1

ピロリ菌が消えても“安心”は禁物です

【Q】胃がんになりたくないので、ピロリ菌の検査をしたいのですが、どういう検査がありますか?(40代女性)

 【A】胃がんの原因とされるヘリコバクターピロリ菌(以下ピロリ菌)の検査は、さまざまあります。重要なことは、ピロリ菌の治療だけをしても安心してはいけないということです。

 例えば、ピロリ菌の検査をして陽性でした。その後、治療して除菌しました。だから、がんにならない、とは言えません。ピロリ菌が体内から消えたとしても、がんになる確率はゼロになる訳ではないのです。

 これは、治療するまでの長い年月で既に胃を痛めてしまっている可能性があるからです。除菌しても、それまでに悪化してしまった状態が劇的に改善するわけではないので、がんになる因子は残っているということです。再感染してしまうケースもあります。もちろん、ピロリ菌の検査、治療により、がんになる確率は3分の1から5分の1程度まで低下するのですが、やはり検査による早期発見、早期治療が重要になってくるのです。

 ご理解いただいた上で、冒頭の質問にお答えします。検査は迅速ウレアーゼ試験、鏡検法、培養法、抗体測定、尿素呼気試験、便中抗原測定の6種類があります。

 難しい話になりますが、最初の3種類の検査は、胃カメラをした際に、生検鉗子(かんし)を使用して胃粘膜を直接採取し、その組織を利用して、ピロリ菌の有無を調べる検査です。これには大きな欠点があります。菌のいない部分の胃粘膜を採取した場合に「いない」と判断されてしまうことです。

 残り3種類は、血液、呼気、便を使用して検査を行います。最も、推奨されている検査は尿素呼気試験ですが、それでも、ある薬を飲んでいるとピロリ菌がいるのに「いない」と判断されます。どの検査にも一長一短があるのです。

 現在、使用している内服薬、体の状態などすべてを考慮して、最もいい検査方法を主治医と相談することが大切です。最後にピロリ菌検査は、医師の診断を受け、胃カメラなどの検査をする上でないと保険が効かないことも覚えておいてください。

 ◆回答者プロフィール 谷光利昭(たにみつ・としあき)兵庫県伊丹市・たにみつ内科院長。診察は内科、外科、胃腸科、肛門科など。デイリースポーツHPで医療コラム「町医者の独り言」を連載中。

病気せず長生きのために 胃を強くきれいにする5つの方法

 近年、「胃」が全身の健康に深く関わっている重要な臓器だということがわかってきた。胃が強くきれいな人は病気になりにくく、長生きできる。日本消化器病学会専門医の江田証氏(江田クリニック院長)に、胃を強くきれいにする5つの方法を聞いた。

「胃が老化して薄くペラペラになり、弱ってしまうと、がん、動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞、アルツハイマー型認知症、骨粗鬆症、鉄欠乏性貧血、糖尿病といったさまざまな病気にかかりやすくなります。胃が弱って不調を来す原因は、『動きが悪い』『膨らみが悪い』『炎症がある』という3つに大きく分けられます。この3つを改善するための対策を講じれば、強くてきれいな胃を手に入れることができます」

①寝る前に食べない→動き

 胃は「空腹時」に運動して、胃の中を大掃除している。摂取した食物の食べカスや剥がれ落ちた細胞を十二指腸へ一気に押し流すのだ。とりわけ、空腹が長時間続く就寝時に活発に掃除を行う。

 寝る前に食べると細かな食後の運動が続き、空腹時運動に移れない。胃の中にずっと食物がたまっている状態が続いてしまうのだ。

「食物が胃から十二指腸に送られるまで、およそ2~3時間かかります。ただ、栄養素によって違いがあり、同じカロリーであれば、タンパク質がいちばん早く送られ、次は炭水化物で、最も時間がかかるのが脂肪です」

 タンパク質の半熟卵は1時間30分、炭水化物である米は2時間、パンは2時間45分かかり、脂肪分が多いステーキは4時間15分、バター(50グラム)は12時間もかかる。

 夕食は脂肪分を控え、遅くとも2時間前までに済ませたい。

②朝食を食べる→動き

 朝食を1週間とらないと、空腹時の運動(胃の大掃除)が弱まるという報告がある。

 その後、朝食を再開しても、1週間は元の状態に戻らないこともわかっている。

③ストレスを解消する→膨らみ

 健康な胃は、食物が入ってくると天井部分が大きく膨らんで食物がたまるスペースをつくる。しかし、膨らみが悪い人はすぐに満腹になってしまい、悪化すると何も食べられなくなる摂食障害を起こすケースもある。また、摂取した食物が胃にためられないため急激に十二指腸に送られてしまう。すると、十二指腸は食物を逆流させる「十二指腸ブレーキ」をかけ、胃の中に食物が停滞していく。これが、「胃もたれ」や「胃が重い」という状態だ。

「胃の膨らみを悪化させる大きな原因がストレスです。ストレスがかかると、脳の視床下部から『CRF』というホルモンが分泌されます。CRFには胃の運動機能を抑え込む作用があります」

 寝る前に今日起こった「良かった出来事」を3つ見つけ、それを紙に書き出す。この習慣を続けるだけで、ストレスによって動きが悪化した胃の調子は改善するという。

④ピロリ菌を除菌する→炎症

 慢性胃炎にかかっている人は、ほぼ100%がヘリコバクター・ピロリ菌に感染している。除菌しない限り炎症は続き、そのうち粘膜がペラペラになってしまう萎縮性胃炎が進む。これが、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんや、動脈硬化など全身疾患の原因になる。

「除菌すると、半年ほどで慢性胃炎はなくなります。すでに萎縮性胃炎になっている人も、10年弱で胃の粘膜が再生して萎縮も改善します」

 最近は、除菌して炎症が治まったのに、胃の痛みなどの不調を訴える「機能性ディスペプシア」の患者も増えているという。知識のある専門医を受診したい。

⑤「T・U・F(タフ)」を摂取する→炎症

 イカ、タコ、ホタテ、カキ、マグロなどに含まれる「タウリン」(T)には、胃粘膜の障害を抑え、胃の細胞の寿命を延ばす作用がある。ビタミンCを加えると吸収率がアップする。

 キャベツに含まれる「ビタミンU」(U)は、胃酸を抑えて胃炎を軽減してくれる。加熱すると壊れてしまうため、千切りがいい。

 ワカメ、コンブなどの海藻のぬめり成分「フコイダン」(F)は、胃粘膜をサポートして、ピロリ菌が粘膜に付着するのを防ぐ働きがある。

 これで、胃を強くきれいにできる。

墓じまいトラブル 離檀料数百万円要求されるケースも

「本当に妥当な値段なのか」──それが最もわかりにくいのが葬儀や墓にまつわる費用だろう。寺院や住職への“感謝の気持ち”を金額で示すという曖昧さに加え、何度も経験するものではないので相場がわからない。そうした事情がある中で、近年急増傾向にある「墓の撤去・移転」の費用を“定額プラン化”する新サービスが登場し、業界に波紋を広げている。都内在住の65歳の会社役員の男性はこうこぼす。

「同窓会で毎回、話題になるのが『墓じまい』です。田舎の墓の手入れが面倒だから自分の代でたたんでしまおうとか、都心のほうに移そうとか、みんなそうしたことを考えている。ですが、実際にやった人に聞くと想像以上にカネも手間もかかったという話ばかり。田舎の菩提寺との交渉も一筋縄ではいかないみたいだし、どうしたらいいのかを考え出すと頭が痛いですよ」

 先祖代々の墓を閉じ、納められた骨壺を別の場所に移す「墓じまい(改葬)」のニーズは年々高まっている。厚生労働省のまとめた「衛生行政報告例」によれば、改葬件数は2004年度の6万8421件から2014年度には8万3574件へと急増した。

胃ろうを続けると水死体のように顔と体が膨れ上がる例も

衰弱が進み、口から食事を摂ることが難しくなった患者の腹部に穴を開け、チューブを通じて人工的に水分や薬、栄養剤を注入する「胃ろう」。麻酔が使われるため手術による痛みは少なく20分ほどで済むこともあり、日本で最も普及している延命治療である。

 患者数は全日本病院協会による推計で約26万人(2011年)だが、実数はもっと多く40万とも60万人とも言われる。しかし、患者の死後、胃ろうを選択したことを後悔する遺族は多い。

「胃ろうを長く続けると、こんなことになるなんて……亡くなる直前の主人の姿は、まるで水死体のように顔も体もふくれ上がっていました。息を引き取る数週間前からは肺の中に水が溜まって喉がゴロゴロと鳴るようになり、カニのように口から泡を噴くこともありました。見たことのないピンク色の痰まで出てきて……とにかく呼吸が苦しそうで、看取るのが辛かったです」

 昨年、臓器不全で亡くなった田辺敏夫さん(仮名・82)の妻はそう話した。認知症を患っていた田辺さんは今から4年前、風呂場で転倒し大腿骨を骨折。近くの大学病院に搬送されたものの、寝たきりになってしまった。

 衰弱とともに食事を摂ることがままならなくなったため、入院から2週間ほど経った頃、担当医師から勧められたのが「胃ろう」だった。終末期医療に詳しい長尾クリニック院長の長尾和宏氏の指摘だ。

「現在、多くの病院や介護施設では高齢の胃ろう患者に1日約2リットル、1600キロカロリー程度の栄養剤が注入されています。しかし死を目前にした人にそんな量が必要でしょうか。老衰の終末期ならその半分程度の量で必要十分と考えます。

 過剰な水分やエネルギーを最期まで注入され続けると、活性酸素が増え、寿命を縮めるとともに水ぶくれのような状態で早死にします。心不全から肺水腫となり口から泡を噴きます。ベッドの上で溺れ死ぬのです」

 もう一つ、胃ろう患者に多いのが、胃に注入される栄養剤や水分の逆流である。都内の療養型病院に勤務する医師が語る。

「注入された水分や栄養剤が喉まで逆流すると、それが気管に入る誤嚥が起こり、肺に細菌が侵入して肺炎となることがあります。誤嚥が原因で起こる誤嚥性肺炎は、胃ろう患者に目立っています。こうなると息苦しさと発熱を伴いながら絶命する患者も少なくありません。

 本来は誤嚥しないために胃ろうをつくる高齢患者において、誤嚥性肺炎が多発しているというのは、なんとも皮肉な現実です」

血便で救急搬送される人の約半数は痛みほぼない大腸憩室出血

お尻からの大量出血(血便)で、救急搬送される患者の約半数が大腸憩室(けいしつ)出血だ。憩室は腸内の圧が何らかの原因で高まることで、大腸の壁の一部が袋状に外へと飛び出す症状だ。

欧米人は出口に近い左側のS状結腸付近にできることが多いが、日本人を含むアジア人は右側にある上行結腸や横行結腸にできる頻度が高い。数個から数百個の憩室がある人もいるが、症状はほとんどない。

 近年、食生活の欧米化で食物繊維の摂取量が減っていることと、脳梗塞・心筋梗塞予防のため血液をサラサラにする抗血小板薬内服などの理由から、大腸憩室出血が増加している。患者数は10年前の2倍で、30代以上の男性が圧倒的だ。

 聖路加国際病院消化器内科の石井直樹医師に聞いた。

「血便で救急搬送される2人に1人が大腸憩室出血です。大腸内で便などの直接的な刺激で粘膜が傷つき出血します。憩室に入っている血管は動脈なので、切れると真っ赤な血が驚くほど出ます。中には2度3度と出血し、ショックを起こして救急搬送される方もいらっしゃいます」

 この病気は腹がぐるぐる動く不快感がある程度で、痛みなどもまったくなく突然出血する。大腸の右側の憩室は左より粘膜の壁が薄く、出血量も多い。日本人は右側の出血が多かったが、食生活の欧米化で左側憩室出血も増えている。また、高血圧や高脂血症も発症リスクを高める。

医師は見極めて 安心な「胃カメラ検査」に4つのポイント

この時期、人間ドックや健康診断で再検査を勧められ、改めて胃カメラ検査を受ける人が増えるという。しかし、「胃カメラなんてどこで受けても同じようなもの」なんて考えていると、取り返しのつかないことになりかねない。

 胃カメラというと、「苦しくてツライ検査」というイメージを持っている人は多いだろう。これは、技術不足のまま胃カメラ検査を行っている未熟な医師がたくさんいることが一因になっているという。日本消化器内視鏡学会専門医で、これまで7万件以上の内視鏡検査を行ってきた江田証氏(江田クリニック院長)が言う。

「現在の医療現場では、医師免許を持っていれば、消化器病学の知識がなくても、自由に胃カメラを使って検査することができてしまいます。大学病院や総合病院では、トレーニング中の研修医が胃カメラ検査を行うケースがありますし、研修医時代にサラッと経験しただけなのに、堂々と胃カメラ検査を行っている消化器内科医以外の開業医も少なくない。こうした知識が浅い未熟な医師たちによるトラブルは後を絶ちません」

 口から押し込んだ胃カメラで患者の咽頭に穴を開けてしまい、左肺と右肺の間の縦隔が細菌感染して縦隔炎を引き起こしたケースもあるという。安心して胃カメラ検査を受けるためには、患者は医師や病院を見極める必要があるのだ。

■大腸内視鏡がうまい施設を選ぶ

 最低ラインは、「消化器病学会専門医」「消化器内視鏡学会専門医」の資格を持っている医師のところで検査を受けること。胃カメラの経験をある程度積んでいる医師かどうかの目安になる。資格を持っている医師はそれぞれの学会のホームページに掲載されているから、受診する前に探しておきたい。

 さらに、中でも「大腸内視鏡がうまいといわれている施設を選ぶ」ことで確度が上がる。

「内視鏡検査は体内に細い管を挿入して行い、管は、手元の『アングル』を操作して微妙な角度を調節しながら、前後左右に動かしていきます。アングルをいかに効果的に器用に操作できるかが重要なのです。

実は胃カメラは、患者さんの苦痛を無視して管を喉からグイグイ押し込んでいけば食道まで到達します。しかし、大腸内視鏡はそうはいきません。ただ管を押し込んでも突き当たった部分の腸壁が伸びるだけで、患部には届きません。押して挿入していくというよりも、『引きながら入れていく』感覚が必要です」

 それだけ、大腸内視鏡は胃カメラよりも高度なスキルが求められる。患者を苦しめずに大腸内視鏡を行える医師なら、胃カメラも正確に扱えると判断できるのだ。

 ヘリコバクター・ピロリ菌に関する知識がある医師かどうかも大きな判断材料になる。

「胃や食道疾患についての治療方針は、ピロリ菌の知識が欠かせません。ピロリ菌の感染があるかどうかという視点で検査をしていない医師は、重大な見落としをするリスクがあります。当院でも、専門医以外がやった胃カメラで異常なしと診断されても症状が治まらず、検査を受け直しにくるケースがたくさんあります。一目見ただけで進行胃がんとわかる病変を『心配ない』と数年も見逃され続け、結局、胃を全摘せざるを得なかった患者さんもいます」

 前述した「消化器病学会専門医」や「日本ヘリコバクター学会認定ピロリ菌感染症認定医」などの資格を持っている医師を探したい。

 新しい機械を使用しているかどうかも重要だ。古い機械では小さな胃がんやポリープを見逃しやすくなるという。

「特に経鼻内視鏡は急速に進歩していて、暗い胃の中でも明るいうえに画質が鮮明で、見やすくなっています。胃がんが光って見える特殊光を使用できる機種もある。『NBI』や『FICE』(ファイス)といった機能がある機械を使っていれば、新しい機種だと判断できます。施設のホームページで機種を確認したり、電話でたずねてみるのもいいでしょう」

 せっかく受けるなら、正しい胃カメラ検査を受けたいものだ。

米専門機関、アスピリンを心疾患、大腸がん予防薬に推奨 「高い効果が期待できる」と評価

大腸がんや心疾患を予防するために、50代以上は解熱鎮痛剤の「アスピリン」を毎日服用すべき――そんな驚きの勧告を、米国予防医学専門委員会(USPSTF)が2016年4月12日発表した。

USPSTFは、米国の医療研究やサービスの品質評価を実施し、政府として「A」から「D」までの推奨グレードを作成する独立委員会。がん検診の有効性や、難病治療法の評価など、米国で提供される医療の方向性に大きな影響力を持つ。

今回、勧告の根拠となったのは、「心筋梗塞や脳卒中を発症していない状態で、低用量アスピリン(1日81~100ミリグラム)を継続して服用すると、その後の発症リスクが心筋梗塞で17%、脳卒中で14%低下する」、「10年以上の継続使用により、大腸癌のリスクが40%低下する」という、二つの最新研究結果。

この研究結果から、50~59歳の男女が10年間以上、大腸がんと心血管疾患予防薬として低用量アスピリンを毎日服用することが、「推奨グレードB(高い効果が期待できる)」であるとされている。

ただし、アスピリンの服用によって、消化管出血などを発症するリスクが上昇することもわかっており、USPSTFは予防のために服用する場合の条件を細かく指定。

「10年以内の心血管疾患発症リスクが10%以上」「アスピリンによる出血のリスクが低い」「少なくとも余命が推定10年以上」を満たす人とし、服用にあたっては医師の指示と、定期的な診察、検診を受けるよう求めている。

また、60代は「グレードC(効果は少ないが、専門家の判断と個人の選択に任せる)」、50代未満と70代以上は「グレードI(エビデンスが存在せず判断不能)」となった。

日本でも、2015年から、アスピリンによる大腸がんの発症やポリープの発生予防効果を確認する臨床研究が、国立がん研究センターと京都府立医科大学の共同研究チームによって進められている。

安倍首相や若槻千夏も?モデル・高橋メアリージュンが乗り越えた「潰瘍性大腸炎」とは。

先日、モデルの高橋メアリージュンさんが、「潰瘍性大腸炎」という大腸の炎症性疾患を患い、壮絶な闘病生活を送っていたことを公表しました。

過去には、安倍普三首相や若槻千夏さんもこの潰瘍性大腸炎になっていたようです。多くの著名人を苦しめた潰瘍性大腸炎とは、実は難病指定もされているとのこと。

潰瘍性大腸炎とは一体どのような病気なのでしょうか? 内科医にインタビューしました。
Q1. 潰瘍性大腸炎の原因、症状とは?
潰瘍性大腸炎とは、正常な大腸に過剰な免疫反応が起きてしまい、大腸に炎症が起きて症状が発現するものとされています。このような疾患を「炎症性腸疾患」といい、他には「クローン病」があります。原因は現在のところ不明です。

初期の症状としては、主に下記が挙げられます。

・便に血液が混じる(血便)
・ねばねばした分泌物が混じる(粘血便)
・急に腹痛が起こる

血便だけの場合には「痔核」(いぼ痔)と勘違いしてしまう方もいます。

症状が進行すると、下痢や腹痛が夜間にも出現したり、発熱や食欲不振といった症状が出る場合があります。症状は持続するというだけでなく、良くなったり悪くなったりを繰り返すこともあります。

また、潰瘍性大腸炎は、大腸以外に病気による体の変化が起きないことが特徴的です。
Q2. 潰瘍性大腸炎になりやすい人の特徴は?
欧米では、約20%患者さんに炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎あるいはクローン病)の近親者がいるという報告があります。

日本では明らかな研究報告はありませんが、親が潰瘍性大腸炎の場合、子どもが潰瘍性大腸炎になるリスクはやや高いと言われています。これは遺伝子的要素だけでなく、食生活や生活習慣などの環境因子も関与していると考えられます。
Q3. 治療法には、どのような方法がありますか?
内服薬(5-アミノサリチル酸【5-ASA】製剤、ステロイド剤)が一定の効果をもたらします。

内服薬の効果がない場合や難治例は、免疫抑制剤の追加や血球成分除去療法(血液中から異常活性した白血球だけを取り除く治療法)などが用いられます。重症例や大腸に穴があいてしまう例では、外科的療法が選択されます。

ただ、残念ながらどの場合も完治することはありません。
Q4. 予防方法や普段心がけるべきことがあれば教えてください。
なかなか具体的な予防策はありませんが、下記のポイントに気をつけてみるとよいかもしれません。

・肉や乳製品などを食べ過ぎない
・アルコールやコーヒーなどの嗜好品を過剰摂取しない
・ファーストフードやスナック菓子などはなるべく避ける
・魚や野菜を中心とした食生活に切り替える
・心身のストレスをためないようにする
・規則正しい生活リズムを取り入れる
・定期的に運動をする

※Dr.アルなび 医師のアルバイト情報サイト
※Dr.転職なび 医師の転職情報サイト
▽子育て中で勤務時間のご希望があるお医者さま

あの“激痛”を少しでも和らげたい 「尿路結石」4つの疑問

 これまで経験したことがないほどの激痛だった――。尿路結石の発作で病院に担ぎ込まれた患者の多くがそう口にする。健康診断で「腎臓に小さな石がある」ことを指摘され、経過観察中なんて人も多いはず。いたずらに怯えなくて済むように尿路結石をしっかり理解しておきたい。

 尿路結石とは、腎臓で作られた結石が、尿の通り道である「腎臓→尿管→膀胱→尿道」のどこかで詰まってしまう疾患だ。その多くは腎結石と尿管結石で、腹、背中、腰のあたりがなんだか痛いなと思っているうちにみるみる痛みが酷くなり、七転八倒して病院に運ばれる患者も多い。

そんな事態を避ける方法はあるのか。国際医療福祉大学三田病院泌尿器科/尿路結石破砕治療センターの荒川孝教授に聞いた。

Q1.なぜ、それほど激痛なのか

 結石は腎臓の奥にある乳頭という場所で作られる。それがある程度の大きさになると乳頭からはじき出され、尿管に落ちてくることで痛みを感じるようになる。

「結石が移動する際に尿管が直接刺激されて出る痛みもありますが、激しい痛みは腎臓の内圧が高まることで起こります。尿管の直径は広がっても5ミリ程度で、それよりも大きな結石は尿管のどこかに詰まってしまう。

尿管がふさがれているのに腎臓では尿が作られるため、尿管の上流に尿がたまっていく。そうなると腎臓の内圧が急上昇して腎臓の被膜が伸ばされ、激痛が起こるのです」

Q2.結石が小さい段階で処置できないのか

 結石が小さければ、移動しても痛みが少ないはず。そう考える患者も多く、小さいうちに外科治療でさらに細かく砕いてほしいという要望もあるという。

「しかし、腎臓の奥の乳頭で作られた結石は、ある程度の大きさにならないとはじき出されません。乳頭にある段階でいくら細かく破砕しても体外に排出されることはないので、意味がない」

 尿路結石を治療するには、ある程度の痛みは覚悟する必要があるということだ。

■治療のタイミングは見逃さない

Q3.痛みが少ない治療法はないのか

 尿管結石の治療は、結石の大きさが5~6ミリ程度なら利尿剤や尿管拡張剤を服用し、水分を多く取るなどして自然排石を促す。しかし、7ミリ以上の結石や、1カ月以上も排出されない場合は外科治療を行う。

 大きく分けて、(1)体外から衝撃波を当てて結石を破砕し、尿と一緒に排出させる体外衝撃波結石破砕術(ESWL)、(2)尿道から直径2~3ミリの棒状の細い尿管鏡を挿入して、結石を破砕したり取り出したりする経尿道的尿管結石破砕術(TUL)、(3)背中に約1センチの穴を開け、腎臓に内視鏡を挿入して結石を砕く経皮的腎結石破砕術(PNL)の3種類がある。

「結石がある場所にもよるが、大まかにいうと10ミリ未満ならESWLが第1選択肢、10ミリ以上ならTULかPNLになります。ESWLは麻酔なし、外来でできるため患者さんの負担が少ない。

TULは尿道から尿管鏡を入れるので全身麻酔や腰椎麻酔が必要なうえ、入院が必要になる。また、破砕した結石を排出するため、尿管にステントを留置するなど負担が大きい。腎臓に管を挿入するPNLはさらに侵襲が大きくなります」

 近年、自由に曲がる軟性尿管鏡が登場し、奥にある腎結石にもTUL(f―TUL)が行えるようになった。しかし負担を考慮すると、ESWLが行える段階までに治療を始めるべきだという。ただし、ESWLを2回程度やっても結石を破砕できない場合は、TULに変更したい。

Q4.痛みを少なくするために重要なことは?

「人間ドックなどで小さな結石があると指摘され、『様子を見ましょう』といわれた時点で泌尿器の専門医に診てもらうことが大切です。自分の結石がどんな段階にあるのかを把握し、治療を始める適切なタイミングを逃さない。

結石が大きくなってきた、尿管に移動しているかもしれないといった段階で治療を始めれば、痛みが少なくて済むケースもあります。発作に備えて薬を処方してもらうこともできるし、自分の痛みの原因が分かっていれば、それだけで痛みは緩和されるものなのです」

粘膜下で転移する消化管間室腫瘍に低侵襲の単孔式内視鏡手術

胃がんは粘膜に発生するため、胃の痛みや不快感などの自覚症状がある。しかし、GIST(消化管間室腫瘍・しょうかかんかんしつしゅよう)は胃や小腸など消化器の粘膜の下にある筋肉層から発生するので、ほとんど自覚症状がなく、健康診断で発見される例が大半だ。

 働き盛りに多く見つかり、大きくなると肝臓などに転移し、命に関わる。治療は大きさと部位によって開腹手術が行なわれる。早期の胃がんでは口から内視鏡を入れて粘膜ごと、がんをそぎ取る方法が行なわれている。

ただ、胃のGISTは粘膜の下に潜っているために、口からの内視鏡では取りきれないことが多く、胃を大きく切除するケースもある。

 メディカルトピア草加病院の金平永二院長に話を聞いた。

「開腹手術で全摘すると、胃の機能が損なわれるだけでなく、腹に大きな傷が残ります。従来の腹腔鏡(ふくくうきょう)手術でもヘソを含めて4つの傷が残ります。なんとかヘソの穴一つで、内視鏡治療ができないかと考えたのが単孔式内視鏡手術です。

 私はヘソの穴に装着するエックスゲートという専用の器具を開発し、そこからカメラや電気メス、鉗子といった器具を入れて治療します。エックスゲートは、2012年に薬事法による審査に通り、多くの医師に使っていただけるようになりました」

 治療はヘソを約2.5センチ切り、エックスゲートのベースをその穴に装着する。フラップを4方向に引っ張ると、ヘソの穴が最大限に大きくなる。エックスゲートのベースに、カメラや電気メスなどの器具を入れる4つのチャンネル(入り口)がついた蓋を被せる。

炭酸ガスで腹部が十分に膨らんだところで、チャンネルからカメラや電気メスなどを挿入し、健康な胃をなるべく残してGISTを切除する。

 切除したGISTは、細胞が散らばらないように袋に入れて外に出す。胃に空いた穴を筋肉ごと縫って閉じ、すべての器具を外に出した後で、ヘソも縫って終了する。

「治療が難しいのが、食道と胃の境目にできたGISTです。近くを迷走神経という胃を働かせる神経が通っているので、通常は開腹して胃の全摘になりますが、私は内視鏡による胃内手術を行ないます」(金平院長)

 ヘソを約2.5センチ切り開き、胃を引っ張り上げ、ヘソの穴に縫いつけた後で胃も約2.5センチ切開する。

そこにエックスゲートを装着し、胃の中に直接、カメラや電気メスなどを入れて神経を切らないよう胃の外壁1枚残してGISTを筋肉ごと切除し、袋に入れて体外に出す。補助用に2ミリの極細の器具を入れ、切除や縫合などを行なうが補助具の傷はすぐに塞がる。

 所要時間は約2時間で、痛みも少なく、術後1週間で退院可能。この施設ではGIST治療の90%以上を単孔式内視鏡手術で行なっており、傷が残らないと患者に好評だ。

10人に2人が当てはまる胃の形 「瀑状胃(ばくじょうい)」の症状と対処法とは?

「胃袋を絵に描いてください」と言われたら、たいていの人は太ったバナナのような形を描くでしょう。でもじつは、胃袋の形状はみんな同じではありません。なかでも日本人に多いと言われているのが、「瀑状胃(ばくじょうい)」です。

いったいどんな形なのでしょうか。また、「瀑状胃(ばくじょうい)」の人に起こりやすい症状や対処法をご紹介しましょう。

◆胃の形態異常
瀑状胃(ばくじょうい)とは、胃の上部が大きく拡張していて、折れ曲がり頭を下げたような格好をしている胃をいいます。日本人の10人中2~3人にみられます。

胃の造影検査の際にバリウムを飲んで、立った姿勢でX線検査をすると、まず、胃の上部の拡張した部分にバリウムがたまり、次に滝のようにたまったバリウムが胃の中央部へと流れ落ちることから、この名称がついています。

生まれつきのものであり、不都合が起こることがなければ、治療の必要もありません。太鼓腹の肥満、神経質な人などに多くみられます。胸やけ、ゲップがでにくい、お腹が張る、嘔気があるなどの症状が出る場合があります。

◆胸やけってどういう状態?
一般的に健康な胃の場合、胃の中の食べものは2~3時間で消化されます。しかし、加齢や体調などの影響で、食べものを消化するのに必要な蠕動運動が弱ってしまうと、食べたものの消化が進まず、なかなか十二指腸へ送られません。

こうした場合、食べたものを消化するために胃液がいつまでも分泌されることになり、その結果、胸やけなどの不快症状が起こります。

胸やけは、英語では「heartburn」といいますが、胃液が胃から食道へ逆流したときにおきます。食道と胃の間には、逆流しないような仕組みがあるのですが、太ってきたり、加齢により、この働きは弱くなってきます。

また、食べ過ぎなどで胃の内部圧が上がることでも、食道への逆流は起こります。

とくに瀑状胃の場合は、食べ物が胃の上部に溜まり、胃の下部で分泌される胃液が利用できず、胃液分泌過剰になって胃炎を起こしやすくなります。人によっては、完全に消化されるまでに8時間以上かかることもあります。

◆瀑状胃の人が症状を抑えるための対処法
食後の姿勢として、身体の左側を下にして横向きに寝ます。身体を横にするだけで眠るのではありません。それから次にうつぶせになり、最終的には身体の右側を下にして横向きになると、胃の消化と消化物の移動を助けることができます。

また、日常からよく噛んで食べる、ストレスをためない、便秘をしないなどを心掛けましょう。早食いすると空気も一緒に飲み込みますので、腹部膨満(ぼうまん)感が出てしまいます。

また、長時間食事を摂らないと胃液が薄められず、胃粘膜に負担がかかるので、1日3食決まった時間に摂ることが理想です。

便秘がちな人は、便秘が原因でも胃もたれや胸やけがみられることがありますので、腸の働きを改善させるようにしてください。不快症状が続く場合は詳しい検査をする必要があるので、専門医である消化器内科で診てもらいましょう。

執筆者;南部洋子(看護師)
監修医:坂本 忍(医学博士)

うらやましい、なんてとんでもない!本当はコワい胃下垂の真実!

胃下垂、と聞くと、どんなイメージがありますか?

食べると胃の部分ではなくもっと下が膨らむイメージのほか、「たくさん食べても太りにくくてうらやましい!」と感じる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。ダ

イエット熱が高すぎて、「できることなら胃下垂になりたい!」なんて考える人も中にはいらっしゃるかもしれません。
しかし、胃下垂はメリットばかりではないのです。

今回は医師に胃下垂のメカニズムとデメリットについて解説していただきました!

■ 日本人の3割が胃下垂!?
胃下垂は読んで字のごとく、胃の位置が正常よりも下がっている状態を指します。
そして確かに、胃下垂があると、食べても太りにくいということもあります。

ただ、よく誤解されているのが生まれつき胃下垂だから痩せているのではなく、痩せてきたり、すでに痩せていることで腹筋が弱って胃下垂になってしまっている、という点です。

したがって、胃下垂になる原因としては胃を支える筋肉や脂肪が少ないことが挙げられます。
やせ形の人の多い日本人にはなんと3割も胃下垂の人がいるといわれています。

■ 胃下垂は正常な状態ではない!? 5つのデメリット!
胃下垂には問題が多くあります。

1.消化能力が低い
正常より胃が下に下がってしまっていることによって、重症の胃下垂では健康な胃に比べて食べ物の消化能力が約3分の1になってしまうといわれます。

2.食欲の低下
食欲も低下して美味しくものが食べられないこともあります。

3.胸やけや胃もたれ
食事の後も胸やけやいつまでも胃のあたりが重苦しい感じがしたりすることがあります。

4.げっぷ、便秘や下痢
頻回のげっぷが出たり、便秘や下痢などを起こしたりすることもあります。

5.栄養不足による弊害
栄養不足で抜け毛が出たり、胃炎や胃潰瘍も起こしやすくなることも知られています。

■ 胃下垂を治すことはできるの?
胃下垂を治す方法としては、まず、胃を支えてくれる下腹部の筋肉を鍛えることです。
また、背筋を伸ばして、正しい姿勢を心がけることで背中の筋肉、腹筋とも鍛えられます。

そして食事を少量ずつ、頻回にとるようにすることも胃もたれや消化不

良を防ぐためにも、とても有効です。

■ 医師からのアドバイス
胃下垂が羨ましいと思っていた方は、こう聞くと羨ましいどころの話ではなくなってしまいますね。

胃下垂は見た目にも痩せてはいるものの、お腹だけポッコリ出た幼児体型のような状態になることが多く、あまり魅力的とはいえないことも多いようです。

現在お悩みの方も、少しずつ改善しておいしく食事を摂れるようになるといいですね。

梅沢富美男さんも受けた大腸検査 ~大腸ポリープを切除する理由とは?~

俳優の梅沢富美男さんは大腸検査でポリープを切除したことを明らかにしました(6月2日、フジテレビ「ノンストップ!」)。梅沢さんは、大腸がんで亡くなられた俳優の今井雅之さんとプライベートでも親交が深く、生前の今井さんから大腸検査を強く勧められていたといいます。

今井さんの意を汲んで、梅沢さんは大腸検査を受けました。そして、検査で3つのポリープが見つかり切除に至ったのです(病理検査の結果は良性)。

ところで、大腸検査でポリープを切除したといわれても、そこにどのような意味があるのかピンと来ないという人もいるのではないでしょうか。ポリープ切除は大腸がんの発見や予防にどのように関わるのか、整理しておきましょう。

◆大腸ポリープが大腸がんになる

なかには初めから悪性という大腸がんもありますが、多くは、初めは小さく、良性だった大腸ポリープが大きくなり、遺伝子が傷つけられて悪性腫瘍(がん)になると考えられます。

したがって、良性の内に大腸ポリープを発見し、あらかじめ切除しておくことで、将来的に大腸がんが発生する可能性を低くすることができるのです。

大腸内視鏡検査は、内視鏡を腸内に挿入し、少しずつ引き抜きながら、カメラがとらえた腸内の様子を観察していくというものです。観察するだけでなく、大腸がんが疑われる組織を採取して病理検査を行ったり、ポリープを切除したりすることができます。

大腸内視鏡検査が大腸がんの発見を目的とした検査であると同時に、予防にも貢献するのはそのためです。

◆大腸ポリープを切除する場合

大腸ポリープを切除するかどうか、また、どのようなポリープを切除の対象にするのかは医療機関によって判断が分かれます。

一例を挙げると、良性腫瘍と思われる隆起型のポリープで、大きさは1cm以下、切除困難な位置にないこと、といった条件があります(国立がん研究センター)。

確率としては高くありませんが、大腸内視鏡検査にはリスクがともないます。腸に穴が開くといった重篤なケースは約0.04%、比較的頻繁に起きる出血については、観察のみなら0.04%、ポリープ切除をともなうとかなり高くなって0.5%以下とされています(同)。

◆早期発見に貢献する大腸内視鏡検査

簡便な検査である便潜血検査と比べた場合、大腸内視鏡検査はとりわけ早期がんの発見に優れています。大腸がんは早期に発見するほど負担の少ない治療を選択できる可能性が高まります。

まだ筋層にまで達しておらず、リンパ節転移のない早期のがんであれば、お腹を切らない内視鏡治療で治すことができます(内視鏡治療後の病理検査によってリンパ節転移の可能性を判断し、必要な場合は腹腔鏡手術や開腹手術を行うケースもあります)。

大腸ポリープの切除をともなう大腸検査には、大腸がんの早期発見とともに予防の意味合いがあります。

簡便な便潜血検査に比べて負担も大きく、リスクもゼロではありませんが、大腸がんの早期発見に有用であり、病理検査による精度の高い診断も可能になります。

便潜血検査を毎年受けるようにし、少なくともそこで陽性となった場合は大腸内視鏡検査を受けます。

また、罹患率が高くなる40代以降で、身内に大腸がんに罹った人がいる場合や、強い不安を感じている場合には便潜血検査の結果を問わず、大腸内視鏡検査の受診を検討しましょう。

1度行ったあとは毎年受ける必要はなく、便潜血検査を上手く組み合わせながら、2回目以降のタイミングについては医師と相談して決めるとよいでしょう。

監修:岡本良平医師(東京医科歯科大学名誉教授)

日本人の約半数が保菌!知っておきたい胃疾患の原因〝ピロリ菌〟対策

日本人の約半数の胃の中にいるといわれる、胃炎・胃潰瘍・胃がんなどの原因菌であるピロリ菌。今年2月に除菌治療の保険適用範囲が拡大され、ピロリ菌を取り巻く状況が大きく変化している。

◉ピロリ菌とは

学術名は「ヘリコバクター・ピロリ」。helicoはらせん形、bacterは菌、pyloriは胃の幽門部を意味する。胃粘液を栄養源として潜りこみ、胃酸の出る過酷な環境下でも棲息。ピロリ菌感染が胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの原因となることを証明した、バリー・マーシャル、ロビン・ウォレンの両氏は2005年にノーベル賞を受賞。

「ピロリ菌」はここ数年、よく見聞きする言葉だが、かわいらしい語感とは裏腹に、胃炎や胃潰瘍、胃がんなどの原因となる恐ろしい病原菌だ。

ピロリ菌は人の胃の中にすむ菌で、胃がん患者の98%はピロリ菌保菌者であり、日本では年間約5万人が胃がんで死亡している。ピロリ菌感染者は発展途上国に多くみられるが、日本は先進国の中ではピロリ菌感染者が著しく多い国で、中でも50代以上の世代では感染率が7割を超えている。

 これは上下水道が整備されていない時代に、飲み水や食べ物から感染したことが原因と考えられているが、若年層にも感染者がいるのは、両親や祖父母から感染しやすい幼児期に経口感染した可能性もある。

○ピロリ菌除菌治療は保険適用拡大の方向に

ピロリ菌感染には、除菌治療が有効だ。ピロリ菌除菌によって、胃がん、胃潰瘍、十二指腸潰瘍なども抑制できるようになる。日本では2000年にピロリ菌の除菌治療に健康保険が適用されたが、当時は適用範囲が、消化性潰瘍などと診断された患者に限定されていた。

その後、ピロリ菌の研究が進み、胃がんとの因果関係が解明され始めたことを契機に、徐々に保険適用範囲が広がり、2013年2月には、「ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎」が保険病名として認められ、内視鏡検査で慢性胃炎と診断されれば、健康保険で除菌治療ができるようになった。

これにより保険適用外では3万円前後かかっていた費用が、5000円程度で受けられると見込まれる。ピロリ菌をもっている人が除菌しやすい時代を迎えたわけだが、いくつかの問題点も残っている。

ピロリ菌の除菌治療では、7日間にわたり抗生剤などの3種類の薬剤を服用する「3剤除菌療法」が行なわれるが(左ページ表参照)、かつては除菌成功率が80~90%と言われてきたものが、現在では70%程度まで低下している。

除菌に失敗する約30%の理由として、抗生剤(特にクラリスロマイシン)への耐性を持つピロリ菌の増加(約20%)や、患者が正しく薬を摂取しない(約10%)などが挙げられる。

「3剤除菌療法」後に除菌判定試験を行ない除菌失敗と判断された場合は、抗生剤を変える「2次除菌」を実施。これでほぼ9割の除菌は成功するという。

一方でピロリ菌除菌失敗の大きな原因とされるのが、抗菌薬であるクラリスロマイシンの耐性菌の増加だが、1次除菌の「3剤除菌療法」の際、プロバイオティクスを併用することで除菌率がアップするという研究成果が、東海大学医学部の研究グループによって発表された。

○「LG21乳酸菌」との併用で除菌率がアップ

口から摂取して、体に好影響を与える微生物・プロバイオティクスの中でも東海大学医学部の古賀泰裕教授(感染症学)は、実験を繰り返し、特定の種類の乳酸菌がピロリ菌を抑えることを発見。

さらに企業の協力を仰ぎ、約2500種類の乳酸菌の中から、胃酸に強く、ピロリ菌抑制効果が高い「乳酸菌L.gasseri OLL2716」(通称・LG21乳酸菌)が選定された。

LG21乳酸菌を「3剤除菌療法」と併用すると除菌率がアップするという同医学部の髙木敦司教授(総合内科)らの臨床研究をまとめた論文もある。この報告では、臨床試験の結果、除菌の3週間前からLG21乳酸菌入りヨーグルトを1日2回、112gを4週間摂取すると、除菌成功率が約10%向上したという(データ(1))。

 LG21乳酸菌の特徴として、

●ピロリ菌の活性を抑える性質をもっている
●胃酸に弱い乳酸菌が多い中で、胃酸への抵抗性、胃内滞在性に優れており、活性を保ちやすい
●人体への安全性が確認されており、食品に向いている

 などが挙げられる。

 ピロリ菌保菌者が90gのLG21乳酸菌入りヨーグルトを1日2回、8週間摂取した試験では(データ(2)、(3))、ピロリ菌数に有意な低下がみられ、平均して約1/10に抑制していることが判明。さらに胃の炎症改善も確認された。これらのデータから、LG21乳酸菌入りヨーグルトを併用すると、除菌治療の時に成功率が高まり、それ以外の時に摂ってもピロリ菌の菌数が減るということが確認された。

 除菌で完全に胃がんを予防できるわけではないが、発症を減らしたり、遅くすることはできるし、30歳未満の若年層なら除菌によって胃がん予防も可能ともみられている。保険適用拡大を背景に、今後、胃がん予防の戦略も変わっていくと予想され、日本人の胃がん死亡率の大幅減も期待できるかもしれない。

髙木教授らのグループが行なった臨床試験。ピロリ菌保菌者229名を対象に3剤療法のみと3剤療法+LG21乳酸菌入りヨーグルトの2群で比較。除菌時にLG21乳酸菌を併用している人は除菌成功率が約10%向上した。

ピロリ菌保菌者31名が1日2回(1回90g)、LG21乳酸菌入りのヨーグルトを摂取して、その前後のピロリ菌数の変化を「尿素呼気試験」という検査法で確認。ほかのヨーグルトではピロリ菌数に変化が確認されなかったが、LG21乳酸菌のほうでは減少していた。

この試験で被験者から無作為に選んだ6名で、LG21乳酸菌入りヨーグルト摂取前と、摂取後のピロリ菌数の変化を示したもの。全員にピロリ菌数の減少が確認された。

「ピロリ菌抑制のヒントはマウス」

マウスはヒトと違いもともと胃に乳酸菌がすみついていて、それがピロリ菌に感染しても定着させないのだと突き止めました。胃酸耐性が高い、低ph条件下での増殖能が高い、胃由来培養細胞に対する付着能が高い、ピロリ菌に対する増殖抑制能が高い、これらの特性からLG21乳酸菌が選ばれました。

腸の役割 主な栄養を吸収するのが小腸、大腸は水分の吸収係

消化機能から排泄までを担うのが、腸だ。「腸」とひとまとまりにされることが多いが、形状と働きの違いで腸は小腸と大腸に分かれている。

 小腸は大腸の影に隠れがちだが、細く長い管をしていて、腹部の中央で不規則に折りたたまれており、直径は約3cm。長さは約3m、広さは約200平方メートル。テニスコート約2面分にもなる。

 小腸の粘膜は2000億もの細胞からできているが、寿命はわずか1日。毎日死んで、すべて新しいものに張り替えられる。

常に新鮮な細胞から栄養素を吸収し続けているのだ。ちなみに、死んだ粘膜細胞は、大腸へと送られ、大便の一部として排泄される。

 小腸は、栄養を吸収するという大きな役割を持っている。膵臓からアルカリ性の膵液を受け取って、胃酸を中和。さらに細かく消化し、胆汁によって脂質を吸収、栄養素を回収する。

門脈を通じて血液に栄養を渡して肝臓に届ける役割もある。

 栄養分を吸収する一方、細菌やウイルスなどを排除する役目を持つ免疫器官。ヒトのカラダの免疫システムの約7割が腸、とくに小腸に集まっているという説もある。

 主な栄養を吸収するのが小腸なら、大腸は水分の吸収係。小腸から左下に盲腸(虫垂)、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸、

そして、肛門へとつながっている。直径は約7cmで、長さは約1.5m、1日500ccほどの水分を吸収する役割を担っている。

 大腸には大腸菌の他、細菌が存在している。これらの細菌が小腸で消化しきれなかった食物の残りかすに働きかけて発酵。できた物質をエネルギーに転化し、自身の活動をサポートしている。

 小腸と大腸には100兆匹以上の細菌からなる腸内フローラ(細菌叢)がある。

腸内フローラは第2の臓器ともいわれ、糖尿病、がん、アレルギー、肥満などさまざまな病気と関連することがわかってきている。

 腸内細菌のすべてが健康に役に立つわけではなく、善玉菌、悪玉菌、日和見菌に分かれており、これらのバランスが崩れると下痢や便秘になる。

食物繊維や乳製品は善玉菌を増やすことにつながる食品だ。

食後の【胃もたれ】の原因は生活習慣にあった!

●食後の胃もたれを引き起こす習慣とは?

食事をしたあとに胃もたれを起こしやすいという人は、食生活や生活習慣に原因があるかもしれません。胃もたれを引き起こす習慣にはどんなものがあるのかを見ていきましょう。

●食後の胃もたれを引き起こす食生活

●ドカ食い:
食べ過ぎると胃に大きな負担がかかって消化不良になってしまいます。その結果、食べ物が胃の中に停滞し、胃もたれを起こしやすくなります。

●早食い:
しっかりと噛んで咀嚼され、唾液で柔らかくなった食べ物は、消化しやすい形になって胃に到着します。

しかし、ろくに噛まずに飲み込むように食べる「早食い」をすると、胃に大きな負担がかかります。また、早食いをすると、食べ物と一緒に空気を飲み込みやすくなるので、胃が膨らんで、お腹が苦しくなりがちです。

●すすって食べる:
噛まずにすすって食べると、食べ物と一緒に空気を飲み込んだりしやすくなり、胃もたれにつながります。

●食事時間の間隔が短い:
食事時間が不規則で、食事と食事の間隔が短かったり、間食をダラダラ続けていたりすると、前に食べたものが完全に消化されていないうちに、次の食べ物が胃に入ってきてしまいます。

そうすると胃が休息する時間がないので、胃に負担がかかります。

●自律神経の乱れも食後の胃もたれの原因に

胃の働きをコントロールしているのは「自律神経」です。自律神経とは、意志とは関係なく働く神経で、内臓の働きや血液の循環、体温調節など私たちが生命を維持していくために重要な体の機能を司っています。

自律神経には、活動的なときに優位に働く「交感神経」と、リラックスしているときに優位に働く「副交感神経」があり、それぞれがバランスを取りながら働いています。とくに胃の働きを調整しているのは副交感神経です。

しかし何らかの理由で交感神経だけが優位に働くなど、自律神経のバランスが崩れると、胃の運動機能も低下してしまいます。

●ストレス:
ストレスを感じているときは交感神経が優位に働くので、自律神経が乱れます。

ストレスというと不安や悩み、怒りなどの心理的なものだけをイメージしがちですが、疲れや寒暖の変化、環境の変化、騒音、まぶしすぎる光などもストレスになります。

●タバコ:
タバコを吸うと、交感神経を興奮させてしまい、自律神経のバランスを乱します。また、タバコを吸うと胃の血流が悪くなるので、胃の運動機能も低下します。

●不規則な生活:
睡眠不足や昼夜が逆転している生活も、自律神経の乱れを招きます。

(この記事の監修: マオクリニック 院長 / 岡田昌子 先生)

脳梗塞、糖尿、肥満、うつ…万病治療「腸内フローラ」の威力

腸内の細菌を整えることで万病を治療――。こんな最新医療が注目を集めている。「腸内フローラ」という医療法で、先月、NHKスペシャルが「腸内フローラ~解明!

驚異の細菌パワー」と題してリポートして以来、あちこちで話題になっている。

 人の腸内には約1000種類、合計で100兆匹以上の細菌が生息している。その中には人体に有害な悪玉菌もいれば、良い働きをする善玉菌もいる。悪玉を減らし、善玉を増やすなどの治療で病気を予防・治療する。

これが腸内フローラのコンセプトだ。

 医学博士の米山公啓氏が言う。

「たとえばバクテロイデス菌。これは腸内で短鎖脂肪酸という物質を増やします。短鎖脂肪酸は脂肪の蓄積を防ぐ上に脂肪を燃焼させる重要な物質。これを増やせば肥満の解消につながるのです。

短鎖脂肪酸はインスリンの分泌も活発にするので糖尿病治療にも効果を発揮します。ある細菌は動脈硬化を誘発するTMAOという物質を抑制することが分かってきました。

親が脳梗塞などで倒れ自分も遺伝の恐れがある人は、この細菌を増やすことで発病を防ぐことができることになります」

 アレルギー性皮膚炎やスギ花粉症の患者はビフィズス菌や乳酸菌といった善玉菌によって症状を抑えることができる。うつ病は脳の活発化につながる細菌を増やすことで症状を改善できることがマウスの実験で明らかになっている。

 具体的にはどんな治療をするのか。

「健康な人の便を生成して患者さんの腸内に入れる『糞便移植法』です。米国ではすでに潰瘍性大腸炎の治療などで通常医療として実施されており、内視鏡を使って肛門から注入します。

現在の日本では口から悪玉菌を殺す抗生物質などを飲み、並行して糞便移植法を行う臨床研究を行っている段階です。

数多くの患者さんに試し、内視鏡で腸内の細菌の状態を調べなければならないので、本格的な実用化まで時間がかかるでしょうが、多くの病気を予防・治療できる画期的な方法として期待できます」(米山公啓氏)

 一日も早く実用化してもらいたい。

働き盛りの男性に多い尿路結石!症状は?予防はできるの?手術費用はどれくらい!?

タレント関根勤さんが、腹痛を訴え病院を受診し、尿路結石と診断されたそうです。その後、痛みは治まり、予定されているテレビ番組の収録には参加されるとのこと。

尿路結石は、腎臓でできた結石が尿管に下がり、尿の通過障害を起こし、大きいと激しい痛みを伴います。「対外衝撃波結石破砕術」などによる治療法があります。

食事や水分の摂り方が大きく影響しますので、高脂肪食や過食などに気をつけることが必要です。男性に多い疾患です。

◆尿路結石の症状
腎臓は、主に血液をろ過して、老廃物や塩分を尿として体外へ排出する役割を担っています。尿が排泄されるまでには、腎臓、尿管、膀胱、尿道といった部位を通ります。これらの総称が「尿路」です。

腎臓でできた結石が尿管に下がり、尿の通過障害を起こすと、激しい痛みが起こります。人間の痛みベスト3に入る激痛と言われています。血尿が出ることもあります。

結石が大きいと尿管を塞いでしまい、尿が出ず、腎臓内の圧が高まって、激しい痛みが起きます。

◆結石の成分
尿中のカルシウム、シュウ酸、リン酸など、尿に溶けにくい成分が結晶となって、大きくなったのが結石です。尿路結石の8割は、シュウ酸カルシウム結石ですが、どのようにして結石ができるかは諸説あります。

シュウ酸とカルシウムは便となって排出されますが、肉類を多く取ることでカルシウムが脂肪と結合し、腸で余ったシュウ酸が尿中に移動し、カルシウムと結合し、シュウ酸カルシウムとなり、結石ができるという説もあります。

◆尿路結石の治療と費用
一般に1cm未満の結石は、自然排出が期待できると言われています。直径1cm以上の尿路結石の治療法には、体外から結石に音波を当て、結石を砕き、尿とともに排出させる「体外衝撃波結石破砕術」があります。

治療費は、健康保険3割負担で7万円~9万円ほどです。
また、内視鏡により石を取り除く方法もあります。費用も、病院によって、また術式によって違ってきます。

◆尿路結石の予防
尿路結石の予防には、食事や水分摂取が大切です。
●1.1日の尿量が2L程度になるように水分をとる

●2.バランスのとれた食生活をすること
多く摂ったほうがよい栄養素は、クエン酸(果物や野菜)、マグネシウムや食物繊維(穀物、野菜、海藻)、カルシウム(乳製品・大豆製品)です。

摂りすぎに気をつけるものは、動物性たんぱく質、砂糖、塩分、脂肪の多いもの、シュウ酸(ほうれん草、紅茶など)、尿酸(干しシイタケ・鳥レバー・カツオ)です。

●3.夕食後は、何も摂取せず就寝までは4時間くらいは空ける
以前は、カルシウムを摂ると結石になると考えられていました。けれども最近は、シュウ酸が尿路結石に果たす役割が注目されています。シュウ酸カルシウム結石では、カルシウムを積極的に摂るほうが予防になります。

シュウ酸が尿中に出る前に、腸内でカルシウムと結合し、便とともに排泄されるからです。けれども大切なのは、その人の腎臓機能です。腎臓が悪いことを自覚していない人も多いので、治療のさい診てもらった医師に、腎機能についてもよく相談してください。

◆男性に多い尿路結石
尿路結石の男女比は、2.4:1で、男性に多い病気です。男性は30~50歳代に、女性は閉経後の50歳代に発症のピークがあります。最近は男女ともに患者数は増えていますが、男性に多いのは、メタボリック症候群の増加にともなう、高脂肪食や過食など、食習慣の変化によるとのこと。

関根さんも、タレントとして不規則な生活や食習慣から、尿路結石になられたのではないでしょうか。

●執筆者プロフィール:南部洋子(なんぶようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師株式会社とらうべ社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー

●監修医:田中 一誠医師(泌尿器科)、大田川病院腎センター長

胃腸が弱い人必見!胃薬にも配合される成分を豊富に含む野菜とは

寒い時期でも、仕事にダイエットに美容と忙しい女性。できることなら、安くて身体に優しくて、美肌もダイエット効果も一気に期待できる食べ物でもあったらいいなと思いませんか?

実は、辛い寒さを快適に乗り越えるために昔から親しまれている“あの野菜”を食べるだけで、女性はとくに嬉しい様々な効果が期待できると言うのですが……。

今回はそんな野菜の効果を改めてご紹介します。今まさに旬なので、どのスーパーでも手に入るあの食材ですよ。

■胃腸の弱い女性はとくにおすすめ

その野菜に多く含まれる消化酵素からご紹介します。その酵素の名前は「ジアスターゼ」。消化促進や胃酸の中和、胃もたれや胸焼けの解消など胃に嬉しい効果がたくさんの酵素です。

じつはジアスターゼとは胃腸薬にも配合されている成分になります。血行の悪くなる冬は胃腸に負担がかかりやすい時期。そんな時こそ「ジアスターゼ」を多く含む大根をおススメします!

■冬のダイエットをお手伝い

「ジアスターゼ」はとくに炭水化物の消化が得意! もちと大根おろしの組み合わせが有名ですよね。

まずきちんと消化されることによって便秘になりにくくなり、きちんとエネルギーとして消化されやすくなるので、ダイエットにも効果的ということがわかります。

■トマトより水分量の多い大根で潤いアップ&冷え性改善!

のどを潤すと言われている大根あめ。その理由の1つに大根の水分量が関わっています。大根は固いイメージがありますが、すりおろすと水分がたっぷりですよね?

じつは大根は約95%も水分なのです! 体内外ともに乾燥しがちな冬に温かい大根を食べれば、中から潤いながら、しっかり温まることもできます。

私はつわりなどで辛いとき、大根は自然と食べても大丈夫でした。

妊娠中は赤ちゃんの成長とともに、胃が圧迫され、胃もたれにもなりやすいのに、薬はあまり飲んではいけない辛い時期。そんな時こそ、天然の胃薬大根パワーで乗り切ることもできます。

もちろん妊娠中でなくても、大根の様々なパワーは女性の味方になってくれます。

また、皮の近くに栄養がたくさんつまっていますので、皮ごと使うレシピなどもおススメです。まずは1本買って、自分の目的に合わせたレシピを考えてみては如何でしょうか?

大腸ガンが急増している理由とは?

仕事もプライベートも何かと忙しい30代。しかし、「忙いから」と健康を疎かにしていると、気がついたときには「すでに時遅し」となりかねない病気にかかってしまうことも。

日常生活で見過ごしがちな“体の異変”を察知できるかが大事になるのだ。各分野の専門医の警告と、体が発する“サイン”に耳を傾けるべし!

◆便が細くなった、下痢が多い、血便が混じっている ⇒ 大腸ガンの可能性

 近年、ガンの中でも急増しているのが大腸ガン。その理由について、消化器病を専門とする麻布医院の院長・高橋弘医師はこう語る。

「昔、大腸ガンは外国人に多い病気で、日本人には少なかったのです。ところが、欧米型の肉中心の食事やジャンクフードが一般化し、野菜で繊維質を摂取しなくなったことが増加の大きな一因です」

 大腸ガンは部位によって、結腸ガンと直腸ガンに分けられる。

「大腸に異常があると、便が細くなる、下痢気味になる、血便が出るなどの症状が出ることがあります。

ただし血便に関しては、初期段階では目に見える血便ではなく、潜血といって目には見えない血便のケースがほとんど。そのため、基本的には検便をしないと見つけることは難しいのです」

 こういった体の異常を察知しながら放っておくと、将来は大腸ガンになってしまった、なんてことになりかねないから注意が必要だ。 

しかし、大腸ガンは初期段階で気づけばほぼ100%完治する病気なので、早期発見が大事だという。トイレでティッシュに血がついていたら「単なる痔かな」などと軽視して放置せず、きちんと検査を受けてみよう。

【高橋弘医師】
麻布医院院長。東京都肝臓専門医療機関である麻布医院の院長。消化器病、肝臓病、免疫治療、ガンの診療を専門とする。『ガンにならない3つの食習慣』(ソフトバンク新書)が発売中

知っておきたいピロリ菌 胃がんの原因になる!?治療法は?

ピロリ菌、という名前を聞いたことはありますか?何となく可愛らしいイメージのある名称とは裏腹に、胃の粘膜に住みついて悪影響を与えることで有名な細菌・ピロリ菌。胃や腸に関係した疾患の原因になるとして、良く知られるようになりました。

ここでは、胃がんの原因となるピロリ菌について、簡単に解説してみます。

◆ピロリ菌はどこで感染するの?

ピロリ菌は食べ物や水からの経口感染によるものとされていますが、未だ感染ルートがハッキリしておらず、感染予防に関してもまだ未確立のままですが、唯一ゴキブリがピロリ菌を運んできている可能性が高いとされているため、ゴキブリ駆除が予防法に挙げられています。

また、ピロリ菌が入り込んで感染するのは幼児期だけであるため、割合としては、上下水道などの衛生環境が十分に整っていなかった時代に生まれた50才以上の世代に感染者が多く、50才以上の約80%の人がピロリ菌に感染しているものと思われます。

逆に衛生環境の整った10~20代の若者たちに関しては、感染者は20%程度とされており、今後は更に感染率は下がっていくと考えられます。

◆ピロリ菌に感染するとどうなる?

しかしピロリ菌は、ただ胃に住み着いているだけであれば何の症状もありません。実際保有者の7割程度は無症状のまま何ら問題なく日常生活を送っています。

問題は、ピロリ菌によって何らかの疾患が発病した場合です。胃が炎症を起こすと激しい痛みを引き起こしますし、更に感染が進むと範囲が広がって慢性胃炎になることもあります。

慢性胃炎が進むと胃潰瘍や萎縮性胃炎、十二指腸潰瘍、更には胃がんまで引き起こす可能性があるのです。実際、胃がシクシクと痛む、あるいは慢性的に胃もたれを感じる、などの理由で検査を受けてはじめてピロリ菌に感染していることが発覚したというパターンは少なくありません。

◆ピロリ菌検査の費用はどれくらい?

このように他の疾患の併発によってピロリ菌検査や治療を行う場合には保険が適用されますが、無症状の場合では自己負担となります。検査方法には内視鏡を使って胃粘膜の一部を採取し、ピロリ菌の有無を調べる方法と、血液や尿、便、呼気などを採取して調べる方法とがあります。

検査だけなら全額自費でも3千円~5千円程度ですが、これに胃カメラなど他の検査が加われば高額になることもあります。治療法も同様に、3種類の薬を一週間飲み続けるだけと簡単で、保険が利かなくても1万円~1万5千円程度で済みます。

◆ピロリの除菌に効果的な食べ物って?

またピロリ菌の除菌にヨーグルトが効くと噂されていますが、全てのヨーグルトに除菌作用のある乳酸菌が含まれているわけではありません。効果が確かめられているのはLG21乳酸菌で、同名称のヨーグルトなら除菌効果が期待できるとされています。

LG21以外では、梅肉エキスやスプラウト、わさびの葉、海藻類などに含まれる成分にピロリ菌の抑制作用があるとされており、あるものはすでに健康食品として販売されているようです。

気分や自閉症における脳への働きの影響も話題! 「腸内環境」と心の関係

先ごろ、ナショナル・ジオグラフィック誌に、自閉症における腸の脳への働きの影響を研究した米国・アリゾナ州立大学の研究レポートが掲載され、日本でも新聞やニュースで話題となりました。

これまでの研究でも、自閉症児の腸内環境は、健常児と比べて腸内細菌の種類や数が乏しいことがわかっています。
自閉症からガンまで、心身の状態に深く影響するといわれる腸内環境。

その役割の重要性と、腸内環境を健やかに保つ方法について考えてみましょう。

◆腸が気分をコントロールする
腸には実に人体の70%の免疫システムが集中していると言われ、まさにヒトの健康をつかさどっている器官といっても過言ではありません。

免疫システムの働きがカラダの健康にとって大切なことは知られていますが、腸と心の健康にもとても深い関係があります。これには、「幸せホルモン」の別名を持つ神経伝達物質「セロトニン」の働きが大きく影響しています。

セロトニンは、心地よさや幸せな気分を感じさせて精神を安定させる作用で知られる物質ですが、セロトニンの95%はなんと腸で作られているとのこと。

そのため、腸の状態が悪くセロトニンがうまく分泌されないと、うつ状態やキレやすくなるなどの症状を起こすこともあるそうです。便秘がちのときにイライラするのは、お腹が苦しいせいばかりではないのかもしれませんね。

また、逆に腸の働きをコントロールしているといわれる自律神経の働きも見逃せません。
ストレスや緊張で自律神経が乱れると、腸は下痢や便秘といった症状を引き起こします。

このように、腸と心の健康はお互いに深く関わりあっているのです。

◆腸内環境を整えて、心も健やかに
腸と心の状態が深く関わりあっているのなら、腸内環境から心の健康にもアプローチすることもできるはずです。

腸内環境を整えるには食事・運動・睡眠の3つが特に大切といわれていますが、食事では消化しにくい肉食に偏った食事を避け、食物繊維が豊富な野菜(特に腸を温める根菜など)を摂るようにしましょう。

腸を整えることで知られるヨーグルトや納豆には、セロトニンの原料といわれるトリプトファンも多く含まれているのでオススメです。

また、食事が不規則になりがちな人は、乳酸菌やウコンなど、腸に良い働きをするサプリメントで食事の偏りを補う方法もあります。

運動では、腹式呼吸を伴うヨガや自律神経の調子を整えるといわれるウオーキングなどがよいでしょう。

また、全身をのばすストレッチも有効です。このストレッチをする際は、縮こまりがちな肋骨の一番下と腰骨のあいだをのばすように意識すると、腸の活性化にもよいでしょう。

女性に一番多い大腸がん!検査方法と治療方法を知っておこう!

現在の日本の死因の第1位は“がん”ですが、中でも大腸がんの死亡者数は、ここ数年とても増えてきています。タレントの向井亜紀さんが2013年8月に大腸がんの手術を受けていたという発表がありました。

向井さんは2000年に子宮頸がんを患っており、その後の定期的な検診で大腸がんを発見されたそうです。大腸がんは早期発見、早期治療が大変有効ながんです。ここでは、大腸がんとはどのような病気なのかについて、簡単に解説してみます。

◆大腸がんはどんな病気?
大腸とは、盲腸から肛門までのおよそ1.5~2mの管状の臓器で、小腸までの間で吸収されなかった水分を吸収し、便を作って体の外へ出す、という働きがあります。ここに“がん”が出来た状態を大腸がんといい、日本では肺がんとともに患者数が急増しています。

特に女性に限っては死因の第1位になっています。毎年、およそ10万人が発症しているといわれています。大腸がんには“結腸がん”と“直腸がん”がありますが、近年女性の中で急増しているのが“結腸がん”です。この理由はまだ分かっていません。

大腸がんになっても早期に発見されれば、ほぼ100%治るといわれています。しかし発見が遅れるほど5年生存率(何らかの治療をしてから5年間の間にどれだけ生存しているか)は急激に下がります。

◆大腸がんになりやすい人は?
大腸がんの発生要因としてまず挙げられるのは、食生活の欧米化です。日本人は元々、米と野菜や魚を中心とした食生活でした。ところが近代化が進むにつれて、欧米の食生活、例えば肉類や脂肪分の高い食事が増え、逆に食物繊維などが豊富な野菜の食事量が減る、という食文化に傾いてきました。

これは大腸がんだけではなく、生活習慣病の要因そのものですよね。また大腸がんに関わらず、“がん”は加齢とともにそのリスクが高くなる傾向がありますが、日本における大腸がんの患者さんは、60歳代から急増します。

この他の発生要因には、喫煙、遺伝的要因、運動不足などいくつかの説があり、現在はまだ研究段階のようです。

◆大腸がんの症状
代表的な症状として、血便(下血)、腹痛、便が細くなる、便通障害(便秘や下痢など)などが見られます。しかし大腸がんは出来ている部位によっては、この自覚症状がなかなか現れず、気付いた時にはかなり進行していることも多いのです。


これは大腸の形状と機能によります。例えば肛門に近いところに“がん”が出来た場合、血便や便が細くなる感じにも気付きやすいでしょう。

ところが小腸との境目に近い部分では、便自体がまだ液体状であるため、例えば血便が出てても便の中に紛れてしまって気づかなかったり、便として身体の外へ出るまでにはまだ距離がありますから、普通の便の太さになってしまい、自覚症状としては確認できません。

しかも近年では、この小腸との境目に近い“上行結腸”と呼ばれる部分にできるがんが急増しているといわれています。

◆大腸がんの調べ方
大腸がんの検査には色々ありますが、まずは問診・触診・便潜血検査(便の中に血液が混じっているかを調べる検査)が行われます。これはまだ何も自覚症状が無い状態でも行うことが可能で、特に便潜血検査はいわゆる健診の検査項目の1つでもあります。

ここで便の中に出血がある場合、より詳しく調べるために行われるのが、大腸内視鏡検査と、注腸造影検査です。大腸内視鏡検査とは、肛門から専用の細長いカメラを挿入し、大腸の中を直接確認し、肉眼で分かる変化(異常)があるかを検査します。胃カメラが大腸カメラになったと考えれば良いでしょう。

注腸造影検査では、肛門からバリウムと空気を注入してX線撮影を行い、直腸から盲腸(小腸との境目)までくまなく調べることが出来ます。このほかにも、血液検査・CTやMRIによる検査・エコー検査・PET検査なども必要に応じて行われます。

◆大腸がんの治療方法
大腸がんの治療には、手術療法、薬物療法(抗がん剤治療)、放射線治療などがあります。ごく早期で小さなものであれば、内視鏡検査の中で切除することもあります。ある程度大きくてもまだあまり進行していない場合は、手術療法が行われることもあります。

大腸がんが肛門近くに出来ている場合は、手術をすると肛門が機能しなくなるため、人工肛門(お腹の表面に腸管の出口が出来ている状態)になることもあります。また手術の補助療法として、放射線治療が行われることがあります。

最近ではさらに抗がん剤治療も併せて行い、手術前に“がん”を小さくして身体への負担を減らしたり、他の臓器への転移による痛みの軽減などを図ることもあります。

大腸がん悪化の「目印」特定 転移予測の実用化目指す

大腸がん悪化の目印となる分子を京都大などのグループが見つけ、3日発表した。

この分子に特定の化学変化が起きていると、がん細胞が別の場所に移って転移しやすくなり生存率が低かった。大腸がんの転移を予測する診断法はまだ確立されておらず、数年後の実用化を目指している。

 大腸がんの死亡率は男性では肺、胃に次ぎ3番目、女性では最も高い。死亡するケースの大半は転移が原因だ。

 グループはマウスを使って転移を起こす大腸がんの細胞を研究。「Trio(トリオ)」というたんぱく質の特定の部位に化学変化が起きていると、がん細胞の運動を促す分子を活性化させることがわかった。

 京大病院が保存する中程度の大腸がん患者115人のがん細胞を調べると、70人でこの化学変化が見られ、2割が診断から5年以内に転移で亡くなっていた。一方、化学変化が見られなかった45人はこの間、全員が生存していた。

 グループの武藤(たけとう)誠名誉教授(実験腫瘍(しゅよう)学)は「患者の転移の起きやすさがわかれば、効果的に治療できる可能性がある」と話す。成果は米がん学会の学術誌電子版に掲載された。


40代以上で近年増加傾向にある大腸がん 気になるその兆候とは?

11月6日(木)放送の『とくダネ』内で、レポーターとして活躍していた柏木厚志さんの訃報が伝えられました。つい最近まで、あんなに元気な姿で出演していたのに。そう感じられた方も多いのではないでしょうか? 

日本人のがん死亡率で、男性では4位、女性では乳がんの次に多く2位となるほど、近年右肩上がりに急増しているのが「大腸がん」です。

◆闘病中の有名人も多い大腸がん 40代以上では近年、急増傾向に
柏木厚志さんは、2013年に大腸がんであることがわかり、暮れから今年にかけて一度、手術を行ったそうです。「仕事に復帰し、ようやく日常を取り戻している矢先の10月21日、突然、腹痛を訴え再入院。

そこから約2週間という短期間に、あっけなく逝ってしまったんですね」と『とくダネ』MCの小倉智昭キャスターは故人を偲びました。

過去には、女優の深浦加奈子さん(48歳)、坂口良子さん(57歳)や漫画家の中尊寺ゆつこさん(42歳)がこの大腸がんで亡くなっています。逆に、渡哲也さんや賠償三津子さんなどは、大腸がんを克服し今も活躍されています。

◆「大腸がん」はどんな病気?
大腸は、消化吸収が行われた食べ物を最終処理する消化器官で、その長さはおおよそ1.8mもあります。肛門側から、盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸に分けられ、これらの部位に悪性腫瘍が発見された場合に「大腸がん」と呼びます。

大腸がんになる要因としては、食物繊維などの不足や動物性脂肪、タンパク質の過剰摂取など、食の欧米化があげられ、日本でも近年急増している病で、胃がんを追い抜く勢いです。

とくに、日本人の発症傾向としては、直腸とS状結腸に悪性腫瘍ができることが多いのだとか。男性、女性ともに60代が最も多く、70代、50代と続きますが、近年では30代や40代の発症も増加しつつある病気です。

◆便秘と下痢の繰り返し、血便は「大腸がん」のサイン?
がんを生活習慣病のひとつと考えれば、食習慣を見直し健康的なライフスタイルを確立することで、ある程度予防することも可能なわけですが、もし、以下のようなサインがあれば、すぐ医療機関を受診し、早期発見、早期治療をして根治することもできます。

毎日の便通があるかどうか、便に血が混ざっていないかどうか、便秘と下痢を繰り返していないか、最近、便が細いと感じるか、このような変化があるのなら、それは「大腸がん」のサインかもしれません。一度医療機関を受診し、検査をしてもらいましょう。


◆「健康の源は腸にあり!」検査で腸内状況を知りましょう!?
大腸がんの検査は、「検診法」が一般的です。この検査は、各自治体で、国が定めた対象年齢者に検診無料クーポン券を配布する取り組みも行っています。検査条件としては、日常生活に支障をきたすような症状のない人が対象で、まず検便をして「便潜血検査」を行ないます。

「検診法」で何らかの症状が認められた人や、日常生活に支障を来すような症状のある人には「診断法」が適用されます。「診断法」は、肛門から造影剤と空気を注入し、X線写真を撮影する方法です。さらに詳しい検査を受けるなら、肛門からやわらかい管の小型カメラを挿入し、細かくチェックしていく方法もあります。

「健康の源は腸にあり」

いずれかの方法で、自分の今の腸内状況を一度知っておくといいかもしれません。

脱ピロリ菌! 自分でできる胃がん対策とは?

最近、生命保険の見直しを考えている、もうすぐ28歳の記者。祖父を胃がんで亡くしたこともあり、がん、脳卒中、心筋梗塞といった三大疾病を中心に保険を見直しつつ、普段から自分でできる健康対策も実践しようと思っている。

 そんななかで見つけたのが、胃がんの主因といわれてきたピロリ菌治療で、新たな動きがあったというもの。「ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎」が新しく保険適用となり、内視鏡検査でピロリ菌の保菌者と認められれば除菌治療が受けられるようになったということだ。

これまでピロリ菌の除菌治療は、胃潰瘍などの特定疾患を患っていないかぎり、保険適用外となっていた。要するに治療費はすべて自腹。胃がんを引き起こす菌なのに、これまでは特定の病名がつかないと保険で治療することができなかったのだ。

 そもそもピロリ菌とは何なのか? ピロリ菌とは、胃炎、胃潰瘍、胃ガンの主因であるといわれている胃の中にすむ細菌のこと。日本では年間約5万人が胃がんで死亡しており、胃がん患者の98%は、このピロリ菌保菌者だという。

しかも日本人の約半数、50代以上の約7割が感染していると言われている。胃がんなどとの関連性から研究が進められ、2005年には、ピロリ菌発見者がその功績を評価され、ノーベル生理学・医学賞を受賞している。

 こうしたピロリ菌の除菌治療が、特定の疾患を患わなくても保険でできるようになったのはうれしいが、そもそも除菌治療とあわせて、何か健康対策としてできることはないのか?

 実は、ピロリ菌対策で注目を集めているのが「LG21乳酸菌」。このLG21乳酸菌はピロリ菌を抑える乳酸菌で、1999年にはじめて抗ピロリ菌作用があることが確認された。その後、さまざまな研究を経て、現在ではLG21乳酸菌入りヨーグルトなどが商品として販売されている。

 このLG21乳酸菌入りヨーグルトを使用した試験によると、ピロリ菌保菌者が8週間、LG21乳酸菌入りヨーグルトを食べ続けたところ、胃の中のピロリ菌数は約10分の1にまで低下したという。ちなみに、ほかの乳酸菌を使用したヨーグルトでは、同様の結果は得られなかった。

 さらに、除菌治療を行う際に乳酸菌入りヨーグルトを併用することで、10%程度の除菌の上乗せ効果が期待されることも確認されている。除菌治療の際には抗生物質を用いるが、この抗生物質に耐性を持つピロリ菌により、全体の30%ほどは除菌に失敗してしまう。

ところが、LG21乳酸菌入りヨーグルトを、除菌治療の3週間前から治療中の1週間の計4週間食べることで、治療前にピロリ菌が減少し、除菌治療が成功しやすくなると考えられている。

 がんは自分には関係ない、と思いたいところだが、なってしまってから後悔するよりも、日頃から自分でできる対策を講じるべきだろう。

「肉食」シーズン到来で不安な腸内環境 ビフィズス菌摂取で悪玉菌を抑える

急に気温が下がって秋めいた季節になってきた。これから年末年始にかけて、グループ旅行や歓送迎会、クリスマスパーティーのほか忘新年会など人と会って食事する機会が増えるが、注意したいのは暴飲暴食だ。食生活の乱れが続くと、体への影響も気になる。

特に鍋シーズンということもあって肉の摂取量も増える。ニフティが公開した「冬の美味についての本音・実態調査」によると、鍋料理のうち人気がもっともあったのは、「すき焼き」だった(有効回答数3891)。

腸内環境悪化に対する抑制作用

肉食生活が続くと体にどのような影響があるのか。腸内の細菌バランスが崩れて悪玉菌が発生させる有害物質が増え、免疫力低下や慢性炎症の原因になると言われる。便秘がひどくなり腸内環境が悪化すると最悪の場合、重篤な病気に発展する可能性も。

厚生労働省のウェブサイト「e--ヘルスネット」でも、「たんぱく質や脂質が中心の食事」が悪玉菌の増える原因としていて、善玉菌の割合を増やすためにビフィズス菌や乳酸菌を含む食品を直接摂取する方法が推奨されている。

森永乳業が食事を肉と卵に限定した「肉食期間」を設け、ヨーグルト摂取によって腸内環境がどう変化するか調査する実験を行い、その結果を2014年10月1日に発表した。

「肉食期間」5日間に続けて、バランスのとれた食事の「回復期間」14日間を設定。22~50歳の健常成人31人を「ヨーグルト摂取なし」「回復期間のみヨーグルト摂取」「肉食期間と回復期間にヨーグルト摂取」の3つのグループに分けて調査した。使用したのはビフィズス菌BB536を配合した「ビビダスBB536プレーンヨーグルト」だ。

その結果、「ビビダスBB536プレーンヨーグルト」が、肉食によって減少してしまうビフィズス菌の菌数を維持し、悪玉菌であるビロフィラ菌の増加を抑制することが明らかになった。

また、肉食で腸内環境バランスが崩れた後に同ヨーグルトを摂取することで、減少したビフィズス菌の回復に対する促進作用が期待できることが示唆されたという。ビフィズス菌BB536はヒト由来で、酸や酵素に強く、生きたまま腸まで届くなどの特徴で知られる。

これからの季節、体調管理のためにもバランスの良い食事を取る心がけをしたいものだ。

腸が汚いと美人も台無し!汚腸になってしまうNG習慣3つ

美しい人は隅から隅まで美しい、なんてイメージがありますが、どうやらそれは幻想なのかもしれません。外見にこだわってる人でも、実は意識が届いていない腸事情と汚腸を招くNG習慣をご紹介します。

■身だしなみに気を使っていても腸にまで行き届いていない人が多い

小学館女性インサイト研究所の調査によると、「美的」「AneCan」「Oggi」の美容雑誌やファッション誌を愛読している20~30代の女性のうち、93%以上が「身だしなみに気を使っているほうだと思う」と回答。

その 一方で、普段の腸の状態を聞いてみると、「ときどき便秘」「主に便秘がち」「ひどく便秘」という回答が73.4%にものぼることが明らかになりました。

さらに便秘に悩む人を対象にした「便秘を解消し、腸をキレイに保つための対策をしていますか?」という質問に「常にしている」と答えた人は、わずか38%。62%の人が便通があったら満足してやめてしまったり、必要を感じていても対策ができていないという傾向に。

いくら身だしなみに気を使っていても、汚腸では、肌荒れを招き、スキンケアも台無しになってしまうからこそ、外見のみならず美腸も目指したいところ。

■汚腸を招くNG習慣3つ

(1)便意を感じてもすぐにトイレに行かない

オフィスや学校などで便意を催した時にトイレに行くのが恥ずかしいと感じて、ついつい我慢をしてしまっていませんか?

我慢を繰り返していると、腸の蠕動運動が鈍ったり、便意を感じる機能が衰えて、便意を感じなくなってしまいます。便意を我慢せず、むしろ便意を感じなくてもマメにトイレに行くことこそが美腸への第一歩です。

(2)冬場は水を飲む量が減る

冬場は暑さを感じたり汗をかくことが減り、水を飲まなくても平気な気がしてしまいがち。しかしながら、水分が不足すると、食物の水分を腸が吸収してしまい、便が固くなり、排便しにくくなってしまいます。

水分を十分に摂ることで、大腸に詰まった便が水分を含んで、移動しやすくなるので、冬場でも1日に2リットルを目安にした水分を摂るようにしましょう。

(3)便秘予防のために心がける食事はビフィズス菌や乳酸菌一辺倒

便秘予防といえば、ビフィズス菌や乳酸菌がとっても重要な気がして、もっぱらヨーグルトに頼るという声をよく聞きます。しかしながら、それらと同じくらいに大事でありながら、日本人のほとんどに不足しているのが食物繊維。

実は、特定保健用食品で「おなかの調子を整える食品」として認められている成分の多くも食物繊維なのです。

厚生労働省策定の食事摂取基準[2005年版]によれば、1日あたりの目安量は女性20gですが、平均摂取量は14g前後ですので、食事の際は、常に食物繊維が豊富な食材を意識するようにしましょう。

いくら見た目を綺麗にしていても、腸が汚れていては肌への悪影響にも発展しかねません。中身も外見もヘルシーでいたいものですね。

ガリ子と一緒に、秋の「汚腸」掃除大作戦!!

最近太りやすい・・・ダイエットをしてもなかなか痩せないと悩んでいませんか?その原因は、「腸」にあるのかもせしれません。普段から、極端な食べ過ぎや過度なアルコールを摂取している人は、腸が荒れている可能性大!

この秋は、汚腸掃除で、スッキリ美人を目指しましょう。

■これすべて『汚腸』が原因だった

まずは、下記の項目で、汚腸かどうかを診断してみましょう。

□体がむくみやすい
(腸がうまく機能していないと、水分がスムーズに排出されないため、むくみが起こりやすくなります)

□冷え性になりやすい
(腸というのは、体温よりもやや高めをキープしています。腸の機能が低下すると、温度の低い血液が体をめぐるために冷えの原因となります)

□便秘気味
(腸が乱れると、副交神経がうまく働かず腸内の血流が低下します。腸内の循環は悪くなる一方で、さらに便秘の原因となります)

□肌荒れがひどい
(便秘が慢性化すること、腸内に便が長くとどまることになります。腸内で発生した有毒物質が腸から流れて、汚い血液が体中をめぐるため、肌荒れの原因にもなります)

いかがでしょうか。2つ以上チェックがついた人は要注意!腸が「おつかれサイン」を出している証拠かもしれません。

■今から始めて欲しい食生活の基本

美容や健康には腸の掃除が必要不可欠!というわけで、ここでは食生活の基本をご紹介します。

□どんなに忙しくても朝ごはんを食べる
□鞄には常に水を入れておく
□腹八分目を目標に
□1日1回はヨーグルトを食べる
□積極的に和食を食べる(雑穀マイ・納豆・味噌汁など)
□寝る3時間前の食事はやめる
□感触はナッツ・ドライフルーツに

皆さんはいくつ当てはまりましたか?ガリ子が当てはまったのは、3つだけ・・・。気をつかってはいたものの『汚腸』の原因を作っていました。これからはすべてチェックが入る生活を心がけましょう。

自律神経を意識した美習慣

腸をきれいに保つためにもう1つ大切なのは、自律神経を整えること。次は、そのための生活習慣をご紹介します。

□毎朝同じ時間に起床をする
□時間に余裕を持った生活を送ること
□仕事の中のデスクで腸をもむ
□どんなに疲れていても湯船につかる
□寝る前は、スマホの電源OFF

これだけの習慣を気にするだけで、美しい腸が整います。「痩せなくちゃ」と考えることが、ストレスとなり自律神経を乱し悪循環になります。まずは、この習慣を意識してみてください。

胃石(いせき、gastrolith)にはコーラが有効? コーラ溶解療法とは

胃石といっても聞きなれない方も多いと思いますので、まず胃石について説明しましょう。

胃石とは胃内異物の一つで、部分的に消化された物質や消化されなかった物質が固まったものです。胃石は胃潰瘍や腸閉塞の原因となるため、何らかの方法で除去しなければなりません。

 この胃石治療に対して、アテネ大学の研究者たちが、植物性胃石の治療としてのコカ・コーラの有用性を調べるために10年間にわたって出版された論文を調査した結果、有用であったという研究レポートが「Alimentary Pharmacology & Therapeutics誌」に掲載されました。

 わが国でもコーラによる胃石溶解療法が数多く行われており、有用であったという論文が多数報告されています。では、コーラ溶解療法とはどのようなものでしょうか?

■コーラ溶解療法とは

 コーラ溶解療法は、市販のコーラを買ってきて胃の中にいれる。ただこれだけです。ただし、大量のコーラ(3リットルほど)でないと効果がありません。

コーラは炭酸がきつく大量に飲むのは大変なので、鼻から胃の中にチューブを入れてゆっくり流し込みます。大量に入れる方法のほかにも、毎日1リットルほど飲み続ける方法や内視鏡を用いて胃石に直接散布する方法などがあります。

 ただし、コーラ単独だけでは溶けきれないこともあるため、コーラで軟らかくなったところを内視鏡から出したスネアと呼ばれるワイヤーで破砕する方法を併用することもあります。

 ちなみに、治療に用いるコーラは「コカ・コーラ」を使用して発表している論文がほとんどです。流通量やブランド力によるものかもしれません。他のコーラでも有用のようですが、ただの炭酸水では効果がないようです。

■胃石がコーラによって溶ける理由

 胃石がコーラにより溶解される詳しい機序は明らかではありませんが、コーラの酸がpH2.6と正常分泌状態にある胃酸のpHと近いためという説や、二酸化炭素の細かい気泡自体が胃石表面の微細な凹凸に浸透し繊維質の結合を軟化させているという説、コーラに含まれている未知の成分が溶解に作用している説などが考えられています。

■胃石の種類と胃石予防法

 胃石にはいくつかの種類があり、溶ける胃石と溶けない胃石があります。我が国では植物胃石が多く、特に柿胃石は植物胃石の8割以上と大半を占めています。

柿胃石はコーラ溶解療法が有用です。他の胃石としては、毛髪胃石や樹脂胃石、薬物胃石などがあります。欧米では異食症による毛髪胃石が半数以上となっています。

 柿のタンニン酸(シブオール)は胃酸と重合して果実繊維や食物繊維と結合する作用があり、量が多ければ胃石を作る可能性があります。もちろん、大量に食べなければ胃石を作ることはないので、通常量の柿なら心配はいりません。

糖尿病性自律神経障害や胃切除など胃内容物の排出障害がある場合は、柿胃石ができやすいとされているので、摂取量には注意が必要です。

大腸がん、脳卒中を予防 いますぐできる5つの「快便法」

“たかが便秘じゃないか”――便秘を軽く考えている人も多いが、認識を改めた方がいい。

 便秘は厄介な病気を発症させる引き金になるからだ。そこで注目したいのが、誰でも手軽に行えて、即ドッサリ・すっきりできると評判の快便法だ。その提唱者で東邦大学医療センター大森病院総合診療科の瓜田純久教授に、方法と効果を聞いた。

「食事と運動が減少している現代では、男女ともに便秘が急増していますが、侮ってはいけません。

最近の研究では便秘と関連する腸内環境の変化が、痔や花粉症などのアレルギー、動脈硬化や脳卒中の原因となる高血圧といった重大病を引き起こしているともいわれているのです」

 とくに気をつけなければならないのは大腸がんだ。大腸がん患者がいる家系の60歳以上の人が便秘に悩まされているとすれば、大腸がんが隠れている可能性があるという。大腸にがんができ、排便がスムーズにいかなくなるからだ。

「最近、患者が急増している大腸憩室疾患も便秘が関係しています。大腸の壁に内側から圧力が加わり、風船のように袋状に外に突出することがあります。これが憩室です。便が詰まって腸内の圧力が加わるとできやすく、それが破れて腹膜炎を起こすと命に関わることがあるのです」

 では、それを解消するにはどうしたらいいのか?

■うつぶせゴロゴロ

「私は常々5つの便秘解消法を勧めています。そのひとつは『うつぶせゴロゴロ』法です。うつぶせ姿勢を10分ほど取ってから、左右にゴロゴロ寝転がるだけ。腸内ガスが抜け、腸の蠕動運動を促します」

 実際、瓜田教授の元に通っていた50代の女性患者は、10代の頃から1週間以上続く便秘に悩まされ続けたが、翌日から即解消したという。

■野菜を過剰に取らない

「一般的に便秘には食物繊維の多い野菜を取るといいといわれています。

しかし、これは便秘の人にはNGです。食物繊維は消化液では十分に消化されません。そのため、便秘の人が食物繊維を大量に取ると、他の食品の成分の消化も妨げられ、未消化内容物が増え逆効果。繊維質は排便がスムーズになってから摂取してください」

 糖尿の人が血糖値上昇を抑える食事順序として(1)食物繊維(2)タンパク質(3)炭水化物といわれるが、便秘時は一時的に(3)(2)(1)順序がいいという。た

だし長期間野菜を取らないのはダメ。マンゴージュース、パパイアに含まれる糖は消化されにくく軽い下剤作用もあるためお薦め。また日本人特有に下剤作用を引き起こす牛乳も効果的だ。適度なビールも消化活動の活性作用があるのでお薦めだという。

■手足を冷水につける

 交感神経と副交感神経の活動のバランスが整えられ、腸の動きを活発化させる効果があるという。

「寝る前や起床直後に冷たい水道水などで手を洗ったり、足にジャバジャバかけてあげます。冷たくすると交感神経と副交感神経のバランスが変化し、消化管運動に変化が生じて、排便のきっかけとなることがあります」

■肛門をすぼめる

「息を吐き切ったところで、肛門を3回程度キュッと締めます。通勤の途中でもテレビを見ていても、意識さえすればできます。肛門括約筋と骨盤底筋群を鍛えると、便失禁など便秘が引き起こす別の症状を緩和させます」

■通常の食事量を保つ

「成人女性が1日に必要なカロリーは1500~2000キロカロリーといわれていますが、それより極端に少ない人が急増中。一定の食事量がなければ便意を催さず、便秘になるのは当然です」

「便秘は日本の将来を左右する」と言う瓜田教授。5つの快便法で、日本の将来もスッキリさせたいものだ。

ストレスには要注意? 胃もたれの本当の原因とツボによる改善法

■胃のもたれ、機能性ディスペプシアとは?

 食後に胃が重く感じる、胸焼けがするなどのいわゆる「胃もたれ」と呼ばれる症状にお悩みの方はとても多いのではないでしょうか。ここでは生理学的な観点と東洋医学の観点から胃もたれについて考え、症状の改善・予防法についてご紹介していきます。

 胃もたれの症状に悩む方が上部消化管内視鏡検査などを行っても内蔵自体の異常が発見されないことが多々あります。こうした場合、近年では「機能性ディスペプシア」という診断をされることが多くなっています。

 以前であれば神経性胃炎や慢性胃炎という診断名がつけられることが多かったのですが、胃炎があっても症状がないことや、逆に症状があるのに胃炎がないことなどがひんぱんに見られるなど、胃のもたれに対し統一した見解を得られていませんでした。

こうした問題を解決するために、症状があってもそれを説明できる異常がさまざまな検査において認められない場合、胃の炎症の有無に関わらず機能性ディスペプシアと診断するようになったのです。

■胃のもたれの原因は?

 この機能性ディスペプシアですが、心窩部痛・心窩部灼熱感・もたれ感・早期飽満感の4つの症状のうち1つ以上を慢性的に感じながら、消化器自体に異常が認められないものとされています。ではこれらの主な原因はなんなのでしょうか?

 まず消化管の運動機能が低下が考えられます。こうなると胃に入ってきたものが腸に送り込まれるまで時間がかかるようになり、胃のもたれや膨満感を強く感じるようになります。

さらには食物を受け入れる際に胃が拡張する機能が働かなくなり、胃の内圧が高くなりやすい状態になるため、食べてすぐに胃が張ってしまい上腹部痛や胃の不快感などの原因にもなります。

 さらに胃の内圧が上昇することで胃壁は引き伸ばされますが、こうした刺激が繰り返されることで機能性ディスペプシアを有する方は胃の痛みに対する知覚の閾値(いきち)が低下する傾向があることがわかっています。

 さらに忘れてはいけない因子がストレスです。近年ではあらゆる身体の異常をストレスのひと言で説明しようとする傾向があり、さらにそうした傾向に対し批判的な方も多いように感じますが、ストレスと内蔵の関わりは生理学的にきちんと説明できるものです。

 機能性ディスペプシアの患者の場合、パニック症候群と同程度の社会的ストレスを受けていたこと、そして心理的状態としてはうつ的要素あるいは不安的要素が強いことが報告されています。

 こうした心と身体の関わりはストレスホルモン(副腎皮質刺激ホルモンと副腎皮質刺激ホルモン放出因子)によって引き起こされていることがわかっています。

この2つのホルモンは、なんらかのストレスを心と身体が受けると放出され、胃の働きを抑制し大腸の働きを活性化させます。また、ストレスにさらされたときには副腎髄質からアドレナリンが放出されますが、このときには内蔵への血流が低下するため消化機能は抑制されます。

 こうしたことから考えると、胃のもたれの背景にはなんらかのストレスが潜んでいると考えられそうです。

仕事のプレッシャーなどによる精神的な負担ももちろんですが、食べ過ぎや偏食などによって起こる身体への負担、運動不足や寝不足など生活リズムの不全から発生するものなど、さまざまな原因がストレスとして考えられます。今一度ご自身の生活を振り返ってみることが大切だといえるでしょう。

■胃もたれの改善はストレスのスパイラルからの脱出がカギ

 前述のとおり、胃もたれにはストレスが深く関与していると考えられます。ストレスが身体に加わったとき、人間は身体を丸める動きをとりやすくなります。たとえば胃が痛いときには自然と身体を丸めますし、机の角に小指をぶつけたときも基本的には身体を丸めるでしょう。

 これは屈曲反射といって、何らかの身体を脅かすような事象に対して、身体を丸め防御しようとする原始的な反射によるものです。このときに強く働く筋肉を考えてみると、お腹の筋肉である腹直筋が挙げられます。

腹直筋は下部の肋骨から骨盤帯まで走行している幅広い筋肉であり、姿勢の保持や腹腔内圧の調整に深く関与しています。

 ここでひとつ試してみていただきたいのですが、何かストレスを感じる状況を想像してみてください。このとき、お腹を触ってみるとどうでしょう?

腹筋運動をしているわけではないのに勝手に力が入っていることを感じる方が多いのではないでしょうか? これは外からの刺激に対して屈曲反射が現れている状態と考えられますが、知らず知らずのうちにこうした筋緊張の高まりが身体に起きているわけです。

 この腹直筋は体幹を曲げる役割をしていますが、持続的に働くと身体を丸めた、いわゆる不良姿勢を呈するようになります。こうなると内蔵が圧迫され、血液循環が低下するなどの状態が身体に発生し、結果として胃腸にストレスを与える原因となるという、負のスパイラルが発生してしまうのです。

■胃もたれの改善に効果的なツボ

 こうした身体の状況を改善するためには、腹直筋をリラックスさせるツボが効果的と考えられます。

・建里(けんり)

 建里(けんり)は腹直筋上に位置し、へそとみぞおちのちょうど真ん中から親指の太さ1本分下にあります。東洋医学では胃腸の養生のために利用されています。痛みを感じない程度に優しくマッサージをしてみましょう。

・天枢(てんすう)

 へその外側、親指の太さ2本分のところにある天枢(てんすう)。こちらも腹直筋上にあり、同様に胃腸のあらゆる症状に効果的とされています。同じく痛みを感じない程度にマッサージしてみましょう。

 これらのツボを押した後に、ゆっくり鼻から息を吸い、口から吐き出してみると、呼吸がしやすくなっていることを感じられると思います。腹式呼吸がストレスを和らげる効果があることはよくいわれていますが、こうしたツボを使いお腹の筋肉を緩めることで、腹式呼吸が行いやすくなり、さらにその効果が増すと考えられます。

 もちろん医療機関で適切な診察を受けることも大切ですが、こうしたツボを利用して身体の状態を少しでもよくしてあげることも症状を改善するうえでは大切なのではないでしょうか。

ASKA被告 入院も禁断症状か

隔離病棟のASKA 反省文書いたりタコ糸ブレスレット作ったり

東京ドーム4つ分という広大な敷地を持つ千葉市内のある総合病院の中に、入り口は常時施錠され、監視カメラが24時間作動し、入院患者の家族でさえも事前申請がなければ入れないという、ひときわ異様な隔離病棟がある。

 コンクリート打ちっ放しのこの病棟の中には、現在、重度の薬物中毒患者30人弱が入院しており、彼らが過ごすわずか四畳半の個室は“外からの刺激を与えない”という理由で窓もなく、簡易ベッドにトイレが設置されているだけという、まるで牢獄のような部屋である。

 今、こんな部屋で生活しているというのが、5月に覚せい剤所持で逮捕されたASKA被告(56才)だ。

「彼が入院して1か月近く経ちますが、入院患者同士で雑談できるスペースやテレビを備えた会議室など、みんなが集まる部屋に、一度も姿を現したことがないそうです。それもそのはずで、今、ASKAさんは入院患者の中でも特に“危険な状態”みたいですから…」

 そう語るのは、ASKA被告と同じ病棟に入院する患者の妻・A子さんだ。彼女は夫から、ASKA被告の近況について聞かされていたのだ。

「あの病棟の各部屋は、外から鍵をかけられるようになっていて、看護師が数時間おきに施錠を確認するという徹底したセキュリティーです。部屋の中に監視カメラこそないものの、音声は24時間録音されているみたいですよ。

症状が安定するまで患者は部屋の自由な出入りも認められておらず、ASKAさんはほとんど引きこもり状態だそうです。

 そんな状況のなかで、ASKAさんは薬物更生プログラムを受けているんです。午前中はノート療法といって、クスリを使ったきっかけや反省文を書き、午後はタコ糸を結んでブレスレットなどを作ったり、刺繍をしたりする作業療法をしているそうです」(前出・A子さん)

 彼女の夫は、ある夜、看護師に付き添われて、部屋を出て廊下を歩いているASKA被告を幾度か目撃したというが、それは異様な光景だったという。

「握りこぶしをつくりながら、グッと肩を怒らせて、全身が力みまくっていて、ブルブルと震えていたそうです。目はキッと一点を見つめていたり、突然うつろになったりしていて…。

そんな状態で、下を向いて、呻き声を上げながら、ゆっくりと廊下を歩いていたんですって。完全に、覚せい剤の禁断症状が出ているみたいです…」(前出・A子さん)

 隔離病棟の中で、こんなゾッとする姿を見せるASKA被告の存在は、同じ病棟の患者たちにも衝撃を与え、今や病棟内では彼の話題で持ちきりだという。

「“やたらと汗かいていた”とか“目が死んでた”とか、“すごい震えていた”とか、口々に話して、みんなで盛り上がっているみたいなんです。

重度の薬物中毒患者の彼らから見ても、ASKAさんの行動は末期的なレベルの依存者特有のものだそうで“あそこまで来ると、あいつは絶対に覚せい剤をやめられない”っていうのが、入院患者みんなの共通認識だそうです…」(前出・A子さん)

虫垂を取ってはいけない? 実はおなかの健康に大きく貢献していたらしい

虫垂は、虫垂炎など悪さをするわりには有用な働きがないものとして、長年「無用の長物」の扱いを受けてきました。

 「虫垂炎」といえば、一般に「盲腸(炎)」と呼ばれる腹部救急疾患です。ときに腹膜炎や敗血症など重篤な合併症をきたす可能性があります。「それなら虫垂を早めに取ってしまった方がいいのでは」と思いませんか? ところが虫垂は重要な役割を担っていることが明らかになってきたのです。

 虫垂には、リンパ球がたくさん集合しているリンパ小節がたくさんあり、最近では、免疫に関与する働きが注目されてきています。体に必要ない組織と考えられてきた虫垂が、腸に免疫細胞を供給し、腸内細菌のバランスを保っていることを大阪大学の武田潔教授らのグループが明らかにしたのです。

 武田教授は「腸内細菌のバランスが悪くなると食中毒も起こしやすい。虫垂をむやみに取らない方が良い」と話しています。腸内細菌の乱れが炎症性腸疾患や過敏性腸症候群などの原因としてもクローズアップされてきています。

虫垂が腸内細菌のバランスを保っているのであれば、これまで考えられてきたような「無用の長物」ではなく、実際は大きな役割を果たしている「無用の用」であると言えるでしょう。

 実は人間にとって有益な働きをしていた虫垂ですが、気になるのは突然襲ってくる虫垂炎。原因、症状とともに解説していきましょう。

■盲腸と虫垂は違う?

 虫垂は右下腹部にあります。大腸の一部で盲腸からぶら下がっていて、長さは5~10cm、太さは0.5~1cmほどです。まるで芋虫がぶら下がっているような形なので、「虫様突起」もしくは「虫垂」と呼ばれています。盲腸は小腸と大腸の移行部にある袋状の部分です。盲腸と虫垂は別モノなのです。

 その虫垂が化膿性炎症を起こした状態が虫垂炎です。原因は、細菌説、アレルギー説、ウイルス説などがありますが、明確にはされていません。虫垂の中に便の塊(糞石)などが詰まったり、リンパ濾胞の増生などにより、虫垂根部が狭窄または閉塞して感染を起こすことで虫垂炎を発症すると考えられています。

■7%の人が発症する

 虫垂炎の症状は、胃やへその周りの痛みから始まり、徐々に右下腹部へ移動する「疼痛の移動」が特徴的。消化管の収縮、伸展、けいれん、拡張などによって起こる内臓痛は、痛みの部位が明確でなく、胃やへその周りを中心としたお腹全体の鈍痛となります。

お腹全体の鈍痛(内臓痛)から炎症が腹膜まで波及すると、右下腹部の限局性の鋭利な痛み(体性痛)へと変化していきます。吐き気や嘔吐、発熱などの症状も多く認めます。

 虫垂炎は、手術の対象となる腹部救急疾患の中で最も頻度の高い疾患の一つです。一生の間に7%の人が発症する可能性があります。10~30歳に多くみられ、男女差はありません。適切な処置をしないと、腹膜炎や敗血症など重篤な合併症を起こすことがあります。

「ピロリ菌」除菌後も検査は必要-胃がんが発生する可能性

「ピロリ菌を除菌した後でも、胃がんが発生する可能性はある。除菌の保険適用の範囲が拡大される中で、除菌後の患者をどのようにフォローしていくべきか」-。

1日に大阪市内で開催された日本胃癌学会総会のワークショップでは、除菌後に発生する胃がんを早期に発見するための検査の必要性をめぐる議論があった。

 胃がんを引き起こすとされるヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)。そのピロリ菌を抗生物質などで取り除く「除菌」が2月、これまでの症状が進んだ胃潰瘍や十二指腸潰瘍などに加え、慢性胃炎にも保険適用されることになった。

しかし、除菌をしても、リスクが低下するだけで、胃がんが発生する可能性がゼロになるわけではない。

 同日のワークショップでは参加者から、6施設の除菌後に発生した胃がん症例についての報告があった。

福渡病院の武進氏は、ピロリ菌検査で陽性だった胃潰瘍の患者1342例に対し、除菌後の経過観察を続けた結果、27例で胃がんが発生したと報告。経過観察した期間は平均7.3年で、最長15年だった。

武氏は、「除菌による胃がんの発生リスクは約3分の1に低下したが、10年以上経過しても一定の割合で胃がんは発見されたため、除菌後のフォローアップは重要」と強調した。

 ワークショップで座長を務めた広島市立広島市民病院の水野元夫氏は、「除菌で胃がんが予防できるという報道が先行すると、(除菌後に)患者が病院に来なくなる。(リスクを)きちんと伝えずに、後になって(胃がんが)発見されると

、何のために除菌したか分からなくなる」として、除菌後も検査が必要だということを患者に伝えるべきだと指摘した。フォローアップで検査を実施する間隔については、年1回とする意見が参加者で多数だった。

 除菌の対象者について水野氏は、1000人から2000人に1人程度の割合で急性出血性大腸炎を起こす人がいることや、高齢者にとって除菌の体への負担が小さくないことを理由に挙げ、「情報提供は必要だが、除菌を無理に勧めなくてもよいのではないか」と述べた。

一方、若年者に対しては、「ピロリ菌感染は母子感染が原因であることがほとんどであるため、今後生まれてくる子どもにピロリ菌を伝えないことが、われわれの使命である」との考えを示した。

一度やれば身も心もスッキリ?「腸内洗浄」のこと、もっと知りたい!

ダイエットにも美容にもいい!と話題の腸内洗浄。一度体験してみたい、と思った人もいるんじゃないでしょうか。

ここでは、腸内洗浄について簡単に解説します。

◆“宿便”ってよく聞くけど?

実は腸内洗浄の効果はよくわかっていない部分もたくさんあります。よく「こびりついた宿便が取れる」といううたい文句がありますが、そもそも医学用語には“宿便”という言葉はありません。

腸内の壁(腸壁)は新陳代謝して日々はがれ落ちているものなので、“便が腸の壁にこびりつく”などということはそもそも考えにくいとされているからです。 ただ、専用の液を腸内に入れることで腸が刺激を受けるというのは事実。

その結果“腸の動きを活性化させる”“便秘が解消できる”という効果は期待できるようです。
.
◆効果と安全を考えるなら専門家に任せるのがいちばん

最近は自分でできる「腸内洗浄キット」も手軽に通販で買うことができます。 ただ、自分でやるとなると、何となく抵抗もあるし、何より正しくできるとは限りません。

ヘタをすると肛門や腸を傷つけてしまうこともあるので、受けたい場合は専門のクリニックに相談するのがベストです。

多くの場合は女性専門のクリニックや、クリニックに併設されているサロン、エステサロンなどにコースが設定されています。しかも「腸内洗浄」ではなく「コロンセラピー」というちょっとおしゃれな名前にしているところがほとんどです。
.
◆カウンセリングなども入れて1時間程度で終了

1回にかかる施術時間は、カウンセリングや着替えも入れてだいたい30分から1時間程度が一般的。費用はだいたい1万円~2万円程度ですが、エステ系サロンかクリニック系サロンか、によって相場も変わってきます。

ただ、1度受ければあとはOKということあまりありません。ほとんどのサロンでは「効果を持続させたいなら定期的に受けてください」といわれることが多いようです。 少なくとも1~2万円以上のお金はかかると思っておいたほうがいいでしょう。

◆自分のカラダを見直すきっかけにしてみよう

腸内洗浄をしたあとは、「悪玉菌がなくなっているのはもちろんだが善玉菌もなくなっている」というのが通説になっています。ですから、サロンの多くは「施術後は油っぽい食事や糖分の多い食事・飲み物は控えて、乳酸菌を多く取りましょう」と指導しているところがほとんど。

実際、受けた人に感想を聞いてみると「せっかく洗浄したんだから食べ物に気をつけようという気持ちになった」「発酵製品を積極的に取るようになった」という人も少なくありません。

上にも書いたように腸内洗浄の効果には不透明な部分が多いですが、でもそれをきっかけに食生活や排便のリズムについて考えるようになるなら、それもひとつのメリットといえるでしょう。

「何をやっても便秘が治らない」という人は、自分のカラダを見直すチャンスとして、思い切って試すのもいいかもしれませんね。

肉食女子は“腸内ブス”!?腸内環境を整えて、いい腸内細菌を増やそう

肉食中心、低炭水化物ダイエットは危険?

 「低炭水化物ダイエット」についてはご存知の方も多いと思います。炭水化物を抑えて、そのぶんタンパク質をしっかりとるダイエット法で、ご飯やパンなどの炭水化物さえ控えれば、お肉はたくさん食べてOK。

中には、焼肉もから揚げも好きなだけ食べていいですよ! と量やカロリーに制限なし!? という少々偏った問題のあるダイエット法(これをダイエット法とはいわないはずですが)として紹介されることもありました。肉好きの“肉食女子”にはうれしい情報だったことでしょう。

しかし、「高タンパク+低炭水化物」の食事に警鐘を鳴らす研究結果も報告されています。

 たとえば、2011年にイギリスで肥満気味の成人男性17名を3グループに分けて便の分析を行った研究によれば、高タンパク・低炭水化物の食事を続けたグループでは発がん性物質が増加したうえ、がんの発生を抑制する物質が減少していることがわかりました。研究チームは、このような食生活を長期的に続けると、大腸疾患のリスクを高めると指摘しています。

腸内細菌が病気のリスクを高める

 肉食中心の欧米では大腸がんが多く、日本でも食の欧米化とともに大腸がんが増えてきました。その原因として、腸内で悪玉菌が増殖して腸内環境を悪化させ、発がん性物質がつくられやすくなることは以前から指摘されてきました。

ですから、肉食を続けると、大腸がんなどの病気のリスクを高めるという研究結果は、意外なことではありません。

 僕たち人間の腸内には、100兆個もの腸内細菌が棲み着いています。腸内細菌にはビフィズス菌、乳酸菌、ウェルシュ菌、大腸菌などいくつもの種類があって、その数はなんと1000種類以上。

その中には健康によい善玉菌もあれば、増えすぎると悪い影響を与える悪玉菌と呼ばれるものもあり、ある種の菌は腸内で腐敗・発酵することによって有害物質を発生させたり、臭いのもとになる物質を発生させます。こうした有害物質により、腸内が炎症を起こしたり、大腸がんなどの病気を引き起こすことになります。

それも、がんだけではありません。腸で発生した有害物質は血液を通して全身を巡り、全身のさまざまな臓器に影響を与えることもわかってきました。

 さらに最近の研究で、食べ過ぎで太っていると、悪玉の腸内細菌が肝臓で胆汁酸の一部を増やし、年をとった細胞から悪いファクターの物質を出させるというメカニズムが明らかになっています。

魚も豆もバランスよく食べる

 では、腸から病気を引き起こさないためには、どうすればよいのでしょうか。高タンパクというのは、「体重1kgあたり1日に1.5g以上」を指します。つまり体重50kgなら75gの肉を毎日続けてとるような食事は危険です

 ただし、高タンパクといっても先の研究で取り上げられたのは肉で、植物性タンパク質は該当しません。だから毎日焼肉でどっさり肉を食べるような食生活でなければ、それほど神経質に気にしなくても大丈夫です。

「このところお肉が続いているな」と思ったら今日は魚や大豆製品にするなど、バランスよく食べることを心がければよいでしょう。

ちなみに、卵も高タンパク食品ですが、僕は1日6個食べていたらリンの値が上がってしまったので、今は1日3個までにしています。何でも食べ過ぎはよくないのでほどほどに。

腸内細菌のバランスを改善しよう

 腸の環境をよい状態に保つことは、がんの予防だけでなく、アンチエイジングの面でもとても大切です。腸内には体全体の6割以上の免疫細胞が集まっているといわれ、体の外から入ってくる病原菌などに対する抵抗力に大きく関係しています。

また、近年の研究では、腸内細菌と精神状態との関係を示す報告も複数発表されています。おなかが空くとイライラするように、僕たちの脳は腸内細菌にコントロールされていると指摘する研究者もいます。

腸は全身から脳まで、健康に密接に関わっていることがわかってきて、「人は腸から老いる」とまでいわれるほどなのです。

 腸内細菌の種類は人によって固有のもので、顔と同じようにみんな少しずつ違っています。これを変えることは難しいといわれていますが、「バランス」は変えることができます。悪玉菌を増やさないように、善玉菌が増えやすい環境に整えることは可能です。

そのためには、善玉菌のエサとなる食物繊維をしっかりとって、いい菌が育つ土壌をつくること。ちなみに、炭水化物は「食物繊維と糖質」でできています。ですから、糖質が少なく食物繊維の多い未精製の穀類はとても重要な栄養素です。

 また、アンチエイジングの柱である、カロリスや定期的な運動によっても、いい菌が棲みやすくなることがわかっています。腸内細菌のバランスを改善することもアンチエイジング対策の重要なテーマです。日頃から、腸の健康にも気を配ってみてください。



ピロリ菌は除菌だ

「先生、人間ドックで胃カメラやったらジョキンするって言われたんですが、ジョキンってなんですか。お年寄りの偉そうな先生だったので詳しくは聞けなくて、逃げてきました」。

「除草とか除雪とかいう言葉と同じで、胃の中にいる細菌を取り除くという治療さ、遠慮しないでちゃんと説明してもらえばよかったのに」。

「胃の中に細菌なんて居るんですか、胃酸で全滅しているはずでしょう」。

「ところが居るんだな、この写真見てごらん」。

■「胃の中は胃酸のため無菌」ではない

 産業医氏が見せてくれた写真は繭(マユ)玉のような菌体から、らせん状の細長い尻尾が生えている電子顕微鏡写真で、通常ピロリ菌といわれている細菌でした。

 ピロリ菌の正式名称はヘリコバクターピロリといい、ヘリコはらせん状にくるくる廻るという意味でヘリコプターと同じ語源です。バクターは細菌のことで、ピロリは胃の出口付近のことをピロルスというところからきています。この菌が胃の出口付近から多く検出するからです。

■50歳以上の日本人の8割ものが感染

 とにかく以前は、胃の中は胃酸のため無菌で、胃潰瘍や胃炎はストレスなどによる胃液の分泌異常により起こる病気というのが常識。ですから、ピロリ菌の感染により発症すると言われてもなかなか納得できないものがありました。しかし種々の検証でこの常識は覆ったのです。

 ピロリ菌を発見したオーストラリアのウォーレン教授とマーシャル博士には2005年にノーベル医学生理学賞が授与されました。

 この菌は多くの胃炎、胃潰瘍の原因になっているばかりでなく、胃がんの発症にも関与しているという説もあり、症状がなくても放置できない存在とも言われています。

 また日本人対象の研究・調査の結果、50歳以上の日本人の8割もの人がこの菌に感染しているという結果も出ており、単純にピロリ菌が胃に居ると胃炎、胃潰瘍、胃がんになると決め付けるわけにはいかないと思われます。

しかしこれらの病気との関連性が指摘されていることは確かなので、菌の存在の有無を確認しておくことは必要なことでしょう。

■ピロリ菌の除菌は簡単だが、専門医にいこう

 検査はピロリ菌を直接調べるものでは、胃に内視鏡を入れて胃粘膜の一部を取り、それを色素で染めて菌を顕微鏡で見る方法、内視鏡でとった胃液を培養して菌を確認する方法――があります。

 間接的にピロリ菌の存在を証明する方法は、この菌が尿素をアンモニアに変えるウレアーゼという酵素を持っていることを利用するものです。内視鏡で採取した胃の組織にフェノールレッドという色素を反応させ、ウレアーゼの存在を色の変化で確認する方法です。

 また内視鏡を使わない方法としては尿素呼気試験があります。

尿素分子の炭素の部分を13C という安定型同位元素にしたものを内服させ、胃にピロリ菌が居るとこの尿素はウレアーゼの働きでアンモニアと炭酸ガスに分解されますので、13Cのついた炭酸ガスが呼気にはきだされますから、この13Cを測定することでウレアーゼの存在を確認できるわけです。比較的簡便に多くの人の検査をすることができます。

 このほか血中や尿中の抗体価をみたり、遺伝子DNAをみたり、便中の抗原を検出する方法も開発されています。

 治療は強力な胃酸分泌抑制剤であるプロトンポンプ・インヒビターと2種類の抗生物質(アモキシシリン、クラリスロマイシン)を1週間服用する、New Triple Therapyと呼ばれる方法が一般的です。治療終了後一定期間が経過したら除菌が成功したかどうかの確認検査を受けておくと安心です。

 検査・治療は“H.pylori感染の診断と治療のガイドライン”に従って実施してくれる、消化器専門医にかかれば安心です。

(カラダに嬉しい豆知識「Dr.鷲崎の健康エビデンス」)

50歳以上の約80%が保菌している? ピロリ菌の原因・症状

ピロリ菌の正式名称は「ヘリコバクター・ピロリ菌」。食べ物や飲み水から感染する経口感染がほとんどで、多くが幼少時に感染すると考えられています。

日本の場合は衛生環境が十分整っていなかった時代に生まれた人の感染率が高く、50歳以上の約80%の人はピロリ菌を保菌しているといわれています。

 現在は生活環境が改善され、生活習慣も衛生的に変化してきたため、ピロリ菌保菌者は減少傾向。現在は国民の約半数程度の感染に減少しているとされています。

現在の家庭内では、ゴキブリがピロリ菌を運んでいる可能性が指摘されているので、ピロリ菌予防のためにも駆除するようにしましょう。

 内視鏡を介した医原性感染が問題視された時期がありましたが、消毒方法の改良で現在ではほとんど心配がなくなりました。性的接触では感染しないと考えられていますが、ペットからの感染についてはまだはっきりとわかっていません。

■ピロリ菌の症状

 ピロリ菌がいるだけなら、症状が出ることはありません。症状が出るのはピロリ菌が原因で何らかの病気が発症したときのみで、これは保菌者の約3割程度。残りの7割の人はピロリ菌に感染した状態でも何の症状も現れず、「健康保菌者」「無症候キャリア」と呼ばれます。ピロリ菌に関連した症状は、

・胃潰瘍になれば、胃がしくしく痛む
・胃炎が起これば、胃がもたれる感じがする

 など、それぞれの病気によってさまざま。

 実際に病院に来られるのは、ピロリ菌に関連する症状が出ている人だけでなく、以下のような事情で来院する人が多いように思います。

・健診のバリウム検査で胃炎が見つかり、ピロリ菌等の検査を勧められた
・胃カメラによる検査で、ピロリ菌がいそうだと指摘された
・何となく胃腸が弱い自覚があり、ピロリ菌のせいではないかと心配になった
・無症状だが健診で胃潰瘍とピロリ菌が発見された
・親が胃がんなので、自分もピロリ菌を保菌していないか検査してほしい

 など。最近は具体的な症状があるというより、「ピロリ菌」が知られたことで自分にもピロリ菌がいるのではないかと検査を希望して来られる人が多いです。

■ピロリ菌が引き起こす病気

 それ自体では自覚症状のないピロリ菌も、さまざまな病気の発生や進行に関係しています。ピロリ菌が引き起こす主な病気は以下のとおりです。

□胃潰瘍、十二指腸潰瘍

 潰瘍患者のピロリ菌感染率は90%以上。ピロリ菌除菌が推奨され、唯一保険適用になっている病気です。

昔も今も潰瘍は一度よくなっても半数以上が再発し、薬をなかなかやめることができない病気。ピロリ菌が発見されるまでは私たち医師も潰瘍は再発するのが当たり前と考えてきましたが、ピロリ菌除菌に成功すると胃潰瘍、十二指腸潰瘍ともに再発率が明らかに減少しました。

 ピロリ菌がどのように潰瘍を起こすかはまだ完全に解明されていませんが、ピロリ菌がいなくなることで潰瘍の傷がしっかり治るようになることが1つの要因と思われます。怪我をしたときを考えてみても、菌がついて膿んだ汚い傷ときれいな傷では治りが違います。

ピロリ菌に感染していると炎症が起きやすく、潰瘍は膿んだ状態になりますが、ピロリ菌がいなくなると潰瘍は膿のないきれいな状態になり、きれいに治ることが多いです。潰瘍がきれいに治ることで、再発率が減少していると考えられます。

□胃がん

 ピロリ菌感染者の多い日本では、世界的に見ても胃がん患者が多いようです。早期胃がんでピロリ菌が見つかった場合は、内視鏡的治療後に除菌治療が推奨されます。

 1994年、世界保健機構(WHO)は疫学的調査から、ピロリ菌を確実な発がん物質と認定しました。除菌により胃がんの発生率が3分の1に抑制され、ピロリ菌除菌が胃がん予防効果があると証明されています。

□萎縮性胃炎

 粘膜層が非常に薄くなり胃炎と同様の症状を起こす萎縮性胃炎の大部分も、ピロリ菌感染が原因。萎縮性胃炎になった場合、その後の胃がん予防のためにピロリ菌除菌治療が薦められます。

ピロリ菌に感染するとまず急性胃炎が起き、長い年月をかけて萎縮性胃炎になり、胃がんになる危険性が4~10倍に増加すると考えられています。

 これまで萎縮性胃炎は加齢現象といわれてきましたが、ピロリ菌感染者のみが萎縮性胃炎になることと、除菌でそのリスクが改善することがわかっています。

ただし萎縮性胃炎以外のいわゆる慢性胃炎と呼ばれるものの原因には、ピロリ菌感染以外に加齢、塩分の過剰摂取、アルコール、タバコ、野菜の摂取不足など多くのものがあるので、ピロリ菌除菌をしたからといって油断してはいけません。

■ピロリ菌が胃の中でも生きられるのはなぜ?

 胃の中は胃酸が作られているため、非常に強い酸性で生物が生きていける環境ではありません。

普通の細菌はこの胃酸で死んでしまうため、ほんの20年前ほど前までは「胃に細菌は棲めない」という考えが常識でした。ところがピロリ菌は強い胃酸の中で生きることができるのです。

 ピロリ菌は「ウレアーゼ」という酵素を多量に持っていて、この酵素で胃内の尿素をアンモニアに変化させます。このアンモニアが胃酸を中和し菌の周囲のpHを変化させて、生存できる環境を作り上げているのです。

ピロリ菌は自分の周りだけにいわゆるバリアを張れる細菌だと考えてください。ピロリ菌は、このように非常に進化した細菌で、この働きが結果として胃に悪い影響を与え、思わぬ病気を引き起こすのです。

「胆石」を放置するとこんなに怖い…胆のうがん発症の恐れも

胆のうがん発症も…

 成人の10人に1人は持っているといわれているのが胆石だ。健康診断や人間ドックで指摘されたことがある人も多いだろう。“持っている”だけでは特に症状がないので甘く見てしまいがちだが、放置したばかりに後悔先に立たず……ということがある。どう対処すべきか、杏雲堂病院肝臓内科・小尾俊太郎部長に聞いた。

 胆汁の成分が固まってできる胆石には、その成分によって、コレステロール結石とビリルビン結石に分けられる。

「コレステロール結石は、胆石の全体の8割を占めています。成分は名前の通りコレステロールで、高カロリー、高脂肪の食生活が要因になります。

ビリルビン結石は逆に、極端な低脂肪・低カロリーなど低栄養で胆のうが収縮せず、胆汁が停滞してできたもの。ビリルビンカルシウムが原料です。以前はビリルビン胆石が日本人に多かったのですが、食生活の欧米化で、今はコレステロール胆石が増えています」

胆のうがん発症も…

 胆のうは脂肪の消化を助ける胆汁を濃縮してためる臓器だ。脂肪を含む食事をすると、胆のうが収縮して、胆汁と食べ物が混ざる。冒頭の通り、胆石を持っていても、胆のうにとどまっているだけでは症状はない。

「ところが、胆のうが収縮した時に胆石が動き、胆のうの出入り口がふさがれると、胆のうが腫れあがり、場合によってはのたうち回るほど激しい腹痛や背部痛に襲われます。さらに胆のうで細菌が繁殖し、胆のう炎を引き起こします」

 急性胆のう炎を起こすと、入院して絶食をし、胆のうに針を刺して膿(うみ)を取る。さらに抗生剤を投与される。これで症状はいったん治まるが、ほとんどの場合、急性胆のう炎を一度起こすと、何度も繰り返す。そして、慢性胆のう炎に至る。

 胆のうの壁が厚くなり、胆のうで最も警戒しなくてはならない胆のうがんがもしあったとしても、発見されにくくなることもある。

胆のうがん発症も…

「胆のう炎の痛みは、胆石が胆のうの出入り口をふさいでいるのが起因ですから、ポロッと外れれば、痛みは消えます。だから、自然によくなったという人もいます。しかしこういう人も、やはり繰り返す恐れがあるので、病院での検査が必要です」

 さらに、胆のう炎を起こさず、無症状であっても胆石を持ったままでいると、胆のうがんのリスクが上がるという指摘もある。特に、40代以上の女性はリスクが高い。“痛みも何もないから大丈夫”などと思わないことだ。

 また、小さい石でも安心できない。小さい石は、胆のうから吐き出され、細い総胆管や膵管(すいかん)をふさぐことがある。特に総胆管や膵管が障害を受けると生死にかかわることがあるので注意が必要だ。

「胆のう炎の症状は、右上腹部痛、背部痛に加え、発熱、吐き気、黄疸(おうだん)などです。黄疸は尿が赤くなったことで気付くことが多いです。総胆管に石が落ちた場合や膵管が石でふさがれた場合、緊急で治療しないと手遅れになります」

胆のうがん発症も…

 もちろん、胆石を持っている全員が胆のう炎になるわけではない。多くは無症状で、胆のう炎を起こす確率は数%だ。

「治療法としてはまず、胆石を溶かす薬を飲む方法があります。半年から数年といった長期間にわたる治療で、効果も100%ではありません。胆のう炎を繰り返す場合や胆石が胆のうに充満しているような場合、手術が検討されます」
 あなたの胆石はどうだろう?
スポンサーリンク メイン3
カテゴリ
★★互助会推薦★★
最新記事