あなたの健康はお金で買えますか・・・? ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧

あなたの健康はお金で買えますか・・・?

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食べちゃダメ!?糖尿病と果物制限の関係 

◆糖尿病だと果物を食べてはいけないの?

糖尿病の食事療法としてブームにもなった「低糖質ダイエット」。支持された理由として、以下の2点が挙げられるようです。1.糖質だけを考えればよく、他の栄養素については考慮する必要がないため、注意を払わなければならない食材の種類が限定される。そのため、やるべきことがわかりやすい。また糖質以外の食材(肉や魚など)は制限がなく、焼き肉食べ放題などに行っても問題ない

2.ウィスキーなどの蒸留酒であれば飲酒も可能しかし、低糖質ダイエットはお菓子類だけでなく、米飯やパン、麺といった日本人にとっての「主食」を制限します。主食を制限することは、エネルギー源である炭水化物・たんぱく質・脂質のバランスが大きく崩れてしまいます。そのため、主食制限はやりすぎであるとして、「せめて果物だけでも止めたらどうか?」という考え方が出てきているのだと思います。

実際、糖尿病の患者さまの食事内容を調べてみると、毎食後にデザートとして果物をしっかり食べないと気が済まないという人も多いものです。特に高齢の糖尿病患者のなかには「果物を食べることが唯一の楽しみだ」という人も少なくありません。
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◆糖尿病治療効果を下げない果物の食べ方・量の目安

「果物を食べてはいけない」と言われてしまう患者さまの多くは、果物の摂りすぎであることが多いようです。『糖尿病食事療法のための食品交換表 第7版』では、果物も食べるべきものとして、必要量として指示カロリーが1600kcalの人で1日1単位(80kcal)が指定されています。それぞれに指示カロリーが違うと思いますので、それに見合った1日の必要量を守れるような量を食べればよいのです。

しかし、いちいち見比べるのは大変です。毎日、それぞれの果物のエネルギー量を調べて何グラムまで食べてよいか計算するのは大変だと思います。そのため、高齢でどうしても果物を食べたいという患者さまには「果物はこぶし1個分を1日量として、毎食後のデザートとして食べたいのであれば、これを3等分した量くらいを目安にする」という方法をお話ししています。手であれば、どこにいても持ち歩いていますし、食べ物と大きさを見比べるのも難しくはありません。

ここで一度、練習をしてみましょう。一覧表を見ると、みかんは中くらいのもの2個くらい、りんごは半分くらいです。そして自分のこぶしの大きさと見比べてみてください。いかがでしょうか? 同じくらいの大きさではないでしょうか。お子さんが糖尿病の場合、果物で80kcal分を食べてしまうと多すぎてしまう可能性も高いですが、本人のこぶしの大きさと同じくらいの量が適量と考えて食べるようにすれば、ほぼ問題はないと考えてよいと思います。

◆果物だけが悪ではない! 食べ方のタイミング・量・質の工夫を

果物は食事のごく一部です。それだけに気を付ければよいというわけではありません。 糖尿病の食事療法は食事のタイミング・食事の質・食事の量の3つの要素があると思います。低糖質ダイエットは食事の質に特化した方法ですので、食事のタイミングと食事の量については全くノーマークです。こういった方法は一時的には上手く行くかもしれませんが、どこかで無理が生じて、リバウンドしやすいものです。

糖尿病の治療は一時的に上手く行けばよいというものではありません。生涯を通じて、血糖値が上がりにくい生活習慣を身につけることが最も大切です。そのためには、食事療法も精神的にも負担の少ない方法で行う必要があります。必ずしも低糖質ダイエットが悪だというつもりはありませんが、これだけが食事療法のやり方ではありません。時間がかかってもいいので自分自身に負担がかからず、治療効果が出やすい方法を探してみてください。




( 2018/05/18 10:09 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

とりすぎに注意! 隠れ油が含まれる食べ物とは    

細かい計算式があるのですが、おおよその例を言いますと、まず、1日の食事で摂取するカロリーの目安は、デスクワークなど動きの少ない男性で1,600~1,800キロカロリー、女性で1,400~1,600キロカロリーです。

このうち糖質は55~65%、タンパク質は15~20%、脂質は20~25%の比率で食べるのが、栄養バランスがとれていると言えます。つまり、1日30~40グラムの脂質摂取量を目標にするといいでしょう。

栄養素にはそれぞれ、体のどこそこの部位や組織に使われるといった役割があります。

ですから、脂質をとらないでタンパク質だけをとるなど、比率を無理に変えると、リバウンドどころか、すぐに体調不良、病気を招くことになるのでその点は注意してください」

■どのくらいの脂質が含まれているかチェックする

では、隠れ油が含まれているかどうかは、どのように確認すればいいのでしょうか。

「当院の管理栄養士に聞いたところ、ポイントは、食品の表示をよく見て、何グラムの脂質が含まれているかを確認することで、チェックするうちに、『意外と多く脂質が入っている』ということが分かってくるでしょう、とのことです。

例えば、野菜の煮物100グラムの脂質は約2グラムですが、サーロインステーキ100グラムには約26グラムが含まれます。

肉の加工品である、ベーコンやソーセージ(50グラム当たり、脂質は14グラム)にも注意しましょう。

・揚げ物
ノンフライであっても、味付けパウダーを定着させるために油を少量振りかけている場合があります。

・調味料、加工品
マヨネーズやドレッシングなど、生野菜に味を付けるための加工品は、生の野菜にも合わせやすいように油脂を使用しています。多くかけ過ぎないことがポイントです。

また、ポタージュスープ、デミグラスソースなどのソース類、カレーのルーにも隠れ油が含まれます。カレーのルー1人前15グラム当たり、脂質は約5グラムです。

・乳製品
バター、生クリーム、マーガリン、ホイップクリーム、コーヒーのクリームに油がよく隠れています。

最後に福田先生は、次のアドバイスをします。
「油脂は空気に触れて酸化すると、食品の色や風味、食感などが悪くなり、健康にも害をおよぼします。油は棚の下の暗くて涼しい場所に保管し、賞味期限内に使用しましょう。

また、揚げ油を何度も使用するのは避けてください。繰り返し使った油は酸化して黒くなります。また、そうした油を使用しているお店は避けるようにしましょう」

知らず知らずのうちに隠れ油のとり過ぎでメタボになっていた……ということを避けるためにも、自分の食事内容を把握するよう、食品表示のチェックから始めましょう。

監修:福田正博氏。大阪府内科医会会長。医学博士。糖尿病専門医。ふくだ内科クリニック(大阪市淀川区)院長。
名医として数々のメディアで紹介され、著書に『糖尿病は「腹やせ」で治せ!』(アスキー新書)、『専門医が教える 糖尿病ウォーキング!』(扶桑社新書)、『専門医が教える5つの法則 「腹やせ」が糖尿病に効く!』(マガジンハウス)、最新刊の『専門医が教える 糖尿病食で健康ダイエット』(アスキー新書)は、一般の人対象のヘルシーダイエットの実践法が分かりやすく述べられていて話題になっている。



( 2018/05/09 10:31 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

痛風は、なぜ女性より男性のほうがかかりやすい?  

■痛風患者は男性が9割!

みなさんは「痛風」と言う病気をご存じでしょうか? また痛風は「男性の病気」というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか? 

実際に、痛風発病頻度の男女比は、「9:1」と圧倒的に男性に多いです。
痛風は、なぜ男性のほうが多いのでしょうか? 順を追ってご説明していきます。

■痛風とは?

血液中の尿酸という値が高い(高尿酸血症)によって、足の指や足首、膝などに起こる急性の関節炎のことです。

特に多い部位は、足の親指の付け根の関節部分で、初めて発症する人の約7割がこの部位に痛風発作を起こします。

ちなみに、前述したように痛風発症の9割は男性、年齢は40代前後が多いです。

■痛風の症状とは?

突然、足の親指の付け根辺りが痛み、赤く腫れ上がります。痛みは締めつけられるように激しく、足を動かすことができません。これが「痛風発作」という症状です。

無治療の場合、痛風発作は3日程度続き、その後少しずつ改善されて10日前後でよくなります。さらに無治療でいると、半年~1年の頻度で再発し、足の親指以外の関節も腫れて、痛風発作の間隔もだんだん短くなります。

■痛風の原因とは?

高尿酸血症が続くと、尿酸の結晶が関節の組織に沈着して、その結晶が関節内で炎症を起こすと言われています。

ちなみに尿酸とは、「プリン体」という物質の最終産物です。
プリン体を多く含む飲食物の代表的なものは、「ビール」「レバー」「明太子」などです。

■なぜ男性の方が痛風になりやすい?

ここまで痛風について見てきましたが、痛風の原因は血液中の尿酸値が高いこと、つまりは、プリン体の過剰摂取が原因となることが多いということです。プリン体を過剰摂取してしまう原因にはどんなことが挙げられるでしょうか?

1 食生活によるもの
食事内容は尿酸値に直接影響を及ぼします。長期間にわたる痛風発症の調査によると、肉食は痛風を増やし、海産物も一部のもの(明太子やカツオなど)では痛風を増やします。

また、野菜や乳製品は痛風の発生リスクを減少させると考えられます。さらに痛風を発症した人の60%は肥満であり、肥満度が大きいほど尿酸値は高くなる傾向があります。

2 飲酒によるもの
アルコール飲料を飲むと尿酸値は一時的に上がります。プリン体は、ビールにもっとも多く含まれ、ウイスキー、ブランデー、焼酎などの蒸留酒はあまり含まれていません。ビールをよく飲む人ほど、痛風になりやすいと言えるでしょう。

3 ストレスによるもの
はっきりとした原因は不明ですが、過度なストレスがかかると、血液中の尿酸値が上昇するとの研究結果があります。ストレスはうまく発散させるようにしましょう。

以上の原因は、どれも主に働き盛りの男性に多く見られるものばかりです。このことから、痛風は男性に多く発症します。日々の食生活や生活習慣を見直して、いつまでも痛風知らずな健康な身体でいたいですね!

(37歳女性内科医/Doctors Me)



( 2018/05/09 10:30 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

糖尿病治療薬よもやま話 第3回  

糖尿病の飲み薬、経口血糖降下薬の歴史

 糖尿病の歴史はとても長く、約3500年前の古代エジプトに既にその症状についての記載があることは、前号までに述べた通りです。

一方、糖尿病の治療については、その多くは現代の医療レベルでは何の根拠もないと思われる民間療法ですが、幾多の方法が試されてきました。これまでに治療に使用されたと考えられる植物由来の生薬も世界中で400種類を超えると考えられています。

 糖尿病治療を科学的かつ飛躍的に進歩させたのが1921年のインスリンの発見であり、その製剤化であることはいうまでもありません。

近代医学が発展した現在、インスリン製剤とともに、糖尿病の飲み薬(経口薬)は糖尿病治療に欠かせないものになっています。日本人糖尿病の大部分を占める2型糖尿病は、治療に必ずしもインスリン注射を必要としません。

食事療法や運動療法といったライフスタイルの改善だけで血糖コントロールが不十分な場合、まず経口薬が試されます。

 科学的に有効性が実証された経口薬として、世界中でこれまでに7種類が開発されました。それぞれ基本的な化学構造と血糖低下作用の仕組み(機序)が異なるものです。

古いものから順に、1950年代のスルホニルウレア薬(SU薬)、ビグアナイド薬(BG薬)、90年代のα(アルファ)-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI薬)、チアゾリジン薬(TZD薬)、グリニド薬、2009年のDPP-4阻害薬、14年のSGLT2阻害薬が登場しました。

わが国は、優れた医療保険制度によって、これらの全てを自由に使うことが可能であり、この点は諸外国と比べて大変恵まれています。

 ところで、SU薬やBG薬については当初、それらがどのような機序で血糖低下作用を発揮するのかは分かっていませんでした。

今では、作用機序によって、インスリン分泌促進系薬(SU薬、グリニド薬、DPP-4阻害薬)、インスリン抵抗性改善系薬(BG薬、TZD薬)、糖質吸収・排せつ調節系薬(α-GI薬、SGLT2阻害薬)として分類されています。

 既にお気付きかと思いますが、1950年代にSU薬とBG薬が登場して以降、約40年間にわたり新しい薬の開発はなく、糖尿病の飲み薬はほぼSU薬だけの時代が続きました。

SU薬は優れた薬ですが、その間の糖尿病治療成績は決して芳しいものではありませんでした。2型糖尿病の原因や病態は複雑であり、治療薬も患者さん毎に最適なものを選択する必要があります。

90年代以降、作用機序が違うさまざまな飲み薬が登場し、薬物治療は大きな進歩をとげています。近年の糖尿病患者数の急増によって、現在、飲み薬を服用している患者数は500万人に上るとの試算があります。

今や経口薬治療はライフスタイル改善とともに、糖尿病治療の成否を決める重要な役割を担っています。
 
 次号以降、それぞれの薬剤にまつわるよもやま話を順次、紹介してゆきますので、ご期待ください。

加来浩平(かく・こうへい)
川崎医科大学 特任教授

※『月刊糖尿病ライフさかえ 2015年1月号』より


( 2018/05/09 10:29 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

医師に直撃!血糖値をあやつる「食べ順ダイエット」がナゼいいか  

日々、さまざまなダイエット法が紹介されていますが、皆さんはどんな方法を試したことがありますか? 運動を取り入れたものや、食事制限をするもの、本当にたくさんの方法がありますが、普段の食事をしながらダイエットできたら良いですよね。

食べる順番を見直すことで太りにくい体質になると話題の“食べ順ダイエット“。でも、どうして効果があるのか、よくご存じない方も多いと思います。

そこで今回は、医学博士でもある、“からだの中から健康に、キレイに“がコンセプトのカフェ『TI.cafe(ティーアイカフェ)』のオーナー、田原一郎先生に“食べ順ダイエット“についてお話を伺いました。

■ダイエットを左右する“血糖値”の正体

「血糖とは血液中に含まれるブトウ糖のことを指し、その血液中に含まれるブドウ糖の量を表すのが血糖値です。

血糖値は食事を摂るたびに上がります。それは、食事で摂取された栄養素のうち、糖質が消化酵素で分解されてブドウ糖になり、小腸で吸収され、血液により全身に運搬されるからです」

■たくさん食べても太らないって本当?

「食べ物の摂取後は、血糖値が上がります。すると、インスリンというホルモンが膵臓から分泌され、血糖値を下げるような仕組みになっています。

インスリンは、取り込まれたブドウ糖をグリコーゲンあるいは中性脂肪に変換して、エネルギーを蓄える働きも促します。要するにインスリンは、脂肪をためこませる働きをするということです。

つまり、血糖値を上げないということは、インスリンの分泌が上昇しないので太りにくくなると言えます。

そのための方法として、食物繊維、蛋白質、糖質と食べる順番を工夫する“懐石食べ”と、食後の血糖値の上昇スピードを数値化したGI値に注目し、なるべく低GI食品を食べることをお勧めします。

高GI食品を食べる時も、できるだけ低GI食品を一緒に摂る工夫をすることで対処できます。

例えば、同じパンでも、全粒ライ麦パンやピザ生地なら低GI、フランスパンやベーグルなら高GIにあたります。このように、おだやかに糖を摂り込む低GIの食品を知ることは、健康的な生活のためにとても重要になってきます」

■食べ順を気にした方がいい人はどんな人?

「自炊をするなら食材や調理法など、自分の考える体にいいものを選択することもできますが、外食ではなかなかそうはいかないですよね。また、同じカロリーでも血糖を上げやすいものの方が脂肪になりやすくなります。

外食が多い方、運動やカロリー制限をしても痩せにくい方は、食べる順番に気をつけましょう。

また、食事内容と肌荒れなどは密接に関係しています。肌荒れなどが気になる方も、ぜひチャレンジしてみてください」

食事の際、カロリーだけではなく血糖値を上げる食材かどうか、GI値などに気を配ると太りにくい体質に近づいていくようです。これから外食が多くなる時期。血糖値が上がりにくい食べ順を覚えて、美味しく楽しい年末を過ごしましょう。

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( 2018/05/09 10:28 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

糖尿病治療薬よもやま話 第2回 

奇跡のホルモン、インスリンの発見と製剤の歴史

 1921年、トロント大学の外科医であるバンティング博士と大学院生のベストによって、膵臓(すいぞう)から抽出されたインスリンは、それまで死の病であった糖尿病から救う「奇跡のホルモン」といわれています。

バンティング博士たちは、当初それを「アイレチン」と名付けましたが、彼らのスポンサーであったトロント大学のマクラウド教授は、ラテン語の「insula」(島の意)を語源とする「インスリン」の名で世界に発表し、以降、インスリンと呼ばれることになったのです。

発見からわずか2年後の1923年には、バンティング博士とマクラウド教授にノーベル生理学・医学賞が授与されました。当時、世界中でいかにインスリン発見が待ち焦がれられていたかということが、うかがえます。

 インスリン発見の翌年である1922年1月11日、1型糖尿病でひどい高血糖状態にあった14歳の少年(レナード・トンプソン)に最初のインスリン製剤が投与され、劇的な効果が得られました。

当時の新聞は、「インスリンによって、人類は糖尿病という死の病から永遠に解放されることになった」と書き立てたそうです。

治療に用いるインスリン製剤の大量生産に成功したのは1923年で、それ以降、現在まで、インスリン製剤の改良が進められていくことになります。

 当時のインスリンはウシやブタの膵臓から抽出されており、不純物を多く含むため、注射時の疼痛(とうつう)やアレルギー反応など、さまざまな副作用が問題となりました。インスリンを純化する研究が行われ、1926年にインスリンの結晶化が実現しました。

作用時間の延長を目指した研究も進められ、1936年にデンマークのハーゲドン博士らが、ニジマスの精子から抽出したプロタミンを添加することで皮下からの吸収を遅らせ、効果持続時間を延ばして、1日1回注射を可能にすることに成功。

1946年に世界初の中間型インスリンであるプロタミンインスリン(NPHインスリン)が登場したのです。次いで、同じく中間型インスリンのレンテ系インスリンも開発されました。

 発見から50年以上にわたり、インスリンはウシやブタの膵臓を原料としていましたが、動物由来インスリンであるがゆえの弱点を完全に克服するためにも、ヒトインスリンの開発は切実な課題でした。

80年代以降、遺伝子組み換え技術の進歩によってヒトインスリンの製剤化が進み、大量生産による安定供給が可能になりました。安全性の面からも、現在ではヒトインスリンが治療の主流になっています。

 同時にペン型注入器の開発も進み、頻回注射によるインスリン強化療法が容易に行えるようになり、厳格な血糖コントロールも夢ではなくなりました。90年代後半にはヒトインスリンアナログ製剤も登場し、インスリン発見からわずか70年程度で、インスリン治療は大きな飛躍を遂げたといえます。

加来浩平(かく・こうへい)
川崎医科大学 特任教授

※『月刊糖尿病ライフさかえ 2014年12月号』より



( 2018/05/09 10:27 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

血圧が心配な人に朗報? チョコレートの意外な効果が大規模臨床試験で明らかに  

チョコレートを口にするたびにダイエットや健康を気にして「ちょっとだけ」「たまには」などと言い訳を考えてはいないだろうか。ついつい手が出るおいしいチョコレートを、これからは堂々と食べられるようになるかもしれない。

 愛知県蒲郡市は2014年3月から株式会社明治、愛知学院大学と産学官共同で「チョコレート摂取による健康効果に関する実証研究」を実施。11月24日に開かれた中間報告会で、その内容を発表した。

「もともと、チョコレートやココアに含まれるカカオポリフェノールは、活性酸素を抑えて生活習慣病に有効であるとの報告が多数あります。しかし、これを実証するような大規模な調査はアジア系人種で例がありませんでした」(愛知学院大学心身科学部教授・大澤俊彦氏)

 今回の実証研究には、蒲郡市民を中心とした45歳から69歳の347人(男性123人、女性224人)が参加した。カカオ分72%のビターチョコレートを毎日25g、1カ月間にわたって摂取。その前後に体重、BMI、血圧、血液検査などを行って比較した。

「チョコレートの摂取によって血圧が低下することが分かりました。しかも、血圧が高めの人は、正常な人よりも血圧の低下量が多く、理想的な結果になりました。

一般的に、血管が詰まって細くなることで血圧は上昇しますが、チョコレートを食べることによって血管を広げる作用が働いたと考えられます。予想を上回るすぐれた結果が得られました」(大澤氏)

 収縮期血圧の平均値は、血圧が正常な人は119.02mmHgから117.40mmHgに、血圧が高めの人は145.6mmHgから139.744mmHgに低下した。

全体の最高血圧の平均値は2.62mmHg低下、最低血圧の平均値も1.9mmHgの低下傾向がみられた。善玉(HDL)コレステロール値の平均は、67.9mg/dLから69.7mg/dLへと増加するよい結果が得られた。体重とBMIには明らかな差はなかった。

「カカオポリフェノールは、HDLコレステロールの上昇だけでなく、悪玉(LDL)コレステロールの酸化を抑制すると考えられます。今回のようなチョコレートの摂取によって、メタボリック症候群につながるような変化はありませんでした。

欧米では昔からチョコレートを食べる習慣があります。日本にも最近はカロリーが低く、ポリフェノールが多い、おいしいチョコレートがあります。これを毎日25グラム程度食べることを新しい習慣にするとよいでしょう」(大澤氏)

 大澤氏の報告後、座談会を開催。チョコレート好きという蒲郡市長の稲葉正吉氏は「私も被験者として参加しました。チョコレートのおかげか、今年の夏は快適に過ごすことができました」と語った。

『チョコレートの奇跡』の著書でも知られる楠田枝里子氏は「人類は古代からカカオを健康的な食生活に採り入れてきました。現代にも活かすことが大切です」。

名古屋大学大学院経済学研究科の佐藤宣之教授は海外のチョコレート文化を紹介し「医療費や介護費が上昇する高齢化社会で、おいしいチョコレートを食べることが健康につながるのはうれしいことです」などと話した。



( 2018/05/09 10:24 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

人工甘味料は危険? 糖尿病のリスクを上げるって本当?  

■「カロリーゼロ」という表示

体重管理や血糖値管理のために、「カロリーゼロ」と表示された人工甘味料入りの清涼飲料水を飲んでいませんか? 一見、糖類が入っている飲料水より、カロリーゼロで人工甘味料入りのほうが体にはいいように見えますが、実は大きな落とし穴があります。

■人工甘味料のリスクとは

人工甘味料には、アスパルテームやステビア、キシリトールなどがあります。こうした人工甘味料はお腹の中で消化吸収されないために、すでに糖尿病になってしまった人に対しては、血糖値を管理するために有効とされています。

しかしながら、最近になって、糖尿病ではない一般の人がこうした人工甘味料を接種した場合には、この人工甘味料が体に悪影響を出すという報告結果が相次いでされました。

欧米をはじめ、日本でも、人工甘味料入りの清涼飲料水を飲んでいる人のほうが、糖類入りの飲料水を飲んでいる人に比べて肥満になる確率や将来的に糖尿病になるリスクが高くなると報告されています。

■なぜ人工甘味料で肥満や糖尿病が引き起こされるのか

その詳しいメカニズムはまだわかっていません。2014年9月に発表された最新の研究では、人工甘味料が腸内細菌のバランスを崩してしまい、その結果として糖尿病や肥満になりにくくなるという報告がありました。

全体の解明にはさらなる研究が必要ですが、この人工甘味料と腸内細菌が、糖尿病や肥満に何らかの関係はありそうです。また、その他の原因としては、こうした人工甘味料をたくさん取ることによって甘い味に対して鈍感になってしまいより強い味を好むようになってしまいます。

すると、結果として人工甘味料を使っていない飲み物では物足りなくなってしまい、甘い味の(糖分をたくさん含んだ)飲料を接種してしまい、結果として肥満や糖尿病になるリスクを高めてしまいます。

■まとめ

何事も、「ほどほど」の摂取が基本です。カロリーゼロと表示されていてもたくさん取りすぎるのは禁物です。甘い味がついた飲料水だけでなく、水やお茶といった飲料水をできるだけ接種するように心がけるのがいいでしょう。

(30歳女性内科医/Doctors Me)




( 2018/05/09 10:23 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

【キケン】高血圧には自覚症状が無い!  

●まずは病院で治療を

血圧が慢性的に高くなっていても、自覚症状はほとんどありません。このため高血圧と診断されても、「塩分を控えめにすれば大丈夫かな」という程度に考えて、きちんと治療を受けずに、放っておいてしまう人も少なくないようです。

でも、高血圧をそのままにしていると、血管に負担がかかって傷つき、動脈硬化が進行していきます。そして動脈硬化が進めば、血圧がさらに高くなるという悪循環に陥り、最悪の場合は、脳卒中や心筋梗塞など、命にかかわる病気につながることもあるのです。

高血圧を診断されたときは、これといった自覚症状がなくても、必ず病院で治療を受けましょう。病院での高血圧の治療は、食事療法や運動療法で生活改善していくとともに、必要に応じて、薬物療法も行われます。

●十分な睡眠をとる

高血圧を改善するためには、十分な睡眠をとることも大切です。血圧は1日の中でも、昼間活動しているときに高くなり、睡眠中がもっとも低くなります。

このため、高血圧の人でも、眠っている間は、血圧が正常値になっていることが多いのです。睡眠中は、血管への負担も解消され、昼間に受けた血管のダメージが修復される大切な時間。血圧が高い人ほど、「ぐっすりとよく眠れた」と感じるような質の高い睡眠をとれるように心がけましょう。

質の良い睡眠をとるためには、体内時計を正常に保つことが欠かせません。できるだけ毎日同じ時間に起きるようにする、昼間の活動量を増やす、夜更かしを避けるなどを心がけましょう。

また、眠りにつく1~2時間前に、少しぬるめの湯船につかると、気持ちがリラックスして、眠りにつきやすくなります。ただし高血圧の人に長湯は禁物。15~20分程度を目安に、胸から下だけ湯船に浸かる半身浴がオススメです。

そのほかにも、眠る前は間接照明のほのかな明かりもとで過ごす、気持ちをリラックスさせてくれるような音楽を聴く、アロマテラピーやお香などの心地よい香りをかぐなども、ぐっすりとよく眠るのに役立ちます。



( 2018/04/25 21:26 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

【高血圧】を予防する食事の基本  

●高血圧を予防する食事の基本

1日の塩分摂取量の目標値は、高血圧症の人の場合は6g未満、健康的な成人の場合は、男性8g未満、女性7g未満とされています。

しかし、日本人は塩分をとり過ぎる傾向が強く、意識していない人の大半は、目標値をはるかに上回る量の塩分を摂取しています。

日頃から、自分が口にしている食べ物に、どのくらいの塩分が含まれているのかを意識する習慣を持ち、なるべく薄味を心がけたいですね。それではここで、塩分を控えめにする料理のポイントをご紹介していきます。

一般的な作り方のみそ汁には、1杯で1.5~2gの塩分が含まれていおり、朝・昼・晩と3杯飲めば、それだけで6g近くの塩分を摂取してしまいます。みそには、体に良い栄養素も豊富ですが、とり過ぎは禁物。

みそ汁は、1日1杯までにしておいたほうが良いでしょう。みそ汁の塩分を控えめにするには、具沢山にすること。そして市販のだしではなく、削りがつお、煮干し、昆布、干しししたけなど、うまみの濃い天然の食品からだしをとるのがオススメです。

例)わかめとキノコのみそ汁(わかめ、えのきだけ、まいたけ、しめじ、みそ)

・減塩タイプのみそを使えば塩分を少なくできます。
・みそ汁の具には、海藻や野菜、きのこを使えば、ナトリウムの排泄を促す「カリウム」をたくさん摂取することができます。

筑前煮や肉じゃが、ひじきの煮つけなど、しょう油と砂糖で味付けする煮物には、思っている以上に食塩が多く含まれています。

薄味に仕上げるために、しょう油の量を減らすのはもちろんですが、砂糖も少なめにして、しょう油をたくさん入れなくても味のバランスがとれるようにしましょう。

みりんや酒を使って味付けすれば、砂糖を少なくできます。また、材料を軽く炒めてから煮ると、材料の表面が油で覆われて、塩分が染み込みにくくなりますし、味にコクが出るので、薄味でもおいしく食べられます。

例)肉じゃが(牛もも肉、じゃがいも、玉ねぎ、にんじん、さやいんげん)

・牛もも肉を炒めて色が変わったら、野菜も一緒に入れてサッと炒めます。
・しょう油は、薄口よりも濃い口のほうが、食塩が少なく、色も濃いので使いすぎずに済みます。減塩タイプのしょう油を使うのもオススメです。
・しょう油を入れるのは、材料によく火が通ってからにします。こうすることで、中まで味が染み込まず、薄味にできます。




( 2018/04/25 21:25 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

【高血圧】に処方される漢方薬  

●高血圧と漢方

漢方をはじめとする東洋医学では、血圧を数値でみるということがないので、「高血圧」という概念自体がありません。脈の強さや全身の様子をみて、「血液の流れが滞っている状態」と捉えます。

東洋医学は、西洋医学のように、病気の原因をピンポイントで取り除くのではなく、体全体のバランスを整え、本来持っている自然治癒力を引き出すことを重視しています。

このため、高血圧の治療においても、血圧を下げることを目的にするのではなく、「血液の流れが滞っている状態」を本来のものに近づけ、不快な症状を抑えることを目的とします。

ですから漢方薬は、頭痛や耳鳴り、肩こり、動悸など、高血圧の自覚症状を取り除くのに有効です。また、血圧はストレスによっても上昇するので、漢方薬で慢性的な体調不良が解消し、ストレスから開放されることで、血圧が下がるというケースもあります。

ただし漢方薬には、直接血圧を下げる作用はないので、高血圧の改善に漢方を用いるときは、西洋医学と併用することをオススメします。

●高血圧に処方される漢方薬

漢方では、患者の症状に合わせて、それぞれ違った漢方薬が用いられますが、高血圧の症状には、主に次のような漢方薬が処方されます。

大柴胡湯(だいさいことう)のぼせ、頭痛、肩こり、胃のつかえ、便秘などがある場合に用いられます。

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)精神不安からくるイライラ、不眠、動悸、脇腹からみぞおちあたりにかけて苦しい、便秘などがある場合に用いられます。

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)のぼせぎみで顔色が赤く、イライラして落ち着かない、鼻血、不眠症、体の炎症などがある場合に用いられます。

釣藤散(ちょうとうさん)起床時や午前中の頭痛に悩まされている、めまい、耳鳴り、肩こりなどがある場合に用いられます。

八味地黄丸(はちみじおうがん)疲れやすい、足腰の冷え、頻尿、軽い尿もれ、頭痛、耳鳴りなどがある場合に用いられます。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)冷え症で貧血の傾向があり、疲労しやすい、下腹部痛、頭重、めまい、肩こり、耳鳴り、動悸などがある場合に用いられます。



( 2018/04/25 21:23 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

【痛風】を予防するためには...  

●適度な運動

食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足などによる「肥満」は、尿酸値の上昇の大きな要因の1です。肥満とは、単に見た目が太っているということではなく、脂肪が一定以上に多くなった状態のこと。

体重(kg)(身長(m)身長(m))で計算するBMI数値が25以上になる人が、肥満に当てはまります。

BMI数値は、18.5以上~25未満が標準、特に病気にかかりにくいとされているのは22です。痛風を予防するためには、運動をする習慣を身につけて、肥満を解消しましょう。

ただし、高尿酸血症の人が、激しい運動をすると、尿酸値が急激に上昇して、痛風発作を起こすことがあります。運動をするなら、ウォーキングやサイクリング、水泳、水中ウォーキングなどのような有酸素運動にしましょう。

運動は毎日行うのが理想ですが、難しいようなら、まずは1日15分程度の運動を週に3回以上することから始めてみましょう。

●こまめな水分補給を

運動をしてのどが乾いたら、我慢せずに、水分補給をすることが大切です。汗をかくと、血液中の水分も減るので、尿酸値が高くなるからです。こまめに水分補給をすれば、尿酸が尿に溶けやすくなり、尿酸の排泄量が増えて、尿酸値を下げることができます。

ただし、水分補給が痛風予防につながるといっても、ジュースやアルコール飲料のがぶ飲みは、かえって尿酸値を上昇させるので逆効果です。水やお茶などのように、糖分を含まず、カロリーゼロの飲み物を飲むようにしましょう。

●ストレスをためこまない

痛風は、30~50代の男性に多い病気ですが、中でも痛風になりやすいのは、野心家で競争心が強い、責任感が強い、自己主張が強い、機敏でせっかち、イライラしやすい、真面目で几帳面などのストレスを感じやすい性格の人だといわれています。

性格を変えるのは、簡単なことでありませんが、思い当たる点がある人は、楽天的に考えるようにしたり、自分なりのストレス発散方法やリラックス方法を身につけたりするなど、ストレスをためこまないように心がけましょう。

ただし、お酒を飲んだり、やけ食いしたりすることで、ストレスを発散するのは逆効果です。体に負担をかけない方法を見つけてください。


( 2018/04/25 21:22 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

コーヒー飲む人 糖尿病なりにくく肝がんリスク低い疫学調査  

世界中で嗜好品として親しまれるコーヒーについては各国で疫学調査が行なわれ、様々な結果が発表されてきた。国内の患者数が700万人、予備群も含めると2000万人以上いるとされる糖尿病は中高年の多くにとって気になる病気である。

運動や食習慣、遺伝などの因子がよく知られるが、実は「コーヒーをよく飲む人は糖尿病になりにくい」という研究結果が国内外にある。

 2002年にオランダのロブ・M・ヴァンダム氏(国立シンガポール大学医学部准教授)が医学誌『ランセット』に発表した論文では、約1万7000人のオランダ人男女を平均約7年間追跡している。

その結果、「コーヒーを1日7杯以上飲む人の糖尿病(2型)発症リスクは、2杯までしか飲まない人に比べて半分程度」とする結果が出たのだ。

 日本でも、国立がん研究センターがん予防・検診研究センターの「多目的コホート研究」で同様の調査が行なわれている。

40~69歳の日本人約5万6000人(男性約2万5000人、女性約3万1000人)を対象に10年間追跡調査を行なったもので、その成果が2009年に学術誌に発表された。

 その結果、「1日にコーヒーを5杯以上飲む人」は「ほとんど飲まない人」に比べて糖尿病の発症率が男性で約2割、女性では約6割も少ないことが明らかになった(なお、いずれの研究でもコーヒーに砂糖を入れるかどうかは調査の前提になっていない)。

この「多目的コホート研究」ではコーヒーをよく飲む人は「肝がん」の発症リスクが低いことも指摘されている。

 約9万人の男女を8~11年追跡した調査の結果、コーヒーをほとんど飲まない人に比べ、ほぼ毎日飲む人では肝がんの発生率が約半分になり、1日5杯以上飲む人では約4分の1にまで減っていることがわかった(2005年発表)。

 がん関連では口腔・咽頭がんのデータもある。管理栄養士の安中千絵氏の解説。

「2013年にアメリカがん協会が行なった約97万人を対象にした大規模な追跡調査があります。

追跡期間中に口腔・咽頭がんで死亡したのは868人でしたが、コーヒーを多く飲んでいた人ほど口腔・咽頭がんによる死亡率が低かった。1日4杯以上コーヒーを飲む人は、飲まない人に比べて40%ほど死亡率が低くなっていました」




( 2018/04/25 21:21 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

「揚げ物好き」要注意 脂肪分も糖尿病の原因と東大チーム解明 



麺類など炭水化物と砂糖たっぷりの菓子を控えれば、いくら食べても大丈夫――。糖尿病にも効果的とされる糖質オフダイエットが流行しているが、「脂肪分の多い食べ物の取り過ぎも糖尿病になる」仕組みを広川信隆・東京大学特任教授(細胞生物学)のチームが米科学誌デベロップメンタル・セルに発表した。

 チームは45種類見つかっている「分子モーター」と呼ばれるタンパク質のうち、働きが未解明だった「KIF12」をマウスで調べた。KIF12の働きが失われると、血糖値を下げるインスリンを分泌する膵臓内の小器官の働きが損なわれ、糖尿病を発症することが判明。

 脂肪分の多い食べ物を与えたときも、KIF12が減少し、同じ小器官が働かなくなることで糖尿病を発症することが分かったという。「糖質じゃないから」と空揚げをドカ食いしているむきは要注意だ。


( 2018/04/25 21:20 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

【脳梗塞を招く危険も】早朝高血圧ってなに 

●早朝高血圧って何?

私たちの血圧は、睡眠中である深夜にもっとも低くなり、早朝から目覚める時間に向かって徐々に上昇し、活動している昼間に、もっとも高くなります。

しかし、早朝の血圧が危険なレベルにまで上昇し、昼間よりも高くなってしまうケースの高血圧があり、これを「早朝高血圧」といいます。

早朝高血圧には、2つのタイプがあり、1つは起床してから急激に血圧が上昇する「早朝上昇型」、そしてもう1つは、夜間から早朝にかけて血圧が高い状態が続く「夜間持続型」です。

朝高血圧が怖いのは、「脳卒中」や「心筋梗塞」を招きやすいからです。統計的に見ても、これらの発作は、朝方から午前中にかけて多く発生することがわかっており、早朝高血圧が起こっている時間帯と重なるのです。

このため、午前中の脳卒中や心筋梗塞の発作には、早朝高血圧が深く関わっていると考えられます。

でも、早朝高血圧かどうかは、病院では発見することができません。病院へ行って血圧を測定するころには、血圧が下がっているからです。早朝高血圧を見つけるには、家庭用血圧計で、朝の血圧を測る習慣を身につけることが大切です。

135/85mmHgを超える場合は、早朝高血圧の疑いがあるので、早めに医師に相談しましょう。

●早朝高血圧だとわかったら

早朝高血圧は、高血圧の服薬治療を行っている人もよくみられる症状です。原因は、降圧剤の効果が、深夜や早朝に切れてしまうこと。最近では、1日1回服用するだけで、24時間血圧をコントロールできる降圧剤もあるので、医師に相談し、薬の種類や服用時間を変えてもらいましょう。

また、起床時には次のようなことにも注意しましょう。

ゆっくり起き上がる目が覚めたら、布団から急に起ち上がるのではなく、まずは横になったまま、手足を軽く動かして、全身の血行を良くします。そして一旦上半身を起こしてから、ゆっくり立ち上がります。

温度差に注意冬場など、起床時に部屋の温度が下がっているときは、温かい布団の中と、布団の外との温度差をなくすために、上着を羽織ってから布団を出るなどの工夫をしましょう。目覚めるときには部屋が暖かくなっているように、暖房のタイマー設定をしておくのもオススメです。

余裕を持って行動を時間がなくて、通気電車に駆け込んだりする必要がないように、朝は少し早めに起き、余裕を持って、ゆっくり行動しましょう。


( 2018/04/25 21:18 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

迫り来る貧困…「高血圧の薬」は定年後どうするべきか? 

人並みの所得の半分以下の所得層の割合を示す数字を相対的貧困率という。2015年国民生活基礎調査によると、現役世代(18~64歳)のそれは13・6%、65歳以上は19・5%。人手不足と言われながら50代以上のリストラが続いている現状を考えれば、定年後はつましい生活を強いられる人も多いはず。そうなれば「たかが1日100円程度の薬価の違い」などと笑ってはいられない。人生100年時代に多くの中高年がお世話になる高血圧の薬はどう考えればいいのか? 東京大学薬学部非常勤講師で「武蔵国分寺公園クリニック」の名郷直樹院長に聞いた。

■脳卒中や心臓病の最大リスク要因

「高血圧は脳卒中や心臓の病気を発症する最大のリスク要因で、高血圧患者に対する厳格な血圧コントロールは医療費の費用対効果に優れていると多くの研究で証明されています」

 例えば降圧治療は年齢にかかわらず有効で、脳卒中は30~40%程度減らせる。高齢者を除くと心筋梗塞に対する効果は脳卒中よりも小さい。

 80歳以上の超高齢者であっても上の血圧(収縮期血圧)150㎜Hgを目標とした降圧で脳卒中が少なくなる、などがわかっている。

 ただし、「高血圧治療ガイドライン2014」は第1選択の高血圧の薬として「利尿薬」「カルシウム拮抗剤(CCB)」「ACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害薬」「ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)」を推奨しているが、どれかひとつが飛びぬけて優れているわけではない。

「利尿薬は血液中のナトリウムと水を尿として体外に捨てることで血液量を減らして血圧を下げます。CCBはカルシウムイオンが血管の細胞に取り込まれるのを防ぐことで血管を拡張する、ACE阻害薬やARBは血管を強烈に収縮させるレニン―アンジオテンシン系の一連の仕組みの一部を邪魔する、などそれぞれ違った作用で血圧を下げます。しかし、この4種類の降圧薬の合併症予防効果に格別大きな差はありません」

 これは1999年以降に発表された複数のランダム化比較試験で証明されているという。

「糖尿病の薬は血糖値の下げ幅の大きさが必ずしも合併症の予防効果に直結しませんが、血圧の薬は血圧の下げ幅と脳卒中予防効果はほぼ一致します。その意味では利尿剤はもっと注目されていい。尿酸や血糖を上昇させたり、電解質異常を起こす懸念があるなどといわれていますが、降圧効果は他の薬と遜色なく、安いからです。最も値段が高いARBが最も多く処方されている現状は異常なことです」

 しかも利尿剤は尿細管でのナトリウム再吸収を抑制する。塩分を取り過ぎの日本人を“塩害”から守る役割もある。

 ジェネリックであれば利尿薬と同じく安価なCCBやACE阻害薬も値段の高いARBより評価されていい存在だ。

「ただ、ARBもさらに薬価が下がれば、せきが出るACE阻害薬より使いやすいかもしれません」

 高血圧患者の多くは単剤の降圧薬で目標値を達成することは少なく、複数の降圧剤を使うケースが多い。そんなときは配合剤のメリットは大きい。

 実際、ARBとCCB、ARBと利尿剤、3剤の配合剤が保険薬として認められている。配合剤は単剤併用群に比べて薬の飲み忘れを防ぐ。患者が主体的に正しく飲む服薬アドヒアランスを3割も高め、血圧正常化率が1・3倍も高いともいわれている。

 薬価との兼ね合いを考慮すれば、ACE阻害薬とCCB、ACE阻害薬と利尿薬の配合剤を作って、それを利用するのがより安価な薬となって良いと思われるが、そのような配合剤はどの製薬会社からも発売されていない。

「高齢者の中でも上の血圧だけが高い人は安くて効果が出やすい利尿薬を使うといいでしょう。ただ、痛風、糖尿病、腎不全、心不全、心筋梗塞の既往がある人は個別の状況にあった降圧薬の選択が必要です」

■勉強している医師・薬剤師を見つけて相談を

 とはいえ、薬の知識のない患者がこうした適切な判断をするのは困難だ。

「その場合は、勉強している医師にかかりつけ医になってもらい“安い薬にしたい”と告げることです。大抵の医師は何も言わなければ、出入りの製薬会社の営業マンが勧める高い薬を出しがちです。しかし患者さんが望めば、安くて良い薬を探してくれるはずです」

「医師には言いづらい」という人は勉強している薬剤師に相談すればいい。今使っている薬の類似薬にどんなものがあり、いくらくらい安くなるか、その目安を教えてくれる。

 現在、国の薬剤費は10兆円を超えるともいわれ、政府は後発医薬品の使用に必死。いずれはそれでも足らず薬剤の自己負担額の引き上げを図るだろう。持病の薬が年々増えていく定年後の高齢者は、安くて良い薬を選ぶための工夫を今からしておくことだ。


( 2018/04/15 11:00 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

“かかと落とし”が骨を刺激、ホルモン増加し病気を予防 

 糖尿病の予防・改善、認知症や動脈硬化の予防効果が期待できる「かかと落とし」という運動が注目を集めている。福岡歯科大学客員教授で、『“骨ホルモン”で健康寿命を延ばす! 1日1分「かかと落とし」健康法』(カンゼン刊)の著者・平田雅人氏が解説する。

「かかと落としは、背すじを伸ばしてつま先立ちになり、両脚のかかとを上げ下げする運動法です。かかとを地面につけるときに、自分の体重をかかとに伝え、“骨を刺激する”ことを意識して、1日30回繰り返します。手軽で簡単にできる運動ですが、これによって『糖尿病』の予防・改善、『認知症』や『動脈硬化』の予防効果が期待できるのです」

 平田氏は、この運動法を推奨する理由をこう解説する。

「かかと落としによって“骨を刺激する”ことで、骨を形成するはたらきを持つ『骨芽細胞』を刺激することができます。この『骨芽細胞』が分泌するホルモン物質『オステオカルシン』が、全身の臓器や組織にはたらきかけて、様々な疾患を予防・改善できることが分かってきています」

 人間の骨は、オステオカルシンをはじめ新しい骨を作る「骨芽細胞」と、骨を溶かすはたらきを持つ「破骨細胞」とが常に新陳代謝を繰り返すことで、強く丈夫な状態を保っている。

 しかし、「骨芽細胞」は加齢によって減少し、オステオカルシンの分泌量も減っていくことが分かっている。その結果、体内で「破骨細胞」のはたらきのほうが強くなってしまい、新陳代謝のバランスが崩れて骨が脆くなり、骨粗鬆症につながっていく。




( 2018/04/12 20:06 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

認知症にならないために/鎌田實の健康連載 

<鎌田實の人生100年時代をどう生きるか(3)>

★認知障害と物忘れの違い

 体験したことはほぼ覚えているが、一部忘れてしまうのは、ただの物忘れ。体験したことまで忘れてしまうのは、認知症。最近のことを忘れてしまうのは認知症の可能性が高い。昔のことを忘れてしまうのは物忘れ。忘れたことを自覚していないのが認知症。忘れたことを自覚していれば、ただの物忘れ。人生100年時代を生き抜くために認知症チェックを自分自身に行っています。

★チューリップテスト

 認知症テストで有名なのは、チューリップテスト。両手の親指と親指、小指と小指、手首をくっつけて、「チューリップです」と言う。手を離して、今度は左手の親指と右手の小指、左手の小指と右手の親指をくっつける。病院ではこれを医者のぼくがやってみせ、「どうぞ同じことをやってください」と言います。認知機能が低下すると、手を回転させることが困難になり、この動作ができません。

★運動が認知症リスクを低下させる

 アメリカの大学の研究論文によると、週4回以上ウオーキングをしている人は、認知症のリスクが40%下がったといいます。ぼくは、週2回はジムへ通うように努力しています。毎日スクワットを欠かしません。冬は早朝スキーへ出かけ、3~4キロのダウンヒルを計5本ほど、ノンストップで滑ります。

★軽い糖質制限

 アルツハイマー病の原因は、脳細胞の慢性炎症も関係していると言われています。慢性炎症を防ぐ抗酸化力の高い野菜を食べることが大事です。トンカツや焼き肉の時は糖質制限をして、米を食べません。あとは運動でウエストとヒップが9センチ細くなって、メタボも解消しました。


( 2018/04/11 18:20 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

専門医に聞け! Q&A 結滞を納豆で解消する 

 Q:脈が2~3拍打った後、沈んだように1拍打たなくなることがあります。お医者さんの話では病的な不整脈ではないとのことでしたが、気になります。なお、私は血圧が少し高く、上(最大血圧)が140㎜Hg程度あります。結滞を改善する方法はありませんか。(42歳・ファミレス店長) A:結滞とは、心臓の拍動につれて送り出される血液のリズムが乱れ、脈の打ち方が不規則になった状態です。ご質問の方のように、2~3拍打ったあと1拍動欠けたりします。

 ご質問の方は、病的な不整脈ではないと診断されたとのこと。生理的な不整脈でしょう。そうした例は、中年以降の方にけっこう見られます。 結滞に対して、漢方では血流を促進する漢方薬(活血薬)を処方します。心臓の血流をよくすることによって、心臓の拍動を正常にしようとするわけです。 ある中年の患者さんは、結滞を漢方薬で治したいといって来院されました。そこで活血薬を処方したところ、1週間後に再来院した時には脈が正常になっていました。 しかし、その1週間後にまた診察にみえたとき、脈は正常でしたが、血圧が高くなっていました。最高血圧が160㎜Hgになっていたのです。

●納豆で結滞も血圧も安定
 そこで、いったん漢方薬の服用をやめてもらったところ、血圧(最高血圧)は130㎜Hg程度に下がりましたが、結滞がぶり返したのです。その後、別の活血薬に処方を変えてみましたが結果は同じで、結滞は取れるけれど血圧が高くなります。そのため、すべての薬をやめてもらいました。 ところがこの患者さんは、納豆を毎日2回食べ続けたところ、結滞が収まり、しかも血圧も上がらなかったのです。漢方的には、納豆は血の巡りをよくする作用がすぐれています。このことを私が以前話したのを覚えていて、自分の意思で食べたといいます。それにしても、納豆のパワーには驚かされました。結滞の改善と血圧の安定という、2つの効果が得られたのは、自然の食品の効用ならではのものでしょう。ご質問の方も、納豆を試してみるとよいでしょう。1日に1~2パック程度食べ続けてみてください。

岡田研吉氏(研医会診療所漢方科医師)
東邦大学医学部卒。ドイツ留学中に東洋医学に関心を持ち、帰国後、国立東静病院で漢方を学ぶ。独自の漢方処方で生活習慣病等に成果を上げている。著書『さらさら血液が長生きの秘訣』など多数。


( 2018/04/06 20:20 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

高血圧、高血糖も要注意! インフルエンザと心疾患の危ない関係 

 インフルエンザが猛威を振るっている。厚生労働省などによれば、1月22日からの1週間で全国の医療機関で診断した人は約274万人、今シーズンの累積受診者数はこの時点で1100万人を超えた。さらに、この同じ週に報告された一医療機関当たりの患者数は52.35人で、これは、統計を取り始めた1999年以降、最多となった前週をさらに上回ったという。

 また、今年最も拡大しているウイルスはB型で、4割を占め、A型、A香港型の順に流行っている。「例年のパターンでは、まずA型が流行して、それがやや落ち着く2~3月くらいにB型が流行り出す。しかし、今年は年明け直後当たりからB型が一気に増え始めたのです」(健康ライター)

 都内内科病院の医師は、こう説明する。 「インフルエンザは、体力や免疫力がある健康な人が感染した場合、安静にしていれば時間とともに回復していきますが、最も注意しなければならないのは、心臓に疾患を抱えている人です。感染すると肺炎を併発し、重症化するリスクが高く、時に命に関わる事態となる場合があるからです」

 さらに、心臓発作の誘発率を倍増させるというデータもあるという。「インフルエンザのようなウイルス性疾患は、血圧や心拍数を上げさせるため、心臓に大きな負担がかかる。また、感染によって起こる炎症が、心臓疾患の発症に関わっているとも考えられています。加えて、ウイルスが心臓の筋肉に感染して炎症を起こす、突発性の心筋症を起こすケースもあるのです」(同)

 インフルエンザと心臓疾患の関連の危険はまだある。例えば、インフルエンザに感染して38℃以上の高熱が出た場合に起こる脱水状態は、心臓に大きなダメージを与える。粘度が上がって流れにくくなった血液を送り出す必要があるからだ。もともと心臓疾患を抱える人は、そこから心房細動が発症しやすくなり、大動脈弁狭窄症の症状が強く出て、意識を失ってしまうことさえあるという。

 また、インフルエンザに感染すると、心臓疾患を抱えている患者が服用している薬にも様々な影響が出る。「処方されている薬を普段通りに飲んでも効かなくなってしまったり、逆に効きすぎてしまうことがあるのです。高熱や脱水は降圧剤が効きすぎてしまいますし、抗凝固剤も、ある種の解熱剤や抗生物質と一緒に飲むと効果が出すぎてしまうケースがある。インフルエンザは、心臓疾患そのものに対してだけでなく、治療に対しても悪影響を与えるのです」(心臓内科医)

 心臓疾患など循環器系の研究をする医学博士の内浦尚之氏は、こう言う。「心臓の手術を受けたことがある人や、治療を続けている患者さんがインフルエンザに感染した場合、まずはインフルエンザの治療を最優先させるのが一般的です。しかし、その前にやはり感染しないように徹底的に予防することが大切です。手洗い、うがい、マスクの着用はもちろん、加湿器などを使って空気が乾燥しすぎないようにするなど、できる限りの対策を心掛けましょう」

 インフルエンザは、一度感染すると免疫反応による抗体ができて、一般的にはその後1年程度は、同じ型には感染しなくなる。予防接種もこの免疫の働きを利用しており、ウイルスから取り出して作られた不活化ワクチンを体内に入れ込むことで、同じウイルスが侵入しても感染しにくい状態にする。「ただし、異なる型のインフルエンザには感染してしまうため、同じシーズンに何度もインフルエンザを発症するケースもあります。今回での流行では、特に最初にA型に感染した人が、今度はB型にうつってしまったといった例を聞きます。A型では高熱が出やすく、B型は腹痛が出やすいといった傾向などに違いがあるため、自己判断でインフルエンザかどうかを判断することはできません」(前出・健康ライター)

 前出の内浦氏は、さらにこう付け加える。「今年のA型は、特に激しい症状が出るケースが多く、38℃を超える高熱が続いて関節痛や筋肉痛、頭痛、ひどい寒気など、全身にわたって強い症状が表れます。インフルエンザというと、これらの症状をイメージする人がほとんどでしょう。それに比べB型は、症状が穏やかな場合が多い。個人差はありますが、高熱が出続けるのではなく、上がるのは夜だけで昼間は下がったり、37℃程度の発熱で終わる人もいます。また咳、嘔吐、下痢、腹痛と言った症状を訴える人も多く、 風邪の症状に似ています。そのため単なる風邪だと思っていたら、実はB型だったという人も少なくありません」

 今回のインフルエンザについては、発生直後からワクチンの生産量が少なく、混乱も予想されたが、今年に入ってからは何とか追いついたという。 「いずれにせよ、インフルエンザの予防接種は受けた方がいい。体内でウイルスの増殖を抑えるため、感染しても症状を軽減したり、期間を短縮する効果もあります」(内科医)

 米国医師会雑誌『JAMA』には、心臓疾患の発症リスクが高い人を対象にしたインフルエンザの予防接種と心血管系との関連を再解析した報告がある。それによると、インフルエンザの予防接種を受けたグループは、受けなかったグループに比べ、心臓疾患の発症が36%も低いという結果が出たという。 「米国心臓協会と米国心臓病学会も、心臓疾患を抱えている患者には再発予防のためにインフルエンザの予防接種を推奨している。やはり、インフルエンザへの感染は、それだけ心臓にダメージを与えるということです。ただ、無自覚のまま心臓疾患のリスク因子を抱えている人も多いという実態もあります」(心臓外科医)

 心疾患には、心筋梗塞や狭心症をはじめ、虚血性心疾患、脈が乱れる不整脈、先天性の心臓病、心筋や心膜の病気など様々なものがある。これらを抱えている人と同様、高血圧や高血糖、高コレステロールなどを指摘されている人も、実は心臓の病を持っていることがある。該当する場合は、特にインフルエンザに注意しよう。


( 2018/04/06 19:47 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

烏龍茶を飲むと、糖尿病のリスクが高くなる!? 

◆緑茶は烏龍茶、健康との関連は?

「緑茶や烏龍茶はからだにいい」と感じている人は多いのではないでしょうか。驚きの結果が公表されていることはご存知でしょうか。それは、烏龍茶を毎日2~3杯長期間飲んだ人の糖尿病発症リスクが高くなった、という研究結果です。
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◆烏龍茶で糖尿病の発症リスクが高まる?

最初に断っておきますが、この研究は「烏龍茶を何年間も毎日たくさん飲むと糖尿病になる」という、原因と結果を示すものではありません。糖質制限に効果的、血糖値を下げると言われている烏龍茶を毎日2~3杯飲み続けたら、さぞ2型糖尿病予防になると思いきや、逆にそれが糖尿病発症を予測させる予知因子のような結果が出たということです。

研究を行ったのは京都大学医学研究科の林野泰明准教授らのグループで、生活習慣病の予防を目的とした介入の効果を、職域コホートで検討するHIPOP-OHP研究の一つとして、発表されました。

[Diabetic Medicine 28.805-810(2011)]

研究内容の概略は以下の通りです。

・研究に参加する企業12社から、男性の事業所勤務者4975人を集める(平均年齢38.3歳、BMI 22.9kg/m2の若くて健康な勤務者)

・上記勤務者に対して、飲食習慣の質問表、身体測定、エネルギー消費量などの評価を、3~4年にわたる追跡期間を設けて継続

・評価の結果、うち201人が2型糖尿病になっていた(※糖尿病の判定は、空腹時血糖値126mg/dl以上、または随時血糖値200mg/dl以上、あるいは糖尿病薬を使用中の人とした)

さらに参加者全員を、

・烏龍茶を飲まない人

・一日一杯飲む人

・一日2杯以上飲む人

の3群に分けたところ、烏龍茶をたくさん飲む人ほど早朝空腹時血糖値上昇が大きくなる結果が出たのです。

そして、2型糖尿病発症の相対危険度(Relative Risk)は、「一日1杯飲む人」の群を1とすると、「一日2杯以上飲む人」の群は1.64となり、前者に比べて64%も糖尿病のリスクが高いという数値となったのです。

ちなみに、「烏龍茶を飲まない人」の群と「一日1杯飲む人」の群には目立った差はありませんでした。

注)2型糖尿病は一つの因子で決まるものでなく、複数の因子が関与しています。そのため、この研究ではコックス比例ハザードモデルで調整してあります。

全世界に2億8000万人以上の糖尿病患者がいる今日、水に次いで最も多く飲まれるお茶(緑茶、烏龍茶、紅茶)に血糖降下作用があれば願ったりかなったりです。これまでにも、お茶が糖尿病に及ぼす影響についての論争は数多くありました。そのいくつかも併せて紹介いたしましょう。

サントリー基礎研究所の細田和昭氏らが「烏龍茶は血糖値を下げるという」論文を、アメリカ糖尿病協会の「Diabetes Care 26.June,2003」に発表しました。

この研究は、経口薬を飲んでいても早朝空腹時血糖値が229±53.9mg/dlという非常にコントロールの悪い台湾人20人に、薬湯のような濃い烏龍茶を1日1.5Lも飲ませたもので、なんとなく現実離れしています。

ちなみにこの研究では、対照群の「水」を飲んだグループに対し、空腹時血糖値もフルクトサミン値も改善したという結果が出ていました。

また2006年には、日本人1万7413人の研究から緑茶が糖尿病リスクを下げるという発表がありましたが、この研究では烏龍茶や紅茶にはその効果がありません、という内容でした。

さらに今年の欧州臨床栄養学誌(2011)65.87-93に、非糖尿病の成人では烏龍茶は糖代謝を改善しないという論文が載りました。つまり、たいした関係はないという判断です。

このように、数多い欧米の論文でも、「お茶は糖尿病にいい!」というものと、「逆に悪い!」というものが存在しています。お茶の薬用成分は主にカフェインとポリフェノール類ですが、その成分の割合と含有量は無数にあるお茶の種類、製法によって千差万別です。

食習慣がまちまちで、茶葉が違って水質もいろいろ、その上、淹れ方が異なるのですから、お茶と糖尿病の相関関係は簡単には定まりようがありません。

お茶の血糖値に及ぼす影響は、少人数短期間の論文が多いのですが、今回のHIPOP-OHP研究はハイリスクアプローチとポピュレーションアプローチの両方を組み合わせた、とてもしっかりしたものです。

「烏龍茶は糖尿病予防にいい」と思ってたくさん飲んでいた人はちょっと考え直してもいいかも知れませんね。

◆コーヒーも糖尿病を悪化させる?

「コーヒー愛好者には2型糖尿病が少ない」と考えられていましたが、コーヒーに含まれるカフェインが糖尿病を悪くするという研究結果が発表になりました。研究を行ったのはデューク大学医療センター(ノースカロライナ、アメリカ)の研究者たちです。

これは「コーヒーが糖尿病を予防する」という説と食い違うように思えますが、「予防」と「治療」の心得は必ずしも同じではありません。糖尿病予防にはウエイト・ロスが大切なので、低脂肪、炭水化物食が合います。しかし、糖尿病患者は食後の高血糖(ブドウ糖)を防ぐために食事の炭水化物(ブドウ糖)の量を抑えなくてはいけないのです。

これをコーヒーに当てはめると、疫学的にはコーヒーは糖尿病予防には効果的ですが、糖尿病患者にはコーヒーをガブガブ飲むのはよくないこと、と覚えておきましょう。



( 2018/04/05 20:08 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

自覚症状がなくても 糖尿病“予備群”は対策が必要なの? 

【Q】自覚症状がなくても「糖尿病予備群」は対策が必要ですか?(50代男性)

【A】発症の前段階である「糖尿病予備群」なら、生活習慣の改善で元の健康な状態に戻ることは可能です。予備群のうちに対策を講じましょう。

 糖尿病は、ある段階までは痛くもかゆくもない、自覚症状がない疾患です。けれども放置すると確実に進行し、何らかの症状に気付いた時にはかなり悪化していることも珍しくありません。高血糖が続き動脈硬化が進んでいたとなると、それを元通りに戻すのはかなり大変。だから予備群のうちに生活習慣を改め、発症を抑えることが重要なのです。

 糖尿病は「食欲」という人間の欲と関連しています。ほかの病気と少し異なり、その自覚が重要です。好きな物を食べられなくなるのが嫌で、予備群と言われても、あるいは自覚症状があっても、病院に来ない人が多い。「欲」と闘わなければならないため、「見たくない、知りたくない」と思う人もいます。

 けれども、糖尿病は合併症を発症すると治療が非常に困難。合併症には網膜症、神経障害、腎症があり、そのほか脳梗塞、狭心症などもあります。認知症との関連も最近、報告されてきています。

 予備群と言われたら、まず糖尿病をよく知る。なぜ糖尿病になるのか、自分の体がどういう状態なのか。両親のどちらかが糖尿病の場合、発症リスクが高くなります。家系的に素因があるかも調べましょう。

 次にご自身のBMI(体格指数=体重キロ÷身長メートルの2乗)をチェック。肥満(25以上)と判断されたら、運動療法と食事療法で体重を落とさなければなりません。外食の回数、過度の飲酒、高カロリー食ばかり選んでいないか……。思い当たる人は食生活の改善を。

 運動でインスリンの働きが活性化し、筋肉が血中のブドウ糖を取り込んで血糖値を下げる効果も見られます。痩せ形で予備群と診断された人も同様に、食生活の見直しと運動が必要です。

 糖尿病の治療では低血糖を怖がる人がこれまで多かったのですが、それをカバーする薬も登場しています。医学は進んでいます。自覚症状がなくても予備群と言われたなら、病院で相談してください。

(沢田はしもと内科/橋本しをり院長)



( 2018/03/29 09:34 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

高血圧、高血糖も要注意! インフルエンザと心疾患の危ない関係 

 インフルエンザが猛威を振るっている。厚生労働省などによれば、1月22日からの1週間で全国の医療機関で診断した人は約274万人、今シーズンの累積受診者数はこの時点で1100万人を超えた。さらに、この同じ週に報告された一医療機関当たりの患者数は52.35人で、これは、統計を取り始めた1999年以降、最多となった前週をさらに上回ったという。

 また、今年最も拡大しているウイルスはB型で、4割を占め、A型、A香港型の順に流行っている。「例年のパターンでは、まずA型が流行して、それがやや落ち着く2~3月くらいにB型が流行り出す。しかし、今年は年明け直後当たりからB型が一気に増え始めたのです」(健康ライター)

 都内内科病院の医師は、こう説明する。 「インフルエンザは、体力や免疫力がある健康な人が感染した場合、安静にしていれば時間とともに回復していきますが、最も注意しなければならないのは、心臓に疾患を抱えている人です。感染すると肺炎を併発し、重症化するリスクが高く、時に命に関わる事態となる場合があるからです」

 さらに、心臓発作の誘発率を倍増させるというデータもあるという。 「インフルエンザのようなウイルス性疾患は、血圧や心拍数を上げさせるため、心臓に大きな負担がかかる。また、感染によって起こる炎症が、心臓疾患の発症に関わっているとも考えられています。加えて、ウイルスが心臓の筋肉に感染して炎症を起こす、突発性の心筋症を起こすケースもあるのです」(同)

 インフルエンザと心臓疾患の関連の危険はまだある。 例えば、インフルエンザに感染して38℃以上の高熱が出た場合に起こる脱水状態は、心臓に大きなダメージを与える。粘度が上がって流れにくくなった血液を送り出す必要があるからだ。もともと心臓疾患を抱える人は、そこから心房細動が発症しやすくなり、大動脈弁狭窄症の症状が強く出て、意識を失ってしまうことさえあるという。

 また、インフルエンザに感染すると、心臓疾患を抱えている患者が服用している薬にも様々な影響が出る。 「処方されている薬を普段通りに飲んでも効かなくなってしまったり、逆に効きすぎてしまうことがあるのです。高熱や脱水は降圧剤が効きすぎてしまいますし、抗凝固剤も、ある種の解熱剤や抗生物質と一緒に飲むと効果が出すぎてしまうケースがある。インフルエンザは、心臓疾患そのものに対してだけでなく、治療に対しても悪影響を与えるのです」(心臓内科医)

 心臓疾患など循環器系の研究をする医学博士の内浦尚之氏は、こう言う。 「心臓の手術を受けたことがある人や、治療を続けている患者さんがインフルエンザに感染した場合、まずはインフルエンザの治療を最優先させるのが一般的です。しかし、その前にやはり感染しないように徹底的に予防することが大切です。手洗い、うがい、マスクの着用はもちろん、加湿器などを使って空気が乾燥しすぎないようにするなど、できる限りの対策を心掛けましょう」

 インフルエンザは、一度感染すると免疫反応による抗体ができて、一般的にはその後1年程度は、同じ型には感染しなくなる。予防接種もこの免疫の働きを利用しており、ウイルスから取り出して作られた不活化ワクチンを体内に入れ込むことで、同じウイルスが侵入しても感染しにくい状態にする。「ただし、異なる型のインフルエンザには感染してしまうため、同じシーズンに何度もインフルエンザを発症するケースもあります。今回での流行では、特に最初にA型に感染した人が、今度はB型にうつってしまったといった例を聞きます。A型では高熱が出やすく、B型は腹痛が出やすいといった傾向などに違いがあるため、自己判断でインフルエンザかどうかを判断することはできません」(前出・健康ライター)

 前出の内浦氏は、さらにこう付け加える。「今年のA型は、特に激しい症状が出るケースが多く、38℃を超える高熱が続いて関節痛や筋肉痛、頭痛、ひどい寒気など、全身にわたって強い症状が表れます。インフルエンザというと、これらの症状をイメージする人がほとんどでしょう。それに比べB型は、症状が穏やかな場合が多い。個人差はありますが、高熱が出続けるのではなく、上がるのは夜だけで昼間は下がったり、37℃程度の発熱で終わる人もいます。また咳、嘔吐、下痢、腹痛と言った症状を訴える人も多く、 風邪の症状に似ています。そのため単なる風邪だと思っていたら、実はB型だったという人も少なくありません」

 今回のインフルエンザについては、発生直後からワクチンの生産量が少なく、混乱も予想されたが、今年に入ってからは何とか追いついたという。「いずれにせよ、インフルエンザの予防接種は受けた方がいい。体内でウイルスの増殖を抑えるため、感染しても症状を軽減したり、期間を短縮する効果もあります」(内科医)米国医師会雑誌『JAMA』には、心臓疾患の発症リスクが高い人を対象にしたインフルエンザの予防接種と心血管系との関連を再解析した報告がある。

それによると、インフルエンザの予防接種を受けたグループは、受けなかったグループに比べ、心臓疾患の発症が36%も低いという結果が出たという。 「米国心臓協会と米国心臓病学会も、心臓疾患を抱えている患者には再発予防のためにインフルエンザの予防接種を推奨している。やはり、インフルエンザへの感染は、それだけ心臓にダメージを与えるということです。ただ、無自覚のまま心臓疾患のリスク因子を抱えている人も多いという実態もあります」(心臓外科医)

 心疾患には、心筋梗塞や狭心症をはじめ、虚血性心疾患、脈が乱れる不整脈、先天性の心臓病、心筋や心膜の病気など様々なものがある。これらを抱えている人と同様、高血圧や高血糖、高コレステロールなどを指摘されている人も、実は心臓の病を持っていることがある。該当する場合は、特にインフルエンザに注意しよう。



( 2018/03/24 19:00 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

自覚症状なしなので発見困難 “糖尿病からの膵臓がん”の脅威 

 プロ野球中日ドラゴンズのエースとして活躍し、楽天ゴールデンイーグルスを念願の日本一へと導いた、星野仙一さんが膵臓がんで死去したのは1月4日(享年70)。膵臓がんの5年生存率は、ステージ1で40%。胃がんや大腸がんの同ステージの生存率はほぼ100%のため、その恐ろしさは見て取れる。星野さんのがんが判明したのは、2年前の'16年7月と言われているが、急性膵炎を発症して受診した際に発覚したという。その後、闘病を続け、昨年11月28日には自らの殿堂入りを記念するパーティーで元気そうな姿を見せていたが、12月に入ってから病状が悪化、死に至ったという。

 「難治がんと言われる膵臓がんですが、見逃せないリスク因子がある。それは、糖尿病です。星野さんも長年、糖尿病に苦しんでいたようで、その影響が少なからずあると思われます。日本で国民病とも言える糖尿病を患っている人は、そもそもがんになりやすく、中でも、膵臓がんになりやすいことが分かっているのです」(健康ライター)

 5年ほど前、日本糖尿病学会と日本癌学会による「糖尿病と癌に関する合同委員会報告会」が開かれた。その発表の一つに、35歳以上の男女約33万6000人を10年間追跡し、そのうち、がんを発症した約3万3000人を対象に糖尿病の有無と発がん率を分析したものがある。「その結果によれば、糖尿病の人は、そうではない人に比べ、がんのリスクが2割高いことが判明したという。それをがん別の発症リスクで見てみると、膵臓と肝臓が約2倍、大腸が約1.4倍だったのです」(同)

 ある放射線医師は、糖尿病と膵臓がんの関係について、こう説明する。
 「糖尿病で高血糖状態になると、血糖値を下げるためにインスリンの血中濃度が高くなる。このインスリンには、がん細胞の増殖を促す作用もあるのです。そのため糖尿病の人はがんになりやすく、中でも、インスリンを分泌する膵臓やブドウ糖の“倉庫”ともいうべき肝臓にがんができると、糖尿病の人ほどインスリンの悪影響を受けやすいと考えられます。加えて、糖尿病を助長させることから、酒量の多い人や喫煙する人も危ないと言える。膵臓がんは、決して他人事ではないのです」日本糖尿病学会によれば、糖尿病の患者数は推定1000万人で、予備軍を含めると2000万人にも上る。このうち糖尿病が疑われる人の4割がほとんど治療を受けていないと言われるだけに、対策の点でも大きな問題だ。

 また、膵臓がんは早期発見が難しく、悪性度も高い。しかも、日本における発症率だけを見れば、胃がんや肺がんの方が上回るが、これらは定期的に検診を受ければ早期発見が比較的容易であり、適切な治療を受ければ生存率も高い。一方で、膵臓がんは初期症状が乏しい上に、厚生労働省の定めるがん検診にも含まれていないことが、早期発見をさらに難しくしているのだという。
 「膵臓がんの早期発見が難しいと言われるのは、その一つの原因に症状が出にくいことがあります。もう一つは、膵臓が非常に小さい臓器で、腫瘍も2センチ未満であることと、お腹の奥深くにある後腹膜臓器であることが挙げられます」(同)

 また、膵臓がんはまだ腫瘍が小さいうちから周囲に広がりやすく、最初から肝転移や肺に転移した状態で発見されることが多いのだ。 「そのことは、膵臓が他の内臓組織と複雑につながっていることが一因とされています。腕のいい医師が細心の注意を払って手術をしても、すべてのがん細胞を取り切ることは簡単ではない。術後も再発予防の目的で、抗がん剤治療や放射線療法が用いられるのは、そうした理由もある」(同)

 東京労災病院放射線科の担当医は、次のように説明する。
 「がんの転移は、血液の流れに乗って移動する血行性転移と、リンパ液に乗って移動するリンパ行性転移の二つがあります。膵臓の場合、臓器自体のサイズが小さいことと、周囲に太い血管が通っていることなどから、遠隔転移することの多いがんと言われます。特に、膵臓から出た血液が最初に向かう肝臓への転移が、最も多いと見られている。もちろん、隣接している胃への転移も少なくありませんが、逆に胃がんの膵臓への転移や、脳、骨などへの転移の危険性も高い。もし転移が見つかった場合は、がん細胞がすでに血液やリンパ液などから全身を巡っていると考えられます。そのため、手術は基本的には行わず、抗がん剤と放射線治療、緩和ケアなどが中心となります」

 膵臓がんと糖尿病が最も関係が深いと前述したが、糖尿病の予防を改めておさらいしておこう。
 管理栄養士の林康子氏は、こうアドバイスする。
 「基本的には、食生活をしっかりと見直すことです。朝・昼・晩はきちんと食べて、間食は控えること。食事はカロリーを抑え、外食派は和食を意識する。野菜や海藻、玄米、麦ご飯、さらに植物繊維を含む食材を積極的に摂ることも大事です。コーヒーや紅茶を飲む際も、砂糖の代わりに人工甘味料を使うなど、体にとってなるべくストレスにならない食生活を継続していくことです。もちろん、糖尿病予備軍によく見られる肥満や運動不足も、改善すべきです」

 昨年7月に亡くなった昭和の大横綱千代の富士も、もともと糖尿病で、元気だった頃は強い洋酒を好む酒豪としても知られていたが、最後は膵臓がんで亡くなっている。
 「糖尿病を患う期間が長引くにつれ、膵臓がんのリスクが増加する。60歳以上の死亡者が9割を占め、早期発見が難しい膵臓がんは、とにかく予防が第一になってきます。そのカギを握る糖尿病は、予備軍を含め見て見ぬふりをしてはならない。糖尿病の3大合併症は神経障害、網膜症、腎症ですが、専門家の間では膵臓がんを第4の合併症に含めてもいいのでは、という意見もあるのです」(内科医)

 がんは、どんなに体が丈夫だと自負する人でも、心をたちまち弱くしてしまう。後悔しないためにも、まずは糖尿病の予防を心掛けよう。



( 2018/03/24 18:38 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

高血圧・糖尿病・脂質異常症なら 目のチェックは怠らない 

 高血圧、糖尿病、脂質異常症などがある人は、目の症状に注意すべき。定期的な検査が必要な人もいる。梶田眼科の梶田雅義院長に聞いた。 「高血圧をはじめ、動脈硬化を引き起こす生活習慣病患者が大半を占める目の疾患が、網膜静脈閉塞症です」昨夜までしっかり見えていたのに、朝起きたら、何も見えなくなっていた――。そう訴える患者の血液検査などを行うと、生活習慣病が見つかることもあるという。

 網膜静脈閉塞症は、読んで字のごとく、網膜の静脈が閉塞する疾患。

 目に入った光の情報は水晶体を通り、網膜の上に像を結び、視神経を通って脳に伝えられ、私たちは「見えているものが何か」を認識する。網膜内の血管には、動脈と静脈があり、それらは血管の外壁を共有してひとつのさやの中に納まっている。「動脈硬化が進行すると、網膜内の動脈が硬くなり、静脈を圧迫。すると静脈内の血流が滞り、血栓ができ、閉塞が起こる」

 静脈を流れる血液は網膜から視神経へと出ていくが、閉塞すると、その上流部分の静脈から血液や水分が漏れ出し、眼底出血や網膜浮腫(網膜のむくみ)が起こる。「血管から漏れ出した血液は毒として働き、周囲の視細胞が死んでいきます。さらに網膜の機能も低下する。結果として、見え方や視野に異常が生じます」

■症状はある日突然…

 閉塞がどこに起こるかによって、網膜静脈閉塞症は2種類に分かれる。ひとつは、網膜内の静脈が閉塞する「網膜静脈分枝閉塞症」。もうひとつは、視神経内の静脈が閉塞する「網膜中心静脈閉」。どちらに起こるかは、動脈と静脈の交差の仕方などが関係しており、動脈硬化の進行具合とは一致しない。

 網膜静脈分枝閉塞症では、静脈の閉塞部分によって、自覚症状がほぼない人から、「目のかすみ」「視野が欠ける」「出血したところが黒っぽく見える」「ものが歪んで見える」などの症状で異常に気づく人、または急激な視力低下に襲われる人までさまざま。一方、網膜中心静脈閉塞症は、冒頭で挙げた「昨夜までしっかり見えていたのに……」のように、急激に症状が出てくるケースが珍しくない。

「網膜内の静脈の一部が閉塞する網膜静脈分枝閉塞症と違い、網膜中心静脈閉塞症では視神経で閉塞が起こるため、網膜全体に血液や水分が漏れ、全視野にダメージが起こります。圧迫程度によっては、治療を受けても完全失明を免れられないことがあります」網膜静脈閉塞症を発症したら、治療は網膜の血流を良くする網膜循環改善薬の投与だ。

 網膜の中央にあり、視力に関連する重要な組織が集まる黄斑の浮腫も起こっていれば、抗VEGF抗体薬の注射も。これは、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の働きで新生血管ができ、重度の視力障害が引き起こされるリスクを回避するためだ。「しかし重要なのは、網膜静脈閉塞症が起こってからの治療ではなく、起こる前の予防的治療。動脈硬化につながる生活習慣病を持っている人は、原因となる生活習慣病のコントロールに努めるとともに、定期的に眼底検査を受け、現在の状態がどうかを確認しておくべきです」

 漫然と生活習慣病の薬をもらっている人、そもそも生活習慣病があるかどうかすら知らない人は、失明の危機がすぐ近くに迫っているかもしれない。 「脳と網膜の血管は似ているため、網膜静脈閉塞症のリスクが高い人は、脳梗塞のリスクも高いことも知っておいてください」



( 2018/03/18 06:22 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

医師が教える 薬が効かない高血圧を確実に下げる3つの方法 

Q】薬を飲んでいるのに血圧が思うように下がりません。何が悪いのでしょうか?  (60代男性)

【A】もし、3種類以上の薬を飲んでいるのに血圧が目標値まで下がらないようなら、主に3つの理由が考えられます。

 1つ目の理由は、薬が適切ではない。

 私は高血圧を「ギュウギュウ型」と「パンパン型」に分類しています。前者は血管を締め付ける物質が増えて、血管の壁に過度に圧がかかっている。一般的に40~50代の高血圧がこれです。

 一方、60代半ば以降は「パンパン型」。血中の塩分が増え、それを薄めようと水分が血管に入り込み、心臓が過剰な水分を腎臓から尿として押し出すことで、血管が腫れて血圧が上がる。

 ギュウギュウ型なのにパンパン型の薬を飲んでいたら、効果を思うように得られません。相談者は60代とのことですので、もしかしたら薬の見直しの時期にきているのかもしれません。

 2つ目の理由は、強いストレス(緊張)です。「白衣高血圧」「職場高血圧」といった言葉を聞いたことがありますか? 普段はそれほどでもないのに、診察室や職場など緊張が高まる場所では血圧が高くなることをいいます。それほど緊張と血圧の関係は密です。

 最近は、家庭にいる時に血圧が上がる家庭内高血圧も増えていると聞きます。職場や家庭で血圧を測定し、普段の血圧との差を調べてください。

 3つ目の理由は、「原発性アルドステロン」。副腎に腫瘍ができるなどしてホルモンの一種であるアルドステロンが過剰分泌され、血圧上昇を招きます。従来の高血圧(本態性高血圧)と原発性アルドステロンを併発している人も少なくありません。

 血液検査でアルドステロン濃度と血圧上昇の酵素レニンの活性を測定し、比率を調べれば分かります。治療は手術やアルドステロンの作用を抑える薬物投与になります。

 なお、目指すべき血圧は年齢や合併症で違います。家庭で測定する血圧の場合、75歳未満は135/85(㎜Hg)未満。75歳以上では145/85未満。糖尿病の人は脳卒中などのリスクが高いため、より低い125/75未満が目安になります。

(東京都健康長寿医療センター・桑島巌顧問)


( 2018/03/08 07:38 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

高齢者に優しい糖尿病治療 服薬量、エネルギー制限に注意 

高齢者に優しい糖尿病治療について、岡山西大寺病院(岡山市)の小林敬子副理事長が寄稿した。

     ◇

 ■糖尿病とは

 インスリンの作用が十分でないためブドウ糖が有効に使われず、血糖値が高くなっている状態のことです。膵臓(すいぞう)の細胞が何らかの原因で壊されることで、インスリンがつくられなくなり、糖尿病になります。3500年前の古代エジプトの処方集である医学書「エーベルス・パピルス」には、「多尿で喉の渇きの激しくなる病気」という現代の糖尿病と同じ症状の記述があると言われています。

 1922年、カナダのトロント大学で研究を続けていたフレデリック・バンティングと医学生のチャールズ・ベストが、イヌの膵臓から血糖値を低下させる物質を発見しました。これがインスリンでした。糖尿病は古代からあった病気でしたが、原因が解明され、インスリンによる治療法が確立したのは最近になってからです。

 ■糖尿病は国民病

 厚生労働省の「国民健康・栄養調査」(2016年)によると、「糖尿病が強く疑われる者」の割合は、12・1%(男性16・3%、女性9・3%)と国民の約8人に1人、「糖尿病の可能性を否定できない者」の割合は12・1%(男性12・2%、女性12・1%)です。糖尿病及びその予備軍を合わせると、24・2%となり、約4人に1人ということになります(グラフ参照)。国民病と言われるのもうなずけます。

■診断

 HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー=国際基準値)が6・5%以上の場合、また、以下の(1)(2)(3)のいずれか一つが認められる場合に糖尿病と診断されます。

(1)朝の空腹時血糖値が126以上(2)75グラム経口ブドウ糖負荷試験で2時間血糖値が200以上(3)時間に関係なく測定した血糖値が200以上

 心配な方はかかりつけ医に相談してみてください。

 ■治療法

 糖尿病は一度なってしまうと治りませんが、「糖尿病予備群」の段階ならまだ間に合います。自分の状態に合わせて、治療の3本柱である「食事療法」「運動療法」「薬物療法」を行えば、健康な人と何ら変わらない生活を送ることができます。正しい知識をもち、上手に糖尿病と付き合っていくことが大事です。

 糖尿病の治療法について、表1にまとめました。食事療法・運動療法を基本に、適切な薬物療法を取り入れましょう。生涯にわたり、食事療法・運動療法で生活習慣を改善し続ける必要があります。

■高齢者糖尿病患者の注意点

 高齢者糖尿病は、糖尿病でない人と比べて、認知症、身体機能の低下、転倒、うつなどの老年症候群を約2倍起こしやすいと言われています。従って、家族や社会のサポートが必要です。サポートが不足している場合は、内服薬やインスリン治療をできるだけ単純化するような工夫が必要となります。高齢者は低血糖を起こしやすく、服薬も少量から開始することが原則です。

 また、食事療法でも、高齢者が1100キロカロリー以下の極端なエネルギー制限をするのは、低栄養や命の危険につながることがあるので注意が必要です。運動療法が伴わない減量は筋肉量の減少を招き、逆にADL(activities of daily livingの略で、日常生活動作と訳されます)の悪化を招くことがあります。

 高齢者糖尿病の診療ガイドラインでは、合併症予防のための目標はHbA1cが7・0%未満ですが、治療の強化が難しい場合の目標は8・0%未満となっています。

 高齢者糖尿病のコントロールの指標を表2に示します。治療目標は、年齢、罹病(りびょう)期間、低血糖の危険性、サポート体制などに加え、認知機能や基本的ADL(食事や着替えなど)、手段的ADL(買い物や金銭管理など複雑な動作)、併存疾患なども考慮して、個別に定めます。

 岡山西大寺病院(086―943―2211)
 こばやし・けいこ 岡山芳泉高校卒、川崎医科大学大学院医学研究科修了。医学博士。


( 2018/03/08 07:14 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

【血圧を下げる新常識】今すぐ食生活の見直しを!高血圧と2型糖尿病の合併で高まるリスク  

 血圧が高いことに加えて血糖値が高いと、厳格な血圧コントロールを医師から指示されることがある。診察室で測る血圧は140/90(単位・mmHg以下同)以上が高血圧。145/95の人は、心筋梗塞といった心血管病リスクは「低リスク」と位置付けられている。ところが、同じ血圧数値でも、生活習慣病の2型糖尿病を合併していると「中リスク」になってしまう。2つが合わさるとどれほど危険なものなのか。

 糖尿病などの生活習慣病の治療や研究を長年行っている東京慈恵会医科大学附属病院糖尿病・代謝・内分泌内科の坂本昌也講師が説明する。

 「海外の研究報告で、心筋梗塞や狭心症といった虚血性心疾患になるリスクは、健康な人と比べて、高血圧症だけならば3倍、2型糖尿病だけならば2~3倍、動脈硬化を進める高脂血症は4倍です。この3つが合併していると32倍に跳ね上がるのです。2型糖尿病の人は、高脂血症を合併していることが多いため、高血圧を伴う場合には、血圧を厳格にコントロールする必要があります」

 海外の別の研究報告では、2型糖尿病患者で血圧が正常な人に対し、高血圧症を合併している人の死亡率は高かった。2型糖尿病と高血圧症は、どちらかひとつでも悪いが、ダブルではさらに死亡リスクを押し上げるのだ。国内の高血圧症の人は約4300万人、糖尿病は予備群の人も加えると2000万人以上と推計されている。だが、「少しぐらい数値が高いだけだから」と食生活の見直しをせず、治療も受けていないという人もいるだろう。

 「国内の40歳以上の約7割の人は、メタボ健診で何かしらの異常が見つかるといわれます。あまりにも数が多く、しかも、生活習慣病による自覚症状は乏しいため、放置してしまう人がいるのです。しかし、その先に虚血性心疾患などのリスクが待ち受けていることを、より多くの方に知っていただきたいと思います」

 坂本講師によれば、高血圧症と2型糖尿病になっていると、50代や60代で心筋梗塞や脳卒中にならなくても、将来、認知症を発症するリスクが高まるという。国内では、寝たりきりにならずに自立した生活を過ごせる健康寿命は、平均寿命より約10年短いと報告されている。健康長寿を実現するならば、「ちょっと高い」数値の段階で、食生活の改善に取り組むことがなによりだ。

 「働き盛りの世代は、ストレスを抱えているため、食生活の改善が難しいのですが、今がんばったことは、10年後、20年後の健康につながると考えてみてください」

 あっという間の10年。今すぐ食生活を見直そう。 (安達純子)



( 2018/02/25 08:40 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

恐ろしい「糖尿病」を防ぎ悪化させない対策の基礎知識 

糖尿病はどのようにして起こり、なぜ予防しなくてはいけないのでしょうか? 日常の診療において、医師から患者さんにこの答えを短時間で伝えるのは非常に難しいことです。ただ実際に糖尿病になってしまうと、種々の合併症を誘発し、患者さんの日常生活は著しく損なわれます。それだけでなく、糖尿病になると寿命が約10年も短くなることが知られています(※1)。

今回は、近年のライフスタイルの変化と高齢化社会の進展に伴って社会問題となりつつある「糖尿病」の恐ろしさと対策について、その基本を解説します。

■糖尿病の怖さの理由
糖尿病は遺伝や薬剤によって起こることもありますが、その90%は生活習慣が原因となる「2型糖尿病」と言われるものです(※2)。この場合、何かきっかけがあり糖尿病になるというよりも、日頃の生活習慣から徐々に血糖値が上昇し、糖尿病へと至るのです。

糖尿病になると病状は徐々に進み、目が見えなくなる、人工透析を強いられる、手足の細胞が死ぬため切断しなければならなくなる、といった生活が一変するような事態が起こります。自覚症状がないまま進行することが多いため、注意を怠ると手遅れとなることも多いというのが怖いところです(※3)。

■糖尿病はこうして起きる
食事などで糖分を摂ると、インスリンやグルカゴンといったホルモンの働きによって血糖値がコントロールされます。このうち、すい臓から分泌されるインスリンは血糖値を下げるようにさまざまな臓器に働きかけますが、インスリンが大量に必要な状態が続くと、すい臓が疲れてしまいインスリン分泌機能が低下するのです(インスリン分泌不全といいます)。

また、高血糖が持続した状態や、脂肪が蓄積された体の細胞は、細胞内伝達シグナルが障害され、インスリンが効きにくくなる(インスリン抵抗性といいます)。そうすると、さらに血糖値が下がらなくなり、高血糖な状態が持続されてしまうという悪循環に陥るのです。このように、インスリンの効きが悪くなった、もしくはインスリン量が高血糖を改善するのに不十分な状態が組み合わさり、糖尿病が引き起こされます(※4, ※5)。

■糖尿病になるとどうなるか
糖尿病は「血管の病気」と考えられていて、その症状は全身に及びます(※6)。

血管の内側は、血液が固まるのを防ぐ物質で覆われており、さらに血管の太さを調整する機能があって、それによって血液の固まりやすさや血管の広がり方を調整していることがわかっています。しかし、高血糖状態が続くと、これらの血管機能が低下してしまうこともわかっていて、血管を詰まりやすくしてしまうのです。

これが小さい血管で起こると、視力低下や腎臓の浄化能力低下、末梢神経の障害などを引き起こし、大きい血管で起こると動脈硬化を引き起こします(※1)。しかし、血管機能低下や動脈硬化の増悪に自覚症状はないため、糖尿病が重篤な合併症を引き起こすにも関わらず、患者の危機意識が低いことが糖尿病治療を難しくする要因の一つとなっています。

■糖尿病にならない/悪化させないための大原則
ヒトは、食後には血糖値が上がりますが、糖尿病予防・管理においてはこの血糖値の上昇を“緩やかにする”ことが重要です。ここで重要な指標となるのがGI値です。血糖値上昇のスピードを指標にしたものであり、GI値が高ければ高いほど血糖があがりやすく、低ければ血糖の上昇は緩やかとなります(※7)。例えば、白米よりは玄米、うどんよりはそばの方がGI値は低くなります。これは、食物繊維やタンパク質などが多く含まれる食品と考えればわかりやすいでしょう。

■運動はインスリン抵抗性を改善させる
一方、人は運動をすることで、筋肉内に存在する糖分取り込み装置(GLUT)の働きが活発になり、血中から筋肉へと糖分を取り込み、血糖値を下げることになります。それだけでなく、筋肉における脂肪燃焼も促進されます。それゆえ、運動による筋肉の役割は、血糖値を下げるだけでなく、中性脂肪が減少して、筋肉のインスリン抵抗性を改善させるのです。さらに、肝臓での中性脂肪蓄積を抑制し、肥満をも改善することで全身レベルでのインスリン抵抗性改善効果も期待できます(※8)。

*  *  *

以上、今回は糖尿病について解説しました。ほとんどの糖尿病は生活習慣が元に起こるため、予防も生活習慣の改善が基本となります。しかし、糖尿病は無症状で経過が長い病気であるため、それが怖い病気なのです。予防しなくてはいけない、と気づきアクションを起こすまでに時間がかかってしまいがちです。食事など、1日3度、毎日のことなので、急激に生活を切りかえるというのは難しいものです。1日の中で、白米を玄米に置き換えてみたり、野菜を一緒に摂ることでバランスをとるなど、小さい気配りを「始める」そして「続ける」ことが何より重要です。

【参考文献】
※1 Kobayashi T. YAKUGAKU ZASSHI 2008: 128; 1013-21.
※2 Diabetes Fact Sheet.
※3 日本糖尿病学会編: 糖尿病治療ガイド2014-2015. 文光堂, 東京, 2014.
※4 Slawson C, et al. J Cell Biochem 2006: 97; 71-83.
※5 McClain DA, et al. Proc Natl Acad Sci USA 1999 : 10695-9.
※6 厚生労働省.
※7 羽田 勝計. 日本内科学会雑誌 2014: 103; 2040-50.
高本 偉碩, 他. 糖尿病 2004: 47; 622-5

文/中村康宏
関西医科大学卒業。虎の門病院で勤務後New York University、St. John’s Universityへ留学。同公衆衛生修士課程(MPH:予防医学専攻)にて修学。同時にNORC New Yorkにて家庭医療、St. John’s Universityにて予防医学研究に従事。

※画像つきの記事全文は、下記関連記事リンクよりご覧になれます。



( 2018/02/17 21:40 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

糖尿病の薬(11) インスリンバイオシミラー 

■ インスリンはバイオ医薬品
 インスリンは膵(すい)臓から出されるホルモンであり、血糖値を下げるはたらきがあります。注射で投与するインスリンも体内で作り出されるホルモンと同じはたらきをします。インスリンのように、もともと体内で分泌されるものを、遺伝子組み換え技術や、細胞を使い培養する技術を用いて人工的に作り出した医薬品は、バイオ医薬品と呼ばれています。体内で分泌される成分だけではなく、がんやリウマチなどの治療に使われる抗体医薬品やワクチンなどもバイオ医薬品に該当します。日本では1985年にヒトインスリンが最初のバイオ医薬品として承認され、現在は130種類を超えるバイオ医薬品が国内で販売されています。

■ バイオシミラーはジェネリック医薬品?
 バイオ医薬品を作る技術(バイオテクノロジー)には高額な費用がかかるため、バイオ医薬品の価格はそうではない医薬品と比べて一般的に高額です。価格は高くても治療には欠かすことができない医薬品が多く、将来にわたって使用量は増えていくと予想されます。バイオシミラー(バイオ後続品)は、新薬として開発されたバイオ医薬品の特許期間が過ぎた後に、新薬よりも低い価格(約70%の価格)で販売される医薬品であり、バイオ医薬品によって増えていく医療費の伸びを抑制するものとして開発が期待されています。

 このようなバイオ医薬品ではない化学合成品の医薬品を、通常、ジェネリック医薬品(後発医薬品)と呼びますが、バイオ医薬品は構造や製造方法など多くの点で化学合成品とは異なる特徴があるため、ジェネリック医薬品とは区別され、バイオシミラーと呼ばれています。

■ インスリンのバイオシミラー
 2009年以降、国内では複数のバイオシミラーが販売されるようになり、インスリン製剤も、15年にインスリン グラルギンのバイオシミラーが販売されました。バイオシミラーのインスリン グラルギンは、新薬として販売された製品と同等・同質のものであり、同じように使用されます。同等・同質とは、バイオ医薬品に特徴的に使用される言葉であり、「まったく同一であるということを意味するものではなく、品質特性に何らかの差異があったとしても、最終製品の安全性や有効性に有害な影響を及ぼさないと科学的に判断できる」ことを指します。

安全性や有効性は確認されていますが、販売された後の一定期間は新薬と同じように、有害事象が起こっていないかなどが調査されます。また、ジェネリック医薬品は保険薬局で薬を変更することができますが、バイオシミラーはできません。インスリン製剤のバイオシミラーを使用したい場合は、主治医に伝えて処方してもらう必要があります。

日本大学 薬学部 教授 亀井美和子

※「月刊糖尿病ライフさかえ 2017年11月号」より


( 2018/01/26 21:52 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

尿酸値は低すぎてもダメ!「痛風」を防ぐ生活上のポイント4つ 

古来、痛風発作は「忙しく、責任感の強いひとに多く発症する」と言われてきました。例えば、ユリウス・シーザーやナポレオン、レオナルド・ダ・ヴィンチなどが痛風持ちであったことが知られています。

痛風に尿酸値が関係していることはよく知られており、尿酸値は低いほどよいと思われている方も多いでしょう。しかし近年の研究で、尿酸値は低すぎても体に良くないことがわかってきました。

そこで今回は体内における尿酸の役割と生活習慣との関係、そして尿酸値の上昇を抑えて痛風を防ぐ食生活のポイントについて解説いたします。

実はこの痛風というのは「高尿酸血症」がもたらす症状のひとつです。この高尿酸血症は痛風発作だけでなく、痛風結節、尿路結石などに代表される尿酸沈着症を引き起こすことで知られています。

そもそも尿酸とは、遺伝子やエネルギー消費で使われる「プリン体」と呼ばれる物質が代謝されてできる物質です。体内に存在する尿酸のうち、80%は体内にあるプリン体を原料にしてつくられ、残り20%は食べ物から取り込まれるプリン体からつくられます。このうち食品に含まれるプリン体とは、内臓や魚卵など細胞数が多い食材や、乾燥により細胞が凝縮されている干物などに多く含まれています(※1)。

この尿酸については、「敵」というイメージの人も多いでしょう。実際、細胞の内においては活性酸素を生成する「酸化物質」としての役割があり、体に害をもたらす効果があります。しかし一方で尿酸には、細胞の外では活性酸素を弱める強力な「抗酸化物質」としての役割を持つことがわかっています(※2)。

「抗酸化力が弱い」と考えられる血中尿酸値が低いグループでは心臓病や運動後急性腎不全が多いという報告がある一方で、「抗酸化力が強い」と考えられる血中尿酸値が高いグループではパーキンソン病の発症頻度が低いという報告があり、これが尿酸の抗酸化作用を示唆していると考えられています(※3)。 また実験でも、体内で活性酸素が多くなると尿酸が多く分泌され、活性酸素を下げることが報告されています(※4)

つまり尿酸には、生体で発生する酸化ストレスを消去する効果があります。ということは、尿酸値は高すぎても低すぎても良くないのです。

それではなぜ尿酸値が高くなってしまうのでしょうか? 尿酸値が高くなる原因の多くは体質によるものといえますが、ほかに生活習慣も関連することが分かっています。

尿酸値の上昇を防ぐ生活上の注意としては、以下の4つがあげられます。

■1:太らないように標準体重を維持する
肥満度が高い人ほど、高尿酸血症や痛風の発症頻度が上昇することが明らかになっています。逆に、肥満を合併している高尿酸血症は、減量のみで改善することが期待できます(※5)。

■2:プリン体の多い食事を控え、抗酸化物質をたくさんとる
プリン体は旨み成分なので、それを含まない食材はほとんど存在しません。とくに、肉類、魚の干物、甲殻類、ビール、魚卵などには尿酸が多く含まれています。

一方で、大豆、チーズ、卵などには少なく、ビタミンCやポリフェノールなどの抗酸化物質を多く含む食材は、尿酸値を下げる役割を果たします(※7)。できるだけこういった食品を摂るようにしてください。

■3:尿をアルカリ性にする
尿がアルカリ性になると、尿酸が解けやすくなり、体外に排泄されやすくなります。尿をアルカリ性にするには、海藻や緑黄色野菜といった食品を多く摂取してください。

■4:ストレスを溜めない
ストレスが多い人ほど、尿酸値が上がることが報告されています。だからこそ、痛風を防ぐためには上手なストレスマネージメントが大切です。

*  *  *

以上、体内における尿酸の役割と生活習慣との関係、そして痛風を防ぐ食生活のポイントを解説しました。尿酸には抗酸化物質としての働きもあるので、尿酸値についても高からず低からずの適正バランスを保つことが大切なのです。

尿酸値を適正にする生活習慣は、糖尿病、高血圧、がん、心血管疾患の予防のために推奨される食事と共通した点が多く、この方法を使えば生活習慣病の予防も併せて行えることになります。お伝えしたポイントを踏まえて、痛風に悩まされることのない健康な生活を手に入れて下さい。

【参考文献】
※1:Gout and Nucleic Acid Metabolism 2007; 31: 119-31.
※2;Nucleosides Nucleotides Nucleic Acids. 2008; 27: 608-19.
※3:Gout and Nucleic Acid Metabolism 2014; 38: 145.
※4:Free Rad. Biol. Med 1997; 22: 169-74.
※5:高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第2版
※6:Scientific Reports2017; 7. Article number: 1266.
※7:Arthr & Rheum 2007: 57: 816-21.
※8:Nutr J 2010; 9: 45.

文/中村康宏
関西医科大学卒業。虎の門病院で勤務後New York University、St. John’s Universityへ留学。同公衆衛生修士課程(MPH:予防医学専攻)にて修学。同時にNORC New Yorkにて家庭医療、St. John’s Universityにて予防医学研究に従事。


( 2018/01/21 12:34 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

糖尿病で症状出ないことも/ハートで決まる健康長寿 

<心臓のスーパードクターが語る:東邦大学大橋病院・尾崎重之教授(14)>

<狭心症・心筋梗塞(1)>

 日本人の死亡原因の第1位は「がん」で、2015年には約37万人が亡くなりました。次いで多いのが「心疾患」で、約19万6000人。その心疾患の中で「虚血性心疾患」の「急性心筋梗塞」では約3万7000人、「その他の虚血性心疾患」で約3万4000人が命を落としています。

 心疾患の中で死亡者数が最も多い虚血性心疾患とは-。心臓は冠動脈によって血液が届けられ、元気に拍動を続けています。その冠動脈が動脈硬化や血栓(血液が血管内で塊を作ったもの)などで狭くなり、血液の流れが悪くなったり、遮断されたりすると、心臓の筋肉に血液が不足し、酸欠状態になります。これが虚血で、「胸が締め付けられるような痛み」「肩や背中の痛み」「奥歯やのどの痛み」などの症状が生じます。代表疾患は血管が狭くなった「狭心症」と、遮断された「心筋梗塞」です。

 このように症状を挙げると、狭心症でも心筋梗塞でも必ず症状がある、と人は思います。それは間違い。症状は出る人と出ない人がいるのです。

 症状が出ない人では、特に糖尿病の患者さんが挙げられます。糖尿病の3大合併症で有名な疾患の1つ「糖尿病神経障害」が進行していると、手足の神経だけではなく、心臓の痛みも感じにくくなってしまうのです。実際、ある患者さんで心電図をとるチャンスがあり、とってみると、心筋梗塞の波形があって心筋梗塞がみつかった人もいます。

 病気は何でもそうですが、症状だけを気にしていてはいけません。年に1回は、定期チェックを受けることが重要だと思います。(取材・構成=医学ジャーナリスト松井宏夫)


( 2018/01/06 17:37 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

本当は恐ろしい降圧剤がもたらす副作用 

病院で高血圧と診断されたら、降圧剤を使ってでも下げるべきなのか。2人の医師は「ちょっと待ってほしい。それは製薬会社が儲けるためかもしれない」と注意をうながす。「血圧が高いと危険。血圧を下げれば病気にならない」。そうした説を鵜呑みにしてはいけない――。■「製薬会社は莫大な利益を得られます」

「現在の高血圧の基準値は異常に低く設定されています。私が学んでいた1969年ごろは、上が『年齢プラス90』以内ならば正常とされていた。たとえば50歳なら140、60歳なら150という具合。ところが高血圧の基準値は2000年以降、どんどん下がっています」

こう語るのは、サン松本クリニック院長の松本光正医師。年齢とともに血圧は高くなるものだが、なぜそれを低めに設定するのか。松本医師はいう。

「『これ以上は高血圧ですよ』という基準値を低めに設定するだけで、健康な人を『患者』にすることができるからです。しかも血圧を下げる降圧剤は一生飲み続けることが多い。製薬会社は莫大な利益を得られます」

日本高血圧学会のガイドラインで高血圧の基準が下がり始めたのは、2000年から。アメリカや日本で高血圧の新薬ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)が発売されたころと重なる。

「アメリカの製薬会社は高価なARBを売り出すために国際高血圧学会や世界保健機関(WHO)に働きかけて、高血圧の基準値を下げさせることに成功した。

日本高血圧学会もすぐそれに倣いました。おそらく製薬会社からの巨額な寄付金があったのでしょう」と語るのは医薬ビジランスセンター(薬のチェック)理事長の浜六郎医師である。

■本当のところ血圧はいくつまでなら安心か

現場の医師はこのガイドラインに従って患者を高血圧と診断し、降圧剤を処方している。ガイドラインが改訂されるたび、降圧剤を服用する人の数はそれに比例して増えていく。

「私が卒業した69年当時、降圧剤を服用している人はおよそ300万人でした。それがいまや1500万人とか2000万人といわれている。製薬会社は笑いが止まりませんよ」(松本医師)

医師の多くはガイドラインに従っている。多忙な医師にガイドラインが正しいかどうかを検証する時間はない。とりあえずこのガイドラインに従っておけば万が一のときも安心、という思いがあるのかもしれない。

「年齢とともに血圧が高くなるのは自然なこと」と松本医師はいう。「年をとれば血管は硬くなる(動脈硬化)。弾力を失った血管は拡張・収縮しにくくなるので、体のすみずみまで血液を送り込むのが難しくなります。そこで心臓は血圧を上げて、血流をよくします」

▼「上は180、下は110まで大丈夫」それでは本当のところ、血圧はいくつまでなら安心なのか。浜医師は、「上は180、下は110まで大丈夫。これは各種の疫学調査から明らかです」と断言する。松本医師は、「やはり上は年齢プラス90が目安。

しかしそれを大幅に超えた状態がずっと続くのでなければ気にしなくていい」という。

しかし高血圧を放置すると、脳卒中など生命に関わる病気になるという。その点は大丈夫なのだろうか。

「脳卒中には3種類あります。すなわち脳出血、脳梗塞、くも膜下出血です。50年前はほとんどが脳出血でしたが、いま脳出血は激減していて、脳梗塞が8割です。くも膜下出血はいまも昔も全体の3%程度」(松本医師)

■「(降圧剤で)がんになりやすくなる」

脳出血が減ったのは、人々の栄養状態がよくなったからだ。細胞を丈夫にするコレステロールの摂取量が増え、血管が破れにくくなっている。それなのに「血圧が高いと脳卒中になる」という思い込みだけは昔のまま。

「脳梗塞とは、血の塊が脳の血管に詰まる病気です。血の塊を吹き飛ばすには、血圧を高くして血が勢いよく流れたほうがいいはずです」(松本医師)

しかし薬で血圧を下げているので、かえって脳梗塞を患う人が増えているのだ。浜医師も次のように警告する。

「体は酸素と栄養素を血液から得ていますが、それを取り込むためには一定の血圧が必要です。それなのに降圧剤で血圧を下げすぎてしまうと、それが取り込めなくなる」

さらに怖いのが、薬そのものがもたらす副作用だ。降圧剤には種類がいくつかあり、現在の主流は前出のARBやカルシウム拮抗薬だ。これらの薬剤には炎症を抑える作用がある。

「免疫反応は、病原体や体内にできた異物から体を守るための防御システム。

炎症は、免疫反応の重要な要素で、体にできた傷を治す働きです。ARBやカルシウム拮抗薬は炎症を抑制するので、これを飲むと炎症が目立たなくなり、一時的に健康になったかのようにみえる。しかし傷を治すための反応が起きないということは、傷を放置しているということですから、いろいろと不都合なことが起きます」(浜医師)

その1つが「がん」である。

「がんとはいわば体内にできる異物。免疫が正常に働いていれば、仮にがん細胞が生まれても小さいうちに排除できる。しかしARBやカルシウム拮抗薬を飲んでいると免疫が抑制されてしまうので、がんになりやすい」(浜医師)

感染症が全身に広がって死に至る「敗血症」も、免疫不全によって起こる。さらには高齢者が血圧を薬で無理やり下げた場合、脳に栄養や酸素が行きわたらず、認知症になりやすいという説もあるのだ。

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浜 六郎(はま・ろくろう)
医師、医薬ビジランスセンター理事長
1945年生まれ。大阪大学医学部卒。大阪府衛生部を経て阪南中央病院に勤務。97年医薬ビジランスセンター設立。2000年NPO法人認証。著書に『高血圧は薬で下げるな!』など多数。 松本光正(まつもと・みつまさ)
医師、サン松本クリニック院長
1943年生まれ。北海道大学医学部卒。医療生協さいたま浦和民主診療所勤務、同所長などを経て現職。著書に『高血圧はほっとくのが一番』『検診・手術・抗がん剤の前に読む「癌」の本』など。



( 2018/01/04 18:48 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

高血圧の人はカリウム摂取を トマト、バナナは豊富に含む 

 現代医学では「カリウムを含む食品が血圧を下げる」ということが明らかになっている。そのメカニズムを東海大学名誉教授の大櫛陽一氏が解説する。

「カリウムは細胞内の塩分濃度を保つ働きがあり、体内の余分な塩分を排出します。高血圧の人は積極的に摂取したほうが良い」

 食品でいえば、トマト(210ミリグラム)、バナナ(360ミリグラム)、メロン(340ミリグラム)、りんご(110ミリグラム)などが多くのカリウムを含む(いずれも可食部100グラムあたり)。他になめこも230ミリグラムと豊富。みその成分にも血圧を下げる効果があるため、みそ汁の具として食すると効果は高まるはずだ。

「ただし、腎機能が低下している場合は、カリウムが体内に溜まりすぎて高カリウム血症を引き起こし、手足のしびれや不整脈の原因となることがあるので注意が必要です」(同前)


( 2018/01/02 20:38 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

血糖上げずカロリー摂取 糖尿病高齢者はどう食べるべきか 

超高齢社会で、糖尿病を抱える高齢者が多い。血糖値を上げず、フレイル(虚弱)やサルコペニア(筋肉量減少による身体能力低下)を避けられる食事法は? 糖尿病の栄養療法の第一人者である駒沢女子大学人間健康学部健康栄養学科の西村一弘教授に聞いた。

 西村教授は、東京・東村山の緑風荘病院で糖尿病患者や腎疾患患者の食事指導を行っている。病院で実際に取り入れているのが、「中鎖脂肪酸」「パラチノース」「乳和食」だ。

 食事をして短時間に血糖値が急上昇し、正常値に戻ることを「血糖値スパイク」という。この血糖値スパイクが繰り返されると動脈硬化が進行、心筋梗塞や脳卒中などの突然死を高める。血管が劣化している糖尿病の高齢者は、特に意識して血糖値スパイクを避ける食事をしなくてはならない。

 一方で高齢者の場合、フレイルやサルコペニアの問題もある。いずれも要介護状態を招きやすく、死亡リスクを高める。血糖値スパイクを避ける食事を意識し過ぎてフレイルなどを招けば、本末転倒だ。

「血糖をコントロールし、かつカロリーを摂取する食事として、この3つが非常に役立ちます。糖尿病では腎機能にも影響を及ぼしますが、タンパク質摂取に注意が必要な腎疾患患者さんにも、3つは有効です」

■中鎖脂肪酸、パラチノース、乳和食

 中鎖脂肪酸は、植物油の主成分である脂肪酸の一種。肥満対策、認知症予防、フレイル・サルコペニア対策などさまざまな可能性が期待される機能性成分だ。一般的な油より速やかに消化・吸収され、すぐにエネルギーになりやすい特徴がある。 

「中鎖脂肪酸はパウダー状のものが市販されています。無味無臭なので、味噌汁や料理に入れても違和感を覚えません。糖尿病でなくても、痩せている高齢者の方は、中鎖脂肪酸のパウダーをスープや味噌汁などに加えて日常的に取るようにするといいでしょう」

 パラチノースは砂糖から作られた甘味料だ。ハチミツに含まれる希少物質「イソマルツロース」の大量生産に成功した「三井製糖」の登録商標である。砂糖とは違う作用機序を持ち、消化吸収速度は砂糖の5分の1になる。 

「吸収がゆっくりなので血糖値の上昇も緩やかです。すると、インスリンが急激に血糖値を下げようとしないので、血糖値の急激な上昇・降下を避けられます。これによって膵臓への負荷が抑えられ、心血管障害などのリスクを抑えられます」

 甘味料にはパラチノース以外にもあるが、ほとんどがカロリーゼロ。フレイルやサルコペニア回避も考えなければいけない高齢者には向いていないケースもある。パラチノースは甘味度が低く、通常の砂糖の使用量より多く使えるところもポイントだ。

「乳和食」は、牛乳をはじめとする乳製品を用いた和食のこと。

「乳製品をご飯など糖質と一緒に取ると、血糖値の上昇がゆっくりになります。うま味の宝庫である牛乳はだし代わりになり、調味料を減らして減塩にもつながります」

 味噌との相性が良いので、味噌汁や豚汁に入れる。卯の花炒り、きんぴらゴボウ、カボチャのそぼろ煮、筑前煮などさまざまな和食に合う。牛乳が苦手な人にも「おいしい」と評判だ。

「中鎖脂肪酸、パラチノース、乳和食を3つ同時に行えば、高齢者の血糖コントロール、加えてフレイル・サルコペニア対策にかなりの効果が期待できます」

 西村教授が危惧しているのは、高齢者の糖質制限だ。

「糖質を控え、タンパク質を積極的に取るといいと考えている方もいます。しかし、タンパク質だけでは筋力合成がうまくいかず、かえって筋力減少につながることもあります。うまく糖質を取っていく必要があります」


( 2017/12/20 17:55 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

効果のある糖尿病薬 副作用の心配は 

【Q】健診で糖尿病と診断され、現在DPP-4阻害薬を飲んでいます。どんな副作用に注意したらいいでしょうか。(50代女性)

 【A】食事をして血糖値が上昇すると腸管からインクレチンと呼ばれるホルモンが分泌されます。インクレチンは、すい臓に作用してインスリン分泌を促し血糖値を低下させますが、このインクレチンの分解を阻害することでインスリン分泌を増やし、血糖値を低下させる薬がDPP-4阻害薬です。

 2009年12月に発売されて以来、肥満や低血糖などの副作用を起こしにくく、高血糖を改善するために、現在国内で最も使用されている糖尿病薬となっています。食事をしないときはインスリン分泌を促さないため、血糖値が下がり過ぎることによる低血糖は起こりにくい上、すい臓への負担も少ないといった特徴があります。

 また、インクレチンには食欲中枢に作用して食欲を抑える働きや、ナトリウムの排泄を促す作用があるため心臓の負担を和らげる効果もあります。最近では週1回の内服で効果が十分なDPP-4阻害薬も使用されており用途も広がっています。

 しかし、副作用が全くないわけではありません。DPP-4阻害薬は食事をしたときだけ効果が表れることから、単剤の服用では低血糖を起こしにくいのですが、直接すい臓に働きかけてインスリン分泌を促す薬であるSU薬との併用で低血糖が生じやすくなることが知られています。

 他にも頻度は少ないですが、便秘、腹部膨満、急性すい炎、腸閉塞などの副作用があります。また1型糖尿病や重症2型糖尿病の方のように、インスリン分泌がされていない方にはDPP-4阻害薬でインスリンの分泌を促そうとしても、インスリンの分泌がないことから効果がなく注意が必要です。

 DPP4阻害薬は効果が多く、副作用も少ないことから広く使われています。かかりつけ医師の指導のもと、食事・運動量療法をしっかり行いながら飲んで頂ければと思います。

 ◆回答者プロフィール 荒木 正(あらき・ただし)03年、東邦大学医学部卒。東邦大学医療センター大橋病院などに勤務後、16年に東京都江東区に亀戸内科クリニック開設。循環器・糖尿病内科医として地域に密着。総合内科専門医。循環器専門医。


( 2017/12/12 15:33 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

痛風予備群1000万人以上!? ビールより酒量に注意 

ミドル以上が集まる会社などの飲み会で、「とうとう痛風になった!」などという同僚の話を聞いたことがある人は多いだろう。痛風は左党が最も恐れる病気の1つ。いつ痛風になるかとビクビクしている人も少なくないだろう。痛風を気にして、ビールを控えたり、プリン体が多い食品を避けているという人もいる。しかし、ただビールを控えるだけでは意味がなく、飲酒そのものが問題になるという。これは本当だろうか。そこで酒ジャーナリストの葉石かおりが、飲酒と痛風・高尿酸血症の関係を、東京慈恵会医科大学名誉教授の細谷龍男さんに話を聞いた。
◇  ◇  ◇
 中高年を迎えた多くの左党にとって、気になるのは尿酸値。そう、尿酸値と言えば、風が吹いただけで痛むという痛風である。

 私の周囲の左党の中にも、既に痛風の症状が出てしまい、それでも薬を飲みながらビールを飲む「つわもの」がかなりいる。さらに、取引先との接待などで「ゴージャスディナー」が続き、治まっていた痛風の症状がいきなり出て、痛みに耐えながら仕事をしている人もいる。幸いなことに私は痛風とは無縁だが、痛風になった知人の話を聞くと、その痛みたるや最たるもので、「思わず男泣きしてしまう」と言うのだから半端ではなさそうだ。

 だから、痛風発作に襲われた経験がある人は、飲み会の場などで、つい話したくなるのだろう。ミドル以上の男性が参加する飲み会で、「痛風自虐自慢」の話を聞いたのは、これまで1度や2度ではない。実際、読者の方々の中にも、健診の結果で尿酸値が高くなっていて、いつ痛風発作が起きるかビクビクしている人も少なくないのではないだろうか。

■痛風の元凶「尿酸」はプリン体から作られる

 本題に入る前に、尿酸値と痛風の関係、またアルコール飲料などに表示されているプリン体との関係について先に整理しておこう。

 痛風は正確には「痛風関節炎」という。血液などに含まれる尿酸という物質が結晶化して、関節にたまって炎症を起こし、足の指、膝などに激しい痛みを引き起こす。血液中の尿酸の濃度(尿酸値)が高くなると、痛風発作が起こりやすくなる。健康な人の尿酸値は5.0~6.9mg/dL程度で、尿酸値が7.0mg/dLを超えた状態は高尿酸血症と呼ばれる。7.0mg/dLを超えてくると、尿酸が結晶化しやすくなり、痛風の発作を起こす可能性が高まるのだ。なお、尿酸値が高い人はすべて、痛風発作を起こすわけではない。だが、尿酸値が高くなるほど痛風発作を起こすリスクは高まっていく。

 さて、その痛風の元凶ともいえる尿酸のもととなるのがプリン体。つまり、尿酸はプリン体から作られる。だから尿酸値が高い人は、プリン体を含む食品や飲料を控えたほうがいいといわれるわけだ。昨今、よく見かける「プリン体ゼロ」のアルコール飲料は、尿酸値を気にする左党にとっては助っ人的な存在といってもいいだろう。

 私も、プリン体を多く摂取すると痛風につながりやすい、くらいの知識はあった。このため、私は痛風になりたくなければ、プリン体を抑えればいいと単純に思っていた。具体的には、ビールはプリン体が多いといわれるから、とりあえずビールを控えればOKだと。

 だが、話はそんなに単純ではないらしい。ビールを控えるより、そもそも飲酒そのものがよくないという話も聞く。となると、私が愛してやまない日本酒や本格焼酎もよくないのだろうか。知り合いにも、痛風怖さに、ビールを控えて本格焼酎を選んでいる人もいるが、それは無駄な行動だったのだろうか。ここはきちんと確認しておかねばなるまい。そこで今回は、痛風や高尿酸血症に詳しい東京慈恵会医科大学名誉教授の細谷龍男さんに話を伺った。


■患者数はここ30年で4倍に!低年齢層や女性の患者も増加

 そもそも痛風は、私の周囲だけでなく、日本全体でも増えているのだろうか。まずは、痛風・高尿酸血症の現状について聞いてみた。

 細谷さんは、「増加傾向にあります。食生活が豊かになり始めた高度経済成長期(1960~70年代)を皮切りに急増し始めました。1986年には約25万人、そして2013年には約106万人と、ここ30年くらいの間に4倍に増えています」と話す。痛風予備群ともいえる高尿酸血症の人は1000万人以上ともいわれるという。

 さらに細谷さんは、罹患する世代の低年齢化傾向も見られるという。「以前はミドル世代の病気と見られていましたが、最近では30代など低年齢世代でも罹患するケースが増えています」(細谷さん)

 そして女性の左党にとって恐ろしいのは、女性の痛風も増えていること。細谷さんによると、女性ホルモンの働きなどにより女性はそもそも痛風・高尿酸血症にはかかりにくいのだという。しかし、「かつて痛風にかかるのは99%が男性といわれていましたが、現在は女性の患者さんも増えてきています」と細谷さん。

 昔は痛風と言えば「おじさんの病気だもーん」とふふんと鼻で笑っていたけれど、どうやら人ごとではなさそうだ……。
.

■食べ物から取り込まれるプリン体は2~3割

 次に、いよいよ本題。細谷さんに痛風にかかりやすい食事や飲み方を聞いてみた。やっぱりビールはよくないのだろうか。先生、痛風は、ビールやイクラといった、プリン体の多いものを好む方がかかりやすいと思っていたのですが……。「尿酸はプリン体から作られますから、プリン体の摂取が尿酸値に影響するのは確かです。しかし、意外と知られていないのですが、プリン体の7~8割は体内で作られています。食べ物から取り込まれるプリン体は2~3割なんですよ。食品から取り込まれるプリン体が尿酸値に与える影響はそれほどではないことが分かってきました」(細谷さん)

 何と! 恥ずかしながら、私はこのことを今日まで知らなかった。「尿酸値が高い人はプリン体の含有量が多い食品を控えなさい」とよく耳にすることもあってか、食べ物にさえ気をつけていれば尿酸値は上がらないものと思い込んでいた。※一般に「魚卵はプリン体が多い」と思われているが、必ずしもそうではない。100g中のプリン体含有量はイクラ3.7mg、カズノコ21.9mg程度で、プリン体含有量が少ない食品に分類される。やや高めのものでも、タラコ120.7mg程度で、300mgを超える鶏レバーやマイワシの干物などより少ない。また、タラコなどは一度に食べる量が少ないことが多い。


■尿酸は新陳代謝の過程で自然に生成されるもの

 そもそもこの「プリン体」と「尿酸」の関係性は? また体内でどう生成されるのだろうか? そのメカニズムを細谷さんに聞いた。

 「プリン体は尿酸のもととなる物質です。プリン体は、核酸(DNA、RNA)を構成する物質の1つで、細胞の中に必ず含まれています。体内で作られるものと食品から取り込まれるものがありますが、その7~8割は体内で作られるのです。そして、尿酸は体内のプリン体が分解されるときに生じる老廃物です」(細谷さん)

 「プリン体が体内で尿酸に分解される経路は2つあって、1つは細胞の新陳代謝の際です。新陳代謝により、細胞が壊れると、細胞内の核酸は細胞の外に放出され、これが最終的に尿酸に分解されます」(細谷さん)

 「また、プリン体はカラダを動かす際に使われるATP(アデノシン3リン酸)という物質にも含まれています。ATPはエネルギー源として利用され、生命活動の維持に欠かせない重要な物質です。このATPは活動に利用されるとADP(アデノシン2リン酸)に代謝されますが、安静にしていれば再び元のATPに戻ります(再合成)。しかし激しい運動などでエネルギー源であるATPが大量に利用されると、再合成が追いつかず、プリン体、そして尿酸へと分解されてしまうのです」(細谷さん)

 「そして、プリン体を尿酸へと分解する役割を担うのが肝臓です。分解された尿酸の多くが腎臓に運ばれ、尿や便として体外へと排出されます」(細谷さん)

 プリン体や尿酸は悪者だとばかり思っていたが、カラダの生命維持のサイクルの中で自然に生成されるものだったとは。しかもその7~8割が体内で合成されているというのは驚きである。
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■ビールを避けたほうがいいのは間違いではないが……

 だが体内で多くが自動的に合成され、食品摂取からの比率が少ないというのであれば、素人考えの左党としては、プリン体を含む食品は気にせず食べてもいいのでは? と思ってしまう。

 実際、細谷さんによると、少し前の食事指導では、プリン体を含む食品を控えるように厳しく言われることが多かったそうだが、最近では、以前ほど強く言われることは減っているという。細谷さんは、「尿酸値が低い人は過度に気にする必要がありませんが、肥満の人、尿酸値が高い人は、食品からとるプリン体の影響を強く受けます。尿酸値が高い人はプリン体を多く含む食品の摂取を控えるべきです。ですから、プリン体が多いビールを避けたほうがいいというのは間違いではありません」と話す。

 「ビールは、ビール酵母の中にプリン体を含んでおり、飲めば尿酸値は上がります。ある実験では一般的なビールを飲んだ3~4時間後に尿酸値が最大で30%上がったという報告もあります」(細谷さん)

■アルコールそのものに尿酸値を上げる作用が

 ただし、細谷さんは、ビールだけを控えても意味がないという。「なぜなら、アルコールそのものが尿酸を上げる要因になるからです」(細谷さん)

 何と元凶は、アルコールそのものにあったとは! 前述のように、私は、「プリン体の多いビールさえ飲まなければOKで、他のお酒にすればいい」と思っていた。実際、私のまわりの痛風持ちのオジサマ方はその事実を知らず、「プリン体ゼロの本格焼酎なら大丈夫」と言って、ガンガン飲んでいる。

 「それは大きな勘違いです。ビールに限ったことではなく、アルコールそのものに尿酸値を上げる作用があります。アルコールはエネルギー物質であるATPを分解し、尿酸の産生を促進します。また、アルコールが肝臓で分解される際に生成される乳酸は、腎臓からの尿酸の排出を低下させてしまうのです。さらにアルコールには抗利尿ホルモンを抑制する作用があり、脱水も進みます。尿酸の7~8割は尿から排出されますが、脱水によって尿量が少なくなるため、尿酸の排出が低下し、体内の尿酸値が高くなるのです」(細谷さん)

 「えええー、ビールさえ我慢すればいいと思っていたのに」という左党の悲鳴が聞こえてきそうである。かく言う私も心でそう叫んでいる(泣)。

 実際、アルコールの摂取量が多いほど、痛風の発症リスクが高まるという研究結果も出ている(下グラフ)。これを見ると、アルコール摂取量が増えるほど、きれいに痛風発症の危険度が高まっていることが分かる。アルコール摂取量が30~49.9gでリスクは約2倍に高まっている。日本酒なら1合、ビールならロング缶1本で、純アルコールで20g程度になる。つまり、日本酒を2合飲めば、リスクは2倍になるという計算になる。左党ならこのくらいは最初の30分で軽くクリアしてしまいそうだ。

 なるほど、尿酸が高い人がビールを控えたり、プリン体ゼロのアルコール飲料を選ぶのは間違った選択ではないが、それ以前に、そもそもお酒そのものの摂取量を減らさなければならないのだ。

■高尿酸状態を放置すると、生活習慣病を招きやすい

 読者の中には、尿酸値が高く、高尿酸血症(7.0mg/dL)に該当している人もいらっしゃると思う。それでも痛風発作が起きていない人もいるだろう。このため、尿酸値が高くても放置している人も少なくないに違いない。

 実際、尿酸値が高くなっても、必ずしも痛風発作が起こるわけではない(もちろん尿酸値が高くなるほど、その確率は高まる)。では、尿酸値が高くなっても、必ずしも痛風にならないなら、放置しておいてもいいのだろうか。

 細谷さんは、「尿酸値が高い状態を放置すると、生活習慣病を招きやすいので、放置してはいけません。医師に相談してください」と話す。細谷さんによると、尿酸値が上昇するにつれて、メタボリックシンドロームの頻度が高くなり、逆にメタボリックシンドロームの人ほど尿酸値が上昇することも分かっているのだという。

 「高尿酸血症の人は、糖尿病、高血圧、脂質異常症などを合併するケースが多く、これらの結果、動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞などの障害を起こすリスクが高まります」(細谷さん)。さらに、高尿酸血症を放置すると、腎機能が低下したり、尿路結石ができやすくなったりするという。

 こう聞くと、尿酸値が高い状態(高尿酸血症)を放置しておくのが、いかに危険なことかよく分かる。読者の中には、「痛風の一時的な痛みくらいならしょうがないか……」などと甘く見ている人もいるかもしれないが、その考えは捨てたほうがよい。これから先の人生を、長く健康で楽しめるようにするためにも、飲酒を含めた生活習慣の改善に着手していただきたい。

 酒量はどのくらいにすればいいのか、休肝日を作ったほうがいいのか、あるいは節酒以外の対策はないのかなど、具体的な尿酸対策は、次回で詳しく紹介していく。

細谷龍男さん 東京慈恵会医科大学名誉教授/慢性腎臓病病態治療学教授。1972年東京慈恵会医科大学卒業。1997年同大第二内科(2000年内科学講座腎臓・高血圧内科と改組)教授。2013年4月から現職。日本痛風・核酸代謝学会理事長、日本腎臓学会・前理事、第110回日本内科学会総会・講演会会頭。
(エッセイスト・酒ジャーナリスト 葉石かおり)



( 2017/11/23 12:34 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

森永卓郎が語る「糖尿病」経験 著名人が明かす克服法 

「糖尿病」1000万人時代!  著名人が明かす「私はこうして国民病を克服した」(1)有病者1000万人、予備軍1000万人――。糖尿病は静かに進行し、様々な合併症や大病を招く国民病だ。それを克服した経済アナリスト、悪化させたお笑いタレント、コントロールに成功した大物芸能人。彼らの証言から見えてきた、“サバイバル術”とは。

 経済アナリストの森永卓郎氏(60)が糖尿病と診断されたのは、2009年の12月頃だった。

「ズボンが穿けないくらい右足がパンパンに腫れて、病院に行ったら、傷口から入った雑菌が原因であることが分かったのですが、医者から“足が化膿したのは、糖尿病にかかっていて免疫力が低下しているせいかもしれないから調べた方がいい”と言われましてね。で、調べたら案の定、糖尿病と診断されました。その時の血糖値は600mg/dl、ヘモグロビンA1c(HbA1c)は一番悪い時で11・7%でした」

 空腹時血糖値が126mg/dl以上、HbA1cが6・5%以上の場合、「糖尿病が強く疑われる」との診断が下される。ちなみに去る9月、新聞各紙に、

〈糖尿病1000万人〉(朝日新聞)

〈糖尿病 初の1000万人〉(読売新聞)

 といった大きな見出しが躍ったが、記事によると、厚生労働省の2016年の調査で、HbA1cが6・5%以上の「有病者」が初めて1000万人の大台を突破したという。まさに「国民病」なのである。

「さらに、最近問題になっているのが、検査時には血糖値が110mg/dl程度で“高めだけど基準値内”でも、食後には126mg/dlを超えてくる“境界型糖尿病”とか“隠れ糖尿病”と言われるものです」

 とは、品川イーストワンメディカルクリニックの板倉弘重理事長。

「HbA1cは検査時からさかのぼって1~2カ月の血糖値の平均を反映するので、“隠れ糖尿病”を見つけるのに有効です。そして、この“隠れ糖尿病”、すなわち糖尿病予備軍の人は、厚労省の試算で、糖尿病になってしまった人と同じ約1000万人いると推計されているのです」

 森永氏の場合、血糖値が基準の約5倍、HbA1cが基準の約2倍という「異常値」を示していたわけだが、その原因は明らかだった。

「あの頃は猛烈に忙しくて、睡眠時間は2~3時間。仕事のストレスで食べるというよりは、起きている時間は常に何か食べていないと体力が持たなかったんです。コーラとかサイダーとか、炭酸飲料が大好きで、1日に5リットルもガバガバ飲んでいたのも良くなかったんでしょう。計算すると、当時の摂取カロリーはざっと5000キロカロリーほどありました」


膵臓のダメージ

 では、人はいかにして糖尿病になるのか。そのメカニズムに触れておきたい。

 我々が食事でとった栄養のうち、炭水化物は消化吸収の過程でブドウ糖になる。そのブドウ糖を血液中から細胞に取り込む働きをするのが、膵臓(すいぞう)から分泌されるインスリン。それが分泌されなくなったり、分泌量が減る、またはインスリンの働きが弱まることで、血中のブドウ糖の濃度が高まるのが、糖尿病だ。

 糖尿病には1型と2型があり、患者の大多数を占めるのは2型。1型は自己免疫疾患などが原因でインスリンを分泌する膵臓の細胞が壊されることで起こり、食生活とは関係がない。一方の2型は「生活習慣病」と言われる通り、食生活や肥満と密接な関係がある。

 2型糖尿病には、大きく分けて2つの原因がある。1つはインスリンの分泌量が減ることで、それには遺伝的体質や加齢が大いに関係している。ちなみに、そもそもアジア人は欧米人に比べてインスリンの分泌量が少なく、糖尿病になりやすいという。もう1つの原因がインスリンの働きが弱まることで、専門用語では「インスリン抵抗性が高まる」と表現する。その元凶こそ、脂肪なのだ。

「細胞にはインスリン受容体があって、それとインスリンが結合し、信号を細胞に伝えています」

 そう解説するのは、国立国際医療研究センター研究所糖尿病研究センター長の植木浩二郎氏である。

「しかし、内臓脂肪などの脂肪組織から出てくる悪玉のアディポカインやその他様々な代謝物質がインスリンの信号伝達を阻害するような働きをする。するとインスリンがいくら分泌されても、“糖を取り込め”“グリコーゲンに作り替えろ”といったシグナルが伝わらなくなってしまう。これが“インスリン抵抗性が高まっている”状態です」
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糖尿病は一生治らない? 

 ここで気になる疑問を1つ。糖尿病は一旦罹患すると一生治らないのだろうか。つまり不可逆的な病気なのか否かということだが、答えを先に明かしてしまえば、改善可能な場合とそうでない場合がある。その“線引き”に大きく関わるのが、膵臓のダメージと、重い合併症の有無である。

 インスリンは膵臓の中のランゲルハンス島という細胞群のβ細胞から分泌される。ちなみにドイツの学生・ランゲルハンスさんが発見し、「島」のように見えることからその名前がついたという。

「糖尿病の症状が軽い人やなったばかりの人は、まだβ細胞の数が健常者より少し減っている程度である場合も多い。しかし糖尿病が悪化するとβ細胞は減少していく。そして、現時点では、一旦減ってしまったβ細胞が増えることはないと考えられています」(先の植木氏)

 つまり、β細胞の状況によっては、病気を改善できる可能性もある、というわけだ。前出の森永氏が糖尿病を克服した方法については(3)で紹介するが、

「僕の場合、どの医者も共通して言うのは、まだ膵臓の機能が生きていたから何とかなったということ。もし膵臓がダメになっていたら、同じようには出来なかっただろう、と」(森永氏)

 元の状態に“戻れる”のかどうか。それを判断するためのもう1つの指標となるのが合併症で、銀座泰江内科クリニックの泰江慎太郎理事長によると、

「私のクリニックでは覚えやすいように、パンフレットなどには、合併症が発症する順番に“しめじ”と記しています。“し”は神経障害で、感覚が鈍くなり、麻痺が起こる。“め”は眼の網膜症で、眼の奥の細い血管が詰まることで、最悪の場合、失明することも。“じ”は腎障害で、進行すると人工透析を行うことになってしまいます」



( 2017/11/22 10:28 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

【血圧を下げる新常識】今すぐ食生活の見直しを!高血圧と2型糖尿病の合併で高まるリスク 

血圧が高いことに加えて血糖値が高いと、厳格な血圧コントロールを医師から指示されることがある。診察室で測る血圧は140/90(単位・mmHg以下同)以上が高血圧。145/95の人は、心筋梗塞といった心血管病リスクは「低リスク」と位置付けられている。ところが、同じ血圧数値でも、生活習慣病の2型糖尿病を合併していると「中リスク」になってしまう。2つが合わさるとどれほど危険なものなのか。

 糖尿病などの生活習慣病の治療や研究を長年行っている東京慈恵会医科大学附属病院糖尿病・代謝・内分泌内科の坂本昌也講師が説明する。

 「海外の研究報告で、心筋梗塞や狭心症といった虚血性心疾患になるリスクは、健康な人と比べて、高血圧症だけならば3倍、2型糖尿病だけならば2~3倍、動脈硬化を進める高脂血症は4倍です。この3つが合併していると32倍に跳ね上がるのです。2型糖尿病の人は、高脂血症を合併していることが多いため、高血圧を伴う場合には、血圧を厳格にコントロールする必要があります」

 海外の別の研究報告では、2型糖尿病患者で血圧が正常な人に対し、高血圧症を合併している人の死亡率は高かった。2型糖尿病と高血圧症は、どちらかひとつでも悪いが、ダブルではさらに死亡リスクを押し上げるのだ。国内の高血圧症の人は約4300万人、糖尿病は予備群の人も加えると2000万人以上と推計されている。だが、「少しぐらい数値が高いだけだから」と食生活の見直しをせず、治療も受けていないという人もいるだろう。

 「国内の40歳以上の約7割の人は、メタボ健診で何かしらの異常が見つかるといわれます。あまりにも数が多く、しかも、生活習慣病による自覚症状は乏しいため、放置してしまう人がいるのです。しかし、その先に虚血性心疾患などのリスクが待ち受けていることを、より多くの方に知っていただきたいと思います」

 坂本講師によれば、高血圧症と2型糖尿病になっていると、50代や60代で心筋梗塞や脳卒中にならなくても、将来、認知症を発症するリスクが高まるという。国内では、寝たりきりにならずに自立した生活を過ごせる健康寿命は、平均寿命より約10年短いと報告されている。健康長寿を実現するならば、「ちょっと高い」数値の段階で、食生活の改善に取り組むことがなによりだ。

 「働き盛りの世代は、ストレスを抱えているため、食生活の改善が難しいのですが、今がんばったことは、10年後、20年後の健康につながると考えてみてください」

 あっという間の10年。今すぐ食生活を見直そう。 (安達純子)



( 2017/11/20 08:35 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)

【痛風発作】の痛みの原因は? 

●痛風発作の痛みの原因は?

痛風は「風が吹いただけでも痛い」といわれるように、耐え難いほどの激痛をともなう発作が起きる病気です。この痛風発作の痛みには、「尿酸」と「白血球」が関係しています。

健康な人の体内では、1日に約600~700mgの尿酸がつくられますが、腎臓からほぼ同じ量が排泄されることで、体内の尿酸量は一定に保たれています。

しかし、尿酸がたくさんつくられ過ぎたり、うまく排泄されなくなったりすると、体内に尿酸が増え過ぎて、血液の中に溶けきれなくなってしまいます。余った尿酸は、徐々に結晶化して、関節の膜の部分に沈着していきますが、突然、はがれ落ちてしまうことがあります。

すると、免疫機能の1つである白血球が、これを異物とみなし、排除するために攻撃しに来るのです。その結果、関節に炎症が起き、激しい痛みが発生し、痛風発作になります。

●尿酸値を上げる要因とは?

尿酸値を上昇させ、痛風を招く要因には、次のようなものあります。

肥満尿酸値が高い人の大半は、肥満であることがわかっています。大食い、早食い、不規則な食事などの肥満を招くような食生活は、尿酸値を上げる要因になります。また、レバーや魚卵、干物など、プリン体の多い食品のとり過ぎも、尿酸値を上昇させます。

アルコール尿酸値が高くなる原因といえば、プリン体の多いビールをイメージする人が多いかもしれません。でも、ビールに限らず、アルコールが代謝されると、尿酸が合成されてしまうのです。またアルコールには、尿酸の排泄を低下させる働きもあります。

ストレスストレスを受け続けると、自律神経や免疫機能、ホルモンバランスが乱れてしまいます。その結果、腎臓から尿酸が排泄されにくくなり、尿酸値が上昇すると考えられています。また、ストレスによる暴飲暴食も、尿酸値を上昇させる要因になります。

激しい運動激しい運動をすると、疲労物質の乳酸が体内にたまり、尿酸の排泄機能を低下させるので、尿酸値の上昇につながります。

このほかにも、家族や親類に痛風患者がいるなどの遺伝的な要素、腎臓病や高血圧の薬の副作用なども尿酸値を上げる要因です。



( 2017/11/12 09:26 ) Category ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧 | トラックバック(-) | コメント(-)
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