l.dtd"> あなたの健康はお金で買えますか・・・? ■白内障・緑内障・コンタクト:老眼
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視力補正器具の選び方と、目にやさしい日常生活の方法

子どもが近視であることがわかったら、視力を矯正する必要があります。そのとき、メガネにするかコンタクトレンズにするか悩むかたも多いかもしれませんね。視力補正器具の選び方をご紹介します。

メガネで近視が進むことはない

子どもの視力は、ABCDの4段階で診断されます。小学校低学年では多くがA判定(視力1.0以上)と診断されます。ところがその後、B(0.9~0.7)、C(0.6~0.3)、D(0.2以下)と視力が落ちて行く子どもが増えていきます。

C判定になると、教室で黒板の文字が見えなくなるので、視力矯正器具を使用します。子どもの視力は急激に落ちることがあり、去年はA判定でも、いきなりC、D判定になることもありますので、できれば自宅も含めて、半年に1回は視力検査をしてください。B判定になったらすぐに眼科を受診し、治療等を行うといいでしょう。

「メガネでは運動しづらいかも」「女の子だから……」といってメガネをかけるのを遅らせると、勉強はもちろんスポーツの動きにも支障が出ることもあり、利点はまったくありません。また、メガネをかけると近視が進む、と言われることがありますが、そのようなことはありません。メガネをかけても、近視が進んでいる途中なら止まらずに進みますので、メガネのせいではありません。コンタクトレンズでも同様です。

ただし、メガネ等で視力を矯正しすぎて見えすぎてしまうと(過矯正)、近視を進めてしまう可能性がありますので気をつけましょう。近視が進み終わるのを待ってからメガネを作ろうとすると、その間のよく見えない時期に勉強が遅れてしまったり、目を細めてみる癖などがついてしまうこともあり、却って近視化が早まってしまいますので、おすすめできません。
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基本はメガネ、希望があればその後コンタクト併用が望ましい

子どもの視力矯正には、メガネがおすすめ。子どもの目の度数と頭などの形、運動量等によって適切なレンズとフレームを選び、自分に合ったものをつねにかけていれば、健康な発達に問題は生じません。コンタクトレンズは、衛生面の管理を含めて小さい子どもには扱いが難しいため、あまりおすすめしませんが、小学校高学年以上になり、コンタクトレンズを扱えると判断された場合、眼科医の指導のもとで使用を始めるといいでしょう。

まず最初はメガネから。それから必要に応じて自分に合ったコンタクトレンズを選び、メガネと併用していくようにしてください。
コンタクトレンズには、ハードやソフト、使い捨てなどさまざまな種類があり、そのどれが自分に合うのか、使いやすいのかを見極めるのはそれなりに時間がかかりますし、目を痛めることもあります。そのときにメガネに慣れていないと日常生活に困ってしまうためです。

メガネ、コンタクトを選ぶときは眼科で検眼を

メガネやコンタクトレンズは、眼科や眼鏡店舗で購入できますが、子どものうちは眼科で検眼・購入することをおすすめします。理由は、近視以外の病気が隠されていることが少なくないからです。ただ見えるからといってメガネをかけると、後々病気が発覚して大変なことになることがあります。

またメガネ販売店でメガネを作成している様子を見ていると、過矯正になっていることが少なくありません。遠くのものがよく見える矯正器具では、遠くを見るときはいいのですが、勉強やゲームをするなど、近くを見るときには疲れてしまい、目によくありません。またよく見えすぎてしまと、頭痛などを引き起こすこともあり、目だけでなく身体にも悪影響を与えることもあるのです。
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日常で気をつけたい、近視予防法

近視は始まってしまうと、進行を止めたり元に戻したりするのは難しいものです。そのため、病気とストレスに強くなるために毎日同じ時間に起きて食事をするなど、規則正しい生活を送ることを基本にしつつ、以下のことを心がけてみてください。

・45分手元を見たら、15分遠くを見る
勉強はもちろん、近年はゲームやスマートフォンの見過ぎによると考えられる近視が増えています。何時間も目を使いっぱなしでは疲れるのも当然ですので、意識して休みをとるようにしてあげましょう。

・屋外で過ごす時間をつくる
屋内で過ごす子どもよりも、屋外で過ごす子どものほうが近視が少ないという研究データがあります。遠くを見ることが多くなるためだと考えられています。

監修:河合眼科 院長 河合 功 医師
※この記事は「ベネッセ教育情報サイト」で過去に公開されたものです。

ブルーベリーで視力回復、国立健康・栄養研究所の報告は否定

 健康な体を維持するために、健康診断の結果に注意を払うだけでなく、日々、口にする「食べ物」やその「食べ方」に気を遣っている人は多い。だが、そこにも誤解や落とし穴が少なくない。

 大切なのは、医学論文などのエビデンスに支えられた正しい情報を知ることだ。

「視力回復にブルーベリーが効く」と聞くことは多いが、これは国立健康・栄養研究所の報告では否定されている。ブルーベリーに関しては様々なサプリが存在し、脚光を浴びたこともある。以下の報告結果に注目しよう。

〈「眼によい」等といわれ、サプリメント等に使用されるのは野生種のビルベリー〉であり、ブルーベリーとは〈別種である〉と明記されているのだ。新潟大学医学部名誉教授の岡田正彦医師が解説する。

「視力回復に、ブルーベリーに含まれるアントシアニンが効くとされますが、果実そのものを食べたり、サプリ摂取で視力が大きく回復するとは言えません。目のかすみや疲れに対しても、十分な研究があるとは言い難く、効果には疑問が残ります」

視力検査で1.0の40代も緑内障のリスク 眼底カメラ検査を

加齢とともに増える目の疾患で代表的なのは、徐々に視野が欠けていき最悪の場合失明に至る「緑内障」や、水晶体(レンズ)が白く濁ることで視力が低下してしまう「白内障」などだろう。

「健康診断で行なう視力検査は目の異常を早期に発見するうえで必要なものですが、特に緑内障の検出には不十分。視力が落ちたときにはすでに末期まで進行してしまっているケースがほとんどです」──そう話すのは二本松眼科病院の平松類医師だ。

 では、必要な検査は何なのか。

「眼底カメラ検査ですね。機械に額と顎をくっつけて写真を撮るだけの検査です。眼圧測定のように、眼球に風をあてることもありません。この検査では緑内障だけでなく、暗いところで見えにくくなったり視野が狭くなったりする『網膜色素変性症』や、視界が歪んでみえる『黄斑変性症』などを、かなり初期の状態でも見つけ出すことができます」(同前)

 ただし、目の病気は初期の場合に自覚症状が出るケースが少ないために、違和感を覚えてから医療機関を受診してみると、既に手遅れの場合が多いと平松医師は嘆く。

「『視力は1.0あるから大丈夫』と精密検査を受けないで放置していた40代の患者さんを眼底カメラで精密検査したところ、かなり緑内障が進行しており、視野が両目とも半分ほどしか残っていなかった。

『最近見えにくくなった』などの自覚症状が出始めたときには、疾患によっては手遅れの場合が多いです」(同前)

 受診の頻度はどのくらいが適正なのか。

「40歳になったら一度は受けてください。その後は2~3年に1度でOKでしょう。70代になるとリスクが急増するのでそこからは毎年1回受けてほしいです。くれぐれも視力検査だけでなく、眼底カメラを受けたい、と指定することを忘れずに。検診の場合、1000円程度で受けられます」(同前)

ノーベル賞受賞者が考案 話題の視力回復法「ガボール・アイ」で8割が改善

 いま話題の視力回復法「ガボール・アイ」をご存じか? これを日本で初めて紹介し、ガボール・アイに関する一般書も出している二本松眼科病院(東京・平井)の平松類医師に話を聞いた。

 これまで紹介されてきた視力回復法には、エビデンス(科学的根拠)があるものがひとつもない。

「本の中には『目のピント調節能力を鍛える・休ませることによって視力が上がる』というものもあります。しかし、その方法でピント調節力が変わるという研究論文もなく、その方法で視力が上がるということを示した研究結果もないのです」 エビデンスのある視力回復法はないものか? 平松医師は目に関する100以上の論文と140冊以上の医学書、120冊以上の雑誌や書籍を読んだが、国内では見つからなかった。そこで海外の文献に手を広げた。目に留まったのが、ガボール変換という数学的な処理で生まれる特殊な縞模様「ガボール・パッチ」(写真)だ。

「これを用いると、視力が回復するというのです。ホログラフィーの発明でノーベル物理学賞を受賞したデニス・ガボール博士が考案し、カリフォルニア大学などの研究機関で効果を実証されているという。初めて見つけたエビデンスがある視力回復法でした。ただ、半信半疑な面もあったのです。そこで、当時勤務していた病院の職員40人にガボール・パッチを使ってもらったのです」

 すると、8割の人が視力改善し、平均して視力0.2程度上昇した。これは論文の内容と同じであり、平松医師はガボール・パッチを使った視力回復法を「ガボール・アイ」と名付け、患者にも勧めるようになった。

 ガボール・アイは、脳の視覚部を刺激して視力回復を試みる方法だ。ガボール・パッチがたくさん並んでいる絵の中から、好きな縞模様を選ぶ。そして、その縞模様と同じものを全部探し出す。この作業を繰り返す。

「近視や老眼があると、ボケた画像しか見えておらず、それを脳がくっきりした状態になるように補正してくれます。ガボール・アイによって、脳の視覚部を強く刺激し、ボケた画像をくっきりしたものに補正する脳の力を鍛えるのです」

 前出のカリフォルニア大学で行われた研究では、同大学の学生16人と、大学の近隣に住む65歳以上の16人、計32人を対象に、縞模様を繰り返し1週間見てもらった。すると、大学生も65歳以上も、視力が向上した。

目の疲れがなくなった、免許更新でメガネを免れた…など

 また、アメリカのカンザス大学で行われた研究では、年齢を問わず全員の視力が向上。近視の人は平均視力0.4から0.6に、老眼の人は平均視力0.3から0.6になった。2017年には、ニューヨーク・タイムズに「脳を鍛えることで老眼も近視も視力が向上する」という記事が掲載されたという。

「平均視力0.2~0.3向上というのは、わずかな変化に思うかもしれません。しかし、『老眼で新聞を読むのがつらかったが、楽になった』『0.2視力向上のおかげで、免許の更新でメガネを免れた』『目の疲れがなくなった』といった声が上がっており、わずかな変化でも、生活の質の改善に大きく作用すると実感しています」

 そもそも薬や手術でもないのに、劇的に視力向上というのはおかしい。0.2程度というのが、理にかなっているのかもしれない。

 目安は2週間。「ガボール・アイ」または「ガボール・パッチ」で検索すると、関連本が見つかるのでそれを使うといい。ただし、「白黒の縞模様・背景」のものを選ぶこと。エビデンスがあるのはこれのみだ。また、効かない人がいることもお忘れなく。

人差し指でカンタン老眼チェック! プロが教える快眼の秘訣

 人生を楽しむためには、眼が健康であることがとても大切。眼年齢を維持して人生100年時代を大いに楽しもう!

 人生100年といわれる昨今。誰もが生涯現役でいたいと願っているはず。そこで何より重要なのは健康。中でも、眼の健康は日々の生活を送るうえで、最も大事だ。映画や読書に旅行――何をするにしても、眼がよく見えなければ、どれも楽しめない。「現代の生活は、スマホにパソコンと、何かと眼を酷使しがちです。だからこそ、いかに眼をりつつ長持ちさせるかが大切なんです」

 そう教えてくれたのは、全国に『メガネスーパー』を展開する株式会社ビジョナリーホールディングスのアイケア事業本部の吉野正夫氏だ。メガネスーパーは眼の健康寿命を延ばすために“眼年齢”や“眼体力”を測定できるトータルアイ検査や、疲れた眼を癒すリラクゼーションサービスを導入。大きな話題となった。「視力を調べるだけでは、眼を長持ちさせられません。眼の調節力の衰えからくる老眼の進行具合を示す“眼年齢”や、左右の眼の見え方、夜間視力、色の見え方など眼の能力を示す“眼体力”など、細かな眼の状態を知ることが大切です。自分のメガネが本当に自分に合っているかなども調べてほしいですね。まずは、眼年齢が示す“老眼”とのつきあい方が眼の健康寿命を延ばす第一歩となります」(吉野氏=以下同)

 では、自分の眼年齢を知るにはどうすればいいか?「遠くはある程度よく見える状態で、目の前に人差し指をかざして、だんだん遠ざけます。そのときに、指先の指紋がはっきり見えた位置を近点と言います。この近点からだいたいの眼年齢が分かります。一般的には近点が30センチ以上離れると老眼が始まっていると考えていいでしょう」

 読者の皆さんの中には、まだまだ老眼鏡などに頼らなくても大丈夫、と思っている人もいるだろう。しかし、老眼が始まったら、無理をせず老眼鏡を作ったほうがいいという。「見えない状態で無理にピントを合わせようとすると、かえって眼に負担を与えます。老眼は、遅かれ早かれ誰にでも訪れ進行していきます。“見にくいな”と感じたら、早めに老眼鏡を作ったほうが眼への負担は格段に減るでしょうね」

 最近では、至近距離でスマートフォンの小さな画面を見続け眼を酷使したために、ピント調節機能が衰えてくるケースも増えているという。

■老眼の進行を遅らせることは可能

 そんな時代だからこそ、眼のトレーニングとケアが必要不可欠なのだ。

「老眼になることは避けられませんが、老眼の進行を遅らせることは可能です。まず、近視、遠視の人はメガネやコンタクトで、きちんと遠くが見える状態にして、視覚機能を向上させるトレーニングを行えば、眼球を動かす筋肉が鍛えられます。毎日、時間があるときに、これを行えば、眼年齢、眼体力の維持、もしくは改善することができるはず」

 さらに、眼を休めたりケアすることも、必須だと語る。

「スマホやパソコンを使ったときは、こまめに眼を休めること。そして、十分な睡眠を取ることは眼の健康維持には大切なことです。眼を酷使したときには、寝る前に、眼の上に温めたタオルなどを乗せるのもいいですね。これは眼周辺のコリをほぐし、血行をよくする効果があります。そしてメガネやコンタクトなどの視力矯正機具を使っている人は、1年に1回くらいは眼科や技術の高いメガネ店などで、現在の自分の眼に合っているかどうかを調べましょう。合っていないものを使っていると、眼の負担が増えますし、老眼の進行を早めたりすることもあります。あとは眼の検査に行くときは、朝がオススメですね。眼は朝が最もフレッシュな状態。検査でも一番、正確な数値が出るはずです」

 老後を楽しむためには、まずは健康な眼があってこそ。
 死ぬまでよく見たいなら、トレーニングとケアをお忘れなく!

デスク仕事で視力が悪化 防止のためにできること

米市場調査会社ニールセンによると、米国人は毎日平均で11時間以上、何らかのメディアを見たり読んだり聞いたりして過ごしている。携帯電話やタブレット端末、ノートパソコン、デスクトップパソコン上で小さく照らし出された文字を読むことに長時間集中すれば、目の疲れや不快感が生じ、視力に害を及ぼしてしまうかもしれない。

コンピューター画面を見つめて働く人のほとんどには、コンピューター視覚症候群(CVS)の症状がある。CVSは長い間コンピューター画面を使うことで生じる眼精疲労や痛みのことで、一般的な症状には、目の乾燥や疲れ、頭痛、集中力の低下、目のかすみ、複視などがある。

私は、ジョンソン・エンド・ジョンソンのビジョンケア・カンパニーで教育担当ディレクターを務めるカリッサ・リー博士を取材し、その解決法を尋ねた。リーは、コンピューターを使った仕事で何らかの異変を感じた場合は眼科医に相談することを勧めたが、一方で自分でもできることを幾つか紹介してくれた。

・「20・20・20」のルール

コンピューターを使った仕事に長時間集中すると目が非常に疲れてしまう。眼精疲労を防ぐには、20分ごとに少なくとも20フィート(6メートル)先を20秒間見つめるようにすること。リーが「20・20・20のルール」と呼ぶこの手法を実践すれば、1時間に数回焦点を変え、目の回復を促すことができる。

・瞬きをする

画面を見つめると、集中力を保とうとして、まばたきの回数が無意識に減ってしまう。「まばたきは、分泌腺が作る自然な涙と油で目を潤すために欠かせない」とリー。トイレに行くときや会議に出席するときなど、できる限り頻繁にまばたきをする習慣をつけよう。まばたきは、クリアで心地良く健康的で安定した視力を維持する基本となる。

・照明を調整する

米国人の約3分の2は、一日のうちどこかで照明による害を受けている。明る過ぎる環境光やコンピューター画面などに日常生活で長時間さらされれば、目は簡単にダメージを受けてしまう。可能であれば、コンピューター画面の明るさを調整し、その他の明る過ぎる屋内のオフィス照明を遮断する。これにより、働いている間も目を守ることができる。

・緑の野菜や魚を食べる

リーは、目を健康な状態に保つために必要な栄養素を得るため、オメガ3脂肪酸や緑色の葉物野菜、ニンジンを豊富に食生活に取り入れることを勧めている。リーによると、オメガ3脂肪酸は特にナッツや種子類、そして脂肪が多いサケやマグロなどの魚に多く含まれている。あるいは、魚油のサプリメントからも取り入れることができる。

緑の葉物野菜は、網膜の状態を良くするルテインやゼアキサンチンなどのカロテノイドを含む。ニンジンは巷で言われる通り目にとても良く、目の健康に欠かせないビタミンAを体が作るために使われるベータカロテンを豊富に含んでいる。次にランチを何にするか悩むことがあれば、サーモンサラダを食べてはどうだろうか?

【食と健康 ホントの話】白内障予防、緑黄色野菜不足の人はサプリで摂取を

アンチエイジングや糖尿病でよく聞く「酸化」や「糖化」。これらは、肌のシミやシワを気にする人や、糖尿病の人だけが避けるべきものではなく、目の老化にも関係することが分かってきた。

 白内障は、酸化や糖化によって、水晶体(カメラのレンズに相当)が濁るために発症することが分かっている。そこでまずは、酸化を防ぐ食品成分について紹介しよう。

 米国の加齢性眼疾患研究の予防と進行抑制に関するサプリメントの大規模研究(AREDS2)では、ルテインを中心とする抗酸化サプリメントが、加齢黄斑変性に予防効果アリと認められていることは前回説明した。

 白内障については変化なしとされていた。ところがその後のいくつかの派生研究で、ルテインやゼアキサンチン(ともに、黄斑や網膜、晶体に局在する天然色素)の食事での摂取量がかなり低い群では、ルテイン等を含む抗酸化サプリメントを一定期間摂取すると、白内障の手術率が減少することが分かってきた。

 白内障予防研究の第一人者である、金沢医科大学眼科学教授の久保江理医師が説明する。

 「ルテインやゼアキサンチンの食事での摂取率が少ない人では、サプリメントで摂取することが白内障予防に効果的なのではないかと考えています。とくに核白内障(水晶体の中心部が硬化)について、6件のコホート研究、4万人以上の症例をメタ解析した研究では、抑制効果があるという結果が導き出されています」

 たとえばルテインは、加齢黄斑変性予防には1日10ミリグラムを摂取することが望ましいとされる。白内障も同程度と考えると、これを食事で全部摂るのはなかなか難しい。

 ホウレンソウなら半束、グリーンレタスは1・3個、ブロッコリーは2束、卵黄だと50個も摂らなければならない。

 現時点で、どのくらいの量が白内障予防に有効かの結論は出ていない。そこで、緑黄色野菜をほぼ摂らない人はサプリメントを多めに摂る、あるいは、食事でかなり摂っている人は少なめに摂るなど、自身の食事内容と照らし合わせて考えてみるといいだろう。

 次は、白内障と糖化と効果的な成分について。水晶体タンパクが糖化して、最終糖化産物(AGE)が溜まる原因は、高血糖(糖尿病)が最大の原因だが、加齢や紫外線などでも溜まる。

 糖化を防ぐための方法としてよく言われるのが、糖質を控えること。さらに近年、抗糖化作用のある食品や成分が研究され、有力なものが見つかっている。

 その1つが、ヒシエキス。トウビシという水草の果皮から熱水で抽出したもので、サプリメントとしても販売されている。久保医師は、酸化と糖化を抑制するためにルテインとヒシエキスを使い、それらの白内障予防効果について、白内障モデルラットを使って研究を行った。

 それらの成分を与えられた群は、与えられない群より有意に水晶体の濁りが抑えられた。また、白内障発症以前よりこれらを投与したほうが、予防効果があることも明らかになっている。

 「今後はテーラーメード治療のように、血清中のルテインや糖化のレベルを測って、その上で必要なサプリメントを決める、というようなことになってくるのではないかと思います」

 栄養に偏りがあると自覚している人は試してほしい。(医療ジャーナリスト 石井悦子)

レーシック「50代以上は安易に受けるべきではない」と眼科医

「近視が劇的に回復する」とあっという間に市民権を得たレーシック手術だが、相次ぐ事故やトラブルにより手術件数は2008年から2014年で9割減となった。

 たびたび賛否両論が巻き起こるが、「トラブル事例は報告されているものの、受けた人の満足度が高い眼科手術の1つです」と道玄坂加藤眼科院長の加藤卓次さんは言う。ただし、50代以上は「安易に受けるべきではない」が正解のようだ。

「50代以上のかたが受けた場合、すでに老眼だったり、受けてから老眼になってしまったりする人もいる。その場合、視力が矯正されて遠くははっきり見えても、手元が見えづらくなってしまう。その時“手術前よりも見えづらくなった”と思っても、角膜を削っているから、元の状態に戻すことができないのです」(加藤さん)

 二本松眼科病院の眼科医・平松類さんはレーシックよりも、白内障手術のタイミングに合わせて、「多焦点眼内レンズ」と呼ばれる遠近両用のレンズを入れることをすすめる。

「白内障の手術では、水晶体を取り除いて人工のレンズを入れますが、その際に、遠視や近視だけでなく老眼も矯正してくれる効果を持つ多焦点眼内レンズを入れることも可能です。白内障を治す時に行えることから最近増えています。白内障手術と同じなので、リスクもそれほど高くありません」

 ただし値段は、白内障手術の約10倍。

「白内障だけを矯正する人工レンズであれば保険が適用されるため、3割負担で3万~5万円ですが、多焦点眼内レンズは自由診療となり、30万円ほどかかります。ただ、レーシックも同じくらいの値段がかかるため、もし50代以上でレーシックを受けようと考えているかたには、間違いなく多焦点眼内レンズがおすすめです」(平松さん)

歯ブラシは濡らさないのが常識!? 意外と知らない「正しい歯磨きハウツー」[FRaU]

物心ついたときからほぼ毎日続けている歯磨きのこと、ちゃんと知っていますか? 健康な歯を失わないための正しい知識を、全国の信頼できる歯科医に教えてもらいました。口腔ケアの基本中の基本 “歯磨き” について、理解を深めましょう。

歯磨きの前に歯ブラシを 濡らさないのが常識

当たり前のように歯ブラシを濡らしてから歯磨きしていませんか? その習慣、今は推奨されていないんです。 「水分が多いと、歯磨き粉がよく泡立つため、短時間しか磨いていないのに磨けた気になりがちです。しっかり磨くために乾いた歯ブラシで磨き始めましょう」(田代歯科医院 田代先生)

ゆすぎは少量の水で1回だけ

歯磨き粉の味がしなくなるまでしっかりゆすぐと、せっかくの有効成分まで洗い流してしまうことに。 「目的によって歯磨き粉の種類はいろいろありますが、虫歯予防や知覚過敏予防などの薬効成分が含まれる歯磨き粉の場合は、口の中にその成分を残すために軽くゆすぐ程度がいいでしょう」(ユニゾン・デンタル・オフィス 麻生先生)

食後30分以内に 歯磨きをしないほうがいい……?

この説は「強い酸性の食品を飲食した直後は」という前提がつくのが正解。「唾液には、食事によって酸性に傾いた口内を中性に戻す働きがあります。強い酸性の食品は歯のエナメル質をもろくするため、中性に戻ってから歯を磨くべきという説ですが、一般的な食事には当てはまりません。通常は食後すぐ歯磨きをして問題ありません」(ユニゾン・デンタル・オフィス 麻生先生)

歯ブラシのみで落とせる 歯間部の歯垢はたったの6割

日本歯科保存学雑誌 48巻 275 ページ 図4(2005年発行、高世尚子著) 上の数値が示すように、歯ブラシだけで汚れを落とした場合、歯間の汚れは6割程度しか落ちません。歯磨きには、歯間クリーナーを組み合わせなければならないことがわかります。「大学歯学部の授業で、歯ブラシだけで汚れを落としてみるという授業があるのですが、100%に近い状態になるのに1時間以上かかります」(みらい歯科・こども矯正歯科 中村先生)

広がった歯ブラシの 歯間部の汚れ落ちは新品の55%※

どのくらい広がった歯ブラシなのかは気になるところですが、たしかに新品と使い古しでは、汚れ落ちに差があるよう。「歯ブラシには効率よく汚れを落とすための工夫がされてはいますが、長く使うと本来の効果が発揮できなくなります。1ケ月に1回を目安に交換するのが良いと思います」(あすなろ小児歯科医院 佐野先生)

※サンスター調べ、奥歯の歯間部の清掃性変化(初期を100%とする)〈試験条件〉対象歯ブラシ:3列歯ブラシ(初期100%、毛開き120%)、試験機:ブラッシングシュミレーター 、試験条件:ブラッシング圧/200g ストローク/20mmスピード/180rpm、評価歯:第一大臼歯

ものが2重に見える…メガネで矯正できない「乱視」の原因は?

「モノがぼやけて見える」「目がかすむ」「光がいつもよりもまぶしい」など、気にはなりつつも、見過ごしてしまっている「目」についての悩みはないでしょうか。そんな悩みを抱えたままでは、日々の不安が募るばかりです。本連載では、白内障・緑内障・網膜剥離手術に強みをもつ、はんがい眼科・院長の板谷正紀氏が、眼病の症状やその対処法について解説します。

乱視の原因は2つある

“ものがダブって見える”症状を「複視」といいます。たとえ見えていても、ダブっているのは辛いことです。スマホの操作や車の運転も、気持ちが悪くてできません。複視を治すには、その原因を知ることが重要です。複視は、原因により大きく2つのパターンにわけることができます。

その見わけ方とは、片目だけでもダブるか、それとも片目だけならダブらないか、です。いい換えると、原因が眼球そのものにあるか、それとも両方の目の位置関係にあるのかということです。

片方の目を閉じればダブりが改善される場合は、両方の目の向きがずれている眼位異常(がんいいじょう)により、左右の目に映る像が大きく異なっているのです。そのため、脳に送られた左右の目の情報が、うまく1つにならず、2つにダブって見えます。

代表的なものは「斜視」ですが、ある方向を向いたときだけ2重に見える、眼球運動障害の場合もあります。一方、片目になっても変わらずダブって見えるという場合は「乱視」です。

乱視には、角膜が原因の場合と、水晶体が原因の場合があります。角膜乱視はメガネやコンタクトレンズなどで矯正できますが、水晶体乱視は矯正では治せません。水晶体に眼内レンズを入れる白内障手術が必要になります。

“ものがダブって見える”とひと言で表してみても、それが片目でも起こるのか、それとも両目のときに起こる症状なのかということによって、考えられる原因と治療が異なってくるのです。詳しく解説しますので、参考にしてください。

片目でもダブって見える複視は、乱視によって引き起こされます。その原因は、必ず角膜か水晶体のどちらかにあるのです。というのも、ものを見る仕組みのなかで、網膜にピントを結ぶために光の屈折を行う場所は、角膜と水晶体のみだからです。この2つが、光が進む方向を決めているのです。

光が進む方向を変えることを屈折といいますが、本来角膜や水晶体は、網膜にピントを結ぶように光を屈折させます。ところが、なんらかの異常で網膜にピントを結ぶことができなくなると、ものがぼやけて見えるようになってしまいます。この状態を屈折異常といいます。

近視や遠視、そして乱視が屈折異常にあたります。ではなぜ、屈折異常が起こるのでしょうか? まず、角膜乱視から説明しましょう。

角膜が原因の「角膜乱視」とは?

◆「角膜乱視」のメカニズム

乱視のない角膜は、虫メガネのような、きれいなドーム状です。円形のドームは、どの直径のカーブも同じですので、光は1点にフォーカスします。

このドームを上から少し押しつぶして、横に広がった楕円形のドームにすると、縦軸はカーブがきつくなり、光は強く屈折します。反対に、横軸はカーブが緩やかになって、屈折は弱くなります。このため、焦点が2つにわかれてしまうのです。これが2重に見える正体です。

この乱視は直乱視といいますが、縦に楕円なら倒乱視、斜めなら斜乱視と、押しつぶされる方向によって呼び方が変わります。いずれも、単純な円形ドームの楕円化によるものですので、総称して正乱視ともいいます。

それに対して、角膜の不規則な変形による乱視を、不正乱視といいます。

◆「角膜乱視」の治療は?

一般的に、乱視と呼ばれる症状のほとんどが、この角膜乱視によるものです。ほとんどの人は、多少の乱視を持っていますが、軽度の場合は気がついていないことも多く、治療は必要ありません。軽度の場合は、水晶体や脳がブレを修正して、クリアな像にすると考えられています。しかし、ある程度乱視が大きいと、脳による修正ができなくなりますので、矯正が必要です。

正乱視の人は、メガネやコンタクトレンズで矯正可能です。不正乱視の場合は、メガネやソフトコンタクトレンズによる矯正は難しいですが、ハードコンタクトレンズなら矯正できます。

◆「角膜乱視」の検査は?

乱視の検査は、まずは屈折率を詳しく測定する自動屈折度測定装置(オートレフラクトメーター)で行います。そのほかに、角膜の形状を詳しく測定する角膜形状解析装置を用いて検査します。

最近では、角膜や水晶体がある前眼部を3次元で撮影できる、前眼部OCTが公的保険で可能となり、角膜の前面だけではなく、後面の形状も計測して、リアルな角膜乱視を求めることが可能となりました。角膜乱視の治療は、正確に角膜の形状を把握することが重要です。

水晶体が原因の「水晶体乱視」とは?

水晶体乱視は、白内障の初期から見られることがある白内障の症状のひとつです。2重とは限らず、何重にもダブって見えることがあります。水晶体の強い濁りの部位と弱い濁りの部位ができると、光が小さい穴を通った際に後方で広がってしまう回折現象が生じて、複視の症状が発生すると考えられています。

水晶体乱視はランダムで規則性がなく、水晶体乱視を測定する方法もないため、メガネやコンタクトレンズで矯正することはできません。ただし、水晶体乱視は白内障手術で治すことができます。

白内障による乱視や不正乱視はメガネで矯正できない

くりかえしになりますが、メガネで矯正できるのは角膜乱視のなかでも正乱視だけです。角膜が不規則な曲面状になることで起こる不正乱視の場合は、ハードコンタクトレンズなら、矯正することは可能です。白内障の症状である水晶体乱視は、手術以外に治す方法はありません。

また、角膜に濁りができる角膜混濁などによって、ものがダブって見えることもあります。この場合も、メガネやコンタクトレンズで矯正できません。慣れることができないものであれば、角膜の移植治療を検討することになります。

脳神経か筋肉に原因があることも!急な複視は要注意

◆眼位異常とは?

眼位とは、左右の目が向いている方向をいいます。正常では、その向いている方向は同じなのですが、方向にズレがでることを眼位異常といい、複視の原因となることがあるのです。この場合は、必ず2重で3重に見えるわけではありません。眼位異常には、「斜位」と「斜視」があります。

◆斜位とは?

斜位とは、普段は眼位のズレがなく、両方の目で見ている状態(融像といいます)に邪魔が入った際、左右の眼位がズレてしまうことをいいます。もともと人の目は多少眼位のズレが潜在しているのですが、ものを見ようとすると矯正され、正常になるのです。

ところが、疲れたり、考えごとをしたりして、ものを見るための集中力がなくなるとズレてしまい、2重に見えることがあります。大人ではどちらかの目が外を向く外斜位が多いです。治療の必要はありません。

◆斜視とは?

常に眼位がズレている状態を斜視といいます。もともとある斜視の場合は、脳がどちらかの目の像を抑制をかけて見えなくしてしまいますので、2重に見えることはありません。問題は急にでてきたときです。

年齢とともに外斜位の眼位のズレが大きくなって、矯正しきれずに斜視になってしまうケースでは、そうなる途中で2重に見えて困ることがあります。斜視手術の適応になります。

◆眼球運動の異常:急に起こる複視は要注意!

目の動きがおかしくなって起こる複視は問題です。目のまわりにある、眼球を動かしている6つの外眼筋のどれかが動きにくくなって斜視になったり、動きにくくなったほうを見たときだけ2重に見えるのです。

外眼筋そのものか、筋肉と神経の接合部分に異常が起きる場合と、外眼筋を動かす中枢神経に異常がある場合が考えられます。 前者で有名なのは、体を動かすとすぐに疲れてしまう重症筋無力症で、午後になると症状が悪化する特徴があります。一般的には、糖尿病や高血圧がある人で外眼筋への血流が滞って起こることが多いのです。

後者の場合、神経の麻痺で起こることが多いです。眼球運動に関わる神経が麻痺する動眼神経麻痺や、眼球を外側に動かす神経が麻痺する外転神経麻痺、目を下に動かす神経が麻痺する滑車神経麻痺が有名です。特に、動眼神経麻痺は、目は外斜視となりまぶたが垂れますので気がつきやすいのですが、動脈瘤の圧迫による場合があり、破裂のリスクがあるため緊急を要する状態です。

いずれにせよ、急に起こる複視は、脳や身体の異常と関係がある場合が多く、すみやかに眼科を受診し、詳しく検査を受け、その日のうちに適切な専門の診療科へ紹介を受けましょう。

★板谷院長のひとことアドバイスものがダブって見える原因は多様です。片目でも起きたら角膜乱視か水晶体乱視、両方の目で見たときだけ起きるなら、2つの目の向きが同調しておらず、外眼筋やその神経の異常を疑います。原因がわかれば、治療への道が開けます。

★まとめ●片方の目でダブるのは乱視、両目で見たときだけダブって見えるのは眼位異常です。

●乱視には、角膜乱視と水晶体乱視があります。

●急に2重に見えるようになったら要注意。脳や身体の病気の可能性も考えられます。

板谷 正紀/はんがい眼科 院長
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眼鏡とコンタクトどちらを使う? ユーザーのTPO別使い分け術

 PCやスマホの普及とともに、視力の低下を訴える人も増加。今や多くの人が利用する眼鏡とコンタクトだが、どちらも一長一短あるだけに、ユーザーはどう使い分けているのか興味があるところ。

 流通業向けシステム開発のプラネットの調査によると、男性では「常にメガネをかけている」が40.8%、女性は22.8%。「コンタクトレンズのみ使用」はそれぞれ1.3%、4.0%。「メガネとコンタクトレンズを使い分けしている」は、男性の8.4%、女性は20.8%。男性は“メガネ派”が多く、女性は“併用派”が多いことが見て取れる。実際に本音を聞いた。

◆眼鏡、時々コンタクト

 クリエイティブ系職種の30代会社員Aさん(男性)は眼鏡派だ。2年前、コンタクト派から眼鏡派に移行した。仕事柄PCを作業することが多いこともあるが、決め手となったのは眼鏡が持つイメージからの解放だった。

「本当は、眼鏡には抵抗がありました。眼鏡がイヤでコンタクトを作ったくらいですし。『メガネ男子』『メガネ女子』など、眼鏡がもてはやさているのは知っています。でも、どうしてもそれはあくまでイケメン、美人に許されるフレーズなのでは……(笑)。私だと眼鏡古来(?)のオタク、ガリ勉というイメージが拭い去れないことを自覚しています。

 でも、パソコンの画面を見ている時間が多くなると、目がとにかく乾いて……。最初はコンタクトで出勤し、作業時だけ眼鏡をかけていましたが、次第に面倒くさくなって、今はすっかり眼鏡オンリーです。世間の認識は、私が思っている以上に眼鏡に対して好意的みたいで、『眼鏡のほうがデキる人みたいでいいよ』と言ってくれる人も」

Aさん曰く、眼鏡姿は、同僚や恋人からは概ね好評。それでも時折、眼鏡からコンタクトを装着することもあるという。

「私の場合、眼鏡をかけると表情がきつく見えるようで、初対面の人にはコンタクトで会うようにしています。だんだん打ち解けてきたら、眼鏡に移行するという算段です。ちなみにコンタクトはいまだにハードレンズのものを愛用。使い捨てを買うほどの使用頻度ではないので」(Aさん)

◆コンタクト一筋

 メーカー勤務の20代女性・Bさんは、家では眼鏡だが、基本的に外出するときはコンタクトだ。もともと、オンもオフも眼鏡派だったBさんだが、学生時代に気になっていた男性から眼鏡はかけない方がいいと言われたことがきっかけだった。

「私の眼鏡姿は『暗くみえる』らしいんです。なので、知り合いに会わない近所のコンビニはすっぴんにマスク、メガネという恰好ですが、それ以外の外出は徹底してコンタクト。眼鏡はおしゃれアイテムという時流かもしれませんが、そんなの関係ないです」

◆“度なしカラコン”愛用者の声

 度なしカラコンと眼鏡を併用しているというのは、営業職の30代女性・Cさん。

「カラコンというと、昔は“盛る”というイメージが強かったものですが、今はメイクやファッション感覚のように瞳を演出するもの。瞳が美しく見えるのは、やはり第一印象として効果的だと思います」

 とはいえ、度なしのカラコンを、なぜ眼鏡と掛け合わせる意味があるのだろうか。

「度なしカラコンって、度ありの半分くらいの値段なんです。眼鏡はこれまでに普段使いしているもの。営業でクライアントと会うときは、クールな印象にしたいので都合が良いんです」(Cさん)

 眼鏡、コンタクト、そして併用と三者三様の事情がある。視力が悪いだけでなく、人からどう見えるかも考えて使い分けている人が多いようだ。

老眼と間違いやすい「加齢黄斑変性」とは

視覚障害原因の第4位「加齢黄斑変性」。10年で患者数が2倍に

加齢黄斑変性という目の病気は視覚障害原因の第4位で、患者数は約70万人。最近10年で患者数が2倍に増えており、今後さらに増えると見込まれ、大きな問題となることが懸念されています。

加齢黄斑変性は、加齢により網膜の中心部である黄斑に障害が生じ、見ようとするところが見えにくくなる病気です。

【加齢黄斑変性の症状】

(1)変視症
ものがゆがんで見えます。しかし、障害が生じるのは黄斑部のみのため、中心部はゆがんで見えますが、周辺部は正しく見えます。

(2)視力低下、中心暗点
さらに黄斑部の網膜に障害が生じると、真ん中が見えなくなり(中心暗点)、視力が低下します。

視力低下が進行すると運転免許の更新や、字を読んだりすることができなくなります。通常、視力低下は徐々に進行し、治療をしなければ多くの場合、視力が0.1以下になります。

加齢黄斑変性を発見するための検査方法

(1)視力検査
他の目の病気と同様に視力検査は重要な検査です。加齢黄斑変性では視力低下が起こります。

(2)アムスラー検査
碁盤の目のような(方眼紙のような)図を見てもらい、格子のゆがみを調べる検査です。変視症を早くから検出することができます。簡便な検査で、自宅でもできます。

(3)眼底検査
眼科医が網膜の状態を詳しく観察する検査です。網膜の状態が詳しくわかり、出血や新生血管がわかります。記録のために眼底カメラで眼底写真に保存することがあります。

(4)造影検査
静脈から造影剤を注入した新生血管などの状態を詳しく調べる検査です。フルオレセイン造影検査とインドシアニングリーン造影検査の2種類の検査があります。いずれの造影検査も連続して何枚もの眼底写真を撮影します。

(5)光干渉断層計
網膜の断面を連続して撮ることにより、網膜やその下の新生血管などの状態を立体的に把握することができます。短時間で検査ができ、造影剤を使わないため患者にかかる負担が少ないことが特徴です。頻回に検査を行うこともできます。

光線力学的療法やVEGF阻害薬が最近の治療の主流

現在のところ「萎縮型の加齢黄斑変性」には、残念ながら治療方法はありません。しかし、「滲出型の加齢黄斑変性」には、いくつかの治療法があります。

治療の目的は、脈絡膜新生血管の拡大を抑え退縮させ、視力を維持あるいは改善することです。視力が良くなることもありますが、正常に戻ることはほとんどありません。

(1)薬物治療
加齢黄斑変性の発生には血管内皮増殖因子(VEGF)が関係していると考えられており、VEGFを阻害することにより脈絡膜新生血管を退縮させる治療法です。

現在認可されているVEGF阻害薬にはマクジェン(R)、ルセンティス(R)、アイリーア(R)という3種類の薬があり、いずれも目の中(硝子体腔)に注射します。

(2)光線力学的療法(PDT)
ビスダイン(R)という光感受性物質を点滴し、その後に非常に弱い出力の専用のレーザーを病変に照射する治療法です。治療のためには専用のレーザー装置が必要であり、眼科PDTの認定医が行う必要があります。

(3)レーザー凝固
脈絡膜新生血管が黄斑の中心から離れた場所にある場合には強い出力のレーザー光線で病変を凝固し、破壊することがあります。

(4)手術
脈絡膜新生血管を抜去したり、黄斑を移動させる手術が以前は実施されていましたが、最近は光線力学的療法やVEGF阻害薬が使えるようになり、ほとんど行われなくなっています。

加齢黄斑変性の予防には、禁煙と魚中心の食事が効果的

(1)禁煙
喫煙は、たくさんの研究で明らかになっている確実な危険因子です。禁煙しましょう(ただし、禁煙の効果が出るには10年くらいかかるという報告もあります)。

(2)サプリメント
ビタミンC、ビタミンE、βカロチン、亜鉛などを含んだサプリメントを飲むと加齢黄斑変性の発症が少なくなることがわかっています。

(3)食事
緑黄色野菜はサプリメントと同様に加齢黄斑変性の発症を抑えると考えられています。肉中心の食事より、魚中心の食事の方が良いようです。

加齢黄斑変性の前段階所見としては、ドルーゼンと網膜色素上皮の色素ムラがあります。

そのような所見がないかを診てもらうために、「老眼」と勝手に決めつけず、50歳を過ぎたら定期的に眼底検査を受けましょう。早期発見、早期治療が大切です。

目元の【クマ】は【疲れのパロメータ―】!

●目の疲れがくまを招く理由

目の下にくまができるのは、睡眠不足や長時間のパソコン作業などによる「目の疲れ」からくる血行不良が主な原因です。

血行が悪くなると、血液中の赤い色素が赤黒くなり、それが皮膚の下から透けて見えるのです。

こういったくまは「青くま」とも呼ばれます。

また、血流やリンパがスムーズに流れなくなると、肌へ栄養が行き渡らずに新陳代謝力も落ちてしまい、色素沈着が起きやすくなります。これは、いわゆる「茶くま」の原因となります。

●疲れ目対処法

血行不良の改善によって、疲れ目は解消できます。血行を改善するためには、以下のような方法がオススメです。

○十分な睡眠

十分かつ良質な睡眠をとることで、血行不良が改善されることで疲れ目に効果があるだけでなく、肌の新陳代謝も高まるため活性酸素の発生を抑えることにもつながります。

青くま、茶くまのどちらの対処法としても有効です。

○目をあたためる

目の周りを温めることで、目の周りの血行が促され、血行不良によって引き起こされる青くまの改善に繋がります。

目をあたためるグッズは市販品がたくさんありますが、ホットタオルであれば電子レンジで簡単に用意することもできます。

『血行不良が原因で出る目の下くま(クマ)』をご参照ください。

○目のストレッチ

ウインクで目の周りをほぐす運動や、眼球を上下左右に動かしたりぐるぐる回したりして目の周りにある筋肉を動かすことで血行を良くします。

長時間のパソコン作業などで目が疲れたときに行ってみてください。

○入浴・運動・規則正しい生活

ほかにも血行改善には、ぬるめのお湯にゆっくりつかったり、ほどよく汗ばむ程度の運動を行ったり、規則正しい生活を心がけたりすることも有効。

これらは、血行改善だけでなくたまっていたストレス解消にも役立ちます。

いずれの対処法も簡単にできるものばかりですので、日々の生活にぜひ取り入れてみてください。

(この記事の監修: Theoryクリニック 院長 / 筒井裕介 先生)

女性のドライアイは同世代男性の5倍 白内障患者数は2倍以上【中高年女性がかかりやすい病気】

 全国で働く医師のうち、女性はわずか21.1%にすぎません。しかし皮膚科(47.5%)、乳腺外科(39.5%)、産婦人科(35.8%)などでは、女性の進出が活発です。

 眼科(38.3%)も女性医師が多い科目のひとつです。昔から女医さんが多かった印象がありますが、いまや4割近くに達しているのです。

「眼科は楽できるから」「患者が死なないから」といった陰口をよく聞きます。

 それだけが理由ではないでしょうが、最近の医学部では、眼科を志望する女子が大勢いるそうです。

 しかし、実際は女性患者の方が多いからかもしれません。

 中高年女性(40~64歳)に限っても、ドライアイ、結膜炎、角膜炎などの患者が大勢います。

 ドライアイは同世代の男性の5倍、角膜炎は2倍以上、結膜炎も2倍近くいます。コンタクトレンズが大きな原因のひとつです。よく手入れしないと細菌やカビの温床になりますし、清潔にしていてもレンズと眼球の間に花粉やホコリが紛れ込んできます。また、結膜炎は、小中学生の子供からうつされることが多い病気です。子育てを真面目にやっている母親は、結膜炎にかかるリスクが高いわけです。

 これらの病気は命に関わるものではなく、失明の可能性も低いため、医者にとっては確かに楽かもしれません。しかし、不快感やかゆみ・痛みを伴いますし、美容上の問題も伴うため、とくに女性患者にとっては大問題でしょう。だから、眼科に女医さんが多いのは、むしろ当然です。

 それだけではありません。実は中高年女性は、白内障や緑内障も多いことが分かっています。白内障患者は約5万4000人(男性は約2万5000人)、緑内障は約1万6700人(同約1万700人)。どちらも加齢とともに患者も増えていきますが、中高年で発症すると、将来の失明につながることがあります。

 眼科の女医さんたちは、それらの治療の一翼も担っているわけです。

 ちなみに中高年男性がかかりやすいのは、網膜剥離(約1万1000人)と網膜血管閉塞症(約1万人)。どちらも失明する危険が高い病気です。腕の立つ女医さんも大勢いますから、まさかのときはネットで調べてみてください。

(永田宏/長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授)

眼鏡の人は白内障になりやすい?

●近視の人は白内障になりやすい

白内障の中でも最も多い「加齢性白内障」は、年をとれば誰にでも起こる病気なのですが、近視の人、特に「強度近視」の人は、白内障になりやすいと言われています。

目に入ってきた光は、カメラのレンズに相当する「水晶体」で屈折し、フィルムに当たる「網膜」で像を結びます。屈折異常がない目の場合は、無意識に遠くを見ていても、ぴたっと網膜上で像が結ばれるので、ピントが合い鮮明に見ることができます。

しかし、近視の人の目は網膜よりも手前で像を結んでしまうので、遠くのものがぼやけて見えるのです。

近視は一般的に「眼軸長(眼球の奥行きの長さ)」が伸びることで起こります。そして、さらに眼軸長が一定の基準を超えて、異常に伸びた状態を強度近視というのです。強度近視の場合は、目から15cmくらい先のものさえぼやけてしまいます。

強度近視の人は、水晶体の中心部から濁りが生じる「核白内障」になりやすく、若いうちから発症する傾向があります。メカニズムは諸説ありますが、近視と白内障の関連は統計上から相関関係が確認されています。

また眼軸長が長いと、網膜や脈絡膜なども引き伸ばされて、負荷がかかるので、「黄斑部出血」「近視性牽引黄斑症」「近視性視神経症」「網膜剥離」など、さまざまな目の病気を招く可能性があります。

●強度近視の原因と予防法

近視や強度近視になる原因は、はっきりとわかっていない点もありますが、遺伝や環境的な要素が深く関わっていると考えられています。予防のためには、以下のようなことに気をつけましょう。

(1)姿勢をよくする

デスク作業をするときに、無理な姿勢を続けていると、首の神経や目に負担をかけ、近視を招く原因になります。机やイスの高さを調整し、正しい姿勢で作業をしましょう。

(2)対象物への距離を適切に保つ

本や書類は目から30cm以上離して読む、パソコン作業はディスプレイを目から50cm以上離す、テレビは画面から2m以上離れて見るなど、対象物との距離を保ちましょう。

(3)適切な照明を使う

明るすぎや暗すぎにならないようにする、机に向かうときは部屋の明かりだけでなくデスクスタンドも点けるなど、目に負担をかけない照明にしましょう。

(4)休憩をはさみ、目を休ませる

目の疲労を防ぐために、読書、書類作成、パソコン作業などを行うときは、30~40分に1回は休憩を入れ、遠くを見るなどして目を休めるようにしましょう。

◎専門医に聞け! Q&A スマホ老眼

Q:最近、視力が落ちたように思います。と言うのは、スマホを操作していて、目を上げて正面を見る時、ぼやけます。ピントが合わないようです。いつもスマホを見ているせいでしょうか。このまま近視になるのではないかと心配です。改善する方法はあるでしょうか。_(24歳・フリーター)

A:あなたの場合、近視ではなく、スマホ老眼と言われる状態です。仰るとおり、原因はスマホの見すぎでしょう。
 目は、水晶体の厚みを変えることでピントを調節します。水晶体はカメラのレンズに相当します。水晶体は毛様体という筋肉の働きによって、遠くを見る時は薄くなり、近くを見る時は厚くなります。

 スマホを操作するときは至近距離で画面を見るものです。スマホを見続けると、毛様体は厚い状態を保ち続け、疲れてしまいます。ピント機能が低下し、そのため、スマホの手を止めて正面を見たとき、目がぼやけるのです。

 スマホ老眼は20代、30代では珍しくなく、10代、40代、50代にも見られます。スマホを見すぎると、小学生でもスマホ老眼になってもおかしくありません。スマホが習慣の人の多くが目の疲れを感じていますが、そういう人はみな、スマホ老眼になる恐れがあると言えるでしょう。

●スマホの使用を減らそう

 ところで、“老眼”という言い方をしていますが、普通の老眼は至近距離が見えにくい状態です。だから、老眼とスマホ老眼はまったく別のもの。スマホ老眼はむしろ近視に近いと言えるでしょう。スマホ老眼は毛様体の機能低下が原因ですから、深刻な状態ではありません。しかし、スマホ漬けの生活を続けると、やがて真性の近視になる恐れもあります。

 とは言え、スマホ老眼はスマホをする時間を減らし、目を休ませると治ります。最近は、近視でも乱視でもないし、ストレスもないのに、視力が落ちる小学生がいます。これもスマホ老眼で、スマホをいっさいやめさせると治ります。

 実際、スマホを放棄することはできないでしょうから、スマホを見る時間を減らしましょう。起きている時間の半分はスマホを見ない、などと決めるとよいと思います。

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山口康三氏(回生眼科院長)
自治医科大学卒業。眼科医、漢方内科医。食事、運動、睡眠などを改善する生活改善療法を指導し、眼科の病気や生活習慣病の治療に成果を挙げている。日本綜合医学会副会長。

消えない目の不快感の正体は「眼瞼けいれん」かもしれない

 ドライアイと診断され治療を受けているが、目の不快感が消えない……。この場合、眼瞼けいれんの確認が必要だ。清澤眼科医院・清澤源弘院長に聞いた。

 眼瞼けいれんは、「眼輪筋」の異常で起こる。眼輪筋とは目の周囲を取り囲む筋肉で、まぶたを閉じる働きがある。これが過度に収縮するようになり、まばたきが増えたり、自由に目を開けにくくなったりするのだ。両目に起こることがほとんどだが、片目だったり、左右で症状の程度に差が出ることもある。詳しい症状は〈表〉を参照してほしい(井上眼科病院・若倉雅登医師提供の資料を参考に作成)。3つ以上該当で、眼瞼けいれんの可能性ありだ。

「本態性、症候性、薬剤性の3タイプがあります。本態性は原因不明で、症候性はパーキンソン病などの一症状としてみられ、薬剤性は主に精神病領域で使われるベンゾジアゼピンという系統の薬剤の長期使用で起こります」(清澤院長=以下同)

 パーキンソン病などがあれば、その治療と並行して眼瞼けいれんの治療を行う。薬剤性と判明すれば、ベンゾジアゼピン系の薬剤を処方している医師に連絡を取り、別の薬への変更や減量を検討してもらう。自己判断で勝手に服薬をやめたり量を減らしたりする人がいるが、それらは離脱症状(禁断症状)を招くため、必ず医師の指導の下で減薬していくことが重要だ。

■ドライアイの背景に隠れていないかを確認

 眼瞼けいれんは、なぜドライアイと関連するのか? それは、まばたきが的確なタイミングで行えなくなるからだ。

「そのために涙の量が少なくなり、ドライアイが生じるのです。眼瞼けいれんにドライアイは必発の症状で、ドライアイの背景に眼瞼けいれんが隠れていないか、確認しなければなりません」

 眼瞼けいれんによるドライアイには、点眼薬だけでは効果が不十分。涙の出口である涙点にフタをして、涙が排出しないようにする涙点プラグが適している。

 そもそもの眼瞼けいれんも、原因不明の本態性では「完治」は難しいが、症状を大きく軽減することは可能だ。

「治療の第1選択肢が、A型ボツリヌス毒素療法です。A型ボツリヌス毒素は生体由来の毒素製剤で、けいれんが起こっている部位に注射します。効果は3~4カ月といわれていますが、私の患者さんには、その期間以上に何らかの効果が持続した方や、A型ボツリヌス毒素療法を受けているうちに症状が消えてしまった方もいます」

 この治療を受けた人の20%は、初期では効果がなかったという報告もある。しかし、続けるうちに効果が出てくるケースも少なくない。また、A型ボツリヌス毒素療法はボトックス注射とも呼ばれ、自費診療として美容目的にも活用されているが、眼瞼けいれんは保険適用だ。3割負担で1万5000円ほど。高額であること、皮内注射なので痛いこと、施術後に皮下出血などを伴うことがあることがネックか……。

「A型ボツリヌス毒素療法以外では、経口薬、指を目尻にかけるなどの知覚トリック、遮光眼鏡や点眼薬(レバミピド点眼薬)によるまぶしさや痛みの治療、重症例に検討する眼輪筋切除術があります。ただし、いずれもA型ボツリヌス毒素治療に勝るものではありません。眼瞼けいれんに悩んでいるなら、まずはA型ボツリヌス毒素療法を考えた方がいいでしょう」

 眼瞼けいれん、特に本態性は、40代以降の女性に多い。下の〈主症状〉で該当するようなら、眼科へ。

<主症状>
●まばたきが多い
●まぶしさをよく感じる
●目を開いていられない
●目が乾き、気になる
●人混みで人にぶつかる
●電柱や木にぶつかる
●太陽や風、階段が苦手
●車や自転車の運転が危険
●時々手で目を開ける
●片目をつぶってしまう

目薬連用する「目薬マニア」、ドライアイ招く本末転倒の結果

 目の疲れ、霞みなどを感じるたびに、目薬をさして気分転換をする人は多い。だが、『その「1錠」が脳をダメにする』の著者で薬剤師の宇多川久美子氏は目薬の頻繁な使用にこう警鐘を鳴らす。

「目薬には依存症リスクがあります。目薬が恒常的に入ると目は涙液を作ることをさぼるようになる。つまり、目が乾燥する『ドライアイ』を招くのです。目薬をさしてドライアイになるという、まさに本末転倒の結果です」

 新潟大学名誉教授の岡田正彦医師もこう続ける。

「昔から医療関係者の間では“目薬マニア”という言葉があります。目薬にはスカッとする成分が入っていて、なんとなく薬を使っていると目が健康になるイメージがある。しかし、目薬にも防腐剤などが入っていますから連用してはいけません。

 目薬のようにスカッとする感覚を得るために長期連用してしまう薬に湿布薬もあります。実は、湿布にはきちんとした科学的裏付けがなく、医療機関で使われるのは世界を見渡しても日本ぐらいです。

 市販薬だからといって“気分転換”“気休め”として薬を続ける行為は見直すべきです」

レーシックは怖い…新型「永久コンタクト」検討の価値あり?

「レーザーで角膜を削るレーシック手術を受けた後、4割が不具合が生じたと訴えている。安易に受けないように」。昨年末、消費者庁がこう発表して以来、“近視や乱視を何とかしたいが、レーシック手術は怖いし、コンタクトやメガネはごめんだ。

どうしたらいい”と思い悩んでいる人も多いのではないか。ならば、手術で角膜の内側に新型人工レンズ「HOLE ICL」を入れる手法を検討してはどうか? 手術後は、風呂もプールもOKの「永久コンタクト」だ。

「HOLE ICL」は今年4月、厚労省が認可した視力矯正のための新たな眼内レンズだ。発案者で北里大学医学部眼科教室の清水公也主任教授が言う。

「これまでも、近視や乱視の治療法として、眼球内の虹彩と水晶体の間に人工レンズを移植するフェイキックIOLと呼ばれる治療法がありました。ところが、単にレンズを移植したやり方では眼球に栄養や酸素を与えている房水流路が阻害され、眼圧を高め緑内障の危険があったのです」

 ならば、とその流路確保のため、虹彩を少し切除する手術法が開発されたが、その手術によるリスクが残った。

「そこで登場したのが従来のフェイキックIOLの問題点を克服した、HOLE ICLです。中央に0・36ミリの小さな穴を開けたこの新型レンズの使用によって、前述した2つの問題点が一挙に解決されることが分かったのです」(清水教授)

 これならば裸眼視力の良い人と同じように、お風呂もプールもOK。運動するときも不自由を感じない。通常のコンタクトのように手入れをすることもなく、砂ぼこりで特別痛い思いをすることもない。

 HOLE ICLのメリットはそれだけじゃない。同じ視力矯正の手術であるレーシックでは鮮明度がやや落ちる、と指摘されていたが、より鮮明だともっぱらだ。

 さらには、レーシックでは時間とともに近視が一定の割合で戻るといわれるが、HOLE ICLではほとんど近視の戻りがないとされ、長期的に安定した視力が保たれるという。

 また、視力低下や白内障、緑内障などで調子が悪くなれば、簡単にレンズを交換できる。

「日本では今年5月から現場でこの新型眼内コンタクトレンズの移植が始まったばかりですが、欧米や韓国では3年前から認可され、良好な成績を挙げています」(都内の眼科専門医)

 しかも、レーシック手術と違って、眼科専門医のみに許された手術法のため、トラブルの心配がほとんどないという。

「この手術を行えるのは眼科専門医の資格を持ち、講習会に出席したうえで、実際に試験官医師が手術に立ち会って、パスした人のみです」(清水教授)

 手術そのものは両目で30分程度で終了する。ただし、レンズの調達に時間がかかることがある。個々人ごとのレンズをオーダーするからだ。

 気になる費用はいくらなのか?

「自由診療ですから診療機関によって治療費はまちまちですが、目安は両目で50万~100万円ほどです」(医療コンサルタント)

 あなたもやってみる?

眼圧はアテにできず…緑内障の発見は眼底と視野をセットで

【検査数値 裏読みナナメ読み】

 会社に勤めている人は企業健診が義務づけられています。その形態はさまざまで、人間ドックのような充実した健診もあれば、簡易な健康診断で済ますところも珍しくありません。後者の場合、注意したいのが目の検査です。

「車を運転していると、左の路地から出てくる車や自転車に気づくのが遅れることがあって、ヒヤッとしました」

 中性脂肪値が高く通院されている上野裕二さん(52=仮名)は、受診後の雑談でそうおっしゃいました。すでに老眼が始まっていて、メガネは遠近両用の老眼鏡。メガネをかけた状態で測る矯正視力は右が0.8、左が1.0で、見え方は特に問題ないそうですが、私は話の内容が気になりました。

 詳しくうかがうと、会社の健診で目の検査は視力のみ。

 眼圧(正常値は10~20㎜Hg)や眼底(視神経の異常を調べる)、視野の検査を受けていなかったのです。

 緑内障という目の病気があります。視神経が圧迫されて萎縮する病気で、進行すると視野が狭くなり、最悪の場合、失明に。中途失明原因のトップを占める厄介な病気です。

 40歳以上では20人に1人がこの病気とされています。上野さんの年齢やお話から、これが疑われたのです。

 目の中の液体の流出路が詰まることから、目の中の水圧=眼圧が上昇。それが、視神経圧迫の原因のひとつで、かつては眼圧の異常が緑内障を見つけるための指標でした。

 ところが、岐阜県多治見市で行われた「多治見スタディー」から、全緑内障患者のうち眼圧が正常な人が70~80%に上ることが明らかになったのです。それが、正常眼圧緑内障で、眼圧はほとんど当てになりませんし、上野さんがそうだったように、初期は視力に影響しません。眼科の受診をお勧めした次第です。

 次の定期診断にいらしたとき、ホッとしたように言われました。

「ご指摘通り正常眼圧緑内障でした。でも、幸いすぐに治療すれば、失明せずに済むとのこと。ありがとうございます」

 緑内障は初期だと、自覚症状に乏しいものの、運転していて見え方がおかしい(視野狭窄)、目や頭が重い、あるいは、人にぶつかりやすくなった、距離感がおかしい、つまずく、文字を読み飛ばすことが増えたといった症状を見せることがあります。症状があってもなくても、40歳以上は毎年、眼圧や眼底、さらに視野の検査を受けるのが無難でしょう。

(梅田悦生・赤坂山王クリニック院長)

老眼になったと思ったら行くべきは眼科かメガネ店か

 加齢とともに「老眼」が進行し、近くのものが見えにくくなる──。これは目のピントを合わせるための筋肉が衰え、筋肉をよく使う近くに焦点が合いづらくなるためで、基本的には老眼鏡で対処するしかない。

 ただし、すぐに「メガネ店」に駆け込むのではなく、先に「眼科」を訪れたほうがいい。医療経済ジャーナリストの室井一辰氏がいう。

「視力低下の理由は老眼だけとは限らない。白内障や緑内障は、初期の自覚症状が少なく、気づいた時にはある程度進行しているケースが多い。発症のタイミングが老眼と近いので、眼科で検査を受ければ、これらの病気の早期発見も期待できます」

 受診の結果“ただの老眼”だったとしてもメリットがある。

「老眼で視力が低下している場合、遠くと近くを交互に見るなど適切なトレーニングを行なうと、症状が改善する可能性があります。メガネ店は適した老眼鏡は作ってくれても、個人に合った視力改善のためのアドバイスまでは受けられません」(室井氏)

目薬をしてもドライアイが治らない…それって違う病気かも

 「まぶしい!」

 「目が勝手に閉じてしまう!」

 「目が乾く!」

 症状だけ聞くとドライアイのようですが、「ドライアイの目薬をしているのにちっとも良くならない!」というあなた。それはもしかするとドライアイと間違われやすい目の病気「眼瞼けいれん」かもしれません。

 「けいれん」というとピクピクする病気と思われそうですが、眼瞼けいれんはまぶたがピクピクするわけではありません。まぶたの開閉を行っている神経の制御ができなくなるせいで、さまざまな症状が起こってくる病気です。

 代表的な症状は冒頭にあったような…「まぶしい」「目を閉じていたくなる」「目が乾く」「勝手に目が閉じてしまう」「目がごろごろする」…といったもの。一見するとドライアイのようですが、乾燥が原因ではありませんので、いくら目薬をしても症状は治らないのです。しかし症状はドライアイとよく似ているので、ある統計では「眼瞼けいれんの患者さんの約半数がドライアイと誤診されている」とされているほどです。

 患者さんの半数にうつっぽさや不安、不眠などが見られるため、原因がわからないまま「うつ」「自律神経失調症」と診断されて心療内科にかかっている方もいます。ひどくなると目を開くことがまったくできなくなるため、車の運転が危険になり日常生活もままらなくなってしまうことも…。

 この病気の特徴は、まぶたの動きの不自然さ。素早くまばたきを繰り返すと、力が入って動きが不自然になってきたり、1度強く閉じるとぱっと開けられないという症状があります。また普段からまぶたの周囲の皮膚や眉間に力が入っているので、こわばったような表情になっていたり、険しくしわを寄せている方が多いです。

 抗精神病薬や睡眠薬が原因で起こることもあるので、原因になりそうなお薬があればできるだけ減らしていく必要も出てきます。

 根本的な治療にはなりませんが、症状をよくするためにボツリヌス菌の毒素(ボトックス)を注射してあげる方法もあります。ボトックスをまぶたの周りに注射すると、目の周辺がリラックスして症状が改善することがあります。

 眼瞼けいれんは診断がつかないまま、精神的に疲弊している方が多い病気です。ドライアイのような症状があるのに、目薬をしても改善しない場合は、ぜひ1度眼科を受診してみてくださいね!

◆筆者プロフィール 窪谷日奈子(くぼたに・ひなこ)医療法人社団吉徳会・あさぎり病院・眼科医長。眼科専門医。

〈目からウロコの健康術〉 最悪の場合「失明」することも 中高年に起きやすい危険な「目の症状」

 過去に取材した複数の眼科医によると、生活習慣病やがんと同じように、目の病気も40歳を境に起きやすくなる。
「菊地眼科クリニック」(川崎市幸区)の菊地琢也院長によれば、40歳以上の患者の8割は何らかの自覚症状を抱えているという。同院におけるそのトップ3が、「見えづらい」「目が乾く」「目がかゆい」だ。

 「見えづらい」原因は近視や遠視、老視(老眼)など目のピント調節機能の異常に伴うものと他の病気によるものに大別されるが、特に注意したいのは後者だ。

 「物がかすんで見える」「光をまぶしく感じるようになった」「物が二重に見える」といった症状であれば白内障が疑われる。これは加齢によって目の中の水晶体という部位が白く濁ってしまう病気で、80歳以上の有病率は100%と言われている。濁った水晶体は元には戻らないが、水晶体を人工のレンズに取り換える手術を行うことで異常を軽減させることができる。

★症状なく進む緑内障に注意
 白内障以外にも、物が歪んで見えたり視野の中心が欠けたりする加齢黄斑変性、糖尿病の合併症の一つであり、視界がかすむなどの症状が現れる糖尿病網膜症など、見えづらい症状を引き起こす病気はさまざまにある。そうした中で、眼科医が「最も注意してほしい」と語るのが緑内障だ。

 「『見えづらい』という自覚症状があれば医療機関を受診して対策を打つことができますが、緑内障が怖いのは症状を感じないまま病気が進んでしまうこと。中期から末期でないと自覚できず、それから治療を開始しても失明してしまう恐れがあるのです」(菊地院長)

 緑内障は、視神経に障害が起こることで視野が徐々に狭くなっていく病気。視野は端から欠けていくことが多く、また片方の目に異常が起きたとしてももう一方の目が全体的な見え方を補正するので気づきにくい。

 日本緑内障学会が行った調査によると、緑内障にかかった人のうち、診断されて病気が判明していた人はわずか1割だった。

 一方、緑内障は日本人の失明原因の第1位で、40歳以上の20人に1人がかかると言われる。今のところ完治させる治療方法はなく、点眼やレーザー治療、手術によって進行を遅らせるしか手立てがない。つまり、早期発見・早期治療が失明を防ぐ上では重要なのだ。

 前出の菊地院長は「緑内障にかかりやすくなる40歳以降の方は、自覚症状がなくても眼科で検診を受けてほしい」と話す。

★スマホの普及でドライアイ増加
「目が乾く」「目がショボショボする」「目が開きにくい」と訴える人が増えているのも、近年における眼科の特徴だ。

 パソコンを使った仕事やスマートフォンが普及したことで、目を酷使する人が増えた。

 人間が「まばたき」をする頻度は、3秒に1回程度だと言われているが、パソコンやスマホの画面を注視しているとそれが4秒、5秒と長くなっていき、人によっては10秒を超えることもあるという。まばたきの回数が減ることで涙の分泌量が減り、目が乾きやすくなってしまうのだ。

 こうした生活を続けていると、恒常的に涙の分泌量が減ったり、涙の質が変化したりして目を潤す能力が低下する「ドライアイ」の状態になってしまう。

 ドライアイを放置していると、眼球の前面を覆う角膜が傷つきやすくなり、重症になると角膜に無数の傷がついて、場合によっては視力が低下してしまうこともある。
「患者さんが自分でできる対策としては、意識してまばたきを増やす、空調の当たらない場所にいるようにする、フード付きメガネをかけるなどが挙げられ、治療としては、点眼や涙の排出口を塞ぐ涙点プラグという方法があります。今は薬も増えて患者さんに合うものが見つかりやすくなっていますから、重症化を防ぐためにも早めに対策を取りましょう」(菊地院長)

★スギ花粉症は根治も見込める
「見えづらい」「目が乾く」に続いて多い「かゆい」の原因は、花粉症であることが大半だという。花粉症治療のポイントは、花粉が飛び始める1カ月前から始めること。春の花粉であれば前年の12月末から翌年の1月に薬を服用したり、点眼したりすることで症状を和らげられる。

 また、スギ花粉が原因の花粉症に関しては根治が見込める治療法もある。それは、舌の下にアレルギー物質を含むエキスを垂らして飲み込み、徐々にアレルゲンへの免疫を高めていく舌下免疫療法というもの。

 毎日1度、最低でも2年間は投与を続ける必要があるため、患者にとって負担は軽くないが、臨床試験では症状の軽減を含めて約8割に効果が確認された。’14年に保険適用された治療法だ。

 目が病気になっていないか、自分で手軽に調べられる方法も紹介しよう。これは、加齢黄斑変性や網膜静脈閉塞症など、眼球の内壁を覆う網膜に異常が起こる病気を対象としたもので、「アムスラーチャート」という。菊地院長も患者によく手渡しているものだ。

 アムスラーチャートには、いくつもの縦線と横線が格子状に記されていて、中心に点が打たれている。これを30センチ離した上で、片目ずつ真ん中の点を見て、線が歪んで見えたり中心部が暗く映ったりすれば網膜の病気にかかっている可能性がある。普段からメガネやコンタクトを装着している人はその状態で確認する。「アムスラーチャート」でインターネット検索をすれば図を見られるので、チェックしてみてはどうだろうか。

 菊地院長は眼科医としての思いをこう語る。
「私たち人間が得ている情報の8割は視覚を経由していると言われています。とても大事な感覚であるにも関わらず、多くの方は『見えること』が当たり前になってしまっていて、そのありがたみを実感しづらい。病気になって初めて『もっと早く眼科に行っておけばよかった』と嘆かれる方をたくさん見てきましたから、40歳をすぎた方は眼科で検診を受けるとともに、自宅ではアムスラーチャートで定期的にセルフチェックすることを勧めます。目の病気を早期に見つけられる可能性が高まり、病気によって生活の質を損ねるリスクを大幅に下げられます」

運転中の歩行者見落とし、夜の街灯がぼやける目の病気は

運転中に歩道にいる歩行者に気づかず、急に目の前に現われたので“突然急ブレーキ”という場合は、「視野が欠ける緑内障や網膜剥離が疑われます」(吉祥寺森岡眼科院長の森岡清史医師)。

 同じような速さで走っている車は見えるのに、歩行者は見落としがちというケースは、動体視力の低下かもしれない。

「加齢により対象にピントを合わせる毛様体筋の働きが悪くなることが原因。ものを追いかける力である動体視力が落ちており、特に異なる速度のものが見えにくくなっていると考えられます」(森岡医師)

 遠くの景色がぼやけて見えるのは近視の特徴的な症状だが、近くてもそうだとすると要注意だ。

「部屋の照明などでもぼやけて見える場合は、網膜に障害が生じる加齢黄斑変性などの視力を下げる病気の可能性があります。進行すると視界が歪んで見えるようになります」(二本松眼科病院の平松類医師)

 冬の寒さと乾燥のおかげで気づきやすくなる予兆は多い。痛い目をみないよう日々の生活に注意したい。

増えるドライアイ 涙の層を壊す“3つのコン”とは?

日本には、「ドライアイ」のある人が推定で2000万人いるといわれています。身近な環境が影響することから患者数が増加していると考えられています。その症状と原因、そして日常生活の中でできる対策について、東邦大学 教授の堀 裕一(ほり・ゆういち)さんにうかがいました。

* * *

■ドライアイとは
ドライアイは、目の表面を潤す働きが低下して目の表面が乾燥した状態をいいます。生活環境の変化などに伴って、日本では、ドライアイのある人が増え続けていると見られます。

ドライアイには、目が乾く、目がゴロゴロする、目が疲れる、涙が出る、目が痛い、目がかすむ、目を開けていられないなどさまざまな症状があります。これらの症状は、涙の量が減ったり、涙の層が安定しなくなることで起こってきます。

■目は表面を覆う涙で保護されている
目の表面には、角膜と結膜があります。角膜や結膜の外側は粘膜から成り、傷つきやすいため、涙の薄い層が目の表面を覆って保護しています。

涙は内側から液と油の層に分かれており、まばたきによって目の表面に行き渡ります。

液の主成分は水分で、「分泌型ムチン」というぬめりをつくる物質が混ざっています。分泌型ムチンはまばたきをする際のまぶたと目の表面の摩擦を和らげます。

さらに、液の層の内側は、水分を目の表面全体になじませる働きをもつ「膜型ムチン」で覆われています。油の層は涙のいちばん外側にあり、水分が蒸発するのを防いでいます。

■ドライアイの原因

ドライアイの原因は、大きく2つに分けられます。

■原因1 涙の量が減る
涙の量が減る原因の多くは加齢です。涙の水分を分泌する涙腺の働きは、年齢とともに衰えてきます。

涙腺はホルモンの変化にも影響されるので、更年期の女性にはドライアイが多いといわれています。シェーグレン症候群(涙腺と唾液腺を標的として攻撃する自己免疫疾患)という全身の病気からドライアイが起こる場合もあります。

■原因2 涙の層が壊れる
次の原因が考えられます。

◎3つのコン――パソコン、エアコン、コンタクトレンズは“3つのコン”と呼ばれるドライアイの三大要因です。パソコンは、画面を見ているとまばたきが減るので、涙が蒸発しやすくなります。

エアコンは、空気を乾燥させますし、風が目に当たると涙が蒸発しやすくなります。コンタクトレンズは、涙の水分が目の表面に均一に広がるのを妨げるうえ、まばたきをするとレンズとの摩擦で目が傷つきやすくなります。

◎油の分泌不足――涙の水分が蒸発しやすくなります。油を分泌する腺は、上下のまつげの生え際付近にあります。油の分泌は年齢とともに減少しますが、若くても体質的に分泌腺の詰まりやすい人がいます。最近多いのが、まつげの内側の化粧によって分泌腺が塞がれるケースです。

◎ムチンの異常――ムチンが減ると涙の層は安定しません。特に、膜型ムチンが不足すると、涙が目の表面に定着しないので目が乾いてしまいます。

■原因不明のものもある
最近増えているのが、BUT(ビーユーティー/ブレイクアップタイム)短縮型というタイプです。短時間目を開けているだけで痛むのが特徴で、まばたきせずに目を開けていられるのは5秒以下です。原因は不明で、若い人に多いといわれています。

■ドライアイの検査

ドライアイが疑われる場合は、症状などを詳しく聞いたうえで、次のような検査が行われます。

◎涙の量を調べる検査(シルマーテスト)――左右の目尻に専用の濾紙(ろし)を5分ほど挟んで、涙でぬれた長さを測ります。5mm以下の場合はドライアイが疑われます。

◎涙の層が壊れるまでの時間を計る検査(BUT検査)――特殊な検査液を点眼して涙を染色します。5秒以内に色の消える部分が現れた場合は、涙の層が壊れていることを示しており、ドライアイの疑いがあります。

◎目の表面を調べる検査(染色検査)――特殊な検査薬を点眼します。目の表面に傷があると染色されます。染色された場合はドライアイの疑いがあります。

■ドライアイの治療

ドライアイの治療は点眼薬が中心で、これまでは、人工涙液とヒアルロン酸がよく使われてきました。どちらも涙の量を補うのが目的ですが、2010年以降はジクアホソルナトリウムとレバミピドという新しい点眼薬が普及しています。

ジクアホソルナトリウムには、ムチンと水分を増やす作用があります。レバミピドには、ムチンを増やす作用と、目の表面の粘膜の保護・修復をする作用があります。2種類とも、世界に先駆けて日本で初めて使用が認められました。

従来の点眼薬よりドライアイの症状を改善する効果が大きく、これまで点眼薬では治らなかった重症の患者さんにも効果のあることがわかっています。

市販の点眼薬を使う場合は、人工涙液などのドライアイ用の薬を選びます。ただし、頻繁にさすと角膜に影響するので1日6回程度までとされています。ドライアイがひどくて頻繁に使う場合は、防腐剤を含まないタイプを選びます。市販薬で効果がなければ、必ず眼科を受診してください。

■日常生活でも対策をとることが大切
◎3つのコン対策――パソコンを使うときは、積極的にまばたきを行い、画面はやや見下ろすようにします。こまめに休息をとることも大切です。スマートフォンも長時間の使用を避けます。

エアコンは風が目に当たらないようにして、加湿器を使って部屋の湿度を高くします。自動車のエアコンにも注意しましょう。コンタクトレンズは、清潔に保ち、使用時間を短くして眼鏡と併用するとよいでしょう。眼科での定期的な検査も大切です。

◎ストレスをためない――涙は緊張すると出にくくなるといわれているので、できるだけストレスをためないようにしましょう。

◎適度な運動を行う――運動をするとドライアイの症状が軽くなるという報告があります。

◎まぶたを温める――涙の油の成分が分泌されやすくなるため、ドライアイの予防効果があるといわれています。蒸しタオルは、時間がたつと冷えて逆効果になるので、注意して使いましょう。

■『NHKきょうの健康』2014年11月号より

白内障で目が白くなった?「それは白内障ではありません」

「最近白内障のせいで、目が白くなってきました…」

 そうおっしゃって眼科を受診する患者さんがよくいます。ですが気にされているその白いものは、白内障ではないことがほとんど。今回は眼科医がよく外来診療中に経験する「あるある」をお話したいと思います。

 ちなみに白内障がかなり進行すると、茶目の中央にある黒目の部分に肉眼で白内障が見えることもあります。とはいえかなり熟成しないと普通はまず見えないものですし、そもそもそこまで白内障が進んでいたら自分で自分の目を見ることすらできない状態のはずです。

 患者さんが「白くなってきた」とおっしゃるものは、黒目のふちの部分にある白い輪のような濁りのことがほとんど。これは白内障ではありません!このリング状の濁りは、年齢にともなってでてくる変化・・・その名も「老人環(ろうじんかん)」と呼ばれるものです。脂肪の沈着によるものと言われていて、高齢になるとみなさん出てくるものです。

 あくまで目安ですがこの老人環は60才頃から黒目の下のほうから出始め、80代になるとほぼ100%の方の目に見られます。

 強く濁ると目の色が変わったように見えたりもしますが、目の中心まで濁ったりはしませんのでこれで視力が下がることはほとんどありません。ですから濁りがあったとしても、治療の必要はないのです。

 ただし40才以下でこの輪が出るときは、高コレステロール血症などの病気や目の病気の可能性があるのでご注意を。これを読んで気になった方は鏡を出して、黒目のふりに目立つような白い輪があるかチェックしてみてください!

 もしもお若いのに白い輪がはっきりしている場合は、眼科とあわせて内科でお体のチェックを受けてみてくださいね。

 余談ですが、多くの眼科医が感じていると思います・・・「老人環」という病名をなんとかしていただきたいと。日常的によく説明する病名ですが、「老人」と患者さんに面と向かって言うのは大変気まずいです。「これはその…年齢の変化でして…」と濁して説明していますが、個人的には他の病名に変わることを期待しています。

 ◆筆者プロフィール 窪谷日奈子(くぼたに・ひなこ)医療法人社団吉徳会・あさぎり病院・眼科医長。眼科専門医。

老眼と間違いやすい「加齢黄斑変性」とは

視覚障害原因の第4位「加齢黄斑変性」。10年で患者数が2倍に

加齢黄斑変性という目の病気は視覚障害原因の第4位で、患者数は約70万人。最近10年で患者数が2倍に増えており、今後さらに増えると見込まれ、大きな問題となることが懸念されています。

加齢黄斑変性は、加齢により網膜の中心部である黄斑に障害が生じ、見ようとするところが見えにくくなる病気です。

【加齢黄斑変性の症状】

(1)変視症
ものがゆがんで見えます。しかし、障害が生じるのは黄斑部のみのため、中心部はゆがんで見えますが、周辺部は正しく見えます。

(2)視力低下、中心暗点
さらに黄斑部の網膜に障害が生じると、真ん中が見えなくなり(中心暗点)、視力が低下します。

視力低下が進行すると運転免許の更新や、字を読んだりすることができなくなります。通常、視力低下は徐々に進行し、治療をしなければ多くの場合、視力が0.1以下になります。

加齢黄斑変性を発見するための検査方法

(1)視力検査
他の目の病気と同様に視力検査は重要な検査です。加齢黄斑変性では視力低下が起こります。

(2)アムスラー検査
碁盤の目のような(方眼紙のような)図を見てもらい、格子のゆがみを調べる検査です。変視症を早くから検出することができます。簡便な検査で、自宅でもできます。

(3)眼底検査
眼科医が網膜の状態を詳しく観察する検査です。網膜の状態が詳しくわかり、出血や新生血管がわかります。記録のために眼底カメラで眼底写真に保存することがあります。

(4)造影検査
静脈から造影剤を注入した新生血管などの状態を詳しく調べる検査です。フルオレセイン造影検査とインドシアニングリーン造影検査の2種類の検査があります。いずれの造影検査も連続して何枚もの眼底写真を撮影します。

(5)光干渉断層計
網膜の断面を連続して撮ることにより、網膜やその下の新生血管などの状態を立体的に把握することができます。短時間で検査ができ、造影剤を使わないため患者にかかる負担が少ないことが特徴です。頻回に検査を行うこともできます。

光線力学的療法やVEGF阻害薬が最近の治療の主流

現在のところ「萎縮型の加齢黄斑変性」には、残念ながら治療方法はありません。しかし、「滲出型の加齢黄斑変性」には、いくつかの治療法があります。

治療の目的は、脈絡膜新生血管の拡大を抑え退縮させ、視力を維持あるいは改善することです。視力が良くなることもありますが、正常に戻ることはほとんどありません。

(1)薬物治療
加齢黄斑変性の発生には血管内皮増殖因子(VEGF)が関係していると考えられており、VEGFを阻害することにより脈絡膜新生血管を退縮させる治療法です。

現在認可されているVEGF阻害薬にはマクジェン(R)、ルセンティス(R)、アイリーア(R)という3種類の薬があり、いずれも目の中(硝子体腔)に注射します。

(2)光線力学的療法(PDT)
ビスダイン(R)という光感受性物質を点滴し、その後に非常に弱い出力の専用のレーザーを病変に照射する治療法です。治療のためには専用のレーザー装置が必要であり、眼科PDTの認定医が行う必要があります。

(3)レーザー凝固
脈絡膜新生血管が黄斑の中心から離れた場所にある場合には強い出力のレーザー光線で病変を凝固し、破壊することがあります。

(4)手術
脈絡膜新生血管を抜去したり、黄斑を移動させる手術が以前は実施されていましたが、最近は光線力学的療法やVEGF阻害薬が使えるようになり、ほとんど行われなくなっています。

加齢黄斑変性の予防には、禁煙と魚中心の食事が効果的

(1)禁煙
喫煙は、たくさんの研究で明らかになっている確実な危険因子です。禁煙しましょう(ただし、禁煙の効果が出るには10年くらいかかるという報告もあります)。

(2)サプリメント
ビタミンC、ビタミンE、βカロチン、亜鉛などを含んだサプリメントを飲むと加齢黄斑変性の発症が少なくなることがわかっています。

(3)食事
緑黄色野菜はサプリメントと同様に加齢黄斑変性の発症を抑えると考えられています。肉中心の食事より、魚中心の食事の方が良いようです。

加齢黄斑変性の前段階所見としては、ドルーゼンと網膜色素上皮の色素ムラがあります。

そのような所見がないかを診てもらうために、「老眼」と勝手に決めつけず、50歳を過ぎたら定期的に眼底検査を受けましょう。早期発見、早期治療が大切です。

仕事始め前にゆっくり休めて!! 2人に1人が「疲れ」を感じ、6割以上が「目のコリ」を実感!!

見逃せない、目のコリとは?

そろそろ仕事始め。また忙しい日常になりますが、その前に休めておきたいのは、目。働く女性は予想以上にみんな疲れているようです。

参天製薬が20代~40代の働く男女500名にアンケートを実施。働く男女の疲れと身体のコリについての調査した結果、58%が「頻繁に疲れを感じている」と回答。「疲れを感じていない」という人はわずか8%でした。

この調査からも日本人はとにかく疲れていることがわかったのです。

◆疲れを感じる頻度は?
常に疲れを感じている  22%
よく疲れを感じている  36%
時々疲れを感じている  34%
あまり疲れを感じることがない  6%
全く疲れを感じることがない   2%

さらに仕事中に感じる疲れている場所を尋ねたところ、最も多かったのは「身体のコリ」。長時間同じ姿勢を続けている人も多いことから、身体のコリを感じている人は予想以上に多く、7割以上の人が悩んでいることがわかりました。

そして予想以上に多かったのが、「目の疲れ」を感じている人。「身体のだるさ」や「眠気」よりも多くの人が感じていることがわかりました。

◆疲れを感じている場所は?
身体のコリ 72%
目の疲れ  61%
身体のだるさ 52%
眠気     46%
その他    2%
特になし   2%

さらに詳しく「身体のコリ」についてその部位を尋ねてみると、1位は肩(71%)、2位は首(59%)、3位は目(42%)、4位は腰(38%)という結果に。デスクワークが多い女性にとって、肩や首のコリはもちろんのこと、目のコリを感じている人が多いこともわかりました。

カラダのコリと目のコリに注意して、2015年も快適に!

肩コリの大きな原因は、長時間同じ姿勢を続けることによっておこる筋肉の収縮と硬化。そして姿勢の崩れ。言い換えると、しばらく同じ姿勢を続けることで、筋肉が持続的に緊張をし、筋肉疲労を起こし、筋肉が硬くなってしまうのです。

特にパソコン作業が多い人は、熱中するとどうしても首が少し前に突き出て頭が前に落ち、肩は前にすぼめるような姿勢になりがち。姿勢が崩れると頭の重さを受け止め支えるのはかなりの負担になるのです。

そこで大切なのは、長時間続けた崩れた姿勢をリセットすること。席についたまま肩を回す程度でも充分効果的なので、できれば30分に1度、最低でも1時間に1度は首・肩・背中の筋肉を動かしてあげましょう。

目のコリは、定期的な目の休息&目薬も効果的!

目の疲れを取るには、目を休めることが一番。デスクワークが多い人は、パソコンによって目を酷使しているので定期的に目を労わることが大切です。

数分間、パソコンから目を離すだけでもOK。あたたかいタオルなどで目を温めたり、目の周りの筋肉を優しくほぐすのもいいでしょう。この時強くこすらないことだけは気をつけて! 

また疲れ目対策の目薬などを使ってもいいでしょう。参天製薬の「ソフトサンティア ひとみストレッチ」は、コンタクトレンズユーザーにも使用できる疲れ目対策目薬です。

9割の人が知らない!「強度近視」は失明の原因になる恐れアリと判明

日本人の多くが悩んでいると言われる“近視”。眼鏡やコンタクトレンズを使用すれば問題ないなどと思いがちですが、実は“強度近視”になってしまうと、失明の原因になるおそれもあるのだそうです。

ところが、バイエル薬品株式会社が、20~60代の近視の男女1,000名を対象に行ったアンケートによると、多くの人が“近視の危険性”を把握できていないことが判明しました。

■9割の人が「強度近視」が失明の原因になりうると知らない

まず、「強度近視という言葉を聞いたことがありますか?」と聞いたところ、「ある」と回答した人は29.3%となり、「強度近視」の認知度は3割以下という結果になりました。

また、「強度近視が失明の原因になりうることを知っていますか?」との問いにも、「知らない」と回答した人が90.2%となり、その危険性もほとんど知られていないことがわかりました。

■7割の人が「自分の近視度数」を把握できていない

次に、「自分の近視の度数(メガネやコンタクトレンズの屈折率)を知っていますか?」と尋ねたところ、73.4%の人が「知らない」と回答。近視を矯正している人であっても、自分の近視の度数を把握していない人が多数であるという実態が浮き彫りとなりました。

ただ、強度近視が失明の原因になりうることを「知っている」と回答した人の場合は、「自分の近視度数を知っている」が46.9%と一気に増加。やはり失明リスクを知ると、自身の症状への関心も高まるのでしょう。

■「近視の定期受診」は2割程度の人しか行っていない

最後に、「メガネやコンタクトレンズの処方以外に、近視を診てもらうために定期的に眼科を受診していますか?」との質問に、「受診している」と回答した人は21.5%と、約2割程度という結果となりました。

ただこちらも、強度近視が失明の原因になりうることを「知っている」と回答した人の場合は、「受診している」が41.8%と大幅に増加しています。

まずは「強度近視の失明リスク」を認識することが、近視への意識を変える大きな要素になるようですね。

近視は身近で多くの人が抱えている悩みでもあるので、そこまで危険性を感じていない人が多いようです。まさか失明リスクがあるとまでは、考えていないことでしょう。

“強度近視の危険性”をしっかりと認識して、近視の定期受診などに行くことが、危険回避への一番の近道ですよ。

目元の【クマ】は【疲れのパロメータ―】!

●目の疲れがくまを招く理由

目の下にくまができるのは、睡眠不足や長時間のパソコン作業などによる「目の疲れ」からくる血行不良が主な原因です。

血行が悪くなると、血液中の赤い色素が赤黒くなり、それが皮膚の下から透けて見えるのです。

こういったくまは「青くま」とも呼ばれます。

また、血流やリンパがスムーズに流れなくなると、肌へ栄養が行き渡らずに新陳代謝力も落ちてしまい、色素沈着が起きやすくなります。これは、いわゆる「茶くま」の原因となります。

●疲れ目対処法

血行不良の改善によって、疲れ目は解消できます。血行を改善するためには、以下のような方法がオススメです。

○十分な睡眠

十分かつ良質な睡眠をとることで、血行不良が改善されることで疲れ目に効果があるだけでなく、肌の新陳代謝も高まるため活性酸素の発生を抑えることにもつながります。

青くま、茶くまのどちらの対処法としても有効です。

○目をあたためる

目の周りを温めることで、目の周りの血行が促され、血行不良によって引き起こされる青くまの改善に繋がります。

目をあたためるグッズは市販品がたくさんありますが、ホットタオルであれば電子レンジで簡単に用意することもできます。

『血行不良が原因で出る目の下くま(クマ)』をご参照ください。

○目のストレッチ

ウインクで目の周りをほぐす運動や、眼球を上下左右に動かしたりぐるぐる回したりして目の周りにある筋肉を動かすことで血行を良くします。

長時間のパソコン作業などで目が疲れたときに行ってみてください。

○入浴・運動・規則正しい生活

ほかにも血行改善には、ぬるめのお湯にゆっくりつかったり、ほどよく汗ばむ程度の運動を行ったり、規則正しい生活を心がけたりすることも有効。

これらは、血行改善だけでなくたまっていたストレス解消にも役立ちます。

いずれの対処法も簡単にできるものばかりですので、日々の生活にぜひ取り入れてみてください。

(この記事の監修: Theoryクリニック 院長 / 筒井裕介 先生)

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