あなたの健康はお金で買えますか・・・? ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病

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【メタボより怖いロコモ】老親の痛みは骨折を疑おう ドミノ骨折を防ぐために…  

80代の母がロコモの末に、自宅の畳の上で転倒し大腿(だいたい)骨頸部骨折で手術。1年以上たった今も入院中。なぜこうなったのか、医療セミナーなどを取材し、リポートしてきた。ここでまとめておきたい。

 4コママンガ(日本整形外科学会提供)は母のケースと同じ。ロコモ→骨折が、日本の高齢女性で増えている。2040-50年には、30万人に達すると予想される。先進国の多くは克服したのに、なぜ日本だけが?

 骨折の原因は骨粗鬆(こつそしょう)症だが、現在40歳以上の女性に健康増進法に基づき自治体が5歳ごとに実施している骨粗鬆検診の受診率が全国平均約5%と低すぎるのが1つ。

骨粗鬆症の推定患者数は1280万人だが、検診率が低すぎて治療対象に上がってこない。

骨粗鬆症と分かれば、骨密度を高め骨質を改善するのに有効な薬剤治療が受けられる。骨粗鬆症に気づき、深刻なドミノ骨折を起こす前に治療するのが大事。

 私の母の場合も大腿骨頸部骨折の半年前に、腰痛を訴え、整形外科で脊椎圧迫骨折と診断された。本人も周囲も骨折とは夢にも思っていなかった。痛みはあるが、動ける。だが、骨折は連鎖して起きる。

専門家の話では「脊椎圧迫骨折を起こした人が大腿骨骨折を起こすリスクは折らない人の3-5倍。1度骨折した人は無条件で治療対象にすべき」という。

皆さんの老親で、もし腰痛を訴える人がいたら、骨折かも? とうたがってほしい。それで、ドミノ骨折を防いでほしい。

 次回から9月に行われた日本整形外科学会主催の講演などをリポートする。テーマは「ロコモの2025年問題」。2025年問題とは、私ら団塊の世代が続々75歳の後期高齢者になることだ。今、老親介護をしている団塊の世代が介護される側に回る。どういう状況になるか、容易に想像できるだろう。 

 ■ロコモ ロコモティブシンドローム=運動器症候群の略。筋肉や骨などの衰えで歩行などに支障を生じ要介護リスクが高まる。予備軍含め4700万人が危機にある。


( 2018/05/04 21:19 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

検証55歳からの性 SEXパートナー学】女性の性欲は長~く続く 40代後半で思わぬ妊娠も  

昨今、雑誌で盛んに取り上げられるシルバーエイジのセックスライフ。「男たるもの、いくつになっても」という勢いだが、パートナーである女性に拒否されては元も子もない。

「セックスより趣味」という妻もいるからなおさらだ。そもそも中高年女性の性欲はどうなっているのか。

 【60歳を過ぎても】

 今年1月に公表された「JEXセックスサーベイ2012」によれば、婚姻期間30年以上、平均年齢60歳前後のカップルでは、5組に4組はセックスレスだった。

しかし、5組に1組は月1回以上の性の営みを持っている。一般的に女性は50歳前後で閉経すると、女性ホルモンが急激に低下するのだが、5組に1組はそれを乗り越えていたことになる。実は女性の性欲は、年を重ねても旺盛なのだ。

 産婦人科医の日本家族計画協会クリニック・北村邦夫所長が解説する。

 「男女を問わず性欲と深い関係があるのは男性ホルモンです。男性は18-20歳にピークがあります。女性のピークは30代後半から40代。女性の場合は、女性ホルモンが低下すると、相対的に男性ホルモンが高まるのです。

だから男性よりもピークは遅い。閉経を過ぎても性欲は十分に保たれ、相当長い間、維持されることになります」

 つまり、女性は60歳を過ぎても性欲があってセックスも可能というわけだ。それを裏付けるもう1つの調査結果がある。

 【40歳以上で中絶増】

 厚労省の発表した「平成23年妊娠総数(出生数+中絶数)100」に対する「中絶の割合」では、45~49歳が58%にも上った。50歳以上でも33・9%。シルバーエイジのセックスライフで、思いがけずに「妊娠」することがあるのだ。

 「40歳以上の『産み終え世代』は、セックスにもゆとりがある、避妊のことも知らないわけではない。にも関わらず、妊娠して中絶を余儀なくされている。

ピルなどの女性主導の避妊法は確実に広がっているものの、コンドームと膣外射精の男性主導のセックスにより、このような状況が起こっていると考えられます」(北村所長)

 避妊方法については別の機会に譲るとして、40代後半以降の女性も、性欲があって妊娠することも可能。

つまり、「子供の母親」「オバサン」などと男性が思ってセックスレスを続けていると、女性は家の外に性欲のはけ口を求めることも考えられる。実際、「不倫をしている」といった女性の話は、そこかしこにある。

 ただし、それはごく一部に過ぎない。冒頭の調査結果では、セックスに積極的になれない理由として、60代の男女ともに『セックスより趣味など楽しいことがある』が目立っていた。

 「これではセックスの再開は難しいと言わざるを得ません」と北村所長は指摘する。 (医療ライター・夏山佳奈)



( 2018/05/04 21:18 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

【メタボより怖いロコモ】母の介護、娘は「生活スタイルの変化が不安」★家族介護の実態(3)  

今回も鳥取大学医学部・萩野浩教授の講演リポート。

「骨折と家族介護の実態(母の痛みは家族の痛み)」(日本イーライリリー主催)という講演の中で、萩野教授は2012年6月に高齢の母親をもつ娘4700人(45-60代)を対象に行ったインターネット調査「母親の健康と介護に関する意識調査」を発表した。

介護の担い手は、この年代の女性が多いうえに、実は将来介護される側にもなりかねないので、どういう意識をもっているのか興味深い。

 「もし腰痛の原因に骨折の可能性があるとしたらどのような対策をとるか」という問いに、「医者に診てもらうことをすすめる」が7割だが、一方で「診てもらえる医療機関を調べる人」は3割未満で、30%は医療機関をどこで探していいのか分からないようだ=グラフ。

 「母親の介護が必要になった際、心配なことは何か」と聞かれて、「自分の生活スタイルを変えなければならないこと」がトップで約61%。「精神的な負担が生じる」58%。「経済的な負担が生じる」45%。「自分の自由な時間がなくなる」40%。「特に心配なことはない」はわずか約9%に過ぎなかった。

 だれしも、いずれ何らかの形で介護に関わる場合の不安が見て取れる。

 「母親の介護予防のためにどのような対応策を講じているか」については、「定期的に医者に診てもらうことをすすめる」がトップで44・5%。その一方で「何もしていない」が25・7%に上る。

 この調査で分かったことは、娘の約4割は母親が腰痛を抱えていることを認識している。だが、腰痛の原因に骨折があることを知らない娘は7割以上に上り、年齢が原因と思っている。

母親に腰の曲がりや身長の低下が認められても8割の娘は年齢が原因とし、骨折の危険が潜んでいることを9割は認識していない。

母親の介護をすることになった場合の気がかりは「自分の生活スタイルへの影響」などで、予防の対応策として約半数が「医者にかかること」をすすめているが、病院に付き添ったり、具体的な情報を提供する娘は少数派ということだ。

 「こういう調査は初めてですが、親の介護で大変な思いをするのは自分たちですし、やがては自分たちも介護される側に回るわけですから、骨折が大変なことだとぜひ気づいていただきたいと思います」と萩野教授は話していた。  

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( 2018/05/04 21:16 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

【メタボより怖いロコモ】認識されない「骨折」の重要さ★家族介護の実態(2)  

引き続き鳥取大学医学部の萩野浩教授の講演をリポートする。題目は「骨折と家族介護の実態(母の痛みは家族の痛み)」(日本イーライリリー主催)。

 「骨粗鬆(こつそしょう)症は社会的に大事な問題とはいわれておりましたが、介護する立場に立っての取り上げ方は新しい取り組みだと思います。介護をする立場を見据えてこの問題を捉えることは、将来のこの問題の解決に道を開くことにもなろうかと思います」

 こう前置きして、萩野教授は、2012年6月に高齢の母親をもつ娘4700人(45-60代)を対象に行った、インターネット調査「母親の健康と介護に関する意識調査」を発表した。日本の介護の担い手は、この年代の女性が多いから興味深い。

 調査は介護を抱えている人の腰痛などへの理解度を把握したものだ。対象者の内訳は40代=36%、50代=53%、60代=10%という割合で、母親の年齢は70代が5割以上、80歳以上が4割以上となっている。半数以上が介護の可能性ありで、同居は2割未満だ。

 その調査結果によると、「母親が訴えている痛みの症状」では、手足の関節=38%、腰=33%、背中=9%。

 「母親の腰痛に対して何か行っていることはあるか」との問いには、行っている=44%、53%が何もしていない。

 「高齢者の腰痛の原因としてあなたが知っていることを選びなさい」との問いには、「年齢(高齢者だから)」が約7割で、「骨折」と答えた人は26・4%だった。つまり、68%の人がトシだから当たり前と片付けてしまい、意外に骨折の重要性が認識されていないことが明らかになった。

 「母親の姿勢の変化で気づいた点」を聞くと、身長が縮んできた=28%、身長が縮み背中・腰が曲がってきた=24%、背中・腰が曲がってきた=15%と約7割が姿勢の変化を認識している。

 すでに述べてきたように、身長の縮みや姿勢の変化は、骨粗鬆症や骨折の危険と密接な関わりがある。ところが、姿勢の変化の原因となると、「年齢(高齢者だから)」が77%で「骨折」と回答した人は4%に過ぎなかった。

 「骨折の3分の2は痛みがないので見過ごされやすいのですが、原因の1つとして考えていただきたいと思います」(萩野教授)

 私の母も大腿骨骨折の半年前に腰痛を訴え、整形外科を受診すると、腰椎の圧迫骨折と診断された。しかし、本人は骨折などとは夢にも思っていなかったのだ。 (木村進)

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( 2018/05/04 21:16 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

全米で注目 ボクシングで「パーキンソン病」症状が軽減できた  

パーキンソン病患者のための意外なセラピー「ボクシングセラピー」が全米ネットのテレビ番組で紹介され、大きな話題になっています。

 日本では難病指定されているパーキンソン病患者は、アメリカに100万人いて、毎年6万人が新たに診断を受けているといわれます。

 ボクシングの元ヘビー級チャンピオンのムハマド・アリ、俳優のマイケル・J・フォックスなどが患者として知られています。

 手足の震え、言語障害、曲げ伸ばしが硬くなり、バランスが悪くなるなどが特徴的な症状で、有効な治療法は見つかっていません。ところが、「ロックステディー・ボクシング」と名付けられたボクシングセラピーが、患者の症状を軽減すると注目されているのです。

 ロックステディー・ボクシングは2006年、インディアナポリス大学で考案され、今では全米50カ所、さらにイタリア、オーストラリア、カナダのジムでクラスが開催されています。

 通常のボクシングと違って激しく闘うことはしませんが、ストレッチで体が硬くなるのを緩和し、フットワークでバランスを養い、パンチは震えを、大声の叫びが言語障害を緩和する効果があることがわかっています。

 インディアナポリス大学で2年間行った調査によれば、ボクシングセラピーを受けた患者には、症状が進行しなかっただけでなく、軽減した人もいました。

「強度の高いエクササイズは脳のドーパミンを増やし、神経細胞を増加させるのではないか」と研究者らは推測。今後、病気の治癒にもつながる可能性もあるということで、まさに病気と闘うボクシングの効果に、熱い視線が注がれています。

▽シェリーめぐみ ジャーナリスト、テレビ・ラジオディレクター。横浜育ち。早稲田大学政経学部卒業後、1991年からニューヨーク在住。



( 2018/05/04 21:14 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

メタボより怖いロコモ】骨折の“前兆”腰痛に注意! 身長2センチ以上縮むと危険度高まる★家族介護の実態(1)  



一昨年末に大腿(だいたい)骨骨折で手術し、現在も入院中の88歳の母のケースでも、実は前兆があった。骨折は連鎖して起こるから前兆に気づくかどうかは分かれ目となる。

そんな目を開いてくれたのが、昨年7月の鳥取大学医学部保健学科の萩野浩教授による「骨折と家族介護の実態(母の痛みは家族の痛み)」(主催・日本イーライリリー)という講演だった。

 萩野教授は骨粗鬆(こつそしょう)症は沈黙の疾患と呼ばれ痛みを伴わないために、どのように気づくかが大事だと強調した。

 「まず腰痛で気づくことが大事です。腰痛の原因となる疾患は背骨と内臓が考えられますが、動いたときに痛いのは背骨、寝ていても痛い場合は内臓と考えられます。

骨粗鬆症の推定患者数は1280万人といわれますが、沈黙の疾患といわれ、背骨の骨折でも痛みがあるのは3分の1で、残りは気づきません」

 痛み以外で家族に気をつけてほしいのは身長の変化だ。2センチ以上縮むと背骨骨折の危険度が高くなる。

 「1回背骨を骨折すると連鎖します。椎体骨折は4倍のリスク。75歳以上は大腿骨頸部骨折につながります。75歳から急に増え、生命にもかかわってきます。アメリカでは骨折を予防することで、死亡率が低下したことが証明されています」

 2010年の統計では、要介護者の10%が骨折が原因で、脳血管疾患21%、認知症15%となっている。

 女性で大腿骨骨折をするのは80歳代は100人に1人、80歳後半は50人に1人、それ以上は30人に1人といわれ、総計14万5000人に上る。

 「12年では19万人に達しているでしょう。いま50歳の女性の20人に1人が将来、大腿骨骨折を起こすとみられ、10-15%が寝たきりになります」

 こうした人たちの介護を担うのは同居家族であり、特に40代から60代の女性が約7割だ。時間的な負担では寝たきりになれば半数はほぼ終日介護に費やしている。介護者の悩みやストレスは計り知れない。

 この講演ではわが身に思い当たることばかりだった。少し数字は古いが、同世代の親を持つ人には参考になる話なので続けてリポートする。=次回に続く

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( 2018/05/03 20:40 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

【メタボより怖いロコモ】日本整形外科学会記者説明会(下) 「骨粗鬆症マネージャー」制度で医師との橋渡し  

日本整形外科学会記者説明会の続き。同学会理事長の丸毛啓史(まるも・けいし)東京慈恵会医科大学附属病院長は、国民の健康増進のために国が定めた基本方針「健康日本21」(第2次)に、運動器に関する具体的な目標として、ロコモの認知度を2012年の約17%から22年には80%に引き上げるなどを掲げた背景を説明。超高齢社会の日本で、健康寿命延伸と持続可能な社会保障制度のために、ロコモ対策が必要とした。

 丸毛理事長は、「ロコモは治療でき、予防できる」と強調した。その例として、骨粗鬆(こつそしょう)症を挙げた。放置すると、脊椎圧迫骨折から大腿(だいたい)骨近位部骨折を引き起こし、要介護、寝たきりとなる危険がある。

同学会が3000人に、65歳以上で骨折した家族の有無などを聞くと、骨折ありが292人に上り、うち62人が歩行不能になったという。

 また、最初の脊椎圧迫骨折を放置すると、4人に1人は1年以内に別の部位を骨折するドミノ倒し現象(骨折の連鎖)も指摘された。骨粗鬆症は適切な治療によって7割近くの骨折が防げるというが、骨粗鬆症の治療を受けているのは女性で5%、男性1%に過ぎないというデータもある。

骨粗鬆症検診の受診率は低く、1度骨折した後の治療率も20%未満で、2次骨折防止は不十分という実態がある。そこで昨年から、骨粗鬆症患者を見つけ、医師との橋渡しをする「骨粗鬆症マネージャー」の資格認定制度(日本骨粗鬆症学会)が始まった。

 変形性脊椎症などの慢性的な腰痛を放置しておくと、やはりロコモの危険性がある。だが、約6割の人が医療機関を受診しないというデータもある。この受診率を上げるのも課題だ。

 最近、話題になるサルコペニア(筋肉減少)についても、「筋肉の減少より筋力の減少のほうがもっと大きいことが分かってきた。それも適切なトレーニングと治療で増強は可能」とした。

 これらを受けて、日本整形外科学会のロコモ対策は、07年「ロコモ」提唱、10年ロコモチャレンジ!推進協議会設立、11年ロコモアドバイスドクター制度開始、12年健康日本21(第2次)目標項目に決定、13年ロコモ度テスト発表、14年ロコモメイト/ロコモコールプログラム開始、15年ロコモ度判定法公表-と進んできた。

 自分のロコモ度は片脚立ちなど簡単なロコモ度テストで知ることができる。そして、どこでもいつでもでき継続できるロコモーショントレーニング(ロコトレ)で改善できるので、同学会のホームページなどでやり方を確認してほしい。

また、特に中高年女性には、自治体が実施する骨粗鬆症検診を受けることをおすすめしたい。 (木村進) =おわり

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( 2018/05/03 20:21 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

4700万人が苦しんでいるという“ロコモ”を克服した85歳医師  

ロコモティブシンドローム、通称“ロコモ”と呼ばれる言葉をご存じだろうか?

和名は運動器症候群。現在全国で4700万人の人が苦しんでいるという。中高年の人が加齢とともに、日常生活で大きな支障となっているのがこの足腰のトラブル。

実は日本でも骨、関節などの運動器の障害が年々深刻化しているのが実情。このロコモの3大要因として取り上げられているのが、関節症、骨粗しょう症、そして“脊柱管狭窄”である。

中高年の腰痛や足のしびれの多くはほとんどがこれなのだ。軽いうちは、さほど気にも留めず、見過ごしてしまうことも多いのだが、悪化すると歩けなくなったり、最悪の場合は寝たきり状態にもつながる厄介でつらい症状なのだ。

 脊椎管狭窄や腰椎のすべりの治療法は、手術で狭まった脊椎管を削って広げたり、腰椎のずれを元に戻す方法などがあるが、いずれもからだにかかる負担が大きいのが難点。

そこでこの度、にわかに注目を浴びたのがスイカの果汁に豊富に含まれている“シトルリン”という日本で発見された機能成分。

この成分はアミノ酸の一種で、軟骨によいとよく聞くグルコサミンやコンドロイチンなどの成分とは違い、血管を拡張して血液の流れをよくし、抗酸化作用によって免疫効果を高めるといわれる。医薬品の認可を受けたのち食品として認められた新成分だ。

シトルリンは、炎症ケア成分として話題の「非変性II型コラーゲン」や神経系のケアとして神経細胞を修復する働きをもつ「ビタミンB12」や骨量増加をサポートする「卵黄ペプチド」などと複合することによって、昨日パワーがアップし、ジンジンするしびれや痛みに大きな効果を発揮するということがわかった。

85歳になった現在も医師としてバリバリ活躍している桑原康隆先生は、2年前から脊椎管狭窄の症状に悩まされたひとりだが、こう語る。

「飲み始めて半年以上ですが、右足のしびれがあまり気にならなくなったことに驚きますね。

医療とサプリメントは違うものですが、上手に使えば非常によい働きをするということがわかりますね。毎日愛用しています。患者さんからも元気な先生、引退しないで頑張って、といわれています」



( 2018/05/03 20:16 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

加藤茶もなった!パーキンソン症候群って一体何?  

先日、加藤茶さんがパーキンソン症候群であったとカミングアウトされ、話題になりましたね。

パーキンソン病という名前はよく耳にするかと思いますが、実際どんな病気なのか、その原因や改善方法について医師に解説していただきました。

■ パーキンソン病ってどんな病気?
パーキンソン病は、脳が出す運動の指令が筋肉にうまく伝わらず、なめらかな動作ができなくなってしまう病気です。
これは、脳の黒質という部分の神経細胞が減ってしまうのが原因です。

この神経細胞は「ドパミン」という神経伝達物質を作り、「ドパミン」を使って体を動かす機能を調節する働きをしています。
黒質の神経細胞が減るとドパミンも減ってしまうために運動の情報が伝わらず、様々な症状が出てきます。

原因
薬剤性:飲んでいるお薬が原因です。
胃薬、降圧剤、抗不安薬などが原因薬剤になり、飲みはじめてから数ヵ月程度であらわれることが多いようです。薬剤性パーキンソン症候群は、原因薬剤を中止することで消失します。

脳血管障害性:動脈硬化により脳の基底核(運動を司る神経がたくさん集まっている場所)小さな血管が詰まることが原因です。その他:脳炎などの感染症の後遺症、ケガや中毒で起こります。

■ 手足の震えや動きの低下……気になる症状は?
震戦:手や足の震え
最初に気づくことが多い症状で、体の左右のどちらか片側でより強い症状があらわれます。
この震えは何もしていないときに目立ち、何かしようとすると止まるので、患者さんご自身はあまり不便を感じません。

筋個縮:筋肉がこわばる
患者さんの手首を持ってゆっくりと前後に動かすと、歯車のようなカクカクとした抵抗感があります。
患者さんご自身が日常生活で気づくことはほとんどありませんが、病気が進むと動作がぎこちなくなったり、歩くときに腕の振りが悪く足が引きずり気味になったりします。

無動:動きが遅くなったり、少なくなったりする
速く歩けない、寝返りが打てないなどの症状があります。
また、顔の動きが少なくなるために、表情が乏しくなります。

姿勢反射障害:バランスがとりづらくなる
バランスをとろうとして、膝をまげて、少し前かがみになった姿勢になります。
転びやすくなったり、歩いているうちに前のめりで小走りになってしまうこともあります。

【医師からのアドバイス】
薬剤性パーキンソン症候群は原因薬剤を中止することで改善します。また、脳血管障害性、感染症、ケガや中毒などが原因の場合はリハビリテーションが有用です。

加藤さんのように原因の薬剤をやめた途端、劇的に改善する可能性もありますので、当てはまる症状がおありの場合は神経内科医にご相談ください。



( 2018/05/03 20:15 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

あなたも予備軍かも!? メタボより怖い「ロコモ度」診断テスト  

みなさんは”ロコモティブシンドローム(ロコモ)”をご存じですか? 特にニュースなどでも頻繁に耳にするようになった言葉です。

過去記事で「運動不足によって起こる恐ろしい“機能障害の予防法”4つ」でもお伝えしたように、メタボの次に自己認識を持って欲しい、日常で起きる機能障害症状のことです。

ロコモの認知率向上を目標に含む厚生労働省”健康日本 21(第 2 次)”が本年 4 月よりスタートし、日本整形外科学会から「ロコモ度テスト」が発表されました。

今回は、すぐにできるロコモ度診断をご紹介します。高齢者だけの症状ではないと自覚して、ぜひトライしてみてください。

■ロコモ度テストとは

「ロコモ度テスト」は以下の 3 つのテストで成り立っています。

(1)下肢筋力判定方法:立ち上がりテスト

下肢筋力の強さを判定するため、片脚もしくは両脚で自分の体重を持ちあげることができるかをチェックします。

(2)歩幅判定方法:2 ステップテスト

歩幅と歩行速度に密接に関係しているので、歩幅の減少は歩行速度の低下を意味します。できるだけ大きく2歩進んだ歩幅を身長で割った値を算出し、この値が世代平均値より低下している場合は、年齢相応の歩行能力が保たれていない可能性が高いといえます。

(3)身体状態・生活状況判定方法

体の痛みや動かしにくさや、生活への積極性をチェックし、現在ロコモ予備軍であるかどうかを判定します。

■すぐにできる簡単な対策法

ロコモ予備軍にならないための簡単な対策法をお伝えします。膝を屈伸させる簡単なスクワットや、片脚立ちなど、わざわざ運動の時間をとらずにできるストレッチ的な要素を取り入れてみましょう。

机に向かって座り続けたら1時間に1分ほど休憩するというのは、これまで『美レンジャー』でもお伝えしてきたアンチエイジング方法のひとつです。休憩の際に少し大股で室内を歩いたり、大きく体を動かす癖をつけると、体の柔軟性を高め身体活動量の向上につながります。

寝たきりになってしまう心配の多い高齢者だけでなく、若いうちからロコモ予備軍にならないことを意識して、ますます健康美人になってくださいね。



( 2018/05/02 19:41 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

【メタボより怖いロコモ】ひざ関節と筋肉に効く成分摂取で速く歩けた  

速く歩くことが健康寿命の維持に密接な関係があるという京大大学院の森谷敏夫教授の講演に続き、サントリー健康科学研究所の神崎範之研究員の発表である。

 足の健康が気になる50-79歳の男女60人に「最近半年以内に感じた足の症状・状態」を聞いたところ、「実に6割近くが昔より歩くのが遅くなったと感じると答えました」。

「ひざ関節が痛い」約4割、「片足立ちで靴下がはけない」約2割など。「信号がチカチカしても急げなくなった」との声もあった。

 歩行速度の低下は、ひざ関節の痛みと筋肉の衰え、つまり足の老化が原因。対策としては、ひざ関節の軟骨と筋肉に役立つ栄養・成分の補給と筋力トレーニングが考えられる。ここでは、ひざ関節と筋肉の双方に役立つ成分を同時に摂取するという新発想を検証した。

 ひざ関節に有効なのは、おなじみのグルコサミン、コンドロイチン、II型コラーゲン。筋肉は、カツオ、マグロに含まれる筋肉材料のイミダゾールペプチド、抗酸化力の強いケルセチン、筋タンパク合成を促進するビタミンDだ。

 ひざ関節に痛みを感じ、歩行速度の低下が顕在化した40-74歳の男女100人を、軟骨・筋肉に役立つ成分の食品摂取群とそれらを含まない食品摂取群に分け、16週間、ひざ関節症状と歩行速度など運動機能を調べた。

その中で特にひざ関節の痛みが強い48人について解析した結果、ひざ関節についてははっきりと改善がみられた。

 運動機能については、いすに座ってひざを伸ばすときの力を測定すると、8週以降に筋力増強がみられた。体重60キロの場合、有効成分を摂取しない人より筋力が3・51キロ強くなった。

座った状態で2リットルのペットボトルを1・8本分押し上げる筋力がついたという。

 歩行速度も、10メートルを普段の速度で歩いてもらい真ん中の6メートルの速度を計測すると、8週以降で明らかにアップした。

有効成分を摂取しない人と比べ、100メートル当たり3・6秒早く、1分当たり3・9メートル多く歩けるようになった。東京・渋谷のスクランブル交差点の横断歩道(約140メートル)を5・1秒早く渡れるという。

 軟骨と筋肉の双方に有効な成分を摂取するという新発想は、劇的な効果をみせたのだ。 (木村進)

 ■ロコモ ロコモティブシンドローム=運動器症候群の略。筋肉や骨などの衰えで歩行などに支障を生じ要介護リスクが高まる。予備軍含め4700万人が危機にある。


( 2018/05/02 19:40 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

【メタボより怖いロコモ】衝撃のデータ 1日中座っている人は死亡リスク1・5倍  

ただ歩けるだけでなく、速く歩けることが健康寿命と密接な関係があることを、アメリカの最新データで明らかにした。。

森谷敏夫京都大学大学院教授(人間・環境学研究科応用生理学研究室)。「ロコモの現状」という講演を続けてリポートする。

 「なぜ歩くスピードが生存率を決定するか分かりますか」と森谷教授。

 歩くためにはエネルギーが必要だ。下半身の筋肉に心臓から血液を送らなければならない。歩くための筋肉を「第2の心臓」と呼ぶのは、歩けばそれだけの血液を心臓に戻すから。従って速く歩く人ほど、心臓を使い鍛えていることになる。

 「歩行スピードが落ちると、心臓に戻る血液は少なくなるから、それだけ心臓も弱るわけです。そうした負のスパイラルに陥らないために、足を鍛えることが大事です」

 年齢とともに筋肉が衰えるのは、多くの人は「老化現象」という。

 「でも、半分くらいは『不活動性萎縮』といって、使わないから退化するんですよ。使い続ければ70-80歳になっても筋肉は維持できるんです」

 そこで森谷教授が指摘したのは、日本人のエネルギー摂取量の平均値が減り続けており、今は1846キロカロリーと、終戦直後より低いレベルまで下がっていること。

それなのに、日本人男性の肥満度をみると、BMI(体重キロ÷身長メートル×身長メートル)指数25以上の人の割合が40代、50代は約35%、30代、60代でも約30%が肥満レベルなのだ。

「飽食の時代なんてとんでもない。それなのになぜ、太っているのか。動かないからです。1日中座ってばかりいるから」

 ここで、森谷教授は再び衝撃のデータを明らかにした。カナダ人の18-90歳の約1万7000人の座っている時間と死亡率を平均12年間追跡調査したものだ。ほとんど1日中座っている人は、死亡リスクが1・54倍高いという結果が出た。

 「軽中度の運動をすすめるのは当たり前で、長時間座っていることのリスクに警鐘を鳴らすべきです」

 森谷教授は高血圧も糖尿病もほとんどすべての病気は運動しないことから起きるという。

 「糖尿病は筋肉の病気ですよ。筋肉で運動すると糖代謝できるのに、運動しないから代謝できなくて糖尿病になる。遺伝や糖質の取りすぎのせいじゃありません。

糖は脳の唯一のエネルギー源ですから糖質を制限して糖尿病を治すなんて本末転倒です。運動をすれば、血圧も正常化しますし、最新の脳研究の成果では、70歳でも運動すれば脳の海馬の容積が増えるというデータがあります。鬱病や認知症の予防にもつながりますよ」

 森谷教授は速く歩くことを維持することが、健康寿命を延ばす重要なロコモ対策になると結論づけた。 (木村進)

 ■ロコモ ロコモティブシンドローム=運動器症候群の略。筋肉や骨などの衰えで歩行などに支障を生じ要介護リスクが高まる。予備軍含め4700万人が危機にある。


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【メタボより怖いロコモ】歩く速度が落ちると死が近づく? 衝撃の研究データ  

人間歩けなくなったらおしまい-とは、よくいわれる。だが、ただ歩けるだけではだめで、速く歩けなければいけない。

 6月に東京・丸の内で開かれた「第16回サントリー健康セミナー2013年」で、「ロコモの現状」と題して講演した森谷敏夫京都大学大学院教授(人間・環境学研究科応用生理学研究室)によると、歩行速度と健康寿命には密接な関係がある。

 森谷教授は、まずロコモの現状について説明した。2012年の要介護認定者数533万人(前年比105%)、要介護となる要因で、脳卒中(22%)認知症(15%)と並び骨折・転倒(10%)関節疾患(11%)を合わせた運動器障害=ロコモが、クローズアップされてきた。

 国も手をこまねいているわけではなく、現在17・3%しかないロコモ認知度を、近い将来に80%まで高めようとしている。そして、対策として「身体活動指針(アクティブガイド)」を発表して65歳以上を対象に毎日40分の身体活動を奨励している。

 果たして皆さんはそれだけ体を動かしているだろうか。「もし動かさないと、30歳から人間の筋肉は1年に1%ずつ落ちていく。そうして70歳になると40%の筋肉はなくなるということです」と、森谷教授は警告する。

 NASA(米航空宇宙局)の宇宙飛行士は無重力空間で生活すると、1日で1年分、2週間で15%の筋肉を失うという。

 「その上、男性も女性も骨粗鬆症になって帰ってきます。骨粗鬆症になりやすい閉経した女性の10-15年分のカルシウムが2週間で抜けてしまいます。無重力で筋肉に負担をかけない生活により、ロコモになってしまう」

 つまり、ロコモを防ぐためには、関節・筋肉・骨によい栄養を取ることだけではなく、筋肉を維持する運動をしっかり行うことが非常に大事だ。

 衝撃的だったのはここからだ。

 「最近、歩く速度が遅くなったと感じることはありませんか。アメリカの研究データでは、そう感じたら死期が迫ってきたという結果がはっきりと出ています」

 2011年に65歳以上の約3万4000人を6-21年間追跡した。その結果1万7000人以上が亡くなっているが、その歩行速度が記録されている。

そのデータによると、たとえば、75歳で速く歩けた人(1・6メートル/秒)の10年後の生存率は男性で87%、女性で91%、ゆっくりしか歩けなかった人(0・2メートル/秒)は10年後は男性で19%、女性で35%と、明らかな差が出たのである。速く歩けなければ死期は早いという結果だ。

 森谷教授は、自らの足の筋肉を見せながら「62歳の京大教授でも鍛えれば速く歩けますよ」と笑い、運動によって健康寿命を延ばす重要性を強調した。 =次回に続く (木村進)

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【メタボより怖いロコモ】「骨粗鬆症」検診、低すぎる受診率 全国平均は約5%  

田中郁子・藤田保健衛生大学講師(名古屋膠原病リウマチ痛風クリニック)の講演続報である。

 「わが国では寝たきりになる恐れのある大腿(だいたい)骨頸部骨折が増え続けています。骨折したら手術・入院費が140万-180万円かかり、介護費が年間242万円かかるという計算があります。

背骨の骨折ですと入院治療費は77万円。マスでとらえると、2012年は約19万人の患者で手術・入院費が3400億円ほど、介護費が4600億円ほどでしたが、2030年には約30万人で手術・入院費5400億円、介護費7200億円と想定されます。十分な対処をしなければ国の公的医療保険制度の破綻は目に見えています」

 問題は骨粗鬆(こつそしょう)症検診の受診率の低さだ。この検診は健康増進法にもとづき市町村が実施、40歳から5歳ごとに女性対象に行う。

 「受診率はすべての年齢にわたって5%を切っています。全国平均は約5%で東京は平均値。大分、山梨が14%でトップです。これでは予防にはつながりません」

 検診率の高い都道府県では要介護率が低くなる傾向がある。田中講師は骨粗鬆症の治療の現状にも触れた。

 「欧米では大腿骨近位部骨折の患者が減っています。それと比例しているのはビスフォスフォネート製剤の使用量の増加です。これがカギになっていると考えられます」

 カナダでは、一定の条件を満たした人にビスフォスフォネート製剤を無料提供。アメリカでは一定の条件の人に無料で検診を受診させるなど積極的だ。日本ではなぜ骨折が増え続けているのか。

 「2年間で59%改善されたという骨折を予防できる薬剤があるのに、継続されないのが問題です。ビスフォスフォネート製剤は早朝空腹時に180ミリリットルの水で服用するという少し飲みにくい薬剤でした。服用頻度を少なくするよう改善されたのが月1回の服用でいいビスフォスフォネート製剤です。これは、服用する本人にもいいし、介護者にもいい薬です。

服薬が面倒でやめてしまう人の7割が月1回製剤だったら飲んでみたいと言っています。これを活用することで、骨折予防に寄与できると思います」

 そのうえで、田中講師はこう締めくくった。

 「骨粗鬆症は老化の問題ではなく、治療すべき疾患だということを改めて認識していただきたい。医者だけでなくコメディカル(薬剤師や栄養士ら)が協力して骨粗鬆症に取り組み、骨粗鬆症検診を広め、月1回製剤による骨折予防を行い、日本の寝たきり大国化を防ぎたいですね」(木村進)

 【ビスフォスフォネート製剤】強い骨吸収抑制作用を有し骨量増加効果、骨折抑制効果があり、骨粗鬆症治療の中心的薬剤。服用しにくいという問題があっため、週1回→月1回服用製剤が開発された。

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あなたのロコモ度は? 要介護の主原因、整形外科学会がテスト作成  

■将来のリスク知り予防に生かそう

 寝たきりや要介護の主要な原因である「ロコモティブシンドローム(ロコモ、運動器症候群)」。日本整形外科学会は、将来ロコモになる可能性を判定する「ロコモ度テスト」を作った。若い世代にもロコモ予防の大切さを呼び掛けるのが狙いだ。あなたのロコモ度は?(平沢裕子)

 ◆健康寿命に影響

 ロコモは、骨や関節、筋肉などの機能が低下する「運動器の障害」によって歩行や日常生活に何らかの支障がある状態のこと。平成19年、同学会が提唱した概念。同学会は22年に予防・啓発のため、推進協議会を設立した。ロコモの認知向上は今年4月から開始した厚生労働省の「健康日本21(第2次)」の目標項目にも選ばれている。

 運動器の働きが大事なのは、運動器に支障があると健康寿命(健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間)に大きく影響するためだ。日本人の平均寿命と健康寿命の差は男性が約9年、女性が約12年。晩年の約10年を自立できない状態で過ごしている人が多いのが現状だ。

 同学会はこれまで、「7つのロコチェック」によってロコモ予防を呼び掛けてきた。新たな「ロコモ度テスト」について、同学会理事長で九州大学大学院外科学講座の岩本幸英教授は「ロコチェックはロコモかどうか気づいてもらうためのテスト。既にロコモの人では予防が難しい。運動機能の低下は20~30代から始まっている。より早い段階で将来のロコモリスクが分かれば、生活習慣の見直しなどで効果的なロコモ予防ができる」と説明する。

 ◆年相応かチェック

 テストは、脚力や歩幅の測定と日常生活について25項目の質問に答える「ロコモ25」(https://locomo-joa.jp)でできる。

 脚力を測る「立ち上がりテスト」は、高さ10~40センチの台に座り、片脚や両脚で立ち上がれる台の高さを測る。低いほどよく、20代男性では20センチの台から立ち上がれるかが目安。

 歩幅を測る「2ステップテスト」は、2歩分の歩幅を身長で割った値を調べる。例えば、身長175センチの人で2歩幅が285センチの場合、2ステップ値は1・63。30代では標準、40代では標準以上だが、20代では標準以下となる。「歩行速度が遅くなると寝たきりのリスクが上がる。年齢相応の歩幅を維持しているかは大事なポイント」(伊奈病院整形外科・石橋英明部長)

 それぞれの結果を年齢層別の目安と比較し、一つでも達成していないと将来ロコモになる可能性が高いという。

 同学会は、ロコモ予防のために片脚立ち(左右1分間ずつ、1日3回)とスクワット(5~6回を1日3回)を推奨してきた。今回はこれに、カーフレイズ(両脚で立った状態でかかとを上げ下げする)とフロントランジ(両脚で立った状態から片脚を大きく前に踏み出し、太ももが水平になるくらいに腰を下げた後、踏み出した脚を元に戻す)の運動を追加。いずれも下半身に筋肉を付ける運動で、カーフレイズは10~20回、フロントランジは5~10回、ともに1日2~3回が目安だ。

 岩本教授は「ロコモにならないよう、暮らしの中で運動を習慣付けてほしい」と呼び掛けている。

 【7つのロコチェック】

 (1)家の中でつまずいたり滑ったりする

 (2)階段を上るのに手すりが必要

 (3)15分続けて歩けない

 (4)横断歩道を青信号で渡りきれない

 (5)片脚立ちで靴下がはけない

 (6)2キロ程度の買い物を持ち帰るのが困難

 (7)布団の上げ下ろしなどが困難

  ※一つでも当てはまるとロコモの可能性がある


( 2018/05/02 19:27 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

メタボより怖いロコモ】ドミノ骨折の前兆はあった…でもホームへの入居は拒否  

腰椎の圧迫骨折→大腿(だいたい)骨頸部骨折と骨折が連鎖して起きるのがドミノ骨折だ。

それも1年以内が34%という=グラフ。母の場合もそうだった。分かっていれば、備えることができたかもしれない。参考までに、どんな状況だったかを書かせてもらう。

 ドミノ骨折の引き金となる前兆が、4月の腰椎圧迫骨折から半年の10月に起きた。母から「顔の皮膚がただれて恥ずかしいのでデイサービスを休む」との電話があった。

 デイサービスでお世話になっている介護施設から少し前に介護を受ける人から皮膚の伝染病が出たと連絡があったので「それかな」と思い、近くの皮膚科医院に連れていった。医師は母を見るなり、「これは皮膚病ではない。打撲ですよ」と言った。

 確かによく見ると、顔のただれというのは、何かにぶつけてできた青あざである。そんなことも分からないのかという不審な目を向けられた。家庭内暴力か老人虐待を疑われたのかもしれない。ほうほうのていで私の家に母を連れ帰った。

「いったいどうしたの。どこかで転んだんじゃないの?」と聞くが、まったく覚えがないという。着ているものを脱がしてみると、青あざは腕にもついていた。

 今度は整形外科に行った。レントゲンを撮った結果、骨は折れていないという。痛み止めと湿布で治すとも。

 これを主治医の精神科医に話すと、「もう施設に入れたほうがいいかもしれない」とすすめられた。他人の目がないと危ないというのである。それにグループホームなどで生活をすると驚くほど認知症が改善されることもあるという。

 施設介護となると、特別養護老人ホーム、グループホーム、有料老人ホームなどが候補。特養は料金は安いが入居希望者が列をなし、要介護2の母ではとても入れない。有料老人ホームは数百万円の一時金が必要なところが多いのでハードルが高い。渋る母をせきたてて近くのグループホームを見学に行った。

 施設を案内されて、最後に居住区画に入ると、入居者全員参加で食事を作っていた。参加せず、じっと座っているおじいさんもいた。母は他人ごとのように無関心な様子。

 料金は月額約20万円だった。かなり厳しいが、母の年金に私が足りない分を出せば何とかなりそうな金額である。

ところが、母は「あんなところに行かない。まだ1人でやっていけるから」と、かたくなであった。気ままな1人暮らしがいいという。説得しきれずにいるうちに、運命の12月を迎えた。自宅で転倒し、大腿骨を折ったのだ。 

 ■ロコモ ロコモティブシンドローム=運動器症候群の略。筋肉や骨などの衰えで歩行などに支障を生じ要介護リスクが高まる。予備軍含め4700万人が危機にある。


( 2018/05/02 19:25 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

【メタボより怖いロコモ】ロコモが引き起す骨折、日本では増加の一途  

4回にわたり日本整形外科学会主催の帝京大・松下隆教授の講演を詳報した。

日本が超高齢社会に突入し、高齢者が要介護になる最大の要因となったロコモにいかに対処するかが命題。特にロコモによって引き起こされる骨折が、西欧では減っているのに日本では増加の一途=グラフ。

 しかも、骨折はドミノ倒しのように連鎖して起きるから、骨折者を集中してケアすれば、介護に結びつく重大な骨折は防げるかもしれない。早急に医者だけでなく他職種の医療連携により、ドミノ骨折を防ぐ態勢づくりが急務ということだった。

 ここで本連載の冒頭で紹介した私の母のケースに立ち戻る。講演で分かったのだが、典型的なドミノ骨折だったからだ。

 2011年4月11日、1人暮らしをしている母から電話があった。腰が痛くて起き上がれないと言うのである。

 「医者に連れて行って」

 正直、「またか」という思いであった。ささいな身体の変調を訴える同様の電話がよくあったからだ。中でも頻繁だったのは、「ウオノメが痛くて歩けない」。

 だが、「医者の態度が気に入らない」と言っては治療に行かなくなった。医者の言うことが理解できずに逆ギレするパターンがほとんど。膝が痛いとかかった別の整形外科では、「変形性膝関節症」と診断されたが、やはりケンカして帰ってきた。

 さて、今度は腰痛である。これも私は最初「よくあることでトシだから仕方がない」と思った。しばらく市販の湿布を貼って様子を見るように言った。だが、数日たっても一向によくならない。念のため整形外科を受診することにした。

 レントゲンを見た医師が「腰椎の圧迫骨折ですね」と言うので、ビックリした。

確かに、だるま落としのように縦に連なっている腰椎の1つがつぶれてひしゃげているように見える。かろうじて歩くことはできるのだが、これもりっぱな骨折だという。骨を強くする薬を服用することと腰に負担のかかることは避けるように言われた。

 医師のすすめで自宅にベッドを入れることにした。ふとんの上げ下ろしが負担になるというのである。

母は要支援2で介護保険のお世話になっており、デイサービスにも通う。ケアマネジャーに相談すると介護保険を適用して介護器具をレンタルする業者からリースで借りられると言う。

 1週間後にベッドが部屋に入ったが、病院でも使う高級な介護用ベッドだった。費用は月1090円。3カ月ほどで腰の痛みもなくなり、母は普通の生活に戻った。

 だが、実は腰椎の圧迫骨折をやった人のかなりの割合で1年以内に別の骨折をするという。これがドミノ骨折だ。当時はまったくそんな知識はなかった。今思えば残念でならない。 (木村進)

 ■ロコモ ロコモティブシンドローム=運動器症候群の略。筋肉や骨などの衰えで歩行などに支障を生じ要介護リスクが高まる。予備軍含め4700万人が危機にある。




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【メタボより怖いロコモ】関節リウマチ治療の実態(5) 「日常生活に支障」日本は少なく  

ロコモの原因疾患の1つである関節リウマチ(RA)についてのファイザー主催のセミナーで、世界8カ国の患者を対象にした治療実態調査を、松原メイフラワー病院(兵庫県加東市)の松原司院長が紹介した。

 米国、ブラジル、アルゼンチン、オーストラリア、韓国、日本、ドイツ、トルコの約2700人を対象に昨年、治療に対する患者の理解などを調べたもの。日本人は354人で男性32%、女性68%。平均年齢は55・4歳。被雇用者は57%、専業主婦29%などとなっている。

RA診断時の平均年齢は45・1歳、発症からの平均年数は10・3年など。治療に使用している処方薬では、日本人は生物学的製剤が21%で、米国の23%に次いで高い数字だった(全体の平均は17%)。

 関節リウマチによって日常生活に支障があるか調べると、全体では約半数の人が何らかの支障があるとした。日本では支障があると答えた人が25%だったのは、世界平均から見て特出した数字。

 「非常にいい数字ですが、対象が若かったためかもしれないし、生物学的製剤によって状態のいい人が増えているのも事実でしょう」

 生活への影響として「特定の活動に参加しなくなった」は日本でも31%(全体は46%)あり、「仕事を変更した」は25%(同27%)、「仕事から引退」は10%(同14%)、「仕事を辞めた」は6%(同9%)となっている。これも、生物学的製剤が使われるようになったここ十数年でよくなっているという。

かつては、欧米でも関節リウマチにかかってから5年で30%、10年で50%という高い離職率だったという。

それでも、関節リウマチで心配していることを聞くと、QOL(生活の質)に対する悪影響(45%)、関節の損害の可能性(43%)、病気の悪化(37%)、自立した生活への影響(36%)、身体障害の可能性(30%)と、かなり不安を抱えながら暮らしている。

 松原院長は、日本全国の患者約9500人に調査した別のデータを紹介し、「知りたい情報としては、薬がどのような効果を持ち、副作用はないのかということが一般的。生物学的製剤は高価なものですから費用はどれくらいか、どれぐらいの期間使うのかも知りたい情報として大きくなっています。

意外だったのは、薬の効果が途中で効かなくなることを非常に心配していること。生物学的製剤を使っている人の方が失望率は高いことです」と話した。

 高価な治療なので、経済性にまつわる心配が強いことを考慮していきたいとした。次回に続く。 (木村進)

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( 2018/05/02 19:22 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

【メタボより怖いロコモ】関節リウマチ治療の実態(4) 新薬導入で寛解率上昇  

ロコモの原因疾患の1つである関節リウマチ。世界8カ国の患者の治療実態調査を踏まえた、

ファイザー主催セミナーの詳報を続ける。松原メイフラワー病院(兵庫県加東市)の松原司院長は最近、関節リウマチの治療の目標として、「寛解」と「低疾患活動性」が浮上してきたという。

 つまり、治癒ではないが、炎症が止まり痛みがなくなり、関節破壊が日常的に起こらず、日常動作や身体機能が障害されない状態である寛解、低疾患活動性にむけて効果的な治療を行う。

そのためには1~3カ月ごとに定期的に疾患活動性を評価して、適正な治療が行われているかどうか見直すことにより、常に目標に向けた治療を行うことが大事だという。

 こうした治療は2003年くらいから治療に投入された生物学的製剤によって可能になった。

 「現在8剤あり、いずれも高価なものですが、効果もはっきりしており、治療に必要です。私の病院では治験も含めて500人近い患者が生物学的製剤を使っております。

その薬が導入されてからこの10年間で、明らかに寛解率は上がっており、手術件数が減っています。治療成績の向上により、手術に至らない症例が多くなったのです」

 ここで、松原院長は、「8カ国のRA(関節リウマチ)患者を対象とした調査」について触れた。

調査は米国、ブラジル、アルゼンチン、オーストラリア、韓国、日本、ドイツ、トルコの約2700人を対象に昨年行ったオンライン調査で、治療に対する患者の理解などを調べた。

 日本人は354人で男性32%、女性68%。平均年齢は55・4歳。被雇用者は57%、専業主婦29%などとなっている。RA診断時の平均年齢は45・1歳、発症からの平均年数は10・3年など。

 治療に使用している処方薬では、日本人は生物学的製剤が21%で、米国の23%に次いで高い数字だ。全体の平均は17%くらい。前々回に紹介した患者会「日本リウマチ友の会」の会員では40%くらいになっているという。

日本では専門医を中心に積極的に使われていることがわかる。

 日常生活の動作でどの程度の実行能力があるのか問う調査では、介助なしに日常生活動作をすべて行うことができる=75%(世界平均53%)、介助なしに日常生活動作のほとんどを行えるが、掃除・買い物など負担のかかる動作に

ある程度の介助が必要=19%(同36%)、ほとんどの日常生活動作にある程度の介助が必要=5%(同9%)、日常生活動作のすべてに常時介助が必要=1%(同2%)だった。

 「すこし若い人が対象ということもあってか、このアンケートは非常にいいデータです。生物学的製剤によって治療の効果が上がっていることも事実でしょう」と松原院長は述べた。 =次回に続く (木村進)

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( 2018/05/02 19:21 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

【メタボより怖いロコモ】関節リウマチ治療の実態(3) 治癒から初期治療、寛解へ転換  

ロコモの原因疾患の1つ、関節リウマチ。世界8カ国の患者の治療実態調査を踏まえた、ファイザー主催のセミナーがあり、松原メイフラワー病院(兵庫県加東市)の松原司院長が「治療の進歩と課題」という講演を行った。

 松原院長はリウマチの歴史から語り始めた。リウマチの語源はギリシャ語の「リウマ(流れ)」で、古代ギリシャでは「悪い液体」が流れて関節が痛むと考えられたという。

リウマチの病気としての歴史は古く、紀元前5世紀のヒポクラテスが、手指と足部に始まった関節炎が次第にひじ・ひざ、股関節に進展した35歳の男性について記述している。

 「それが痛風かリウマチかは分からないのですが、紀元前から朝のこわばりと変形をともなう関節炎について記載がありました」

 1800年代になって痛風と違う病気と認識され、1858年に「流れるような関節炎」ということで「Rheumatoid Arthritis=RA」と名づけられた。

 「それから1世紀半たって、治療はかなり進歩してきましたが、原因などはまだ分からない状態なのです」

 関節リウマチはどういう病態かというと、関節の内部の滑膜に炎症を起こし、軟骨が破壊され、関節に大きな変形を起こしていく。

かつては5~10年かけて関節破壊が進むと考えられたが、診断法が進歩するにつれて、発症2年以内の早期から関節破壊は起きていることが分かってきた。

「早期から的確に診断して的確に治療する必要があることが明らかになったのです」

 この早期の状態を「Window of Opportunity」(治療機会の窓)と呼び、この時期に関節リウマチを抑制すれば関節破壊の進行を少なくしたり止められると考えられるようになったという。

初期治療によって重度の身体機能低下、骨破壊、就労不能、生命予後の低下など、進行期や末期の患者をつくらないことに治療の方向性が変わった。

 そこで治療のゴールとしてクローズアップされてきたのが「寛解」である。寛解とは治癒ではないが、炎症が止まり痛みがなくなり、関節破壊が日常的に起こらず、日常動作や身体機能が障害されない状態をいう。

寛解という目標に向けて適正に治療することが重要だと、松原院長は強調する。

 その方針は、(1)患者とリウマチ医の合意に基づいた治療(2)治療ゴールは症状のコントロールなどで患者の長期的QOL(生活の質)を最大限まで改善(3)ゴール達成には炎症を取り除くことが最も重要(4)患者の状態を正確に評価し治療の適正化による治療が最も効果的-などとした。 =次回に続く (木村進)

 ■ロコモ ロコモティブシンドローム=運動器症候群の略。筋肉や骨などの衰えで歩行などに支障を生じ要介護リスクが高まる。予備軍含め4700万人が危機にある。



( 2018/05/02 19:20 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

ロコモ予備軍の若者 「昔はただの運動音痴で済んでたが…」  

日本整形外科学会が2007年に提唱した「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」。「ロコモ」の略称でも知られており、「運動器の障害」によって「要介護」となるリスクが高まることに同学会は警鐘を鳴らしている。

ロコモの原因として指摘されているのは、主に「運動器自体の疾患」と「加齢による運動器機能不全」の2つ。内臓脂肪症候群である「メタボリックシンドローム」とともに、健康寿命や介護予防を阻害する国民病として注目されている。

 運動器の障害というとどうしても高齢者のイメージが強まるが、最近では若い世代にもロコモ予備軍が増えているのだという。自身がロコモ予備軍ではないか、と不安を抱えている若い世代に話を聞いた。大学院生のAさん(女性・25歳)は、こう語る。

「以前、テレビでロコモの特集番組をやっていたのを見てから気になり始めました。

番組の中で『足の裏を全部床につけたまま完全にしゃがむことができるか』というテストがあって、それができていない子どもが登場していたのです。それを見て、『私も昔からできなかった』とびっくりしたんです。

 足の裏をつけると後ろにゴロンと転がってしまうので、しゃがむときはつま先だけ床につけて、かかとを上げて座っています。

まさかロコモ予備軍だったなんて……。通っているヨガの先生に、大腿四頭筋の衰えが将来の運動機能の低下に結びつくと言われているので、スクワットを始めようと思っています」(Aさん)

 またBさん(男性23歳・会社員)もロコモに不安を感じている一人だ。

「自分は小学5年の時に、体育で1000メートル走をしている最中に肉離れになったことがあります。

もともと子どものころから将棋やオセロ、カードゲームなど家の中でやる遊びが好きで外遊びや運動をほとんどしなかったんです。今も前屈ができないですし、足の裏をつけてしゃがむこともできません。

『ロコモ』という言葉を知るまでは、ただ体の固い運動音痴だと自覚していましたが、この言葉を知ってからは老後が不安になりました。僕が小学生の頃はこういう言葉はなかったので、今の子たちは問診してもらえるだけまだマシだし、対策も間に合うと思います」(Bさん)

 高齢者だけでなく子どもたちも生活習慣や運動習慣を見直し、自身の運動器に注意を払っていく必要がありそうだ。




( 2018/05/02 19:18 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

新事実が続々判明 「パーキンソン病」は予防可能な時代に  

パーキンソン病は、ふるえ、歩きづらさ、動きの悪さ、こわばりなどの運動症状を主とする難病だ。ここ数年、新たな事実が判明し、対策がガラリと変わるかもしれない。

 これまでパーキンソン病は、「脳だけの病気」ととらえられてきた。脳にある中脳の「黒質」でドーパミン神経細胞が減少し、神経伝達物質ドーパミンの分泌が減って運動症状のみ出てくるのが、パーキンソン病と考えられてきたためだ。

 脳の前頭葉の神経細胞が減少して発症するアルツハイマー病は、その神経細胞の減少によって前頭葉が萎縮する。

 一方、パーキンソン病は、ドーパミン神経細胞が減少しても、黒質のある中脳は萎縮しない。特異的にドーパミン神経細胞が減少するだけなので、黒質のある中脳の萎縮にまで至らないのだ。

 そのために「脳だけの病気」ととらえられてきたパーキンソン病だが、実は「全身性疾患」だということがわかってきた。大阪大学大学院神経内科学・望月秀樹教授が言う。

「運動症状の前にも、便秘、心臓の交感神経の異常(MIBG)、夜中に大声を出したり夢で見たことを実行に移すレム睡眠行動異常症、嗅覚低下、うつ状態などが、患者の多くに見られることがわかってきたのです」

■便秘や嗅覚低下なども症状も

 パーキンソン病の治療は、不足するドーパミンの補充や分泌促進のための薬の服用が行われる。しかし、運動症状以外の症状には効果が見られず、便秘などはかえって悪化した。

 つまり、「脳の黒質のドーパミンの分泌が減ることで、パーキンソン病のすべての症状が説明できる」という考えが当てはまらなくなってきたのだ。

「研究で、α―シヌクレインというタンパクとの関係が徐々に明らかになりました。ドーパミン神経細胞の減少は、α―シヌクレインの異常な蓄積が原因である可能性が考えられています。

さらに、腸管の神経に蓄積して便秘を、嗅覚の神経に蓄積して嗅覚低下を、それぞれ起こすのではないかと指摘されている。現在では、αーシヌクレインが体のいろいろな神経に蓄積されることが、パーキンソン病の原因の可能性が高いと考えられています」

 パーキンソン病は、がんの腫瘍マーカーのような発症のリスクを表す指標がなく、予防的治療は不可能だった。しかし、運動症状より前の症状の中で、特にレム睡眠行動異常症が見られる患者は、その後、パーキンソン病を起こす確率が高いこともわかってきた。

「この研究結果から、どういう人がそうなるのか、パーキンソン病にならないようにするにはどうすればいいのか、という研究が行われています。発症リスクがわかり、予防的治療が行われることも夢ではないでしょう」

 前出の「α―シヌクレインタンパクの蓄積でパーキンソン病の発症に至る」ということから、そのタンパクをノックダウンするための薬やワクチンの開発も行われている。

 パーキンソン病は、現在のところ根治療法がない。だからこそ、予防で発症を抑えられたら言うことはない。結果が出るのが待ち遠しい。

■治療法の進歩

 薬があまり効かない本態性振戦やパーキンソン病の手のふるえに対して、近々行われようとしているのが集束超音波療法。MRIを見ながら超音波を集め、脳治療を行う。

 また、進行期については、�齠PS細胞の治療が将来的な実現を目指して研究されている。



( 2018/05/02 19:17 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

運動機能低下「ロコモティブシンドローム」…進行度合いの判定法  

日本整形外科学会は、日常生活に必要な運動機能が低下する「ロコモティブシンドローム」(運動器症候群、ロコモ)の進行度合い「ロコモ度」を測る判定法を公表した。どのようにして行うのだろうか。

 ロコモは、骨や関節、筋肉、神経といった運動器の機能が弱くなり、歩行能力が低下した状態を指す。進行すると、転倒や骨折をしやすくなり、介護が必要になる場合もある。国内では、予備軍も含めると4700万人がロコモの危険があると考えられている。

 ロコモ度の判定は、2種類の運動テストと、「ロコモ25」と名付けた質問票で行う。三つのテストの結果を踏まえて「ロコモ度1」「ロコモ度2」と2段階で判定される。前者は、運動機能の低下が「始まっている状態」、後者は「進行している状態」だ。

 運動テストには、「立ち上がりテスト」と「2ステップテスト」がある。

 立ち上がりテストは脚の筋力をチェックする。高さ40センチの台に両腕を組んで腰掛け、反動をつけずにどちらか片方の足で立ち上がり、3秒、姿勢を保つ。左右ともできれば問題なし。立てなければ「ロコモ度1」と判定される。

 片方の足で立てなければ、今度は両足で立ち上がれるかどうか確かめる。高さ20センチの台から立ち上がることができなければ「ロコモ度2」と判定される。

 「2ステップテスト」は、歩幅を測る。バランス能力や体の柔軟性も含めた歩行能力を調べるのが目的だ。まず、両足のつま先をそろえて立つ。次に腰を落とした姿勢で、バランスを崩さず、できる限り大股で2歩歩き、最後は両足をそろえて立つ。

 2歩分の歩幅(センチ)を測り、自分の身長(同)で割る。この値が1・3未満であれば「ロコモ度1」、1・1未満なら「ロコモ度2」と判定する。

 一方、質問票は、体の状態や生活の状況について尋ねる25の質問で構成される。それぞれ、0点から4点まで5段階で評価し、合計点数が7点以上だと「ロコモ度1」、16点以上だと「ロコモ度2」と判定する。

 三つのテストの結果、いずれか一つでも「ロコモ度1」「ロコモ度2」と判定されたら、進行度が高い方が判定となる。

 判定法の作成にかかわったNTT東日本関東病院(東京都品川区)整形外科主任医長の大江隆史さんは「『ロコモ度1』の場合は、階段を利用するなど、日常生活で足腰を使うことを意識する。

『ロコモ度2』なら、将来的に生活に支障が出てくる恐れもあり、整形外科医に相談してほしい」と説明する。相談できる整形外科医は、ロコモの予防啓発サイト(https://locomo-joa.jp)で検索できる。

 一方、ロコモは高齢者に限った問題ではない。骨や筋肉の量のピークは20~30歳代で、それ以降は衰え始める。

大江さんは「適度な運動で骨や筋肉に刺激を与えたり、適切な栄養を取ったりすることで強く丈夫に維持される。若い時からの心がけが大切だ」と話している。



( 2018/05/02 00:53 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

親がパーキンソン病に!公的支援は受けられる?負担をひとりで抱え込まないために  

俳優の高知東生さんは、妻で女優の高島礼子さんの父親の介護に専念するため、引退を決意しました。高島さんの父親は2004年にパーキンソン病のため寝たきりとなり、これまでも夫婦で協力して10年以上介護を続けてきました。

俳優を引退する高知さんは義父の介護と、女優として活躍する妻・高島さんのサポート役を買って出るかたちになります。高知さんと同様に、多くの人が仕事をとるか介護をとるかの選択を迫られています。

とりわけパーキンソン病は特殊な位置づけの病気です。どのような病気なのか、公的支援は受けられるか、などを確認しておきましょう。

◆パーキンソン病の主な症状
パーキンソン病の原因についてははっきり分かっていませんが、ドーパミンの減少が影響していると考えられています。代表的な症状には次のものがあります。

「ふるえ」…じっと座っていると、膝に置いた手がふるえます。手を膝から離して何かをしようとするとふるえは収まります。

「筋固縮」…筋肉がこわばり、手や足が固く縮んだように動きにくくなり、日常動作をスムースに行うことが困難になります。

「無動」…歩幅が小さくなり、歩き始めの1歩目を出しにくくなります。動作全般が小さくなり、字を書くと小さな字になります。

「姿勢障害」…バランスを崩すとスムースに姿勢を立て直すことができません。方向転換や寝返りも困難で、転倒しやすくなります。

治療は、ドーパミンを補充する抗パーキンソン病薬の内服治療が基本となります。

発症後10年程度は普通の生活が可能で、生命予後は良いとされています。体のコントロールがきかないことによる転倒や、食べ物を飲み込む能力が低下することで起きる誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)の予防が重要になります。

◆難病医療費助成制度
国は発病の機構が明らかでなく、治療方法が確立していない希少な疾患を「難病」に指定し、医療費の助成や研究の推進、医療保健施設の整備などの支援を行っています。

パーキンソン病は指定難病のひとつに含まれており、難病医療費助成制度が適用されます。

これにより、パーキンソン病治療でかかる医療費の自己負担分(一部または全額)が公費によって助成されます。同制度の申請にはホーン&ヤール重症度3度以上で、生活機能障害度2度以上であることが条件となります。

◆ホーン&ヤール重症度とは?
ホーン&ヤール重症度は次の5段階に分類されます。

 1度:症状は片方の手足のみ。
 2度:症状は両方の手足に。歩行障害はなし。
 3度:姿勢反射障害や歩行障害が加わる。
 4度:起立、歩行は可能だが、非常に不安定。介護が必要。
 5度:車いすか、ほとんど寝たきり。

◆生活機能障害度とは?
生活機能障害度は次の3段階に分類されます。

 1度:日常生活、通院にほとんど介助を要さない。
 2度:日常生活、通院に介助を要する。
 3度:日常生活に全面的な介助を要し、歩行・起立が不能。

難病医療費助成制度の対象はホーン&ヤール重症度3度以上で、生活機能障害度2度以上とされています。つまり、少なくとも姿勢反射障害や歩行障害があり、日常生活、通院に介助を必要とする人が対象ということになります。

この他、パーキンソン病に限ったことではありませんが、一般的な公的支援として医療保険制度、後期高齢者医療制度、介護保険制度、身体障害者福祉法、障害者総合支援法があるので、該当するかどうかを確認しておきましょう。

介護を始めるまでに準備段階がないと、公的支援について調べる間もなく、負担をひとりで抱え込んでしまいがちです。難病医療費助成制度、介護保険制度、自治体の支援にはどのようなものがあるのかを確認し、少しでも負担を軽くするようにしましょう。

公的支援を受けた場合でも、何かあったときに対応するために、仕事を辞めざるを得ない場合も少なくありません。

高知さんのケースでは、確かに引退という選択はファンにとって辛いものではありますが、家族でよく話し合い、それぞれの役割を明確にして出した答えという点で前向なものという印象を受けます。

状況によっては難しいかもしれませんが、考える余裕のあるうちに、介護をする人、受ける人が何を希望し、どのような選択肢があるのかを話し合うようにしたいものです。

監修:坂本 忍(医学博士)




( 2018/05/02 00:52 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

【メタボより怖いロコモ】関節リウマチ治療の現状(4) 「寛解の先に」患者の負担軽減  



ファイザー主催のセミナーで、東京女子医大附属膠原(こうげん)病リウマチ痛風センター・山中寿所長は、新しい薬剤のおかげで関節リウマチ患者の寛解率が50%を超える時代になったという。

寛解は治癒ではないが、関節破壊などの症状は抑えられている状態だ。山中所長は「寛解の先に何があるのか?」に話を進めた。

 「いままではひたすら寛解を目指してやってきました。しかし、これからは“寛解を目指せ”から“寛解の先に”目を向けることではないかと思っています。

いったん寛解に入ったら、薬はそのままでいいのかなど治療の最適化を考えなければなりません」

 治療の最適化とは、合併病態のマネジメント、薬剤を減らす=ステロイド剤、生物学的製剤(エンブレル)、

MTX(メトトレキサート)などからの離脱、どういう形で薬剤を使えばコストパフォーマンスがいいか経済学的検討、生命予後の改善や患者の意向をどこまで取り入れられるのか-など。

 「これまでの寛解を目指す治療は高度成長期のようなもので、これからは低成長期の治療が必要ではないでしょうか」

 山中所長は、このように前置きして、そうした場合に参考になりそうな治療データをいくつか紹介し「生物学的製剤を半分にしたり、外しても寛解を維持したというデータもありました」としたうえで、次のような日本と韓国での共同研究の成果にも触れた。

 中等度の関節リウマチ患者に早期に生物学的製剤とMTXを併用して治療すると、67・5%が臨床的寛解になった。

6カ月、12カ月臨床寛解を達成した症例を生物学的製剤継続群と中止群に分けて1年間観察すると、中止群の58・8%が1年間の中止を達成、その70%が寛解を持続した。

つまり、生物学的製剤とMTXを1年間投与し6カ月以上寛解を達成した症例に生物学的製剤を中止しても1年間寛解を維持しうることが分かった。

 これらのことから山中所長は「ヒット・アンド・ウェイ戦略」ということばを考え出したという。

 生物学的製剤の早期投与、早期に寛解に導入して関節破壊を避ける、6カ月以上寛解が維持できれば休薬を考慮、もし再燃したら同じ生物学的製剤を再投与する。

 「完全に薬をやめるのではなく、柔軟に構えることもできるのではないでしょうか。

リウマチ治療は厚い壁を少し抜けた状態で壁抜けまであと少しまできていると思います」と、パリのモンマルトルの丘の壁抜け男のモニュメントの写真を見せながら、山中所長は締めくくった。 =この項終わり (木村進)

 ■ロコモ ロコモティブシンドローム=運動器症候群の略。筋肉や骨などの衰えで歩行などに支障を生じ要介護リスクが高まる。予備軍含め4700万人が危機にある。



( 2018/05/02 00:51 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

【メタボより怖い 



ロコモの原因疾患の1つ関節リウマチ治療についてのファイザー主催セミナーの続報。

東京女子医大附属膠原(こうげん)病リウマチ痛風センター・山中寿所長は、同センターの関節リウマチ患者では「寛解率が50%を超えた」と指摘。新しい薬剤のおかげだが、ガイドラインで治療方針が明確になったのも大きいと説明した。

 ガイドラインはかつては有識者の意見で作られたが、いまでは患者の意見も取り入れられるようになったという。日本リウマチ学会が編集した『関節リウマチ診療ガイドライン2014』で特に注目してほしいのが、以下の「治療目標」だという。

 〈臨床症状の改善のみならず、関節破壊の抑制を介して長期予後の改善、特に身体機能障害の防止と生命予後の改善を目指す〉

 「リウマチの痛みを改善してほしいという患者さんが多いのですが、痛みを取るだけでは十分な治療とはいえません。進行を止めて生命予後の改善を目指すところまで目標とすると、少しハードルを上げたわけです」

 また、「治療方針」でも〈関節炎をできるだけ速やかに沈静化させて寛解に導入し、寛解を長期間維持する〉としている。山中所長は寛解の意義をこう強調する。

 「寛解は治癒ではありません。現時点ではリウマチの治癒は望めないと考えます。

薬剤は良くなったのですが、まだ病気を治すまでにはいたらず、病気の症状を抑え、進行を止めることができるだけです。従って、症状が完全に抑制され、進行が防止できている状態を寛解と呼び、当面の治療目標としました」

 果たして寛解になれば、病気は進行しないのか。山中所長のセンターで1307例の患者調査をしたところ、寛解に入った患者の病気の進行は止まることが分かったという。寛解を3年間維持し続けた人はほとんど進まないことも分かった。

 「寛解を長く維持しつづけることが大事だと分かってきました。リウマチは火事が燃え続けている状態なので、かけている水をとめると火が再び勢いを増す。だから常に抑え続けないといけないのです」

 現在、治療に使われる薬剤は、TNF阻害薬、抗IL-6受容体抗体、T細胞選択的共刺激調節薬などがある。

中でもTNF阻害薬のエンブレルがよく使われており、2005年の発売以来、ここ10年間の治療の進化を担ってきたという。そして、ガイドラインも整備されたのと相まって治療効果が上がってきた。

 それでは、寛解の先には何があるのか。山中所長の話はさらに続く。 (木村進)

 ■ロコモ ロコモティブシンドローム=運動器症候群の略。筋肉や骨などの衰えで歩行などに支障を生じ要介護リスクが高まる。予備軍含め4700万人が危機にある。



( 2018/05/02 00:50 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

ようやく“臨床判断値”できた「ロコモ」 潜在該当者には20代も 

ロコモティブシンドローム、通称「ロコモ」は、骨、関節、軟骨、椎間板、筋肉といった運動器に障害が起こり、「立つ」「歩く」といった機能が低下している状態をいう。
このロコモ度を判定する「臨床判断値」が発表された。自分ですぐにチェックできる。

「日本人の平均寿命は男性80歳、女性86歳。ところが実際に動ける健康寿命は男性70歳、女性は73歳と、10~13年短い。人生の最後の十数年は、家に閉じこもりか寝たきりという状態なのです」(九州大学整形外科・岩本幸英教授)

 国民生活基礎調査によれば、要支援、要介護の原因のトップは運動器障害。つまりロコモで、健康寿命を延ばすには、早い段階で自分がロコモかどうかを知り、対策を講じることが重要だということだ。

 ところがこれまで、「○○○ならロコモ」の「○○○」に当てはまる臨床判断値がなかった。「140/90㎜Hg以上は高血圧」というような具体的な数値があいまいだった。ロコモの認知度は決して高くない。

その上、臨床判断値もないので、対策に結びつきにくかった。そこで研究の結果、ようやく臨床判断値が“誕生”したのだ。

「ロコモを判断するには、(1)下肢筋力(2)歩幅(3)身体状態・生活状況の3つを見ます。

(1)~(3)のうち、ひとつでも引っかかれば、年齢、男女差、既往症と関係なくロコモと判断されます」(NTT東日本関東病院整形外科・大江隆史主任医長)

 (3)は「ロコモ25」という25項目の質問の答えで判断する。少々複雑なので、こちらは後回しにしてもいい。

「引っかかりやすく、すぐにチェックできる(1)と(2)から試したらいいでしょう。どちらかひとつなら(1)を」(大江医長)

 (1)は、「40センチの高さの椅子などから片脚で立てない」。右脚、左脚どちらもチャレンジして、一方でも立てなければ×だ。

 (2)は、できる限り大股で歩いた時の2歩幅(センチ)を身長(センチ)で割った「2ステップ値」が1.3未満だとロコモと判断される。

「パイプ椅子の高さはだいたい40センチ、地下鉄の椅子は37センチくらい。これらの椅子から何も持たずに片脚で立てなければロコモです」(大江医長)

■若い時に運動していても意味はない

 ロコモには、整形外科専門医がロコモと判断する「ロコモ度1」と、さらに進行した「ロコモ度2」がある。

「2」は、要介護が近いうちに必要になるかもしれない、より深刻な状態だ。先に挙げた数字はロコモ度1のもので、ロコモ度2は、(1)が「20センチの高さの椅子などから両脚で立てない」、(2)の2ステップ値が1.1未満になる。

「ロコモ=高齢者」と考えている人が多いだろうが、実は違う。

「20歳以降から徐々に運動器の機能が衰え、しのびよるようにロコモになります。20代、30代でも早いうちに対処した方がいい人もいます」(岩本教授)

 800人を対象にした調査では、(1)の「40センチの高さから片脚立ち」ができなかった「ロコモと判断される人」は、男女ともに20代からいた。40~49歳では、男性で約15%、女性では約30%が該当した。

「この調査は健康な人が対象だったので、結果は少ない方だと思います。

実際の該当者数はもっといるでしょう。デスクワーク中心で、運動をしていない人は、若くてもロコモである可能性がある。若い時に運動をしていても、今していなければ意味がありません」

 早速、(1)と(2)のチェックを! 「さらに(3)も」という人や、ロコモ予防のトレーニング「ロコトレ」を知りたい人は、「ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト」を参照すべし。

▼「ロコモ25」とは

「頚・肩・腕・手のどこかに痛み(しびれも含む)がありますか」「背中・腰・お尻のどこかに痛みがありますか?」「家の中を歩くのはどの程度困難ですか?」など、「からだの痛み」や「日常生活で困難な点」に関する質問が挙げられている。

回答の程度によって加点していき、7点以上ならロコモ度1、16点以上ならロコモ度2と判断される。



( 2018/05/02 00:48 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

<運動器症候群>あなたの「ロコモ度」は?  

◇判定基準 日本整形外科学会が初めて定める

 加齢などで立ったり歩いたりする機能が低下する「ロコモティブシンドローム」(運動器症候群)の判定基準を日本整形外科学会が初めて定め、15日公表した。

2種類の運動テストと質問票から「ロコモ度」を2段階で判定する。運動器の障害は要介護になる最大の要因とされ、学会は「生活習慣の見直しなど予防のきっかけにしてほしい」と呼び掛けている。

 ロコモは進行すると介護が必要になるリスクが高まる。学会は骨や筋肉、関節などの運動器の衰え始めを「ロコモ度1」、衰えが進んで自分で身の回りのことができない恐れが高い状態を「ロコモ度2」と定義。

台から片足や両足で立ち上がる脚力のテスト▽大股で歩いた時の歩幅▽困難な日常動作などを尋ねる25の質問(各項目0~4点で最高100点)--で、それぞれ判定基準を示した。

 ロコモ度1に該当する人は運動習慣や食生活の改善などの予防策を始める必要があり、ロコモ度2で足腰に痛みがある人には、専門医の受診を勧めるという。

 学会によると、国内にロコモ度1は約4700万人、2は約1400万人いると推計される。

基準作りに携わった大江隆史・NTT東日本関東病院整形外科主任医長は「現代社会は便利になり、移動機能の衰えに気付きにくい。若いうちから予防が必要だ」と話している。



( 2018/05/02 00:47 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

加藤茶さん、パーキンソン症候群だと告白 その症状と治療ってどういうものなの?  

昨年6月に出演した番組をみていた視聴者から指摘があり、俳優の加藤茶さんは病院受診、パーキンソン症候群だとわかったそうです。

パーキンソン症候群は「パーキンソン病に似たような症状」の総称です。脳全体の機能障害、一酸化炭素中毒やマンガン中毒などの脳障害、薬剤による副作用などが原因に挙げられます。

パーキンソン症候群を理解するには「パーキンソン病」の理解が不可避ですので、パーキンソン病についてご紹介します。この病気自体の原因は不明ですが、中脳に異常がみられ、

ドーパミンの産生が減っているために特徴ある症状がでるので、発見されます。ドーパミンは、快感を伝達する神経に働く脳内ホルモンの1つです。

人口10万人に対して120~150人程度の割合で発病しています。発症15年までの生存率は一般人口と変わりませんが、17年以降は低下しています。

◆パーキンソン病の有名人
過去にもたくさんの有名人がパーキンソン病と戦っています。
ボクサーのモハメド・アリ、芸術家の岡本太郎、作家の三浦綾子や江戸川乱歩、俳優のキャサリーン・ヘプバーンなどの方々です。

特にアメリカの俳優マイケル・J・フォックスは、30歳の若さで発病しましたが、研究助成活動のために「マイケル・J・フォックス パーキンソン病リサーチ財団」を作り、パーキンソン病の人たちを勇気づけています。

◆パーキンソン病とは
1817年、イギリス人のジェームズ・パーキンソン医師の名前から付けられた病名です。
通常、50歳以降に発症することが多く、特徴のはっきりとした症状がでます。

したがって、診断は、その特徴的な臨床症状から行います。手足が震える、筋肉がこわばる、歩きづらくなり、動作が鈍くなるなどです。進行は徐々に進み、10数年後には寝たきりになる人もあります。
 
◆症状の出方
初期の症状として、「ふるえ」「筋固縮」「無動」「姿勢障害」の4つがあります。

<ふるえ>:手を膝に置いて、じっと座っていると膝の上の手がふるえだします(安静時振顫)。手を膝から離して何かをしようとすると、ふるえは消えます。

<筋固縮>:筋肉がこわばって、手や足がスムーズに動かなくなり、固く縮んだようになります。

<無動>:歩くときの1歩目が出にくく、歩幅も小さくなり(小刻み歩行)、他の人より遅れて歩くようになります。まばたきの回数が減る、字を書くと小さな字になるなど、他の人と比べて身体の動きが異常に少なくなります。

<姿勢障害>:身体の姿勢を変えることがスムーズにできなくなります。人とぶつかったり、押されてバランスを崩すと、元の姿勢に戻ることがスムーズにできなくなります。

また、方向転換や寝返りが自由にできなくなります。前のめりの姿勢(前傾姿勢)を立て直せずに、転倒することもあります。その他の症状としては、仮面様顔貌とよばれ、表情が乏しくなります。

また便秘や立ちくらみ、嚥下障害、うつ状態や、認知機能障害、睡眠障害などを含め、多彩な症状が出現します。

◆治療と予後
治療の基本は、抗パーキンソン病薬の内服治療です。脳内で減少したドーパミンを補充しますが、副作用などもあり、薬の開発が進んでいます。

治療は、前に述べた4つの主症状・程度、日常生活の不自由さ、職業などを勘案して開始されます。

内服治療が困難な場合は、脳の外科的治療法も検討される場合があります。パーキンソン病は、進行性の疾患なので、進行の速さはそれぞれですが、通常発症後10年程度は、普通の生活が可能です。

それ以後は、個人差があり、介助が必要になることもありますが、生命予後としては、悪くありません。

むしろ転倒による骨折や嚥下障害による脱水・栄養障害などに陥りやすく、更に、誤嚥性肺炎などの感染症が直接死因になることも多いので、その予防が重要です。

●執筆者プロフィール:南部洋子(なんぶようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師株式会社とらうべ社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー

●監修医:田中 一誠医師(泌尿器科)、大田川病院腎センター長




( 2018/05/01 01:15 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

パーキンソン病とは?どんな治療と治療と予後があるの?  

昨年6月に出演した番組をみていた視聴者から指摘があり、俳優の加藤茶さんは病院受診、パーキンソン症候群だとわかったそうです。パーキンソン症候群は「パーキンソン病に似たような症状」の総称です。脳全体の機能障害、一酸化炭素中毒やマンガン中毒などの脳障害、薬剤による副作用などが原因に挙げられます。

パーキンソン症候群を理解するには「パーキンソン病」の理解が不可避ですので、パーキンソン病についてご紹介します。この病気自体の原因は不明ですが、中脳に異常がみられ、ドーパミンの産生が減っているために特徴ある症状がでるので、発見されます。ドーパミンは、快感を伝達する神経に働く脳内ホルモンの1つです。

人口10万人に対して120~150人程度の割合で発病しています。発症15年までの生存率は一般人口と変わりませんが、17年以降は低下しています。

パーキンソン病の有名人

過去にもたくさんの有名人がパーキンソン病と戦っています。ボクサーのモハメド・アリ、芸術家の岡本太郎、作家の三浦綾子や江戸川乱歩、俳優のキャサリーン・ヘプバーンなどの方々です。

特にアメリカの俳優マイケル・J・フォックスは、30歳の若さで発病しましたが、研究助成活動のために「マイケル・J・フォックス パーキンソン病リサーチ財団」を作り、パーキンソン病の人たちを勇気づけています。

パーキンソン病とは

1817年、イギリス人のジェームズ・パーキンソン医師の名前から付けられた病名です。通常、50歳以降に発症することが多く、特徴のはっきりとした症状がでます。したがって、診断は、その特徴的な臨床症状から行います。

手足が震える、筋肉がこわばる、歩きづらくなり、動作が鈍くなるなどです。進行は徐々に進み、10数年後には寝たきりになる人もあります。

症状の出方

初期の症状として、「ふるえ」「筋固縮」「無動」「姿勢障害」の4つがあります。

<ふるえ>:

手を膝に置いて、じっと座っていると膝の上の手がふるえだします(安静時振顫)。手を膝から離して何かをしようとすると、ふるえは消えます。

<筋固縮>:

筋肉がこわばって、手や足がスムーズに動かなくなり、固く縮んだようになります。

<無動>:

歩くときの1歩目が出にくく、歩幅も小さくなり(小刻み歩行)、他の人より遅れて歩くようになります。まばたきの回数が減る、字を書くと小さな字になるなど、他の人と比べて身体の動きが異常に少なくなります。

<姿勢障害>:

身体の姿勢を変えることがスムーズにできなくなります。人とぶつかったり、押されてバランスを崩すと、元の姿勢に戻ることがスムーズにできなくなります。また、方向転換や寝返りが自由にできなくなります。

前のめりの姿勢(前傾姿勢)を立て直せずに、転倒することもあります。

その他の症状としては、仮面様顔貌とよばれ、表情が乏しくなります。また便秘や立ちくらみ、嚥下障害、うつ状態や、認知機能障害、睡眠障害などを含め、多彩な症状が出現します。

治療と予後

治療の基本は、抗パーキンソン病薬の内服治療です。脳内で減少したドーパミンを補充しますが、副作用などもあり、薬の開発が進んでいます。

治療は、前に述べた4つの主症状・程度、日常生活の不自由さ、職業などを勘案して開始されます。内服治療が困難な場合は、脳の外科的治療法も検討される場合があります。

パーキンソン病は、進行性の疾患なので、進行の速さはそれぞれですが、通常発症後10年程度は、普通の生活が可能です。それ以後は、個人差があり、介助が必要になることもありますが、生命予後としては、悪くありません。

むしろ転倒による骨折や嚥下障害による脱水・栄養障害などに陥りやすく、更に、誤嚥性肺炎などの感染症が直接死因になることも多いので、その予防が重要です。

●執筆者プロフィール:南部洋子(なんぶようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師 株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー

●監修医:田中 一誠医師(泌尿器科)、大田川病院腎センター長




( 2018/05/01 01:14 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

【メタボより怖いロコモ】高齢者の骨折が日本で増えた理由…骨粗鬆症と易転倒  

先週に続き、昨年の日本整形外科学会主催のセミナーのリポート。同学会は、ロコモに対する国民の認知度を現在の約20%から10年後に80%にしようとしている。80代の母が骨折して寝たきりになった私も、ロコモという言葉を聞いたのはこのセミナーが初めてだった。

 母のような高齢者がなぜ大腿(だいたい)骨骨折を起こすかというと、原因は2つある。1つは骨強度の低下、つまり骨粗鬆(こつそしょう)症だ。もう1つは「易転倒」といって足腰が弱るなどで転びやすくなっていること。

つまり、ロコモ。骨を丈夫にすることと同時に足腰を鍛えることも大事だ。問題は骨折が欧米では減ったのに、日本では増え続けていること。帝京大学医学部、松下隆教授の話-。

 「高齢者の骨折は室内で転んだだけでも折れてしまいます。77%が単純な転倒が原因となります。しかし、世界的に見れば、アメリカ、カナダ、オーストラリア、フィンランド、デンマークなどの諸外国では大腿骨近位部骨折の発生率は低下しております。ところが、日本では逆に上昇しています。これは大きな問題だと思います」

 1987年に5万3000人だったのが、2007年には14万8000人に増加。今後も右肩上がりで増え続ける予想だ。年齢別で見ると80-85歳がピークでその次に多いのが85-90歳。

 「2012年は20万人近くの骨折が起こるとみられ、2040-50年には30万人を超えるといわれてます。ピークは2043年と予想されていますから骨折予防がいかに大事かが分かると思います」

 ■骨粗鬆症患者1280万人という知られざる事実

 高齢者の骨折は「ドミノ骨折」とか「骨折の連鎖」といわれ、一次骨折、二次骨折と連続して起きる。この連鎖を断つことも重要だ。そのためには社会全体で理解を深める必要がある。

 松下教授は2012年9月に40歳以上の男女3000人にインターネット調査をした。「高齢になると骨折しやすくなることを知っていましたか」という問いには、95%以上の人が知っていると答えたが、そのために何か検査をしているかと聞くと、血圧は75%、コレステロールでも57%の人が検査しているのに、骨密度を測ったことがある人はわずか1割だった。

 高齢者の骨折の原因として骨粗鬆症や骨密度の低下などはかなり理解されているが、転倒しやすくなるということは2割くらいしか理解していない。つまり、骨折の原因が転倒ということは認識されていない。「防ぐために何かしているか」と聞くと、骨密度の低下予防でも何もしていない人が36%、転倒予防でも何もしていない人が38%だった。

 「大体の人が何もしていない。問題なのは骨折の原因となる骨粗鬆症の患者は1280万人と推定されていることを皆さんあまりご存じない。日本の人口の1割に上るのに、骨粗鬆症の治療を受けているのは約200万人と6分の1程度に過ぎないのです」 

 ■ロコモ ロコモティブシンドローム=運動器症候群の略。筋肉や骨などの衰えで歩行などに支障を生じ要介護リスクが高まる。予備軍含め4700万人が危機にある。




( 2018/05/01 01:13 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

50歳から“ロコモ”に用心! 筋肉&関節を鍛えよう  

「ロコモティブシンドローム(運動器症候群、通称“ロコモ”)」という言葉をご存じだろうか。筋肉や関節が衰えて、要介護になる危険性の高い状態をいう。「高齢者の病気?」と思ったら大間違い。「ロコモチャレンジ!

 推進協議会」の佐藤公一委員(佐藤整形外科院長)は「50歳を過ぎたら対策を始めるべきです」と警告する。

 【自覚症状なくても】

 ロコモは、筋力やバランス能力の低下、骨関節疾患によって、足腰に支障が出てくる状態。

 「3大原因は、脊柱管狭窄症、変形性膝関節症、骨粗鬆(こつそしょう)症。いずれかに罹患(りかん)している人は推定4700万人いる。少なくとも、これらの人たちがロコモ、または予備軍に入ります」(佐藤院長)

 実際に「腰が痛い」「膝が痛い」という自覚症状がなくても、X線などで診ると、すでに病態が始まっている人も多い。

 ロコモへの注意を喚起するのは、「いまから対策をとって、将来の“寝たきり”を防ぐ」という予防的な警鐘を鳴らす意味がある。

 したがって中年以降の人にとっては、内科疾患のメタボと並行して整形外科疾患のロコモの対策が重要課題になる。“メタボ”の次は“ロコモ”が合い言葉である。

 【加齢で筋力急速減退】

 特に、加齢に伴う下半身の筋力低下のスピードは思いのほか速い。「普段、運動習慣のない人では、50歳を過ぎると、太ももの大腿四頭(だいたいしとう)筋の筋力が毎年1%ずつ低下するというデータが出ています」(同)

 骨の強度(骨密度)の低下も、特に女性は50歳を過ぎると著しい。

 「閉経(50歳前後)から最初の10年で急速に骨密度が低下する。骨の代謝が変わってしまうのです。骨粗鬆症の罹患頻度は、60代全体で3人に1人、70代では2人に1人になります」(同)

 ロコモ対策は一般に50歳過ぎからすすめられるが、「糖尿病や肥満など生活習慣病を持つ人は、40代から注意した方がいい」という。

 【対策は運動で強化】

 別項の“ロコチェック”の中でも早い時期から該当するのは、(1)「片足立ちで靴下がはけない」。まだ筋力・体力に自信がある人でも“隠れロコモ”の可能性がある。「筋力だけではなく、バランス感覚を維持しておくことが重要です。バランス感覚が悪いと転倒・骨折しやすく、高齢になってどんどん活動量が減ってしまいます」(同)

 対策は、基本的に運動習慣をつけること。ウオーキングなどの日課、休日にスポーツを楽しんでいる人は、そのまま継続すればいい。

 協議会では、運動に慣れていない人向けに「開眼片脚立ち」(左右1分間、1日3回)や「スクワット」(5-6回、1日3回)の運動法(ロコトレ)をすすめている。

 「腰痛や膝痛があれば、先に治療が大切。持病の内容によっては運動の仕方も異なる。理学療法士のいる整形外科で指導してもらってください」(同)

 少しずつでも、自分に合った運動習慣を身につけよう。

■ロコチェック7項目
□(1)片足立ちで靴下がはけない
□(2)家の中でつまずく、滑ったりする
□(3)階段を上がるのに手すりが必要
□(4)横断歩道を青信号で渡りきれない
□(5)15分くらい続けて歩けない
□(6)2キロ程度の買い物でも、持ち帰るのが困難である
□(7)家のやや重い仕事(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)が困難である
※1つでも該当すれば、ロコモの心配あり



( 2018/05/01 01:12 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

【メタボより怖いロコモ】痛み・しびれを的確に把握する 適切な治療を受けるために  

ロコモ啓発のための日本整形外科学会記者説明会での、同学会副理事長・持田譲治東海大教授の講演「ロコモの要因としての上・下肢の痛みとしびれ」の最終回。

持田教授は、運動器に痛みを覚える人で治療を受けていない人が約6割に上る実態を報告。「整形外科を受診し、痛みの自覚症状を的確に把握してもらい、適切な治療が大事」と強調する。

 いくつかの具体例を挙げ、整形外科専門医なら、患者の自覚症状を前腕部のどの部分、あるいは指のどの部分などと具体的に聞くことによって、頸椎の何番目が損傷しているなどと分析できるという。

MRIなどの画像診断はそれを裏付ける“補助的な手段”で、あくまでも患者の自覚症状を詳しく聞くことが第一歩と強調した。

 昨年夏、身体に痛みやしびれがある成人男女1030人を対象にネット調査したところ、上肢に痛みやしびれがあると答えたのは約3割だった。

そのうち病院にかかっているのは11・9%、民間療法が16・4%、5人に1人は何もせず放置していた。理由は「病院に行くほどの症状なのか分からない」「何をすればいいのか分からない」というもの。

そして、7割近い人が「仕事をかえる」など、仕事や家事に影響があると答えている。

 ここで、持田教授は整形外科受診の心構えとして次のようなことを承知しておいてほしいという。
(1)加齢によって背骨が原因の手足の痛み・しびれは出やすい
(2)痛みやしびれが持続しながら悪化するようなら整形外科を受診する
(3)かかりつけの整形外科を持つ
(4)痛みやしびれが持続しなかったり悪化しなければ加齢変化の一部として付き合っていく-などだ。

 この痛みやしびれに注目するのは、ロコモにつながるからだ。
(1)手足の痛み・しびれは背骨の病気の警告灯
(2)筋力低下や筋萎縮という運動系障害が次第に現れ、身体を支え、曲げる機能障害が合併することが多い
(3)手足に力が入らない、転倒しやすいなど運動系障害によってロコモになる-という経過をたどるから。

 そこで、もっと注意してほしいのは、下肢だけでなく上肢、腕や指の痛みやしびれ。

ロコモ対策で上肢の重要性を再認識してほしいという。また、痛みよりしびれの回復が時間がかかるし、100%改善できない場合もあることも知っていてほしいともいう。

 最後に、1992年から10月8日を「骨と関節の日」(骨のホは十と八に分けられるから)として、また2010年から「ロコモチャレンジ! 推進協議会」を立ち上げ、啓発活動に取り組んでいることを報告した。 =この項おわり 

 ■ロコモ ロコモティブシンドローム=運動器症候群の略。筋肉や骨などの衰えで歩行などに支障を生じ要介護リスクが高まる。予備軍含め4700万人が危機にある。




( 2018/05/01 01:11 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

【最新「死に方」事典】「腹七分目」が長寿の秘訣か  

最近、「空腹の状態のほうが体にとってよい。長生きもできる」ということが、よく言われるようになった。

そのせいか、1日3食をやめて2食にする人が増えている。また、医師の南雲吉則氏は、1日1食生活を実践しており、『「空腹」が人を健康にする』(サンマーク出版)という本まで書いている。

 では、本当に空腹が人を健康にするのだろうか?

 「空腹=健康、長生き」論の根拠は、長寿遺伝子とされるサーチュイン遺伝子の働きにある。

サーチュイン遺伝子は、体内の細胞内にある遺伝子をすべてスキャンし、壊れたり傷ついていたりする遺伝子を修復する能力を持っている。

また、細胞中のミトコンドリアを活性化させて、エネルギー効率を高める働きをする。まさに、スーパー遺伝子と言っていい。

 ところが、このスーパー遺伝子は、おなかがいっぱいだと働かない。休眠状態になってしまう。

その結果、老化が進行する。しかし、おなかが減ってくると急に目覚めて活動を始めるので、空腹状態を保つほど健康で長生きできるというわけなのである。

 サーチュイン遺伝子は、生物が進化するプロセスで、飢餓対策として生まれたものと考えられている。

100歳以上の長寿者を調べたら、おしなべて小食で、若い頃からサーチュイン遺伝子の働きが活発だったという報告もある。

 そこで、食事の量を少なくする。つまり、1日に摂取するカロリーを少なくすることで健康を保つという「カロリー制限健康法」が、世界で提唱されるようになった。

つまり、摂取カロリーを制限すれば、サーチュイン遺伝子がよりよく働いてくれるというのだ。

 アメリカでは、「カロリー制限委員会」という組織も誕生している。この会員は、成人男性が1日に必要なカロリー摂取量の約7割に抑える生活を実践している。

 日本でも、カロリー制限をしている人は多い。

日本の成人男性の摂取カロリーの目安は2000±200カロリーとされるので、この量の7割を取るとすると、1日1400±140カロリーとなる。

食事で摂取するカロリーをこの範囲で抑えると、健康で長生きできるというわけだ。

 じつは、カロリーを制限すると寿命が伸びることは、1930年代にラットの実験結果で判明していた。

その後も、ハエやサルなどの調査研究でも確認された。しかし、そのメカニズムについては長い間不明だった。

 ところが2000年、アメリカのマサチューセッツ工科大の研究グループが、サーチュイン遺伝子の働きが、その一因であるということを突き止めた。

つまり、まだ判明して10年余りしかたっていないのだが、この10年余りで、世界中でカロリー制限運動が起こり、1日2食派が増えた。

 ただし、適切とされるカロリー摂取量の5割を切ると、かえって寿命は縮むという研究結果がある。空腹といっても、徹底してやるのはよくない。

 理想的なのは1日2食にして適切量の7割を取り、空腹時間を長くすること。

たとえば、夕食は夜8時までに取り、翌朝まで絶食時間を長くする。こうすると、夜寝ている間にもサーチュイン遺伝子が働いてくれる。

 まさに、「睡眠は百薬の長」「腹八分」という昔からの言い伝えは、間違っていなかったのだ。

 ■富家孝(ふけたかし) 医師・ジャーナリスト。1947年大阪生まれ。1972年慈恵医大卒。著書「医者しか知らない危険な話」(文芸春秋)ほか60冊以上。



( 2018/05/01 01:10 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

【メタボより怖いロコモ】手足の痛み・しびれ…原因の3割が背骨 病気診断のきっかけに  

ロコモ啓発のための日本整形外科学会記者説明会で、学会副理事長の持田譲治東海大教授が「背骨(脊椎)発の手足の痛み・しびれ」という講演をした。

 2011年に、約1万1000人を調査した結果、運動器の痛みの経験があると答えた人は86%にのぼり、15・4%が慢性的に痛みを抱えていた。

 また、姿勢と椎間板の負担のかかわりを調べたスウェーデンの調査によると、寝ているときが一番負担がなく、立っているときより、イスに座って前屈みになっているときが一番負担が強いことが分かった。

つまり、「オフィスでデスクに座ってパソコンを操作している姿勢がよくない」。最近のサラリーマンに多いVDT症候群である。

 また、12年の在日米国商工会議所の調査では、仕事に影響を及ぼした健康問題では、「疼痛(痛み)」と答えた人が46%で最も多かった。痛みは生産性にも影響を及ぼしているということだ。

 そして、約4000人から回答を得た、運動器における痛みとしびれの調査では、しびれや痛みがあると答えたのは21%。そのうち約3割が背骨に原因があることが分かった。

だが、背骨が原因の手足の痛みやしびれは、頸椎症などざっと20ほど病気を挙げることができる。

整形外科疾患以外でも、糖尿病など10以上の病気が考えられる。さらに背骨から出たあとの末しょう神経に原因がある手根菅症候群など数種類の疾患もある。

 最近、整形外科では神経組織に由来する神経障害性疼痛と脊椎と周囲組織に由来する障害受容性疼痛に分類している。

「前者はMRI画像で障害があると分かる場所で痛みが出るが、後者は体を動かしたり、押したりたたいたりすると、局所に痛みが出る。両者の混合型もある」という。

 重要なのは「整形外科を受診し、正確な診断を受け、適切な治療をしてもらうこと」。

自覚症状と一致する神経学的異常所見があるか、それと一致する画像所見はあるか、局所に特徴的な圧痛・叩打痛があるか、動かすと症状が増すか…

患者の自覚症状の正確な把握がもっとも大切で、「手足の痛みやしびれは背骨の疾患の診断の入り口なのです」と強調する。

 例えば、前腕部と手首にしびれを感じた場合、専門医は頸椎に異常があると予測し、それをMRI画像で確認し、的確な治療につなげられる。

 だが、持田教授は慢性痛を訴える人の57%が病院の治療を受けていないという驚きの実態を指摘した。

しかも、治療している人の20%以上が民間療法だという。その問題点については次回に続く。 

 ■ロコモ ロコモティブシンドローム=運動器症候群の略。筋肉や骨などの衰えで歩行などに支障を生じ要介護リスクが高まる。予備軍含め4700万人が危機にある。



( 2018/05/01 01:09 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

【メタボより怖いロコモ】健康寿命をより長く 運動器障害予防へ認知度を高める  

ロコモ啓発のための日本整形外科学会記者説明会のリポート続編。同学会副理事長で日本脊椎・脊髄病学会理事長の持田譲治東海大教授の「ロコモの要因としての上・下肢の痛みとしびれ」という講演をリポートする。

 持田教授はまず、なぜ今、「上・下肢の痛みとしびれ」に着目するのか、ということから話し始めた。

 今問題なのは、平均寿命と介護なしで日常生活ができる健康寿命との間の約10年の格差があること。この10年あまりの期間には、何らかの支援や介護を受けることになり、多大な医療費や介護費用が生じる。

そして、要支援・要介護となる原因の第1位は運動器の障害、つまりロコモだと指摘した。そのうえで、持田教授はこう強調した。

 「国策として、社会保障制度が持続可能なものとなるように、運動器の健康増進が期待されています」

 ロコモを克服できれば、ふくらむ一方の医療費・介護費が縮小でき、社会保障制度も維持できるのではないかということだ。

そこで、国が「健康21(第2次)」で目標に掲げるのは、2022年までにロコモの認知度を現在の36・1%から80%に高めること。運動器への関心を高め、介護が必要となる割合を減らそうという狙いである。

さらに、もう1つ、足腰に痛みのある高齢者を現状より1割減少させること。

 「最近の高齢者で腰痛を訴える男性は1000人中約170人、女性は210人います。それを1割減らすのは容易なことではありませんが、挑戦していきたい」

 ところで、運動器とは体を動かすために必要とされる骨、関節、靱帯(じんたい)、筋肉、神経の総称といえる。これらのどの一部が悪くても体はスムーズに動かない。

 運動器機能の障害で移動機能の低下をきたした状態がロコモだが、ロコモは段階としてみれば、

骨、関節、靱帯(じんたい)、筋肉、神経などの運動器に骨粗鬆(こつそしょう)症、骨折、変形性関節症、サルコペニア(筋肉量減少)などの疾患で、痛み、関節可動域制限などの症状が出て、歩行障害などの障害となって現れ、

要支援・要介護となる。このロコモ予備軍は日本の総人口の3分の1の約4700万人もいるという。

 ここで、本題に入って、上肢(手)と下肢(足)の痛みやしびれは実は背骨から発しているという話に移った。ロコモと上・下肢の痛み・しびれとの関係、つまり「背骨発の手足の痛み・しびれ」については次回に続けてリポートする。 

 ■ロコモ ロコモティブシンドローム=運動器症候群の略。筋肉や骨などの衰えで歩行などに支障を生じ要介護リスクが高まる。予備軍含め4700万人が危機にある。



( 2018/05/01 01:04 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

【最新「死に方」事典】前立腺がん、切り急ぐな  

「前立腺がんと診断され、手術を受けるように言われましたが、どうすべきでしょうか」

 こう聞かれることがしばしばある。最近は、ネットで最新の医療情報を検索できるので、医者の言うことを疑う人が多くなった。それで、こう聞いてくるのだ。

 私の答えは簡単、「なるべくやめたほうがいいでしょう」である。とくに前立腺がんの場合、手術は好ましくない。

しかし、そう言うと、「なかなか言い出せません。断ると先生の機嫌を害し、次の治療が受けられないので…」と困った表情になるが、私は「それでも断るべきです」と続ける。そうしないと、寿命を縮めかねないからだ。

 がんだからといってなんでもかんでも手術する時代ではない。日本の医療はこれまで、どちらかと言うと「医者優先」で「患者優先」ではなかった。

医者はセンセイで、患者はセンセイの言うことに素直に従ってきた。しかし、これを続けると、結果的に、無駄な検査や手術を受けさせられてしまう。

 医療先進国アメリカでは、いま「患者優先」の医療の大転換が起きている。医者の言うことをそのまま受け入れず、「賢い選択」(Choosing Wisely=チュージング・ワイズリー)をしようという運動が、全米中に広まっている。

 この運動は、2011年に米国内科専門医認定機構(ABIM)財団というNPOが始めたもので、いまや70以上の医学会や団体が参加している。その象徴的な例の1つが、「前立腺がんの早期手術は避ける」なのだ。

 前立腺がんは、血液検査で「前立腺特異抗原」(PSA)という物質の値を測定して、数値が高いと前立腺に針を刺す精密検査が行われる。そして、がんが判明する。

 しかし、前立腺がんは他のがんに比べると、命にかかわることが少ないことが判明している。しかも進行が遅い。それなのに、日本の医者はすぐ手術したがるのである。厚生労働省は不必要としたが、日本泌尿器科学会はこれに反対しているというのが現状である。

 しかし、アメリカでは、「PSA検査はほとんど無意味」とされるうえ、たとえがんが見つかってもすぐ手術しないで検査を続ける「アクティブ・サーベイランス」という考え方が一般化している。つまり、手術が必要になったと判断したときにだけ行うわけだ。

 「賢い選択」運動は、医療のあらゆる分野に広がり、「無駄な検査、医療を止めよう」ということで、現在、300項目近くがやり玉に挙げられている。

 たとえば、「肺がんのCT検査は、ほとんど無意味」「4歳以下の子供の風邪に薬を使ってはいけない」「リウマチの関節炎でMRI検査をするのは無駄」「ピルをもらうのに膣内診は不要」「中耳炎で抗菌薬を飲むな」「頭痛で脳波を調べるのは無駄」「大腸の内視鏡検査は10年に1度で十分」などだ。

 これらはすべて、インターネット上で無料公開されているので、アクセスしてみることをお勧めする。もちろん、英語だが、できない人はできる人に頼んででもチェックしてもらうべきだ。

 ■富家孝(ふけたかし) 医師・ジャーナリスト。1947年大阪生まれ。1972年慈恵医大卒。著書「医者しか知らない危険な話」(文芸春秋)ほか60冊以上。



( 2018/05/01 01:03 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

【最新「死に方」事典】長寿遺伝子はいつ目覚める?  

現在、多くの研究者が「長寿遺伝子」を探している。

 アメリカでは、「アルコン・ジェノミックス」という105歳以上の100人についてすべての遺伝情報をくまなく調べる調査が始まっている。また、日本でも国立循環器病研究センター、国立遺伝学研究所、東大、京大など長寿遺伝子の作用解明の研究が進んでいる。

 長寿遺伝子とは、ひと言でいうと「老化や寿命をつかさどる遺伝子」で、50個から100個ぐらいはあるといわれている。そして、この長寿遺伝子を操作すれば、老化を遅らせ、寿命を延ばすことも可能だと考えられているのだ。

長寿遺伝子は、普段は眠っていてあまり働いていないが、なんらかのかたちでスイッチを入れる(活性化する)と、老化のスピードがスローダウンするところまでは確認されている。となると、人類の夢「不老不死」は、俄然(がぜん)、現実味を帯びてくる。

 秦の始皇帝は、「東方の三神山に不死の薬がある」と進言した臣下の徐福に薬を探しに行かせたといわれている。徐福到着の伝説は、たとえば和歌山県など全国各地に残っている。この徐福の旅は、現代の長寿遺伝子探しと同じだ。

 長寿遺伝子探しの口火を切ったのは、アメリカのマサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテ教授。教授は長寿遺伝子とされる「サーチュイン遺伝子」(Sirtuin)の提唱者で、最初に「サーツー」(Sir2)と呼ばれるサーチュイン遺伝子を、酵母菌の中から発見した。

Sirとは、「サイレント・インフォメーション・レギュレーター」の略で、「静寂情報装置」といった意味。教授は、サーツー遺伝子を取り除くと、酵母が早死にし、逆に増やすと長生きすることを解明したのである。

サーチュイン遺伝子には、次の3つの特徴がある。(1)暖かい環境では活動しない(2)取り除くと早く死に、増やすと長生きする(3)活性化しないと効果がない-というもの。つまり、寿命を延ばすためには、活性化が必要になる。

 では、どうやったら活性化のためのスイッチを入れられるのだろうか。実証実験によると、それは空腹である。飢餓状態になると目覚め、細胞中のミトコンドリアを活性化させてエネルギー効率を高め、活性酸素の害を防ぐ。

つまり、免疫力低下を防ぎ抗がん作用が高まるので、老化が抑制されるのだ。

 また、赤ワインに含まれるポリフェノールの1種「レスベラトロール」も、スイッチとして働くこともわかっている。

これは、ハーバード大学のデービッド・シンクレア准教授が発見したもので、カロリー制限をしていないマウスにレスベラトロールを投与したところ、サーチュイン遺伝子が活性化され、寿命が延びたというのだ。

 サーチュイン遺伝子は、動物の長い飢餓の歴史の中で、飢餓対策として生まれたものといわれている。百寿者(センテナリアン)の調査では、彼らが若い頃から小食でサーチュイン遺伝子の働きが活発だったことがわかっている。

 私は、60歳からの健康法として「運動六分」「腹八分」「睡眠十分」を提唱してきたが、「腹八分」は長寿遺伝子の研究からも裏付けられている。

 ■富家孝(ふけたかし) 医師・ジャーナリスト。1947年大阪生まれ。1972年慈恵医大卒。著書「医者しか知らない危険な話」(文芸春秋)ほか60冊以上。




( 2018/05/01 01:02 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

【メタボより怖いロコモ】整形外科患者に最も多い腰椎疾患 健康寿命を延ばすために  

ロコモ啓発のための日本整形外科学会記者説明会のリポート続編。同学会、岩本幸英理事長(九州大学大学院教授)の話を続けたい。

 変形性腰椎症3790万人、変形性膝関節症2530万人、骨粗鬆(こつそしょう)症1710万人と、運動器疾患は国民病といえるという指摘があった。これらは要支援・要介護の原因となる。

 ここで、要支援・要介護の原因は何かという全国調査の結果、1位は認知症、2位脳血管障害、3位ロコモだった。ところが、実態はすでにロコモが1位なのだという。

 「意識と実態の間に大きな乖離(かいり)があり、まだ運動器疾患が要介護の大きな原因と認識されていないので、啓発が必要と考えました。

2007年に、運動器の障害により移動機能の低下をきたした状態をロコモティブシンドローム(運動器症候群)とし、予防と啓発を提唱いたしました。そして“メタボの次はロコモ”を合い言葉に、24年には国民の80%がロコモを認知しているようになることを目標に掲げました」

 対策を立てるためには原因を知らなければいけない。ロコモの原因は3つ。(1)加齢による筋力低下(2)同バランス能力低下(3)運動器疾患。(1)(2)はトレーニングで予防。(3)は早めに整形外科で治療する必要がある。

 「整形外科では9割の患者さんが手術以外の治療を受けます。骨粗鬆症の薬物療法とか変形性膝関節症へのヒアルロン酸注射や頸椎・腰椎の牽引(けんいん)などです。それでも直らない場合は手術ですが、人工関節の置換術や脊椎内視鏡手術なども効果を上げております」

同学会の最大の目標は国民の健康寿命を延ばすことだという。今、介護を受けず生活できる健康寿命と平均寿命の間には10年ほどの差がある。その原因はメタボ、認知症、ロコモである。「このうちロコモを克服して健康寿命の延伸に貢献したい」という。

 整形外科を受診する患者の調査をすると、すべての部位の中で腰椎疾患が最も多い。そして高齢者が多いという特徴がある。

 12年の新患調査では脊椎・脊髄31・9%、上肢26・2%、下肢33・2%、だが、それをさらに部位別に見ると、腰椎18・8%、膝関節14・0%、手関節13・9%などとなっている。

 そこで、次回は、同学会副理事長で日本脊椎・脊髄病学会理事長の持田譲治東海大教授が、「ロコモの要因としての上・下肢の痛みとしびれ」と題した「背骨の病気の話」という講演をリポートする。 (木村進)

 ■ロコモ ロコモティブシンドローム=運動器症候群の略。筋肉や骨などの衰えで歩行などに支障を生じ要介護リスクが高まる。予備軍含め4700万人が危機にある。




( 2018/05/01 01:01 ) Category ■ロコモ・最新「死に方」・パーキンソン病 | トラックバック(-) | コメント(-)

【最新「死に方」事典】エボラは薬で殺せない 免疫力を高め強い身体作りを  

世界中で感染が拡大中の「エボラ出血熱」への不安が高まっている。そこで、思うのは、日本人が意外にもウイルスというものに対しての基礎知識を欠いているということだ。

 それは、これほど情報が氾濫しても、たとえば風邪をひいたとき、医者に「抗生物質を出してください」という患者さんがいる。抗生物質は風邪やインフルエンザには無力である。したがって、インフルエンザと同じようにウイルスによって引き起こされる感染症には無力である。

 このことを、多くの患者さんが知らない。エボラ出血熱もまた、ウイルスによって引き起こされる。

 じつは、ウイルス性の感染症は、病理学的に寛解させることはできない。つまり、ウイルスをたたける薬は存在しないのだ。

 もちろん、「抗ウイルス薬」は開発されている。インフルエンザで有名なのはタミフルである。しかし、これは抗生物質のようには効かない。なぜなら、抗生物質は細菌をたたくための薬で、投与すれば感染症の元となる細菌はたたけるが、抗ウイルス薬はウイルスそのものをたたけないからだ。

 これは、ウイルスが細菌のような細胞ではないことによる。ウイルスは細菌より小さく、ヒトや動物などの細胞の中に入り込んで増殖する。そうして、細胞を飛び出し近くの別の細胞に取り付くということを繰り返す。そのため、攻撃しようとすると、ウイルスが入り込んだ細胞そのものを破壊してしまう。

 したがって、抗ウイルス薬というのは、ウイルスの増殖を抑制し、細胞を飛び出さないようにすることしかできない。インフルエンザ用に開発された抗ウイルス薬がエボラ出血熱にも効果があるとされ、これまで試されてきたが有効な結果が得られないのは、ウイルスそのものの性質によるからだ。

 つまり、抗ウイルス薬を開発しても、実際に臨床試験を繰り返さないと、使えるかどうかわからない。

 現在、日本でインフルエンザ用に開発された「ファビピラビル」という薬が有効とされるが、これも本当に試してみなければわからない。

 というわけで、エボラ出血熱に対しては、いまのところ医学は無力だ。発症患者に対してやれることは、試験的にいろいろな抗ウイルス薬を試して様子を見ることだけ。それ以外は、ともかく安静にして、栄養を補給していくしかない。

 ウイルスが恐ろしいのは、感染を繰り返すことで、パワーを増したり、変質したりしていくこと。だから、薬の開発が追いつかないということが起こる。エボラウイルスは、これまで人類を襲ったウイルスの中でも最も強力なものといわれている。

 これに打ち勝つには、結局、免疫力を高める。十分な栄養、休養、睡眠、運動で強い身体をつくるしかない。人間はトシを取るごとに免疫力が低下する。だから、お年寄りがインフルエンザにかかって死亡する例が多い。

 エボラ出血熱が私たちに教えてくれるのは、免疫力がいかに大事かということだ。

 ■富家孝(ふけたかし) 医師・ジャーナリスト。1947年大阪生まれ。1972年慈恵医大卒。著書「医者しか知らない危険な話」(文芸春秋)ほか60冊以上。




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