あなたの健康はお金で買えますか・・・? ■心(メンタル・パニック障害) ・自律神経
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心の病気の回復期に「ポジティブ思考」が重要なワケ


◆心の病気からの回復期に重要な「ポジティブ思考」

新しい物事や難しい局面に直面したとき、楽観的な気持ちで臨める人もいれば、悲観的になりがちな人もいます。これは当人の元々のパーソナリティによるもので、どちらがよい結果につながるかも、その時々の状況により変わるものです。

例えば何かの問題に対して思い切った行動を取って、非常に良い結果につながった場合、楽観的な性質が役立ったと思われるかもしれません。しかし反対に、慎重に思いとどまったことで大きな失敗を回避でき、結果的に大事に至らずに乗り越えられた場合、物事を少し悲観的に見る性質が役立ったと思われることもあるでしょう。このように、人は必ずしもいつも楽観的であるべきとは言えないものなのです。

しかし、心の病気の回復時においてはそうではありません。心の病気の快復においては、物事をなるべくよい方向に考えるポジティブ思考が非常に重要です。今回は心の病気から回復していく過程での重要な要素として、当人だけでなく、ご家族も気持ちを前向きにしていくことの大切さを詳しく解説します。
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◆心の病気治療のゴールは「元の日常生活」を取り戻すこと

心の病気の経過、治療についてお話するにあたり、まずは心の病気治療の「ゴール」が何かを知っておいていただきたいと思います。 心の病気には、うつ病、統合失調症などを始め様々なものがありますが、深刻な症状で入院が必要になったようなケースでも、現在はある程度症状が落ちついた後は自宅で療養し、外来通院で治療にあたるのが一般的です。そして「心の病気から回復する」というゴールの考え方自体も、一昔前とは大きく変わってきています。「心の病気から回復する」ことは、単にその問題症状が落ち着くだけではなく、元の日常に戻ることを指します。元の生活が戻り、初めて回復とみなすようになってきているのです。

そして心の病気で深刻な症状が現われた場合でも、今日では多くの場合は適切な治療を受けることで、元の日常生活に戻ることが充分可能になってきています。一方で、心の病気の治療期間は、一般に数ヶ月、数年単位になりやすいものです。自宅で療養する方は、家庭環境がある程度整っている方が望ましいことは言うまでもありません。ストレスが少なく、家族間のコミュニケーションが良好な状態が理想です。それらがもたらすメリットは、単に当人の療養生活が楽になるというだけではありません。うつ病、統合失調症など心の病気は、一般にその経過において、生活の場でのストレスがしばしば症状を増悪させる要因になってしまいます。また、生活環境でのストレスが、一度は落ち着いていた症状の再発の引き金になることもあります。

元の生活を取り戻すというゴールを見据えた場合、適切にストレスに対処していく気持ちや環境を整えることは、心の病気の経過を良好にし、再発リスクを減ずるためにも重要な要素だということがお分かりいただけるかと思います。

◆ネガティブ思考回避の第一歩は「正しい知識を持つこと」

しかし現実に心の病気を発症してしまった場合、当人はもちろんご家族も普段はないようなストレスを感じ、ネガティブ思考に陥りうることは、無理もないことです。そのような状態で、「ストレス対策が大事。ポジティブ思考を大切に」と言われても、どうしていいか分からなくなってしまう……という方もいらっしゃるかもしれません。ですので、まずは当人とご家族がネガティブ思考に陥らないために、最も大切な基本をお伝えしたいと思います。

心の病気に限らず、深刻な病気になってしまうのはやはりショックなものです。そして、うつ病や統合失調症などの心の病気を発症した場合、その疾患特有の症状のために、日常生活にも深刻な問題が現われているケースは多いです。それらの症状が、当人やご家族にも深刻なストレスを与えてしまうこともあります。

例えばうつ病を発症すると、何をやっても楽しく感じられないといった心理傾向になりがちです。塞ぎこんでいる様子を見て、何か気晴らしをさせたいとご家族が楽しいことに誘ってみても、浮かない表情で断られるかもしれません。このような場合、ご家族の方は、それは病気が生み出した症状による問題なのだとしっかり理解しておく必要があります。自分の親切に対して心ない対応ばかり取る、などと相手の気持ちの問題だと誤解してしまうと、より強いストレスにつながりかねません。心の病気から回復する上で、家族を始めとする周りの方のサポートは欠かせないものですので、当然こういった誤解によるストレスや軋轢は、スムーズな回復にプラスにはなりません。

同様に、統合失調症の場合は何らかの妄想観念が頭を占めることも少なくありません。「自分は誰かに狙われている」といった被害妄想が強まることもあります。外へ出るのを極端に怖れ、自分の部屋に閉じこもってしまうこともあるでしょう。こうした場合も、ご家族は必要以上に動揺しないよう、それが病気による精神症状であることと、治療薬で対処できる問題であることを理解し、不要なストレスを抱え込まないようにしたいものです。

もし正しい理解がないままご家族までもがストレスを溜めこんでしまい、病気になってしまった当人の人格を責めるようなことになってしまえば、当人は心が大きく傷つくだけでなく、自分は何をやってもダメなんだといったネガティブ思考を深めてしまうかもしれません。これは病気からの回復はもちろん、症状が治まった後に元の生活に戻っていくというゴールを目指す上でも、大きな障壁になってしまいます。まずは病気についての正しい知識を持ち、ストレスやネガティブ思考を意識的に回避していくことが大切です。

◆自他ともに具体的に誉めることが、ポジティブ思考の第一歩

病気などで一度自信を失ってしまうと、悪い面ばかりに目が向き、視野が狭まってしまうことは少なくありません。例えば病気の治療中に四肢の協調運動に問題が出てしまい、動作が少しぎこちなくなってしまったとしましょう。こうした不調はごく軽度のものであっても、病気と闘っているご本人にとっては非常に気になるものだと思います。普段通りにできなくなった、もう身体がおかしくなってしまった……とできないことばかりに目を向け、深刻に思い詰めて悩んでしまうと、当然気持ちは前向きになりにくくなります。一旦深刻なネガティブ思考に陥ると、自分が本来得意にしていたことや楽しいことすら、考えづらくなってしまうでしょう。

例えば絵が好きでとても上手かったとしても、深刻なネガティブ思考に陥ると、本来そういった趣味・特技があること自体を忘れてしまったり、趣味を楽しむために回復したいという前向きな気持ちを持てなくなってしまったりする可能性もあります。 症状が落ち着いた後に、元の日常にいかに戻っていくかは心の病気の大きな課題です。その際に大きな力になるのが、当人の趣味や本来得意だったことへの意欲だったりもします。本人がそれを充分意識して、気持ちを前に向けていくことは回復にも少なからず影響するものです。

自分でそういった気持ちを思い出して自信を持つことはもちろん、周りにいる方も、当人の優れた点や元々の特技、よい面などを、具体的に言葉にしてはっきり伝えることは、本人の気持ちを大いに楽にする可能性があります。たとえ誉めた側はすぐに忘れてしまったとしても、誉められた方はずっとそれが頭に残り、これからを頑張る原動力になることがあるのです。ご家族の方が、病気から回復中の当人を誉めることは、回復の大きな要素でもある「自信」を取り戻し、気持ちを前向きにしていく上で大きな力になります。
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◆回復期にポジティブ思考を習慣化する方法

ポジティブ思考を習慣化していくのは時間がかかるかもしれませんが、まずは気持ちを意識的に前向きにすることを心がけるだけでも、変わってきます。辛い状況に「もうだめだ……」と肩を落としそうになったら、「とにかくできるだけやってみよう!」と意識して前向きに踏み出すことで、同じ状況でも、感じるストレスはかなり違ってくるはずです。ポジティブ思考の実践の方法として、最も簡単で効果的なのは、なるべく具体的に前向きな言葉を口に出すことでしょう。自分自身はもちろん、家族内や仲間内で前向きな言葉を交わすことを、あえて意識することは有効です。

今回はポジティブ思考の重要性と実践法について、詳しく解説しました。冒頭にも述べましたが、「心の病気から回復する」ことは、単にその問題症状が落ち着くだけではありません。ゴールは元の日常に戻ることです。病気の発症前と同じように自分に自信を持つことも回復のために欠かせない要素。それを助ける上で、ポジティブ思考が大きな役割を持つことを、どうか念頭に置いていただければと思います。

やる気が出ない・スランプ状態…無気力と心の病気


誰にでも、何もしたくないような無気力な気分になることはあるものです。例えば睡眠時間が全然足りず、ひどく疲れているような時は、新しいことを始めるバイタリティーは沸かないでしょう。しかし、そんな時はとりあえずしっかりと仮眠でも取れば、元の状態の自分に戻れるもの。でもスランプ状態が、理由もなく幾日も続くような場合、心の健康に赤信号がともっている可能性もあります。場合によっては、心の病気に近くなっていることもあるのです。

バイタリティが低下すると、一時的に無気力・無関心の状態になることもありますが、こうした症状は時に心の病気の症状として現れることもあります。ここでは、バイタリティが長期間低下しているような時に気をつけるべき心の病気について、詳しく解説します。
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◆心の病気とは気づかれにくい無気力状態

やる気が低下していわゆるスランプ状態になってしまうと、日常生活に様々な支障が現れやすくなります。例えば、その時にやるべきことへのモチベーションを維持できなくなることもあります。場合によっては、一日中テレビのスイッチを入れたまま、画面に目をやるわけでもなく、ソファでぼんやりと無為な時間を過ごしてしまうこともあるかもしれません。そんな時は一時的とはいえ、以下のような状態になっている可能性もあります。

・情動の表出がかなり制限されている
・喜怒哀楽に乏しくなっている
・物事に目的意識を持ちにくい
・物事に興味を持ちにくい
・話をしても、内容が表面的で深みがない
・社会的欲求が低下している

こうした状態が長引けば、日常生活に深刻な支障が生じる可能性もありますが、最初から心の病気を疑われることはあまりないかもしれません。他人の目には「あの人は最近、覇気に欠けている」「話をしても全然おもしろくない」などとネガティブな印象を与えてしまいがちですが、こうした症状が心の病気に関連する可能性には、なかなか気づいてもらえないものです。
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◆うつ病、統合失調症……無気力状態は心の病気の症状のひとつ

もっとも、こうした不調が一時的なものであれば、心の病気だと問題視する必要ありません。しかしスランプ状態が数週間も持続している場合は、うつ病や統合失調症など、心の病気に近くなっている可能性にも注意してください。

まず、うつ病ですが、その名の通り、気持ちの落ち込みが特徴的な症状です。抑うつ症状として、意欲の低下、物事への興味の減退といった精神エネルギーの低下も現れやすいです。

一方、統合失調症は妄想や幻覚といった症状が特徴的ですが、意欲の低下、喜怒哀楽に乏しくなるといった症状も少なくありません。実際、上記に挙げた6つの症状は統合失調症では陰性症状(欠陥症状)と呼ばれています。ここで、陰性(あるいは欠陥)とは、本来、その人に見られていた情動の表出や喜怒哀楽などが欠落していることを指す語です。反対に、本来、その人に元々なかった幻覚や妄想は病気になったために出現したという観点から、陽性症状と呼ばれています。

なお、統合失調症の治療薬は陽性症状ならば、比較的コントロールしやすいのですが、陰性症状に対してはコントロールしにくい傾向があります。もっとも、新しいタイプの治療薬、具体的には複数の神経伝達物質に作用するタイプの治療薬は、統合失調症の陽性症状だけでなく陰性症状にも効果があります。こうした治療薬の陽性症状と陰性症状に対する効果の違いからも、陰性症状は陽性症状とは、その症状が生じるメカニズムはかなり異なっているようです。また、統合失調症の中には陽性症状はそれほどはっきりしないで、陰性症状が主体となっているものもあります。

その他、バイタリティの低下に関連する心の病気として、例えば対人恐怖症では対人状況をおそれるあまり、人と関わり合うような状況を避けやすくなります。場合によっては、「他人に一目おかれたい」といった、社会的欲求の低下につながる可能性もあります。また、もしも、上記で挙げたような症状が、言わば、本人の気質になっているような場合、日常生活で生じている支障のレベルによっては、パーソナリティ障害に近くなっている可能性も出てきます。

◆無気力状態が長引く場合は精神科受診も検討を

もしも、バイタリティの低下の原因が心の病気ならば、できるだけ早期に精神科(神経科)を受診したいところです。とはいえ、不調が日常的レベルのものなのか、それとも、心の病気のレベルに達しているのか、その境界は少なからず曖昧なもの。一般に、違いの目安は症状の持続期間、症状のレベル、そして日常生活に生じている支障の程度によります。具体的には、もしも症状の持続期間が2週間以上、そして、日常生活上の支障もはっきり現われているような場合は、精神科受診も考慮して頂きたいところです。

なお、本人が無気力状態になっていても、周囲の目には病的なものだと認識されにくいことは、ぜひ心にとどめていただきたいです。特に、もしもご家族の誰かにそうした症状が現れていて、日常生活上の支障が深刻に見える場合。例えば、学校の成績が急低下したり、自分の部屋に引きこもるようになってしまったような場合は、その原因自体は様々でしょうが、場合によっては心の病気の可能性もあることを、ぜひご留意ください。

息苦しさや、動悸、めまい・・・パニック障害ってどんな病気?

心臓には問題が無いのに、突然胸が苦しくなり、強い恐怖感と不安に襲われるパニック障害。

ここでは、パニック障害についてみてみましょう。

◆パニック障害とは?

パニック障害とは、息苦しさや、動悸・めまいなどの症状が何の前触れもなく起こり、「また発作が起こるのではないか」「このまま死んでしまうのではないか」という激しい不安と恐怖感に襲われる病気です。

◆パニック障害は女性に多い?

パニック障害は、一般に女性は男性のおよそ2倍多く、特に20代から30代の女性に多いといわれています。他にも、冷や汗、手足の震え、胸の不快感、吐き気、現実感がなくなる、全身の冷感やほてり感、という症状がみられることもあります。

パニック障害の原因ははっきりしていませんが、脳の中で情報伝達のために必要な化学物質のアンバランスが起こり、そこに精神的なストレスが加わると発症すると考えられています。

診断がなかなか付かないこともありますが、治療には薬物治療、認知行動療法(ストレスの解消やパニックを起こす状況に少しずつ慣れること)などがあります。

◆パニック障害はどこで診察してもらえるの?

受診する場合は心療内科が一般的ですが、女性専門クリニックなどでも診てくれる場合があります。治療方法としては主に、カウンセリングや薬物治療、認知行動療法(ストレスの解消やパニックを起こす状況に少しずつ慣れること)などがあります。

脳の「海馬」は生涯再生できる! 若かったあの頃の記憶力を取り戻す方法

歳をとるにつれて記憶力がなくなることは常識のように言われていますが、本当なのでしょうか。記憶のメカニズムと実証実験から紐解きます。

■生涯にわたり再生可能な「海馬」

 人間の場合、記憶をつかさどる「海馬」という器官は、生涯にわたって再生できるとわかってきました。

 2011年にピッツバーグ大学の研究チームが有酸素運動を続けることで、海馬の大きさが約2%大きくなり記憶力が改善するという論文を発表しています。

普段座りがちな55~80歳の男女を対象に、ほぼ毎日、1日40分の有酸素運動 (ウォーキングやランニング)を6カ月続けて行った結果、海馬の大きさが約2%大きくなり記憶力が改善したそうです。

 また、海馬を刺激するためには軽い運動でも十分であることが、筑波大学大学院人間総合科学研究科・征矢教授の2014年の研究によって明らかになりました。

 心拍数で1分間90~100くらいの運動でも効果があります。ランニングよりスローペース、速く歩く程度のジョギングを1日10分で構いません。2週間続ければ脳神経が増え、6週間で認知機能自体が向上することがわかったそうです。

 多くの経営者やクリエイターが「走るとアイデアが浮かぶ」ということを紹介していますが、適度に走っているときは脳が刺激されるので、その効果もあり新しいアイデアが浮かぶのでしょう。

■記憶の脳内メカニズム

 海馬は脳の奥、両方の耳をつないだ線のあたりに、左右に1つずつあります。

その形は名前のとおり「タツノオトシゴ:海馬」にそっくりな脳の器官です。海馬にも数億個の神経細胞があり、その神経細胞からはシナプスと呼ばれる回路状の組織が無数に存在していて、それぞれがネットワークを作っています。

 海馬で記憶が作られるメカニズムは割と簡単です。まず、1つの記憶に対応する神経細胞の回路ができます。そして、その神経細胞の回路にリアルタイムに細胞の電気信号が流れて記憶するのが短期記憶で、ちょうどコンピュータのランダムアクセスメモリ(RAM)に相当します。

 リアルタイムで電気が流れている間は情報を忘れないのですが、流れる電気が消えると二度と思い出せなくなります。また、時間が経ったり用が済んで他の情報が上書きされたりすると、すぐに忘れてしまうのが短期記憶です。

 たとえば、相手に聞かれた質問を覚えておくことで質問に答えられることや、読書でも登場人物や前のページの場面を覚えていることで文脈を理解したりするときに使います。

 そして、特定の記憶の回路へ電気信号を流すたびに、神経細胞は電気が流れやすい形態へと変化していき、そのうち、電気が長期にわたって強く継続するようになるのが長期増強(LTP:Long-term potentiation)です。

英単語を覚えるときも、繰り返すことで記憶が強くなるというのは、この長期増強の効果です。

 長期増強により電気の強さが一定以上になると、たんぱく質が合成され新しいシナプスのつながりによって新しい神経回路を形成します。これが長期記憶で、いったん長期記憶ができるとほとんど忘れることはありません。この長期記憶はコンピュータのハードディスクに相当します。

 海馬を1つの都市と仮定すると、シナプスは海馬を形成する神経細胞同士を結ぶ道路や交差点に対応します。

海馬が大きくなり神経細胞やシナプスが増えることは、都市でたとえると道路や交差点が充分にできあがることと同じです。車やバスなどの交通がスムーズに流れるように、記憶の情報もスムーズに行き来できることになるわけです。

突然の不安にたびたび襲われる……それってパニック障害かも?

「不安障害」というのは、文字どおり「不安」を主症状とするさまざまな精神疾患の総称です。よく耳にする「○○恐怖症」や「PDSD」なども不安障害の一種です。不安が典型的なかたちで現れる「パニック障害」は、不安障害を代表する疾患と言えます。

厚労省の研究班が2002~2006年度に実施した調査によると、生涯に何らかの不安障害を体験する人は9.2%で、そのうちパニック障害は0.8%という結果が出ています。また芸能人の中にもパニック障害に苦しむ人も多く、話題となっています。ここでは、パニック障害について簡単に説明します。

◆パニック発作の典型的症状

パニック障害の三大症状は、「パニック発作」「予期不安」「広場恐怖」です。中でもパニック発作は、下記の症状のうち4つ以上が突然現れ、10分以内にそれがピークに達するものを指します。

・動悸/心拍数の増加
・発刊
・身体の震え
・息切れ感/息苦しさ
・窒息感
・胸痛/胸の不快感
・吐き気/腹部の不快感
・めまい/ふらつき感/気が遠くなる感じ
・現実感の喪失/自分が自分でないような感じ(離人感)
・自分が制御不能になるのではないか/発狂するのではないかという恐怖
・死ぬのではないかという恐怖
・異常感覚(感覚麻痺または疼き感)
・冷汗/熱感

上記の4項目以上が予期しないタイミングでたびたび起こるようなら、パニック障害の可能性があります。ただし、心臓や呼吸器の疾患の可能性もあるので、まずは内科の診察を受けるといいでしょう。そこで異常がないと判断された場合は、心療内科や精神科を受診します。
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◆うつ病や他の不安障害を併発することも

パニック障害の正確な原因はまだわかっていませが、最近では、心理的要因に加えて社会的要因や脳機能異常も関係していると考えられています。

また、不安障害は全般的に男性より女性のほうが発症率が高く、特にパニック障害は男性の2.5倍と言われています。年齢的には18歳~60歳ま、で幅広い層に見られます。さらに、パニック障害での患者のうち50~65%に生涯のいつの時点かにうつ病が併存するほか、ほかの不安障害も併発する人が多いことがわかっています。
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◆パニック障害を直すには?

パニック障害の治療は、薬物療法と精神療法の2つに分けられます。抗うつ薬であるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と抗不安薬のベンゾジアゼピン誘導体(BZD)を中心とした薬物療法と、精神療法である認知行動療法が用いられます。

パニック障害は早期に適切な治療を受ければ完治すると言われています。どれくらいの治療期間がかかるかは人によって異なりますが、「突然わけのわからない不安に襲われる」という症状がたびたび起こるようなら、早めに受診することをお勧めします。

心に傷を持っている人に対して行う、適切な対応は?「人間中心療法」

心に傷を抱えている人は、こちらからコミュニケーションをとろうと誘っても、なかなかのってくれないもの。しかしそのままではさらに孤立し、対人恐怖を抱えてしまう可能性もあるだけに、上手な付き合い方をしていく必要があります。

そこで今回は、心に傷を抱えた人に対する適切な対応方法に迫ってみましょう。

■「人間中心療法」を利用してみよう

アメリカ合衆国の臨床心理学者カール・ロジャーズは「非指示的療法」という心理療法を使っていました。これは繰り返しや感情の反射などを使ったカウンセラー技術であり、相手の悩みを軽減する方法になります。

おもなものとして「無条件の肯定的関心」「共感的理解」「自己一致」、さらには「人がそこにいること」という概念が重要だと考えられており、具体的には、「相づち」「相手の話した内容を反射する」「相手の感情を反射する」「相手が言葉にできない感情を言葉にして返してあげる」などを行います。

すなわち、心に傷を抱えた人のそばに誰かがいるだけでも悩みは軽減し、さらには接していくことでさらにその傷を癒やしていく手助けもできるということになります。

ちなみに「非指示的療法」という名称はオウム返しをすれば良いだけという誤解を招くと考えられたことから、その後「来談者中心療法」となり、現在では「人間中心療法」と呼ばれるようになっています。

■自己実現する自然の力を導き出そう

カール・ロジャーズは「人間は自分の力で問題を解決する力を持っている」「人間は誰でも成長する資質を持っている」と考えていました。そのため心に傷を抱えた人と接する場合は、自己実現する自然の力を尊重しながら促してあげることが求められるのです。

相手の話に耳を傾け、その気持ちを受け止めてあげる心構えが大切です。あまり難しく考えて接しようとすると、返ってその気持ちが逆効果になってしまう可能性もありますから注意しましょう。

「人間中心療法」は本格的なカウンセリングでも使われていますが、普段私たちが日常的に取り入れていくことも可能です。相手のことを常に考えながら適切な対応・会話を心がけてみましょう。

10の質問でわかる【メンタル疲労度】とオススメリラックスバスタイム!

暑い夏が過ぎ、秋らしい気候になってきました。日に日に短くなる日照時間や気温の変化から、身体の不調に併せて心の不調も出やすくなっています。疲れをとり、身体も心も癒やすなら、お風呂が一番!

 お湯に浸かってリラックスすれば、憂鬱な気分が晴れ。心に元気が戻るでしょう。今回はあなたがどれだけ心が疲れているかを診断テストで導き出し、チェック数かオススメの入浴法をご紹介します。

 以下の項目の中で、当てはまるものがいくつあるか数えてみてください。

□朝がしんどい
□そわそわして落ち着かない
□やらなければいけないとわかっていても手に付かない
□常にスマホを見ている
□人の目を見て話すことができない
□食事にこだわりがない
□話をする相手を選ぶ
□夕方から夜にかけて元気になる
□首のうしろが凝りやすい
□身体が重く感じる

 いくつ当てはまりましたか? それでは、結果をみていきましょう。

■0~2個……メンタル疲労度10% その時の気分で入浴剤を選んで
 心が少しお疲れの状態。心の調子にムラがあり、元気なときは何でも頑張ろうとし、疲れているときは身動きがとれなくなってしまうのではないでしょうか。そ

んなあなたにオススメなのは、市販のバラエティ系入浴剤。その日の気分や身体の状態に応じて香りや色を変えて、バスタイムを大いに楽しみましょう。

■3~5個……メンタル疲労度30% アロマの力で癒やされるバスタイム
 心がほどほど疲れています。モヤモヤをずっと抱えていませんか? 余裕や冷静さを失っていて、問題解決の糸口がつかめていないようです。スランプから脱出したいのに、同じことを繰り返してしまっているのかもしれません。

心の余裕を取り戻すために、香りが強めのアロマバス、エッセンシャルオイルを入れたお風呂に浸かりましょう。香りが持つ癒やしの力が、あなたをネガティブな思考から開放してくれるでしょう。

■6~8個……メンタル疲労度60% バスソルトで引き締めと浄化を
 心がけっこう疲れているようです。周りにも自分にも否定的になってしまい、「私のせいではない」「どうして私ばかりこんな目にあうの?」と、物ごとを歪んで捉えやすくなっているのでは?

 悲観的にならず、自分をいたわってあげましょう。そんなあなたには、ハーブの入ったバスソルトで、肌の引き締めと浄化をオススメします。ボディケアには潤い効果のあるものを使用して、お肌にも癒やしを与えましょう。

■9~10個……メンタル疲労度90% 酒風呂で身体も心もしっかり癒やして
 疲れすぎて、我を忘れている状態にあるのではないでしょうか。身体を動かしているものの、自分の意思で動いている感じがしないのでしょう。身体と心が分離しているような感じが続いているのであれば、心の病気の兆候かもしれません。

なるべく多く休養をとりましょう。つらさ、しんどさを取り除くためにオススメなのが、浄化効力の高い酒風呂。ぬるま湯に純米の日本酒(多くても5合)を入れてから入ります。身体がしっかり温まるので、身体も心も芯から癒やされるでしょう。

 シャワー派の人は、リンパマッサージやツボ押しなどをして血行を促してあげると身体の疲れがとれやすくなります。疲労の蓄積は、心にも影響します。毎日のお風呂で疲労を回復し、健やかな身体と心を手に入れましょう。

やる気が出ない・スランプ状態……無気力と心の病気

誰にでも無気力になることはあるものです。たとえば睡眠時間が全然足りず、ひどく疲れているようなときは、新しいことを始めるバイタリティーはわかないでしょう。しかし、そんなときはしっかりと眠れば、元の状態に戻れるもの。

 でも、理由もなくスランプ状態が続いたり、眠っても疲れがとれない場合、心の健康に赤信号が点っている可能性があります。

■心の病気とは気付かれにくい無気力状態

 やる気が低下して、いわゆる「スランプ状態」になってしまうと、日常生活にさまざまな支障が現れやすくなります。

たとえば、やるべきことへのモチベーションを維持できなくなり、一日中テレビのスイッチを入れたまま、ソファでぼんやりと無為な時間を過ごしてしまうこともあるかも知れません。そんなときは、以下のような状態になっている可能性があります。

・情動の表出がかなり制限されている
・喜怒哀楽に乏しくなっている
・物事に目的意識を持ちにくい
・物事に興味を持ちにくい
・話をしても、内容が表面的で深みが無い
・社会的欲求が低下している

 こうした状態が長引けば、日常生活に深刻な支障が生じる可能性もありますが、最初から心の病気を疑われることはあまりないかもしれません。

他人の目には「あの人は最近、覇気に欠けている」「話をしても全然おもしろくない」などとネガティブな印象を与えてしまいがちですが、こうした症状が心の病気に関連する可能性には、なかなか気付いてもらえないものです。

■うつ病、統合失調症……無気力状態は心の病気の症状の一つ

 もっとも、こうした不調が一時的なものであれば、心の病気だと問題視する必要ありません。しかしスランプ状態が数週間も持続している場合は、うつ病や統合失調症など、心の病気の危険信号だと考えてください。

 まず、うつ病ですが、その名の通り、気持ちの落ち込みが特徴的です。抑うつ症状として、意欲の低下、物事への興味の減退といった精神エネルギーの低下が起こります。

 一方、統合失調症は妄想や幻覚といった症状が特徴的ですが、意欲の低下、喜怒哀楽に乏しくなるといった症状も少なくありません。たとえば、上記に挙げた6つの症状は統合失調症では陰性症状(欠陥症状)と呼ばれます。

陰性(あるいは欠陥)とは、本来、その人に見られていた情動の表出や喜怒哀楽などが欠落していることを指す語です。反対に、本来、その人に元々なかった幻覚や妄想は病気になったために出現したという観点から、陽性症状と呼ばれます。

 そのほか、バイタリティの低下に関連する心の病気として、人と関わり合う状況を極端に恐れる「対人恐怖症」などもあります。

■無気力状態が長引く場合は精神科受診を

 もしも、バイタリティの低下の原因が心の病気ならば、できるだけ早期に精神科(神経科)を受診したいところです。とはいえ、不調が日常的レベルのものなのか、それとも、心の病気のレベルに達しているのか、その境界は少なからず曖昧なもの。

一般に、違いの目安は症状の持続期間、症状のレベル、そして日常生活に生じている支障の程度によります。症状の持続期間が2週間以上、そして、なにかしら日常生活上で支障が現れているようであれば、精神科を受診することをおすすめします。

 なお、本人が無気力状態になっていても、周囲の目には病的なものだと認識されにくいものです。

たとえば、家族が自室に引きこもるようになっていたり、学校の成績が急低下するといった異変があれば、場合によっては心の病気の可能性もあることを、ぜひご留意ください。

「嫌われ恐怖症」の改善策

恐怖症の心理的仕組みを理解する

人間は、もともと「人に好かれたい」「愛されたい」という欲求を持っています。しかし、好かれたい、愛されたいとの思いが強く、人に嫌われることを極度に恐れるあまり、生きづらく感じてしまう人が増えているそうです。

そうした人々を「嫌われ恐怖症」と呼ぶようですが、では、どうすれば嫌われ恐怖症を改善することができるのでしょうか。

人に嫌われるのが怖いという人は、嫌われる怖さにばかり焦点を当ててしまいます。ですが、同時に人を嫌っているということも知る必要があります。

自分が人を嫌っているとの自覚はなかなか持てませんが、よくよく心の奥を見ていけばわかるはずです。この自覚がなければ、恐怖症の症状に翻弄されてしまいます。

そこで、改善策の一つ目は、「自分が人を嫌うから、人から嫌われていると感じて、嫌われないようにしている」という心理的仕組みを知ることにあります。

次に、嫌われ恐怖症の多くは、子どものころに「嫌われたと思った」という記憶を持っています。その相手は、ほとんどが親です。

もっとも、この記憶は勘違いによる誤解も含まれ、実際、親に嫌われているわけではないにも関わらず、子どものころの自分がそう思い込んでしまったということです。子どもは親に「好かれたい、愛されたい」と考えています。

しかし、子ども心に「自分が親に好かれていない」「愛されていない」と感じる場面に遭遇した際、「嫌われた」という思い込みをつくってしまいます。

親の気持ちなど計れるはずもなく、その思い込みは成長しても残り続けます。やがて、親以外の相手からも嫌われた記憶を積み重ねていくうち、「私は嫌われている」と感じて苦しくなります。同時に、自分の心を守るために「嫌われないようにしなくてはならない」と思い込み、極度の恐怖症に発展していきます。

「嫌われた」記憶が、成長に役立ったという側面も否定できない

感情が絡んでいるため、思い込みは強固で、意識を変えていくのは難しいと思われますが、もし、少しでも改善に役立つ方法として試すならば、そのトラウマ的記憶のメリットを考えてみることです。子

ども心に自分が人から嫌われたと感じた人は、その後、人間関係に気を遣うようになったかもしれません。また、人に頼らないしっかり者になったかもしれません。その上で、今が存在します。

ですから、「嫌われたと思った」記憶が、人間的な成長に役立ったという側面も否定できません。大人と呼べる年齢になってまで、過去の記憶にとらわれる必要はないのです。これからは、嫌われ恐怖症を改善する決断をし、次の心の成長に向かう段階にきています。

上記のように、改善策の二つ目は、メリットに注目することで、トラウマ的記憶を手放すことです。また、「嫌われ恐怖症を改善する」と固く決断し、勇気を持って未来に一歩を踏み出す覚悟をするということも重要な要素です。

「嫌われ恐怖症」に対して無策でいることは、その場で足踏みをしているようなものです。小さくてもいいので、勇気を持って新たな一歩を踏み出しましょう。

あなたは心の病気の病名に、どんなイメージがありますか?

心の病気の病名は「うつ病」や「不安障害」といったように、その病名から症状をある程度イメージできる場合も少なくありませんが、「○○障害」と聞くと、その病名自体から何か深刻なイメージを抱いてしまう場合もあるかもしれません。

 心の病気に対する病名はどのように理解しておくとよいのか、その特徴も含めて基本的な知識を詳しく解説します。

■心の病気は基本的には身体的な病気と同じもの

 気持ちが全く冴えず、目先の作業に集中力が続かない場合、ストレスで心身が疲れきっているなどの何らかの理由が思い当たるでしょう。

しかし、身体の問題として、脳内神経伝達物質のセロトニンの機能に問題が生じ、脳内環境が悪化している可能性を意識することはあまりないでしょう。心の不調は身体的な不調とは違うという人は多いかと思います。

 こうした心の不調時、周りの人は本人に対して「気合いが足りていないのではないか」とネガティブにとらえてしまう可能性もありますが、実は、心の不調が日常で対処できるレベルを超えてしまうと、いくら気合いを入れて頑張りたくてもできません。

病的になってしまった脳の機能を正常化させるためには、精神論ではなく、その他の身体的な疾患と同じように薬物療法などの治療が必要になってくるのです。

■心の病気は症状によって診断されます

 「気持ちが冴えない」、あるいはその反対で「気持ちが高揚している」。また「不安感が強い」「何らかの幻覚がある」「アルコールなどの欲求をコントロールしにくい」……など、精神症状は多様です。

 こうした精神症状は古来より知られており、紀元前のギリシアで医聖といわれたヒポクラテスの時代から、こうした症状を表わす語として、「マニア(mania:そう状態)」「ヒステリア(hysteria:ヒステリー)」があります。

精神症状の原因が脳内環境の問題などとして科学的に理解できるようになったのは、実は20世紀に入ってからで、心の病気が発症する詳細なメカニズムについてはまだまだ不明な部分が多いものです。

 そのため、心の病気は基本的には、現われている症状を分析することによって診断されます。

現在世界的な精神疾患の分類基準となっている、アメリカ精神医学学会の「精神障害の診断と統計マニュアル」は改訂を重ね、2013年に第5版(DSM-5)が出ました。

DSMにおいては個々の精神疾患に対して診断をする際、必ず見られるべき症状のリストが明記されています。たとえばうつ病の診断に必要な症状としては、「体重の変化」「睡眠の変化」などに関する内容もリストに挙げられています。

■病名は医学用語! 日常用語のイメージからは切り離してみて

 心の病気の病名は基本的に、国際分類である英語の病名を日本語に翻訳したものです。たとえば、「eating disorder」の場合、「eating」は「摂食」、「disorder」は「障害」なので、「摂食障害」となります。もしかすると「障害」という言葉に何か重い響きを感じてしまう人もいらっしゃるのではないでしょうか。

 ここでぜひご注意していただきたいのは、上記の通り、病名は基本的に英語の病名を日本語に翻訳した医学用語であるということです。

ですから、心の病気の病名でよく見られる「障害」は、日常で使う際のイメージとは異なります。単に英語の「disorder」に対応する語であると認識するのがよいかもしれません。

 ちなみに、DSMが第5版になったことに伴い、日本語の病名も一部変更されることになりました。たとえば、「パニック障害」は「パニック症」になります。

これは「disorder」に対応する語が「障害」から「症」になるということですが、こうした変更によって日常的な用法から来る、混乱や誤解はかなり減じるのではないでしょうか。

■心の病気の認識は時代と共に進化していくもの

 心の病気の原因は先に述べましたように、まだ明確にはわかっていません。しかし最近の医学の進歩はめざましいものがあります。人の遺伝子の解析もどんどん進み、統合失調症の発症に関連する遺伝子が判明した、といったニュースも出てきています。

 現時点では統合失調症は、幻聴や妄想など、統合失調症に特徴的な精神症状の有無を分析することで診断されます。そのため、そうした症状がほぼ同じ2人の場合、発症メカニズムが異なっていたとしても、共に統合失調症と診断されることになります。

 しかし医学の進歩により、10年後、あるいは20年後には統合失調症の発症メカニズムは完全に解明されている可能性もあるのではないでしょうか。

現時点では統合失調症と診断される病態に、もしも発症メカニズムが大きく異なる場合があれば、それぞれ別々の病名になる可能性もあるでしょう。心の病気に対する理解や認識はこれからも大きく進化していく可能性があることは、ぜひ知っていただきたいと思います。

心霊現象が訴える「心の病気」の可能性

「蒸し暑い夏の夜は、怖い話で盛り上がりたい」という怪談好きの人は、時代や年代を問わずいるようです。上手な語り手にかかれば、恐怖や興奮でスリリングなひとときを楽しめるかもしれません。

 心霊現象が純粋に超常現象として存在するのかどうかはわかりません。幽霊やお化けは、一般的に非科学的な現象として扱われています。

場や人をわきまえずに、「幽霊が出た」と取り乱してしまったら、怪訝な顔をされてしまうかもしれません。幻聴や幻覚など、場合によっては、その人自身のきちんとした治療が望ましい場合もあるでしょう。

 ここでは、ひと夏の怖い体験ではすまない、心霊現象に関連する心の病気について解説します。

■心霊現象の大部分は、ただの錯覚?

 たとえば子どものころ、窓の外で何かが動いたのを見て、「お化けが出た」と騒いでしまったことはありませんか? 「そんなのは怖くもなんともない。

オヤジが怒ったときが一番怖かった」と茶化せる人は、心霊現象には無縁かもしれませんが、風に吹かれた木の枝や見慣れない鳥、吹き上げられたゴミなどを、子どもが幽霊と勘違いして怖がることは珍しいことではないでしょう。

 大人が訴える心霊現象も、実際はこうした錯覚の延長であることが大部分ではないかと思います。錯覚とは、視覚、聴覚、嗅覚など、体の知覚器官が受けた何らかの刺激を、脳が別のものと勘違いして認識しまう現象です。

 空腹時に人の頭がスイカなどの食べ物に見えたとしたら、それは錯覚かもしれません。ただ、落ち着けばすぐに正しい認識ができる「錯覚」ではなく、もう少し重度な「幻覚」となると、脳内環境に深刻な問題が生じている可能性が出てきます。

■幽霊が見えた? 心霊現象にも似た幻覚症状

 幻覚は錯覚よりも深刻な精神症状です。幻覚には見えないはずのものが見える「幻視」、聞こえないはずのない声が聞こえてくる「幻聴」などがあります。もしも、お盆の夜に数年前に亡くなった故人が現われたら……? まさしく故人の霊が現われたことになり、心霊現象として語られるでしょう。

 しかし、こうした心霊現象も精神医学的な解釈は可能です。脳内環境、特に脳内神経伝達物質のドーパミンの働きに問題が生じたために、知覚に異常が生じ幻を見てしまうわけです。

 幻覚は心の病気の代表的症状。統合失調症などでよく見られますが、脳内に腫瘍などの器質的病変がある場合にも生じます。日常的にも寝入りばなのように、覚醒レベルが低下しているときには何かの声が聞こえてくることがあります。

■霊にとりつかれた……心霊現象にも似た解離性障害

 憑依現象はホラー映画などでもよく描かれます。かわいらしい少女が急に不気味な表情になり、恐ろしい言葉を口走るようになったら……。「悪霊がとりついた」と表現されるいわゆる憑依現象は、精神医学的には「解離性障害」の範疇に入ります。

 解離性障害の「解離」とは、日常的にも軽度なものが見られます。たとえば、ボーッとしているときに背中を誰かにたたかれて、ハッと我にかえるような状態は誰にでもあるでしょう。このボーッとしている状態が解離です。解離の程度が大きくなると、病的な症状が出現するようになります。記憶のない時間が現われたり、俗にいう多重人格を発症することもあります。

 憑依現象も心が病的に解離した結果だと解釈できます。悪霊にとりつかれたような行動をとる問題については、「憑依という現象がある」という知識が深層心理に働きかけているためと考えられます。

 たとえば、「キツネつき」など動物の霊がつくと信じられている地域では、その文化的背景があるために実際に動物の霊がついてしまったような症状が出る人がいるのです。キツネつきを知らない人がキツネつきのような行動をとることは、精神医学的には考えにくいと思います。

 憑依現象はまれなことだと思いますが、万が一起きてしまった場合は、すぐに精神科(神経科)へご相談ください。


「マージャンをしている人の脳年齢は平均より3歳若い」その理由は?

することがある。はたして自分の“体力年齢”はいかほどなのか? 参考までに文部科学省が毎年行っている体力・運動能力調査の結果を見てみよう(数値は男子25~29歳、30~34歳の平均から算出。2012年度)。

25~34歳の場合、「握力」は47.6kg、助走なしで前にとぶ「立ち幅とび」は2m19.6cm、腹筋運動に近い「上体起こし」は30秒間で26.3回だ。

また、膝を伸ばして床に座り、どれだけ上体を前に伸ばせるかを測る「長座体前屈」は42.9cm、いずれかの足が常に地面に着いているように急いで歩く「急歩」(1500m)は11分33秒。

20m間隔で平行に引かれたラインを往復し、定められた時間内に2回続けて失敗するまでの折り返しを数える「20mシャトルラン」は61.7回、「反復横跳び」は20秒間で51.41点(それぞれのラインを通過するごとに1点)である。

これらは自宅で計測が可能なものもあるが、特別な器具を必要とするものもある。

そんな場合はスポーツジムでカラダについて計測する方法がオススメだ。たとえばティップネスが行っているFMS(ファンクショナル・ムーヴメント・スクリーン)。

これは姿勢や基本的な動作から「体をどれだけ効率よく機能的に動かせているか」がわかるシステム。姿勢や動作評価が点数化される。

33歳の筆者の場合、姿勢は右肩下がりで猫背とバランス悪し。機能性という面でも足裏が固く、30代前半としては少し悪いという結果に…。

「一般的な20代後半から30代の方で目立つのは肩、足裏、股関節が固いケースですね」(東京体育館ティップネス・金秋達哉さん)

これらはストレッチだけでもある程度、改善可能とのこと。自分のカラダ年齢を知りたい人は訪れてみては?

名前なんだっけ…脳の衰えを感じたら食べたい「スーパーフード」5つ

「頭がボーっとして、考えがまとまらない」「語学を習っているのに、なかなか頭に入ってこない」なんてこと、最近よくありませんか? 暑くなると、頭までシャキッとしなくなりがちですが、あながち暑さのせいだけではないかもしれませんよ!

年齢を重ねるとともに、人間のさまざまな体の機能が衰えてきますが、脳の働きもそのひとつ。人の名前が思い出せなかったり、とっさに使いたい言葉が出てこなかったりすることもありますよんね。

小中学生のころのようなシャープな頭脳は戻ってこないかもしれませんが、だからといって下り坂のままにしておくことはありません! アメリカの料理専門ケーブル『Food Network』のウェブサイトに掲載された記事を参考に、“脳の働きを改善する食べ物”を5つご紹介しましょう。

■1:葉野菜

食事の際にサラダを食べるのは、脳の働きを保つのにいいチョイスといえます。研究によると、レタス、ほうれん草、ケールなどの葉野菜を多く摂った人は、摂らなかった人より脳年齢が約5歳若いそうです。

サラダだけでなく、さまざまな料理に葉野菜を加えるように工夫してみましょう。カロリーも低く、ダイエットにもなり一石二鳥です。

■2:卵

さまざまな栄養素がギュッと詰まった食べ物が卵。記憶力を助ける栄養素コリンや、筋肉を作るタンパク質、視力にいいルテインなどがたっぷりのスーパーフードだそうです。

卵料理なら美味しく安価で簡単にできて、使えるレシピもいろいろありそうですよね。

■3:鮭

和食の定番である鮭。オメガ3脂肪酸をたっぷり含有する鮭は、脳の発達や機能を改善し、炎症を防ぐと、いいことずくめ。積極的に食生活に取り入れたい食材のひとつです。

■4:ベリー類

ストロベリーやブルーベリー、ラズベリーなどのベリー類は、記憶力を改善するのに効果的な食品だそうです。朝のスムージーや食後にデザートとして、日常的に活用させたいフルーツですね!

■5:ブロッコリー

ブロッコリーに代表されるアブラナ科の野菜は、脳の機能を健康に保つ働きを持つそうです。葉野菜とともにサラダにしたり、野菜炒めに入れるなどして、毎日のレシピにもっと取り入れてみましょう。

以上、頭をシャープにし、脳の働きを改善する食べ物をご紹介しましたが、いかがでしょうか? どれも美味しく安価で、気軽にレシピに取り入れられるものばかりです。

食べ物だけでなく、“精神的な若さ”を保つには、常に新しいことにチャレンジする好奇心や探究心も必要です。

「もう年だから……」とあきらめていないで、今日から早速これらの食品をレシピに取り入れたり、エクササイズをする、旅行に行く、新しいことにチャレンジするなどの方法で、いつまでもイキイキとした脳と心を保ちましょう!

汚部屋の住人は“心の病”予備軍

カビを放置した水回り、ホコリの積もった床、臭う万年床……「男の一人暮らしなんてこんなもの、部屋が汚いくらいで死にやしない」と思うなかれ。カビ毒には致死率50%、発ガン性などの危険なものがあるという。命あるうちにぜひ掃除を!

◆汚部屋の住人は“心の病”予備軍

 これまで汚部屋が引き起こす病気のリスクについて見てきた(http://nikkan-spa.jp/651309)。しかしゴミやホコリの下に潜んでいるのは、カビや菌だけではない。“心の病”の兆候すら、そこに現れているかもしれないのだ。

 ハーバード大学の大学院に留学中の男性と付き合っていたエリさん(仮名・26歳)は、彼が一時帰国した際に借りていた部屋に泊まったとき、その汚さに衝撃を受けた。

「滞在して2週間くらいしかたっていないはずなのに、床にはゴミが詰まったゴミ袋や脱ぎ散らかした洋服、食べカスなどが散乱していてまさにカオス! 

そんな不潔な部屋でも、付き合って日が浅かったこともあり、気を使って『汚い!』と言えず、向こうがヤル気満々だったので、仕方なく……。すごく惨めな気持ちになって、2日後には別れを切り出しました」

 しかし、相手はストーカーに豹変したという。幸いにも、留学中でアメリカに戻らなければならない状況によって、長期化は免れた。

 また、元カレと10年ぶりに再会したユミさん(仮名・36歳)も、汚部屋に潜む心の問題に直面した。

「再会して初めて行った彼のワンルームは、吐き気がしそうなほどヤニ臭く、ホコリやゴミで座るスペースもありませんでした。トイレも浴槽もキッチンもカビだらけ。なぜこんな部屋に女性を呼べるのか、まったく理解できない。

やんわりと『大家から損害賠償を請求されたらどうするの?』と聞いても、『ヤツらはどうせ敷金以上は取れんのだよ』とか、『汚れているくらいが体に良い。耐性がつくからな』などと上から目線な屁理屈ばかり。そのくせ最近は仕事もなく、パチンコでしのいでいたようです。

四六時中、爪を噛んでばかりいる癖も以前よりひどくなっていて落ち着かない。もはや一緒にいても不愉快になるだけだったので、よりを戻すことはありませんでした」

◆汚部屋の住人は、いつしか器の小さな人間に成り下がる

 やはり、部屋の荒れ具合は、住人の心の闇を映し出しているのだろうか? 精神科医の春日武彦氏が語る。

「汚部屋からは、単に『汚い』というだけでなく、ある種のヤバさも感じさせます。それは過剰な汚さが、“的外れな肯定”に繋がっているからです」

 実は汚部屋の住人たちは、部屋が“汚い”ことを自覚している。

「でも、それを恥じたり、本当の自己嫌悪に陥ったりはしない。ある人はこれでいいと現実を無視している。別な人はこれも個性と合理化している。さらに別な人は笑って済ませられる程度のことと思い込んでいる。

そんなわけで、汚部屋の住人たちは、誰が見ても汚い部屋にもかかわらず、甘えと居直りを土台として、現状を肯定しているのです」(春日氏)

 つまり、部屋の様子と精神のあり様は相関しているのだ。従って、汚部屋に違和感を覚えない人は、心の病の予備軍の可能性が高い。

「とはいえ、汚部屋の住人たちは自己肯定が強いから、普段は案外そつなく人生をこなしているかもしれません。でも何かのきっかけでストーカー行為のように周囲をドン引かせることをしたり、志を持とうとしても限界を生じたりしてしまいます。

結局、甘えと居直りが精神の根底にあるので、汚部屋に馴染んでしまった人は、いつしか器の小さな人間に成り果ててしまうのです」(同)

【春日武彦氏】
精神科医。’51年、京都府生まれ。都立松沢病院部長、都立墨東病院精神科部長などを経て、現在も臨床に携わる。近著に『待つ力』(扶桑社刊)

医師に聞いた 脳を活性化する「Nバック」とは

老化に負けない体づくりは、誰もが取り組みたい課題。今年40歳を迎えた記者が、専門家に話を聞いた。

* * *
まず会ったのは、諏訪東京理科大学共通教育センターの篠原菊紀教授。脳科学の専門家だ。

「脳の海馬では毎日新しくニューロン(脳の神経細胞)が作られますが、加齢に伴いその数は少なくなります。ニューロンの働きそのものも悪くなり、情報の伝達にずれが生じて学習や記憶の能力にも影響を与えます。

ただ、脳の機能は誰でも一様に落ちていくのではなく、よく使っていれば落ちにくいのです」

 思わず、「私は記者という仕事柄、脳を使っているので大丈夫ですね?」と口を挟むと、「仕事がルーティン化してれば脳の活性化には至りませんよ」とバッサリ。

「長期的に続けないと効果が出にくい」と渋る篠原教授に「何とか1週間でOKなものを」と迫って教えてもらったのが、「Nバック」だ。

「ノートの端に適当な数字を書きます。NはナンバーのN。1ページずつめくって、前の数字を覚えているかチェックします。1ページバックから始めて、2バック、3バックとレベルを上げて。1日15分が目安です」

 脳の機能維持には、「年だからと否定的な気持ちにならない」「社会に参加する」「文章を読み要約する」「複数のことを同時進行する」「ステップアップシステムがある習い事をする」なども大切。規則正しい食生活も忘れてはいけない。

「生活習慣病のリスクが高い生活を送っていると、脳の機能も低下することが明らかになっています。また、大量飲酒は脳室や前頭葉の萎縮につながり、記憶力を低下させます。お酒はワインを1日1杯程度に」

実はよくわかってない…心の病気の原因とメカニズム


心の病気には分かっているようでちゃんと分かっていない部分があります。

何か辛い事が起きたときに心が落ち込むのは当然ですが、それならば気分が大きく落ち込む「うつ病」は、非常に辛い事が引き金になったかというと、そうとも限りません。うつ病に限らず心の病気の原因には、これだと言えるほど単一の要因がないのです。また、体の病気の場合は、誰に対しても大体同じ原因で起こります。

例えばインフルエンザなら、体内にインフルエンザウイルスが侵入して増殖し、組織や臓器を攻撃し始めるという共通の原因とメカニズムが分かっています。これに対して心の病気は、それぞれの人の体質的な要因、心理的要因、社会・環境的要因が複合的に関与して生じます。

少し複雑な心の病気の原因と、発生プロセスについて、以下で解説します。
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◆心の病気の原因は複合的!

心の病気は本人の体質的な要因、心理的要因、社会・環境的要因が複合的に寄与して生じます。 体質的な要因とは本人の生まれつき、つまり、遺伝子レベルで決まる病気への親和性です。うつ病、統合失調症など多くの心の病気では脳内の神経伝達物質の働きに問題が生じている事がわかっています。

神経伝達物質の働きを決める要素として、神経伝達物質を分解する酵素、神経伝達物質が結合する受容体の構造などは遺伝子レベルで決まるので本人の生まれつきの要素は心の病気の大きな原因の一つになります。

しかし、心の病気になるかどうかは生まれつきだけでは決まりません。全く同じ遺伝子を持つ双子において、その一人に心の病気が生じても、もう一人は同じ病気に必ずしもなる訳でない事が分かっています。

以下のような心理的要因、社会・環境的要因も重要です。

・親の死別など、小児期の辛い体験
・劣等感や現実対処能力を低下させるような思考パターンの形成
・心理的サポートの得にくい生活環境
・転職、転居など生活環境の変化
・職場の人間関係などストレスの多い生活環境

◆心の病気に関係する脳内神経伝達物質、セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリン……

神経伝達物質とは神経細胞から次の神経細胞へ情報をリレーする物質です。後ろの神経細胞は前の神経細胞から神経伝達物質を受け取る事によって、さまざまな情報が伝えられます。脳内神経伝達物質にはセロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンなどがあり、それぞれ幅広い生理機能を担っています。心の病気の詳細なメカニズムは不明とは言え、多くの心の病気では脳内神経伝達物質の働きに問題が生じている事が分かっています。

例えば、気分が大きく落ち込んでしまい、日常生活に多大な支障が生じる「うつ病」の時は、セロトニンの働きに問題が生じ、また、幻覚や妄想など現実と非現実の境界がぼやけてしまう症状が特徴的な「統合失調症」ではドーパミンの働きに問題が生じている事が分かっています。



結局、心の病気は体質的にある程度なりやすい人が上記の心理的、社会・環境的要因によって、脳内神経伝達物質の働きが乱れやすい状態になっていて、必ずしも重大なストレスとは限らないのですが、何らかのストレスがきっかけとなって発生すると大まかに理解する事ができます。

親の「心の病気」は子に遺伝するのか?

「子は親の鏡」という言葉があります。実際、子どもは小さい頃はそれほど自分に似てないような気がしても、成長するにつれ、いつの間に自分そっくりになっていたりします。また、自分が子供だった頃の写真を見返して、今の自分の子供とそっくりのものを見つけて驚かれることもあるでしょう。

ではなぜ、子供は親に似ているのかと問えば、それは、両親の遺伝子を子供が受け継いでいるから。子供の遺伝子(DNA)の半分は母親から、残りの半分は父親から受け継ぎます。遺伝子は体の設計図。その遺伝情報によっては、時に何らかの病気の原因になる可能性もあります。遺伝的要因は心の病気でも、重要な発症要因のひとつです。ここでは、心の病気の遺伝的側面を詳しく解説いたします。
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◆遺伝情報が近いほど、引き継ぐ可能性が高くなる遺伝的要因

心の病気は、一般に生物学的、社会環境的、そして心理的要因などの複数の要因が、ネガティブな方向に相互作用した結果として発症します。遺伝的要因は生物学的要因として最重要。心の病気は中枢神経系の何らかの不調を反映したものです。遺伝子は人体の設計図であり、中枢神経系の構造も遺伝子に記された遺伝情報に基づいています。

もしも、遺伝子の一部に通常とは異なる何らかの変異があれば、それはその人の個性と見ることもできますが、場合によっては、心の病気の発症と関連深いものもあります。例えば、脳内神経伝達物質の機能に何らかの支障を及ぼす可能性がある変異ならば、心の病気のリスクを高める要素になります。実際に、心の病気は一般に、家族の誰かが発症した場合、その人の親族、言い換えれば、その人に遺伝情報が近い人ほど、同じ心の病気のリスクが高くなる傾向があります。
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◆親の統合失調症が子に遺伝する確率は何%?

例として、統合失調症など、発症率が1%前後の心の病気の遺伝的リスクを考えてみましょう。仮に、ある男性が20代後半で、統合失調症を発症したとして、その男性に何らかの遺伝的リスクがあったとします。ここで、ご留意いただきたいことは、心の病気は脳内に生じている不調のメカニズムに対して診断されているわけでなく、基本的には精神症状を分析することで診断されるということです。したがって、脳内に生じている不調のメカニズム自体は別々でも、現われている精神症状が、その病気と診断できるものであれば、その病気であると診断されます。

そこで、ここでは仮に、その男性の遺伝的要因が、それがもたらす脳内の不調のため、発症リスクが通常より10倍高まると仮定しましょう。通常の発症率は1%ですので、それが10倍になれば、発症率は10%です。次に、その男性に、親兄弟、従妹などを含めて、血縁者が20名いたとします。通常ならば、この20名のなかで、その病気を発症する人はいないでしょうが、仮に、この20名がみな、その男性の遺伝的要因を持っていたとすれば、その20名の中で、この男性と同じ病気を発症する人は20名の1割なので、2名程度と考えられます。

◆具体例として……統合失調症とアルツハイマー型認知症

心の病気は一般に、何らかの遺伝的要因があるものです。具体例として、統合失調症とアルツハイマー型認知症の遺伝的要因について解説しましょう。 統合失調症の発症率は人口の約1%ですが、場合によっては、ある患者さんの近親者の間で、発症率がかなり高くなっている場合があります。そうした場合、一般に、その近親者の遺伝子情報を分析することで、その近親者の遺伝的リスクがわかる可能性もあります。

統合失調症では幻聴は代表的な症状のひとつですが、幻聴は、聴覚を刺激する音が、実際の音なのか否かを区別しにくくなった結果だと考えられます。それに関連する遺伝子に何らかの変異があることが、統合失調症の発症率が通常より高い血縁者のグループで、遺伝子を解析した結果、わかったという研究報告もあります。

次に、アルツハイマー型認知症の遺伝的要因について述べます。人は年輪を重ねるにつれ、20代の頃と比べると知的活動が徐々に相対的に低下していくものですが、アルツハイマー型認知症では、その特徴的な脳内の病理学的病変のために、認知能力が病的に低下します。アルツハイマー型認知症では、その1割近くに、はっきりと遺伝的要因が認められています。関連する遺伝子もわかっています。例えば、ある染色体に起きたある変異は、50代での発症に関わり、また、ある変異は60歳前後での発症に関わるといった具合に、遺伝子の解明が進んでいます。

ここで、ぜひご留意していただきたいことは、遺伝的要因は心の病気の数ある要因のひとつということです。全く同じ遺伝子を持つ一卵性双生児の場合でも、一方が心の病気を発症したからといって、もう一人も必ず同じ病気を発症するとは限りません。例えば、統合失調症の場合、一卵性双生児のリスクは約5割で、通常の50倍です。しかし、発症しない確率も5割あります。実際に発症するかどうかは、環境的、心理的要因など、他の要因によって決まると見ることもできます。

◆リスクが高い場合は、認識することが予防の第一歩!

ちょっと大げさな表現ですが、心の病気という敵に勝つには、まず己を知ることが肝要! もしも近親者に心の病気を発症した人が多く、遺伝的要因がある可能性が考えられる場合、それをしっかり認識しておきたいところです。 例えば仮に、自分の母親にうつ病の既往があったとします。何らかの心理的なショックがきっかけだとはっきりしている場合でも、通常は、遺伝的、社会環境的要因なども、発症に寄与しているもの。自分にも、うつ病の遺伝的要因がある可能性自体は認識しておきたいところです。

もっとも遺伝的要因を取り除くべく、自分の遺伝子を変えることなどできませんので、他の対処できる要因に関して、普段からしっかり意識して対処したいものです。例えば、うつ病のきっかけになりやすいストレスに対しては、自分がこれまで試してきたストレス対策法に、工夫できる面があるかもしれません。さらに、何らかの人生の逆境時に、心の支えとなるような人間関係が作れれば理想的です。

また、アルツハイマー型認知症における、欧米での修道院の尼僧に対する調査結果では、アルツハイマー型認知症で必ず見られる病理学的所見があった場合でも、必ずしもアルツハイマー型認知症を発症するとは限らないものの、脳梗塞など脳血管障害の既往があると、認知症の発症が顕著に高くなるということがわかっています。また、20代の頃、作文能力の高かった尼僧は、アルツハイマー型認知症の発症率が低いことも報告されています。俗にいう、「頭を普段から使うことが認知症の予防になる」ことを裏付けているようです。

これを私たちが暮らす現代社会に適用すれば、普段、メールでコミュニケーションを取る際、文体のしっかりした、いわゆる国語力の高いメッセージを送っている20代の女性と、絵文字に単語が少し混じっただけの、国語力がちょっと疑問に思われそうな同年代の女性とでは、40年後のアルツハイマー型認知症のリスクに違いが出る……ということもありえるかもしれません(40年後には、アルツハイマー型認知症の画期的な治療薬が存在している可能性にも期待したいところですが……)。

いずれにしても、まずは自分自身が持っている可能性がある遺伝的要因を把握したうえで、できるところから対策をしていくことが大切です。

不安がコントロールできない…もしかして心の病気かも

不安が手に負えない時は不安障害の可能性があります。もしも、不安感がどこからともかく湧き上がってきたらどうでしょう? 不安は何が起こるか予測出来ない時、起きやすいと思います。例えば、試験の前、人に初めて会う時、何か失敗した時、上司の顔を見た時?といったように、いろいろな状況がありますが、不安は心の病気の基本的な症状でもあります。今回は病的な不安とはどのようなものか、お話ししたいと思います。
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◆不安になると現れる症状

不安を覚えると、不快な気持ちがするばかりか、体の生理的機能も変化します。脳内の視床下部、下垂体、副腎が連鎖的に活性化され、血中のアドレナリン濃度が高まり、以下のような症状が現れてきます。

・動悸がする
・呼吸が速くなる
・血圧が上がる
・胃がムカムカする
・トイレが近くなる
・落ち着かない
・筋肉のけいれん
・頭痛

しかし、不安には大切な役目もあります。危険な状況が迫っているのを、不安感という形で本人に知らせることによって、危険を未然に回避するのです。例えば、夜遅くまで、仕事がなかなか片付かない時、ちょっと不安を感じませんか? 早く仕事を切り上げなくてはと、ペースを上げるきっかけになる事もあるでしょう。でも、別に不安も感じずにマイペースでしてしまった場合、終電に間に合わなかった……ということにもなってしまいますよね。このように、不安は日常的なものです。しかし不安が病的になると、不安を感じるべき時でなくても不安を覚えてしまいます。
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◆病的な不安の症状

不安が病的になると、不安をコントロールするのが困難になり、今まで通りの生活が難しくなります。不安に対して心身が強く反応したり、不安を回避する為に非合理的な行動をしたりといった、以下のような症状が現れて来ます。

・勉強の能率が落ちたり、仕事が手につかない
・心が落ち着かず、追い込まれたような気分になる
・感情が爆発しやすくなる
・突然、息苦しくなり心臓がドキドキしたりと、パニックの発作が起きる
・戸締り確認や手洗いをし続けてしまうといった強迫的な行為をしてしまう
・ある種の状況や、モノや人が怖く、避けてしまう
・睡眠障害が起こる

病的な不安は心の病気の大きな分類では不安障害と呼ばれます。不安障害には全般性不安障害、パニック障害、強迫性神経症、恐怖症、外傷後ストレス障害(PTSD)、急性ストレス障害といった心の病気があり、不安障害はうつ病などの気分障害と並んで、最もよく見られる心の病気です。もしも不安が手に負えないようなら、その不安は病的な可能性もあるので、精神科(神経科)で相談してみるのが良いと思います。

あんなに優しかったのに…怒りを抑えられない高齢者の心の闇

■不満を抱えたお年寄りをよく見かけませんか?

町に出ると、イライラしたお年寄りが店員を叱り飛ばしたり、マナーの悪い人を怒鳴ったりする様子を見かけます。反対に、「私なんてもう、何の役に立たないから・・・・・・」などと、愚痴めいたことを口にするお年寄りもよく見かけます。

怒りっぽい人は、何かの刺激を受けると冷静さを失い、感情をぶつけずにはいられないような心境に見えますし、愚痴っぽい人は、何度励ましても言葉が心に浸透せず、不満のベールに覆われているように見えます。

こうしたお年寄りも、以前は冷静で大らかな人だったり、ほがらかで明るい人だったのかもしれません。それなのに、老年期になると怒りっぽくなったり、愚痴っぽくなったりするのは、どうしてなのでしょう?

■「喪失体験」にたびたび遭遇する老年期
老年期はさまざまな「喪失」を体験する年代だと言われます。

たとえば、体力が落ちて若いころのように動けなくなったり、体のあちこちが老化して、病気がちになることは、「身体」の喪失体験です。子どもが巣立ち、パートナーや友人の死に向き合うことは、「人間関係」の喪失体験です。また、仕事を引退したり、子育てから卒業することは、「役割」の喪失体験です。

このように老年期に入ると、それまでは当たり前だったことを急にできなくなったり、失ったりします。次々にこうした喪失体験に向き合っていく老年期は、心が非常に不安定になりやすい年代なのです。

怒りっぽいお年寄りのように、怒りを外に向けて発散している人は、まだ心にエネルギーがある証拠。しかし、怒りは人を傷つけるため、やがては周りにいる人から距離を置かれてしまうでしょう。愚痴っぽいお年寄りも、共感できる相手と話して発散しているうちはいいのですが、愚痴の多い環境は人を陰鬱にさせるため、やがては人に疎んじられてしまうかもしれません。

そうして孤独になり、不満を溜め込むようになると心配です。そのままでいるとうつ病を発症し、生きていくことに希望を見出せなくなって、生きる気力を失っていく人も少なくありません。

■口ぐせから気づく老年期のうつ病のサイン
一般的なうつ病では、憂うつ症状が特徴的ですが、老年期のうつ病の場合、憂うつより、不安やあせりの症状が強く出ることが多いため、気づきにくいとも言われています。

たとえば、「年金でやっていけるかしら」と金銭的な不安をもらしたり、「これから私は、1人でどうしたらいいの?」とあせって子どもに何度も電話をしてくる様子をよく耳にしますが、何度も繰り返すようになったら、うつ病のサインかもしれません。

「また同じこと言ってる」「気のせいだよ」と受け流さず、しっかり話を聞いて様子を見ていき、同じ様子が続くようなら、一緒に精神科を受診して相談してみましょう。

また、老年期のうつ病には「最近、胸が苦しい」「胃の調子が悪い」といったように、体のあちこちの症状を訴える場合も多いと言われます。内科検査で異常がなくても体の症状を訴え続ける場合には、うつ病の傾向があるのかもしれません。

認知症の初期にもうつ症状が出ることは多く、早期に受診をして上のような症状がうつ病によるものなのか、認知症によるものなのかを診断してもらうことも大切になります。

■考え方、行動のとり方は十人十色
高齢者の抱えるストレスは、同じ体験をしていない世代には理解しにくく、その心情に気づきにくいものです。

喪失体験に直面した寂しさや不安に気づかず、他人への八つ当たりの形でぶつけたり、身近な人へのひがみや嫉妬の形で噴出させる人もいます。一方で、「他人に迷惑をかけたくない」という遠慮や、「いつまでも元気で明るい親でいたい」という希望(そうでないと失望される不安)から、本音を出せない人もいます。

さらに、ストレス解消の仕方も十人十色です。地域の人や友人と上手につながり、喪失体験を分かち合うことでストレスを軽くしている人もいますし、スポーツや趣味のサークルを探すなどして、外に向かって積極的にストレスを発散させている人もいます。その一方で、人づきあいが苦手な人、気持ちを打ち明けることが苦手な人、活動範囲を広げていくことが苦手な人も多いのです。

「もっと外に出たら?」「友だちをつくった方がいいよ」とアドバイスするのは簡単ですが、そのアドバイスを生かせる人ばかりではありません。それは高齢者ばかりでなく、どの年代でも同じだと思います。

■落ち着かない様子を感じたら話を「聴く」
大切なのは、アドバイスより先に、じっくりその人の思いを聞いてみることです。「最近、イライラしているな」「何か不安そうに見える」と感じたときには、まずは、その人の話を「聴く」ようにしましょう。

「イライラして見えるけど、話を聞かせてくれませんか?」「何か不安があるの? よかったら話してくれる?」 こうした言葉かけで、相手が安心して話せる雰囲気をつくってあげるといいと思います。

怒りや不安、あせりや憂うつは、その思いを誰かに受け止めてもらえるだけで、とても楽になるものです。「こうすればいいのに」「どうしてこう考えないんだろう?」という思いが浮かぶかもしれませんが、その思いはそっと脇に置き、最後までその人の気持ちを知りたいという気持ちで、話を聴いてみてください。

聞いてもらえただけでもすっきりし、解決が必要なくなることもありますし、たとえ、手に負えないような話でも、聞いた人だけが抱える問題ではなく、周りや社会に支援を求めることで、よりよく解決していけることもあります。

そして、話を聞いた後には、「よく話してくれましたね」「気持ちを聞けてよかった」と、話してくれたことへの労いと感謝の気持ちを伝え、「これから一緒に考えていきましょう」と伝えるといいでしょう。不安定な高齢者の気持ちを楽にするには、こうした「寄り添い」がなにより力になるのです。

生活が一気に快適に 鼻詰まりから抜け出す「4つの知識」

鼻詰まりが続く、年中鼻水が出ている、といった人は、慢性副鼻腔炎かもしれない。

「急に症状が強く出る急性疾患に対しては『これはおかしい』と感じやすい。一方、症状が慢性的に続く慢性疾患は患者さんも慣れてしまい、治療が必要なタイミングを見逃しがちです」

 こう指摘するのは、「鼻のクリニック東京」の川野健二院長。川野院長自身、重いアレルギー性鼻炎を抱えていたが、治療で生活の快適度が一気に上がったという。

★薬では治らない慢性副鼻腔炎がある

 慢性副鼻腔炎は、大きく2つに分けられる。かつて蓄膿症と呼ばれていた風邪などの感染症をきっかけに発症する「従来型(慢性化膿性副鼻腔炎)」、そして白血球の一種である好酸球が原因不明で活性化し副鼻腔に集まって症状が出る「好酸球性副鼻腔炎」だ。

「好酸球性副鼻腔炎は完治が困難。薬だけでは効果が不十分で、内視鏡手術が必要です」

 従来型であれば、大半は薬で治る。ただし、こじれるケースもあり、その場合はやはり手術が必要となる。

★原因・程度によって治療は異なる

 従来型か、好酸球性副鼻腔炎か。または好酸球性副鼻腔炎が先にあり、二次的に従来型を合併しているのか。鼻詰まりで来院した患者の中にもさまざまなケースがあり、最初の診察での的確な見極めが重要だ。

「従来型はマクロライド系抗菌薬が有効。しかし、好酸球性副鼻腔炎ならステロイドでないと効きません。また、従来型も急性なら1週間の抗菌薬で治りますが、症状が消えたからと薬を早い段階でやめたために、菌が根絶されないまま慢性化してしまうケースもある」

 慢性副鼻腔炎は「死ぬ病気」ではないため、専門医以外の診断を何となく受けている人が少なくない。それが、「本来は薬で治ったのに手術が必要」「もっと早くにつらさから解放できた」といった結果を招く。

★レントゲンだけでは不十分

 開業医では、レントゲンだけで診断することがままある。ところが、それが副鼻腔炎の誤診を招くことも……。

「レントゲンで粘膜が腫れている様子は確認できますが、膿の状態などはわかりません。慢性副鼻腔炎と別の医療機関で診断された患者さんの中には、そもそも慢性副鼻腔炎ではない人、従来型と好酸球性副鼻腔炎の鑑別診断ができていない人などが珍しくありません」

 理想的なのは、治療の前後でCTを撮る。副鼻腔の膿の状態(菌の状態)を確認できるからだ。治療前のCTと比較して膿の状態が改善されていなければ、治療がふさわしいものでなかったか、不十分だったかだ。

 改めて、正しい治療を行うことができる。

★手術を繰り返す場合も

 好酸球性副鼻腔炎のケースだ。

「当院では、好酸球性副鼻腔炎の患者さんには、軽症例を除き、手術前にステロイド内服で鼻ポリープ(鼻粘膜の一部が腫れて垂れ下がったもの。鼻茸ともいう)を縮小し、手術で鼻ポリープを切除。その後もステロイドの点鼻薬や内服薬でうまくコントロールしていきます」

 しかし、ずっといい状態が続かない患者は結構いる。

「悪化程度によっては手術を何度か検討してもらい、患者さんのQOL(生活の質)を上げるようにしています」

 患者の負担を少しでも軽くするため、同クリニックでは日帰り手術を実施している。

 たかが鼻、ではないのだ。

「毒親育ち」で今もツラい人へ…心の傷の治し方

◆大人になっても修復されない心の傷はどうすればよい?

過度な支配や過干渉、言葉の暴力など、育てる過程で子どもに悪影響を及ぼしてしまう「毒親」。親自身が苦悩を抱えている場合もありますが、そのような親に育てられた方の中には、大人になって親と離れて暮らし始めても、その影響が長く残ってしまうことがあります。嫌な思い出がよみがえるフラッシュバックが起きたり、「自分自身に自信が持てない」「みんなに大事にされていると思えない」など様々な生きづらさを感じてしまうことがあるようです。

最近では「毒親育ち」という言葉もあるようですが、親から受けた悪影響による苦しみがひどい場合、カウンセリングなどを受けることも有効です。カウンセリングにはさまざまなアプローチの方法があります。ここでは「ホログラフィートーク」と呼ばれる心理療法のエッセンスを利用した、簡単なセルフケアの方法をご紹介しましょう。

初めての方には少し抽象的な表現に思われるかもしれませんが、「ホログラフィートーク」とは、自分の悩んでいる問題を色や形を持ったイメージとして表現し、そのイメージに語りかけていくことで、感情的なわだかまりを解放していく方法です。
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◆ステップ1. 「問題」を色や形を持ったイメージにしてみる

リラックスできる落ち着いた部屋で行いましょう。ゆったりと座って、今問題に感じていることを一つ選びましょう。問題を選んだら、その問題に対する感情が「体のどこにあるか」を探って下さい。胸かもしれませんし、もしかしたらお腹や頭にあるかもしれませんし、手や足、体の外側などにあるかもしれません。

場所が特定できたら、その部分に手を置き、リラックスしましょう。そして、その感情や手を置いた場所に注意を向け、その感情の色や形がどんなものであるかを感じていきましょう。そうすると、多くの場合、色や形を持ったイメージが見えてくると思います。
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◆ステップ2. イメージが自分のものかどうかを確かめる

今度は、色や形が見えてきたイメージをじっくりと観察してみましょう。このイメージは自分の中に元からあった感情が変化したものなのか、外から勝手に入ってきたイメージなのかを観察してみましょう。自分の中に元からあるイメージに対しては、優しさと共感をもって接していくことになります。外から入ってきたイメージに対しては、決別し自分の中に侵入されないようにしていくことになります。

例えば、「誰も自分のことを大切にしてくれない」ということで悩んでいたとしましょう。この感情が、誰かに植えつけられてしまった感じがすれば、外から勝手に入ってきたイメージなのだと考えるようにします。

◆ステップ3. イメージに対して語りかける

■イメージが自分の中に元からあったものである場合
見えてきたイメージが自分の中に元からあった感情が変化したものだと感じる場合、そのイメージに対して「どうしたの? 今どんな気分?」と尋ねてみましょう。一通り、話を聞いたら、共感しましょう。「とても辛い状況にいたんですね」「あなたが本当に傷ついていることがよく分かりましたよ」「いま、あなたが考えていることはとても素敵なことですよ」と、メッセージを伝えて下さい。メッセージを伝えることで色や形が変化することもあります。

■イメージが外から勝手に入ってきた「別の物」であった場合
もし、そのイメージが外から勝手に入ってきた「別の物」であると感じた場合は、「あなたは、本来ここにいるべきものではないですよね。どうしてあなたは、ここにいるの?」と理由を尋ねてみましょう。理由が分かったら、「あなたが、そういう理由でここに来たのはよく分かりましたよ。でも、ここは本来あなたの場所ではありません」と伝えて下さい。

次に、空の一番高い所から、光の柱がおりて、自分をすっぽりとおおってしまう光景を想像しましょう。この光の柱は、その「別の物」を空の一番高い所にあげるためのものです。この光の柱を使って、「別の物」を空の最も高い所まで上げて下さい。「別の物」が柱の光に包まれて、空の一番高い所に消えると想像してみましょう。さらに、「別の物」は1つではないかもしれません。他にもあれば、全て空の高い所に上げて下さい。そして「別の物」が無くなった所を柱の光で満たしましょう。
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◆ステップ4. 日常生活へのヒントを得る

最後に、「別の物」が無くなった場所や、色や形を持っているイメージに、「あなたは何を望んでいますか?」「そのために私は何をしたり、心がけたらいいですか?」と聞いてみましょう。答えが得られたら、その場所やイメージをあなたの優しさで満たしていきます。胸から体全体までゆっくりと優しさで満たしていきます。優しさで満たされたと感じたら、ゆっくりと深呼吸をして、いまここに戻ってきましょう。
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◆まとめ

ここで紹介した方法は、ホログラフィートークと呼ばれる心理療法のエッセンスを簡単にしたものです。もし、このワークをやっている最中に、苦痛を感じたり、苦しみが改善しない場合は、専門的なカウンセリングを受けることをおすすめします。毒親からの影響というものは、根強く残るものです。その時には、このようなワークを通して、本来の自分の考えを見つめ直し、自分に優しくなる時間を持ってみると、心が軽くなるでしょう。

躁的防衛? ハイテンションな人に潜む心の危機

◆わざと明るく、元気にふるまってしまう躁(そう)的防衛とは

いつも明るく元気でテンションの高い人はいるものです。忙しくてストレスの多いときでも「120%元気な自分」でいたがる人。落ち込んだりへこんだりすることが嫌いで「いつでも笑顔」を保とうと頑張る人……。こうしたハイテンションな状態の人は、周りからは「ネアカ」で「エネルギッシュでポジティブな人」に見え、心の健康的に何の問題もない人だと思われがちです。しかしカウンセラーとしての立場からは、彼らの心に「危うさ」が潜んでいるのではないか?と考えずにいられません。

臨床心理学には「躁(そう)的防衛」という言葉があります。躁的防衛とは、わざと明るい自分や元気な自分を演じることによって、沈んだ気持ちに打ち克とうとする無意識的な防衛行動です。元々は精神分析の理論において、母親との関係をベースにした葛藤から生じる体験とされていますが、一般的には、集団生活やストレスフルな状況に適応しようとする際によく見られます。

たとえば、ストレスが増えるとやたらとテンションが高くなり、リフレッシュと称して仲間と騒いだり、飲み会を開いて暴飲暴食に走ったりする人。忙しくしていないと不安になり、やたらと仕事や用事を抱え込む人――。こうした人々は、躁的防衛によってハイテンションな状態をつくりだし、ストレスに対処している可能性があります。
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◆躁的防衛のリスク……頼りすぎるとあらゆる面で支障が生じる

躁的防衛は、ストレスを短期的に乗り越えていくには、有効に働きます。たとえば、新学期や新年度などの一時的なストレスの対処に役立つことも多いでしょう。しかし、いつもその方法を用いていると、精神的に消耗してしまいます。たとえば、スケジュールが空くのが怖くていつも忙しくしてしまったり、嫌なことを考えたくないからとアルコールに頼って気分を盛り上げてしまったり、一人で夜を過ごしたくないと無理やり仲間たちと騒ぐ習慣ができてしまっていたり……。

こうした行動を繰り返していると、精神だけでなく、身体や人生設計、生活管理の面などにも支障が生じてしまいます。では、躁的防衛にはまりすぎてしまう自分をコントロールするためには、何が必要なのでしょうか?

◆なぜ躁的防衛を用いてしまうのか……まずは自分を知ろう

躁的防衛にはまりすぎてしまう自分をコントロールするために必要なこと。その一つが、「自己理解」です。「なぜ自分は無理に忙しくしてしまうのだろう?」「なぜ自分はいつもにぎやかでないといられないのだろう?」このように、自分の認知と行動の傾向を振り返ることです。誰でも新しい環境に適応する際には不安が生じますし、孤独を感じたり、自尊心が傷つけられたりしたときには、憂うつになるでしょう。そうしたとき、一時的に躁的防衛を用いるのは自然なことですし、それによって良い効果が生じることはたくさんあります。

しかし、常にテンションを上げて元気をふりまかずにはいられない場合、なぜそうなってしまうのだろうと、振り返ってみることが必要です。ある人は、特定の刺激に反応して、躁的防衛を用いてしまうのかもしれません。またある人は、ストレスに耐える力、対処する力が弱いため、躁的防衛に流れてしまうのかもしれません。
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◆自己理解を活かして、対処方法のレパートリーを広げる

自己理解によってこうした自分の認知と行動の傾向に気づいたら、「どうしたら改善できるか」を考えてみましょう。そして、できるところから改善を試みてみましょう。特定の刺激に反応して躁的防衛に走っている場合、なるべく強い刺激に触れないようにしたり、あるいは刺激と向き合い、折り合いをつけていくことが必要になるでしょう。たとえば、合コンに行くたびにテンションを上げすぎてしまって、結果として異性とまっすぐに語り合えないような場合、まずは「友達づくり」から始めて異性に慣れていくのも一案です。

耐える力が弱いと感じた場合、ストレス発生後すぐに躁的防衛に逃げず、しばらくの間そのストレスと付き合ってみるといいでしょう。つまり、すぐに気晴らしなどで気分を上げようとせず、「ストレスと同居できる力」をつくっていくことです。「対処する力」が弱いと感じた場合、上記のような力を伸ばすとともに、有効だと思われる対処法をあれこれ試してみるといいでしょう。たとえば、不快な気持ちをノートに書き出してみる、交渉術を試みるなどして、対処法のレパートリーを広げてみるといいでしょう。

長い人生の中では、さまざまなストレスに何度も遭遇します。そうしたときには、「躁的防衛」という一つの方略のみに頼るのではなく、その時々の自分に必要な方法を多角的に検討して、適切な対応ができるようにしていきましょう。

ストレスが原因!?自律神経失調症の対処法は?

自律神経失調症とは、交感神経と副交感神経の2つの神経のバランスが乱れることで起こると言われてます。しかし、なぜバランスが乱れるのかということに関する詳しい原因やメカニズムはまだハッキリとは分かっていません。

ただ、自律神経のバランスを崩しやすい人には一定の傾向があり、ここからバランスを崩す原因となるものをある程度知ることができます。ここでは自律神経失調症の原因と言われるストレス、なりやすい人について簡単に解説します。

◆自律神経失調症の最大の原因はストレス

自律神経失調症の原因の中でも最大のものといわれているのが、ストレスです。仕事や人間関係による過度のストレスを慢性的に受けることで自律神経のバランスが崩れるとされています。

また、環境の変化に順応できずそれでも無理やりそれに合わせようとすることで精神疲労が蓄積され、自律神経のバランスが失われていくこともあり、これも一種のストレスによる自律神経失調症と言うことができるでしょう。

しかし同じような環境にいて同じようなストレスにさらされていても、全く問題ない人もいます。つまり自律神経失調症は、性格的・体質的なものも原因として関係しているのです。

神経質で気を遣いすぎる、人目が気になる、気持ちの切り替えができないといった性格はストレスに弱いですし、体質的にも例えば子どもの頃に虚弱体質でよく熱を出していた人、下痢をしていた人、自家中毒を起こしていた人などは自律神経失調症になりやすい人と言われています。
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◆生活習慣の乱れも原因の1つ

その他の原因として生活習慣の乱れも挙げられます。本来、人の体には体内時計が備わっており、朝に目覚めて日中活動し、夜には睡眠を摂って体と脳を休めます。

この体内時計を無視して生活リズムが乱れるような習慣を続けていると、自律神経をコントロールする視床下部が混乱し、バランスが崩れてしまうのです。

また、食べ物も自律神経のバランスに大きく関係しており、肉やバターなどの脂肪分の摂りすぎは自律神経失調症になりやすく、ビタミンやカルシウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラルや栄養素が不足することでも危険性が高まると言われています。
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◆自律神経の対処法は?

このように一言で自律神経失調症と言っても原因は様々で、大抵の場合は複数の原因が相互に絡み合っているため、対処法もそれによって変わってきます。

神経科や心療内科を受診した場合、まずはず血液検査や尿検査などで内臓に問題がないかを確認し、精神的なものが原因となっている場合、心理療法を使ってのカウンセリングや、めまいやイライラ感、睡眠障害などの症状が出る場合にそれを取り除くために薬物による治療法がとられることがあります。

骨盤や背骨の歪みによる体の緊張状態から自律神経失調症を引き起こしている場合には、整体療法が行われる場合もあります。

こころの病(パニック障害) 

ある日、突然

 その日は突然やってきました。B子さんは29歳の女性、独身で某証券会社に勤めています。元来健康で、仕事も有能で会社からも期待されています。ホテルで開催された会社の60周年記念式典に参加している時でした。

突然に激しい胸の痛みに襲われました。息苦しくて呼吸しようとしても空気が入ってきません。動悸(どうき)が続き、冷や汗が出て、手の震えが止まりません。「このまま死んでしまう」と思ったそうです。

 式場でしゃがみこんでしまい、救急車で病院に運ばれました。ただ病院に着いた時にはあれほど激しかった症状はほぼ消失しており、心臓などいろいろな検査を受けましたが、異常はありませんでした。

 その後症状はなく、B子さんは普段通り仕事を続けていたのですが、式典から2週間後、今度は会社の休憩時間中に激しい胸痛に襲われました。それ以来会社に出るのが怖くなり、人ごみを避けるようになり、外出すら不安となって、会社を休むようになりました。

パニック障害の診断

 多くの人は大地震や交通事故に遭遇すると、パニックに陥ります。パニック障害は周りで特別な大事件が起きていないのに、突然に強い不安に襲われ、パニック発作と言われる【表1】に示したいろいろな症状が出現し、発作がくり返し起こり、混乱状態になってしまう病気のことです。

 パニック障害は100人に2~3人がかかると言われ、決して珍しい病気ではありません。20~30歳代に起こりやすく、脳内での神経伝達物質のバランスが崩れることにより起こると考えられており、心や性格が原因の病気ではありませんが、発作がくり返し起こったり、次第に重篤化する場合があります。

症状の悪循環

 パニック発作は強い恐怖感を伴いますが、通常20~30分でおさまります。ただ何回か発作をくり返すうちに、発作によって取り乱して恥をかくのではないか、誰も助けてくれなかったらどうしようとの思いも強まり、「またあの怖い発作が起こるのでは」という不安を抱える状態になります。これを「予期不安」と呼びます。

 予期不安が強まると、過去に発作を起こした場所や人ごみを避けるようになります。これを「広場恐怖」と言います。エレベーターや美容院、新幹線や高速道路などすぐに逃げ出せない場所が苦手となることが多いようです。

 「パニック発作」「予期不安」「広場恐怖」はパニック障害の3大症状とも言われ、【図1】に示すように三つの症状が悪循環を繰り返し、パニック障害を悪化、遷延化させてしまいます。

薬物療法が有効

 多くのケースで薬が有効です。薬物療法では、パニック障害の中心であるパニック発作を抑えることを目標とします。使用する薬は選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)とベンゾジアゼピン系抗不安薬です。SSRIは効果発現まで3~4週間かかることが多く、速効性である抗不安薬を併用することが一般的です。

ただ治療により発作が起こらなくなっても、すぐに服薬をやめると多くのケースで再発してしまいますので、発作がなくなっても1~2年は薬を続けることが重要です。
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克服するコツ

 薬による治療と同時に、発作時の不安を少しずつコントロールしていくことが大切です。パニック障害は決して生命に危険を及ぼすものでないことを理解して、発作時に冷静に対処し、苦手な場所についても段階的に徐々に慣らしていく訓練もポイントになります。

 不安に振り回されず、不安から逃げず、やるべきことをやっていく姿勢が必要です。
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家族や周囲の対応

 家族や周囲のサポートも重要です。まずはこういった病気があることを理解してください。そして、発作が起こっても「すぐに治まる」とそばにいて安心させてください。外出ができにくい場合は当初付き添っていただければと思います。

 また、早期に専門医を受診することが病気の重症化、遷延化を防ぐことにつながると考えています。(万成病院理事長・院長 小林建太郎)

こばやし・けんたろう 川崎医大付属高、川崎医大卒。川崎医大病院勤務の後、1989年4月から万成病院、現在同病院理事長・院長。日本精神神経学会専門医、精神保健指定医、認知症臨床専門医。

乱れがちな自律神経バランスを良好に保つ7つの習慣

自律神経とは

自律神経は、睡眠、食べ物の消化、血圧のコントロールなど、生理機能を調整する重要な働きを担っている部分です。自律神経の働きに問題が生じると、心身に多彩な症状が生じてきます。

出典: よく聞く「自律神経失調症」って何? [自律神経失調症]

日々活動するための基礎となる機能。ここの調子が悪いと、様々な症状を引き起こします。

自律神経の大きな特徴は、交感神経と副交感神経の二本柱で、体の生理機能を調節していることです。

■交感神経
体を活動的な方向に向ける。車の運転に例えると、スピードを上げる時に踏むアクセルペダルの役割。

■副交感神経
体を休む方向に。車の運転に例えると、スピードを落とす際に踏むブレーキペダルの役割。

出典: よく聞く「自律神経失調症」って何? [自律神経失調症]

二つの神経で生理機能を調整。このバランスを整える習慣をご紹介します。

①起床時
コップ一杯の水

起きてすぐ、胃に水一杯入るだけで体は活動モードに。また、睡眠中にかく汗で体内の水分が減り、滞った血流を促す効果もあります。

②朝食
1日3食、一番大事なのが朝食

1日3回、腸に良い刺激を与えるために、1日3食きちんと摂ることをおすすめします。中でも朝食は、副交感神経、血流を上げるため、また朝にゆとりある時間を作る意味でも大事です。

③呼吸
「吐く」を意識した深い呼吸

呼吸は自律神経バランスを整える有効な手段。「吐く」ことを意識しながら、ゆっくりと深い呼吸をすることで副交感神経が刺激されます。

④夕食
食べてから寝るまでの3時間

食事から就寝までの間、腸が食べ物を吸収するための3時間を確保しましょう。寝ている間も胃腸に食べ物が残っていると、うまく消化されず栄養ではなく脂肪がたまってしまいます。

⑤運動
夕食後のウォーキング

自律神経を整えるには、ジョギングよりもウォーキングがおすすめ。抹消の血管が開き、長いデスクワークで生じるうっ血による肉体疲労にも効果的です。

⑥入浴
40度のお湯に15分!

ベストな温度は40度。医学的な見地からすると42度~43度は熱すぎて、交感神経が上がり、血管が収縮してしまいます。また15分の入浴だと脱水症状にもならず、お風呂から上がった後もほどよいポカポカが続きます。

⑦就寝前
翌日のスケジュールをチェック

自律神経バランスを良好に保つには、心穏やかに保つことも大事。翌日の予定を確認し頭を整理しておけば、安心してぐっすり眠ることができます。

ヨガやストレッチで自律神経の乱れを整える

ヨガやストレッチと自律神経の関係

ヨガやストレッチ、ウォーキング。なんとなく健康に良さそうだというイメージはあっても、なぜかと聞かれると答えられない人は多いのではないでしょうか?

今回は、その答えのカギを握る自律神経と、自律神経の状態を整えるヨガやストレッチについて紹介します。

心と体と自律神経の関係

自律神経は身体の根本的なしくみや生命そのものを支えています。自律神経は、血管や内臓といった身体のいろいろな器官をコントロールしている神経です。われわれが健康に生活できているのはこの自律神経の働きがあるからです。

自律神経は、緊張・集中時に活発になる「交感神経」と、休息時に優位になる「副交感神経」で成り立っており、緊張とリラックス、その両方をバランスよく繰り返すことで、身体を健康な状態に保ちます。

現代人の多くは、刺激やストレスにさらされているため、交感神経が優位になりがちです。その結果、自律神経のバランスが崩れて不調や疲労、便秘につながってしまいます。

そのため、自律神経バランスを改善するというのは、副交感神経を活性化させるということを意味し、いかに副交感神経を上げるかということがとても重要になってきます。

そこで、今回は、副交感神経を上げるためのエクササイズに注目して説明していきます。

自律神経改善のカギは「呼吸」

自律神経は、基本的には自分の意志ではコントロールできないものですが、例外もあります。それは「呼吸」です。

緊張したときには、交感神経が上がっており、呼吸が浅く、速くなります。また、逆に、深呼吸すると心が落ち着いたという経験をもつ人は多いと思います。

ゆっくりとした深い呼吸は副交感神経を高めるので、血管が開き、末梢まで血流がよくなります。特に長く吐くことを意識しながら、呼吸することが副交感神経を活発にするためには重要です。

オススメは、1で吸って2で吐く「1:2呼吸法」です。後述しますが、私とトップトレーナーである末武信弘先生とで開発したセル・エクササイズでは、呼吸を意識を高める仕掛けをいろいろなところにほどこしています。

次に、自律神経バランスを良くするエクササイズの例とセル・エクササイズの概要を紹介します。

有効なのはジョギングよりもウォーキング

自律神経を良い状態に保つためには、適度な運動も必要です。とはいえハードな運動は必要ありません。副交感神経を高めるには、ゆっくりとした、呼吸を乱さない程度の運動の方が有効なのです。

健康維持のための運動としてジョギングが人気ですが、ジョギングは運動量が多いため、交感神経が優位になり、その結果、副交感神経の働きを低くしてしまいます。

その点、ウォーキングのようなゆったりした運動の方が、交感神経を刺激することが少なくて済みます。その際、横隔膜を使い、深く呼吸するとより効果的です。

ヨガの深い呼吸が自律神経に効く
ヨガでは、深い腹式呼吸を意識して行います。呼吸で肺、横隔膜を動かすと、全身の血流を良くし、自律神経の活動を整えることができるのです。また、ヨガやストレッチは、寝る前にやるのがおすすめです。

いつやるのがいいのか?
運動は朝に、という人も多いと思いますが、朝は血圧が高く、筋肉も硬くなっていて、ケガや疲労を招きやすいため、実はあまり運動には適していません。

30分から1時間くらいを目安に、夕食後から寝床につく1時間くらい前までに行うのが理想的です。そもそも、副交感神経は睡眠中のリラックス時にアップするもの。寝る前に軽度の運動を行うことで、代謝が上がり、心身の緊張がほぐれて眠りが深くなったり、眠りにつきやすくなったりする効果も期待できます。

自律神経バランスを整える「セル・エクササイズ」とは?
セル・エクササイズとは、「なんとなくいい」という経験則ではなく、副交感神経の活動の上昇や血流が良くなるといった医学的根拠をもとに開発した10分間のエクササイズです。実際に、トップアスリートやアーディスト、芸能人、モデルなどが取り入れていています。

セル・エクササイズは、3つのパートから構成されています。

ひとつは、コンディショニングパート。いきなり激しい運動をすると、交感神経が高まってしまい、自律神経バランスが崩れてしまいます。コンディショニングパートでは、副交感神経を高めるタッピング(指先の腹のところを使って、軽く弾ませるように、頭全体と眉間、目の周りなどを優しくタッチすること)などを取り入れています。

次は、トレーニングパートで、体のひとつひとつの機能を高めることを目的にしたエクササイズです。呼吸と動きを連動させ、また脳から神経、手足と命令系統を強化することで自律神経バランスを向上させます。

最後はヒーリングパートです。ゆったりと呼吸したり、筋肉を緩和させることで副交感神経を活発にします。エクササイズのクールダウンのほかにも、寝る前や疲労を感じたときに実践すると効果的です。

吐血で亡くなるケースも…胃潰瘍は決して軽い病気ではない

胃がきりきりと痛くて検査を受けてみたら胃潰瘍だった。「なあんだ、ただの胃潰瘍か」などと甘く見ていると大ごとになりかねない。

 胃潰瘍は日本人の10人に1人がかかるといわれるほどありふれた病気だ。サラリーマンなら、自分や同僚が胃潰瘍になったことがあるという人も多いだろう。

 胃壁を保護している粘液などの<防御因子>と、食べ物を消化する胃酸などの<攻撃因子>のバランスが崩れ、胃酸によって胃の粘膜が深くえぐれてしまい、痛みや不快感、吐血や血便といった症状が表れる。

 日本消化器病学会専門医の江田証氏(江田クリニック院長)は言う。

「胃潰瘍を甘く見てはいけません。かつては多くの人が命を落としてきた病気で、いまでも自宅で血を吐いたまま死んでいたといったケースもあります。

胃壁が深く傷つけられて太い血管が切れてしまうと、大量の血が噴水のように噴き出し、出血性ショックによって昏倒してそのまま死亡してしまうのです。

高齢者になると痛みを感じにくくなるため、症状がそれほど出ていないのにいきなり大量の血を吐くケースがあるので注意が必要です。吐血して病院に運ばれたときにはすでに亡くなっていた患者さんもいました」

総合病院では、ほぼ毎日、胃潰瘍による吐血で患者が運ばれてくるそうで、1日に3人という日も珍しくないという。
 搬送された患者は胃の中の切れた血管を止める内視鏡的手術が行われる。

大量の血を浴びるため、医師は防護服のような手術着を着たうえ、ゴーグルをかけて処置にあたる。術後は1~2週間の入院が必要で、潰瘍がふさがるまでは食事もできない。胃潰瘍は決して“軽い病気”ではないのだ。

■「ピロリ菌」「薬」に注意

 胃潰瘍になる原因は大きく2つある。「ヘリコバクター・ピロリ菌」によるものと、「薬剤」によるものだ。
 ピロリ菌に感染していると、慢性胃炎を起こしている状態が続き、ちょっとしたストレスを受けただけで簡単に潰瘍ができてしまう状態になる。

「ストレスがかかると、胃酸を分泌するホルモンが増えることに加え、胃の血流が減って胃壁を保護する粘液が減ってしまいます。攻撃因子が強まるうえに防御因子が減ってしまうので、潰瘍ができてしまうのです。

ただ、ストレスだけで潰瘍になるケースは非常にまれです。ピロリ菌を除菌すれば、簡単に胃潰瘍にはなりません」(江田氏)

ピロリ菌に感染していなくても、「痛み止め」「血をさらさらにする薬」「風邪薬」といった薬剤が原因で、胃潰瘍になるケースもある。

 動脈硬化などで「血をさらさらにする薬」(バイアスピリン、小児用バファリンなどの低用量アスピリン製剤)を飲んでいる人、慢性的な腰痛、頭痛、関節痛などで「痛み止めの薬」(NSAIDs=非ステロイド性鎮痛薬)を常用している人は気をつけたい。

「これらの薬は胃の粘膜を保護する『プロスタグランジン』というホルモンを抑制するため、潰瘍ができやすい状態になります」(江田氏)

 上記の薬を長く服用する場合は「PPI(プロトンポンプ阻害剤)」という薬を併用する。胃が弱い人は、風邪薬を飲む際も胃酸を抑える「H2ブロッカー」を一緒に飲むと胃潰瘍を予防できる。

「なかなかピロリ菌の除菌に行けない人は、食事で胃潰瘍を予防しましょう。『LG21』というヨーグルトに使われている乳酸菌は、ピロリ菌を減らす効果が認められています。

また、ブロッコリーに含まれているスルフォラファンという成分はピロリ菌を抑え込む効果がある。キャベツに含まれるビタミンUには胃酸を抑える働きがあります」(江田氏)

 胃潰瘍で血を吐きたくない人は実践あるのみだ。

落ち込みやすい人の発想パターンと克服のための5か条

◆暗闇の中で堂々めぐりをしていませんか?

落ち込みやすさから抜けられず、ため息ばかり…… 「落ち込みやすい自分をなんとかしたい!」と思う人は多いもので。落ち込む時間が続くと、「この先明るい未来なんてあるのだろうか……」とため息が増えてしまうかもしれません。しかし、「夜明け前がいちばん暗い」という言葉があるように、ため息にまみれているときこそ、意外に「夜明け」は近いのかもしれません。

とはいえ、ささいなことで落ち込んでばかりいると、夜明けに向かう道を見失ってしまうもの。暗闇を堂々巡りしながら「自分はどうせダメなんだ」と絶望し、自分の生かし方が分からないまま、右往左往している人は少なくないものです。そんな傾向に気づいたなら、「落ち込みやすい自分」を振り返り、夜明けに向かう道を、もう一度じっくり探してみるのも良い方法だと思います。

◆落ち込みやすい人の発想パターンとは?

落ち込みやすい人にとても多いのが、「人と比べてしまう人」です。「友だちと比べて、私は何のとりえもない」「周りはみんな活躍しているのに、私だけがパッとしない」というように、何かにつけ周囲の人と比較していないでしょうか?他者への憧れは、自分を高めるための大切な刺激です。しかし、人と比べて落ち込んでしまう場合、物事の受け止め方に独特のくせがあるのかもしれません。落ち込んだときには、「他の捉え方はできないだろうか?」と考え直してみてください。モデルケースを例示しましょう。

例)「友だちにはみんな彼氏がいるのに、私にはいない」と落ち込んだとき

■落ち込みやすい人の発想パターン(例)

彼氏のいる友だちがうらやましい→私も彼氏がほしい→彼氏ができないのは、私の容姿や性格が悪いから?→この容姿や性格では、これから先もできないに違いない→どうせできないなら、期待するだけムダ→私のこと、きっとみんなが哀れに思っているんだろうな……。

■発展的に発想転換した場合(例)

彼氏のいる友だちがうらやましい→私も彼氏がほしい→彼氏ができない原因は何だろう?→彼氏を見つけるには、どうしたらいいんだろう?→まずは具体的に動いてみよう!上の例も下の例も、「彼氏のいる友だちがうらやましい」「私も彼氏がほしい」という思いは共通です。しかし、落ち込みやすい人は、思考がそこから坂を転げ落ちるように、マイナス方向に進行してしまいます。そうした傾向に気づいたら、いったん思考にブレーキをかけましょう。そして、思考のギアを発展的な方向に入れ直すことです。こうして発想を転換させれば、現状を変えるための具体的な構想が見えてくるはずです。

◆落ち込まない自分になる5か条とは?

また、他人と自分を比較して落ち込みやすくなる人は、ぜひ以下の5か条も頭の片隅に置いておいてください。自分を変えるための大きな力になってくれると思います。

1) 「私はこの世でオンリーワン」と唱える

自分は、この世でたったひとつの存在。人と比べてしまうと、それが見えなくなります。落ち込んだときには、「私はこの世でオンリーワン」と心の中で唱えてください。

2) 「他人は他人、自分は自分」と唱える

人にはそれぞれ、独自の人生課題があります。他人の成功や幸せの形に囚われず、自分の人生を輝かせることを考えればいいのです。「他人は他人、自分は自分」と心の中で唱えましょう。

3) 「人生は修行」と唱える

落ち込んだ気分にはまったときには、「人生は修行」と唱えましょう。修行の場数を踏んだ人ほど、強くて美しい花を咲かせることができるはずです。

4) 「自分らしさ」をメモに書く

「何のとりえもない」と思っている人にも、自分らしさは必ずあります。それをメモに書いてみましょう。「きれい好き」「声がいい」など、どんな小さなことでもかまいません。書き出したものを何度も眺めているうちに、その魅力を意識できるようになります。友だちや家族に指摘してもらったことを書き留めるのも、良い方法です。

5) 発想を「発展的」に転換する

考え方がマイナスに傾いてしまうときには、その思考にストップをかけ、発展的な発想を心がけるようにしましょう。たとえば、「落ち込みやすい私」という考えを転換すれば「奥深い感性を持つ私」になります。このように、自分の嫌な面も見方を変えれば長所に転換できるものです。
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◆「自分を好きになる環境」を整えていますか?

おおらかで愛情にあふれた人と付き合っていますか? ささいなことで落ち込んでしまう人は、心が傷つきやすくなっています。心の中にたくさんの傷が重なると、自分に自信がもてなくなり、自分を愛せなくなってしまうものです。

落ち込みやすい傾向には、普段付き合っている人の影響も大きく関係しています。たとえばあなたの周りには、競争心が激しすぎる人、物事の表面しか見ない人、物事を斜めに捉えて批評する人、悲観的でマイナス思考な人が多いのではないでしょうか? こうした人たちとの付き合いが多いと、相手の物の見方に惑わされ「やっぱり自分はダメなのかも」「どうせこの先も良いことはない」という考え方にはまってしまうでしょう。できるだけ愛情にあふれ、おおらかで心の柔軟な人を探してみてください。そうした人との交流を始めれば、お互いの良いところを指摘しあい、自信を与えあう関係を体感することができます。

落ち込みやすい自分を変えるには、「自分を好きになる環境」を整えることが大切です。自信を持つための努力も、マイナス思考を修正する努力も、まずは「自分を好きになろう」という意識から始まるのです。

メンタルヘルスについて間違って信じ込んでいる5つの通説

鬱や不安、躁鬱など精神疾患を抱えていることを話す人が次第に増えてきた。それでも、今なお多くの誤解が広まっていて、こうした症状は恥ずかしいものという考えがなかなか消えない。以下のような誤解を解いて、本当のことを知っておこう。

1.「私は落ち込んでいる」は「私は悲しい」という意味だ。

鬱と悲しさの違いを明確にすることが大切。悲しいという感情は、誰もが経験する、よくある人生の一部で、そのうち過ぎていく。しかし、鬱になると、日常生活でやらなければいけないことをするのが常に困難になってしまう。鬱の人の中には、「悲しい」という感情をまったく感じない人さえいる、とイギリスのNational Institute of Mental Health(NIMH)。
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2.鬱は鬱という一種類でしかない。

NIMHによると、鬱には2つの主要なタイプがあるという。臨床的鬱病(MDD)と、慢性的鬱病(PDD)だ。しかし、この中にも、またこれ以外にも多くのタイプの鬱がある。たとえば、メランコリー型鬱病というMDDの一種は、強い悲しみや絶望感が続く症状。心因性鬱病は、主要なタイプに他の精神病が組み合わさった症状。また、冬に起こることが多い季節性情動障害(SAD)などがあり、これらはほんの数例に過ぎない。
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3.心配しすぎるから不安になる。

不安というのは、時々何かを心配したり、怖がったりすることと同じではない。臨床的症状になると、血圧が上がる、汗をかく、めまいがするといった身体的変化が現れ、ひどい緊張感や心配(考えが繰り返される)のため、ある特定の状況を避けることが多くなったりする。(American Psychological Association=APAのリサーチ)
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4.不安は生活の中でよく感じるものだ。

不安障害は臨床診断であるだけでなく、最もよくあるタイプの精神疾患でもある(Substance Abuse and Mental Health Services Administration=SAMHSA)。よくある不安には、パニック障害やパニック発作、広場恐怖、社会不安障害、選択的無言症、分離不安、特定恐怖症、全般的不安障害(GAD)などがある。
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5.精神疾患の患者数は誇張されている。

統計を見れば、完全な間違いだとわかる。世界保健機構(WHO)によると、2010年の統計では、精神疾患と薬物乱用障害が、世界中の身体障害の主要因になっており、鬱のような神経精神疾患や多動性障害(ADHD)、OCDなどがアメリカの身体的障害の原因として最も多い。

ジャンケンでわざと負けるだけで脳が鍛えられるってホント?

皆さん、「脳トレ」やっていますか?

 脳トレといっても、以前流行ったゲームの脳トレではありません。あの当時の脳トレとは、そのほとんどが衰えを自覚しやすい記憶力や発想力を”鍛え直す”といったものでした。

 しかし、医師であり、書籍『脳の強化書』の著者でもある加藤俊徳氏は、「なりたい自分」を手に入れるための脳トレを開発。従来の脳トレとは異なり、脳を積極的に”作り変えていく”トレーニングとなっているのです。

 加藤さんは、人間にはもともと、「勝ちたい」「相手の上に立ちたい」という本能があると語っています。

「過去を振り返っても、人類の歴史は競争の歴史ですし、現代においてもライバル企業同士のシェア争いから、電車内の空席探しに至るまで、私たちは常に誰かと競争せざるを得ない状況にさらされています」(書籍『脳の強化書』より)

 その上で、加藤さんは「ゲームでわざと負ける」こともひとつのトレーニングだと言います。同書で紹介されているテレビ番組での事例では、わざとじゃんけんで負けることに挑戦していました。実はこれ、かなり難しいのです。

 相手がグーを出したら、チョキを出さなくてはいけないのに、思わずパーが出てしまう。これは、普段から「勝ちたい」という思考が強くインプットされているせいだというのです。

加藤さんは、「たとえ後出しじゃんけんであっても『負ける』という思考が働かなくなっている」と同書で説明しています。

 また、将棋や囲碁でこれに挑戦しても難しいようです。相手の次の手とそれに対する対処法を考え、何手も先を読んで勝負する競技ですので、負けるように戦うのは、そう簡単ではないのです。

「このように、わざと負けるようにゲームをすると、自分が置かれている状況を異なる立場からとらえる力が身につきます。この明らかな視点の移動が、思考系脳番地を幅広く使うことになるのです」(書籍『脳の強化書』より)

 この思考系脳番地は、「こうなりたい」と強く望んだり、集中力を強くしたりする機能が集まっているところ。

新たな脳トレに挑戦してみて、「なりたい自分」に近づいてみませんか。まずは手軽なじゃんけんから試してみてはいかがでしょう。意外と難しいことがよくわかります。

新トレンド!コーヒーにバターを入れると脳が活性化―ただしカロリーも高い

あなたはコーヒーを飲む時はストレート派ですか?それともお砂糖とミルク派ですか?

お砂糖とミルク派の方は要注目!コーヒーにミルクとお砂糖を入れるよりもバターを入れた方が健康に良いということで話題を呼んでいます。

このコーヒーの名前Bulletproof Coffee。朝飲むコーヒーにバターをいれることにより、脳の動きを活性化させて脂肪分を健康的に摂取することができるというのです。

The New York Obesity Nutrition Research Centerの研究者も、「朝に適度の脂肪分を摂ることにより体と脳に丁度良いエネルギーがみなぎり、ホルモンバランスにもプラスになる」とBulletproof Coffeeを推奨しています。

バターも、牧草で育てられた牛のミルクから作られたバターの方が健康に良いと言っています。なぜならば、普通の牛のバターよりも、健康的な脂肪酸であるオメガ3とオメガ6の比率が良いからです。

バターは一見脂肪分が高そうで避ける女性は多いかもしれませんが、健康的に一日摂取すべき脂肪分を取るためには効果的なのです。

ただ、普段飲むコーヒーと比較すると、200から300キロカロリー高いコーヒーになります。なので、他でカロリー摂取を控えないと最終的にはただ太ってしまいせっかく健康的なコーヒーが台無しになってしまいます。

朝から必要なエネルギーを取り、ホルモンバランスにも効果的ならばバターコーヒーを試しても良いかもしれませんね。特に、クリームやキャラメルなど、カフェで甘ーいコーヒーを毎日飲むくらいなら、バターコーヒーがオススメです。

怒りっぽい人必見! 怒りをコントロールする6つのテクニック

夫が家事を手伝ってくれなくてイライラ。職場では上司に嫌味を言われイライラ。満員電車で押し潰されてイライラ......。これらの日常生活の中で感じる怒りの感情は、自分でコントロールすることが難しいですよね。ですがストレスが溜まり過ぎて暴飲暴食をしてしまったり、人間関係に悪影響が及んだりと怒りから生まれるものはマイナスなものばかり。日々を忙しく過ごす皆さんのなかには、すぐにイライラしてしまう自分をどうにか変えたい! と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

怒りのピークは6秒間

日本アンガーマネジメント協会の安藤俊介さんによると、怒りのホルモンであるアドレナリンの影響を最も受けると言われているのは、怒りを感じてから最初の6秒間。この6秒間の間に行動してしまうと、相手を攻撃したり、反論してしまったりと後悔することが多くなってしまうのだそう。

では、怒りがピークに達する6秒間を乗り切り、ストレスを減らすにはどうしたらよいのでしょうか。安藤さんに、怒りのメカニズムと実践的な対処法を学ぶアメリカ発祥のアンガーマネジメントのメソッドを基にした、怒りをコントロールする6つの基本テクニックを教えていただきました。

1)怒りにレベルをつける

「明日はものすごく寒くなる」より「今日より5度寒くなる」と言われたほうが、寒さを実感でき、服装を選びやすいもの。私たちは、数値に換算したほうがものごとを実感しやすくなるのです。怒りを感じたら「この怒りは、10段階でいえばどの程度?」とレベルをつけてみましょう。ひと呼吸おけて、怒りを客観視できます。

また、数値化を続けることで自分の“怒りの段階”を把握でき、「このレベルの怒りなら、この対応策を」と応用できます。

2)目の前のものをじーっと観察する

怒りを感じると、人は「こんなことがあった」と過去を考えるのと同時に「また同じ目にあったら、こうしてやろう」と、未来の仕返しを考えるため、「現在」がお留守になります。怒りの解消には、意識を「今いる場所」に戻すことが大切。

その手段として有効なのが、“もの”の観察です。スマホでもペンでもいいので、怒りが込み上げてきたら、それらをじっと観察してみましょう。形は? 色は? 傷の数は? じっくりと観察するうちに、怒りが静まっていきます。

3)その場をいったん離れる

頭がヒートアップする場面にあうと「なぜそんなことをするの?」と不満や反発でいっぱいになり、会話に集中できません。そんなときは思いきってその場を立ち去りましょう。

黙って立ち去らず「今、ちょっと落ち着いて話せないからトイレに行ってくる。戻ってきたらまた話そう」など、必ず戻ってくると伝えることが大切です。荒々しくドアを閉めたりすると、よけいにイライラするので注意。深呼吸や軽いストレッチで体をリラックスさせて。

4)思考をストップさせる

人は怒りを感じると、原因と解決策を同時に考えてしまいがち。イライラしているため、頭が嵐のように混乱して、思考がどんどん悪いほうに向かいます。

「そういえば、前にも同じことがあった」「私のこと、バカにしているのでは」などと、よけいなことを考え、怒りがどんどんふくらむことに。この悪循環を防ぐために、思考をいったんストップしましょう。怒りを感じた瞬間、頭の中で「ストップ!」と宣言。頭の中を真っ白にしてしまうイメージです。

5)自分に魔法の言葉をかける

ムカッとするできごとに遭遇したとき「その気持ち、わかる」「大丈夫よ」「怒るのも無理ないね」などと言われると、気持ちが落ち着くもの。心がおだやかになる言葉には、怒りの気持ちを和らげ、冷静さをとり戻す力があるのです。

自分で自分に声をかけても、同じような効果があります。ムカッとしたとき自分にかける言葉を5つ用意しておきましょう。大切な人の名前や好きな言葉もオススメ。声に出しても、心の中でつぶやくだけでもOKです。

6)楽しいことを思い浮かべる

「怒っているときに楽しいことなんて思い出せない!」というあなた、では怒っていないときには思い出せますか? 実は、感情のマネジメントの上達にとても大切なのが、楽しいことを記憶して、いつでも思い出せるようにしておくこと。

料理がおいしくできた、仕事で成功したなど、「よっしゃ!」というできごとを前もって用意しておくのがコツ。怒りでカッとしたら、怒りを深めたり忘れようとするのではなく、楽しいことに頭を切り替えて。

<そのときの体の状態も一緒に思い浮かべて!>
気持ちのコントロールは、体のコントロールに通じています。楽しかった記憶を、頭だけでなく五感を使って思い出しましょう。

何を見ていた? どんな香りがした? 顔の表情は? など、実感をともなうほど、心も体もポジティブな状態になります。

怒りの感情は自分が信じている“べき”から生まれる!

「6秒間を乗りきるテクニックと同時にとり組んでほしいのは、自分の中の〝べき〟を自覚すること。私たちは、自分が信じる『~するべき』『~するべきではない』という〝べき〟が裏切られたとき、怒りを感じます。自分が怒る原因は、自分の中にあるのです。

困ったことに、この〝べき〟は、人によって違います。自分の〝べき〟にしがみつくだけでなく『まぁ、例外もあるか』『この人の言い分もわかる』と、少しゆとりを持って周囲の人やできごとを受けとめるようにすると、イライラが減っていきます」(安藤さん)

いかがでしたか? どうでもいいことでもイライラしてしまい、心身ともに疲れてしまうなんて、なんだか勿体ないですよね。今回紹介した6つの基本テクニックを少しずつでもとりいれて、ストレスフリーな生活で怒りに悩まされる自分を解放してあげましょう!

安藤 俊介

一般社団法人 日本アンガーマネジメント 協会代表理事。日本のアンガーマネジメントの第一人者として、全国で講演や研修などを精力的に行う。メディアにも多数出演。著書に『叱り方の教科書』(総合科学出版)『はじめての「アンガーマネジメント」実践ブック』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など

人に嫌われるのが恐い…。「嫌われ恐怖症」の人が陥りがちな思考&行動集

「人に好かれたい」と思う気持ちは、誰しも少なからずあるはず。ところが、その気持ちの根源には「人に嫌われるのが恐い」というネガティブな感情も密接に関係しているものです。

みなさんの中にも、過剰に人に嫌われたくないと感じてしまう、「嫌われ恐怖症」の人っていませんか?

 じつは、筆者も自称「嫌われ恐怖症」の一人。他人に嫌われることを極端に恐れ、その結果、変に気を使ったり妙な行動をとったり…と、端から見ればムダなことばかりしてしまうんですよね。

今回は「もしかしたら、自分も嫌われ恐怖症かも…」と思い当たる節のある人に、日頃の思考や、嫌われたくないが故にとってしまいがちな行動を調査。嫌われ恐怖症ならではの「あるある」を教えてもらいました。

「誰かが特定の人の悪口を言っている現場に居合わせたとき、もしかしたら自分も普段悪口を言われているんじゃないかと不安になる」(埼玉・22歳男性)

「その日に会話した内容を、寝る前に思い出して自己嫌悪に陥ってしまう。あのとき、あんな事を言ってしまったけど変な風に思われなかったかな…嫌いにならなかったかな…とか、考えるとキリがない! 次に会ったとき、失敗しないように意識すると大抵キョドる」(和歌山・19歳男性)

「嫌われるのが恐くて、頼まれると嫌と言えないんです。予定があっても、仕事のシフトを代わって欲しいと言われるとオッケーしてしまう。サービス残業や、休日に急遽出勤することも度々。

勤務先からは都合のいいときに頼める人って思われてるかも」(北海道・23歳女性)

「親しい友達にすら、『私の嫌なところがあったら遠慮なく教えて』など気を遣ってしまう」(北海道・30歳女性)

「遊びの誘いを断ると、その人から二度と誘われなくなるんじゃないかと不安になって断れません。先日は、たいして行きたくもない地下アイドルのコンサートについて行きました」(東京・26歳男性)

「友人数人と移動教室のとき、みんなは横一列になって歩いてるのに、自分だけ一人後ろ。
めっちゃむなしくなるし、あぁ、嫌われたんだって悟る瞬間」(長野・18歳男性)

「コンビニで本を買うときですら気にする。『お前がこんなサッカー雑誌読んでんのww』とか思われてんじゃねーかって思うと、表紙をオモテにして出せない…」(東京・23歳男性)

「嫌われたくないから、いつも周りの意見にあわせて立ち振る舞うし、ケンカもできない。
ケンカのできる仲って、いい意味で腹の底を見せ合っている証拠ですよね。

ケンカしても仲直りして友情が深まったりするし。そんな友情に憧れますが、今の自分は、表面的な付き合いはできても、深い話まではできません」(神奈川・25歳女性)

「遊びに行く計画を立てていたときに、気を遣いすぎて自分の希望を伝えられなくて『何でもいいよ』を連発してしまった。逆に嫌われる要因になっていたかも…とあとになって気づいた」(新潟・26歳女性)

「新しいバイト先で。初日は『◯○くんて感じいいね』と褒められる。一週間後には『そろそろ慣れてきた?』と気にしてもらえる。しかし1ヶ月後『最近調子乗ってない?』と陰で悪口を言われる。

そろそろいいかな…と思って少しずつ自分の素を出した結果がコレ。もう二度と自分を出すのはやめますごめんなさい」(東京・20歳男性)

「喜んでほしくて、友達に誕生日メールを欠かさず送ってる。でも、自分の誕生日には0時ちょうどに送ってくれる友達が一人もいない」(兵庫・24歳女性)

「自分からは誰にも話しかけられないし、話しかけられても適切な言葉を選ぶのに時間がかかってうまく話せません。

人の輪に入ろうにも、僕はここにいてもいいのか、自分がいることで空気を悪くしてしまっていないか…と思ってしまい、業務連絡などの理由がない限り輪に入っていくことができません」(静岡・27歳男性)

 嫌われ恐怖症の人にとっては、こんな思考や行動が日常茶飯事。「自分もそれだ」とハッとした人もいるかもしれませんね。では、彼らの心の闇は一体どうして形成されてしまったのか!? 次回は、嫌われ恐怖症のメカニズムと対策に迫ります!

怒りのコントロールを学ぶ(2)怒りの強さによって対処法を変える

「怒り」という感情は自然なものです。しかし、怒りを制御しないままに言葉や態度で発散していると、大切な人との人間関係を壊してしまう可能性もあります。時には、職を失ってしまうことさえるでしょう。

この連載では、怒りのコントロールについて、ある女性の事例とともに考えていきます。
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◆親も怒りを制御できない毒親だった

貞子さん(40代/仮名)は、大学時代から自分が怒りをコントロールできないことを自覚し始めました。子供の頃には、思い通りにならないことがあるとキレたかのような剣幕で迫ってくる親に圧倒されていました。

高校時代には、親のことが嫌で仕方がなく、可能な限り距離をおこうとしていたと言います。それでも、親に対して怒りを向けるようなことはできませんでした。自分の親は、今風の言葉でいうと「毒親」だと思っています。
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◆4段階の怒りのコントロール

貞子さんは怒りのコントロールの取り組み(アンガー・マネジメント)において、下記の4つを学んでいきました。

(1)怒りを理解すること
(2)怒りに突き動かされて行動してしまわないこと
(3)怒りという感情を受け止められるようになること
(4)怒りを感じることを恐れて自分の行動を不適切なまでに制限しないで生活

それは最初、終わりのない旅に出たような気分であったと貞子さんは言います。しかし、担当のカウンセラーと一緒に取り組みを続けているうちに、そして仲間の取り組みを見ているうちに、少しずつ成長している自分に気がつきました。
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◆「怒りのキャッチボール」を練習する

担当カウンセラーが、野球好きな貞子さんによく言っていたことがあります。

「キャッチボールもしたことがないような人に、時速150kmの速球をミットも着けないで受けろっていうのは無理な話だよね。怒りという感情についてきちんと理解すること、それがミットを着けることになるんだよ。

ミットを着けたら、少しずつさまざまなスピードの球に慣れながら、ミットを使うことに慣れていく。

そんな風に、怒りを受け止めるための心の筋肉をつけていくこと。怒りの強さによってどのように対応するのかを決め、それに沿って日々を送り、実地練習することが心の筋肉を鍛えることになる」ということです。

◆怒りの強さを採点して可視化する

「怒りという感情が出てくるのは、どこからか球が自分に向かって飛んでくるということなんだ。だからそれに対応できるようにしよう。」貞子さんはそう考え、懸命に取り組みました。球のスピードが遅いときには、落ち着いて気分転換をする。

中くらいの時には、怒りの強さが現実的に妥当かどうかを検討する。速いボールが来た時は、とにかくその場から逃げ出そう──ということをざっくりとした方針として決めました。

怒りがまったくない状態を0点、怒りが頂点に達する状態を10点として、普段からその強さ(=球のスピード)を測定するように意識していきました。
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◆人のせいにしていても始まらない

もちろん、最初は簡単にはいきませんでした。途中、「何で私がこんなことをしなきゃいけないのか、私がこうなったのは親のせいじゃないか」と思うこともたびたびありました。

しかし、ある時、親が何とかしてくれるわけではないし、人に八つ当たりしていても仕方がないと気づきました。そのように考えて自らを励ますことで、取り組みを継続できたと言います。
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◆怒りの制御がコミュニケーション能力を育む

少しずつ、怒りの速球に合わせて、ちゃんとミットでつかめるようになったという貞子さん。苛立った時に、「やばい」と気がついて、エスカレートしないようにその場から離れることもしばしばありました。

「以前は、怒りをつかむどころか、怒りにつかまれていた」のだと感じています。山あり谷あり、取り組みは決してスムーズには進まなかったけれど、そのうち、キャッチボール自体が楽しくなっていきました。

よく、言葉によるコミュニケーションを指して「会話のキャッチボール」という表現をしますね。貞子さんの「怒りのキャッチボール」も、それ自体を楽しめるようになったということは、人とのコミュニケーションが上手になったのだと言えるでしょう。

(この事例は複数の実例を基に構成しています。また、プライバシー保護のため一部を脚色しています)

●玉井仁(たまい・ひとし)
東京メンタルヘルス・カウンセリングセンターカウンセリング部長。臨床心理士、精神保健福祉士、上級プロフェッショナル心理カウンセラー。著書に『著書:わかりやすい認知療法』(翻訳)など

怒りのコントロールを学ぶ(3)大切ははずのものを傷つけてしまう苦しみ

「怒り」は人間としての自然な感情でありながら、うまくコントロールできないと他人や自分を傷つけてしまいかねない危険性をはらんでいます。

これまで2回にわたり、貞子さん(40代/仮名)のアンガー・マネジメント(怒りのコントロール)への取り組みを紹介してきました。今回も、引続き貞子さんの事例を通して、怒りについて考えてみます。
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◆怒りに振り回されて夫を攻撃

貞子さんの怒りが激しく向いたのは、かつての夫に対してでした。怒りという感情が出ると、それを自分で受け止めることができなかった貞子さんは、怒りに突き動かされて夫を攻撃しました。

怒りという感情自体が持つエネルギーに振り回されていたのです。些細なことでも、また夫に原因がないことでも、生じた怒りが夫に向くことも珍しくありませんでした。
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◆家族をなくしたことで訪れた平穏と空虚感

年の離れた夫は、何とか貞子さんを理解し、受け止めようとしてくれました。

しかし、いま思えばとても無理だったと思う、と貞子さんは言います。当時の彼女は、ひたすらに怒りのエネルギーを発散させ、怒り疲れるまで怒り続けることでしか感情を静めることができませんでした。後になってそれがわかったと言う貞子さん。

結局、結婚生活は破綻し、夫も子供も失いました。でも、どこかほっとした部分もあったそうです。貞

子さん自身も、そのうち自分の怒りが子供に向くのではないかと恐れていて、実際にそうなりかけた経験があったからです。同時に、その時から、自分の中から何かがスッポリと抜け落ちてしまった感じがするとも言っています。
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◆家族に対して投げつける激しい感情

会社や友人などの外部の人間関係と比べて、家族は感情を共有することが多く、濃い人間関係を形成します。だからこそ、感情は家族に向きやすいのです。

感情という「球」を相手に投げて、相手に受け取ってもらうことで安心し、感情の調整が進むのは良いことです。しかし、相手はどうでしょう? 生の感情という激しく強い球が投げ込まれるほうはたまりません。
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◆怒りでは伝わらない本当の気持ち

その乱暴な投球は、「わかってほしい」という貞子さんの気持ちの現れだったのかもしれません。夫も基本的には「わかってあげたい」という気持ちで受けとめてくれていたことでしょう。しかし、いつも剛速球を受けとめられるとは限りません。

時に貞子さんは、相手がミットを構えられないタイミングをわざと狙って球を投げ込むという嫌がらせをしたこともありました。ここまでくると、「私が苦しんでいる、だからあなたも苦しめ」という八つ当たりでしかありません。

ライブ続行で荒療治…円広志さん「パニック障害」を語る

「パニック障害」と診断されるまでが苦しかったですね。診断されたときはホッとしました。「気持ちの問題じゃなくて病気なんだ」とわかって、とてもうれしかったんです。

 この病気は、脳の中の不安や危険を感じたりする神経が誤作動を起こし、不安や危険がないのに恐怖や回避行動を起こしてしまう病気です。今でもトイレが怖い日もあるのですが、薬で劇的に良くなりました。

 発症したのは、約20年前。そのころは、毎日の生放送を含め週10本以上の仕事があって、ものすごく忙しかったんです。にもかかわらず、金曜は学生時代の友人とほぼ毎週、夜遊びに興じていました。当時は二日酔いと寝不足を楽しんでいたんです。忙しいのがうれしかったし、仕事がどんなに忙しくても夜遊びもちゃんとするのが“ザ・芸能人”みたいなね(笑い)。「たぶん、関西で一番寝不足なのは俺ちゃうかな」なんて言っていた時期でした。

■スタジオが怖くて生放送では時計ばかり見ていた

 いつごろからか、クルマを運転していたらなんとなくトンネルが怖くなっていて、「嫌だな」と思っていたら、ある日異変が起こりました。渋滞でブレーキを踏んでいるのに景色の方が動いている感覚になったのです。「このままじゃぶつかる」とブレーキをさらに踏むけれど、止まっているからぶつかるわけがない。でも、景色はまた動きだす。そんな現象が帰宅するまで続いたのです。それをきっかけに、急にすべてのことが怖くなりだしました。

 症状としては、小さい音がやたら大きく聞こえてびくびくするとか、夕暮れになるとなぜか怖くて泣いてしまうという状態。仕事でもスタジオが怖いのです。1時間の生放送の前半はずっと怖くて、「倒れるんじゃないかな」「いつ終わるんだろう」と時計ばかり見ていました。最後の10分ぐらいになると落ち着くんですが、日に日に恐怖感が増していくばかり。

 そしてある日、番組終わりのテレビ局の駐車場で「俺を責めないでくれ!」と号泣してしまったんです。景色が動きだした症状が出てから、たぶん半年後ぐらいでしょうか。マネジャーもさすがにおかしいと思って、すぐにすべての番組を降板。病院へ行きました。

 でも、当時はパニック障害という病気はあまり知られていなくて、「精神的な病気」と言われました。確かに食欲もなくなるし、ゴハンの味もない。一番ひどいときは「死ぬんじゃないか」とか「本当に生きているんだろうか」と思ったりして、「鬱」のようにもなりました。

 脳の検査もしました。過呼吸や心臓が痛くなったりもしたので、心臓の検査もやりましたけど異常なし。トイレはドアを開けっぱなしにしても怖いし、散髪も怖い。行きつけの散髪屋ですら、店内が怖いので路上で切ってもらっていたほど。店内で大丈夫になったのは最近です。でも、10分ぐらいが限界ですよ。

 故郷の高知に帰った時期もありました。それでも、夕暮れになるとメソメソ泣く症状は治まりません。ただ、お酒を飲むと落ち着くのです。だから、この病気でアルコール依存症になる人もいるらしいですよ。

■番組降板後もライブは続行。“荒療治”が運よく功を奏した

 病名がわかったのは、番組降板から2~3カ月後のことで、とある病院の「めまい科」でした。ふらつきがあったので受診したら三半規管に異常はなく、「パニック障害」と診断されました。処方された薬は毎食後に飲む安定剤のような薬と、症状が出たときに飲む頓服薬。で、その頓服薬がすぐ効きました。神経を鈍らす薬なんでしょうかね。そこから少しずつ楽になりました。

 実は番組降板後も、ライブはキャンセルすると違約金が発生してしまうのでやるしかなくて、ステージ脇にベッドを置いたり、ピンスポットが怖いので客席が見えるように明かりをつけてもらったりしながら続けました。普通は外出なんてできず、今日は1歩だけ外へ、明日は2歩……といった経過をたどるわけですから、いわばかなりの荒療治です。でも、その荒療治が運よく功を奏したことと、頓服薬のおかげで今に至っています。運転も大丈夫になりました。

 ただ、寝不足になるとお約束のように体調が悪くなります。医師には「君の病気は死ななきゃ治らないよ」と言われました。つまり、病気は自分そのもの。顔と同じで「持って生まれたものなんだ」と病気を受け入れました。多くの人は今の社会のスピードや仕組みに追いついているけれど、それに馴染めない人もいる。私も若いころははね返せたけれど、年齢とともに無理ができなくなったのだと思います。

 今言えるのは、「がむしゃらに頑張るのもいいけれど、勇気を出して自分の生き方を探すことがあってもいい」ということ。私にとってのパニック障害は、今や体調のバロメーターです。

▽まどか・ひろし 1953年、高知県生まれ。78年、自身が作詞・作曲した「夢想花」でレコードデビュー。森昌子の「越冬つばめ」など数々の作曲を手掛ける。現在は関西テレビ「よ~いドン!」にレギュラー出演中。著書に「パニック障害、僕はこうして脱出した」がある。

メンタル不調原因2位に「性格」 どんな人が悪化するのか

 サラリーマンのメンタルヘルス不調の原因は「本人の性格」――。こんな調査結果が発表された。

 日本経営協会が企業1440社を対象にアンケート調査したところ、メンタルヘルス不調者が生まれる主な原因は1位が「職場の人間関係」で64.3%だった。

 サラリーマンが人間関係で苦労するのは当然のこととして、意外なのは2位が「本人の性格」だったこと。6位の「長時間労働」の23.9%を抑えて43.7%に達した。メンタルヘルスの不調は他人事ではない。

 どんな性格がメンタルヘルスを悪化させるのか。

「物事を柔軟に考えられない性格です」と解説するのは「医療法人社団すずき病院」理事長で精神科医の坂本博子氏だ。

「協調性がなく、物事を白と黒でしか考えないような人です。イヤな仕事はしたくない、嫌いな人と仲良くなるための努力もできない、他人の仕事に積極的に協力できない。こうしたことで同僚や取引先に敬遠される。しかも自分に問題があるのに“周囲の人たちが悪いのだ”と思い込み、悪口を言いふらします。そのため職場で浮いた存在になり、“会社に行きたくない”という気持ちが高じて、うつ症状に進んだりするのです」

 要するに、かたくなな性格が自分を追い込んでしまうのだ。

 当然ながら、こうした性格の人は自分を客観視できないため、悪い部分を改めようとしない。

 負のスパイラルに突入し、最悪の場合、自殺に走ったりするのだ。

「いきなり“心療内科を受診したほうがいい”というのは本人を傷つけてしまいます。同僚や上司は柔軟性の乏しい人を見守り、始終ボーッとしたり睡眠不足や食欲不振に悩むようになったら、医師に相談するようアドバイスしなければなりません。女性は化粧をしなくなるのも、うつ症状のシグナルです」(坂本博子氏)

 困ったちゃんこそ、見守りが必要だ。

心のエクササイズ『マインドフルネス』をやってみよう

仕事や人間関係など、ストレスを上げればキリがない時代。「マインドフルネス」は、「自分の心(気分)と体の状態に気づく力」を育てる「心のエクササイズトレーニング」。アメリカではすでに、ストレス対処法の1つとして医療・教育・ビジネス・プロスポーツといったさまざまな現場で実践されています。

「マインドフルネス」を実施していくと、ストレスを受けるような場面においてもマイナス思考な感情に飲み込まれることなく、自分を取り戻す事ができるようになりやすくなるといわれています。やり方は簡単! 誰にでもできるので、まずはトライしてみて。

■「マインドフルネス」のやり方
(1)背筋を伸ばし、座って目を閉じる。

座るときは、胡坐でも椅子でもかまいません。寝転がっても良いですが、慣れないとそのまま寝てしまう場合が多々あります。

(2)呼吸をコントロールしすぎないで、あるがままの状態を感じる。

出来れば、普段行っている呼吸よりも「深い呼吸」が良いのですが、まずは、息を吸った時にお腹や胸や背中が膨らんだり、息を吐いた時にはへこんだりする体の感覚をありのままに感じてみましょう。

(3)頭の中や心の中に湧いてくる雑念や感情に流されない。

もし頭の中に雑念が湧いてきたら、「雑念」「雑念」もしくは「それは後で……」とつぶやいて(つぶやかなくてもOK)、意識をもとに戻す様にする。

(4)体全体で呼吸するようにする。

呼吸をするたびに、「体がふくらみ、ふくらみ……」「体がちぢみ、ちぢみ……」と口や頭の中で言ってみてもかまいません。

(5)体の外にまで意識を向けてみる。

今度は自分の体と同じように、部屋の温度や広さ、空気の動きなど外に意識を向けてみましょう。

(6)終了

まぶたの裏に注意を向け、少しずつゆっくりと目を開けましょう。「ボー」としてしまったら、背伸びをしたり目をぱちぱちさせたり、深い深呼吸をして体をゆっくり起こしてあげるようにしましょう!

■まずは5〜10分くらいからはじめてみましょう!

いきなり長い時間行おうとせずに、まずは5~10分くらいから始めてみましょう! 慣れてくればどこでもできるようになりますよ。いわゆる「瞑想」になるのですが、あまり難しい事を考えず、心を落ち着かせるつもりで気軽に行ってみましょう。

ブルーライトを浴びると元気になる!? 「うつ病」になりがちな冬のメンタル対策

休日に外出もせず、部屋に閉じこもり“ぼっち”で過ごすことの多い冬は、うつになりがちな季節。

「脳内伝達物質が減っているのがうつ状態。ビタミンB6とCを大量に摂取するとそれが補える。ビタミンB6は、レバーや鳥のささみ、鰹、鮪に多く含まれますが、食べ物で大量摂取は無理なのでサプリメントのほうが早い。ビタミンB6は30mg、Cは1000mg、急な回復を望むなら2~3倍飲んでもいい。ビタミンCは水溶性ですが、牛乳や油と一緒に飲むと吸収率が上がります」(精神科医の西脇俊二氏)

 ただし、ドラッグストアなどの安いサプリメントはNG。

「効くサプリの基準は成分表示の正確さと、国産原料。粗悪品は比率に対し表示単位を変えてわかりにくくしているのが特徴です」(同)

◆SNSを見ない、反応しない

 孤独な寂しさに強烈な追撃を与えてきたのが、SNS上のリア充投稿。特に、年末年始の「ハワイで年越ししました」などの投稿は、卑屈さを増幅させてくる。

「’13年の米ヒューストン大学の研究では、他人の投稿と自分の現状を比べる回数が多いと、さらに不幸になっていくことが明らかになっています」と健康ブログ「パレオな男」管理人のYu Suzuki氏も言うように、見ないのが得策。

 ただ、同研究ではSNSを使う時間が長いほどうつ病の発症率が上がることも判明している。つまり、投稿者も閲覧者も心の不安定度は同じなのだ。

「本当は見ないことが一番なのですが、『いちいち自慢しないと気が済まない哀れなヤツだ』と見下してやりましょう」(Suzuki氏)

◆ブルーライトを浴びる

 休みの日は、PCから離れるのが長くなりがちだ。

 「目に良くない」、「体内時計が狂う」など悪評も聞くブルーライトであるが、季節性のメンタル悪化を矯正するには絶大な効果を発揮するという。

「一日30分浴びることで、うつ状態の改善に効果があります」(西脇氏)。そればかりでなく、男性の活力と性欲増強にも効果的という。

「シエナ大学の実験で、朝7時から8時の間にブルーライトを30分浴びた結果、テストステロン値が平均1.5ng/ml、性欲レベルは3倍になるという結果が出ています」(Suzuki氏)

 ただし、体内リズムが狂ってしまうので夜間に浴びるのは絶対に禁止だ。

【西脇俊二氏】

精神科医。ハタイクリニック院長。ホリスティック医療のほか、医療ドラマの監修も。近著に『人生は0.2秒で変わる – 精神医学的に正しい絶対的な力の使い方』(ワニブックス)

「クラッシャー上司」にならないために 心を育てる瞑想法

 こんにちは。精神科医の奥田弘美です。冷たい風が骨身にしみる毎日ですが、あなたの心と身体はお元気でしょうか? 前回「働く人に多い『過緊張』1分マインドフルネスが効果」では、日本のビジネスパーソンが陥りがちな過緊張(交感神経の過緊張状態)の症状と、その予防に役立つマインドフルネス瞑想(めいそう)の深呼吸瞑想についてお伝えしました。今回ご紹介するのは、マインドフルネス瞑想法の中の「ヴィパッサナー瞑想」と呼ばれる心を育てるタイプの瞑想法です。

■意外!マインドフルネス瞑想の本来の目的は……

 マインドフルネス瞑想は、グーグルなど欧米の一流企業で次々と導入されていることから、ビジネスパーソンの集中力を高め能力を向上する手法として日本でも近年注目を集めています。しかしマインドフルネス瞑想法の本来の目的は、「集中力を高めて仕事の成果を上げること」ではありません。それらはあくまでも副次的な効果として認められる現象であって、本来の目的は「心を育てること」にあるのです。

 本サイトをお読みのビジネスパーソンの皆さまは、仕事熱心で向上心の高い方がほとんどだと思います。そしておそらく、管理職として部下を持っている方も多いでしょうし、今後も職責が重くなるとともにマネジメント業務も任されていく方が少なくないと思います。職位が上がれば上がるほど、部下を持てば持つほどに必要となってくるのが、己自身の「心の成長」です。

多種多様な性格の部下をマネジメントしていくには、上司自身の「心の安定」や「懐の深さ・温かさ」が欠かせません。というのも私は産業医として様々な職種・職位の社員さんにカウンセリングを行いますが、「上司の心ない辛辣な言葉に傷つく」「上司の冷たい態度や横暴な要求に耐えられない」と訴える方がかなりいるからです。そのなかにはメンタル不調となり休職に至る社員も少なくありません。

■「クラッシャー上司」にならないために

 同じ上司の下で複数の部下がメンタル不調を起こしだすと、当然ながら人事から「あの上司は人格に何か問題があるのでは?」としてマークされます。いくらその上司本人が優秀で成果を上げていたとしても、部下を次々とメンタル不調にして潰されてしまったら会社はたまったものじゃありません。なぜならば、社員1人がメンタル不調になることで会社には大きな損失が発生するからです。

 産業医学の分野でよく活用される試算では、1人の社員がメンタル不調で1年間休職した場合にかかる会社の経費は、「その人の年収の約3倍」とされます。たとえば年収300万円の若手社員を1人休職させてしまうと、約900万円の損失を会社に与えたことになるのです。年収500万円の中堅社員だと1500万円という高額な損失に跳ね上がります。

 損失の内訳は、休職に関わるケア費用はもとより休職者がやっていた業務を他の社員が負担することによって発生する残業代、穴埋め人員の人件費、新規に投入した人の教育費などなど。メンタル不調が長引けば長引くほど、その社員が優秀であればあるほど、会社の損失は大きくなります。

 部下を次々とメンタル不調にする上司は、俗に「クラッシャー上司」と呼ばれ、会社からは「人格に問題のある上司」という烙印(らくいん)を押されてしまいます。明らかなパワハラ言動が証明された場合は懲戒処分の対象になる人もいますが、パワハラ認定までいかなくても「あの人に部下を持たせると潰されてしまう」と警戒され、部下のいない「一人部署」に異動となる場合もあります。

■マインドフルネス瞑想の源にあるブッダの教え

 マインドフルネス瞑想から脱線してしまったので話を元に戻しますが、とにかく職位が上がれば上がるほど「穏やかで安定した情緒」「温かで懐の深い人格」を兼ね備えた「マネジメント力」が求められるのは明らかです。そこで私は、ぜひ本記事の読者の皆様には「心の成長」という目的をもってマインドフルネス瞑想を実践していただきたいと思うわけです。

 実はマインドフルネス瞑想は、ブッダの教えから生まれた瞑想法であるということはご存じでしょうか?マインドフルネス(mindfulness)という言葉は、原始仏教の経典にあるパーリ語の「サティ(sati)」という言葉の英訳です。そしてサティとは2500年前にブッダが説いた「八正道」という理論の中の「正念」のことです。「八正道」は一言でいうと「人生の苦を滅して心安らかに生きる方法」です。ブッダは「自らの欲・怒り・執着に気づいて手放していくこと」が人生の苦を滅する、そして「慈しみの心を育てること」によって心安らかに生きることができると説きました。

 マインドフルネスの語源である「正念」は、「正しく気づくこと」という意味です。「瞑想によって、自分の心をありのままに見なさい」「そして欲や怒り、執着などにとらわれてしまった己の心に気づきなさい」「気づくことでそれらを少しずつ手放していくことができます」とブッダは説きました。この「今の自分の心に対する適切な気づきを得る」ための心のトレーニング法として、ブッダが創造した方法がマインドフルネス瞑想なのです。

 この瞑想法が欧米のスピリチュアリティー文化の発展とともにアメリカやイギリスで広まり、医療での心理療法やビジネス領域での能力開発法にアレンジされて現在に至るのですが、欧米流のやり方は宗教色が排除されており、本来のブッダの説いた「心を育てる」教えが抜け落ちてしまっています。私自身は、日本人は無宗教派が多いといわれながらも、人口の91.5%が仏式で葬式を行っているという事実(日本消費者協会「葬儀についてのアンケート調査2014年」)や、華道や茶道といった仏教文化の影響を強く受けている国民性から、欧米流のマインドフルネス瞑想のようにブッダの教えを過度に排除する必要はないと考えています。

 むしろ哲学・心理学としてブッダの教えを味わいつつ、マインドフルネス瞑想を行うことで、より慈愛の深い心を育てる効果が得られると思うため、著作やセミナーでは積極的にブッダの理論に触れながらマインドフルネス瞑想をご紹介しています。今回は、マインドフルネス瞑想の中から「ヴィパッサナー瞑想」という「心を観て育てる」タイプの瞑想法をご紹介します。

【ヴィパッサナー瞑想のやり方】(1)床に座布団や布を敷いてあぐらで座るか、椅子に背筋を伸ばして座ります。あぐらをかくのは骨盤から背筋をすっと伸ばす姿勢をつくりやすくするためと、足のしびれを予防し、安定して長時間座るためです。椅子に座る場合は足裏を地面にしっかりと付け、背もたれに寄りかからず、背筋を伸ばして座ってください。(2)手は下腹のあたりにそっと重ねておき、目を静かに閉じます。(3)心が落ち着かないときは、大きな腹式の深呼吸を数回行ってください。(4)次に静かな普通の呼吸に戻しながら鼻から息を吸い込みます。

このとき、あなたにとって空気の流れを最も感じやすい鼻先の一点を決めて、そこで空気が鼻腔に触れる「感覚」をしっかり感じます。また息が出ていくときも鼻先で「感覚」を感じます。(5)空気を入ってきたこと、そして出ていくことを鼻先の一点で「感じて」「知り」ながら、静かな呼吸を繰り返します。(6)瞑想を始めると1分もしないうちに思考や感情が生まれてくるでしょう。その思考や感情に気づいてください。

そして「来週の商談のことを心配している」「さっきの部下の報告に落胆しイラついている」「理解の悪い上司を思い出して怒りが湧いた」などと湧き上がってきた自分の思考や感情を眺めます。 

このとき思考や感情の内部に極力取り込まれず、「自分の感情や思考の塊を、少し上から眺めている」感じで客観視するのがコツです。(7)思考や感情に気づいて眺めたら、また静かに鼻先の呼吸に意識を戻します。強力な思考や感情には取り込まれてしまうこともありますが、「あ、取り込まれていた」と気づいたら、また静かに鼻先の呼吸に意識を戻してください。これを時間が許す限り繰り返してください。

■他者に対する怒りやイライラの根っこに気づく

 ヴィパッサナー瞑想は、思考や感情を「観る」タイプの瞑想です。「無になれない」と自分を責める必要は全くありません。自分の思考や感情をヴィパッサナー瞑想で観ていくと、次第に自分がとらわれている「欲」「怒り」「執着」に気がついてきます。他者に対する怒りやイライラの根っこには、多くの場合「自分の思うようにならないことに対する怒り」「自分が承認を得たいがための欲」「お金や名誉、愛情に対する執着」が横たわっています。

こうした心の根っこに気づくことで、次第に激しい怒りやイライラにのみ込まれにくくなり、情緒が安定しやすくなってきます。また「ああ、自分も他者と同様に未熟で弱い人間だなあ」と気づくことで、他人に対しても寛容さや慈しみの心を感じやすくなっていきます。
 かくいう私自身もまだまだ未熟で成長途中ではあるのですが、このヴィパッサナー瞑想を日々の習慣にしてからは、心が安定して人間関係も仕事も良くなってきたことを実感しています。ぜひ5分からでもいいので、ヴィパッサナー瞑想も日々の習慣に取り入れることをお勧めします。

※この記事は、特定の宗教や宗教団体を推奨するものではありません。 奥田弘美(おくだ・ひろみ) 精神科医(精神保健指定医)・産業医・作家。1992年山口大学医学部卒。精神科臨床および都内18か所の産業医として日々多くの働く人のメンタルケア・ヘルスケアに関わっている。執筆活動にも力を入れており「1分間どこでもマインドフルネス」(日本能率協会マネジメントセンター)、「一流の人はなぜ眠りが深いのか」(三笠書房)など著書多数。日本マインドフルネス普及協会を立ち上げ日本人にあったマインドフルネス瞑想の普及も行っている。

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