あなたの健康はお金で買えますか・・・? ■聴覚精神・精神障害・神経発達障害・顔面神経麻痺
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補聴器に音送信 文字読み上げる…スマホがサポート

■アップル社も参入

 ビジネスマンや若者が使いこなすスマートフォン。だが、コミュニケーションに不安があるお年寄りや障害がある人にも便利な道具になる。視覚、聴覚など様々な障害向けのアプリや接続機器が開発されている。

 今月15日、東京・大手町でデンマークのジーエヌリサウンド社が米・アップル社と協力して開発した「補聴器」の発表会が開かれた。なぜ、アップル社が補聴器なのか。答えは同社のスマホ・iPhone(アイフォーン)にある。

 「リサウンド・リンクス」(希望小売価格49万円・福祉用具のため消費税非課税)は、iPhoneで集めた外部の音を無線通信で、耳の補聴器に送信する商品だ。小型、軽量で、iPhoneで楽しむ音楽や映画の音もクリアになる。

 ITジャーナリストの林信行さんは、「スマホの技術革新で注目されるのがヘルスケア分野。高齢や障害による不便を取り除く機器やアプリが登場している」と話す。

 iPhoneのアプリ「iよむべえ」(アメディア、税込み3000円)は、スマホで撮影した印刷文の文字を読み上げる。視覚障害の人などが利用する。

■音声で要望伝える

 「DropTalk」(HMDT、税込み1300円)は、会話が苦手な自閉症の人が、画像を選び、音声で気持ちや要望を伝えるiPhone用アプリ。五つの単語を続け、文章のように伝えられる。

 発達障害や知的障害があり、待つのが苦手な人がいる。アンドロイドのスマホ向け「特別支援スマホアプリ」(富士通・無料)のタイマーは、残り時間を図形の面積の減少で示してくれる。

 アンドロイド用とiPhone用があるアプリ「Check A Toilet」(NPO法人Check・無料)は、車いす用など多機能トイレ情報を5万件のデータベースから検索できる。

 指で画面に触れるのが難しい人には、iPhoneに無線でつないだ簡単なスイッチで操作できる機器「できiPad。」(「できマウス。」プロジェクト、1万5800円・消費税非課税)がある。

■将来は義手も制御

 音に敏感な発達障害の人は雑音が苦手。アプリの「ききとり上手」(グレース、無料版と有料版税込み3500円)をダウンロードしたiPhoneと市販の雑音を除くヘッドホンをつなげば、相手の声を明瞭に聞くことができる。

 薬を飲む時間など、設定時間を言葉で教えるiPhone向けのアプリ「指伝話ぽっぽ」(オフィス結アジア、税込み500円)は、認知症のお年寄りの役に立ちそうだ。

 一般に、福祉用の専用機器は大型で高価だが、スマホを活用した商品は価格が手頃で利用しやすい。林さんは「今後はスマホで制御する義手、義足も登場しそう」と話す。

IT機器の福祉利用に詳しい東京大学の中邑賢龍(なかむらけんりゅう)教授は、「障害のある人が、スマホを能力の一部として持ち歩けるようになれば」と期待する。

聴覚障害者の電話リレーサービスに感動の声、社会に一石

「電話がこれほど便利なものだとは知らなかった」「リアルタイムに通じるすばらしさを知った」。昨年から始まった日本財団(東京都港区)の聴覚障害者向け電話リレーサービスに続々と感動の声が寄せられている。

同サービスは、聴覚障害者が手話や文字で伝える内容をオペレーター(通訳者)が訳して電話する。耳が不自由では電話を利用できない社会に一石を投じている。(村島有紀)

 ◆自分でやりとり

 電話が使えないデメリットは大きい。電話を使う仕事に就けない▽病院や飲食店などの予約や問い合わせが簡単にできない▽クレジットカードなどをなくしてもカード会社などにすぐ連絡できない…。

 こうした中、日本財団が昨年9月、手話通訳者や文字通訳者がいる事業者に業務委託し、試験的にリレーサービスを開始。

ホームページ(http://trs-nippon.jp)とFAX(03・6229・5599)で受け付け、9月からの半年間に658人の聴覚障害者が登録し、1日平均63回、約11時間の利用があった。現在の登録者は約900人。

 利用方法は、聴覚障害者がスカイプやライン、メールなどでオペレーターがいる事業者の事務所に連絡。オペレーターは相手に電話し、「聴覚障害者からの電話です」などと話し掛ける。

オペレーターはビデオチャットで聴覚障害者と手話で対話し、電話の相手と聴覚障害者の会話を仲介する仕組み。パソコンなどに打ち込んだ文字情報を通訳してもらうこともできる。

 茨城県つくば市の大学職員、管野奈津美さん(29)は手話と文字情報の両方で利用。「これまでは家族に頼んでいたが、自分で電話ができるようになった。相手とやりとりしながら思い通りに自分の意思を伝えられるのですごく便利」と話す。

 ◆海外では公共サービス

 日本では、このサービスで銀行やクレジットカードなどの問い合わせはできない。「代行が本当なのか、電話では確認できないから」(大手銀行)という。聴覚障害者が110番、119番するための緊急通報の仕組みもない。

 日本財団によると、公共サービスの一つとして聴覚障害者向け電話リレーサービスを行っているのは、欧米を中心に少なくとも21カ国。米国では銀行など金融機関も手話通訳者による電話の代行を認めている。

管野さんは米国留学中(2007~11年)、銀行カードを紛失したが、専用ブースから電話し、すぐに対応してもらった。法律でオペレーターには守秘義務があり、個人情報がもれる心配も感じなかったという。

 アジアでは韓国とタイでリレーサービスを実施している。タイは電話会社の費用負担で事業展開。ろう学校や公共施設には公衆電話のように電話リレーサービス用の端末が置かれ、聴覚障害者は必要に応じて電話をかけることができるという。

 ■環境改善を関係機関に要望へ

 耳や口が不自由になったら電話が利用できない現状を変えようと、日本財団は近く、電話への平等なアクセスを求める提言をまとめ、国会や総務省、電話会社などに働き掛ける。厚生労働省によると、聴覚・言語障害で身体障害者手帳の保持者は約32万4000人(平成23年)。

高齢化により、「耳が遠くなった」などの難聴者はその数十倍ともいわれ、増加傾向だ。

 同財団の石井靖乃公益・ボランティアグループ長は「聴覚障害者が電話をかけるのは、例えば、車椅子の人が電車を利用するため、鉄道会社が設置したエレベーターを使うのと同じ。耳が不自由であっても電話が当たり前にできる社会にしたい」と話している。

万引き繰り返す 精神障害

罰より入院治療

 リスクに見合わない少額の万引きを繰り返す人の中には、衝動を制御できない精神障害の一種「クレプトマニア」を患う人がいるという。この病気は処罰では再犯を防げず、専門的な治療が必要になる。群馬県渋川市の赤城高原ホスピタルの取り組みを紹介する。(佐藤光展)

患者同士「経験」語り合い

 国内で唯一、クレプトマニアの入院治療を行う同ホスピタルと関連クリニックでは、窃盗を繰り返す約700人を診察した。クレプトマニア患者はこのうちの一部と見られるが、受診者は1対3で女性が多く、他の精神疾患を合併する例が目立つ。女性の半数近くは、拒食や過食を続ける摂食障害を合併していた。

 関東地方の40歳代の女性は中学生の時、ダイエットの努力中に摂食障害に陥り、過食して吐く行為を続けた。

働き始めて間もなく、スーパーで「吐くものにお金を出すのはもったいない」と感じ、パン1個をかばんに入れた。以後、お金に困ってはいないのに万引きがエスカレートしていった。

 盗んだ後は罪悪感に襲われ、「いつか見つかる」と不安に駆られたが、やめられなかった。化粧品や洋服など何でも盗むようになった。「商品を前にすると、あしたからやめるので今日だけは、となってしまう。盗むことで気持ちを満たそうとしてしまうのです」と話す。

 何度も見つかり、繰り返し逮捕され、4年前に実刑判決を受けた。2年弱の服役を終えた時、「もう懲り懲りだ」と思った。摂食障害は自然に治っていた。だが窃盗の病魔は去っていなかった。「1回だけ」。すぐに見つかり留置された。

 この時に、弁護士に治療を勧められて、2011年夏から半年間、同ホスピタルに入院した。起訴は免れ、クレプトマニア患者が経験を語り合うミーティングや、考え方の偏りを修正する認知行動療法を連日受けた。

 「ミーティングの参加者全員が、目をそらしてきた私の真の姿を映す鏡のようでした」。退院して1年半がたつが、今も定期的にミーティングに参加する。万引きはもうしていない。

 「私は子どもの時から、親の考えに合わせていい子を演じてきました。そうした人間関係が成長しても続き、苦しかった。万引きは心のすき間を埋める手段だったのかもしれません」

 同ホスピタル院長の竹村道夫さんは、患者に共通するこうした渇望感を「涸渇こかつ恐怖」と呼ぶ。患者は満たされない思いを物に投影し、盗んでより多くため込むことで自分を守ろうとしているのだという。

 だが、病気でも万引きは許されない。

 同ホスピタルは治療前、患者に誓約を求める。その後、万引きをした場合、必ず申告し、買い取り料に加えて迷惑料1万円を店に払う約束だ。患者はこの誓約書を持ち歩く。病院内での持ち物チェックも徹底して行っている。

 6か月が基本の入院治療で、万引きをやめるきっかけを得る患者は多い。だが退院後、患者が各地で定期的に集まり、語り合う自助グループは関東と近畿に計4か所しかない。

 竹村さんは「クレプトマニアは長期的ケアが欠かせない。医療機関と自助グループの整備が急務だ」と訴えている。

精神障害の労災に新基準…うつ病など審査簡略化

仕事上のストレスが、うつ病などの精神障害や自殺の原因となったと認められた場合には、けがと同じく、労災補償が受けられる。

これまでは詳細な個別審査が必要だったが、厚生労働省は昨年12月、具体例を交えた新たな認定基準を策定し、審査の簡略化や期間の短縮化を図っている。

 大阪府内の男性(32)は3年前、職場でのいじめが原因でうつ病を患ったとして労災申請を行った。

審査に要した期間は約8か月。精神障害による労災認定では平均的だが、「治療費や生活費の負担が気掛かりで、待つのがつらかった。体調もすぐれず、もっと迅速にできないのかと思った」と振り返る。

 精神障害による労災申請は2000年度、全国で212件だったが、10年度は1181件に増加。認定率は過去5年間で約3割にとどまる。

 「そもそも、精神障害が労災の対象になると知らない人も少なくない」と大阪労働局・労災補償課長の菊池宏二さん。同課や大阪府内の各労働基準監督署では先月から、新たな認定基準の手引を備えている。

 新基準では、〈1〉ストレスの要因となった業務上の出来事について、労基署が申請者や家族、同僚、主治医らから聞き取る〈2〉その内容を、36項目の評価表に照らし合わせ、「強」となりうる具体例=表=があり、

しかも「家族の死」など業務外での大きなストレスが見当たらないケースなどを労災と認定する――というのが基本的な流れとなる。

 従来の審査では、労基署の聞き取り結果を基に、精神科医3人が全ケースを協議して判断しており、平均で8・6か月かかっていた。

今回の基準変更で、各労基署の担当者レベルで審査できるようになり、治療歴のない自殺事案など、判断が難しいケースを除き、精神科医による協議が省略される。

 判断の基準を明確にするため、各項目に具体例などが挙げられたのも特徴。例えば、「極度の長時間労働」については、「発病直前の1か月に160時間以上」「3週間で120時間以上」と、時間外労働の目安を具体的に示した。

さらに旧基準では発症前の半年間が審査の対象だったが、セクハラやいじめがもっと早い時期から続いていれば、始まった頃の状況からストレスの度合いを検討するように運用が改められた。

 菊池さんは「本人がストレスに感じたことを時系列にまとめたメモや勤務状況、出退勤時間がわかる手帳や日記、メールの送受信履歴なども出してもらえれば、よりスムーズに審査できる」と話す。

 申請はパートなど雇用形態を問わず、全ての労働者が行える。治療費などが受けられる労災保険の各給付請求書を、主に職場の所在地を管轄している労基署に提出する。

成年後見人や遺族、弁護士、社会保険労務士も代わりに提出することができ、事業主の協力が得られない状況でも受理される。

 新基準の内容をまとめた手引「精神障害の労災認定」は厚労省のホームページ上で公表されている。

鉄道・バスの障害者割引 「精神障害」置き去り

「身体障害や知的障害なら半額になるのに、なぜ精神障害はならないの?」。障害者手帳による鉄道・バス運賃の割引には、障害の種類による扱いの差が残っている。JR・大手私鉄をはじめ、精神障害者には適用しない事業者がまだかなりある。精神障害の当事者や家族からは、切実な声が出ている。
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身体・知的障害は「5割引き」

 大阪府河内長野市の社会福祉法人「つばさの会」と同市の精神障害者家族会は昨年秋から、南海バスに精神障害者の運賃割引を求める署名活動を展開している。

 医療機関や日中の活動場所へ通うのに、バスを利用する精神障害者が多い。障害年金とわずかな工賃で暮らしている人が大半なので、交通費の負担は重い。

 つばさの会の施設で部品の組み立てなどの作業をする女性(45)は「工賃は月8000円ほど。でも、ここへ通うバス代が往復で340円かかり、大半が消えてしまう。てんかんで、自転車も乗れないので、バス代を浮かすために歩いたりします」と話す。

 一緒に働くそううつ病の女性(45)は、バス2路線を乗り継ぎ、片道530円かけて通っている。「たまには大阪市内や観光地にも行きたい。電車が割引になったら、出かけるんやけど……」

 身体・知的障害は、鉄道・バスのどの社も基本的に5割引き。しかし関西の鉄道で、精神障害者を割引対象にしている社はない。

大阪市、神戸市、京都市は福祉予算で市内在住の障害者に地下鉄・バスの無料パスを発行するが、市外からの利用客への割引は身体・知的障害だけ。大阪・兵庫の大手私鉄系バスも精神障害者には割引していない。
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精神障害だけ遅れた理由

 なぜ精神障害だけ、割引適用が遅れているのか。

 身体障害者手帳は1950年にでき、国鉄(当時)などの運賃割引が始まった。知的障害者の手帳は73年に設けられ、関係団体の運動で91年になってJRなどの運賃割引が適用された。

 精神障害者の手帳は、それより遅れて95年にスタート。広島県では98年度から、県などの働きかけで、県内のバス全社と広島電鉄が精神障害者への割引適用を始めた。

 だが、他の地域はなかなか進まなかった。当初は精神障害者の手帳に写真がなく、不正を防ぎにくいというのが理由の一つ。06年秋に写真貼り付けが始まってから、適用するバス事業者が増えてきた。

 奈良県では当事者や家族会が運動し、奈良交通のバスが08年度から精神障害も割引対象にした。

県精神障害者家族会連合会事務局長の奥田和男さん(72)は「統合失調症の息子は病院のデイケアに毎日、バスで通っている。外へ出かけて友人もでき、病状が良くなった。近鉄やJRの電車に割引があれば、もっと行動範囲が広がる」と言う。

 都道府県の障害者福祉担当課など、行政の取り組みも大きい。岡山県では県の働きかけで08年度からバス全社が割引を始め、中国地方の路線バスはすべて適用になった。和歌山県内のバスも県の要望で12年秋から2社を除く9社が適用した。一方で、事業者ごとの割引状況を把握していない府県もある。

「経営が苦しい」

 国土交通省は「精神障害者にも割引するのが望ましい」とする。JR、大手私鉄に適用しない理由を尋ねると「新たな福祉施策は国・自治体の負担でやってほしい」と、どこも似たような答えが返ってきた。大手私鉄系のバス会社も「経営が苦しい中で新たな割引は難しい」とする。

 だが、もっと経営の苦しい地方の中小私鉄や中小のバスでも、精神障害者に適用している事業者は少なくない。

 障害者手帳を持つ人の数は身体障害523万人、知的障害90万人に対し、精神障害は69万人(13年3月末)。それほど大きな規模ではない。

 病院を出て地域で暮らす精神障害者が多くなり、就労する人も増えている。社会生活を支える「足」は重要だ。

 政府が公共交通機関に助成するのも一つの考え方だが、割引をすれば、これまで乗らなかった人が乗り、利用が増える面もあるはずだ。(編集委員 原昌平)
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障害者手帳

 身体障害者手帳、療育手帳(知的障害者)、精神障害者保健福祉手帳の3種類がある。税金の控除やNHK受信料、携帯電話料金などの割引を受けられ、障害者雇用の条件にもなる。年金や介護サービスの障害認定とは別。

顔の半分が動かなくなる? 顔面神経麻痺の原因・症状・治療

顔面神経麻痺は、脳から顔への神経の間で電気信号が正しく伝わらなくなり、顔の筋肉が動かなくなったりする病気です。

 脳の中で顔面神経への司令塔による障害を「核性麻痺」、顔面神経そのものによる障害を「末梢性顔面神経麻痺」と言います。多いのは末梢性顔面神経麻痺です。

子供から大人まで見られますが、子供で多い「ベル麻痺」と呼ばれる特発性顔面神経麻痺は、人口1万に対して2~3人の頻度で見られます。子供の場合、顔に症状が出ますので、何か表情がおかしいことに気づいて、親が子供を連れてきます。

■顔面紳麻痺の症状

□末梢性顔面神経麻痺の症状

・目を閉じることができない
・味覚がおかしい
・唾液の量が減る
・涙が減る
・口がゆがむ、口からよだれが出る
・片方が表情に乏しい
・帯状疱疹ウイルスが原因の場合、耳の中や耳たぶの水泡、難聴、耳鳴り、めまい

 核性麻痺の場合は、末梢性顔面神経麻痺の症状に加えて、ふらつき、聴力障害などが見られます。

■顔面神経麻痺の原因

 神経とは、たとえるなら電気信号を伝える電線のようなものです。実際に電気信号が神経に流れた場合、神経の先に筋肉があると筋肉がピクピクと動きます。

 末梢性顔面神経麻痺の場合、寒さなどによって、骨の中を通っている顔面神経に栄養を与えている血管が狭くなってしまったり、何らかの感染(特に水疱瘡の原因である帯状疱疹ウイルスなどの感染)によって神経が腫れてしまったりすることで、電気信号が伝わらなくなり、筋肉が動かなくなります。

 核性麻痺の場合は、脳の中に腫瘍ができたり、脳梗塞によって脳細胞が働くなることが原因です。

■顔面神経麻痺の検査

 顔面神経麻痺を直接する検査が誘発筋電図です。この検査は、瞼をあげる筋肉、鼻の横の部分の筋肉に電極をつけて、耳の前の部分に電気刺激を与え、顔面神経の電気の信号の状態を測定します。

 後は、顔面神経に関連する検査として、顔面神経の反射を見る検査、針を筋肉に刺して筋肉の活動を見る検査、涙の流れを見る検査、味覚検査などがあります。

核性麻痺の場合は、脳MRI検査が必要になります。子供ではベル麻痺が多いのですが、水痘・帯状疱疹ウイルスが原因になっている場合は治療が変わってきますので、血液検査で水痘・帯状疱疹ウイルスの感染が無いことを確認するようにします。

■顔面神経麻痺の治療

 子供に多いベル麻痺の60%以上は治療なしで完治すると言われています。

しかし、薬物療法の1つであるステロイド治療は早期に行わないと効果が少なく、症状が出て長時間経ってからのステロイド治療は効果が低いことが心配されるため、実際には放置せず、ステロイド治療を行う施設が多いです。

 薬物治療としては、炎症や神経のむくみを取るためにステロイドが使用されます。短期的な使用で済み、長くても15日間程度。短期間なのでステロイドの副作用は少なく、あまり心配する必要はありません。

 それ以外に、ニコチン酸、ヒスタミン、パパベリンという血管を拡張させる薬、神経再生に必要なビタミンB12を使用します。顔面神経の症状で目が閉じなくなると眼球が乾いてしまうため、目の乾燥を防ぐために、人工涙液を使ったりもします。帯状疱疹ウイルスが原因の場合は、抗ウイルス薬を使用します。

 内科的な治療でも、神経が圧迫された状態がある場合は、顔面神経の通っている部分の骨を開けて、顔面神経が骨の中で圧迫されないように処置することがありますが、頻度の高い治療法ではありません。

核性麻痺になると、脳腫瘍などが原因であることが多いので、脳腫瘍に対して、外科治療、放射線治療、化学療法などが行われます。

視覚障害者の「白杖SOSシグナル」めぐり議論 「広めるべき」「広まってほしくない」――協会に聞いた

 人混みの中で、白い杖をまっすぐに掲げて立ち止まる視覚障害者。「白杖(はくじょう)SOSシグナル」と呼ばれるこの独特のポーズがTwitterで話題になっています。東京新聞の記事を引用しつつ、「(このサインを)見かけたら声をかけてあげてください」「この記事をシェアするだけでだれかの『困った』を解消して助けるコトができます」と呼びかけるツイートは、現在までに5万7000回以上リツイートされています。

 この「白杖SOSシグナル」はもともと福岡県盲人協会が考案したもので、視覚障害者が「今、助けてほしい」と思った時に、白杖を掲げることで周囲に助けを求めるというもの。実は40年ほど前から存在していましたが、残念ながら今のところ世間一般ではあまり知られていない、というのが実情でした。

 一方、この「白杖SOSシグナル」については以前から反対する声もありました。そもそもこのサイン自体が、視覚障害者の間でもあまり知られておらず、このままサインの意味だけが広まってしまうと「サインを出していない=困っていない」と受け取られてしまう危険性がある――というのが主な理由。ツイートが話題になると、今回も「むやみに拡散してほしくない」という声が少なからず見られました。

 そもそもこのサインはなぜ生まれたのか。一部で指摘されているように、安易に拡散すべきではないのか。福岡県盲人協会に聞いてみました。

――このサインを考案した経緯を教えてください。

福岡県盲人協会:もともとは視覚障害者の人権擁護のために考案しました。なかなか普及が進まないため、5年ほど前に再度ポスターを作って日本盲人会連合へ応募したところ、岐阜大会にて取り上げられ、また内閣府のサイトにも啓発シンボルマークが掲載されるようになり、注目が集まったものと思われます。

――しかし注目度のわりには、あまり見かけないような気もします。

福岡県盲人協会:そのあたりはこちらとしても苦慮しているところです。声だけではなかなかSOSが表現できない視覚障害者に使っていただきたいのですが、このシグナル自体が浸透しないと、意味がありませんので。

――「サインが出ていないから大丈夫」という誤解を招くのでは、との指摘もあります。

福岡県盲人協会:それについては、周知徹底を図りたいところです。ですが、この活動の本来の目的は「白杖=視覚障害者」というのを健常者に向けてアピールすることなんです。大規模災害などで現場が混乱していると、ただの杖と白杖の違いを見分けられない人もいらっしゃいます。まずはそういった方々に「白杖」というものを知っていただく、という活動が主ですね。

――白杖を地面から離すことへの抵抗感がある方もいるようです。

福岡県盲人協会:はい。そのことも把握しています。そういった場合は、周囲へ声をかけるなどの対応をしていただきたいと思っています。周囲の健常者の方々も、手助けが必要な方がいれば積極的に手を貸してほしいですね。

 なお、友人の1人に全盲の視覚障害者がいたため個人的に話をうかがったところ、「このようなシンボルは知らなかった。困った時は声を上げるか布を振って助けを呼ぶ」とのことでした。

 友人は生まれつきの全盲で、小さいころからの教育もしっかりと受けているはずですが、それでも「知らない」のですから、確かにシグナルの普及率についてはまだまだだと言えそうです。まずは「視覚障害者を助けよう、人権を保護しよう」という根本に立ち返り、困っている人がいれば、障害者であろうとなかろうと、積極的に手助けを行い、少しでもお互いが理解しあえるようにしていくのが第一かもしれません。


19世紀始め、精神疾患に関する奇妙な治療法の数々 ~その1

人類の歴史をみても、精神疾患の患者に対する治療法は、恐ろしくひどいものでした。心理学や病気に関するテキストには、残忍な治療法が多数掲載されています。

しかし当時の心理学者たちにとっては、これが通常の光景だったのです。

当時行われていた精神安定を目的としたチェア。脳への血流を制御するように設計された。この精神安定チェアは、非常に効果がなかった。

この箱をかぶせられた人間の絵は、1810年ごろに描かれたものです。これはれっきとした医療器具の一つだったようで、「鎮静椅子」と呼ばれていました。

現代から見ると拷問に使う器具のようで、残虐としか思えない代物ですが、当時の医療従事者からすると、科学的見地からも全く問題がないものでした。

当時は、「精神疾患の原因は、脳がなんらかの事情によって腫れ、膨張してしまうことによる」という説が、まかりとおっていたからです。

「鎮静椅子」を開発した医師・ベンジャミン・ラッシュとは?
ベンジャミン・ラッシュは、開発した鎮静椅子について、「脳内に流れ込む血流をコントロールできるように特別な仕様が施されている」という説明をしています。

彼が言うには、「鎮静椅子は精神疾患に対する唯一の治療法である」とのことでした。もちろん、実際には効果は得られていません。

精神疾患に関する彼の残虐な対処はおいておくにしても、その原因としてはアメリカ社会の変遷にあると提唱しています。

ペンシルヴェニア州・フィラデルフィアにおいて彼は、治療の一環として隔離病棟の必要性を説く運動もおこしています。また、他にも治療方法の確立に尽力しています。特にアルコール依存症については詳しかったとのことです。

その他の奇妙な治療法として、「水銀を摂取する」「意図的に出血をおこさせる」などが効果をあげると信じられていとのこと。中でも、「水銀の摂取」に関しては最悪の発想としか思えません。斜体文

適応障害と診断されたら…周囲の人はどう接すべき?

「適応障害」という言葉を聞いたことはある人も多いのではないでしょうか。

今回は適応障害について、注意すべき点や周りの人はどう接したらいいかなど解説します。

どうして適応障害になるの?
適応障害は、その方が置かれた状況や出来事に対して非常につらいもの、耐え難いものを感じて、様々な情緒的、身体的な症状が現れることです。

「適応障害」を起こすシチュエーションは、非常に色々なものがあります。

≪適応障害を起こす一例≫
・就職や入学、転職、配置転換など
・転居や結婚、離婚といった人間関係の変化

ほかにも、身近な方の突然の死や重篤な病気に罹患するなど、人が理解や共感できるシチュエーションが原因となっていることもあります。 一方で、適応障害の原因は必ずしも周囲の方々にとって理解できるものでなく、本人はとても苦痛にも関わらず、時に周りから見ると「大したことのないこと」である場合もあります。

適応障害の症状をおさらい
適応障害の症状は、原因となっているものや出来事について考えたり、接したりするだけで以下のようなことが起こります。
・気分が落ち込む
・涙もろくなる
・イライラする
・吐き気や動悸がする
など

軽度なものは、私たちも日常生活で経験することがあります。しかし、適応障害の場合は症状が強く、その方の社会的な役割にまで悪い影響が出ているものを呼びます。

うつ病と適応障害の違い
適応障害はうつ病と混同されがちです。
適応障害はあくまで、その置かれたシチュエーションによって起こっているものです。環境とは関係なく気分の落ち込みやエネルギーの低下が起こっている「うつ病」と異なるのはこの点です。

そのため、適応障害に対しては可能であれば原因となっている環境を何らかの方法で変化させる、「環境調整」がとても効果があります。例えば、職場の新しい環境によって適応障害を起こしているときに一旦元の環境に戻す、といったことなどです。

ただ、適応障害となった原因が病気や人間関係にある場合は調整が難しい場合もあります。その場合は、本人の環境に対する耐性を高めるカウンセリングや心理療法などを状況に応じて行うことが多いようです。(状況によるので、この限りではありません。)

また、非常に悩んで不眠になってしまったり、不安が強くいてもたってもいられない状態になった場合などには、少量の睡眠薬や抗不安薬を併用して治療を行っていく場合もあります。

周りの人はどう接すればいいの…?
身近な方が適応障害と診断された場合、本人を責めたり、叱咤激励したりせずに温かく見守ります。これが周囲の方の対応として非常に大切なことです。

病気になる前と同じように、本人の訴えやつらさを聞いたり、受け止めます。難しい場合はその場に一緒にいるだけでも、本人はサポートを感じ、治療上よい効果があります。

本人は限界を迎えたために適応障害を発症しています。
適応障害と診断された本人は焦りを感じていることが多いです。「その悩みは大したことはない」「怠けているだけだ」などという批判は禁物です。

【医師からのアドバイス】
身近な人が適応障害と診断された場合、悩んだり考え込んでしまうこともあるかもしれません。

大切なことは、適応障害もほかの精神科の疾患同様、周囲の人は気長に回復を見守ることです。

医師たちのオススメ! 健康のために食べるとよい「冬野菜」とその調理法は?

12月に入り、いよいよ寒さも本格的になってきましたね。不規則な生活を見直して抵抗力を落とさない体づくりが大切ですが、忘年会シーズンや年末年始を控えて、食事は心配です。健康のために冬に食べると良い野菜について、医師が勧める10品をご紹介しましょう。
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◆医師たちが勧める冬の野菜とは?

医師専用コミニュティサイト「MedPeer(メドピア)」では、健康のために食べると良いと思う冬野菜について、10万人の医師ネットワークに特別アンケート調査を実施。回答の多い順にランキングを行い、医師から寄せられた健康にいい理由や、おすすめの食べ合わせについてのコメントを紹介しています。

●1位「大根」
堂々の一位は、おでん種でもおなじみの大根です。冬~春先にかけて旬を迎え、みずみずしく立派な大根が手に入ります。「ジアスターゼ」という成分が消化を助けるので、胃腸に負担がかかりやすい年末年始の時期には最適。また、大根の辛味成分「アリル化合物」には、せきなどの炎症を鎮めるうえ、殺菌作用があるということです。

<そのほかの作用>
リグニンは、酸化防止作用があるため、アンチエイジングになる(麻酔科、50代、男性)
・便秘に有効。カロリーも少ない。体を冷やさない(消化器内科、30代、女性)
・葉にはビタミンC・Eやカルシウムのほかにβ-カロテンも豊富に含まれている(放射線科、30代、男性)

<調理・食べ合わせの工夫>
消化を助ける作用を引き出すには、大根おろしがおすすめ。また煮ることで体を温める作用があるので、鍋の具材として入れたり、「みぞれ鍋」にするのもいいでしょう。葉っぱは捨てずに細かく刻んで、ごま油などで炒めて醤油で味付けするとご飯のお供に最高です。

●2位「ほうれん草」
ポパイのスタミナ食としても有名なほうれん草は、ビタミンや鉄分が豊富。例えば「βカロテン(必要に応じて体内でビタミンAに変わる)」は抗酸化力があり、皮膚や粘膜の潤いを保つのに役立ちますし、ビタミンCは風邪予防に有効。冬に抵抗力をつけるにはうってつけの食材です。

<調理・食べ合わせの工夫>
脂溶性のビタミンであるβカロテン(ビタミンA)の吸収を助けるためには、油と合わせた調理が有効です。また水溶性のビタミンも多く含まれるので、ゆでるよりは蒸したり、汁ごと食べられるメニューがいいでしょう。水に長時間さらすのも避けたいですね。

●3位「白菜」
繊維質が豊富で、ビタミン、ミネラルがバランスよく含まれています。1玉買えば、さまざまな料理に使えて、たくさん食べられるのもポイントです。

<そのほかの作用>
・抗がん作用があるとされるイソチオシアネートが豊富(眼科、50代、女性)
・カリウム多く、寒くなる季節の疾病対策によい(産婦人科、60代、男性)
・ビタミンが豊富で身体が温まるから。(耳鼻咽喉科、50代、男性)

<調理・食べ合わせの工夫>
定番ですが、鍋ものなら水溶性のビタミンを逃がさないうえに、たっぷり食べられ体も温まります。とくにお薦めなのは、豚肉と合わせること。豚肉からはビタミンB1もとれます。ほかに、ロールキャベツならぬロール白菜や、肉野菜炒めにしてラーメンの具にたっぷり載せてもいいでしょう。

●4位「ネギ」
ふだんは薬味としての活用が多いネギも、冬は甘みが増しており、鍋ものなどでたくさん食べたい野菜です。ネギに含まれる香気成分「アリシン」には血行をよくして体を温め、疲労を回復してくれる効果があります。また、風邪予防に良いビタミンCも豊富です。

<そのほかの作用>
・脳梗塞予防、動脈硬化予防、老化予防に有効と聞きます(小児科、50代、男性)
・高血圧予防に効果があるといわれるカリウムが多く含まれています(循環器内科、50代、男性)

<調理・食べ合わせの工夫>
ネギのアリシンはビタミンB1の吸収を助けてくれるので、鍋ものなどに使う際には豚肉と合わせるのがいいでしょう。生姜などと合わせると、体を温める効果が増強します。

●5位「ブロッコリー」
発がん性の抑制や低下が実証されているほか、抗酸化作用があることで知られるコエンザイムQ10も多く含んでいます。ビタミンB、C、カロテンや鉄分も豊富に含んでいます。

<調理・食べ合わせの工夫>
水溶性のビタミン対策として、ゆがくよりも電子レンジ、あるいは無水鍋で調理するのがお薦めです。また、脂溶性のビタミン対策としては、油と一緒にとることが有効。電子レンジで加熱して、マヨネーズで食べるだけでもいいですね。

6位から10位までの野菜は?

ちなみに、6位はにんじん、7位はごぼう、8位はかぼちゃ、9位は生姜、10位はキャベツとなりました。根菜類や、締まりがよく甘みが凝縮した冬もの野菜がランクインしています。ぜひ献立に取り入れる際の参考にしてみてくださいね。

あなたは悩んでない?同じ悩みを抱える方と行うピア・カウンセリングとは?

日本でも、精神や身体の障がいを持つ人の自立支援の一環として浸透しつつある「ピア・カウンセリング」。

ピア・カウンセリングは「カウンセラーに話を聞いてもらう」一般的なカウンセリングとは異なり、同じ悩みや障害を持つ参加者が「お互いに話を聴く」ことで問題の解決へ導いていきます。

この当事者のグループによるカウンセリングが、「ほかでは話せない、理解してもらえない」さまざまな問題の解決に有効な場として注目を集めているようです。

◆同じ悩みを持つ人だからこそ理解できる
ピア・カウンセリングの「ピア(peer)」とは、英語で「仲間」や「対等」を意味する言葉であり、お互いが相手のカウンセラーになって「対等な立場で」話を聴くことがセッションの中心となります。

メンタルヘルスや性の悩みについての「ピア・カウンセラー」は、悩みを持つ人と同じ職場や年齢層の人が研修などを受けて担当する場合もありますが、身体や精神の障害、依存症などのピア・カウンセリングの現場では、同じ障がいや悩みを持つ人以外は参加できないことも多いようです。

これは、「同じ悩みや障がいを持つ人だからこそ、痛みやツラさを分かちあえる」という理念に基づいています。

また、全員が当事者である現場では「部外者の目」を気にせずにすみ、打ちあけにくい悩みを話しやすくなるというメリットもあります。

◆否定もアドバイスもしない
ピア・カウンセリングには、相手の話を聴く際に「時間を平等に使う」「否定をしない」「アドバイスはしない」「秘密は厳守する」という4つの基本ルールがあります。

これは、ピア・カウンセリングがあくまで「自分の力で問題解決に向かう」ことをサポートするものであることからきています。

他では言えない自分の悩みを話すことにより、抑圧されていた感情が解放されて、精神的な負担が軽減される人も多いようです。

◆依存症の当事者から発達障害の子どもを持つ家族まで
最近では、統合失調症の当事者たちのグループによるピア・カウンセリングが回復に有効なことが知られてきていますが、ピア・カウンセリングの手法はさまざまな現場で活用されています。

身体・精神障害者の自立支援や中途障害者が障害を「受け入れる」過程、アルコールや薬物、セックスなどの依存症からの脱却、思春期の性の悩み、あるいは当事者でなくても発達障害児の家族や家庭内暴力に悩まされている人など、ピア・カウンセリングはさまざまなケースでの問題解決や「心の負担」の軽減に役立っているようです。

また、自治体や企業、学校におけるカウンセリングを目的としたピア・カウンセラーの養成講座なども開催されており、現代社会のあらゆる場面においてピア・カウンセリングの需要は高まっているといえそうです。

治りにくい神経の痛みは「安静よりもむしろ運動を」

 運動器に起こる神経障害性の痛みの治療には、薬物治療のほかに運動療法、神経ブロック、手術などがある。効果的な治療法とそのゴールについて、札幌医科大学病院整形外科教授の山下敏彦医師に話を聞いた。 

*  *  *

 運動器の痛みには非ステロイド性消炎鎮痛薬であるNSAIDs(エヌセイズ)が広く使われますが、神経障害性疼痛(しんけいしょうがいせいとうつう)への効果は低いと考えられます。現在、最も多く処方しているのがプレガバリンです。

しびれ感にも効果があり、患者さんには大きな福音となりました。問題は副作用です。ふらつきやめまいなどが比較的高頻度で表れ、むくんだり、体重が増加したりすることもあります。

 2013年に神経障害性疼痛での保険診療が認められたプレガバリンで効果がなかった場合の薬物治療として、日本ペインクリニック学会では抗うつ薬や抗不整脈薬などの一部も候補に挙げています。

それでも効かなかったときにはオピオイドです。麻薬系なので鎮痛効果は強いものの、便秘、吐き気などの副作用や中毒、乱用にも注意が必要です。

 薬物治療以外では、神経の近くに局所麻酔薬を注射し、痛みの伝導を遮断する神経ブロックという方法があります。

椎間板ヘルニアに伴う坐骨神経痛には、椎間板切除術などの手術が有効なケースがありますが、外科的手段は効果がないか、逆に痛みを増幅させてしまうリスクもあるので、実施には慎重を要します。

 おすすめしたいのは運動療法です。痛みのせいで活動性が低下したままだと、全身の機能が衰えてしまう「廃用性障害」を起こす場合があります。

安静にするよりもむしろすすんで動き、筋力や関節の働きを維持することが重要です。運動は、脳内オピオイドという鎮痛物質を放出させることもわかっています。

 治りにくい痛みには、心理・社会的な要因が絡んでいるケースが少なくありません。

整形外科以外にも、ペインクリニックやリハビリテーション科、精神神経科などの複数の診療科や、理学療法士、ケースワーカーなどが参加した多方面からの「集学的治療」がカギを握ります。

 神経障害性疼痛など慢性痛の治療では、痛みを消そうとすればするほど、心理的要因が強まったりします。日常生活に支障のない程度にまで減らすことが治療のゴールだと考えてください。痛みとうまく付き合うことが大事なのです。

トム・クルーズやジェニファー・アニストンも抱える失読症とは?

先日、女優のジェニファー・アニストンが失読症だったことを告白し、話題となりました。失読症は、読み書きなどに障害がある学習障害で、最新では「神経発達障害群」に属しています。

J・アニストンの他にもトム・クルーズなど著名人には、失読症を経験した人が大勢います。

学校教育に則って発達していく「優等生」と呼ばれる人たちと、J・アニストンのように紆余曲折を経ながらも、その才能を開花させ、個性を発揮している人がいます。失読症は障害なのか、才能なのか、その解明がなおも待たれるところです。

◆学習障害としての失読症って?
失読症(dyslexia:ディスレクシア)は、学習障害の一つ、読み書き障害とも呼ばれます。

【読むこと】
文字をよく混同(bとpとd)して、単語を逆から読んだりします(catとtacなど)。文中の簡単な単語を抜かして読んだり、単語や文字を反対方向から読んだりします。単語や文字の順序を識別する能力に混乱をきたしていて、読みに関する障害が起こりやすいのです。

【書くこと、つづりや文法】
文字を書くのも手間取ることがしばしばあります。単語を逆から書いたり、混同したりすることもあります。つづりに関しても正確にできないことが多く、記憶力が低い、不安定な音声認識がその原因かとみなされています。

【空間認識】
前後左右の感覚、方向感覚が弱いとされ、大きな建物の中や、初めて訪れた場所では迷いやすく混乱をきたします。左右や東西南北の直観的な感覚が低いからと言われています。

【会話能力】
しゃべるのがゆっくりで、相手のことばや質問に応えるのに時間がかかります。理解のための情報処理に時間がかかるのと、周囲の騒音などによって集中を欠いてしまうからでしょう。

このような特徴(症状)をもつ失読症は、知能などに異常はありません。

逆に知能が高いこともあり、「知的障害」ではありません。認知機能に障害がありということで「学習障害」に分類されます。アメリカ精神医学会のDSM-Vでは、神経発達障害群の「限局性学習障害」に分類されています。

◆トム・クルーズも苦しんだ失読症
『ミッション・インポッシブル』で有名な世界的スター、トム・クルーズも、小学校の頃、特別支援教育を受けた、失読症の有名なケースです。字が上手く読めなかったので他の生徒からからかわれ、いじめを受けたようです。

「焦りや不安や嫌気や欲求不満や、ぼくはバカなんだという思いが湧いた。腹も立ったよ。

-中略― 小学校から大学まで、それに仕事をしはじめてからも、ずっと人にいえない秘密があると感じていた」(A.モートン著、小浜香訳『トム・クルーズ非公認伝記』青志社より)

こうした劣等感から自信を取り戻すために、演劇部に入ったことがトムを今日、世界的スターにしたきっかけだったとか。
失読症をかかえていたと言われている著名人は大勢います。

トーマス・エジソン、アルバート・アインシュタイン、ハリー・ベラフォンテ、ジョン・F・ケネディ、ジョージ・ワシントン、ハンス・クリスチャン・アンデルセン、アガサ・クリスティーなどが挙げられます。

◆失読症は障害?それとも才能?
人間の発達は十人十色です。実際、かなりの個人差もあるので、多数ができているのに、その人ができていないと「障害?」と疑われてしまいます。

子どもの頃、能力の部分やコミュニケーション面で、学校や友人たちと上手くいかないことがあり苦労したとはいえ、J・アニストンやトム・クルーズのように、大人になって活躍している人材は多くいます。

多数の標準的発達を「定型発達」、そうでないものを「非定型発達」と呼んでいる研究者もいます(岡田尊司『発達障害と呼ばないで』幻冬舎新書)。

岡田医師は、失読症や学習障害を、「視覚空間型」という独特な才能とみなしています失読症を含む、発達障害についての解明は、これからも大きく展開していくことでしょう。

「こだわり」が強すぎる……日常生活に支障をきたす強迫神経症

毎日、何かしら同じ事をする傾向の有無には大きな個人差がみられます。

 「毎日同じ事を繰り返すだけなんてとんでもない」と思う方もいれば、「毎日同じ事を繰り返していた方が心が落ち着く!」という方もいると思います。

 それ自体はその人の個性で、精神医学的にあれこれ言う事ではないでしょうが、もし「毎日これをしないとダメ!」という考えに強く駆られるのであれば、強迫観念や強迫行為のレベルになっている可能性もあります。

 そこで日常生活に潜む可能性がある強迫的な症状とその注意点を詳しく解説します。

■物事の手順にはどのくらい気を使いますか?

 物事の手順にこだわりやすい方は少なからずいるでしょう。例えば、歯磨きは必ず下段の左側から始まり、次に右側、そして上段……と決めている人がいたとします。うっかり順序を間違えて磨きはじめた後、それに気付いた時が問題です。

 そのままいつもと違う順序で歯磨きを完了させた場合、心が落ち着かなくなってしまうことがあります。そしてその気持ちを直したい気持ちに駆られ、仕切り直しでいつも通りに磨き直した場合、そのこだわりは少々強迫的だと言えるでしょう。

 「強迫行為」は精神医学の用語で、何か物事を行なう際、その手順あるいは方法に強いこだわりがあり、ある程度気が済むまでそれを繰り返す傾向のことを言います。

例えば外出時、家のドアを施錠したか不安になり、ドアのノブを何回確認しても不安を完全に拭いきれず、その確認行為を延々と繰り返してしまう……といった事も起こり得ます。

 こうした強迫行為は不合理なほど物事に手間を掛けてしまう事になり、日常生活の効率を大きく低下させる可能性があります。もし生活に必要な事をこなせなくなっていたら、「強迫神経症」のレベルになっている可能性も考えられます。

■その原因は単にストレス、それとも?

 強迫行為の問題点はその不合理性にありますが、人は必ずしも常に合理的に行動するとは限りません。例えば、自宅から遠いA店でバーゲンがある事を知ったとします。急にその店に行きたくなってしまい、そのままその店に行ってしまった。

でも交通費を考慮すれば、実は近くのB店に行った方が安上がりで、時間もセーブできていた……といった事は少なからずあるかもしれません。もっとも、経済的には不合理でも、その時の気分で自由気ままに行動した方がストレス解消には良い場合もあります。

 実際、ストレスは私たちの行動に不合理性を生み出す大きな要因です。仕事のプレッシャーが強くなると、すぐ仕事に取組むべきだと分かっていても、心理的になかなかそれに取り掛かれない人もいるでしょう。

 例えば、とりあえずインターネットのブラウザーを開いてしまう。普段閲覧するサイトを一通りチェックすると、トイレに一旦席をはずす。そして戻ってくると、今度は机の上を眺めて、資料の位置やコンピューターの位置など、気になる部分に満足してから、ようやく仕事に取り掛かる……。

 ここまでで既に20分以上経過している場合、他人の目から見れば非効率なのは一目瞭然でしょうが、本人は意外とそれを意識していないかもしれません。場合によってはそれが習慣化して、仕事を始める前に必要な儀式になっていたら、そうなっている自分をはっきり認識しておきたいものです。

■生活の能率向上のため、強迫性をチェックしていきましょう!

 「こうした強迫性は自分には関係ない!」と思われた方も多いかもしれませんが、強迫性は個人差が大きい、人のパーソナリティの特質の一つと見る事もできます。個人個人の生活に現われている、その特質のレベルは抽象的になりますが、スペクトラム(spectrum:連続体)を形成します。

 その一方の端は強迫性とは正反対で、物事に無頓着、日常生活に秩序がまるで欠けているようなレベルに。そして、もう一方の端は精神科(神経科)を受診され、病状に応じた治療を受ける事が望ましい強迫神経症のレベルになるでしょう。

 多くの方は、このスペクトラム上、この2つの端から離れた、中央の正常範囲のレベルに位置するでしょうが、それは日常生活に顕著な支障をきたさないという意味での正常範囲で、強迫的な行為は物事の能率をある程度低下させる事は注意しましょう。

 もし最近時間が足りない! と悩んでいる方は、ただ単にやるべきことが多いだけかもしれませんが、物事への取り組み方に何らかの不合理性が潜んでいないかを確認したいところです。

自分の思考や行動は、必ずしも自分の認識通りとは限りません。今回解説しました強迫行為などの不合理性は、程度には個人差がありますが、誰にでも潜んでいる可能性がある事は是非認識しておきましょう。

「コミュ障」って言われる原因、ひょっとして統合失調症かも

「統合失調症」は、100人に1人はかかるという精神疾患のひとつです。全体として10代後半~30代後半、思春期~青年期にかけて発症することが多いとされています。男女比は1.4対1で、男性にやや多く見られます。

以前は「精神分裂症」と呼ばれていましたが、現在は「統合失調症」という名称に改められています。WHO(世界保健機関)の発表によれば、新薬の開発と心理社会的ケアの進捗により、初めて発症した患者の薬半数は完全に回復できるといいます。

◆早期発見・早期治療が重要

統合失調症の特徴的な症状として、幻覚・妄想があります。それによって、周囲の人々と円滑にコミュニケーションしながら社会生活を営むことが難しい、「感覚・思考・認知が病気のために歪んでいる」ことを意識しにくい、といった状態に陥りがちです。

正確な原因はまだ解明されていませんが、脳の構造や働きの微妙な異常と関係があるのではないかと言われています。高血圧や糖尿病などの生活習慣病と同じように、早期発見や早期治療、薬物療法と本人・家族の協力、再発予防のための治療の継続が大切です。
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◆統合失調症に見られる幻覚・妄想

統合失調症には多彩な症状が見られるため、すべてを把握するのは困難です。ただし、代表的な症状としては幻覚・妄想といった「陽性症状」が挙げられます。

幻覚で多いのは、実際には聞こえないはずの声が聞こえてくる「幻聴」です。幻聴の内容としては、本人を罵倒する、何かを命令する、本人を監視している──などが顕著です。

一方の妄想は、本来は起こり得ないような事柄を事実と信じ込んでしまうこと。

自分を襲おうとしている敵がいる(迫害妄想)、他人の咳払いや鼻すすりは自分への嫌がらせだと思う(関係妄想)、知らない他人から見られている気がする(注察妄想)、誰かに尾行されている(追跡妄想)──などの妄想があり、これらを総称して「被害妄想」と呼びます。

その他、以前あったものが失われる「陰性症状」としては、感情が平板になり喜怒哀楽の表現や他者への共感ができなくなる、考えがまとまらず会話を続けられない、何かを始めようとする意欲や始めたことを継続する意欲がなくなる──などが挙げられます。

これらの症状はうつ病やひきこもり、怠惰などと混同されやすく、統合失調症の症状だと気づかれずに治療が遅れるケースもあります。
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◆軽度であれば通院での治療も可能

統合失調症は精神科医の担当分野であり、薬物療法と心理社会的療法を組み合わせた治療が行われます。

薬物療法で使用されるのは「抗精神病薬」と呼ばれるもので、幻覚や妄想などの陽性症状を改善し、不安や興奮などを抑えて鎮静化させ、感情の平板化や意欲障害などの陰性症状を改善させる作用を持っています。

症状が軽度であれば、外来診療によっても治療可能です。

ただし、患者の側で自分の病気に対する自覚が乏しく、服薬などの約束を守れない場合、あるいは陽性症状が強いために日常生活を送ることが困難な場合などは、入院が必要との判断が下されることもあります。

近ごろ増えているらしい多発性硬化症ってどんな病気?

「多発性硬化症」(MS)とは、体内の神経線維が異常をきたす神経系疾患です。

脊柱にそって走る電撃のような痛み、視力低下・視野欠損、四肢の筋力低下、感覚障害、疲労──などのさまざまな神経症状が現れ、寛解(症状がほぼ消失すること)と再発を繰り返すという特徴を持っています。

国内で特定疾患(難病)に指定されている病気のひとつです。最近増加していると言われていますが、統計によれば日本人の発症率は10万人に8~9人程度で、それほど多い病気ではありません。

◆寛解と再発を繰り返す厄介な病気

多発性硬化症が厄介なのは、上記のように症状が多岐にわたるうえに、原因が不明という点です。また、30代前後の健康な成人、特に女性に発症しやすいという特徴があります。

原因としては、遺伝、自己免疫機能、ウイルス感染などがの可能性が高いと言われていますが、発症メカニズムが解明されていないため、予防するのは困難です。
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◆多発性硬化症と診断されたら

多発性硬化症の症状は、日常生活に支障をきたすものも少なくありません。しかも、症状が数日で消失することもあれば、数か月続く場合もあります。

再発のタイミングも同様にランダムで、次に症状が現れるのが数日なのか数年後なのかもわかりません。このため、多発性硬化症と診断されるまでには時間がかかります。同じような症状が過去にも現れたことがあるといった情報は、診断を受けるうえで極めて重要です。

もし多発性硬化症と診断された場合、投薬によって病状を抑える、悪化を防ぐといった処置がとられます。一方、再発については完全に防ぐことはできないものの、インターフェロンという薬を投与することで再発率を低減させることができます。

厚労省新基準「健康な食事」は本当に健康なのか?

一目でどれが健康的な弁当かわかる。そんな制度が来年の春からスタートします。

厚生労働省はコンビニやスーパーなどで販売されている弁当や惣菜を対象に、ある一定の基準を満たすと「健康な食事」と認め、専用の認証マークをつけていいという決定をしました。

基準は「主食」「主菜」「副菜」の3つに分かれて設定されており、これらのマークをついたものを3つ組み合わせると低カロリーで栄養もしっかりとれるといったものに設計されています。

一見、手軽に健康な食事が選べて良さそうに見えるこの制度ですが、果たして万全なのでしょうか。

今回は新しく始めるこの制度について押さえておきたいポイントを3つ紹介します。

1. 食品ごとの認証がない

今回の「健康な食事」のマークは”トクホ”のように食品ごとに個別に国が認定するわけではなく、厚労省が決めた基準を満たしていれば、企業側の判断でマークをつけることができます。

厚労省や第三者機関による検証がないので、どこまで信頼性があるのか疑問が残るところです。

2. 保存料などの添加物が考慮されていない

日持ちをさせるために入っている保存料などを始めとする添加物。使用量の基準があるとはいえ、なるべく体の中には入れたくないものです。

コンビニで売られている弁当や惣菜にはこの食品添加物が使われているものが多いのですが、今回の健康な食事の基準の中には添加物の使用の有無という項目はありません。

食品添加物という化学物質がたっぷり入った食品を”健康な食事”と言ってしまっていいのでしょうか。

3. そもそも、基準自体が妥当か

今回の基準では、「主食」「主菜」「副菜」それぞれについてカロリーの上限が決まっており、組み合わせる場合では650kcal未満とし、健康的だとされています。

しかし、健康的な食事を考えるのであれば、総カロリーよりもビタミンやミネラルなどの微量栄養素をしっかりとることや、栄養素の割合が大事です。

実際、現在の日本人の平均カロリー摂取量は昔と比べるとむしろ減っています。それなのにメタボなどが増えるということは元凶はカロリーではないのです。

無理にカロリーを制限して、すぐにお腹がすいてしまい、甘いものなどでお腹を満たすことにつながると逆にマイナス効果になってしまいます。

いかがだったでしょうか。健康な食事というのはなかなか単純な基準でマークをつけられるほど簡単なものではありません。

普段から正しい情報を収集し、自分で自分の健康を守るすべてを身に付けていきましょう。

適応障害とはどんな症状?どんな時になるの?

適応障害とは、ある状況の変化に適応できずに、その状況にストレスを持ち続けることで心身に様々な症状をもたらすことを言います。ある状況とは、進学や就職、結婚、そして失業や離婚などの生活上での大きな変化が起因していることが多く考えられます。

特徴としては、そのストレスの原因がはっきりしていて、統合失調症やうつ病などその他の精神疾患がない場合に適応障害と診断されるものです。

ここでは、 適応障害について、簡単に解説します。

◆適応障害の特徴は?

適応障害の症状の特徴ですが、大きく「不安症状」、「うつ症状」、「問題行動」、「身体症状」などの4つに分けられています。不安症状とは、不安や恐怖などの症状により動悸や吐き気が出たり、不眠などになる症状です。

「うつ症状」とは、落ち込んで憂鬱な気分が長引く、絶望や喪失感、涙もろいなどの症状です。

そして、「問題行動」は、飲酒やケンカ、無断欠勤など社会人として問題のある行動が目立つようになることです。「身体症状」ですが、慢性疲労や肩こり、倦怠感など病気と思われるような体調の不良があらわれる症状です。

適応障害はうつ病などと似た症状のため、区別が付きにくいものですが、原因がはっきりしているため原因を取り除くことによって解決する可能性があります。

ただし、原因がうまく取り除けられなければ適応障害と診断された人の40%は5年以内にうつ病と診断されるなどというデータもあり、重篤な症状の引き金になりかねません。その他にアルコール依存症や反社会性人格障害などの症状に移行してしまう場合もあります。
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◆適応障害になりやすい人

適応障害は、生活の様々なことに本人が強くストレスを感じ発症する症状です。

心療内科に通う人の10%は適応障害と判断をされています。適応障害になりやすい人の特徴ですが、ストレスを溜めこみやすい人や、周りにサポートをしてくれる人がいずに孤立してしまう場合に多くみられます。

適応障害がうつ病と異なる特徴ですが、例えば職場がストレスの場合、職場を離れたり休みの日は楽しむことができたりしますが、うつ病の場合は、そういったことも一切楽しめなくなります。2週間以上うつ症状が持続する場合はうつ病であると考えられます。
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◆適応障害の対処法は?

適応障害の対処法ですが、まずはその原因となるものから離れることです。原因が簡単に取り除けられるものの場合は良いですが、職場環境や家族など取り除くのが困難な場合は別に治療が必要にあります。

また、自分がその環境に適応するように努力をしていくというのも改善策です。それには認知行動療法というカウンセリングが有効です。

症状の改善のためには、薬物療法もあります。不安や不眠系の薬、抗うつ薬などの処方ですが、対処療法になるため、完治するためにはカウンセリングを受け、生活環境の改善が大切です。

「障害」を「症」に 精神疾患の新名称公表

日本精神神経学会は28日、米国で昨年策定された精神疾患の新診断基準「DSM-5」で示された病名の日本語訳を公表した。子供や不安に関する疾患では「障害」を「症」に改めるなど、差別意識を生まないよう配慮した。

 主な例では「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」は「注意欠如・多動症」に、「性同一性障害」は「性別違和」に変更。「アスペルガー症候群」は単独の疾患としての区分はなくなり、「自閉スペクトラム症」に統合された。

 医療現場では旧版の「DSM-4」などを診断に使い続ける医師もおり、当面は病名が混在する可能性もあるが、学会では「徐々に浸透していくことを期待している」としている。

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