、解凍したり電子レンジで加熱したりするだけで食べられる調理済みの製品が増えている。ただスーパーでは、冷凍されたそうざい半製品と冷凍食品が同じコーナーで販売されていることもあり、消費者には分かりにくい。

 同協会は「冷凍食品には、その旨がパッケージに明記されている。これまで集団食中毒が確認された冷凍食品はなく、表示に従って調理すれば安全」と強調している。

 女子栄養大教授(食品衛生学)の上田成子さんは、「最近は、揚げ物の調理に不慣れな消費者が増えている」と指摘する。凍ったままのタネを揚げると、表面はこんがりしていても、中は生の恐れがある。事前に冷蔵庫に移したり、電子レンジを使ったりして半解凍すれば、火の通りが早いという。また、油を少なめにすると、タネを入れた際に油の温度が下がりやすいので、注意が必要だ。上田さんは「竹串を刺して肉汁が透明になっているか調べたり、一つ切ってみて中まで加熱されているか確かめたりすれば確実」と話す。

発がん性が認められた添加物も! お菓子に使われる添加物の危険性とは

サニーヘルスはこのほど、ダイエット情報発信サイト「microdiet.net」にて、調査レポート「本当に大丈夫? 知っておくべきお菓子に使われる様々な添加物」を公開した。

同サイトでは、市販のお菓子に使用されている添加物やその特徴について解説している。

「乳化剤」は、通常では分離してしまう性質のもの同士の性質を変え、混ざりやすくするための添加物。チョコレート、ケーキなどの洋菓子、パン、アイスクリーム、ガム、あめ、ソフトキャンディ、ホイップクリーム、缶コーヒー、コーヒークリーム、マヨネーズ、ドレッシング、プロセスチーズなどに使用されている。

多くの種類があり、お菓子には「グリセリン脂肪酸エステル」「ショ糖脂肪酸エステル」「ソルビタン脂肪酸エステル」などが用いられることが多いとのこと。しかし、中でも注意が必要なのは「大豆レシチン」「大豆サポニン」「リン酸塩」という乳化剤であるという。

大豆レシチン、大豆サポニンの原材料の大豆は、輸入の遺伝子組み換え大豆が使用されていることが大半とのこと。大豆アレルギーの人は特に注意が必要だという。リン酸塩は、プロセスチーズや、ハム・ソーセージなどの加工肉に多用されており、乳化剤としての役目以外にもPH調整剤としても用いられている。

リン酸塩を過剰に摂取すると、カルシウムの吸収が阻害される。骨がもろくなる恐れがあるため、特に成長期の子供は避けたほうが無難とのこと。チーズを買うのであれば、非加熱・無添加のナチュラルチーズのほうが安全性・栄養価ともに高いという。

「保存料」は、食品のカビや腐敗などの原因となる微生物の増殖を抑え、保存性を高める添加物。「安息香酸(あんそくこうさん)」「安息香酸ナトリウム(安息香酸Na)」は、発がん性が認められた添加物だという。炭酸飲料、栄養ドリンク、シロップ、マーガリンなどに用いられている。

「ソルビン酸」「ソルビン酸カリウム(ソルビン酸K)」は、カビ、酵母、細菌と幅広い効果がある保存料。発色剤の亜硝酸塩(亜硝酸Na)と組み合わせると毒性が高まるという。ハムやソーセージなどの加工肉にはソルビン酸、亜硝酸塩の両方が使われていることが多いので、注意が必要とのこと。

使用されている食品は、ジャム、あん、菓子パン、魚肉ねり製品、ハム、ソーセージ、イカのくん製、漬物、つくだ煮、煮豆、果実酒、ジュース、菓子製造用の果実ペースト、果汁など。

「プロピオン酸」「プロピオン酸カルシウム(プロピオン酸Ca)」「プロピオン酸ナトリウム(プロピオン酸Na)」は、カビや芽胞菌の発育を阻止する保存料。単体での毒性はほとんどないと考えられているが、他の物質を同時に摂取した場合の作用は不明であるという。ケーキなど洋菓子、焼き菓子、チーズ、パンなどに使われている。

詳しくはmicrodiet.netの最新の記事「本当に大丈夫? 知っておくべきお菓子に使われる様々な添加物」で解説している。

トランス脂肪酸を含む食品と健康への害

■トランス脂肪酸とは
トランス脂肪酸とは、水素添加した植物油を扱う過程で人工的に生成される副産物です。悪玉コレステロール、動脈硬化、心臓疾患、がん、免疫機能、認知症、不妊、アレルギー、アトピーなどの疾患リスクをあげるものとして、健康への悪影響が報告されています。

■日本ではトランス脂肪酸はどの程度管理されているか
このトランス脂肪酸について、諸外国では使用禁止や含有量表示が義務付けられるなど、厳しく制限・管理されているケースがよく見られます。一方で日本ではあまり関心を持たれていないようです。日本人は、「ナチュラル」「天然」「ヘルシー」といったキーワードに関心を持っている人が多いようですが、人工的で健康に悪いといわれているトランス脂肪酸については、放置され気味のようで、少し悲しいパラドックスが起きていると感じます。

随分前から、体への害が報告されているトランス脂肪酸ですが、実は私が本気でトランス脂肪酸を意識し始めたのは、少し遅れて2006年くらいからで、個人的な取り掛かりが遅かったと反省していたりもします。私もたまにトランス脂肪酸を含む食品を食べていますが、体への悪影響については理解できているので、食べている途中で美味しく感じなくなることもあります。

■トランス脂肪酸は食べても大丈夫なのか
日本では、「普通」の食生活においては、トランス酸の摂取過剰によるリスクを心配する必要はない、という見解が強いために現時点では何も規制がされていないようです。諸外国と比較してトランス脂肪酸の摂取が低いという理由もあるようです。しかし「普通」の食事をしていない人にとっては深刻な問題になりかねません。実際のところは、「普通」の食事を定義するのも難しいと思います。トランス脂肪酸を多く含む食事例を挙げてみましょう。

●トランス脂肪酸の過剰摂取が心配される食事例
朝食:パンにマーガリンや菓子パン、クリーム入りコーヒー
昼食:ファーストフード、または冷凍食品を利用したお弁当
おやつ:クッキー、クラッカー
夕食:インスタント・レトルト食品を利用したもの

上記のような食べ方をしている人は特に注意が必要です。特に、悪玉コレステロール、動脈硬化、心臓疾患、がん、免疫機能、認知症、不妊、アレルギー、アトピーなどで悩んでいる人は、食事内容を見直してみるべきかもしれません。

■トランス脂肪酸を含む食品一覧
知らず知らずのうちにトランス脂肪酸が多く含まれている食品を日常的に摂取していないか、ワースト5の食品グループをチェックしてみましょう。トランス脂肪酸は、水素添加によって製造されるマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングや、それらを原材料に使った食べ物に含まれます。製造会社によって、その含有量などは大きく異なる場合もありますが、下に示している食品を多用している人は過剰摂取している危険性が高いです。

●塗りもの・オイル系
マーガリン、ピーナツバター、マヨネーズ、コーヒーのクリームなど

●お菓子系
ケーキ、アイスクリーム、チョコレート菓子、クッキー、クラッカー、菓子パン、クロワッサン、菓子パイ、ポテトチップス、ドーナツなど

●インスタント・レトルト系
カップ麺、インスタント麺、缶のスープ、ハヤシ・シチューのルウ、カレーのルウなど

●ファーストフードやファミリーレストラン系
チキンナゲット、フライドポテト、フライドチキン、パイなど

●冷凍食品系
から揚げ、ケーキ、ピザ、魚のから揚げ、コロッケ、天ぷらなど

いかがでしょうか? 日常の食生活でこれらの食品をほとんど食べない人と、多用している人がいるのではないでしょうか? これらの食品をよく食べる人は、どれくらいのトランス脂肪酸が含まれているのか探ってみる必要があるかもしれません。

強い中毒を引き起こす「身近にある」野菜


「スイセンをニラと間違えて食中毒に」「山菜と有毒植物を誤認」など、園芸植物や野草を熟知しないばかりに起こる事故が、あとをたちません。軽症の場合もありますが、なかには、救急搬送されるケースもあります。特にジャガイモ、マメの仲間、ウリの仲間などには十分な注意が必要です。『身近にある毒植物たち』を著した森明彦氏が、これらの中毒症例をご紹介しながら、回避のポイント、そして身近な生命科学のおもしろさをご案内します。■ 「ジャガイモ」──芽を取り除くだけでは不十分

 日本で最も中毒患者数が多い植物といえば、圧倒的に「ジャガイモ」です。意外という方もいるのではないでしょうか。

 ジャガイモは、「ソラニン」(solanine)、「チャコニン」(chaconine)という成分を合成して、嘔吐、腹痛、下痢、めまいを起こさせ、追い払おうと警戒します。特に収穫されたとき、つまり地表に出たとたん、ソラニンなどの合成をせっせと開始します。

 ジャガイモが“警戒”を始めた様子は、ちょっと見ただけではわかりません。「新芽の部分が危険」ということはよく知られるところですが、その周辺も大変危険です。「皮がミドリ色に変色してきたら危険」とも言われますが、ジャガイモの品種によっては、外側からだけだと判断できない場合もあるので、輪切りにして、見てみましょう。中のほうまで明るいミドリ色になっていることもあり、こちらも危険です。加熱調理をしても腹痛や下痢などの症状を引き起こすこともありますので、ご注意ください。

 火を通せば安全とは限りません。「ソラニン」や「チャコニン」は、茹でたり多少焼いたりしただけでは分解されないのです。
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 たとえば、2006年には東京都の小学校で75名の児童と教員2名が食中毒を起こしました。校内で栽培したものを調理員が皮つきの「茹でジャガイモ」にしたところ、腹痛、吐き気、喉の痛みなどを訴えました。幸い、すべての児童が軽症で済みました。2009年には奈良県の小学校で、35名が中毒を起こしましたが、このケースでは炒めるなどして食べています。

 これらの事例では重症にはなりませんでしたが、ジャガイモには、昏睡や幻覚症状を引き起こすほど強烈な神経毒性があるので、十分な注意が必要です。

 では、ジャカイモの中毒を避けるには、どうしたらよいのでしょうか。ポイントは、ジャガイモを懐柔し、この有毒成分をできるだけ作らせないようにすることです。

 (1)栽培しているとき、ジャガイモが土から顔を出していたら、土をしっかり被せる。

 (2)芽の部分やミドリ色になっている皮は、周辺を含めしっかり取り除く。

 (3)明らかに小さなイモは、決して食べないようにする。

 (4)保管する場合は、太陽や電灯の光に当てないようにする。

 講演などで、私がよく注意するのは、「小さなイモは食用にしないでください」という点です。ソラニンなどが多く含まれる傾向があるのです。可愛らしいし、もったいないと思われる方が多く「どうしても使いたい」というような場合は「その小さなイモを種イモにして、来年も育ててあげてください」とお伝えしています。

 また、ソラニンなどは水によく溶ける性質があります。少しばかり日が経ったジャガイモを調理するときは、皮を厚めに切って、よく水にさらします。あるいは十分に茹でてから、茹で汁を捨てればより安心です。

■ 「インゲンマメ」──加熱が不十分だと毒性が5倍に! 

 続いて紹介するのは、インゲンマメ。赤飯やゼンザイ、饅頭のあんとして楽しまれていますが、実は世界中で愛され、煮込み料理やサラダで大活躍しています。一方で、消費の多い国では特に、中毒事故がしばしば大流行します。

 インゲンマメは「レクチン」(lectin)を作り出します。2006年、これにダイエット効果があるとしてテレビで喧伝され、実際に試した人のうち158人が中毒となり、下痢、嘔吐、腹痛などの症状を呈した事例もあります(厚生労働省ほか)。


 重大なポイントのひとつが、摂食量です。

 インゲンマメの場合、下ごしらえが不十分なマメを4、5粒食べれば、ほぼ例外なく中毒するといわれます。症状の重さも、食べた量が多いほど重症化します。

 普通に料理で出されたら、その倍は軽く食べてしまうでしょうから、なんとも恐ろしい限りです。

■ 「下ごしらえと調理法」に問題

 マメの仲間で中毒するケースは、およそ「下ごしらえと調理法」に問題があります。

 インゲンマメには、レクチンの一種、「フィトヘマグルチニン」(phytohemagglutinin)が含まれます。マメが完熟に向かうにつれて含有量も増えてくるため、しっかり取り除く必要があります。

 中毒を起こした人たちは、次のような調理をしていました。

 ・マメを水に浸して柔らかくし、そのままサラダに入れて食べた。

 ・フライパンで数分間ほど炒って、これを粉にしてご飯にまぶして食べた。

 ・マメを水に浸して柔らかくしたのち、煮物にして食べた。

 インゲンマメは、生に近いほど中毒を起こしやすくなります。水に浸し、柔らかくしただけでは、「フィトヘマグルチニン」はたいして影響を受けません。加熱が不可欠です。

 また、フライパンで炒る、低温調理器で煮る程度では、減毒できません。むしろ危険性を高めるだけなのです。FDA(米国食品医薬品局)は、「80℃までしか熱しなかった場合、毒性が生のマメの約5倍になる」と報告します。

 安全に美味しく食べるには、高温でマメが十分に柔らかくまで煮込む必要があるのです。
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 このほか、気を付けたいのは今が旬のズッキーニ。β-カロテン、カルシウム、ビタミンKなど、暑い季節に失われがちなミネラルが豊富で、カロリーは低め。味わいもみずみずしいですが、「ククルビタシン類」(cucurbitacins)という成分が含まれていて、中毒になると、ひどい下痢、猛烈な腹痛、そして気が遠くなるような嘔吐を繰り返します。キュウリ、ゴーヤ、メロンなどのウリ科植物などに広く見られるため、注意が欠かせません。

■ 頼りになるのは「味覚」と「ちょっとした知識」

 中毒を避ける方法は、実にシンプルです。

 病院に担ぎ込まれるほどの中毒症状を起こした人たちは、いずれも「食べたとき、強い苦みがあった」と言います。ウリ科野菜の多くは、清涼な風味が持ち味。ところがたまに強い苦みを呈するものが市場に流れてしまいます。「野菜だから、まあ大丈夫」、「残すのはもったいない」と食べてしまうと中毒症状が重篤化。違和感があったら自分の五感を信じましょう。そして飲み込まず、すぐに口から出すことです。

 野菜を自分で育てている場合、「収穫期」は必ず守りたいところです。時期を過ぎたものを食べれば、ちっとも美味しくないばかりか、中毒の危険があります。こうしたものを「おすそ分け」として配れば、あなたの名誉をいたく傷つけてしまうことにもなりかねません。

 ところで、植物が合成する化学成分は本当におもしろいのです。ククルビタシンには多くの種類が存在し、あなたの胃腸を機能不全にするものから、ククルビタシンB、D、El、Qなどのように抗がん剤としての研究が進められているものまであります。

 WHOをはじめとする各国研究機関は、近年、野菜の薬用研究を本格化させています。「自然のものは、できるだけ自然に近い状態で食べたほうが、ずっと体によい」といった風潮は、ここ20年間、世界中の先進各国で流行しています。と同時に、各国の中毒医療センターでは、野菜をはじめとする植物毒の中毒患者数がうなぎ登りの途上にあります。

 なにかと多忙な現代人が、食中毒で3日も倒れたらもう大変。重要な会議やデートが、トイレとの往復ばかりで終わったら、目も当てられません。ちょっとした注意と、ささやかな科学的好奇心が身を助けます。

 これを契機に、身近な野菜や毒草について、もう一度、自分の知見を確かめてみるのはとても有意義なひと時となるでしょう。そして野菜にしても、見たこともない美味しい品種が世界中にたくさんあることを知れば、暮らしの楽しみがぐんと増えるものです。

便利でも不安要素だらけ!管理栄養士が絶対食べないNG食品4つ

皆さんが今口にしているその食品は、どんな理由で選びましたか? カロリーが控えめでダイエット向きだから? 体によさそうと感じたから? 実はその食品選び、間違っているかもしれません。

今回は、管理栄養士が食べない NG食品をご紹介したいと思います。

■1:○○の素

管理栄養士の高橋さんが警鐘を鳴らすのが、身近な食品である“○○の素”です。カレールーや、鍋の素、炒め物の素など、便利な調味料には落とし穴がいっぱいだそう。

それぞれの原材料を見てみると、カレールーで一番多いのは脂、鍋の素は果糖ぶどう糖液糖というコーンシロップ、そのほか添加物も多数。いくら簡単に出来るとはいえ、脂のカレーやコーンシロップ鍋は食べたくないですよね?

■2:ドレッシング

ドレッシングに脂が多いのは皆さんご存知かと思いますが、意外な落とし穴は“ノンオイルドレッシング”です。ノンオイルならヘルシー!と思ったら大間違い。実は、鍋の素と同じ果糖ブドウ糖液糖が一番多く使われているのです。

せっかくノンオイルでも、シロップをサラダにかけていたら、ヘルシーではないですよね。

■3:ゼロカロリー食品

これは、一番気をつけていただきたい食品です。ゼロカロリーでも太ります。まず、ゼロカロリーと言っても「5kcal以下であれば0kcalと表示してよい」という食品表示法のルールがあるので、厳密にはゼロではありません。

しかし、そんなに低カロリーなのにしっかり甘さを感じるのは、人工甘味料の力です。人工甘味料は、砂糖の何百倍もの甘みがあるので、低カロリーにすることが出来るのですが、カラダは砂糖と人口甘味料の区別がつきません。

人工甘味料を摂ることで、砂糖を摂ったときと同じように大量のインスリンを出してしまいます。すると、カラダは低血糖状態になり、また甘いものが欲しくなります。インスリンで下げた血糖は、脂肪としてカラダに蓄積されるので、低カロリーなはずなのに太ってしまうという訳です。

■4:コンビニの食品

24時間いつでも食べ物を買う事が出来るのはとても便利ですが、常温又は冷蔵でも、何時間も腐らない食べ物っておかしいですよね。常温コーナーのパンやお菓子はもちろん、おにぎりやお弁当にも、腐らせないためにたくさんの保存料が使われています。

一番怖いのは、ほとんどのパンやお菓子に使われているショートニングやマーガリン。これは、“食べるプラスチック”とも言われ、自然界には存在しない脂のためカラダに入ると悪さをします。便利である事は間違いありませんが、健康にとってどうなのか?ということを、少し考えてみてはいかがでしょうか。

いかがでしたか? 管理栄養士の方が指摘する食品の意外な落とし穴。皆さんは、知らぬうちに落とし穴にはまってはいませんでしたか? これを機に、食生活を今一度見つめ直してみてくださいね。

【家庭編】妊娠中、イラッと来た夫の言動「俺は忙しいんだ!」「赤ちゃん言葉」

本来なら、もうすぐ産まれてくる2人の大切な赤ちゃんのことを考えただけでも、自然と夫婦愛は深まりそうなもの。夫は妻をいたわり、ねぎらい、家事を手伝い……。というのはやっぱり無理な相談なの!? 

ここでは、妊娠中に思わず夫にイラッと来てしまったエピソードをマイナビ会員の女性のみなさんに聞いてみました。

■子どものままの夫にイラッ
・「親になるのにゲームだマンガだと、小学生レベルの娯楽をやめようとしないこと。自分の親世代では親が子どもの前でゲームなんて考えられないし、恥ずかしくないのかなと思う」(31歳/小売店)

・「私は眠くても上の子のお昼寝に合わせて自分も昼寝するようにしているが、夫は関係なく寝て、子どもと私が寝たときには、一人で起きて、ゲームやスマホで遊んでいる」(31歳/医療・福祉)

そうなのです。時にどの男性の中にも住んでいる(らしい)「少年」にイラッとしてしまうことってありますよね。マイペースなのはいいですが、「少年」も父親になる日はすぐそこ。しっかりしてほしいですよね。

■優しくない夫にイラッ
・「身重なので動きが鈍かったのか車に乗るとき『早くしろ!』と言われイラッとしました」(23歳/ソフトウエア)

・「産前休暇に入ったときに、仕事に行かなくていいなんて羨ましいと言われたこと」(29歳/団体・公益法人・官公庁)

・「つわり真っ最中のとき、ふざけて酒の息を吹きかけてきた。本気で殺そうと思った(笑)」(29歳/印刷・紙パルプ)

・「吐くなら食べなきゃいいじゃん」(25歳/学校・教育関連)

・「両親学級に行く気はないからな!俺は忙しいんだ!と言われた。一人で妊娠しているみたいでさみしかった」(31歳/機械・精密機器)

あえて一気にご紹介しましたが、読んでいるだけで「イラッ」が連鎖するようなコメントが並びました。「ご愁傷様です」としか言いようがありませんが、将来的には「それがさー、子どもが生まれたら突然育メンになっちゃってー」というコメントに変わったことをお祈りしています……。

■ちょっとウザイ(!?)夫にイラッ
・「赤ちゃん言葉で話しかけてくること」(24歳/ホテル・旅行・アミューズメント)

・「私の体重増加に合わせて一緒にぶくぶく太ったこと」(30歳/ソフトウェア)

こちらは妊娠生活を一緒に楽しんでいるような、なんだか微笑ましいコメントですね。妻の妊娠を素直に喜んでいる旦那さん像が垣間見えます。体重増加も、出産と同時に戻ったり……してませんか?

子どもは夫と2人で作るのに、妊娠中の妻はなぜかときどき孤独になりがち。世の夫たちは、赤ちゃんが実際に産まれてくるまでは父親の実感が伴わないなどと言いますが、そこは想像力を働かせてもらいたいところですよね。

今は母子手帳と一緒に父子手帳を発行する自治体も多いので、2人で読んでみるのもいいかもしれません。

「うちの夫にはムリ!」という場合は、プレママ友を作ったり、周囲に愚痴ったり、上手にストレス発散しながら妊娠生活を楽しみたいですね。

遺言状 相続人全員が合意すればその内容を無視することも可

まさに骨肉の争いというように、身内同士がもめてしまうのが相続。64才の真一さん(仮名)もまた、相続でもめている1人だ。4人きょうだいの中で親の世話を最もした長男・真一さん。ところが、母の遺言は「次女と次男に半分ずつ財産を相続させる」というものだったのだ──。

 そうした事例を、自身のラジオ番組等で数多く見聞きしてきた生島ヒロシさんは「“争族”を避けるには、相続の正しい知識と早めの準備が大切です」と説く。生島さんが、真一さんのケースを詳しく解説する。

 * * *
 自分の死後、愛する家族たちに遺産分割をめぐって争ってほしくない。そのため、生前に「どのように遺産を分けるか」を指示したものが遺言です。いわば、遺言は遺された家族へのラブレター。彼らに幸せに暮らしてもらうためのメッセージだと私は思っています。

 ところが、ときにはその遺言が原因でトラブルが起きてしまうこともあります。

『夢相続』代表取締役で、公認不動産コンサルティングマスター相続対策専門士の曽根恵子の元に相談に訪れた真一さんは4人きょうだいの長男でした。妹が2人、弟が1人います。

お父さんはすでに他界。お母さんは東京都心にビルを持ち、最上階にひとりで暮らし、他のフロアにはテナントを入れていました。現金や株などの資産もかなり持っていたそうです。

 お母さんの死後、次女の佳子さん(仮名・54才)と次男の浩二さん(仮名・52才)が公正証書遺言を持ってきました。それを読んだ真一さんは目を疑いました。

なんと「財産は佳子と浩二に半分ずつ相続させる」と書いてあるではありませんか! 真一さんと長女のことは、ひとことも触れられていません。

 若い頃に両親の仕事を手伝い、ビルを建てたときには借金の連帯保証人にまでなった真一さんは、とうてい納得できませんでした。とはいえ、遺言が法的に有効なものである以上、今さらどうしようもありません。

「自筆証書遺言は簡単そうに見えますが、形式に不備があって無効になることが多いんです。その意味では、公正証書遺言のほうがいい。どちらにせよ、トラブルを避けるため、遺言の内容を事前に家族に知らせておいたほうがいいですね」(曽根さん)

 このケースの場合、故人の息子である真一さんは遺留分を請求することができます。4人きょうだいなので、法定相続分は4分の1。その半分、8分の1をもらう権利はあるわけです。

「でも、きょうだいで争いたくない」と悩む真一さんに、曽根さんは話し合いを勧めました。

「すべての遺産をオープンにし、きょうだい全員で話し合う。相続人全員が納得すれば、遺言通りにしなくても構わないのです」(曽根さん)

 遺言は絶対と思われがちですが、「相続人全員の合意」さえあれば無理に従う必要はありません。遺言の最大の目的は「相続人同士の争いを避けること」だからです。

朝食抜きが絶対NGな理由と、楽しくできる朝食習慣化のコツ

◆「朝食は食べなくてもよい」という健康法は誤りです

昔から「朝ごはんは身体にいいから食べなさい」と言われます。「朝ごはんは食べないほうがいい」と唱える人もいるようで一部では朝食抜きの健康法なども耳にしますが、残念ながら管理栄養士として見ると、それは完全な誤り。栄養士だから青写真をそのまま押し付けようとしているのでしょ?と思う人もいるかもしれません。ですが、私は患者様の思いを大切にすることをモットーとした栄養士です。

「朝ごはんを食べたくない」という患者様に対しても、もし他の代案があるなら、それを提案し、無理強いをすることはありません。そんな私が「朝ごはんは食べなさい」と言うのです。代案はありません。朝ごはんを食べないなんてもってのほかなのです。

◆朝ごはんを食べた子どものほうが学習成績がよい

こんな話を聞いたことがある人はいませんか? 「朝ごはんを食べた子どものほうが成績がいい」。ご冗談を!と思うかもしれません。同じ子どもは2人いませんから、信じられないかもしれません。しかし、私の恩師・女子栄養大学副学長の香川靖雄教授が古巣である自治医科大学の学生たちを「朝ごはんを食べた群(A群)」「朝ごはんを食べていない群(B群)」に分けて、簡単なテストを行ったところ、やはり「朝ごはんを食べた群(A群)」のほうがテストの成績がよかったのです。

後日、「朝ごはんを食べた群(A群)」を「朝ごはんを食べなかった群(A群)」に、「朝ごはんを食べなかった群(B群)」を「朝ごはんを食べた群(B群)」として同様のテストを行ったところ、「朝ごはんを食べた群(B群)」のほうが成績がよかったというのです。他にも、5歳児に「三角形」を書かせると、朝ごはんを食べた子どものほうがしっかりした三角形を書けるといったデータもあります。

これだけ見ると「テストの前にだけ食べればよいのでは?」とか「体力がつくなら食べさせる価値もあるけど……」と考える人もいるかもしれません。しかし、「早寝早起き朝ごはん」運動のWebサイトによると、朝ごはんを毎日食べている子どもの方が、国語、算数ともに成績が最もよく、どちらかというと食べる、あまり食べない、全く食べないの順に成績が下がっていることがわかります。体力測定の結果も同様です。

この結果は、なぜ起こったのか? それは「朝ごはん」を食べることで、脳にエネルギー源であるブドウ糖が送り込まれるからと考えられます。子どもの脳を測定した大規模なデータは残念ながらありませんが、脳にブドウ糖が送り込まれない状態では、脳の発達にも大きく差が出てもおかしくはありません。大人にとっても子供にとっても、朝ごはんは重要なのです。

◆朝ごはん習慣をつける第一歩! 「睡眠」から変えることが大切

特に育ち盛り、学び盛りの子どもには重要な朝ごはんですが、朝ごはんを食べたがらない子どもに朝食を習慣化させるのは難しく感じるかもしれません。子どもが朝ごはんを食べたがらない理由には、起きたばかりで眠いということだけでなく、そもそも「お腹が空いていない」ということが挙げられます。子どもの胃は小さいので、一度にたくさんの量を食べることができないのです。夕ごはんが遅かったり、夜中に間食をしてしまったりするとお腹が空かないこともあります。

時間栄養学の分野では「夕ごはんは午後6時までに」と言われたりもします。ただ、共働き夫妻の子どもの場合は両親のどちらかが帰宅してから夕ごはんになると思いますので、現実的に午後6時までに食事ができる子どもというのは非常に少ないでしょう。それでも、できるだけ早く食事を済ませれば、翌朝には消化も終わっているはずです。朝ごはんだって、美味しく食べられるはずです。

可能であれば午後7時くらいには食事を終えて、その後は間食をしないようにして、遅くとも午後10時までには寝るようにすると、早起きもできるようになります。早起きができれば、朝食を食べようという気持ちにもなります。ぜひ、朝ごはんの習慣をつけるためにも早く寝ることを心がけてください。

そして、朝起きたら、カーテンを開けて朝の強い光を浴びること。これによって体内時計が「朝だ」と気づくので、朝ごはんもスムーズに食べられます。
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◆朝食抜き派が「朝ごはんを食べるな!」という理由は?

最近、私たち栄養士を悩ませている「アンチ朝ごはん派」の人たち。「アンチ朝ごはん派」の方の言い分を聞いてみると、

1.朝ごはんを食べなければ、その分摂取カロリーが減る

2.朝ごはんを食べなければ、夕ごはんから次の食事(昼ごはん)までの時間が空くので胃腸が休憩できる

この2つが挙げられることが多いと感じます。

「朝ごはんを食べない分、摂取カロリーが減る」は確かに、昼・夕のごはんの量が今までと同じで、間食もしない(または今まで通りの量)であれば、減ります。でも、子どもが朝から何も食べないでお昼ごはんまでガマンしていられると思いますか? 子どもの胃は小さいのです。しかも子どもは成長していますから、大人以上にエネルギーが必要です。ガマンしなさいというほうが、かわいそうだと思います。

「胃腸が休憩できる」も、理由としては不自然。夜中、身体が寝ている間に休憩させればよいのではないでしょうか? 午前中に休憩しなければならない理由はどこにもありません。「夕ごはんから朝ごはんを食べないで昼ごはんまでガマンすれば、胃腸が長時間休憩できる」というなら、早めに夕ごはんを食べて、夕ごはんから朝ごはんまでの時間をたっぷり空けるようにしたって胃腸は休憩できますよ。

◆やっぱり「早寝早起き朝ごはん」が健康にいいんです!

こう考えていくと、やはり「早寝・早起き・朝ごはん」の習慣をつけることは非常に重要なことだと言わざるをえません。文部科学省の「早寝・早起き・朝ごはん」のキャンペーンも今年で10周年を迎えます。文科省が国の予算をかけた国民運動として、10年もの歳月をかけてキャンペーンを続けている理由はここにあります。

他にも「早寝早起き朝ごはん」を実行するための秘訣はたくさんあります。「早寝早起き朝ごはん」全国協議会事務局のページ(http://www.hayanehayaoki.jp/)にもいろいろな冊子が用意され、無料で閲覧できるようになっていますので、参考にしてみてください。ぜひ、大人はもちろん全国の子どもたちに、朝食習慣をしっかりつけて、成績優秀で元気な子どもになってもらいたいものです。
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平井 千里(管理栄養士)

夏バテ防止にも効果的! クエン酸を使ったさっぱりおいしいレシピ

疲労回復だけでなく、健康や美容にも効果があると言われるクエン酸。酸味の素となる成分で、レモンなどの柑橘系のフルーツや、梅干しなどに含まれており、食品にも広く使われている。

そんなクエン酸を使って、自宅でも簡単につくれるオリジナルレシピを、クックパッドからいくつかご紹介したい。

■疲労や便秘に!クエン酸カルピス

カルピスの甘みでクエン酸の酸っぱさを和らげる

材料(1杯分):カルピス(原液)60cc、水300cc、無水クエン酸小さじ1/2

1、グラスにカルピスを入れる

2、水とクエン酸を入れて混ぜたら完成


■クエン酸de赤紫蘇ジュース

ルビー色の赤シソパワーたっぷり。赤シソにはたるみやシワを回復させる働きも


材料:赤紫蘇の葉200~300g、水2L、砂糖700g、クエン酸20g、酢200㏄

1、赤シソの葉を1枚ずつ洗って水気をきる

2、湯を沸かし赤シソを10分煮る。火を止め赤シソを取り出しざるでこす

3、こした煮汁を再び中火にかけ、砂糖を加えて溶かし火を止める

4、クエン酸と酢を(酸味はお好みで)加え、保存ビンに入れて冷蔵庫で冷やして保存する

5、3~4倍で薄めるか、炭酸で割って飲む


■クエン酸はちみつドリンク

疲れや美容におすすめ。はちみつの甘さで酸味もまろやかに


材料:水(または炭酸水)250ml、クエン酸(薬局に売っている食用)2g(小小さじ軽く一杯)、はちみつ小小さじ1

1、クエン酸をグラスに入れる

2、はちみつをグラスに加える

3、水を少し加えて混ぜる。粒が残るようなら、もう少し水を足して粒がなくなるまで混ぜる

4、残りの水を足して完成。炭酸水で割っても


■キウイのジャム

酸っぱくて食べにくいキウイも、ジャムにするとおいしく大変身


材料:キウイ250g、砂糖100g、クエン酸小さじ3/4杯

1、皮をむいたキウイをざく切りにする

2、大きな鍋にキウイと砂糖を入れ、よく混ぜながら強火で3~8分煮る

3、クエン酸を入れて完成


■さっぱりすっきり!クエン酸ゼリー

手軽に作れるゆるめのゼリー。さっぱり味で子供にも大人にも大人気!


材料:寒天(粉末が使いやすい)2g、水350cc、砂糖(今回はきび砂糖)100g、クエン酸5g、お好みでコアントロー大1、無添加リンゴジャム(普通のでも可、入れなくても可)大2

1、鍋に寒天、水、砂糖を入れて煮溶かす

2、火を止めてクエン酸を入れて溶かす。好みでコアントローとリンゴジャムを入れる

3、型に流し、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす


ドリンクはもちろん、ゼリーやジャムまで、さっぱりした酸味で食欲増進効果も期待できそうだ。まだまだ暑さが続くこれからの季節、クエン酸は薬局などでも簡単に入手できるので上手に摂取して夏バテ知らずで乗り切ろう。


■疲労や便秘に!クエン酸カルピス http://cookpad.com/recipe/2665728

■クエン酸de赤紫蘇ジュース http://cookpad.com/recipe/1947568

■クエン酸はちみつドリンク http://cookpad.com/recipe/2335832

■キウイのジャム http://cookpad.com/recipe/2590449

■さっぱりすっきり!クエン酸ゼリー http://cookpad.com/recipe/1196340

安い食べ物は危険なのか? 「食品リスク」の考え方

■安い食材は怖い?
昔から「安かろう悪かろう」などといい、安いものは粗悪なものと相場が決まっていました。しかし、安い冷凍食品や中国産うなぎなど、廉価な食品は庶民の味方です。高価なものの方がよいかもしれないけれど、給料の範囲内で生活するとなると高価なものばかり購入してはいらない……。

健康とおさいふ事情を天秤にかけなければならないとき、どんな風に考えて食品を選べばよいのでしょうか?

■中国産の食品を食べたら命にかかわりますか?
厚生労働省の「平成24年度輸入食品監視統計(平成25年8月発行)」(http://www.mhlw.go.jp/topics/yunyu/dl/h24-toukei.pdf)によれば、

「違反状況をみると、中国の221件(21.0%:総違反件数に対する割合)が最も多く、次いでアメリカの190件(18.0%)、ベトナム103件(9.8%)、タイ84件(8.0%)、インド63件(6.0%)の順であった」

とありますから、違反状況の総数の中では中国は違反件数が多いのは間違いありません。しかし、「中国産の食品を食べたら命にかかわりますか?」については「No」であると回答します。

前述の統計から、食品の輸入件数に対する違反件数の国別割合を計算してみました。すると、中国0.033%、アメリカ0.081%、タイ0.053%、ベトナム0.207%、インド0.477%という結果になりました。

日本製品の逆輸入品に関してもデータが載っており、これも計算してみると0.084%。中国よりも多いという計算結果になっています。

ここで、中国に特化して考えてみます。0.033%といえば、約3300件に1件。これを多いとみるか少ないと見るか、ここが分かれ目になるでしょう。私個人としては、「このくらいの割合は人間だもの」と考えていいと思っています。

いくら機械化がすすんだといっても、細かい作業のすべてを機械化することはできません。人の手に頼る作業が皆無になったわけではないのです。自らを振り返ってみても分かるように、完璧な人間などいません。どんなに手馴れた人でもミスは起こります。

また、人件費の安い諸外国の労働力に頼るというのも、悪いことばかりではありません。労働者たちは、その仕事があるから食べていけるという側面もあります。賃金は日本と比べて安くても物価の兼ね合いで、生活には困らない場合もあるでしょう。

そう考えると、食事は毎日のことです。たまにご褒美として買う靴や洋服、映画のチケットと違って、毎日贅沢できるわけでもありません。こうした我々の生活を鑑みても、輸入食材を使うメリットはデメリットを大きく上回ると思います。

■安い冷凍食品は怖いですか?
これも答えは「No」です。

冷凍食品が安い理由は、小売業者の思惑が1つ。冷凍食品を「目玉商品」として特売にかけ、お客様を呼び込むためです。冷凍食品は冷凍庫で保存ができるので買いだめが可能なので、安いときに買っておきたいと考えるのが消費者心理です。

実は、冷凍食品を目当てに来店したとしても、他のものも一緒に購入していくお客様がほとんど。仮に冷凍食品だけでは赤字であったとしても、冷凍食品と一緒に通常の値段のものを購入してもらうことで小売業者は黒字を出すことができます。

一方で、メーカー側も新商品などは値引きをして味見をしてもらうことで、当該商品のリピート客を欲している時もあります。ここで小売業者とメーカー側の思惑が合致して、冷凍食品の特売が行われることがあります。

もう1つの理由として、生産者側のコストダウンが可能なことがあげられます。土地と人件費が安価な場所(中国、タイ、ベトナムなど)で旬の時期に大量に生産し、安い人件費で一気に加工することができるため、冷凍野菜や冷凍果物などは市場に安く出回ります。

ここでよく考えてほしいのは、冷凍野菜や冷凍果実を「旬の時期に大量に生産」というところです。旬の野菜や果物は時期はずれのハウス栽培のものよりも栄養価が高いのです。そのため、冷凍食品を使えば、栄養価の高い旬の野菜を高い栄養価を保ったまま時期はずれでも食べることができるようになる、とも言えます。

野菜や果物は旬の時期に旬のものを食べるのが一番美味しいのは言うまでもありません。夏には体を冷やし、冬には体を温めるのは旬の野菜です。とはいえ、旬の野菜ばかりでは目が変わらず飽きてしまいます。一人暮らしや少人数の家庭でも使う分だけを小出しにして使うことができるのもメリットのひとつ。いろいろな食材を楽しむ知恵として、冷凍食品を上手く利用するのも悪くない選択だといえます。

■残留農薬や添加物はどう考えればいいのでしょうか?
消費者にとって一番の心配事は残留農薬や添加物でしょうか。

残留農薬は、農薬や育てる過程で与えたお薬などが出荷後の食材に残ってしまったものです。むろん、残らないに越したことはありませんが、食材はもともと「生き物」です。病気になることもありますし、病気にならないように予防することも必要です。残留しないような農薬を使い、出荷時には限りなく残らないように配慮していても、どうしても残ってしまうことがあるのです。

添加物は食品を加工する際に食味や色合いを整えたり、保存性を高めたりするために使用します。しばらく前に、天然着色料の「コチニール色素」は昆虫から採取された色素なのに、それを消費者は知らされていなかった、といったニュースもありました。また、それ以前から、合成着色料は体に悪いと言われており、添加物も食品には入っていないほうがいいものと考えられてきた歴史があります。

しかし、残留農薬や添加物によって、農業や酪農などの「生産性」が上がり、採れた食材を長期保存できるようになったからこそ、人々は餓えから逃れることができるようになりました。農薬を使うことや添加物を使うことは、人間が食品を安定して手に入れるためにどうしても必要なことだったのです。

もちろん、有毒なものを「生産性のため」とはいえ、許可しているのは許せないと考える人もいると思います。この点については、厚生労働省や消費者庁で、どの成分なら使ってもよいのか、どのくらいの量までであれば一生食べ続けても命に別状はないのか等の検討を行い、厳しく管理しています。また、市販されている食材も、さまざまな店舗におかれた食材から抜き打ち検査を行って基準を超えていないか厳しく管理を行っています。

■日本のスーパーで手に入る食材は概ね安全です
以上のように、日本のスーパーや商店街等で手に入る食材は概ね安全と言えます。とは言っても、時々ニュースに上がるように「食品事故」はいつ起こるとも限りません。どんなに注意を払っても「食品事故」は一定の割合で起こります。

輸入食材だから事故が起こる、冷凍食品が安いから事故が起こるのではありません。国内産の食材であっても、人の手がかかわっている以上、100%安全であるとは言い切れません。日本人でもミスはします(ミスをした後の謝罪は日本人同士のほうが気持ちが通じやすいようには思いますけれど)。

そんな現状を踏まえて、高くても日本産のものがいいというのもひとつの考え方ですし、安価な輸入食材を使うというのもまたひとつの考え方です。

日本の食材は厳密な管理を受けています。基本的にはどれを選んでも安全と考えていいでしょう。あとは、それぞれのおさいふ事情や考え方に応じて、食材を選んでいけばよいと思います。

■リスクを上手にコントロールする
リスクには「実行するリスク」と「実行しないリスク」の2つがあります。やる・やらないのように、白黒はっきりできれば気持ちもいいのでしょうが、日常生活は白黒はっきりするものばかりではありません。また、誰しもが「白」のみを目指すといったことも現実的ではありません。

「時間もお金もあるから輸入食材も冷凍食品も使わない」という人がいれば、「時間もお金もないので輸入食材も冷凍食材も使う」という人がいてもいいのです。給料日前と給料日後で考え方を変えるというのも「アリ」でしょう。考え方はその家庭ごとに(または個人ごとに)違っていいのです。

ぜひ、自分にとって有益な技術を上手に取り入れながら、からだにも心にも、そしておさいふにも優しい生活を送りましょう。

“本物の味噌”ってどんなもの?「だし入り」「無添加」は要注意だった!

 信じていたのに、実は……。

 腸内フローラを良好に保つ健康食材、「味噌」。大豆・米・麦・塩を原料とし、麹菌や酵母の力を利用して作られる発酵食品ですが、最近、その期待に応えていない商品が多く出回っているということを、ご存知でしょうか?

 実は、味や健康効果に天地の差あり。そこで今回は、味噌を選ぶ際に気をつけるべき「4タイプの味噌」についてご紹介します。

◆(1)インスタント味噌汁

⇒全商品が殺菌処理済! これって発酵食品?

 忙しい食卓や職場ランチで重宝する「インスタント味噌汁」。実は、世に出回っているあらゆる商品が「加熱殺菌」されているため、酵母や麹菌は全滅してしまっています。そうです、インスタント味噌汁は、発酵食品に期待される健康効果が限りなく低いんです。

 死んだ菌も多少効果あり? と言われることもありますが、果たして……。食べ過ぎを防いだり、健康意識を高める一杯にはなるかもしれませんが、味噌が本来持つパワーを期待するのは厳しいでしょう。

◆(2)だし入り味噌汁

⇒これもぜーんぶ殺菌処理! 便利な味噌に要注意!?

 カツオや昆布のだしをとらなくても、お湯でおいしい味噌汁が作れてしまう便利な「だし入り」味噌。味噌の約2割がコレだと言われています。また最近では、味噌を溶かすのが面倒な人向けの「液みそ」というペットボトル入りのだし入り味噌も増えつつあります。

 実はこれらのタイプ、酵母菌の出す酵素がだし成分を分解して味を劣化させてしまうため、それを防ぐために殺菌処理がされています。そうです、インスタント品と同じなんです。

◆(3)「酒精」が添加されている味噌

⇒酒精はアルコール。菌の活動が休止している味噌!

 これは、酵母菌が発酵して炭酸ガスを発生させ、容器が膨らんでしまうのを防ぐためにアルコールを加えた味噌のこと。これにより、菌の活動は休止しています。口に入った後、これらの休止菌が再活動するかは未知の世界なので、なるべく酒精入りではないものを選びたいところ。

 また、酒精の有無で味を比較すると、無タイプの方がほのかな酸味や華やかな香りがあって美味ですから、おいしさの観点からもオススメはできません。袋入り味噌はほぼこのタイプ。カップ入りも最近よく見かけます。

◆(4)無添加タイプ

⇒加熱処理されているものもあるので見極めには要注意!

 言葉通り、余計な添加物は使用されていないので、これぞホンモノ! と思いたいのですが、要注意。やはりこれも販売者の都合で、容器の膨張を防ぐことを目的として加熱殺菌処理されている場合があります。

 加熱の有無をパッケージに表示する義務がないため、良品だと信じこんでいた味噌に菌はいなかった、なんてことが起こっているようです。

 では、おいしくて健康効果を期待できる「ホンモノ味噌」をどう選べばよいのか、最後にご紹介します。

◆ホンモノは、「無添加・呼吸口付き・長期熟成・要冷蔵」

 見極めるポイントは、カンタン。無添加タイプのうち、ガスが抜けるバルブ「呼吸口」がついた商品を選ぶということ。

⇒【写真】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=512559

 呼吸口はフタ上部の分かりやすい位置についていますから、探すのは容易です。
 また、おいしさの観点からは、「長期熟成」を掲げているモノ、「冷蔵庫」で売られているモノが良いでしょう。大量生産された安価な味噌は、1~2週間の醸造で作られたものが多く、味も香りも期待できません。

 さあ、これまでの味噌選び、改めてチェックしてみてはいかがでしょうか!?

【スギ アカツキ】
東大卒の食文化研究家。長寿美容食研究家。在学中に基礎医学や生命科学を学ぶ。さらにオーガニックや久司マクロビオティックを学び、独自で料理研究をはじめる。モットーは「長く美しくを、簡単に」。忙しい現代女性に合わせた健康メニューが得意。ヨガ教室や人気ブログ(http://saqai.com/)も手がけている。

腸内細菌に良いのはコーヒーとワイン! 反対に悪い食べ物は…?

 「腸内細菌」… 私たちの健康を守ってくれる存在として、最近、注目を集めているキーワードである。メディアなどで耳にする機会も多いだろう。

 先日、この腸内細菌と関係の深い食べ物を調査した、二つの研究の結果が発表された。一体、どのような食べ物が、腸内細菌の状態を良好に保つために良いのだろうか。

□腸内細菌とは一体何なのか? 基本のキ

 まずは腸内細菌について、簡単に説明しよう。

腸内細菌とは、その名の通り、腸の中に住んでいる細菌のことである。その数は約100兆個にも上り、100以上の種類があるとも言われている。

この腸内細菌には、大きく分けて善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3タイプがある。このうちの善玉菌が、乳酸や酪酸、酢酸など、私たちの身体を健康に保つための有機酸を作ってくれている。

ただし、体内のすべてが善玉菌であれば良いというわけではない。理想的な腸内細菌のバランスは、善玉菌2割、悪玉菌1割、日和見菌7割と言われており、そのバランスを良好に保つことこそが健康の秘訣となる。

そして、腸内細菌はその量よりも種類、多様性こそが健康のためには重要であると考えられている。

□腸内細菌に良い飲み物 コーヒーとワインが良い

 2016年4月にScience誌にて発表されたのが、この腸内細菌と私たちが普段口にしている食べ物との関係を調査した二つの研究である。オランダとベルギーで行われたこれらの研究は、どちらも1000人以上を対象としたものであり、非常によく似た研究結果となっている。

 この二つの研究において、腸内細菌の多様性を高めるために効果的であるとされたのが、コーヒーとワインである。

 両飲料に含まれているカフェインやポリフェノールなどの成分は、健康への好影響が期待されているが、さらに腸内細菌の多様性にも効果がある可能性が示された。

 また、その他にもバターミルクやヨーグルト、お茶なども、腸内細菌の多様性に寄与するのではないかとされている。


□腸内細菌に悪い食べ物 高カロリーやソーダ飲料!

 反対に、腸内細菌の多様性を低下させてしまうおそれがあるとされたのが、高カロリーの食事や単純糖質が含まれる全乳やソーダ飲料である。

 また、制酸薬(胃酸の中和剤)や抗生物質、そしてメトホルミンなどの糖尿病治療薬も腸内細菌のバランスには悪影響を及ぼす可能性がある。

□野菜や果物の腸内細菌への効果は不明?

 意外な結論であったのは、野菜や果物の効果については不明である、という点である。一見、腸内細菌のバランスを整えることに非常に効果がありそうなイメージであるが、その関係を知るにはデータが不足しているようである。

 腸内細菌と食べ物の関係は、まだまだ明らかになっていない部分の方が多いということに注意が必要である。Science誌に掲載された研究をもってしても、腸内細菌の変化のうち7~18%しか説明することができていないということである。

まだまだ謎の多い腸内細菌。しかし、腸内細菌を多様にするような食生活が、健康のために重要となることは間違いないだろう。

魅力的だけど、実は気をつけたいブーム食品

■旨味や香りがレベルアップする「熟成肉」
グルメな人たちの間で近年人気が高まっている牛赤身「熟成肉」。

赤身肉は、脂肪は少なめですがたんぱく質が豊富。また牛肉は他の肉類よりも、鉄分や体内で余分な脂肪燃焼を促すカルニチンが多いことが知られています。

また、熟成肉とは温度や湿度を管理して、一定期間熟成させた肉のこと。熟成することにより、硬い赤身肉でも体内の酵素や微生物の力でたんぱく質がアミノ酸に分解されることで旨味がより感じられ、柔らかくまた香りも良くなるのです。

和牛の霜降り肉も、特有の甘い香りと独特の旨味があり、脂質もオレイン酸などの良質の脂肪酸を含んでいるのですが、肥満や高血圧などからカロリーやコレステロールなどが気になる人もいます。近年のヘルシー志向の高まりが、人々の関心が赤身肉にも寄せられる要因となっているのかもしれません。

■現状では規制がなく、流通の衛生状態に不安がある?
熟成肉を熟成させる方法は、赤身肉が主流のアメリカなどで普及しているドライエイジング法(乾燥熟成)と、ウェットエイジング法(真空パックされて熟成)があります。

アメリカでは科学的な研究を踏まえて、ドライエイジングの技術についてのプログラムが確立されています。しかし日本の現状では、熟成肉に明確な定義はなく、製造者によって味・熟成期間・衛生状態が異なっています。

筆者も熟成肉について初めて耳にした時に、製造プロセスはもちろんですが、たとえ食肉卸事業者まではきちんと管理されていても、通販などにおける物流での温度管理や、飲食店での管理体制はどのように徹底しているのかが気になりました。

全国食肉事業協同組合連合会のサイトによると、「昨今のインターネット販売や一部飲食店での過度の日数のドライエイジングがあたかもより美味であるとの宣伝は行き過ぎであり、肉の取扱いや、衛生面での管理が心配されます」としています。

同連合会以外にも、日本ドライエイジングビーフ普及協会なども、信頼性の高いエイジングビーフの普及を進めています。

■日本でも「熟成肉」のルール作りの検討開始
こうした業界の動きや市場のニーズを受けて、農林水産省は製造方法などに一定のルールを設けることで熟成肉の信頼性が高まり、畜産農家やJAなどが熟成肉を作りやすくなり付加価値を高められるとして、2016年の秋以降ルールの検討に入ると発表されました(『日本農業新聞』)。

農林水産省の検討対象となるのは、ドライエイジングビーフ(DAB)で、熟成肉として出回ることが多いタイプです。これまで熟成ハムや熟成ベーコンなどの加工肉は日本農林規格(JAS)にありましたが、新たにJASの品目に加えて、熟成工程や仕上がった肉の状態、材料となる肉の部位などを特定される予定です。

JASでは、施設の衛生状態や品質管理について、第三者認定機関が確認されます。認定を受けた製造業者は、JASマークを付けて商品を販売できるため、安全性や品質性の高さを訴求できます。

真摯に高品質と安全性を追求して製造・流通している事業者もいるのですが、残念ながらずさんな衛生管理、あるいはコスト優先で過度に熟成したものでも提供してしまうような事業者がいる可能性も懸念されています。

日本ドライエイジングビーフ普及協会では、信頼できる購入先なども紹介されていますので、参考になさってください。

■自家製は特に注意! お米のドリンク「ライスミルク」
欧米ではヘジタリアンやヘルシー志向の人の間で、アーモンドなどのシード類や米で作るミルクが人気。大豆や牛乳がアレルゲンとなる人でも飲めるドリンクです。

特に玄米から作られるライスミルクは、糖質のほかにビタミンB群が豊富で、コレステロールを含まないヘルシーさが受けています。

SNSやブログなどでも、お手製のライスミルクの作り方が紹介されていますが、生米で作る、米粉で簡単に作る、炊いたご飯で作る、この3タイプに分かれます。

このうち、炊いたご飯で作るタイプは、生米を炊飯していますから良いのですが、生米を水と直接ミキサーにかける、また米粉を水で溶く、という方法には危険がはらんでいます。

■生米は消化が悪く、また雑菌繁殖のリスクも
米の主要栄養素は炭水化物。生の状態ではアミロースとアミロペクチンが硬く結合しており、その状態をβ化デンプンと言います。加熱処理をすることでα化し、結合を崩して消化されやすくなります。

生米のまま、また加熱処理されていない米粉は消化が悪くお腹を壊す心配があります。特に玄米は籾が付いていますから食物繊維が多く、それによって消化不良を起こしやすくなります。米粉の中には乳児用の加熱処理した米粉もあるのですが、上新粉などは生のままで粉砕したものですから、選ぶ場合にはきちんと理解して使う必要があります。

またライスミルクを作りおきして常温で置いたりするのは、糖質が含まれており雑菌もつきやすいので、絶対にやめましょう。作ったらすぐに飲みきれる量を作りましょう。

そういう意味では、市販されている国産メーカーのライスミルクは、玄米を使っていても酵素でデンプンを糖化することで消化を良くしていますし、衛生管理や有害物質の残留値などの規制も守っているので安全といえるでしょう。また疑問点があれば、メーカーに直接聞いてみることもできます。

ホームメイドで加工食品を作ることは楽しく、また文化をつなぐ上でも意味あることですし、私も大切なことだと思います。しかし、発酵や熟成する過程で 衛生管理をしっかりすること、また腐敗しているかどうかを見極める判断力がなければ、命に関わります。

筆者も味噌や梅干しなどの自家製食品を何年も作る過程で、「食に100%安全はない」 ということが理解できるようになりました。ブームの食品に飛びつくのではなく、その食品を作る過程を理解し真摯なものづくりをしている事業者を選んだり、自家製の場合にはくれぐれも不衛生になったりしないように、気をつけたいものです。

●参考
・牛肉の魅力(日本食肉消費総合センター)
・日本ドライエイジングビーフ普及協会
・全国食肉事業協同組合連合会
・食品安全情報No.21/2015(国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部)

200℃前後に加熱すると毒素が発生!サラダ油が健康に悪い理由

みなさんは普段、どのくらい食品に気を使っていますか?

市販品を買うとき、産地や価格はチェックしても、原材料表示まで確認する人は少ないのではないでしょうか。私たちのまわりには、サラダ油をふんだんに使った食品があふれています。「サラダ油ってヘルシーじゃないの?」と思う人もいるかもしれませんが、じつは身体の健康を損なうリスクがあるのです。

医学博士で脳科学専門医の山嶋哲盛氏は、サラダ油は「からだに悪い」と断言。著書『そのサラダ油があなたを殺す 脳にいい健康油で、アレルギー、うつ、認知症を防ぐ!』(SBクリエイティブ)では、脱“サラダ油”生活を説いています。

家庭でもよく使われているサラダ油ですが、アルツハイマー病やうつ病、アトピー性皮膚炎などの原因にもなっているというのです。

■サラダ油は0℃で5.5時間放置でも腐らない

サラダ油とは、日本農林規格(JAS)によって定められた精製度の高い油のこと。食用植物油の一種です。

味やにおいにクセがなく、どんな食材や調理にも応用がききやすいため、家庭やレストランの料理から、スーパーやコンビニにあるスナック菓子やお弁当などに幅広く使われています。

JAS規格では、0℃の環境で5.5時間放置しても濁らないことがサラダ油の条件とされています。0℃でも濁らないのは、精製度が高いから。しかし、これは決してよいことではないそうです。

サラダ油は脱色、脱ロウ、脱臭などの処理をするため、まるで工業製品のような工程でつくられているというのです。

■不調や病気は「サラダ油」が原因かもしれない

サラダ油に含まれるリノール酸は、過剰摂取すれば、アトピー性皮膚炎をはじめとするアレルギー症状の原因になるとされています。

日本人が一日に必要なリノール酸は9g前後。たとえば、サフラワー油で揚げた1個100gのコロッケには、11.7gものリノール酸が含まれている計算になるそうです。これですでにオーバーしてしまうわけです。

またサラダ油に多く含まれるリノール酸を200℃前後に加熱すると発生する毒素「ヒドロキシノネナール」は、アルツハイマー病を引き起こす原因といわれています。

とはいえサラダ油は、料理のときに使わなければ済むという問題ではないとのこと。なぜなら、サラダ油は予想以上にいろんな食品に入っているからです。

■サラダ油はコーヒーフレッシュにも潜んでいる

市販食品の原材料表示に「植物油脂」と書かれていたら、サラダ油が入っていると考えていいそうです。植物油脂とは、主にサラダ油を原料とし、植物から採られる油脂分を食用に精製した物の総称とのこと。

たとえば、コーヒーに入れるコーヒーフレッシュにもサラダ油が含まれているといいます。原材料表示を見れば、「植物油脂」と記載されているはず。

コーヒーフレッシュは、サラダ油に水を混ぜて白く濁らせ、水と油が分離しないように乳化剤で安定させたうえ、クリームのようなとろみと色をつけるために添加物を混ぜたものだそうです。

つまりコーヒーフレッシュはミルクではなく、サラダ油と添加物でできた加工食品だということ。著者は「コーヒーにコーヒーフレッシュというのは、コーヒーにサラダ油を入れているようなもの」と主張しています。

また、ホイップクリームも実は乳製品ではありません。コーヒーフレッシュと同様に、植物油脂に添加物を加えてつくられたもの。原材料表示にも「植物油脂」と書かれているはずです。

乳脂肪のみを原料にし、添加物を加えていないものであれば、容器に「クリーム(乳製品)」と明記してあるそうです。クリームとは、牛乳を分離して乳脂肪のみを原料とし、乳脂肪分18%以上のものを指しています。

一方、乳脂肪に植物油脂や乳化剤、安定剤などの添加物を加えたものは、「クリーム(乳製品)」には当てはまらないのです。

ホイップクリームでデコレーションするのは、サラダ油をケーキに塗っているようなものだということ。身体のためには、乳製品の生クリームを使用するとよいそうです。

本書ではサラダ油が健康に悪い理由や、「隠れ油」食品について詳しく書かれています。また脳と体にいい健康油と、それらの油を活用した健康レシピも紹介されています。読み終えたときにはきっと、自身の食生活に関する意識も変わることでしょう。一人暮らしの人も、家族で暮らす人にもオススメの一冊。健康のためにもぜひ手に取ってみてください。

カフェインによる中毒死に注意! 眠気防止系ドリンクも危ない?

カフェインは頭をスッキリさせるなどの健康効果がある一方で、多量摂取により死に至る危険性も指摘されている。九州地方に住む20代の男性がカフェイン中毒死したという報道があったのは昨年12月。受験をきっかけにカフェイン入り飲料にはまる例もあり、専門家は危機感を募らせる。

 なぜカフェインの過剰摂取は命にかかわるのか。カフェインの薬理作用に詳しい東京福祉大学短期大学部の栗原久教授(神経行動薬理学)は「カフェインの興奮作用が問題」と話す。

「カフェインは脳や心臓、腎臓などに作用して集中力を高め、眠気を覚まし、運動能力を上げる。利尿作用もあります。一方、作用が強く出すぎると、手の震えやけいれん、目がチカチカする視覚障害、不眠が現れたり、心臓が激しく収縮して不整脈が起こったりします。カフェインによる中毒死は、主に不整脈によって起こると考えられています」(栗原教授)

 ライフスタイルや仕事の形態が多様になり、勉強中や仕事中の眠気覚ましにカフェイン入りドリンクを飲む人も多い。

 カフェイン入りドリンクには、清涼飲料水と医薬品、医薬部外品がある。「ファイト一発!」などでおなじみの栄養ドリンク剤は医薬部外品。医薬品医療機器法(旧薬事法)で規定があり、カフェイン量は100ミリリットル当たり50ミリグラムまでとなっている。

 意外だが、こうした規定がないのが清涼飲料水だ。“エナジードリンク”(カフェインやアルギニンなどの成分入り炭酸飲料)のカフェイン量は、100グラム当たり32~70ミリグラム。1本飲みきると80~180ミリグラムのカフェインを摂取する。眠気防止系ドリンクはもっとカフェイン量が多い。

「コーヒーはダメだけれど、清涼飲料水なら体に悪くないと思うのでしょう。中学生が高校受験をきっかけに飲み始める例もあるようです」(福岡大学医学部法医学教室の久保真一教授)

 科学ジャーナリストの植田武智さんは、「コーヒーと違い、飲み口がいいのでたくさん飲めてしまうのが問題では?」と指摘、アメリカの14歳の少女の中毒死例を挙げる。

「2011年、14歳の少女が米国で売り上げ第2位のエナジードリンクを、24時間で2本飲み死亡しました。カフェインの摂取量は480ミリグラムでした。ほかにも、別の商品で過去4年間に健康被害が92件あり、死亡例が13例あります」

 少女の事例については摂取量が少ないため、現在訴訟中だ。だが、こうしたこともあり、カナダやイギリス、オーストラリアではカフェイン摂取への注意喚起を行っている。日本はどうか。食品安全委員会事務局情報・勧告広報課の植木隆課長は言う。

「本件を受け、12月21日に、フェイスブックに委員会の見解を載せました。カフェインに限らず、食品の特定の成分だけを抽出して単独で過剰摂取するのは危険です」

 カフェインは飲みものだけでなく、眠気防止の医薬品としても市販されている。錠剤の場合、1錠に100ミリグラム程度のカフェインが含まれている。愛知医科大学病院救命救急科の武山直志教授は、

「市販薬の中でも安全性が比較的高いとされる『第3類医薬品』に分類されるので、薬剤師の服薬指導などが必要なく、誰でも簡単に購入できる。安易に手に入る環境を変えるべきです」

 と販売の規制を望む。

 植田さん(前出)はカフェインの錠剤に手を出す、その背景をこうみている。

「まずエナジードリンクや栄養ドリンク剤から始まり、少し濃い眠気防止系ドリンクへ。錠剤に対しても抵抗がなくなっていく。危険性を認識しにくいんです」

 カフェインの依存性や離脱症状の影響も大きいと、栗原教授は言う。

「カフェインの過剰摂取を続けると、切れたときに頭痛や不安感、意欲の低下、疲労、倦怠感などが現れます。それが嫌でまたカフェインを摂取する。それで量が増えていくんです」

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覚えておきたいカラダにいい食べ合わせと悪い食べ合わせ

特に暴飲暴食になりがちな居酒屋メニューの中からカラダに効く食べ合わせの名コンビをセレクト! 一方、カラダにいいと思っていた食材も、食べ合わせ次第では“毒”になることもあるのでご注意を。

◎よく言われる「うなぎと梅干し」は?

 日本では、古くから健康の知恵として相性の悪い食べ合わせがいい伝えられてきた。絶対に一緒に食べてはいけない食べ合わせとして特に有名なものが「天ぷらとすいか」「うなぎと梅干し」だ。天ぷらの油分とすいかの体を冷やす作用によって下痢や胃腸障害を引き起こす前者はまさに最凶のタッグ。しかし、ビタミン豊富なうなぎとクエン酸たっぷりの梅干しのコンビは、現代の医学や栄養学に基づくとスタミナアップと疲労回復に効果のある優等生コンビだった。

 順天堂大学大学院の白澤卓二教授によれば、食べ合わせは毒ばかりではなく、食品に含まれる栄養の組み合わせ次第によっては、体にいいクスリにもなるという。

「相性の悪い食べ合わせは、それぞれが備えるせっかくの栄養を壊し、生活習慣病や体調不良の原因になることもあります。逆に相性のいい食品同士であれば、お互いの栄養が助け合いその相乗効果によって、健康に効果のある食べ合わせとなります」(白澤教授)

 こうした健康的な食べ合わせは、ビジネスパーソンにとって身近な居酒屋メニューでも実践できる。ズラリとメニューが並ぶ品書きの中から、体にいいコンビを注文すれば、健康的な食生活にもプラスになるわけだ。さらに、食べる順番にもこだわり、野菜、魚・肉、ごはんの順に食べると、より健康やアンチエイジング効果が期待できる。

《編集部が選んだ至高の食べ合わせ!》

【アンチエイジングの最強タッグ!】鮭+チーズ

不足しがちなカルシウムを豊富に摂れる食べ合わせ。鮭はビタミンD、チーズにはカゼインと、カルシウムの吸収力を高める成分もたっぷり。高血圧や脳の老化予防にも最適。

【亜鉛補給で抜け毛をガード!】ほうれんそう+牡蠣

肝機能を強化する牡蠣は亜鉛欠乏性貧血にも効果的。牡蠣の亜鉛の吸収を助けるのがほうれんそうだ。逆に牡蠣は、ほうれんそうの鉄分を体が吸収しやすいようにサポートする。

【肥満と糖尿病予防のW効果!】大根+ごぼう

便秘や肥満解消に効く食物繊維たっぷりの根菜コンビ。ごぼうは糖尿病予防になる食物繊維イヌリンが豊富。栄養価の高い大根との組み合わせで生活習慣病予防も実現する。

【二日酔い予防のスーパーコンビ!】ビール+キムチ

キムチのナイアシンにはアルコールと、二日酔いの原因になるアセトアルデヒドを分解する作用があり、タウリンには肝機能強化と解毒効果が。悪酔い防止にも役立つ。

【目の疲れを和らげる!】なす+洋辛子

なすの紫色の色素には眼精疲労や血液をサラサラにする作用があり、肌荒れやダイエットにも効果的。唯一のデメリットである体を冷やす作用は、体を温める洋辛子で抑えられる。

【首や肩のコリに効き目あり】アーモンド+枝豆

枝豆には糖質をエネルギーに変えるビタミンB1、アーモンドには効率よく筋肉に酸素を送り込むビタミンEが豊富。この2つを組み合わせが疲労によるコリの解消に一役買う。

《絶対に避けたい! 危険な食べ合わせ》

【アルツハイマーの要因に!】枝豆+チーズ

チーズのカルシウムの吸収を枝豆に含まれるフィチン酸が阻害。カルシウム不足は物忘れの激化やアルツハイマーなど脳障害の原因にもなるので警戒を。このコンビはNGだ。

【しらすのアミノ酸吸収を妨害!】大根+しらす

しらすは必須アミノ酸のリジンが豊富だが、大根のリジンインヒビターがその吸収を阻害。さらに発毛にも悪影響が。大根を加熱調理すれば妨害を阻止できる。

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