あなたの健康はお金で買えますか・・・? ■最新がん情報(肺がん・白血病他)

あなたの健康はお金で買えますか・・・?

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千代の富士、樹木希林らが選択した「がんを切らない選択」 

「あなたはがんです」。そう伝えられたとき、人はまず何を考えるのだろう。医療の進歩によって、私たちはさまざまながんとの闘い方を手にした。決して正解はわからない。それでも、彼らは1つの答えを導き出した。通夜に2000人、告別式に600人が足を運んだと聞けば、生前どれだけ周囲に慕われた存在だったかがわかる。芸能事務所『エー・チーム』の社長で、伊藤英明(42才)や吉岡里帆(25才)らを世に送り出した小笠原明男さん(享年62)が、5月8日、大腸がんのため天国に旅立った。

「伊藤さんや吉岡さんは本当の父親のように小笠原さんを慕っていました。とにかく面倒見がよく温厚でした」(芸能関係者)マネジメントの一方、2008年にアメリカ・アカデミー賞外国語映画賞を受賞した『おくりびと』に携わり、メディア関係者からの評判もよかった。 「十把一絡げに夜の街に連れ出し、全員の送りの車まで手配するような豪快さがある人でした。一方、万事手回しがよく取引先は仕事が進めやすい。悪く言う人はいませんよ」(別の芸能関係者)

 小笠原さんの体にがんが見つかったのは、今から3年ほど前のことだった。60才目前、世間一般の人は定年退職を迎える年齢だが、業界では還暦を過ぎても現役バリバリに第一線で活躍する人も多い。芸能事務所を興して約20年、脂が乗り切った矢先だった。「“家族もいるし子供もまだ幼くて、このまま死ぬわけにはいかないんだよ”って、よく話していました。自分なりに病気のことや治療法について勉強して、たどり着いたのが、鹿児島にあるクリニックだったんです」(知人)

◆どうしても手術を避けたい

 鹿児島空港から車で40分ほどの場所に、「UMSオンコロジークリニック」(以下、UMS)がある。ここでは、全国で唯一「四次元ピンポイント照射療法」という、放射線治療の一種を施している。 「がんに放射線を立体的に当てる『三次元照射』に、呼吸による位置変化を追跡する時間軸を加えたのが『四次元ピンポイント照射療法』です。がん細胞だけを狙い撃ちし正常な細胞を傷つけることが少ないため、体の負担も軽く済むといわれています」(医療ジャーナリストの田辺功氏)

 著名人にも、UMSの患者は多い。2004年に乳がんが発覚し、翌年右乳房の全摘出手術を受けた樹木希林(75才)は、2007年頃からUMSで治療を続けている。2008年に肺がんで死去した筑紫哲也さん(享年73)は樹木の紹介で、最期の4か月ほどこのクリニックに通った。2016年7月に亡くなった元横綱・千代の富士の九重親方(享年61)は、2015年夏の膵臓がん手術後、転移が見つかった際にセカンドオピニオンを求めた。




( 2018/05/17 19:34 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

日本人の2人に1人は…「がん」になる人が多い理由 

最近「日本人の2人に1人はがん」なんて言葉、よく耳にしますよね。でもこれは決して、日本人が「がん」にかかりやすい民族・人種である、ということではありません。 がんとは細胞の突然変異です。がんの発生原因でいうと遺伝的要因は5%。喫煙が30%、肥満が30%、飲酒が3%、紫外線は2%と、生活環境因子が95%を占めているのです。つまり「がんにかかるのは偶然」なのです。

 ところでシエラレオネ共和国という国をご存知でしょうか?アフリカ北西部にある国ですが、国民の平均寿命が世界で最も短いことで有名です。年によって違いますが国民平均寿命は50歳前後。でもアフリカの北西部では、平均寿命50歳そこそこという国が他にもたくさんあります。

 昔の話ではありません。いま現実に、この瞬間、地球の裏側で起こっていることです。その原因は、たび重なる「内戦」「飢餓」そして「エイズ」の3つ。シエラレオネで生まれた子供の4人に1人は、5歳の誕生日を迎えることができません。

 かたや日本人の平均寿命ときたら、女性で89歳、男性で81歳。もうずっと世界トップ級の、とんでもない長寿の国です。今の日本の医療体制だと、心筋梗塞や脳卒中ではまず死にません。20年前だったらそのままあの世行きだった人が、すぐ退院して普通にバリバリ働いている。金持ちであろうがなかろうが、健康保険証さえ持っていれば、世界最高水準の医療を受けることができる。そんな国、日本以外ありません。

 つまり、日本人がとんでもない長寿だから、長生きすればするほど「がんにかかる」という「偶然」に当たる確率も増える。日本人の2人に1人はがん、というのは、ただそれだけのことなんですね。

 ◆筆者プロフィール 松本浩彦(まつもと・ひろひこ)芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、日本臍帯プラセンタ学会会長。




( 2018/05/06 14:55 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

新薬も承認された白血病はどんな病気? 2つの注目治療とは 

 再発・難治性急性リンパ性白血病の新薬(一般名「イノツズマブ オゾガマイシン」)に対し、製造販売承認が下りた。改めて、白血病とはどんな病気か? 専門家に聞いた。

「白血病にはリンパ性白血病と骨髄性白血病があります。急性リンパ性白血病はリンパ系幹細胞から分化し、若い未熟な段階で細胞が悪性化して白血病の細胞となったものです。白血病の細胞が骨髄からあふれ、血液中に流れ出てきます」(慶応義塾大学医学部血液内科・岡本真一郎教授)

 白血病の細胞の増加に反比例して、減るのが赤血球、白血球、血小板といった正常な血液細胞だ。それによってさまざまな症状が出てくる。

「発熱、咽頭痛、咳、顔色不良、立ちくらみ、息切れ、動悸、アザ、なかなか血が止まらない、などです」(岡本教授)

 問診に加えて血液検査で白血病が疑われれば、外来での骨髄穿刺で確定診断をする。

 局所麻酔で行い、検査時間は数分。白血病細胞の割合が骨髄細胞全体の20%以上であれば、急性白血病と診断される。

 治療は、複数の抗がん剤による寛解導入療法。これで完全寛解(骨髄中の白血病細胞の割合が5%以下)に至れば、複数の抗がん剤で白血病細胞をさらに減らす地固め療法。ここまでは入院しての治療だ。

 そして、最後は外来での維持療法。少量の抗がん剤を1~2年投与する。

「完全寛解が得られても、再発すれば化学療法で治すことはできない。そこで同種造血幹細胞移植(骨髄移植など)が検討されます。複数の抗がん剤による、白血病根絶のための強力な治療で、白血病細胞も正常な細胞も、根こそぎ破壊し、造血幹細胞移植で正常細胞を回復させます」(岡本教授)

■検査法が進歩し白血病細胞の確認が可能に

 移植後の5年生存率は60%だが、5年を過ぎても移植に伴う後期の合併症によって生存曲線はゆっくりと下がる。

 しかし、移植は寛解が得られない患者や再発患者に治癒をもたらす治療でもある。

 一方で、初回の化学療法(移植を含む)で完全寛解に至った後再発した例や、初回寛解導入療法の終了までに、完全寛解に至らなかった例もある。

 これらを「再発・難治性急性リンパ性白血病」といい、初回と同じ抗がん剤あるいは異なる抗がん剤を複数用いた化学療法が行われる。近年注目されているのが、分子標的薬を用いた治療だ。

「表面抗原タイプCD19とCD22を持つ急性リンパ性白血病は8割を超えているのですが、これらを標的としたのが分子標的薬です。従来の治療では、再発や難治性では完全寛解率が30~50%で、長期生存は10%未満。この結果を改善するために必要なのが、分子標的薬の導入です」(東京慈恵会医科大学付属第三病院腫瘍・血液内科・薄井紀子客員教授)

 今回の新薬はCD22分子を標的とした国内初の分子標的薬(抗体抱合薬)になる。

 もうひとつ注目されているのが、微小残存白血病(MRD)の除去。検査法の進歩で、これまでは確認できなかった白血病細胞も確認できるようになった。そのMRDは、最新の検査で調べると、分子標的薬の投与で早い段階から陰性になることが確認できる。

「再発・難治性急性リンパ性白血病では標準治療が確立されていません。CD22を標的にした治療は、MRDの除去率が高く、今後治療成績の向上が期待できます」(薄井客員教授)

【リンパ系幹細胞とは】 血液は骨髄で造られる。造血幹細胞からリンパ系幹細胞と骨髄系幹細胞に分かれ、リンパ系幹細胞はリンパ球に、骨髄系幹細胞は赤血球、血小板、単球、顆粒球に成長した後、血液中に放出される。リンパ球、単球、顆粒球はまとめて白血球と呼ばれる。


( 2018/04/27 19:45 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

加工肉は発がん性あり?ソーセージ・ハムは危険か 


◆「ソーセージやハムには発がん性がある」説の根拠

「ソーセージやハムを食べるとがんになる」。食の危険性でしばしば話題になる「加工肉の発がん性リスク」。多くの方が耳にしたことがあると思いますが、この説は何を理由にここまで広まったのでしょうか?そもそもこの説は、肉を加工する際に使われる亜硝酸ナトリウムや硝酸カリウム、硝酸ナトリウムなどの食品添加物に発がん性があるため、これらを使った加工肉、すなわちハムやソーセージなどを食べることは危険であると考えられたのが始まりのようです。

ここに追い討ちをかけるように発表されたのが、WHOが2015年10月26日に発表した「IARC Monographs evaluate consumption of red meat and processed meat(英語)」という発表。この報告の中では「加工肉を毎日食べた場合、50グラムごとに大腸がんを患う確率が18%上昇する」と記述されており、たった50gで18%もリスクが上がるのか?とセンセーショナルに報道されたのも、この説の恐怖を煽った一因かと思います。ソーセージやハムの発がん性は何度となく繰り返し報道されたり、騒がれたりしています。しかしソーセージやハムは本当に危険な食べ物なのでしょうか?
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◆「食品添加物=危険」は誤り! 安全性についての厳格な規準

まず、そもそも「食品添加物」の発がん性について、正確な知識を持ち、その安全性・危険性について考える必要があるでしょう上記のような説や報道がセンセーショナルに広まった後は、「食品添加物が入っている」と聞いただけで、使用されている添加物がどれくらいの量・種類のものかも知らずに、安全性に不安を感じる人が増えたように感じます。 実は、日本には食品添加物に関する非常に厳しい基準があります。日本食品添加物協会の「安全性に対する考え方」などでもわかりやすく解説されていますが、安全性の基準を決める上では、食品添加物をラットやマウスなどに食べさせて、どのくらいの量までであればその動物の健康を害しないかが調べられます。

そしてそれらの動物に全く害のなかった量から、さらに「100倍以上の安全率」を見込んで、人間が一生食べ続けたとしても絶対に安全だと確信できる量を決め、その量を超えない範囲での使用が認められているのです。 日本国内で市販されている食品はこのルールに則って食品添加物を使用しているため、通常販売されている食品に添加物が使用されていることが記載されていても、人体への危険性はなく安心して食べられると言うことができるのです。

◆冷静に考えたい、日本人の加工肉摂取量

次に、多くの人が気になるであろう上記のWHOの発表についても見てみましょう。WHOは「毎日、加工肉を毎日50g以上食べると大腸がんのリスクが18%増える」と指摘しています。しかしそもそも日本において、毎朝毎晩、お皿に並べたハムやソーセージをメインで食べ続けるような食生活を送っている方はあまりいないのではないでしょうか。 厚生労働省による「平成28年国民健康・栄養調査」によると、日本人のハム、ソーセージ類の消費量は1日あたり12.9g。「加工肉を毎日50g以上食べたとき」という前提条件にも当てはまらない消費量です。日本人はWHOが懸念するほどの量のソーセージやハムを、そもそも日常的に食べていないのです。

それでは、日本人の発がんリスクについてはどうかというと、少し古いデータになりますが、「国立研究開発法人 国立がん研究センター 社会と健康研究センター 予防研究グループ」が2011年に発表した「赤肉・加工肉摂取量と大腸がん罹患リスクについて」という報告があります。これによると、日本人の場合は男性は「肉」を1日100g以上、女性は「赤身肉」を1日80g以上食べている人の結腸がんのリスクが高くなることが示されています。日本人に限定して考えると、加工してある、していないに関わらず肉の摂取量が増えることは大腸がんのリスクがあがると考えてよいようです。

さらにまとめとして「飲酒、肥満は大腸がんリスクを増大させ、運動はリスクを低下させることが確実と評価されています。これらの生活習慣に気を配ることが、肉の過剰摂取を避けることと合わせて、大腸がんの予防には大切です」とあります。日本人にとっては、ハムやソーセージを口にすることを避けたり、いたずらに食生活から排除しようと制限するようなこと以上に、もっと気をつけなければならないことがあるというわけですね。
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◆日本人にとって重要で効果があるがん予防法

最後に、日本人が積極的にがん予防を考えたときに、根拠なく特定の食品を避けたりするのではなく、より現実的で有効だと考えられる方法についても考えてみましょう。国立研究開発法人国立がん研究センター予防研究グループによる「日本人のためのがん予防法」によると、がん予防には6つの大切な要素があります。

・タバコを吸わない
・お酒を飲むならほどほどに
・食事はバランスよく
・身体をしっかり動かす
・中肉中背が◎
・肝炎ウイルスなどの感染に注意

どの項目を見ても、一般的にテレビなどで報道されているような常識的な内容にも感じられますが、実際に実行するとなると難しいものもあるのかもしれません。 例えば「食事はバランスよく」という項目の一つにある食塩の摂りすぎに関しては、発がんリスクを上げること以外にも、脳卒中、心筋梗塞といった死に直結するような病気のリスクも上がることが知られています。日本の食文化は塩と共にあると言っても過言ではないくらい、私たちの食文化には食塩が欠かせず、「減塩」生活をすぐに実行するのはなかなか難しいものです。できるところから気を付けて、取り組んでいく必要があります。

また、上記、「日本人のためのがん予防法」の中には、「欧米の研究だけに基づく情報の場合には、日本人ではリスクやその意味合いが変わる可能性がある」という一文もみられます。これは、諸外国の人種の違う人たちでの結果が日本人に当てはまらないことがあるということを意味しています。上記の「加工肉」に関するWHOの見解がよい例でしょう。 諸外国の一部では当たり前のように毎日1日50g以上の加工肉が食べられているのかもしれませんが、日本人で1日50g以上の加工肉を食べている人はかなり少数派なのです。それなのに「加工肉を食べると……」などと、心配をするのはもったいない。

ソーセージやハムも美味しい食品なのですから、普通に楽しめばよいのです(もちろん、どんな食材でも極端な食べ過ぎには注意が必要ですが……)。 心身ともに健康的で豊かな食生活を送れるように、日本人の食事の内容に見合った正しい情報を適切に選べる力を身につけたいものです。


( 2018/04/26 13:20 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

「発がん性」指摘で揺れるコーヒー アクリルアミドは焙煎度を知るだけでも違う! 

コーヒーの発がんリスクについて取り沙汰されるようになった近年、コーヒーを愛する人々からは「コーヒーって体に良いと言われてきたよね?」という疑問が相次いでいる。コーヒーをよく飲むと循環器疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、前立腺がん、悪性黒色腫の発症リスクが低くなる、といった報道が記憶に新しいためだ。そんなコーヒー党が非常に多いにもかかわらず、米カリフォルニア州の裁判所では最近「販売されるコーヒー商品には発がんリスクについて表示を義務付ける」なる判決が下り、波紋を広げている。

コーヒーの発がん性が問題となる理由は、豆の焙煎時に発がんリスクが懸念される“アクリルアミド”と呼ばれる化合物が生じること。パンでも魚でも「焦げを避けるように」と言われるのは、120度以上の高温で加熱調理された食品はメイラード反応によりアクリルアミドが生じてしまうためだ。この研究はすでに長く、ポテトチップス、フライドポテト、コーヒー豆においても高濃度でアクリルアミドが検出され、世界保健機関(WHO)の外郭団体「国際がん研究機関(IARC)」もそのアクリルアミドを“ヒトに対しておそらく発がん性がある物質(グループ2A)”と分類していた。

こうしたことを受けて米カリフォルニア州上級裁判所のエリフ・バール(Elihu Berle)判事は今年3月28日、有名カフェチェーン、コンビニエンスストア、飲食チェーンレストランや小売店で販売されるコーヒー商品について、「発がんのリスクがある」という警告の文言を添えるようにと命じていた。…しかし今月13日、「国際コーヒー機関(International Coffee Organization 略称ICO)」のホセ・セッテ事務局長はメキシコシティでメディアの取材に応じ、これに猛反発した。

「我々はその判決を不当と考えています。アクリルアミドの含有量については、フライドポテトの方がよほど心配されるレベルです。アクリルアミド、つまり発がんリスクの警告文をみた消費者がいちいち動揺するとは思えませんが、やはり消費量が減少するのではないかと心配です。」発がん性について、警告文が商品上に実際に示されるか否かについての最終的な決定は数週間後になるというが、仮にGoサインが出たのに表示を怠った場合、事業主は非常に厳しい状況に追い込まれると考えられる。なぜならカリフォルニア州には、人々の健康を害する物質についての情報があればそれを明らかにし、注意喚起を怠ってはならないと定められた「プロポジション65」なる州法がある。これを守らないまま健康被害が出て訴訟が起きた場合、高額な損害賠償を求められても文句を言えないようになっているのだ。

浅煎り(黄色に近く酸味が強い)から深煎り(黒に近く苦味が強い)まで、コーヒー豆は焙煎(ロースト)により酸味、甘味、苦味などが出る。カフェイン含有量とは関係がない。焙煎にはいくつもの段階があり、深ければ深いほどアクリルアミドの含有量は増えることになる。できればその量が少ないコーヒーを飲みたい、そう考える方はこんなことを気に留めるだけでも気持ちが違ってくるかもしれない。

最も深煎りなのは「イタリアンロースト」、続いて「フレンチロースト」と呼ばれる焙煎で、“ヨーロピアンブレンド”として販売されているコーヒーも深煎りを意味することが多い。またスターバックスでは、豆の外見から「ブロンドロースト」、「ミディアムロースト」、「ダークロースト」と分類している。簡単に言って豆の色が黒くなるにつれて焙煎度が深まるが、購入時に店員さんに尋ねれば確実であろう。なお、酸味をあまり感じさせず苦味と香ばしい香りが生まれる深煎りはウィンナーコーヒー、エスプレッソ、アイスコーヒー、カフェオレなどに多用されている。これからの季節、アイスコーヒーをよく飲むという方はこの深煎りコーヒーを飲んでいることになるようだ。


( 2018/04/26 13:16 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

NY大学が研究 新たな“内臓”発見でがん転移を止められるか 

 人体でこれまで認識されていなかった「内臓」が発見され、がんの転移と大きく関係しているというニュースが大きな話題になっています。

 これまで内臓や血管の間などに流体状の組織があることはわかっていましたが、具体的にどんな組織で、どんな機能を持つかは知られていませんでした。体外に取り出すと組織が崩れてしまい、観察・研究ができなかったからです。

 しかし、ここ数年のテクノロジーの進化により、体内にある組織をそのまま観察できるようになりました。そして研究が進んだ結果、この組織は「水分に満たされた、立体格子状のコラーゲン、エラスチンの結合組織」で、内臓の間や皮膚の下、血管の間など全身に存在していることがわかったのです。

 その機能については、体内で衝撃吸収剤のように作用しているだけでなく、内臓、血管とリンパ腺をつなぎ、体液を移動させる装置ではないかとみられ、研究者はこれを「interstitium」(間質)と呼んでいます。

 研究を行ったニューヨーク大学医学部では、「これまでの解剖学では認識されていなかったもので、新たな内臓の発見である」と豪語。一方で、医療関係者の中には「内臓と呼ぶには語弊があるのでは?」という声もあります。

 ただし、呼び方には異論を唱えても、多くの医療関係者が一様に注目しているのが、この組織ががんの転移に果たす役割です。がん転移は長い間、知られていたにもかかわらず、メカニズムは解明されていませんでした。

 しかし、この「間質」がまるでハイウエーのように全身を結んでいるとしたら、がんがこのハイウエーを通って転移している可能性は大きいといえます。そうであれば、転移を予防することも不可能ではなくなると、医療関係者はさらなる研究に大きな期待を寄せています。



( 2018/04/19 20:25 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

「泌尿器科がん」の最新治療 腹腔鏡や内視鏡手術、薬物療法 

知っておきたい「泌尿器科がん」最新治療について、倉敷成人病センター(岡山県倉敷市)の山本康雄泌尿器科部長が寄稿した。 今回は泌尿器科がんの最新治療についてお話しします。

 主な泌尿器科のがんは、「腎がん」「膀胱(ぼうこう)がん」「前立腺がん」―の三つです。いずれも早期のがんでは手術が基本になり、その場合は患者さんの体の負担をなるべく軽くすることを念頭に置いています。進行や転移がある場合は薬物治療が主体になります。

 ■腎がん

 腎がんの治療(表1参照)では、転移がない場合は手術が基本です。腫瘍が大きい場合は腫瘍のある方の腎臓を摘出します。なるべく小さい傷で手術した方が術後の痛みが少なく、傷も目立たず、短期間の入院で済むため、腹腔鏡(ふくくうきょう)手術が広く行われています。

 腫瘍が小さい場合は腫瘍部だけを部分的に摘出します。腫瘍を取り除いた跡を止血しながら修復する必要があり、この操作に優れた機能を持つ腹腔鏡手術用ロボットを使用する施設が増えています。

 転移がある場合は薬物療法を行います。通常の抗がん剤は有効ではなく、分子標的薬という新薬が最も有効で、治療成績も向上しています。

■膀胱がん

 続いて膀胱がんの治療(表2参照)です。根の浅い膀胱がんは、尿道から内視鏡を使って腫瘍を切除する経尿道的手術を行います。患者さんの身体的負担の少ない手術です。

 膀胱の壁まで浸潤した根の深いがんでは、膀胱を全部摘出する手術を行います。尿をためるところがなくなるので、新たに尿をためるところ、または流すところを造設する必要があります。腸を使った人工膀胱を造る手術を行えば、術後も自分で排尿できます。

 転移のある場合はやはり薬物治療が基本になります。膀胱がんは抗がん剤が比較的よく効きます。抗がん剤治療は、疲労感や食欲低下などの副作用が問題になりますが、最近は副作用を緩和する薬剤も増え、患者さんの身体的苦痛は軽減しています。

■前立腺がん

 最後に前立腺がん(表3参照)です。早期がんには手術か放射線治療を行います。手術では前立腺をすべて摘出します。膀胱と尿道の間にある前立腺を摘出し、膀胱と尿道を縫い合わせます。腎がんと同様、なるべく小さい傷で行う目的で腹腔鏡手術を行う施設が増えています。さらに、より短時間で確実に行うためにロボットを使った腹腔鏡手術が普及してきました。

 放射線治療は前立腺部に放射線を集中的に当てる治療です。手術と放射線治療を比べると、治療成績はほぼ同等ですが、それぞれに特有のデメリットがあり、これがどちらを選ぶかの決め手になります。

 がんが周りに広がっていたり、転移があったりする進行前立腺がんに対しては、薬剤によるホルモン療法が中心になります。ほとんどの進行前立腺がんはホルモン療法が有効で、他の進行がんに比べてよい成績を収めています。

 腎がん、膀胱がん、前立腺がんのいずれも、早期に発見し、適切な治療を施せば、ほとんどの場合完治します。定期健診を受けること、小さな症状でも早めに医療機関を受診することなど、がんの早期発見に努めることが最も大切であることを強調したいと思います。

  倉敷成人病センター(086―422―2111)

 やまもと・やすお 岡山朝日高校、愛媛大学医学部卒。香川県立中央病院、岡山大学医学部付属病院、岡山協立病院、岡山赤十字病院などを経て、2007年より倉敷成人病センター勤務。日本泌尿器科学会専門医・指導医、日本泌尿器科学会・日本泌尿器内視鏡学会の泌尿器腹腔鏡技術認定医など。


( 2018/04/05 18:59 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

ガンマナイフで生命予後の改善 転移性脳腫瘍の最新治療 

転移性脳腫瘍は、がん患者の1割に発生するといわれる。最新治療をNTT東日本関東病院ガンマナイフセンター・赤羽敦也センター長に聞いた。

 転移性脳腫瘍は、体のほかの部位にできたがん(原発がん)が脳内に遠隔転移したもの。原発がんでトップを占めるのが肺がんだ。

 肺がんは2016年の男性の死亡数第1位。遠隔転移のため、がんのレベルはステージ4で、2006~08年に診断を受けた肺がん患者のステージ4における5年相対生存率は4.8%だ。

「しかし近年、分子標的薬(特異的に発現する分子を狙い撃ちにする抗がん剤)の登場で肺がんの治療成績は飛躍的に向上。ステージ4でも年単位の延命が期待できる場合がある。5年、10年先も見越した、より安全・確実な転移性脳腫瘍の治療が求められています」

 転移性脳腫瘍の治療は「手術」と「放射線」がある。

 どちらにも一長一短があり、「○○の方がいい」とは言えない。患者の状態に応じて選択される。

■麻痺が消えQOLが向上

 赤羽センター長は、放射線治療のガンマナイフが専門。

 ガンマナイフは、スウェーデンの脳神経外科医が1968年に開発したもので、開頭せずに治療できる脳内疾患専用の定位放射線治療機器だ。

“定位放射線”は、多方面からがんに集中して放射線を照射することで、正常な組織へのダメージを極力抑えられる。

「転移性脳腫瘍に対するガンマナイフの目的は2つあり、生命予後と機能予後の改善です」

 一般的に、がんは大きいほど悪性度が高くなるが、脳腫瘍はそうとは限らない。

「できた場所によっては、1センチの小さな脳腫瘍でも神経症状や麻痺につながることがあります」

 転移性脳腫瘍が大きかったり、数が多すぎたりして、「ガンマナイフでは転移性脳腫瘍を全て取りきれない」といったケースの場合でも、悪影響を及ぼす場所の脳腫瘍を取り除くことで、生命予後と機能予後、あるいはどちらか一方が改善されることがある。

「58歳で文筆業の女性は肺がんから転移して脳の右側に転移性脳腫瘍が。体の片側に麻痺が出て文字を書けない。ガンマナイフを行ったところ、2カ月後には麻痺が消え文筆活動を再開。QOL(生活の質)が上がったと喜んでおられました」

 転移性脳腫瘍への放射線治療は定位放射線(ガンマナイフ)のほか、脳全体に放射線を照射する「全脳照射」もある。

「脳腫瘍が4個以内、3センチ以下が定位照射、それらを超えたら全脳照射」とされているが、赤羽センター長らは「2~4個の群」と「5~10個の群」で比較試験を行ったところ、どちらも生命予後は同等だった。この結果は、世界5大医学雑誌「ランセット」の姉妹誌「ランセット・オンコロジー」に掲載された。

「全脳照射は治療期間が長く、認知機能の低下など副作用があり、一生に一度しか行えません。全脳照射しか向かない転移性脳腫瘍もあるため慎重な検討が必要ですが、小さめの脳腫瘍で10個以内であれば、ガンマナイフの実施を考えます」

 NTT東日本病院では5月から、日本で数台しか使われていない最新ガンマナイフを導入。通常、治療中に頭部が動かないよう、局所麻酔下で頭蓋骨にピンを刺して固定するが、ピンを使わずマスクで固定。脳腫瘍の大きさによっては数回に分けて照射する方がベターだが、その「分割照射」も容易にできる。

 なお、ガンマナイフは保険適用内。3割負担で20万円ほどで、高額療養費制度も利用できる。



( 2018/03/29 09:32 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

胃がんに遺伝はありません 治癒の可能性が上昇も定期検査を忘れずに 

【Q】胃癌(がん)は遺伝するのでしょうか?父、母、祖父も胃癌で心配です。

 【A】まず胃癌は遺伝しません。大腸癌の特殊なタイプのものは遺伝しますが、基本的に、癌の遺伝はありません。また胃癌は中高年での発症が多く、若年での発症は非常にまれです。最近、20代前半の人気歌手が胃癌であることを公表し、癌と戦うことを宣言されました。早期の回復を心からお祈り申し上げます。

 胃癌の原因は特定されていませんが、関連事項として最も有名なのが、ヘリコバクターピロリ菌(以下ピロリ菌)の胃内への感染です。感染経路の特定は困難で、井戸水、湧き水などに含まれており高齢の感染者の多くはこれが原因ではないかと言われています。

 また、感染した両親、祖父母からの感染も考えられています。ご家族にピロリ菌の感染者がおられた場合は、できるだけ早期に内視鏡検査をうけ、感染の有無を確認することが望ましいです。

 ピロリ菌の除菌治療は早ければ早いほどいいと言われています。感染により、胃の粘膜が薄くなり、さらに感染が長期になると胃の粘膜が腸の粘膜のような状態に置き換わる、腸上皮化生という状態になります。こういう状況になると胃癌が発生しやすいと言われています。胃癌の中でも進行が早いスキルス胃癌は、ピロリ菌の感染の関与は少ないと考えられています。

 ピロリ菌の以外で癌に関与しているとされているのは、食塩の過剰摂取、喫煙、野菜不足などです。まだ解明されていない部分も多いですが、最近は免疫細胞を利用した治療薬の出現もあり、かなり進行している胃癌でも治癒の可能性が格段に上昇しました。原因には様々な要因が隠されており、これからの研究に原因解明の期待が寄せられています。

 では、今できることは何かと言われると、内視鏡などを用いた定期検査です。今は軽い麻酔を用いてほとんど苦痛なく検査ができる施設も増えてきています。定期的な検査を受け、早期発見、早期治療を受けることで胃癌の死亡率が減少していくとは必至です。近医でご相談され、定期的な検査を受けることをお勧めします。

 ◆回答者プロフィール 谷光利昭(たにみつ・としあき)兵庫県伊丹市・たにみつ内科院長。診察は内科、外科、胃腸科、肛門科など。デイリースポーツHPで医療コラム「町医者の独り言」を連載中。


( 2018/03/22 17:47 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

がん細胞と体内で闘うロボ 「DNAナノボット」への期待度 

コラム【ニューヨークからお届けします。】

 体内に送り込まれた小さなロボットが病気と闘う――。

 まるでアニメ映画のような世界が間もなく医療の現実になるかもしれません。

「DNAナノボット」と呼ばれる自動的に作動する微小なロボットで、日本の折り紙のように畳まれたDNAシートを、微小ロボットとして薬剤投与に利用しようというものです。

 雑誌「ネイチャー・バイオテクノロジー」に掲載された論文では、このDNAナノボットが体内にあるがん細胞をピンポイントで攻撃して殺すことができるかもしれないと発表され、大きな話題になりました。

 さらに、実験ではヒトの乳がんの細胞を持つマウスに静脈注射でDNAナノボットを注入。DNAナノボットがターゲットとなるがん細胞を探し出してがん細胞に血流を凝固させる薬を投与し、その薬が腫瘍に血栓を作って細胞を壊死(えし)、あるいは腫瘍の成長を妨げることができると報告されています。

 現状ではあくまでもマウスでの実験に過ぎませんが、科学者たちが注目しているのはDNAナノボットの正確さです。DNAナノボットが正確にがん細胞を探し出して薬剤を投与できたこと、ほかの健康な細胞では血栓はできなかったことが証明されたのです。

 現在のがん治療の主流である化学療法では、薬品が健康な細胞にも届いてしまうため、副作用の大きさが懸念されています。しかしDNAナノボットなら、健康な組織には傷をつけず、本当に破壊したいがん細胞だけに作用します。これまでより、ずっと効果的な治療法になり得るのです。

 将来のがん治療の主流となるかどうか。DNAナノボットのさらなる研究への期待が高まっています。

(シェリー めぐみ/ジャーナリスト、テレビ・ラジオディレクター)



( 2018/02/24 04:17 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

“遺伝子を改変”でがん治療する「CAR-T」 転移したがんにも効果期待 


がん治療で期待される治療技術がある。遺伝子治療、ゲノム編集だ。遺伝子治療では、人工的に作られた正常な遺伝子を体内に入れて、これが異常遺伝子の代わりとして働く。ゲノム編集は、自分のDNAの欠陥部分をスポット的に修復するイメージだ。現在はまだ研究段階だが、大きな期待が寄せられている。

 では、実際にどんな研究が行われ、どのような治療効果が出ているのだろうか。

 遺伝子治療とゲノム編集の両方の技術を使った血友病治療の研究をしている自治医科大学医学部(栃木県下野市)の大森司教授の研究室を訪ねた。大森教授は、遺伝子治療とゲノム編集の両方の技術を並行して活用することで、より治療効果が期待できると話す。

 血友病とは、血液を固めるための凝固因子(肝臓で作られている)の遺伝子異常で、血が固まらないという出血性疾患だ。重症になると、凝固因子製剤を週に何度も注射する必要があるが、大森教授によると、

「負担が大きく、一生補充し続けるだけで治らない。根本的な治療が望まれる中、欧米の研究では、ここ1、2年で遺伝子治療がうまくいき始めている」

 凝固因子の正常遺伝子を外から入れると、「1回の投与で、出血しない期間が長く続くなどの治療効果があることが分かってきていて、患者さんの希望の光になっている」という。

 ゲノム編集ではキャス9(DNAの欠陥部分を標的として、自動的にハサミを入れて切断する機能がある酵素)などをデリバリーウイルスに入れて肝臓に運ぶが、遺伝子治療でも正常遺伝子をウイルスに入れて肝臓まで運ぶ。ウイルスに入れる中身が異なるだけでデリバリーの仕組みは一緒だ。大森教授は、アデノ随伴ウイルスベクター(AAVベクター)と呼ばれるデリバリー技術を使って肝臓に届けている。ゲノム編集を遺伝性疾患の治療法として実用化するには、様々な臓器に道具をどうやって運ぶのかというデリバリー技術を「解決すべき問題の一つ」としており、その研究にも大森教授は力を入れている。

 がん治療でも、遺伝子を改変する技術は、すでに一部で実用化への動きが本格化している。

「CAR-T(カーティー)」と呼ばれる新たな細胞療法だ。

 T細胞と呼ばれる患者自身の免疫細胞を取り出して遺伝子を改変し、がんへの攻撃力を高めて体内に戻す。「T細胞に腫瘍(しゅよう)細胞を認識する遺伝子を導入するという点で、遺伝子治療(遺伝子細胞治療)と言える」と大森教授。同時にがん細胞には、T細胞による攻撃を妨害する仕組みがあり、これを受けたT細胞は攻撃を抑制するブレーキをきかせてしまう。「ブレーキをゲノム編集により破壊し、がんへの攻撃力を高めるというコンセプトが期待されている」とも説明した。

 同様のメカニズムの薬は、17年8月に米食品医薬品局(FDA)が急性リンパ性白血病、同10月には悪性リンパ腫のそれぞれ一部の患者の治療法として承認した。その一つであるスイス・ノバルティス社の「キムリア」の臨床試験(治験)では、8割の急性リンパ性白血病患者で、がん細胞が検出されなくなった。一方で、正常なリンパ球も攻撃されて減少するなど、過剰な免疫反応も一部で確認されたという。副作用をどう抑えるかが今後の課題だ。

 それでも期待は高まる。例えば、固形がんの場合、初期段階ならば、これからも外科手術で除去するのが最善だと、東京大学大学院理学系研究科(東京都文京区)の濡木理(ぬれきおさむ)教授も大森教授も話す。転移してしまった場合、体内のあちこちで異常を見つけ、全てにゲノム編集の道具を送り届けるのは簡単ではない。その場合、自身の免疫力を最大限高めるCAR-Tのような技術を使えば、複数のがん細胞があっても攻撃してくれるので、より現実的だという。

 日本では遺伝子治療もゲノム編集も動物実験の段階だが、遺伝子治療では一部の疾患においてヒトを対象とした臨床研究が始まっている。一方、ゲノム編集の研究では、まだヒトへは応用されていない。治療法が認められて製剤が作られ、それが認可されるまでには「通常10年単位の時間がかかる」(大森教授)。デリバリーの問題やオフターゲットが絶対に起こらないようにするなどの治療効率の向上、予期せぬ副作用の可能性、「デザイナーベビー」につながるヒト受精卵への技術の悪用を防ぐ倫理上のルール作りなどハードルはまだある。

 また、様々な要因で発生するがんは、喫煙や食生活といった後天的要因も大きいとみられており、遺伝子異常の矯正だけで、全てのがんに対処できるわけではない。患者が安心感と信頼感を持てる技術として受け入れられるかもこれからだ。

 いつまでに実用化できるのか。あくまでも研究者としての目標を聞いてみると、濡木教授は「早くて5年、遅くても10年以内には始められたらいい」。大森教授も、「やはり10年くらいでなんとかしたい。そういうメドを立てられるように一生懸命頑張ります」。

 がんに限らず、遺伝性疾患で苦しむ人は大勢いる。一人でも多くの患者が助かるよう、一日も早い技術向上と早期実用化に期待したい。(編集部・山本大輔)

※AERA 2018年2月12日号より抜粋




( 2018/02/08 16:36 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

がん民間療法は「人の弱みにつけ込むインチキ商法」 医師たちが本音告白 

もし自分や家族ががんと診断されたら、どうしたらいいか悩む人は多いだろう。では医師は、自分ががんになったら、どうするのか。AERAは、20代から60代までのがんの診療経験のある現役医師553人にアンケートをした。余命宣告や民間療法などについて、医師の本音を聞いた。

一喜一憂してしまいがちな「余命」についても、医師の見方は冷静だ。余命は平均値に過ぎず、「7カ月の余命」には数週間も1年以上のケースも含まれるという。そのうえで、85%が「余命宣告を受けたい」と回答した。

 時に患者や家族が頼り、悪徳商法も問題になる民間療法。「どう考えるか」という質問には、厳しい声が目立つ。

 否定的な医師らが口をそろえるのは、民間療法に「エビデンス(臨床結果などの科学的根拠)がない」という点だ。医師は臨床例で対処するトレーニングを積んでいる。「治療効果があるなら、標準治療や保険に組み込まれるはず」というのだ。

「うそっぱち」(内科・40代・女性)、「人の弱みにつけ込むインチキ商法」(内科・40代・男性)、「百害あって一利なし」(内科・50代・男性)という辛辣(しんらつ)な表現も並ぶ。背景に、患者が不利益を被った経験がある。

「病院での治療より民間療法を崇拝し、治療の妨げになった」(内科・40代・男性)、「悪徳民間療法にだまされて不幸な転帰になった患者を見てきた」(内科・60代・男性)などと訴える医師は少なくない。

 一方、「有効」と答えたのはわずか2%。「場合によっては有効」と回答した人は29%で、その大半が「プラセボ効果」「患者が死を迎えるとき後悔せず、やるだけのことはやったと思えるなら」「イワシの頭も信心から」などといった、心理面での効果に言及したものだ。

 東邦大学医療センター緩和ケアセンター長の大津秀一医師は言う。

「患者も家族も、わらをもすがる思いなので、頭ごなしに否定するのは逆効果の場合もある。『望むならどうぞご自由に』という医師もいますが、僕は『お勧めしない』ときちんと伝えるほうです。特に、お金が異常にかかる場合はよくありません」

 高額療法ではなくても、偏った食事療法も多い。

「玄米だけとか肉を食べないとか。肉は健康に悪いイメージがあるようですが、がん自体、筋肉や脂肪が減る傾向があり、多くの場合、たんぱく質摂取はむしろ必要です。肉を控えて状態が悪くなるケースもあります」(大津医師)

 順天堂大学病院呼吸器外科の鈴木健司医師も一部の医師が行うエビデンスの乏しい治療法について、こう忠告する。

「何人がその治療を受け、何人が生存したのか、科学的な数字を引き出すべきです」

 患者や家族が医師を悩ますケースについては、63%の医師が「ない」と回答。「ある」と答えた医師らの回答は、患者側の理解不足や感情の問題を指摘する声が目立った。人は因果関係を求めたがるが、「なぜがんになったのかという質問には、答えがない」(呼吸器内科・30代・男性)し、「なぜ治らないのかと詰め寄られ」(消化器内科・50代・男性ほか)てもどうしようもない。

「本人の怒りや認めたくない気持ちが強すぎて、治療するうえでコミュニケーションに支障」(麻酔科・40代・女性)をきたすこともある。患者と家族間で治療方針が折り合わないケースに言及する医師も複数いた。

 大津医師は、医師に遠慮して聞きたいことを聞けていない患者も多いのでは、と指摘する。

「痛みや吐き気があるのに、医師に病状を聞かれて『おかげさまで』とかしこまっていても、伝わりません。外来は特にせわしないですから、聞きたいポイントを事前に整理して、尋ねてはどうでしょう」

 昨今は、テレビ番組や雑誌記事にがん関連の情報があふれる。それらを医師がどう考えているかは、ぜひ一読してほしい。

「センセーショナルな見出しは問題。『これでがんが治った』などという詐欺まがいの記事はやめてほしい」(呼吸器内科・60代・男性)、「負担のある治療を受けてがんと闘う姿だけでなく、余命を受け入れて安らかに暮らす人の姿もクローズアップしてほしい」(救急医療科・50代・男性)

誰もががんにはなりたくないし、早期発見したいものだ。ところが、がんの早期発見のために検査を受けている医師は、決して多くない。これって医者の不養生ということ?

「確かに医師は忙しい。ただ、検診が有効ながんは限られていますし、同僚に身体を診てもらうのに抵抗がある医師も多いのかもしれません」(石見医師)

「進行が緩やかながんは、検診を受ける意味は十分ある。非喫煙者の肺がんが急増していますが、非喫煙者がかかりやすい肺腺がんの進行は比較的穏やかで、早期発見すれば根治の可能性は高い。X線での早期発見は難しいので、30代でも40代でも、3~5年に1度、CTを撮ることをお勧めします」(鈴木医師)

 医療の進歩で、がんで人が死なない日は来るのだろうか。医師らの回答は、「間違いなく来る」「たぶん来る」「来るかもしれない」が35%、「来ない」が40 %、「分からない」が25%。意見が分かれた。

「もしも20年前に同じ質問をしたら、ほぼ100%の医師が『来ない』と答えたでしょう。いまは、『来ない』とは考えない医師が60%もいることに驚いています。医療が加速度的に進歩していることの表れだと思いますよ」(佐野医師)

(編集部・熊澤志保)


( 2018/02/08 16:34 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

ストレスががんリスク高める? がんセンターが疫学調査発表 

ストレスが高いと長期的に感じている男性はそうでない男性に比べがんにかかるリスクが2割高まるとの研究結果を19日、国立がん研究センター(東京)がまとめた。部位別では肝がん、前立腺がんでストレスの影響が強くみられた。喫煙や飲酒などがんのリスク要因となる生活習慣の影響が排除しきれないことから、センターは「今後、さらなる検討が必要だ」としている。

 研究は全国10カ所の保健所管内の40~69歳の男女約8万人を対象に、平成2年以降の研究参加時と5年後の2回、日ごろ感じているストレスについて答えてもらい、ストレスのレベルを「低」「中」「高」の3グループに分けた。さらに平均で13年間、健康状態を追跡し、長期的なストレスレベルの変化とがん罹患の関連を検討した。

 その結果、調査開始時と5年後のストレスがいずれも高かった男性のグループが、いずれも低かった男性のグループより1・19倍、がんになるリスクが高かった。ストレスが多い人は特に肝がん、前立腺がんが多かった。女性ではストレスとがんの関連はみられなかった。研究結果は、英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。


( 2018/01/23 15:29 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

「がんで死亡」本当? 日本が国際基準づくりに取り残される恐れ 

15年前に乳がんになった女性が別のがんになって死亡したら、死因は乳がんか別のがんか。そんな「がんによる死亡」の統計で、日本が“世界標準”から取り残される恐れが出ている。その国のがんの治療水準や罹患(りかん)の傾向などを比較するにはルールやシステムの国際標準化が不可避。専門家は「日本もルール作りに積極的に加わるべきだ」と話す。(社会部 道丸摩耶)

■新システムの導入めど立たず

 現在、日本のがん統計は平成28年から始まった「全国がん登録」が中心だ。全国の医療機関でがんと診断された全患者が国のデータベースに登録され、がんの患者数や罹患率が算出される。死亡については、死亡届の死因にがんと書かれていたり、がんの罹患歴があったりした場合に、一定のルールにのっとって、人口動態統計でがんによる死亡と集計される。

 しかし、がんを患っていた患者が感染症にかかって死亡した場合や、いくつものがんにかかった場合、肝炎から肝がんとなり肝不全で死亡した場合など、死亡に関連する多くの死因からひとつの「原死因」を決めるとなると、医師によって判断がバラバラになる可能性がある。そこで一定のルールのもとで「がんによる死亡」を判断するシステムが必要となる。

 国立がん研究センターがん登録センター(東京都中央区)の松田智大・全国がん登録室長によると、日本が採用しているのは、世界保健機関(WHO)の定義に従い、米国のシステムを参考にした独自の「ACSEL」。ところが、国際的には「IRIS」という新しいシステムがドイツなどの欧州を中心に広く使われ始めており、米国も自国のシステムからIRISに移ることを決めたという。

 IRISを導入すると、がんによる死亡をWHOのルールにのっとって同じシステムで判断するため正確な国際比較ができるようになり、各国のがん対策の課題や優れた点が明らかになる。ところが、日本では新システムを導入するめどは立っておらず、システム開発の中心メンバーにも日本人は入っていない。

■アジアの視点取り入れ目指し発信

 松田室長によると、日本は「胃がん」や「肝がん」の患者が欧米に比べて多く、死亡診断書への記載も必然的に多い。

 ところが、IRISが欧米中心で作られると、こうした日本やアジア特有の記載がシステムにきちんと反映されるかをテストする機会が少ない。将来、日本が新システムを導入した場合、語学の壁もあり、死亡診断書にある疾病名が正しく反映されないなど、WHOの定義に従った原死因が正しく判断されない恐れがある。そうなると、日本の治療水準や対策が正しく評価されないことになる。

 松田室長は「一度作られたものを後から変えるのは難しい。最初から開発のコアメンバーに入る必要がある」と指摘。平成29年12月、がん登録や統計のルール作りを行う国際がん登録協議会の理事長に就任し、アジアの視点を取り入れたルール作りを目指して発信を行っている。


( 2018/01/06 17:21 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

自分で発見できる数少ないがんとは? 

◆がん克服のポイントは、早期発見、早期治療

がんの治療に大切なのは、早期発見と早期治療である。この概念は、近年、徐々に広まりつつあると思います。

最近、がん検診の有力な手段として注目を集めているPETも、まさに、この早期発見の切り札とも言える検査です。

また、いろいろな最新機器を取りそろえて、がんの早期発見を呼びかける検診センターも増えていますし、都心部ではホテルに宿泊するようなちょっとリッチながん検診コースなどもあります。
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◆自分で発見できるがんがある!?

確かに、がん検診は医師が行いますし、医師の詳細な診察と正確な診断が、早期発見、早期治療に有効であることは間違いありません。

また、それと同時に、からだへの負担が少なく、小さい異常も見逃さない検査法は年々進歩しています。

以前は、とても太かった胃カメラも、ここ数年、かなり細くなりましたし、口からではなく鼻から挿入する経鼻胃内視鏡検査が一般的になりつつあります。また、前立腺がんの早期発見にPSAという腫瘍マーカーが用いられるように、血液検査の守備範囲も広くなってきました。

しかし、実は、このような最新の機器を使わなくても、自分で発見できるがんがあるということは、あまり知られていません。
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◆乳がんの自己検診

医師による検診でなくても、自分で発見できるがんの代表、それが、乳がんです。

乳がん検診では、医師による触診、マンモグラフィーというレントゲン検査、超音波検査が行われます。確定診断のためには、生検といって、腫瘤になっている部分の細胞を一部採取し、顕微鏡検査にてがん細胞の存在を確認する必要があります。

しかし、これと並行して、月に1回、乳がんの自己触診をしておくことは、非常に大切です。実際、入浴中や、就寝中に、自分で何気なく触ってみて、しこりに気づいたということで受診される方も少なくありません。これも、立派な早期発見、早期治療と言えるでしょう。
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◆自己検診の意味と注意点

私が研修医の頃、先輩の先生に教えられた話があります。乳がん検診の意味は、乳腺の触診の仕方を患者さんに体験してもらうことで、あとの11ヶ月を患者さん自身でやってもらうということにある、といっても過言ではない。

あくまで、雑談の中で出てきた言葉ではありますが、それほど乳がんの自己検診が重要であるということのあらわれではないか、と思っています。

とは言っても、過信は禁物。最近は、ライフスタイルの変化の影響で、女性の乳がんが増えています。月に1回の自己検診に併せて、年に1回のがん検診という組み合わせが、一番おすすめの乳がん対策です。



( 2017/12/12 16:14 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

がんの標準治療実施率72%。医療水準の「均てん化」ってなに? 

標準的ながん治療を受けた患者は72%。前回より4ポイント増。

NPO法人がんノートの岸田徹です。29日、国立がん研究センターからがん診療連携拠点病院を中心とする2013年治療実態調査が発表されましたのでレポートします。

がんによる死亡率において、2015年までの10年間の減少幅が15.6%にとどまり、国が掲げる20%減の目標を下回りました。

その状況を踏まえ「喫煙、検診、均てん化」の分野においてさらなる取り組みの強化が求められています。

「喫煙」「検診」については、みなさん誰もがご存じですよね?
でも「均てん化」ってなんでしょうか?

均てん化とは、がん対策情報センターが運営するがん情報サービスの言葉を借りると、「がん医療において、全国どこでもがんの標準的な専門医療を受けられるよう、医療技術などの格差の是正を図ること」をいいます。

がん医療の「均てん化」が行われることで、患者は安心してどの病院でも同じ治療を受けることができます。

今回、がん診療連携拠点病院を中心とする全国297施設で2013年にがんと診断された患者45万3660名において

・標準治療、検査9項目の実施率
・標準治療を行わなかった場合の理由

の項目を国立がん研究センターが調査を行いました。

その結果、今回の調査では標準的ながん治療を受けた患者は72%となり、前回より4ポイント増となりました。
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標準治療の未実施理由を加味すると9科目中6科目で90%以上準拠

前回の調査で実施率の低さが問題となっていた臓器の枠を越えた横断的な指標における制吐剤の使用の有無について、昨年68.7%の実施率であったの対し、本年度は73.2%にまで上昇しました。

さらに、標準治療の未実施の理由を加味すると9科目中6科目で90%以上、標準治療に準拠しているという結果になりました。

例えば本調査における大腸がんの場合、標準療法実施56%に加え、未実施理由などを加味すると94%が標準療法に準拠されていることになります。

未実施理由は「患者家族の希望」や「臓器の障害」「合併症」などが挙げられ、患者の希望や体調に十分配慮された治療がされていることが見受けられます。

データを蓄積していくことが「均てん化」の評価にとって大切

今回の調査へのがん診療拠点病院の参加率は、昨年は55%であったのに対し今年は68%と上昇しています。

このような施設間のデータを蓄積していくことが均てん化の評価にとっては大切なことになります。

今回重要なのは適切な治療方針の検討が行われたのかどうかであり、施設間の格差に注目するものではありません。

それは標準治療を実施するか否かは、ステージや全身状態だけではなく様々な要素により判断されるためで、これらの結果についての解釈には注意を払う必要があるからです。

標準治療が基本ではありますが、患者の全身状態、患者の生活、心情、環境、家族、多くのことを検討した上で患者にとってベストと判断される治療が選ばれるべきですよね。

今後、より多くのがん種など、幅広いがん医療の均てん化評価を計画しているとの報告ですので、調査により多くの施設が参加し「均てん化」を通じて各地の治療に活かしていってほしいと思います。



( 2017/12/01 22:38 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

結腸がんのリスクが倍になる可能性 

歳を重ねていくと同時に、結腸がんになるリスクも増えていくと言われていますが、実は30歳以下でも、そのリスクが倍になることがあるようです…。
 大腸がんには2種類あり、結腸がんと直腸がんがあります。この大腸がんのリスクは、高齢者の間では低下してきているとの発表が最近なされています。ですが、この素晴らしい兆候の反面、悪いお知らせもあるのです。それが若者の間での大腸がん発症率に、急激な上昇が確認されているということなのです。それがたとえ20代という若さであっても…。 
 
 アメリカがん協会(ACS=American Cancer Society)の新しい研究によると、大腸がんのリスクが最も低かった1950年頃に生まれた人と比べて、1990年に生まれた人は大腸がんのなかでも結腸がんのリスクが2倍に増え、直腸がんのリスクは4倍にも増えることがわかりました。 
 
 実際、直腸がんと診断された10人に3人は、55歳以下の患者です。そして問題は、大腸がん検診が50歳以下の人には奨励されていないところにあります。

大腸がんと肥満

 現在、大腸がんの大半は、依然として50歳以上の人に発症しており、若者の割合はその10%に該当します。しかし、ACSの疫学者であり筆頭著者の公衆衛生学修士のレベッカ・シエゲル氏によれば、若者のグループの割合は劇的に高まっているということなのです。 
 
 その理由はまだ明らかになっていませんが、彼女は行動要因がこの上昇に部分的でも関係しているだろうと指摘しています。大腸がんのリスクを高める要因の中には、過剰な体重の増加・運動不足・赤身肉の大量摂取・野菜や果物・乳製品の低消費などが含まれます。 
 
 これらは同様に、単純に体重を増加させる要因でもあるため、大腸がんが肥満の蔓延と並行して増加したといっても驚く必要もありません。このことは、肥満傾向の高まりに拍車をかける同様の問題(運動不足や不健康な食生活)が、大腸がん発症率の上昇の原因にもなるという論理を裏付けることにもなるのではないでしょうか。

検診指針状況を改善も必要

 この研究は、若者のがん発症率上昇に関して憂慮すべきことであると指摘する一方、それだけでは国の検診指針状況を改善するのには十分にはなりません。しかしながらジエゲル氏は、ACSの委員会において現在推薦状を見直しているところだと指摘します。 
 
 検診を推し進めることと同時に、検診の効果を最大限に引き上げるよう努力していけば、被害を最小限に抑えることの両方のバランスを保てるはずだ、と彼女は付け加えています。 
 
 その一方で彼女は、便や直腸に血が混ざったり、筋痙攣、数日間続く排便パターンの変化など、直腸結腸がんの兆候について理解を深めるようにと訴えてもいます。※(無視してはいけないがんの徴候TOP10はこちら!) 
 
 さらに、「親や兄妹にポリープの病歴がある人、または家族内にがんを患った人がいる人は、遅くとも40歳までにがん検診を始めるべきだ」と、ジエゲル氏は言います。また、自分が炎症性大腸炎を患っている場合も、直腸結腸がんのリスクを高める可能性があることから、がん検診を受けるのが望ましいと言っています。



( 2017/11/23 12:53 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

データが実証 高齢がん患者は「治療なし」も選択肢 

コラム【Dr.中川のみんなで越えるがんの壁】

 がんの治療は、手術と放射線、抗がん剤が3本柱で、根治できるのは手術と放射線です。血液がん以外の固形がんを抗がん剤で根治することはまずできません。これがセオリーですが、75歳以上の高齢者はケース・バイ・ケースで“治療しない”という選択肢もあり得るということをご存じでしょうか。

 国立がん研究センターは今年8月、がん治療の実態調査を発表。それによると、ステージ4の大腸がんで治療しなかった人の割合は、40~64歳で4.6%でしたが、65~74歳で6.7%に上昇。75~84歳は14.7%に急増し、85歳以上は36.1%に上っています。

 ステージ4の胃がんはその傾向がさらに強く、75~84歳で24.8%、85歳以上では56%と2人に1人です。ステージ4の肺がんも同様で、85歳以上は58%が治療を受けていません。ほかのがんのステージ4でも、年齢が上がるほど「治療なし」が増えています。

 俳優の愛川欽也さんは2年前の4月、肺がんで亡くなりました。80歳でした。その前年の12月にがんが見つかったときには末期で、入院を必要とする治療を拒否。通院で受けられる放射線のみにとどめたのは、長寿番組への出演を切望したためと報道されました。愛川さんのケースは必ずしも「治療なし」ではありませんが、その根底にある考え方は共通します。よりよい生き方、自分が望む最期を全うするために、「治療なし」や「最小限の治療」を選択するのです。

 実際、国立がん研究センターの調査では、ステージ4の肺がんの場合、75歳未満だと抗がん剤治療を受けた方が有意に長生きでしたが、75歳以上では延命効果が認められませんでした。75歳以上の対象者は19人と少ないため、科学的に判断するには大規模調査が必要ですが、愛川さんのケースも加味すれば参考になるでしょう。

 特に前立腺がんと甲状腺がんでは、「治療なし」がモノをいいます。前立腺がんは悪性度が低いタイプが少なくなく、ガイドラインにも治療せず経過観察する「監視療法」が明記されているほど。1センチ以下の甲状腺がんも同様の考え方があります。そういう微小な甲状腺がんでリンパ節を取っても取らなくても再発率が変わらないことが分かっています。そして、「迷ったら積極的な方法をとらない」が医療の原則だと思っています。全ての治療にはマイナスの面もあるからです。

(中川恵一/東大医学部附属病院放射線科准教授)


( 2017/11/15 09:09 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

がんを経験したからわかること。「AYA世代のがん」ってなに? 

はじめまして、NPO法人がんノートの代表理事の岸田徹です。ぼくは5年前の25歳の時と、その2年半後の27歳の時に「がん」になりました。今はおかげさまで治療が奏功して大丈夫です(だと思っています)が、その経験から得られたものや伝えるべきことなどを出来るだけカタくならずにホウドウキョクのなかでお伝えしていきたいと思っています。

2017年のがん患者は約101万人!?

今回は日本のがんの現状について少しご紹介したいと思います。 国立がん研究センターは、今年の9月に2017年に新たにがんと診断される人は101万4000人とする予測を発表しました。

がんで死亡する人は37万8000人との予測、それぞれ過去最多を更新だそうです。

ただ、いかんせん、今年新たに約101万人ががんになると言われてみても今イチピンと来ない・・・。

101万人って、たしかに、多いんだろうとは思うけど、どれくらい多いんですかね~。

そこで、何気なく開いてみたデータ。
都道府県別人口データ!
なんか手堅い!(笑)

総務省統計局の平成28年都道府県別人口の動向によると、

100万人前後の都道府県は、

富山県:1,061,000人
秋田県:1,010,000人
香川県:972,000人
和歌山県:954,000人

となります。
1つの都道府県分の人口!!
が毎年がんになると考えれば、多そうな気がしませんか?
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AYA世代のがんとは!?

10月24日には6年間の国のがん対策の指針となる第3期がん対策推進基本計画が閣議決定されました。第3期のがん対策推進基本計画は、「がん患者を含めた国民が、がんを知り、がんの克服を目指す」という目標のもと、「がん予防」「がん医療の充実」「がんとの共生」の三つを柱とする2017~22年度の6年間の計画です。

この中に、実は普段は見慣れない言葉があるんですよね。
それは、「AYA世代のがん」という項目。

AYAとは、Adolescent and Young Adultの略で15歳~39歳までの思春(Adolescent)・若年成人(Young Adult)のことを言います。

ヤングアダルトはよく聞くかもしれませんが、アドレッセントは馴染みがない言葉です。個人的にも。

まぁ、その世代の年代の人のことをAYA世代と呼び、その年代のがん患者や経験者のことをAYA世代のがん患者(経験者)というわけです。
今回の基本計画ではAYA世代のがんという言葉が初めて盛り込まれました。

なぜ盛り込まれたのか。
それは、「世代特有の問題」が浮き彫りになってきたからなんですね。

AYA世代は、さまざまなライフイベントがある世代です。
例えば、学校・受験・就職・就労・恋愛・結婚・出産などなど……。

第2期基本計画の中間評価にて、「AYA世代への対策については十分な取り組みが行われていないね」となっていたので、第3期ではちゃんと明記されるようになりました。

ただ、AYA世代はスポットが今まで当たっていなかったのにも理由があります。

その理由のひとつに、AYA世代のがん患者の数が挙げられます。

先ほど、約101万人が2017年に新たにがんになるとお伝えしましたが、AYA世代の患者はその約2%、約20,000人(※1)なのです。

AYA世代のがん患者は、全国に一定の割合で存在するけど、人数が少なく、医療機関も医療者も経験数も少ない。

そして上記のようなライフイベントを迎える上で世代特有の問題もありました。

今回、国の計画にも「AYA世代」という言葉が組み込まれましたので、若いがん患者は是非施策に注目していきましょう。

※1 出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」 地域がん登録全国推計によるがん罹患データ(1975年~2013年)

AYA世代のがん患者の声を。

今、国や団体がAYA世代の患者への施策を少しずつ展開してくれています。

その中では例えば、若年がん患者の妊よう性(にんようせい)温存の問題も大きく取り上げられています。
妊よう性とは、シンプルにお伝えすると、妊娠のしやすさ、子どもをもつ(妊娠)ための能力のことです。

ぼくも治療によって、妊よう性が低下したひとりです。
そう。シンプルに治療による男性不妊ですね。(詳細はまた今後の記事にて!)

その時に欲しいと思った少しセンシティブな情報、患者側のまとまった情報、生活に関する情報は当時“ほぼ”ありませんでした。

「ほかに同じ治療をした人の性機能はその後どうなったの?」
「がんになっても恋愛できたの?結婚できたの?」
「そのあと社会復帰はどうしたの?」
「お金はどう工面したの?」
といったものです。

もちろん、医療の情報については、主治医や医療機関に訊けば教えてくれます。
しかしそれ以外の情報も患者にとっては必要で大事です。
だって、がんになっても生きていく上で生活とは切っても切り離せないものだから……。

そのために、生きていく上での悩みや問題を克服したり解決したがん経験者の生の声を伝えシェアする、インタビューWeb番組「がんノート」をぼくははじめました。

今から約3年前のことです。
今までですでに70回以上のがん経験者のネット生配信を行ってきました。そこからわかってきたこと、その他ニュースを織り交ぜながら、今後「がん」に関わることをメインに綴っていきたいと思います。



( 2017/11/15 09:08 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

どんな「がん」にも共通する“危険信号”とは? 

◆世に様々な「がん」はあれど……

がんは、体の中の様々な臓器にできる可能性があります。

「ということは、早期発見のために注意すべき初期症状も多種多様になるということ?」と疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、がんの特性を考えれば、多くのがんにとって共通の初期症状の特徴があります。

ここでは、がんの早期発見に役立つ「がんに共通の危険信号」について、お話ししたいと思います。
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◆出血、もしくは血が混じる

がん細胞は急速に増殖するので血管が非常に豊富です。これらの血管は、「新生血管」と呼ばれ、がんの増殖には欠かせない大量の酸素と栄養素をがん細胞に届ける役割をします。

この新生血管は、通常の血管と少し構造が異なり血管壁がもろく、ちょっとした物理的刺激で破綻し出血します。食道や胃、大腸などの消化管では、食べ物や便が通過するときの刺激で、がんの表面から出血してしまいますし、気管や気管支では、怒責による血圧の上昇でも出血します。

そうなると、当然のことながら、便や痰に血が混じってきますし、症状が進行した場合には、血液そのものが、下血や喀血となって出てくることがあります。腎臓がんの症状のひとつは、「無症候性血尿」と呼ばれ、特に痛みもないのに、尿に血が混じるというものですし、女性の場合には、不正出血といって月経周期とは関係なく出血がある場合、子宮がんの可能性も考えなくてはなりません。

いずれも、体から血液そのものや血液が混じったものが出てくるということは、通常では見られない現象です。もちろん、何の心配もない場合もありますが、がんの初期症状の可能性も少なからずあると考えておいた方がよいでしょう。
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◆管が詰まることによる症状

がんは、その増殖によって固いできものを形成していきます。このできものが大きくなるにしたがって、通過障害をきたす場合があります。たとえば、大腸では、がんによって管が細くなり、便が詰まってしまうことがあります。また、少しわかりにくいかもしれませんが、肝臓や膵臓からの消化液の流れが、膵臓にできたがんによって閉塞してしまうこともあります。尿の流れが妨げられるような位置にがんができると、腎臓から尿がうまく流れない状態になってしまいます。

その結果、腸閉塞や、皮膚が黄色くなる黄疸、腎臓が腫れてしまう水腎症と呼ばれる状態を引き起こすことがあります。これらはいずれも、ある程度の進展によって起こってくることが多いですが、できた場所と状態によっては、初期症状のひとつとして見られることがあります。

◆がんの早期発見のために

今回ご説明したように、出血や閉塞といった症状は、がんの部位によらず共通のものですので、ぜひそのような症状が出た場合には、医療機関を受診し、先生に相談してみられることをお勧めします。それとともに、もうひとつ、気をつけていただきたいことがあります。

極めて非科学的なのですが、私自身が患者さんとお話ししていて感じるのは、「何となく、いつもと違う感じがした」とか、「今回はまずい、と思った」といった風に、患者さんご自身が、「何か」を感じられていることも多いということです。もちろん、心配しすぎる必要はありませんが、こういった第六感も、時と場合によっては、早期発見の隠れた特徴かもしれません。症状にしても、直感にしても、もし、気になることがあれば、ぜひお近くの医療機関にご相談くださいね。



( 2017/10/17 23:08 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

血液1滴でがん13種類診断 死亡率を劇的に減らす次世代の早期発見検査 

 まさに驚異的な技術である。1滴の血液から何と、13種類のがんの有無が同時に診断できる検査法を、国立がん研究センターなどの医療チームが開発したのだ。 この検査法は、がんが分泌する微小な物質を検出する方法で、「腫瘍マーカー」を使う現在の血液検査と比べ発見率が極めて高く、ごく初期のがんも見つけられるというのが特長だという。その13種類は、胃がん、食道がん、肺がん、肝臓がん、胆道がん、膵臓がん、大腸がん、卵巣がん、前立腺がん、膀胱がん、乳がん、肉腫、神経膠腫だ。

 同チームは今後、がん患者らを対象とした臨床研究を進め、数年以内に国の承認を得る方針だといい、センターの落谷孝広・分子細胞治療研究分野長は「患者の体への負担が少ない比較的安価な検査になる。早期発見できれば、より効果的な治療ができ、医療費削減にもつながる」と話している。気になるその検査費用は、2万円程度になる見込みだ。

 日本人の2人に1人がかかり、3人に1人が死亡するというがんは、早く発見すればするほど、その後の生存率が高くなることは周知の通り。胃がんの場合、ステージIで発見できれば5年相対生存率は97.8%。IIになると66.7%、IIIでは半分以下の49.1%にまで落ち込んでしまう。今回開発された方法は、検査という壁を低くし、早期発見により死亡率を劇的に減らす可能性を秘めているのだ。

 「従来からの腫瘍マーカー検査は、主にがん細胞が死ぬ時に出るタンパク質を検出するもので、ある程度がんが進行しないと発見が難しいのです。しかも、正確性にも問題がある。ところが、次世代型とも言えるこの検査法は、初期のがんでも分かるため、その後の治療方法の選択肢も格段に広がる。もし実用化されれば、もはやがんは死の病ではなくなりますよ」(都内大学病院内科医)

 山梨大学医学部名誉教授の田村康二氏も、こう驚きを隠せない。 「そもそも、がんの発生原因もいまだ不明なんです。それなのに、1滴の血液で13種類のがんが分かるなんて夢物語じゃないですか。もし本当だったら、私だって診て欲しい。ただし、この手の話は、まず学会で正式に認められてからですね」開発したチームは、がんが血中に分泌する「マイクロRNA」と呼ばれる物質に着目した。国立がん研究センターや国立長寿医療研究センターなどに冷凍保存されていた約4万3000人の血液を使い、前述の13種類のがんに特徴的なマイクロRNAを調べたところ、それぞれのがんに2~10種類の特有のマイクロRNAがあることが判明した。

 「この分泌量の変化を調べることで、どのがんも95%程度の確率で発見できたという。たとえば人工知能を分泌量の分析に利用すれば、精度をさらに高められる可能性もあります」(医療関係者)調査で使用された長期間保存の血液は、マイクロRNAが変質している恐れもある。そのため今後、新たにがんと診断された3000人以上の新鮮な血液を採取し、有効かどうかを調べる臨床研究を進めるという。

 「チームは、まず乳がんの検査法としての承認を目指したいとしている。検査によって、がんの有無、さらには“どのがんを患っているのか”までがほぼ確実に診断できるようになれば、患者への負担は相当減る」(医療関係者) がんの場合、自覚症状がなくても病気が進行しているケースは稀ではない。発見できたはいいものの、診断した医師に「もっと早い段階で来てほしかった」と言われ、ショックを受ける患者も多い。かと言って、一般的な健康診断レベルでさえ、発見するためには大腸がんなら便潜血検査、乳がんならマンモグラフィーなど、部位ごとの検査が必要となり、手間も時間もかかるのが現状だ。

 「そのため、がん検診ともなれば受診する人の割合は3割程度と低いまま。もちろん、その検診も、がんの種類ごとに受けなくてはならず、自費で受けるとかなりの額になる。結果、治療も後手に回ってしまうのです。そのため、もっと手軽に、できれば1度に複数のがん検診ができる技術が求められていたのです」(医療関係者)

 ただし、いざがんと診断された場合、治療についてはまだまだ進歩が求められているのも事実。内科医で関東医療クリニック院長の松本光正氏も、現状に対してこうした厳しい見方を示す。「確かに今回の開発は、科学の進歩でしょう。がん恐怖症の人には朗報ですが、では、見つかった後、治療法があるのでしょうか? がんの治療法はいまだ皆無の状態。診断技術は進歩しましたが、治療がないわけです」

 加えて、世田谷井上病院の井上毅一理事長はこう言う。「がんセンターの検査法に確実さがあるかどうかが問題です。部位にもよるが、がんであるかどうかは触診で分かる。いまはまず、医者としての能力も求められている。それに、がんセンターのような大きな病院はともかく、最初はどこでもやれるわけではない。おそらく実用化するには5年はかかるでしょうね」

 いずれにせよ、がん治療法の進歩とともに、新たな段階に入りそうな早期発見の診断法に期待したい。


( 2017/10/13 12:30 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

【1分で判明!病気チェック】長時間のPC作業で心や体に異状 VDT症候群 

★手のしびれやイライラ感などの症状が現れたら即受診を

「IT眼症」ともいわれ、長時間のディスプレイ作業によって目を中心に体や精神にも症状が現れる病態の総称。とくに老視がはじまる40代は要注意。仕事に欠かせないディスプレイ作業だからこそ、十分な対策が必要だ。

【6時間以上は要注意】

 VDT(ビジュアル・ディスプレイ・ターミナル)とは、コンピュータを使用するための表示装置のこと。PC、携帯電話、ゲーム機、iPadをはじめとする情報端末など、誰もがVDTに囲まれた生活をしている。

 厚労省が2年前に行った実態調査によると、VDT作業をする人が訴える症状では、目の疲れ・痛み(62・3%)、首や肩のこり・痛み(51・3%)、腰痛(18・5%)、頭痛(16%)と目の症状が最も多い。

 VDT症候群に詳しい神奈川歯科大学附属横浜クリニック・眼科の原直人教授は「VDT作業を平日に6時間以上している人の訴えが圧倒的に多い。大事なのは、そのまま放置して症状を悪化させないこと」と警告する。

【うつ状態にも】

 はじめは目の疲れや首・肩のこりだけでも、慢性的になると次第に“手のしびれ”などの神経症状が現れてくる。また、イライラ感などの精神症状が進展すれば“うつ状態”となる恐れもあるから要注意だ。

 原教授は「作業中の1時間に10分程度の休憩を挟むなど、VDT作業中の対策をすすめる。いつまでもPCになじめない人の精神的ストレスは大きい」と指摘する。

 症状は視覚系、筋骨格系、精神系と多岐にわたる。抑うつ症状が強いようなら早めに心療内科の受診も必要だ。

【PC用メガネを用意】

 長時間の連続作業の他に、原因で見落としやすいのは眼鏡の不適合だ。 「その中でも過矯正にはとくに要注意。日常生活の視力に合わせたメガネでVDT作業をすると、ディスプレイまでの距離が短いので目がピント合わせをしようと過度の緊張が続き、非常に疲れる。

 また、老視のはじまる40代は脳が指令を出しても目のピント合わせが追いつかず負担が大きくなる。症状が強く出やすい世代です」(原教授)

 老視の人の対策は、VDT作業時には「近々両用」や「中近両用」のPC用のメガネにかけ直すこと。コンタクトレンズの場合も同じで、コンタクトの上からメガネをかけて屈折調整してもいいという。

 「ドライアイは目の疲れにつながるのでヒアルロン酸入りの点眼薬をこまめに付けたり、目の周囲を温めると疲労やドライアイを防止できる」と原教授。

 仕事中の目のケアは忘れずに。

★「VDT症候群」チェックリスト

□目が非常に疲れる、痛い

□目が乾く、または涙が出る

□目がかすむ、ぼやける

□首から肩・腕がだるい

□首や肩のコリがひどい

□背中がだるい、痛い

□手指がしびれる

□頭痛、めまいがする

□いらいら感、不安感がある

※VDT作業をしていて、上記のような症状が慢性的に現れるようなら疑いがある。

神奈川歯科大学附属横浜クリニック・眼科/原直人教授作成


( 2017/09/26 11:35 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

食べ物だけじゃない あの習慣が「がんのリスク」を高める 

食道がんの手術後に難病を患い、中村勘三郎さんが急逝した(享年57)。また、お笑い芸人や俳優として活躍していた宮迫博之さん(42)が胃がんであることを公表している。がん治療が進んできたとはいえ、働きざかりを急襲する「がん」はやはり恐ろしい。がんの一因に食生活があると言われているが、食べ物だけではない。働きざかりにありがちな「不規則な生活」や「過労」も体の免疫力を失わせ、がんのリスクが高まるという。

 自律神経失調症などを引き起こすような「ストレス」も、がんへの道筋となることもある。働きざかり世代の生活習慣は、がんのリスクだらけなのだ。

 一方、がんは、早期発見、早期治療が重要だ。宮迫さんは今回、6年ぶりに検診を受けたことで、胃がんが発見されたという。国立がん研究センターの森山紀之がん予防・検診研究センター長はこう指摘する。

「日本人はなかなか検診を受けません。例えば乳がんの死亡率は、検診を7、8割が受けるアメリカやイギリスでは下がり、2割しか受けない日本人では上昇しているのです」

 森山センター長は、自身の机の横に小銭を入れる箱を用意している。気がついたときに小銭を放り込んでいると、1年で検診代がたまるという。

「パチンコや競馬代の一部でもいい。少しずつためて楽しみながら検診を受けてはいかがでしょうか」

 早期発見が、大切な家庭や職場を守ることにもつながるのだから。


( 2017/09/12 19:23 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

その痛み大丈夫? 腰痛にがん、感染症の可能性も 

「国民生活基礎調査」で、自覚症状がある病気やケガのうち、腰痛を訴える人は男性でトップ、女性では肩こりに続き2位。そのなかには、意外なところに原因があるケースも。

 ポピュラーな病気だが、東京慈恵会医科大学整形外科の曽雌(そし)茂准教授は、「慢性化している腰痛の8割は原因不明」と話す。

「残りの2割は筋肉や骨、椎間板、神経のどこかに原因が見つかりますが、検査をしても原因が見つからないことが多い」

 とはいえ、腰痛の中にも気をつけたい痛みはある。安静にしていても、どのような姿勢でも痛みが続く場合だ。がんや感染症の可能性も考えられる。

 腰や背骨から発生するがんは多くないが、内臓のがんが背骨に転移することはまれではない。特にがんが背骨へ転移し、腰が痛むときは、病状が深刻化していることが多い。

「がん以外の病気では、腎臓病や尿管結石なども考えられます。内臓の中でも背中に近い位置にある臓器に異常があると腰が痛むことがあるのです」

 整形外科の病気以外で起こる腰痛は、痛みだけでなく微熱や体重の減少、全身がだるいなど、他の症状も伴うことが多い。自覚しやすい症状なので、いつもと違う腰痛のときは内科で調べてもらうことが大切だ。


( 2017/09/12 19:22 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

遺伝子検査で「ステージ-1」のがんを発見――最先端医療で見えた日本の医療鎖国 


スティーブ・ジョブズを死に至らしめた病、「膵臓がん」。発病後の生存率が低く、再発リスクが高い、極めて困難なこの病気を克服した人物がいる。それは、ハイパーメディアプロデューサーこと、高城剛氏である。
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 なぜ高城氏は、がんで命を落とすことがなかったのか。その秘密は、いい意味でのミーハー心にあった。今、医療の現場は、ゲノム解析やAIの普及により、根本的に変わりつつある。そんな変化に興味を持ち、一冊の本にまとめると決めた矢先のことだった。自らが検体となり様々な検査を受けていたところ、超初期のがんが見つかったのだ。
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 リサーチを重ねる過程で、高城氏は偶然にも膵臓がんを発見し、発病リスクを極めて低く抑えることができた。その顛末を詳しく記したのが『不老超寿』(高城剛/講談社)である。不老“超”寿との表記は、「ハイパーエイジング」と高城氏が名付けたところからきている。ITを駆使した先端技術の医療のことを指す。今、医療の現場は「ハイパー」な進化を遂げているのだ。
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■遺伝子検査でステージ-1のがんを発見

 高城氏が診断された膵臓がんのステージは「-1」。普通、がんの進行具合はステージ1~4で表す。それがマイナスとはどういうことか? 高城氏が受けたがん検査は「ミアテスト」というものである。この検査は今までにない遺伝子の状態を調べるものだ。
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 カギとなるのは、血液中や唾液などに含まれる遺伝子の塩基情報である「マイクロRNA」(mi-RNA)である。このマイクロRNAは、「他の遺伝子の発現を調整するという役割」がある。つまり、がんなどの病気が発症すると、血液中のマイクロRNAの種類が変化する。この検査では、今まで見つけられなかった、ごく微少ながん細胞や転移の芽を発見することが可能だという。
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 このミアテストの結果は、高城氏が数ヶ月以内に膵臓がんを発症する可能性を示唆していた。膵臓がんといえば、進行速度が極めて速く、見つかった時点では手遅れになることが多い。幸いにも「マイナス」が付くほどステージは低くごく微少ながんであった。

■安価なビタミンCでも治療ができる

 ではこの微少ながんをどう治療したのか。医療行為という意味ではほぼ、ひとつだけ、「高濃度ビタミンC点滴」である。これは今や世界のがん治療では定着しつつある、治療法。抗酸化物質であるビタミンCを大量に静脈に投与すると、強い抗酸化作用を誘発し、がん細胞のみを死滅させることができるのだ。しかも正常な細胞は傷つけず、副作用などはほぼない。
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 その他にも、放射線曝露を抑えるため、飛行機での移動をなくす。仕事を減らすなど、体内外のストレスを減らす努力。そして健康的な食事。治療と同時にこれらを心がけた。 そして3ヶ月後…。再び、ミアテストでマイクロRNAの値を調べると、高城氏の膵臓がんの発症リスクは大きくレベルが下がっていたのだという。
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 一般的にがん治療といえば「抗がん剤」で、毛髪が抜けるなど副作用のリスクもある。しかし高濃度ビタミンC点滴なら、このような副作用に苦しむことはない。ではなぜ一般に普及していないのか。高城氏は次のように推測する。
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L-アスコルビン酸(ビタミンC)は、製造のパテント(特許権)がすでに切れている古い薬で、単価も非常に安い。それゆえいくら研究を重ねて治験データを集めたところで、それが利益に結び付くとは考えにくく、また本当に効果的であっても、あまり儲からないのであれば、ビジネスとして力を入れる理由がない。(中略)
いまや製薬会社が儲からないからと放っておいているものの中になにか光があるのではないか
 抗がん剤は世界中で年間数兆円も売り上げる。製薬会社にとってはいわば「金のなる木」である。安価なビタミンCががんに効くとなれば一大事である。そのため研究には熱心ではない。むしろネガティブキャンペーンを繰り広げているのではないかと、医療関係者は勘ぐっているという。
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■自分に最適な手段をさがそう

 高齢化の一途をたどる日本では、医療費は拡大し続け国家の財政を圧迫している。高城氏が受けたミアテストなどのように、「未病」段階で病気を防げれば医療費は大幅に削減できる。また治療法も、「日本の常識」ではなく「世界の常識」を取り入れれば、もっと費用を抑えることもできる。けれどもそれは、製薬会社の売り上げを減らすことも、また医療従事者の数を減らすことにもなりかねない。日本の医療業界の体質を変えなければ、数年ののちに社会保険は破綻する可能性があるにもかかわらず。

 本書ではITの力を医療に用いた最先端の医療を紹介している。けれども結果として目に付くのは、日本の医療業界が既得権益をかたくなに守ろうとする姿だ。その結果として国民の負担が増えるのが目に見えている。こんな時代に医療とどう向き合えばいいのか。高城氏は次のようにも語っている。
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「国際的な見地」と「個別化」
 厚生労働省に製薬業界や医療業界との癒着が絶対にないとは言い切れない。それなら他国へ目を向けるべきだ。海外の論文や治療法に目を広げてみること。そして「遺伝子検査」など最新のテクノロジーが導き出す、「体質」に合った治療を行うこと。この2点に注目すべきだと。
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 本書では、国内外で受けられる「最新三つ星検査」を網羅している。また細胞レベルで若返りに成功した人物を紹介することや、未来の医療の予測も記されている。これらは今、病に悩んでいる人には一縷の望みとなり、いずれ病に罹る人も知って損はない情報だ。テクノロジーと同時に進化した医療を本書から学ぶことは、転ばぬ先の杖となることであろう。



( 2017/09/12 19:10 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

喫煙男性の肺がんリスク、ビタミンBサプリの多量摂取で上昇か 

ビタミンB6とビタミンB12のサプリメントを長期にわたって多量に摂取した場合、男性の肺がんリスクが高まる傾向があることが分かった。特に喫煙習慣のある男性の場合、発症リスクはビタミン剤を取っていなかった人たちに比べ、2~4倍ほど上昇していたという。

米科学雑誌「ジャーナル・オブ・クリニカル・オンコロジー(Journal of Clinical Oncology)」に先ごろ掲載された論文は、米国に住む年齢56~70歳の7万7000人以上の過去10年のビタミンBサプリメント摂取についてのデータを収集、分析結果をまとめたもの。

調査対象は、米国立衛生研究所(NIH)が実施しているサプリメントに関するコホート調査(長期にわたる観察研究)、「ビタミン・アンド・ライフスタイル(Vitamins and Lifestyle、VITAL)」の参加者だ。VITALは、ビタミンとミネラルのサプリメント摂取とがん発症リスクの関連性を明らかにする目的で行われている。

分析の結果、肺がん発症リスクが最も高かったのは、10年にわたりビタミンB6を1日当たり20mg以上、またはビタミンB12を同55マイクログラム摂取していた男性喫煙者だったということが分かった。喫煙習慣がある男性の発症リスクはビタミンのサプリメントを取っていなかった人たちに比べ、ビタミンB6を摂取していた場合は3倍、ビタミンB12を摂取していた場合は4倍に高まっていた。

また、非喫煙の男性が肺がんを発症する危険性は、これらのサプリメントを取っていなかった人の2倍だった。女性の肺がんリスクとこれらのサプリメント摂取の関連性は、確認されなかった。

調査では、対象者の年齢や人種、学歴、アルコール摂取量、体格指数、肺がんの家族歴など、結果に影響を与える可能性があるさまざまな要因についても考慮した。それらの要因を含めた分析結果でも、全体の傾向として見られる結果に変化はなかった。

結果をまとめた論文の主著者は発表文で、「データが示すのは、喫煙習慣がある男性が長期間にわたって多量のビタミンB6とB12を摂取し続けた場合、肺がん発症率が高まるということだ。懸念すべき結果であり、今後さらなる調査が必要だ」と述べている。

NIHが推奨するビタミンB6の摂取量は、19~50歳の場合は男女ともに1日当たり1.3ミリグラム。51歳以上の場合、男性は同1.7ミリグラム、女性は同1.3ミリグラムとされている。また、ビタミンB12の推奨摂取量は、14歳以上の男女ともに同2.4マイクログラムとされている。今回の調査で明らかになった肺がん発症の危険性を高める摂取量は、NIHの推奨量を大幅に上回っていた。

過去にはビタミンBサプリメントと肺がん発症の関連性について、喫煙習慣の有無にかかわらずリスクを低下させる可能性があるとの研究結果が報告されていた。だが、今回の調査よりも相当に小規模の調査だった。

一方、今回発表された結果については、観察研究の結果であり(この手法を用いた全ての結果と同様)、判明したのは因果関係を証明するものではなく、相関関係を示すものだという点に注意が必要だ。より多くの参加者を対象とした大規模な調査が現在、引き続き行われている。


( 2017/09/02 01:16 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

座っているのはがん(癌)の原因!?  

今、座っている貴方は、すぐに立ち上がった方がいいかもしれない……。アメリカがん研究所の会議で、座っている時間が長ければ長いほど、がん発症率・死亡率が上がるという説が発表された。

毎日体を動かすことががん予防に効果的ではあるが、例え毎日エクササイズしている人であっても、座りっぱなしの状態が長いと、癌発症率が上がるというから興味深い。

研究者ネヴィル・オーウェン氏によると、成人は平均9.3時間を座った状態で過ごし、6.5時間を軽い運動をして過ごしているそう。だが、この6.5時間をどんなにアクティブに過ごしたとしても、9.3時間が座ったままだと、がんになりやすいという。

意識して運動していても、大丈夫だとは言い切れないのである。がん予防の鍵は、1時間に1、2分、席を立つなり体を動かすこと。日々、長時間フライトの合間に席を立つのと同じ感覚で過ごせば良い。

アメリカでは、年間4万9000件の乳がん症例と4万3000件の大腸がん症例が、この運動不足に寄与するものだという。人々が座っている時間を短くするだけで、年間10万人近いがん患者数を減らすことができ、医療費も抑えられるとあれば、国民も国も万々歳である。



( 2017/08/23 01:27 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

ガンにならずに済んだのに...という発症例は意外に多いと判明  

やはり早めの治療がカギなのですね...

いまや先進国の死因トップを占め、多くの人の命を奪って人類最大の敵となっているガンに関する新研究論文で、意外にもガンにならずに済むケースは少なくないという指摘が出されていますよ。

若い人ほど、早期に手を打つことでガン患者となってしまうことを避けられる確率が高まるみたいですね。

International Agency for Research on Cancerが184か国で幅広く実施した調査によると、2008年にガンで死亡してしまった世界の750万人のうち、その実に150万人は、ガンに発展する前の段階の感染症を適切に治療しておけばガンにならずに済んだ可能性が高いとされています。

とりわけ四大要因に挙がっているのは、B型肝炎、C型肝炎、ヒトパピローマ(乳頭腫)ウイルス感染症、ヘリコバクターピロリ菌胃炎で、早期の治療を怠ることで、肝臓ガン、胃ガン、子宮頸ガンなどへと発展してしまったケースが数多く確認されているみたいですよ。

ガン治療に関しては次々と新発見も続いており、まだまだこれから画期的な治療法の登場も期待できそうですが、やはり早い段階で手を打っておくのに越したことはなさそうです。

自分は若いから大丈夫さ~なんて決めてかからず、面倒くさがらずに検診もきちんと受けるようにしないといけませんね。



( 2017/08/23 01:25 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

下咽頭がんは飲酒が原因 進行早いので違和感ならすぐ医者へ   

人間の咽頭は鼻に近いところから上中下に分類され、下咽頭は喉仏の後ろ側にあたる。食物は中咽頭から下咽頭を経て食道、胃へと流れていき、鼻腔からの空気は上咽頭、中咽頭、喉頭を経て気管から肺に入る。

ノドの奥の食道と気管の分岐に近いところにできるのが、下咽頭がんだ。下咽頭がんの危険因子は喫煙と飲酒で、特にアルコールが体内で分解されて生じるアルデヒドが強力な発がん物質となる。

 酒に弱いのに鍛えて強くなった人は、本来アルデヒドの分解能力が低く体内にアルデヒドを蓄積しやすいため下咽頭がんを発症しやすい。発症は50~60代の男性が60%を占め、女性より男性が圧倒的に多い。

 国家公務員共済組合連合会立川病院耳鼻咽喉科の佐藤靖夫部長に話を聞いた。

「咽頭のがんは、粘膜にできる“扁平上皮がん”がほとんどです。近くには喉頭や頸部リンパ節があり、進行するとそれらへの浸展も多く見られます。自覚症状が少なく、下咽頭がんの60%以上は、初診時にはすでに周囲組織への浸潤や頸部リンパ節に転移している進行がんです」

 下咽頭がんは早期ではほとんど症状がない。少し進行するとノドに違和感がある。違和感は錠剤や唾液を呑み込む時よりも、食事の時に強く感じることが多い。数か月経過してさらに進行すると、食事が呑み込めない(嚥下困難)や嚥下痛、声がれ、リンパ節転移による頸部の腫れなどが起こる。

 下咽頭がんは進行が早いので、発症リスクの高い常習飲酒・喫煙の中高年男性は、ノドの違和感を少しでも感じたら、面倒くさがらずに早めの耳鼻咽喉科の受診が不可欠である。



( 2017/08/23 01:23 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

胃がんを自腹で予防する成功率が高いピロリ除菌療法は? 

胃がん発症要因の一つと見なされているヘリコバクター・ピロリ菌(ピロリ菌)。最近は一般にも認識が広まり、除菌療法を受ける人が増えてきた。ところが、ピロリ菌も並行して抗菌薬に対する「耐性」を獲得。除菌失敗例が増えつつある。

 保険診療での除菌療法は胃・十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫などの治療に限られている。現在、製薬企業9社が共同で適応拡大を申請中だが、今のところ「感染」という事実だけで胃がん予防の除菌をするには自腹を切るしかないわけ。となれば確実に除菌できるに越したことはない。

 先日、世界五大医学雑誌の一つ「ランセット」にピロリ除菌の標準療法と他法との比較が報告された。台湾在住のピロリ菌感染者900人が参加した試験の結果、胃酸分泌を抑える薬(PPI)+抗菌薬2剤を同時に14日間飲む標準療法よりも、まず7日間、PPI+抗菌薬1剤を飲み、さらに7日間PPIと、それまでとは違う抗菌薬2剤を飲む「4剤順次投与法」の除菌率が勝っていたのである(82.3%と90.7%)。

また、4剤順次投与法の期間を5日間+5日間の合計10日間に短縮しても、除菌率は87.0%と標準療法を上回った。参考までに日本での標準的な除菌療法は、3剤併用、7日間の服用である。

 今回の報告は、2008年に欧州から報告されたメタ解析(複数試験の総合解析)の追試。4剤順次投与法が標準療法を上回ると東アジア圏で確認した意味は大きい。というのは、胃がんを引き起こすほど毒性が強いピロリ菌は東アジアに集中しているからだ。

そのせいか、世界の胃がん患者の実に3分の2が日本、韓国、中国の3カ国で占められている。ちなみに使用薬剤は若干異なるが、2012年11月には韓国からも、4剤順次投与法(5日間+5日間)を支持する試験結果が報告された。

 台湾の研究者は「4剤順次投与法が除菌治療の第1選択になる」としているが、日本では「保険適応の壁」があり簡単にはいかない。それなら自由診療を逆手にとって、医師の助言を受けながら効果的な方法を選ぶのがいい。



( 2017/08/23 01:21 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

胃がん検診方法を見直すタイミングに-北大・浅香教授「胃がんを撲滅しよう」 

北大大学院がん予防内科学講座の浅香正博・特任教授は13日、東京都内で開催された日本成人病(生活習慣病)学会学術集会で講演し、胃がんの原因のほとんどが、ヘリコバクター・ピロリ(Hp)菌感染であることから、現在のバリウムを使った胃部エックス線検査といった二次検診の方法を見直すタイミングに来ていると訴えた。

その上で、このままの検診体制を続ければ、「団塊世代が還暦を迎え、胃がん世代に突入した今、胃がん患者数は増加し、医療費増大は取り返しがつかなくなる」と警鐘を鳴らした。

 浅香教授は、「生活習慣病由来のがん予防は困難な半面、感染症由来のがんはワクチンや抗生剤投与などで予防が十分に可能である」と指摘。感染症由来のがんと言える胃がんの予防は当然ながら、一次予防が優先されなければならないとした。

さらに、国の今年度からのがん対策推進基本計画のがん予防の項目に、「Hpについて、除菌の有用性について内外の知見をもとに検討する」と明記されたことを重要視すべきだとした。

 また、現在の胃がん検診の方法を見直す理由として浅香教授は、胃がんによる年間の死亡者数が40年以上にわたり、約5万人と全く変わっていないことを指摘した。その上で、胃がん対策ではHp除菌を軸に、ペプシノゲン(PG)法やHp抗体検査を活用したリスク検診体制に移行すべきだと強調。

「Hp陽性の場合は除菌を行い、その後は内視鏡による経過観察を続けることにより、わが国の胃がん死は劇的に減少していくと考えられる。国策による胃がん撲滅プロジェクトを立ち上げる必要がある」とした。




( 2017/08/23 01:20 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

『白い巨塔』モデル医師 「がん放置療法」めぐり近藤誠医師と大激論 

がんには「本物のがん」と「がんもどき」があるという独自の「がんもどき理論」を展開する慶応大学放射線科講師の近藤誠医師。

この理論に対し小説『白い巨塔』の主人公・財前五郎のモデルとなったとされる日本外科界の権威、大阪大学第二外科元教授神前(こうさき)五郎医師が反論。撤回を求めるため、二人の直接対決が実現した。2時間半にもおよぶ大激論はどのような結末を迎えたのか。

 近藤医師の「対談承諾」を受けた時点で、神前医師は三つの条件を提示した。

(1)健康上の不安があるので、なるべく早く対談すること。

(2)対談結果に対してお互い、勝利宣言も敗北宣言もしないこと。

(3)科学的なすり合わせにより統一見解を出し、両者はその統一見解に従って、今後行動すること。

 とくに(3)について、神前医師は、「がんもどき理論を撤回してもらうために、統一見解を出すよう対談する。対談して、がんもどき理論の誤りを示せたとしでも、これまで同様にがんもどき理論を主張されては意味がない。

それは科学者として良心に反する、正しくないとわかっていることを主張する行為だ」と、絶対に承諾してもらわねばならない条件と固執した。

その背景には、94歳という高齢の今、自分が生きているうちに、「今後」の行動を近藤医師に約束してもらいたい、という思いがあるのだという。

当方ががその条件を近藤医師に伝えると、近藤医師は、(1)(2)は快諾し、(3)については、「そもそも統一見解を出すことが難しいだろうし、将来の行動を拘束するような約束はできない。人の見解や行動は変わる可能性がある」と反発。

当方が複数回、条件交渉を仲介し、(3)の条件は「もし見解が一致した部分があれば、その見解にもとづいて行動する」という妥協案でようやく対談の日取りが決まったのだった。

 そのため、容易に統一見解には行き着かない。丁々発止の議論は平行線のままかと思いきや、途中、近藤医師が神前医師の意見に唯一賛成する場面があった。

「私なら手術のとき、腹膜播種(はしゅ)の斑点を見つけたら、その時点で手術をやめる。がんに手を加えると増殖してしまう。そのままおなかを閉めると、割合がんはおとなしい。当時、変人扱いされたけど、僕はそういうアグレッシブな手術はしなかった。それは患者のためにならない」

 この神前医師の発言に、近藤医師は、「それは慧眼(けいがん)ですね。私も賛成です。腹膜播種があるのに手術してはいけない」と言って、自ら神前医師の手を取り、握手した。

まさに歴史的和解の瞬間かと思えたが、神前医師が「ただ、おなかを開けないとわからない」と付け加えると、「それには反対だ」と近藤医師は返した。見解が一致したのは、対談全体を通してこの1点のみだった。

 議論は、近藤医師の時間の都合もあり、2時間半をもって打ち切りとなった。

 神前医師はまだ続けたい様子だったが、無念さをにじませながらこう締めくくった。

「いろいろ話してみても、やはりがんもどき理論は架空の考え方であると思う。証拠が不確かで認めることはできない。ぜひとも科学論文として出して反論してほしい」

 一方、近藤医師は、「予想されたところではあるが、早期胃がんを手術する根拠、放っておけば転移して死んでしまうということは実証されなかった。がんのなかで、成長速度が違う証拠もない。

それをもっと謙虚に認めるべきだと思う。ただ、転移があるがんをむやみに手術してはいけないという点については一致できた。そこは有意義な話ができたと思う」と感想を述べた。

 最後まで見解をすり合わせることはできなかったものの、近藤医師は逃げることなく、神前医師の「果たし状」に受けて立ち、2時間半の議論を尽くした。

神前医師も自らの限られた時間を見据えながら、医師として使命を果たさんとしていた。まだまだ未解決なことは残っているとし、これからも近藤理論への反論を続けていくという。



( 2017/08/23 01:19 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

「歯垢が多いと、がんで死亡するリスクが79%も上がる」―歯磨きのススメ 

「食事の後は、歯を磨きましょう」子どものときからよく言われるこのフレーズ。でも、朝寝坊したり、ついつい面倒くさかったり……。社会人になっても、歯磨きの習慣がきちんと身に付いていない人は、意外に多いもの。

そこで、フランスの健康情報サイト『TopSante』のジャーナリスト、マリーロール・マクーク氏が、歯磨きの大切さを説明!さまざまな研究から、歯磨きの重要さが証明されています。

歯と歯茎の間に歯肉炎が起こりやすいのは知られていますが、アメリカのコロンビア大学の研究から、歯周病の原因となる細菌が歯肉の炎症から体内に侵入し、動脈壁で炎症を起こす原因となることが証明されおり、歯周病になると心血管疾患のリスクも上がることが分かっています。

また、スウェーデンのヘルシンキ大学とカロリンスカ研究所が行った研究からは、口の衛生状態が悪く歯垢(しこう)が多いと、がんで死亡するリスクが79%も上がることが明らかになっています。

さらに、カナダの糖尿病協会からは、歯茎が重大な炎症を起こしていると、糖尿病になるリスクが上がるという研究結果もあり、口内を衛生に保つことは、病気予防に役立つことが、各研究から分かっています。

他にも、歯磨きを怠ると、病気だけではなく口臭の原因にもなってしまいます。健康でおいしく食事を食べるためにも、歯磨きはとても大切!定期的な歯科検診はもちろん、検診時に正しい歯磨きの仕方を医師に聞くなどして、正しい歯磨き方法を身につけたいですね!



( 2017/08/23 01:18 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

幼少時のCTスキャンで発がんリスク上昇、英国で18万人を追跡調査  

CTスキャンを多数回にわたって受けた子どもは、後に血液がん、脳腫瘍、骨髄がんを発症するリスクが最大3倍になる可能性があるとする調査論文が、7日の英医学専門誌「ランセット(The Lancet)」に掲載された。

 調査を行ったカナダ、英国、米国の合同チームは、絶対的な発がんリスクは小さいとしつつ、CTスキャンによる放射線の照射量を最小限に留め、可能であれば代替の検査方法を用いる必要があるとしている。

 研究チームは、幼少時に受けたCTスキャンの放射線量が成長後の発がんリスク増加につながるという直接的な証拠を、この調査で初めて示すことができたと述べている。

 論文の主執筆者、英ニューカッスル大学(Newcastle University)健康・社会研究所(Institute of Health and Society)のマーク・ピアース(Mark Pearce)氏は、「最も重要なのは、臨床的見地から完全に正当化されうる場合にのみCTを使うことだ」と述べている。

 研究チームによれば、CTスキャンはここ10年、特に米国での利用が急増している。だがCTスキャンの電離放射線が引き起こす潜在的な発がんリスクは、特に放射線の影響を受けやすい子どもに多くみられるという。

 研究チームは、英国の1985年から2002年までの診療記録から、幼少期から青年期(22歳未満)までの間にCTスキャンを受けた経験がある人を選び出し調査を行った。

 対象者18万人弱のうち、1985年から2008年の間に白血病(血液や骨髄のがん)を発症した人数は74人、脳腫瘍は135人だった。

 研究チームの計算によると、累計30ミリグレイ(mGy)の放射線を照射された人は、5ミリグレイ未満の人と比べて後に白血病を発症するリスクが3倍高かった。脳腫瘍のリスクは、累計50~74ミリグレイの放射線を浴びた人で3倍になった。

 調査では、CTスキャンを受けたことがない子どもたちが持つ発がんリスクとの比較は行っていない。

 ピアース氏は「機器を改善して、CTの放射線量を減らすことが最優先の課題。放射線学会だけではなく、機器の製造メーカーも共に取り組むべきだ」と述べている。「電離放射線を使用しない超音波やMRI(磁気共鳴映像法)などの代替診断法を採用することも、状況によっては適切な場合がある」


( 2017/08/23 01:17 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

肺がん治療薬イレッサ 2週間でがん細胞がほぼ消滅した例も    

日本人のがん死亡原因の第1位は肺がんで、毎年7万人近くが亡くなっている。肺がんには小細胞がん、腺がん、扁平上皮がん、大細胞がんの4種類があるが、2000年代に入っても小細胞がんと、それ以外の非小細胞がんの2つに分類することだけで治療法が決定されていた。

1980年代以降、分子生物学が発達し、がん細胞の増殖や転移に関係する遺伝子の解明が進み、その働きを抑制する新しいタイプの抗がん剤である分子標的薬が開発されてきた。

肺がんに関しては2002年にゲフィチニブ(イレッサ)、2007年にエルロチニブ(タルセバ)が保険承認されている。

 愛知県がんセンター中央病院副院長で呼吸器外科部長の光冨徹哉医師に話を聞いた。

「従来の抗がん剤はがん細胞だけでなく正常細胞も攻撃するので、治療による副作用が強く、がん細胞に対する効果も不十分でした。

分子標的薬はがん細胞で活性化している特定の分子をターゲットにするため、がんに特異的に作用し、効果が高く副作用が少ないのが特徴です。イレッサやタルセバはEGFR(上皮成長因子受容体)という遺伝子の変異に対する薬です」

当初からイレッサは肺がんのうちでも、日本を含むアジア人、女性、非喫煙者、腺がんに効きやすいことがわかっていた。中には2週間でがん細胞がほぼ消滅した例もある。

 光冨副院長が語る。

「2004年に、このような劇的な効果をもたらす肺がんには、ほぼ全例にEGFR遺伝子突然変異があることが明らかになりました。日本では肺がんの70%が腺がんですが、この半数近くにEGFR変異が認められ、変異は女性や非喫煙者に頻度が高くなっています」


( 2017/08/23 01:16 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

がん治療 実は知らない「再発」・・・「再発がん」との向き合い方  

「がん」は今や、日本人の死因として最も多いとされている。それだけに、この病気に関しては闘病記や食餌療法、病気との付き合い方についてのものまでありとあらゆる本が出版されてきたが、これまであまり取り上げられてこなかったテーマもある。

 その一つが、がんの「再発」だ。

がん再発の告知は、患者本人にも家族にも初発の告知よりも大きな衝撃や不安が伴うものだが、「再発がん」との向き合い方や治療法などについての本は少ない。

 『もしも、がんが再発したら』(国立がん研究センターがん対策情報センター/編著、英治出版/刊)は、がんの再発をどのように捉え、どのように治療していけばいいのかということについて書かれた本である。タイトルに「もしも」とあるように、実際の再発がん患者だけでなく、再発を不安に感じる患者に対しても参考になる体験談が盛り込まれている。

がんの専門家と体験者が2年もの検討を重ねた末に刊行されたということもあり、発売当初から関係者の間で反響を呼んでいる。今回は本書のなかから、「再発がん」の治療において重要になる点を一部紹介する。

■治療の目的は「初発がん」と「再発がん」で異なる
 多くの場合、転移・再発したがんの治療は、初回の治療とは異なる。
 初回の治療では、多くはがんが臓器の中にとどまっているため、根治を目標にして治療を行うが、再発がんの場合、局所再発などのケースを除きそれが困難となる場合が多く、がんの進行を抑えたり、がんによる症状を和らげたりすることが目標となる。

 がん治療には主に「抗がん剤治療」「放射線治療」「手術」「緩和ケア」があり、それぞれの特徴を踏まえたうえで、適切なものを単独か、あるいは組み合わせて行う。特に再発がんの場合、患者によって症状がかなり異なるため、どのようにがんと向き合いたいか、そのように生きたいか、といった「治療の目的」を担当医としっかりとすり合わせておくことが重要だといえる。

■「効く」「有効」「治る」医師の言葉のほんとうの意味は?
 がん治療において、医師と患者やその家族の間で治療に対する理解を深めることが大切になる。しかし、同じ言葉でも医師と患者が異なったニュアンスで受け取っているケースが多々あるのだ。

 たとえば医師から「効く」と言われると、患者や家族はがんがなくなったり、寿命が延びたりといった直接的な効果を想像しがちだが、医師は「がんが小さくなる」「がんの進行が抑えられる」といった意味で使っていることがある。こういった齟齬は「有効」「治る」などといった言葉でも生じる可能性あり、治療に関する会話がかみ合わなくなってしまう原因ともなる。

 そういったことをなくすためにも、医師が使っている言葉がわからなかったり、会話がかみ合っていないと思ったりしたら、遠慮せずに確認することが必要なのだ。

 本書には「治療法の選択」や「痛みや苦痛・不安との向き合い方」「未承認薬の使用」「補完代替医療」など再発がん患者やその家族が抱えがちな悩みのそれぞれに、再発がん患者の体験談が添えられ、解説されている。

 「これまでの治療は何だったのか」
 「あれほど苦しい思いをしたのに、また同じ治療をしないといけないのか」再発がんには無力感と絶望がつきまとい、苦しみを分かち合えない孤独感も強い。本書で語られている再発がん経験者の言葉はそんな孤独を少しだけ和らげてくれるかもしれない。また、患者本人だけでなく、その家族や友人など、患者を支える人々にとっても大いに役立つはずだ。


( 2017/08/23 01:15 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

最新のがん治療 感染するとがん細胞を破壊するウイルス利用 

がんの主な治療は手術、放射線、化学療法(抗がん剤)だが、画期的な治療法として世界で研究開発が進んでいるのがウイルス療法だ。

 がん細胞は正常細胞に比べてウイルス感染に弱く、感染するとウイルスが増殖してがん細胞を破壊することが知られていた。しかし、ウイルスの作用をコントロールすることが難しかった。

近年、遺伝子組み換え技術が発達し、がん細胞だけで増殖するウイルスを人工的に作ることが可能になった。

 1991年にアメリカで毒性を失くした遺伝子組み換えウイルスをがん治療に応用する概念が提唱され、日本でも2009年から最新型ウイルスで臨床試験が行なわれている。

 東京大学医科学研究所先端医療研究センター・先端がん治療分野(脳腫瘍外科)の藤堂具紀教授に話を聞いた。

「私が使用しているのは口唇に水疱を作る単純ヘルペスウイルスI型です。ウイルスから3つの遺伝子を取り除き、がん細胞だけでウイルスを盛んに増殖し、がんに対する免疫も引き起こす性質を持ったG47Δ(デルタ)というウイルスを作りました。

これはアメリカで開発された第2世代を改良した第3世代で、大量に使用しても毒性が低く安全性と効果を向上させたものです」

 将来はウイルスに様々な機能を持った遺伝子を組み込むことで、がんの特性に応じた治療ができるようになるかもしれない。

例えば、免疫を刺激する遺伝子を組み込み、がん細胞に対するワクチン作用を強力に引き起こしたり、血管新生を阻止する遺伝子を組み込み、腫瘍血管が豊富ながんに使用したりするなど、活用が広がる可能性がある。

 アメリカでは悪性黒色腫に対して、第2世代のヘルペスウイルス薬が来年にも薬として承認される見込みだ。日本も欧米に遅れることなく、がんのウイルス療法開発が進むことが期待される。


( 2017/08/23 01:14 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

頻尿もわずらわしいけど「ガン」も怖い! 50代男性2人に1人が陥る「前立腺肥大」徹底解明(1) 

猛暑続きだと、ビールの量も進みがち。しかし、夜中に尿意を感じ何度もトイレに起きる。勢いがない、残尿感がある…。こんな体験をお持ちの熟年者は少なくないはずだ。前立腺肥大症でも、そんな夜間尿意は起こりやすい。

 また、前立腺肥大がベースにあって、尿の溜まった量とは関係なく筋肉の収縮で尿を排出する『過活動膀胱』の頻尿もある。いずれも最近、中高年に増えている病気で、しっかりしたチェックと注意が必要だ。

 米国の医療機関の調査結果では、40代の約20%、50代では約40%、60代の約70%に前立腺肥大症が見られたという。加齢とともに増加する病気だが、40代の中年者でも「まだ若いから大丈夫」と安心はできない。

 厚生労働省の『国民生活基礎調査』(平成20年患者調査)では、'87年に13.4万人だった前立腺肥大症が約20年後の'08年に44.2万人。受診しない潜在患者を含めると200万~300万人と推測される。50代男性の場合、2人に1人は前立腺が肥大していることになり、中には人知れず排尿障害に悩んでいる人もかなりいるとみられている。

 前立腺は男性特有の臓器である。精子に栄養を与える前立腺液を分泌して精子の生命活動の源泉になっている。膀胱のすぐ下に位置し、中心部を尿道が通っているので、肥大すると尿道が圧迫され、尿が出にくくなる。

 しかし、なぜ肥大するのか。そのメカニズムについてはっきりしない面はあるが、男性ホルモンが発症の引き金になっているとの考え方が支配的だ。尿が出にくい閉尿状態が続くと「腎臓」の働きにも悪影が出る。早期発見、早期治療が肝要だと、と医療関係者は話す。

 都内に住む小林さん(49)は、夜の頻尿に悩んでいたひとり。
 泌尿器科を受診すると、結果は予想された通り前立腺の肥大だった。

 「とにかくトイレが近い。しかも残尿感があるし、尿の切れが悪く、トイレの後に尿道に残っていた尿が水滴のように出て、下着を濡らしちゃうんです。尿の出も悪くなったみたいで、勢いがない。

それでも先生に交感神経の働きを抑える薬を処方され、真面目に飲んでいるお陰で、前みたいな頻尿の回数が無くなって、夜も眠れるようになりました。ただ、QOR(生活の質)を変えるように言われ、今は取り組み中です」(小林さん)

 また、自営業Aさん(55)も同じような症状に悩まされ、医療機関を受診した。ただ、小林さんとは違う病名の診断が出された。『過活動膀胱』である。

 Aさんは、昼夜を問わずトイレに行く回数が多かった。それも突然、強い尿意を感じ、トイレに駆け込むという“尿意切迫感”に襲われる。頻尿、切迫性尿失禁症(我慢が出来ず尿を漏らす)も伴っていた。

 この病気は蓄尿障害の一種で、尿を溜めているときに膀胱の筋肉(排尿筋)が勝手に収縮することで起こると考えられている。

 この原因については神経系の病気など、諸説があるようだが、前立腺肥大症を主因とする見方が強い。理由は、前立腺の肥大化によって尿が出にくくなるため、排尿の度に何とか尿を出そうとする膀胱への負担が繰り返しかかり、膀胱の筋肉に異常が起きてしまうからである。

 つまりAさんの場合も、膀胱が肥大し、前立腺の刺激に過敏反応をするようになり、「また行きたい」を繰り返し、過活動膀胱になってしまったようなのだ。

 「医師には、一般的な前立腺肥大症の治療薬(α1遮断薬)を第一選択薬として処方されました。排尿障害や蓄尿障害も改善するということで飲み続けており、確実に良くなりましたよ。何より会社で打ち合わせ中に抜け出さなくて済むようになった事が嬉しい。夜の頻尿も見違えるように減りました」(Aさん)


( 2017/08/23 01:13 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

異常タンパクからシグナル抑える/肺がん治療最前線 

<オプジーボだけじゃない(26)大江裕一郎>

 肺がん治療30年のスペシャリスト、国立がん研究センター中央病院の大江裕一郎先生(57)が、最新の肺がん治療を教えてくれます。

【分子標的薬って何?】

 がん細胞など、標的となる細胞にある特定の分子に作用して効果を発揮する薬が、分子標的薬と呼ばれています。分子標的薬には経口投与される小分子化合物と点滴で投与される抗体薬があります。日本で肺がんに使える分子標的薬を表にまとめました。

 肺がんに使われる分子標的薬は、がんの原因となっている遺伝子異常によりできる異常なタンパクからでる増殖信号(シグナル)を抑える薬、血管新生阻害薬、免疫チェックポイント阻害薬に大きく分類することができます。

 血管新生阻害薬の標的はがん細胞ではなく、血管に作用する増殖因子や血管に発現している分子です。免疫チェックポイント阻害薬の標的であるPD-1もがん細胞ではなくリンパ球に発現している分子です。

 このなかで、特にがんの原因となっているEGFRやALKなどの遺伝子異常によりできる異常なタンパクからのシグナルを抑える薬が、肺がんの治療では特に高い効果を発揮しています。

 EGFR遺伝子変異は肺腺がんの40~50%、ALK融合遺伝子は肺腺がんの約5%の患者さんにみられる遺伝子異常です。それぞれの遺伝子異常により、異常なタンパクが生産され、そのタンパクから増殖信号が出続けるために細胞ががん化すると考えられています。

 この異常なタンパクの働きを抑える薬であるEGFR阻害薬やALK阻害薬をそのような患者さんに投与すると極めて高い抗腫瘍効果が得られ、60~90%程度の患者さんで腫瘍が劇的に縮小します。

 腺がんの患者さんの場合には、EGFR、ALKの異常があるかどうかの検査が非常に重要です。

 ◆大江裕一郎(おおえ・ゆういちろう)1959年(昭34)12月28日生まれ、東京都出身。57歳。東京慈恵会医科大学卒。89年から国立がんセンター病院に勤務。2014年、国立がん研究センター中央病院副院長・呼吸器内科長に就任。柔道6段。日本オリンピック委員会強化スタッフ(医・科学スタッフ)、日本体育協会公認スポーツドクターでもある。


( 2017/08/22 16:45 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)

抗がん剤治療がおすすめ/肺がん治療最前線 

<オプジーボだけじゃない(29)大江裕一郎>

 肺がん治療30年のスペシャリスト、国立がん研究センター中央病院の大江裕一郎先生(57)が、最新の肺がん治療を教えてくれます。

【EGFR阻害薬が効かなくなったらどうするの?】

 EGFR遺伝子変異がある患者さんに、イレッサ、タルセバ、ジオトリフのいずれかのEGFR阻害薬を1次治療として使用した場合、60~70%程度の患者さんで腫瘍の大きさが劇的に縮小します。しかし、約半数の患者さんは1年以内に、ほとんどの患者さんが2~3年以内に効果がなくなるのが現状です。

 このようにEGFR阻害薬が効かなくなった患者さんのがん細胞を調べると、約半数の患者さんでT790Mというこれまでとは別のEGFR遺伝子変異が出現していることが報告されています。このT790M変異が出現することにより、イレッサなどが効かなくなると考えられています。

 このT790Mを持っている患者さんにも効果がある新しいEGFR阻害薬がタグリッソです。タグリッソはイレッサなどが効かなくなったT790M陽性の患者さんの60~70%に劇的な腫瘍縮小効果を発揮し、平均すると1年程度効果が持続します。

 イレッサなどが効かなくなった場合には、再度、肺がんの組織を採取してT790Mの検査をすることが必要になります。患者さんによっては再度生検を行うことが難しい場合があります。このような場合には、血液からでもT790Mの検査ができます。

 T790Mが検出されなかった場合やタグリッソも効かなくなった場合は、体力や合併症に問題がなければ抗がん剤治療を受けることをお勧めします。EGFR阻害薬だけの治療では必ずしも十分な延命効果を得ることができません。EGFR遺伝子変異のある患者さんには、免疫チェックポイント阻害薬は少し効きにくい傾向があります。免疫チェックポイント阻害薬は、抗がん剤治療の次に検討するのが良いと思います。

 ◆大江裕一郎(おおえ・ゆういちろう)1959年(昭34)12月28日生まれ、東京都出身。57歳。東京慈恵会医科大学卒。89年から国立がんセンター病院に勤務。2014年、国立がん研究センター中央病院副院長・呼吸器内科長に就任。柔道6段。日本オリンピック委員会強化スタッフ(医・科学スタッフ)、日本体育協会公認スポーツドクターでもある。


( 2017/08/22 16:40 ) Category ■最新がん情報(肺がん・白血病他) | トラックバック(-) | コメント(-)
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