あなたの健康はお金で買えますか・・・? ■腹痛・腸活・食中毒・胃・おなら
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「タマゴはボウルで割らないで!」食中毒の季節 専門家が対策を伝授

戻り梅雨のような天気が続くなか、注意したいのが「食中毒」です。専門家が指摘する家庭での「落とし穴」と「対策法」とは。

 毎日300食の弁当を販売している東京・麻布十番の弁当店。連日のジメジメとした天気に、特に気を付けているのが食中毒です。

 お弁当ぎん香・櫻井賢人店長:「まな板は3種類用意していまして、生の肉を扱う用と焼けた肉を扱う用(+魚)で分けています」

 また、客に「涼しい場所に置いてすぐに召し上がってほしい」と呼び掛けているといいます。

 では、家庭での食中毒対策はどうすれば良いでしょうか。専門家に聞きました。

 管理栄養士・沼津りえさん:「まるごとの魚塩焼きおいしいですけど、調理する前は必ず真水でさっと洗い流して下さい」

 そして、キッチン用品の扱いにも注意が必要だといいます。

 管理栄養士・沼津りえさん:「水気は菌のおいしいごちそうなので、水分を抜くということを意識するだけでも違う」

 と、ここで意外な“落とし穴”が。専門家が言う、タマゴの割り方の“ダメなところ”とは。

 管理栄養士・沼津りえさん:「殻のかけらがタマゴに入ってしまうと不衛生なので、必ずタマゴはボウルではなくこういう(清潔な台の)角で割るようにして下さい」

 タマゴは清潔な作業台などで割るのが“正解”だといいます。

 また、暑い時期は冷凍した食材は室温で自然解凍せず、冷蔵庫や電子レンジを使って解凍した方がよいそうです。

相談しづらいけど悩みは深い!「おなら」が多い・止まらない原因は食べ物に…?【管理栄養士が解説】

おならが多い・止まらない……病気ではなく食べ物のせい?
おならやお腹の張りは、誰もが経験するもの。しかし、おならがあまりに多くて何かの病気ではないかと悩んだり、お腹に空気が溜まっているような不快な張りの感覚に悩んでいる人も少なくないようです。

ここではおならの原因になる可能性のある食べ物と、おならを減らす食べ方のコツをご紹介します。

ただし体質もありますので、それぞれとの関連の深さは人それぞれ。おならの悩みがあるからといって、以下の食品を完全に避けてしまうのではなく、参考にしながら自分との相性を確認してくださいね。


豆類・野菜の摂りすぎ
▼豆類全般、ブロッコリー、キャベツ、カリフラワー、きゅうり、大豆製品芋類だけでなく、「これを食べるとおならが増える気がする……」という食品はありませんか? 特に豆類は、経験上おならが出やすいと感じている人も多いようです。こんなところで書くと怒られそうですが、筆者の夫は豆やキャベツなどオリゴ糖が多いものを食べた後のおならが大変です。

お腹の中のガスの半分くらいは、飲み込んだ空気、そして残りは食物繊維などの分解を担うバクテリアによって作られるようです。

だからといって、おならを減らすために食物繊維を日常的に控えるなんてことはしないでくださいね! 食物繊維は大腸で善玉菌のエサになるといわれています。ちなみに、オリゴ糖は食物繊維に分類されるかされないか、世界的に統一されていないようです。


果物の摂りすぎ
▼レーズン、りんご、バナナ、プルーン、りんごジュース、ぶどうジュース、プルーンジュース大量に摂取した場合に影響が出るといわれています。筆者は個人的にレーズンに少々弱いような気がしています……。果物とおならは関連していると思いづらいかもしれませんが、おならの回数が多いと感じるときは、これらの食品をたくさん摂っていないか考えてみてください。


乳製品の摂りすぎ
▼牛乳、アイスクリーム、クリームお腹をこわすほどではなくても、乳製品に含まれる乳糖のためにおならが出やすかったり、お腹が張りやすい人も多いようです。


食物繊維の急な摂りすぎ
日ごろから食物繊維をたっぷり摂っている人は問題ないようですが、ふだんあまり食物繊維を食べていない人が急にたくさん摂取すると、お腹の調子に影響がでる場合もあるようです。健康のためにも、日ごろから安定した量の食物繊維を食べましょう。


人口甘味料の摂りすぎ
低カロリー甘味料として使われる糖アルコールもお腹の調子に影響を与えることがあります。筆者は糖アルコールが入っているものを食べると、残念ながらすぐに分かってしまいます(汗)。

糖アルコールはうまく体内で吸収できません。だからこそ、低カロリー甘味料としての役割は果たしていますが、おならやお腹の張りの原因になることがあります。ただし、日常的に糖アルコールを摂取すると耐性がつき、おならや張りなどが解消するといわれています。


脂肪が多い食品の摂りすぎ
▼揚げ物、脂肪の多い肉、脂肪の多い焼き菓子回数だけでなく、気になる匂い。脂っこいもの、特に脂肪分たっぷりのお肉を食べた後に、おならの匂いが臭くなるような気がすると感じる人も多いようです。匂いが気になる人は、これらの食品をある程度制限してみてもよいかもしれません。


おならを減らす食べ方のコツは、空気をあまり飲み込まないこと!
呼吸をすると、空気は気管から体に入り、酸素は体中に送りこまれます。ただし、気管ではなく食道から胃に入っていく空気は、おならやお腹のガスの原因になることがあります。

具体的には、チューインガムや飴を頻繁に食べる人、時間をかけてちょびちょび水分を飲む人、入れ歯がきちんと合っていない人、急いで食べすぎたり、飲みすぎたりする人は、空気を飲み込みやすくなります。

また、空気を含む炭酸飲料水なども原因になりやすいです。アメリカではとても大きなゲップをする人が目立ちますが、炭酸飲料水の摂取量のせいでしょうか。

自分の消化器官との相性も考えながら、過剰なおならやお腹の張りの不快感に悩まされることなく、毎日を過ごしたいものですね。

医師に聞く、腸のために今日からできること5つ。

年齢を重ねると、便秘をはじめガスがたまる、オナラがよく出るなどの不調が現れやすくなります。医師の山口トキコさんに腸に良いことを聞きました。

しっかり噛む

© クロワッサン オンライン

食事の際にはしっかり噛むことを意識して。唾液が多く分泌され消化の助けになり、胃腸の負担を小さくできます。同時に副交感神経が優位に働いて、胃腸の働きもよくなります。理想は一口30回以上噛むこと。

食事

© クロワッサン オンライン

善玉菌を増やすためにも、菌そのもの(発酵食品・乳酸菌)や食物繊維をたくさん摂る工夫を。主食(穀類)もきちんと食べ、サラダにはキノコや海藻類をプラス。野菜がたっぷり食べられる具だくさんの味噌汁・スープもおすすめ。

休養

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腸の働きが活発になるのは、副交感神経が優勢になる睡眠中。夜更かしや寝る前の飲食は腸の活動を妨げ、腸の不調の原因に。夜はリラックスを心がけ、早寝を心がけましょう。

運動

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運動は排便力強化やストレス解消になり、腸に良い影響を与えます。歩く(血流UP)、腰ひねりやストレッチ(腸に刺激を与える)、腹筋運動(排便力UP)などを取り入れて。

水分

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なめらかな便を作り、腸の血流や働きをよくするためにも水分は欠かせません。喉が渇ききる前にこまめに水分補給を。脱水を招くアルコールやカフェイン飲料はほどほどに。

受けておきたい腸の検査

大腸がんは、ほかの消化器がんと比べると治りやすいがんとされていますが、重要なのは早期発見。早期の大腸がんでは検診や人間ドックの内視鏡検査などで見つかることがほとんどです。

「特に症状がなくても、40歳を過ぎたら毎年、住民検診などで大腸がん検診(便潜血検査)を受けておきましょう。または3年に1回程度、大腸内視鏡検査を受けるのもよいでしょう。肛門から内視鏡を挿入して詳細に調べます。小さながんも発見可能な高精度の検査方法です。病変が見つかれば、一部を採取して、悪性度を調べることも可能です」(山口さん)

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山口トキコ さん (やまぐち・ときこ)

マリーゴールドクリニック院長

東京女子医科大学卒。同大大学院、東京女子医科大学病院一般外科、社会保険中央総合病院・大腸肛門病センター勤務を経てクリニック開業。日本大腸肛門病学会専門医・指導医・評議員。日本外科学会専門医。

医学博士。日本臨床肛門病学会 技能指導医・評議員。

※プロフィールは取材時のものです。

『Dr.クロワッサン 免疫力アップの決め手、腸内環境を強くする』(2020年7月30日発行)より。

【管理栄養士が解説】日々の少しの意識で腸は変わる!腸内環境を整える“難しくない“生活習慣

昨今の腸活ブームで、発酵食品や腸活フードをたくさん目にする機会が増えました。いろんなものを試して見るのもいいですが、まずは普段の生活の中で「腸内環境を整える」方法を試してみませんか?


腸内環境を整える意味は


腸内環境を整える生活習慣

まとめ|今から始められる生活習慣の改善

【意外に知らない人体の常識】おならは何でできているのか?

唾液はどこから出ているのか?、目の動きをコントロールする不思議な力、人が死ぬ最大の要因、おならはなにでできているか?、「深部感覚」はすごい…。人体の構造は、美しくてよくできている――。

外科医けいゆうとして、ブログ累計1000万PV超、Twitter(外科医けいゆう)アカウント8万人超のフォロワーを持つ著者が、人体の知識、医学の偉人の物語、ウイルスや細菌の発見やワクチン開発のエピソード、現代医療にまつわる意外な常識などを紹介し、人体の面白さ、医学の奥深さを伝える『すばらしい人体』が発刊された。

坂井建雄氏(解剖学者、順天堂大学教授)「まだまだ人体は謎だらけである。本書は、人体と医学についてのさまざまな知見について、魅力的な話題を提供しながら読者を奥深い世界へと導く」と絶賛されたその内容の一部を紹介します。好評連載のバックナンバーはこちらから。

おならとげっぷの共通点

 おならはなぜ臭いのだろうか?

 それは、大腸の中にいる細菌が食べものを分解し、メルカプタンや硫化水素といった臭い気体を発生させるからである。硫化水素は「卵の腐ったような臭い」といわれ、温泉で漂っている臭いの原因でもある。細菌にとっては、こうした作用は自らが生きる上で必要な生命活動である。

 このような知識があると、「おならは腸の中で産生されるガスだ」と誤解しやすいが、そういうわけではない。おならの大半は、口から飲み込んだ空気である。

 私たちは、食事中に食べものと一緒に空気を飲み込んでいる。胃の中に入った空気は、一部が逆流して口から排出される。これを一般に「げっぷ」と呼ぶ。医学的には「噯気」と呼ばれる現象だ。

 一方、残った空気は食べたものと一緒に小腸へ流れていく。腸の蠕動運動によって下流に運ばれ、大腸内の臭いガスと一緒に肛門から排出される。これがおならである。

 急いでいるときに慌てて食べものを飲み込むと、空気も一緒に飲み込みやすい。飲み込む空気の量が多ければ、当然げっぷやおならの回数も増えやすい。

 とはいえ、空気を全く飲み込まずに何かを食べるのは不可能である。お腹のCT検査をして腸の中を見てみると、誰でも必ず空気が写る。その量は人によってさまざまで、たくさん空気が入っている人もいれば、少ない人もいる。

 だが、健康な人であれば、腸の中に全く空気が写らない、などということはありえない。どれほどゆっくり慎重に食べても、空気は必ず飲み込むものなのだ。

 空腹時にお腹が鳴る、という経験は誰しもあるだろう。だが、実は空腹時に限らず、常にお腹は「鳴って」いる。その証拠に、お腹に聴診器を当てると、健康な人なら誰でもグルグルという音を聞くことができる。

 私たちが「お腹が鳴った」と思うときは、「聴診器なしでも聞こえるくらい大きな音が鳴った」というだけである。

 お腹の音は、主に腸(小腸や大腸)が運動して内容物を運ぶときに出る。腸は常に運動しているが、これには二つのパターンがある。一つは空腹時の「空腹時収縮」、もう一つは食後の「食後期収縮」だ。

 腸管の収縮力は空腹時のほうが大きく、胃・十二指腸から始まった収縮が小腸の末端まで伝わっていく。腸管内に残った胃液や腸液を下流に送り出し、次の食事の準備をするためだ。空腹時にお腹の音が聞こえやすいのは、それが理由である。

 もちろん、空腹時以外にお腹の音が聞こえることもあるが、いつも腸が運動しているのだから不思議ではない。腸の運動が活発であることは、腸が健康である証拠だ。

 お腹の手術をするときは、お腹を切り開いて直接腸を見ることになる。このときは、腸の蠕動音が驚くほどよく聞こえる。普段はお腹の壁を隔てて聞いている音を、遮蔽物なしに聞くのだから当然だ。手術室にいる大勢に聞こえるくらい大きな音が響くこともある。

 一方、腸の動きが悪くなると、音が聞こえにくくなる。聴診器を当ててもなお、お腹の音がほとんど聞こえないときは、何らかの腸の病気を疑うことになる。

 聴診器といえば胸に当てるもの、というイメージが強いかもしれないが、私のように消化器を専門とする医師なら、聴診器をお腹に当てる機会のほうがむしろ多い。

何かを食べると便意を催す理由

 食事をしてしばらくすると、決まって便意を催す、ということがあるだろう。朝食を摂って家で排便してから出勤する、という人も多いはずだ。便意がないからといって排便せずに家を出たら、歩いているうちに便意を催して後悔することもある。

 昼食後も同じである。私が運営する医療情報サイトには便について解説する記事があるが、平日十二時から十三時に顕著にアクセスが集中する。この時間帯に排便する人が多く、必然的に「下痢」や「血便」などで検索する人が増えるからである。

 このように、「食事をすれば便が出る」というのは、一見当たり前の事実に思える。だが、よく考えると不思議な話だ。

 食べたものが、そんなに早く便になるわけがない。ゆっくりと消化され、腸の運動によって下流に運ばれ、一~二日経ってようやく便として排出されるのだ。

 まるでロケット鉛筆のように、腸の中にぎっしり詰まった便が押し出されるというものでもない。前述の通り、食べたものはしばらく胃の中に溜め込まれ、ゆっくりと十二指腸に送り出されるからだ。

 つまり、食後に便意を催してトイレに行った時点では、食べたものの大半はまだ胃の中である。

 では、なぜ食後に便意を催すのだろうか? 実は、「食べものが胃に入ると大腸の蠕動が促される」というしくみがあるからである。これを「胃結腸反射」という。何かを食べれば反射的に大腸に溜まっていた便が下流に運ばれ、結果として便意を催すというわけだ。

 もちろん、個人差はある。普段から便秘気味の人は、そう簡単に便意を催すならどれほど楽かと思うかもしれない。反射に対する体の反応は人によってさまざまである。

(※本原稿は『すばらしい人体』からの抜粋です)

“腸内菌”が幸福感を左右する! 知られざる腸のチカラ

最新の研究で徐々に明らかになりつつある、私たちのカラダの“常在菌”の世界。過度な殺菌や除菌ではなく、自分の菌を上手に育てながら“共生”すれば、カラダは自然と整います。

私たちのカラダに住み着く常在菌との本当に上手な付き合い方を、菌のプロフェッショナルたちに聞いてみました。

≪細菌の研究は、宇宙探索のように未開の分野ばかり。≫
長年、腸の菌コントロールを患者にガイドしてきた、腸のスペシャリスト・小林暁子先生をもってしても、まだまだ菌は宇宙のように分からないことだらけ。

「最近、クリニックでは内側のケアだけでなく、整体も取り入れることで、患者さんの腸の働きが改善していくのを実感しています。股関節など骨の歪みを直すと、腸内細菌のバランスも整うのです」

あらゆる体調不良の原因といわれる悪玉菌だけど、小林先生によれば、腸内細菌バランスが極端に悪い人はほとんどいないそう。

「菌のバランスは日々変わっていくものなので、食事や生活習慣などにちゃんと気を配れば、確実に成果は表れます」

また、心のケアにも腸のケアが強く関わってくる。

「精神安定に必須の脳内の神経伝達物質・セロトニンの大部分は腸で作られているので、腸は脳と並ぶ、全身の神経をコントロールする要ともいえます」

ただ、腸が様々な症状を生み出している事実はあっても、どの菌がどのように作用しているかは未だ分からないことのほうが多い。腸内は、日和見菌といわれるどっちつかずの菌が全体の7~8割を占めているけれど、このポテンシャルがまだ解明されていないのだ。今後の研究次第では、驚きの事実が出てくる可能性も。

≪全身に生息する多様な細菌は、自分自身でもある。≫
口腔内、肌、腸と続いて、最後に訪ねたのが、女性にとって大切なデリケートゾーンのスペシャリスト・出井知子先生。デリケートゾーンや膣内に生息する常在菌たちと、もっと上手に付き合ってほしいと常々訴えてきた方だ。ここでも出てきたのが、肌のケア同様、洗いすぎのタブー。

「せっかく善玉菌が膣内を清潔に保とうとしているのに、綺麗にしなければという思い込みでゴシゴシ過剰に洗い、善玉菌のパワーを損ねてしまうことが多いんです。デリケートゾーンは表面をそっと撫でるように洗えばよく、ひだの中までゴシゴシと洗おうとするのはやりすぎです」

おりものに対する嫌悪感も問題、と出井先生。

「おりものは、膣内に入ってきた雑菌と白血球が戦った結果、体外に出てきた産物です。また、排卵期には精子がスムーズに子宮に到達できるよう、手助けをしてくれるものでもあります」

おりもの一つとってみても、雑菌から身を守るため、体内の様々な菌が働いてくれているのが分かる。私たちの全身に生息している菌。体調の変化や心の浮き沈みでも変わっていく、繊細かつ大胆な菌を何だか愛おしく感じてきた。

◇小林暁子先生 医学博士。「小林メディカルクリニック東京」院長。“健美腸”を軸に、内科や皮膚科などと連動させた総合的なアンチエイジング治療を展開。東洋医学にも精通。

◇出井知子先生 産婦人科医。「ともこレディースクリニック表参道」院長。分娩や手術の他、婦人科がん治療やホルモン療法など、臨床経験が豊富。些細な疑問にも親身に対応する。

医師に聞く甘酒の効果。麹甘酒で腸内環境を改善し、生活習慣病を防ごう。

腸内の環境改善と病気予防。

【ブドウ糖・ビタミンB群・アミノ酸】

【オリゴ糖・食物繊維】

わたしも実践しています!

水溶性・不溶性の食物繊維を同時に摂取できる!【パフェにもぴったり♡簡単「美腸グラノーラ」】

食欲がない時にも!腸内環境を整えてくれる食べ物とは?

日中は気温がだんだん上がってきて、街中でも半袖の人が増えてきましたね。暑く感じるようになると、ふと冷たいジュース類などに手が伸びてゴクゴク飲んでしまいがちなのもこの時期の特徴です。

体感温度が増して体力が落ちてきた時などに水分を多く摂ってしまうと食欲低下に繋がり、食事を抜いてしまったり、食事が偏ってしまったりして腸内環境が崩れる原因になります。

食物繊維には水溶性食物繊維と、不溶性食物繊維の2種類あり、この2種類の食物繊維をバランス良く摂取しなければ、腸内環境を整える効果があまり発揮されません。また、食物繊維が豊富とされる野菜や果物ですが、水溶性か不溶性のどちらか一方に偏った物も多く、結局様々な食材とあわせて摂取する必要があるので、食欲低下時などには辛いものがあります。腸内環境を整えて改善してくれる食べ物のひとつとして、最近人気があるのがグラノーラなのです。

食物繊維もたっぷり© 食物繊維もたっぷり 食物繊維もたっぷり

グラノーラを食べることで期待できる効果・おすすめの食べ方

グラノーラには、便秘予防、免疫力や基礎代謝力を上げたり、血糖値の上昇を防いで中性脂肪が溜まるのを抑えてくれる効果があります。また、ビタミン、ミネラル分、鉄分を豊富に含みますので、貧血の予防や体力を補ってくれるのです。そして、グラノーラが腸内環境改善に適していると言われる最大の理由が、水溶性と不溶性の食物繊維を同時にバランス良く摂取できるという所にあります。

ただし、グラノーラはカロリー量も高い食材ですので、食べ方を間違うとカロリー過多に繋がりますので、相乗効果が上がるオススメの食べ方をあげておきます。

①1日の1食を丸ごとグラノーラに変える。

②グラノーラは噛みごたえがあるので、満腹感を味わうためによく噛んで食べる。早食いは太りやすい体質を作ります。

③グラノーラ食はタンパク質やカルシウム、酵素分が不足するので、豆乳やヨーグルト、フルーツ類などと一緒に食べる。

④和食を取り入れたり、肉や魚、野菜をバランス良く摂取するように工夫する。

⑤1、2回食べただけですぐには腸内環境は変わらないので、2週間は続けて摂取する。

適当な運動も交えた生活を心掛けることで、グラノーラの利点をうまく活用した腸活リズムができてきますよ。

パフェにもぴったり♡簡単「美腸グラノーラ」

パフェにもぴったり♡簡単「美腸グラノーラ」© パフェにもぴったり♡簡単「美腸グラノーラ」 パフェにもぴったり♡簡単「美腸グラノーラ」

材料

グラノーラの材料

オーツ150g

ココナッツオイル40g(香付きや無しどちらでもor米油でも可)

メープルシロップ40g

トッピング(量はお好みで) 

チョコレート

ドライイチゴやラズベリー

ドライレーズン

素焼きのナッツ類を刻んで入れる

パフェの材料(量はお好みで)

グラノーラ

豆乳ヨーグルト

シナモンパウダー

作り方

①トッピングの角切りイチゴココナッツオイルは溶かしておく。

②ボールにココナッツオイルとメープルシロップをまぜる。

③液体の中にオーツを入れて混ぜる。中火でフライパンでキツネいろになるまで焦げないように炒めるバットにいれ冷ます。

④③にお好きなトッピングを組み合わせてパフェを作る。お好きな容器にグラノーラを入れて、その上に豆乳ヨーグルトと交互に入れて最後にイチゴをトッピング。

甘さは控えめにしてますので、召し上がるときにはお好みでメープルシロップや、蜂蜜をかけても美味しく頂けます。グラノーラは冷めたら密封容器に入れて約1週間以内に食べてくださいね。暑さに負けない体力作りとしてグラ活(笑)、はじめてみられてはいかがでしょうか。

鮫島養子

海の見えるお家で【小麦・砂糖・乳製品・卵】不使用ロースイーツと焼き菓子をコラボさせ混ぜるだけの簡単・美味しいヘルシースイーを日々作っています。近々、料理教室を開催予定。instagram:@yoko_sweetstyle

【美腸を保つ新習慣「低フォドマップ食」を知っている?】手軽に試せる「低フォドマップスムージー」

こんにちは。皆さん、お腹の調子はいかがでしょうか。便通の具合は?便秘や下痢はありませんか? また、お腹が痛くなったりしていませんか?

あなたも「過敏性腸症候群」かも

誰でも、緊張したらお腹を下したり、環境の変化などストレスが加わることで便秘になったりした経験はあると思います。でも、それが慢性的に気になっているようであれば、「過敏性腸症候群(IBS)」の可能性があるかもしれません。

頻繁に繰り返す下痢や便秘、ガスが溜まるようなお腹の張り、少しの緊張でも起こる腹痛や下痢など、日常的に困っている方は要注意。10人に1人以上いるとも言われ、現代のストレス社会で急増しています。

写真AC© 写真AC 写真AC

治療としては、規則正しい生活とストレスの原因を取り除くことが基本。食事も下痢の場合は冷たいもの、脂っこいものやアルコールを控えたり、便秘の場合は水溶性食物繊維を摂ることなどが効果的です。

また、今回はもう一つの治療として注目されている「低フォドマップの食事」について取り上げ、おすすめのスムージーレシピをご紹介したいと思います。

低フォドマップ食とは

過敏性腸症候群患者の約8割がこの食事で症状が改善したと報告され、安全かつ効果の高い治療法として勧められています。

YOKO © Interspace.Co.,Ltd. YOKO

フォドマップとは、

・F(Fermentable):発酵性の

・O(Oligosaccharides):オリゴ糖(納豆、ごぼう、玉ねぎ、小麦など)

・D(Disaccharides):二糖類(ヨーグルト、牛乳など)

・M (Monosaccharides):単糖類(蜂蜜、果物など)

・A(and)

・P (Polyols):ポリオール(人工甘味料キシリトール、ドライフルーツなど)

の頭文字を取った言葉です。上述のような「発酵性の4つの糖質を控える」=低フォドマップ食となります。

つまり、ヨーグルトやドライフルーツなど、いわゆる腸活を始め体にいいとされているはずのものも、過敏性腸症候群の方にとっては刺激となり腹痛などの症状を起こすことがあるので、避けたほうが良い食品なのですね。

今回のレシピは、低フォドマップにこだわった特製スムージー。カルシウムや鉄分が豊富な小松菜を使いながらも、ハチミツなどは使いません。バナナを使う際には、よく熟れたものを使うことがポイント。熟れていないものは高フォドマップ食品となるので注意してくださいね!

注目の低フォドマップ!すっきりスムージー

低フォドマップスムージー© 低フォドマップスムージー 低フォドマップスムージー

材料(2人分)

・小松菜・・・30g

・オレンジ・・・30g

・バナナ・・・60g

・水・・・120cc

作り方

果物は皮を剥く。全てミキサーにいれて、滑らかになるまで撹拌する。※フルーツは皮を剥いてカットして凍らせておいても美味しいです。水の半量を氷に替えてもOK。

スムージーではリンゴが飲みやすく人気食材なのですが、低フォドマップではないので今回は避けました。慢性的なお腹の不調がある場合、腫瘍などの病気を見逃さないためには一度病院で相談、検査されることをお勧めします。

陽子

獣医師であり栄養学講師。京都市在住。【ピアノスイーツジューンベリー京都】として体と地球に優しいヴィーガン&グルテンフリーお菓子・パン教室を発信。ピアノ指導も併設。植物性の材料のみで作るやさしいお菓子レッスンは、オンラインでもプライベートで丁寧なところが人気のヒミツ。3人子育てママでもあり、医師と協力して開発するお手軽レシピは【食べてきれい、健康になれる魔法のスイーツ】。京都ならではのお豆腐やおから、抹茶スイーツなどが得意。オートミールや発酵食品も取り入れ、家庭的な【総合栄養スイーツ】を次々と考案。衣食住にこだわりフェア、オーガニックでナチュラルな生活を実践している。お子様も気兼ねなくどうぞ。※ピアノスイーツジューンベリーはサスティナブルな教室として国連の掲げるSDGsに取り組んでいます。~簡単でおいしいレシピが知りたいと思ったら~公式LINE→https://lin.ee/wIP5cbT または@052buxlrで検索、mail:piano.sweets.juneberry@gmail.com、instagram:@piano.sweets.juneberry、HP:ピアノスイーツジューンベリー

この腹痛、原因は?痛みの種類から予測する方法

急にお腹が痛くなって、「病院に行った方がいいのかな?」と思ったことはありませんか? 腹痛は出現頻度が高い急性疾患の一つですが、原因は多種多様で、実は診断が難しい症状の一つです。腹痛の部位と原因疾患について解説します。

◆腹痛のタイプは3種類

お腹の痛みの種類は大きく分けて、「内臓痛」、「体性痛」、「関連痛」の3つに分けられます。
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▼●内臓痛

胃や腸などの管腔臓器が、引き伸ばされたり、けいれんしたり、薬などの刺激を受けたり、肝臓などの実質臓器の被膜(表面を覆い包んでいる膜)が引き伸ばされたりすることで起こる痛みです。


内臓の神経支配は複数の区域に及ぶことが多いため、「みぞおち」から「へそ」あたりの痛みとして自覚することが多いようです。痛みの部位が限局しないことが多く、痛みの性状も「重苦しい鈍痛」や「締め付けられるような痛み」などと表現されることが多いのが特徴です。
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▼ ●体性痛

炎症が波及して、腹膜や腸管膜、横隔膜などに波及して起こる痛みです。限局的な鋭い痛みが持続的に継続します。刺激が高度になると、腹膜炎の特徴である反跳痛(腹部を手のひらで徐々に圧迫していって急に手を離すと、はっきりとした痛みを感じる症状)や筋性防御(腹腔内に起こる急性炎症により、反射的にその部分の腹壁が緊張して硬くなること)が出現します。急性腹症として外科手術の適応となることも少なくありません。
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▼ ●関連痛

痛みの原因となっている場所とは別の所で痛みを感じることです。心臓の痛みで左肩や下顎が痛んだり、胆石症で右肩が痛んだりすることがありますが、これも関連痛の一つです。痛みの割合からいえば、関連痛は多くはありません。

痛み全体から見て、頻度が高いのは内臓痛です。胃腸の痛みでは、鈍い痛みが間欠的に起こります。腸が周期性に伸びたり縮んだりすることで、波をうったように痛みが変化します。


内臓痛は、みぞおちやへその周りが痛むことが多いのですが、「痛んでいる部位」と「そこに存在する臓器」が必ずしも一致しないことがあるので注意が必要です。

炎症が波及して腹膜炎などを起こすと、鋭い持続性の痛みが継続します。よく盲腸(虫垂炎)では、痛みが「みぞおち」から「右の下腹部」へ移動するといいますが、はじめは内臓痛でみぞおち付近が痛み、それから腹膜に炎症が波及して体性痛になると、虫垂のある場所である右下腹部に痛みが移動するようになります。

◆腹痛の部位から考えられる原因疾患

腹部症状からの診断は、その他の臓器と比べ想定する臓器が多いため、原因を特定するのが難しいことがよくあります。しかし、痛みの部位から臓器や疾患をある程度絞り込むことは可能です。
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▼1.心窩部痛の原因臓器

「みぞおちの痛み」を心窩部痛といいます。心窩部で想定される臓器は、胃、十二指腸、胆嚢、膵臓、食道、横行結腸、大動脈、心臓などがあります。骨盤内疾患である「虫垂炎」や「子宮附属器炎」は、心窩部痛から発症することが少なくはありません。また、「心筋梗塞」などの心臓の病気でも、胸痛ではなく心窩部痛として訴えることがあります。

■原因疾患:胃潰瘍、急性胃炎、アニサキス症、胃がん、機能性ディスペプシア、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、胆石胆嚢炎、総胆管結石、虫垂炎初期、子宮附属器炎、狭心症、心筋梗塞など。
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▼2.右上腹部痛の原因臓器

右上腹部痛で想定される臓器は、胆嚢、十二指腸、肝臓、腎臓、肺などがあります。

■原因疾患:胆石胆嚢炎、十二指腸潰瘍、尿管結石、肝周囲炎、急性肝炎、胸膜炎など。
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▼3.左上腹部の原因臓器

左上腹部痛で想定される臓器は、胃、膵臓、脾臓、腎臓、肺などがあります。

■原因疾患:胃潰瘍、胃炎、急性膵炎、尿管結石、胸膜炎など。
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▼4.臍周囲痛の原因臓器

臍(へそ)の周囲の痛みで想定される臓器は、胃、十二指腸、小腸、大腸、胆管、膵臓、子宮、卵巣、大動脈などがあります。

■原因疾患:胃潰瘍、胃炎、腸閉塞、急性膵炎、総胆管結石、腹部大動脈瘤、上腸間膜動脈血栓症など。
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▼5.側腹部痛の原因臓器

側腹部痛で想定される臓器は、大腸、小腸、腎臓、尿管などがあります。虚血性腸炎は下行結腸に多いので、左側腹部に痛みが出現します。

■原因疾患:尿管結石、虚血性腸炎、腎盂腎炎、腎梗塞など。.

▼6.下腹部痛の原因臓器

下腹部痛で想定される臓器は、大腸、小腸、子宮、卵巣、尿管、膀胱などがあります。虫垂は右下腹部にあるので通常は右下腹部に痛みを訴えますが、妊婦などでは虫垂の場所が移動していることもあります。痛みの場所が右下腹部とは限らないこともあるので注意が必要です。


大腸憩室の好発部位は上行結腸とS状結腸なので、憩室炎は右下腹部~側腹部や左下腹部に痛みが出現します。右下腹部の憩室炎は虫垂炎と症状が似ているので、鑑別が困難なことも少なくありません。

■原因疾患:虫垂炎、大腸憩室炎、急性腸炎、便秘、大腸がん、卵管炎・卵巣嚢腫茎捻転などの婦人科疾患、流産・子宮外妊娠、膀胱炎、鼠径ヘルニア嵌頓、過敏性腸症候群など。
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▼7.背部痛の原因臓器

膵臓や腎臓は後腹膜という背中側にある臓器なので背中の痛みを伴うことがよくあります。背中の中心付近は膵臓や大動脈、右背部や左背部側には腎臓があります。脊椎や筋肉など整形外科関連による痛みの可能性もあります。

■原因疾患:急性膵炎、膵臓がん、尿管結石、腎梗塞、腹部大動脈瘤、その他脊椎や筋肉に由来する整形外科疾患。

お腹の痛みが強いほど重篤な疾患が予測されますが、痛みと疾患の重篤度は必ずしも一致しません。

生ハムメロンはNG?食べ物を消化速度で分類するアダムスキー式腸活法

 明治安田生命保険が行った調査によれば、ステイホームを機に健康意識が高まった人の中で最も実践者が多かった改善策が「食事・栄養に気を配る」こと。免疫力を高める食品にも注目が集まり、体にいい食事メニューを考えることを意識する人も多いだろう。しかし、お茶の水健康長寿クリニック院長の白澤卓二さんはこの風潮に警鐘を鳴らす。

「健康にいいといわれている食べ物でも、摂り方を間違えればその効果は半減します。それどころか、組み合わせによっては栄養素が体にうまく吸収されないことや、体に悪影響が出ることすらあります」

 健康のために摂ったはずの栄養素を有害なものにしないためには、何に気をつけるべきなのか。

消化スピードで組み合わせる

 腸内環境を整えて健康を維持する「腸活」が市民権を得て久しい。腸にいいとされる乳酸菌や食物繊維を積極的に摂っている人も多いだろう。

 しかし、澤田肝臓・消化器内科クリニック院長の澤田幸男さんは、最新の研究から、食べ物そのものよりも組み合わせこそが腸に大きな影響を与えることがわかったと指摘する。澤田さんが最新知見として注目するのは、イタリア在住の自然療法士であるフランク・ラポルト=アダムスキー氏が提唱する「アダムスキー式腸活法」だ。

「この方法が画期的なのは、体内で消化される速度を軸に食品を大きく2つに分類したこと。アダムスキー氏は、胃から腸までの消化管を30分~2時間で通過、つまり消化される食べ物を『ファスト』、それ以外で平均8~10時間かかる食べ物を『スロー』としています」(澤田さん・以下同)

 ファストを代表する食べ物は、果物やはちみつ、ヨーグルト、トマト、かぼちゃ、香辛料。スローは肉や魚、チーズ、パスタ、パン、米、ナッツ類、大豆、さつまいも、里いもなどだ。

「『スロー』に含まれる品目の方が圧倒的に多く、基本的に『ファスト』に分類されないものはすべて『スロー』です。同じカテゴリーに分類されたものを組み合わせて食べれば消化吸収される時間が変わらないため、効率よく栄養を取り込むことができる。腸内環境が整い、快便にもつながります」

 裏を返せば、「ファスト」と「スロー」を組み合わせて食べると、消化時間の違いから体に悪影響を及ぼす。

「トマトとチーズを使ったカプレーゼや、トマトパスタやマルゲリータ、生ハムメロン、香辛料を使ったタンドリーチキンなどは、よく食べられている組み合わせですが『アダムスキー式』に照らし合わせると、避けた方がいいということになる。

 これらの組み合わせは消化するまでに通常の3倍以上の時間がかかるといわれ、その結果、腸内で食べ物の腐敗が起こり、有害物質が発生する。腸に負担がかかり、自浄作用も弱まってしまうのです」

 自炊するときはファストとスローの組み合わせはできるだけ避けた方がいい。とはいえ、忠実に実践するのは相当難しい。

 澤田さんは、そんなときは、ファストでもスローでもない「ニュートラル」に分類される食材を一緒に食べるといいとアドバイスする。ニュートラルに属するのは、なす、油、酢、玉ねぎ、赤ワイン、紅茶やコーヒーなどがあげられる。

「ニュートラルの食品は一緒に食べたものの消化を速めるため、ファストとスローの組み合わせを中和します。例えばトマトを使ったパスタなら、オリーブオイルをパスタにたっぷり入れるだけでなく、一緒に食べるサラダやパンにもかけるといい。また、和食は両方同じ『スロー』に分類される『納豆ご飯』など、同じカテゴリー同士の組み合わせが多いため、積極的に取り入れるといい」

腸にいい食品が悪影響に

 消化のスピードが同じでもその成分が理由で胃や腸に悪い影響を与える“NGコンビ”もある。白澤さんは消化不良を起こす代表的な組み合わせとして「寒天+卵」をあげる。

「寒天に含まれるガラクタンという食物繊維と、生の卵白が含有するたんぱく質であるアビシンはどちらも消化しづらく、相乗効果で、腸に負担がかかります。『豚肉+桃』の食べ合わせも避けた方がいい。豚肉には脂質が多いですが、桃の有機酸は脂肪の吸収を阻害するため、一緒に食べると胃もたれしやすい。朝と昼など、時間を少しずらして食べれば問題ありません」(白澤さん・以下同)

 大豆やさつまいも、ごぼうなど胃腸にいいとされる食品でも、組み合わせ次第では悪影響を及ぼすケースがある。

「『大豆+さつまいも』は腸内環境を悪化させます。大豆もさつまいもも不溶性食物繊維が豊富ですが、便秘の改善には水溶性食物繊維も必要です。大豆やさつまいもを一緒に食べることで水溶性食物繊維が不足し、便秘になるケースが。

『ごぼう+緑茶』もできれば避けてほしい。ごぼうにも便秘を解消する不溶性食物繊維が含まれているが、緑茶が含むタンニンには腸の動きを鈍化させる働きがあり、食物繊維の効能を打ち消してしまうことがあります」

 大豆とひじきの煮ものも、腸が弱っているときは避けた方がいい。大豆に含まれるサポニンには排便を促す効果があるが、食物繊維が豊富なひじきと一緒になると、相乗効果で腸が強く刺激され、腹痛を引き起こすことがあるのだ。

※女性セブン2021年3月25日号

チョコは「食べ方次第」で「最高の腸活」、6大秘訣 「どのくらい」「何と一緒に」食べればいい?

世界的に著名な自然療法士でオステオパシストのフランク・ラポルト=アダムスキー氏。1992年に発表された「アダムスキー式腸活法」は30年近く欧州で愛され続け、その「腸活メソッド」を紹介する著作は、本国イタリアのみならず、ドイツ、フランス、スペイン、ポルトガル、ベルギー、トルコなど世界中で話題になっている。

「アダムスキー式腸活メソッド」は、Google.itの食事法(ダイエット)部門(2017年)で「最も検索されたキーワード」ベスト3に選出されたほどで、その全メソッドを記した著書『腸がすべて:世界中で話題! アダムスキー式「最高の腸活」メソッド』は、日本でも4万部のベストセラーになるなど、話題を呼んでいる。

訳者の森敦子氏が本書の翻訳を通して感じたのは、「食べ物は『何を食べるか』ではなく、『何と組み合わせて食べるか』が大事」ということ。では、アダムスキー氏の提唱する「最高の腸を手に入れるための組み合わせ」はどうやって食卓に取り入ればいいのだろうか?  今回は、本書の翻訳を手がけた森氏が、「アダムスキー式腸活メソッドにのっとった『チョコレートと上手に付き合う6つの方法』」について解説する。

■実は体にいい! 「チョコレート」とは上手に付き合おう

 2月から3月にかけてのこの季節は、バレンタインデーやホワイトデーで「チョコレート」を食べる機会が増えますね。以前は「美容と健康の大敵」のように扱われていたチョコレートですが、最近はチョコレートの持つ健康効果が話題になり、「ハイカカオチョコレート」や「乳酸菌入りチョコレート」など、健康効果の高いチョコレートが手軽に買えるようになりました。

 ヨーロッパをはじめ、世界中で話題となっている「アダムスキー式腸活法」でも、「ビターチョコレート」は、積極的に食べたほうがよい「スーパーフード10」の1つとして紹介されています。

 そもそも、「アダムスキー式腸活法」というのは、食品を「下りてくるのが速い食品(ファスト)」と「下りてくるのが遅い食品(スロー)」に分け、毎回の食事で食材を「正しく選ぶ」ことで腸に負担をかけず、「腸を詰まらせない」という腸活メソッド。

 しかし、「アダムスキー式腸活法」では「ファストの食品」とも「スローの食品」とも組み合わせられる「ニュートラルの食品」も存在します。そして、今回取り上げる「チョコレート」は「ニュートラルの食品」に分類されます。

 腸活効果も高く、さまざまな食材と組み合わせられる「チョコレート」。今回は「チョコレートと上手に付き合う6つの方法」を紹介します。 「チョコレートと上手に付き合う方法」の1つ目は「チョコレートの『健康効果』を知る」ことです。

■「おいしい!」と感じる幸せの時間は「腸の味方」

【1】ビターチョコは「10大スーパーフードの1つ」
 先ほどお話ししたとおり、「アダムスキー式腸活法」でも「スーパーフード10」の1つに挙げられている「ビターチョコレート」。チョコレートには、腸内環境を整える「食物繊維」が豊富に含まれています。また、それだけではなく、同じ量の赤ワインよりも多くの「ポリフェノール」が含まれているのだそうです。

 ポリフェノールには、血管を広げて循環器系の病気を予防し、老化を予防する効果があるので、美容と健康のためには積極的に摂取したい成分です。

 また、アダムスキー博士はチョコレートの健康効果に関し、栄養的なメリットに加え、とても面白い意外な腸活効果を指摘しています。「チョコレートを食べて、『ああ、おいしい!』『ああ、幸せ!』と実感する時間」。実は、これこそが、腸にとってはとても「大事な時間」なのだそうです。

 「ストレス」が胃腸の大敵ということはよく知られていますが、「幸せの実感」は腸活の味方。アダムスキー博士は、「心の平穏」や「プラス思考」は病気を予防し健康な体を保つために欠かせない条件だと言っています。食べたいものを我慢しつづけるのではなく、食べる喜びを味わい、一瞬でもストレスから解放されることが、腸の健康につながるのだそうです。

【2】1日「20g」「板チョコ3分の1枚程度」を目安にする
 とはいえ、チョコレートには砂糖も多く含まれているので、もちろん「とりすぎは禁物」。食べすぎには気をつけましょう。

 アダムスキー博士は、健康のためには「ビターチョコレート1日20g程度」を目安にするよう述べています。「1日20g」という表現がわかりにくいようでしたら、「1日に板チョコを3分の1枚くらい」と考えるとわかりやすいかもしれません。日本の板チョコは、50~60gが平均なのだそうです。

 さて、ここで、「なぜビターチョコレートなのだろう?」「ミルクチョコやホワイトチョコではだめ?」と思った方がいるかもしれません。「チョコと上手に付き合う方法」の3つ目は、その「なぜ『ビターチョコ』なのかを考える」ことです。

■「ビターチョコ」には「健康成分」がぎっしり

【3】カカオ含有量が多い「ビターチョコ」を選ぶ
 「ビターチョコ」「ミルクチョコ」「ホワイトチョコ」。この3つは、いったい何が違うのでしょうか?  ざっくりとした説明になりますが、チョコレートの主な原料は次の4つです。

・カカオマス(カカオ豆を発酵・焙煎したペースト状のもの)
・カカオバター(カカオ豆から搾油した油脂)
・砂糖
・ミルク(粉乳がよく使用される)
 「日本味覚協会」や「日本チョコレート・ココア協会」によりますと、基本的に、この4つすべてを使ったものが「ミルクチョコレート」、茶色いカカオマスが入っていないのが「ホワイトチョコレート」、ミルクが入っていない(もしくは少ししか入っていない)ものが「ダークチョコレート」と呼ばれているそうです。

 チョコレートの栄養成分といったときによく話題となるのは、「カカオマス」と「カカオバター」。つまり、この2つの比率が最も高く、チョコレートの健康効果を最も期待できるのが、「ビターチョコレート」なのです。

 チョコレート売り場に行くと、「カカオ60%」などパーセンテージで表記されているものがありますが、このパーセンテージの高いチョコレートほど、カカオに含まれる「健康成分」がたくさん詰まったチョコレートということになります。

 さて、「アダムスキー式腸活法」といえば、「食べ物の組み合わせ」ですが、チョコレートをはじめとした「ニュートラルの食品」は、「スローの食品」とも「ファストの食品」とも組み合わせられます。なので、チョコレートの場合は「食べ合わせ」を考えるのがそれほど難しくありません。

 大事なのは、チョコレートに「プラスα」する食材で、「ファスト」と「スロー」が混ざらないようにすること。「ファストの組み合わせ」と「スローの組み合わせ」が混ざらないように心がけるとよいと思います。

■大事なのはチョコレートとほかの食材の「食べ合わせ」

【4】「フルーツ」や「はちみつ」との組み合わせもおすすめ
 基本的にフルーツは「消化の速い『ファスト』の食品」なので、「フルーツ入りのチョコレート」は、「ファストの組み合わせ」となります。ここでいう「フルーツ」には、フレッシュフルーツだけでなく、ドライフルーツやジャムも含まれます。

 「アダムスキー式腸活法」では、「腸に『汚れ』をため込まないこと」「腸の状態を清潔に保つこと」を大切にしていますが、フルーツには、消化管にこびりついた汚れを溶かす「パイプ洗浄剤」の役割があるのだそうです。アダムスキー博士は「1日1回フルーツを食べ、消化管の滑りをよくして日常的に『腸の汚れ』を取ること」をすすめています。ぜひチョコレートと一緒に積極的に食べるようにしましょう。

また、「はちみつ」も「ファストの食品」です。はちみつは「最高の甘味料」とアダムスキー博士も絶賛し、ファストの食事では、砂糖の代わりにはちみつを使うことをすすめています。最近、一部で話題になっている「砂糖の代わりにはちみつを使ったチョコレート」は、「アダムスキー式腸活メソッド」にかなったチョコレートなんですね。

【5】チョコ「ケーキ」「マフィン」「スコーン」の注意点を知る
 お菓子によく入っている「小麦粉」「卵」「牛乳」「生クリーム」「バター」などは「消化の遅い『スローの食品』」もしくは「どちらとも組み合わせられる『ニュートラルの食品』」です。

 そのため、ガトーショコラやブラウニーは、「スローの組み合わせ」になります。ケーキやマフィン、スコーンの場合は、「フルーツ」と「はちみつ」の入っていないものを選べば、「スロー」と「ファスト」を混ぜずに食べることができます。

【6】無理なく「ナッツ」と組み合わせて食べる
 また、チョコレートととても相性のいい「ナッツ」も、「消化の遅い『スローの食品』」。しかも、「クルミ」「アーモンド」といったナッツは、「オメガ3」という「体にいい脂肪酸」を非常に多く含むため、定期的に摂取してほしい食品として、アダムスキー博士も「スーパーフード10」の1つに挙げています。チョコレートと組み合わせて、毎日の生活の中で無理なく摂取していきましょう。

■食品が何で作られ、腸の中で何が起きているかを知る

 「チョコレートをはじめとしたスイーツは、美容と健康の大敵」と考える人も多いようですが、「アダムスキー式腸活法」では「食べてはいけない食材」というものはありません。アダムスキー博士は、「まずは食品の原材料を見てください」と呼びかけています。「アダムスキー式腸活法」を学び、食品の何が入っているかを知れば、自分で「ファスト」と「スロー」の組み合わせを選べるようになるからです。

 「食品が何でできているか」「それを食べると自分の体の中で何が起きるか」を知れば、チョコレートをはじめとした甘いものを食べても、健康的で美しい腸を手に入れることが可能なのだそうです。皆さんもぜひ「アダムスキー式腸活法」を学び、おいしいものと上手に付き合いながら、「きれいな腸」と「健康」な体を手に入れましょう。

 (医学監修:澤田幸男/医学博士、澤田肝臓・消化器内科クリニック院長)

少しの工夫でお腹がスッキリ!「腸活」が成功する4つの秘訣

善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つをベストバランスに保つ"腸活"。加齢やストレス、食生活の乱れによってもこのバランスは崩れてやすいそうです、毎日の生活をちょっと工夫すれば、誰でも良い状態をキープすることが可能だとか! 今日からでも実践できる腸活の秘訣を、腸博士・藤田紘一郎先生に教えていただきました!

善玉菌を増やしながら悪いものを出す!

腸内細菌のバランスを整えることが、腸活の究極の目標。ポイントは2点あり、まずは善玉菌を意識的に増やすこと。もうひとつは腸を活性化して便通をよくし、悪玉菌が出す有害物質や、不要な老廃物を腸から積極的に出すことです。そのための具体的な秘訣が次の4つです。

秘訣その1:乳酸菌&食物繊維を摂れるバランスの良い食事を!
最も大切な秘訣は、やはり食生活。何を食べるかは、腸内細菌のバランスに大きく影響します。「善玉菌それ自体を摂り入れたり、体内で増殖させやすい食事をしましょう。特に意識したいのが乳酸菌と食物繊維。善玉菌そのものである乳酸菌は、発酵食品に含まれます。

ヨーグルトや発酵乳飲料、チーズなどの乳発酵食品以外に、ぬか漬やキムチ、味噌など植物性の発酵食品もおすすめです。また食物繊維は便の材料となって腸内を掃除するほか、善玉菌のエサになってその増殖を助けます。野菜や果物、豆類、乾物に豊富です。

オリゴ糖も善玉菌のエサになりますが、大豆や玉ねぎ、バナナなどに多く含まれるため、食物繊維の多い食材を食べれば同時に摂れるでしょう。脂っこい肉は、食べ過ぎると悪玉菌のエサの元になったり腸の機能を弱らせて、腸内細菌のバランスを崩しやすくなります。米が主食で野菜中心のおかずや漬物を食べる昔ながらの和食は、自然と善玉菌を増やしやすい食事なんですよ」

秘訣その2:規則正しい生活でストレスを溜めない!
「脳と腸には密接な関係がありますが、生活のリズムが崩れると脳と腸の活動パターンにズレが生じてしまいます。就寝や起床、食事時間を規則正しくして、脳の活動時間と腸の活動時間の歩調を揃えると、腸が正常に機能しやすくなり、腸内細菌も活発に働きます」

リラックスする時間を作ることも有効なのだそう。
「脳がストレスを感じるとすぐに腸が反応して活動が鈍ってしまいます。規則正しい生活の中で、さらに趣味に打ち込むなどリラックスする時間を持てば、体を休める副交感神経のスイッチが入り、腸を適度に休めて機能を活性化することにつながります」

秘訣その3:気持ちいいと思える程度の運動を継続的に!
「体を動かすと腸のぜん動運動(便を押し出す作用)が促進され、便通が良くなります。腹筋運動でおなか周りの筋肉を刺激するのも、ぜん動運動を促すのに効果的。ただし、激し過ぎる運動は活性酸素という物質を増やし、腸を老化させることにもなりかねません。心地よく楽しめる程度の軽い運動を、できれば毎日続けるようにしましょう」

秘訣その4:体を冷やさない!
「腸をはじめとする臓器は、体内温度が37度のときに最も活発に働きます。これは、腸内細菌が増えやすい温度でもあります。湯船につかって体を温めたり、体が冷えない服装を心がけましょう。また上で挙げたような運動をすることも、熱を生み出して体を温めるのに効果的です」

就活中のあなたも、婚活中のあなたも、まだ‘○活’していないあなたも、まずはこの4つの腸活で健康で美しくなりましょう!

藤田 紘一郎
医学博士。東京医科歯科大名誉教授。専門は寄生虫学、感染免疫学。細菌が健康に及ぼす好影響に早くから注目し、腸内細菌の大切さを説く。『ウンココロ〜しあわせウンコ生活のススメ』(実業之日本社)、『腸内フローラ 医者いらずの脅威の力』(宝島社)、『「腸にいいこと」だけをやりなさい』(毎日新聞出版)など腸に関する著書も多い。

国も動いた 「胃ろう大国」日本からの脱却

終末期のお年寄りの胃に直接栄養を送り込む「胃ろう」を巡って賛否の声があるなか、再び口から食べることで生きる意欲を取り戻してもらおうという“挑戦”が介護現場で始まっている。

 胃ろう本来のメリットは栄養状態を改善する効果が高く、体力が戻って再び口から食べられるようになることだ。

しかし、その趣旨は次第に変容し、口から栄養を取れない高齢者が一日でも長生きできる治療、つまり延命措置ととらえられるようになった。

胃ろうの実態について調査し、共著『老い方上手』(WAVE出版)で、そのデメリットも含めて指摘した東大大学院人文社会系研究科死生学・応用倫理講座の会田薫子特任准教授が言う。

「ここまで普及した背景には、経営面で入院日数を短縮させたい医療機関側がまだ口から十分に食べることができない患者に早期退院を促そうと勧めたり、

介護施設側が食事の手間を減らし誤嚥(ごえん)のリスクを避けるために入所者に提案したりするケースが増えたことも影響しています」

 結果、日本は世界のトップを走る長寿国ながら「胃ろう大国」と呼ばれるようになった。こうした現状に専門家が異論を唱え始めたのが2011年ごろから。

特養などを運営する法人で構成する「全国老人福祉施設協議会」(東京都千代田区)はモデル事業「胃ろう外しプロジェクト」に乗り出した。参加した施設の一つが青森県弘前市の特別養護老人ホーム「サンアップルホーム」だ。

 総括主任介護職の大里めぐみさん(42)によると、施設に入居する経管栄養の延べ46人について11年6月から14年10月まで調査したところ、34人が1日2~3食を普通食に戻せた。食べる訓練を始めて1カ月以内で戻せたのが15人、1カ月以上は19人に達した。

 モデル事業の責任者である竹内孝仁・国際医療福祉大大学院教授は、慢性的な人手不足の施設が介護の効率化をはかるために、とりわけ食事介助を短時間で済ませようと、のみ込み困難な人に流動食を与えてきた歴史があると語る。

「こういう考え方が咀嚼(そしゃく)や嚥下機能を低下させて胃ろうの誘因になった面があります。プ

ロジェクトの目的は胃ろうを外すのではなく、『最期まで好きなものを自分の口で食べたい』というお年寄りの思いをかなえるのが狙い。そのためには介護者のケアの質を向上させる必要がある」

 たとえば高齢者が食事する際、多少時間がかかっても、介護職はその人ののみ込みや食べ終えるのを待つという姿勢を貫く。

 サンアップルでは食事中にお年寄りがむせると、職員はその原因を必ず確認し、対策を講じる。

また寝たきりにならないよう、入居者に水を少しずつ飲ませて膀胱に尿をため、そこに職員が定期的に排泄介助に入り、ポータブルトイレを使えるようにしたり、おむつを外したりする。

 とはいえ、すべての人が胃ろうを外せるわけではない。

病気によっては経管栄養に頼らざるを得ない人がいるのも事実だ。脳梗塞などの脳血管障害やパーキンソン病、ALS(筋萎縮性側索硬化症)などの神経難病、脊髄小脳変性症がこれに当てはまる。

それでも最近では安易な胃ろう造設に歯止めをかけようとする声や、「口から食べる喜び」を取り戻させようとする流れが強まっている。

 日本老年医学会は12年1月、「高齢者の終末期の医療およびケア」に関する「立場表明」を10年ぶりに見直した。

その骨子は、すべての人は人生の最終段階で最善の医療及びケアを受ける権利を持つと位置づけた上で、胃ろうを含む経管栄養などについて「患者本人の尊厳を損なったり苦痛を増大させたりする可能性があるときには、

差し控えや撤退も選択肢として考慮する必要がある」と明記した。

厚生労働省も昨年4月、胃ろうを外せる患者を増やすために、局所麻酔で10~15分程度で胃ろうが造設できる「PEG」手術の診療報酬を4割下げ、胃ろうが本当に必要かを調べるためののみ込み機能の検査や術後のリハビリへの加算を手厚くした。

浣腸を飲むって何?内服浣腸ですっきりデトックス

内腸浣腸というのがあります。これは今話題のデトックス効果があるとされる方法ですが、この内腸浣腸は、自宅でもできるので、気になる人は、注意しながらやってくださいね。

●内腸浣腸ってどうゆうこと?

内腸浣腸とは、塩水洗浄とも言い、水と天然塩とレモン汁を混ぜたものを朝一番で飲む方法となります。ここで注意が必要なのが、前日の夜の食事は抜くというところです。

前夜に食事をしてしまうと効果がなくなってしまいます。塩の濃度は、生理食塩水の0.9%に近い濃度になるのですが、これは血液と同じ濃度のため、うまくいけば、腎臓に水を吸収させず、塩分も身体に吸収されないと言われているとのこと。

塩水を飲むと腸内の溜まった便がスルスルと排出されますから、デトックス効果がある言われているのです。便秘の人は下剤を使いがちですが、これは塩水を飲むだけですので、安全に行える方法となるでしょう。

●気になるそのやり方とは?

内腸洗浄のやり方は以下になります。

【用意するもの】

・ミネラルウォーター 1000ml(常温)
・天然塩  小さじ2(10mg)(「赤穂の塩」「伯方の塩」などの天然の塩)
・レモン汁 大さじ2(作り置きはしない)

上記の材料を用意したら、よくかきまぜましょう。

量はしっかりと計って入れることが大切です。そうでないと効果が表れなかったり、体に負担をかけることになります。

【塩水洗浄のやり方】

(1)行う前日の夜の食事は摂らない。
(2)朝起きてすぐ材料を混ぜたものを20分以内で全て飲み切ります。
(3)あとは、便意が来るのを待つだけです。

お腹は痛くなりませんので、下剤以上の排出感があるとされます。この腸内洗浄は、とにかく勢いよくでるのが特徴です。

しかもお腹が痛い状態じゃなく、痛くない状態ですっきりと出ますので、出た後はとてもすっきりするでしょう。出した後は、すぐに出かけるのはやめてくださいね。

まだ出るかもしれませんので・・・。
下剤は飲みたくない。でもすっきりしたい。そう思う人にはとてもオススメな方法となりますので、一度チャレンジしてみるのもいいのではないでしょうか。

ただし、飲む量が1リットルもありますから、最初はきついです・・・。

【おならが臭い時の原因は?】硫黄やゆで卵みたいな変な匂いの屁が気になる…

自分のおならが硫黄のニオイがしたり、回数が多かったり……、日常生活のなかでオナラ問題は深刻。腐った卵みたいな臭いがしたり、腐乱臭のような屁が出たり…。今回の相談者さん曰く、「友達と比べたことはないけど、確実に私のおならは人より臭い」。そんな乙女のピンチに、これまで1万人以上を診察してきたドクターがおならの臭いの原因や改善する方法を解き明かします! 

『ViVi保健室』は、人には聞きづらい“女子の保健室的なお悩み”について、専門家にしっかり取材をして信頼できるアドバイスをもらおう!という企画です!

今回の相談
Q.もちろん、友達と比べたことはないのですが、私のおならって本当に臭いんです。エレベーターの中でうっかりしようものなら、その場で切腹したくなるレベル(涙)。もちろん、彼の前では絶対したくないから、いつも我慢しすぎて気持ち悪くなることも。このおなら問題、なんとかしたい!

答えてくれる先生はこの人!
おおたけ消化器内科クリニック院長
大竹真一郎先生
便秘やおなら、腸活などなど、腸に関するわかりやすい解説に定評があり、TBS「名医のTHE太鼓判!」などに出演。『消化器専門ドクターが明かす 腸の「吸収と排出」が健康の10割』(ワニブックス)など著書も多数の人気ドクター。
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A-1:ひどいにおいは、腸内の悪玉菌のしわざです
A-2:麺類やストレスがおならを誘発することも!
A-3:おならは我慢しちゃダメ!
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A-1:ひどいにおいは、腸内の悪玉菌のしわざです
おならというのは、口から入った空気や、腸内にいる細菌が作るガスが肛門から排出されたもの。おならって実は、成分の99%はほとんどにおわないのです。本来、無臭なはずのおならが悪臭を発してしまうのは、腸内の悪玉菌のしわざ。

肉などを食べ過ぎると、悪玉菌によって硫化水素や二酸化硫黄、アンモニアなどが発生して臭いおならとなってしまうのです。新生児のおならが臭くないのは、腸内に善玉菌が多いから。成長とともに悪玉菌が暗躍しはじめることで、臭くなってしまうのです。

芋やセロリなど食物繊維の多い食品を多く摂取するとおならが出やすくなることもありますが、このときのおならはほぼ無臭。また、胃や腸、肝臓などの病気によっておならが臭くなることもあります。

A-2:麺類やストレスがおならを誘発することも!
平均的な成人のおならの回数は、排便中に出るものも含めて平均で1日10回~20回と言われていますが、回数が多いからといって、即、病気とは限りません。むしろ腸の働きが低下すると、おならは減ります。

また、腸の状態に関係なく、麺類をよく食べる人はおならが多くなる傾向があります。なぜなら、麺類をすする際に空気も一緒に飲み込むことが多いから。同じく緊張して唾を何度もごっくんと飲み込んだりすると、やはり回数が増えがち。

また、腸はストレスの影響を受けやすい器官。ストレスにさらされ続けると消化・吸収する力が弱まり腸内環境が乱れ、おならが出やすくなったり、臭くなることがあります。

A-3:おならは我慢しちゃダメ!
人前でおならをするのはためらわれますよね。だけど、おならを我慢しすぎると、腸内にガスがたまっておなかが張ってしまったり、悪玉菌が増えて便秘になったり、太りやすくなったり、肌荒れしたり。

さらに行き場を失ったガスが血液中に吸収され、巡り巡ってひどい口臭になってしまうことも! 便と一緒で、おならは我慢しちゃダメ。人前ではさすがに無理でしょうが、したくなったらトイレに行くなど、なるべく我慢せずおならを出す工夫を!

先生からのアドバイス
おならは健康のバロメーター。においが急にひどくなった場合は、食生活や生活環境、ストレスがないかなど、見直してみましょう!

2週間で腸内環境は変わる腸活10カ条 「巣ごもり便秘」にも 消化器病専門医に聞く「腸活・大腸ケア」

新型コロナ禍の「巣ごもり便秘」が指摘されてから、すでに半年以上になります。ふたたび感染が急拡大するなか、大腸劣化を食い止めるには、どうすればいいか。消化器病専門医で帝京平成大学教授の松井輝明さんが勧める腸活10カ条を紹介します。

腸内細菌が元気に働き続けるために
 私たちの大腸には1,000種類、100兆個以上とも言われる腸内細菌がすんでいます。この細菌が元気に働き続けられるかどうかは、私たちの心掛け次第です。便秘がちなひと、不規則な生活をしているひとも、大腸ケアに手遅れはありません。2週間で腸内フローラのバランスは劇的に変わります。

 大腸劣化を食い止め、よい腸内環境を整える10カ条です。すべてを実践できなくても、できるだけ多くのことを取り入れて、大腸をケアしてください。

1. 朝の1杯、大きな活力
 朝起きたら、コップ1杯ぐらいの水分をとりましょう。冷たい水でも、白湯でも、お茶でも、コーヒーでも構いません。まだ眠っている胃腸を目覚めさせる準備体操になります。
 朝食はぬかずに必ずとりましょう。朝食をとることで、「胃・結腸反射」がおこり、その刺激で腸が動き出します。1日の活動が始まるタイミングでの刺激は、大腸にとって最も効果的です。

2. 朝のトイレタイムを習慣づける
 朝食後には必ずトイレに行き、排便する習慣をつけましょう。副交感神経を優位にし排便しやすくするためにも、トイレに座っている数分くらいはリラックスした気分で過ごしたいものです。毎朝、時間がなく慌ただしく過ごしている人は余裕を持っててトイレに入れるよう、20分は早く起きましょう。「時間がないから後で」と排便を我慢するのは禁物です。

3. ストレスと上手につきあう
 ストレスを感じている時や睡眠不足の時は、交感神経が優位になりやすく、腸の動きが悪くなります。腸と脳とは連動している(脳腸相関)ので、お互いがストレスを敏感に感じ取るのです。好きな音楽を聴く、散歩や運動をするなど、自分なりのストレス対処法をみつけて、毎日、少しでも気分よく過ごせる時間を持てるようにしましょう。

4. 毎日30分の運動習慣
 毎日30分の有酸素運動で血行がよくなり、運動の刺激で腸が動きやすくなります。特別な運動でなくても、やや早足で歩くだけで十分です。駅やオフィスで階段を使う、買い物に行くときに遠回りをするなど、できる範囲でかまいません。
 また排便時に「いきむ」には腹筋が必要です。可能な人はスクワットや腹筋運動を。ベッドで寝る前も、おなかを刺激する「の」の字マッサージや腹式呼吸、できる範囲でからだをねじるなどの運動を習慣付けて行いましょう。

5. 炭水化物抜きダイエットは避ける
 腸内細菌のエサは食物繊維。そして日本人にとってお米は貴重な食物繊維源です。食物繊維をたくさん取れるのは野菜と思っているひとも多いのですが、実際は、野菜より穀物のほうが食物繊維を多く含んでいます。ごはん抜きの食事は不足しがちな食物繊維摂取量を一層減らしてしまいます。医師から食事制限を指導されていない限りは炭水化物抜きダイエットはお勧めできません。

6. 水溶性食物繊維を一品プラス
 大腸フローラで「有用菌」の代表格、ビフィズス菌は加齢とともに減少します。ビフィズス菌をできるだけ減らさないよう、エサとなる食物繊維、とくに水溶性食物繊維をとるように心掛けましょう。食事になにか一品、ワカメの酢のものなど海藻を加えたり、主食の白米を大麦などの雑穀に変えたり、りんごやみかんなど食後に果物を加えたりすることで、水溶性食物繊維を摂取できます。食事が不規則になりがちな人や外食の多い人は、オリゴ糖や天然のイヌリンなどを含む食品を利用する方法もあります。

7. 発酵食品を上手に利用
 ヨーグルトや漬物、納豆などの発酵食品には、食品を発酵させて腐敗を防ぐ働きのある細菌や、腸内細菌が好むエサが含まれていて、大腸を元気にしてくれます。とりわけヨーグルトの中には、ふだんはとれないビフィズス菌入りのものなど、様々な「有用菌(善玉菌)」が含まれていて、有用菌が活発になるよう腸内環境を酸性に保つためにも役立ちます。ヨーグルトに含まれている菌種を確認し、自分にあったものを選びましょう。 
 ヨーグルトの腸活効果を最も発揮させるには、寝る2時間くらい前に食べるのがベストです。夕食後、胃酸や胆汁の分泌が落ち着いて、腸内細菌が活動しやすい時間帯だからです。空腹時には胃酸の影響が強いので、少しでも何かをおなかに入れた後のほうが、ヨーグルトの腸活効果は高まります。

8. 食事は量より品数
 丼物や麺類などの一品料理は食物繊維が不足しがちです。品数の豊かさはバランスのよい食生活の基本です。外食の時は一品料理より、食物繊維がとれる小鉢のついた定食を選んでみてはいかがでしょう。自炊が面倒なら、コンビニやスーパーのお総菜をいくつか利用するのもおすすめです。

9. 安易に薬に頼らない
 医薬品の中には腸内フローラに影響を与えるものがあります。たとえば抗生物質は1週間の服用でも腸内細菌をすべて死滅させると考えられています。現在は耐性菌の問題から、風邪程度で抗生物質が処方されることは少なくなりましたが、むやみに飲むのは避けたいものです。また、睡眠薬や精神安定剤、抗うつ薬などは、副作用として腸の働きを抑えて便秘が起こりやすくなります。 
 便秘のひとが多く利用している「下剤」はあくまで対症療法です。服用が習慣的になりがちですし、大腸を刺激して無理やり排便させるのは、からだにとって自然なことではありません。下剤は最終的な手段と考え、基本は運動や食生活で腸内フローラを整えることが大切です。

10. 大腸がん検診を受ける
 がん検診も大腸ケアには欠かせません。厚生労働省では40歳以上を対象とする大腸がん検診として、年1回の便潜血検査(検便)を勧めています。まずは、この検便を受けてください。もし検便で陽性、つまり「要精密検査」という結果がでたときは、ためらわず、できるだけ早く大腸内視鏡検査を受けてください。米国で大腸がんの患者さんが劇的に減少したのは、大腸内視鏡検査を検診で取り入れ早期に治療できたからだと言われています。

◇松井 輝明(まつい・てるあき)帝京平成大学教授・医学博士
日本大学医学部卒業。医学博士。日本大学板橋病院消化器外来医長、日本大学医学部准教授を経て現在、帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科 健康科学研究科 健康栄養学専攻長 教授。日本消化器病学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門医、消化器一般、機能性食品の臨床応用を専門に研究。著書に「大腸活のすすめ~腸は自分で変えられる」(朝日新聞出版)など。

2週間で腸内環境は変わる腸活10カ条 「巣ごもり便秘」にも 消化器病専門医に聞く「腸活・大腸ケア」

新型コロナ禍の「巣ごもり便秘」が指摘されてから、すでに半年以上になります。ふたたび感染が急拡大するなか、大腸劣化を食い止めるには、どうすればいいか。消化器病専門医で帝京平成大学教授の松井輝明さんが勧める腸活10カ条を紹介します。

腸内細菌が元気に働き続けるために
 私たちの大腸には1,000種類、100兆個以上とも言われる腸内細菌がすんでいます。この細菌が元気に働き続けられるかどうかは、私たちの心掛け次第です。便秘がちなひと、不規則な生活をしているひとも、大腸ケアに手遅れはありません。2週間で腸内フローラのバランスは劇的に変わります。

 大腸劣化を食い止め、よい腸内環境を整える10カ条です。すべてを実践できなくても、できるだけ多くのことを取り入れて、大腸をケアしてください。

1. 朝の1杯、大きな活力
 朝起きたら、コップ1杯ぐらいの水分をとりましょう。冷たい水でも、白湯でも、お茶でも、コーヒーでも構いません。まだ眠っている胃腸を目覚めさせる準備体操になります。
 朝食はぬかずに必ずとりましょう。朝食をとることで、「胃・結腸反射」がおこり、その刺激で腸が動き出します。1日の活動が始まるタイミングでの刺激は、大腸にとって最も効果的です。

2. 朝のトイレタイムを習慣づける
 朝食後には必ずトイレに行き、排便する習慣をつけましょう。副交感神経を優位にし排便しやすくするためにも、トイレに座っている数分くらいはリラックスした気分で過ごしたいものです。毎朝、時間がなく慌ただしく過ごしている人は余裕を持っててトイレに入れるよう、20分は早く起きましょう。「時間がないから後で」と排便を我慢するのは禁物です。

3. ストレスと上手につきあう
 ストレスを感じている時や睡眠不足の時は、交感神経が優位になりやすく、腸の動きが悪くなります。腸と脳とは連動している(脳腸相関)ので、お互いがストレスを敏感に感じ取るのです。好きな音楽を聴く、散歩や運動をするなど、自分なりのストレス対処法をみつけて、毎日、少しでも気分よく過ごせる時間を持てるようにしましょう。

4. 毎日30分の運動習慣
 毎日30分の有酸素運動で血行がよくなり、運動の刺激で腸が動きやすくなります。特別な運動でなくても、やや早足で歩くだけで十分です。駅やオフィスで階段を使う、買い物に行くときに遠回りをするなど、できる範囲でかまいません。
 また排便時に「いきむ」には腹筋が必要です。可能な人はスクワットや腹筋運動を。ベッドで寝る前も、おなかを刺激する「の」の字マッサージや腹式呼吸、できる範囲でからだをねじるなどの運動を習慣付けて行いましょう。

5. 炭水化物抜きダイエットは避ける
 腸内細菌のエサは食物繊維。そして日本人にとってお米は貴重な食物繊維源です。食物繊維をたくさん取れるのは野菜と思っているひとも多いのですが、実際は、野菜より穀物のほうが食物繊維を多く含んでいます。ごはん抜きの食事は不足しがちな食物繊維摂取量を一層減らしてしまいます。医師から食事制限を指導されていない限りは炭水化物抜きダイエットはお勧めできません。

6. 水溶性食物繊維を一品プラス
 大腸フローラで「有用菌」の代表格、ビフィズス菌は加齢とともに減少します。ビフィズス菌をできるだけ減らさないよう、エサとなる食物繊維、とくに水溶性食物繊維をとるように心掛けましょう。食事になにか一品、ワカメの酢のものなど海藻を加えたり、主食の白米を大麦などの雑穀に変えたり、りんごやみかんなど食後に果物を加えたりすることで、水溶性食物繊維を摂取できます。食事が不規則になりがちな人や外食の多い人は、オリゴ糖や天然のイヌリンなどを含む食品を利用する方法もあります。

7. 発酵食品を上手に利用
 ヨーグルトや漬物、納豆などの発酵食品には、食品を発酵させて腐敗を防ぐ働きのある細菌や、腸内細菌が好むエサが含まれていて、大腸を元気にしてくれます。とりわけヨーグルトの中には、ふだんはとれないビフィズス菌入りのものなど、様々な「有用菌(善玉菌)」が含まれていて、有用菌が活発になるよう腸内環境を酸性に保つためにも役立ちます。ヨーグルトに含まれている菌種を確認し、自分にあったものを選びましょう。 
 ヨーグルトの腸活効果を最も発揮させるには、寝る2時間くらい前に食べるのがベストです。夕食後、胃酸や胆汁の分泌が落ち着いて、腸内細菌が活動しやすい時間帯だからです。空腹時には胃酸の影響が強いので、少しでも何かをおなかに入れた後のほうが、ヨーグルトの腸活効果は高まります。

8. 食事は量より品数
 丼物や麺類などの一品料理は食物繊維が不足しがちです。品数の豊かさはバランスのよい食生活の基本です。外食の時は一品料理より、食物繊維がとれる小鉢のついた定食を選んでみてはいかがでしょう。自炊が面倒なら、コンビニやスーパーのお総菜をいくつか利用するのもおすすめです。

9. 安易に薬に頼らない
 医薬品の中には腸内フローラに影響を与えるものがあります。たとえば抗生物質は1週間の服用でも腸内細菌をすべて死滅させると考えられています。現在は耐性菌の問題から、風邪程度で抗生物質が処方されることは少なくなりましたが、むやみに飲むのは避けたいものです。また、睡眠薬や精神安定剤、抗うつ薬などは、副作用として腸の働きを抑えて便秘が起こりやすくなります。 
 便秘のひとが多く利用している「下剤」はあくまで対症療法です。服用が習慣的になりがちですし、大腸を刺激して無理やり排便させるのは、からだにとって自然なことではありません。下剤は最終的な手段と考え、基本は運動や食生活で腸内フローラを整えることが大切です。

10. 大腸がん検診を受ける
 がん検診も大腸ケアには欠かせません。厚生労働省では40歳以上を対象とする大腸がん検診として、年1回の便潜血検査(検便)を勧めています。まずは、この検便を受けてください。もし検便で陽性、つまり「要精密検査」という結果がでたときは、ためらわず、できるだけ早く大腸内視鏡検査を受けてください。米国で大腸がんの患者さんが劇的に減少したのは、大腸内視鏡検査を検診で取り入れ早期に治療できたからだと言われています。

◇松井 輝明(まつい・てるあき)帝京平成大学教授・医学博士
日本大学医学部卒業。医学博士。日本大学板橋病院消化器外来医長、日本大学医学部准教授を経て現在、帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科 健康科学研究科 健康栄養学専攻長 教授。日本消化器病学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門医、消化器一般、機能性食品の臨床応用を専門に研究。著書に「大腸活のすすめ~腸は自分で変えられる」(朝日新聞出版)など。

「腸に無知すぎる日本人」食事術、残念な5大誤解

世界的に著名な自然療法士でオステオパシストのフランク・ラポルト=アダムスキー氏。1992年に発表された「アダムスキー式腸活法」は30年近く欧州で愛され続け、その「腸活メソッド」を紹介する著作は、本国イタリアのみならず、ドイツ、フランス、スペイン、ポルトガル、ベルギー、トルコなど世界中で話題になっている。2017年には、Google.itの食事法(ダイエット)部門で「最も検索されたキーワード」ベスト3に選出されたほどだ。

そのアダムスキー氏の著書が、このたび初めて邦訳され、『腸がすべて』として遂に刊行された。アダムスキー博士によると、多くの体の不調の原因は「汚れた腸」にあり、さらに私たちは「間違った食事法」で「腸を汚して」しまっているという。

日本人がやりがちな食事法の「意外な落とし穴とよくある誤解」を、本書を抜粋・再編集しながら紹介する。

ちまたの「あの食事法」には思わぬ「落とし穴」がある!

私は長期にわたるさまざまな研究を通じて「アダムスキー式腸活法」の基礎を構築するに至りましたが、その基本の考え方となるのは「体の機能不全のほとんどは『腸の汚れ』が原因である」ということです。


腸が「正しく」流れているときは、健康な生活を送ることができますが、腸が汚れて詰まってしまい、流れが「滞る」と体のバランスが崩れてしまい、さまざまな体の不調へとつながってしまいます

腸の流れが滞ってしまうのは、「間違った食生活」で消化管の壁に「有害な汚れ」がたまっていくことが主な原因です。


すると、体に必要な栄養成分を取り込めなくなるだけでなく、免疫力までも低下させてしまい、重大な健康被害を引き起こす可能性もあるのです。また、コロナ禍で増えてしまった体重を落とそうと、さまざまな食事法に取り組んでいる人も多いと思います。そのなかには残念なことに「落とし穴」も存在します。では、どのような食事法が危険なのでしょうか。ここでは、「食事法の落とし穴」、主な5つを紹介します。まず、ひとつめの食事法の落とし穴は「カロリー制限ダイエット」です。


「カロリー」を減らしすぎると、健康被害の恐れが・・・

【落とし穴1】「カロリー制限」ダイエット

「やせるならカロリーを減らせばいい」という考え方は一般的に浸透しています。普段摂取していた脂肪やカロリーが入ってこなくなれば、体は体内の蓄えに頼り、何日かすると当然やせはじめます。ただし、いつもどおりの栄養を受け取れないと、体はバランスを崩しはじめます。そして、耐えられなくなると、さまざまな器官に不調が現れはじめます。ところが、消化管をはじめとした人体には、「どうにかして現状に適応しよう」とする力があります。「受け取るカロリーが少ないのだから」とカロリーをなるべく節約し、「より少ないエネルギーで生きるすべ」を身に付けます


しかしカロリー制限をやめた途端、やせながら栄養不足に適応していった体は、与えられたものを余さず吸収するようになっていきます。そこに、脂肪やカロリーが与えられるわけですから、何も拒まずにすべてを取り込もうとします。これがいわゆる「リバウンド」です。「カロリー制限」のようなダイエットでは、減った分以上に体重が増えることが避けられないケースも多いのです。

【落とし穴2】「炭水化物抜き」ダイエット

「炭水化物は太る原因」と考えている人は少なくないでしょう。しかし、炭水化物は、タンパク質、ビタミン、無機質と同じように、健康に欠かせない大切な栄養素です。確かに、炭水化物を食事から除けばすぐにやせますが、それは持続的に行えるものではありません。しかも、突然思いもよらない恐ろしいかたちで、体のバランスを崩すことにもなりかねません。炭水化物は、はるか昔からわれわれの食生活に欠かせない栄養素であり、それを取り除こうとするのは間違いです。


とりわけ悪者扱いされている炭水化物の中に、果物の糖分(果糖)があります。果物は糖分を含んでいるだけでなく、「抗酸化物質」の宝庫です。抗酸化物質は老化防止や、単なる風邪からがんまで、さまざまな病気の予防効果を期待するうえで欠かせないものです。必要なのは、「節度ある食べ方」をすること。そして普段の食事の中で、ほかの食品とどのように組み合わせるべきかを知っておくことです。

3つめの食事法の落とし穴は「デトックス」です。

体の不調をリセットする食べ物は存在しない

【落とし穴3】「デトックス」な食べ物をとる

どんな「スーパーフード」も、消化管が詰まって正常に流れていなければ、腸の中で「奇跡」を起こせません。いくら体にいい物質が含まれていても、唯一の通路(消化管の壁にある「穴」)がふさがれて血中に到達できなければ、どんな効果も発揮されません。世間では、「浄化」「断食」「毒素の排出」といった話題でもちきりです。体調不良の原因となる毒素を除去するのは確かに重要なことですが、そんなことのできる食べ物は存在しません


「体の浄化」は、消化管の詰まりを解消することで促進されます。腸が詰まっていたら、体に必要な栄養素が取り込めないからです。

正しい食事健康法を取り入れて消化管を機能させれば、「奇跡のダイエット法」は必要ありません。腸がベストコンディションで自分の仕事を行えば、それだけで「解毒」になるのです。

【落とし穴4】24時間以上食事をとらない「断食」

食べ物で体の毒素を除去することができないのであれば、食べ物をとらない「断食」はどうでしょうか。「体内浄化」の必要性は欧米ではかなり声高に叫ばれていて、「断食」は「どのダイエットよりも効果がある」という人もいるほどです。しかし、考えてみてください。いきなり「断食」を始めて、24時間食べ物を口にしなかったとします。そうなると、腸はいまだかつて経験したことのない状況に置かれることになります。


空っぽの時間が長くなり(夕飯から朝食までの時間の2倍以上)、消化管はその間に詰まりの原因である「汚れ」を取り除きはじめます。「それは、すばらしい!」と思いきや、これらの汚れがあまりに大きすぎるため、出口へ向かう途中でリンパ管に衝突してしまう可能性があります。すると、この汚れが小石となって肝臓腎臓から排出され、これが激痛を伴う胆石発作や腎疝(じんせん)痛(尿管結石で尿の流れが妨げられ、腎盂内の圧力が上昇して起こる発作)となってしまう恐れもあるのです。果物などの体にいいものを食べて、消化管の滑りをよくして日常的に腸の汚れをとっていれば、このような痛みは起きません。


ダイエットを始めるときには、まず「消化管の詰まり具合」をチェックすることから始めてください。個人差はありますが、私の意見では、「消化管が良好な状態」というのは、便がほぼ1日1回出ている状態です。数日前に食べたものが腸の中でとどまり、発酵や腐敗を繰り返して毒素を生じさせる前に体の外へ排出できていれば、「断食」は必要ないでしょう。最後の食事法の落とし穴は「水飲み健康法」です。

【落とし穴5】1日何リットルもの水を飲む「水飲み健康法」

「水を1日何リットル以上飲むとデトックス効果がある」というような話がありますが、必ずしも、健康のために1日何リットルもの水を、無理して飲む必要はないのです。体内の水分の浄化を担う「腎臓」がきちんと機能せず、余分な液体を除去できていないとしたら、大量の水を飲んで毒素を処理しようとしても無駄になってしまいます。この余分な液体が、足や手、顔のむくみなどの原因になってしまうこともあるからです。「水を大量に飲む」よりも体が欲する分だけ飲んでいれば大丈夫です


「体重を減らす」のではなく、「毒素」を減らす

私の提案する「アダムスキー式腸活法」は、こういった従来の食事法・ダイエット法とは根本的に異なる点が2つあります。1つめは「栄養の偏りや栄養不足を引き起こさない」こと。それが腸をきれいに保つ重要なポイントです。そしてもう1つは「『体重を減らすこと』を目的としていない」こと。体重を減らすということは、自分体の組織や筋肉を分解してそこからカロリーを奪うということです。しかも、手軽だと思われがちなカロリー制限をするダイエットでは、毒素は排出されないままです。


体重を減らすよりも重要なのは、「腸の汚れを取り除く」こと、つまり、組織の中にある脂肪や毒素が「消化管」を通って自然な方法で出て行けるようにすることです。大切なのは、「体重を減らすこと」ではなく、消化菅の働きを正常に機能させ、食べたものを滞留させないことなのです。つまり、「腸を完全に正常な状態に戻す」ということが、「スリムな体型を維持する」ために欠かせない条件です。さまざまな食事法・ダイエット法が世の中にあふれていますが、まずは「腸を正常な状態に戻す」ことを意識していきましょう。みなさんも「アダムスキー式腸活法」を実践して、ぜひ健康な心と体を手に入れてください。(医学監修:澤田幸男/医学博士、澤田肝臓・消化器内科クリニック院長)

「甘いものがやめられない」を改善!“腸ファースト”の食生活で腸から変化を

美と健康のお悩み相談室
美容&健康のコラム連載。今知りたい気になる話題から、すぐに試せるテクニックなど、美容と健康のプロが皆さんのお悩みに答えます。

【お悩み】甘いものがやめられません
甘いものが好きで、太りそうと思いながら、つい食べてしまいます。昼食を甘い菓子パンですませることもあります。

【回答】甘いものは食事の後に。食べる順序が大切です
回答者/墨屋那津子さん(腸活アドバイザー)

私も甘いものは食べますが、食事の代わりにとることはしません。おなかを満たしてから口にすれば、食べすぎも防げます。

また、私の経験談ですが、腸活を始めてからは以前のように“甘いものを食べたい!”という欲求が少なくなりました。

“腸ファースト”の食生活を
“腸活”の観点からいいますと、空腹にいきなり甘いものを入れるのは避けたいですね。菓子パンなどを食べるなら、その前に消化吸収に時間のかかるきのこサラダや海藻サラダなどを食べるといいでしょう。

腸内の善玉菌が好きな食物繊維などを与えると、菌が正常に働き始めます。それから甘いものを食べるという順序を守ることで、消化・吸収の負担を軽減できるのです。

まずはおなかが欲しがるものを先に、自分が食べたいものは後で。“腸ファースト”の食生活を心がけることで、腸内環境が整います。

また、結果として血糖値の上昇を緩やかにすることもできます。

甘味が欲しいときは、はちみつを
はちみつは腸にいい食品です。はちみつに含まれるオリゴ糖は、善玉菌を活性化させる栄養(エサ)となります。ほかにもビタミンやミネラル、抗酸化作用のあるポリフェノールなど、体にいい成分がたくさん。

ビフィズス菌入りの無糖ヨーグルト、はちみつ、食物繊維が豊富なバナナとキウイフルーツは理想的な組み合わせ。朝食でもいいですが、むしろ夕食に食べることをおすすめします。

墨屋那津子/Natsuko Sumiya
元NHKアナウンサー、ヴォイスデザイナー、腸活アドバイザー。「happy腸活ファスティング」考案者。日本医療腸育普及協会理事。体の不調を腸活で克服した体験をもとに、腸活の知識普及に尽力中。現在は声の表現指導者としても活躍。「声の印象診断」や「滑舌・話し方の改善指導」に定評があり、企業・大学での講師や、弁護士やアナウンサーなど声を仕事に使うプロからの信頼も厚い

医師がおすすめする「腸活」にいい食事とすぐできる習慣

「腸活」の記事はよく目にするけれど、情報が溢れていて実際のところ何を食べたらいいのか、そして何をしたらいいのかわからない…という人も多いはず。

そんなときは、やはりプロに頼るべし!確かな見識をもった医師が実際に行なっている腸活なら間違いないはず…ということで、腸活マニアである「わかばクリニック」の工藤清加理事長も取り入れている、ほんのわずかな時間でできる腸活ルーティンを教わりました。

監修:工藤清加先生/わかばクリニック 理事長
わかばクリニックを拠点に健康美容のトータル医療を提供。レーザー治療10万件を超える症例経験を持つ。特にアンチエイジング研究に特化しており、多くのVIPや有名人が訪れる。

そもそも「腸活」って何? どんなメリットがあるの?
腸活とは、一言で言うと“腸を鍛える”ことです。ではなぜ腸を鍛えると良いのかと言うと、腸は栄養や水分を消化・吸収して、不要物や悪い病原菌を排除し体を守ってくれるから。免疫力の70~80%を腸内環境が司っているとも言われています。

腸活をすることでウイルスの侵入を防ぐだけでなく、体をサビさせる原因となる活性酸素の害を抑制しますし、幸せ物質のセロトニンやドーパミンの産生を活発化するので、体にも肌にも心にも良いんです。なので、免疫力を上げたいとき、腸活をするのはとても良いことなんですよ。

人間は本来、体の機能がきちんと働けばすべてが上手くいく仕組みになっています。今の腸の状態を知りたいなら、便をチェックしてみてください。便秘も下痢もなく、便がきちんと、正常かつ適切な硬さで出ていますか?

そうでなければ、腸活に励んでみて!まずは、免疫に役立つ栄養素を食材からきちんと摂って、身体のベースアップをはかりましょう。

朝起きたらすぐ、「青汁」を一杯
所要時間:約10秒

1日の始まりは青汁から。市販されているパウダータイプの青汁にオリゴ糖を混ぜて飲むだけなので、10秒もあれば朝のルーティンは完了です。

青汁は栄養が豊富で、様々な健康効果を期待することができます。特にクマ笹の青汁は免疫力を高め、食物繊維を摂れるのでおすすめ。これに善玉菌を増やして腸のコンディションを整えてくれる、オリゴ糖を混ぜれば完璧です!

夏は青汁であれば何をベースにしているものでも構いませんが、体を冷やしがちなケールは、冬に摂るのを避けた方がベターです。

ネバネバの「海藻」で腸を元気に
所要時間:約1分~

食物繊維が豊富な海藻は、腸内細菌の餌となって働きます。つまり餌を与えて腸を活発化させてくれる食べ物です。また、海藻は水に溶けやすい水溶性の食物繊維。溶けにくい不溶性食物繊維よりも細菌の餌になりやすいので、毎日摂るとより体を健康に導きます。ネバネバ成分のフコイダンも免疫力アップに働きかけてくれますよ。

海藻の料理は味噌汁やスープなどいろいろありますが、手軽にパパッと食べるなら、三杯酢などで味づけされたパックを。ちなみにわかめは乾燥タイプでも生タイプでも栄養素は変わりませんので、お好みで選んでください。

寝る前は「アマニ油」を大さじ1杯
所要時間:約10秒

頑固な便秘にすごく良いのがアマニ油。腸の表面を油でコーティングしてくれるので、便の滑りを良くして快便へと導きます。ポイントは、夕飯を食べて数時間経った就寝前に摂ること。胃にモノが詰まっていない状態がベストです。

アマニ油はオメガ3系脂肪酸を含むため、血液循環が良くなり代謝を促進するので、生活習慣病の予防や肌をきれいにする効果が。ダイエットにも良いと言われています。熱に弱く酸化しやすいので、真空ボトルを選んでくださいね。仕上げに白湯を一杯飲めば、腸の働きがアップします。便秘がちなら、白湯も忘れずに。

腸活においてNGな行動って?
食生活の乱れが腸活の天敵です。偏食だったり、インスタント食品やジャンクフードばかり食べて、野菜を摂らなかったりすると良くありません。食べ物や水など、口にするものが体を作っていますので、バランスの良い食生活を心がけてください。

また、体を冷やすのもNG。体を温めると体温が上がり、免疫力も上がると言われています。熱中症の時以外は、常温か温かいものを。腸活は毎日と、長年の積み重ねが物を言います。スタートは早ければ早いほど良いでしょう。そして、やるなら長~く続けて欲しい。だから簡単で手軽なものから試してみてください

医師がおすすめする「腸活」にいい食事とすぐできる習慣

「腸活」の記事はよく目にするけれど、情報が溢れていて実際のところ何を食べたらいいのか、そして何をしたらいいのかわからない…という人も多いはず。

そんなときは、やはりプロに頼るべし!確かな見識をもった医師が実際に行なっている腸活なら間違いないはず…ということで、腸活マニアである「わかばクリニック」の工藤清加理事長も取り入れている、ほんのわずかな時間でできる腸活ルーティンを教わりました。

監修:工藤清加先生/わかばクリニック 理事長
わかばクリニックを拠点に健康美容のトータル医療を提供。レーザー治療10万件を超える症例経験を持つ。特にアンチエイジング研究に特化しており、多くのVIPや有名人が訪れる。

そもそも「腸活」って何? どんなメリットがあるの?
腸活とは、一言で言うと“腸を鍛える”ことです。ではなぜ腸を鍛えると良いのかと言うと、腸は栄養や水分を消化・吸収して、不要物や悪い病原菌を排除し体を守ってくれるから。免疫力の70~80%を腸内環境が司っているとも言われています。

腸活をすることでウイルスの侵入を防ぐだけでなく、体をサビさせる原因となる活性酸素の害を抑制しますし、幸せ物質のセロトニンやドーパミンの産生を活発化するので、体にも肌にも心にも良いんです。なので、免疫力を上げたいとき、腸活をするのはとても良いことなんですよ。

人間は本来、体の機能がきちんと働けばすべてが上手くいく仕組みになっています。今の腸の状態を知りたいなら、便をチェックしてみてください。便秘も下痢もなく、便がきちんと、正常かつ適切な硬さで出ていますか?

そうでなければ、腸活に励んでみて!まずは、免疫に役立つ栄養素を食材からきちんと摂って、身体のベースアップをはかりましょう。

朝起きたらすぐ、「青汁」を一杯
所要時間:約10秒

1日の始まりは青汁から。市販されているパウダータイプの青汁にオリゴ糖を混ぜて飲むだけなので、10秒もあれば朝のルーティンは完了です。

青汁は栄養が豊富で、様々な健康効果を期待することができます。特にクマ笹の青汁は免疫力を高め、食物繊維を摂れるのでおすすめ。これに善玉菌を増やして腸のコンディションを整えてくれる、オリゴ糖を混ぜれば完璧です!

夏は青汁であれば何をベースにしているものでも構いませんが、体を冷やしがちなケールは、冬に摂るのを避けた方がベターです。

ネバネバの「海藻」で腸を元気に
所要時間:約1分~

食物繊維が豊富な海藻は、腸内細菌の餌となって働きます。つまり餌を与えて腸を活発化させてくれる食べ物です。また、海藻は水に溶けやすい水溶性の食物繊維。溶けにくい不溶性食物繊維よりも細菌の餌になりやすいので、毎日摂るとより体を健康に導きます。ネバネバ成分のフコイダンも免疫力アップに働きかけてくれますよ。

海藻の料理は味噌汁やスープなどいろいろありますが、手軽にパパッと食べるなら、三杯酢などで味づけされたパックを。ちなみにわかめは乾燥タイプでも生タイプでも栄養素は変わりませんので、お好みで選んでください。

寝る前は「アマニ油」を大さじ1杯
所要時間:約10秒

頑固な便秘にすごく良いのがアマニ油。腸の表面を油でコーティングしてくれるので、便の滑りを良くして快便へと導きます。ポイントは、夕飯を食べて数時間経った就寝前に摂ること。胃にモノが詰まっていない状態がベストです。

アマニ油はオメガ3系脂肪酸を含むため、血液循環が良くなり代謝を促進するので、生活習慣病の予防や肌をきれいにする効果が。ダイエットにも良いと言われています。熱に弱く酸化しやすいので、真空ボトルを選んでくださいね。仕上げに白湯を一杯飲めば、腸の働きがアップします。便秘がちなら、白湯も忘れずに。

腸活においてNGな行動って?
食生活の乱れが腸活の天敵です。偏食だったり、インスタント食品やジャンクフードばかり食べて、野菜を摂らなかったりすると良くありません。食べ物や水など、口にするものが体を作っていますので、バランスの良い食生活を心がけてください。

また、体を冷やすのもNG。体を温めると体温が上がり、免疫力も上がると言われています。熱中症の時以外は、常温か温かいものを。腸活は毎日と、長年の積み重ねが物を言います。スタートは早ければ早いほど良いでしょう。そして、やるなら長~く続けて欲しい。だから簡単で手軽なものから試してみてください。

胃もたれ、胸やけ…などの不快症状への対応策は。50代からの胃腸の整え方

年末年始は親族の集まりや外食の機会が増え、食べすぎや飲みすぎからくる胃腸の不調に悩まされることが多くなります。特に『婦人公論』世代が陥りがちな胃腸トラブルについて、その原因と対策、予防法を専門医に聞きました(イラスト=おおの麻里 取材・文=鈴木裕子 構成=渡部真里代)

◆胃や腸の機能低下が不快症状を引き起こす

胃がもたれる、痛い、胸やけがする、便秘あるいは下痢を起こしやすくなった……など、胃腸に“なんとなく不調”を感じていませんか?

「50代以降は、腹部膨満感などの比較的軽い不調を含めて、胃腸にトラブルを抱える人が多くなります。その主な原因は、加齢による胃腸の機能低下です」と、代官山パークサイドクリニック院長の岡宮裕先生は話します。

胃の働きは、胃液とぜん動運動により食べ物を消化すること。また、胃粘膜から分泌される胃粘液が、胃の中の食べ物をスムーズに腸へ送るとともに、胃酸などから胃を保護する役目を果たしています。

「加齢により胃粘膜が萎縮すると、胃粘液や胃酸の分泌が減少。ぜん動運動も弱まることから、胃の内容物が滞留して胃もたれやむかつきといった症状が表れるのです。加えて、細菌やウイルスを殺してくれる胃酸の減少は、免疫力の低下も招いてしまいます」(岡宮先生。以下同)

腸では、ビタミンやミネラルなど体にとって大切な成分の吸収力が低下したり、ぜん動運動が弱まることから、慢性的な便秘や下痢が起こります。さらに、食道と胃をつなぐ筋肉が弱まることで、胃から食道へ胃液が逆流する「逆流性食道炎」を起こしやすくなることも。

岡宮先生によれば、なんらかの胃腸の不調を抱える割合は男性より女性に多く、更年期以降の女性では6~7割の人に見られるそうです。

「胃腸に大きく影響を与えるのが、ホルモンバランスの乱れです。女性は閉経にともない、女性ホルモンの分泌が急激に減少。すると、胃や腸の粘膜の状態が悪化し、胃腸のトラブルを助長することに。特に、便秘や軟便といった症状が多く見られるようになります」

◆「機能性ディスぺプシア」の可能性も

胃腸の不調を改善するには、食養生などのセルフケアが有効です。

「胃腸に負担をかけないよう、質のよい物を腹八分目で食べる、冷たい物を飲まない、などを心がけるといいでしょう。また、冷えが気になる人は胃腸のトラブルを起こしやすい傾向にあります。消化管を冷やさないことはもちろん、体全体の冷えの改善に努めてください」

胃腸をいたわる生活を続けても不調が続くようなら、医療機関を受診しましょう。

「内視鏡検査などを受けることで、胃がんや胃潰瘍など病気の有無がわかります。特に異常がない場合でも、『機能性ディスぺプシア』の可能性があるので注意が必要です」

機能性ディスペプシアとは、加齢やストレスなどから胃の働きが悪くなり、胃痛、胸やけ、胃もたれ、お腹の張りなどの不快症状が起こる病気。生活習慣の見直しや薬の服用で改善されるといいます。

「胃腸の調子が整うと、栄養のみならず、ビタミンやミネラルなどの重要な物質を十分吸収できるようになるので、元気になる人が多いですね。また、腸と自律神経は密接に関係しているため、腸の調子がよくなることで、自律神経の乱れからくる不調が改善されることもあります」

次ページから、胃や腸をいたわり、年末年始を上手に乗り切るための具体的な方法を紹介します。

■消化のしくみと不調時の胃の様子

◆胃腸をいたわる「食べ物&お酒」のルール

食習慣を見直すことでできる胃腸のセルフケアと、アルコールとの上手な付き合い方を伝授します

【ルール1】

◆質のよい物を腹八分目まで

なるべく加工食品や菓子類を避け、食材そのものを生かした料理を食べましょう。

「キャベツやブロッコリー、玉ねぎは胃腸の働きを促します。また、大豆に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンと似た働きを持つので、積極的に摂りたい食材です。一方、白砂糖や精製された穀物などは胃腸を冷やしますし、脂っこい物は消化しにくく、胃腸に負担がかかるので控えましょう」(岡宮先生。以下同)

なお、腹八分目は胃腸だけでなく全身の健康のためにもよいことがわかっています。食べすぎにも注意してください。

【ルール2】

◆空腹での飲酒は絶対にNG

「空腹にアルコールは、胃への刺激が強すぎます。冷たいとさらに追い打ちをかけるので、『かけつけビール3杯』は避けましょう」

なお「胃粘膜を守るにはコレ、という食品はありません」と言う岡宮先生。

「空腹を避ける意味では、飲酒の前にスープや糖分控えめのヨーグルトなどを間食として摂るといいでしょう」

【ルール3】

◆冷たい飲料は避け、消化管を冷やさない

「野菜は、生のままだと冷えを助長して胃腸トラブルにつながりやすいので加熱して食べるようにしましょう。サラダも、蒸したり茹でたりした温野菜を上手に取り入れてください」

また、冷たい飲み物も不調の原因に。常温か温めたものなら、胃腸に負担がかかりません。

「お酒も、ビールやスパークリングワイン、チューハイなどは控えめに。常温で飲める赤ワインや日本酒の熱燗、焼酎のお湯割りを選びたいもの。ただし、いずれにしても飲みすぎは禁物です」

【ルール4】

◆お酒を飲みすぎた時は水分をたっぷり補給

アルコールには利尿作用があるため、脱水症状になりがちです。

「しかし、肝臓でアルコールを分解する際には水分が必要になります。お酒を飲んでいる間も、こまめに水分を摂るようにしてください。飲みすぎた翌朝は無理に食べず、味噌汁やスープなど温かい汁物を摂るようにしましょう」

【ルール5】

◆胃腸の働きを高める薬の力を借りる

胃を健やかに保つためには、胃粘液を増やすことも大切。

「食べ物の消化を助け、バリアとして胃酸などから胃を守る働きをしている胃粘液は、年齢とともに減少傾向にあります。自然には増えないものなので、薬で胃粘膜を保護するのも一つの方法です」

胃酸の分泌やぜん動運動を促す効果のある薬なども、上手に利用して。それでも不快感が治まらない時は、早いうちに専門医を受診しましょう。

専門医に聞け! Q&A ★胃の不調

Q:胃もたれ、胸焼けがして胃の調子が悪く、疲労感があります。肉、油が大好きで、白米もパンも甘い物も好きですし、お酒も飲みます。朝食は摂らず、昼食は簡単にすませ、夜に集中的に飲み食いします。多忙でストレスもあるでしょうが、このような食生活が胃の不調をもたらしているのでしょうか。_(38歳・不動産業)

A:胃は東洋医学の考えでは、生命エネルギーを作り出す臓器です。胃を元気に保つことが、健康を維持・増進するためにとても大切です。

 ご質問の方は、食生活を根本的に見直し、改める必要があります。仰っている通り、今の食生活が胃の不調や疲労感を招いていることは間違いありません。今のままでは、やがて大きな病気を引き起こすことになりかねないでしょう。

 まず、根本的なこととして、規則正しく食事をするようにしましょう。朝食を抜き、昼食は簡単にすませ、夜にまとめ食いをしているとのこと。これでは胃は疲れるばかりです。

 朝食、昼食、夕食の3食をそれぞれ常識的な時間に摂ることが大事です。朝食は抜き、昼食は軽く、夕食はどっさりという偏りを改めましょう。

●食生活を根本的に見直す

 夕食に胃腸の処理能力を超えたたくさんの量を食べていると、胃は負担がかかりすぎて悲鳴を上げているはずです。

 個別に見ていくと、肉や脂肪は消化に時間がかかるので、胃の中に長く滞留し、胃に負担がかかります。白米も砂糖も、摂りすぎると胃の負担になります。

 これらを減らし、1日のトータルの食事の量も減らしましょう。食事の内容は、和風のほうが適しています。ただし、肉も油料理も白米も砂糖も、食べてはいけないのではなく、摂りすぎるとよくないのです。お酒もそうです。

 想像するに、ご質問の方の場合、肉、油の量を減らすことが1番重要に思われます。

 そして、よく噛んで食べるようにしましょう。よく噛むことは、最良の消化薬です。食べ物を細かく砕いて、唾液とよく混ぜるとともに、胃や十二指腸からの消化液の分泌を増やします。

 以上のようなことに留意し、食生活の改善に挑みましょう。

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岡田研吉氏(研医会診療所漢方科医師)
東邦大学医学部卒。ドイツ留学中に東洋医学に関心を持ち、帰国後、国立東静病院で漢方を学ぶ。独自の漢方処方で生活習慣病等に成果を上げている。著書『さらさら血液が長生きの秘訣』など多数。

専門医に聞け! Q&A げっぷやおなら…「呑気症」の悩み

Q:お腹に張りを感じるし、げっぷやおならがたくさん出ます。呑気症のようです。ストレスのために歯を噛み、空気を飲みこんでしまい胃腸に空気が過剰に溜まるから、げっぷやおならがたくさん出るとか。本当でしょうか。

対策法と併せて教えてください。(32歳・小学校教員)

 A:歯を噛みしめると反射的に唾液を呑み込みます。そのときに一緒に空気も呑み込んでしまうから、げっぷやおならがたくさん出ると、一般的には説明されているようです。

 この場合の“気”は、外気の空気です。例えば炭酸飲料をよく飲む人、早食いの人も、空気をたくさん飲むといわれます。
 漢方には呑気症という診断名も症状もありませんが、私の見方は違います。

呑気症の気は、外の気ではなく、胃の中に詰まっている空気です。その気がげっぷやおならとして出ます。

 呑気症の人は、胃に気が滞っています。空気を呑み込むことにではなく、出すほうに、げっぷやおならの原因があると考えられます。空気を含めて胃に溜まったものが出ないでいるのです。

●胃の働きの調節が低下
 生理学的には、胃の噴門が緩み開いてしまうことが原因です。つまり、胃の働きの調節がうまくいかないから、気や食べたものが胃に溜まるのです。

 実際、おならやげっぷがよく出る人は、胃の調子が悪い場合が多いのです。ストレスが多い人によく見られますが、その理由は、ストレスによって胃の働きが低下しているからです。

 ですから、歯を噛みしめるのは、ストレスを解消しようとする反応の一つです。ちなみに現代医学でも、呑気症はストレスの多い人、物事を気にし過ぎる人、うつ傾向の人によく見られると考えられています。

 また、おならの原因の一つとして便秘が挙げられます。加えて、おならが出ることを気にし過ぎることも原因となります。

女性に顕著ですが、おならのことを職場などで気にすることがストレスになり、それによって腸の働きが低下し、なおさら、おならをもよおします。

 まずは以上のことを理解し、生活や心の持ち方を見直してください。その上で漢方薬を服用するとよいでしょう。
 胃の消化を促進する『平胃散』と腸の張りを取る作用がある『桂枝加芍薬散』が効果的です。

三浦於菟氏(吉祥寺東方医院院長)
東邦大学医学部卒。国立東静病院内科勤務を経て、中国・南京中医学院、台湾・中国医薬学院に留学。東邦大学医学部東洋医学科教授を経て、同大学客員教授。著書『東洋医学を知っていますか』など多数。
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