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“喉仏スクワット”で予防! 誤嚥性肺炎で死なないための「10カ条」

■人は喉から衰える!? 「誤嚥性肺炎」で死なないための「10カ条」(下)

 いちど罹れば「死」に直結する、「誤嚥性肺炎」という恐怖の病。肺に入り込んだ細菌や胃液が引き起こす肺炎だが、予防法はあるのだろうか。これまで1万人以上の嚥下障害患者を診てきた西山耕一郎医師(西山耳鼻咽喉科医院理事長)によると、鍵は「喉仏」にある。

「人は喉から衰えるというのが私の考えです。触ってみると分かりますが、ごっくんと唾を飲みこむと喉仏が上下しますよね。それは『喉頭挙上筋群』と呼ばれる筋肉が喉仏を引っ張り上げたり下げたりしているから。お年寄りの中には、筋肉が弛み喉仏が下がっている人を見かけますが、こうなると、顕著に嚥下障害が起きやすくなる。自分は若いから大丈夫と思っている人もいるでしょう。でも、喉仏の筋肉は40代から衰え始めているのです」

 一般に、喉の機能は女性より男性のほうが衰えやすいと言われている。理由ははっきりしないが、女性におしゃべりなタイプが多く、男性に寡黙な人が多いことが、喉の機能に現れるとも言われている。

 ある日、鏡で喉仏が下がっているのを発見し愕然となったとしよう。だが、それでも、「飲みこむ力」は維持できると西山氏は言う。実際、嚥下のできない患者に実践してもらい、回復を遂げた方法を挙げてくれた。

 西山氏によると、トレーニングは3つのグループからなっている。まずは「喉の筋トレ」。喉頭挙上筋群を直接鍛える方法だ。

■嚥下おでこ体操、あご持ち上げ体操
「おでこに手根部(掌の下部)をあてて、おでこと手で押し合いをするのです。この状態を5秒間キープして、5~10回繰り返す。またあご下に両手の親指をあてて、これも同じ回数押し合いをするのです」(西山氏)

■シャキア・トレーニング
「アメリカのシャキア医師が考え出し、国際的にも認められたものです。マットなどに枕なしで仰向けになり、頭だけをゆっくり持ち上げて自分のつま先を見る。ここで30秒~1分間停止し、5回から10回繰り返すのです」(同)

■喉E体操
「歯を食いしばり、『E』と言う時の形を作る。そして“イィ~”と発声します。喉仏を意識しながら5~10回行います」(同)

 次に「呼吸トレーニング」。その名の通り呼吸機能を鍛えるものだ。

■ペットボトル体操
「高齢の方は500ミリリットルの軟らかいペットボトルを、思いっきり吸ってペシャンコにする。その後、息を吐いてまた膨らませる。これを1日5回ほど繰り返します。慣れてきたら徐々に硬いペットボトルにしてゆきます」(同)

 また、オモチャの吹き戻しを膨らませるトレーニングもある。

■スポーツ吹き矢
「5~10メートル離れたところから的を狙う『スポーツ吹き矢』が、最近はやっていますが、これも呼吸機能を鍛え、嚥下機能の維持にもつながります。高齢者でも気軽にできるし、お年寄りの仲間同士でも楽しめます」(同)

 そして3グループ目は「発声トレーニング」。嚥下と発声は、ほぼ同じ臓器を使うためである。

■ハイトーンボイス・カラオケ
「カラオケは楽しみながら飲みこむ力をキープする有効な手段です。コツは高い声で歌うこと。初心者向きは石川さゆりの『津軽海峡冬景色』や井上陽水の『少年時代』。慣れてきたら上級者向きの『さくら』(森山直太朗)などがトレーニングに向いています」(同)

■喉仏スクワット
「喉仏は高い声を出せば上がり、低い声では下がる。これを繰り返すことで筋肉を鍛えるのです。学校の演劇部では“アエイウエオアオ”と発声練習しますが、アイエを高く、ウオを低く発音するのです」(同)

 9つのトレーニングを挙げたが、すべて実践することはない。「喉の筋トレ」、「呼吸トレーニング」、「発声トレーニング」の中からそれぞれ1つ選んで合計3種類を、できれば毎日3回以上行ってほしいと西山氏は言う。

 また、口腔医学に詳しい歯科医師の米山武義氏(米山歯科クリニック院長)によると、発声トレーニングの1つに「パタカラ体操」という方法もある。

「1文字ずつ発音するのですが、できるだけ大きな声で“パパパ”、そして“タタタ”とそれぞれ複数回言ってください。大事なことは唇をしっかりと閉じた状態から発声し、頬と舌を意識的に動かすこと。そして分泌された唾液を“ゴックン”と飲みこんでください。“空嚥下”といって、喉を鍛える訓練になります」

 年とともに衰える反射神経を回復させるのは難しい。だが、たとえ60代からでも「飲みこむ力」を鍛え直せば、10年は寿命を延ばせる。

 長年、「喉」を研究してきた西山氏は、そう話すのである。

特集「人は喉から衰える!?『勘三郎』『山城新伍』『豊田泰光』共通の死因 『誤嚥性肺炎』で死なないための
『10カ条』」より

死亡者はHIVより多い 「結核」は“現在進行形”の病気だ

結核は「過去の病気」と思っている人が多いのではないか? それは大きな間違いだ。フィリピンの結核活動家、エロイザ・セペダ・テンさんは、1983年生まれ。10年前、ひどい頭痛、階段から落ちるほどのめまいなどに襲われ、病院に搬送。「疲労」と診断されたが、再び倒れ、別の病院で結核と診断された。

 結核は「肺の病気」というイメージが強いが、脳にまで感染しており、結核性髄膜炎を発症していた。しかも、速やかに適切な治療が行われなかったため、薬に耐性ができて効かなくなる「多剤耐性結核」になっていた。治療は長引き、後遺症として視力を失った。結核は海外だけの話ではない。Aさん(45)は糖尿病でインスリン注射を打っている。この十数年、血糖値は安定していたが、半年ほど前から従来のインスリン量ではコントロールできなくなっていた。

 主治医のもと、さまざまな検査を受けたが、血糖値上昇の原因はなかなか分からなかった。一時は膵臓がんを覚悟したAさんだったが、最終的に判明したのは結核だ。Aさんが、これまでに受けた検査結果を改めて見返すと、そのうちのひとつに「結核の可能性も」と書かれたものがあった。ところが、記載した医師も重要視していなかったようで、結核を念頭に置いていなかった主治医も見逃していた。Aさんは「排菌」していない結核だったので、現在は通院治療中。「なぜもっと早く病名が分からなかったのか」と疑問に思っている。

■患者の多くが診断にアクセスできず

 結核の死亡者数は、世界全体で年間180万人。昨年、結核死亡者数がHIVを超え、感染病の中でトップになった。患者はアジアに多く、年間1000万人が結核を発症している。このうち治療につながるのが600万人、残り400万人が治療を受けないままだ。 「結核は早期に診断を受けて適切な治療を受けられれば、10例中9例は治せます。ところが調査では、世界的に見ても治療につながる人の数はずっと横ばいのまま。結核患者の多くは診断にアクセスできていない」(「ストップ結核パートナーシップ」事務局次長のスヴァナンド・サフ医師)

 その理由は、「過疎地で治療を受けられる病院へのアクセスが悪い」「国の資金力がないために対応がうまくできない」「病院にたどり着いても十分な診断ツールがない」など、さまざま。「いずれも海外の問題。日本では結核対策が十分に行われているのではないか」と思う人もいるだろう。たしかに、結核で特に問題になっているのは途上国だ。 「しかし、日本は国内では結核の発症率は下がっていますが、ほかの先進国に比べると高い。また、日本国内の結核対策だけでは不十分。今は、国から国へ、容易に、頻繁に移動する時代だからです」(世界エイズ・結核・マラリア対策基金シニア疾患コーディネーター結核担当のエルド・ワァンドァロ医師)

 そもそも、日本は医療技術は進んでいるとはいえ、前出のAさんやその主治医の例を挙げるまでもなく、結核の正確な知識が浸透しているとは言い難い。 結核は「現在進行形の病気だ」としっかり認識することが第一歩。結核の症状である咳、だるさ、発熱、食欲不振は、風邪などのありふれた症状でも見られる。しかし2週間以上続くようなら、呼吸器内科などで検査を受けるべきだ。診断・治療が遅れれば、エロイザさんのように多剤耐性結核に至ったり、脳などへ感染が広がることもある。

 市販の風邪薬で症状が治まる場合もあるが、結核の場合、1週間ほどで症状がぶり返す。

年間12万人が死亡する肺炎 風邪こじらせ発症も多数報告あり

 師走に入り、急激に寒さが増した。少し熱っぽかったり、多少咳が出たりしたとしても「風邪かな? まァ、放っておけば治る」と思ってそのままにしている人は多いだろう。

 そこには「風邪で死ぬ訳じゃあるまいし」という油断がある。確かに風邪は“寝ていれば治る病気”かもしれない。しかし侮ってはいけない。風邪に詳しい大分県済生会日田病院副院長の加地正英氏が指摘する。

「問題は風邪をひくことで引き起こされる合併症、いわゆる『風邪をこじらせた状態』になることです。そのうち副鼻腔炎や中耳炎、扁桃炎などは軽いほうで、それらで死亡することはまずありません。しかし肺炎などの重い合併症は、死に至ることも十分考えられる。特に免疫力の落ちた高齢者は要注意です」

 肺炎は年間約12万人が亡くなる、現在、日本人の死因第3位の病気だ。誤って食べ物や唾液を気管に飲み込む「誤嚥(ごえん)」によって起きる「誤嚥性肺炎」が多いが、風邪をこじらせて発症するケースも多数報告されている。加地氏が続ける。

「肺炎がインフルエンザの合併症であることは有名ですが、風邪の場合でも発症します。免疫力の低下した高齢者が特に罹りやすく、肺炎による死亡者のうち約9割は65歳以上が占めているといわれています」

 そのため高齢者介護の現場では細心の注意を払っている。介護老人保健施設で働く女性介護士の話。

「高齢者施設は面会者など外部の人の出入りが多いため風邪をひきやすく、かつ入居者は籠もりきりなので誰かがひくと蔓延しやすい。風邪が原因で肺炎になる方は毎年必ずいます。亡くなられたケースも少なくありません」

 肺炎の次に医者が恐れる風邪の合併症が「急性咽頭蓋(いんとうがい)炎」だ。

「咽頭蓋とは、食べ物が気管に逆流するのを防ぐために喉にある蓋(ふた)のことです。風邪に罹ると、まれに咽頭蓋が炎症を起こして腫れることがあります。炎症が酷くなると呼吸ができなくなって窒息して死に至る。そのような重篤な症状の場合には気管切開して呼吸できるようにしなければならないが、急に悪化する場合、救急搬送しても間に合わないことのほうが多い」(前出・加地氏)

 風邪で喉が痛いくらい誰でも起きることだが、まさか死んでしまうとは思いもしないだろう。見分けることはできないのか。

「扁桃腺よりももっと喉の奥を診なければ急性喉頭蓋炎かどうか分からないので、医者でも診断できないことがある。声帯が腫れるため、話すときに力まないと話しにくい、呼吸しにくいといった異変を感じたら要注意。自己判断せずに直ちに病院に行くべきです」(加地氏)

 他にも重症化すれば死に至る合併症としては「急性心筋炎」もある。風邪の原因ウイルスが引き起こすものだ。当初、風邪症状を訴えていた患者が、数日後に突然胸痛に悩まされたり、心不全を起こしたりして、最悪のケースでは死に至る。これはウイルスが心臓を動かす「心筋」に感染した際に生じる。

 日本心臓財団の資料によれば、心筋炎の中でも死に至るほど急激に病状が変化する「劇症型心筋炎」は、30年前までは救命もできず、今も救命率は約50%に留まっているという。

 また、「慢性的な持病を持つ人は特に要注意です」と加地氏が警告する。

「鼻風邪を引き起こすライノウイルスに感染してしまったばっかりに喘息が重症化することがある。重い発作を起こせば命に関わるでしょう。他にも糖尿病などの慢性疾患、持病がある人は免疫力が落ちているため、一層風邪に気をつけなければいけません」

のどの痛み、咳、発熱…それただの風邪じゃないかも。医師が警告する「マイコプラズマ肺炎」のリスクと予防法

■マイコプラズマ肺炎とは

 マイコプラズマは、正式には「Mycoplasma pneumoniae」という名前の微生物。細菌より小さく、ウイルスより大きく、細菌にもウイルスにもない性質を持っています。ウイルスはヒトの細胞の中でしか増えませんが、マイコプラズマ肺炎はウイルスと異なり、栄養があればヒトの細胞外でも増えていきます。

 また、細菌には体を保つために外側に細胞でいう膜のような壁がありますが、マイコプラズマ肺炎には細菌のもつ壁がありません。ペニシリン、セフェム系などを代表とする抗生物質の多くは細菌にある壁を壊して細菌を殺す作用を持ちますが、これらの抗生物質では壁の無いマイコプラズマに対して全く効果がありません。この微生物は、気管や喉などの気道に感染し、主に気管から肺で増殖することが特徴です。

■マイコプラズマ肺炎の症状

 マイコプラズマ肺炎は主に気道に感染します。呼吸系に感染すると、上気道炎・咽頭炎・気管支炎・肺炎になります。特に、肺で増殖するので肺炎を起こしやすいのです。肺炎球菌による肺炎とは違うため、「非定型肺炎」「異型肺炎」と呼ばれています。

 主な症状は以下の通り。

・ノドの痛み
・鼻水、鼻づまり
・37℃程度の微熱から39℃以上の高熱
・咳、痰のからむ咳(解熱しても1ヶ月近く続く症状)
・喘息があると、喘息の悪化、喘鳴(ゼイゼイ・ゴロゴロ・ヒューヒューといった呼吸)
・呼吸がしにくい呼吸困難

 乳幼児に感染した場合は風邪程度で済みますが、学童期頃になると肺炎を起こします。同じように大人が感染した場合も肺炎になります。免疫力が強いほど、肺炎になりやすいのです。

■マイコプラズマ肺炎の感染・潜伏期間

 感染から発症までの潜伏期間は1~3週間ぐらいで、4週間に及ぶこともあります。一度流行するとどんどん拡がってしまい、小流行になってしまいます。季節では秋から冬に多いのが特徴です。

 発症年齢は8~9歳がピーク。痰や唾液、咳で人にうつる飛沫感染です。そのため、学校や会社など集団生活している環境で感染が拡がってしまいます。年齢的に、小学校や中学校での流行が多いです。大人の場合は何回も罹ることで多少の抵抗力がつきますが、免疫を長くは維持しにくいのが特徴です。そのために何年かごとに流行を繰り返します。

■マイコプラズマ肺炎の診断

 血液検査で診断できます。少し専門的ですが、寒冷凝集反応が陽性になったり、白血球も炎症を示すCRPも細菌感染と違って正常か軽度上昇しているにすぎませんので、採取した血液からマイコプラズマ肺炎の抗体を測定します。

血液を使って30分で判る迅速検査もありますが、検査キットを置いていない医療機関もあります。この迅速検査は、感度・特異度(※)がよくありませんので、マイコプラズマ肺炎になっても陰性であったりします。

※「感度」は、病気があるときに、どれくらいの確率で診断できるかを見ます。例えば、感度90%ですと、病気の人を10人検査して9人は陽性になります。また、「特異度」は、病気が無い時に、どれくらいの確率でないと言えるかを見ます。例えば、特異度90%ですと、病気に無い人を10人検査して、1人は陽性になります。

 痰を培養する検査もありますが、こちらは1週間以上かかります。遺伝子を増やして診断する遺伝子検査は、実施できる施設が限られるため一般的には検査できませんが、LAMP法という遺伝子検査は保険適用ですので、病院等に設備が無い場合は検査会社に依頼することが可能です。

 ノドの奥をしっかりとこすってマイコプラズマ肺炎の菌の成分を調べる迅速検査があります。この検査はその日に判明して、血液の迅速検査より感度と特異度は良いです。咳がひどくないと、肺に居るマイコプラズマ肺炎がノドに付きませんので、咳のひどい時には感度と特異度がよくなります。

 また、聴診しても肺炎を疑う音は発生しないため、肺炎かどうかは胸部X線でも診断します。ただ、胸部X線だけではマイコプラズマ肺炎が原因の肺炎か確定することができません。いずれにしても、断定するためには血液検査を行い、マイコプラズマ肺炎に対する抗体を検査するのが確実です。

■マイコプラズマ肺炎と喘息の関係・その他の合併症

 もともと気管支喘息がある場合、マイコプラズマ肺炎によって咳がひどくなり、喘息発作を引き起こしてしまうことが多いです。喘息で使用する気管支拡張薬であるテオフィリン(テオドール・テオロング・アミノフィリンなど)は、マイコプラズマ肺炎に効く抗生剤と相互作用を持つため、使用する前に注意が必要。

 喘息以外にも、マイコプラズマ肺炎は、肺炎だけでなく、時に脳炎や脳症(2.6-4.8%)、下痢や嘔吐などの消化器症状(8-15%)、肝腫大(8%)、肝機能異常(43.6%)などの肝炎、じんましん、多型滲出性紅斑などの発疹(3-33%)、心筋炎、赤血球が壊れる溶血性貧血などを起こすリスクもあります。

 もし以下のような症状が出た場合は注意が必要。

・黄疸
・疲れやすいなどの易疲労感
・けいれん、意識がなくなる意識障害
・盛り上がった赤い発疹、かゆみのある地図のような湿疹

 肝炎・脳炎・じんましん・多型滲出性紅斑などの可能性がありますので、医療機関を受診した方がいいでしょう。

■マイコプラズマ肺炎の治療法

 マイコプラズマ肺炎に効く抗生剤を使用します。子供にとっては苦い抗生剤であることが多いので、飲むのを嫌がる子が多いようです。アイスクリームなどに混ぜたりするといいでしょう。スポーツ飲料に溶かすとより苦くなるので、注意しましょう。

■抗生物質

・マクロライド系抗生剤(エリスロシン・クラリシッド・クラリス・ジスロマック・リカマイシン・ミオカマイシン・ジョサマイシンなど)

・テトラサイクリン系抗生剤(ミノマイシンなど)

・ニューキノロン系抗生剤

 前述の通り、エリスロシン・クラリシッド・クラリスのマクロライド系抗生剤は、喘息の治療薬であるテオフィリンと相互作用で、テオフィリンの副作用を引き起こす可能性があります。

 最近問題になっているのが、このマクロライド系抗生剤が効かないマイコプラズマ肺炎が増えていることです。2000年頃は15%程度でしたが、2006年では30%になっています。私自身も、マイコプラズマ肺炎と診断してマクロライド系抗生剤を使っても、通常のように効きがよくない人が増えた実感があります。1

週間以内に限り、テトラサイクリン系抗生剤を使うことが多くなりました。ただし、薬剤耐性マイコプラズマ肺炎で合併症が多くなることはないと言われています。また、マクロライド系抗生剤が効かないマイコプラズマ肺炎は増殖する力は弱いです。

 テトラサイクリン系抗生剤は、8歳以下の子供に2週間以上長く使用すると、歯が黄色になったり、骨の発達に影響を及ぼすと言われてます。ニューキノロン系抗生剤も、関節への影響から子供にあまり使用されません。副作用に注意して抗生剤を使う必要があります。

トスフロキサシンというニューキノロン系抗生剤は、マイコプラズマ肺炎に効果がありますが、肺炎と中耳炎のみでの使用になっていますので、マイコプラズマによる肺炎になっている場合には使用が考慮されます。

 咳や鼻水・鼻づまりがひどいときには、咳や鼻水を抑える薬や鼻づまりを抑える薬を使います。

 効果のある抗生剤で3日程度使用すると、マイコプラズマはかなり減少し、感染力は低下します。

■マイコプラズマ肺炎の予防

 マイコプラズマ肺炎は抗生剤で治りますが、予防が重要です。特に流行している時期には人混みを避けて、十分な睡眠と栄養・うがい・手洗いをしましょう。家族内で感染しやすく、子供がマイコプラズマ肺炎と診断された時、付き添いの母親がひどい咳をしている場合はマイコプラズマ肺炎かもしれません。

 また、一度罹っても一生免疫力がつくわけでなく、何度も感染することがあります。このマイコプラズマ肺炎は外来でも治療できるので、必ずしも入院する必要はありません。肺炎の中でも、家族の入院負担がまだ少ない肺炎です。

 マイコプラズマ肺炎と診断された場合、学校保健安全法によると、病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまでの期間の出席停止の措置が必要と考えられています。しかし、適切な治療で、感染力は低下するので、咳が続いていても登校可能なことがあります。

気管支喘息 新タイプの加熱治療登場で減ステロイドへ

気管支が炎症を起こし、呼吸が苦しくなる気管支喘息。そのなかでも、吸入ステロイド薬の使用を最大量まで増やし補助薬を使っても発作が起こってしまうのが、重症の気管支喘息だ。その治療に対し、新たな補助薬や治療法が健康保険の適用となった。

 重症喘息には経口ステロイド薬が処方されることもある。しかし、ステロイド薬を全身に長期に使い続けると、皮膚症状や肥満など、さまざまな副作用が出るおそれがあり、女性の場合は、妊娠や出産への影響も不安材料である。

 東京都に住む山本香苗さん(仮名・31歳)はそんな不安を抱える一人。子どものころからの重症喘息で、ステロイド薬を使っても発作を抑えきれずに入退院を繰り返した。ステロイド薬の副作用と思われる骨粗鬆症(こつそしょうしょう)などの診断も受けていた。

 現住所に転居したのを機に国立病院機構東京病院を紹介され、2年ほど前から通院している。初めて、同院喘息・アレルギーセンター医長の大島信治医師の診察を受けた際には、「ステロイドを減らしたい」と訴えた。

 大島医師はステロイド薬に替えて、抗IgE抗体治療を導入した。これで発作の頻度は減り、ステロイド薬をやめることができた。しかし、それでも1カ月に1回ほど、軽い発作による定期外受診を必要とした。

 そこで、大島医師は病状のさらなる安定化のために、「気管支サーモプラスティ(BT)」による治療も選択肢であることを伝え、山本さんも受け入れた。

 BTは「薬」ではなく、「気管支の加熱」というまったく新しいタイプの喘息治療である。18歳以上の重症喘息患者を対象に、15年4月に健康保険の適用となった。喘息の基本的な治療である吸入ステロイド薬の使用は継続することが条件。

「喘息患者さんの気管支内部の筋肉(平滑筋)は、アレルギー反応で肥大化しており、これが気管支の内部を狭くして発作や息苦しさの原因となっています。BTは、内視鏡(気管支鏡)を使い気管支壁を温めることで肥大化した平滑筋量を減らし、気管支の空気の通りをよくしようという治療です」(大島医師)

 治療は3回に分けて実施される。最初は右肺の下部、2回目に左肺の下部、3回目が左右の肺の上部だ。各回の治療は3週間以上間をあけることになっている。

 BTの治療を受ける場合、治療3日前からステロイド薬を服用する。加熱による刺激で気管支壁(粘膜)がむくみ、喘息発作が出やすくなるのを抑えるためだ。治療に伴うこの気管支粘膜のむくみは、1週間ほどで解消するという。

 全身麻酔で実施する施設もあるが、同院では気管支鏡を使用する前に、のどに局所麻酔をかけ、実際の処置の際には鎮静剤で意識がぼんやりした状態にして実施する。

 一人の医師が口から気管支鏡を気道に挿入し、目標とする気管支近くまで気管支鏡先端を到達させる。先端からカテーテルを目標気管支に到達させ、そこで、もう一人の医師が、カテーテルに付いた電極を広げて気管支壁に当て、65度で10秒ずつ通電して加熱。決められた肺のエリア内で、気管支鏡をできるだけきめ細かく移動させて、通電・加熱を40~60回繰り返し、約1時間で終了する。

 同院の場合、患者は各回の治療の前日に入院し、通常は治療翌日に退院となる。

 BTの実施施設はまだ少なく、同院のほか、近畿大学病院や国立国際医療研究センター病院など全国で13施設(15年9月末現在)。大島医師のもとでは、9月中旬時点で4人が3回の治療を終了し、1人が治療中、という段階だ。

「BTの評価には、一定期間の観察が必要ですが、今のところ、どの患者さんも、発作で緊急受診する頻度は明らかに減っています。このようなBTの効果は、少なくとも5年は維持されることが米国の研究で明らかにされています」(同)

 山本さんは3回の治療終了後、発作で緊急受診することはなくなった。今後、抗IgE抗体治療もやめることが検討され、普段の表情も明るくなってきた。

「BTにより、強い薬を減らしたり、やめたりすることができれば、その副作用への不安や、長期的には経済的な負担の軽減にもつながっていくでしょう」(同)

マイコプラズマ肺炎とは?症状チェック!

マイコプラズマ肺炎とは?
マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ」という細菌に感染することによっておこる呼吸器感染症です。

小児や若い人の肺炎の原因として、比較的多いものの1つです。例年、患者として報告されるもののうち約80%は14歳以下ですが、成人の報告も見られます。

●長引く咳に要注意!大人もかかるマイコプラズマ肺炎

日本国内では1984年と1988年に大流行した事もあり、4年おきに大流行する感染症として以前は「オリンピック熱」と呼ばれていました。しかし、現在は年度などを問わず地域的に流行するようになってきており、季節的には秋から春先にかけて流行しはじめ、冬にやや増加する傾向があります。

マイコプラズマ肺炎の症状チェック!
マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ」に感染している人の咳のしぶきを吸い込んだり、身近で接触したりすることにより感染すると言われています。

●マイコプラズマ肺炎はうつる?感染した時の登校について

「肺炎マイコプラズマ」に感染すると、2~3週間の潜伏期間を過ぎて、
・発熱
・全身のだるさ
・頭痛・痰(たん)を伴わない咳
…などの症状が見られます。咳は少し遅れて始まることもあります。

咳は熱が下がったあとも長期にわたり(3~4週間)続くのが特徴です。多くの人はマイコプラズマに感染しても気管支炎ですみ、軽い症状が続きますが、一部の人は肺炎となり、重症化することもあります。

一般に、大人よりも小児のほうが軽く済む、とも言われています。

【くらしナビ】ぜんそく患者、注目の新治療法 気道広げる「気管支サーモプラスティ」

発作を起こすと激しくせき込み、最悪の場合は呼吸困難に陥り死を招く「ぜんそく」。空気の通り道となる気管支などの「気道」が慢性的な炎症によって狭くなる病気だ。

薬で症状を抑えるのが治療の基本だが、気管支の中を見る「気管支鏡」という内視鏡を使って空気の流れを改善する方法が4月から医療保険適用となり、ぜんそくに苦しむ患者の新たな治療法として注目を集めている。

 この治療法「気管支サーモプラスティ」は、鼻や口から気管支鏡を入れて行う。先端から電極の付いたカテーテルを出し、高周波電流で気管支の壁の内部を65度で10秒間加熱する。

これにより、炎症で肥大した内壁の筋肉「平滑筋」の働きを弱め、空気の通り道を広げる仕組み。

 右肺の下部(下葉)、左肺下葉、左右の肺上部(上葉)の3回に分けて行い、1回目の治療からそれぞれ3週間の間隔をおく。炎症を抑える吸入ステロイド薬と気管支拡張薬の併用でも発作症状を抑えることが難しい18歳以上の患者が対象だ。

 16日にはこの治療法専用の医療機器を扱うメーカー「ボストン・サイエンティフィック ジャパン」(東京都中野区)の主催で「ぜんそく最新治療」のメディア向けセミナーが都内で開かれ、専門医らが期待の声を寄せた。

 国立病院機構東京病院の大田健院長は「ぜんそく患者のうち1割程度は薬で症状を抑えることが難しい。『気管支サーモプラスティ』は温熱療法なので患部を焼いたり切ったりせず、負担も小さい。一度の治療で効果が長期間期待できる」と指摘。

 近畿大医学部の東田有智教授も「吸入ステロイド薬は副作用が出たり、しっかり強く深く吸えなかったりと患者によって個人差も大きい。『気管支サーモプラスティ』は薬でコントロールできない患者にとって新しい治療のオプションになる。海外の臨床試験データによると約80%に効果がみられた」としている。

鍼灸(しんきゅう)師が教える。起床時の腰痛を和らげるツボ&ストレッチ

慢性的に腰が痛い皆さん、特に、朝起き上がるときには毎日のように痛みがありませんか。鍼灸(しんきゅう)師で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生に、その対策法を教えていただきました。

■あおむけのままひざを抱える、ツボを押す

「1日の始まりは腰痛からという患者さんはとても多い」という丸尾先生は、
「いつも腰が痛む人は、がばっと起き上がってはいけません。起床時は筋肉が硬くなっていますから、一気に起き上がると腰に負担がかかって痛みが増すだけです。

目が覚めたらまず、少しの時間でも腰や足をストレッチしてから、横向きになってゆっくり頭から起こしましょう」と説明します。

ではここで、ストレッチの方法を教えていただきましょう。

1.あおむけで足を抱えて腰を伸ばす

目が覚めたらあおむけに寝たまま、両腕で片方の足を抱えて20秒ほど腰を伸ばします。もう一方の足も同様に、呼吸は自然で。

次に、両腕で両足を抱え、胸の方に引き寄せて同様に20秒ほどキープ。このとき、腰が痛むようなら無理をして抱え込まず、「痛気持ちいい」と思うところまでで止めておきます。一度足を伸ばしてからまた抱えることを繰り返すと、少しずつ伸びるようになります。

2.両足の側面をさする

両足を胸のほうに引き寄せて、両手のひらで、ふとももの側面からひざまでを上下に20~50回ほどさすります。 ここは腸脛靱帯(ちょうけいじんたい)が通っているところで、ランニングや自転車などの運動によって炎症を起こす人も多いので、座っているときなど、いつでも行ってください。

3.ツボ「風市(ふうし)」を刺激する

腕を下にまっすぐ伸ばしてふとももの外側につけたとき、中指の先端が触れるところが「風市」です。そこを指や手のひらでひと押し5~20秒ほどを数回繰り返し刺激します。

風市は、腰痛の一つの原因である坐骨(ざこつ)神経痛や股(こ)関節痛、また、下半身のまひのケアなどに効果があります。立っているとき、デスクで座っているときにも指圧してください。

■うつぶせで腰をさするだけで複数の効果あり

4.うつぶせで腰をさする

うつぶせになり、両手で背中の腎臓あたりから腰にかけて、手を上下に動かしながら50~100回ほどさすります。この動きは、単純で簡単なのですが、実はかなり効果があるのでお勧めです。

というのも、うつぶせになることそのものが腰痛緩和になること、手の体温と指圧で腰の筋肉が柔らかくなること、さらに、けんこう骨を同時に動かすことになって肩こりの緩和にも役立ちます。

立ったままやデスクワーク中でもどこででもできるので覚えておいてください。両手でこぶしを握って、腰回りを軽くトントンとたたくのも良いでしょう。

5.うつぶせでカエル足に

「うつぶせになって、片方の足のひざをウエスト位置まで持ち上げます。ウエストとふともも、ひざは各90度に保って20秒ほどキープ。もう一方の足も同様に行います。両足を同時に行うのは難しいので、片方ずつでいいでしょう。股関節を柔らかくして腰痛を改善します。

6.コブラのポーズ

起きているときには腰は、常に前かがみになっています。特に、猫背の人は思い当たるでしょう。体の部位はどこでも、同じ姿勢、じっとしていることはよくありません。よって、いつもと違う方向に伸ばすように心がけてください。

5の後に、両手を肩の下あたりについて、上半身だけを起こします。ヨガでいう、コブラのポーズです。そのまま20秒ほどキーブしましょう。

最後に丸尾先生は、
「朝は体が硬いので、思うように伸びないとか痛みが起こることがありますが、焦らずあきらめず、気長に行いましょう。繰り返すうちに伸びていきます。 全部行っても、3分程度です。この間に全身の血流が促されて目も覚めてきます」とアドバイス。

取材の日から毎朝、実践しています。平日は2~3分、休日はゆっくり繰り返して10~20分ほど行っていますが、筆者の場合は開始したその日から、起き上がるときのあの嫌な痛みはなくなりました。ぜひお勧めします。

監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。
太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10 TEL: 06-7176-6289 地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分 http://www.taisibasi.com/

肺炎は予防できる?! 高齢者の肺炎球菌ワクチンが10月から定期接種化

■死因3位・肺炎の予防ワクチン定期接種化

 65歳以上の高齢者などを対象にした肺炎球菌ワクチンが10月1日から定期接種化された。このワクチンは西田敏行さんのCMでもお馴染みだ。定期接種とは、国が強く接種を勧める予防接種のことで、主に小児を対象にしたBCG(結核)、麻疹(はしか)・風疹、ジフテリア、百日咳などのワクチンも対象になっている。

今回、希望者が受ける任意接種から格上げされて定期接種の対象になったのは、23価肺炎球菌ポリサッカライドワクチン「ニューモバックスNP」で、重篤または薬の効きにくい肺炎の原因となる23種類の肺炎球菌への感染を予防する。

 重症の風邪が肺炎だと思っている人もいるかもしれないが、肺炎は細菌やウイルスへの感染によって肺に炎症が起こる病気。

肺炎の原因となる細菌は人の体の中に日常的に潜んでいるものもあり、加齢、インフルエンザ、糖尿病、呼吸器、心臓病などによって抵抗力が落ちたときに肺に入り込んで炎症を起こす。

主な症状は、38度以上の発熱、胸痛、黄色や緑色の痰を伴う咳、息苦しさなどだ。私自身も小学生のころに肺炎にかかったことがあるが、高熱が出て胸と背中の辺りが非常に痛かった覚えがある。

 肺炎による死亡者は日本人の死因のうち、がん、心臓病に次いで3番目に多く、そのうち97%は65歳以上。肺炎には乳幼児から現役世代も含めて誰でもなるが、年齢が上がれば上がるほど死亡率が高くなり、高齢者にとっては命取りになる病気だ。

 肺炎の病原体には、肺炎球菌、インフルエンザ菌、マイコプラズマ菌、クラミジア菌などさまざまな種類がある。そのうち最も多いのが肺炎球菌で、特にインフルエンザが流行する時期の肺炎の4~5割は肺炎球菌が原因との報告もある。

 23価肺炎球菌ポリサッカライドワクチンによる肺炎予防効果は国内外の研究で証明されている。

日本の高齢者施設の入所者約1000人を対象にした研究では、ワクチン接種群は、接種していない群に比べて有意に肺炎の発症率が低かった。ワクチンによって肺炎球菌による肺炎を63.8%、肺炎全体でも44.8%も発症率を減らせることがわかっている。

■年間5115億円の医療費の削減効果

 また、65歳以上のCOPD(慢性閉塞性肺疾患)患者1898人を肺炎球菌ワクチン単独接種、インフルエンザワクチン単独接種、2つのワクチン併用群、非接種群の4つのグループに分けて比較した米国の研究では、非接種群を100とすると併用群の肺炎入院率は37%、肺炎死亡率19%で最も低かった。

高齢者が入院すると、肺炎が治ったとしても認知症や寝たきりの原因になりやすいので、重症化や入院が避けられるメリットは大きいわけだ。

 東北大学加齢医学研究所抗感染症薬開発研究部門の渡辺彰教授は、「65歳以上の高齢者や心臓、呼吸器などに病気のある人は、肺炎を予防するためにも、肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチンを両方接種してほしい」と強調する。

 今年度、肺炎球菌ワクチンの定期接種の対象になるのは65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳以上の高齢者、そして、60~65歳未満で心臓、腎臓もしくは呼吸器の機能またはヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫の機能に障害がある人だ。

ただし、これまで23価肺炎球菌ワクチンを接種した経験のある人は対象外で、定期接種の対象は初回の人のみ。5年間は毎年5歳刻みで定期接種の対象となり、その後は、65歳になる年度内に接種することになる。

厚生労働省は、65歳以上の人が全員接種すれば、ワクチン接種にかかる費用を差し引いても年間5115億円の医療費を削減する効果があると予測する。

 このワクチンの費用は医療機関にもよるが、自費で接種すると一般的には8000円前後かかる。

定期接種化されたことで、これまで成人用の肺炎球菌ワクチンが公費助成の対象になっていなかった市区町村でも助成が受けられる可能性が高く、1000円~6000円程度の自己負担(生活保護世帯などの人は自己負担なし)で受けられるはずだ。

市区町村によっては定期接種対象年齢の人以外にも助成をしているところもある。公費助成の方法と金額は市区町村によって異なるので、市区町村の予防接種担当窓口に問い合わせていただきたい。

今年度に定期接種年齢に該当する人は、来年3月31日までの5カ月の間に接種しなければ公費接種の対象にならない場合も多いので少し慌ただしいが、インフルエンザワクチンと一緒に接種を受けるとよいだろう。

■「口腔ケア」で誤嚥性肺炎を防ぐ

 ところで、肺炎球菌ワクチンは接種から5年以上経つと効力が低下するため、日本感染症学会は、65歳以上や心臓や呼吸器などに疾患のある人で5年以上経過した人の再接種を推奨している。

しかし、前述のように今回の定期接種化は初回の人のみで再接種の人については、今後検討するという。市区町村によっては再接種の人に対しても独自に公費助成を行うところもあるものの、一般的には再接種は自費で負担感が高いのが難点だ。

 なお、肺炎にはほかの原因もあるため、肺炎球菌ワクチンを接種したからといって、全ての肺炎が100%予防できるわけではない。冬だけではなく年中発症する病気なので、時期を問わず、手洗い、うがい、インフルエンザなどの感染症が流行っている時期には人込みを避ける、といった一般的な感染症対策をしっかりすることも大切だ。

 また、もう一つ、高齢者に多い誤嚥性肺炎を予防するために非常に重要なのが「口腔ケア」だ。誤嚥性肺炎は、歯周病菌などの細菌が唾液や食べ物と一緒に肺に入ることによって起こる。食

事中に誤って食べ物が気道から肺へ入ってしまうイメージがあるかもしれないが、誤嚥性肺炎は、寝ている間に本人の自覚なしに唾液と共に細菌が肺へ入ることによって発症するケースも多いという。

 むし歯や歯周病は治療し、歯、歯肉、舌まで磨く口腔ケアをきちんと行っている人は、していない人より肺炎発症率が低いとのデータもある。入れ歯にも細菌がつきやすいので、入れ歯の手入れも大事である。

特に、具合が悪くて食べられないときほど、口の中に細菌がたまりやすく誤嚥性肺炎も起きやすい。食事がとれないときでも歯を磨き、口の中の清潔を保つようにしよう。

 それまで元気で働いていた人が肺炎で命を奪われることもあるので、65歳以上になったらワクチンを上手に使って予防を心がけたいものだ。

3カ月ごとの歯科の検査で歯周病は食い止められる

この記事は「日経おとなのOFF」2014年7月号(2014年6月6日発売)から転載したものです。内容は基本的に発売日時点のものとなります。

 セルフケアに加えたいのが歯科医院での定期的なチェック。

歯周病は「もの言わぬ病」と呼ばれ、症状がかなり進行するまで自覚症状はないことが多い。歯科医院でX線写真を撮ったり、歯周ポケットの深さを測ったりしない限り、早期に気づくのは難しい。

 「歯科医院に通う一番の目的は歯周ポケットの管理。歯周ポケット内に生息する菌は空気のない場所を好むので、ポケット内に新鮮な空気を入れたり、水で洗ったりするだけでも数が減り、良い結果が得られます」(齋藤さん)。

 だいたい3カ月ごとに歯科医院でチェックを受ければ、歯周病の進行を早めに食い止められる。歯周病は長期的に進行する病気なので、信頼できる医院を見つけ、継続的なケアを続けることが重要だ。

 残った自分の歯をこれ以上削ったり抜いたりしないためにも、ここまで紹介した4つの絶対常識を実践し、歯を残す習慣を身に付けよう。

アドバイザー●木野孔司さん 東京医科歯科大学准教授東京医科歯科大学歯学部口腔外科第一講座助手を経て、2000年から歯学部附属病院の顎関節治療部部長(准教授)。TCHに詳しい。近著に『自分で治せる! 顎関節症』(講談社)ア

ドバイザー●齋藤 博さん サイトウ歯科院長1976年、東京医科歯科大学歯学部卒業。77年、「自分の歯を生涯使用してもらう」をテーマに東京・新宿で歯科開業。木野さんとともに「次世代の顎関節症治療を考える会」を主宰

薬が効かない結核が存在する!?「多剤耐性結核」の恐怖

エボラ出血熱やデング熱のニュースで感染症への危機感が高まる昨今。実はわれわれ日本人の身近なところにも、多くの感染症が存在する!!

◆化学療法が不可能な例も!? “薬が効かない”結核<多剤耐性結核>

 世界人口の3分の1が感染、“世界最大の感染症”と言われる「結核」。かつて“不治の病”と言われたこの病気も、抗結核薬の開発により日本での治癒率は80%以上で、死亡者のほとんどは高齢者。と

ころが、抗結核薬の効かない結核菌が存在するのだという。国立国際医療研究センターの高崎仁医師はこう語る。

「現在、結核の標準的な治療には、3~4種類の抗結核薬が使われています。そのなかで最も強い効果をもつイソニアジド、リファンピシンの両方に耐性を持つ結核菌があるのです。これを『多剤耐性結核』と言います。

これを治療するには、フルオロキノロンや注射薬などを含めて5種類以上の薬が必要。治療はより困難で、治療期間は通常の結核の6~9か月に対し、多剤耐性結核は約2年を要します」

 この多剤耐性結核では、患部切除などの外科的治療をした例を含めて治癒率は50%程度になってしまうという。さらに、それ以上に強力な耐性菌も存在する。

「『超多剤耐性結核菌』と言って、フルオロキノロンや注射薬なども効かない病原菌があるのです。化学療法は事実上不可能で、治癒率は30%程度まで下がります」

 こうした強力な耐性を持った菌には、どのような経路で感染するのだろうか?

「現在、多剤耐性結核は中国、インド、ロシアなどで多く見られ、日本は結核患者のうち0.5%程度が多剤耐性と言われています。

初めから多剤耐性菌に感染することは稀で、不適切な治療を受けたり途中で治療を中断したりして、体内で生き残った菌が遺伝子変異を起こして耐性化するケースが最も多い。また、最近は外国人保菌者の流入によるものも目立ちます」

 多剤耐性結核の発病を防ぐためにはどうすればよいのだろうか?

「幸いにも今の日本で多剤性結核菌に感染することは少ないですが、もし結核にかかった場合は、症状が軽いうちに早期発見すること、専門医の診察を受けて徹底的に治療を完遂することです。とにかく、早い段階で耐性菌増殖の芽を摘むことが必要なのです」

<多剤耐性結核>

●日本人患者数/47人(’13年)

●感染経路/空気感染

●致死率/50%程度

※超多剤耐性含む

夏型過敏性肺炎って知ってますか?

夏型過敏性肺炎という日本独特の肺炎があります。梅雨時から秋口にかけて起きる肺炎で、原因はトリコスポロン属のカビ(真菌)です。

■東北より西日本に多い

 肺炎には大きく分けて、原因になる細菌やカビなどがヒトの肺に入って増殖して病原性を現すものと、その菌やカビなどに対するアレルギー反応として肺炎様の症状を呈するものとがあります。

 夏型過敏性肺炎はこのカビに対するアレルギー反応として発病するタイプの肺炎です。従ってこのカビを吸い込んだからといってすべての人が肺炎になるわけではありません。

しかし、アレルギーとして症状が出る場合は、少量の病原体に接しただけでも重篤な症状を呈する可能性があります。

 夏型過敏性肺炎の症状は、軽い咳や痰、頭痛程度のこともありますが、悪寒、全身倦怠感、体重減少、発熱、著しい呼吸困難、チアノーゼなど重篤な症状になることもあります。

好発年齢は30~50歳代の女性。女性に多い理由は家庭内の滞在時間が長く、カビとの接触時間が他の家族より長いためといわれています。

 日本独特といっても東北よりも西日本に多い傾向で、高温多湿の環境がカビの増殖を促すからでしょう。

■家にいると症状が出る

 専業主婦のSさん(当時52歳)は、カゼをこじらせて息が苦しいとの訴えである病院の外来を受診、ひと通りの検査をして簡単なカゼ薬をもらって帰宅しました。しかし、その日の深夜、呼吸困難が耐えられなくなって救急車で再受診、入院しました。

 当直医が昼間撮影した胸部レントゲンを取り寄せて見ると、両肺に1~5ミリの細かい粒状陰影がみられました。動脈血の酸素を測定すると正常の半分くらいまで低下しており、酸素吸入でやっと楽になり眠ることができました。

 ところが入院2日目以後は呼吸困難は軽くなり、酸素吸入がなくても動脈血の酸素は正常になり、レントゲンの影も急速に消退したため、病名確定のないまま元気に退院しました。しかしその日の夜、3日前の救急入院した時と同じ状態で、家族に付き添われて病院に戻ってきました。

 後日よくよく聞いてみると、前年の夏も咳が出て苦しくなったことがあったとのこと。しかし、ドイツに留学している長男のところに行ったら咳は忘れていたといい、その後京都の大学院に行っている次男のマンションに行っていたので、昨夏は東京にはほとんど居なかったという話でした。

■症状が軽いと単なる夏カゼと判断

 どうも東京の家に問題があるようだと気付いた担当医はSさんの自宅を訪ねてみることにしました。

当時、同じような症状所見を呈する原因不明の病気があるようだとの情報が学会でも話題になっていたことから、担当医のカンで家の中の細菌かカビに注目すべきと考え細菌検査室の技師を伴っての訪問となりました。

 流しや風呂の排水口、水道蛇口、換気扇、冷蔵庫、エアコン、洗濯機の中、天井や壁の表面、カーペットの裏など目につくあらゆるところから検体を採取して持ち帰りました。

トリコスポロン属のカビは冷蔵庫の蒸発皿から検出されていました。当時の冷蔵庫は冷却器についた霜は庫外に導いて蒸発させる仕組みになっていて、ここの清掃を怠っていたためかカビが生えてしまったのです。

 Sさん、その次の年は梅雨時からドイツに避難、最終的にはほとんど建て替えに等しいリフォームをすることになり、その後は清掃に心がける生活をしたため問題はなくなりました。

 この病気の診断はトリコスポロン属に対する抗体を血液検査で証明できるといいのですが、症状がない人でも陽性になる場合もあります。

そこで、肺胞洗浄(肺を生理食塩水で洗った液を種々分析する)や肺生検(肺の組織の一部を切り取って顕微鏡で調べる)など他の検査所見を綜合して診断します。

 症状が軽いと単なる夏カゼと判断され、今年の夏カゼは長引くネなどと言ってる間に秋になってなんとなく治ってしまっている例も多いと思われます。

■エアコン内部を徹底的に清掃

 原因のカビが居なければまたは接触しなければこの病気は発症しないのですから、Sさんのように原因から遠ざかるのもよし、身の回りから原因のカビを消してしまうのもよしでしょう。

 このカビ、湿気のあるところではどこにでも生息しますが、最近はエアコン(加湿器、除湿機も)の熱交換器の部分の結露に検出されることも多いようです。止めてあったエアコンのスイッチを入れると、中にいたカビが部屋中に撒き散らされるわけですからたまったものではありません。

 日常の手入れ法としては、スイッチオフの前に少なくとも15分位は送風運転をして水滴を飛ばしてしまうことを心がけたいものです。

そして秋になって空気が乾燥してきた今の時期にエアコン内部を徹底的に清掃し(次亜塩素酸ナトリウムやカビ取り剤、消毒用アルコールなどで)、1時間以上の送風運転で内部を乾燥させて、次シーズンの使用に備えるべきでしょう。

年間1700人が死亡…気管支喘息のさまざまな治療法

呼吸困難などの発作を繰り返す喘息(ぜんそく)。65歳以上の高齢者を中心に年間約1700人超が命を落とす病気だ。治療の中心は吸入による薬物療法だが、近年、配合剤を中心に薬物治療は進化。より操作が簡便で高い治療効果を併せ持つ薬が相次いで登場している。

 埼玉県に住む橋本宏さん(仮名・68歳)は40歳を過ぎたころ、夜中から朝方にかけて、息苦しさを感じて目が覚めることが多くなった。息をするたびに、胸や気管支の近くで、ヒューヒュー、ゼーゼーと音がして、しばしば痰が絡むことも。しかし、日中は苦しさがうそのように治まり、普段どおりの生活が送れた。

「風邪をこじらせたかな」

 その程度に考えて、やり過ごしていた橋本さんだったが、せきでぐっすり眠れない日が続き、発作がひどくなると苦しくてあお向けに寝ていられなくなった。

 すっかり睡眠不足に陥った橋本さんは、近所の内科医院を受診。専門的な検査を受けるため、昭和大学病院の呼吸器・アレルギー内科を紹介され、足立満医師(所属は当時、現在は山王病院アレルギー内科)の診察を受けた。胸部X線や肺機能検査、呼気の一酸化窒素の濃度を検査し、中等症持続型の気管支喘息と診断された。

 喘息は気管支などの気道(空気の通り道)が炎症によって狭くなる病気。明け方や夜中に強い症状が出ることが多く、激しいせきや呼吸困難を伴うこともあり、重症化すると発作で窒息死に至ることもある。

 治療は気道の炎症を抑える吸入ステロイド薬(ICS)を中心に薬物療法が推奨されている。症状により、狭くなった気道を広げる長時間作用性β2刺激薬(LABA)や発作治療薬の短時間作用性β2刺激薬(SABA)を加える。

 発作時に使う薬と長期管理時に使う薬がある。吸入薬は患者自身が口から吸い込むことで、薬効成分を気管支や肺に作用させるタイプの薬で、内服薬より少量で早い効き目があるとされる。2007年にはICSとLABAをひとつの薬として配合した「吸入配合剤」が主に長期管理時に使う薬として登場し、医療現場に浸透している。二つの薬の成分が一緒に作用し、気道の炎症と狭窄を同時に改善するだけでなく、1剤で吸入が済むので、吸入操作の手間が省けるなど利便性に優れているためだ。

 喘息の吸入配合剤は、これまで「アドエア」(剤型はドライパウダーとエアゾールの2種類)、「シムビコート」があり、13年11月に「フルティフォーム」、同年12月に「レルベア」が発売され、計5種類になった。

 橋本さんは、これまで吸入ステロイド薬をはじめさまざまな薬による治療を受けたが、11年10月、吸入配合剤で実績のある「アドエア250μg」に変更した。その後、足立医師による治療を続けるため、12年8月から山王病院に通院を始めた。

 治療開始後、症状は治まり、日常生活が送れるようになるまで改善した。しかし、アドエアの服薬から約2年経過したころ、のどに違和感を覚え、「声がれ」の症状が現れた。声がれはICSによる副作用のひとつで、ドライパウダー製剤でよくみられる症状だ。

 橋本さんは声が出にくくなるなどの不快な症状が続き、吸入回数を自己判断で減らすようになった。その結果、発作の回数が増え、発作を抑える薬の使用頻度も高くなり、肺機能の悪化がみられるようになった。

 足立医師は橋本さんからの相談を受けて、14年1月、声がれを起こしにくい「フルティフォーム125μg」(2吸入1日2回)に処方を変えることにした。

 この薬は効き目が早く表れ、効果が長時間持続する吸入配合剤で、最大の特長は加圧式エアゾール製剤であること。スプレーのように噴射して吸入することができる。

「この薬はドライパウダー製剤で症状が改善しない人や使いづらい人、声がれや味覚の変化、口腔内の違和感などの副作用で薬の服薬が継続できない人に勧められます」(足立医師)

 治療開始から約1カ月後には、喘息の状態を把握する指標であるピークフロー値が以前の350L/分から450L/分(基準値は470L/分)まで上昇し、症状が改善。悩んでいた声がれもなくなった。

 現在は治療を続けながら、日常生活に支障なく暮らしている。

高齢者は食べるのも命がけ……誤嚥性肺炎の原因と対処法

■高齢者に誤嚥、そして誤嚥性肺炎が起きやすい理由

 日本人の死因で3位の「肺炎」ですが、その多くは高齢者です。高齢者は免疫機能が落ちているから、というのもその通りなのですが、それ以上に食事中の誤嚥(ごえん)、または自分のだ液による誤嚥が肺炎を引き起こすことがあるのです。

 なぜなら、高齢者は咽頭蓋(こうとうがい)の筋肉が弱くなっており、しっかり蓋をすることができません。そのため、肺に入ってはいけないはずの食べ物やだ液が肺に入ってしまい、肺が炎症を起こしてしまうのです。これを「誤嚥性肺炎」といいます。

 「誤嚥なら普通の人でも時々ありますよね?」と思った人もいるかもしれません。普通の人は、飲み込みに失敗するとむせ込みますが、ひとしきりむせこんだ後、「変なところに入っちゃったみたい」と笑って済むことがほとんどです。

 一方、高齢者の場合、むせこむ体力すら残っていないことも多く、介護者が気づかないことも往々にあります。

その場合、むせていないにも関わらず、だらだらと食べ物やだ液が肺に流れ込んでしまい、ひどい肺炎を起こし、突然の高熱が出て、ようやく誤嚥性肺炎だったと気づくこともあります。

 また、食べ物は気管と食道の分かれ道に行く前に、いったん喉頭蓋谷(こうとうがいこく)に入りますが、このポケットに食べ物の一部が残ったまま「(全部)飲み込んだ」と反射神経が判断すると、気管が再び開きますので、残った食べ物がじわじわと気管のほうへ流れてしまい、誤嚥性肺炎になってしまうこともあります。

 いずれの場合も、高齢者の誤嚥はひどい高熱を出し、重度の肺炎になってから見つかることが多いのです。

誤嚥を起こしやすい状態は摂食・嚥下障害があるといわれます。重症の肺炎を起こしてしまった場合は、抗生剤等で治療を行いますが、最悪の事態が起こってしまうこともあります。

 誤嚥性肺炎を防ぐためには、摂食・嚥下障害の有無に関わらず、食事中の誤嚥を防ぐことが大切です。そのためには、提供する食事の状態、高齢者本人の身体の様子、食事を食べるときの姿勢など、食事中に気をつけるべきことがたくさんあります。

 また、食事中の誤嚥性肺炎よりも起こる頻度の高い「だ液による誤嚥性肺炎」については、口腔内の雑菌を減らすことが一番の予防策です。

可能な範囲で、歯磨きや舌ブラシを使った「舌苔(ぜったい)」の除去、ぶくぶくうがいなどを行って、口の中を清潔に保つことが大切です。

■ウチのおじいちゃん or おばあちゃんが誤嚥しているかどうかをチェックしよう

 摂食・嚥下(食べること・飲み込むこと)の機能が衰えてきた場合に起こりやすい症状を挙げてみます(東京都 多摩立川保健所発行「摂食嚥下障害チェックシート」より)。

1.食事中にむせることがある
2.だ液が口の中にたまっている
3.飲み込むのに苦労することがある
4.固いものがかみにくくなった
5.舌に白い苔のようなものがついている
6.声が変わった(がらがら声や鼻に抜ける声になった)
7.よく咳をする
8.食べる量が減った
9.体重が減った(1カ月で5%以上、半年で10%以上)

 以上の症状はほとんどの場合、重複して出てきます。

 また、ひとくちに「食事中にむせる」といっても、軽度から重度までいろいろな症状があります。そのほか、さまざまな組み合わせがあり、その症状は人それぞれ異なります。

いろいろな方法を試してみて、その人に最も合った食事の形態、ケアの方法を探していくことが必要になります。

海外から持ち込まれ感染する「輸入はしか」に要注意

高い熱と全身に赤い発疹。ここ数年、沈静化していた麻疹(はしか)が増えている。国立感染症研究所によると、今年はすでに412件の報告があり(7月16日現在)、昨年1年間の232件を上回った。重篤な場合、肺炎や脳炎などの危険もあり、厚生労働省なども注意を喚起している。

 昨年末から今年正月にかけて、フィリピンに渡航していた33歳の女性が帰国後に発熱、翌日に発疹が出て、医療機関を受診したところ麻疹と診断された。この患者の受診した医療機関では即座に、院内での接触者に対する注意喚起とワクチン接種の啓発が行われた。

 このように海外から持ち込まれる「輸入はしか」により、全国各地の医療機関や、家庭内で小規模の感染が起きている。

 実はアジア各地では、昨年末からはしかが大流行中だ。フィリピンを中心に、ベトナムやインドネシアからの帰国者から感染症が持ち込まれることも少なくなく、国内での感染拡大を防止するため、警戒が続いているのだ。

この夏に海外旅行を計画している人も多いだろう。海外に行く際は、厚生労働省などのホームページで、渡航先で流行している感染症の確認と備えを済ませておく必要がある。

 予防接種のなかった時代、はしかは「命定(いのちさだ)め」と言われ、子どもたちの命を脅かす病気だった。

50歳代以上の人は、子どもの頃にきょうだいや家族に次々と感染し、高熱を出して寝込む日が続くなど大変な思いをした人が多いだろう。しかしはしかの脅威はけっして過去のものではないし、子どもだけの病気でもないのだ。

 はしかはウイルス性の感染症で感染力が非常に強く、空気感染などで広がる。風邪のような症状のあと、39度以上の高熱と全身に赤い発疹が現れるのが特徴だ。

気管支炎や肺炎などの合併症を起こしやすく、患者千人に0.5~1人の割合で脳炎を発症し、死亡する割合も千人に1人といわれる。一度かかれば生涯、体に免疫ができるが、現在も治療法はなく、予防法ははしかのワクチン(以下、麻疹ワクチン)接種しかない。

 日本では、半世紀近く、はしか対策を続けてきた。1966年に麻疹ワクチンが初めて導入され、78年には、子どもへの定期接種が始まった。その後、はしかにかかる人は減少したが、それでも数年に一度は流行を繰り返してきた。

 2007年には都内の大学生の間で大流行し休講が相次いだ。事態を重く見た政府は、08年度から12年度までの5年間、就学前に1回接種している中学1年生と高校3年生相当の年齢の人を対象に公費で、2回目の麻疹ワクチン接種を実施した。

1回の接種では、20人に1人免疫がつかない人がいるためで、2回接種は世界的にも有効とされている。

 この結果、流行は制圧できたかに見えた。しかし、問題は国内だけではなかった。13年12月から14年3月までの間に、はしかウイルスの検出が報告された135例中50例に海外渡航歴があったのである。

「海外に行く際は、渡航先の最新の感染症情報を入手し必要な予防接種を受けてください。特に東南アジアに行く方には、積極的に麻疹ワクチン接種を勧めます」

 と話すのは、国立国際医療研究センター病院国際感染症センター・トラベルクリニックの忽那賢志医師だ。同院では、渡航予定者に予防接種歴を確認し、渡航先や期間、行動計画に応じて、出発前に必要なワクチン接種の計画を立ててくれる。

「渡航先に応じて予防薬が必要な場合はマラリアなどの予防投薬も行いますし、蚊などの虫さされ対策なども指導します」(忽那医師)

 海外赴任を控えたビジネスマンが会社からの指示で、ワクチン接種計画を相談に来るケースも多いという。

 公的な麻疹・風疹のワクチン接種歴は年齢から推察できるので、確認してみるとよい。

 同院では、受診の際「母子健康手帳を確認できますか」と尋ねられる。母子健康手帳は母親が妊娠したときに配布される手帳で、就学前に接種したワクチンが記録されている唯一の資料だ。

「お母さんが保存していることが多いようですが、ワクチンの記録のページの写真を携帯などで撮って本人が持っておくといいでしょう」(同)

 トラベルクリニックは、旅行に関する専門外来で全国にある。日本渡航医学会のホームページなどで確認できる。

お風呂やキッチンのカビが引き起こす! 夏型過敏性肺炎を避けるためには

最近、家にいると咳が止まらない。でも出かけるといつの間にかおさまっている。それはもしかしたら夏型過敏性肺炎かもしれません。夏場をピークに発症するという、この病気について、日本アレルギー学会認定専門医・指導医の清益功浩先生に聞きました。

■長引く夏の咳、カビが原因になっていることも
「梅雨から秋にかけて咳が長引く場合、夏風邪ではなく夏型過敏性肺炎の可能性があります。トリコスポロンというカビの胞子を吸いこむことで起こる肺炎で、6月から10月までのカビが繁殖しやすい時期に発症しやすい傾向があります。外出中や旅先では大丈夫なのに、家に帰ると咳が出る場合は要注意です」(清益先生)

トリコスポロンは20度以上、湿度60%以上の高温多湿な環境を好み、胞子が飛びやすいのが特徴です。木を栄養源とすることが多く、古くなった木や畳、カーペットなどに繁殖しやすいそうです。

「これまでは古い住宅で繁殖することが多かったのですが、最近のマンションは気密性が高いため、例外ではありません。キッチンの流しの周辺、洗面所やバスルームと脱衣所、洗濯機置き場近くの床、北側の押入れや窓のサッシ回り、エアコンの内部など風通しが悪く、湿気が高い場所に用心しましょう。

ただし、トリコスポロンを吸った人が全員発症するわけではありません。反応する人は胞子を吸ってから4~6時間で症状が出ることが多いですね」(清益先生)

治療を行えばいったん治るものの、自宅にトリコスポロンが繁殖しているかぎり、症状を繰り返すそう。そうなると、当然ながら肺に負担をかけることに。

「今はトリコスポロンの抗体が血液検査で測れるようになり、自分がトリコスポロンアレルギーなのか調べることができます。毎年同じような症状が出る方は、病院で検査することもひとつの方法です」(清益先生)

■カビを完全に除去して再び増やさないことが大切
夏型過敏性肺炎を予防するためには、カビを除去し、繁殖しにくい環境をつくることが大切だとか。

「カビには多くの種類があります。そのため、見た目だけでトリコスポロンであるかどうかを見分けるのは非常に難しいです。ただ、どんなカビでも健康に影響を及ぼす可能性があるので、すみやかに除去することをおすすめします」(清益先生)

掃除をする際にはカビの胞子や部屋のホコリを吸い込まないよう、自分の顔のサイズに合ったマスクを着用するといいそうです。

「カビの胞子の大きさはスギ花粉の半分の大きさなので、花粉症用マスクでは通過してしまいます。ウィルスまでブロックするようなマスクがおすすめです」(清益先生)

水洗いできる場所は通常のカビ取り剤などで除去し、乾いてから消毒用アルコールを塗るのがポイント。カビ剤のにおいで気持ち悪くなるのを防ぐためにも、必ず換気します。

「カビを除去した後は再び繁殖させない対策も大切です。キッチンや洗面所などの水回りは、日ごろから水はねをふき取り、湿気を防ぎましょう。バスルームは、入浴後に壁などの湿気をふき取るだけで、カビの発生をおさえることができます」(清益先生)

また、カーテンに隠れた窓辺も、カビの温床になりやすいとか。ホコリや汚れをためないように、こまめに掃除。清潔な環境をキープすることが自分の身を守ることにつながります。

「ときどき窓を開けて風通しをし、エアコンは週に一度は掃除しましょう。季節の変わり目でしばらく使わないときは、最後の日に送風運転などで内部を乾燥させておくと、カビが繁殖しにくくなります」(清益先生)

結核にかかるとどうなるの? 感染経験者JOYさんに学ぶ

7月2日、名古屋市の高校で結核にかかった40代教師から、生徒や卒業生39人の感染が発覚するなど、最近特に若い世代での集団感染が問題になっている「結核」。実は、SPA!でも本紙記者が発病し、感染症指定病棟に入院中だ。

 果たして結核にかかるとどういうことになってしまうのか。2011年に結核で入院し、「ストップ結核パートナーシップ日本大使」に就任しているJOYさんに、当時のことを改めて聞いた。

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 僕は’11年3月に結核で入院しました。最初に体調がおかしいなと思ったのはその9か月前、’10年6月のこと。1か月も咳が止まらず、内科と耳鼻咽喉科を受診しました。すると風邪、咽頭炎との診断。その後治療を続けてきたのですが、いっこうに咳はおさまりません。

 1日に3~4本の収録があり、仕事が休みなく入っていたので、咳をごまかしながらテレビ番組に出続けていました。ペットボトルの水を足元に置いて、それをこっそり飲んで咳を抑えて。食事もままならないほど忙しかった。

 年末年始にかけて咳が悪化し、寒気と震えが止まりませんでした。その後も咳と発熱を繰り返し、これはマジでやばいと思った。年明けの2月下旬、耐えきれずに救急外来に駆け込みました。そこでも診断は「風邪」。

その後、救急病院にも何度も行きましたが、同様に点滴を打たれ薬を処方されただけ。まったく症状はよくならない。そして3月、何度目かの救急外来で初めてエックス線と痰の検査をされ、「肺結核」がかなり進行していると診断されたんです。

 結核の知識はまったくなく、「昔の病気でしょ?」と思った。ハリセンボンの(箕輪)はるかさんもなってたなーと。「即時入院」と言われ、重い症状なんだということだけはわかりました。でも、今までの苦しみから解放される……と、ちょっとホッとした気持ちにもなりました。

 周りの友達やスタッフも結核がどんな病気かわからないので、入院して仕事はどうするかとの心配しかしていなかったんです。

 入院後の体調は最悪。40℃の高熱が続き、眠れないので睡眠薬を飲んでいました。食事ものどを通らず、シャワー室までの10mの距離も、ハアハアと息があがってしんどかった。「オレ、このまま死ぬのかも」と思った。

対応する体力がないので、両親の見舞いも断っていた。そんな中、友人のユージは2回見舞いに来てくれました。

 約100日間の入院の後、菌を排出しなくなったとのことで体調が戻らないまま退院。ベスト体重からマイナス13kgの状態でした。薬の副作用で38℃以上の熱が出て、立っているのもつらい。退院して「普通」に収録をこなすのも本当にきつかった。

 でも僕は今、結核になってよかったと思っています。まず自分の体を優先に考えるようになった。以前は無理をして我慢ばかりしていた。今は体調がおかしいと思ったらすぐ病院に行くし、ある程度、できないことは「できない」と言えるようになりました。

 僕が「ストップ結核パートナーシップ日本大使」になったのは、若い人にもっと結核を知ってほしいから。若さにまかせて無理を重ねて頑張りすぎ、症状を悪化させる人が多いと思う。もっと自分の体を大事してほしい。

咳が続いたら、すぐに病院に行ってください。気づかない医者も多いので、ぜひ自分から「結核じゃないですか?」と聞いてみてほしい。(談)

※『週刊SPA!』7/15発売号では「[結核再流行]の危険度を探る!」という特集を掲載中。この日本最大級の感染症に関する「正しい知識」を得ていただきたい。

肺炎や食中毒の原因に 歯ブラシトラブルを防ぐ7つの習慣

上手な歯磨き法は知っていても、歯ブラシを清潔に保つ保管法を知らない人は多いのではないか。

いくら歯磨きを頑張っても、細菌だらけの歯ブラシでは、かえって病気を呼び込むことになりかねない。自由診療歯科医師で「八重洲歯科クリニック」(東京・京橋)の木村陽介院長に聞いた。

 毎日使っている歯ブラシは想像以上に汚れていて、汚れたスリッパの底や残飯容器の1万倍以上の細菌がいるという。
 実際、英国マンチェスター大学の調査によると、歯ブラシに付着している細菌の数は1億以上で、ブドウ球菌なども含まれているという。

「そもそも、口の中に生息している細菌は500種類以上。その数は、よく歯を磨く人で1000億前後、あまり磨かない人でその数倍といわれています。その意味で歯ブラシが汚れているのは当然です」

 ならば少々、歯ブラシに細菌が付着したとしても、神経質になる必要はなさそうに思うのだが…。

「それは違います。汚れた歯ブラシを放置すれば、細菌が歯ブラシ上で繁殖、それを使えば口腔内の細菌のバランスが崩れ、歯周病や虫歯などのトラブルを長引かせかねません。新たな種類の細菌を侵入させることで、食中毒など新たな感染症を引き起こす可能性もあるのです」

 医学の世界では肺炎や動脈硬化、がんなどあらゆる病気の背景には感染症があるとの見方は根強い。その意味で細菌だらけの歯ブラシは避けた方がいいに決まっている。

 では、使用中の歯ブラシはどう保管すればいいのか? 

「歯ブラシを徹底的に乾かすことです。使用後にティッシュで拭いたり、水切りして風通しの良い場所に置きましょう。口の中の常在菌は大きく2つある。酸素が必要な好気性菌、逆に酸素を嫌う嫌気性菌です。

とくに体に悪さをする嫌気性菌が問題で、濡れたままの歯ブラシでは表面を好気性菌が覆い、その下で嫌気性菌が劇的に増殖する。乾燥で嫌気性菌が減るわけではありませんが、増殖は抑えられます」

 ただし、直射日光やドライヤーで乾かしたり、熱湯で“殺菌”しようとしてはいけない。ブラシの素材を劣化させ、清掃能力を低下させるからだ。

「歯ブラシを使用前と後に洗口剤につけて軽く洗うといいでしょう。細菌数を減らせます」

 家族全員の歯ブラシをひとつのコップで保管する家庭も多いが、おすすめできない。
「家族といえども、口腔内にすむ細菌の種類と割合は別。ブラシ部分がくっつくことで各自の口腔内の環境が壊れ、不調の原因になることも考えられます」

■ユニットバスは要注意

 トイレとお風呂が一体になったユニットバスに歯ブラシを置いている人は即刻やめるべきだ。

「濡れた歯ブラシに口腔内にいない細菌が付着して増殖することもあるからです。サルモネラ菌や大腸菌などの食中毒、レジオネラ菌や耐性黄色ブドウ球菌などの肺炎を引き起こす菌が代表的です。トイレは使うたびに目に見えない水が飛んでいるものです」

 歯ブラシキャップは使い方を気をつけたい。
「濡れたままの歯ブラシをキャップにつけるとキャップ内で細菌が増殖します。キャップは持ち運びのときにのみ、歯ブラシが十分乾いた状態で使いましょう」

 なお、歯ブラシは使い続けると清掃能力が低下し、汚れもひどくなる。歯ブラシは1カ月、電動歯ブラシは3カ月を目安に交換することだ。

 当然のことだが、歯ブラシスタンドはよく乾燥させ、小まめに清掃しよう。

夏カゼとカン違いしやすい「カビ肺炎」にご注意!

いよいよ梅雨入りした日本列島。これから1ヶ月以上もジメジメした日が続くわけだが、テンションが下がるだけでなく、健康面でも大いに気をつけなければならない。

その原因は、部屋の中で活性化して大繁殖する機会を狙っている、目には見えないカビの菌糸だ。

「この時期から増えてくるのが、トリコスポロンというカビで、このカビを吸入すると、夏型過敏性肺炎を起こすことがあります。また、この病気が慢性化すると死に至ることもあるんです」

こう警告してくれたのは、呼吸器科・アレルギー科・内科の専門医で東京・池袋大谷クリニック院長の大谷義夫医師。

「夏型過敏性肺炎とは、トリコスポロンを吸うことで、肺の中でアレルギー反応が起こり、微熱が出たり、咳や痰が出たり、体がだるくなったりする病気です。症状的には夏カゼと似ているので、皆さん夏カゼとカン違いしてしまうことが多いんです。

しかし、放っておくと呼吸困難などの重症になる場合があります。

そして、重症になって病院に行ったときに医師も夏カゼだと診断してしまったり、肺炎としても細菌性肺炎と誤診してしまうと、入院して点滴を打ち、症状が良くなったからと数日で家に帰してしまいがちです。

しかし、症状が良くなったのは入院したことでトリコスポロンを吸わなくなったためであって、家に戻るとまたアレルギー反応が出てしまうのです」

また、呼吸困難になるほどではない軽症な人でも、注意が必要だと大谷医師は言う。

「11月ぐらいになってカビが減ると、夏カゼかなと思っていた症状が軽くなります。しかし翌年の5月ぐらいになると、またその症状が出てきてしまう。それを毎年繰り返していると慢性化してしまうんです。

慢性化した過敏性肺炎は、間質性肺炎や肺線維症になって、肺が硬くなり死に至ります。夏型過敏性肺炎は、医師でもなかなか気づきにくく、とても怖い病気なんです」(大谷医師)

では、夏型過敏性肺炎を予防するには、どうしたらいいのだろうか?

「原因となるトリコスポロンは、風呂場や脱衣所、台所など高温多湿になる場所に多く発生するので、そういった所はいつもきれいに掃除して、乾燥させておくことです。特に木材などで増殖しやすいので、風呂場に木製のドア枠などがある家は気をつけてください。

ほかにもカビによる肺炎は、アスペルギルス、カンジダ肺炎、クリプトコッカスなどもあります。アスペルギルスは重篤な基礎疾患のある人だと、死亡率が50%と高くなります。とにかくカビが生えていたら、カビ取りをすることが大切です」(大谷医師)

死ぬことだってある梅雨時のカビ。もう、放っておくなんて選択肢はない。

エアコンが引き起こす「夏型過敏性肺炎」

放っておくと、やがて肺自体が障害されて慢性化

エアコンの欠かせない季節がやって来ました。しかし、小まめにクリーニングをしていないと、匂いやホコリで不快な思いをすることもあるでしょう。

特にエアコンの回路中の湿気とホコリを好むトリコスポロンというカビを何度も吸うと、発熱や咳、呼吸困難を症状とする「夏型過敏性肺炎」を発症することがあり、注意が必要です。

これは、カビに対するアレルギー反応によって肺炎を起こすもので、単なる夏風邪と思って放っておくと、やがて肺自体が障害されて慢性化します。そうなってからでは、いくら治療を施しても完全には元の肺には戻りません。

風邪の症状に呼吸困難を伴なった時は、ためらわずに医療機関で胸部レントゲン写真を撮ってもらいましょう。過敏性肺炎では、肺全体に特徴的な「すりガラス」模様の影が見られ、血液検査で原因物質を特定することができます。

急性期であれば、1~2週間で治る。しかし、重傷例では入院も

急性期であれば、原因となるエアコンを取り換えたり、引越しや旅行で原因物質を吸わないようにすれば、1~2週間で治ります。しかし、重傷例では、入院して副腎皮質ホルモン剤の内服や点滴が必要なこともあります。

予防は部屋の掃除と換気を小まめに行い、エアコンや除湿器のクリーニングをおろそかにしないことが重要です。カビが引き起こす病気には、他にもアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、気管支喘息などがあります。


梅雨から夏にかけてが夏型過敏性肺炎発症のピークです。今から家や学校、職場を点検しておきましょう。
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