l.dtd"> あなたの健康はお金で買えますか・・・? ■糖尿病・高血圧・血糖値・痛風・低血圧


高血圧のためのサプリ、トクホ食品

●特定保健用食品って何?

最近では、高血圧の予防・改善を期待できる「特定保健用食品」がたくさん市販されているので、こういったものを利用するのもオススメです。

特定保健用食品(トクホ)とは、体の生理学的機能などに影響を与える特定の成分を含んでいて、「血圧を正常に保つことを助ける」「お腹の調子を整える」なと、具体的な機能の表示が、消費者庁(以前は厚生労働省)によって認められた食品のことです。「トクホマーク」とも呼ばれる許可マークが記載されているのが目印になります。

錠剤や顆粒だけでなく、清涼飲料水や粉末スープ、菓子など、さまざまなタイプのものがあり、スーパーやコンビニやドラッグストア、インターネットの通信販売などで、誰でも手軽に購入することができます。

●高血圧に有効な関与成分は?

血圧を下げるのに有効とされる成分には、「ペプチド類」や「杜仲葉配糖体 (ゲニポシド酸)」などがあります。

ペプチド類高血圧への効果が期待できるペプチドには、かつお節オリゴペプチド、サーディンペプチド、カゼインドデカペプチド、わかめペプチドなどがあります。

これらのペプチド類には、血圧の上昇に関わっている「アンジオテンシンII 」というホルモンの生産に関わる「アンジオテンシン変換酵素」の作用を抑えることで、血圧を下げる効果があります。

杜仲葉配糖体 (ゲニポシド酸)杜仲の葉に含まれる天然成分です。副交感神経に働きかけて、動脈の筋肉(平滑筋)の緊張をやわらげ、血管を拡げて、血圧を下げる効果があります。

●特定保健用食品を利用するときの注意点

ただし、特定保健用食品は健康食品なので、「これさえとっておけば大丈夫」というものではありません。

高血圧の予防・改善は、「塩分摂取を控える」「コレステロールや脂肪の摂取を控える」「カリウムを多く含む野菜や果物を摂取する」「適正体重を維持する」「喫煙や過剰な飲酒をしない」「適度な運動をする」など、食生活や生活習慣を見直すことが基本です。こういったことを続けた上で、補助的に利用するようにしましょう。

また、たくさん摂取すれば効果が上がるというわけでもありません。パッケージに記載されている摂取量をきちんと守りましょう。

そして、降圧剤やほかの合併症の治療薬を利用している場合は、事前に担当医に相談してから、特定保健用食品を利用することが大切です。

目が見えなくなる!? 糖尿病の本当の怖さは合併症にある…!

糖尿病の合併症として発症する白内障を糖尿病白内障と言います。糖尿病白内障にも種類があり、それぞれ原因も異なります。

●糖尿病白内障ってどんな病気?

「糖尿病」は、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンが不足したり、作用が弱まったりすることで、血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が慢性的に高くなる病気です。白内障の中には、この糖尿病の合併症として発症するものもあり、これを「糖尿病白内障」と言います。

糖尿病白内障には、高血糖そのものが原因で発症する「真性糖尿病白内障」と、老化現象のひとつである加齢性白内障が併発する「仮性糖尿病白内障」の2種類があり、大半の場合は、加齢性糖尿病白内障だと言われています。

糖尿病で水晶体が白濁するのは、血糖値のコントロールがうまくいかなくなることで「ソルビトール」という物質が水晶体の中に作られて蓄積することや、毒性が高く老化を促進する「終末糖化産物」が蓄積すること、酸化ストレスなどが原因ではないかと考えられています。

しかし、詳しいメカニズムは、まだはっきりとわかっていません。

●症状と対処法

糖尿病白内障になると、水晶体が白く濁ってくるので、視界がかすんで見えたり、濁った水晶体に光が散乱し、明るい場所でまぶしく感じたりするなどの初期症状があります。

この時点では、まだ異変に気づかない人も多いようですが、症状が進行すると、視力の低下も現れるので、視力障害を自覚するようになります。特に真性糖尿病白内障の場合は、症状の進行スピードが早いという特徴があります。

糖尿病白内障の発症・進行には、血糖コントロールや、糖尿病を患っている期間、年齢などが深く関係していると考えられます。特に血糖コントロールは、白内障の発症や進行スピードを遅らせる効果があると期待されています。

しかしいくら血糖コントロールがうまく作用していても、一旦白内障を発症してしまうと、進行を止めることはできません。日常生活に支障が出るほど白内障の症状が進行してしまった場合は、水晶体を人工の眼内レンズに交換する手術を検討した方が良いでしょう。

血糖値が高いなど、糖尿病の病状が安定しない状態で手術を受けると、他の合併症を引き起こす可能性があります。糖尿病のコントロールがうまくいっている状態で手術を受けることが大切です。

高血圧の【食事療法】【運動療法】【薬物療法】

●食事療法

高血圧は、それだけでは、とくにこれとった自覚症状がありませんが、放っておくと動脈硬化を促進させ、脳や心臓、腎臓などに深刻な合併症を引き起こします。

そのため、高血圧の治療は、血圧を下げることそのものではなく、将来的に合併症を予防することを目的として行われます。

高血圧には、食生活や生活習慣の乱れがなど大きく関わっているので、「食事療法」や「運動療法」で、生活改善していくことが治療の基本となります。

食事療法の中で、とくに重視されるのは、塩分の摂取量を減らすことです。日本高血圧学会が定めた「高血圧ガイドライン」では、高血圧の人が目標とする1日の塩分摂取量は、1日6g未満とされています。

またその他にも、塩分を排泄する作用がある「カリウム」を多く含む野菜や果物の積極的な摂取、適正体重の維持、アルコールの摂取制限などを医師の指導に従って行っていきます。

体重コントロールを考えると和食になりがちですが、和食は特に、お砂糖、塩分が多いので注意が必要です。食事がマンネリ化して、食事療法が長続きしない方も見られるので、おだし、スパイスなどを加えて、味にメリハリをつけてください。

●運動療法

運動療法では、メディカルチェックを受けた上で、医師の指導に基づいて、ウォーキングなどの有酸素運動を日々の生活の中に取り入れていきます。運動の量は、1週間にほぼ毎日、30分以上の運動を目標とします。

ただし、一度に続けて行わなくても、10分以上の運動であれば、合計して1日30分以上としてもかまいません。

運動をすると、余計に血圧が上がるのではないかと考える人もいるかもしれません。でも、うっすらと汗ばむ程度の適度の有酸素運動を続けていると、普段の血圧が下がっていきます。

ただし、瞬間的に筋肉を使い、息を止めて一気に力を出すような運動(無酸素運動)をすると、一気に血圧が上昇するので、高血圧の人には逆効果です。筋力トレーニングや短距離走などがこれにあたります。

●薬物療法

食事療法や運動療法を行っても、血圧のコントロールがうまくいかなかったり、重症の高血圧で、ほかの病気を合併していたりする場合は、薬物療法も合わせて行っていきます。高血圧の薬物療法では、「降圧剤」という血圧を下げる薬を用いて行われます。

食事療法・運動療法・薬物療法...糖尿病の具体的な治療方法

●食事療法

「糖尿病」は血糖値が高くなる病気なので、治療の目的は、血糖値を正常か、それに近い状態にコントロールし、維持していくことです。そのために、糖尿病の治療は、「食事療法」「運動療法」「薬物療法」という3つの方法を組み合わせて行います。

食事療法は、食べる量を適正にすることで、体内に入ってくるブドウ糖の量を制限し、インスリンを分泌するすい臓の負担を減らして、すい臓の機能を回復させる効果があります。

そのために重要になってくるのが、自分の適正な摂取エネルギー(カロリー)量を知るということ。1日の適正な摂取エネルギー量は、医師から指導してもらえますが、目安は以下の方法で計算することができます。

「総エネルギー量」=「標準体重」「仕事別消費カロリー」

標準体重(kg)は、身長(m)身長(m)22で求めることができます。また、仕事別消費カロリーは、仕事がデスクワークや主婦の人は25~30kcal、接客業などの立ち仕事が中心の人は30~35kcal、力仕事が多い人は35kcal以上となります。

これを踏まえた上で、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素をバランスよく、さらに朝・昼・夜の食事を均等の量でとれるようにしていきます。

●運動療法

運動療法には、エネルギー(ブドウ糖)を消費して血糖値を下げる、内臓脂肪を減らしてインスリンが作用しやすい体にし、インスリンの分泌量を節約する、筋肉を増やしてエネルギーを消費しやすい体にするという効果があります。

そこで、事前にメディカルチェックを受けた上で、医師の指導に従い、自分に合った運動メニューをつくっていきます。

●薬物療法

食事療法や運動療法を行っても、血糖コントロールがうまくいかなかったり、治療の開始が遅れて、合併症を発症する恐れが強かったりする場合は、薬物療法を行っていきます。薬物療法には、「血糖降下薬(飲み薬)」と「インスリン注射」があります。

血糖降下剤インスリンの分泌能力を高めたり、インスリンの効きを良くしたりすることで、血糖値の上昇を抑える飲み薬です。二型糖尿病の人に用いられます。

インスリン注射体内で不足しているインスリンを定期的に注射で補う治療法です。一型糖尿病の人に用いられますが、二型糖尿病の人でも、飲み薬で効果があまりなかったり、重症だったりする場合に用いられます。

高血圧には【野菜は生で】【塩分は6g以下】の食事を!

●塩分を控えめにする

血圧を正常に戻すためには、食生活を改善することが基本になります。中でももっとも重要とされているのが、塩分の摂取量を抑えることです。

日本人の1日の平均塩分摂取量は約11~12gですが、「日本高血圧学会」のガイドラインでは、1日の塩分摂取量は6g未満を目標としています。つまり、これまでの半分近くに減らす必要があるということなのです。

塩分を減らすには、塩気よりも酸味を効かせたり、わさびやしょうが、コショウ、唐辛子、山椒などの薬味や香辛料で、味にアクセントをつけたりするのがオススメです。

ただし、これまで味の濃い食べ物に慣れていた人が、いきなり薄味に挑戦すると、食事が味気なくなって、続かない可能性があります。1品だけは今までと同じ味付けにし、残りの料理を薄味にする、というように、少しずつ舌を慣らしていくと良いでしょう。

また、加工食品には、意外と塩分の多いものがたくさんあります。油断をすると、1日6g未満という目標値を軽く超えてしまうので、塩分含有量の表示をきちんと確認するようにしましょう。

●カリウムを積極的に摂る

「カリウム」には、塩分(ナトリウム)の排泄を促す作用があります。野菜や果物、豆類、海藻類などに豊富なので、これらの食品を積極的にとるようにしましょう。カリウムは、加熱調理に弱く、「煮る」と約30%が損失されてしまいます。このため野菜や果物は、できるだけ生で食べことをオススメします。

ただし、果物にはカリウムだけでなく、糖分も多く含まれています。糖尿病も合併している人や肥満の人は、果物は控えめにしましょう。また腎臓病を合併している人は、カリウムをうまく排泄できず、腎臓に負担をかける可能性があります。カリウムを控えたほうが良い場合もあるので、医師に相談するようにしましょう。

●動物性脂肪の摂り過ぎに注意

「脂質」は、私たちの体に必要な栄養素ですが、摂り過ぎるのは良くありません。特に、肉類や乳製品の脂肪には、「飽和脂肪酸」が多く含まれているので注意しましょう。飽和脂肪酸の特徴は、溶ける温度が高く、常温では固体になるということ。

そのため体内でも固まりやすく、血液をネバネバさせて、流れにくくしてしまうのです。また、中性脂肪やコレステロールを増加させる作用もあるので、血中に増えすぎると、動脈硬化を招く要因にもなります。

メタボリックな人たちへ~高血圧を抑える~

 健康診断で血圧が“少し”高かった人を見つけると、すぐ降圧剤を処方したがるのはヤブ医者です。本当に高い人なのかたまたま一時的に高かったのかを見極める必要があるからです。

 再検査に呼ばれて再度測定しても高い場合は、高血圧症の可能性がなきにしもあらずですが、まだ何ともわかりません。医師や保健師・看護師が測定するとその時だけ高い人がいます。

いわゆる白衣高血圧といわれるもので、日常は正常であることが多いと思われます。こんな人に降圧剤を飲ませると、血圧が下がり過ぎる可能性があります。

■年に1回の血圧側では不十分

 ところで、血圧の値とはどの程度の正確性があるものなのでしょうか?

 ヒトの1分間の脈拍を70回とすると1時間4200回、24時間に10万800回となり、人間は1日に約10万回の脈をうっている計算になります。実は、これらの血圧は心拍ひとつずつ異なるものなので、1日に10万とおりの血圧があるということになります。

従って1年に1回、健診などで測定した血圧は1年間の脈拍数3679万2000回の血圧のうちのある一瞬を捉えているにすぎません。この一回だけの値で治療方針を決定するのははなはだ乱暴といわざるを得ません。

 では常識的な内科医や産業医はどうしているのでしょうか?

■進行してからではなく兆候が見え始めたら治療

 常識的な内科医や産業医は、まず自宅や職場に血圧計があるかを聞き、理想的には毎日朝夕、それが無理なら週2~3回でも自己測定ができるのかを聞き取ります。その上で、可能なら集計表に記録してくるよう勧めます。

1カ月分くらいの記録が記入された頃に持参してもらい服薬開始の判断をすることになります。

 家庭にある医療機器は、昔は体温計程度でした。しかし最近では、体重計はもちろん、血圧計や体脂肪計まで備えている家庭も多くなりました。血圧を正確に把握するのにこの家庭血圧データーを活用しない手はありません。

有能な医師なら脂肪代謝や糖代謝、体重、遺伝的素因などの血圧以外のデーターも勘案して、さらに時系列の変化も加味して治療開始時期と使用薬剤を決めるはずです。

 また、最新の高血圧治療の考え方では、比較的軽い高血圧すなわち収縮期血圧(上の血圧)が常時140mmHgくらいになったら、特に糖尿病あれば治療を開始すべきというものです。

 これは動脈硬化が進行してどうにもならなくなってから治療を開始するのではなく、その兆候が見え始めたら治療を始めようという考えです。

■まずは塩分制限から始めよう

 血圧の治療は薬だけではありません。まず塩分制限。食塩のナトリウムは細胞に水分を貯留させます。このため、血管の細胞にも水分がたまって腫れあがり血管の内腔が狭くなって結果的に血圧を上昇させるからです。

 塩分の好みは幼少時に決まると言われています。親の好みの味付けで子供を育てると子供は親と同じ塩分濃度を好む体質に育ちます。一般に関東、東北の出身者は塩分が濃い味付けを好みます。

 「健康日本21」では成人1日の塩分摂取量を13.5g(平成9年国民栄養調査)から10g以下にする目標を掲げました。

東京近辺で軽度高血圧の人に24時間尿を貯めてもらって、その含有塩分から摂取した塩分を推測する方法で調べた結果をみたことがあります。それによると多い人では1日20gも摂取していた人もたくさんいました。

 その人たちに超薄味の食事をするように勧めて2~3カ月後にはそれぞれの年齢に応じた適正血圧になりました。人間の味覚は割りと鈍感で10日くらい我慢できるとその後は薄味に慣れて、それまでの濃い塩分の食事には戻れなくなるということです。

 塩分制限のほかには運動習慣、禁煙、ストレス排除、適正睡眠、体重コントロール、食事内容管理などなど薬物療法の前に、または薬物療法に並行して行うことはたくさんあります。しかも血圧は一生管理していく必要がありますので、あまりはりきってあれもこれもと手をつけると挫折しがちです。

【高血圧の方必見】降圧剤を利用するときの注意点

●降圧剤って何?

高血圧の薬物療法で使う「降圧剤」には、大きく分けると2つのタイプがあります。1つは、末梢血管を拡げて血管抵抗を少なくすることで血圧を下げるタイプ。そしてもう1つは、心臓から送り出される血液量を減らすことで血圧を下げるタイプです。

それぞれのタイプの降圧剤にも、いろいろな種類があり、効き方や副作用などが違います。そこで医師は、患者の年齢や高血圧の程度、合併症、生活習慣などに合わせて、使う薬の組み合わせなどを個別に判断します。

●血管抵抗を少なくする降圧剤

カルシウム拮抗薬血管の細胞内にカルシウムが多くなり過ぎると、血管が収縮して血圧が上がります。そこで、血管の細胞内にカルシウムが流れこむルートをブロックし、血管の収縮をやわらげて血圧を下げるのが「カルシウム拮抗薬」です。

ACE阻害薬強い血管収縮作用を持ち、血圧の上昇に大きく関わっているのは、「アンジオテンシン」という物質です。この物質は、「アンジオテンシンI」が「ACE」という酵素の作用を受けることで作られます。そこで「ACE阻害薬」は、ACEの働きを阻害して、アンジオテンシンが作られるのを防ぎ、血管を拡張して、血圧を下げる働きをします。

ARB(アンジオテンシン受容体拮抗薬)アンジオテンシンの受容体の働きを封じて、血圧を下げる薬です。比較的に新しい降圧剤で、副作用が少ないという特徴があります。

遮断薬交感神経の受容体に作用して、血管を拡張させ、血圧を下げる薬です。

●心拍出量を減らす降圧剤

利尿薬体内の水分が多いと、血液量が増えて、血圧が上がります。利尿薬には、腎臓に働きかけて血液中の余分な水分とナトリウム(塩分)の排泄を促し、血液量を減らして血圧を下げる働きがあります。

遮断薬交感神経の受容体に作用して、心臓から送り出される血液量を減らし、血圧を下げる薬です。

●降圧剤を利用するときの注意点

降圧剤には、併用してはいけない薬があります。ほかの病気の治療で服用している薬はもちろん、市販の風邪薬などを利用するときも、必ず担当の医師に相談しましょう。

降圧剤の服用中には、副作用が起こることもあります。副作用と思われるような変調があった場合は、なるべく早めに担当医に伝えましょう。

降圧剤を飲んでいれば、血圧は安定してきますが、勝手に薬の量を減らしたり、服用を止めたりするのはやめましょう。服用をやめると、「リバウンド現象」と言って、血圧が急激に上昇することがあるので、大変危険です。

糖尿病のサインを見逃すな! 簡単セルフチェック

●糖尿病のサインとは?

次のような症状がある場合は、「糖尿病」のサインかもしれません。心当たりがある人は、すぐに病院を受診してみましょう。

・体がだるく、疲れやすくなった
・のどが渇き、大量に水分を飲むようになった
・トイレ(尿)に行く回数や量が増えた
・尿の臭いが気になる
・手足のしびれを感じるようになった
・足がむくんだり、重く感じたりするようになった
・ダイエットをしているわけでもないのに急に痩せた
・食欲が異常に増えた
・甘いものが急に食べたくなる
・傷の治りが遅くなった
・立ちくらみするようになった
・視力が落ちたような気がする
・便秘や下痢が続くようになった

●気づいたときには遅い?

ただし、こういった症状に気づいたときには、糖尿病が、ある程度進行してしまっている可能性があります。糖尿病とは、血糖値が慢性的に高くなる病気ですが、初期段階では、高血糖が続いても、ほとんど自覚症状はありません。

しかも、生活習慣病といわれる「二型糖尿病」の場合は、進行がゆるやかなのです。このため、「はっきりした自覚症状がなく、異変に気づきにくい」というのが、糖尿病の特徴です。

しかし、血糖値が高いということは、血液中に余分なブドウ糖がたくさんあるということ。その状態を長い間放っておくと、徐々に神経や血管がむしばまれていきます。そして「糖尿病神経障害」「糖尿病腎症」「糖尿病網膜症」など、さまざまな合併症を引き起こします。だからこそ糖尿病は、早めに気づき、適切な処置をすることが大切なのです。

●早期発見のために

糖尿病の早期発見には、定期的に検査を受けることが役立ちます。糖尿病の検査は、平成20年から実施されている「特定健診」に含まれており、医療保険に加入している40~75歳未満のすべて人が受けることができます。糖尿病かどうかを調べる血糖値の検査には、3つの方法があります。

随時血糖値空腹か食後かにかかわらず、ふだんの血糖値を測定する検査です。

空腹時血糖値夕食を食べてから10時間以上経った状態で採血し、血糖値を調べます。

ブドウ糖負荷後2時間値空腹時の血糖値を調べた上で、ブドウ糖75gを溶かした水を飲み、30分、1時間、2時間後の血糖値を調べます。

これらの3つの検査のうち、いずれかの血糖値に異常があれば「糖尿病型」と診断されます。そして、日を改めてもう一度検査をして、ふたたび血糖値に異常があった場合は、「糖尿病」と確定診断されます。

本当に怖い高血圧の原因、5つ

●遺伝や生活習慣によって起こる高血圧

「高血圧」には、原因が特定できない「本態性高血圧」と、原因がはっきりしている「二次性高血圧」の2種類があります。そのうち、日本の高血圧患者の9割以上を占めているのは、本態性高血圧です。

本態性高血圧で血圧が上昇するメカニズムは、まだはっきりとは解明されていませんが、遺伝な体質、食事・生活習慣などが、複雑に関係し合っていると考えられます。

遺伝的な体質高血圧の原因遺伝子は、20以上発見されており、これらの原因遺伝子を一定数以上持っていると、高血圧になりやすいと考えられています。ただし、原因遺伝子を持っている人が、必ず高血圧になるわけではありませんし、原因遺伝子を持っていなくても、生活習慣に問題があれば高血圧になります。

塩分のとり過ぎ塩分をとり過ぎると、血液中の塩分(ナトリウム)濃度が高くなります。すると、塩分濃度を調整するために、体内の水分が血液中に集まるので、血液の量が増えてしまうのです。その結果、心臓はたくさんの血液を送り出すことになり、血圧が上昇してしまいます。

肥満内臓脂肪が増えると、血糖値を下げる「インスリン」の働きが悪くなります。すると、すい臓から大量のインスリンが分泌されるようになりますが、インスリンには、腎臓からのナトリウムの排泄を妨げる作用があります。このため、血液中の塩分濃度が上昇し、血圧も上昇してしまいます。

ストレス精神的なストレスがかかると、血管を収縮させて心拍数を高くする交感神経が活発になり、血圧が上昇します。また、血圧を上昇させる「カテコラミン」というホルモンの分泌量も増えます。

タバコ・喫煙過度の飲酒や喫煙も高血圧の原因になると考えられています。

●ほかの病気の影響で起こる高血圧

二次性高血圧は、ほかの病気によって、高血圧が引き起こされるケースです。

腎性高血圧二次性高血圧の中でもっとも多いのが、腎臓の病気によるものです。腎臓は、ナトリウムや尿の排出によって、血圧をコントロールしている器官です。このため、その働きに支障があると、ナトリウムの排泄がうまくいかなくなり、血圧が上昇してしまうのです。

内分泌性高血圧ホルモンの分泌に関わる器官に、何らかの異常が起こり、過剰にホルモンが分泌されると、血圧が高くなることがあります。

血管性高血圧大動脈に炎症が起こったり、血管の一部が狭くなったりする病気によって血圧が高くなることもあります。

本当に知らないとダメ 高血圧のホントの基準値って

●血圧って何?

心臓は、休むことなく、ポンプのように収縮と拡張を繰り返すことで、血液を血管に送り出しています。心臓から送り出された血液は、まず動脈を通って、全身の細胞に栄養や酸素を届け、次に、静脈を通って、全身の老廃物を回収し、再び心臓に戻ってきます。

このように血管の中を血液が通るときに、流れる血液によって、血管の壁にかかる圧力を「血圧」といいます。

●血圧はどんなときに高くなるの?

血圧の高さを決める要因は2つあります。1つは、心臓から送り出される血液の量(心拍出量)。たとえば、激しい運動をしているときは、筋肉がたくさんの酸素を必要とするので、心臓から送り出される血液の量が増えて、血圧が高くなります。

もう1つは、血管の抵抗。気温が寒いときは、血管が収縮するので、血液が流れにくくなり、強い力が必要になって、血圧が上昇します。

このように血圧は、日常のちょっとしたことでも、すぐに高くなります。しかし、一時的な血圧の上昇は、高血圧ではありません。高血圧とは、安静状態での血圧が慢性的に正常値よりも高い状態になることをいうのです。

●血圧の上とか下って何?

血圧というと、「上がいくつで、下がいくつ」というような言い方をよくしますね。「上」というのは、心臓がギュッと収縮して、血液を大動脈に送り出すときの血圧のこと。これを「収縮期血圧(最高血圧)」といい、血圧は、このときに一番高くなります。

そして「下」というのは、収縮した後に心臓がひろがって(拡張して)、血液を吸い込むときの血圧のこと。これを「拡張期血圧(最低血圧)」といい、血圧は、このときに一番低くなります。

●どこからが高血圧?

日本では「日本高血圧学会(JSH)」によって、日本人の体やライフスタイルに合わせて定められた高血圧の診断基準があります。それによると、収縮期血圧が140mmHg以上、もしくは拡張期血圧が90 mmHg以上の場合を高血圧としています。

ただし、収縮期血圧が140mmHg以下、拡張期血圧が90 mmHg以下であれば、安心かというとそうではありません。正常といわれる血圧(正常血圧)は、収縮期血圧が120~129mmHg、拡張期血圧が80~84 mmHgです。

さらに理想とされる血圧(至適血圧)は、収縮期血圧が120mmHg未満、拡張期血圧が80 mmHg未満です。収縮期血圧が130mmHg以上、拡張期血圧が85 mmHg以上ある人は、油断しないようにしましょう。

気になる「血糖値」と「インスリン」の関係

●血糖値って何?

「糖尿病」とは、血糖値が高くなる病気のこと。「血糖」とは、血液中のブドウ糖の濃度のことです。私たちが食べ物から摂った糖質は、消化された後にブドウ糖になり、血液に取り込まれて体中の細胞に届けられます。

そして、ブドウ糖は、脳や筋肉が活動するための大切なエネルギー源になるのです。

通常は、食事をとった後にブドウ糖が増えて血糖値が上がり、食後しばらくすると、血糖値は下がります。これは、血糖値が常に、一定範囲で保たれる仕組みになっているからです。

しかし糖尿病になると、慢性的に血糖値が高い状態が続いてしまいます。その原因は、「インスリン」が不足していたり、うまく作用しないことが原因です。

●インスリンとは?

インスリンは、すい臓から分泌されるホルモンで、血糖値を下げられる唯一のホルモンです。私たちが食事をして、血液中にブドウ糖が増えると、エネルギーとしてすぐに使わないブドウ糖は、「グリコーゲン」に形を変え、肝臓や筋肉に蓄えられます。

そして、さらに余った分は、「中性脂肪」になって、脂肪細胞に蓄積されるのです。こうした仕組みを「糖代謝」といい、このときに作用しているのがインスリンです。

しかし、インスリンの分泌が不足したり、うまく作用しなくなったりすると、ほかに血糖値を下げるものがないので、血糖値が上昇した状態が続くようになります。

●糖尿病になるとどんなことが起こるの?

血糖値が上がったままになるということは、体に必要なエネルギーを細胞に取り込みにくくなるということ。このため糖尿病になると、疲れやすくなったり、痩せてきたり、食欲が異常に強くなったりします。

「なんだ。その程度のことなの?」と思う人もいるかもしれません。そうなのです。初期の糖尿病は、たいしたことがほとんど起こりません。だからこそ、糖尿病は怖いのです。

なぜなら、高血糖の状態をそのままにしておくと、血管や神経に障害がもたらされ、数年から10年程度で、さまざまな合併症が起こるからです。

合併症が重篤化すると、失明したり、人工透析が必要になったり、足を切断したりするような事態にも陥ります。このため糖尿病は、なるべく早めに気づき、適切な対処をしていくことが大切になります。

平成19年に行われた調査によると、「糖尿病が強く疑われる人」は890万人、「糖尿病の可能性を否定できない人」は1,320万人にのぼり、合計すると2,210万人いると推定されています。このため糖尿病は、「国民病」とも言われています。

血圧らくらく下げる14秘策 野菜優先 食後にバナナ効果大!

涼しくなり随分過ごしやすくなったが、こんな時期こそ高血圧に悩む中高年にとっては危険な季節。食欲が進むことでカロリー摂取量が急増、血液の粘度が高くなり、脳卒中や心筋梗塞(こうそく)のリスクが高まるためだ。

日本人間ドック学会の「新基準」が物議を醸すなど最近、何かと注目を集める血圧の数値だが、これを薬に頼らず簡単に下げるいい方法はないものか。そんな裏技なんてあるわけない? 実はある。

 脳卒中や心筋梗塞、腎臓病など生死に関わる合併症を引き起こす高血圧。自覚症状がないため、別名「サイレントキラー」とも呼ばれ、塩分のとり過ぎや運動不足、遺伝などが主な要因とされている。

 自覚がないのは血管の内側に知覚神経がないためで、「血栓ができたり、破裂しそうになってもまったく痛みが出ない」(医療関係者)というから恐ろしい。

 このリスクを回避するために血圧、血糖値、コレステロールなどの値を健康診断でチェックすることは大原則。特に血圧は正常範囲の上(収縮期)が139(mmHg)、下(拡張期)が89(同)を超えないように管理することが常識とされている。

 だが、わかっていてもなかなかできないのが現実で、現に日本人の約13人に1人が高血圧に悩み、降圧剤を服用し続けていることからみてもわかる。

 降圧剤も薬である以上、副作用はあり、費用もバカにならない。この現状を脱するために簡単、楽で効果てきめん、オマケにいますぐ始められる。そんな奥の手はないものか。

 「ありますよ」というのは、『ぐうたらでも血圧がグングン下がる50の方法』(主婦の友社)が話題の東京医科大学八王子医療センター病院長、高沢謙二氏だ。

「例えば、ラーメンのスープは残す。1杯平均で(塩分は)約7グラムと言われるだけに、半分は残したい。そばやうどんも同じです」

 高血圧を改善させるには減塩を避けては通れない。厚生労働省は、塩分の1日の摂取量を男性9グラム未満、女性7・5グラム未満と推奨し、日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2014」では、6グラム未満が目標にされている。

 厳しい目標値だが、「野菜優先」「1日1食は和食」を心掛けることでハードルは低くなるという。

 「『野菜を取りましょう』と言われますが、それだけで血圧は下げられません。大事なのは(食べる順位を肉や魚より)優先することです。空腹のときなら薄味でもおいしく感じられるので減塩につながる。

豊富な植物繊維により、血糖値の上昇が緩やかになり、血管が傷つけられることを防ぐ効果もあります」(高沢氏)

 食後の果物も効果は大きい。例えば、バナナに豊富に含まれるカリウムは、ナトリウム(塩分)のキレート作用(体の外に排出)があり、血管を開く酵素の働きを活性化してくれる。

 厚労省によれば、日本人はバナナ1本分ほどのカリウムの摂取量が不足がちというだけにリンゴやキウイフルーツだけではなく、デザートにバナナを組み込みたい。

 体を動かすのも重要でウオーキングや縄跳び程度の軽いものでよく、激しい運動は必要ないという。

 「運動すると血管は拡張し、血圧は下がってきます。ただし、激しい運動は逆効果。体内で大量に発生した活性酸素が、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を酸化させて動脈硬化を進行させる。それによって血管の老化が進みます」(同)

 面白いのは「第2の心臓」と呼ばれる「ふくらはぎ」。意識して動かすと血液循環がよくなり、血圧は下がる。

 「心臓が血液を全身に送るポンプなら、ふくらはぎは足の方の血液を心臓に戻すポンプです。ちょっとした時間にかかとの上げ下げを10回繰り返すだけでいい。

朝起きたときや自宅のソファでくつろいでいるとき、あおむけになってつま先を前後に10回動かし、ふくらはぎを鍛えることもお勧めします」(同)

 高沢氏は、運動するにも「時間を気にしながらしない」、雨が降れば、ウオーキングも「しなくていい」ともアドバイスする。時計を見るだけで緊張から血管が縮み、雨で体がぬれれば、血管が収縮するからだ。

 「生活の中で常にリラックスすることを心掛ける。電話なら仕事中のようにすぐに取らない。『3回鳴ってから出る』くらいの余裕を持つことです。

タバコをやめられない人は『スパッとやめなくていい』。無理せず、本数を減らすことから始める。お風呂にしても、冷たくても熱くても血管は縮むので、自分にとって快適な温度で入ること。

ただ、熱いのが好きな方でも42度以上は避けたい。血小板の働きが活性化し、血液が固まりやすくなるので」(同)

 血液の循環をよくして心臓に負担をかけないようにすることが血圧を上げない何よりのコツ。万一、測ってみて上の数値が160と出ても「1回くらいなら心配はない。高い状態が続かないようにすることが大切です」と高沢氏。

 これなら腰の重い「ぐうたら」でも気楽に試せそうだ。

「低気圧」で血管がボロボロに?

最初はなんとなくからだがだるい、風邪のような症状だった。でも、少し我慢すれば数日でおさまるので病院に行くほどではないといつも思っていた。

 埼玉に住む主婦の吉野緑さん(仮名・35歳)は、ここ数年、季節の変わり目になると決まって体調を崩していた。

病院にかかることなくやり過ごしていたのだが、今年はからだのだるさに加え、頭痛や左耳が詰まって聞こえにくいなどの症状が起こった。さすがに心配に思った吉野さんは、近所の耳鼻科を受診した。

「耳に異常はない。たぶん低気圧のせいだろう」

 医師は気圧の変化による自律神経の乱れだと診断を下した。言われてみれば、不調を感じるのは、いつも台風が日本に近づいているときだったような気がする。

「台風が通過した翌朝には、耳の詰まり感も消えました」 

 と吉野さん。

 そもそも気圧とは何だろう。「情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ系)で天気を解説する蓬莱(ほうらい)大介気象予報士に聞いてみた。

「気圧というのは空気が地面を押す力のことで、ヘクトパスカル(hPa)という単位で示されます。周囲より気圧が高くなっている地域を高気圧、周囲より気圧の低いエリアを低気圧と呼んでいます。

一般的には高気圧だと晴れ、低気圧だと曇りや雨になることが多く、台風シーズンである9月や天気が周期的に変わる10月は特に気圧変化の大きい時期です」

 耳の疾患に詳しい茅ケ崎中央病院副院長の石田克紀医師によると、「風邪の症状を訴えて内科にかかった結果、自律神経の乱れだと診断され、その後に耳鼻科を訪れる患者も少なくないようです」とのこと。

 では、はたして気圧と自律神経にはどんな因果関係があるのだろうか。

「気圧が体調に影響することは珍しくありません。聞こえにくさなど耳の症状やめまい、鼻水などを訴える人もいます。そういう患者さんには検査をして耳に異常がないことを確認し、症状がつらい場合は、症状を和らげる薬を処方することもあります」(石田医師)

 気圧の変化で自律神経が乱れて不調が出ている場合、天気の回復とともに自然と治ってしまうことがほとんどだ。そのため、病院に行かず放置してしまうことも多い。

しかし「低気圧で不調が現れる」=「自律神経が乱れやすい状態にある」ということ。ほうっておくと胃炎、過敏性腸症候群、メニエール病やうつ病など重い病気を引き起こすリスクとなる。

 石田医師によると、人は気圧の変化を中耳、内耳で感じ取るのだという。

「飛行機で離陸、着陸する際に耳がキーンとするのは、急激な気圧変化があるためです。

低気圧のときは、急に気温が下がったり、強い風が吹いたりするので、気圧だけでなく、そうした気候の変化すべてが自律神経のバランスを乱す要因となるのでしょう」(同)

 自律神経は自分の意思とは関係なく、脳や外部からの刺激や情報に反応して、内臓や血管などの機能をコントロールする。そして正反対の働きをする、交感神経と副交感神経という二つの自律神経がバランスよく働くことで、人間の健康は維持されている。

「交感神経が優位になるとからだは活発になり、副交感神経が優位になるとリラックスした状態になります。しかし自律神経は非常にデリケートで、ほんのちょっとした変化やストレスで影響を受け、バランスが乱れてしまうのです」

 と自律神経に詳しい順天堂大学教授の小林弘幸医師は話す。

「最も心身の状態がいいのは、交感神経も副交感神経も活発に働いている状態です。

逆に最も悪いのが、両方の神経とも働きが悪い状態。低気圧になると自律神経の働きが乱れるのは、交感神経と副交感神経の両方の働きが悪くなる、もしくは交感神経が活発に働き副交感神経の働きが極端に悪くなるためです」

 交感神経は血管を縮め、副交感神経は血管を緩める作用がある。

自律神経のバランスが整っているときは、血管の縮みと緩みがリズミカルに繰り返されるため、血流がスムーズになる。しかし低気圧の影響を受けて、両者の働きが悪くなると、たちまち血流が悪くなってしまうというわけだ。

「血管の縮みが進みすぎて血流が悪くなるだけでなく、血管の内側にある細胞をも傷め、血管がボロボロになる心配があります」(小林医師)

ビール会社社員が実証、尿酸値↓の難度

痛風の原因となる高尿酸血症は、ビールなどに含まれるプリン体の摂取が関わる。ならばと、ビール会社の社員が、体を張って尿酸値を下げる取り組みにトライ。

そして、今年7月の社内健診の結果が出たのだが、予期せぬ落とし穴が待ち受けていた。

 【医師指導で奮闘】

 昨年末、サッポロビールでは、尿酸値の高い社員が集まり、尿酸値6mg/dl以下にする「プロジェクト アンダー6」を発足。Facebook上で運営するサイト「プリン隊がゆく。。。」で活動状況を公開してきた。

尿酸値7mg/dlになると痛風発症のリスクが高まるため、目標値を「6」以下に設定。医師や栄養士、運動トレーナーの指導を受けながら、尿酸値の高い社員5人が奮闘した。その模様は、大反響を呼んだ。

 プロジェクトリーダーで、全員を鼓舞し続けた通称「アンダーレッド」さんが振り返る。

 「全メンバーのがんばりには、頭が下がる思いです。家族、友人、先輩、後輩、上司まで巻き込んだ取り組みは、どれも印象深い」

 マラソンなどの運動にチャレンジし、野菜を食べ、水分補給をたっぷりとる。つき合いの席では、プリン体の低い飲料を好んで選択する。そんな取り組みをずっと続けてきた。

 【全員尿酸値アップ】

 医師などの指導の下、食生活を見直せば、尿酸値の改善もできるはず。メンバー5人は、必死に努力して、春の中間報告では誰もが尿酸値を下げ、中には、「アンダー6」を実現した人もいた。

ところが、7月の健診結果を見ると、なんと全員が尿酸値6以上。中には、8以上の人もいた。

 「恐るべきプリン体、無残、たいへんショックです」「一緒にがんばってきたプロジェクトメンバー、そして支えてくれた家族には、とっても申し訳ない気持ちです」と、メンバーは落胆を隠し切れない。

 旗振り役として尽力したアンダーレッドさんも、「尿酸値を下げるには、プリン体の摂取のみならず、水分の補給や適度な運動、ストレスコントロールなど、幅広いことに気を配る必要があり、相当、難易度が高いと痛感しました」と話す。

 プリン体を含む飲食は避けても、意識的な運動や水分補給は大変だ。仕事のストレスに加えて、「尿酸値を下げなければ」と強く思えば、それもまたストレスになって逆効果。「プリン隊」メンバーは、そんな難しさを教えてくれたのだ。

【前向きに楽しみながら】

 ただし、今回のプロジェクトについて、メンバー全員が「がんばってよかったと感じている」という。尿酸値は思うように改善しなくても、体重や腹囲は減り、中性脂肪の値が改善した人もいる。

生活習慣の改善によって、「前向きな気分になれた」「自分の身体と向き合える習慣ができた」そうだ。そのため、8月にプロジェクトが終了した後も、全員が「アンダー6」の取り組みを続けていくとの決意を新たにしていた。

 「極度の我慢や摂生は、長続きしません。楽しみながら取り組むことで、自分を肯定して、前向きな気持ちになれるのだと思います」と、アンダーレッドさん。

 我慢せず、楽しみつつも前向きに、長期的な視野を持って尿酸値の改善を目指す。それがビール会社の社員たちが教えてくれたことである。

糖尿病、本当に怖いのは合併症 自覚症状なく知らぬ間に病状深刻化 網膜症で失明

生活習慣病、あるいは遺伝的なものが深く関わる病気として知られる糖尿病。潜在患者、いわゆる予備軍も含めると国民の6人に1人が患っているというからひとごとではない。

この病気で怖いのが、合併症。とりわけビジネスマンに致命的な失明も引き起こすというから安穏としてはいられない。

 糖尿病とは血糖値が高くなる病気。原因は、糖を運ぶインスリンというホルモンの不足といわれている。エネルギー源である糖が身体に行き渡らないと立ちくらみや疲れやすくなるといった症状が出るというが、真に怖いのが合併症だ。

特に糖尿病神経障害、糖尿病腎症、糖尿病網膜症は患者数の多さから3大合併症といわれている。併発する原因をみさき眼科クリニックの石岡みさき院長が解説する。

 「それぞれ症状は違いますが、主な原因は、高血糖により細い血管が詰まることです。目の場合、血流が滞るとバイパスのような血管が新しく作られるのですが、新生血管はもろいので出血しやすいんです」

 この状態が糖尿病網膜症の初期症状だという。この疾患が怖いのは、出血していても痛みや目のかすみといった自覚症状がないこと。知らぬ間に病状が深刻になっているケースが少なくないという。

 「出血した個所に増殖膜というかさぶたのような膜ができます。これは伸縮する性質を持っていて、伸びたときに網膜にくっついて、縮んだときに網膜を引っ張ります。これにより網膜が剥がれ落ちると網膜剥離(はくり)となって失明してしまうんです」(石岡院長)

 治療法は主に2つ。レーザー照射によって新しい血管の発生を防ぐ方法か、網膜を元に戻す硝子(しょうし)体手術。

しかし、いずれも糖尿病網膜症の根治を目指すものではなく、対症療法でしかないという。さらに、一度落ちた視力はレーザー治療では戻らず、硝子体手術でも回復しないことがあるというから始末が悪い。

 この疾患には、早期発見による体質改善が最も有効だと石岡院長は力説する。

 「会社の定期健診や献血、ワンコイン検診などで血糖値を測って、高ければ内科に行ってください。糖尿病と診断されたら一度眼科にもかかったほうがいいでしょう」(同)

 眼科では、目薬で瞳を大きくして診察する散瞳検査をする。糖尿病と診断されていれば、保険がきくので3000円程度。約1時間で済むという。

 網膜症の初期段階であれば、食事療法や投薬、適度な運動といった糖尿病治療によって、改善も見込めるという。

 検査を受けないままに放っておいてたら視界に黒いものがちらつく、ものがぼやけて見えるといった症状が出始める。そうなると失明の一歩手前。もし、血糖値が高いといわれたことがあり、この紙面がかすんでいるようならすぐに眼科に行くべきだろう。

痛風発症リスク20倍以上 ビールより怖い遺伝子変異

「ビールの飲み過ぎが痛風のリスクを上げる」は半ば常識になっているが、そうとばかりはいえないことが明らかになった。

研究を行ったのは、東京薬科大学病態生理学教室・市田公美教授、防衛医科大学校分子生体制御学・松尾洋孝講師、東京大学医学部付属病院薬剤部・高田龍平講師ら。市田教授に話を聞いた。

 これまで尿酸値が高ければ、みな一律に生活習慣改善を指導されてきた。

「ところが今回、遺伝子『尿酸排泄輸送体ABCG2』に変異があると、尿酸の排泄機能が落ちて体内に蓄積し、高尿酸血症・痛風(以下、痛風)のリスクが著しく上がることが分かったのです」

 最初に、日本人の患者90人を対象に調べたところ、8割が尿酸排泄輸送体ABCG2の遺伝子変異を持っていた。遺伝子変異にはさまざまなタイプがあるが、そのうちQ126X、Q141Kの2タイプが尿酸の排泄機能を著しく下げ、しかも起こる頻度が高い(持っている人が多い)ことが明らかになった。

「Q126XはABCG2を介した尿酸排泄機能をほぼゼロに、Q141Kは半分にし、それぞれ日本人では約3%、30%の頻度で見られます」

 私たちは父と母から遺伝子を1つずつ受け継いでいる。その2つの遺伝子を、尿酸排泄輸送体ABCG2の「変異なし」「Q126X」「Q141K」で組み合わせていくと、尿酸排泄機能は100%、75%、50%、25%以下の4段階に分けられる。つまり、フルで尿酸排泄機能が働いている人に比べ、段階的に低くなる。

「痛風患者だけを対象に見ると、遺伝子によって尿酸排泄機能が低い人は、その数値が低いほど平均的な尿酸値が高く、痛風発作を早く起こしていました。特に20代、30代で発症した人は、ほとんどが遺伝子変異を持っていました。

次に、健康な男女739人に対しても研究を行いましたが、やはり排泄機能が低い人は、現在は痛風を発症していなくても、尿酸値が高めだと分かりました」

 痛風発症のリスクは、遺伝子が正常な人に対し、変異がある人は、最大20倍以上だという。

■肥満や飲酒よりリスキー

 肥満や飲酒と比べるとどうか? 5005人の男女を対象に「人口寄与危険度割合(PAR)」という指標で影響力を比較すると、肥満(肥満指数BMI25以上)の人は痛風発症への影響力が18.7%、1週間のアルコール摂取量が196グラム以上のヘビードリンカー(男性の場合)は15.4%であった。

「ところが、尿酸排泄輸送体ABCG2の変異遺伝子を持っている人は29.2%と、肥満やヘビードリンカーよりも高かった。痛風の発症リスクを高める生活習慣として指摘されてきた肥満、飲酒よりも、遺伝子の方が影響力が上だったのです」

 尿酸排泄輸送体ABCG2の変異により、尿酸排泄機能が4分の1だけ低下してしまっている人が一番多い。

 ABCG2の変異で排泄機能が4分の1だけ低下するのは、ウイスキーを1週間に1.7リットル飲むこと、あるいは身長170センチの男性が5・7キロ太ることと同程度の影響を、尿酸値を上昇させる方向に与える。

 まずは遺伝子の型を調べることだ。外注で行われるので、「ABCG2遺伝子多型解析を受けたい」と希望すればどの病院でも可能。1万5000円。

もし、自分が痛風を起こしやすい遺伝子を持っているなら、より一層の生活習慣改善が必要だ。

糖尿病でもケーキの楽しみ 「無糖」ケーキ、医院と洋菓子店が開発

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)と関連が深い糖尿病とその予備軍。食事療法が始まると、つらいのは好物の甘い菓子類を控えることだという。

そこで、制限するより、食の楽しみを重視しようと、糖尿病患者の食事指導を行う管理栄養士と洋菓子店が連携。砂糖ゼロで低カロリーのロールケーキを開発し、その成果が学会で発表された。味や食感を通常商品のレベルにすることに成功しており、患者らには朗報だ。

◆味・食感、ほぼ同じ

 開発したのは、にしかげ内科クリニック(神戸市垂水区、西影裕文院長)の管理栄養士、向山万為子さんのグループ。日頃の栄養指導で、患者が甘い菓子類を我慢できないとの声が多いため、そういう人たちでも食べられるスイーツを作りたいと無糖のケーキのレシピ作りを思い立った。

 複数の洋菓子店に声を掛け、神戸市内に本店を置く「パティスリー・ブルシェ」(吉田英三代表)が「ぜひ一緒にやりたい」と協力を申し出た。

 開発に当たっては砂糖に代わるものとして、「泡立ちなど卵に配合した際の相性が一番良かった」パルスイートという甘味料を選び、ケーキの生地に巻き込む生クリームは低脂肪の生乳を使用した。

 低カロリーでも普通のスイーツと同じような満足感を得られるようにするため、「生地やクリームに入れる甘味料の量を1グラム単位で調整し、試作を繰り返した」(向山さん)。

 構想から1年後、商品が完成。カロリーは厚さ約2・5センチの輪切りのサイズで121キロカロリーと、砂糖を使った場合のロールケーキに比べ、約40%のカロリーオフを実現した。

小麦粉を使い、米粉やふすま粉は使わなかった商品は画期的で、これにより、食感や味が通常商品とほぼ変わらないものに仕上がった。

 患者やその家族向けの試食会も実施。170人のうち9割が「おいしく、ちょうどよい甘さ」という回答だった。

今年から同店の商品に加わった。もちろん砂糖はゼロだから、血糖値の急激な上昇などの心配も少なく、「糖尿病患者やメタボの人、ダイエット中の人にも好評で、遠方の人には通信販売で応じている」(同店)という。

 ◆学会でも注目

 このケーキは、糖尿病患者と多く接し、その心情を熟知する専門医の西影院長の思いも反映されている。同クリニックが糖尿病患者にアンケート(53人回答)を行ったところ、7割以上が週に数回以上、甘い菓子類を食べてしまい、「ほぼ毎日」という人も17%いた。

 向山さんらの成果は5月の日本糖尿病学会年次学術集会で発表され、単なる菓子にとどまらず、食事療法の新たな方法として注目を集めた。向山さんは「味と低カロリーなどを重視した商品が増えれば、患者さんが生活の質(QOL)を下げずに、食事療法を続けられる」と話している。

 ■難しい食事療法継続

 日本人の糖尿病患者とその予備軍の合計は2050万人(平成24年国民健康・栄養調査)。治療の基本となるのが食事療法と運動療法で、食事療法は適正なカロリーと栄養バランスで血糖値上昇を抑え、症状悪化と合併症を防ぐ。

 だが、頭で理解できても実行は難しく、糖尿病研究・治療の権威で国立国際医療研究センター総長の春日雅人氏によると、糖尿病外来での診察経験から「指示された食事療法を1年間継続できる人は1割以下で、食事に少し気をつける、といった程度のことでも半数から7割くらいの継続率」という。

糖尿病患者の血糖値を下げすぎると死亡率増加するとの米研究

欧米では高血圧治療薬で血圧を無理に下げすぎると、心身へのダメージが大きく死亡率が高まるとの研究結果も存在しているが、薬で無理矢理に下げすぎると怖いのは、血圧だけではない。

 血糖値をむやみに下げることがいかに恐ろしいことかを世界中の医師に印象づけたのが、米国立衛生研究所(NIH)が中心となって行なった研究だ。

 心血管疾患リスクの高い糖尿病患者約1万人を対象に、厳しい血糖管理で血糖値を正常値に近づける集中治療の効果を調べるものだった。

 被験者は、血糖値の指標となるヘモグロビンA1cを7.5%まで下げる「標準治療グループ」と、6.4%まで下げる「強化治療グループ」に分類。

 当初、血糖値を大きく下げたほうが、死因の上位を占める心筋梗塞や脳卒中などの合併症が抑えられると見込まれていた。しかし、強化治療グループのほうが約22%も総死亡が増加するという想定外の結果が報告された。

 後の調査で、強化治療グループでは「重症低血糖」が頻繁に起こっていたことが判明。血糖値が下がりすぎてしまうことによって、皮肉にも心筋梗塞や脳卒中を誘発していた可能性が指摘されたのだ。

 高血圧や高脂血症、糖尿病などの予防治療を専門とする医学博士で新潟大学名誉教授の岡田正彦氏が解説する。

「血糖値というのは脳のエネルギー源ですから、低血糖症になると、脳の中枢神経の働きが低下し、意識消失や異常行動、昏睡状態に陥るケースがあります。

 血糖値の基準値は年齢に関係なく、100mg/dl未満。しかし最近のデータによれば高齢者であれば治療目標は160~180mg/dlとかなり高めに見積もられています。つまり、病気ではないのに血糖値を下げる薬を飲んでいる人が多い。

 高齢者が薬による急激な血糖値の低下で、立ちくらみや失神などを起こして生命にかかわる事態に至るケースが実際に頻発しています」

血圧を上げない職場処世術

嫌な仕事を最優先で

 現実社会においてストレス対策が重要です。ストレスがあるだけで、血圧は20~30上昇することなどしばしば起こります。労災認定される脳出血や心筋梗塞などが著増しているのも、このストレスが原因の一つになっています。

 嫌な仕事もしなければいけません。ついつい後回しにして、時間がなくなり、中途半端で終わってしまい、上司からお小言が、といったことにもなりかねません。

 その嫌な仕事は、逆に優先して取り組みましょう。早いうちにいろいろな問題点に気づくことができるので、その問題点に詳しい人に質問することもできます。嫌な仕事を積極的に取り組んでいるという好印象を周りにあたえることもできます。

 正面と向き合って考えていると、問題点がはっきりしてくるし、内容にも精通してくるので、その後の情報を仕事内容に生かすことも。見返す時間が取れることにより、ケアレスミスを未然に防ぐことも可能です。

その上、嫌な仕事をやらなければいけないという精神的なストレスを長時間抱え込まなくても済みます。

 このように考えると、やりやすい仕事や興味のある仕事は、後回ししたほうが良いでしょう。気がめいっているときや、仕事の能率が上がらないときには、やりやすい仕事をして、乗ってきたら、避けたい仕事を優先してみましょう。

上司がストレスの原因、対処法は?

 対人関係がストレスという場合もあるでしょう。特に直属の上司がストレスの原因であると悲惨です。

 自分のことを気に入ってくれて、かわいがってくれている人の元で仕事をすることは、楽しくもあり、やりがいもあります。特にミスしそうなときに何げなくフォローしてくれると非常にありがたいものです。

 当たり前の結果を出しても、満足せず、重箱の隅を突っついたような問題点を持ち上げて非難をするような上司もいます。

そのとき、「あいつに文句を言われたくない」、「あいつを見返してやりたい」という気持ちを強く持てば、現在の仕事の内容をより注意深く点検し、いろいろなあらさがしをされても、そのことが本番のプレゼンの際には役立つこともないとは言えません。

よりミスの少ない、完成度の高い仕事をするためには、口うるさい上司は必要不可欠だと思うことができれば、少しは感謝の念が…。

 そうは言っても、こちらに落ち度がないのに、文句を言われるのは嫌なものです。

 けれど、そこをあえて次のように言ってみてください。

 「いつも気づかない問題点をご指摘いただきありがとうございます。今後このようなミスをしないよう一生懸命がんばります。今回も厳しいご評価よろしくお願いします」

 自分が嫌いだと思っていれば、腹が立っていれば、その雰囲気に相手も敏感に反応し、より気まずい雰囲気や敵対する感情が生まれてくることも少なくありません。

 逆に、嫌みで言ったつもりが、感謝の言葉で返されると、相手の感情に変化が生まれ、今後の対応も変わってくるかもしれません。

川村 昌嗣(かわむら まさひで)
1960年高知県生まれ。3浪の末に慶應義塾大学医学部に入学し、1988年に同学部卒業。2001年から11年まで、横浜市のけいゆう病院健診科で健康指導などにあたる。2012年1月に横浜市西区に川村内科診療所を開業。日本老年医学会指導医、日本抗加齢医学会専門医、未病システム学会専門医、日本人間ドック学会専門医。「内科医が教えるお腹がどんどん痩せていく腹凹歩きダイエット」(永岡書店)、「医師がすすめる50歳からの肉体改造」(幻冬舎ルネッサンス新書)などの著書がある。
川村内科診療所のウェブサイト http://www.kawamuranaika.jp/

あなたを太らせる「塩、砂糖、脂肪」のワナ

・痛風患者は全米で800万人に

18歳以上のアメリカ国民の33パーセントが、BMI30以上の肥満体だという。本書によれば、陸軍幹部が公式発表で首都ワシントンの18歳以上の男女が太り過ぎで採用できないと表明。

また、カリフォルニア州ロサンゼルスでは、太り過ぎのため帝王切開が困難になり死亡する産婦が増えているという。また痛風患者は全米で800万人にも達するという。

なぜアメリカはかくも肥満大国になってしまったのか。本書はアメリカの加工食品産業の問題点について、原材料である塩、砂糖、脂肪という三点を軸にしながら追及する。

■塩、砂糖、脂肪の罪

この三つの材料は加工食品になくてはならない物である。なぜなら、製造工程において、苦味、金属味や渋味などの付着がおきてしまうのが通常だが、この三つの材料を加える事により、それらの不純な味を隠すことができるのだ。

糖分への渇望は人間が本能的に持っているものだ。生後間もない赤ちゃんに砂糖水を与えると微笑むという。また、糖分には「至福ポイント」と呼ばれるものがある。

至福ポイントとは食べ物や飲み物に糖分を加えた際、最も美味しいと感じる最大点の事だ。この至福ポイントを的確に狙う事で、より依存度の高い商品を開発できる。

だが、驚くことに脂肪分には至福ポイントが存在しない。多く投入すればするほど、脳は快楽を得て恍惚感に浸るのだ。

実は糖分や脂肪分を摂取したときに使用される脳の神経回路は麻薬などを摂取したときに使われる神経回路と同じである事が最近になって判明している。

30代の発症率最多!若くても発症する痛風対策法!

痛風はかつては「ぜいたく病」といわれ、リッチな生活をしている人がなるものでした。レオナルド・ダ・ヴィンチやアレクサンダー大王も痛風だったといわれています。

痛風だった著名人のリストを挙げるとキリがありませんが、やはり華麗な生活の王侯貴族、大酒飲みだった人の名前が並んでおり、「ぜいたく病」といわれるのもむべなるかなと思わされます。

しかし、昔よりも栄養状態が良くなった現代では、「痛風」は誰もが罹患(りかん)する可能性のある病気になっています。また「痛風」は気を付けなければとても危ない病気なのです。

■ある朝突然に!

ある朝起きると、足の親指の付け根が熱を持って赤く腫れ上がり、痛くてとても歩けない! 「あれっ、ねんざなのかな?」

「痛風」の最もポピュラーな発症はこんなふうです。「痛風発作」と呼ばれます。血中に尿酸の結晶ができ、これが関節などの結節でたまって炎症を引き起こすのです。その「痛み」は骨折の際に感じる「痛み」よりも大きく、とてもではないですが歩けるものではありません。

なぜ足の親指の付け根で炎症が起こるのが多いかといいますと、尿酸結晶が重力に引かれて足部に向かい、血流の屈曲した地点でたまるからです。

足の親指の付け根のほかの足関節、また膝関節で炎症を起こすこともあります。

■痛風発作が若年化している!

痛風は男性の病気です。東京女子医大の1992年の調査によれば、なんと98.5%が男性患者でした。しかもかつては年配の人に発症が多かったのです。

しかし、痛風の発症が若年化しています。かつては50歳代で発症する人が最多だったのですが、今では30歳代での発症が最多になっています。また、その患者数は激増しています(20年前の約3倍といわれます)。

これには食生活の変化が大きな影響を与えているといわれています。栄養価の高い食物をたくさん食べられるようになった結果、「痛風の素地」ができやすくなっているのです。特に気を付けなければいけないのはアルコールです。

アルコールを多量に摂取し、それが習慣化したりすると、アルコール分解のためのエネルギーを生成する結果、体内での尿酸合成が恒常的に起こり……これが痛風につながるのです。

*……『高尿酸血症・痛風の疫学と背景因子 ~高尿酸血症と痛風は増え続けているか~』より

■痛風は一生付き合う病気

痛風発作は1週間から10日ぐらいで治まります。お医者さんから処方された治療薬がよく効いた場合には数日で発作が治まることもあります。

痛風発作からあなたを守るために処方されるのは、主に次の2種類の薬です。

●尿酸合成阻害剤
●尿酸排出剤

尿酸合成阻害剤は体内で尿酸が作られるのを防ぐ薬。いわば、根幹でブロックするものです。尿酸排出剤は、体内で生成されてしまった尿酸を尿とともに排出するための薬です。いわば後処理用の薬ですね。

この2種類の薬はとてもよく効くもので、大きな効果を持ちます。ですが、発作がなくなったからといっても痛風が治ったということではありません。痛風はいわば生活習慣病ですから、一生付き合っていくものです。ですから、お医者さんからもらった薬は飲み続けていくようにしましょう。

■「治った」と思わないように!

薬を飲むのを止めて元の生活に戻ると、尿酸を合成しやすい体質は変わらず、いつまた次の「痛風発作」を起こすか分かりません。また、治療を行わないと、高尿酸血症からの腎不全、合併症などの重篤な事態に陥る可能性があります。

痛風発作を起こした際には、必ずすぐにお医者さんに行きましょう。

■痛風予防とは!?

痛風は発作が起こってから、泣く泣くお医者さんに行く人がほとんどです。お医者さんに「なぜもっと早く来なかったんですか」と言われても、「だって痛くなかったからです」と答える人ばかりでしょう。

痛風を注意すべきなのは、血液検査で尿酸値が7mg/dl(デシリットル)近辺の人。7mg/dlを超えていたらいつ「痛風発作」が出てもおかしくありません。

血液検査の結果を自分で確認して、要注意の人はとにかくアルコールを控えること、またプリン体を多量に含む食事をとらないように注意してください。プリン体が多いのは、レバー、青魚、エビ、カニなどです。

ドロドロ血液をサラサラにするには食べ物ではなくその食べ方にあった!?

皆さん、普段自分の血液がサラサラなのか…ドロドロなのか…見えるものではないので分かりませんよね。もちろん、サラサラのほうが、健康で良い血液です。ドロドロ血液の人の特徴は、不規則な食生活、インスタント食品、タバコ、ストレスなどが上げられます。

そのドロドロ血液を放置することで、病気になったり、血流も滞ってしまうので、肩こりや腰痛、冷え性、代謝低下などと悪影響を及ぼすのです。もちろん、これらが起こることで、むくみやすかったり、太りやすくなってしまったり…しまいにはたるみになったりと美容面にもかなりのデメリットも。

今回お伝えするのは、血液がサラサラになる食べ物ではありません、誰でも心がけてできるサラサラになる食べ方。毎日行う食事だからこそ、これを機に見直して、サラサラ血液にしましょう。

・食べ方を変えるだけで血液がサラサラに?
血液をサラサラにするには、納豆、大豆食品などのいろいろな食材を摂ると効果的と効きますが、毎日食べ続けるには続かない方もしばしば…。自分の血液がドロドロだという自覚がないならなおさら気にしなくなってしまいます。

しかし、血液をサラサラにする食べ方を覚えておけば自ら毎日の食事で心がけることはできますよね。

実は、血液をサラサラにする食べ方とは『新鮮な食べ物を食べること』。
新鮮な野菜には体の老化を防ぐ働きがあるのです。野菜や魚などで考えても分かるように、基本的に『素材は新鮮なほうが美味しい』と言われるのは、健康面から見ても理にかなったことなのです。

ここで言う『新鮮』とは、冷凍したり、熱したり、保存薬品が使われていないものを指します。新鮮な食べ物を食べるこそが、血液をサラサラにし、若々しい体でいられる秘訣なのです。

・新鮮な食べ物を食べると若くいられる!
では、なぜ新鮮な食べ物を食べると若々しくいられるのか疑問に思いますよね。実は『時間が経過した食べ物を食べると体の老化が進む』と言われています。

例えば、リンゴを剥いて時間が経つと茶色く変色します、お茶も湯飲み茶碗に注いだままにしておくと、茶色っぽく変色します。これは、リンゴやお茶が酸化をした証拠。空気に含まれる酸素の影響で食べ物自体が錆びてしまうのです。

ここで何を言いたいかというと、変色するしないに関わらず、どの食材にも言えることが時間が経つにつれて食べ物は錆びていくものなのです。

実はこの錆びた食べ物こそが、活性酸素の生みの親。錆びた食べ物を食べることによって、私たちの体の中には活性酸素が増えてしまうのです。

活性酸素はご存じの通り、老化を促進させたり、病気の原因になったりと、体内に悪影響を及ぼす物質なのです。そんな活性酸素に働きをかけてしまうのがその錆びた食べ物。『錆びた食べ物』はそっくりそのまま『錆びた体』を作り上げてしまうのです。

・錆びた食べ物には注意!
新鮮ではない食べ物=錆びた食べ物の代表的な例は、長く放置した食用油や古くなったインスタントラーメンなど。植物性の油は極めて酸化しやすく、大量に摂ってしまうことで体内に過酸化脂質を増やしてしまうのです。

過酸化脂質は、血液の粘度を上げる働きがあるため、『ドロドロの血液』を作り出してしまい、血流までも滞らせてしまうのです。まさに体にとっては大敵です!

油は使うたびに蓋をしっかり密封し、空気に触れないことで酸化するのを防いでくれます。例えば、油で揚げた揚げ物がいい例。若々しくいるためには、空気に触れる長時間経った揚げ物は避け、揚げたてをいただきましょう。

他にもよく、スーパーなどで賞味期限が近いものは割引をされていますが、野菜やお肉、お魚などのすべてにおける食材も、古いものよりも新しいもののほうが、栄養は変わらないにせよ、血液のことを考えると断然良いのです。

お財布にはやさしくてもサラサラの血液を目指すには新鮮なものを選ぶのも一つのコツです。また、食事の残り物もなるべく空気に触れないようにするため、ラップをしておくだけでも錆びなくするためには効果的です。

目に見えない血液の健康。だからこそ、サラサラな血液でいるために、新鮮な食材を食べ、若々しい体で日々を過ごしましょう。

“痛風”治療の最新事情 新薬登場で選択肢広がる

イタタ! ある日突然、激痛が襲う「痛風」。発病当初は治療により数週間で痛みが治まるため、病気であったことすら忘れてしまいがち。「痛風では死なない」と、たかをくくって放置すると腎疾患などに移行し、最悪の場合、命を落とす可能性もある。新薬が登場した今、根本的に治すチャンスだ。 

 ■腎不全のリスクも

 「激痛が起きてから、診察に来られる方が9割以上ですね」

 こう話すのは、両国東口クリニック(東京都墨田区)の理事長で痛風外来の大山博司医師。

 クリニックを受診する患者の大部分が男性。痛みを訴える部位は半数程度が足の親指の付け根だ。一部の人では足首やかかと、アキレスけん、膝、手指、手首、肘の関節などに痛みが出る。この場合、異なる病名がついてしまうことがあるので専門医の診察が望ましい。

 痛風で怖いのは、痛みが数週間で治まるため、治療を中断して放置してしまう点だ。その間も病はどんどん進行する。

 10年以上たち、関節が変形したり慢性腎臓病を引き起こしたりしてその重症度に気づく例も少なくない。最悪、腎不全などで命を落とすリスクもある。

 原因ははっきりしないが、遺伝と食べ物に含まれるプリン体が関係すると言われる。

 「過去に痛風と診断されなくても強い関節の痛みの経験があり、数年後、同じ部位に痛みを感じたら痛風を疑ってほしい」と大山医師。

 健康診断で、尿酸値が7・0以上あれば、痛みがなくてもまず、診察を受けるべきだ。

 ■1日1回で効果

 痛風には、「尿酸が過剰に生成されるタイプ」と「尿酸が排出されにくいタイプ」がある。患者の約1割が前者で、7割が後者。残り2割が両者の合わさったタイプだ。これまで、いずれのタイプか調べる検査は一般の外来では、手間がかかるため、それほど普及していなかった。

 薬は前者のタイプに対応する「アロプリノール」と、後者のタイプに対応する「ベンズブロマロン」などが使用されてきた。どちらかの薬で副作用が出てしまうと最適な処方ができなくなるといった問題があった。

 今は、新薬を選択する手段もある。

 「一昨年、両方のタイプの痛風に対応可能な『フェブリク』という薬が発売された。この薬は1日1回で高い効果を得られる。自分の病状がどちらかを知り、適切な薬を選んでもらい地道に続けて飲んでほしい」と大山医師は話す。

 ■認定の専門医に

 痛風では、薬を飲んでいる間にも、一時的に痛みが強くなる時がある。

 「不安になって薬をやめてしまう人もいるが、尿酸値が確実に下がり医師の指示があるまで薬を中止しないでほしい。また痛みが出ている間は、悪化させる可能性があるので絶対に薬を『開始しない』。関節に沈着した結晶が溶けるまでには3~5年かかります。食事療法も含めて、長い目でみて治療してください」と大山医師。

 日本痛風・核酸代謝学会では2012年から痛風認定医制度を設けている。多くの症例を手掛けたり、学会で痛風に関する研究発表を行うなど専門知識をクリアした医師が認定される。

 「日本痛風・核酸代謝学会」で検索すると、全国の認定痛風医名簿を見ることができる。

 ■尿酸値を上げやすいもの
 ●鳥や豚、牛のレバーなど内臓類
 ●ビール(飲むなら1日500ミリリットルが上限。他のアルコールも代謝で尿酸を増やすので、日本酒なら1日1合)
 ●魚介類
 ●ラーメンのスープ
 ●だしの素
 ●鍋料理のあとの雑炊

糖尿病治療薬 下痢や嘔吐が生じ意識不明で死に至る危険も

「その薬を飲むべきか否か」を判断する際に参考になる指針がある。日本老年医学会が定めた「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」だ。このガイドラインには、2000本を超える国内外の論文をもとに高齢者が「特に慎重な投与を要する薬物」として29種類の医薬品が掲載されている。

 その中でも注意すべきジャンルが「糖尿病治療薬」だ。糖尿病患者に最も多く使われる「スルホニル尿素(SU剤)」もリスト入りしている。北品川藤クリニック院長の石原藤樹医師が解説する。

「SU剤は膵臓に働きかけてインスリンの分泌を促し、血糖値をコントロールしますが、高齢者には低血糖リスクが大きい。意識障害を起こしたり、脳細胞へダメージを与えることもあります」

 リストでは使用を控えるか、DPP-4阻害薬という糖尿病治療薬への代替が勧められている。

「ただし、血糖コントロールは一生にわたることであり、安易に薬を替えるのが得策ではない場合がある。医師との相談が必須です」(同前)

 他にも注意すべき薬は多い。ピオグリタゾンなど「チアゾリジン薬」は、骨粗鬆症を招きやすいと指摘されているため、足腰が弱っている高齢者は要注意だ。

「α-グルコシダーゼ阻害薬」は「腸閉塞など重篤な副作用に注意する必要があり、下痢や便秘、腹満感などを招きやすい」、「SGLT2阻害薬」は「低血糖や脱水を招きやすい」とされ、夏場の老人の服用は可能な限り避けるべきだ。

 多くの糖尿病治療薬がリストに挙がる中、最も注意したいのはメトホルミンなど「ビグアナイド薬」だ。

「腎機能が衰えた高齢者がビグアナイド薬を服用すると血中の乳酸値が上がり、血液が酸性に傾く“乳酸アシドーシス”を発症するリスクが高まります。この状態になると下痢や嘔吐が生じ、放置すると意識不明に陥って死に至る危険がある」(石原医師)

 他にも高齢者にとって身近なところでは、「非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)」がある。NSAIDsは炎症性物質の働きを抑えて、痛みを和らげたり熱を下げたりする効果がある。イブプロフェン、ロキソプロフェンなど、医師の処方箋がなくとも薬局で気軽に買える薬だ。

「痛みや熱の症状に広く利用される一方、胃の粘膜を保護する炎症性物質の働きを抑えて、消化管出血や腎障害を起こすリスクがある。年を取るほど胃腸の働きが弱まるので、高齢者ほど要注意です。

 心筋梗塞や脳卒中など、心血管疾患を発症する怖れもあります。一時的な痛みならともかく、長期的に使用を継続するのは避けた方が賢明でしょう」(同前)

あなたのその血圧「仮面高血圧」かも!? ◯◯すると血圧200超え…

 病院で測っても、血圧は正常値。だからといって安心はできない。職場で働いているときや寝ている間に血圧が高くなる「仮面高血圧」の可能性があるからだ。週刊朝日MOOK「おいしい暮らしの相談室 糖尿病&高血圧」では取材記者が実際に24時間、血圧を測定。仮面高血圧の隠れたリスクがわかった。

*  *  *
 血圧は一日のさまざまな状況下で変動する。血圧が上がるのは主に起床時、興奮時、緊張時、ストレスがたまっているとき、激務時など。一方、血圧が下がるのは就寝時、リラックス時、入浴時、飲酒時など。

「病院で測る血圧だけでは、実は判断できません。普段は正常値なのに、病院では緊張して血圧が上がる『白衣高血圧』や、逆に、病院では正常値なのに、勤務中や夜間など特定の時間に血圧が高い『仮面高血圧』などがあるからです。病院で正常値と言われているので、血圧が高い時間があることに気づきにくいのです。そのまま放置すると、心筋梗塞や脳卒中などの命にかかわる血管病を発症する危険性が高まります」

 東京都健康長寿医療センター顧問の桑島巌医師は、そう指摘する。桑島医師によると、白衣高血圧と仮面高血圧はそれぞれ900万人前後いるとされている。ただ、白衣高血圧は検査時だけ上昇してしまうので、普段は正常に近い。

問題は仮面高血圧で、ポイントは「職場」と「夜間」だ。

「普段は正常値なのに、職場での血圧が高くなるのが職場高血圧。特に、上司と部下の板挟みになる中間管理職は血圧が高い傾向がみられます。以前、東京都の職員300人を対象に、仕事の合間に血圧を測ってもらったところ、病院では正常値だった職員の約23%が140を超える高血圧でした。仕事の合間の数値ですから、勤務中はもっと高いと推測されます。民間企業でも同じ調査をしたところ、33%が職場高血圧でした」

 病院では正常血圧(130~139/85~89mmHg)なので健診でわからず、職場高血圧が何年も見逃されてしまう。すると、数年後には持続性の高血圧になりかねないのだ。

もう一つの仮面高血圧である「夜間高血圧」は、どのようなものか。

「一般的に、夜眠っているときは日中より10~20%、血圧が下がります。ところが就寝中に血圧が下がらないタイプの人もいます。血管を道路にたとえると、就寝中もダンプカーが走り続けているようなものなので、血管が傷みやすい。夜間に上の血圧が150mmHg以上ある人は、脳卒中や心臓病を発症する確率が118mmHgの人の4倍という調査結果があるほどです」

 起きているときの血圧は自分でチェックできるが、寝ているときに測るのは難しい。

 自分も職場高血圧や夜間高血圧かもしれない――。そんな不安を抱える人におすすめなのが「24時間血圧計」だ。左手の上腕に腕帯を巻き、記録装置を首からかける。30分ごとに血圧計が自動で血圧を測って記録するため、利用者は何もしなくていい。記録装置をズボンのベルトにつけることもできる。保険が適用されるので、3割負担だと1日600円で利用できる。まずは病院で医師に相談してみるとよい。

 実は、筆者にも思い当たる節があった。

 50代ではあるが、毎年、健康診断を受けてもすべて「異常なし」。今年3月の健診時の血圧は上が110だった。数値だけなら問題はないはず。が、締め切りに追われ、ほぼ徹夜で原稿を書いていると、血圧が高いことがあった。仮面高血圧かもしれない――。

 そこで、筆者も24時間血圧計で測ってみた。

 締め切りが近い原稿を2本抱えていたせいか、全体的に高めだったが、上が200を超えるほど跳ね上がった時間帯があった。うたた寝していたときに本書の編集担当デスクから電話があった17時台と、翌11時に24時間血圧計を装着した状態で撮影していたときだ。カメラマンの指示に従って慣れないモデルを務めていたら、まさかの200超えを記録。楽しく執筆しているときは高くないが、仕事で緊張しているときは、高めに出ていることがあらためてわかった。

 一方、低かったのは、ジムで楽しく運動をしたあと、自宅に戻りリラックスしていた20時前後。上が120くらいだった。

 血圧計を借りた日に血液検査もしたが、すべての値が正常。どこも悪いところがなかっただけに、ストレスが大きく影響しての高血圧のようだ。

 病院での血圧測定では正常値なので降圧薬は飲んでいなかったが、今回の24時間血圧計の測定結果と異常がなかった血液検査の結果を見て、血管を広げる作用と利尿作用があるカルシウム拮抗薬(アムロジピン)と、血圧が高いときにストレスを鎮める精神安定剤を処方された。

 血圧が気になるようであれば、仮面高血圧かどうかもチェックしてほしい。(取材・文/庄村敦子)

痛風の原因、尿酸値 ビール断ちすれば問題なし?

この記事では、今知っておきたい健康や医療のネタをQ&A形式で紹介します。ぜひ、今日からのセルフケアにお役立てください。
【問題】痛風の原因になる「尿酸」は、ビールなどに含まれるプリン体という物質が体内で分解されてつくられます。尿酸値を下げたければ、ビールをすっぱりやめるのが一番効果的、というのはホント? ウソ?
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(1)ホント
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(2)ウソ

正解は、(2)ウソ です。

 尿酸は、体内で「プリン体」が分解されてつくられます。プリン体とは、あらゆる生物の細胞で遺伝子の主体として働く核酸(DNA、RNA)や、細胞のエネルギー源(ATP、GTP)を構成する物質のことです。プリン体が、細胞の新陳代謝やエネルギー消費の過程で分解されると、尿酸となるのです。

 尿酸値が高い人はビールを控えるほうがいい、とよく言われるのは、焼酎やウイスキーなどの蒸留酒よりもプリン体の含有量が多いためです。銘柄にもよりますが、ビール100mL当たり、およそ5~7mg程度のプリン体が含まれているとされています。

 しかし、プリン体を含むのはビールだけではありません。プリン体は生物の細胞に含まれるので、細胞の数が多いレバーやたらこ、乾燥によって細胞が凝縮される干物といった食品は、プリン体の含有量も多くなります。ビールだけをやめても、プリン体の多い食品をとっているならあまり意味はないでしょう。

 しかも、量の多い少ないはあるものの「プリン体はすべての食品に含まれていますし、食事の摂取量が多いと体内でつくられるプリン体が多くなり、尿酸も増えます」と、東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター所長の山中寿さんは指摘します。「ですから、個々の食品に含まれるプリン体の含有量を細かく気にするよりも、食事の総摂取量を見直すほうが、尿酸値の改善には有効です」(山中さん)

 ただし、食事の全体カロリー量を抑えるだけでは不十分で、アルコール飲料の摂取にはやはり注意が必要だそうです。これは、「アルコールには、プリン体の有無にかかわらず、代謝の過程で血液中の尿酸を増やす働きがある」(山中さん)ためです。

 日本痛風・核酸代謝学会の「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第2版」では、尿酸値への影響を最低限に保つ1日のアルコール摂取量の目安を、ビールなら500mL、日本酒なら1合、ウイスキーなら60mL程度としています。夏はビールがおいしい季節ですが、痛風や尿酸値が心配なら、ビールは中ジョッキ1杯までにしておくほうがよさそうです。

40~50代は要注意! 糖尿病がEDを引き起こす!?

糖尿病の患者は予備軍も含めて2千万人以上いると推測されている。しかも、長くつき合っていかなければならない病気だからこそ、正しい知識と新しい情報をしっておきたいものだ。週刊朝日MOOK「おいしい暮らしの相談室 糖尿病&高血圧」では、「ドクターが語る 知っておきたい11のこと」として糖尿病が引き起こす合併症などを分析。ここでは糖尿病と勃起障害(ED)について、たけおクリニックの竹尾浩紀総院長が解説する。

*  *  *
 糖尿病は心筋梗塞のように致死的ではないとはいえ、慢性持続的に体に少しずつダメージがたまっていく病気です。約10年間、高血糖をほうっておくと失明や腎臓の機能が失われて人工透析などになる可能性もあります。2型糖尿病で血糖コントロールの目安となるヘモグロビンA1c値を7%未満に維持できれば、合併症を30年間先送りできるという研究報告もあり、糖尿病でも血糖コントロールさえできれば健康寿命を延ばすことは可能です。

 糖尿病になって初めに症状として出るのは神経障害が多く、多くの症例では発症して4年で足の両側内くるぶしの振動覚の低下がみられます。これは音叉を使った簡単な検査で確認できます。糖尿病性の網膜症や腎症は、血糖値や血圧をきちんと管理して、たんぱく質の摂取量を適正化すると初期の段階であればほぼ治ります。そのため、当院でも年一回は患者さんの目や腎臓、足の検査を行います。

 神経障害は発症すると治りにくく、それ以上悪くならないようにすることが大事です。最も多い神経障害は「感じなくなる」もので、こたつやストーブで足をやけどしても気づかないこともあります。血糖値が急に下がった時に一過性的に「じりじり痛む」単神経障害、胃腸の働きが悪くなる胃腸障害、光を「まぶしく感じる」目の症状などもよくみられます。

■朝立ちがあれば、糖尿病の担当医に相談

 糖尿病により、血液や神経が正常に働かなくなると、陰茎海綿体に十分な血液が流れこまず、十分な勃起を得られない状態、つまり勃起障害(ED)を起こすこともあります。糖尿病性のEDで悩まれている糖尿病患者さんは40~50代が多いです。ただ、EDというのは数値化しにくく、性的活動のアクティビティーには個人差もあり、命に直結していないため、その実態はわかりにくいものです。また相談しにくい事柄だけに、当院では、呼び水になるように、トイレにさりげなくリーフレットを置いたりしています。

 EDの症状が出て最初に悩まれるのは糖尿病の担当医に相談すべきか、泌尿器科に行くべきかでしょう。その簡単な目安としては、朝立ちがあるか、もしくはパートナーとはうまくいかなくても、一人では多少うまくいくのかということです。これらが問題なければ機能的には問題のない場合が多いので、糖尿病の担当医にED薬の処方を相談しましょう。いまのED薬は8~9割の確率で治療効果が期待できます。当院の男性糖尿病患者さんの約1割弱はED薬を利用されています。

 EDの患者さんは同時に前立腺肥大のケースも多いです。前立腺肥大症と診断され、処方された薬で性機能が改善する兆候があれば、すでにEDである可能性も高いでしょう。

 糖尿病における不眠やうつ症状については、卵が先か、鶏が先かのような話で、糖尿病だから眠れないのか、もともと不眠だから血糖値が高いのか、わからないケースも散見されます。糖尿病や高血圧といった生活習慣病のパラメーターは夜眠れないと悪くなりますし、心療内科的な疾患が悪くなっても血糖値は高くなります。肥満の人なら夜間無呼吸症候群で寝ているつもりでも眠れていないかもしれません。睡眠がしっかりとれるようになると、血糖値も落ち着いてくるケースが多いです。血糖値が高めで不眠やうつ症状があり、心配な人は専門医に相談しましょう。

<strong>たけおクリニック 総院長 竹尾浩紀(たけおひろき)医師
1996年防衛医科大学卒。自衛隊中央病院内科の研修医を経て、2008年に同病院内科医長。11年東京都世田谷区に「たけおクリニック」を開業。総院長。日本糖尿病学会指導医

糖尿病の薬(2) 「SGLT2阻害薬」

第2回 SGLT2阻害薬 ―りんごから生まれた新薬の話―

【どのように発見されたの?】
 糖尿病教室で、薬の話(名前)が難しいとの声が増えているようです。「エスジーエルティーツーそがいやく」という名前も覚えにくいですよね。

 1835年にフランスでりんごの樹皮からフロリジンという物質が発見され、当初は解熱薬や抗炎症薬、抗マラリア薬として使用されていました。その後、動物に大量投与すると、尿中に糖が多量に存在する「糖尿」になることから、糖尿病研究に利用されることとなりました。しかし、180年後にはなんと糖尿病治療薬として登場することになったのです。

【こんなはたらきが注目されています!】
 糖尿病治療薬は、インスリンの分泌を高める、あるいはインスリンの効きを良くする(抵抗性改善)のいずれかで説明されます。この薬はインスリンと無関係にはたらくことが大きな特徴です。腎臓をターゲットにした初めての血糖降下薬であり、従来とは全く異なる作用機序となります。この薬の作用により、60~80g/日の過剰なブドウ糖が尿に排せつされ(エネルギーとして約300キロカロリー)、その結果、利尿作用とともに血糖値が改善されます。体重を減らす効果や、単独の使用では低血糖のリスクが少ないという点も評価されています。

 また、この薬の一つを心血管疾患の既往のある2型糖尿病患者さんに投与したところ、糖尿病治療の最大の目的である心血管疾患のリスクを低減することが初めて証明され、注目を浴びています。

【より安全に効果的に使うポイントは?】
 インスリンと無関係に効果を示し、肥満傾向をもつ患者さんに効果が期待できると考えられています。しかし、服用に当たっては以下の点に注意が必要であることを忘れてはいけません。

(1)浸透圧利尿による脱水
(2)尿路・性器感染症(特に女性)

 利尿作用があるため、脱水により脳梗塞などが発症したことも報告されています。脱水症状を起こさないように、多めに水分をとることが勧められています。さらに糖を多く含む尿が排せつされるため、特に女性では尿路感染症に対する注意が必要となります。 このような症状が気になったり、分からないことがある場合は、主治医やかかりつけの薬剤師に相談しましょう。

元・東京都立多摩総合医療センター薬剤科長
阿部和史(あべ・かずふみ)

夏の血圧低下、高血圧の人もご用心 水分補給忘れずに

血圧は季節によって変動する。気温が上がるこれからの時期は、血圧が低下しやすい。高血圧の人でも、下がり過ぎで不調に陥る場合も。夏ならではの血圧対策をおさえておこう。血圧はストレスや睡眠不足、塩分の取り過ぎ、飲酒のほか、気温の変化など様々な要因で上下する。一般的に血圧は寒い冬に上がり、暑い夏には下がる。

 東京逓信病院(東京・千代田)の平田恭信院長によると、夏に血圧が下がる要因は2つある。「気温が上がり、体内の熱を放散するために血管が拡張する」。さらに「汗を多量にかくと、血管内の水分と塩分を失う」。血圧が低めの人や高齢者はこの時期、血圧が下がり過ぎてだるさや立ちくらみ、ふらつきなどの症状が出ることがある。茅ヶ崎メディカルクリニック(神奈川県茅ケ崎市)の柘植俊直院長は「高齢者は血圧を調節する力が低下しているので、若い人なら問題にならない程度の血圧の低下でも症状が出やすい。転倒の原因にもなる」と注意を促す。

 日ごろ血圧が高い人も、夏は普段より低めの血圧値が出ることがある。だからといって安心してはいけない。降圧剤を服用している人は、冬場と同じ薬を夏に飲むと、血圧が下がり過ぎることがある。 「ふらつきや立ちくらみが起きる、収縮期の血圧(上の血圧)が100ミリを下回るというのは、明らかに下がり過ぎ」と平田院長。柘植院長も「複数の降圧剤を使っている人、利尿剤を飲んでいる人と高齢者は特に下がりやすいので要注意」と指摘する。

 この時期は血圧を日常的に測定して、数値の変化に敏感になろう。気温が上がり始める5月から6月にかけて、血圧が普段よりも下がる傾向があれば、医師に相談を。「薬の量を減らしたり、別の種類に替えたりして調整する。薬も“衣替え”が必要」(柘植院長)と語る医師もいる。日常生活の注意点は何か。普段の血圧の高低にかかわらず、この時期は熱中症対策が必須だ。「熱中症になると、血圧が高めの人でも急激に血圧が低下するので、非常に危ない。熱中症の予防がそのまま血圧変動対策につながる」と平田院長は指摘する。

 そのためには、こまめに水分を補給する。夏は体内の水分が減って血圧が下がったり、血液がドロドロになったりして、心筋梗塞や脳梗塞も起きやすい季節だ。脱水状態にならないように注意したい。多量の汗をかいたときは、塩分を含むスポーツドリンクなどを飲むとよい。日ごろから血圧が低く、夏のだるさがつらい人は「この時期、食塩を普段より多めに取るのも手だ」(平田院長)。ただし血圧の高い人は、夏でも減塩の食事を心がけよう。

 血圧の低下による立ちくらみやふらつきは、失神や転倒につながる場合も。起床時や椅子から立つ時、急に立ち上がらないようにする。血圧の下がり過ぎを防ぐのは重要だが、これだけでは不十分だ。実は夏には、血圧が上昇しやすい要因がある。例えば暑い屋外と、冷房が効いた室内との温度差。「一般に温度差が5度を超えると、血圧が上がるといわれる」と平田院長。冷房の効きすぎで急に体が冷えると、血管が収縮し、血圧が上昇しやすい。高血圧の人は要注意だ。
 
暑いとビールを飲む機会も増える。アルコールを取ると血管が拡張し、一時的に血圧が下がるが「アルコールが体内から抜けた翌朝、リバウンドで血圧がぐっと上昇する」(平田院長)。血圧が下がりやすい夏だが、高血圧の人も油断せず、血圧の急激な変動に気を付けて乗り切ろう。

正しい性交渉は高血圧を抑える?

心臓病や脳卒中の原因となるため、健康の大敵とされているのが高血圧です。
 
この高血圧、対処法や予防として減塩や運動などが提唱されていますが、その中には効果がないばかりか、かえって血圧をあげてしまうような間違ったものも含まれているのをご存じでしょうか。

 『高血圧ならソバより牛丼』(桑島巌/著、アスコム/刊)は、これまでの高血圧克服の常識の間違いを指摘し、正しい方法を教えてくれる一冊。その中から、高血圧対策で知っておきたいことをいくつかご紹介します。

■意外に多いソバの塩分
 血圧を下げるためには、減塩が効果的です。これは間違っていないのですが、その際に何を食べるかという、メニューの選択には多くの誤解が付きまといます。

 その最たるものが「ソバ」。
 「ソバ」と「牛丼」、どちらが塩分が多いかと聞かれたら、多くの人が「牛丼」と答えるのではないでしょうか。
 しかし、1食あたりの塩分を比較すると、牛丼が2.4gなのに対し、月見そばは6.0g。

 実は牛丼の方が塩分は少ないのです。同様にハンバーガー(1.4g)、ピザ(1.2g)など、“ジャンクフード”は塩分という観点では意外に優秀だといえます。

■アルコールが血圧を下げることも
 塩分と並んで高血圧の原因に挙げられるのが「アルコール」。しかし、ただ飲酒を控えればいいというものではないようです。

 お酒と高血圧の関係は「Jカーブ」といわれ、飲み過ぎてもまったく飲まなくても血圧は上がります。そして、ほどほどの量を正しい飲み方で飲むことで、血圧を下げる効果があるのです。

 ほどほどの量とは、ビールならロング缶1本(500ml)、日本酒なら1合(180ml)、焼酎なら水割り2杯(110ml)ほど。これくらいの量をちびちび飲んでいるうちに少しずつ酔いが回ってくる、というのが正しい飲み方のコツです。もちろんつまみは塩分の少ないものを選びましょう。

■正しいセックスは血圧を下げる
 高血圧だからセックスはいけないと思っている人がいますが、決してそんなことはありません。確かにセックスは血圧を上げる行為ですが、あくまでも一時的なもの。逆に、行為の後は心地よい睡眠を誘うホルモンが分泌され、夜間の血圧を下げる効果も生みます。

 ただし、あまりにも刺激の強いセックスはやはり考えものです。不倫や若い相手とのセックスは、心筋梗塞や脳卒中など思わぬ事故につながる恐れがあるので注意が必要です。血圧は自分の努力次第で下げられるものです。健康で長生きするためには高血圧への対策は不可欠。今のうちから正しい知識と正しい対策を身につけましょう。

糖尿病の初期治療 間食をやめたら完全に直った症例もある

白澤卓二氏は1958年生まれ。順天堂大学大学院医学研究科・加齢制御医学講座教授。アンチエイジングの第一人者として新刊『ボケない道』(小学館101新書)を上梓し、テレビ出演も多い白澤氏が、糖尿病と間食の関係についての新しい知見を紹介する。

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 平成19年の国民健康・栄養調査によると、糖尿病が強く疑われる890万人と糖尿病の可能性を否定できない1320万人を合わせて糖尿病の可能性のある人は、全国で実に2210万人以上と推定されている。

 糖尿病は食べ過ぎや運動不足などの生活習慣を基盤に発症することが知られているが、悪い生活習慣はなかなか改善できないのか、日本での患者数は増加の一途をたどっている。

糖尿病の引き金は、欧米型の食事によるカロリーや糖質の摂り過ぎが発症要因と指摘されている。しかし、食事のみならず、間食が糖尿病の発症に重要な引き金になることはあまり知られていない。

 米国ソーク生物学研究所のイグオ・ワン博士は、糖尿病を発症する時には肝臓で「イノシトール3リン酸」受容体という細胞内のカルシウムの濃度を調節している分子が重要な役割を果たすことをネズミの実験で明らかにした。

通常、摂取された栄養は、腸管で吸収された後、門脈という血管を通って肝臓に運ばれる。

 一方、膵臓で分泌されたインスリンは、門脈を通って一緒に肝臓に運ばれることになる。肝臓に到達したインスリンは受容体に作用し、細胞内カルシウム濃度を上昇させ、肝臓で糖を作る回路を抑制すると同時に肝臓に糖を取り込む回路を活性化させている。

 しかし、糖尿病を発症したネズミを調べると、門脈に高濃度のインスリンがあるにもかかわらず、肝臓の細胞ではイノシトール3リン酸受容体が機能せず、さらに糖を作り続けて高血糖になっていた。

 糖尿病の発症初期で血糖が上昇するのは、吸収した血糖を下げられないのではなく、肝細胞がインスリンのシグナルを誤認知して血糖を新たに合成してしまい、高血糖を維持している病態が明らかとなった。

 広島市で内科を開業する唐川卓治医師は、間食が糖尿病発症に重要な役割を果たしていると警鐘を鳴らす一人だ。唐川医師は、「間食により波状的に門脈内に分泌されるインスリンが、肝臓のインスリン感受性を狂わせて誤作動させているのではないか」と分析。

糖尿病の初期治療で、間食をやめることを患者への食事指導の大きな柱にしたところ、多くの患者で薬を使わずに糖尿病が改善、完全に治ってしまった症例も経験したという。 

これまではあまり注目されてこなかった間食の問題だが、糖尿病の初期治療では重要な治療指針になりそうだ。

血圧「新基準」で医療現場の混乱続く 患者から「薬やめたい」戸惑いの声

血圧をめぐる「新基準」で医療現場が混乱している。日本人間ドック学会がまとめた高血圧に関する数値の新基準が、従来の目安より大幅に緩かったことが発端だ。高血圧は脳卒中や心筋梗塞(こうそく)を誘発するリスクが高い生活習慣病のため、日々数値をチェックする中高年は多い。

それだけに悩む患者からは「降圧剤を飲む必要はあるのか」「そもそも高血圧ではないのでは」との戸惑いの声は広がる。新基準の登場で降圧剤はやめられるのか。

 906万7000人(厚生労働省調べ、以下同)。日本の人口で約13人に1人が悩む高血圧。放っておくと脳卒中や心筋梗塞、腎障害など生死に関わる合併症を引き起こし、同じ生活習慣病の糖尿病(270万人)、高脂血症(188万6000人)の患者数と比べてみても断トツに多い国民病だ。

 自覚症状がほとんどないことから別名「サイレントキラー」と呼ばれ、原因は塩分の取り過ぎや運動不足、遺伝などさまざま。治療は降圧剤を飲み続ける対症療法が取られ、特効薬のようなものはない。

 降圧剤も薬である以上、副作用があり、費用もかさむため、誰もが食事療法や運動で改善しようと試みるものの、なかなか正常範囲に戻らないことから、マス媒体でも永遠のテーマのように取り上げられている。

 「そんなところに数値の目安が緩和された新基準が出たものだから、注目を集めるのも当然だった」というのは医療関係者の1人。

 日本人間ドック学会と健康保険組合連合会(健保連)が発表した血圧などの新基準は、悩む患者たちにとって確かに衝撃的な内容だった。

 特に血圧は、これまで採用されてきた日本高血圧学会の正常範囲、上(収縮期)が139、下(拡張期)は89までが、新基準では上が147、下は94にまで広がった=表。

 大幅に緩くなったことで話題が集まり、数値が独り歩きし、医療現場では、患者から「薬を止めたい」「自分は新基準では健康体だから薬をやめて構わないか」との疑問の声が上がるほか、「薬を独自に判断して勝手にやめてしまう人がいる」(先の医療関係者)など混乱が続いている。

 結論から先に言うと、新基準の数値を基に降圧剤の服用を止めたり、高血圧ではないと判断したりするのはやめた方がいい。

 都内の開業医は「新基準は、合併症のリスクとの関係が全く評価されていない。現時点では従来の基準や他の学会のエビデンスに基づいたガイドラインに沿って治療するのが最善だ」と断言。

 別の都内の開業医は「新基準は、高血圧学会等が行った10年ほど経過を見て、10年後の治療成績から至適血圧(理想的な血圧値)を判断したものではない。現在、見かけで正常値(=新基準)であっても、10年後に大丈夫かという判断の材料にはならない」と力説する。

 大阪市内の基幹病院の内科医も「いままで通り降圧剤を飲むべきだ。新基準は、超健康人のデータで予防医学的な考えが入っていない」。3者とも合併症のリスクを考慮していない点を危ぶむ。

 そもそも人間ドック学会は、どのような調査でこの数値を導き出したのか。

 同学会の『新たな健診の基本検査の基準範囲 日本人間ドック学会と健保連による150万人のメガスタディー』によると、約150万人の人間ドック受診者から健康人を定義づけて約34万人を抽出し、最終的に選んだ「超健康人」約1万~1万5000人の検査値から基準範囲を求めたという。

 超健康人の現時点の数値を分析したもので、健康ではない層は除かれている。しかも、その超健康人を将来にわたって調査したものではないため、長期間追跡して結果を反映した従来の学会の数値と、同じ土俵で比べることはできない。

 キッコーマン総合病院(千葉)の院長代理で内科医の三上繁氏は、「人間ドックの新基準は、これまで医療機関ごとに基準範囲が異なっていたことから、統一するための第一歩として調査、発表したものだ。

すべての検査に異常がなく、飲酒は少量、喫煙もしない厳選された健常者の検査値を基に算出されている。マスコミもそのへんの実態をよく把握して報道すればよかったが、数字だけが独り歩きして混乱を招く結果になった」と解説。

 「人間ドック学会も、『今回の値で基準値範囲になったからといって治療を受けなくてよい、薬を中止してもよいということではありません。自己判断せず主治医と相談してください』とのコメントを出している。患者は将来のリスクを見据えた対応が必要」と従来通りの治療を勧める。

 高血圧は、治療が長期に及ぶため、治療そのものが日常生活の一部に溶け込んで認識が薄くなりがちでもある。

 医療ジャーナリストの長田昭二氏は「臨床現場に混乱が生じたが、あえて好意的にとらえれば、漫然と治療を受けてきた医療消費者が『自分の受けている治療は何の意味があるのか』という意識を向けるきっかけにはなった」と語る。

 これを契機に正しい知識を再確認してみてはどうだろうか。

甘酸っぱい口臭は糖尿病の予感⁈

●糖尿病ってどんな病気?

「糖尿病」とは、血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が慢性的に高くなる病気のこと。私たちは体を動かすエネルギー源として、炭水化物を消化してブドウ糖に変え、血液に取り込んで体中の細胞に届けています。

しかし糖尿病になると、ブドウ糖が細胞に取り込まれなくなり、血液の中に溢れてしまいます。このため筋肉や内臓にエネルギーが届かず、全身がエネルギー不足になってしまうのです。これはインスリンというというホルモンが不足したり、うまく細胞に作用しなくなったりすることで起こります。

●糖尿病と口臭

糖尿病が口臭に結びつくのは、歯周病にかかりやすくなるからです。糖尿病になると唾液の分泌が低下し、口の中が乾くようになります。唾液には、口の中を殺菌する自浄作用があるので、唾液が不足すると口の中に歯周病菌などの細菌が増え、口臭が強くなってしまうのです。

また「ケトン体」というニオイ物質の発生も口臭の原因になります。糖尿病になると、ブドウ糖が利用できずにエネルギーが不足するので、体は体脂肪を燃焼して代わりのエネルギーを得ようとします。

このときに発生するのがケトン体です。ケトン体が血液に取り込まれて肺に到達すると、甘酸っぱいような独特の口臭がするようになります。

●糖尿病を予防するには?

糖尿病の予防には肥満を防ぐことが大切です。野菜を中心とした栄養バランスの良い食生活を心がけ、食べ過ぎないように気をつけましょう。

また、エスカレーターの代わりに階段を利用したり、こまめに歩くようにしたりするなど、日頃から体を動かす習慣を身につけて、基礎代謝を上げておくことも大切です。

糖尿病になってしまうと、完治することはありません。また進行すると、腎臓障害や網膜症、神経障害などの合併症を引き起こす怖い病気でもあります。

でも「糖尿病予備軍」と呼ばれるうちに発見し、生活習慣や食生活を改善すればまだ間に合います。健康診断にも糖尿病の検査は含まれていますから、毎年必ず健康診断を受けるようにしましょう。

高血圧が気になる人に

健康診断の結果が届いた後は相談に来る人が増えて、企業内医務室は結構忙しい日々が続きました。

 今年48歳になったB氏は数年前から血圧が高めで、担当保健師から薬をのんだほうがいいと勧められていましたが、一生薬をのみ続けることに抵抗感があり、逃げ回っていました。しかし、今年は例年より更に高めになり、産業医に相談する気になったようです。

 健診データをグラフ化して見ると確かに血圧は右肩上がりで、おまけに体重も就職時より15kgも増加、残業も多く、書類やパソコンの持ち出しは禁止されているため休日出勤もしています。

まず常時高血圧なのかを確認するため、量販店で血圧計を買って自宅で朝夕測定してもらうことにしました。

■検診会場では正確に血圧が測れないことも

 健診会場の雰囲気に押されて健診時だけ高い人もいれば、昼間は多少高いだけなのに、朝だけびっくりする程の高値の人もいて、なかなか昼間医務室での測定値だけでは治療開始の決断や、使用薬剤の選択に迷うことも少なくないからです。

即日薬を処方されると思っていたB氏にとってはやや肩すかし気味の結論になりましたが、一応納得して自己測定を始めることになりました。

 最近メタボリックシンドロームという言葉をよく耳にすると思います。2005年9月28日と2006年6月14日の本シリーズでも解説しました。

日本人の死因につながる病気のうち動脈硬化に由来するものは圧倒的に多く、医療費や介護費の抑制のためにも、動脈硬化の防止はきわめて大切な要件になり、肥満、高脂血、糖代謝異常などにひとつずつ対応するのではなく、総合的な判断での対応が大切――ということで、メタボリックシンドロームという考えかたがクローズアップされてきているわけです。

■降圧剤は多種多様

 さてB氏、1カ月後に血圧自己測定結果を記入した集計表を見るとやはり朝も寝る前も150を超えていて、休日の昼間も同じ程度。肥満のほか中性脂肪が200近く、心電図の軽い異常、父系に心筋梗塞で亡くなった方がいるなど、動脈硬化に進む要因をいくつかあるということも分かり、本人納得の上、降圧剤の服用に踏み切ることにしました。

 日本で入手できる降圧剤は多種あり、担当医の判断で選択するわけですが、どれでも思いついたものを選べばいいというものではありません。昔は降圧利尿剤といって尿をたくさん出して血液量を減らして血圧を下げようとする薬が主流でした。

 しかし最近は、血管に作用して血管を拡張させ、血管抵抗を減らして降圧させるカルシウム拮抗薬、体内に存在して血圧を維持するレニン-アンジオテンシン系に作用してアンジオテンシンIIの作用を阻止するARB、アンジオテンシンIIの生成を阻止するACE阻害剤、交感神経のβ‐受容体を遮断して心臓拍出量を減らすことで降圧させるβ‐遮断薬、交感神経のα受容体を遮断して血管を拡張させることで降圧させるα‐遮断薬などがあり、専門医はその人の様々な背景を考慮して薬剤を選択します。はじめは常用量の半量から開始し、効き具合をみながら適量にもっていきます。

 結局B氏にはカルシウム拮抗薬が選択され1カ月後には収縮期血圧は15mmHg、拡張期血圧は10mmHg位下がりました。そして起床時になんとなく感じていた後頭部の頭痛がなくなり、肩凝りも気にならなくなったということでした。

 高血圧の治療開始に関する最近の見解は、動脈硬化が進んでどうにもならなくなってから始めるのではなく、ちょっとその兆候が出始めたら、血圧値はさほどではなくても、治療に踏み切ったほうが、最終的に動脈硬化をとことんまで進めることにならず、最良の方法であるとの考えが主流になってきました。

(カラダに嬉しい豆知識「Dr.鷲崎の健康エビデンス」)

糖尿病 なりやすい人のタイプと予防のための「3つの実践」

「糖尿病」は、一度発症すると一生つきあっていく病気である。「糖尿病予防 3つの実践」を 京都医療センター 予防医学研究室長の坂根直樹(さかね・なおき)さんにご紹介いただいた。

*  *  *

糖尿病のリスク

■糖尿病を起こしやすい人

次のような人は、糖尿病を起こしやすいと考えられています。

◎家でゴロゴロすることが多い——横になってテレビを見続けたり、座っていることが多い人は、活動的な人に比べて、糖尿病のリスクが約2倍に上がるといわれています(※1)。

◎朝は食べず、夜は“ドカ食い”——夜遅くにたくさん食べると、朝食が食べられなくなるだけでなく、内臓脂肪が付きやすくなり、肥満を招きます。

◎若いときのズボンがきつくなった——それほど太っていなくても、若いころのズボンがきつくなった人は、腹部に内臓脂肪が付いているおそれがあります。現在の体重が、20歳のときから5㎏以上増えていると、糖尿病のリスクが高くなるといわれています(※2)。

これらは、言い換えれば、「運動不足」「よくない食事習慣」「肥満」が、糖尿病のリスクであることを示しています。

このほか、次のような人も注意が必要です。

◎家族に糖尿病のある人がいる——インスリンの分泌が遅れたり、量が不十分だったりする体質(インスリン分泌不全)が遺伝する場合があります。

◎妊娠糖尿病だった——妊娠中につくられるホルモンにインスリンを抑える働きがあるため、妊娠をきっかけに血糖が異常に上昇します。出産後は、多くの場合、血糖値が正常に戻りますが、将来、加齢に伴い、糖尿病を発症する危険性が高いと考えられています。

◎糖尿病予備群——糖尿病は、血糖値を基に診断されます。空腹時の血糖値で見ると、126mg/dL以上の場合には糖尿病が疑われ、100mg/dL未満の場合なら正常です。

100〜125mg/dLの場合は、将来、糖尿病になるリスクが高く、糖尿病予備群と呼ばれています。予備群は、正常な場合に比べると、約6倍も糖尿病を起こしやすいといわれています(※3)。

■合併症

糖尿病は、高血糖により血管が傷害されるため、「血管の病気」ともいわれます。そのため、病気が進行すると、血管が張り巡らされている、体内のさまざまな部位に合併症が起こるおそれがあります。なかでも、細い血管が多い神経、目、腎臓が障害されやすく、3大合併症といわれています。

◎神経——手足のしびれやこむら返りなどが起こります。

◎目——眼底出血が起こり、失明することがあります。

◎腎臓——腎不全などが起こる場合があります。

また、血糖値が高いと、太い血管に動脈硬化を起こしやすいことも知られています。動脈硬化は予備群のころから進行し、脳梗塞や心筋梗塞になるリスクが高まるとされています

糖尿病予防 3つの実践

今回は、「糖尿病予防 3つの実践」を紹介します。

1 週に150分運動

2 腹八分目

3 3か月で3㎏減

糖尿病予備群でも、これらを目標に実践すると糖尿病になるリスクがほぼ半減することが、最近わかってきました(※4)。

■1週間に150分間運動を行う

運動は、1週間単位で目標を立てて行うとよいでしょう。例えば、ウオーキングなどを1回30分間、1週間に5回、あるいは1回50分間、1週間に3回行えば、合計で150分間になります。

運動の種類には、軽く汗をかく程度のウオーキングのほか、「好きなスポーツをする」「ジムで筋力トレーニングをする」「家でスクワット、腹筋運動、腕立て伏せなどをする」などがあります。

■食べ過ぎの人は、腹八分目にする

過体重(※5)や肥満のある人は、摂取エネルギーを平均して1日当たり約200kcal減らすことが、糖尿病予防につながることがわかっています(※6)。例えば、「ご飯を2口」「小さな菓子パンを1個」「せんべいを1枚」の3つを合計すると約200kcalになります。つまり、余分なものを食べないよう心がけることが大切です。

■肥満のある人は、3か月で3㎏減量

肥満のある人は、3か月をめどに3㎏の減量を目指しましょう。これは60㎏の体重の人なら5%に当たります。それを達成したら維持することが大切です。3か月と期間を区切ることで、減量の成功率が高まります。標準体重(※7)や20歳ごろの体重を目標にする必要はありません。

■『NHKきょうの健康』2014年4月号より

糖尿病の合併症はなぜ起こる?

糖尿病で特に怖いのが合併症だ。糖尿病を放置していると、全身の血管が障害されてさまざまな合併症が現れる。旭川医科大学 教授の羽田勝計(はねだ・まさかず)さんが、糖尿病の三大合併症とそれらが起こる仕組みを解説する。

* * *

■糖尿病の合併症
日本の糖尿病の患者数は約950万人で、予備群を含めると2000万人を超すと見られています。特に地方では、車を使うことが増えて以前ほど歩かなくなったため、糖尿病を起こす人が都市部以上に増えているといわれています。これは、日本だけに限らず世界的な傾向です。

最近は、糖尿病の治療に前向きに取り組む人も増えていますが、今なお糖尿病のある人の約3割が、十分な治療を受けていないのが現状です。人数にすると、300万人以上になります。

糖尿病は、長い間自覚症状がほとんどありません。そのため、放置してしまう人が多いのです。しかし、糖尿病はその間も徐々に進行していき、合併症の症状が現れてくるころには相当に悪化しています。

■合併症が起こる仕組み
糖尿病は、慢性的に血糖値が高い状態が続く病気です。血糖値とは、血液中のブドウ糖の濃度のことです。ブドウ糖は全身に運ばれてエネルギーになりますが、細胞に十分取り込まれず血液中に異常に増えた状態が糖尿病です。

血液中にブドウ糖が異常に増えた状態が続くと、全身の血管壁が傷つけられます。

その結果、さまざまな合併症が起こってきます。主な合併症には、細い血管が障害されて起こる糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害があります。太い血管も障害されて動脈硬化が進むため、脳梗塞、心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症なども起こりやすくなります。

■細い血管に起こる合併症
糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害は糖尿病の三大合併症と呼ばれています。

■糖尿病網膜症
眼球の奥にある網膜の細い血管が、障害されてもろくなる病気です。進行すると、視力が低下して失明に至る場合があります。

■糖尿病腎症
腎臓の働きが徐々に低下していく病気です。腎臓は細い血管がたくさん集まった臓器で、その血管が少しずつ障害されていきます。ひどく悪化した場合、透析治療が必要になります。

■糖尿病神経障害
末梢(まっしょう)神経が障害される病気で、足のしびれや痛み、感覚麻痺(まひ)などが起こります。原因は、神経に酸素や栄養を送っている末梢血管の血流低下や、末梢神経そのものの障害です。非常に悪化すると、脚を切断するなどの事態に陥ることもあります。

※それぞれの合併症についての詳しい説明や治療法は、『NHK きょうの健康 2014年7月号』に掲載しています。

■『NHKきょうの健康』2014年7月号より

【健診数値の生かし方】まず自己計測と食生活改善 高血圧編

血圧が「140/90」(単位mmHg、日本高血圧学会基準)以上は、高血圧とされている。生活習慣病ならば、食生活の見直しが不可欠だが、診療所へ行って「薬を出しましょう」といわれることは珍しくない。薬はイヤだと思う人もいるだろう。

一方、現在すでに服用中で、血圧コントロールがうまくいっていない人もいるのでは。そこで、今回は数値と薬の服用について考えてみる。

 【薬を飲む前に見直し】

 50代のある男性は、体調が悪くてクリニックを受診し、「高血圧」と診断された。血圧値は「171/98」。薬の服用を勧められたが、男性は不審に思い、専門医のいる総合病院を受診。すると、「高血圧ではない」といわれた。このように医療機関によって診断が異なると、一般のわれわれは戸惑いがち。

 東京都健康長寿医療センター顧問を兼務するNPO法人臨床研究適正評価教育機構の桑島巌理事長が警鐘を鳴らす。

 「診察室で緊張して血圧が高くなる人は、意外と多い。血圧170の人も、世間話をした後に再測定したら130まで下がるのは、よくあることなのです。1回だけの血圧測定で『お薬出しましょう』という医師は、疑った方がいい。

血圧が高くても、頭痛などの症状がなければ、まずは家庭で数日、自己測定してもらい、食生活を見直してもらうのが基本です」

 朝晩2回ずつ自分で血圧測定し、減塩やカロリー制限、運動などの食生活の改善が、高血圧改善の第一歩となる。

 【少量安価の薬でOK】

 食生活の改善が身体に及ぼす効果は、人にもよるが一朝一夕とはいかない。3カ月間がんばっても、家庭血圧が高い状態が続くと、薬の服用が勧められるという。

しかし、高血圧の薬に関しては、今年1月に刑事告発されたノバルティスファーマ社の「バルサルタン(成分名)」問題で、一般の人々にも不信感が広がった。

バルサルタンはアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)という血管を拡張して血圧を下げる薬。他に利尿効果で血圧を下げる薬や、血管拡張と利尿作用を併せ持つカルシウム(Ca)拮抗薬などがある。

 「高齢者では、利尿作用のある薬の方がARBよりも血圧を下げる効果が強いのですが、臨床研究でバルサルタンの成績があまりにも良すぎたために、『不自然』であるとして不正が発見されたのです」

 桑島理事長はノバ社の問題が明らかになる前から、論文への疑惑を公言していた。

 では、薬を服用するときに、われわれはどう考えればよいのか。

 「ごく少量で値段が安い薬でも、効果は十分に得られます。食生活を見直し、薬を服用して3カ月経っても高血圧が改善しないときには、専門医ならば他の薬に切り替えます。

また、薬の服用と同時に行う食生活の見直しが順調に進み、高血圧の改善が明らかになれば、薬の服用を止めることも可能です。単に医師任せにするのではなく、ご自身でも、健康管理の意識を高めていただきたいと思います」と桑島理事長は話す。 

■治療で第一選択薬とされる薬
・Ca拮抗薬…血管に直接作用して血管を広げるほかに利尿作用でも血圧を下げる。
・ARB…血管を縮めるアンジオテンシンという物質の働きを阻害することで血圧を下げる。
・ACE阻害薬…アンジオテンシンの分泌を抑制することで血管を拡張させ血圧を下げる。
・利尿薬…体内への水と塩分の再吸収を抑制。穏やかな作用のサイアザイド系が代表。
*上記は、桑島巌著「高血圧、効く薬効かない薬」(朝日新聞出版)より抜粋

副作用が相次ぐ糖尿病新薬「SGLT2阻害薬」とは?

発売前から懸念

 糖尿病の新薬「SGLT2阻害薬」に重篤な副作用が相次いでいるとして、専門家で作る委員会が6月16日、適正使用を求める文書(Recommendation)を出しました。

 SGLT2阻害薬は、糖の再吸収を防いで尿中に排出させることで血糖値を下げるという新しい機序の薬で、4月にまず1社から発売されたのを手始めに6社から発売が予定されています。

低血糖を起こしにくく、体重の増加を招かないなどの利点があるとする一方、特に高齢者などで脱水の危険性などが指摘されていました。

 適正使用を求める文書は、「発売開始から1か月の副作用報告を受け、因果関係など情報に不十分な点はあるものの、重篤な副作用の懸念のうち、残念ながらいくつかが現実化した」「予想された副作用である尿路・性器感染症に加え、

重症低血糖、ケトアシドーシス、脳梗塞、全身性皮疹(ひしん)などの重篤な副作用が発症している」として、使用にあたっては慎重な注意を呼びかけています。

 新薬には常に、未知の副作用のおそれがあります。SGLT2阻害薬は特に、発売前から懸念が示されていました。今回の文書は公的な強制力のあるものではありませんが、専門家によって素早い対応がとられたことは評価できます。

 糖尿病は2009年末からインクレンチン関連薬(GLP1受容体作動薬、DPP4阻害薬)が7製品発売され、新薬ラッシュが起きています。なかでも飲み薬のDPP4阻害薬は、この2、3年の間に急速に普及し、最もよく使われる薬のひとつになっています。

 取材した糖尿病の専門医は「専門医はまず従来薬を選択し、DPP4阻害薬をすぐに使うことはしない」と話します。新薬の急速な拡大の背景には、非専門医による使用があるとみられます。

 そこへもってきての、“さらなる新薬”SGLT2阻害薬の登場です。何百万人もの患者がいる糖尿病では、すべてを専門医がみるわけにはいきません。適正使用の呼びかけがいち早く伝わることを願います。

尿の色で病気が分かる 「無色透明」なら糖尿病の疑い

尿の色の変化は、病気のサインになる。とりわけ「無色透明」のオシッコには糖尿病の危険があるという。日本大学医学部泌尿器科学系の高橋悟主任教授に詳しく聞いた。

 健康な尿は通常「麦わら色」をしている。だが、アルコールを飲んだ翌朝や、利尿作用のあるカフェイン飲料を摂取した後は、かなり色が薄い尿が多量に出る。アルコールと一緒に摂取した余分な水分が排出されているからで、一過性のものだから心配ない。

 しかし、無色透明な尿が1日に何度も、何日も続くようなら、糖尿病の可能性を疑ったほうがいいという。

「腎臓は、体内の水分量の調整や、血液中にある老廃物の濾過(ろか)などの役割を果たしています。糖尿病患者の場合、血液中の血糖値が高いので、濃度が低いほうから高いほうへ移行する浸透圧の働きによって、血管中にたくさんの水分が引っ張られます。

その血液が腎臓に達すると、フィルターの役割をしている腎杯(じんぱい)・腎盂(じんう)が余分な糖を排出しようとして、血液中に吸収された大量の水分も一緒に尿として出してしまうのです」

 尿中の水分が多いため無色透明な希釈尿となり、体内の水分も不足して喉が渇く。そのためにまた大量の水分を飲んで頻尿になる悪循環が起こり、多い場合は1日15回以上、合計で3000~3500?の尿を排出する場合もあるという。
 健康な人は1日7回、1500~2000?といわれているから倍以上だ。

 この「無色多尿」の症状は糖尿病の早期から見られるので、気付いたらすぐ病院へ行ったほうがいい。放置すると、糖を好む細菌が尿や膀胱(ぼうこう)で大量に増殖して尿路感染や尿路結石などを合併し、濁った尿や血尿、発熱などを引き起こす。こうなると重症だ。

「すでに糖尿病で食事療法や内服治療を行い、血糖値が150~200?/dl程度に保たれていれば問題ありませんが、再び血糖値が上がると、再び『無色多尿』の症状が出ます」

 その場合はすぐに再検査が必要。尿の色は病状も教えてくれるのだ。

■「赤」「白」にも注意

 他にも、病気のサインとなる尿の色がいくつかある。
「まずは赤い色をした血尿です。痛みもかゆみもない無症候性血尿の場合、膀胱がんか尿路上皮がん(尿管や腎杯・腎盂など尿の通り道にできるがん)の可能性が高いでしょう。

特に中年男性の喫煙者は注意してください。一刻も早く診断を受けるべきです」

 一度きりの血尿なら大丈夫だろうと甘くみて放置していると、半年後には手遅れに…なんてことにもなりかねない。

 白く濁った尿は、尿路結石や尿路感染症の可能性が高い。膀胱炎などで細菌が繁殖して体内で炎症が起き、膿(うみ)などによって尿が白く濁る。

若いうちは痛みを伴うが、加齢や糖尿病で末梢(まっしょう)神経が麻痺(まひ)して感覚神経が鈍っていると、痛みも感じなくなる。尿の色が重要なサインになるのだ。

「尿路感染症だけでは命の危険はありませんが、長引けば膀胱がんのリスクが高くなります。軽くみてはいけません」

 濃い茶色の尿は「ビリルビン尿」といわれ、肝硬変やC型肝炎によるものが多い。糖尿病で尿路感染症を併発している場合は、尿の泡立ちも起こる。オシッコの色や状態に変化があった場合は、たとえ1回だけでも体が異変を訴えている証拠。早めにしっかり検査を受けたい。

今すぐオトンやオカンにも教えてあげて~! 高血圧を防ぐ9つのコツ

「高血圧なんてまだまだ関係ないわ」とお思いのアナタ。実は日本人の3人に1人はこの病気とされていて、いわば国民病といえるんです。「そういえば、母が(または父が)高血圧の薬を飲んでたっけ…」と思い当たる人も少なくないはず。

でも、お薬は血圧をコントロールするためのものに過ぎず、根本の治療にはなりません。

そこで今回は、健康指南サイト「My Healthy Tips」から将来の自分のため、そして家族のためにきっと役にたつ、高血圧を改善するための9つのコツを教えちゃいます。かしこい女子は、自分の健康は自分で守るのよっ!!

1 フルーツと野菜をたっぷり採る

健康的な食生活を語る時によくいわれることではあるけれど、特に高血圧を防ぐには、ブロッコリーなど緑の濃い野菜や、キャベツといった葉物を食べることが効果的なんだとか。カリウムを多く含むメロンやバナナ、オレンジなどのフルーツも、血圧を安定させる助けとなるようです。

2 脂肪は少なめに!

すでに高血圧である方は、食生活から高脂肪の食品や乳製品を減らした方が賢明。牛乳やチーズ、ヨーグルトは低脂肪のものを選びましょう。

3 プロテインを含む食品をしっかり食べる

高血圧には、“プロテインが豊富で、脂肪が少ない食事”が理想。赤身のお肉よりも、鶏肉や魚、卵でプロテインを積極的に採り入れた方がベターです。

4 全粒パンなど精白していない食品を意識して

まず、加工食品は避けましょう。その上で、パンやシリアル、パスタは全粒粉で作ったものを食べるなど、なるべく未精白の食品を選ぶように意識して。

5 豆やナッツを味方にする

カリウムを多く含む、インゲン豆やエンドウ豆、きな粉を食事や間食で採りましょう。血圧を下げる作用があるそうです。

6 ヘルシーなオイルを選ぶ

高血圧を和らげるために、オリーブオイルなどより体に良い油にチェンジ。動脈硬化を防ぎ、コレストロール値を下げる効果のあるといわれるオメガ3脂肪酸を豊富に含む、アマニ油やエゴマ油もおススメです。意外にもオメガ3脂肪酸の含有量が多いクルミをサラダ等に使うのも良い方法。

7 砂糖やアルコール類は極力控えて

砂糖やトランス脂肪酸多く含んだケーキやドーナツを食べることは、なるべく控えましょう。砂糖やアルコールを過剰に摂取すると、動脈硬化が進行しやすくなるという事実も!

8 血圧を定期的に計る

血圧計を購入して、定期的に血圧をチェックするのも重要なポイント。上記の改善策を参考にして食生活を見直すと、2~3週間で効果が現れるかもしれません。

9 ナトリウムの多い食品は避ける

高血圧の原因としてよくいわれるのが、塩分のとりすぎ。塩分の強い食品を避けるのは必須ですが、食品のパッケージ等には塩分ではなく、ナトリウムとして記載されていることに注意が必要です。ポテトチップス、ケチャップ、マスタード、漬物などは少なめに。

以上、9つのコツでした! 高血圧は自覚症状のないうちにどんどん人の健康をむしばむことから「サイレント・キラー」と呼ばれる病気。まずは食生活から見直してみましょ!

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