あなたの健康はお金で買えますか・・・? ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査

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医師が健康診断の腫瘍マーカーを勧めない5つの理由 

   

◆誤解されている! 「腫瘍マーカー」

腫瘍マーカー検査といえば、「血液検査で簡単にがんの可能性がわかる」といううたい文句で健康診断のオプションとして行われていることも多いようです。しかし、多くの医師が健康診断での腫瘍マーカー検査は推奨していないという事実はあまり知られていません。 医師が「腫瘍マーカー」を推奨しない理由を解説します。
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◆理由1 「偽陰性」…早期がんでは上昇しない

ほとんどの腫瘍マーカーは早期がんでは上昇しません。逆に進行がんでも上昇しないこともあるので注意が必要です。通常よく用いられるのは、「抗がん剤治療や放射線治療での効果判定」や「腫瘍マーカーの高いがんの術後の経過観察」を目的とした場合です。

例外的に、肝がんリスクが高い肝炎ウイルス陽性の方には、臓器特異性が高いAFPやPIVKA-IIといった腫瘍マーカーを用いて肝がんの有無を確認することはあります。しかし、健康診断で有効といえる腫瘍マーカーはほぼ皆無で、あるとすれば、前立腺がんのPSA測定ぐらいといえるでしょう。

◆理由2 「疑陽性」…がん以外の良性の疾患でも上昇する

腫瘍マーカーはがん以外の原因でも上昇することがあります。例えば、大腸がんや肺がんなどで上昇するとされるCEAは、高齢者や喫煙、糖尿病、慢性肝炎などでも上昇することがあります。

膵がん、大腸がんなどで上昇するCA19-9は、胆管炎を併発した場合や急性・慢性膵炎、胃炎、急性・慢性肝炎、肝硬変、子宮内膜症や卵巣嚢腫などの良性婦人科疾患、気管支炎、気管支嚢胞、肺結核、10~20代の女性や妊婦、糖尿病などでも上昇することがあります。

腫瘍マーカーとは、がん細胞またはがんに対するからだの反応によって作られ、血液や尿、組織などで増加している物質のことです。しかし、がん細胞だけでなく、正常細胞でもつくられますので、健常な人の体内にもわずかに存在します。悪性腫瘍だけでなく、良性の疾患でも上昇することがあるのです。
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◆理由3 「検査漬け」…腫瘍マーカーが関与する臓器は多種多様

例えば、よく用いられる腫瘍マーカーのCEAを例にとると、CEAが上昇するときに考えられるがんには、大腸がん、膵がん、胆管がん、肺がん、食道がん、胃がん、乳がん、子宮がん、卵巣がん、泌尿器がんがあります。

調べていくには、血液検査、レントゲン検査、超音波検査、上部消化管内視鏡検査、大腸内視鏡検査、CT検査とほぼフルコースで検査をしなければなりません。そして、「検査はひと通りしましたが、明らかながんはありませんでした」と医師から告げられることも少なくはないのです。

◆理由4 「がんの恐怖」…見えないがんの恐怖におびえる日々

全身の検査を受けても異常なし。「疑陽性」の可能性が高いけど、「もしかしたら」という気持ちをぬぐいきれない受診者も少なくはありません。「がんが隠れているかもしれないから定期的に検査をしてほしい」と数カ月ごとに検査を希望される方もいます。腫瘍マーカーを測定したがために、がんにおびえる不安な日々を送らざるを得ない人も存在します。
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◆理由5 「おいしいのは医療機関」…一回の検査で二度おいしい

腫瘍マーカーは、病気以外で測定すると自費です。けっして安い検査ではありません。そして、異常値が出た場合は再度受診して、全身をくまなく検査させられ、高い医療費を払わないといけないはめになります。腫瘍マーカーが上昇してがんが見つかることもありますが、多くはすでに進行がんです。健康診断での腫瘍マーカー測定は、高い検査費用に対して効果はあまり望めません。健康診断でオプションの腫瘍マーカーを付けるぐらいなら、直接観察できる「内視鏡検査」や「超音波検査」など他の検査を追加した方がいいでしょう。





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( 2017/05/07 01:38 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

病気?再検査? 健康診断で肺に影があると言われたら 

   

◆レントゲン、CTで「肺に影がある」=「肺がん」!?

何気なく受けた健康診断。受けたことも忘れていた頃に戻ってきた検査結果を見てみると、レントゲン検査やCT検査の結果として「右肺尖部に胸膜肥厚陰影」「左下肺野に結節影」といったコメントが……。「これってひょっとして肺がん?」いろいろなことが頭を巡ります。

私がボランティアで行っている医療相談のサイトでも、多く寄せられるご質問の多くが、これら「肺に影があるといわれたのだが……」というものです。 患者さんのメールを拝見していると、中には深刻に悩まれているケースもあるのですが、実は、健康診断の結果については、その背景を理解していおくことが大切です。今回は、健康診断で肺に陰があると言われた時の対処法についてご説明します。
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◆「疑わしきは罰する」のが健康診断

健康診断での目標は、「早期発見・早期治療」を実現すること。となると、その基本姿勢は「疑わしきは罰する」ということになります。 健康診断の目的は、「がん」を早期に発見し、すぐさま治療を行うことで、「がん」の治療成績を向上させることにあります。 胸部レントゲン写真の場合も、やはり、肺がんや縦隔腫瘍などの胸部の悪性疾患を早く見つけることを目的にしています。

肺がんにしても縦隔腫瘍にしても、いわゆる「できもの」があると、通常は写らないような影が、胸部レントゲン写真には写ります。このような影が、観察されたときには、検診を行う医師は「要精検」、すなわち、もう少し詳しく検査してくださいというコメントを出します。

この際、健康診断の目的が「早期発見・早期治療」であることを考えると、少しでも気になるような影があれば、「とりあえず、再検査」という風に考えます。すなわち、健康診断の場合には「疑わしきは罰する」というのが基本的なスタンスである、と言えます。
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◆「肺に影」で考えられる病気は? 意外に多い、肺に影ができる原因

肺に影ができるのは、悪性疾患の場合だけではありません。意外に、いろいろな状態があります。 患者さんのご相談を拝見していると、「肺に影がある」=「肺がんかも!?」と心配されているケースが多いのですが、実は、肺に影をつくる状態には、いろいろなものがあります。その代表的なものが、炎症によるものです。とくに、60代以上の年代の方は、昔の結核の後などが残ってしまっていることがあります。このような状態では、「肺尖部胸膜肥厚」とか、「肺尖部に斑状陰影」などと記載されている場合が多いです。

また、血管の蛇行や、肋骨の重なり、女性の場合には乳頭が腫瘤状陰影になって写ることもありますし、血管腫や過誤腫など、良性の腫瘍が写っている場合もあります。つまり、肺に影があるからといって、必ずしも肺がんとは限らない、むしろ、肺がんであることの方が少ないのが現実です。

◆再検査? 経過観察? 健康診断で肺に影があると言われたら……

では、健康診断で肺に影があると言われたらどうすれば良いのでしょうか。基本は、「健康診断の結果用紙に記載されている指示に従う」ということです。そんな、当たり前のこと……と言われるかも知れませんが、実際に異常所見があると書かれていると気が動転してしまって、ここを見落とされているケースが少なくありません。

医師のコメントが「1年後に再検査を」というものであれば、まずは、肺がんや縦隔腫瘍など心配すべき状態ではないと考えてください。これは、通常、昨年以前のレントゲンと、今年の分とを見比べ変化がないことを確認できた場合ですので、まずは、良性の変化か、生理的な陰影と考えて良いと思います。

また、「すぐに再検査を」と言う場合には、できるだけ速やかにその指示に従っていただきたいのですが、その際にも、心配しすぎることはありません。基本は、「疑わしきは罰する」というスタンスであることを思い出し、淡々と検査を進められることが大切です。

いずれにしても、もっとも避けていただきたいのが、「健康診断で異常を言われているが、がんや大きな病気が見つかると怖いので、検査は受けていない」という状態です。早期発見・早期治療が、がんの治療の基本です。あまり、心配しすぎることなく、検査を進めていくことが、あなたの大切な体を守る第一歩になることを、心に留めておいていただけたら、と思います。





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( 2017/05/06 14:14 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

【健診数値の生かし方】血管が壊れる「LDL140超」 脂質異常症編 

   

生活習慣病のひとつ脂質異常症は、コレステロール値と中性脂肪(トリグリセライド)で診断基準が確立されている。

しかし、中には「コレステロール値は高くて良い」などという医師もいて、私たちには理解しづらい。そこで、今回は悪玉と称されるLDLコレステロール値140(単位・mg/dl)以上について考えてみる。

 【死亡率の上昇】

 コレステロールと中性脂肪は、脂質の仲間。中性脂肪がエネルギー源になるのに対し、コレステロールは細胞膜やホルモンなどの材料となる。LDLはコレステロールを運び、HDLは余分なコレステロールを除去する働きがあって、どちらも必要不可欠。

だから、「コレステロール値は高くてもいい」といった話も横行している。では、LDL140以上は何を意味するのか。

 日本動脈硬化学会「脂質異常症治療ガイド2013年版」の作成委員長を務めた「寺本内科歯科クリニック」(東京都文京区)の寺本民生内科院長が説明する。

 「LDLが体内で増えすぎると、変性して血管壁を破壊します。それが、心筋梗塞や脳梗塞などの病気に結びつくのです。

1980年にスタートした疫学調査『NIPPON DATA80』などの長期的な研究で、LDL値が140以上で、高ければ高いほど、心筋梗塞などで亡くなるリスクは上がることが明らかにされています。高血圧や糖尿病など別のリスクを加味すれば、さらに死亡率は高くなるのです」

 身体に必要なLDLだが、多過ぎれば悪影響を及ぼす。その目安が「140」以上というわけだ。

 【1カ月の食事見直し】

 体内で増えすぎたLDLは、変性して酸化され、それが血管にダメージを与える。

 この酸化されたLDLが、動脈硬化と深く関係しているのだ。では、LDL140以上でどの程度増えるのか。

 「LDL140以上に加えて、中性脂肪が150以上の場合、小さい粒子のLDLが増えて、より酸化されやすくなります。これを超悪玉コレステロールといいます。つまり、LDLと中性脂肪が高いと、血管がダメージを受けて、動脈硬化を起こしやすいのです」(寺本院長)

 全身に広がる血管は、どこで動脈硬化による血栓や狭窄を起こすかわからない。ただし、2つの値が高いからといって、すぐに薬の治療が始まるわけではないそうだ。

 「LDLは、動物性脂肪を多く含む食事の影響を受けやすいのです。患者さんには、1カ月間だけ、(1)牛肉と豚肉を控える(2)卵の黄身を食べない(3)海藻類をたくさん食べる-といった3つのポイントを実行してもらっています。

1カ月ほど試してもらってLDL値が下がる人は少なくありません。食事が原因であれば、1カ月間の見直しが、運動も含めた食生活改善のきっかけにもなるのです」と寺本院長は話す。 (安達純子)

 ■脂質異常症の診断基準(単位mg/dl 空腹時採血)
 LDLコレステロール 140以上 高コレステロール血症
            120~139 境界域高コレステロール血症
 HDLコレステロール 40未満 低HDLコレステロール血症
 トリグリセライド   150以上 高トリグリセライド血症
 *日本動脈硬化学会「脂質異常症治療ガイド2013年版」より抜粋





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( 2017/05/04 14:31 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

イマドキの内視鏡検査は本当に痛くないのか? 

   

イマドキの内視鏡検査は本当に痛くないのか? 不健康なスパの記者が体験

7月14日は“ないし”で「内視鏡の日」。そこで昼夜逆転、コンビニ飯が多くなりがちで、不健康な生活を送る記者も一念発起、内視鏡検診を受けてみることにした。

というのも、社会に出てから一度も健康診断を受けずにここまで来てしまったからだ。来年は30歳。髪の毛や体力の衰えも心配だが、それ以上に体内部の衰えが、急に不安になってきたのだ。

 内視鏡検査といえば、「痛い」、「おえっとなる」など怖い話を聞かされてきたが、一方で「最近は全然痛くない」、「入っているのかわからないレベル」という話も聞く。本当に痛くないなんてことがあるのか? 30歳になる前に内視鏡検査に挑戦してみた。

 今回、記者が上部消化管(食道・胃・十二指腸)の内視鏡検査を体験したのは、代々木にある田坂記念クリニック。

 検査の手順は、まず胃の中を見やすくするためのシロップを飲み、続いて、のどの麻酔や鎮痛剤の注射。その後、内視鏡で検査をするという流れだ。麻酔の効果には個人差があるというが、記者はまったく痛みを感じないレベルだった。

検査中の様子を同行したカメラマンに聞くと、たまに眉間にシワ寄せるときがあったものの、終始穏やかだったという。

 40代の内視鏡経験者の先輩からは「おまえ絶対に泣くぞ」と言われていたので、正直こわかったのだが、意外にもあっさり終わってしまった。なぜ? 田坂記念クリニックの院長・加藤雅士医師に話を聞いてみた。

「クリニックで利用している内視鏡は、オリンパスの最新システムです。昔の内視鏡検査では、嘔吐反射が強くて検査できない人もいたのですが、最近ではそういった人はほぼいません」

 そもそも内視鏡自体はどんな構造になっているのか?

「胃の中を見る内視鏡は約9mmの細く柔らかいスコープで、かつ柔らかくても操作性を損なわない構造も特徴です」

 だから痛くないのだ。さらにカメラ自体の性能の向上も、スムーズな検査に大きく貢献しているとか。

「画質の向上だけでなく、毛細血管など細部までハッキリと見える拡大機能も近年の大きな進歩です。細部まで検査できるようになったことで、組織採取が不要な場合も増え、当日の食事やアルコール制限などの負担が軽減されています」

 内視鏡検査の進化について話を聞いたあと、いよいよ記者の検査結果を聞くことに。結果は「健康です」とのこと。内視鏡によって撮影された健康的なピンクの自分の体内の画像を見ると、素人目でも不健康な点はない様子。

イマドキの内視鏡検査は痛くもなく、とても安心した。今後も人間ドックなどで不安なく検査を受けられそうだ。今回、検査を受けてみて本当によかった。 <取材・文/林健太>





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( 2017/05/04 14:30 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

緩くなった健康診断新基準は「気づきのチャンス奪う」と医師 

   

高血圧だといわれて降圧剤をのみ続けてきたのに、ある日突然、「今日から基準値の範囲内です」と言われたら、戸惑わない人はいないだろう──。4月に発表された健康診断の新基準が波紋を広げている。

 新たな健診の基本検査の「基準範囲」(以下、新基準)は、約150万人にも及ぶ人間ドック健診受診者の中から、一定の条件を満たした“超健康人”約1万~1万5000人を抽出し、その検査値から基準範囲を出したもの。

なぜ波紋を広げているかというと、日本人間ドック学会の現在の基準値に比べてかなり緩くなっているからだ。

 生活習慣病の予防に取り組む池谷医院院長の池谷敏郎さんは、基準値が緩くなることの危険性を指摘する。

「生活習慣病は10年、20年をかけて進行する病気なので、早めにリスクに気づいて対策をとることが重要です。健康診断の基準を甘くするのは、気づきのチャンスを奪うのと同じです」

 性差医療や加齢医学を専門とする関東中央病院健康管理科部長の宮尾益理子さんは、「膨大なデータから性別や年齢による検査値の違いが明らかになったのは、大きな意味がある」と発表を評価する一方で、警鐘も鳴らす。

「抽出した“超健康人”は現在健康に見えても、将来健康であると証明されてはいません。現時点の超健康人の数値の範囲内にあるからといって、当人の健康に問題がないとはいえません」

 学会の発表の仕方に問題があったと振り返るのは、女性医療ジャーナリストの増田美加さん。

「“新基準”という言葉が独り歩きし、基準値が変わるという誤解を招いてしまいました。これは、あくまでも自称健康な人から抽出した数値というだけ。この数値が何を意味するのかを、今後時間をかけて検証していく必要があります」

 新基準の範囲内だから、健康であると考えるのは危険だ。





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( 2017/05/04 14:29 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

“新基準値”で大混乱…人間ドック、健康診断の賢い使い方 

   

日本人間ドック学会が4月に発表した「新基準値」をめぐって大混乱が続いている。いままで病気だと判定されていた人が実は健康だったとなれば、混乱するのも無理はない。

コロコロ変わる基準に翻弄されることなく、人間ドックや健康診断をどう活用すればいいのか。

「新しい基準範囲」は受診者約150万人から「健康な人」を1万人ほど選び、27項目の検査値を対象に、性別、年齢グループ別の基準範囲を算定。その結果、いくつかの検査項目で従来の基準よりも上限値が高くなった。

 中でも“患者”が多い血圧は、従来の「130未満/85未満」とされていた基準範囲が、「148未満/95未満」に緩和された。これまでは高血圧と診断されていたのに、「問題なし」とされる人が続出する事態になったのだ。

 しかし、新基準値のベースになっているのはあくまでも「健康な人の検査値」で、他の病気を患っている人や、高血糖や高コレステロールなど別のリスク因子を抱えている人は含まれていない。そもそも、新基準値の数値に信頼できる科学的根拠があるかどうかを疑問視する声もある。

 それなのに、単純に血圧の新基準値だけをみて、〈自分は問題ない〉と勘違いしている高血圧の患者が続出している。

 来院の際に新基準値が掲載された新聞や雑誌の切り抜きを持参して、〈もう薬は必要ない〉と降圧剤を飲むのをやめてしまったり、それっきり通院しなくなるケースが後を絶たないという。

 東邦大学医療センター佐倉病院循環器科の東丸貴信教授はこう言う。
「それまで降圧剤を飲んで血圧コントロールをしていた患者さんが急に薬をやめてしまうと、リバウンドで血圧が一気に跳ね上がる危険があります。

また、血圧はちょっとしたことで変動するため、平均130台に抑えられていた人が薬をやめてしまった場合、瞬間的に180くらいまで上がる可能性もあります」

 新基準値をうのみにして、自分は健康だと勝手に判断するのは危ないのだ。

 世界的に血圧の基準値は「140/90」だという。この数値は数多くの研究や検証を重ねて算出されたもので、日本高血圧学会の基準も同じだ。これを超えると脳卒中や心筋梗塞などの心血管イベントのリスクが上がるため、血圧コントロールが必要になる。

■総合リスクに考慮するべし

「高齢者の場合、日本では75歳以上の後期高齢者が『150/90』に緩和され、欧州や米国では60歳前後で同じ基準値が該当します。ただ、欧州では血圧以外のリスク因子が詳細に評価されます。

悪玉のLDLコレステロール値や空腹時血糖値など、かつてのメタボ健診の厳しい基準を超えた項目がすべてリスク因子として換算され、高リスクの患者には早い段階で生活習慣改善による血圧、血糖、脂質のコントロールを促します。

日本の人間ドック学会が発表した新基準のようにすべての数値を緩めてしまうと、高リスク患者が見逃されてしまう危険があるのです」(東丸氏)

 ひとつの検査項目の数値だけでアウトだセーフだと判断するのではなく、総合リスクを考慮する必要があるのだ。

「その時の数値が基準範囲に収まっていたとしても、年々、数値が上限に向かって右肩上がりに推移していたら、食生活を改めたり、日常的に運動をしたり、生活習慣を改善すべきです。

人間ドックや健康診断で計測した数値は〈点〉ではなく〈線〉で判断するべきものなのです」(江田クリニック院長の江田証氏)

 せっかく検査を受けているのだから、有効活用したいものだ。





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( 2017/05/04 14:28 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

健康診断を受けない社員に罰金…これって違法じゃないの? 

   

企業では社員の健康を守るため、1年に1度健康診断を受けるよう指導します。

これは労働安全衛生法66条の1に

事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による健康診断(第六十六条の十第一項に規定する検査を除く。以下この条及び次条において同じ。)を行わなければならない。という規定があるためで、経営者が労働者に健康診断を受けさせることは「義務」となっています。

しかし、受ける側としてはバリウムを飲むことや採血など苦痛なことも多く、敬遠したくなるもの。何年も受けていないという人も、いるかもしれません。そんな「健康診断を受けない社員」について、ある企業が「罰則規定」を設けたそうです。健康管理を促すためとされていますが、少々納得がいかないのも事実。このような健康診断の強制に違法性はないのでしょうか?

ピープルズ法律事務所の森川文人弁護士に見解をお伺いしました。

Q.健康診断を受けない社員に罰則……これは違法ではありませんか?

A.合法です

「労働安全衛生法66条5項には
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労働者は、前各項の規定により事業者が行なう健康診断を受けなければならない。ただし、事業者の指定した医師又は歯科医師が行なう健康診断を受けることを希望しない場合において、他の医師又は歯科医師の行なうこれらの規定による健康診断に相当する健康診断を受け、その結果を証明する書面を事業者に提出したときは、この限りでない。

と規定されており、労働者の義務と規定されています。判例でも、懲戒処分(減給等)が認められていますね。(名古屋高判平9.7.25等)」(森川弁護士)バリウムや胃カメラ、採血など嫌なことばかりの健康診断ですが、そこから重大な病気を早期に発見できることもあります。罰則規定を設けて受診を促すやり方については賛否両論ありますが、「受けることは社員の義務」であることは認識しておかねばなりませんね。

*取材協力弁護士:森川文人(ピープルズ法律事務所。弁護士歴25年。いわゆる街弁として幅広く業務を経験。離婚、遺産相続をはじめ、不動産、 慰謝料・損害賠償請求、近隣トラブル、借地借家、賃金、インターネット問題、知的財産権などを扱う。)







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( 2017/03/09 18:45 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

専門医が指摘 悪玉コレステロールの本当に危険な基準値 

   

「恐ろしさを理解していない人が多い」と専門医が指摘するのが、LDLコレステロール、別名、悪玉コレステロール(以下「LDL」)だ。昭和大学医学部糖尿病・代謝・内分泌内科学部門の平野勉教授に、絶対に押さえておきたいLDLのポイントを聞いた。

①肥満とコレステロールは関係ない

 中性脂肪とコレステロールはどちらも脂肪の一種。中性脂肪が高いと肥満につながる。一方、高コレステロールは、肥満につながらない。
「中性脂肪は栄養素ですが、コレステロールは細胞骨格をつくる物質で、太っている・痩せているとは関係ありません」

②高LDLが怖い

 LDLは冠動脈に蓄積されやすく、血管を硬くし動脈硬化を進行させる。その硬さは医療用ドリルで壊さなければならないほどで、その状態が続くと心筋梗塞のリスクが増す。心筋梗塞を予防したければ、高LDLを放置してはいけない。

③極めて危険なのは「LDL180以上」

 LDL140(㎎/dl)以上で高コレステロール血症と診断されるが、180以上ならすぐに病院へ行くべき。

「3カ月間食生活の改善をしてもらい、180を下回らなければ、薬物治療が検討されます」

④140以上180未満は、「プラスアルファ」で治療方針が決まる

 この場合「家族に心筋梗塞や狭心症、高コレステロール血症の人がいない」「糖尿病など生活習慣病が一つもない」「喫煙習慣や肥満がない」「中性脂肪が基準値以内」なら、食生活改善で基準値70~119を目指す。

⑤「LDL140以上プラス高中性脂肪」に注意

 中性脂肪が高いと、低い場合より、動脈硬化が進行しやすい。

「中性脂肪がLDLを小型化し、冠動脈の細胞壁に入り込みやすく、蓄積しやすくします」

 食生活改善で数値が下がらなければ、薬が必要と判断される。

⑥過去に心筋梗塞を起こしている人は別格

 ③~⑤は一度も心筋梗塞や狭心症を起こしたことがない人に当てはまる。心筋梗塞を起こしたことがある人は、再発予防のためにLDL70以下を目指さなくてはならない。薬はマストだ。

⑦「家族性高コレステロール血症」を見逃してはいけない

 これは、遺伝子異常で血液中のLDLが細胞内に取り込まれず、血液中にたまる病気だ。小児の頃からLDLが高めで、心筋梗塞のリスクが、“家族性”でない人と比較すると13倍も高い。

「薬物治療がすぐ必要。最近小児でも薬物治療が許可されました」

 小児の健康診断では一般的に、コレステロール値が項目に入っておらず、見逃されている人もいる。家系に心筋梗塞や狭心症の人がいるようなら、検査した方がいい。

⑧中性脂肪だけが高ければ、nonHDLコレステロールがカギに

 LDLは基準値内だが、中性脂肪だけが高い場合、総コレステロールからHDL(善玉)コレステロールを引いた「nonHDLコレステロール」をチェック。130以下なら、中性脂肪が多少高くても心筋梗塞の心配はない。それより高ければ、中性脂肪を下げるために食生活の改善を。

⑨薬はやめられない

 高LDLは、食事より体質が大きく関わっている。食生活の改善で数値が下がる人もいるが、そうでない人もいる。

「薬で数値は下がりますが、体質は変わりません。飲み始めたら、やめられません」

 昨今、コレステロールに限らず薬全体への賛否両論が渦巻くが、薬によって高LDLから心筋梗塞へ移行する人は減っていることは確か。どちらの道を選ぶかは自分次第かもしれない。





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( 2017/02/19 09:09 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

スボラな人でも中性脂肪とコレステロールは下げられる? 

   

中年になると健康診断で、中性脂肪が多い、悪玉コレステロールの数値が高いと指摘され、「脂質異常症」と判定されることも珍しくない。思いがけず、こう判定されて驚いた人も数知れず。

 脂質異常症は放っておくと、動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞を引き起こす。将来を考えれば、判定を機に生活習慣を改め、健康な体を取り戻すべきだろうが、長年にわたって継続してきた生活習慣は、そう簡単に改めることができない。食事制限や運動に取り組んでも、長続きせず挫折してしまった……なんて経験をした人も多いだろう。

『スボラでも中性脂肪とコレステロールがみるみる下がる47の方法』(アスコム刊)は、ズボラな人でもすぐに実践できる改善策をまとめた一冊。著者は生活習慣病の治療と予防にかかわる専門医。これまでの経験から、生活習慣病の人はズボラな人が多いということから、すぐ実践でき、長続きする改善策を提示している。メソッドを手順通りに進める厳格なものではなく、緩い感じで取り組めるが、これは著者の狙いとしていたことで、まさにズボラな人を対象にしている。

■早食いをやめるだけで、簡単にダイエットできる

 では、まず第1章を見ていこう。ここでは、食生活や食習慣を改善する方法をレクチャーしているが、目的としていることはウエイトコントロールだ。脂質異常症をはじめとする生活習慣病で悩む人の多くは太り気味だが、ズボラな人に食事制限やハードなダイエットなど続くはずがない。しかし著者は、誰にでも簡単にでき継続できる方法を提唱する。それは、早食いをやめること。その理由を、このように明かす。

「ウエイトコントロールの方法はいろいろありますが、私がいちばんおすすめするのは、早食いをやめること。ただ、それだけです。(中略)早食いは大食いのもと。早食いを直せば、おのずと大食いも改善されていくので、今の段階においてカロリーや栄養素などの知識もいらなければ、あえて食事の量を変える必要もありません」(同著・第1章17-18ページより)

 ただ、どれだけのスピードで食べれば早食いになるかわからないと、改めるにしても心もとない。その点、本書では目安も提示している。目安は20分。脳の満腹中枢が「満腹になった」という信号を送り出し始めるのは、食事を始めてから20分後だということに由来する。

 20分以上かけて食事をする方法として著者が推奨するのが、ひと口10回噛むこと。30回も噛む必要はない。まったくハードだと感じないはずである。また、第1章で印象に残ったのが食事日記。自分の食欲のスゴさを自覚するのに役立つという。

「本当は食べているのに、食べていたこと自体を忘れていたり、5個食べたのを『2個くらい』と記憶がすり替わっていたり。さまざまなパターンがありますが、『自分が忘れていただけで、どこかで何かを食べている』という事実は、みなさんに共通しています。現在の自分は、過去の自分が食べたもので作られているのですから、食事の内容に目を向けることは重要なのです」(同著・第1章33-34ページより)

 食事日記は、著者のクリニックで脂質異常症をはじめ、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の治療にあたる際、必ず書いてもらっているという。日記に書く内容は、〈時刻〉〈献立〉〈量の目安〉〈どこで何をしながら〉〈どんな気分で〉〈空腹感(あり+なし?)〉の6項目。書く量が多い印象を受けるが、著者によれば、まずは平均的な過ごし方の平日と週末から3日間選び、書くことをすすめる。これなら、軽い気持ちで取り組め、ズボラな人も挫折することなくできるだろう。

■1日1回の体重測定は、これ以上増量しないためのストッパー

 中性脂肪とコレステロールに特化した第2章、第3章は読んで確認いただくとして、第4章以降で述べられている食や健康に関する新習慣について触れておきたい。まず印象に残ったのが、1日1回の体重測定を日課にすることだ。これを日課とするべき根拠は、次の通りである。

「肥満と生活習慣病は切っても切り離せない間柄。『健康で長生きがしたい』と思ったら、ウエイトコントロールは一生続く長期戦だと理解してください。前日に食べすぎた日も、便秘の日も、むくんでいる日も、毎日歯を磨くように体重を測ります。体重が増えていると予想される日は、体重計に乗る前に葛藤があるでしょうし、イヤな気持ちにもなるでしょう。しかしその状況から逃げず、体重計の数字から目をそらさなかったことは、今日より先の未来に、自制心として必ずプラスに働きます。1日1回の体重想定は、これ以上増量しないためのストッパーです」(同著・第5章124ページより)

 一時期、話題となった、レコーディングダイエットよりも簡単。最初は昨日より体重を増やさないことを目標に実行し、徐々に体重が増えたり減ったりするときに見られる傾向がつかめたら、少しずつ減らすことを目標にしていけばいいという。体脂肪率については条件による変動が大きいので、1~2カ月程度に1回測ればいいとのこと。「安定しない数値に一喜一憂して振り回されていてはストレスがたまります。不要なストレスにはかかわらないのが賢明です」(同著・第5章127ページより)と言うほど、ウエイトコントロールでは体脂肪率は重視していない。余計な神経を使わなくてもいいかと思うと、ウエイトコントロールも少しは気が楽になる。

 また、メタボ検診の結果を過信しすぎるな、というのも心強い。医師がこんなことを言っていいのか? と気になるが、理由を聞いて納得する人も多いだろう。その理由は、次のようなものである。

「メタボ検診では、ウエストのサイズを重要視していますが、私はこの基準に問題アリ、と考えています。なぜなら、メタボでウエストの基準値とされている男性85センチ以上、女性90センチ以上という数字には、身長差が考慮されていないからです」(同著・第6章162ページより)

 個人的にも、身長を考慮しないでウエストだけで決めているメタボの基準に疑問を感じていたが、やはり問題があったか! と唸ってしまった。では、何を基準にして健康体かどうかを判断すればいいのだろうか? それはアディポネクチンと呼ばれる、健康を守ってくれるホルモンの量で、おおよその目安として活用したいのが、ウエストと身長の比率。男女とも、ウエストが身長の半分以上になると、アディポネクチンは平均以下に減少している。著者が提唱する、アディポネクチンの減る基準(同著・第6章161ページに記載)にも引っ掛かっていれば、生活習慣病のリスクが充分にあるという。

 本書で紹介されている方法は、我慢を強いるようなものはなく、継続して取り組みやすいものばかり。加えて、食習慣を変えるコツや、健康な体づくりのための考え方なども紹介されているので、脂質異常症や生活習慣病で悩んでいる人はもちろんのこと、現在は問題なくても将来に備えておきたいという健康意識の高い人も、一読してみるといいだろう。





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( 2017/01/05 06:40 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

健康診断のウソ・ホント 職場検診で大病も見つかる? 

   

会社勤めを続けている限り、避けては通れない職場の健康診断。自覚症状のない病気を見つけてくれるのはありがたいが、仕事に追われるなかで再検査を受けるのはできれば避けたいのが人情。異常値を指摘されたとしても、どこまで生活を見直せばよいのか、いまひとつ釈然としない人も多いだろう。誤解交じりで語られやすい職場健診についてわかりやすく解説する。まずは「職場健診で大きな病気は発見できるのかどうか」について。

◇     ◇     ◇
Q 職場健診を受けてさえいれば、大きな病気はまず発見してもらえる?A いいえ。生活習慣病の多くは見つかるが、例えばがんなどは見つかりにくい。企業が実施する定期健康診断(職場健診)の目的は、職場における労働者の安全と健康を守ること。職場健診を受けることで、自分の健康状態を知り、生活習慣病の予防や隠れた病気の早期発見に役立てられる。ただし、職場健診を受けていれば、病気が100%見つけられるわけではないので、油断は禁物だ。
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■発見されやすいのは生活習慣病や肝臓・腎臓疾患

 東京医科歯科大学医歯学教育システム研究センター教授の奈良信雄氏によると、職場健診で発見しやすい病気は、高血圧症、脂質異常症(高脂血症)、糖尿病などの生活習慣病のほか、肝臓疾患や腎臓疾患など。これらは職場健診の基本的な血液検査や尿検査などでスクリーニング(ふるい分け)できるので、かなりの確率で発見できる。生活習慣病は自覚症状が少なく、放置すれば心疾患や脳疾患など命にかかわる病気につながるリスクが高まる。早期発見のために、職場健診の機会を生かさない手はない。

■発見が期待できない代表は「がん」

 一方、通常の職場健診で発見が期待できないものもある。その代表が、がんだ。職場健診でも、造影剤のバリウムを使った胃のエックス線検査や、便の潜血反応による大腸の検査、胸部エックス線による肺の検査などを行うこともある。だが、がんが見つかるケースはそれほど多くない。

「そもそも職場健診を受ける人にがんが少ないこともあるが、ごく初期の段階であるためにがんを発見できなかったケースや、がんのタイプに検査方法がマッチしていなかったケースがある」(奈良氏)それでも、判定に異常所見があった場合は、がんの疑いも考えられるので、「要受診」「要精密検査」などの指示には必ず従おう。奈良教授によれば「便の潜血反応検査で陽性の結果が出て、大腸の内視鏡検査を受けたところ、大腸がんが発見されたという例もあった」という。

■がんが気になる人はがん検診を

 がんが気になる人は、職場健診とは別に、がん検診を受けた方がいい。がん検診は、健康増進法に基づく健康推進事業として、それぞれの市区町村が実施している。前述の胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん検診は40歳以上を対象に、年に1回(乳がん検診は2年に1回)受けられる。大腸がん検診では40歳から5年ごとに60歳までの計5回、乳がん検診では40歳時に無料クーポン券が配布されている。職場健診のオプションとしてがん検診がある場合は、受けておくといいだろう。
 
ちなみに、人間ドックは職場健診などより検査項目が多く、オプションとしてがんの検査を加えることもできる。だが、これも全身の病気がすべて分かるというものではない。また、人間ドックには健康保険が適用されず、費用は全額自己負担となる。検査内容や費用は施設によって異なるので、受診を検討する場合は、事前にしっかり確認しよう。.

■この人に聞きました

奈良信雄(なら のぶお)さん 東京医科歯科大学 医歯学教育システム研究センター長。1950年、高松市生まれ。東京医科歯科大学医学部卒。同大学第一内科、放射線医学総合研究所、カナダのトロント大学オンタリオ癌研究所、東京医科歯科大学医学部教授を経て、1999年より同大学大学院教授。専門は内科学、血液病学、臨床検査医学。一般向けの健康に関する啓蒙活動に積極的で、『病院の検査が分かる本』(講談社)、『ホームドクターを探せ』(宝島社新書)など多数の著書がある。




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( 2016/11/13 17:53 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

健康診断「B判定」が一番危ない! ひそかに病気が進行? 血清脂質、血圧、血糖値がB判定でも心臓病の危険が31倍に!? 

   

 読者は健康診断をきちんと受けているだろうか。『健康診断 その「B判定」は見逃すと怖い』(奥田昌子/青春出版社)によると、健康診断でB判定をもらった人こそ、普段の生活習慣を見直し、自身の健康と向き合ってほしいという。B判定は経過観察という意味だが、この経過観察は「現状維持で良い」という意味では全くない。

B判定には「隠れ糖尿病」「隠れ高血圧」などの予備群がまぎれこんでおり、数年後には、B判定のうち4人に1人が糖尿病に、2人に1人が治療を必要とする高血圧に移行しているのだ。B判定とは、病気のベルトコンベアに乗った状態であり、そのまま「現状維持」してしまうと、どんどんベルトコンベアの奥深くへ進み、病気になってしまう。本書は、健診医として20年間で20万人以上診てきた京都大学医学博士の奥田昌子氏が、B判定の恐ろしさと健康になるための方法を紹介している1冊である。

 メタボリックシンドロームを知らない方は少ないだろう。病気の総合デパートになってしまう不健康な体のことだ。メタボの診断基準は「内臓脂肪の蓄積に加えて、高血糖、脂質異常症、高血圧のうち、2つ以上あてはまる状態」だそうだ。上記の3つは、ちょっとばかり基準値を超える程度なら、経過観察ということでB判定が出る。

つまり、血糖値と血圧がB判定であり、内臓脂肪が蓄積されていたら立派なメタボなのに、B判定という安心にも似た診断結果によって、メタボという事実が薄れてしまう。「内臓脂肪の蓄積なし&全てA判定の人」と「内臓脂肪の蓄積あり&3つ全てB判定」の人を比べると、心臓病の危険が31倍にふくれあがるという。B判定の恐ろしさが伝わっただろうか。

 心電図がB判定の人も注意した方がいい。まず、心肥大と高血圧の人だ。心肥大とは、心臓の壁が分厚く硬くなった状態を指す。確かに心肥大は高血圧が引き金となるが、血圧がB判定程度で心肥大になるのは考えにくいそうだ。別の心臓病の可能性か、もしくは「仮面高血圧」かもしれないという。「仮面高血圧」とは、起床したときだけ異常に高血圧になったり、仕事やストレスを感じた瞬間だけ異常に高血圧になったり、健康診断だけでは測れない高血圧の症状のことだ。「仮面高血圧」なら心肥大になる可能性も十分考えられる。

このB判定を放っておくと、悲しい人生の結末を迎えることになる。また、頻脈と貧血の人も注意すべきだ。貧血をなめている人が多いが、心臓は酸素不足を補うために必死になって拍動を増やし、酸素を全身に送り届けようとしている。頻脈であり、貧血の状態を続けると、やがて不整脈や動悸が起こるようになり、心臓の機能が低下して、最悪の場合、死に至る。貧血は、ありふれていながら正しい知識が広まっていない病気である。

 本書では、まだまだ恐ろしいB判定の事例を述べているが、キリがないので、今回はここまでとさせていただく。健康診断でB判定をもらった方は、ぜひ本書を手にした方がいい。もっと言うなら、健康診断すら行けていない人は、今すぐ受けに行った方がいい。医学を持たない素人が考える健康とは、とてもあいまいなもので、失わないと気づけないからだそうだ。





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( 2016/11/10 14:31 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

コレステロールの真実 摂取目標量撤廃のワケ 

   

秋に健康診断を行う企業は多い。結果が気になっている人も多いのでは? 健診のなかでも、コレステロール値は引っかかる人が多い項目だ。今回は、コレステロールについて解説しよう。

■コレステロールの目標量がなくなったワケ

 「食事摂取基準」をご存じだろうか。これは、日本人が健康を維持・増進するために摂取するべき各栄養素やエネルギーの基準量で、厚生労働省により5年ごとに発表される。2010年版では、コレステロールの目標量は、成人男性は1日750mg未満、成人女性は1日600mg未満だった。しかし、2015年版では、コレステロールの摂取基準(目標量)がなくなった。

 「コレステロールは体内で合成できる脂質で、食事で摂取するコレステロールの影響は少ないということが分かってきたのです。摂取目標量を決める科学的根拠が少ないため、最新版の食事摂取基準では、コレステロールの目標量がなくなりました」(女子栄養大学栄養生理学研究室教授の上西一弘氏)

 食事からの影響が少ないというのは、具体的にはどういうことなのだろうか。
 実は、私たちは肝臓で多くのコレステロールを合成している(体重50kgの人で1日当たり600~650mg、※1)。これは、意外に知られていない。コレステロールは、細胞膜や胆汁酸、ホルモン、ビタミンDをつくる材料になる成分で、毎日新たに一定量必要になるため、食事だけに頼らなくていい仕組みになっているのだという。

 「食事でとったコレステロールのうち吸収されるのは、体内でつくられるコレステロールの3分の1~7分の1程度にすぎません。また、コレステロールは食事でとる量が少なければ体内で多く合成され、食事でとる量が多ければ、少なく合成されます。常に一定量が保たれるようになっているため、食事からの影響は少ないのです」(上西氏)

 つまり、「食事摂取基準」からコレステロールの摂取目標量がなくなったのは、健康な人においては、食事中のコレステロールの摂取量と血中コレステロール値の相関を示す、十分な科学的根拠がないことが分かったためだ。 ※1 Di Buono M, Jones PJ. Beaumier L, et al. Comparison of deuterium incorporation and mass isotopomer distribution analysis for measurement of human cholesterol biosynthesis. J Lipid Res 2000;41:1516-23.

■今、異常がなくてもとり過ぎに注意したい人も

 コレステロールを多く含む食品として、もっともよく知られているのは卵だ。鶏卵1個には210mgのコレステロールが含まれていて、確かに多い。かつて、卵は1日1個までと常識のようにいわれてきたため、それを守っている人も多いだろう。 「体内でコレステロールを合成する量や使われ方には個人差があり、遺伝も影響します。

つまり、コレステロールを食事でどれくらいとるべきかは、人によるということ。健康な人はむやみに制限する必要ありません。しかし、既に高コレステロール血症と診断されている人や、親が高コレステロール血症の人は、とり過ぎには注意したほうがいいでしょう」(上西氏) 日本人間ドック協会の調べによると、高コレステロールは、健診で引っかかる人が非常に多い項目だ。しかも、近年急増している。年代的には、40代、50代は要注意だ。


生活習慣病関連項目の異常頻度

 そもそも、コレステロールは体内で合成されるため、摂取不足で欠乏症が出ることはない。つまり、コレステロールは本来たくさんとらなくてもいい栄養素だといえる。制限がなくなったからといって、卵をやみくもに、例えば1日に3個も4個もというペースで毎日食べ続けていいかというと、そういうわけでもなさそうだ。

 「卵はコレステロールが多いため、コレステロールの摂取量を制限している人は、卵を食べなければ上限が守りやすくなります。もっとも、卵は血液中のコレステロール値に影響しないという報告もあります。これは、卵黄に含まれるレシチンに、LDL(悪玉)コレステロールを減らして、HDL(善玉)コレステロールを増やす働きがあり、余分なコレステロールが血管に沈着するのを防ぐためと考えられています」(上西氏)卵はなにかとやり玉に上げられがちだが、コレステロールが多い食品はなにも卵だけではない。卵は安くて栄養価が高い食品であるという側面もあることは覚えておきたい。
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●食事がコレステロール値に与える影響は少ない
●とはいえ、高コレステロール食品のとり過ぎには注意したほうがいい(特に、高コレステロール血症の人や親が高コレステロール血症の人)
●卵は適量摂取を心がける

 これらの点をふまえて、食生活を見直してみてはいかがだろうか。

上西一弘(うえにし かずひろ)さん女子栄養大学栄養生理学研究室教授徳島大学大学院栄養学研究科修士課程修了後、雪印乳業生物科学研究所を経て、1991年より同大学に勤務。専門は栄養生理学、特にヒトを対象としたカルシウムの吸収・利用に関する研究など。『日本人の食事摂取基準2015年版』策定ワーキンググループメンバーを務める。





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( 2016/10/05 15:08 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

【ドクターQ&A】高コレステロール血症は数多くのNEATでエネルギー消費を 

   

 【Q】健康診断で高コレステロール血症を毎年指摘されています。食事は自分なりに気を付けているつもりですが、運動は忙しいために全くしておりません。どうしたらよろしいでしょうか?(40代男性)

 【A】高コレステロール血症は基本的に症状がありませんが、高血圧や糖尿病と同様に将来の心臓病や脳卒中に至る危険性が高くなることから高値の場合には治療が必要となります。

 治療の3本柱は食事・運動・薬ですが、忙しい現代人において質問者の方のように運動する時間を作るのは非常に難しいことです。このため皆様にお勧めしているのが、日常生活にちょっとした工夫を取り入れることで、エネルギー消費を増やす方法です。

 具体的には通勤での階段の昇り降りや、電車内で立って移動すること、こまめな家事などを1日のうちに数多く行うことです。この運動以外での身体活動によるエネルギー消費をニート(※NEAT)と呼びます。仕事につかない若年層の呼び名であるニート(NEET)とは似て非なるものです。

 実際、過去の論文では痩せている方は太っている方よりも1日平均で約2・5時間多く立っていたとの報告があり、これをカロリーに換算すると約350キロカロリー、かけそば1杯分とほぼ同じエネルギー量になります。

 また、一般の方における1日の消費カロリーは運動よりもニートで消費するカロリー量の方が多く、多い人では1日最大約2000キロカロリー程度、余分に消費するとされています。リビングやお風呂、トイレなどの掃除、スーパーでの買い物、子供と公園で遊ぶことなどは、カロリーを消費するのみならず、家族にも感謝されることから一石二鳥です。

 このように一つずつの動作は軽くても、活動の頻度を増やすことで1日の消費エネルギーを増やすことができますので、ご自分のライフスタイルに合わせて少しずつでも実践して頂けたらと思います。

 (※)ニート 非運動性熱産生、Non Exercise Activity Thermogenesisを略してNEAT。特別な運動ではなく、日常生活に伴って消費するエネルギーのこと。

 ◆回答者プロフィール 荒木正(あらき・ただし)03年、東邦大学医学部卒。東邦大学医療センター大橋病院などに勤務後、16年に東京都江東区に亀戸内科クリニック開設。循環器・糖尿病内科医として地域に密着。総合内科専門医。循環器専門医。




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( 2016/10/03 02:21 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

尿検査で分かること 

   

尿の検査で何がわかるのでしょうか?(2型糖尿病、54歳、女性)

【回答】 尿はただの排せつ物の一つではなく、さまざまな体内の環境を教えてくれる手紙のような役割を持っています。古い医学書には、患者さんの尿を飲むという診察法も書かれていたほど、尿は重要なサンプルです。また、侵襲(体に傷をつけること)なく採取できる点も簡便でよいのではないでしょうか。尿検査の意義を理解し、有効に活用しましょう。
………………………………………………………

■ 血糖コントロールに関して(尿糖)

 一般的に、健康な人では尿糖は陰性になります。尿を生成している(作っている)腎臓の、尿細管という部分にあるSGLT1、 SGLT2によって、原尿(最初にろ過された尿のもと)中のブドウ糖が100%再吸収されるからです。しかし、腎性糖尿のようなSGLT2に遺伝子変異がある特殊な病態や、血糖値が高すぎて再吸収が十分追いつかなくなっている場合は、尿糖が陽性になります。

その閾値(いきち)は、おおよそ血糖値が160~180mg/dLとされています。ですから、尿糖が陽性であったら、血糖値が180mg/dL以上の時間帯が近い過去にあったと思ってください。

 現在のように簡易血糖測定が頻繁にできなかったときは、入院患者さんに1日蓄尿していただき、尿糖が出なくなるのを目標に血糖コントロールをしていました。最近では、血糖変動や食後高血糖の指標として尿糖を活用しています。

 図に示したように、血糖値は一日中変動しています。Aの波を形成する人とBの波を形成する人がいた場合、血糖値の平均は同じなのでヘモグロビンA1cは同じ値を示します。

 しかし、実は血糖値の最高値が高く、大きく波打つAの人の方が、血管合併症が進みやすいことが分かってきました。もしもAとBの人がいつも早朝空腹時に来院して検査をしていたら、まるでAの人の方が血糖コントロール良好であると誤解されてしまいます。ですから、受診の際には普段通りの朝食や服薬、インスリン注射を行って、食後の尿糖や血糖値を包み隠さず見せてください。

 もし、食後の血糖値が低値でも尿糖が陽性であれば、数時間以内に血糖値が180mg/ dL以上になっていた足跡ありと考えられます。しかし、多くの患者さんは受診日の朝食は緊張して控えめになってしまうのではないでしょうか(笑)。

それでは、日常の食後高血糖を十分にチェックできません。わたしは自宅で食後の尿糖をチェックすることをお勧めしています。ウリエース(テルモ)のような尿糖試験紙は薬局でも購入することができます。週に2~3回、1日で一番多くご飯を食べた後の尿糖をチェックしてみることで、血糖自己測定をしていない患者さんでも食後高血糖をチェックできます。

 SGLT2阻害薬を服用中の患者さんは、尿糖は常に陽性になりますので、残念ながらこの方法は使えません。

■ 危険なケトン体

 病院やクリニックで行う尿検査の項目にはケトン体が含まれます。インスリンが不足すると、脂肪組織から出された遊離脂肪酸をもとに肝臓でケトン体が生成されます。糖尿病患者さんではインスリンが不足するとケトン体が過剰に産生され、糖尿病ケトアシドーシスという恐ろしい急性合併症を引き起こすことがありますので、あまりお目にかかりたくない物質です。

 インスリンが不足しているので、通常は高血糖も同時に認められますが、SGLT2阻害薬を服用している患者さんや、長い間食事がとれずインスリンも打っていないような患者さんでは、血糖値がさほど上昇していなくてもケトン体を認めることがありますので、血糖値が低いからケトン体もなく安心というわけではありません。

また、3‐ヒドロキシ酪酸というケトン体は、尿ケトン体ではチェックできませんので、尿ケトン体が陰性だからといって、ケトン体が体内で増えていないとも言い切れません。ケトン体が上昇している危険性があるときには、尿検査だけではなく確認のための血液検査を必ずしてください。

■腎症の有用なマーカー(尿たんぱく)

 尿たんぱくは、糖尿病の三大合併症の一つである糖尿病腎症の重要なマーカーです。初期の腎症は微量アルブミン尿という特殊な検査で診断されますが、腎症が進むにつれて、尿たんぱく定性も陽性になっていきます。また、糖尿病があって尿たんぱくが陽性であるからといって、全てが糖尿病腎症によるものとは限りません。他の腎臓の病気が隠れている可能性もあるので、詳しい検査を受けてください。

■ おわりに

 尿の検査はそれ以外にも膀胱(ぼうこう)炎をはじめとした尿路感染症や潜血の有無など多くのことを教えてくれます。また、尿中Cペプチドの測定によって、インスリンの自己分泌能を測定することも可能です。血液検査に勝るとも劣らぬ尿検査を、ぜひ糖尿病療養にお役立てください。

 また、高齢者で尿が出ないという方がよくおられます。しっかりと尿検査をするためにも、脱水予防のためにも水分補給を心掛けましょう。

福岡大学医学部
内分泌・糖尿病内科
野見山 崇(のみやま・たかし)

※『月刊糖尿病ライフさかえ 2016年6月号』より




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( 2016/07/10 17:16 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

「卵1日1個まで」の食事療法はもう古い!コレステロールの新常識 

   

コレステロールの多い食品、我慢しなくていいって本当?

長年悪者扱いされてきたコレステロール。コレステロールの多い食品を食べ過ぎると、血管がつまって動脈硬化を起こしたり、心筋梗塞になると恐れられてきましたから、「卵は1日1個まで」なんて気を付けていた人も多いのでは?

しかし2015年2月、米政府は、コレステロールの摂取基準を撤廃!

食事から摂取するコレステロールと血中コレステロールに、明確な関連を示す証拠がないからだそう。大規模な研究で、コレステロールを減らす食事指導をしたところ、していない場合と比べ、心筋梗塞などによる死亡率は変わらないことが分かったのだとか。

実は日本では長いこと、「総コレステロール値が高い方が長生き」という考えと、「いや、制限すべき」という考えがあり、後者の意見が優勢でコレステロール摂取の上限値が設けられていました。しかしついに、こうした米国の影響もあって、厚生労働省は「日本人の食事摂取基準(2015年度版)」で、コレステロールの摂取制限を撤廃しました。

コレステロールは悪者どころか、生きるために必要

そもそもコレステロールとは、人間が生きていくうえで欠かせない脂質。細胞膜やホルモンの材料になる大切なものだからこそ、その大部分は体内で作られています。

体内で作られているなら、食べない方がいいのでは?…いや、そういうわけでもありません。

コレステロールの必要量の7~8割を作っているのは肝臓。肝臓は、食べた食品の栄養素(糖や脂質など)を分解して、コレステロールを合成してくれています。そして残りの2~3割を担当しているのが小腸。ここでは、食べたコレステロールをそのまま吸収して活用しています。

こうして私たちの体は、肝臓と小腸が助け合いながら、必要なコレステロールの量をまかなうようにできているのだそう。コレステロールを含む食品をあまり食べなければ、肝臓はそれを補うために、たくさんコレステロールを合成しますし、コレステロールを含む食品をたくさん食べれば、肝臓での合成は減少するといいます。よくできていますね!

では、極端にコレステロールを制限するとどうなるか?
肝臓は小腸の担当する分までがんばってコレステロールを作らねばなりません。そんな状態が続けば、肝臓に負担がかかって体調を崩すことにもなりかねませんね。

卵もイクラも…健康なら気にせず食べよう!

健康な人は「肝臓を助けてあげている」くらいのゆるやかな気持ちで、コレステロールを含む食品も気にせず召し上がっていいのでは。例えばお寿司のネタであれば、イクラなどの魚卵やイカは、コレステロールが高いのですが、好きなら無理に残すこともないでしょう。

コレステロールに対する一度ついた悪いイメージを切り替えるのは簡単ではないでしょうが、医療の常識は変わっていくものだと割り切るしかありません。「今までの我慢は何だったの!」と憤慨したい気持ちもあるでしょうが、決して「これからは思い切り食べてやる!」などとやけになって、マヨネーズを大量にかたり、トランス脂肪酸たっぷりのお菓子を毎日食べたりして、偏食に走らないでくださいね。

「コレステロールの多い食品でも、無理に我慢する必要はないんだな」くらいの感じで、冷静に頭を切り替えていきましょう。※ただしこれは、健康な人への見解です。脂質異常症の方は制限が必要との見解があるため、検査で異常値のある方、治療中の方、持病のある方は医師に指示に従ってください。





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( 2016/07/03 14:52 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

140でも要注意 悪玉コレステロールの数値リスクと治療法 

   

LDL(悪玉)コレステロールが180mg/dl以上なら、すぐに病院へ行かなくてはならない――。こう言うのは昭和大学医学部糖尿病・代謝・内分泌内科学部門の平野勉教授だ。

 LDLコレステロールは「140以上」が高コレステロール血症で、健診などで判明すると再検査を言い渡される。

 しかし極端な話、①心筋梗塞や狭心症を一度も起こしたことがない②糖尿病をはじめ生活習慣病がひとつもない③喫煙習慣や肥満がない④中性脂肪が基準値以内──のすべてに該当するなら、140を超えたくらいでは、さほど深刻な状況ではない。

「食生活の改善などで、数値は基準値内に下がるかもしれません」

 しかし「爆弾を抱えているような危機的状況」なのが、LDLコレステロール180以上。心筋梗塞、狭心症の冠動脈(心臓の動脈)疾患の発症リスクが極めて高い。冒頭の①~④や年齢にもよるが、食事や運動で数値は下がりづらく、それらによる改善を待っている段階でもない。

「180以上の中には遺伝子の異常による家族性高コレステロール血症も含まれていて、この場合、心筋梗塞の確率が13倍に跳ね上がります」

 コレステロールは、その恐ろしさが正しく認識されていない。コレステロールが高いと血液がドロドロになり、動脈硬化につながるとの“常識”が浸透しているが、大間違いだ。

 コレステロールは無色透明で、血液中を流れている時はまったくの無害。ドロドロともサラサラとも関係しない。

 細胞膜の構成に必要なコレステロールを細胞に運ぶ役割を担っているのがLDLだ。ところが遺伝や体質などでLDLの血液中の量が過剰になると、血管壁に入り込み蓄積される。

「特に冠動脈にLDLが蓄積されやすく、蓄積されると医療用ドリルで壊さなければならないほどカチカチの塊になります。それを粥状動脈硬化症といい、心筋梗塞、狭心症につながる。LDLの害はこれに尽きます」

 LDLコレステロールが180以上の場合、心筋梗塞、狭心症から逃れるには高コレステロール血症薬「スタチン」の投薬治療しかない。スタチンには「レギュラー」「ストロング」の2種類の強さがあり、ストロングが必要な患者もいる。

■LDLの小型化で粥状動脈硬化のリスク増

 LDLコレステロールが「140以上180未満」なら、中性脂肪との関係に注目。

「LDLは球形で、直径が大きいものと小さいものとに分けられます。直径が小さいLDLは『スモールデンスLDL』と呼ばれ、直径が大きいものに比べ血管壁に入り込みやすい」

 つまり、粥状動脈硬化症のリスクが高くなる。では、小型化に何が関係しているかといえば、中性脂肪なのだ。

「中性脂肪が血液中に多いと、LDLを小型化するのです。LDLコレステロールが180までいかない、例えば140~150でも中性脂肪が高ければ、薬物治療が必要と判断されることがあります」

 整理すると、①LDLが血管壁に入り込み蓄積されると心筋梗塞、狭心症のリスクを上げる。②LDLコレステロールが180以上であれば薬物治療が必要。③LDLコレステロールが140をやや超えている程度でも、中性脂肪が高ければスモールデンスLDLで心筋梗塞、狭心症

のリスクが高く薬物治療が必要な場合もある――。

 心筋梗塞、脳卒中など冠動脈疾患の専門医たちは「高コレステロール血症は、薬の副作用にとらわれず治療すべき」と言う人が多い。それほど深刻なのだ。

▽LDLとは
 脂質とタンパク質が結合したものが「リン脂質」。比重の違いからいくつかの種類に分けられ、「LDL(低比重リボタンパク)」はそのひとつ。血液中のコレステロールの3分の2以上がLDLに含まれていて、LDLコレステロールと呼ばれる。




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( 2016/06/16 13:41 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

【レポート】健康診断の結果、約3人に1人が再検査を経験 

   

●再検査の受診経験、3割を超える
新年度が始まり、健康診断の案内を受け取った方も多いのではないだろうか。血糖値や血圧、尿酸値等、診断結果の数値に一喜一憂するこの時期。マイナビニュースでは、読者会員に対して、健康診断に関する調査を実施した。今回の調査は、2016年4月13日から4月18日の6日間、全国の男女600名を対象に行った。

○再検査の実施項目、1位は尿関連

健康診断での再検査受診項目について聞いたところ、67.2%が「特にない」と答えた。一方、残りの32.8%は、何かしらの項目で再検査を経験している。本設問において、「特にない」の回答を除いた結果を見てみると、最も多かったのは、「尿関連項目(尿酸・尿糖等」(6.8%)であった(図1)。次いで、「心電図」(5.7%)、「血圧」(5.5%)、「コレステロール値」(5.0%)、「肝機能」(4.8%)が上位の項目となっている。

このデータを男女別の上位5項目に絞って見ると、男性は「肝機能」(7.3%)、女性は「尿関連項目(尿酸・尿糖等)」(7.7%)が1位となっており、男女で異なる傾向が見られた(表1)。特に、肝機能については男女間の差が最も顕著であり、男性の数値(7.3%)が、女性(2.3%)の3倍以上になっている。日常生活におけるアルコール摂取量の差が影響しているのではないだろうか。また、「白血球・赤血球数」については、女性の数値(4.0%)が男性(2.3%)の約2倍となっており、これは、女性により多く貧血の症状が見られることと関連性があるように思われる。

本設問への回答を年代別に見ると、多くの項目において、50代の数値が相対的に高くなっていることに気づく(図2)。50代に比べて、その他の年代の数値が目立つほど高くないことから、50歳を超えると、健康リスクが急激に高まることが伺える。特に、「血糖値」に関しては、数値の差が最も顕著であり、30代・40代(2.5%)と比較して、50代(8.6%)は約3.5倍の値となっている。

このデータを年代別の上位5項目に絞って見ると、20代では「尿関連項目(尿酸・尿糖等)」・「心電図」・「血圧」(6.3%)が同率で1位となっており、30代では「尿関連項目(尿酸・尿糖等)」(11.8%)、40代では「血圧」(8.1%)、50代では「コレステロール値」(12.3%)が1位となっている(表2)。30代に多い「尿関連項目(尿酸・尿糖等)」や、50代に偏っている「コレステロール値」に比べて、「心電図」については、年代ごとのばらつきが比較的少なく、どの年代においても一定の再検査受診率を保っていることが読み取れる。心電図の異常は、主に不整脈等によって起こることが多いので、年代に関わらず気をつける必要がありそうだ。

●健康診断にまつわるエピソード
○健康診断の活用方法と課題

今回の調査において、健康診断に関するエピソードを尋ねたところ、以下のような意見が見られた。(自由回答一部抜粋)

病気の早期発見に

・普段、自覚症状はないが健康診断ではじめて心臓に不正脈があることがわかった(59歳/男性/輸送機器/技能工・運輸・設備関連)
・肝機能で引っ掛かって精密検査を受けた所、腎臓に異常を発見。さらに検査を受けたところ、腎臓がひとつ機能しておらず、萎縮していた。さらに前立腺肥大まで見つかり、がん検査まで行う羽目に。結果的に、生まれつき腎臓が機能しておらず、それで前立腺肥大も問題ないことが判明したが、ちょっとしたことから、いろいろな事が判って、ショックでもあり、医学って凄いなと思ったり……(41歳/男性/精密機器/技能工・運輸・設備関連)
・母の疾患が見つかりました。放置すれば失明などにつながった病気だったので、ひと目見ただけで母の病を見抜いてくれたその先生には本当に感謝しています(34歳/女性/ソフトウェア/専門サービス関連)
・低血糖過ぎて糖尿病が発覚。やせ形なので周囲はびっくり(37歳/女性/建築・土木関連技術職)
・今まで受けていなかったが、受けたら、糖尿病だとわかった(59歳/女性/専業主婦)

数値で気づく体調の変化

・血糖値が上がっていて驚いた(35歳/男性/食品/事務・企画・経営関連)
・中性脂肪が前年の4倍になってびっくりした(34歳/女性/ソフトウェア/事務・企画・経営関連)
・肝機能の数値が悪くなっていたことに気づくことができた(27歳/女性/その他)

健康管理を見直すきっかけに

・健康診断の結果は過去3年間の結果が見られるので、3年間での体重の変化が一目でわかり「やばい」と思ったことがあり、ダイエットを開始するきっかけになりました(31歳/女性/ソフトウェア/営業関連)
・昔、健康診断前になると必死でダイエットを毎年していた記憶がある(32歳/女性/不動産/専門職関連)
・普段は体重計を避けて生活していたが、健康診断で過去最高の体重を目の当たりにしてショックでダイエットを緩く誓った結果、一年後に体重計に乗った時8キロ痩せていた。それからさらにダイエットにはまり、今はトータルで12キロ痩せた。(51歳/女性/専業主婦)
・健康診断前になると、周りではお酒を控える人がいる(39歳/女性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・健康診断に合わせて短期ダイエットを毎年していますが、年々体重調整が難しくなっているような気がします(32歳/女性/流通・チェーンストア/事務・企画・経営関連)
・血糖値を指摘されたことがあり食事改善した(40歳/女性/その他)

アドバイスをもらう場として

・毎日の食生活について、担当の先生とディスカッションした(40歳/男性/インターネット関連/クリエイティブ関連)
・痩せ型で関係ないと思っていたコレステロール値に突然引っ掛かり、食事指導を受けるほど警告された(50歳/女性/フリーター)

不満の声も

・会社の定期健診なので、契約機関の問診は流れ作業みたいな感じだった(46歳/女性/流通・チェーンストア/事務・企画・経営関連)
・職場でやる検診は簡易なものなので、どうせやるなら人間ドックのような身体の内側までわかるような検診にしてほしい(43歳/男性/農業協同組合/公共サービス関連)
・内科が問診を担当するため、内科以外のことを相談しても、全く納得のいく回答がもらえない(52歳/男性/電気・ガス・エネルギー/技能工・運輸・設備関連)
・健康診断前の絶食にはいつも苦労する。お腹が空いて眠れなくて、いつもフラフラになりながら病院へ行く(32歳/男性/教育/専門職関連)
・待ち時間が多くて疲れる(32歳/男性/ガラス・化学・石油/事務・企画・経営関連)

健康診断を通して、病気の早期発見や、それまで無自覚だった体の変化に気づくことができたという回答が多数見られた。また、健康診断の時期にダイエットを始めるというコメントもあり、その多くが女性の意見であった。さらに、普段の健康管理について直接指導を受ける場として機能していることも伺えた。一方、診察機関や検査方法、検査の質等に対する不満の声が複数見られ、課題となる側面も指摘された。

なお、本調査における、その他の結果データは以下のとおりである。





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( 2016/05/04 17:14 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

動脈硬化もがんも引き起こさない? 悪玉コレステ値の嘘 

   

健康診断の基準値の中で、最も「信頼性に欠ける」と昨今批判を浴びているのがコレステロール値である。なかでも“悪玉”と呼ばれ、動脈硬化や生活習慣病の犯人とされているLDLコレステロール(以下、LDL)の基準値に対しては、疑問の声が多い。

 現在、健診で採用されているLDLの一般的な基準値は60~119mg/dlだが、欧米の基準と比べて低すぎると指摘するのは、東海大学名誉教授の大櫛陽一氏だ。

「私が神奈川県伊勢原市の40歳以上の住民約2万6000人を8年間追跡調査したところ、LDLが低い人ほど死亡率が高いという結果が出ました。男性ではLDLが100mg/dl未満になると死亡率が急上昇します。逆に最も死亡率が低かったのは140~159mg/dlのグループでした」

 大櫛氏らは、2004年、全国の健診実施機関から集めた約70万人の結果を解析し、健康な人のLDLの基準値を男女別・年齢別に日本総合健診医学会で発表した。

 それによると、50代後半のLDLの正常範囲の上限(mg/dl)は男性186、女性192となり、欧米の189とほぼ一致した。

「60兆個ある人間の細胞はコレステロールが豊富な細胞膜によって守られています。LDLが少な過ぎると細胞膜が 弱になり、ウイルスや細菌が体内に侵入しやすくなって免疫力が低下し、疾病リスクが高まるのです。

 実際、伊勢原市の調査ではLDLが低い人ほど肺炎やがんの死亡率が高いという結果も得られています。また、2015年にはコレステロールの摂取制限は日米ともに廃止されました」(前出・大櫛氏)

 健診の基準を守るほど、病気になるという笑えないジョークが罷り通っているというから恐ろしい。盲信は禁物である。




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( 2016/05/03 14:42 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

コレステロール値が上がってきたら、薬が必要? 

   

最近コレステロールの値が上がってきています。お薬を勧められていますが…。 (2型糖尿病、61歳、女性)

【回答】お悩みのようですね。それでは今回はコレステロールについて、治療が必要である理由と目標値、性別・年齢との関係、そして治療法などについてお示ししましょう。
………………………………………………………

■ コレステロールとは
 体を作っている細胞の膜の成分であり、また生きるためになくてはならないステロイドホルモンのもとでもあります。コレステロールは、食べ物から吸収されるものもありますが、多くは体の中で作られています。コレステロールの一部はリポたんぱくというかたちで血液中を流れています。

■ 治療が必要な理由と治療目標値
 動脈硬化症を予防するコレステロールを善玉コレステロール、進行させてしまうものを悪玉コレステロールというのを聞いたことがあると思います。リポたんぱくには、いくつかの種類があり、そのうち高比重リポたんぱく(HDL)、および低比重リポたんぱく(LDL)に含まれるコレステロールが、それぞれ善玉コレステロール・悪玉コレステロールの代表的なものです。

 日本人においてもLDLコレステロール(LDL-C)の値を低下させることにより、冠動脈疾患や非心原性脳梗塞を予防できることが、多くの研究で分かっています。

 また動脈硬化性疾患の起こりやすさは、コレステロール以外の多くの危険因子(性別・年齢・喫煙・脂質異常症・耐糖能異常)の数や程度によっても変わってきますので、LDL-Cの治療目標値(管理目標値ともいいます)も変わってきます。

糖尿病患者さんの目標値を表に示します。non HDL-Cとは総コレステロールからHDL-Cを引いた値のことで、中性脂肪値が400mg/dL以上のときや食後に採血したときなどに使用します。LDL-C以外の動脈硬化を引き起こすリポたんぱくのコレステロールも含まれるため、治療の指標として用いられることもあります。

■ 性別・年齢との関係
 男性では20歳以後、年齢とともにLDL-Cは上昇してきます。これは運動量の減少や食べすぎ・飲みすぎなどの生活習慣の悪化と関係していると考えられています。

女性では、エストロゲンがLDL-Cの値に大きく関係します。エストロゲンは女性ホルモンの一つですが、肝臓へのLDL-Cの取り込みを増加させて、LDL-Cの値を下げるはたらきがあります。更年期の頃からエストロゲンの値が低下していきますので、逆にLDL-Cは徐々に上がってくることになります。

■ 治療法は食事・運動療法そして薬物療法
 高コレステロール血症の治療は糖尿病の治療と同じで、まずは食事・運動療法を行います。食物繊維の積極的な摂取やトランス脂肪酸摂取を控えることは、LDL-Cを低下させるのに効果があります。コレステロール摂取量については、多くてもLDL-Cが上がる方と上がらない方がおられるなど個人差が大きいので主治医の先生とご相談ください。

 また、肥満の改善や運動は中性脂肪値も高い方では特に有効です。運動療法については中等度強度の有酸素運動を毎日30分以上続けることが勧められていますが、始める前にかかりつけの先生に心臓や肺の状態チェックをしてもらうことを忘れないでください。

 食事・運動療法で目標値に達しない場合には薬物療法をすることを考えます。糖尿病など動脈硬化性疾患を起こしやすい方は、より早くから薬物療法を考慮するよう勧められています。

 高コレステロール血症に対する薬としてはスタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)が最も効果が高く、また動脈硬化性疾患予防効果も示されているので、多くの場合最初に使用されます。効果が十分ではない場合はスタチンの量を増やしたり、陰イオン交換樹脂(レジン)や小腸コレステロールトランスポーター阻害薬を併用したりすることがあります。

 また、糖尿病など高リスクの高LDL-C血症の方では、スタチンとイコサペント酸エチルとを併用することで冠動脈疾患・非心原性脳梗塞が予防できることも明らかになっています。

■ 動脈硬化症予防のためにコレステロール(脂質)の治療も必要
 動脈硬化症の予防のためには血糖コントロールだけでは十分とはいえません。血圧・体重管理に加えてコレステロール(脂質)についてもかかりつけの先生と相談して、しっかりと治療をしていきましょう。

福岡大学筑紫病院内分泌・糖尿病内科 教授
小林邦久(こばやし・くにひさ)




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( 2016/04/30 21:07 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

ドロドロ血は関係なかった! 動脈硬化の本当の要因は? 

   

健康診断のたびにコレステロール値や中性脂肪値が気になっている人は多いだろう。コレステロールも中性脂肪も脂質だ。血液中で過剰になると動脈硬化をうながし、狭心症や脳梗塞などを起こしやすくする。そのため、基準値以上の状態が続くと「脂質異常症」として治療が必要になる。

以前使われていた「高脂血症」という病名のほうが耳慣れているかもしれない。脂質異常症は、コレステロール値が高い「高コレステロール血症」と、中性脂肪値が高い「高トリグリセリド(TG)血症」に分けられる。

 基準値は総コレステロール(TC)が220未満、LDLコレステロール(LDL‐C)が140未満、中性脂肪が150未満だ(単位はいずれもmg/dl)。

「血液がドロドロになって血管をつまらせる」というのが一般的なイメージだが、けっしてそうではない。コレステロールと中性脂肪では動脈硬化をうながすしくみが異なる。また、コレステロールは細胞膜などの材料として、中性脂肪はエネルギー源として、なくてはならない物質でもある。加えて“悪玉コレステロール”としてのイメージが先行しているのがLDLだ。

 LDLの約7割は肝臓でつくられ、残りの約3割は食物から摂取する。コレステロールを全身の細胞に運ぶ役割があるが、過剰になると細胞に取り込まれずに血液中に溢れ、血管壁に入り込んでたまる。すると血管の壁がぶ厚くなるため、動脈硬化のもっとも大きな要因となる。

 脂質異常症には、もう一つ重要な物質がある。HDLコレステロール(HDL―C)だ。血管壁に入り込んだLDLや細胞で余ったLDLを回収して、肝臓に運ぶ役割をもっているため、“善玉”と呼ばれている。基準値は40以上。こちらは高いほうがいいことになる。

 また、高コレステロール血症は生活習慣や他の病気の影響などで起こるが、それらと関係ないタイプもある。それが、家族性高コレステロール血症(FH)だ。

 東京都在住の会社員・堤圭一さん(仮名・56歳)は40歳ごろからTC300前後で高コレステロール血症を指摘されていたが、仕事が忙しく放置していた。しかし妻にすすめられ、44歳のときに帝京大学病院を受診。初診時の検査値は、TCが330、LDL‐Cが272、HDL‐Cが38、中性脂肪が100で、糖尿病などはなかった。

堤さんを診た同院内科教授の木下誠医師は次のように話す。「TC値が高く、アキレス腱部分に黄色腫という特徴的な症状があり、父親に心筋梗塞の病歴があったためFHと診断しました」

 FHは遺伝子の異常で血中のLDL‐Cが肝臓に取り込まれにくくなり、高コレステロール血症になってしまう。遺伝性のため家族にもFHの人がいる確率が高く、同じく家族内に心筋梗塞の経験者がいることが多い。FHの頻度はけっして低くない。

 一般的に高コレステロール血症の治療は、生活習慣の改善から始める。2~3カ月続けても効果がなければ薬物療法を始める。現在、第一選択薬となっているのが「スタチン」という薬だ。

 スタチンは、肝臓がコレステロールをつくる働きを抑える作用をもつ。肝臓には体内のコレステロール量を調整する役割があるため、肝臓内でつくる量が少なくなると、血液中から調達、その結果、血中のコレステロールが減るというしくみだ。レギュラータイプのスタチンではLDL‐Cを約25%、それより効果の高いストロングスタチンでは約40%下げられる。

 堤さんは当初、レギュラースタチンを常用量より多めに服用。その後、2000年に登場したストロングスタチンに替え現在も服薬し、LDL‐C130~140を維持している。だが日本動脈硬化学会がFHの治療指針として掲げる数値はLDL‐C100未満だ。

 FHは一般的な高コレステロール血症に比べて治療効果が出にくく、スタチンだけでは不十分なことも多い。そこで、16年4月以降に保険で使えるようになる予定の「レパーサ皮下注」という新薬に期待が寄せられている。

この薬はLDL‐Cを肝臓に取り込みやすくする働きがある。スタチンの効果が低い患者を対象に、スタチンとの併用を前提に使用が見込まれる。堤さんもこの薬が使えるようになったら、ストロングスタチンに上乗せする予定だ。




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( 2016/04/26 09:40 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

まだ多い誤解…医師指南「コレステロール」の正しい知識 

   

 日本では狭心症や心筋梗塞、脳卒中などの心血管病が死因の第2位を占める。心血管病は動脈硬化の進行によって引き起こされるが、日本はEUと比べて、動脈硬化と深い関係にあるコレステロールに対して知識が不足していることが、製薬会社「サノフィ」の意識調査で明らかになった。

心血管病回避に必須のコレステロールの知識は何か? 東京慈恵会医科大学付属病院糖尿病・代謝・内分泌内科の坂本昌也医師に聞いた。

①悪玉は悪者?

「悪玉」はLDLコレステロール(以下LDL-C)、「善玉」はHDLコレステロール(同HDL-C)。

「コレステロールの量が多くなると血管内壁に蓄積され、LDL-Cが酸化LDL-Cに変わり、やがて動脈硬化が進行します」

 コレステロールは細胞膜の重要な構成成分だ。LDL-Cはこのコレステロールを体の隅々に運ぶ役割を担っていて、生きていく上で欠かせない。悪者は酸化LDL-Cなのだ。

 ただ、酸化LDLをダイレクトに見る指標が少なく、一般診療では測定が難しい。そのため、LDL-Cが基準値を超えると動脈硬化のリスクが高い脂質異常症とされる。やはり、LDL-Cは下げた方がいい。なお、「HDL-Cが低い」「中性脂肪が高い」のいずれかに該当する場合も脂質異常症となる。

②善玉は高くても問題ない?

 低HDL-Cは脂質異常症の条件だが、一方で、高HDL-C(120mg/dl以上)も問題だ。

「HDL-Cが高い人も心血管病で亡くなる割合が多い。私の外来にも高HDLの患者さんがいらしていますが、高LDL-Cとは違い、高HDL-Cはほとんど治療法がありません」

 適時、動脈硬化の検査を行い、進行している場合は動脈硬化を悪化させない生活改善を心掛け、場合によっては投薬治療を受ける。

③コレステロールが高い方が長生きという説もあるが、真相は?

「現在は一般的ではありません。衰弱や疾患で栄養状態が悪ければ、コレステロールが低くなり寿命が短くなる。こういった例が統計に入り、『高コレステロールの方が長生きだ』という説になったのでしょう」

④食生活の改善や運動は有効?

「それらではLDL-Cの数値が下がりにくい。LDL-Cが高い場合、体質も関係しているからです。食生活の改善や運動をやってみて、数カ月続けても数値が下がらなければ、薬物治療をスタートすべき。薬には副作用があるものの、異常高値、家系に心臓脳疾患の方がいる方はメリットとデメリットを考慮すれば、薬物治療によるメリットの方が大きいです」

⑤何を食べてもいい?

「食事内容とLDL-Cは関係が薄いといわれています。しかし一部には、卵など高コレステロールの食品の過剰摂取でLDL-Cが上昇する人もいます。体重と相関することも報告されています。だから、ある程度の食の管理は欠かせません」

⑥薬で数値は下がる?

「従来薬では目標値まで下がらない人がいました。しかし、今年初めに脂質異常症の新薬が登場。従来薬とメカニズムが違い、副作用も少ないので、今後は期待できます」

⑦数値が下がれば薬をやめられる?

 残念ながら、これも難しい。前述のとおり体質が関係しているため、薬をやめると数値が上がる可能性がある。

「さらに最近、LDL-Cの数値の変動が大きいほど心血管病のリスクを高めると判明しました。季節によってもLDL-Cは上下する。適切な薬をしっかり飲み、数値のコントロールに努めることが心血管病予防では重要です」

⑧季節ごとのコレステロール対策注意点は?

 忘年会や新年会が重なる年末から年始にかけては数値が高くなりやすい。「脱暴飲暴食」の留意は当然だが、もっと必要なことがある。

「健康診断は大抵春から初夏なので年末年始に数値が高くなっていることを知らない人が結構います。自分のLDL-C、HDL-C、そして中性脂肪は本当に基準値以内なのか、1年を通してチェックしたほうがいい」

 特に肥満、高血圧、高血糖など生活習慣病を抱えている人は、春と秋の2回はコレステロールの検査を受けよう。

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( 2016/04/20 18:20 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

健康診断では分からず 日常動作が失神招く「危険な病気」 

   

急に気分が悪くなって、意識を失い倒れてしまう。その2次被害で「外傷性くも膜下出血」と「両側前頭葉脳挫傷」を発症した、いっこく堂の話を持ち出すまでもなく、失神は思いもよらぬ事態をもたらす。

日本では推定年間79万人が失神していてその背後には病気が隠れているが、ちょっとした日常動作が失神を招く病気もある。注意したい。

 畔柳美千代さん(53歳=仮名)は昨年10月ごろから後頭部に痛みが襲った。手の先がしびれるような感覚があり、気が遠くなるような感覚があった。「脳梗塞」を疑い、近くのクリニックで相談したが「異常なし」。

 ほどなくして、お風呂場で髪を洗っている最中に気を失い、救急車で運ばれた。東邦大学医療センター佐倉病院循環器科の東丸貴信教授が言う。

「畔柳さんの病気は鎖骨下動脈盗血症候群でした。腕に向かう鎖骨下動脈の付け根が狭くなり、反対側からつながっている脳へ行くべき血流の一部が腕に流れてしまうことで脳が血液不足になってしまう病気です。脳に行くべき血液が腕に盗まれるため、盗血という言葉が病名に付けられています」

 鎖骨下動脈には右と左があるが、大動脈に連なる左鎖骨下動脈の方が詰まりやすい。左腕を胸より高いところに上げたときに症状が出ることが多いので、洗濯物を干していたとか髪を洗っていた、あるいは高い所にあるものを取っていたときなどに発症しがちだ。

「患者さんが自覚できるハッキリした前兆はありませんが、喫煙や肥満など動脈硬化リスクが高い人がかかりやすい。血圧の左右差があり、鎖骨下動脈に雑音がする特徴があります」(東丸教授)

■失神の原因は3種類

 そもそも失神とは、血圧の異常低下などにより、脳全体の血流が減ることで引き起こされる一時的な意識障害のこと。多くは危険性の低い失神だが、なかには命に関わるヤバい病気が潜んでいることもある。

 サラリーマンの病気に詳しい、弘邦医院(東京・葛西)の林雅之院長が言う。

「失神は脳への血流が6~8秒途絶えたり、収縮期血圧が60㎜Hgに低下したり、脳への酸素供給量が20%低下するだけで起こります。その原因は①起立性低血圧による失神②心血管性失神③反射性失神に大別できます。

①はパーキンソン病や糖尿病や脊椎損傷、尿毒症に伴うもの、抗うつ剤、血管拡張剤などの薬によるもの、がんなど消化管からの出血や下痢・嘔吐に伴うものが含まれます」

 ②は激しい運動中に起こる「大動脈弁狭窄症」のほか、「肺塞栓症」「くも膜下出血」などで発症する。むろん、失神の背景にあるこうした病気はヤバいが、厄介なのは日常動作で起きる失神だ。

「例えば③の反射性失神です。この失神はさらに3つに分かれ、恐怖や痛みなどの感情ストレスや長期の起立が引き金になる『血管迷走神経性失神』、くしゃみなどで起きる『状況失神』、それに『頚動脈洞過敏症』に分かれます。

大量飲酒後に起きる『排尿失神』、高齢女性の切迫した排便や腹痛を伴う排便で起きる『排便失神』は『状況失神』に含まれます」(林院長)頚動脈洞は首の付け根にある血圧と脈泊数をコントロールするセンサー。圧迫すれば脈が遅くなる。

「ただし、過敏症の人はひげをそるのに首を曲げたり、伸ばしたり、マッサージを受けたり、ネクタイを強く締めただけでも失神することがあります」(林院長)

 失神を防ぐことは簡単ではない。意識が遠くなりかけたら、しゃがみ込んで2次被害を軽くすることだ。

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( 2016/04/02 01:45 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

知っているようで知らない“健康診断”の正しい受け方 

   

春先は健康診断の季節。でも、「何を検査すべきかわからない」「数値の見方がわからない」という、健康診断の“そもそも”が理解できていない人が意外と多い。そこで今回、健康診断や人間ドックに詳しい東京慈恵会医科大学 総合健診・予防医学センター所長の和田高士先生の監修のもと、健康診断の基礎知識について整理してみた。
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1. 「健診」と「検診」の違いは?

健康診断とひと口で言っても、健康診断、特定健康診査、乳がん検診といろいろある。このとき疑問に思うのが、「健診」と「検診」の違いだ。一文字だけの違いだが、「健診」は健康かどうかを確認し、健康上の問題がなく、社会生活が正常に行えるかどうかを判断。学校健診や就職時の健診がこれにあたる。

一方「検診」は、特定の病気を発見し、早期に治療を行うことを目的とする。具体的には、がん検診や糖尿病検診等がある。健康診断とひとくくりにされがちだが、目的は異なるため、両者を受けることが大事だ。
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2. 自分が受けられる検査は?

そもそも健康診断は、会社員と非会社員(フリーランスや主婦)とでは違いがある。会社勤めをしている人は、「定期健康診断」が毎年行われているはず。これは毎年行われることが義務とされていて、アルバイトやパートでも所定の勤務時間を超えていれば受けることができるようになっている場合が多い。 
 
検査内容は、問診+身体測定(身長・体重・腹囲など)+視力・聴力・血圧検査+胸部X線+血液検査+尿検査が基本項目(貧血・肝機能・血中脂質・血糖値・心電図検査は、35歳未満および36歳以上40歳未満は省略する場合もあるので、基本項目ではない)。これにオプションなどを追加することは可能だ。

非会社員の場合は、「特定健康診査」を各自治体の案内で受けることができる。通称“メタボ健診”とも呼ばれ、対象は40歳以上75歳未満の全国民なので、会社員も受けることは可能だ。 
 
特定健康診査では、喫煙や飲酒の有無などの質問票+身体測定(身長・体重・腹囲・BMI)+理学的検査(身体診察)+血圧測定+検尿(尿糖・尿蛋白)+血液検査(血中脂質検査+血糖検査+肝機能検査)などを行う。 
 
会社勤めの人たちの「定期健康診断」に含まれる心電図検査、貧血検査は、医師が必要と認めた場合に実施されるという仕組みだ。会社員の場合は、定期健康診断と特定健康診査の内容が重複するところも多いので、定期健康診断だけで問題はない。

このほかに、年齢に応じて各市町村などで「がん検診」を受けることができる。行政が行っているがん検診は、胃がん、大腸がん、肺がん、子宮頸がん、乳がん検診が中心。これらは行政が行っている検査だが、これ以外に「人間ドック」という選択もある。

3. 健診でくまなく検査できる?

前述のとおり、企業が行う「定期健康診断」と自治体が行う「特定健康診査」の項目には違いがあることがわかる。さらに、血液検査項目などを詳しくチェックしてみると、全身くまなく検査しているわけではない。ある程度リスクが高い項目をチョイスした、規定の検査項目になっているというのが実態だ。

いちばんわかりやすい例でいえば、人間ドックには必ずある、腎機能血液検査項目が「定期健康診断」にも「特定健康診査」にも含まれていない。また、がん検診も各自治体が行っているものは、罹患率が高い5大がんの胃がん、大腸がん、肺がん、子宮頸がん、乳がんのみの検査なので、その他のがんは検査していない。 
 
定期健康診断も特定健康診査も受けることはとても大事だが、受けて問題がなければ100%大丈夫というわけではない、ということも理解しておくべきだ。

4. やはり人間ドックが万全?

不足項目を補う意味では、「人間ドック」という選択もある。オプションでさまざまな検査をつけることもできて、自分が気になる部分をきちんと検査することができる。が、こちらは健康保険適用外の検査になるので、当然料金は高くなる。満足度は高くなるので、勧めたいところだが、こればかりは自己選択。

サイクルとしては、100÷年齢が理想とされている。40歳であれば、100÷40歳なので2年をサイクルに人間ドックのプランを考えてみるのもいいだろう。毎年、自治体の特定健康診査やがん検診を受け、2~3年に1度は人間ドックを、という形で受けるのが40代ではオススメかも。
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5. 検査前の禁酒はNG?

健康診断でいい結果を出そうと、検査前に禁酒やダイエットをする人がいるが、これはその場しのぎの一夜漬けのテスト勉強と同じこと。普段の状態を知るうえでは、検査前に急いでダイエットするよりも普段の問題点を見つけてもらうことが大事。

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( 2016/03/14 17:46 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

健康診断結果を“読み取る”ためのポイント 意味と数値を解説 

   

健康診断の結果をじっくり眺めたことはありますか? 見慣れないワードや単位が並び、何を指しているのか分からないことも。そこで、分かりにくい検査項目の読み取り方をご紹介します。

●健診結果の検査項目の読み取り方

 検査項目の意味と読み取り方を知って、毎日の健康習慣に生かしてみましょう。特に分かりにくい項目を解説します。

1:HDLコレステロール/LDLコレステロール

 どちらも血液中の脂質で、いわゆる善玉・悪玉コレステロールのことです。HDLコレステロールは、善玉コレステロールのことで、体内の余分なコレステロールを肝臓に運びます。もし値が40mg/dl未満だと「低HDLコレステロール血症」が疑われ、血管にコレステロールがたまって動脈硬化になりやすくなるといわれています。

 LDLコレステロールは、悪玉コレステロールのことで、多すぎれば血管壁にたまり、動脈硬化につながるといわれています。120mg/dl未満が基準値で、140mg/dlを超えると「高LDLコレステロール血症」が疑われます。

 いずれも脂っこい料理や肉・卵、牛乳・乳製品などの食べすぎや、魚、大豆、野菜などが不足していることで異常が出るといわれています。

2:AST(GOT)とALT(GPT)

 いずれも肝臓病の疑いを調べるものです。血液の中に、破壊された肝細胞がどれくらいあるのかを調べ、基準値を超えると肝臓病の可能性があります。一般的に、お酒を飲みすぎるとAST(GOT)とALT(GPT)が基準値を超えるといわれています。

3:空腹時血糖

 空腹時血糖とは、血液中にある「糖の量」を示しています。糖尿病の有無が分かり、食べすぎやお酒、油、主食のごはんやパン、めん類などの摂りすぎで異常が出ます。また、間食や寝る直前の食事なども異常数値になる原因の1つです。110mg/dl以上で、メタボリック症候群と判定され、126mg/dl以上で糖尿病と判定されます。

4:HbA1c(グリコヘモグロビン)

 HbA1cとは、血管の中にあるブドウ糖が、ヘモグロビンと結合した状態の値です。HbA1cも糖尿病の判定に活用されており、5.6%以上になると保険指導を受ける必要があります。5.9%以上でメタボリック症候群、6.5%以上で糖尿病と判定されます。

●生活習慣病を予防するために

 検査項目の数字を見るだけでは、どのように毎日の生活へ生かしたらいいか分かりづらいですよね。悪い結果が出ても、食事や運動を上手く取り入れて、毎日の生活習慣を少しずつ変えていきましょう。

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( 2016/03/11 23:08 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

新薬登場で注目 「高コレステロール治療」はこう変わる 

   

「夢の薬」という声もある脂質異常症の新薬が、1月末に厚労省から製造販売承認を得た。新薬登場によって治療はどう変わるのか? 東京慈恵会医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科の坂本昌也医師に聞いた。

■副作用が少ない利点

 従来薬(スタチン)では悪玉(LDL)コレステロールを目標値まで下げられない患者がいた。家系的に悪玉コレステロールが高い家族性高コレステロール血症の患者だ。また、スタチンには体の一部の筋肉が溶けて腎臓に障害を引き起こす横紋筋融解症や肝機能障害などの深刻な副作用があり、薬を使えない患者もいた。

「別の薬エゼチミブもありますが、単体では作用がスタチンほど強くないので、悪玉コレステロールのコントロールが不十分な方もいました。そんな中で登場したのが、今回の新薬なのです」

 悪玉コレステロールを血中から取り除く肝臓の働きを低下させる特定のタンパク質を阻害して、悪玉コレステロールを下げる。これが、新薬のメカニズムだ。

 新薬は「注射」で「高価」だが、1カ月に1回打てばよく、従来薬で数値が下がらなかった患者が劇的に下がったケースもある。副作用も少ない。日本では現状、従来薬との併用だけが保険適用だが、将来的には単独使用も可となるかもしれない。

 高コレステロールを指摘された人の中には、「薬を使ってまで悪玉コレステロールを下げなくてはならないのか」と疑問視する人もいるだろう。まずは食生活の改善や運動習慣を身につけることが必要ではと考える人もいる。

「残念ながら悪玉コレステロールは食生活の改善や運動では下がりにくい。しかも、悪玉コレステロールを高いまま放置すると動脈硬化が進行し、血圧も高くなる。それによって脳卒中や心筋梗塞といった冠動脈疾患のリスクが高くなること、そのリスクは薬物治療で下げられることは、複数の研究で明らかになっています」

 治療が遅れて動脈硬化が進むと、不可逆的状態といって健康な状態には戻れない。悪玉コレステロールが高い脂質異常症は、早期治療が非常に重要なのだ。

■「低コレストロールはがんになりやすい」は否定的

 薬物治療否定の理由としてよく言われるのが、「コレステロールが低いとがんになりやすい。高い方が長生きする」といった説だ。

「このコレステロールは悪玉コレステロールを指しているのでしょうが、これらの説は今は否定されています。栄養状態が悪いためにコレステロールが低くなり、結果的に寿命が短くなった例などを含んでいるのだろうとみられているのです」

 むしろ昨年発表された最新報告は、悪玉コレステロールの変動が冠動脈疾患のリスクを高めるという内容だった。悪玉コレステロールは年末年始の暴飲暴食などで高くなりやすく、また夏場は低くなりやすい。この変動を放置すると、そのこと自体が脳卒中や心筋梗塞を起こしやすくするという。

「悪玉コレステロールをいかにコントロールしていくか。今後、より注目が集まるでしょう」

 悪玉コレステロールが高い脂質異常症で命を落とさないようにするには、どうすべきか?

「まずは悪玉コレステロールの変動と血管年齢を知る。そして、家族性高コレステロール血症ではないかを調べる。家系に冠動脈疾患で比較的若い年代で命を落としている人がいれば、家族性高コレステロール症を疑った方がいい」

 これらによって、悪玉コレステロールを下げる薬物治療が必要か、新薬も考えた方がいいのかが判断できる。

 ちなみに、従来薬は副作用が強いが、服用し始めて2週間~1カ月後の血液検査などで問題がないかどうかがわかる。

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( 2016/02/18 08:00 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

自宅でのDIY健康診断が命を救う? 口臭・視力・認知症・心疾患… 

   

心臓病から認知症まで、自宅で簡単にできる病気の自己診断テスト(DIY健康診断)をご紹介する。家にあるもので行え、特別な装置も必要なければ、費用も時間もかからない。日常の健康管理の一環として、ぜひとも試していただきたい。

■あなたの口臭大丈夫? スプーン1つで口臭チェック

 スプーンで舌の上をできるだけ奥のほうまでこする。そのあと、ラップなどでスプーンにフタをして、明るいライトの下で1分間待ち、においを嗅ぐ。

 そのスプーンの上には、舌の上にある「舌苔(ぜったい)」というものが載っている。舌苔とは、舌の表面にある突起の隙間に付着した食べカスや、口内の粘膜細胞などに細菌が繁殖して白っぽくなったものだ。

 健康的な舌苔(ぜったい)は透明だが、臭いにおいや濁りがあったら注意信号だ。

 誰かと会話をするとき、知らず知らずのうちに、口臭で不快な気持ちを与えてしまっているかもしれない。舌苔は口臭の原因となるが、特に舌の裏は微生物が繁殖しやすいため、口臭の強さの指標になる。

■口臭でわかる病気いろいろ

 口臭は、人に不快な思いをさせる心配だけが問題なのではない。口臭の原因の約9割は歯周病、扁桃炎、歯の詰め物が取れた場合や虫歯など、口腔内のトラブルだ。

 さらに、もし変わったにおいがするならば、危険な兆候かもしれない。フルーティーなにおいは「ケトアシドーシス」という重篤な糖尿病のサインで、アンモニア臭は腎臓病のサイン、その他の異臭は胃や肺の病気のサインとなることもある。

■時計を描くだけで分かる認知症

 紙を1枚用意し、紙の大きさに合うように丸時計を描いてみよう。数字も全て記入し、時計の針は3時40分に合わせよう。たったこれだけで、認知症の診断にとても有効だ。

 実際にこの検査は病院でも行われており、時計描画試験と呼ばれる。丸がうまく描けない、数字の順番や配置が間違っている、1~12までの数字全てが書かれていない、時刻の針が間違っているなど、時計がうまく描けない場合は、認知症やその前段階である「軽度認識障害(MIC)」の可能性がある。

 このテストでは、数字の順番や空間的な配置などの認知機能を使う必要があり、脳の前頭葉という部位が深く関与している。

■お腹の調子が悪い、胸焼け…その原因はゲップで分かる?

 ティースプーン1杯の重炭酸ソーダ(重曹)を小さめのコップ1杯の水に溶かして、空腹のときに一気に飲む。5分以内に大きな生きのいいゲップが出れば、健康的な胃酸レベルの証拠だ。重炭酸ソーダと胃酸が反応することで二酸化炭素が発生して、ゲップが起きるのだ。

 一方で、生きのいいゲップが出なければ胃酸が減少している可能性がある。胃酸の減少は40代以降で見られることが多く、食べ物の消化や吸収を悪くしたり、お腹の調子が悪くなったりする。

 また、胃酸が少ないと、逆にそれを補おうとする反応で、特に胃の上部で部分的に胃酸の分泌が多くなる。すると、その一部が食道に流れ込み、胸焼けを起こすのだ。お腹の調子が悪いとか、胸焼けするからといって、胃酸の分泌を抑制するタイプの胃薬(制酸剤)を服用すると、状態がもっと悪くなるので注意が必要だ。

■自分では気付きにくい黄斑変性症。交通事故の原因にも

 左右の目で片方ずつ約30秒、ドアや窓のフレームを眺めてみよう。上下左右のフレームのフチは平行だが、これが曲がって見えたりねじれて見えたり、一部が欠落して見えたりする場合は、「黄斑変性症(かれいおうはんへんせいしょう)」の可能性がある。

 黄斑変性症はものを見るときに最も重要なフィルムの役割をしている網膜の中心部(黄斑)に障害が起こり、視力が低下する病気だ。目の中に蓄積した老廃物などが原因で、加齢とともに増えるという(※1)。この症状により、交通事故の原因にもなりうるため、早めに気付くことが大切だ。

■ベッドで試せる心疾患チェック

 ベッドやソファーに横になり、両足を45度持ち上げて、1分間その姿勢を保持する。次にベッドやソファーのフチに両足をかけ、直角にだらっと垂らす。

 持ち上げている足が青白くなり、足をベッドのフチに垂らしたときに真っ赤になるようだと、動脈閉塞(へいそく)症 の可能性があり、心疾患になるリスクも高い。手足の末端に十分血液が送られていない証だ。

 高齢になると、手足などの末梢(まっしょう)血管に血液を送っている動脈が狭くなる「末梢動脈疾患」になりやすくなる。動脈硬化によって血管の内側が狭くなると、血液の流れが悪くなる。しびれや痛みが起こり、悪化すると潰瘍ができたり、壊死(えし)したりすることもある。

 高血圧、高コレステロール、糖尿病などがリスクファクターである。

 このような自分で行える簡単なテストのメリットは、病気の早期発見につながるという面もあるが、自分自身の健康状態に興味を持つことができるという点が最も重要なことであろう。





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( 2016/02/02 12:35 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

あなたの便は大丈夫? 便でわかる6の体調診断「コロコロ:食物繊維が過剰」「ドロっとした粘液がつく:腸に炎症」  

   

みなさんは、毎日のお通じをしっかりチェックしていますか? 便の形や色などによって、体が発するサインはバラバラだそう。では、一体どんな状態がベストなのか、アイビー大腸肛門クリニック院長の山田麻子先生に伺いました! 便をいくつかのパターンにわけて、それぞれの健康状態についてもご紹介。あなたの便は大丈夫?

【実はキケン! 便秘になる5つの生活習慣「座りっぱなし」「お風呂はシャワーだけ」ほか⇒】

●バナナ型のうんち
「一番理想的な形です。お尻にも負担がかからないので、いい状態ですね」

●コロコロしている
「食べ物や水分量の少なさが影響していると考えられます。便秘気味で、あまりよくない状態ですね。実は、食物繊維を摂り過ぎて、便秘になることもあるんです。大豆やゴボウなど、不溶性の食物繊維の摂り過ぎには要注意。海藻や果物などの水溶性の食物繊維と一緒にバランスよく摂るのが大事ですね」

●水に浮いている
「食物繊維が多く入っていると、便は浮くようになっています。なので、食物繊維がしっかり摂れているということになりますね」

●水っぽい状態
「水分を摂り過ぎたり、冷たい水を飲み過ぎると下痢になります。普段の生活習慣でそうなる人もいますが、潰瘍性大腸炎やクローン病など、腸に炎症を起こしている病気の可能性もあります。排便の回数が多くなっていたり、微熱や出血がある人は、早めに診察に行ったほうがいいです」

●色が黒い
「便がお腹の中に残っている時間が長いと、コロコロしたり黒くなったりしやすいです。でも、イカスミを食べたら真っ黒になるように、便の色は食べたものによって変わってくるので、見わけがつきにくくもあります。基本的には、茶色から黄色の濃い感じがいいですね」

●ドロっとした粘液がついている
「卵の白身みたいな感じのドロっとしたものが、毎回ついているのは良くないですね。腸が炎症を起こしている可能性があります」

◆排便のペースは人それぞれ。数日出なくても心配無用

食物繊維を摂り過ぎても、便秘になってしまうんですね! 気をつけなければ……! しかし、毎日便が出ないといけないのかといったら、そういうわけではないんだそう。

「2日に1回の人もいれば、3日に1回の人もいる。排便のリズムは人それぞれです。一日二日出なくても、お腹が痛い、お腹が張って苦しい、排便に時間がかかる……といった不快な症状がなければ、便秘の心配はないですね」

便は、毎朝絶対に出さないといけないものだと思ってました! 山田先生によると、こういう考えが、ますますよくないのだそう。

「『毎日出さないといけない』という強迫観念にとらわれてしまってはダメ。絶対にこの時間に出そうと、同じ時間にトイレに行くのも止めたほうがいいです。無理やり出そうとして、力んでしまうとお尻にもよくないですから」

焦らずに、出そうなときに出す。これが結局いちばんいいってことなんですね! それでも、食生活など、日常生活で気をつけても1週間以上排便がない場合には、病院に行ったほうがいいとのこと。排便のサインを見逃さずに、体調管理に役立ててくださいね。




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( 2016/01/23 05:17 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

低すぎてもNG!女性の【コレステロール値】正しい見方 

   

コレステロールの種類と役割をもう一度おさらい

コレステロールには、肝臓で作られるものと、卵などの食品から摂るものがあり、体を構成する細胞の組織や、性ホルモン、副腎皮質ホルモンといった各種ホルモンを作るための原料となります。

また、コレステロールには、血管壁についた余分なコレステロールを取り出して肝臓に運ぶ役割の善玉コレステロール(HDL)と、肝臓からコレステロールを取り出して全身の血管に運ぶ役割の悪玉コレステロール(LDL)があります。

検査結果を見る時は、善玉と悪玉のバランスに注目

善玉コレステロールが少なく、悪玉コレステロールが過剰になると、コレステロールが血管壁にたまり、血管の内腔を狭くしてしまうため、動脈硬化の原因になります。

そのため、血液検査の結果を見る時など、つい、悪玉コレステロールの値にばかり目が行きますが、大切なのは悪玉コレステロールと善玉コレステロールのバランスと総コレステロールの値。総コレステロール値が高くても善玉コレステロールが多ければ、そこまで問題視する必要はありません。

総コレステロール値が低いとホルモン不足に

反対に、悪玉コレステロール値が低くても、総コレステロール値まで低くなってしまうのは問題。各種のホルモンがうまく作られなくなるからです。

例えば女性ホルモンが不足すると、生理不順や肌荒れといったトラブルにつながるだけではなく、不妊の原因になることも。また、副腎皮質ホルモン(コルチゾール)は、抗ストレスホルモンとも呼ばれ、肉体的にも身体的にもストレスに強くなるために欠かせないホルモンです。

このホルモンが足りないと、疲れやすくなり、メンタル面でもダメージを受けやすくなってしまいます。
女性の場合は特に、総コレステロール値に注目しましょう。




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( 2016/01/08 15:29 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

要注意!「健康診断で不完全右脚ブロック」の正体とその対処法 

   

健康診断で心電図検査を受けると、人によっては「不完全右脚(うきゃく)ブロック」と書かれていることがしばしばあるかと思います。「ブロック」と言われると、なんだかドキッとしてしまうかもしれませんが、この「不完全右脚ブロック」とはどういうものなのでしょうか。医師に解説してもらいましょう。

「完全(または不完全)右脚ブロック」のメカニズム
心臓の1回ごとの拍動は、電気信号による指令にもとづいて行われています。その電気信号の指令は、心臓の上のほうにある「洞結節(どうけっせつ)」というところから出ています。そして、「洞結節→ヒス束→右脚、左脚→プルキンエ線維」という順番で、下流の心室まで伝わっていきます。

「脚ブロック」とは、「右脚」や「左脚」のどこかに何らかの障害があり、電気信号が伝わらなくなっている状態です。例えば「右脚ブロック」の場合、完全に右脚の電気回路が途切れてしまっているのを「完全右脚ブロック」、不完全に途切れてしまっているのを「不完全右脚ブロック」といいます。

この状態の原因は一体……?
この伝導障害は、心筋梗塞、心筋症、弁膜症、先天性心疾患などの重大な病気が原因となることもありますが、特に心臓に大きな病気がなくても生まれつき見られることもあります。

特に、右脚は左脚に比べて電気回路の線維が細く障害を受けやすいので、「右脚ブロック」は「左脚ブロック」に比べて健康な人で見られることが多く、全体の1%程度といわれています。学校でも1学年に1~2人はいるかもしれませんね。

突然、この診断をされたら要注意!
実際に健康診断で「完全(または不完全)右脚ブロック」と言われたときには、どうしたらよいのでしょうか。学生のときからずっと心電図で「右脚ブロック」を指摘されている人であれば、生まれつきのものなので、特に心配はいりません。

しかし、今までずっと心電図では問題なかったのに、あるときから突然「完全(または不完全)右脚ブロック」と診断された場合は、要注意です。




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( 2015/12/18 23:56 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

“高コレステロール”に注意! 気づいたときには動脈硬化寸前 

   

60歳以上の男性は、2人に1人が高コレステロールといわれる。。血圧と異なり日常意識しにくいコレステロール値だが、気づいたときには動脈硬化をもたらす寸前になっているかも。寒い季節、脳卒中や心筋梗塞のリスクはいっそう高まるだけに要注意だ。

 【善玉低すぎも問題】

 コレステロール値は、近年、チェック項目が変わった。総コレステロール値は重視されなくなっている。血液検査で特に数値のチェックが必要な要注意項目は次の3つだ。

 ◎LDL(悪玉コレステロール)値が140超

 ◎HDL(善玉コレステロール)値が40以下

 ◎中性脂肪(TG)が150以上

 これらのうち、ひとつでも当てはまれば、動脈硬化のリスクが高い立派な「脂質異常症」。以前は「高脂血症」という名称だったが、最近はこう呼ばれている。

 また、『動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版』では、これまで「善玉」とされてきたHDLについて、「40mg/mL以下を低HDLコレステロール血症」と初めて定義した。

 HDLは健康診断では項目に挙がらないこともあり、見落とされる可能性がある。「低いから大丈夫」とばかりは言えないのだ。

 【自己責任でチェック】

 内科・血液内科を専門とするナビタスクリニック東中野(東京都中野区)の濱木珠恵院長はこう話す。

 「日本人の死因の第2位は心臓病、第3位は脳卒中。いずれもコレステロールに起因する動脈硬化が原因です。太っているかどうかは関係がない。自覚症状がないまま数値が進んでいくので、定期的に健康診断を受けて、自分のコレステロール値をチェックしてください」

 コレステロール値を上げる要因は年齢(男性45歳以上、女性50歳以上)、高血圧、喫煙、家族歴、糖尿病など。

 定年後は健康診断の機会を失いがちだが、しばらく血液検査をしていない人は、すぐに病院で検査すべきだ。数値が正常値を大きく逸脱している場合以外は、食生活や運動による日常生活の改善だけで十分、下げられるという。

 濱木院長は「たとえば、LDLが、120から139の間なら境界性と判断される。3カ月から半年程度、栄養や運動指導を受けながら、日常生活を工夫していく。うまくいけば、このまま正常値に戻る場合もあります」と説明する。

 【散歩、家事、薬】

 運動が体に良いといわれても、習慣のない人がいきなりランニングなどを始めるのは難しい。そこで、濱木院長がすすめるのは、散歩と家事だ。

 「ひと駅手前で降りて歩く、住まいの掃除をこまめにする、などで続けられるものを選びたい。こういった軽い生活改善でよくなる人は多いのです」

 食事や運動療法で効果が上がらなければ、スタチン製剤という薬を1日1回使うことになるが、薬ですべてOKというわけではない。そのままの生活を続ければ、数値は簡単に改善しないのは当然。やはり生活習慣を見直す必要はある。

 長期間、食事をコントロールするのは一見、険しい道だが、濱木院長は、こうアドバイスする。

 「要はバランスの問題です。食べる人は生きる気力が強い。たまには好きなものを食べて飲んでもいい。そうするためにこそ、長い目で運動と食事制限を続けていく。『動脈硬化という見えない病気が今、自分の身体のなかで少しずつ作られている』と考えて、ゆるく細く長く調節していきたい」(濱木院長)

 今日から、少しずつ歩いてみよう。





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( 2015/12/08 14:34 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

薬に頼らないコレステロールの下げ方8つ「食物繊維」「ニンニク」  

   

少し習慣を変えるだけでコレステロールが下げられたら嬉しいですよね。どのような食事や習慣を気につけたらいいのかをお話していきます。

【糖尿病専門医に聞く。コレステロールのウソ・ホント】

1.食物繊維
コレステロールを下げるのに、何を食べるかというのはとても重要です。中でも水溶性の食物繊維であるオーツ麦などは胆汁とコレステロールをくっつけ、それ便として排出します。

悪玉コレステロールを下げるだけでなく、善玉コレステロール値もあげます。

2.野菜
ベジタリアン食はコレステロールを下げるのにとても有効。特にコレステロール値を下げるのに強化したいなら、3ヶ月から6ヶ月間ベジタリアン食にするといいでしよう。

3.甘いものを控える
甘いものはコレステロールの生成を促進させます。甘いもののとりすぎでにんじんの甘みにさえ気づかなくなっていませんか?

4.カフェインを控える
カフェイン中毒の人には残念ですが、コレステロール値はコーヒー摂取と関連してます。コーヒーは一日1,2カップにとどめましょう。

5.飲酒を控える
ハッピーアワーに惑わされてはいけません。アルコールもコレステロール値をあげる一因です。

6.運動する
コレステロール値と身体活動レベルも関連しています。運動はコレステロールを下げ、善玉コレステロールの生成を促します。

7.ニンニクを食べる
ニンニクには緩やかにコレステロールを下げる効果があるので、毎日の食事で積極的にとろう。

8.ストレスをなくす
ストレスはコレステロールを生成します。瞑想(めいそう)、音楽鑑賞、運動、ヨガなどでリラックスする時間を持とう。下線文





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( 2015/10/21 14:46 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

善玉、悪玉……。1分で分かる「コレステロール」の基本  

   

健康を気にする人なら誰でも一度は聞いたことことがあるこの名前。一体何者何者?どこからきてどのように私たちの体に影響を及ぼすのでしょうか。

【コレステロールのウソ・ホント】

コレステロールは動物細胞の脂肪の一種で、見た目としては白くてドロドロした不溶性物質で、肝臓によって作られます。

ホルモンや胆汁、ビタミンDの生成といった代謝プロセスにおいては必要不可欠なものですが、多すぎると心臓病といった病気の原因にもなります。

●良いコレステロールと悪いコレステロール

HDLは善玉コレステロールとして知られており、LDLは悪玉コレステロールとして知られています。このLDL値が高いと心臓血管系の病気や脳卒中などにかかりやすくなり、飽和脂肪酸を含む食べ物を好む人はこのLDL値が高くなります。

LDLは血管を詰まらせてしまいますが、HDLは細胞中の余分なコレステロールを除いてくれます。

●コレステロールを含む食べ物

脂肪分の多い牛乳や肉、卵などのすべての動物性食物。野菜やフルーツなどの植物性食品はコレステロールを含んでないので、ベジタリアンはコレステロール値が低いのです。

●コレステロールの摂取を減らすには?

1 脂っこい肉や加工肉、揚げ物、ビスケット、ケーキなどをあまり食べない。
2 バターの代わりにマーガリンにし、低脂肪の乳製品にする。
3 全粒粉のパン、パスタ、シリアル、玄米、豆類、野菜、フルーツ、赤身の肉、魚を努めて食べる。
4 できたら一日30分以上の運動をする
5 一日のアルコール摂取量はコップ2杯までにする





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( 2015/10/11 07:17 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

内科医に聞く。人間ドックで何をする? 

   

体に不調を感じたとき、ふと頭をよぎる健康診断や人間ドック。ちまたに情報があふれるこのごろ、なんだか自分の身が気になります。

そこで、内科医で大阪府内科医会副会長・泉岡医院院長の泉岡利於(いずおか・としお)先生に詳しいお話を伺いました。

■健康診断にはない消化器官、がん検査がある

始めに、健康診断と人間ドックの違いについて、泉岡先生はこう説明します。
「どちらも体に異常がないかを確認するための検査です。

『健康診断』は学校や職場、自治体で行われ、法令によって実施が義務付けられています。これに対し、『人間ドック』は任意で行う、つまり、希望する人が自分で医療機関を選んで受けに行く、という違いがあります。

人間ドックは、『個人的に、健康診断より一歩踏み込んだより詳しい検査』だと言えます」

具体的に、健康診断や人間ドックではどんな検査を行うのでしょうか。
「健康診断では、主に心臓病、肺疾患、糖尿病などを対象に7~24項目の検査を行います。
血液検査をすることがありますが、それで体のことがすべて分かる、と勘違いをされている方が多いように感じます。分かるのは、貧血、コレステロール値、肝臓や腎機能、糖尿病、痛風についてです。

胃や腸などの口から肛門までの消化器官の異常やがんについて、詳しい症状までは分かりません。

人間ドックでは、半日、一日、1泊2日など、費用や時間面で選択するコースによりますが、例えば、一日ドックでは約30項目を調べることになります。

健康診断には含まれない、胃カメラ検査、腹部のCTやエコーによる検査、膀胱(ぼうこう)のエコー検査などを行います。
がんのごく初期を発見するなど、健康診断では見つからない病気が分かる場合もあります。希望に応じて、医師の紹介なども行います」(泉岡先生)

■事前に、自分に合う検査を医師に相談する

人間ドックの初心者は、医師に何を質問すればいいのか分からないと思いますが。
「人間ドックを受ける前に、自分に合っているのはどのような検査なのかを率直に尋ねるといいでしょう。
『まあ、いいか』などと思わないで、自分が気になっている症状を細かく伝え、『この検査で不安を解消しよう』という姿勢で受けてください。

また、検査結果の説明にはもちろんですが、結果を記した書面には、医療に関する専門用語が羅列されています。分からないこと、納得ができないこと、不安に思うことは、遠慮せずに担当医に質問しましょう」(泉岡先生)

費用面の心配もあります。
「患者さんから『家族が健康保険で検査を安く受けられたので、私もお願いします』と言われることがありますが、健康保険とは、本来『病気の人』への治療や検査に対して、医療費を保険者が一部負担する制度です。ですから、健康な方が体のチェックを行う場合、健康診断も人間ドックも、保険は適用されません。

人間ドックは現在(2012年5月)、半日コースでおよそ3万円ぐらいからでしょう。職場で団体割引などがある場合もあります」(泉岡先生)

人間ドックには、いつ、どのようなタイミングで行けばよいでしょうか。
「体に異変を感じたら、年齢にこだわらず、より早く自分の体を見つめ直す機会だと考えて受けることをお勧めします。

日本人男女の悪玉コレステロールの平均値は、欧米諸国の平均値をすでに上まわっている、という報告をご存知ですか。
日本では今、ファストフードや肉食など食事の欧米化によって、肥満、メタボリックシンドローム、糖尿病など、生活習慣病の若年化が急速に進んでいます。

また、乳がんや子宮がん、胃がんなどのように20代の女性の発症率が高いがんもあります」(泉岡先生)

人間ドックが身近に思えてきました。人間ドックで健康意識が高まった、という声も耳にします。そろそろ考えるべきかもしれません。

監修:泉岡利於氏。医学博士。
内科医、大阪府内科医会副会長。医療法人宏久会泉岡医院院長。
泉岡医院 大阪市都島区東野田町5-5-8 JR/京阪電鉄京橋駅中央出口から徒歩7分
TEL:06-6922-0890 http://www.izuoka.com/





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( 2015/10/06 08:36 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

人間ドックを受けるのは何のため? 

   

■ はじめに

ある日突然、病気が見つかると「まったく健康だったのに、どうして病気にかかってしまったのか」と嘆く人が少なくありません。しかし、大半の病気は急に発症するのではなく、自覚症状がないときから徐々に進行し、気づいたときにはかなり進んでいるということがあります。

このような状況に陥らないために、定期的に健康度をチェックし、病気があるのかないのかを確認しましょう。幸い病気が見つからなくても、現在の日常生活の状況から将来どのような病気にかかる可能性が高いのかを予測することができるため、生活習慣の改善など病気の予防に役立てることができます。

■ 早期発見が命を救う

また、病気が見つかっても自覚症状がない早期の段階であれば、大事に至らないうちに治してしまうこともできます。体の健康状態を調べる検査として、「健康診断」「検診」「人間ドック」の3つの方法があります。いずれも病気を予防したり早期に発見したりすることが目的で、いつまでも健やかに過ごすために実施されているのです。

■ 健康診断とは?

「健康診断」とは、全身の健康状態をチェックする目的で行われるものです。

◎ 種類

健康診断の種類には、国の法律で定められた「法定健診」と個人の判断で受ける「任意健診」があります。その種類によって実施される検査項目や内容には違いがありますが、一般的には問診、身体計測、血圧、検尿、血液検査など8~15項目程度です。

◎ 人間ドック

「人間ドック」は、個人の判断で受ける「任意健診」にあたり、外来や短期入院によって行われる精密な健康診断のことです。一般的な健康診断よりも充実した検査が受けられ、たとえば1泊2日ドックの検査項目は100項目ほどです。さらに近年では、ある特定の臓器を対象にした脳ドック、肺ドック、レディースドックなどの専門ドックも増えています。

◎ 検診

一方、「検診」は、ある特定の臓器に対して異常があるかないかを診断するものです。たとえば、胃がん検診、大腸がん検診、子宮がん検診、乳がん検診など各種がん検診がこれにあたります。

■ どうして人間ドックに行くのか?

あるドクターはこう言っていました。

「現代の医療技術はかなりのレベルまできている。最低、1年に1回人間ドックを受診していれば、突然の重度の病気になっても何らかの手当てができる可能性がある。しかし、何年も検査をせず、ひどい状況になって病院に飛んでこられても治療できないこともある」

男性では2人に1人、女性では3人に1人ががんにかかるといわれ、近年のがんの罹患率の上昇を考えると、誰ががんになってもおかしくないと思える状況があります。そんな中で自身の健康を保つことは、人生を豊かにするためにも大切なことです。

◎ アドバイスがもらえる

『検診』とはがんなどの病気を見つけることですが、『健康診査(健康診断)』は読んで字のごとく健康かどうかをはかるためのものです。自身の体が健康であるかだけでなく、今の生活が健康的なのか、将来に向けて健康でいられるのかを確認し、健康を維持するための情報や生活上のアドバイスが受けられることを意味しています。

◎ 目的

また、健康診断を受ける目的は二つあります。

・1:病気の早期発見

一つは、生命に関わる重大な病気の早期発見です。自分が健康であると自覚している人も、何らかの病気が隠れている場合もあります。病気は早く発見し、治療が早ければ早いほど治りも早いということは自明の理です。でも、ほとんどの人が病気になって初めて医療機関を訪ねます。少し異常を感じる場合であっても、何となく怖い、何となく忙しい、何となく無視している、直視できない…と、いろいろな理由で、進んで医療機関に行こうとはしません。

・2:より健康になる

もう一つは、健康になるためです。このところ、いろんな場面で「健康」という言葉が聞かれます。健康であることは多くの人が望み、さながら日本全体に「健康願望症」という病名がつくのではないかと思うくらいです。

■ 見つけやすい病気

健診や人間ドックで発見されやすい病気は以下のものです。

◎ 健診で見つけやすい病気

・肺結核

・不整脈

・狭心症

・高血圧症

・高脂血症

・肝炎

・肺がん

◎ 人間ドックで見つけやすい病気

・肺がん

・食道がん

・胃がん

・胆のう・胆管がん

・肝臓がん

・腎がん

・不整脈

・狭心症

・肝炎

・痛風

・貧血

◎ なぜ見つけやすいのか?

これらの病気が高い確率で見つかるのは、健診や人間ドックで実施される検査項目が、日本人に多い生活習慣病や死亡率の高い病気をできるだけ早く見つけるようなものに組んであるからです。つまり、健診や人間ドックの目的は、病気を予防したり早期に発見するために行われるものです。

■ 人間ドックは自費診療

「人間ドック」は任意健診―つまり、個人の希望で受ける検査にあたるため、費用は全額自己負担になります。サラリーマンの場合、健康保険組合の補助で、人間ドックを受けられることもあります。

◎ 人間ドックのタイプ

人間ドックには、外来ドック(半日・1日)と入院ドック(1泊2日)があり、人間ドックを実施する健診センターや医療機関(病院・診療所)で受けられます。

◎ 健診項目

検査項目は、健康診断で行われる基本項目に腹部超音波検査、眼底検査、肺機能測定、便潜血などが加わり、より充実したものになっています。それぞれの実施機関や人間ドックのコースによって内容は多少異なります。

■ おわりに

健康診断を受けることは、こういった意味が根底にあります。がんなどの検診と組み合わせて受診するか、最初から両方が組み合わされた人間ドックを受診して、さらに健康になっていただきたいと思います。




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( 2015/09/18 11:53 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

尿の検査で何が分かりますか? 

   

尿の検査では、何が分かるのでしょうか? (2型糖尿病、54歳、女性)

 通院されている方や検診を受けられた方は、尿をコップに入れて提出された経験があるでしょう。尿を検査することで何が分かるのか、ご存じでしょうか? 尿の検査によって、次の3点の異常を捉えることができます。

(1)血液中に過剰になったものが尿に認められる(尿糖はこれに当たります)
(2)腎臓の異常を反映している(尿たんぱくがこれに当たります)
(3)尿の通り道(腎臓から膀胱〈ぼうこう〉、尿道)の異常を反映する(尿中の白血球はこれに当たります)
――――――――――――――――――――――

 尿はどのように検査されているのでしょうか? 一般的には、検査用の試験紙に尿を短時間浸すだけの、簡便な検査が行われています。試験紙の、尿中の糖やたんぱくを特殊な試薬により発色させ、判定しています。つまり、-(陰性)から++++(強陽性)まで、試験紙上での発色の濃さにより判断しています。

しかし、これらの検査は、尿の濃さ(濃い尿では、糖やたんぱくの濃度が上昇しますので色も濃くなります)や飲んでいる薬剤により影響される場合もあり、注意が必要です。

 血糖測定が簡単にできない時代には、テステープという尿糖専用のテープを用いて、食前、食後の尿の検査をし、濃さにより治療の目標を決めていた時代もありました。

しかし血糖値が簡単に測定できるようになり、糖尿病の診断、治療目標は全て血糖値とヘモグロビンA1cという血液の検査によりなされるようになりました。糖尿病という名前から、尿糖を気にする方もいますが、血糖値とヘモグロビンA1cが最も重要であり、それに沿って治療することが大切です。

■尿糖検査の役割
 尿糖検査の役割としては、検診で尿糖陽性の方に血糖値、ヘモグロビンA1cの検査を行い、糖尿病を発見する目的があります。また、尿ケトン体と尿糖の両方が陽性になる場合には、体内のインスリンが不足している場合もあり、血糖値を確認する必要があります。SGLT2阻害薬のように尿に糖を強制的に排せつさせる薬剤の使用中は、尿糖は陽性となることが多くなります。

■尿たんぱくとは?
 腎臓の状態を把握する検査には、尿たんぱくがあり、糖尿病腎症の程度を判定します。試験紙でたんぱくが陽性に出た場合、すでにかなりのたんぱくが尿に出ており、この方法では早期の段階での腎症を見つけられません。

そのため、尿中の微量なアルブミンを直接測定することにより、早期の腎症を診断をすることができるようになります。早期の腎症を診断できれば、尿のアルブミンの増加を食い止めたり、減らすためにより厳格な血糖値と血圧に対する治療が必要となります。

 1日分の尿をためて、総排せつ量を確認するのが最も正確ですが、通院している場合行うのが難しい場合もあります。そのため、排せつされた尿の一部(部分尿)を用い、アルブミンや総たんぱくを測定します。

ただし、尿の濃さによって濃度が変わりますので、一定量尿に排せつされている尿中のクレアチニン(Cr)で割ることにより、影響を少なくすることができます。このように尿アルブミンと尿たんぱくを測定し、さらに血液の検査から計算したeGFRという指標を組み合わせて、糖尿病腎症の状態や重症度を確認できます(表)。

この病期によって、食事の内容が変わってきますし、治療効果は、尿アルブミンや尿たんぱくに反映されますので、腎症の治療においても重要な検査です。

■尿の通り道の異常
 左右の腎臓で作られた尿は、それぞれ尿管という細い管の中を通って、膀胱に集められ、さらに尿道を通って尿道口から排尿されます。この経路に細菌が侵入すると、排除するために白血球が集まってきます。従って、尿の白血球は細菌が感染した場合に認められ、その代表的なものに膀胱炎と腎盂(う)腎炎があります。

 膀胱炎の場合、排尿時の違和感や、痛み、残尿感などを認め、通常、発熱はありません。それに対し、腎盂腎炎の場合は、ふるえを伴う高熱を認め、腰部痛を伴う場合もあり、時に重症化しますので早めの治療が必要です。両疾患ともに抗生剤が有効ですが、血糖コントロールも重症化を予防するために非常に重要です。

 試験紙を用いる場合、白血球の中に含まれている酵素を検出することで確認が可能です。確実な方法としては、採取した新鮮な尿をすぐに遠心分離して、顕微鏡で見ることにより白血球を確認できます。

SGLT22阻害薬を内服している場合、尿中の糖濃度が高くなり細菌が繁殖しやすい状況にあります。従って、膀胱炎や腎盂腎炎、女性の場合には、尿道口周囲の陰部感染に注意する必要があります。

このように、尿検査は糖尿病の患者さんの全身状態や合併症を把握するために必要な検査であり、定期的に検査を受けることが、治療をしていく上で大切なことだと思います。

三重大学医学部付属病院
糖尿病・内分泌内科科長・准教授
矢野 裕(やの・ゆたか)




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( 2015/08/25 23:23 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

「1滴」でがん、うつ病、アルツハイマーまでわかる 血液検査は驚くべき進化を遂げていた 

   

健康診断でおなじみの採血。今日では、血糖値や血中コレステロール値などを調べるにとどまらない。日本や海外の研究機関では、1滴の血液からがんやアルツハイマー、うつ病、さらにこれまでのウイルス感染歴までわかるほど「進化」を遂げている。

206種類のウイルス判別で早期治療可能に

米ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学の共同研究チームは科学誌「サイエンス」2015年6月号で、1滴に満たない血液から、過去に感染したすべてのウイルスが判明する血液検査「VirScan」を開発したと発表した。

ウイルスに侵入された際に免疫系が出した抗体の有無を調べる。これまで、同様の分析方法では数種類が判別できる程度だったが、VirScanでは人が感染する206種類のウイルスを判別できる。

感染歴がわかると、後天性免疫不全症候群(エイズ)やC型肝炎のような感染から発症までの潜伏期間が長い疾患の早期発見や、各ウイルスに対応する抗体の有無で今後の感染や発症のリスクがわかり、早期治療も可能になる。

血液検査の技術や精度向上によってわかるのは、ほかにもある。がんもそのひとつだ。一般的に、大腸がんなら便潜血検査、胃がんなら内視鏡や胃X線検査、乳がんならマンモグラフィーと、がんの部位によって必要な検査は異なる。

しかしここ数年、血液1滴から主要ながんを判定できる血液検査が、千葉大学や神戸大学、昭和大学、国立がんセンターから次々と発表、実用化されており、全国の医療機関で受診できるようになっている。

アミノ酸の濃度やがん細胞が出す特定の物質の有無など、分析方法は異なるものの、どれも3~7日と早い期間で判定できるのが特長だ。がんの有無だけでなく、発症リスクや従来の検査では見落としていたかなり早期のがんも発見できる可能性がある。

血液検査に加えて従来のがん検診も受診すれば、さらに精度が上がるという。

誤診による誤った投薬や治療の防止に

10年後の脳梗塞、心筋梗塞の発症リスクが高い精度でわかる血液検査も実用化されており、疾患予防のためにも欠かせない検査になりつつある。

血液検査の可能性はさらに広がる。例えば「うつ病」のように、進行しなければ診断できないとされてきた疾患も、正確かつ早期発見できるかもしれない。

うつ病は問診による診断が基本だが、うつ状態や躁うつ病と誤診して誤った投薬や治療法を続け、いつまでも改善がみられない場合もある。より正確な診断のための検査方法として、世界中で血液検査の研究が進められている。

日本では臨床研究段階ではあるが、血液中のエタノールアミンリン酸という物質の濃度から診断する検査法が一部の病院で受診できる。

現在は治療法がなく、症状がかなり進行しなければ診断できないアルツハイマーも、健康な人が3年以内に発症するリスクを、90%以上の精度で判定できる初の血液検査法が2015年3月に米国で発表された。早期から発症を予測できれば、進行を阻止、症状を改善する方法も発見できるのではないかと期待されている。

[監修:山田秀和 近畿大学医学部 奈良病院皮膚科教授、近畿大学アンチエイジングセンター 副センター長]





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( 2015/08/24 00:47 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

「アンチエイジングドック」ってなんだ? 人間ドックとどう違うの? 

   

年を取ると「男らしさ」は失われていく。残念なことだが、いつまでも若い頃の外見・体力・健康は保てない。それを防ぐにはどうすればいいのか? この連載では第一線で活躍する専門家たちに、「男のアンチエイジング」の最先端を解説してもらう。

今回のテーマは自分の老化度を検査することができる「アンチエイジングドック」について。病的な老化の早期発見、予防にもつながるアンチエイジングドックとはどういうことを調べるのかを同志社大学大学院生命医科学研究科、アンチエイジングリサーチセンターの米井嘉一教授に解説してもらう。

 日本鋼管病院(神奈川県川崎市)の消化器内科医だった米井教授が日本初の「アンチエイジングドック」を開設したのは20世紀の終わり、2000年12月のことだった。

 まだ日本でほとんど知られていなかった「アンチエイジング医学」に興味を持った米井教授は、1999年に渡米し、専門病院や学会で多くの講習を受けた。アンチエイジングは「抗老化」と訳されるが、実際は「老化にあらがう」不自然なものではなく、「病的な老化を防ぐ」予防医学だと知る。

 人間は本来、120歳まで生きられるポテンシャルを持っているという。しかし、実際は多くの人が70歳や80歳で他界してしまう。それは病的な老化によって、がんや心臓病などの病気を引き起こし、寿命をまっとうできなくなるためだ。

 「その頃、ちょうど人間ドックの担当になった。がんや生活習慣病などを早期発見するのが人間ドックの目的。同じように“病的な老化”を早期発見、早期治療するドックは有意義ではないかと考えた」と米井教授は振り返る。
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●自分の“かくれ老化”を知ろう!

 人間の体は部位ごとに年齢(老化度)が異なる。例えば骨。骨密度が同じ50歳のレベルでも、実年齢が60歳なら問題ないが、40歳なら病的老化ということになる。一見ほっそりとしていても体脂肪率が高い人を「かくれ肥満」というが、これも外見からは分からないという意味で、“かくれ老化”と呼べるだろう。

 アンチエイジングドックでは、まず「筋肉」「血管」「神経」「ホルモン」「骨」という5項目それぞれの老化度を調べ、「年齢」で表す。

 「すべてバランスよく老化しているのが自然な老化。それに対して、特定の部位だけ老化が進んでいるのが病的老化。実際にアンチエイジングドックを始めて、老化のしかたは人それぞれ、集団や職種によっても違うことが分かった」と米井教授は話す。

 例えばメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の人たちを見ると、5項目の中で血管が最も老化している人が50%、神経が最も老化している人が30%、骨が最も老化している人が15%程度になるという。一方、米井教授が現在在籍する同志社大学の教職員は骨と筋肉の老化が目立った。

 血管年齢が高いのは、動脈硬化が進んでいることを意味する。ご存じの通り、動脈硬化は脳卒中や心筋梗塞といった命にかかわる病気に直結する。「糖尿病、高血圧、高脂血症(脂質異常症)、タバコが動脈硬化の4大リスク。このリスクを減らしていくことで血管年齢が若返る」と米井教授。

 余談だが、筆者も血管年齢が高い。1年前にメンズヘルスクリニック東京(東京都千代田区)で「男性力ドック」を受けた結果(「“男の健康度”が分かる男性力ドック体験記」参照)、血管年齢が実年齢よりも10歳以上高くてショックを受けた。

4大リスクの中では血圧も高めだが、いちばんの問題は脂質異常症。中性脂肪の数値が異常に高かった。これが動脈硬化を進め、血管年齢を上げているのだろう。

 骨年齢は骨密度で決まる。つまり、骨年齢が高い人は骨粗しょう症ということだ。

 「骨密度を高めるには、まずビタミンとミネラルの補給。よく知られているビタミンDやカルシウムの他にも、多くの栄養素が必要になる。さらにウオーキングやジョギングなど、骨に適度な刺激を与える有酸素運動をするといい」と米井教授はアドバイスする。

 ホルモン年齢は、成長ホルモンとDHEA(男性ホルモンの一種)の量で見る。

睡眠中に分泌される成長ホルモンは肉体を修復する作用があり、アンチエイジングでは非常に重要なホルモン。スムーズに分泌させるには、睡眠と運動が大切になる。「睡眠時間が短い人は早く老ける」というのも、あながち俗説とは言えない。

●自分の弱い部分を自覚、解消していくための方法

 筋肉、血管、神経、ホルモン、骨などの「各部位の年齢(老化度)」とともに、アンチエイジングドックで注目されるのは「危険因子」だ。「酸化ストレス」「糖化ストレス」「免疫ストレス」「心身のストレス」「生活習慣」をチェックし、その人にとって大きな危険因子が何かを探る。

 同じ糖尿病であっても、人によって危険因子は違うという。一般に糖尿病は食生活と運動不足が原因と考えられているが、「糖の75%以上は筋肉で使われるので、筋肉が少ない人は糖尿病になりやすい。また、仕事のストレスで悪化している人もいる」と米井教授は指摘する。

 要するに、自分の弱い(老化している)部分と危険因子をきちんと認識し、日々の生活の中で解消していく――それがアンチエイジングドックの目的だ。

 ちなみに京都市上京区にある同志社大学のアンチエイジングドックは、税別で3万円、7万円、10万円の3コースがある。検査に要するのは2時間程度。30代後半から60代まで、多くの人が受診しているという。

 米井教授が始めたアンチエイジングドックも、この15年間でかなり普及した。

 日本抗加齢医学会のホームページには、北海道から沖縄まで全国27カ所(2015年8月現在)の「認定医療施設」が掲載されており、ここでアンチエイジングドックを受けられる。受診を考えている方は、ぜひ参考にしていただきたい。





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( 2015/08/21 19:05 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

尿蛋白の健診データに注意 

   


ある大手企業で広報関係の仕事をしているRさんは56歳。一昨年から健康診断で尿蛋白陽性が出没するようになりました。ほかには特別な異常値はなく、もちろん自覚症状もなく、あまり気にしていませんでした。

 彼の会社の健康管理システムは尿蛋白陽性が2回続くと精密検査に廻すように設計されていますので、今回の健診の結果報告書には健康管理センターに相談するようにとのメッセージが書かれていました。

●人工透析になる前に早期治療を始めたい

 担当保健師に連絡すると産業医面接に廻され、採血・採尿の指示がでました。結果はやはり尿蛋白陽性、しかし尿素窒素、クレアチニンなど腎機能を表わす検査データは基準範囲内、尿を遠心分離して沈んだ成分を顕微鏡でみる沈渣(ちんさ)の所見もたいした変化はありませんでした。

 しかし基準範囲内だったクレアチニンを計算式に入れて腎機能を計算してみるとやや低下の範疇にあり、腎臓専門医受診が望ましいとの結論になり、大学病院の腎臓内科を紹介されました。

 ここでも血液と尿の諸検査が行われ、最終的には塩分制限、肥満防止、飲酒制限などの一般的な注意と半年に1回、勤務先で検尿と血液検査をするよう勧められました。

 ここ数年、慢性腎臓病(chronic kidney disease、CKDと略す)についてその対策を見直す取り組みが世界規模で進んできています。特に人工透析になってしまう例が増加しています。
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 今や日本の透析患者は31万人を超え、今後も医療費をさらに増加させる要因のひとつと指摘されていますので、腎機能が軽度のうちに対処して、人工透析に至る人をできるだけ少なくしたいという方針が打ち出されています。

 しかも本来の腎臓病(糸球体腎炎)由来で、腎臓から老廃物を捨てることができなくなって透析に至る人よりも、なんと糖尿病由来の糖尿病性腎臓病のために透析治療になってしまう人の方が多くなっているのが現状なのです。

●増えている糖尿病性腎症

 かつて流行語になったメタボリックシンドロームは元をただすとその源流に糖尿病があり、糖尿病が諸悪の根源のような立場になっていますが、実はこれ正解なのです。糖尿病の合併症には糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経症の三つがありますが、腎症は本人があまり自覚しないうちにどんどん進行してしまいますので油断できません。

 ではごく初期の慢性腎臓病(CKD)をチェックする方法はあるのでしょうか。一番簡単なのはRさんのように健康診断で尿蛋白を調べ、それが3カ月以上続く場合は精密検査をする方法です。

 同時に血液でクレアチニンを測定して計算式に入れ、GFR(glomerular filtration rate 糸球体濾過量)という値を推算する方法も行います。この計算式は日本人向けのものもできていますので、面倒な24時間蓄尿などは省略でき便利になりました。さらに尿中の微量アルブミン測定も、このごく初期のCKDチェックに利用されるようになり、一部の人間ドックでは既に活用されています。

 一番簡単と言われている尿蛋白ですが、チェック法が尿に試験紙を浸けるだけの簡単さがかえって災いしてか、尿蛋白陽性をあまり重要視しない傾向があります。尿蛋白陽性など問題にしない医師が多数いることも確かで、健康診断やドックでせっかく初期CKDの信号を出しているデータを無視することも無きにしもあらずだったと思われます。

 腎機能は加齢だけでそれなりに低下しています。しかし低下していることはあまり自覚できないと思われます。でも若いころほどはアルコールが飲めなくなった、若いころほど大食いは無理になった、階段を2段ずつ昇れなくなったなど、加齢による肝臓、胃、心臓・肺・筋力の衰えと同様に腎臓も加齢による変化・衰えはきていますので、計算で求めるGFRには年齢の要素もちゃんと加味されています。

 GFRは計算で求められるのですから、ドックや健康診断の二次検査の結果には、GFRのパーセンテージを併記するようにすることが望ましいと思われます。受診者本人に腎機能の状態を数値で示すことで分かりやすいはずですし、腎疾患に詳しくない腎臓専門以外の医師や内科以外の医師がデータを見た場合も便利でしょう。

 ところでCKDの対策ですが、第一には生活習慣の改善が求められます。すなわち禁煙、肥満、減塩です。禁煙は今や常識で、大人に近づいた証にいたずらに始めた喫煙も、二十歳になったら止めようという若者が多い中、中年になってからも吸い続ける人は時代の流れから遅れた化石人間といわれても仕方ありません。

●まずは禁煙、肥満、減塩から

 肥満があれば少しずつ減量する作戦を立てます。食事制限はメインではなく、むしろ既に蓄えられている脂肪を燃やすという意識で行います。

 減塩は腎臓の負担を軽減するために必須の条件です。人の塩分の好みはその人の幼少時にその親の好みを教えられることで決まると言われています。しかし人の舌はあまり利口ではなく10日くらい薄味を訓練すると、以前の濃い塩分は嫌いになるとも言われていますので、試みる価値があります。

 血圧は130/80mmHg以下に保つよう降圧剤を使用します。糖尿病がある場合はグリコヘモグロビンA1cが6.5%を越さないよう管理します。LDLコレステロール(悪玉コレステロール)は120mg/dl以下にするなどの対処が必要になります。やはりCKDに詳しい内科医とそれを支える腎臓専門医が身近にいることが理想的でしょう。





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( 2015/08/21 02:39 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

血糖の状態を示す数値、低くても脳卒中リスク 

   

血糖の状態を示すヘモグロビン(Hb)A1cの数値が高くても低くても、脳卒中の発症リスクが高まるという研究結果を国立がん研究センターなどの研究チームが公表した。

 1998~2000年度と03~05年度に糖尿病調査を実施し、心臓病や脳卒中を発症していない男女約2万9000人を約9年間追跡した。過去1~2か月の血糖状態を反映するHbA1cの数値別にグループに分け、心臓病や脳卒中の発症との関連を調べた。

 HbA1cが正常な5・0~5・4%を基準として調べたところ、5%未満は、心臓病や脳卒中全体の発症リスクが1・5倍と高かった。

一方、糖尿病の診断基準の一つとなる6・5%以上も1・8倍だった。心臓病はHbA1cが高いほどリスクが上がったが、脳卒中は数値が低くても高くてもリスクが上がった。





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( 2015/07/31 10:14 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)

要注意!「不完全右脚ブロック」の正体とその対処法 

   

健康診断で心電図検査を受けると、人によっては「不完全右脚(うきゃく)ブロック」と書かれていることがしばしばあるかと思います。

「ブロック」と言われると、なんだかドキッとしてしまうかもしれませんが、この「不完全右脚ブロック」とはどういうものなのでしょうか。医師に解説してもらいましょう。

■ 「完全(または不完全)右脚ブロック」のメカニズム
心臓の1回ごとの拍動は、電気信号による指令にもとづいて行われています。その電気信号の指令は、心臓の上のほうにある「洞結節(どうけっせつ)」というところから出ています。

そして、「洞結節→ヒス束→右脚、左脚→プルキンエ線維」という順番で、下流の心室まで伝わっていきます。

「脚ブロック」とは、「右脚」や「左脚」のどこかに何らかの障害があり、電気信号が伝わらなくなっている状態です。

例えば「右脚ブロック」の場合、完全に右脚の電気回路が途切れてしまっているのを「完全右脚ブロック」、不完全に途切れてまっているのを「不完全右脚ブロック」といいます。

■ この状態の原因は一体……?
この伝導障害は、心筋梗塞、心筋症、弁膜症、先天性心疾患などの重大な病気が原因となることもありますが、特に心臓に大きな病気がなくても生まれつき見られることもあります。

特に、右脚は左脚に比べて電気回路の線維が細く障害を受けやすいので、「右脚ブロック」は「左脚ブロック」に比べて健康な人で見られることが多く、全体の1%程度といわれています。学校でも1学年に1~2人はいるかもしれませんね。

■ 突然、この診断をされたら要注意!
実際に健康診断で「完全(または不完全)右脚ブロック」と言われたときには、どうしたらよいのでしょうか。

学生のときからずっと心電図で「右脚ブロック」を指摘されている人であれば、生まれつきのものなので、特に心配はいりません。

しかし、今までずっと心電図では問題なかったのに、あるときから突然「完全(または不完全)右脚ブロック」と診断された場合は、要注意です。

■ 医師からのアドバイス
あるとき突然指摘された場合、もしかしたら、心臓に何かの病気が起こってしまった可能性があります。この場合まずは、専門医で詳しい検査を受けたほうがいいでしょう。





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( 2015/07/06 19:40 ) Category ■健康診断・コレステロール・人間ドック・遺伝子検査 | トラックバック(-) | コメント(-)
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