fc2ブログ
       

お金持ちが教える!イライラを一瞬で消す3つの方法


お金持ちは「怒り」の解消法を持っている

富裕層は些細なことでいちいち怒ったりはしません。とはいえ、そうすぐに割り切れるものでもないという意見もあるでしょう。しかし、怒りの感情は、私たちの時間(つまり人生の一部)を奪ってしまうこともあるのです。

たとえば思い出すたびに腹が立つ、夜ベッドの中に入っても怒りがおさまらず、悶々としてなかなか寝付けない、といった経験をしたことがある人もいると思います。

そんな時間は何も生み出さないどころか、イライラしてストレスまみれになる行為です。そこで、怒りを感じたとしても、それをスッと消す方法論を自分の中に持っておくと便利です。

方法1. 思考からシャットアウトする
たとえば「考えてはいけない人のブラックリストを持つ」という方法。どこの世界にも自己中心的で不愉快な人間はいて、何度思い出しても腹が立つのですが、そんな人は自分の成長や成功にまったく貢献しない人です。そんな人物のせいでイライラするのはバカバカしい。だから、「考えてはいけない人」のブラックリストを頭の中で指定しておくのです。

そしてふとした瞬間、その人を思い出してしまったら、即座に「コイツはブラックリストだ。考えてはいけない!」と、思考からシャットアウトするという方法です。

方法2. 文字にして怒りを吐き出す
あるいは、「議論で言い負かされてしまった」「上司の意見に反論できなかった」「交渉でやり込められた」「自分の意見を通せなかった」「自分は悪くないのに、自分のせいにされた」というとき。

後々までムシャクシャが尾を引き、「あのとき、こう反論すればよかった」「なぜ、ああ言えなかったんだろう」と、頭の中で反論がぐるぐると駆け回ります。壊れたレコードのように架空の会話が繰り返され、ほかのことがなかなか手につかなくなってしまいます。

そこで、腹が立つ相手に訴状を書くのです。といっても、実際に相手に送りつけるわけではなく、あくまで相手を訴えるという想定で反論文書を書く、という意味です。

たとえば、「あなたはそう言いましたが、私はそうは思いません。なぜなら○○だからです。それに、本来はこうあるべきですから、あなたの○○という発言は理解に苦しみます」といったように、自分が言えなかったこと、言い足りなかったこと、今考えうるベストな反論を訴えるかのごとく、全部吐き出してしまうのです。

ブログでもノートでもメモアプリでも何でもいいので、自分の思いのたけをぶちまけてしまえば、気持ちがすっきりして落ち着き、頭を切り替えてほかのことができるようになります。つまり脳内に溜まった「負の感情」というアカを吐き出す方法です。

方法3. 相手に過度な期待をしない
次に、「他人は自分の思い通りに行動してくれるとは限らない。むしろ思い通りにはならないことのほうが多い」という認識を持っておくことです。怒りの感情とは、自分の期待とは違う言動をする誰かによって、引き起こされることがほとんどです。上司や部下、家族や友人に対しても、「自分はこういう期待をしていたのに、それとは違う反応・結果だから腹が立つ」というわけです。

そこで、「相手は所詮は他人。期待通りになるはずはない。だから自分の動き方を変えて、他人に依存しすぎない状況を作ろう」という姿勢で取り組むのです。

あるいは他人に何かをするときは、見返りを期待せずに、自分のためにやることです。「してあげる」という意識を捨てて、自分が嬉しいから、楽しいから、得をするから、という理由で行動すればいいのです。

そうしておけば、仮に期待とは違うことになっても、怒りでブルーな気分を引きずるという時間を減らすことができるでしょう。それは結果として、ストレスの少ない平穏な日々を過ごせることを意味します。
  高速・高機能・高安【エックス公式サイト】

日本人に多い「過剰適応」とは?精神科医・名越康文先生が解説


人気女性アナウンサーや女優たちが、自身の“黒い感情”を次々とさらけだすと、「闇キャラ」と称され話題になった。容姿にも恵まれ、地位や収入面でも成功したと思われる立場にあっても、自分の存在意義が見いだせない、人生にむなしさを覚える、などと感じる彼女たちの心の内に驚かされると同時に、ネット上でその発言を支持する声の多さから、「心の闇」を抱える人たちが多く存在することも浮き彫りとなった。

「“心の闇”は、もはや特殊なケースを指す言葉ではなくなっています。しかし、けっして軽傷というわけではない。うまく表現ができないだけで、そうとうな苦しみを抱える人の数は増えていると思います」

そう語るのは、精神科医の名越康文先生。「心の闇」という言葉は、’97年(平成9年)の神戸連続児童殺傷事件を機に世に広まったが、20年以上たった現在はその意味合いも変わり、普通の人が“普通に”心に抱える“生きづらさ”を指すことが多いという。

「自分では気に留めていないつもりの小さな苦しさが積み重なり、いつの間にかパンク寸前まできて、自分でも抑えられなくなってしまった、という状態が近いかもしれません。要因はひとつではありませんが、日本人の2~3割が該当する“過剰適応(症候群)”の人は、心に闇を抱えやすい傾向にあります。

過剰適応とは、まわりの顔色(環境)が気になり、まわりに合わせようとするあまり、自分を押し殺してしまうことをいいます。日本人ならではの気配り気質とは異なるもので、幼少期に親と無条件の信頼関係が築けなかった、思春期に受けた大きなトラウマから立ち直れないでいるなど、別の理由が存在することが多いのです」(名越先生・以下同)

この過剰適応は比較的、女性に多くみられるという。「一般的に女性のほうがコミュニティーへの参加数が多いうえ、社会的な制約もあるぶん、より人の目を気にしてしまうのかもしれません」と、名越先生も、女性が特に心に闇を抱えやすいことを危惧する。

「まわりをつねに意識し、まわりに同調しようと気を張った状態は、当然、消耗しやすいといえます。これが長く続くと、自律神経のうちのリラックスをつかさどる副交感神経のパワーがなくなり、心身が緊張した状態から解放されなくなります。すると今度は、質のよい睡眠がとれず睡眠不足になり、心身の疲れもとれなくなるわけです。

集中力が落ちて仕事や人付き合いが軽やかにこなせなくなり、自信がなくなり、自分自身を含め、人を信じられなくなってしまう。それでも自分では原因がわからないから“まわりの人のようにうまくやりたいのにできない”というジレンマに陥り、自分自身をより追い詰めてしまうのです」

名越先生によると、このような状態は現代医学ではほとんど病名がつかず、東洋医学では「未病」と呼ばれる段階だという。

「しかし、心と体は密接につながっているので、いずれは身体や心の病気となって表れる危険があります。だからこそ、未病の段階でターンをかけることが大切なのです。頑張れる力が大きい人ほど、一度病気になると修復に多くの時間がかかります。だから“私は大丈夫”と決めつけず、息苦しいと感じたら、自分を気にかけ、ケアをはじめてください」

卵3個で“心の病気”予防に…鉄不足を解消する食事方法


最近、妙に気分が落ち込む、イライラする……そんな人は、もしかしたら鉄分が足りていないのかも−−。

「うつやパニックの症状を訴えて私のクリニックに退院した女性の血液検査の結果をみると、ほとんどの患者さんは血液中の鉄分量が不足している状態だということがわかりました。

そこで、うつやパニック障害の症状を訴えてきた患者さんに、投薬治療とともに、鉄分を補う栄養療法を行いました。すると4カ月目あたりから鉄不足が解消され、少しずつ元気を取り戻して、薬を手放すことができるように。その後、日常生活を快活に送ることができているという報告が相次いでいるのです」

そう語るのは、「ふじかわ心療内科クリニック」院長の藤川徳美先生。この鉄分を補う栄養療法により、’12年4月から、約2,000人の患者の症状を改善させたという。その臨床結果をまとめた著書『うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった』(光文社新書)が、7月に発売され、話題になっている。

藤川先生によれば、うつやパニック障害などの精神疾患と鉄不足とは、実は密接に関係しているのだという。心を安定させるときは「セロトニン」、やる気を促すときは「ノルアドレナリン」、快楽や多幸感を得るときには「ドーパミン」などの神経伝達物質が脳内に分泌される。

鉄は、これらの神経伝達物質を作る際に必要な酵素を助ける働きをしている。そのために、鉄が不足すると、セロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンが必要なときに作られなくなってしまい、うつやパニック障害の症状を引き起こしやすくなるという。

「一般的に、赤血球の中にある『ヘモグロビン値』が不足している状態を貧血といいます。ヘモグロビンを作る材料は鉄とタンパク質なので、鉄とタンパク質が不足すると、血液中のヘモグロビン値が低下し、酸素を体の隅々まで運んで二酸化炭素を吸収するという赤血球の役割が弱くなるのです。

そうすると、酸素不足となり、貧血が起こりやすくなります。ところが、ヘモグロビンの数値は正常でも体調不良を訴える人がいました。そこで、私は“フェリチン値”に注目しました」

フェリチンとは、体の内部に鉄を蓄えるタンパク質で、幹細胞などを中心に分布している。血液中の鉄分が不足すると、フェリチンに蓄えていた鉄分が放出されて、血液中の鉄分量を調節する。ふだん使う財布のお金を「ヘモグロビン」、貯金分を「フェリチン」とお金にたとえて考えるとわかりやすいだろう。

「ヘモグロビン値が正常でも、このフェリチン値が低下していれば、鉄の貯金が減っていることになり、気分が落ち込む、イライラする、動機やめまいがする、目覚めが悪い、冷え性である、といった症状が出ます。

ヘモグロビン値が低くなる貧血を『鉄分欠乏性貧血』というのに対して、フェリチン値が低くなることを『潜在性鉄欠乏症』といいます。健康診断の数値を見ただけでは鉄不足を見逃してしまうことも多く、この“貧血ではないのに鉄不足”の人がうつやパニック障害の人にとても多いのです」

’14年に来院した15〜50歳女性患者217人のデータによると、初診時でのフェリチン値は、10ng/ml以下が87人(40.1%)、11〜30ng/mlが79人(36.4%)、31ng/ml以上が51人(23.5%)という結果だった。フェリチン値が30ng/ml未満の患者は76.5%にのぼり、約8割の患者が鉄不足であることが判明したのである。

そこで、藤川先生も実践しているという、〈藤川流「鉄不足解消食事法」〉を紹介!

■1日に卵を3個食べる

たとえば、朝はサラダに目玉焼きで1個、夜は卵焼きで2個など。卵は生ではなく、加熱すると食べやすい。量を取るためには、食べ方を工夫するとよい。

「毎日、同じ卵焼きを食べていると飽きてしまいます。そんなときはトッピングを工夫するのがコツ。生クリーム、じゃこ、明太子、チーズなど、日替わりで中身を変えて食べると飽きません」(藤川先生・以下同)

■ヘム鉄が多く含まれる肉・魚を1日200g食べる

1食70gを目安に牛肉、豚肉、鶏肉、魚をローテーションにする。例・「鶏肉」焼き鳥のレバー、親子丼/「牛肉」野菜炒め、ステーキ、しゃぶしゃぶ、タン塩焼き/「豚肉」しょうが焼き/「魚」カツオやマグロの刺身、サンマの塩焼き、サケのムニエル。

「お金をかけたくない人は、豚のこま切れを使った野菜炒めもおすすめです」

■甘いおやつは控える

ふだんからお菓子やスナック菓子、糖分が入った清涼飲料水は控えること。小魚(いりこ)をおやつ代わりにしたり、味噌汁の具にして食べよう。1日3個の卵を食事で食べきれないときは、ゆで卵をおやつに。スナック菓子の代わりに、チーズや魚肉ソーセージを食べてもよいでしょう。

「どうしても甘いものを食べたいという人は、バターコーヒーがおすすめ。朝、バターコーヒーを飲むと、『甘いものを食べたい』という気持ちを抑えてくれます」

これを参考に、正しい食生活で鉄不足を解消し、健康をキープしよう。

日本の国民性が女性の自殺を増やしている


新型コロナの影響で、女性の自殺が増えている。もちろん男性の自殺も増えているのだが、これまでだと自殺する人の7割が男性、3割が女性と、圧倒的に男性が多かったのだが、今年の夏の統計では、男女差がないという。

これまで女性の自殺が少ない理由として、女性は悩みなどで心が苦しくなると、友だち等に打ち明ける人が多く、男性は悩みや苦しみをプライド等から打ち明ける人が少ないからだといわれてきた。精神科医によると、他人に相談をするだけで、半分くらいの自殺は予防できるらしい。

しかしいま、女性の自殺が男性と同じくらいになっている。なぜか? 一つにはこれまで多くの女性の生活を支えてきた派遣や契約社員、パートが、コロナ不況でまっさきに切られてしまっていることにあるという。

さらにもう一つは日本人の『恥の文化』がある。親族に知られたくない。お上の世話になるのは恥だという心理だ。

また世界125ヵ国を調べた『世界人助けランキング』での「見知らぬ人、あるいは、助けを必要としている見知らぬ人を助けたか」という問いで、日本は125位と世界最下位。

また他の調査で「失業者がそれなりの生活水準を維持できるようにすることが政府の責任」だと考える割合も日本は低い。

菅総理は総理就任時に目指す国の姿として『自助、共助、公助』を掲げたが、日本人は共助・公助もあまり好きではないらしい。

しかしもし、自殺を考えたり、生活等に苦しくなったら、遠慮なく誰かに相談するべきだ。最後に、厚労省の相談機関のメールアドレスを記しておきます。

悩み相談‐厚生労働省 自殺対策 https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/

生活保護問題対策全国会議 http://seikatuhogotaisaku.blog.fc2.com/blog-entry-154.html

プロフィール おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学教養学部非常勤講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

心の安定・幸せホルモン「セロトニン」を簡単に増やす2つの習慣【心に効く!美腸レシピ付】


幸せホルモン「セロトニン」を増やすための2つの方法とは
男女問わず「いつも心が穏やかで自然体でいられる人」「心身が安定していてブレない人」に憧れを持つ方は、多いのではないでしょうか。普段私たちの脳は、様々な臓器からの信号を受け、感情を生み出しています。セロトニンとは、別名「幸せホルモン」とも呼ばれる脳内神経伝達物質であり、「嬉しい」「楽しい」「心地よい」などの幸福感を生み出すことで、心身の安定の手助けをしてくれます。

結論からお伝えすると…

①午前中の太陽の光を浴びる
②腸内環境を整える
この2つを実行することで、私たちの体内の「セロトニン(幸せホルモン)」が増えていきます。つまり、①②は、私たちの心身の安定に必要不可欠とも言えます。では、私たちの身体で何が起こっているか、順番に見ていきましょう。

そもそも「セロトニン」とは?
・心と体の安定

・癒し/安らぎをもたらす

・自己肯定感を高める

・気分の浮き沈みを穏やかに

・自律神経副交感神経とのバランスをの調整する

・ドーパミン(注1)やノルアドレナリン(注2)を調整する

注1)幸せ・集中力UP・ポジティブなど「快」の感情

注2)緊張感や危機感など血圧をあげる作用

セロトニンは上記のような役割を果たしてくれる脳内伝達物質です。セロトニンが不足すると、イライラしたり、不安になったり、やる気が起きなかったり…。パニック障害やうつ病などの精神疾患に繋がる恐れもあります。特に女性は月経前症候群(PMS)や更年期障害など、ホルモンバランスが動く時期には感情も揺れやすくなります。

心の安定にセロトニンは必要不可欠なんですね。

「セロトニン」は腸で9割が作られている
そんなセロトニンは、最近の様々な研究や実験により、実は9割が「腸」で作られていることがわかっています。食べ物から摂取した必須アミノ酸の1つ(トリプトファン)が腸内細菌のはたらきによりセロトニンの基を生成し、そのセロトニンの基が脳へと伝達されます。その基が脳内でセロトニン(幸せホルモン)へと変化したのち、体内に分泌され、心身に癒しやや安定をもたらします。また脳と腸がお互い影響を及ぼし合う「脳腸相関」も明らかになってきています。

忙しくて疲労がたまると便秘になる、不安や緊張が続くとお腹が痛くなる・緩くなるなどもその現象のひとつと言われています。

結論に戻りましょう。セロトニンを増やす2つの方法のメカニズムとは?

①午前中の太陽の光を浴びる

セロトニンを増やす一番の方法の1つは「太陽の光を浴びること」。太陽の光は腸内のセロトニンの基(トリプトファン)の生成分泌を増やし、脳内のへのセロトニン分泌を促してくれる効果があります。セロトニンが増えるには2,500-3,000ルクスの光が必要です。蛍光灯の光は500-1000ルクス、窓越しの太陽の光は3,000ルクス、屋外の太陽光は50,000~100,000ルクスであり、。曇りでも10,000ルクス程度を浴びることができます。

※セロトニンを増やすにはは15~30分程度の日光浴が推奨されています(セロトニンは無限には増えません)長時間の日光浴はセロトニンで生成されます。30分以上は逆にセロトニン神経が疲れて分泌が悪くなるので気を付けましょう。

午後の光ではだめなの?
「セロトニン」は夜になると「メラトニン」と言う快眠をもたらす睡眠ホルモンに変化します。「メラトニン」は光を浴びて約15時間前後で最も増加し、「メラトニン」という睡眠を促す物質へと変化します。8時に作られたセロトニンの場合、23時前後にメラトニンへと変化。メラトニンは濃度が増加すると深部体温が下がりはじめ、深い睡眠に入るための準備を始めてくれます。スムーズにメラトニンへと変化できるよう、体内時計を整え、良い睡眠を得るためにも、午前中に太陽の光を浴びることを意識してみましょう。に太陽の光を浴びることをを意識してみましょう。メラトニンは体内時計のリセットにも一躍買ってくれる素晴らしい物質です。「眠気が出ない」「寝つきが悪い」「睡眠薬が必要」という方はまずは午前中の太陽の光を浴びることをおすすめします。

ビタミンDの生成にも効果的
ビタミンDは、太陽の光(紫外線)や食事などから摂取しますが、日本人は不足しがちと言われています。また、ビタミンDはセロトニンの生成に関係することがわかってきています。日光浴や食事摂取からの摂取が欠乏しやすい栄養素のひとつで、日本人の8割近くが不足気味、内4割は不足しているとも言われています。必要量の半分は自分で生成できるできますが、その他は太陽の光を浴びるとことで、一番活発な「活性型ビタミンD3」が生成されます。活性化します。冬季の日照時間がの少ない雪国やヨーロッパなどは、太陽の光から得られるセロトニン生成やビタミンDの分泌が少ないため、冬期うつ病との関連がが問題視されています。太陽の光にはとても重要な役割があるんですね。

また、ビタミンDは骨の健康を保つのに必要不可欠な「カルシウム」とも関係があります。カルシウムが不足すると骨粗しょう症の原因になり、なったり、猫背などになったり…、姿勢にも影響してきます。ビタミンDはそのカルシウムのバランスを調整しますとってくれるのが「ビタミンD」。このビタミンDの生成も太陽の光(紫外線)を浴びることがで作られる大切です。な栄養素なんです。

太陽の光にはとても重要な役割があるんですね。

いつまでも美しい姿勢でいたい方、また気分が落ち込みやすい方は、年齢を重ねても美しい姿勢を保ちたい方は、まずは朝の日光浴からはじめてみましょう。

②腸内環境を整える(美腸茶レシピ)
太陽を浴び、生成した分泌したセロトニンの基(トリプトファン)を上手に吸収し、脳や体内に送るのが腸の役目です。いくら太陽の光を浴びても、腸内の環境が乱れていて中が汚れていてはセロトニンの基トリプトファンの吸収が低下してしまいます。も半減してしまいます。腸内環境を整えることが、心穏やかでいられる近道になるなんですね。

腸内環境を整えるには善玉菌のエサとなる発酵食品や食物繊維を摂る、悪玉菌が増えないように脂や添加物を控える、腸マッサージをする…など色々ありますが、ここでは女性の見方「黒豆」を使ったレシピをご紹介します。

黒豆がもたらす作用
黒豆は身体に嬉しい栄養がたっぷり。特に善玉菌のエサとなる食物繊維が豊富な食べ物です。他にも高い抗酸化作用のあるポリフェノールのひとつである「アントシアニン」はが血圧をのコントロールをし、血流の流れを良くする働きがもあり、ます。また「カリウム」はが塩分を排出する働きにより、むくみや冷え性の軽減にもつながり、ます。「大豆サポニン」の作用は脂質の代謝を促して内臓脂肪をつきにくくします。、さらに「鉄分」も含まれているため貧血気味の方にもおすすめのお豆です。

ノンカフェインなので、カフェインが苦手な方や妊婦さんにもおすすめです。

太陽の光を浴びて腸内環境を活性化しを綺麗し、ブレない心身を手に入れてマインドで心地よい毎日を送りましょう!

医師監修/冨田理紗子先生

医療法人 静和会浅井病院 精神科部長救急部門担当。川崎医科大学を卒業後、日本医科大学精神神経科入局。平成23年から静和会浅井病院に非常勤、平成25年から常勤として勤務し、現在精神科部長救急部門担当。

半田葉子
vegan菓子 《素果子|sugashi》 店主/バウエル腸セラピスト/KUSHI macrobiotics Level2修了地方veganカフェの立ち上げやメニュー提供、海外のオーガニック事情調査、くるみの木東京店店長などを経て、【OnlineStore:素果子|sugashi】 を始動。15年のマクロビオティック生活と自身の経験と知識を活かし、「入れる選択と出す力~季節(自然)に寄り添ったここちよい暮らし~」を個人・企業向けに提案しています。素果子 | sugashiOnline Store:https://sugashi-shop.stores.jp/Instagram:https://www.instagram.com/handayoko/

※大豆アレルギーの方はご注意ください。

心が折れやすい人が感じる「無力感」との向き合い方


昨年は新型コロナによる感染症の流行により、多くの人にとって試練の一年となりました。これからのウィズ・コロナ時代を生きていく現代人には、より「折れない心」が求められるでしょう。とはいえ、実際に明るい未来が見えない状況で生きていくのは簡単ではありません。そこで今回は、心理カウンセラー・植西聰さんの新刊『前を向く力を取り戻す 「折れない心」をつくる たった1つの習慣』(青春出版社)から、苦しい状況の中で生きていくときに、気持ちが少しラクになる考え方を紹介します。

「無力感」を感じたときに大事なのは「自分を責めない」こと
 心が折れやすい人は、そうでない人よりも「無力感」にさいなまれることが多いようです。無力感というのは、簡単にいうと、「自分は何もできない」、「自分には力がない」というふうに、気力が保てなくなってしまうような心の状態のことを言います。

 例えば、ある日突然、会社の上司から「業績が悪化したので、来月の給与は半分カットすることになった」と告げられたとしましょう。最初は「そんなこと急に言われても、困る」と怒りの感情が湧いてくるかもしれません。しかし、しばらくすると、「来月からどうやって生活していこうか」、「家賃の支払いはできるだろうか」と、今後が心配になって絶望的な気持ちになるでしょう。そして、「こんな状況になっても、自分は何もできない」と無力感にさいなまれるのです。

 人間関係においても、無力感にさいなまれる場面があります。例えば、長年の友人が家族とのトラブルで大変な状況に追い込まれていると知りました。「自分も何かサポートをしたい」と思っても、実際のところは何の役にも立てないことがわかって、「大事な人が困っているのに」と無力感に襲われてしまうのです。

 心の中が無力感でいっぱいになると、日々の生活に活力がなくなります。悪化すると、気持ちがずっと沈んだまま体が動かなくなって、本当に病気になってしまうこともあるので注意が必要です。

 無力感にさいなまれたときは、自分を責めないことが、とても大切です。そして、どんな小さなことでもいいので、その日、自分ができたことを数えてみるといいでしょう。

「今日も朝起きて会社に行った」

「一日分の家事を終えることができた」

 そして、「つらいけど、何とか頑張れたね」、「人を助けようとしたのは立派なこと」というふうに、自分を励ましてあげることを心がけてほしいと思います。

他人への批判や怒りは結果的に自分を苦しめる
 私たちの生活には、生きていく上で課せられたルールがあらゆるところにあります。その最たる例が法律です。

 例えば、社会人になったら、税金を納める義務があります。たいていの人はそのルールを守って、きちんと税金を納めていますが、中には何らかの理由で何年も納めていない人もいます。そういう人がニュースで取り上げられたりすると、「悪い人だ」、「収入は多いはずなのに」などと批判が繰り広げられます。「ルールを破る人がいると、きちんと守っている人には迷惑だ」という正義感から批判する人が多いのでしょう。

 しかし、心の中では「自分はきちんとルールを守っているのに、あの人は平気でルールを破っている」というのが許せなくて、イライラしてしまうという心理もあると思います。誰かを見るたびにイライラしてしまいがちな人は、無意識に「あの人は悪い」、「あれは間違っている」とジャッジしてしまう傾向が強いといえます。

「悪いことをする人が許せない」という思いは理解できますし、悪いことをする人よりもいいことをする人のほうが正しいのも確かです。しかし、ジャッジばかりしていると、心の中に「怒り」や「恨み」といったマイナスの感情がたまっていき、結果的に自分を苦しめることにつながります。

 人間に感情がある限り、人や物事をジャッジせずに生きていくのは簡単ではありません。しかし、「ジャッジは、ほどほどにしよう」という意識を持つことはできるはずです。

 第一、他人のことでいちいち自分の感情を乱すなんて、感情の無駄使いです。世の中は、いいことと悪いことが混ざり合っているものです。イライラやモヤモヤがふくらんだときは、「いい」「悪い」でジャッジしていないか、チェックしてみましょう。

変化していく世の中を受け入れていくために
「世の中はどんどん悪くなっている」と思い込んで、心が折れそうになっている人がいます。そういう人にとって、変化は悪い意味を持ちます。

 実際に、変化には予想できないリスクが伴います。「変わる前より状況が悪くなってしまった」という可能性もゼロではありません。そして、人間には「失敗や後悔をしたくない」という気持ちから自分を守る心理が働くため、どうしても変化することを怖く感じるのです。

 しかし、世の中を見渡すと、一見、よくない変化のように感じたものが、実際にやってみるといい結果をもたらしたということがよくあります。例えば、感染症の影響で外出ができなくなり、社会全体が大きく変わったことについても、色々な見方ができます。

「会社に毎日出社しなくてすむようになったら、通勤時間の分を好きなことに使えるので新しい趣味が増えた」

「人が外出を控えたことで、街中の空気がきれいになり、海や川の水質もよくなった」

「ランチ代や、仕事の後の飲み会に使っていた分の出費が減って、貯金が増えた」

「苦手な上司と顔を合わせることがなくなり、しっかり睡眠が取れるようになった。そうしたら、体調までよくなった」

 こんなふうに変化のプラス面に注目することで、心の状態もよくなります。「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることができるのは、変化できる者である」。これは19世紀を代表する科学者であるチャールズ・ダーウィンが残したとされる言葉です。

 私たちの日常も、これと同じだと思います。時代はどんどん変わっています。この事実を受け入れて、自分の生活をよりよく変化させていけばいいのです。したがって、「この変化は未来の幸せにつながっている」と受け止めることが大切になります。

【実録・メンタルヘルス:その3】薬の服用を中止し妄想にとりつかれたKさんが起こした奇妙な行動


妄想や幻覚といった症状を伴うこともあることから社会生活が困難になってしまうことも多い「統合失調症」。このシリーズでは、実際にオフィスで起こった出来事をもとに、統合失調症の症例とケアについて記述していきたいと思います。

(前回からの続き)

オフィスで起こしてしまった暴力行為がきっかけで精神科を受診し、「統合失調症」と診断されたKさん。しかし、病院で処方された薬を飲むと眠気に襲われることから服用を自己判断で中止し、症状が悪化してしまうのでした。

◆みんなが連絡を取りあって自分を攻撃している

他人からの「攻撃」をガードするため、耳栓やヘッドフォン、マスクを常に着用し、「証拠」をおさえるために小型のビデオカメラを持ち歩くようになったKさんでしたが、それでも悩みがつきることはありません。

次にKさんを悩ませたのは「メール」でした。Kさんが気にしている顔が痙攣する症状(チック)のことを、オフィスの人々が社内メールを使ってウワサしている、という妄想が出てきたのです。

みんながメールで連絡を取りあってひそかに自分の悪口を言っている、という思いにとりつかれたKさんは、悪口メールの「送受信の証拠」を探すために、同僚が席を外しているあいだに勝手に他人のパソコンを操作する行為をして、またしても社内で問題になりました。

そんなこともあって、会社側のKさんへの監視の目が厳しくなるなかで、またも決定的な事件が起こってしまったのです。

◆両手を挙げて「降参」した人形
その事件は、終業時間をかなり過ぎた夜のオフィスで起こりました。もう午後10時を過ぎていたので、オフィス内にはKさんと、派遣社員である女性デザイナーのYさん(仮名・31歳)、そしてフロア責任者の課長しか残っていませんでした。

課長が他部署との打ちあわせでオフィスを出た数分後、Kさんがおもむろに立ちあがりました。

Kさんの手には全長20センチほどの兵隊の人形が握られています。この人形は、Kさんがいつもデスクの片隅に置いてあるもので、関節が自在に動かせるようになっています。

Kさんは、デザイナーのYさんのデスクまで歩いていくと、その人形の両手を「バンザイ」の形にして、無言でYさんに向かって何度も突きだしました。

驚いたYさんは、「なんですか?」とKさんに向かって言ったのですが、マスクで顔の半分を隠し、耳には耳栓とヘッドフォンをしたKさんはマスクのなかで「許してください。もうカンベンしてください」と、つぶやくばかりで、会話になりません。

Yさんは、おなじ部署とはいえ挨拶ぐらいしかしたことのないKさんの意味不明の行動に驚き、こわくなってオフィスから逃げ出しました。そして、別のフロアにいる課長のところへ行き、この事件を報告したのです。

◆家族は「一緒に住みたくない」
このKさんの奇妙な行動は社内で大問題となりました。Kさんが上司たちに語ったところによると、KさんはなぜかデザイナーのYさんを「悪口メール」の主犯だと思っており、降参の意味をこめて「両手を挙げた」人形を持っていったとのことでした。

しかし、そのような説明が会社の上層部に通用するはずもありません。今度は、「家族の協力のもと、治療に専念すること」が会社命令として言い渡され、Kさんは当分のあいだ残業も禁止されました。

当時、Kさんには奥さんと小学生の娘さんがいました。上層部からの命令を受けて、Kさんの直属の上司であるNディレクターが、Kさんの奥さんに会社の意向を伝える電話をしました。

しかし、会社での話を聞いたKさんの奥さんは、Nディレクターにこう言ったのでした。

「あんな気持ち悪い人とはもう一緒に住めません。子どものためにも離婚したいと思います」

(続く)

※本文は事実をもとに構成されたフィクションであり、実在の人物・団体とはいっさい関係がありません。

「コロナ観」のズレで別れも? 友人、恋人、夫婦…人間関係の分断を防ぐ “心の持ち方” とは…


元日本テレビ解説委員で、現在は各メディアでコメンテーターを務める岸田雪子氏が、子育ての身近な悩みや課題を取り上げる新連載「岸田雪子のBloom Room(ブルームルーム)」。親子の笑顔の "つぼみ" を花開かせる小部屋です。今回は、話題のツイートから "コロナ観" について考えます。

わたしの友人Aの話です。上司と同僚2人に食事に誘われた時のこと。Aは高齢の両親と同居しているため、新型コロナウイルスに感染しないように人一倍注意を払い、会食を避けていましたが、お世話になった先輩の誘いを断るわけにもいかず、少人数ならと出かけたそうです。ところが、同僚が予約した店に着いてみると、通された席はテーブルが小さく、隣との距離が近く、窓もない。Aは食事中も話す時はマスクで口を覆っていたそうですが、同席する上司たちはマスクを外し、コロナ前と変わらない様子で酒が進んでいたそうです。

後日Aは「久しぶりに会ったのに、全然楽しくなかった。もう一緒に食事に行きたくない」とため息をついていました。Aと上司たちの間に、コロナ観のズレがあったことが、食事会をきっかけに明らかになってしまったようです。

■マスク外す?出かける?コロナ観のズレが生まれる理由

「コロナ観」のズレは、2つのポイントで生まれることが多いようです。1つは、「環境の差」。もう1つが「意識の差」です。

環境の差は、例えば「高齢の家族がいる」「ひとりで子育て中なので、自分が病気になったら子どもの預け先がない」といった、家庭環境に起因するもの。あるいは、「介護施設で働いている」「病院で働いている」「自分の代わりがいないので、休むと周囲に多大な迷惑をかけてしまう」などの職場環境によっても、「感染リスクを強く感じる」コロナ観が生まれやすくなるでしょう。

こうした環境の差も影響して「意識の差」は大きくなる場合があります。例えば、マスクの重要性への意識です。「マスクは自分を守るためにも、相手を守るためにも必要」と考えている人にとって、「マスクをせずに大声でおしゃべりする人」は理解しがたく、遠ざけたい心理が働きます。あるいは、相手が介護関係の仕事をしているのを知っていながら、「カラオケパーティーに行こう」と言えば、その誘いそのものが、人間関係の断絶を生んでしまうかもしれません。政府が「GO TO」と呼びかけるようになってからは、この「意識の差」は、より顕在化しているように感じます。

■断絶か、歩み寄れるか、の境界線

そもそも、価値観はみんな違うものです。ですが、感染症を相手にすると、「もしかしたら命の危険に直結するかもしれない」から、やっかいです。

しかし、よくよく考えてみれば、「コロナ観が違う=断絶」というのも、やっぱり寂しい。断絶の一歩手前に「歩み寄る」道はないか、考えたいものです。

「歩み寄り」の一歩目は、「相手への理解」です。コロナ観のズレを感じたら、先述した相手の「環境」と「意識」に目を向けてみてください。「医療に携わっているわけでもない、高齢者と同居しているわけでもない相手」であれば、さほど「リスク意識」が高くなくても、仕方ない、と思えるかもしれません。健康意識は、高い人ほどより新しい情報を仕入れて意識が高くなりやすい一方、関心のない人は情報に触れることすら少ない、というギャップがそもそも生じやすいのです。

相手への理解の次は、「自分をわかってもらう」ステップです。冒頭の友人Aの場合なら、「私は高齢の母と同居しているので、感染対策がしっかりした店とテーブルを私が選びますね」と先に提案してみてもよいかもしれません。

「自分のリスク意識を理解してもらえない時に気まずいから、言いたくない」という人は、個人情報を言わないまま、お店選びを率先してみたり、「〇〇さんが言っていたことなんだけれど…」と、第三者の情報を借りると、理解してもらいやすいこともあります。

それでもズレが解消できない時は、「おあずけ期間」を設けるのも一案です。コロナ禍のトンネルは永遠ではありませんから、ズレに直面しそうなことは、先延ばしにしてみてもいいのです。

大事なことは、無理をしてストレスをためないことです。あなたの価値観は、あなたのものとして大事にしながら、無理なく「歩み寄れるところ」を探してみてください。

sowelu、パニック障害公表「本当に良かった


パニック障害を抱えていることを公表した歌手のsowelu(38)が、反響を受け「公表して本当に良かった」と思いをつづった。

soweluは24日、「ありのまま告白して良かった」のタイトルでブログを更新した。「同じパニック障害に悩まれている方や、乗り越えた方、ありのままを打ち明けてくれて、励ましてくれて、たくさんのメッセージみんな本当にありがとう」と感謝し、「まさかこんなにたくさんの方が同じように悩まれているとは思っていなかったので、パニック障害になった事を公表して本当に良かったなと思いました」とつづった。

「私は今発作が起きてない時は普通に過ごせていて、発作が起きると息が苦しくなったりフラフラしてしまったり何にも出来なくなってしまうといった状況です。だから良い時と悪い時の落差がすごく激しいの。発作もいつ起きるかわからないから余計不安になっちゃう時もあるんだよね。

1番酷かった3ヶ月前に比べたら少しづつ発作が起きる頻度が減ってきたので、良くなっていってるとは思います」と、現在の症状を説明。「どうかみんなも無理はしないで焦らずゆっくりいきましょう こうゆうご時世だからこそ自分を大切に まずは自分を愛そう」と呼びかけた。

物事をやるきるための意志力の鍛え方とは


意志力とは目標や計画を決め、それを実現しようとする力です。何かをしよう、もしくはしないでおこうと考えて、やり抜くために発揮されます。自分をコントロールして身の回りにある誘惑に負けず、やるべきことをやり続けることが求められます。強い意志力を身につけたいと思う人も少なくないと思います。

そこでこの記事では意志力が弱まる要因や鍛えるためのポイント、回復方法について紹介します。

意志力が弱まる要因

物事を決定したり達成したりするのに意志力が必要なことを頭では理解していても、物事を最後までやり遂げられるわけではありません。モチベーション高く取りを組み始めても、途中で投げ出してしまうことも多いでしょう。意志力が弱まってしまうのには理由があるので、まずはその原因を明らかにしておきましょう。

○■ストレスにさらされる

好きなことを我慢している、嫌なことを渋々しているなどの抑圧したストレスは、モチベーションを下げ意志力を弱めます。我慢していることやできないことにばかりに意識を向けるとストレスがたまります。目標に向かっているときは、ポジティブな側面に意識を向けるようにしましょう。

○■体調が悪い

身体が弱っているときは、意志力を保つエネルギーも不足しています。意志力を保つには身体にも脳にも多くのエネルギーが必要ですので、不健康な生活には気をつけた方がよいでしょう。

また、気力で増えるというものではありませんので、体調が悪いときはしっかり休養をとってエネルギーを補充する必要があります。

○■複数のタスクを抱える

選択肢が多ければ多いほど、意志力の消耗は激しくなります。あれもこれもと多くのことを自分に課して、常にやらなければならないことを複数抱えていると、いくつかのタスクに対する意志が薄れ、結局はいずれかを犠牲にしてしまう結果になるでしょう。

体力も時間も無限に湧いてくるものではありません。選択肢をなるべく少なくして負荷を減らしましょう。

○■他人の目を気にしている

周りからの評価や自分の印象をよくしたいと考えていると、外側にばかり意識が向いてしまうので自分に集中できません。例えば、目標達成のために必要な努力なのに「地味な作業はかっこよくないと思われるのでは」などと気が逸れ、継続する意志を保ちにくくなるでしょう。

意志力を発揮するには、他人や周りの環境のせいにするのではなく、自分で考えて決定する思考が重要です。

意志力を鍛えるためのポイント

意志力は一人ひとりの気質によってそのレベルに差がありますが、その程度を高めることは可能です。筋力トレーニングと同じように自分で鍛えるためのポイントをご紹介します。

○■記録する

こまめに記録をつけて自分の努力や成果を「見える化」すると、モチベーションが上がり目標達成に向けて継続する意志を保ちやすくなります。記録をつけることで自分を客観的に見られるのがポイントです。数値やグラフ、日記など、自分に合う方法を見つけるとよいでしょう。

また、予め目標や決意した内容を記録してけば、ゴールを忘れずにやるべきことに集中しやすくなります。

○■習慣化する

自分にとって当たり前の行為になるまで習慣化すると、意志力を使う際のエネルギー消耗が少なくなります。習慣化にあたっては、負担が少ない簡単なことから取り組むのがポイントです。継続しやすいことを習慣化することが、結果として意志力を鍛えることになります。

一日のスケジュールに自分なりのルールやルーティンを組み込むのも効果的でしょう。予め定めておくことで他のことに気をとられず集中しやすい環境がつくれます。

○■小さな目標を設定する

最初から大きなゴールへの到達を目指すのではなく、現時点で達成可能な小さな目標を設定して、ひとつずつクリアし徐々に大きな目標へとステップアップしていくとスムーズです。

今まで自分がやり遂げたことのない目標を設定すると、なかなかうまくいかず気持ちがくじけてしまいます。「ちょっと簡単すぎるかな」というレベルから始めて継続し少しずつ意志力を鍛えていきましょう。

○■一つのことに集中する

一つのことに集中して取り組むことで、意志力を発揮できるようになります。やるべきことが複数あったとしても、一度に取り組むのは一つに絞りましょう。

今やるべきことを明確にするには、やろうとしていることをリストアップし優先順位をつけることが効果的です。リストをつくる際には、欲張らず自分の状況に合わせたボリュームに絞っておくと焦らず取り組めるでしょう。

意志力を回復するためにできること

意志力は使うことで消耗するだけでなく、環境の影響などによって一時的に弱まってしまうこともあります。置かれた状況を判断して対策をとることで回復が可能です。

○■睡眠をしっかりとる

意志力は、質のよい睡眠をとって体調を整えることで回復します。睡眠が不足すると、脳が意志力を維持するのに必要なエネルギー源を取り込めなくなります。脳のさまざまな欲望をコントロールする部位が働かなくなると、誘惑に負けやすい状態になってしまうでしょう。

○■適度な運動やストレッチをする

身体と心をほぐす適度な運動やストレッチは、必要な集中と意志力を保つのに役立ちます。意志力は、身体と脳がリラックスした状態のときほどうまく発揮されると言われています。

根を詰めていると首や肩、手首・足首などの血流が悪くなり、こり固まってしまいがちです。内容に特に制限はないので、自分が心地よいと感じる運動やストレッチを取り入れることをおすすめします。

○■自分へのご褒美をあげる

消耗した意志力を回復させるために、自分が嬉しくなることやリラックスできることをご褒美として用意しておくのが有効です。目標に向かうことは何かしらの我慢を伴うため、ストレスがたまって意志力を消耗します。頑張り続けた結果、リバウンドが起こるのも意志力が大きく消耗された結果でしょう。

「折に触れて好きなものを食べる」「好きな映画を映画館で観る」など、自分が心地よいと感じることを取り入れましょう。

○意志力を鍛えて目標を成し遂げよう

意志力は目標を達成するために必要なスキルです。積極的に鍛えることで、誰でも高められる可能性があります。強い意志力を持つと、自分が本当に望むことや手に入れたいものを効率よく手に入れられるようになるはずです。

意志力を鍛えて思考や感情を上手にコントロールし、目標を達成しやすくさせましょう。

ハラスメントに悲痛な声「部下を泣くまで説教」 会社への不満は「上司」と「人間関係」が最多


働いていると、誰しもが大なり小なりの不満や問題を抱えてしまうもの。中でも、一緒に働く同僚や上司との人間関係には難しいものがあります。仕事上どうしても関わらざるを得ない相手との関係性が悪くなると、仕事に影響が及んでしまうケースも。また、近年ではハラスメントが社会問題にもなっています。実際のところ、会社員の人たちはどう感じているのでしょうか。

会社への不満は人間関係が1位 テレワークだからこその不満も
 労働者と弁護士のマッチングサイト「労働問題弁護士ナビ」を運営する株式会社アシロは2020年9月、同サイトを訪問した20~50代の男女1227人を対象にアンケート調査を実施しました。まずは、会社に対する評価を項目別に5段階評価。「非常に不満(5)」と答えた人が最多となったのは「上司に対して」という項目で、半数近い46.8%が選択しています。

 さらに「会社への不満」を問う設問(複数回答可)では、1位が「人間関係(887票)」、次いで「労働時間の長さ(727票)」「社風が合わない(662票)」が続きました。「給与が少ない」は581票で4位、「残業代が出ない」は547票で5位となり、お金よりも“相性”と労働条件を重要する傾向が見て取れます。

 会社への不満の理由としては「テレワークになったのに労働時間が逆に長くなった」「遠隔であるが故に、上司から頻繁に電話がかかってきて自分の作業が進まない」などの声が聞かれ、コロナ禍でテレワークになったからこそ抱く不満も存在するようです。顔が見えない状況でのコミュニケーションはなかなか難しいもの。上司も部下も、何らかの工夫が必要かもしれませんね。

ハラスメントの存在と被害 7割超が認める衝撃の結果
 次に「会社内でハラスメントはありますか?」と尋ねたところ、「ハラスメントがある」は39.3%、「ハラスメント被害を受けている」は38%に上りました。実に77.3%の人が、ハラスメントがある、もしくは自身が被害を受けていると答えており、ハラスメントも会社への不満を抱く大きな一因となっていると思われます。具体的な回答は以下の通りです。

「鬱病で休みを取りたかったが社長に怒鳴られた。結局苦しみとともに働いている」
「恫喝され退職することすら許されない」
「裏で悪口を言われている。特定の人物が私にだけ対応を変える。笑顔を絶やすなと言われる」
「理不尽な態度、威圧的な態度、サービス残業の強要」
「来られない時間にわざと出勤しろと言う、部下を泣くまで説教している」
「揚げ足を取る。辞めさせるように仕向ける。事実と違う上申。取り巻きと一緒に悪口、悪評を広める」

 上司であることを利用した「パワーハラスメント」が多く、身体に影響を及ぼすなど、かなり深刻なケースも見受けられます。

ハラスメントで社内の自浄は期待せず 外部に相談するなら?
 では、ハラスメント行為を無くすにはどうすれば良いのでしょうか。「ハラスメント行為を止めさせるために有効だと思う取り組み」について聞いてみると、「直接本人に話す」は「無意味だと思う」と答えた人が874人と圧倒的に多く、「無いよりはマシ程度」が243票、「多少効果は期待できる」が85票、「大きな効果を期待できる」は25票にとどまりました。

 また、「改正労働施策総合推進法(通称:ハラスメント防止法)」の施行が始まるなど、企業がハラスメント行為を防止するための措置を義務付ける法律もできました。その一環である「ハラスメント研修の実施」についても「無意味だと思う」と答えた人が604人に上るなど、その効果には懐疑的な声が多いようです。同様に「管理部から指導を受けさせる」も「無意味だと思う」が482票で、社内での自浄は難しいと考える傾向が浮き彫りになっています。

 一方で「大きな効果を期待できる」という声を最も多く集めたのが「労働局(労働基準監督署)に通報する(519票)」と「弁護士に相談する(484票)」でした。本人同士、あるいは会社内での解決には期待が持てないけれど、第三者機関などに話を持っていくことで、公平に問題を取り扱ってもらえるという期待があることがうかがえます。

 なお、株式会社アシロによると、労働基準監督署自体はハラスメントのように明確な労働基準法違反がない案件を解決する機関ではないそう。労働基準監督署の建物内にある「総合労働相談コーナー」を利用した方が、ハラスメントなどの職場でのトラブルについての相談に乗ってもらえるとのことです。

 一般的には多くの人が、人生の時間を仕事に費やします。生きるためには必要な行動だけに、少しでも良い環境で、心穏やかに過ごせるようにしたいものです。上司も部下も、お互いの立場や心境を尊重し合うことが理想ですよね。

キレるのはNG!「怒りを感じてからの6秒」を乗り切る方法


ビジネスの場や家庭内で、我慢しきれなくなってつい「怒り」を人にぶつけてしまった経験はないだろうか。後になって後悔することは少なくないが、一度爆発した怒りはなかなか制御しにくいもの。感情に任せた怒りが何倍にもなって自分に跳ね返ってくる……などということを避けるためにも、できる限り怒りを表に出さない方がいい。アンガーマネジメントコンサルタントの川上淳子さんは、怒りを感じてからの「6秒」が重要だと語る。

「怒りが生じてから理性の介入までは約6秒かかります。どんなに怒りを感じても6秒待ってほしいのです。言い返す、やり返すといった反射をしないこと。衝動をコントロールできれば瞬間的に“キレる”のを防ぐことができます」(川上さん・以下同)

「6秒」を乗り切るための秘策として、まず「感じた怒りに点数をつける」ことが有効だという。絶対に許せない強い怒りを「10」、穏やかな状態を「0」として、自分が感じている怒りは何点なのか記録を取るようにする。「怒りを数値化することで、自分がどんなときに怒るか、客観視できるようになります。怒りの傾向がわかれば、対処法も見えてきます」ペンやスマホなど目の前のものを観察する、深呼吸するといったことも、6秒を乗り切る効果的な手段だという。

では、「6秒」を乗り越えても、どうしても怒る必要があるときはどうしたらいいのか。そこで考えるべきは“相手に怒りをどう伝えるか”だ。川上さんは「自分や他人を傷つけない、物を壊さない」というルールのもとに、怒りを伝えるとよいと話す。「ルールに則った上で『私』を主語にして伝えると、自分の権利も相手の権利も尊重しながら、相手に言いたいことを伝えられます」

例えば、在宅勤務の夫が家事をしないときは、「どうしてあなたは家事をしてくれないの」と言うのではなく「家事をしてくれると、私は助かります」と伝える。毎晩リモート飲み会をする夫には、「毎日だと私が困ります。せめて金曜日だけにしてもらえるとうれしいわ」と話す。「『あなた』を主語にすると、相手は“責められている”とだけ感じ、肝心な『相手にしてほしいこと』が伝わりません。『私』を主語にすることで、自分がどう感じ、どうしてほしいかが、相手に伝わりやすくなるんです」

自己肯定感の低い人のための、ネガティブになりすぎないセルフコントロール術


周囲と比べて圧倒的に劣っているわけでもないのに、なぜか自分に自信の持てない人っていますよね。もしかしたらそれは、自己肯定感の低さによるものなのかもしれません。あなたは自分に適切な自尊心を持っていますか? そこで今回は、「自己肯定感の低い人がうまく自分をコントロールする方法」をご紹介いたします。

■高すぎる目標設定を避け可能なミッションを課す
もしもあなたが自己肯定感が低いのだとすれば、それは目標の設定のしかたに問題があるかもしれません。サウスウェストステート大学のパボット氏によると、理想の自分と現実の自分のイメージが離れている人ほど自己肯定感が低く、幸福を感じられないことがわかりました。

つまり、目標が高すぎて現実の自分との間にギャップがあるほど、ネガティブになってしまうのです。そんなときは、目標設定を見直してみましょう。努力すれば達成可能な程度の目標がベストです。ミッションをこなしていくうちに、自信がついていき自己肯定感が高まるでしょう。大きな目標を細切れにしてクリアしていくのも◎です。

■無理なく継続可能な運動を続ける
自己肯定感を高めるのに最適なアクションは、運動を継続すること。運動をすると、脳内からアドレナリンが分泌され、ネガティブな気持ちがだんだんとポジティブに変わっていきます。そして定期的に続けることで、達成感も得られます。でも、実際に運動を継続するのはなかなか難しいもの。そこで、1日に腹筋を3回もしくはスクワットを5回、または足踏みウォーキングを5分など、ハードルを低くして、かつ選択肢を増やして取り組んでみましょう。

とにかく続けることに主眼を置いてやってみるのです。そうすれば、自然と今日は腹筋を10回やってみるか、といったように自分に負荷をかけずに向上心を高められるのです。その結果、自己肯定感も高まっていくはずです。

■他人をほめることの驚くべき効果とは!?
人にはそれぞれ、自分とはこういうものだという思い込みをもっています。自己肯定感の低い人は、このセルフイメージが低いことが多いと言えます。そのため、自分をほめるのが苦手だったり、ほめるに値する材料を見つけられないことも少なくありません。そんなときは、他者を意識してほめるように心がけましょう。

人間の脳には、主語を認識せずに処理するという機能があるため、自分でなく相手をほめた場合も、自分をほめたことと同じ効果があるのです。そのため、他人をほめる習慣をつけることで、どんどん自信がつき自己肯定感が高まるのです。しかも、周囲の人たちから好感を持たれるという嬉しい副産物もあります。

■うまくいったときには自分へのご褒美を
自己肯定感が低い人の特徴には、自分にうぬぼれられない、自身に厳しすぎるという点が挙げられます。そんな人はもっと自分を甘やかせてあげたり、認めてあげることが必要なのです。そこで、自分の中にある承認欲求をうまく利用してみましょう。重要なのは報酬、すなわちご褒美です。

心理学者スキナーの実験によると、人は報酬を用意することで意欲を高められるという結果が出ました。これをエンハンシング効果と言います。やる気を起こさせる→報酬を受け取る→自己肯定感が高まる、といった一連の流れをつくってみましょう。きっと自然とポジティブになれるはずです。

高過ぎる自己肯定感は周囲との衝突を招いてしまいがちですが、低すぎる自己肯定感は社会生活を送るのを難しくしてしまいます。常に人の心の中には天国と地獄があり、自尊心が低いといつも自分をいじめて苦しい思いをしてしまうと言えます。
仮に誰が見ても申し分がなかったとしても、自分で満足できなければ納得がいかないのと同じです。ある程度は自分を認めて、多少自信過剰なくらいのほうが世の中は生きやすいのかもしれませんね。(脇田尚揮)

脇田尚揮/認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、現在テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出 書房新社)。

爆発寸前! あなたが「キレる」5つの予兆と対策


キレやすい人にもいろいろなタイプがあります。元々キレやすい傾向がある人もいれば、最近それが出てきてしまっている人もいるでしょう。いずれにせよキレてしまえば、その間本来の自分を見失ってしまいます。場合によっては何らかのトラブルの原因になってしまうかもしれません。

実際、多くの方が「キレたらいけない。なるべくその場は我慢して無用の波風を立てないようにしよう」といったことが念頭にあると思います。

でも、このご時世ですからストレスのレベルは、かなりのものではないでしょうか? 誰しもそれがあるレベルを超えれば、普段とは違う自分になる可能性があるでしょう。

そこで最近キレやすい傾向がある人に向けて、日常生活上、深刻な問題が生じないように精神医学的なアドバイスを詳しく述べたいと思います。

◆最近、声を荒げてしまったことはないですか?

いつも平常心でいることができれば、それはまさに理想の姿ですが、達成するのは時になかなか難しいものです。もし以下のようなことに心当たりがあれば、普段の自分を失いやすい状態にさらされているかもしれません。

□イライラが強い、あるいは気が散りやすく、やるべきことに充分集中できない
□他人の言動に敏感に反応しやすくなっている
□何かネガティブなことが起こると、それに気がとらわれやすく、なかなか気持ちの切り替えができない
□予期せぬことが起こるたびに普段ならしない失敗をしてしまいがち
□あせりや焦燥感が強くなっている

こうした折、例えば、誰かに何かの拍子で足を踏まれてしまったとしましょう。たとえ相手がワザとではないとわかっていても、場合によっては、つい怒りの声をあげてしまうかもしれません。とりあえずその場はトラブルなしで済んでも、皆口には出さないだけで、周りの目はなかなか厳しいものです。

本人は、自分のイライラが周りにネガティブな印象を与えたことに意外と気付いていません。しかしその場で生じた問題を拡大させないためにも、自身の衝動をしっかり認識する必要があります。もしこうしたことに心当たりがあれば、今の自分に危機感を持つきっかけにしていきましょう。

◆イライラし過ぎる場合、負のスパイラルには要注意!

ご自分がイライラしやすくなっていることにもし気付いたら、まずその現状をはっきり把握しておきましょう。具体的にはそれはいつ頃から始まったのか? どんな状況でイライラが強まるのか? そして、そのことが原因で日常生活に何か問題が起きていないか、しっかり見分けたいものです。

仕事や勉学の能率はそれまで通りで、対人関係においても特に問題が生じていない場合は、イライラ気味になっていたとしても日常生活の範囲内でしょう。しかし、ちょっとしたことで声を荒げてしまうようになっていたら、イライラのレベルはかなり深刻です。何らかの対処をすぐ考えたいところです。

イライラがこのように深刻化する原因としては、まずストレスが考えられます。例えば仕事の量が多すぎる、あるいは仕事のプレッシャーが強すぎる、休養が充分取れていない、あるいはプライベートでつらいことがあった、そして場合によっては体調がすぐれないこともイライラしやすい原因になっているでしょう。

こうしたことは1つひとつがかなりのストレスになり得るもので、複合化すれば大変なレベルになってしまいます。イライラしやすい人はそれが負のスパイラルを生み出す可能性があるのです。

例えば上記のように人前で声を荒げてしまえば、その場の人間関係はギスギスしてくるでしょう。それ自体も、大きなストレスになる可能性があります。そして冴えない気持ちを晴らす手段として、ギャンブルなどが普段以上にやりたくなってしまうかもしれません。こうしたことは自分が抱えている問題を解決しませんし、依存症につながるリスクもあります。負のスパイラルを生み出しやすい……といったことには充分注意が必要です。
.
◆事態を認識したら危機感を持つこと、それが最重要です!

イライラしやすい、あるいはキレやすい傾向は人のパーソナリティの一面でもあります。他人の目からは問題があることが一目瞭然でも、自分ではなかなかそれを認識しにくい場合もあるでしょう。

そして場合によっては、キレること自体がその人のストレス解消の手段になっていることもありますし、簡単に変わることはできないかもしれません。しかし、対処の第一歩はそれをしっかり認識することです。

また、ご自分の周りには、平常心を維持することに優れている方がきっといらっしゃるのではないでしょうか? そうした方をお手本にするのもいいと思います。

最後に、最近普段の自分ではないようにイライラしてしまう……といった場合は、うつ病など心の病気の可能性にも注意したいところです。

イライラしやすい、キレやすいといったこともそうですが、一般に何らかの精神症状が一週間以上持続していて、なおかつ、こうした症状が原因で日常生活に深刻な悪影響が現われている場合、心の病気の可能性も考えられるということは皆さま、どうか頭に置いておいてください。
.
中嶋 泰憲(精神科医)

心の病気の初期に現れやすい「話し方」の異変/メンタルヘルス


心の問題や不調は日常の会話にも影響します。今回は心の病気の基礎知識として、心の不調や心の病気に関連する、会話時の違和感や問題を詳しく解説します。

会話から知る心の病気の初期症状・病気の状態
物には色々な言い方がありますが、実際に伝えたい内容が、話し方のせいでうまく伝わらないこともよくあることです。 心の病気は、しばしば本人にしかその精神症状や精神体験がわからないため、当人から話を直接聞かないことには、どんな問題が出ているのかはっきり分かりません。精神症状を知るためには、当人の話の内容がとても重要なのです。当人がどのように話を伝えてくるかにも、病気の症状が反映されることがあります。

今回は心の病気の基礎知識として、どのような話し方や会話の際の特徴が心の病気や心の不調に関わる可能性があるのか、会話を通じて知ることのできる問題を詳しく解説します。

話すスピードが異常に速くなった……論理的思考の低下や躁状態の可能性も
会話をする際、話す内容以上に話し方には気が向くものです。声の大きさ、小ささ、話し方の速さなどは人それぞれですが、普段と違う場合には注意が必要です。

例えば、話し方が速いというレベルではなく、あたかも機関銃のように次から次へと言葉が出てくるような場合です。普段からそのような話し方の人であれば、それも個性として済むことですが、その人の普段をよく知る人から見て、人が変わったかのような違和感を感じる場合は、精神医学的に問題性を考える必要があります。

話すスピードが上がるということは、見方を変えれば、話したいことが次から次へと頭に浮かんできている状態でもあります。頭の回転が通常よりもかなり上がっている状態とも言えるでしょう。頭の回転が速いのは結構なことですが、重要なのはそれらの話の内容が論理的につながっているかどうかです。もし話がわき道へ逸れ続けるような場合、論理的な思考能力の低下の可能性も考えるべきでしょう。あるいは一つのことに注意を向け続けるのが困難になっているのかもしれません。

話したいことが次から次へと頭に浮かぶような時は、一般に気分がハイになっていることが多いものです。何かしら大きな良い出来事があった後などは饒舌になる人が多いと思います。しかしそのような背景もない場合は、躁(そう)状態に近くなっている可能性も考えたいです。

返答があまりに遅くなった……認知機能の問題の可能性も
相手との会話中、問いかけをすると返答が遅すぎるような場合も、注意が必要です。うっかり違うことを考えてしまったり、ぼんやりしたりすることは誰にでもあるものですが、精神医学的に問題になる場合もあります。

まずは、こちらの問いかけを相手がしっかり理解できていたのか確認する必要があります。認知機能の低下から、問いかけを理解できなくなっていたら問題です。とはいえ、これが認知症の症状だとは、あらかじめその可能性を意識していないと周りの人もなかなか気付きづらいかもしれません。

例えば統合失調症の場合も、その経過のある時点で、認知能力がかなり低下することがあります。そうした問題が現れるかどうか、現われた場合の深刻さにはかなりの個人差があります。統合失調症は10~20代の年齢での初発が多い疾患ですので、もしそうした問題が起こっても、周りの方はまさか認知機能の低下が起こっているとは思いにくいものです。しばしば、本人が周りに興味を失っているため、自分の問いかけにも答えない……といった誤解をしてしまいます。

会話中の表情や声の調子がいつもと違っている……
会話をする際は話の内容だけでなく、相手の表情や声の調子からも相手の内面がよく分かるものです。真剣な話をしているとき、面白い話をしているとき、悲しい話をしているときで、表情や声の調子は変わるでしょう。感情が表情に出やすい人もいれば、ポーカーフェイスの人もいるでしょうが、こうした声の調子や表情は、精神医学の用語で「アフェクト(affect: 感情)」と呼ばれます。当人が声の調子や顔色によって外面に現す、感情の内容やレベルを表す言葉です。会話をする際にもしこのアフェクトに問題があると、周りは違和感を覚えやすくなります。

たとえば何の話をしていても声が単調すぎて、思わず顔を見てみると、まるで表情が浮かんでいない……といった時は、アフェクトに問題がある時です。多くの場合は一時的な問題ですが、もしこのようなアフェクトの問題が継続するような場合、そして以前の当人の様子とは明らかに違うような時は精神医学的に注意したいときです。

まずは、自分自身でその状態をコントロールできるのか、できなくなっているのかが問題です。実際にアフェクトの問題は、「もっとにこやかに話せるはず」だといった印象を周りの人は持ちがちです。実際、その通りのこともあるでしょうが、場合によっては当人自身にはどうすることもできない問題になっていることがあります。特に脳内の何らかの問題が原因になっている場合、精神科的な対処が望ましいこともあります。周りの方は無用の誤解をしないためにも、そして事態を改善していくためにも、このことをぜひ知っておいていただきたいです。

以上、今回は会話を通じて分かる心の不調や心の病気に関わり得る問題を詳しく解説しました。一般にこうした問題がもし起きていれば、相手には分かりやすいものですが、自分ではなかなか気付きにくいものであることもどうかご注意ください。

心の病を悪化させる感情的な家族のパターンとは?/ストレス/家庭・育児・嫁姑・義理づきあいのストレス


心の病を持つ人と暮らす家族は、不安や不満、怒りなどの激しい感情を抱えてしまいがちです。それを患者にぶつけたり、情緒的に巻き込まれたりすると、患者の症状悪化や再発の引き金となってしまいます。家族の気持ちを楽にし、感情をコントロールするために必要なこととは?

家族が感情的になると再発しやすくなる

家族に心の病が生じると、冷静ではいられなくなるもの。「どうしたらいいの!?」「接し方が悪かったのかしら?」とオロオロしたり、「苦労ばかりかけて!」「どうして治らないの!?」と苛立ってしまうこともあるでしょう。

しかし、家族が動揺し、感情的に接してしまうと、患者のプレッシャーとなり、病状の悪化につながってしまうのです。

1960年代、イギリスのブラウンらが統合失調症の再発と家族の感情表出との関係を研究したところ、感情表出の高い家族と接する人ほど再発率が高くなっていることが分かりました。その感情表出には、次の3つのタイプがあるとされています。

1. 批判タイプ
「いつまでも寝ていていいの!?」「“なまけ病”なんじゃない?」など、批判を露わにすること

2. 敵意タイプ
「一緒になるんじゃなかった」「もう世話なんてしたくない!」など、敵意を露わにすること

3. 巻き込まれタイプ
「私のせいかしら」「私だけが楽しんではいけない」など、相手の状態に情緒的に巻き込まれること

いつも身近にいて、心から心配している家族だからこそ、このような激しい感情を抱えてしまうのでしょう。しかし、統合失調症に限らず、心の病を抱えた人にとっては、この家族の思いが非常に強いプレッシャーとなり、回復の妨げになってしまうのです。

抑圧しすぎると感情は暴走しやすくなる

とはいえ、素直な感情を抑圧し続けると、家族まで病気になってしまいます。では、常に複雑な感情を抱く家族は、どのようにその感情をコントロールしていくとよいのでしょうか?

まず、患者に感情をぶつけやすいのは、家庭という「密室」の中だけで、家族の心の病の問題に向き合っていることが大きな要因になっていると考えられます。つまり、患者に対する不安や心配、苛立ちを、自分の胸の内、あるいは家族間だけで抱えてしまい、外に向かって表出していないことが、影響している場合が多いのです。

家族としては、「誰かに話したいけど、興味本位で聞かれたくない」「プライバシーの問題だから、気軽に話せない」という気持ちがあるのかもしれません。あるいは、「私がしっかり支えなければ」「弱音を吐いてはいけない」という気負いで、自己を律しているのかもしれません。

しかし、素直な気持ちを抑圧したままでいると、いずれは我慢が限界に達し、苛立ちや不安を患者本人にぶつけるリスクが高くなります。また、自分だけ、家族だけで介護を背負うことで、その介護生活に過剰適応し、患者に対して過保護、過干渉になるリスクもあります。

いずれにしても、そのままの状態を続けていると、患者には過剰なプレッシャーとなり、悪循環になってしまいます。

「家族会」で気持ちを共有し助け合う

そこで、家族にとって必要なのは、素直な気持ちを安心して話せる場所を確保することです。その一つとして定評のある場所が、同じ問題と悩みを抱える家族の自助グループである「家族会」です。

家族会の最大のメリットは、同じ悩みを持つ家族同士が忌憚なく語り、相手の話を聞くことで、「悩んでいるのは自分だけではない」と共感できることにあります。また、治療や回復に必要な情報、家族としての関わりを聞くことで、自分の態度を客観的に振り返ることもできます。

家族会は、病院や地域のさまざまな場所で開催されています。病院のソーシャルワーカー、精神保健福祉センター、保健センターなどに問い合わせると紹介してもらえるでしょう。

聞くだけの参加でもいいのですが、体験や思いを話して、それが誰かの役に立てば、自分自身が救われることも多いものです。これを「ヘルパーセラピーの原則」と言います。誰かを助けることで、援助した人が大きな癒しを得るということです。

地域にはたくさんの社会資源がある

また、患者と接する家族は「私しかこの人を支えられないのではないか」と考えがちですが、けっしてそうではありません。

地域には、心の病を抱える人と家族が利用できるたくさんの社会資源があります。そうした資源には、患者と家族をスタッフやボランティアが支え、また患者同士で支え合う仕組みがあります。

たとえば、市町村にある「地域活動支援センター」を利用すれば、患者は日中、仲間との交流や文化活動、運動などの活動を行いながら、社会とつながり、自立に向けて活動することができます。その間、家族は「自分の時間」を持つこともできるでしょう。

ちなみに、地域活動支援センターは「障害者自立支援法」(2013年4月からは障害者総合支援法)によって制度化された施設で、通院中の精神疾患患者であれば、障害程度区分認定も必要なく利用でき、原則的に相談、利用は無料です。その他、障害者自立支援法のサービスには、相談支援や日中活動、居住支援、就労支援、訪問サービスなどが充実しています。利用方法は、病院のソーシャルワーカーや、市町村の窓口に問い合わせると教えてもらえます。

このように、家族会を通じて素直な気持ちを話したり、地域の社会資源とつながることで、患者に対する批判的な感情や敵意を解消したり、「家族だけが頑張らなければ」「私ばかり楽しんではいけない」という思い込みを解放することができます。

こうして家族自身が楽になることで、感情を患者にぶつけることもなくなり、症状の悪化や再発を防ぐことができるのです。

「心が病的」になっていく意外な理由とは?


パーソナリティは人それぞれとはいえ、「猜疑心が強い」「感情が不安定」といった傾向は、あまり人から好まれないでしょう。もっとも、こうした傾向はその人の属する社会や文化を物差しに測っていて、精神症状は基本的に相対評価ですが、こうした傾向が顕著になれば、精神医学的にはパーソナリティ障害の可能性も出てきます。

ここでは、その原因とされる心理的な要因と共に自分の性格を見直してみるためのヒントを詳しく解説します。
.
◆嫌なことが起きた時にとる行動で、その人がよく分かる!

平穏無事な毎日はなかなかそうは続かず、思いがけず嫌なことだってあるかもしれません。例として、前から買いたいと思っていた洋服をやっと手に入れた時を考えてみます。

こうした時はなかなかうれしいものです。仮にですが、それを着て外出した際、通りすがりの小さな子供から「ダサい!」なんて言葉を投げかけられたらとします。ショックはかなり大きいかもしれませんが、その時の反応はその人をよく表わすものです。

ある人は家に帰ったあと、何もする気が起きず、そのまま部屋に閉じこもってしまう。ある人は「親のしつけがなってない!」と、親のせいにして何とか怒りをしずめる。でも、またある人は何かに八つ当たりしてしまうかもしれません。

こうした反応は、そのショックから心がそれ以上傷つかないよう、半ば無意識に行われる行動パターンです。心理学の用語で「心の防衛機制」と呼ばれます。この防衛機制に何か問題があれば、以下のようにパーソナリティに問題が生じる原因になります。

◆心の防衛機制が病的になれば……

パーソナリティ的な要因で対人関係上、問題が生じやすくなることがあります。例えば、猜疑心が強すぎる場合です。ここでは具体的な例として、夫が浮気をしているのではないかと疑いやすい妻を考えてみます。

その背景にはさまざまな要因が考えられますが、場合によっては夫が浮気などをしていないにも関わらず、妻の疑念が不合理に強まる場合も考えられます。

こうした場合、妻は元々疑り深い性格なのかもしれませんが、思考に不合理性が高まる背景には、心の防衛機制が病的になっている可能性もあります。

思考の不合理性、特に妄想に関係する心の防衛機制としては「投影(projection)」が代表的です。この例でもその背景にあった出来事として、妻が週末のプランを夫に相談したら、夫は「仕事が入っているから無理!」とつれなかったとします。

その時、妻は内心の怒りが大きかったのか、心の奥底で「浮気でもしてやろう!」といった気持ちが生じたとします。でもそれをはっきり意識にのぼらせれば、自分は浮気をしたがる、言わば、いけない人間になってしまいます。自分の心を守るために、浮気をしたいのは自分ではなく、夫の方にしてしまう……。不合理な猜疑心は、「浮気をしたい」という自分の気持ちを相手に「投影」させたことが原因だったのです。

◆感情が不安定になる意外な原因とは?

感情に不安定な傾向が強まれば、安定した対人関係を維持することは難しくなるでしょう。他者との間に円滑な対人関係を築いていくことは、社会生活を送る上での基本的な要素ですが、その土台にあるのが自分と親との関係です。

人は生まれてから、はじめて構築する人間関係が自分の世話をする親との関係です。乳幼児期のまだ物心がつく前の時期でも、自分が親から世話をしてもらえれば、笑顔になるもの。その時、子供の心の中では親は「良い」存在になっています。反対に自分が親の世話を欲している時、それがないと、親は「悪い」存在になってしまいます。

親は子供が泣くなどして、世話が必要なサインを示せば、適切に対処するでしょうが、時にはそれが子供にとっては十分ではないかもしれません。その場合、子供にとって親は時に「悪い」存在になりますが、時間と共に子供はそれを受け入れることを覚えていきます。しかし場合によってはそれに問題が生じる場合もあります。それが大人になってから物事を「良い」か「悪い」かの二者択一で見るルーツになることがあります。

他人には自分にはない良い面もあれば、悪い面も必ずあります。他人を「良い」か「悪い」かの二者択一で評価することはできませんが、他人には良い面だけでなく、悪い面があることを受け入れないと、その人に対する感情がなかなか安定しないはずです。この傾向が顕著になれば、パーソナリティ障害の中でも「境界性パーソナリティ障害」に該当する可能性も出てきます。

以上、パーソナリティの問題として、今回は特に「猜疑心が強すぎる」「感情が不安定すぎる」ケースを取り上げましたが、自分の「心の防衛機制」をはっきり意識することは、自分の性格をこれまでとは違った角度から認識するヒントになるかもしれません。

また、自分を育ててくれた親が自分の心の中でどのような位置を占めているかも、時にしっかり考えてみたい命題かもしれません。心の中には親の「良い」面ばかりではなく「悪い」面も一緒にあるでしょうか? この二面性が心の中でしっかり統合されていることもパーソナリティを健全に保つポイントのひとつです。 
.
中嶋 泰憲(精神科医)

同じ環境なのに…メンタルを病む人・病まない人


心の調子が悪い時って、本当に嫌なもの。朝から気分が冴えず、ちょっとした事にもイライラしやすくなっているところに、「あれをやってください。これもやってください」などと言われれば、痛い自分にさらなるムチが打たれたような気がするもの。

そんな時、「よく、みんな、こんな環境で頑張ってられるな?」と思って周りを見渡せば、なぜかクールにそつなく仕事をこなしている人がいたりします。普段は何とも思っていなかった、〇〇さんの、心の健康巧者ぶりに気付いた瞬間ですが、普段から〇〇さんは心の健康に良い事を実践していた可能性は充分あります。

ここでは、将来の見通しさえなかなか立たないような、この厳しい現代社会で心の健康を保つヒントを精神医学的観点から詳しく解説します。
.
◆まずは何事も脳内環境ですよ!

心の不調は、「イライラが止まらない」「気持ちが乗ってこない」「強い不安に煽られる」など実に多様ですが結局のところ、こうした症状は脳内環境の悪化を反映したもので、もしもその悪化が行き過ぎてしまい、もはや治療を受けねば元に戻り難くなった状態が心の病気だと見る事もできます。

この脳内環境は遺伝的要因によって定まる部分もありますが、何と言っても悪化をきたす要因はストレス! ただ、ストレスは生きていくうえで、なかなか避けにくいもの。場合によっては何かの拍子に、自分の劣等感を激しく刺激するような言葉が耳に入ってくるかも知れません。

例えば、「〇〇さん、ちょっと、あれは痛すぎるよね!」などと、思わず耳を疑うような声が耳に入れば、誰だって動揺しますが、もしもその時、対処法を間違えてしまえば、冒頭にあげた〇〇さんのようなクールさは保てず、イライラが止まらなくなってしまう可能性もあります。

◆心の不調は、それ以上、悪化させない事が大事!

上記にあげたような事が起きれば、そのダメージによっては普段の自分ではなくなってしまいます。

例えば、その日はそれからずっと気分が冴えず、家に帰れば食事を作る気にもなれない。とりあえず冷蔵庫にあったアイスクリームを食べているうちに、その時の事が頭に浮かんで来てしまう。ふと気が付いたら、アイスクリームを箱ごと空けていた……と、なってしまったら、ちょっと心のダメージが大きかったものの、まだ、一時の罪悪感ぐらいで済むところだと思います。

でもその後、深酒をあおってしまい、翌日は二日酔いで仕事が手に付かないようならば、要注意! ご本人の遺伝的、心理的、社会環境的要因がネガティブに相互作用し始め、心の不調がますます悪化していく、ネガティブ・スパイラルに入ってしまう危険があります。 心の不調時には、まずはその不調をそれ以上悪化させない事を是非、意識したいものです。

◆心の防衛機制は是非、工夫してみて!

上記の例のように、もしも陰口が耳に入ったりしたら、実は私たちは意識的あるいは無意識的に、心理学の用語で「心の防衛機制」と呼ばれるものを働かせて心を守ろうとします。

例えば、ある人は「何よ、△△のくせに!」と、条件反射的に相手の悪口が頭に浮かんで来ます。また、ある人は誰かに八つ当たり。もしかしたら、「もう、〇△ちゃん、かわいそう!」と、自分の名前を「〇△ちゃん」と、心中、唱えてしまうほど幼児退行的になってしまう人もいるかも。

もっとも、人によっては、「これこれ、こういう訳だから、あの人たちの言葉には問題があり、自分には落ち度がない」と、理詰めに状況を解釈する場合もあるでしょう。

それで、皆様、もしも陰口が耳に入ってしまったような場合、ご自分なら、どんな心の防衛機制を働かせていたか、ちょっと考えてみませんか? もしも、それが、現実対処能力を低下させるような、「もう、〇△ちゃん、かわいそう!」といった、幼児退行的な反応だった場合、他の手段として、「状況を理詰めに解釈してみる」といったような事を是非、試してみましょう。

そして、心が傷ついた原因である劣等感などの心理的問題に関しては、それを他人に言えるレベルまで、客観的に捉える事が出来るように、あえて正面から向き合っていく事が、その痛みを和らげる基本的対策です。
.
◆ストレスはなるべく、その日のうちに発散!

上記の例でウチに帰ったあと、アイスクリームだけでは済まず、深酒までしてしまったらマズイですが、「それでは、どんな対処が望ましかったか?」と問えば、そこは人それぞれ意見が別れるところでしょう。

「私なら、仕事帰りにジムへ寄って、有酸素運動で気持ち良く汗を流します」という人もいれば、「私はパートナーに思いっきりグチを聞いてもらいます」という人もいるはず。

そのやり方が、その人に合っていれば、もちろん何の問題も無いわけですが、ストレス発散法は習慣化しやすいもの。もしも、それに、のめりこんでしまった場合、深刻な問題が生じにくいものが望ましい、という事は是非、ご留意ください。

それでは最後に……人生には戦いという面が少なからずあるもの。相手から傷つく言葉を浴びるような事はいつでも起こり得ます。その際は、心の防衛機制でダメージを食い止め、そのストレスは、その日のうちに発散させ、冒頭の〇〇さんのように、そのクールな姿で周りから一目置かれるような存在になって頂きたいと思います。
.
中嶋 泰憲(精神科医)

病気が原因で嘘つきになってしまう? その心理と特徴


◆性格のせいではないのかも……嘘をついてしまう病気とは

程度の差こそあれ、私たちは人の目を気にしながら生きているもの。周りの人からどう思われているのか、気になることもあるでしょう。また、周りの人に高く評価されたいという思いが、モチベーションを高める大きな原動力になることもあります。

そんな心理がある中で、周りの人から「あの人は嘘つきだ!」といった目で見られるようになってしまったら大変です。その人たちの輪の中で気持ちよい人間関係を保っていくのは、かなり難しくなるかもしれません。しかし、つい嘘をついてしまう背景に、心の病気が関与している場合もあるのです。ここでは、嘘に関連する心の病気を詳しく解説します。
.
◆パーソナリティ障害……嘘つきが平気になるのも症状のひとつ

相手に嘘をつかれることも、ショックなものです。嘘の度合いによっては、相手の人格を疑ってしまうこともあるでしょう。しかし、実はパーソナリティ的に、嘘をつく敷居が低くなっている場合もあります。もしも自己の何らかの利益や都合のために平気で嘘をつくようになっている場合、反社会性パーソナリティ障害の可能性があることにも注意してください。

反社会性パーソナリティ障害の発症率は人口のおよそ1~3%前後。性差は男性に多くなっています。反社会性パーソナリティ障害では、社会的規範に対するモラルが深刻に低下し、平気で嘘をつくといった問題行動が起きやすくなります。

反社会性パーソナリティ障害の場合、本人が自ら精神科を受診することは少ないですが、対人関係上のトラブルを軽減し、日常生活の質を向上させるためにも、心理療法などの治療を受けることが望ましいです。

◆アルツハイマー型認知症・慢性アルコール依存症・解離性障害……記憶がないことが嘘の背景にあるケース

もしも、はっきり記憶がない時間が自分にあったとしたら、なかなか嫌なものだと思います。例えば、仲間と酒を飲んでいるうちに泥酔してしまい、気づいた時は、自宅のベッドの上……しかも服も何も着ていなかったとなると、一体どうやって帰って来たのか、いや、それ以上に、帰る途中、何か間違ったことをしなかったか不安になるかもしれません。後にその日のことを誰かに尋ねられたら、面目を保つため、適当に答えてしまうこともあるでしょう。適当に答えてしまうことも、広義には嘘の一形態です。

もしも記憶がない時が頻繁に現れると、作話も多くなります。例えば、アルツハイマー型認知症では短期記憶が障害されやすく、昨日のことだけでなく、数時間前のことも、全く覚えていないといったことがあります。また、認知症では現実と、自分が思いこんだことの違いが曖昧になりやすいのも、作話が生じやすい素地になります。

また、慢性アルコール依存症でも記憶障害が現れることがあります。アルコール依存症では食生活が片寄りやすく、もしも長期間にわたりビタミンB1(チアミン)摂取不足が生じると、脳内の神経細胞の一部がダメージを受け、コルサコフ症候群と呼ばれる病態が生じることがあります。記憶障害はコルサコフ症候群の特徴的な症状のひとつ。コルサコフ症候群では、失われた記憶を埋め合わせる作話がよく現われます。

また、記憶のない時間が現れやすい心の病気として、解離性障害が挙げられます。心の解離が進んでしまうと、まれではありますが、記憶のない時間にもうひとつの人格が現われる、いわゆる多重人格が生じることもあります。

もっとも心の解離自体は、日常的に誰でも経験することです。例えば、誰かに肩を叩かれてハッと我に返るような時ですが、仮に家族の誰かが大事な相談事を自分にしていたとして、相手が自分に意見を求めてきた時、ハッと我に返っても話の内容が実は頭に入っていなかった……ということはあるでしょう。その際、相手の話を聞いていなかったことを素直に謝るべきか、それとも適当にお茶を濁した方がよいのかは、なかなか判断が難しいものです。

このような日常レベルを明らかに超えたレベルで、もし身近な誰かに作話が多くなっていることに気付いたら、相手の人格を疑う前に

◆虚偽性障害……一般的には嘘と思われる仮病

仮病も時についてしまいがちな嘘かもしれません。ちょっと人に言いにくい用事ができて持ち場を離れるために、ちょっと仮病を使ってしまう……。日常生活上、時に起こり得ることかもしれませんが、もしもそれが原因で日常生活に深刻な問題が生じている場合、その反社会性パーソナリティ障害的な傾向には注意が必要です。

また、まれではありますが、病気のふりをすること自体が、仮病の目的になってしまうこともあります。病気になれば、周りの人は普段よりずっと優しくなるものですが、その優しさを求めて、病人を演じてしまう「虚偽性障害」が挙げられます。これも嘘に関連する心の病気のひとつです。

以上、今回は嘘に関連する心の病気をいくつか解説しましたが、もちろん大多数の方は時に嘘をついてしまっても、日常生活が深刻に障害されるまでには至らないでしょう。しかし嘘はつかれた相手にとっては大変嫌なものです。長年の付き合いを通じて築き上げた信頼関係が、たった一度の嘘で壊れてしまうこともあります。

もしも嘘をついてしまうことで、日常生活上に深刻な問題が生じているような場合、心の病気が関連している可能性もあることを、どうか心に留めておいてください。
.
中嶋 泰憲(精神科医)

急に奇抜なファッションをするのは心の病気の前触れ?


◆もしも突然、人が驚くようなファッションをし始めたら……

「十人十色」という言葉どおり、人の好みは皆それぞれ。場合によってはかなり違うことがあります。個人の嗜好だけでなく県民性や職業などで捉えて、「あの人は○○出身だから派手だ」「△△で働いているからきっちりしている」といったイメージも、いまだにある程度残っているかもしれません。

もちろんこれらはステレオタイプな考え方に過ぎません。一般的なイメージに縛られず、人と異なるものが好きな人は少なくないでしょう。これは決して悪いことではありません。しかしどんなことでも、あまりに常識を外れすぎると、周りからは少し変わり者で近づきがたいと思われたりして、対人関係で問題が生じてしまうことはあるものです。

もし何かが周りの人とは違っていても、通常は個性の問題です。しかし場合によってはその人の内面の問題を反映している可能性もあります。心の病気が見た目に現れることもあるのです。

ここでは個人の好みの中でも「奇抜な服装」を例に、その違いが単に個性によるものか、それとも心の病気などを反映したものかを判断する上で、ぜひ知っておいていただきたい精神医学的な基礎知識を解説します。
.
◆もともとそういう個性なのか? 服装が変わっているだけなのか?

奇抜な服装やいでたちを好み、実際にされる方は少なからずいらっしゃるものです。若者を中心にファッションで冒険をする人は珍しくありませんが、例として少し極端なものを挙げましょう。例えばですが、あなたが回覧板を届けにお隣のインターフォンを鳴らすと、中からまるで戦国武将のようないでたちをした息子さんが出てきた……といった状況を想像してください。それがその人の個性によるものとして見過ごして大丈夫かを、考えなくてはなりません。

もしその理由が本人の口から話されれば、問題があるのかないのかは大分はっきりするでしょう。もしかしたら息子さんはそういう格好をする仕事につかれたのかもしれませんし、あるいは戦国ブームの影響でその種のサークル活動の最中だったのかもしれません。あるいはハロウィーンのために仮装の練習……といった通常の考えで納得できる理由があれば、精神医学的な問題は何もありません。

しかし、その格好の理由をいう本人の口から出た言葉が、一般的な感覚で理解するのが難しい場合は問題です。例えば、「戦国武将の強さと魂を体に入れているところなんです」「敵が襲ってくるのに備えている」といった意味不明な言葉が当人の口から真面目に語られるようならば、その服装は思考内容の問題の表れということになります。

特に以前は全くそうした傾向がなかったのに、急にそのような様子になっていれば、精神疾患の前触れの可能性に十分注意したいところです。その可能性を見極めるためには、何か問題が他にも現われていないか、そしてもし現れていれば、その内容がどのようなものかが重要になってきます。

◆口から出る言葉で問題の深刻さに気づくことも……

うつ病や統合失調症など心の病気の発症の直前には、しばしばそれまでには見られなかった問題、具体的には気持ちのありかたや考える内容、口にする言葉、さらには身なりや生活態度などに問題がみられることもあります。

もっとも奇抜な服装をすることは、思春期の、いわゆる年頃の若者にはありがちなことと、周りは受け止めるかもしれません。実際、多くはそういうことで済むでしょうが、場合によっては上記のように思考内容の問題などを反映している可能性もあるのです。

また、口から出る言葉で思考プロセスの問題に気づく場合もあります。具体的には当人の話し方が以前とはまるで違ったり、妙にまわりくどくなっていたり……といった時です。これは論理的に物事を思考する力が弱くなったことを意味します。こうした問題は先の思考内容の問題と同じく当人はなかなか気づかないものですが、それを聞く相手はすぐ気づくと思います。

もし相手の口から出る言葉に思考プロセスや思考内容の問題がはっきり表れていれば、それを引き起こしている脳内の問題がかなり深刻化している可能性があります。その時点で精神科受診を検討したいところです。実際、こうした問題は抗精神病薬などの治療薬でかなり効果的に対処できます。
.
◆行き過ぎた個性はパーソナリティ障害の可能性も……

上記のように急に奇抜な服装をするようになったわけでもなく、もともとそういう傾向の人が注意したい心の病気が「パーソナリティ障害」です。この中の「障害」は誤解されやすい語です。その意味するところは決してパーソナリティが障害されているといったわけではなく、パーソナリティに関連した問題が原因で、日常生活をその人本来のレベルで送ることが障害されているといった意味合いです。

したがってもし日常生活上、奇抜な服装を好む個性のために何らかの支障が現れていれば、そのレベルによってはパーソナリティ障害の可能性もあります。通常、現れている問題に対処していくためには心理療法など精神科的な治療を受けることが望ましいです。なお現時点では仕事やプライベートが順調でも、違う環境で生活すればパーソナリティの問題が顕在化して、場合によってはパーソナリティ障害のレベルに近くなる可能性もあることはご注意ください。

最後にまた上記の例に戻りますが、回覧板を届けにいった時、戦国武将の姿で玄関に出てきたのが息子さんではなく、その家のお父さんだった場合はどうでしょうか? 通常はその場合でも何かしらもっともな理由があるのでしょうが、場合によっては息子さんの場合と同様、深刻な問題が関わっている可能性もあります。その場合は息子さんと違って年齢が上がっていることを考慮しなくてはなりません。脳内の器質的問題、具体的には脳腫瘍や血管性の病変などが原因の可能性もあるからです。脳の画像を見れば、こうした問題がはっきり現れている可能性もあります。

以上、今回は個性の問題か、それとも心の病気などの可能性があるのかという問題を、奇抜な服装を例に詳しく解説しました。大切なことは、「何だか奇抜な格好だな」と周りが放っておくと、場合によっては深刻な問題を見逃してしまう可能性があるということです。もし実際に誰かにそのような状況が見られれば、ご家族やご友人など周りの方は大きな問題を見逃さないためにも、まずは本人にその理由をちょっと尋ねてみるようお願いします。
.
中嶋 泰憲(精神科医)

心の病はどこに相談したらいいの?


最近ちょっと、心が疲れ気味みたい」そんなとき、どの専門家に相談したらいいのか、悩みますよね。ここでは、精神科、心療内科、カウンセラーなど、心の病の専門家の違いを解説します。

精神科って何? 神経科と同じなの?

「ウツウツした気持ちが、何ヵ月も消えない」
「イライラして、胃の痛みが続いている」

ストレス社会に生きていると、解決できない悩みを抱えて体調が悪くなってしまうこともあります。そんなとき、「どこに相談したらいいの?」「何科を受診したらいいの?」と悩む人も多いでしょう。

心の病を扱う診療科の代表は、「精神科」。精神科では、心の病に対し、医師が診断を行い、薬物療法などの医療行為を行うことによって治療します。強い不安感に襲われたり、憂鬱感が抜けきらないなど、心に関連する異常を感じたときには、まず精神科を受診するとよいでしょう。ちなみに、「神経科」「精神神経科」「神経精神科」も、精神科と同じです。

自分では探しにくく、受診のきっかけをつかめないときには、かかりつけの内科医などに相談すれば、紹介してもらえます。また、地域の精神保健福祉センター、保健所などに問い合わせても、情報をもらえるでしょう。

「心療内科」「神経内科」とは?

では「心療内科」は、どうでしょう? これは、心の病が体に現れた場合に診療する科です。

たとえば、ストレスが多いと胃が痛くなったり、血圧が上がったりすることがありますよね。このように、体調に異常が現れたときに受診するとよいでしょう。

心療内科に似た名称に「神経内科」がありますが、これは心の病を扱う科ではありません。脳や脊髄、末梢神経、筋肉などの知覚、運動に障害があった場合に受診する科です。代表的な病気では、パーキンソン病、脳血管障害などがあります。

心療内科は「内科」なの?

心療内科を受診する前には、担当医師は何科が専門なのかを、問い合わせることが大事です。

一般的には内科医が担当することが多いのですが、この場合は心身症(心の負担が体の症状として現れる病気)、せいぜい軽いうつ病程度の治療を想定しておくといいでしょう。精神科を併設している場合には、精神科医が担当していることが多く、より専門的に心の病の治療をしてもらえます。

カウンセラーは、精神科や心療内科とはどう違うの?

では、「カウンセラー」はどうでしょう。カウンセリングとは、相談する人の話を聞き、心の悩みの解決法を一緒に考えていく方法です。ただし、カウンセリング機関で行われるカウンセリングは相談業務であり、医療行為ではないため、保険適用はありません。

臨床心理士や精神保健福祉士、認定心理士、産業カウンセラーなどの資格を持った人が相談に当たることが多いのですが、資格はなくても、ある分野の経験や研究を生かしてカウンセリングを行っている人もたくさんいます。

カウンセリングを受ける場合、悩みを解決するのは「自分自身」です。カウンセラーは、相談者が悩みを解決するための手助けをする存在です。考え方の道筋を整理したり、解決の手がかりを提示したりして、答えを見出すサポートをするのがカウンセラーの役割です。

このように、心の不調を扱う専門家にはさまざまな種類があります。医療機関、カウンセリング機関等、さまざまな資源を検討し、自分の状態や希望に合わせて、選んでいくといいでしょう。

嘘つきは心の病気の症状かも……その心理と特徴


ひどい嘘、頻繁な嘘は、その人の人格のせいではなく、心の病気の症状である可能性があります。一般的に「嘘つき」と思われてしまう行動を取りやすくなる心の病気として、反社会性パーソナリティ障害、認知症、アルコール依存症、解離性障害、虚偽性障害などが挙げられます。それぞれについて詳しく解説します。

性格のせいではないのかも…嘘をついてしまう病気とは

程度の差こそあれ、私たちは人の目を気にしながら生きているもの。周りの人からどう思われているのか、気になることもあるでしょう。また、周りの人に高く評価されたいという思いが、モチベーションを高める大きな原動力になることもあります。

そんな心理がある中で、周りの人から「あの人は嘘つきだ!」といった目で見られるようになってしまったら大変です。その人たちの輪の中で気持ちよい人間関係を保っていくのは、かなり難しくなるかも知れません。しかし、つい嘘をついてしまう背景に、心の病気が関与している場合もあるのです。

今回は、嘘に関連する心の病気を詳しく解説します。

パーソナリティ障害……嘘つきが平気になるのも症状の一つ
相手に嘘をつかれることも、ショックなものです。嘘の度合いによっては、相手の人格を疑ってしまうこともあるでしょう。しかし、実はパーソナリティ的に、嘘をつく敷居が低くなっている場合もあります。もしも自己の何らかの利益や都合のために平気で嘘をつくようになっている場合、反社会性パーソナリティ障害の可能性があることにも注意してください。

反社会性パーソナリティ障害の発症率は人口のおよそ1~3%前後。性差は男性に多くなっています。反社会性パーソナリティ障害では、社会的規範に対するモラルが深刻に低下し、平気で嘘をつくといった問題行動が起きやすくなります。

反社会性パーソナリティ障害の場合、本人が自ら精神科を受診することは少ないですが、対人関係上のトラブルを軽減し、日常生活の質を向上させるためにも、心理療法などの治療を受ける事が望ましいです。

アルツハイマー型認知症・慢性アルコール依存症・解離性障害……記憶がないことが嘘の背景にあるケース
もしも、はっきり記憶が無い時間が自分にあったとしたら、なかなか嫌なものだと思います。例えば、仲間と酒を飲んでいるうちに泥酔してしまい、気づいた時は、自宅のベッドの上……しかも服も何も着ていなかったとなると、一体どうやって帰って来たのか、いや、それ以上に、帰る途中、何か間違ったことをしなかったか不安になるかもしれません。後にその日のことを誰かに尋ねられたら、面目を保つため、適当に答えてしまうこともあるでしょう。適当に答えてしまうことも、広義には嘘の一形態です。

もしも記憶が無い時が頻繁に現れると、作話も多くなります。例えば、アルツハイマー型認知症では短期記憶が障害されやすく、昨日のことだけでなく、数時間前のことも、全く覚えていないといったことがあります。また、認知症では現実と、自分が思いこんだことの違いが曖昧になりやすいのも、作話が生じやすい素地になります。

また、慢性アルコール依存症でも記憶障害が現れることがあります。アルコール依存症では食生活が片寄りやすく、もしも長期間にわたりビタミンB1(チアミン)摂取不足が生じると、脳内の神経細胞の一部がダメージを受け、コルサコフ症候群と呼ばれる病態が生じることがあります。記憶障害はコルサコフ症候群の特徴的な症状の一つ。コルサコフ症候群では、失われた記憶を埋め合わせる作話がよく現われます。

また、記憶のない時間が現れやすい心の病気として、解離性障害が挙げられます。心の解離が進んでしまうと、稀ではありますが、記憶の無い時間にもう一つの人格が現われる、いわゆる多重人格が生じることもあります。

もっとも心の解離自体は、日常的に誰でも経験することです。例えば、誰かに肩を叩かれてハッと我に返るような時ですが、その時、仮に家族の誰かが大事な相談事を自分にしていたとして、相手が自分に意見を求めてきた時、ハッと我に返っても話の内容が実は頭に入っていなかった……ということはあるでしょう。その際、相手の話を聞いていなかったことを素直に謝るべきか、それとも適当にお茶を濁した方が良いのかは、なかなか判断が難しいものです。

このような日常レベルを明らかに超えたレベルで、もし身近な誰かに作話が多くなっていることに気付いたら、相手の人格を疑う前に、記憶障害の可能性もあるのではと、一応疑ってみることも大切です。

虚偽性障害……一般的には嘘と思われる仮病
仮病も時についてしまいがちな嘘かも知れません。ちょっと人に言いにくい用事ができて持ち場を離れるために、ちょっと仮病を使ってしまう……。日常生活上、時に起こり得ることかも知れませんが、もしもそれが原因で日常生活に深刻な問題が生じている場合、その反社会性パーソナリティ障害的な傾向には注意が必要です。

また、稀ではありますが、病気のふりをすること自体が、仮病の目的になってしまうこともあります。病気になれば、周りの人は普段よりずっと優しくなるものですが、その優しさを求めて、病人を演じてしまう「虚偽性障害」が挙げられます。これも嘘に関連する心の病気の一つです。

以上、今回は嘘に関連する心の病気をいくつか解説しましたが、もちろん大多数の方は時に嘘をついてしまっても、日常生活が深刻に障害されるまでには至らないでしょう。しかし嘘はつかれた相手にとっては大変嫌なものです。長年の付き合いを通じて築き上げた信頼関係が、たった一度の嘘で壊れてしまうこともあります。

もしも嘘をついてしまうことで、日常生活上に深刻な問題が生じているような場合、心の病気が関連している可能性もあることを、どうか皆さま、心に留めておいてください。

自信がなく、人が信じられない…自分の癒し方


◆乳児期から形成される、自分や他人への基本的信頼感

たとえば誰かに裏切られたり、自分の味方がいなくなった時や、今まで信じてやってきたことに意味を見出せなくなった時には、「世の中も、他人も信じられない。自分に自信を持つこともできない」……このような心境になることがあるかもしれません。しかし、幼い頃からこうした思いを強く持ち続けていると、人生に希望を見出しにくく、生きる目的が見つかりにくくなってしまいます。

米国の精神分析家・発達心理学であるE.H.エリクソンは、人間は乳児期に「基本的信頼」を獲得すると説明しました。

言葉で自己表現をすることができない乳児は、思い切り泣いたり叫んだりすることによって、自分の感情やしてほしいことを伝えます。このときに自分の気持ちが伝わり、やさしく対応してもらうことによって、子どもは自分がいる場所が安心できる場所であると感じ、育ててくれる人への信頼を感じます。そして、ここでは素直な感情や欲求を表出してもよいのだということを、信じることができます。
.

◆幼児前期の欲求は、わがままではなく自律性の発達から

その後、幼児前期の子どもには「なんでも自分自身でやってみたい」という自律性が発達していきます。この時期には、やりたい気持ちを強く持つのと裏腹に、それがうまくできないことに強く苛立ちます。

この時期の子は、大人が「この場ではこうしていてほしい」と思うことを理解して行動することができず、やりたいことを制止されると激しく抵抗します。こうした態度は、大人からはわがままに見えることがあります。しかし、これは養育者から自立し、身の回りのことを自分でできるようになるための基礎作りの行動です。

この意欲と怒りが入り混じった複雑な気持ちが受け止められず、頭ごなしに叱られたり、素直な感情を出してはいけないと抑えつけられてしまうと、表面的には「大人しい良い子」に見えても、言葉にできない自信不足を抱えやすくなります。自発的に何かをやってみようという意欲が生じにくく、いつもどこか不安な気持ちを抱えやすくなります。


◆信頼できる人に素直な気持ちを打ち明け、自分の思いを整理してみる

このように人間の基礎となる部分は、自我が芽生える前、そして自我が育っていく時期に形成されます。そのため、子どもの頃から「どうしていつも不安が強いのだろう」「どうしていつも生きにくいのだろう」という思いを抱えている場合、そのように感じている背景に何があるのかを振り返ってみるのもよい方法です。

その振り返りの方法の1つに、自分の中に未消化のままで残っている傷ついた子どもの心「インナーチャイルド」を癒すという方法があります。

こうしたワークを一人で行うのは難しいことが多いため、できればインナーチャイルドに詳しいカウンセラーと一緒に取り組むのがお勧めです。抱えている思いをカウンセラーに話し、一緒にインナーチャイルドを癒していくことによって、自分の心の底にある傷が癒され、生きる自信、生きる目的が見つかっていくかもしれません。

ただし、注意したいことが3つあります。1つは、大人になってから振り返る子ども時代の記憶は、あいまいだということです。「これが原因だ」と確信した答えが、本当に真実であるかどうかは分からないものです。2つ目は、インナーチャイルドが癒せるかどうかはカウンセラーの人間性や力量、カウンセラーとの相性にもよるということです。3つめは、自分の心がインナーチャイルドを癒す準備ができているのかどうか、ということです。

大切なのは、原因が自分の乳幼児期にあるのかもしれないと気づいた上でも、今、ここからできることをしていくことです。そのためにも、まずは身近にいるカウンセラーに相談し、自分の素直な気持ちが受け止められることによって、自分の気持ちを見つめていくことから始めてみるのもよい方法ではないかと思います。
.
大美賀 直子(精神保健福祉士・産業カウンセラー)

髪の毛を抜いてしまう…もしかしたら心の病気かも


◆髪の毛を抜く癖がやめられなくなる抜毛症とは

人はそれぞれ、何かしら「癖」を持っています。緊張すると思わず頭をかいてしまう人、貧乏ゆすりをしてしまう人、目を固く閉じて10まで数えないと落ち着かないという人……。もちろん、これらの癖には精神医学的には何の問題もなく、ただ「そういう癖がある」というだけのことです。

しかし場合によっては、エスカレートした癖をやめたいのにやめられず、最初はただの癖だったものが、心の病気に近い状態になってしまうものもあります。その一つが髪の毛を抜く癖がエスカレートした「抜毛症」です。頭皮の一部の髪がすっかりなくなってしまうほど重症化した場合、適切な治療を考える必要があります。今回は「抜毛症」になりやすい人の傾向、症状、原因、治療法にについて詳しく解説します。
.
◆女性に多い抜毛症の症状と心理的ストレスなどの原因

抜毛症は、かつては文献などで病態を知るような稀な疾患だと考えられていましたが、現在では意外に多い疾患であることが分かっています。その発症率は大まかに0.6~3.4%程度。そして、本人が両親の第一子であるケースが多いことも分かっています。また、女性が男性の約9倍と大部分を占めているものの、男性は女性と比べてその癖を隠したがる傾向が強いため、男性の発症率が実際よりもかなり低く把握されている可能性も考えられています。

抜毛症は通常、20代までの若い年代に始まります。抜毛症の症状は、日常生活で何らかの困難に直面し、心理的ストレスが強くなってくることで増悪する傾向があります。

髪の毛を抜く行為自体は言わば強迫的。通常、その直前に何とも言えない不安がこみ上げてきて、その不安に対処するように髪の毛を抜いてしまうことが多いようです。実際、髪の毛を抜くと気持ちがすっきりするなど、一時的とはいえ、気持ちは楽になります。そのため、不安が再び強まってくると、また髪の毛を抜いてしまうことを繰り返してしまうのです。行為がエスカレートしていく可能性には注意が必要です。

◆強迫性障害と抜毛症の類似点・違い

抜毛症は、本人も髪の毛を抜く癖を恥ずかしく思っていることが少なくなく、また、それをどうしてもやめられない自分に嫌悪感を抱いていることもあります。また、髪の毛を強迫的に抜き続ける行為自体の非合理性も本人が充分認識できている場合が多く、抜毛症は強迫性障害と重なる部分が多い疾患と見ることもできます。

しかし抜毛症は、強迫性障害と比べると強迫観念は明確でなく、また、強迫行為自体も髪の毛を抜く行為に限定されています。とはいえ、抜毛症があることで日常生活に生じる支障も、強迫性障害のレベルではなく気にしなくてよいかといえば、決してそうではありません。

たとえ、強迫行為が髪の毛を抜くという一つの行為に限定されていても、それがエスカレートしてしまえば、日常生活上の支障は大きくなります。また、仮に異性に好意を持った場合などでも、抜毛癖を相手に知られるのを恐れるあまり距離を置いてしまう……といった問題も生じやすいようです。さらに、抜毛症では抜いた髪の毛を口にしてしまうケースも少なからずあります。抜毛行為がエスカレートしてしまえば消化不良なども起こりやすく、場合によっては胃腸障害が深刻化してしまう可能性もあります。
.
◆抜毛症の治し方・治療・対策法……薬物療法・心理療法も

抜毛行為にコントロールが利かなくなって来ると、頭皮の一部の髪の毛がなくなってしまうなど、他人から見ても抜毛症の癖が分かる状態になることもあります。一方でかつらを付けるなどして抜毛症を悟られないようにしていることも少なくなく、友人のみならず一緒に暮らしている家族も長期間気づかないというケースもあります。

しかし、たとえ周囲の人に気づかれなくても、抜毛行為が自生しきれなくなっている場合、このように様々な問題点が現れやすくなります。自力でこの癖をやめるのは大変困難です。というのも、髪の毛を抜くという行為が気持ちを楽にする手段になっていることはもちろん、脳内環境が病的になっている可能性もあるからです。髪の毛を抜き続ける行為にストップをかけるには、通常、専門家の力を借りることが望ましいです。

具体的な治療法は個々の病態によりますが、一般的には病的になってしまった脳内環境を是正するために、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などによる薬物療法を行います。また、抜毛癖に拍車をかけている何らかの心理的問題に対しては、心理療法などによって対処します。また、もしも髪の毛を抜き続けたことによって頭皮に炎症が起きているような場合、皮膚科的治療も必要になってきます。

髪の毛を抜くという癖も、場合によっては心の病気として適切な治療が必要になることもあります。もっとも、気持ちが落ち着かなったときに髪をつい1~2本抜いてしまう程度ならば、いわゆる癖のレベルで過剰な心配は無用です。ただし、もしも髪の毛を数十分以上抜き続けるような状態になっていたら、抜毛症に近くなっている可能性も出てきます。抜毛症に限らず、一般に心の病気の予後を良好にするポイントは、できるだけ早期に治療を開始すること。まずは「抜毛症」は治療が必要な病気であることを認識し、もしこの病気が疑われる場合は精神科(神経科)を受診し、自身の心理的問題なども含めて相談すべきことを、ぜひ覚えておいてください。
.
中嶋 泰憲(医師)

メンタルトレーナーが教える“あきらめる”ことの可能性とは?


落ち込んでいるときこそ、ポジティブに。そうやって自分を元気づけたり、人からアドバイスを受けた経験がある人は多いだろう。

しかし、元々ネガティブな人がポジティブ思考で頑張ろうとすると、とても気疲れしてしまう。これでは本末転倒だ。では、ネガティブな人はそんなときにどうすればうまくいくのだろうか。

 『ネガティブシンキングだからうまくいく35の法則』(森川陽太郎/著、かんき出版/刊)では、嫌なことがあったときに落ち込んだり、緊張して本番でうまく喋れなかったり、不安があってなかなか一歩を踏み出せないようなネガティブな人でも、ありのままの自分で成功できるヒント「ネガティブだからうまくいく法則」を紹介する。

 「絶対にうまくいく」とポジティブに前向きなことだけを考えようとして、いいイメージばかりしていると、緊張したり、ミスをしたりすることが「予想外のこと」になってしまう。

そして、予想外のことが起こると対処するのに時間がかかったり、それを引きずってしまうことも多い。

 また、「いいイメージだけで臨む」のは「悪いイメージのことが起こる可能性もある現実」から逃げようとする逃避行動にもなる。

しっかりと自分の実力を発揮するためには、現実と向き合い、どんなことが起こりうるのか、悪いイメージも含めて具体的に予測し、その場に立ったときにどんな感情を持つのかを考えておくことが必要なのだ。

 悪いイメージもあえて想像しておくことで、本当にその通りのことがあっても「予想外」ではなくなる。こうすることで、やみくもにポジティブに考えるよりも、臨機応変に対処できるようになる。

 「あきらめたら負けだ」「恰好が悪い」というこだわりを捨て、執着しない考え方に切り替えることも、時には必要だ。

 「絶対にできる」と信じ込もうとすることは「できない自分を認めないこと」でもある。「できないことを認める」ということは、今、自分が追いかけている道を断念することにもなるだろう。

しかし、いくら努力をしても結果が伴わなければ、その道を前に進んでいくことはできない。そんなときに、「あきらめること」を受け入れることで、状況が変わることもある。

 本書の著者である森川氏もサッカー選手としてスペインで成功するという夢を追いかけていたが、ケガにより断念。サッカーでは得られなかったものを、もっと自分にあった方法で得るための仕事は何なのかと考えた結果、メンタルトレーナーという職業を志すことになった。

メンタルトレーナーになると、それまで欲しくてたまらなかった自信を、以外にも簡単に得ることができたという。森川氏のように、あきらめることができたから、もっと自分にふさわしい行動やふるまい方が生まれる可能性もあるのだ。

 ポジティブ思考で頑張ってうまくいくならば、それに越したことはない。しかし、物事そう、うまくいくことは少ないだろう。肩肘張って頑張るのではなく、ネガティブな自分を受け入れてみるのもいいのかもしれない。

【前向き脳の作り方】青魚を食べると脳がやわらかくなる?


●神経細胞膜の脂肪が不足すると頭の回転が鈍くなる
 脳は私たちが毎日摂取するエネルギーの20%を消費する。つまり脳を快適に働かせるためには食べ物が大切だということ。

「中でも重要なのが脂肪です。脳内には1000億個もの神経細胞が詰まっていますが、この神経細胞の情報伝達部分の膜は、脂肪でできています。

この膜がやわらかいほど柔軟性に富んだ脳になり、脂肪が不足すれば情報のキャッチボールがうまくいかず、頭の回転が鈍くなってしまいます」(医学博士 生田哲氏)

 意識して摂りたいのは、必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6。これらは、食事からしか摂取できず、やわらかい脂肪の代表でもある。

「オメガ3はサンマやサバ、イワシ、サケ、マグロなどの青魚に。オメガ6はコーン油やベニバナ油、ヒマワリ油などに多く含まれています。青魚には脳の発達に欠かせないDHA(ドコサヘキサエン酸)も多いので、週に最低1回は食べたいですね。

脳のベストなエネルギー源は、燃料となるブドウ糖を血液中にゆっくり放出するスローリリースな食品。野菜やキノコ、海藻類、大豆、魚介類、玄米ご飯などがそうなので、意識して食べるようにしてください」

←医学博士 生田哲氏。カリフォルニア大学での研究活動、イリノイ工科大学助教授(化学科)を経て帰国。近著に『青魚を食べれば病気にならない』がある。

●青魚のやわらかい脂肪が脳の伝達物質をうまくキャッチ

↑神経細胞のつなぎ目であるシナプスの膜がやわらかいと、隣接する神経細胞から放たれた伝達物質をうまくキャッチできる。脳をやわらかくするためにオメガ3やオメガ6が有効。

パニック障害は治るの?パニック障害の治療法


治療法は大きく2つ!

パニック障害の治療としては、薬による治療と、精神療法の二つがあります。
実際には併用して行うことが効果的ですが、ここでは分かりやすく別々に説明します。

薬による治療

・代表的な抗うつ薬SSRI
主にSSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)と呼ばれる、抗うつ薬の一種が最も頻繁に処方されます。

種類は多くあり、ルボックスやパキシルなどが比較的知られているかもしれません。発作そのものを予防し、予期不安にも効果が認められます。

注意としては飲み初めに眠気、下痢や軽い吐き気などの副作用が認められることがありますので、その時は飲み方や副作用止めの処方などを主治医と相談しましょう。効果発現には2~4週間程度飲み続ける必要があります。

・その他の抗うつ薬
また、症状の程度や合併症などによってはSSRIではない抗うつ薬が用いられることもあります。

述したように抗うつ薬は服用してすぐラクになるというタイプの薬ではないので、つらい症状を早く楽にするために、一般的に抗不安薬という「精神的な痛み止め」とでもいうような即効性のあるお薬をします。

これはベンゾジアゼピン系と呼ばれるお薬で、飲むとすぐ楽になりますが、長期間飲み続けると依存が生じることがあります。

パニック障害の治療においては一旦症状が良くなっても、再発防止のため半年から一年くらい服薬の継続が必要です。

精神療法

パニック障害では、薬での治療に加えて、精神療法の効果が高いことが知られています。特に精神療法の中でも、「認知行動療法」という方法が薬と同じくらいパニック障害に効果があることされています。

認知行動療法、というのは認知、つまり物の受け取り方や考え方に働きかけ、本人にできるだけ負担なく、ストレスに対処できる心の状態や行動パターンを作っていくものです。

通常、心理の専門家と共に行いますが、導入の時期などについては主治医とよく相談の上、決定することになります。

ピロリ菌は除菌だ


「先生、人間ドックで胃カメラやったらジョキンするって言われたんですが、ジョキンってなんですか。お年寄りの偉そうな先生だったので詳しくは聞けなくて、逃げてきました」。

「除草とか除雪とかいう言葉と同じで、胃の中にいる細菌を取り除くという治療さ、遠慮しないでちゃんと説明してもらえばよかったのに」。

「胃の中に細菌なんて居るんですか、胃酸で全滅しているはずでしょう」。

「ところが居るんだな、この写真見てごらん」。

■「胃の中は胃酸のため無菌」ではない

 産業医氏が見せてくれた写真は繭(マユ)玉のような菌体から、らせん状の細長い尻尾が生えている電子顕微鏡写真で、通常ピロリ菌といわれている細菌でした。

 ピロリ菌の正式名称はヘリコバクターピロリといい、ヘリコはらせん状にくるくる廻るという意味でヘリコプターと同じ語源です。バクターは細菌のことで、ピロリは胃の出口付近のことをピロルスというところからきています。この菌が胃の出口付近から多く検出するからです。

■50歳以上の日本人の8割ものが感染

 とにかく以前は、胃の中は胃酸のため無菌で、胃潰瘍や胃炎はストレスなどによる胃液の分泌異常により起こる病気というのが常識。ですから、ピロリ菌の感染により発症すると言われてもなかなか納得できないものがありました。しかし種々の検証でこの常識は覆ったのです。

 ピロリ菌を発見したオーストラリアのウォーレン教授とマーシャル博士には2005年にノーベル医学生理学賞が授与されました。

 この菌は多くの胃炎、胃潰瘍の原因になっているばかりでなく、胃がんの発症にも関与しているという説もあり、症状がなくても放置できない存在とも言われています。

 また日本人対象の研究・調査の結果、50歳以上の日本人の8割もの人がこの菌に感染しているという結果も出ており、単純にピロリ菌が胃に居ると胃炎、胃潰瘍、胃がんになると決め付けるわけにはいかないと思われます。

しかしこれらの病気との関連性が指摘されていることは確かなので、菌の存在の有無を確認しておくことは必要なことでしょう。

■ピロリ菌の除菌は簡単だが、専門医にいこう

 検査はピロリ菌を直接調べるものでは、胃に内視鏡を入れて胃粘膜の一部を取り、それを色素で染めて菌を顕微鏡で見る方法、内視鏡でとった胃液を培養して菌を確認する方法――があります。

 間接的にピロリ菌の存在を証明する方法は、この菌が尿素をアンモニアに変えるウレアーゼという酵素を持っていることを利用するものです。内視鏡で採取した胃の組織にフェノールレッドという色素を反応させ、ウレアーゼの存在を色の変化で確認する方法です。

 また内視鏡を使わない方法としては尿素呼気試験があります。

尿素分子の炭素の部分を13C という安定型同位元素にしたものを内服させ、胃にピロリ菌が居るとこの尿素はウレアーゼの働きでアンモニアと炭酸ガスに分解されますので、13Cのついた炭酸ガスが呼気にはきだされますから、この13Cを測定することでウレアーゼの存在を確認できるわけです。比較的簡便に多くの人の検査をすることができます。

 このほか血中や尿中の抗体価をみたり、遺伝子DNAをみたり、便中の抗原を検出する方法も開発されています。

 治療は強力な胃酸分泌抑制剤であるプロトンポンプ・インヒビターと2種類の抗生物質(アモキシシリン、クラリスロマイシン)を1週間服用する、New Triple Therapyと呼ばれる方法が一般的です。治療終了後一定期間が経過したら除菌が成功したかどうかの確認検査を受けておくと安心です。検査・治療は“H.pylori感染の診断と治療のガイドライン”に従って実施してくれる、消化器専門医にかかれば安心です。

(カラダに嬉しい豆知識「Dr.鷲崎の健康エビデンス」)

心の病気になりやすい人にみられる傾向


うつ病をはじめとした精神疾患の患者数は近年大幅に増加しており、厚生労働省のデータによれば2011年で320万人を超えています。 社会問題にもなっている“心の病気”。その大きな原因の一つがストレスです。しかし、私たちの日々の生活にはストレスの要因となるものが溢れかえっていて、完全に逃れることはできません。

 横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長で、心療内科医の山本晴義さんは、1973年に医師になって以来、毎日の診療や講演会、メール相談などを通して、労働者たちが生き生きと暮らすためのサポートの取り組みを進めてきました。 特に2000年から始めた「勤労者メール相談」は、15年で7万件もの相談が寄せられてきたそうです。

これは1日平均で約12件~13件になります。しかも、その内容はうつ病や自殺をほのめかす深刻な相談が大半を占めているそうです。 どうして人は、追い詰められてしまうのでしょうか。

■ストレスを溜めこんでしまう人はなかなか直らない?
 先にも述べたように、ストレスの要因はさまざまです。例えば「仕事のストレス」といっても、職場の人間関係や仕事の質と量、作業環境など多岐にわたります。最近では長時間のパソコン作業から精神面の不調に陥る人も増えているそうです。また、「仕事外のストレス」では、家庭内の不和、借金などのトラブル、健康問題などがあげられます。 でも、うつ病になる人とならない人がいるのは確かです。それはどうしてなのでしょうか。

 山本さんはこう指摘します。

仕事でストレスを溜めやすい人は、その仕事を辞めればストレスが溜まらなくなるだろうと考えがちです。しかし、そもそもストレスを溜めやすい性格をしているため、それを直さなければどんな仕事をしてもストレスを溜めてしまうことになります。 大切なのはストレスに強い考え方であり、解消法であり、生活習慣をきちんと確立することなのです。

■10年後も20年後も健康で働けるために
 山本さんは、「メールで相談する」という行為ですら不安で、相談を送るために何日も思い悩んでいる人は少なくないといいます。その中で勇気を出して送ってきてくれた――そんな相談者の気持ちを理解し、受け入れた上で返事を書くように心がけているそうです。  山本さんの執筆した『心の回復 6つの習慣』(集英社/刊)は、ストレスとの向き合い方、「交流分析」の見地から自分を知る方法、心の回復法などを説明する一冊。

 「あとがき」にこんな質問があります。「65歳~70歳まで働くにはどうすればいいか」。もちろん、人脈やスキルといったものも大切です。しかし、大前提としてあるのが健康な体です。  「うつ」は誰もがかかる可能性があります。だから、「無理をしている」と感じたら、本書などを参考にして自分自身の働き方を見直してはいかがでしょうか。それは、誰のためでもなく、10年後、20年後に理想的な自分でいるために大事なのです。

身近な脳の老化予防術。のんびり「●●●●」で遊ぶだけでも効果あり


認知症のリスクを下げる趣味として、さまざまなものが紹介されてきました。最も代表的なのは、絵画、手芸、陶芸、木工など、手を使うもの。

語学の学習や、楽器演奏やダンスなど音楽と体の動きを同調させるものも効果が高いとされます。

でも、これらの趣味は中高年になって始めるには、意外とハードルが高いのも事実。センスに自信がなければ、目が弱っているのに美術系の活動をやろうという気にはなれないでしょう。

楽譜が読めないのに、今から楽器を習いますか? 見知らぬ異性とカップルになって踊れますか? もっと気楽に、脳を若く保つ方法はないのでしょうか?

◆社交的な人はボケにくい
ClevelandClinic’sLouRuvoCenterforBrainHealthでは、平均年齢87歳の256人を対象に、余暇をどう過ごすかという調査を行いました。

最初の調査時には認知症の問題がある人はいませんでしたが、4年後の再調査では121人が軽度の認知症を発症していました。

絵画や彫刻を趣味とする人はそうでない人に比べて73%、また陶芸や木工、刺繍、キルティングなどをやる人は45%、認知症のリスクが低いという結果がでました。

読書会、映画鑑賞、コンサート、旅行、友人と過ごす時間など、社会性を伴う活動も効果があります。グループでこれらの活動を行う人は、そうでない人に比べて55%、認知症のリスクが少なかったのです。

◆PCを使いこなせることも大切
これらの報告は、特別な趣味もない、友達ともあまり出かけないで、PCが友達という方にも、朗報になるかもしれません。
コンピュータを定期的に使っている人は、そうでない人より53%、認知症になりにくいという結果がでました。

ネットサーフィンでも、ビデオゲームでも、ネットショッピングでも効果があります。パソコンを使いこなせるというのも、脳のさまざまな活動の成果。

心身の活動を通じて脳に刺激を与えると、脳細胞の死滅を防ぎ、活性化させるということです。大切なのは、中年のうちから始めることです。

◆心身の健康が基本
定期的な運動や、クロスワードパズルや新しい勉強に挑戦することには、記憶を高める効果があります。高血圧やうつ病の人は、認知症のリスクが高くなります。心身の状態を整えた上で、好きなことを楽しむことです。調査の数値にはでてきませんが、心の喜びも、認知症を抑えるのに効果があるのではないでしょうか。

車庫入れもスムーズに? 「鼻耳チェンジ体操」で脳トレ


「鼻耳チェンジ体操」とは、両手で鼻と耳をつまむ、どこかユーモラスにも見える動きの脳トレ体操です。ところがいざ自分でやるとなると、左右の手がこんがらがってしまったり、耳も鼻もどこにあるのか分からなくなってしまったり……。見た目の楽しげな印象とはまたひと味違った、なかなか手ごわい体操になるかもしれません。やり方とその効果を諏訪東京理科大学共通教育センター教授の篠原菊紀(しのはら・きくのり)さんに教えてもらいました。

■こんな効果が期待できる

球技などのスポーツが上達する

体性感覚野と頭頂連合野の活動が高まることで、上に放り投げたボールを受けるなど自分の動きと空間を的確に把握して処理する能力が向上する。そのため、球技などスポーツをする際にも役立つ。

地図が読めるようになる

頭頂連合野の活動が高まることで、頭の中で自分と自分の周りの空間認識ができるように。そのため、地図が読めるようになったり、車の車庫入れがスムーズにできるようになったりする。

■基本の体操

1 まず右手で鼻をつまみ、左手で右の耳をつまむ。

2 その後素早く左右の手を入れ替えて、左手で鼻をつまみ、右手で左の耳をつまむ。1・2の動きを4拍子程度のテンポでリズミカルに連続して繰り返していく。

※テキスト『まる得マガジン 頭と身体を健康に! イキイキ脳トレ体操』では、頭を使いながら身体を動かし、脳の機能を高める脳トレ体操を多数紹介しています。

パニック障害、セルフチェックリスト!


パニック障害に罹りやすい人って?遺伝する?

パニック障害は一生の間で100人に1人は経験する病気で、誰でもかかる可能性があります。また、女性にやや多いといわれています。100人に1人というと、大体大型バス2台分で1人はパニック障害の患者さんが乗っているという確率になります。随分多いと思いませんか?遺伝については、近親にパニック障害の方がいるとかかる確率がやや高い、とは言われています。ただ、例えば両親ともにパニック障害があっても、罹らない方は多くいらっしゃいますし、何世代もさかのぼっても同じ症状の方がいないパニック障害の患者さんもいらっしゃいます。

他の病気と同様、遺伝子の組み合わせと、生活上のストレス要因その他が複雑に組み合わさって、発症するものと考えられています。

自分で出来る!かんたんパニック障害チェックリスト
ご紹介するチェックリストは、アメリカで開発されたもので、「私、パニック障害じゃないかしら?」とご本人が感じられた時、まず最初に行う簡易テストとして、広く用いられているものです。

1. 胸がドキドキしたり、脈が速くなる。
2. 手のひらや全身に汗をかく。
3. 手足や全身が震える。
4. 息切れしたり、息苦しくなったりする。
5. 窒息しそうな感じ、あるいは喉が詰まる感じがある。
6. 胸の痛みや圧迫感、不快感がある。
7. 吐き気がしたり、お腹が気持ち悪い感じがある。
8. めまいやフラつき、或いは気が遠くなる感じがする。
9. 現実感がなくなり、自分が自分でないような気がする。
10. 自制が効かなくなり、気が狂うのではないかという恐怖感がある。
11. このままでは死んでしまうという恐怖がある。
12. 身体の一部分が痺れたり、疼く感じがある。
13. 火照りや冷感がある。

上記13項目のうち、4つ以上当てはまる場合にパニック障害による発作の可能性があると言われています。

仕事をもっと楽にしよう。脳を若返らせる6つの方法


最近、仕事はかどってますか?

今回は、単なる遊びで終わらない脳トレをご紹介します。

よく知られていることに、たとえば「果物や野菜を多く食べる、飽和脂肪やアルコールをとり過ぎない、8時間の睡眠をとる」といったことは、ダイエットだけでなく、脳にもいい影響がありますね。

でも、そのほかにも、ちょっとした工夫で、あなたの脳を若々しく保つことができるって知ってました?

◆その1 踊ろう
ダンスは本当に効果的です。特にボールルームダンスをしている人は、踊らない人に比べて75%も痴呆症のリスクが低いのです。(2003landmarkstudy,NewEnglandJournalofMedicine)

研究の中心となったニューヨーク市のMontefioreMedicalCenterで老人医学のチーフを務めるJoeVergheseは、ダンスが単に有酸素運動であるだけでなく、効率的に脳を使うことを指摘。

一人で体を動かすだけでなく、身だしなみにも気を使い、さらに異性と接触する場合など、確かに脳にとっても良いことがありそう。

◆その2楽器を演奏してみよう
同じ調査では、楽器を10年以上演奏し続けている高齢者のほうが、記憶力がいいという結果も出ています。楽器はサックスでもピアノでもウクレレでも何でもいいのです。

別の調査では、音楽を聴くだけでも、まったく聴かないよりも脳の力を高めるといいます。スタンフォード大学医学部の調査によると、ヴィヴァルディやバッハなどのバロック音楽を聴くことが記憶力を高めるそうです。

◆その3 気軽に英語に触れてみる
言葉を変換するという作業によって脳が活性化されます。Neurology誌(2013年)では、2ヶ国語を話せる人は、そうでない人より認知症になるのが4年半遅いという調査結果が紹介されました。

語学を学ぶのに、年齢は関係ありません。海外旅行で少しでも話せるようになりたいから…と現役を引退してから英会話を勉強する人もいます。少し前には韓流ブームで、韓国語を勉強する女性が急増したことも記憶に新しいですね。

◆その4 オセロやトランプをする
ゲームは脳を刺激します。20年にわたるフランスの調査(2013年)では、ボードゲームをする人はそうでない人より認知症になる危険性が15%低かったそうです。もちろんチェスでもチェッカーでも、トランプでもいいのです。

日本には囲碁、将棋といった伝統的な渋めのゲームもあります。また、認知症予防に特化したゲームもインターネットで楽しむことができます。

◆その5 読書は乱読より精読
読書ももちろん、脳を活性化させます。でも、読書で目の疲れを感じるようになったら、量より質を重視しましょう。

情報が過剰に提供される現在では、むやみに情報を取り込むより、選んだ情報を十分に理解することのほうが大切。本当に興味のあることを、しっかり理解して記憶すること。知識に関しても断舎利は必要です。

◆その6 適度なストレスは記憶力アップに
ある研究によると、3日間ストレスを感じたことをレポートに記した学生は記憶力が上がり、勉強の効率もアップしたそうです。ストレスを発散するだけでなく、文章にすることで知的な刺激もあったのかもしれません。

今はネットで手軽に発信できる時代です。もしかして、ツイッターやフェイスブックのあの人が、疲れたといいつつやめられないのは、こんな脳の活性化に知らず知らずハマっているからかも!?

『abcNEWS』
http://abcnews.go.com/Health/ways-age-proof-brain/story?id=28618211#
『認知症予防で家族を守る』
http://ninntisyouyobou.com/entry44.html

過去のトラウマが原因で病気に…WHOも推奨の治療法とは?


「父親に激しく暴力を振るわれた」「母親から“おまえなんてうちの子じゃない”と罵られ、それ以後、無視された」「学校でいじめに遭った」「先生に性的関係を強いられた」――。過去の理不尽な記憶が心の傷(トラウマ)となり、それが原因で病気になったり、性格や行動が変わってしまったりする。トラウマによって起こるPTSD(心的外傷後ストレス障害)の治療は困難だが、WHO(世界保健機関)が推奨する治療法がある。EMDR療法はそのひとつだ。どんなものか? 「こころとからだ・光の花クリニック」(東京・阿佐谷)の白川美也子院長に聞いた。

「PTSDのある人は、トラウマ記憶という特殊な記憶ネットワークを抱えています。その体験を思い出すと、通常なら起きる適切な記憶の情報処理が滞り、心身に異常が起きるのです。その対処法としてエビデンスが認められている治療法が、『トラウマ焦点化認知行動療法』と『EMDR療法』です」前者の代表、持続エクスポージャー療法(PE)は、トラウマになっている出来事や感情を繰り返し話してもらい、セラピストが傾聴することで慣れが起きて、つらく悲しい出来事は過去のものであること、それに対処することができることを明確に認識できるようになる方法だ。

 一方、EMDR療法は、トラウマとなった出来事を思い出しながら、トラウマ記憶の根源をなす否定的な自分や世界に対する考えを、肯定的な考えに改善する。その間、眼球運動やタッピングなど左右交互の刺激を加える。  新たな記憶が浮かんでくれば、それを手掛かりにして再び刺激を加える。これを繰り返すことで適応的な記憶の処理が進み、トラウマに伴う心と体の症状が解消されるという。

 この程度なら一人でもできそうな気がするが、どうなのか?

「難しいです。トラウマになる記憶は一度、咀嚼して記憶するには大き過ぎるので、通常の記憶ではなく、いつもの自分とは隔てられた別の場所に、まるで冷凍保存するようにしまわれています。そのトラウマ記憶の処理を行うときには当時の感覚、感情、思考などが生々しく思い出されたり、思いがけない記憶が出てきたりすることもあるので、適応的な情報処理を適切に促す技術が必要です。このため治療法に熟練したセラピストが行う必要があります」

 実際に中学時代に教師から「これが恋愛」と思い込まされ、性的虐待を受けた女子高生は、この治療で苦しみから解放されたという。記者も30分ほどEMDR療法を受け、自分が抱えていたある記憶を客観視できるようになり、その苦痛度が減じることを体験できた。ちなみにPTSDの症状は主に4つある。フラッシュバックや悪夢などの「再体験」、トラウマの引き金となる場所や思いを避けるための「回避」、不眠になったり、神経が高ぶる「過覚醒」、自他に対するネガティブな考えや、情動不安定、抑うつ、感情麻痺など「認知と気分のネガティブな変化」である。

■「過去」てはなく「今」の自分を変える

「トラウマ治療というと、こうした症状が出ないように、過去の記憶を消したり変えたりすると思っているかもしれませんが、間違いです。トラウマから回復するということは、過去を変えることではなく、あくまでも過去の心の傷に影響を受けている『今の自分』を変えることなのです」 それには、心の中に占める過去の記憶を減らすだけではなく、「今・ここ」にいる状態を少しでも増やし、現在の体験を豊かにすることが重要だと白川院長は言う。

「その第一歩として、自分が安全だと感じる場所を思い浮かべたり、落ち着いている体の状態を再現したりできるような、自分なりのやり方を見つけましょう。EMDR療法を受ける場合も、『今は安全な場所で、つらかった過去の話をしているのだ』という思いを持つよう心がける必要があります」 トラウマの治療が進み、「思い出しても安全だ」という体験を重ねていくうちに、感情と適切な距離が取れるようになり、記憶が過去のことと認識できるようになり、症状が出てきたときに、「これは症状なんだ」と分かるようになるという。

「トラウマを抱えた人は、トラウマの原因となった出来事は“自分の落ち度のせいではないか”“自分はそんな目に遭っても当然な人間なんだ”といった自分を否定する気持ちが強く、なかなか自分を認められません。頑張っている自分を褒めて、認めることが大切です」 正しいやり方をすれば、トラウマからは回復できると白川院長は言う。関心のある人は日本EMDR学会の治療者リストに載っているセラピストに相談することだ。

「感情」を使う仕事につく人の「心」の守り方


◆「感情労働」を知っていますか?

あなたの仕事は、「決められた感情」で人に接することを求められる仕事ですか?

たとえばサービス業や営業職の人は、苦手なお客さんにも常ににこやかに対応することが求められます。苦情の対応に追われるコールセンターでは、怒鳴り声にもやさしい声で受容的に対応することが求められます。

教師や保育士もまたしかり。常に「先生」として適切な言葉、表情、態度で子どもたちに接することが求められる仕事です。また、看護師やカウンセラー、ケアワーカーは、専門家として患者や利用者に感情を使って安心を与える仕事です。

このように、「人相手」の仕事につく人の多くが、決められた感情の管理を求められ、こうした規範的な感情を商品価値として提供する仕事を「感情労働」といいます。「肉体労働」や「頭脳労働」は昔からよく知られる言葉ですが、「感情労働」は近年注目されてきた新しい概念です。
.
◆仕事に熱心なあまり、燃えつきてしまう人も

感情労働は、とてもストレスフルな仕事です。

不快なこと、失礼なことを言われたら、つい嫌な気持ちが顔に出てしまうのが人情ですが、感情労働においては、個人的な感情を仕事に反映させないように、セーブすることが求められます。個人的な感情を表に出さずに、どんな相手にでも同じように接することが求められたりします。

こうした仕事の顔は、プライベートの場でも求められることがあります。休日でも、「先生なんですね」と言われれば、それらしく行動しなければと感じたり、「看護師だから親切でいなくては」「ケアワーカーだから優しくなければ」というように、周囲も本人も、仕事の顔は実際の本人と裏表なく一致しているべきだと、考えやすいものです。

そのため、感情労働につく人は精神的に消耗しやすいのです。とくに、使命感がとても強く、ひたむきな気持ちで仕事をしている人ほど、突然ポキッと心が折れてしまうような虚無感に襲われることがあります。これを「バーンアウト」(燃えつき症候群)と言います。

バーンアウトに陥ると、突然仕事にやりがいを見いだせなくなり、人が変わったように冷淡な対応をするようになったりします。これは、いつも決められた感情で仕事をしなければと頑張りすぎて、情緒が消耗してしまった結果です。「こうあらねばらない」という仕事上の「ペルソナ」(仮面)に縛られすぎてしまう人ほど、バーンアウトするリスクを抱えているのです。

◆感情労働者のバーンアウトを防ぐには?

とはいえ、感情労働は、やりがいのある仕事です。洗練された笑顔は人を幸せな気持ちにさせますし、真摯な対応は受け手を安心させ、生きる力を与えることができます。

そんな仕事にやりがいを持つ人のなかには、仕事と個人を分けて考えることができず、仕事にのめり込んでいく人が少なくありません。当面はやりがいと使命感で高揚し、仕事に邁進できても、休みなくその状態を続けると、心のエネルギーが失われ、燃えつきてしまいます。その結果、出勤することもできなくなり、好きな仕事をあきらめてしまう人もいます。

そのため、感情労働につく人は仕事にかける思いと同じくらい、仕事に打ち込む時間や気持ちの込め方に制限をかけることも意識し、オンとオフのメリハリをつける必要があるのです。たとえば、「ここまでは頑張るけれど、ここから先はできない」という限界を知っておくこともその一つ。限界を理解すれば、仕事の物理的な負担、精神的な負担を1人で抱え込むリスクを減らすことができます。

また、仕事中は気持ちを込めて対応しても、仕事が終わったら意識を切り替えて、自分の時間を守ること。「あのことはまた明日、仕事中に考えればいい」というように、ある程度割り切って考えることが必要になることもあります。また、休日には勉強会や研修会など、自己研鑽にばかり時間を費やすのではなく、趣味や気晴らし、ムダ話の時間も大事にすることです。
.
◆「仕事の私」のイメージは私の全部ではない

また、仕事では「清楚なお姉さん」「白衣の天使」「みんなのお母さん」といった理想的なペルソナがつきまとっていても、そのイメージが必ずしも「自分自身」であるわけではありません。わがままな顔や冷酷な顔、なまけ者の顔、したたかな顔など、いろいろな側面を持っているのが人間です。

期待される職業上のイメージと自分自身を一体化させねばならないと頑張ってしまう人ほど、職業上のペルソナに合わない自分自身の「負の側面」が許せなくなってしまうものです。すると、「私は○○のプロなのだから、いつでも○○でなければならない」という思い込みが自分を縛り、追いつめてしまいます。

感情労働を選ぶ人の多くは、人間が大好きで、感情が豊かな人だと思います。それだけに、いつも笑顔で懸命に人に尽くしてしまい、知らず知らずのうちに疲れを溜めてしまうのでしょう。

仕事は長く続けていくことに意味があります。せっかく選んだ適職をバーンアウトで失わないように、また労働の価値である感情を守るためにも、仕事とプライベートとの時間的な切り分けをし、「プロはこうあらねばならない」という職業上のペルソナにこだわりすぎないことも必要なテクニックになってきます。感情労働にやりがいを覚えている人ほど、このことを意識していく必要があるのだと思います。
.
大美賀 直子(精神保健福祉士・産業カウンセラー)

躁的防衛? ハイテンションな人に潜む心の危機


◆わざと明るく、元気にふるまってしまう躁(そう)的防衛とは

いつも明るく元気でテンションの高い人はいるものです。忙しくてストレスの多いときでも「120%元気な自分」でいたがる人。落ち込んだりへこんだりすることが嫌いで「いつでも笑顔」を保とうと頑張る人……。
こうしたハイテンションな状態の人は、周りからは「ネアカ」で「エネルギッシュでポジティブな人」に見え、心の健康的に何の問題もない人だと思われがちです。しかしカウンセラーとしての立場からは、彼らの心に「危うさ」が潜んでいるのではないか?と考えずにいられません。

臨床心理学には「躁(そう)的防衛」という言葉があります。躁的防衛とは、わざと明るい自分や元気な自分を演じることによって、沈んだ気持ちに打ち克とうとする無意識的な防衛行動です。元々は精神分析の理論において、母親との関係をベースにした葛藤から生じる体験とされていますが、一般的には、集団生活やストレスフルな状況に適応しようとする際によく見られます。

たとえば、ストレスが増えるとやたらとテンションが高くなり、リフレッシュと称して仲間と騒いだり、飲み会を開いて暴飲暴食に走ったりする人。忙しくしていないと不安になり、やたらと仕事や用事を抱え込む人――。こうした人々は、躁的防衛によってハイテンションな状態をつくりだし、ストレスに対処している可能性があります。
.
◆躁的防衛のリスク……頼りすぎるとあらゆる面で支障が生じる

躁的防衛は、ストレスを短期的に乗り越えていくには、有効に働きます。たとえば、新学期や新年度などの一時的なストレスの対処に役立つことも多いでしょう。しかし、いつもその方法を用いていると、精神的に消耗してしまいます。たとえば、スケジュールが空くのが怖くていつも忙しくしてしまったり、嫌なことを考えたくないからとアルコールに頼って気分を盛り上げてしまったり、一人で夜を過ごしたくないと無理やり仲間たちと騒ぐ習慣ができてしまっていたり……。

こうした行動を繰り返していると、精神だけでなく、身体や人生設計、生活管理の面などにも支障が生じてしまいます。では、躁的防衛にはまりすぎてしまう自分をコントロールするためには、何が必要なのでしょうか?

◆なぜ躁的防衛を用いてしまうのか……まずは自分を知ろう

躁的防衛にはまりすぎてしまう自分をコントロールするために必要なこと。その一つが、「自己理解」です。 「なぜ自分は無理に忙しくしてしまうのだろう?」「なぜ自分はいつもにぎやかでないといられないのだろう?」このように、自分の認知と行動の傾向を振り返ることです。

誰でも新しい環境に適応する際には不安が生じますし、孤独を感じたり、自尊心が傷つけられたりしたときには、憂うつになるでしょう。そうしたとき、一時的に躁的防衛を用いるのは自然なことですし、それによって良い効果が生じることはたくさんあります。

しかし、常にテンションを上げて元気をふりまかずにはいられない場合、なぜそうなってしまうのだろうと、振り返ってみることが必要です。ある人は、特定の刺激に反応して、躁的防衛を用いてしまうのかもしれません。またある人は、ストレスに耐える力、対処する力が弱いため、躁的防衛に流れてしまうのかもしれません。

◆自己理解を活かして、対処方法のレパートリーを広げる

自己理解によってこうした自分の認知と行動の傾向に気づいたら、「どうしたら改善できるか」を考えてみましょう。そして、できるところから改善を試みてみましょう。特定の刺激に反応して躁的防衛に走っている場合、なるべく強い刺激に触れないようにしたり、あるいは刺激と向き合い、折り合いをつけていくことが必要になるでしょう。たとえば、合コンに行くたびにテンションを上げすぎてしまって、結果として異性とまっすぐに語り合えないような場合、まずは「友達づくり」から始めて異性に慣れていくのも一案です。

耐える力が弱いと感じた場合、ストレス発生後すぐに躁的防衛に逃げず、しばらくの間そのストレスと付き合ってみるといいでしょう。つまり、すぐに気晴らしなどで気分を上げようとせず、「ストレスと同居できる力」をつくっていくことです。 「対処する力」が弱いと感じた場合、上記のような力を伸ばすとともに、有効だと思われる対処法をあれこれ試してみるといいでしょう。たとえば、不快な気持ちをノートに書き出してみる、交渉術を試みるなどして、対処法のレパートリーを広げてみるといいでしょう。

長い人生の中では、さまざまなストレスに何度も遭遇します。そうしたときには、「躁的防衛」という一つの方略のみに頼るのではなく、その時々の自分に必要な方法を多角的に検討して、適切な対応ができるようにしていきましょう。
.
大美賀 直子(現役カウンセラー)

いつ、どこで起こるか分からない?パニック障害の症状とは?


■ パニック障害の症状ってどんなもの?
「私、パニック障害なの」

「あの時、パニック障害みたいになった」

周りで、こんな言葉を聞いたことはありませんか?パニック障害って何だろう、「パニック」とはどう違うの?といった疑問にお答えします。

パニック障害では、パニック発作が出ることが特徴です。パニック発作では、突然何の理由もなく
・胸の苦しさや動悸
・めまい
・発汗
・手足の震え
などの症状が出ます。

通常10分以内に辛さはピークに達し,30分以内に収まります。この発作は繰り返しますが、毎回自分がこのまま死んでしまうのではないかと思うほど強く、自分ではコントロール出来ません。

そのため、救急車を呼んだり病院を受診するけれど、身体には異常がない、という場合にパニック障害と診断されます。この身体には異常がないことが診断上とても大切ですので、自分で「パニック障害かな?」と思っても一度は血液検査や心電図などの身体の検査をして専門医の診断を受けましょう。

関連:パニック障害、セルフチェックリスト
■ 「自分で予測できない」というのがポイントです

同じような症状や恐怖感を伴うもの、例えば閉所恐怖症、高所恐怖症などでは特定の状況下で起こるので、多くの場合患者さんはその状況を予測して避けることが出来ます。

しかし、パニック発作はいつどこで起こるかわからないため、患者さんは常に「今にも発作が起きるのではないか」という強い不安を抱えて生活することになります。これを「予期不安」と呼びます。

この予期不安のため、逃げたり、助けを求めにくい状況(人ごみや、飛行機、電車など)を避けたり、時には外出そのものを恐れるようになり、仕事や学業を継続出来なくなることもあります。

パニック障害の理解で大切なのは、内科的な検査で何の異常もなくても、本人は心筋梗塞や、狭心症の発作と同じようなとても辛い発作を体験しているということです。

怒りっぽくなったのは脳の老化のせい? 自分でできる脳のエイジングケア


「最近、部下のちょっとしたミスにもカッときて、声を荒げてしまうように。課長の自分が残業続きで、家で食事もとれないほど頑張っているのに……って思うと、ついつい。子供の他愛無いイタズラにも、真剣に怒鳴ってしまって後悔しきり。数年前までは穏やかな性格だったのに。更に年をとると、ますます怒りっぽくなるのでは?と不安になる……」

このように、40代は加齢の兆候が現れやすい年代。残業続きの外食続きで、休日はひたすら寝るだけ、という人も多いかもしれない。常にイライラしていたり、逆に穏やか過ぎて無気力になったりする人もいるようだ。

こうした状況が思い当たる人は、脳の動脈硬化が始まっているかもしれない。脳は膨大なエネルギーを必要とする器官。エネルギーである酸素とブドウ糖を運ぶのは血管であるが、加齢や生活習慣により血管が硬く細くなると、エネルギーが十分に運べなくなる。

すると、脳そのものは健康なのに、脳細胞の働きが弱くなってしまう。

脳細胞の活動が弱くなるエリアによって、性格の変わり方に違いが出ると考えられている。側頭葉の内側にある扁桃(へんとう)核の部分は「イライラしやすい」「怒りっぽい」などの感情面に、前頭葉の下面は「意欲」や「規律正しさ」に関与している。

人間として大切な「倫理観」は、前頭葉や側頭葉が関係しているなど、脳の働く部位によって、人の性格も左右されると言える。

60歳でおよそ30%の人が、脳に小さな梗塞ができているという報告もある。脳の狭い範囲に梗塞が起きたり、小さな梗塞がいくつか生じたりすると、もの忘れが起きやすくなる。「鍵をかけ忘れる」「火を消し忘れる」「迷子」の3つの行動が典型的だ。

いつまでもイキイキとした脳でいるためには、60歳がひとつの分岐点と言える。40代の内から脳血管を柔軟にしておくことが大切だ。

対策として、魚の脂に多く含まれている不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)を積極的にとることを心がけたい。どちらも必須脂肪酸と呼ばれ、高齢者では体内でほとんど合成されないため、食事で摂取することが必要となる。

DHAは脳神経を活性化し、EPAは血小板凝集抑制効果が高いので、血管を詰まりにくくする。特にEPAは、摂取後に体内でDHAに変換されるため、重要な成分と言える。EPAを多く含む食材は、真イワシ、本マグロ、サバ、マダイ、ブリ、サンマなど。DHAを多く含む食材も、EPAとほぼ同じだ。

脳の働きを若返らせる成分として注目されているのがアラキドン酸だ。脳の神経細胞を始めとする細胞膜の構成成分のひとつであり、ホルモンの合成原料のひとつである。そして、加齢とともに減少してしまう必須脂肪酸でもある。

アラキドン酸を多く含む食材は、豚レバー、牛レバー、鶏ハツ、豚バラ肉、鶏もも肉、卵(卵黄)。レバーが苦手な人は、牛肉でも摂取できる。その場合、牛肉は1日80gが目安。摂取は少量でも十分だ。

運動と質の良い睡眠も、若々しい脳の意地に作用する。日常での運動は散歩がオススメ。道の障害物のチェックや、街の音や匂いによる情報、足の感覚など、五感をフル稼働させるからだ。昼休み、会社から少し距離のあるカフェに行き、散歩してみるといいかもしれない。

また、質の良い眠りは、レム睡眠とノンレム睡眠のリズムが大事。そのリズムを崩さないためにも、昼寝は極力避けたい。昼寝するとしても30分以内で起きるようにしよう。

元々怒りっぽい人は、怒りを感じる脳細胞が弱ると更に怒りっぽくなることがある。そそっかしい人は一層そそっかしくなることも。そうならないためにも、30代や40代のうちから、自分の行動をコントロールするクセを身につけよう。

1日の終わりに、自分の行動を書き出してみる。「このような行動をとったから、残念な結果になっちゃったんだな」ということが分かれば、そうならないためにどんな行動をとればよかったのか?損をしない選択はどっちだったのか?を考えることができる。

これは、決して自分を責めるためではなく、考え方を前向きにする方法。繰り返す内に、性格は変わらなくても気持ちや行動に変化が現れる。

これは、医学用語で「認知行動療法」に当たるものだ。それが将来、脳細胞の働きが低下することにより、自分の弱点が強調されることを防ぐ手立てになる。もちろん、現在の人間関係や職場環境の改善にも役立てることもできる。

【働く人のメンタルヘルス:1】新しい上司と折り合いが悪くなったAさんの場合


このシリーズでは、働く人たちを取り巻くメンタルへルスの環境について、ありがちな例を紹介していきます。まずは、昔から職場におけるストレス負荷が最も高いと言われ続けているテーマ「人間関係」について考えてみたいと思います。
.
◆ストレス要因の1位は人間関係

厚生労働省が定期的に発表している労働者健康状況調査によると、ストレスの要因として、「人間関係」が長期にわたって1位を占め続けています。業務の量や質といった要因もさることながら、やはり人間に大きな影響を与えるのは人間ということでしょうか。

職場で自分が「どのように思われているか」「どのように評価されているか(評価されていると感じるか)」「上司または職場のキーマンとの関係は良好かどうか」「職場に、自分の味方と思える人がいるか」──といったことは、働く人のメンタルヘルスにとって非常に重要と言えます。
.
◆新しい上司とギクシャクした関係に

ここでは、ひとつの例としてAさん(40代女性)の経験を紹介します。Aさんの職場には、今年から新しい上司がやって来ました。その上司はこの業務に習熟しているわけではないようで、些細なことも尋ねてきます。

しばらくは、上司が質問してくることをオープンな姿勢と感じ、丁寧に対応していました。

しかしある時、仕事を配分する際、その上司はAさんに昨年よりも明らかに多くの仕事が割り当ててきました。特に説明もなく、そのように決めた上司に対して、Aさんは不信感を抱き、それ以来少しギクシャクするようになってしまいました。

やがて、上司はAさんの態度に過剰に反応するようになり、Aさんと一切口をきかないようになってしまったのです。

Aさんとしては、これまで通りに仕事をこなしています。しかし、ある時期から急に気分の変動が大きくなってきました。また、朝、家を出る前に、涙が出るようになりました。業務の大変さではなく、上司に理解してもらえていない、という考えが大きく影響しているように思えました。
.
◆無視されることの耐えがたさ

後に受けたカウンセリングで、Aさんは、「仕事が大変なのは我慢できる。でも、上司から無視されるのは本当に耐えられなかった」と語っています。その後、Aさんは、部署移動の希望を出し、なんとか事なきを得ました。

しかし、それ以来、新しい部署でも同じような事態が起きてしまうのではないかと怖れるようになりました。

「無視」というのは一見大したことではないように思えますが、実際には自分に対して否定的な態度をあからさまに取られることは、大きなストレスとなり得ます。相手の態度は、自分ではどうしようもないことです。

多くの場合、否定的な態度をとっている人は、自分の態度がそれほどに相手に影響していることには気づいていません。気づいていてやっているのであれば、それはかなり悪意のあるものかもしれません。

後になってわかったことですが、その上司は「Aさんは私と話したくないのだろう」と考えており、それを何とかしようとせずに「Aさんが話したくないなら、私もそれで構わない」と思っていたそうです。上司のほうはAさんほど事態を深刻に考えていなかったことがうかがえます。

◆話を聞いてくれる人の存在の重要性

Aさんは、落ち込みが激しくなった時に、同僚のBさんが愚痴を聞いてくれ、応援してくれたのが救いになりました。以前は、仕事の愚痴など言いたくないと思っていたAさんですが、Bさんに話したことにより、思いのほか気持ちが楽になり、落ち着きを取り戻すきっかけになったと語っています。

Aさんには同僚のBさんという話を聞いてくれる人がいました。しかし、必ずしも同じ職場に話を聞いてくれる人がいるとは限りません。そんな時は、家族や職場外の友人でもいいので、話を聞いてもらいましょう。自分の仕事や職場を直接には知らない相手だとしても、弱った心を聞いてくれる人の存在は大切です。

愚痴というのは後ろ向きの行為のように見えますし、起きている問題に対して直接的な効果はないかもしれません。一方で、安心できる人に対し、自分の苦手なところや困っているところといった弱点を共有できることは、心のゆとりを広げることにつながります。

結果として、問題を感じている状況に対して、自分がどのように対応できるのかを考える余裕ができ、適切な対応を取らせやすくする効果はあると言えるでしょう。

(この事例は複数の例を基に構成しています。また、プライバシー保護のため一部を脚色しています)

●玉井 仁(たまい・ひとし)
東京メンタルヘルス・カウンセリングセンター カウンセリング部長。臨床心理士、精神保健福祉士、上級プロフェッショナル心理カウンセラー。著書に『著書:わかりやすい認知療法』(翻訳)など

頭痛、めまい、耳鳴り…女性に多い自律神経失調症とは?


特に女性に多いとされる自律神経失調症。そもそも自律神経とは人が生きていく為に、無意識のうちに働く身体調整機能のことで、例えば汗をかいたり心臓を動かしたり、精神面で言えば緊張したりイライラしたりといった体の様々な活動にかかわっている末梢神経です。

ここでは自律神経失調症について簡単に解説します。

◆交感神経と副交感神経とは?
自律神経には交感神経と副交感神経という二つの神経があり、この2つは正反対の働きをして相互に補い合っています。交感神経は体が活動状態にある時に働く神経で、興奮や緊張状態をもたらします。

例えばスポーツをしている時には心臓の鼓動が早くなり、血圧が上昇し呼吸は激しくなりますし、プレゼンや面接試験など、緊張したときには心臓がドキドキして手にじっとりと汗をかきます。

これらはアドレナリンやノルアドレナリンといった神経伝達物質が受容体に作用することで交感神経を興奮させているからです。

一方、副交感神経はそれとは逆に精神や体がリラックスした状態にあるときに働く神経です。

例えば食事をしている時や入浴中、睡眠中などがそれで、この間に体は摂った食事を消化したり消耗した体の機能を回復させたりするのです。

これはアセチルコリンという神経伝達物質の作用によって副交感神経が興奮することで起こっています。

このように交感神経と副交感神経は正反対の働きをするため、シチュエーションに応じてある時には交感神経が優位になったり、またある時は副交感神経が優位になったりと、まるで上下するシーソーの様にして体内で働いているのです。

◆自律神経失調症が起こる原因
自律神経失調症は、この2つの自律神経のバランスが崩れることで起こります。

本来なら睡眠中は副交感神経が優位に働いていなければならないのに、ストレスによって交感神経が優位に働いてしまい、緊張や興奮状態が続いて体の回復機能が衰えて、様々な症状や不定愁訴が引き起こされるのです。

特に女性に自律神経失調症が多いのは、女性ホルモンの分泌をコントロールしている視床下部が自律神経の働きにも関係していることから、女性ホルモンのバランスが崩れることで、自律神経のバランスまで崩れてしまうからです。

◆自律神経失調症の症状
自律神経失調症の症状としては、頭痛や瞼の痙攣、眼精疲労、眩暈、耳鳴り、喉のイガイガ、口の渇き、動機、血圧の変化、ほてり、吐き気、冷や汗、筋肉や関節の痛み、倦怠感、疲労感など等、全身にわたって様々なものが現われます。

また精神面では感情的になる、不安感、無気力、集中力の低下などが症状として現われることが少なくありません。

これらの不調を訴えて病院で検査してもらってもこれといった臓器の異常が見当たらない場合に、自律神経失調症と判断されることがあるのですが、実は今のところこの正式な病名は付けられていません。

おススメサイト!
最新記事
★★互助会推薦★★
QRコード
QR
カテゴリ
ランキング
ブログランキング・にほんブログ村へ 人気ブログランキングへ