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花粉・黄砂・PM2.5から春の目を守る方法「コンタクトは○○タイプを」


春になると、花粉・黄砂・PM2.5というトリプルパンチで、目のかゆみや痛み、充血に悩まされ、眼科を受診された方も多いようです。そこで大切なのは、この時期ならではの目の健康対策。特に、目の粘膜にアレルゲン(抗原)を付着させない、という工夫です。

 スギ花粉は、2種類のアレルゲンを持っています。1つは目の粘膜の水分により、スギ花粉の外側のアレルゲンが染み出るもの、もう1つは内側のアレルゲンが花粉の殻を割って染み出てくるものです。これらによって、体の免疫システムが働き、なやましい症状が発生するのです。

 また、花粉がPM2.5や黄砂と混じることによって、アレルギー等の悪化が引き起こされるかもしれませんので、花粉対策だけでは不十分となり、さらなる対策が必要になるのです。

■コンタクトレンズは、1日使い捨てタイプがおすすめ

 この春の期間、コンタクトレンズを使用している方は、ハードレンズや2週間・1ヶ月使い捨てのソフトレンズのような繰り返し使うタイプよりも、1日使い捨てのソフトレンズで毎日交換する使い方がおすすめです。

 コンタクトに付着した花粉が抗原性を持ち、結膜にアレルギー反応をおこします。また保存液につけておくタイプだと、前述のように水分に浸すことで花粉のアレルゲンが染み出てしまう可能性があります。ハードレンズを使用する場合は、コンタクトレンズの表面の花粉などを洗い流してから、こすり洗いをして保存しましょう。

■外出時には、花粉・防塵メガネを使う

 視力のよい人でも、コンタクトレンズ利用者でも、外出時は目を覆って花粉・黄砂・PM2.5の付着を防ぐ、度なしメガネをつけてはいかがでしょうか。大きなゴーグルタイプ以外にも、比較的軽い印象で、顔面とのフィット感のよいフレームタイプが、お手頃価格で販売されています。

 また、レンズ部分に撥水加工、帯電防止加工により花粉などが付着しにくいものもありますし、くもり止め加工などがしてあり、マスクとの併用でも曇って前が見えにくくなることも防ぐ機能のある商品もあります。

■度付き花粉・防塵メガネをつくる

 花粉・防塵メガネを発展させて、花粉・防塵フレームを使い、度付きのメガネを作ってしまうことも考えましょう。春の時期の外出にそのメガネを活用することで、かなり目を守ることができるようになります。

 また、外の花粉・黄砂・PM2.5を、室内に持ち込んでしまうと、空気清浄機がない限り、室内に滞留しやすくなります。そこで、普段装着してもあまり違和感のないデザインのメガネを作り、毎日活用するのも効果的だと思われます。

目がかゆくてたまらない! 花粉症の対応、市販の目薬だけで大丈夫? 眼科医に聞く


 暖かくなり、スギやヒノキの花粉が多く飛散しています。鼻水や鼻詰まり、目のかゆみなどの症状に悩まされている人も多いのではないでしょうか。ところで、花粉症で目がかゆくなった場合、市販の目薬だけで対処してもよいのでしょうか。それとも、まずは眼科を受診すべきなのでしょうか。花粉症で目がかゆくなったときの対処法などについて、かわな眼科(千葉県松戸市)の川名啓介院長に聞きました。

【表】花粉症にすぐ効く目薬は? 市販製品の主な種類、特徴

目薬で症状改善なければ受診を
Q.花粉による目のかゆみを防ぐ方法や、花粉症で目がかゆいときの対処法について、それぞれ教えてください。

川名さん「花粉症は、花粉が目の粘膜に付着してアレルギー反応が起きることで生じるので、まずは花粉が目に入らないようにすることが大切です。そこで一般的な眼鏡、できれば花粉よけ専用の眼鏡を掛けることをおすすめします。また、普段、コンタクトレンズを使っている人が、花粉症を患っている場合、花粉の飛散時期は一時的に眼鏡に切り替えた方がよいでしょう。そうすることで、目に付着する花粉の量を減らすことができます。

そのほか、花粉予報をよく確認して、花粉の飛散が多い時間帯は外出を避けた方がよいです。また、外出時はなるべく花粉が付きにくいさらさらした手触りの上着を着て、家に入る前に花粉を払うことも有効です。

花粉が目に付着した場合の対処法ですが、水道水で目を洗うのは医学的にあまり推奨されていません。また、カップを使って目を洗うタイプの洗浄液が市販されていますが、目の周りの異物が逆に目の粘膜に付くこともあり、眼科医としてはあまりおすすめしません。

一方、医薬品メーカーが開発した『目を洗う』というコンセプトの目薬が市販されています。通常の目薬は1滴でよいのですが、こちらの製品は4滴から6滴、目にさして洗い流すというものです。目の周りから異物が入る心配がなく、刺激もそれほど多くないので、外出後に使用するのがおすすめです。

とにかく大事なことは『花粉を目に付着させない』『付いてしまったら洗い流す』ということです」

Q.花粉症で目がかゆいときにこすった場合、どのような健康被害が考えられるのでしょうか。

川名さん「目がかゆいときはついこすってしまいますが、こすることによって炎症が悪化し、その後さらにかゆくなります。その上、まぶたが腫れたり、白目がぶよっとゼリー状になったりするので、こするのは厳禁です。

さらに目をこすり過ぎるとまぶたが腫れてかゆみがひどくなるばかりでなく、目に強い刺激を与えることになります。慢性的な刺激が目に加わると、角膜が円すい状に突出し、視力が低下する『円すい角膜』や、白内障、網膜剥離といった病気を引き起こすことがあります。

有名なのは、アトピー性皮膚炎の人が長期間にわたってよく目をこするケースです。そのような人の中には、先述の円すい角膜や白内障、網膜剥離を発症する人が比較的多く見られます。

花粉症シーズンのように1年のうちの限られた期間であっても、目に負担をかけると、組織に障害を与えることがあります。そのため、こすらないように気を付けるのがとても大切です」

Q.花粉症で目がかゆいときに、市販の目薬だけで対処してもよいのでしょうか。それとも、まずは眼科を受診した方がよいのでしょうか。

川名さん「まずは市販の目薬を使用して、1週間たってもよくならない場合は受診をおすすめします。一般的に花粉症用の抗アレルギー薬は1週間ほど使用することで効果が強くなっていきます。そのため、最低1週間は目薬を使うのがおすすめです。もちろん、『目をこすりすぎて腫れた』『目やにがたくさん出る』『かゆくて眠れない』など、あまりに症状が強い場合は、早めに眼科を受診しましょう」

Q.では、どのような成分が入った目薬が花粉症に効果的なのでしょうか。目薬を選ぶときの基準について、教えてください。

川名さん「抗アレルギー成分としてクロモグリク酸ナトリウム、アシタザラノラスト水和物、抗ヒスタミン成分として、クロルフェニラミンマレイン酸塩、ケトチフェンフマル酸塩が有名です。抗アレルギー成分の場合、効果が安定するのに1週間ほどかかりますが、抗ヒスタミン成分はある程度、即効性が期待できます。症状の程度によって選ぶとよいでしょうか。

アレルギー反応による症状を抑える成分であるペミロラストカリウムやトラニラストが入った目薬は、症状があまりないときから使うのが有効です。アレルギー反応自体を穏やかに抑えていくようなもので、目の状態が比較的よいときでも、花粉が多く飛散する時期は使い続けた方がよいといえます。

要注意なのが、充血を引かせる成分である血管収縮剤(塩酸ナファゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸フェニレフリン)が入った目薬です。この成分が入った目薬を使えば、確かに目の赤みは取れますが、効果が切れると逆に赤くなります。赤みを一時的に取るだけで、根本的な治療にならないので、この成分が入った点眼を使い続けると治りにくいと言えます。

そこで、血管収縮剤が入っていない目薬を選ぶのがおすすめです。どうしても充血が気になるようであれば、仕事や学業で一時的に取りたいときに限って使うべきでしょう。

また、使用時の爽快感を出すために、制汗剤などに含まれるメントールという成分を入れた目薬が市販されていますが、血管収縮剤入りの目薬と同様、目を根本的に治療するわけではないのでおすすめしません。ちなみに眼科で処方する目薬で、メントール入りのものはありません」

Q.花粉症による目のかゆみを放置した場合、重症化する可能性はあるのでしょうか。また、毎年花粉症になる人が取り組んだ方がよい対策は。

川名さん「目のかゆみだけで失明することはありません。しかし、かゆみが続いて充血や目やにが多い場合、『春季カタル』という重症のアレルギーを起こしている可能性があります。この場合、眼科でしっかり治療しないとなかなか治りません。かゆいために目をこすり過ぎると、先述のように白内障や網膜剥離などを引き起こしやすくなるので、かゆみを感じない程度にまで治療するのがおすすめです。

毎年花粉症になる場合、その症状が出る2週間前から点眼治療を行うとよいといわれています。これは薬の効果を最大限にして、さらに重症化も防いでくれるというものです。喉元過ぎれば熱さを忘れると言いますが、かゆみがよくなると、かゆみがあったことをけろっと忘れてしまうものです。翌年以降も忘れずに予防治療することがおすすめです。

症状が出る前から目薬の使用を開始し、その後、花粉症シーズンの終わりまでしっかりと使い続けることが理想です」

オトナンサー編集部

なぜ?コロナ禍で「花粉症」がひどくなる人も。花粉対策の盲点を医師にきく


 いっこうに終わらないコロナ禍のなか、いまいましい花粉症の季節がやってきました。

2022年の花粉飛散量は例年よりやや多いそうで、たとえば東京都内12地点では昨春の1.5倍と予想されています(東京都発表)。と聞いただけで、もう鼻水が出そう…。

 そこでコロナ時代の花粉対策の「盲点」について、みなと芝クリニックの川本徹院長に聞きました。マスクをしっかりしているのに、経験したことがない症状を訴える人も増えているそうなんです。

◆盲点1:コロナ禍ストレスで、花粉により過敏な状態に

コロナ対策として定着した、手洗いやうがい、マスク着用。これらは、花粉症対策としても良いはずなのに、「花粉症の患者数が劇的に減ったという印象はありません。むしろ、コロナ禍で花粉症の症状が悪化しているケースが見られます」と川本先生は言います。

「コロナ禍での精神的なストレスから、あらゆる刺激に対して普段より過敏になってしまっている方が増えています。これまでの花粉症に加えて、さらに違うアレルギーの症状(違う種類の花粉に対する花粉症も含む)を発症する例が増えました。

それから、便秘や下痢などを訴える人が多いことにも注目しています。腸も過敏になっているのです。このように、花粉症だけでなく、複数の悩みを並行して訴える方が増えています」(川本先生、以下同)。

 ストレスは万病のもとですが、アレルギー症状にも深く関係しているんですね。

◆盲点2:マスク着用による口呼吸で、 アレルゲンをダイレクトに吸い込んでいる!?

 マスクによる息苦しさで、ついつい口からの呼吸になりがちな昨今。鼻呼吸だと、花粉やホコリなどの異物は鼻の繊毛や粘液である程度ブロックされるのに対して、口呼吸だとアレルゲン(花粉などのアレルギーの原因となる物質)がダイレクトに体内に入ってしまいがちだといいます。

「体内に入ったアレルゲンは、腸でリンパ球と反応してアレルギー反応を起します。実はあらゆるアレルギーが発症する場所は、腸だということがわかっています。ですから、なるべく腸までアレルゲンが届かないようにすることが大切。もう一つ重要なことは、腸内環境を整えておくことです。そのために食事にも気を配ってください」

◆盲点3:不安、ストレス、睡眠不足で免疫バランスが崩れる

 コロナ禍のストレスや、テレワークの不規則な生活で、「よく眠れない」と訴える人がとても増えているそうです。

「これは自律神経の乱れによるもの。このような状態が続くと、免疫システムのバランスが悪くなり、花粉症などのアレルギー症状も悪化してしまうのです」

 では、コロナ禍のなかでの花粉症対策は、どうしたらいいのでしょうか? 教えて、川本先生!

◆対策1:ストレスマネジメントで自律神経を整える

「自律神経を整えることで、免疫バランスも整い、花粉症などのアレルギーの症状は改善します。それにはまず生活習慣を整えることが大切です」

 適度に体を動かす、できる範囲で人とコミュニケーションをとる、ちゃんと食べて寝る。それが心身に良いのはわかるのですが、ついつい自堕落な生活をしちゃうんですよね…。

◆対策2:口から花粉を吸い込まない&早めの対策を

 花粉症対策では、当然ながら、花粉をなるべく吸い込まないことが基本。コロナ対策で換気をする時には、家でもマスクをつけて窓を開けましょう。また、前述のような理由で、「なるべく鼻から呼吸することを意識する」のも大切だそうです。

◆対策3:免疫システムのかなめ、腸を整える食事を

 近年の研究で、免疫をつかさどる細胞の6〜7割が腸にあることがわかっているそうです。

「ですから腸内環境を整える食事を心がけることは、花粉症対策として大変有効です。腸に良い働きをする菌(プロバイオティクス)をヨーグルトなどの発酵食品でとり、それらの働きを助ける食品(プレバイオティクス)も一緒にとるように心がけましょう。水溶性食物繊維の多いもの(オクラ、山芋、海藻、ごぼうに含まれる)、善玉菌を増やす働きをするフラクトオリゴ糖(新玉ねぎ、トマト、バナナに含まれる)などがおすすめです」


 実は、わたくし女子SPA!編集部のマスダもこの5年ほど腸活にいそしんでいますが、フラクトオリゴ糖は激推しで、毎日摂ってます。食材から摂るほか、フラクトオリゴ糖を使った食品、シロップもあり、我が家では砂糖をぜんぶフラクトオリゴ糖に置き換えました。

 フラクトオリゴ糖は、オリゴ糖の一種で、新玉ねぎ、トマト、バナナ、ごぼう、にんにく、アスパラなどの食品にも含まれています。砂糖に近い自然な甘さで、カロリーは砂糖の半分ぐらい。さらに腸内で善玉菌のエサとなって、腸内環境を整えてくれるんです。また、糖として吸収されないため血糖値が上がりにくいそうで、ダイエッターにも嬉しいですよね。

◆花粉症は、腸から対策しよう

 花粉症対策というと、つい鼻や目のケアに意識がいっちゃいますよね。ですが、川本先生が言うとおり、ポイントは免疫システムで、そのカギを握るのは腸。

 腸に良い菌と、そのエサになるものをせっせと摂って、腸内環境を整えたいと思います!

みなと芝クリニック・院長。

筑波大学医学専門学群卒業、同大学院医学研究科修了。筑波大学附属病院の消化器外科で、内科医よりも内科的な外科医をめざす。筑波大学臨床医学系外科(消化器)講師、米国テキサス大学MDアンダーソン癌センター客員講師歴任後、現東京女子医科大学消化器病センター外科非常勤講師、東邦大学医学部客員講師。2010年みなと芝クリニック開院。消化器系をメインに内科から外科一般に加え、皮膚科、整形外科、肛門外科まで、 幅広い診療を行なっている。

<文/女子SPA!編集部>

【女子SPA!編集部】

大人女性のホンネに向き合う!をモットーに日々奮闘しています。メンバーはコチラ。twitter:@joshispa、Instagram:@joshispa

川本 徹 先生】


花粉症の市販薬に頼っているなら「セルフメディケーション税制」の検討を


花粉症や新型コロナワクチンの副反応に備えるためなど、頼る機会の増えた市販薬。毎年、市販薬を多く購入している世帯であれば、ぜひ活用すべき国の特例制度がある。

市販薬を1年間に1万2,000円以上(世帯合計)購入した場合、上限8万8,000円まで所得控除が受けられる「セルフメディケーション税制」だ。

17年にスタートした同制度。これまでは医師の処方箋から市販薬に転用された“スイッチOTC医薬品”のみが控除対象だったが、’22年1月から対象品目が一般用医薬品(OTC医薬品)にまで拡大され、大幅に利用しやすくなった。

薬局やドラッグストアで販売されているすべての医薬品が対象ではないが、解熱鎮痛薬、鼻炎薬、総合感冒薬、胃薬、虫刺され薬、シップ薬など、’22年3月7日時点で6,399品目が対象となっている(対象品目は購入時のレシートに●や★などの目印が付く。厚生労働省のホームページでも確認可)。

利用対象の基本条件は、次にまとめた4項目。

■「セルフメディケーション税制」の対象となる条件

【1】「セルフメディケーション税控除対象」のマークがついた市販薬を年間1万2,000円以上(世帯の合計)購入している。
【2】市販薬を購入した際のレシートを保管してある。
【3】申告を行う年に予防接種や健康診断などを受けて健康管理に取り組み、その領収書や診断結果を保管してある。
【4】「医療費控除」を受けていない。

4つの項目を満たせば、確定申告の際に申請が可能となる。

課税所得400万円の世帯が、対象の医薬品を2万円購入した場合、課税所得から8,000円が控除され、所得税が1,600円、個人住民税が800円の計2,400円が還付される。

医薬情報研究所エス・アイ・シーの医薬情報部門責任者で薬剤師の堀美智子さんは、次のように語る。

「たとえば、家族全員が花粉症の市販薬を1カ月飲み続けている世帯などは、年間に購入するほかの薬を含めると、1万2,000円は軽く超えると思います。還付される金額が少なくても、控除を受ける条件がそろっているなら活用したほうがいいでしょう」

1年間にかかった医療費が10万円(総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%)を超えた場合に受けられる「医療費控除」よりも適用となる下限額が低いこの制度。

コロナ禍以降、市販薬で体調管理をしていた人にとっては、ちょっとした節税になるはずだ。

出典元:「女性自身」2022年3月29日・4月5日合併号

【TBS系「健康カプセル!ゲンキの時間」】花粉症がキッカケ? 大人でも発症する意外なアレルギー



〈3月27日(日)TBS系 午前7時から CBC制作〉

 実は、日本人の2人に1人は、何らかのアレルギーを持っているといわれる。さらに、今アレルギーがなくても、今後発症する可能性があるという。大人でも発症する意外なアレルギーについて、専門医が紹介する。ゲストはプロフィギュアスケーターの村上佳菜子。

●アレルギーの基礎知識

<アレルギーはどうして起こる?>

<アレルギーの原因を調べる方法>

<大人のアレルギーについて>

●大人の意外なアレルギー①花粉症がキッカケ?「花粉・植物アレルギー症候群」

<スギ花粉症ではなくハンノキ花粉症かも!?>

●大人の意外なアレルギー②長引く鼻炎の原因!?「ダニアレルギー」

<ダニアレルギーの治療法「アレルゲン免疫療法」>

●大人の意外なアレルギー③重症化する危険も!「小麦アレルギー」

<食物依存性運動誘発アナフィラキシーに注意!>

●大人の意外なアレルギー④魚介アレルギーと勘違いしやすい「アニサキスアレルギー」

<ヒスタミン中毒にも注意!>

●大人の意外なアレルギー⑤健康被害が増えている!?「ナッツアレルギー」

放送11年目を迎えた「健康カプセル!ゲンキの時間」。メインMC・石丸幹二、サブMC・坂下千里子のコンビで毎週、身近な健康問題や解決法を紹介する。

毎年春になると悪夢を見るのは「花粉症の薬」のせい…? 地味にしんどい副作用について


毎年、3月から4月にかけて悪夢を見る。なにかの例えとかじゃなく、本当に悪夢を見るのだ。ほぼ毎日。

最初は新生活へのストレスとか精神的なものなのかな? と思っていたが、どうやら違うようだ。悪夢の原因として濃厚なのは、花粉症の薬の副作用だった──

・花粉症の薬を飲むと悪夢を見る

実は、過去にロケットニュースでは花粉症薬・アレグラの副作用に「悪夢」があるという記事が書かれている。記事を書いた記者は「特に悪夢を見ることが多いと感じたことはない」と書いていた。

© ロケットニュース24 提供

しかし私はモロにこの副作用が出るタイプのようで、毎年花粉症の薬を飲み始めると、悪夢にうなされている。ちなみに「アレグラFX」「アレジオン20」など、多くの抗アレルギー薬で悪夢の副作用があり、薬を変えても悪夢を見る。もともと自律神経が弱いのも関係してるのかもしれない。

花粉症の薬は早めに飲み始めたほうが症状が軽くなるときいて、今年は2月中旬から花粉症の薬「ノスポール鼻炎錠FX」(「アレグラFX」のジェネリックとしてマツキヨで販売されているもの)を飲みはじめた。おかげで花粉症の症状は軽いのだが、飲み始めてからほぼ毎日、悪夢を見ている。

・悪夢の内容がエグい

副作用が悪夢って……と笑われそうだが、これが毎晩となると地味にしんどいのだ。

そして、これはあくまでも個人的な体験だが、薬を飲んでいるときに見る悪夢は、普通の夢をみるときよりもくっきりと記憶に残っていて、内容がエグい。寝る前に見たものや考えたものが、夢に出てくることが多いように思う。

たとえば「明日、早めに記事書かなきゃな〜」なんて思いながら床につくと、取り返しのつかないミスをしてその記事が炎上する夢を見る。

ロシアとウクライナのニュースを見たあとは、第三次世界大戦が始まって緊急ニュース速報が流れ、家の近くに爆弾が落ちて街が火の海に夢を見た。

お茶会に招かれたが生活レベルが違いすぎて恥をかいたあげく「御花畑さんが今後、この会に参加してもいいと思う人」と多数決をとられ、誰からも手が挙がらない夢。

などなど、精神的にくる嫌〜〜な夢ばかり見て寝起きが最悪である。毎日、後味の悪い映画を2時間見てるような感じというか。そして、眠りが浅くなるので体もしんどい。

・薬には副作用がある

しかし花粉症もしんどいので薬は飲まざるをえない。薬を飲む時間を調整することで多少はマシになったが、薬を飲む限りこれが続くかもしれないと思うと憂鬱である。本当に早く花粉シーズンが早く終わってほしい……。

© ロケットニュース24 提供

たとえば風邪薬を飲むと眠くなったり、喉がかわいたりと、薬には副作用がある。原因がよくわからない不快な症状に悩む人は薬の注意書きを一度チェックしてみて、薬剤師や医師に相談してみるといいかもしれない。

参考リンク:アレグラFXアレジオン20ノスポール鼻炎錠FX

執筆:御花畑マリコ

Photo:RocketNews24.

100均でそろえられる優秀「花粉症対策」グッズ紹介 有名メーカーも


今年もだんだんと花粉の季節になってきました。マスク生活をしていても、目や鼻は花粉のアレルギーを感じてしまいます。

そこでダイソーなどで購入できるグッズで、今年の花粉症対策を行っていこうと思います。

優秀花粉症対策グッズ
© マネーの達人 提供優秀花粉症対策グッズ

花粉で敏感な鼻に「ローションティッシュが」今年は豊富

花粉症がひどくなると、ティッシュで鼻をかむ回数も格段に増えて、鼻や上唇がガサガサと荒れて痛い思いをしたことはありませんか。

普通のティッシュだと、荒れた肌には刺激が強すぎて、肌荒れの原因になってしまいます。

小見出し ダイソーで見つけたローション入りのティッシュ。

鼻セレブ

ローション入りのティッシュ
© マネーの達人 提供ローション入りのティッシュ

エリエールウォーター

100均でそろえられる優秀「花粉症対策」グッズ紹介 有名メーカーも
© マネーの達人 提供100均でそろえられる優秀「花粉症対策」グッズ紹介 有名メーカーも

なんと、有名メーカーのローションティッシュが売られていました。

触ってみるとどちらも鼻に優しい柔らか素材です。

ローション入りで柔らかく、しっとりしたティッシュなので、鼻に余計な負担をかけずにケアすることができます。

持ち歩くのなら、大きなエリエールよりも、ポケットティッシュ型の鼻セレブが気になります。

アマゾンなどでは鼻セレブのポケットティッシュは

・24枚(12組)×4パック

のものが、150〜160円ほどで売られています。

ダイソーのものは。

30枚(15組)×2パックで 110円(税込)

ダイソーの方がほんの少し割高感がありますが、枚数がたくさん入っているパックを持ち歩きたい、という人にはダイソーの方が合っているかもしれません。

マスクが口元にへばりつくのを防ぐ「フェイスカバー」

フェイスカバー
© マネーの達人 提供フェイスカバー

口や鼻周りにマスクの生地が付くと、花粉の時期は不快感が増しますよね。

できれば鼻の周りはそっとしておいてほしいもの。

そこでおすすめなのが、口周りに使えるフェイスカバーです。

これは花粉の時期関係なくでている商品ですが、鼻周りをあまりマスクで刺激したくない人にはいいアイテムだと思いました。

柔らかいあたりのカバーを口元につけて、その上からマスクをします。

柔らかいあたりのカバーを口元につけてつかいます
© マネーの達人 提供柔らかいあたりのカバーを口元につけてつかいます

喋ると少し違和感がありますが、あまり喋らない、短時間の買い物などにはぴったりです。

ドラッグストアやバラエティ雑貨店でも売っていることがありますが、100均で見つけたものが一番安かったです。

メガネのくもり止め液とくもり止めシートで、視界も良好

メガネのくもり止め液とくもり止めシート
© マネーの達人 提供メガネのくもり止め液とくもり止めシート

メガネをしてマスクをつけていると起こりがちなレンズのくもり。

自転車に乗っている時など、危ないし対策したいです。

花粉の時期はただでさえ、目が疲れやすくしょぼしょぼしてしまいます。

レンズのくもり止め液やシートで、メガネ越しでもクリアな視界を手に入れましょう。

メガネ くもり止め ペンタイプ

ペンタイプのくもり止め
© マネーの達人 提供ペンタイプのくもり止め

ペンタイプのくもり止め液です。

レンズの内側に塗って、ティッシュなどで拭き上げるだけで、くもり止めを防いでくれます。

約60回分使えます。

ちょくちょく塗ったとしても、一か月以上は持つのではないでしょうか。

メガネ くもり止め シート 繰り返し使える約1か月

メガネ くもり止め シート
© マネーの達人 提供メガネ くもり止め シート

こちらは布製のシートにレンズのくもり止め成分が配合されているくもり止めシートです。

レンズに息を吹きかけるなどをして湿らせた後吹き上げることで、レンズのくもりを防いでくれます。

繰り返し約1か月使える優れものです。

また、使い終わったシートも、そのままメガネ拭きとして活用できるので無駄がありません。

どちらも省スペースでたくさん使えるので、バッグの中に入れておくと安心です。

花粉症グッズはアイデア商品もたくさん

アイデア商品も100均ではたくさん販売されています。

鼻ぽん

鼻ぽん
© マネーの達人 提供鼻ぽん

≪画像元:ダイソーネットストア[https://jp.daisonet.com/products/4580179940452?_pos=1&_sid=d12808d20&_ss=r]≫

メントールが配合されているもの、無香料の物などがあります。

鼻水が垂れてくるのを防いだり、メントールの作用でスッキリした気分になることも。

物理的に鼻からの花粉の侵入を防ぐ効果もあるそうです。

無香料のものを選べば、シーズン終了後も、鼻血がでた時の処置用の詰め物としても使えます。

花粉用メガネ

花粉用メガネ
© マネーの達人 提供花粉用メガネ

≪画像元:ダイソーネットストア[https://jp.daisonet.com/products/4940921836882?_pos=5&_sid=6dfa44094&_ss=r]≫

花粉症グッズの中でも売れ筋の花粉用メガネ。

レンズの周りがぐるっと囲われていて肌に密着することで、目に花粉が入るのを防いでくれます。

裸眼、コンタクトレンズを使うひとにおすすめです。

花粉症グッズは年々進化中

年々花粉症グッズは進化しています。

メガネ拭きやティッシュの性能はドラッグストアで購入するものとほぼ変わらなくなってきています。

花粉のシーズン以外でも使えるものを選ぶことで、よりコスパ良く花粉症対策ができると思います。

しっかり対策して、花粉に負けない春を過ごしましょう。(執筆者:松田 潔子)

【花粉症状や鼻づまりによる不調を緩和】鼻洗浄(鼻うがい)にチャレンジしてみない?効果とやり方


体感したことのない人にしかわからない爽快感の鼻洗浄。気にはなっているけれど…「なんか痛そう」「試したら痛かった」「道具をそろえるのが面倒くさい」「液体はどうしたらいいの?」など実践までのハードルが高いのも事実。今回はそんな鼻洗浄(鼻うがい)の魅力と方法についてご説明します。

【花粉症状や鼻づまりによる不調を緩和】鼻洗浄(鼻うがい)にチャレンジしてみない?効果とやり方
© AdobeStock【花粉症状や鼻づまりによる不調を緩和】鼻洗浄(鼻うがい)にチャレンジしてみない?効果とやり方

もくじ

(1)鼻洗浄とは

(2)西洋医学に学ぶ「ネブライザー療法」

(3)アーユルヴェーダに学ぶ「ジャラネティ」

(4)マクロビオティックに学ぶ「番茶うがい」

(5)鼻洗浄のコツと注意点

(6)まとめ

(1)鼻洗浄とは

人の体液と同じ濃度の塩水で鼻の中を洗い流し、鼻の粘膜についた塵や埃・汚れを綺麗にする鼻の洗浄方法。洗浄液(塩水)はきちんとした濃度であれば鼻に入れても基本的にまったく痛みを伴いません。

この時期は鼻の中に入った花粉を落とすことはもちろんのこと、鼻からくるウィルス性の風邪などの予防対策としても効果的です。また、鼻の通りが良くなると呼吸が楽になり脳に酸素が回りやすくなることで、脳の活性化にもつながります。鼻トラブルの際に起きがちな頭のぼーっとする感じを取り除くことができ、インドの伝統医学やヨガでは「第六チャクラ(眉間)」、第三の目(サードアイ)を浄化させる洗浄

(2)西洋医学に学ぶ「ネブライザー療法」

耳鼻咽喉科では、花粉症やぜん息、蓄膿症や気管支炎や肺炎などの治療として「ネブライザー療法」という治療方法があります。

ネブライザーとは、鼻や喉の炎症を抑える薬剤を超音波により細かい霧状にして鼻の中に放出する機器のこと。細かい霧状にすることによって、口や鼻から気管や肺、鼻の奥へ薬剤を送り込むことができます。

これは耳鼻科ではとても一般的で、炎症を起こして蓄膿になった副鼻腔(顔の骨の中の空洞)の炎症を和らげる治療法のひとつで普段洗うことのできない副鼻腔や上咽頭までをネブライザー療法(鼻洗浄)することで、通常取り除けない汚れまで綺麗にすることができます。

※2022年3月現在、ウィルス感染・飛沫(エアロゾル)対策でネブライザー治療をお休みしている病院もあります。

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© AdobeStockAdobeStock

(3)アーユルヴェーダに学ぶ「ジャラ・ネティ」

ヨガやアーユルヴェーダを実践されている方にはお馴染みの「ジャラ・ネティ」。

「ジャラ・ネティ」とは5,000年以上前の古代インド医学の頃から記載があるとも言われている鼻洗浄のことを言います。

方法とも言われています。

ネティポットという水差し(ジョウロ)のような容器を使い、塩水を右の鼻に入れて左の鼻から出す、左の鼻から入れて右の鼻から出す、というもの。

アーユルヴェーダは、自然のエネルギーから体が構成されていると考えられており、身体にある不純なものを取り除く浄化法として実践されています。

インドの伝統医学やヨガでは気やエネルギーの出入りする「チャクラ」がありますが、ジャラネティをすることで「第六チャクラ(眉間)」を浄化するとも言われています。

(4)マクロビオティックに学ぶ「番茶うがい」

マクロビオティックでは「番茶」を使ったお手当法がいくつもあります。

ここでいう「番茶」とは「三年番茶」のことを言い、緑茶の茶葉と茎を摘み取って天日干しし、よく乾燥させ三年間熟成後じっくり焙煎をさせたお茶のことで、長期間の熟成期間を経て、カフェインやタンニンなどの刺激物質が抜け、まろやかな風味になるのが特長で、お子様でも安心して飲むことができるお茶です。

番茶には殺菌効果があり、マクロビオティックでは目や痒みがある個所に番茶で湿らせたコットンをのせた「番茶湿布」や番茶に塩を入れてうがいをする「塩番茶うがい」、陰性の風邪の初期症状の時に飲む「梅醤番茶」などのお手当法があります。

水と比べ色がついている塩番茶でする鼻洗浄(鼻うがい)は、出てくる鼻水の状態が目で見てとてもわかりやすいのでその状態がやみつきになる人も多いのではないでしょうか。

また「直感」を感じる第三の目(サードアイ)を浄化させる洗浄方法とも言われています。

※番茶を使用する際は、農薬を使用していない茶葉での洗浄をおすすめします。

園や学校生活に影響が!子どもの花粉症対策【内科医に聞く】


年々増えている子どもの花粉症。大人と違って、気づきにくいのがやっかいです。子どもの花粉症を素早く見分けるコツや、治療・対策法をハピコワクリニック五反田院長の岸本久美子先生に聞きました。

花粉症の女の子
花粉症の女の子
2歳児も!? 花粉症の若年齢化が進んでいる

── 花粉症に悩む子どもが増えているそうですね。子どもの花粉症はどうして起こるのでしょうか?

岸本先生:

花粉症に限らず、アレルギーの症状を訴える子どもの患者さんが増えています。原因はその人の体質や住環境、食生活などさまざまな要因があると考えられています。

アレルギー体質は遺伝的な要因も関係しているので、両親のどちらかに花粉症の方がいれば発症の確率は高まります。

また、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎、小児ぜんそくのある子どももかかりやすい傾向にあると考えられています。

若年齢化も進んでいて、小学生の頃から発症する子が多かったのですが、最近は2〜3歳で花粉症にかかる子どもも珍しくありません。

「顔をしかめる」「耳が痛い」も花粉症のサイン

── 小さな子どもは症状を自分で訴えられないので、花粉症だと気づけるか心配です。判断するポイントはありますか?

岸本先生:

お子さんをふだんから観察して、小さなサインを見逃さないようにしましょう。子どもの花粉症では、鼻づまりや目のかゆみが出やすいのが特徴です。そのため、

  • 目や鼻をしきりにこする
  • 顔をしかめる
  • 鼻をすする、鼻血を出す
  • いびきをかく
  • 口呼吸をする
  • 耳の中が痛くて触る

といったしぐさが見られることがあります。 

また、症状が続くと、睡眠不足や集中力の低下、情緒不安定といった日常生活への影響が出ることもあります。 

風邪の症状と見分けがつきにくく、さらに今年は新型コロナウイルスの感染もあるため、さらに判断が悩ましいことと思います。

鼻や目などの直接的な症状に限らず、花粉の多い時期に異変を感じたら、花粉症を疑って医師に相談してみましょう。

子どもが過ごしやすいよう薬の選択肢も増えている

── 子どもの花粉症は、どのように対策をすれば良いのでしょうか?

岸本先生:

基本的に大人と同じで、毎日の生活で花粉を肌に触れさせない、体内に侵入させないことが大切です。小さなお子さんほど自分で意識して対策をとるのが難しいため、保護者のサポートが必要ですね。

例えば、外へ遊びに出かけるときはマスク・眼鏡の着用、ナイロン製のウインドブレーカーを着せる、帰宅したら玄関前で衣類についた花粉を払う、手洗い、うがいや洗顔をさせるなどです。

決められた時間に薬を飲ませることや、生活リズムを整えることも忘れないでください。

── 子ども用の花粉症の薬にはどのようなものがあるのでしょうか?

岸本先生:

医療機関では、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬といった内服薬と、症状に応じて点眼薬や点鼻薬を処方します。

薬の選択肢も増えていて、11回の服用で済むものや、シロップタイプのものなどさまざま。希望があれば伝えてみましょう。 

眠気が強くて薬を変えたい場合などもご相談ください。

── 薬を毎日飲むことを嫌がるお子さんもいるようです。治療を続けられるコツはありますか?

岸本先生:

治療をすれば花粉シーズンでも普段どおりの生活が送れることを、お子さんに話してあげてください。

症状が悪化すると強い薬が必要になりますし、つらい症状のまま我慢して過ごすほうが、お子さんにとって何より負担になると思います。

どうしても飲み薬を嫌がるようであれば、点眼薬や点鼻薬だけと割りきるのも手です。治療の選択肢はいろいろあるので、医師と相談しながら方法を探ってみてください。

「舌下免疫療法」なら体質改善も

── 他にも、親子で前向きに治療に取り組める方法があれば、教えてください。

岸本先生:

5歳以上であれば「舌下免疫療法」を受けるのもおすすめです。

アレルゲン免疫療法のひとつで、アレルゲンを体内に投与して少しずつ慣らすことで、アレルギー反応を起こさないようにする治療です。

一般的な内服薬などは「出てきた症状をおさえる」のに対して、舌下免疫療法は「アレルギー反応そのものをおさえる」ことが期待できます。

現在は、スギ花粉への治療に採用され、保険適応にもなっています

── 鼻づまりやくしゃみそのものが起こらなくなるのは、メリットが大きいですね。 

岸本先生:

治療としては、ご自宅で毎日1分間、舌の下に薬剤を置いて飲み込むことと、2〜4週間おきの通院を3〜5年続ける必要があります。 

治療期間が長期にわたるのがネックですが、今後の人生で薬を飲み続けることと比べれば、負は少ないとも考えられます。

毎日の服用や定期的な通院も、保護者が管理できる年齢のうちに取り組むほうが継続しやすいと思います。ぜひ検討してみてください。

 大人でもつらい花粉症。症状をおさえて、勉強や遊びに思い切り取り組めるようにサポートしてあげたいですよね。治療を毎日続けることは大変ですが、お子さんのペースに合わせて、無理なくできる対策から始めていきましょう。

PROFILE 岸本久美子先生

ハピコワクリニック五反田院長。東邦大学医学部を卒業後、東邦大学医療センター大橋病院などを経て、2018年に同院を開院。内科一般、呼吸器内科、アレルギー科の専門医として、乳幼児から大人まで幅広い世代が安心して相談できる診療を目指している。

取材・構成/大浦綾子

コロナ禍の花粉症は、粘膜を触ることでコロナ感染リスクも。舌下免疫療法からワセリンまで、幅広い対策を


今年も花粉の時季が到来します。マスク習慣の定着で昨シーズンはインフルエンザ感染者が激減したと聞きますが、花粉症にもいい効果があるのでしょうか? コロナ禍における花粉対策について、専門家に聞きました(イラスト/小林マキ 取材・文・構成/葛西由恵《インパクト》 デザイン/米山和子《プッシュ》)

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コロナ禍の花粉対策は早めが肝心

日本気象協会の発表によると、今年のスギ花粉の飛散量は、東日本が昨年よりやや多めで、西日本がやや少なめとの予想です。

「かつては、花粉が多く飛散した翌年はその量が少なくなる《隔年増減現象》が見られましたが、異常気象の影響からか近年は多めの傾向が続いています。それでも昨年は、花粉症の新規発症者数は減少し、また症状も軽く済んだ人が少なくありませんでした」と解説するのは、国際医療福祉大学の岡野光博先生です。その要因として、コロナ対策のマスク習慣が功を奏していると指摘します。

「花粉の大きさは30から50マイクロメートル。不織布のマスクであれば、十分からめとってくれます」(岡野先生。以下同)

とはいえ、マスクだけで花粉を完全にシャットアウトできるわけではないので、治療は不要と早合点するのは禁物だといいます。

「コロナ禍では、人前でくしゃみをしたり、鼻をかんだりしていると白い目で見られることもあり、昨年は早めに来院して治療を開始する人も多くいました」

さらに、目をこすったり鼻をかむなどで顔を触る機会が増えると、新型コロナウイルス感染のリスクを高めることにもなるので、症状が出る前から対策することが肝心。

「一度症状が出てしまうと、鼻の粘膜がどんどん過敏になり悪化していきます。関東の場合は、例年2月中旬あたりから花粉が飛び始めていますから、早めに治療を開始させておきたいところです」

根治をめざす舌下免疫療法とは?

花粉症の根治療法として注目されているのが、舌下免疫療法です。1日1回、薬剤を飴のように舐め、アレルゲンを少しずつ体に入れていくことで、アレルギー症状が起こらないように治療していく方法です。現在、治療が行われているのは、スギとダニによるアレルギーのみですが、保険も適用されます。

「3~5年にわたる治療が必要ですが、治療を行った8~9割の人に症状が軽くなる、症状が出なくなるなどの効果が認められています」

治療の開始は、花粉の影響が少ない7~8月ごろに始めるのが適切だそうです。

くしゃみ・鼻水には、抗ヒスタミン薬が有効

そもそもどうして、花粉によって、くしゃみや鼻水といった症状が起こるのでしょうか?

「アレルギーを持つ人の体の中には、特定のアレルゲンに対してその異物を排除しようと働くIgE抗体があります。花粉が入ってくると、そのIgE抗体が存在する粘膜の細胞からヒスタミンという化学物質が分泌され、神経を刺激することで、くしゃみ・鼻水などの症状を引き起こすのです。治療には抗ヒスタミン薬が用いられ、ヒスタミンが神経に作用する部分をブロックすることで、症状を出にくくします」

前もって服用することで、症状が出るのを遅らせ、最盛期の症状を軽くすることができるそう。これまでは内服薬が一般的でしたが、近年は貼り薬も登場しています。

「胸や腕などに貼ります。内服薬と違って消化吸収の影響を受けないため、安定して薬効が持続するという利点があるのです」

また、鼻づまりは、くしゃみや鼻水とは異なり、鼻粘膜の細胞から分泌されるロイコトリエンという化学物質によって血管が広がることで起こると岡野先生。鼻づまりは、抗ロイコトリエン薬などで症状を緩和します。

そのほかにも、目や皮膚のかゆみ、熱っぽいといった症状が出ることも。症状の出方や重症度に応じて、耳鼻科などで自分に合った薬を処方してもらうと安心です。

さらに岡野先生は、簡単にできる花粉対策として、ワセリンを鼻の穴の入り口に塗る鼻バリアが効果的と勧めます。

「花粉によるアレルギー症状は、花粉の外側についているアレルギー物質と、鼻の粘膜の水分にふれて花粉が割れることで内部から出てくる別のアレルギー物質によって起こるのです。ベタベタ状のワセリンが花粉をキャッチするとともに、花粉が割れるのを防ぐ効果もあり、花粉の攻撃力をダブルで弱めてくれます」

外出時は、この鼻バリアとマスクの合わせ技を習慣にしたいもの。こうして花粉をなるべく体内に取り込まないようにすれば、花粉症になっていない人が新たに発症しないためにも有効です。

次回からは、花粉症の症状を悪化させない生活習慣について詳しく紹介します。

薬なしで花粉症の症状を抑えたい 自宅でできる方法は?【東洋医学を正しく知って不調改善】


【東洋医学を正しく知って不調改善】

東洋医学では花粉症という病気を、その人の体質や体調の乱れ・悪化に伴う体の歪みによって引き起こされる病気としています。そのため、体質改善のための全体治療と、今の症状を緩和させる部分治療の2方向で対策を講じます。

たとえば、鍼灸治療では何を行うか? まず全体治療では、その人の体質によりますが、おへその部分のツボ、神闕にお灸をします。おへそは小腸の真上にあり、もともとは母体から胎児への栄養や酸素の補給口でした。

なのでこのツボは腸への影響も大きく、疲労回復にも効果があります。もし体が疲れていたり弱っていると感じた時は、カイロなどで温めることをお勧めします。

そして次に部分治療ですが、こちらは小鼻のすぐ両脇の迎香と、その小鼻から指1本分外の巨りょう、そして両眉の中央点にある印堂というツボを、親指や人さし指で軽めに3秒間、3セットで押してみると症状が改善します。

この場合、痛いより気持ち良い感覚、よく言われる“イタ気持ちいい”程度の強さの方が効果が出やすいです。

これらの治療と並行して、花粉症になりにくい体質になることも重要です。そのため東洋医学では、症状別に合わせた食事も推奨しています。

鼻水やくしゃみに加えて、むくみ、体のだるさがある場合は、水分代謝を促す豆類、はと麦を取り入れ、疲れていると感じたら、気を補う食事としてやはり豆類やイモ類、きのこ類に魚類(スズキ、タイなど)、さらには肉類も取り入れると良いでしょう。

東洋医学ではアレルギー反応が出ることは悪いことではなく、異物を排除しようとする体の働きと考えます。ですからあまり症状について深刻に考え過ぎないことが大切です。

神経質になればかえって心身のバランスが崩れることもあります。薬などで、にわかにその症状を止めようとするのではなく、時として気長に付き合いながら体質改善することも必要です。

▽渡邊靖弘 日本医学柔整鍼灸専門学校専任教員、日本伝統鍼灸学会理事、和ら会会員、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師。

最新の「花粉対策グッズ」が続々登場 気温上昇でスギ花粉飛散の季節


東京都内はここ数日、春を感じさせる陽気が続いています。と同時にこの季節、気温が上昇してくると気になるのが「花粉」です。花粉症の人にとってはとても憂鬱なこの季節となりますが、都内の生活雑貨の専門店には最新の花粉対策グッズが登場しています。

© TOKYO MX+

2月28日の東京都心は3月下旬並みの15.9℃まで上がり、街ではコートなどの上着を片手に抱えて歩く人の姿が多く見られました。少しずつ春めく一方で、東京でも飛び始めたのがスギ花粉です。こうした中、都内にある生活雑貨の専門店では、花粉症の人たちの悩みに応える新たな花粉対策グッズが登場しています。

マスクの着用が欠かせないコロナ禍で人気を呼んでいるのは、一見、紫外線から目を守り普段使いもできそうなおしゃれなサングラスです。これは顔や頭にフィットする構造になっているので、フレームによって花粉をガードしてくれるというもので、ゴーグルのような形状で花粉の侵入を最小減にし、レンズはマスクから漏れる息でも曇りにくい加工がされています。また、さびにくいねじを使用しているので丸洗いも可能です。また、マスクを着けたがらない子どもにもお薦めなのは「花粉バリアシール」です。これは洋服の襟などに貼るだけで「トドマツの香りがスギ花粉をコーティングし、花粉をガードしてくれる」(ロフト・広報 神成翔子さん)というものです。顔の周りに浮遊する花粉の働きを低減し、シール1枚で効果はおよそ5~6時間持続するということです。

外出時の花粉対策グッズだけでなく、自宅で使う対策グッズもあります。「花粉除去ブラシ」は、衣服などに付いた花粉を玄関先で払い落とせます。今までになかった特長が、毛先が柔らかくなっているのでセーターなどの柔らかい素材にも使えて、静電気除去繊維も使用されているため、ほこりや花粉を寄せ付けにくくする作用もあるということです。また、花粉バリアシールにも使われていたトドマツの香り成分で花粉をガードするという「花粉バリアポット」もあります。寝室に置くだけで就寝中も寝起きも快適に過ごすことができ、1カ月から2カ月持続するということです。

花粉症は腸内環境を整えて対策を。予防できる食べ物とは?


冬も半ばになり、この時期になるとそろそろ気になってくるのが、「花粉」。毎年、つらい症状に悩まされている方も多いのでは? 少しでも軽くすませるための効果的な対策を、健康のプロに聞いてみました!

花粉症が憂鬱…いい対策方法は?


かゆみやくしゃみが本格的に悪化する前に抑えたい花粉症。花粉の侵入を防ぐことはもちろん、体の内側から花粉をブロックすることも必要です。

アレルギー対策には腸内環境の改善が大切。善玉菌を増やすのに役立つ、食物繊維や発酵食品を日頃から積極的に食べましょう。

●Q:食べ物で対策はできますか?

A:アレルギー対策には腸内環境の改善が大切! 青魚も効果が期待できます

腸内環境を整える食物繊維や発酵食品を摂取する習慣をつけましょう。さらに、抗アレルギー作用のあるEPAやDHA、鼻炎症状を引き起こすヒスタミンの分泌を抑えるαリノレン酸、ヒスタミンを排出するビオチンの摂取も心がけて」(料理研究家、管理栄養士・金丸絵里加さん)

<たとえばこんな食品を!>

【EPA・DHA】

・青魚

【αリノレン酸】

・青ジソ

・クルミ

・エゴマ

・ホウレンソウ

【ビオチン】

・卵

・マガレイ

・ナッツ

●Q:花粉症の症状を改善するツボを教えてください

A:首の後ろの左右にあるくぼみ・風池(ふうち)を刺激して

© ESSE-online

花粉症がつらいときは、首の後ろにある左右の大きなくぼみを指圧すると効果的。「風池というツボで、頭痛、目の痛み、鼻炎などに効きます。目や鼻など、症状のつらい部位がある方向に向かって、左右1~2回ずつ親指で軽く押し回しましょう」(鍼灸師・柳本真弓さん)

●Q:換気したいけど花粉も心配…。どうしたらいい?

A:空気清浄機や鼻うがいも活用して

窓をあけると寒いので、冬は無理に換気しなくてもOK。「花粉や空気中の汚れを吸引する空気清浄機を活用しましょう。市販されている洗浄液やスプレータイプの洗浄器具を使った鼻うがいも有効です」(産婦人科専門医・高尾美穂さん)

目のかゆみやとまならいくしゃみ…。毎年花粉症に悩まされている人は、ぜひ、今のうちから対策を! できそうなことから早速試してみてください。

ツボ押しやヨガ、お灸などを行う場合、妊娠中やその可能性がある方、持病のある方は事前に医師と相談してください。また、試してみて痛みや不調があるときは、すぐ中断してください

西洋医学に基づかない鍼灸やマッサージは体質改善を目指すものであり、効果・効能には個人差があります


花粉症とオミクロン、医師でも判断難しい くしゃみをするときは後方に注意


 花粉症シーズンが本格的に到来する。このコロナ禍では、くしゃみや鼻水があると肩身が狭い。花粉症なのか、新型コロナウイルス感染なのか──。専門家に聞いた。AERA 2022年2月21日号から。

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 花粉症の人もそうでない人も実際に気になるのが、くしゃみや鼻水などの症状が、花粉症によるものか、コロナ由来なのか、ということだろう。

 新型コロナウイルスの従来株には嗅覚障害や味覚障害など特徴的な症状があったが、オミクロン株にはそれらがない。オミクロン株の症状は、英国のデータによれば、くしゃみが60%、鼻水が73%と言われており、症状からだけでは判別しづらい。オミクロン株感染者の過半数が自覚する倦怠感も、花粉症でも半数近くの人に自覚症状がある。

 一方、かゆみや充血など目の症状は、花粉症にはあるがオミクロン株にはほぼない。また、オミクロン株にある発熱は花粉症にはほぼない。

■オミクロン鼻や喉集中

 だが、「目の症状があるから、花粉症で間違いない」とは言い切れない。花粉症でありコロナ陽性でもある、花粉症でコロナは感染しているが無症状、といった可能性が否定できないからだ。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会でコロナ対策チームの責任者を務める荏原病院耳鼻咽喉科・木村百合香医長も、難しさをこう指摘する。

「発熱、せき、全身症状も見られたデルタ株と異なり、オミクロン株はより鼻や喉の症状に限局しています。花粉症を普段診る医師でも今年は一層判断がつきづらい。例年花粉症の症状がある人は、いつもの症状と違った点はないかをチェックし、疑わしい場合はPCR検査や抗原定性検査で確認すべきです」

 花粉症の症状であるくしゃみや鼻水が、周囲に不安を与えることはもちろんある。だが、コロナ罹患に気づかず花粉症だと思い込んで出歩いているうちに、周囲に感染を広げてしまうことも起こりうる。木村医長が言う。

「コロナ禍の花粉症対策として重要なのは、花粉症の症状が出る前、または軽いうちに、花粉症の治療を受けることです。花粉症の症状で鼻や目を頻繁(ひんぱん)にこすると、粘膜を介してウイルスに感染しやすくなります。くしゃみは1回当たりせきの10倍以上、万単位の飛沫を拡散します。マスクを通り抜ける飛沫もあるので、花粉症がひどい時にコロナに感染すると、くしゃみでウイルスを拡散する恐れがあります」

 神奈川県在住の花粉症歴20年の男性(51)は、「コロナ禍の花粉症対策は万全」と胸を張る。耳鼻咽喉科を受診し、薬の効果が24時間持続する最新の花粉症の貼り薬「アレサガテープ」を処方してもらった。ホームセンターでは、家電コーナーで加湿空気清浄機、布団クリーナー、布団乾燥機を、医療品コーナーで花粉対策を意識した4層構造マスク、花粉侵入を防ぐ眼鏡、布製品の花粉をまとめて固めるスプレー、花粉を寄せ付けないスプレーなどを購入した。

■マスクで飛沫後方に

 ここまでやるのには、昨年夏の苦い経験がある。細心の注意を払って生活していたが、1回目のワクチン接種直前にコロナ陽性が判明。妻も陽性がわかった。2人とも軽症だったが、回復後に味覚障害が半年ほど続いた。妻は味覚症状はなかったが、夫婦で食事を楽しめず、文字通り味気ない日々を過ごした。

「目や鼻をこすったりするとコロナ感染のリスクも高まると聞いたので、できるだけの対策をします」(男性)

NPO法人「花粉症・鼻副鼻腔炎治療推進会」理事長で、日本医科大学大学院医学研究科頭頸部・感覚器科学分野の大久保公裕教授は、花粉症の早めの治療に加えて、特に押さえておくべきコロナ対策も踏まえた花粉症対策として次の点を挙げる。

 感染対策にもなる換気は、窓にカーテンや網戸をしたまま行うこと。花粉が室内に侵入するのを減らすことができる。花粉は部屋の隅にたまりやすいから、こまめに掃除する。

 また、マスクをしていると、くしゃみや鼻かみの飛沫は後方に飛ぶので、できれば後方に人がいないところですること。手にはウイルスが付着している可能性があるので、これまで以上に手洗いや消毒を徹底しよう。伊達メガネも有効だ。花粉やウイルスが直接目に入りにくくなり、かつ目を触りにくくなる。

 また、従来の花粉症対策として、帰宅時に髪や洋服を叩いて花粉を払うことが推奨されていたが、コロナ禍ではウイルスが飛び散る恐れもある。洋服には花粉やウイルス対策のスプレーをかけ、自分は風呂場に直行し、花粉を落とすことだという。

「3回目のワクチン接種も速やかに受けてほしい。花粉症の基本的な薬である抗ヒスタミン薬や鼻噴霧ステロイド薬、花粉症の市販薬は、ワクチン接種の前日、当日、翌日と継続して服用して問題ありません」

 気を引き締めて、花粉症シーズンに臨むべし。(ライター・羽根田真智)

※AERA 2022年2月21日号より抜粋

【まさかアレルギーじゃないと思ってた】トマトを食べると口の中がはれる→原因は“花粉症”


(写真:ねとらぼ)

1人目:果汁100%ジュースや生野菜、果物で口内がかゆくなるなど

2人目:スギ花粉症→トマトでアレルギー症状(自己診断)

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花粉症はかつて「憧れの病」だった!?『花粉症と人類』著者が解説


多くの日本人が花粉症に苦しみ始めた今年2月末、『花粉症と人類』(岩波新書)という書籍が発売された。杉をはじめとする花粉は多くの日本人から憎まれているが、大英帝国ではかつて「貴族病」などと呼ばれ、憧れの存在でもあったという。

そんな人類とは長い付き合いの花粉症の歴史と今後の未来を、著者である東京農業大学教授の小塩海平氏に聞いた。(清談社 沼澤典史)

花粉症の歴史は紀元前
アッシリア人までさかのぼる

 身震いする冬の終わりが見え、すがすがしい春の陽気を感じる頃、にわかに耐え難い目のかゆみと、息もできないほどの鼻づまりに悩まされる人が続出する。もはや日本人の国民病ともいえる花粉症だ。

 東京都の花粉症患者実態調査報告書によると花粉症の推定有病率は48.8%(2016年)。若年層(15~29歳)にいたっては61.6%(2016年)にも及ぶ。

 東京農業大学の小塩氏は、自身も花粉症を患いながら花粉に関する研究を行っている。ただ、当初は「憎きスギ花粉を全滅させることを志し、復讐心に燃えて研究に取り組み始めた」のだが、研究を進めていくうちに「やがて花粉の魅力に取りつかれてしまった」のだという。そんな小塩氏が花粉症という視点で人類史をまとめたのが本書だ。

「花粉症の歴史は少なくとも紀元前までさかのぼると考えられます。アッシリア人がナツメヤシの授粉作業を行っている記録があり、ナツメヤシの花粉は花粉症を引き起こすことがわかっています。そのことから間違いなく授粉作業者のなかには花粉症患者がいたのではないかと推測されます」

 とはいえ、文献ではっきりと花粉症を確認できるのは中世以降のことだ。

「アルコールの発見や硫酸の製造を行ったペルシャの医師ラーゼスは、バラ風邪(バラ花粉症)、つまりバラによる季節性アレルギー鼻炎について初めて論じました。中世では枢機卿や医者など多くのバラ花粉症とみられる症例が記録されています。

ただ、この頃は花粉ではなく香りによって引き起こされると思われていました。ちなみに、バラ風邪は当時奇病とみなされていましたが、忌むべき存在ではなく、詩に歌われるほど情緒的なものでした」

日本人には憧れだった

欧米の花粉症

 次に花粉症が知られるようになったのは1800年代。当時、「夏カタル」と呼ばれる干し草による花粉症(のちに「干し草熱」という呼び名が広まる)の報告が増えていた。

「『干し草熱』は階級の高い身分に症例が多かったことからイギリスでは『貴族病』とも言われ、ある種のステータスでした。花粉が原因であることを発見したイギリスの医師ブラックレイは、教養階級の人々が長年にわたる職業訓練や書物による勉学に励むようになり、神経をすり減らしたことによって花粉に感作しやすくなったと述べています。他には、衛生環境の向上と肉や乳製品など免疫に関するタンパク質量の増加が関係していると私は思いますね」

 ちなみにブラックレイの研究に大きく興味を引かれたのは『種の起源』で知られるダーウィンだ。彼はブラックレイに手紙を書くなど、花粉症の研究を高く評価している。

 時を同じくして、アメリカではブタクサ花粉症が台頭してくる。草木に覆われておらず土がむきだしになっている裸地を好むブタクサは、もともとは洪水や火災の跡地などの限られた場所で生息していたが、フロンティア開発による裸地の増加、また交通網の発達により瞬く間に繁殖。それとともに多くの人が花粉症を患っていったのである。

「アメリカでは花粉を避けるため、富裕層による『花粉症リゾート』が形成されました。集まった富裕層たちは花粉症に選ばれ、リゾートを満喫している自分自身をブルジョワと認定し、自己陶酔に浸っていました。イギリスの『貴族病』と同様に花粉症であることは特権階級にとってステータスでした。

ちなみに、花粉症リゾートには作家アーネスト・ヘミングウェイも父に連れられ何度も訪れており、母親に勘当されるなど、のちの作品に影響を与える出来事もそこで起きています」

 このように世界の列強国では、花粉症はエリート層が発症するものとされてきた。そのせいか、昭和初期の日本では「日本人は花粉症になれるか」という研究をした人もいた。イギリスの貴族やアメリカの特権階級への憧れを背景に、「『日本人も花粉症になる特別な民族である』というナショナリズムにも利用されていた」(小塩氏)のである。

林業研究者が少ない

日本の構造的問題

 日本で花粉症患者が出現したのは1961年のこと。患者はブタクサ花粉症患者で、3年後にはスギ花粉症患者の存在が報告されている。その後の患者数は増加の一途をたどる。

 日本の花粉症患者が増加した原因は、戦後の植林政策で多く杉が植えられたこと、そしてその杉が活用されず放置されていること、衛生環境や食生活の向上したことなど多岐にわたる。

「1984年にはプロ野球の田淵幸一選手が花粉症のために引退を表明。1993年には植林政策のために花粉症になったとして、静岡市の弁護士などが国を訴えたスギ花粉症裁判が行われました。こうしてスギ花粉症は日本人に広く知られていくようになりました。厚生省(現厚労省)や林野庁が対策に動き始めたのもこの頃です」

 紀元前からの長い花粉症の歴史において、日本は新興国であるが、近年は日本以外でも花粉症に悩む国は増加しているという。

「インドネシアでは観光客用に整備されたゴルフ場が多くありますが、その際に植えられたバミューダグラス(ギョウギシバ)の花粉症患者が増えています。さらに、中東では砂漠緑化に使用するプロソピスによる花粉症患者も多いです。海外から持ち込まれた植物や同じ植物が密集しすぎている環境の増加、またファストフードなどによる食生活の変化も花粉症の発症に影響すると言われています」

 各国で花粉症の対策は行われているが、効果的なものはいまだにない。日本もその例に漏れず、小塩氏を含めて研究者たちが試行錯誤を繰り返している。

「まず林業従事者が激減しているので、杉を切りたくても切れません。無花粉杉に植え替える作業も進められていますが、成長するまでに長いスパンがかかり、花粉ができないので苗を増やすのも簡単ではないのです。私が開発した農薬で雄花だけを枯らす散布実験も、浜松で行われていますが、まだまだ改良が必要です。

また、花粉を根絶できたとしても、環境の変化で新たな問題が起こりかねません。したがって、花粉症の症状を軽減しながら、花粉と共存していく方法も考えるべきでしょう」

 さらに小塩氏は花粉症対策への国の本気度に疑問を呈す。

「そもそも日本には林業分野の研究者が少ないのです。博士号を取得して研究職に就くには論文数が重要ですが、樹木の成長は長い時間かかるので、一晩で大量増殖するようなウイルス分野などと比べて成果を上げにくいのが実情です。研究者を育てるならば画一的な評価制度ではなく、国が意図的に人材を育てないといけません。これは花粉症分野だけの問題ではなく、自然環境を守ることにもつながるのです」

 いずれにせよ、人類は2000年以上前から我々と同じく花粉症の苦しみを味わい続けてきた。その歴史に思いをはせれば、憎き花粉ではあるが、少しは愛おしく感じられる、かもしれない。

今年の花粉 終了の見通しはいつ? 来週も大量飛散で まだヒノキがピークの所も


この先1週間は、東京や大阪など、花粉が「非常に多い」予想の所も。花粉のピークは、九州では過ぎましたが、まだ、広い範囲でヒノキ花粉がピークなので、対策が必要です。

きょうの花粉 どこで多い?
3日土曜も、広い範囲で、花粉に注意が必要です。

飛散予測マップを見ますと、スギ花粉は、特に、東北を中心に、飛びやすくなりそうです。関東甲信から九州は、スギ花粉の飛散は少なくなってきましたが、敏感な方は、少しの花粉でも症状がでてしまいますので、油断はできません。花粉対策を、忘れないでください。

ヒノキ花粉は、関東甲信から中国、四国でピークを迎えていて、「非常に多い」所もあるでしょう。東北でも、ヒノキ花粉が飛びやすくなる所がありますので、ヒノキ花粉で症状のでる方も、対策が必要です。

この先1週間 花粉は いつ「非常に多い」?
そして、この先1週間も、まだ広い範囲で、花粉対策が欠かせません。

花粉の飛ぶ量は、4日日曜は、東京や仙台で、一番上のレベルの「非常に多い」予想です。5日月曜は、東京では、ワンランク下がりますが、それでも「多い」予想です。大阪も「多い」でしょう。ただ、6日火曜以降は、大阪や名古屋、東京、仙台では、連日「非常に多い」予想になっています。

一方、福岡は「少ない」予想の日が続くでしょう。

九州は花粉のピークが過ぎたが その他の地方はピークはいつまで?
九州では、スギ花粉だけでなく、ヒノキ花粉のピークも過ぎてきました。その他の地方は、いつまでピークが続くのか、気になる方も大勢いらっしゃると思います。

中国、四国や近畿は、4月上旬までヒノキ花粉のピークが続くでしょう。東海や関東甲信では、4月上旬から中旬がヒノキ花粉のピークとなりそうです。北陸や東北は、ヒノキ花粉のピークはありませんが、まだスギ花粉が飛びますので、対策を心がけてください。

花粉対策の一つとして、コロナ禍の時期、換気をしながら、室内になるべく花粉を入れないようにするためには、レースのカーテンをしながら、窓を10センチくらい開けるのが、おススメです。カーテンは、花粉が付着してしまいますので、定期的に洗濯をしてください。

ヨーグルトの食べすぎは花粉症に逆効果? 腸内環境整えるならキムチ


 いよいよピークを迎えるスギ花粉。コロナ禍でマスク生活を続けている中でも、花粉症に悩まされる人も多いだろう。そもそも花粉症は、花粉という“異物”に、体の免疫系が過剰に働くことで起こる。「腸内環境を整えれば免疫機能が整い、花粉症の症状もやわらぐ」といわれているが、実際のところはどうか。新宿溝口クリニック院長の溝口徹さんが話す。

「腸は免疫に深くかかわるので、腸内環境を整えることが有効なのは間違いありません。しかし、腸にいいからといって、ヨーグルトをたくさん食べすぎるのはNG。腸内の善玉菌を増やすことにはつながりますが、その分、大量の乳糖や乳由来のたんぱく質を摂ることになるため、腸が弱い人には逆効果になる可能性があります」(以下同)

 特に問題なのが、ヨーグルトに含まれる糖分だ。加糖タイプに限らず、乳製品である以上、乳糖が含まれている「糖類を摂ると血糖値が上がります。血糖値が変動するときは、副腎からコルチゾールというホルモンが分泌されます。これは重度の花粉症患者に使われる薬にも含まれ、炎症を抑える作用があります。

 ところが、糖分を過剰に摂取すると、副腎が疲労し、うまくコルチゾールを分泌できなくなる。それにより、炎症が長引いてしまうのです」

 血糖値だけでなく、「甘み」そのものにも問題がある。甘みを感じると、本来口の中で分泌される「抗菌たんぱく」という物質が出にくくなり、細菌やウイルスに感染しやすくなるという。つまり、甘いヨーグルトを過信して食べ続けていると、花粉症が悪化するだけでなく、ほかの病気にもかかりやすくなる恐れがあるのだ。

「腸内環境を改善したいなら、植物性の乳酸菌が豊富なキムチや野沢菜、納豆などの発酵食品がいいでしょう」
※女性セブン2021年3月25日号

甘いものを控えるのが鍵?花粉症や日中のだるさなど春特有の不調を乗り切るアーユルヴェーダの知恵


アーユルヴェーダでは、味には「甘酸塩辛苦渋」という6種類があり、それぞれの味には体や心に様々な作用をもたらすと考えられています。この中で誰もが美味しく感じる味は“甘味”ですが、古典書には、「口に入れると、脂質・おいしさ・快感・柔らかさによってそれを知られる。またそれは口中に広がって、ねっとりするような感じをあたえる」これが甘味であると書かれています。

甘味を適度に摂ることによって、「寿命を長くする、精神と感覚器官を喜ばせる、体力と美貌をあたえる、口の渇きと灼熱感を鎮静する、皮膚・毛髪によい、声をよくする、活力をあたえる、強靭さをあたえる、衰弱や怪我を癒す」など様々です。

「気持ちを良くさせる、満足感をあたえる」という精神的な効果もあるので、ご褒美や手土産にはやっぱり甘味ですよね。しかしながら摂り過ぎてしまうと、「肥満、衰弱、倦怠感、睡眠過剰、鈍重感、消化力低下、呼吸困難、咳、鼓腸、便秘、吐き気」といった不調を起こす可能性があるので、量やタイミングは気をつけたいところです。

甘味をアーユルヴェーダの独特な考え方に当てはめてみると、カパ(水のエネルギー)を増やします。春は、一年の中で自然界にカパが一番優勢になる季節。昔から“春眠暁を覚えず”と言われるように、朝なかなか起きにくく寝過ごしたり、日中も体がだるく感じることが多くなったりします。

また鼻水、鼻詰まりなど呼吸器にも問題が出やすくなる季節でもあるのは、まさにカパの影響からなのです。自然界にこのようなカパが増えている時期には、甘味を取り過ぎた時と同じような状態が私達にも起こりやすくなるので、なるべく控えた方がいいわけなのです。

どうしても甘いものを口にしたくなったら
それでも甘いものは美味しいので、なかなか控えにくいのですが、そんな時のピンチヒッターは“生ハチミツ”です。そのままでも美味しいですが、クラッカーやバゲッドに生ハチミツをたっぷりのせるのも良いですね。甘味の中で生ハチミツだけは、他の甘味とは異なる特殊作用を持つ食材で、体内の余分な脂肪をそぎ落とし、鼻や喉の粘着性をスッキリさせる働きをすると考えられています。一

つ注意したいのは、ハチミツは加熱をすると消化しにくく、体の中に毒素を溜めてしまう原因となるので、まずは生ハチミツを購入し、お茶に入れるなどの加熱調理をしないように気をつけてください。

おすすめの味は、苦味、渋味、辛味。普段甘いものと一緒に飲んでいるお茶には、苦味や渋味が多く感じられ、口の中をスッキリさせてくれますし、旬の春野菜を思い出してみると、菜の花などの葉物の野菜、ふきのとうなどの山菜は苦味が強いです。クリーミーなもの、こってりしたものなどもカパを増やしやすいので、生姜や黒胡椒などの辛味を献立に合わせて、適度に利用することも消化を助けてくれることでしょう。

HIKARU

アンダーザライト ヨガスクール リードトレーナー、全米ヨガアライアンスE-RYT500、YACEP認定講師、シヴァナンダヨガ正式指導者。アーユルヴェーダ・ヒーリングコンサルタント(日本アーユルヴェーダスクール認定)、Ayurvedic Medicine Practitioner(米国補完医療大学発行)など各資格を取得。AyuSya(アーユシュヤ)にて、ヨガとアーユルヴェーダの叡智を統合させたセルフケアの方法を提供する。著書に「やさしいヨガ」「HIKARUの楽しいヨガ」「はじめての楽しいヨガ」「はじめてのアーユルヴェーダ」(主婦の友社) www.ayusya.jp
  カフェ、ネイルサロン、ヨガ・整体マッサージ、レストランビジネス など様々な業種の方がプロ並みのHPがたった5分で作成出来ます!プロに依頼する必要はありません

コロナ予防と花粉症対策、家の換気でうまく両立させる方法を専門家に聞く


日中を避けることが換気のポイント

春は、大量の花粉が飛散して、花粉症の人にはつらい季節です。新型コロナウイルスの感染予防対策として換気を励行している家庭が多いですが、それによって屋外から花粉が侵入する恐れも高まります。どうすれば、花粉の侵入を防ぎながら換気をすることができるのでしょうか。専門家に聞きました。

日本気象協会によると、関東甲信地方では、今春の花粉の飛散量は例年の7割ほどと少なめですが、昨春と比べると2.2倍増と予測されています。もしも、花粉によるかゆみやくしゃみなどで、コロナウイルスの付いた手で目や鼻をこすると、感染のリスクが高まる恐れもあり、花粉症の人にとっては例年以上につらいシーズンとなりそうです。

「寝室の窓を開けた瞬間、鼻水出て目もかゆくなって眠気吹き飛んだ」
「定期的に換気しているが、花粉が入ってくるのか、くしゃみと鼻水に襲われる」
「マスクとメガネを装着して、部屋の換気をしている」

SNS上には、花粉と闘いながら換気をしている人たちの悲痛な叫び声が上がっています。

花粉の侵入を防ぎながら換気をするには、どうしたらいいのでしょうか。花粉症原因物質に詳しい埼玉大の王青躍(おう・せいよう)教授は、「日中を避けて換気しましょう」とアドバイスします。

花粉は、早朝にスギ林やヒノキ林から飛散し始め、都市部に飛んでくるため、花粉量は日中がピークになります。そのため、日中は換気を避け、早朝や夜間に行うのがいいそうです。ただ、交通量の多い道路沿いに住んでいる人は注意が必要。その理由は、花粉症を引き起こす物質の特徴にあります。

花粉症の原因は、花粉の粒子そのものではありません。王教授によると、花粉は、大気汚染物質を含んだ水分などに触れると破裂して、花粉の粒子に含まれている「アレルゲン」という花粉症原因物質が飛び散ります。そのアレルゲンが人の鼻や目から体内に入り込み、アレルギー症状を引き起こすことが、王教授の研究によって明らかになりました。1マイクロ・メートル(1ミリの1000分の1)以下と極小のアレルゲン微粒子は、舞い上がりやすい上、マスクの生地を通過するケースもあるそうです。

王教授によると、交通量の多い道路では、路上に積もった花粉が雨や霜に当たって破裂し、走行する車の風力でアレルゲン微粒子が舞い上がりやすくなります。霜の降りにくい寒暖差が少ない日や、交通量の少ない時間帯、風のない日を選んで、換気するようにしましょう。

空気清浄機を活用するのもオススメ。窓際や、玄関から部屋に通じる廊下など、花粉が入り込みやすい場所に置くといいそうです。

やりがちな習慣・対策4つのNG

花粉の侵入を防ぎながら換気をしても、全てをシャットアウトできるわけではありません。室内にひそむ花粉の正しい除去や、花粉を吸い込まないようにする対策も大切になります。一方で、間違った習慣や対策をしている人が少なくありません。王教授が掲げた「NGチェックリスト」で、正しい対策を確認しましょう。

【NGチェックリスト】

□花粉を防ぐため、カーテンを閉めて換気している
カーテンに花粉が付着し、部屋に花粉が舞う原因になります。カーテンは開けて、換気しましょう。

□空気清浄機を床に直置きしている
空気清浄機から出る排気によって床の花粉が舞い上がってしまうほか、空気清浄機が床の花粉を吸い込み、室内に巻き上がる恐れがあります。高さ30センチほどの台の上に置きましょう。

□テレワーク中、カーペットに座って仕事をしている
カーペットや床は、花粉がたまりやすい場所です。直に座って長時間、仕事をしていると、オフィス以上に花粉を吸い込むリスクがあります。デスクと椅子を活用して、なるべく床から顔を遠ざけるようにしましょう。

□掃除の時に、初めから掃除機をかけている
いきなり掃除機をかけると、排気によって床の花粉を舞い上げてしまいます。家具や家電の裏側など、家には花粉がたまりやすい「ホットスポット」があります。最初に、床やホットスポットを水拭きし、さらに乾いたぞうきんで「二度拭き」した後、掃除機をかけましょう。手間はかかりますが、アルコール消毒用シートで拭いた後に掃除機をかけると、コロナの感染対策と一石二鳥になります。

最低でも週に2、3回は掃除をするのが理想です。

掃除や換気の際にマスクを二重に着けたり、朝起きた時に目や鼻を洗ったりすることも効果的です。「換気に神経質になり過ぎなくてもいいでしょう。大切なのは何より、免疫力を高めること。夫婦や家族と仲良く過ごし、規則正しい生活を送るなどして、ストレスをためこまないようにしてください」と、王教授は呼びかけています。

ヨーグルトの食べすぎは花粉症に逆効果? 腸内環境整えるならキムチ


 いよいよピークを迎えるスギ花粉。コロナ禍でマスク生活を続けている中でも、花粉症に悩まされる人も多いだろう。そもそも花粉症は、花粉という“異物”に、体の免疫系が過剰に働くことで起こる。「腸内環境を整えれば免疫機能が整い、花粉症の症状もやわらぐ」といわれているが、実際のところはどうか。新宿溝口クリニック院長の溝口徹さんが話す。

「腸は免疫に深くかかわるので、腸内環境を整えることが有効なのは間違いありません。しかし、腸にいいからといって、ヨーグルトをたくさん食べすぎるのはNG。腸内の善玉菌を増やすことにはつながりますが、その分、大量の乳糖や乳由来のたんぱく質を摂ることになるため、腸が弱い人には逆効果になる可能性があります」(以下同)

 特に問題なのが、ヨーグルトに含まれる糖分だ。加糖タイプに限らず、乳製品である以上、乳糖が含まれている「糖類を摂ると血糖値が上がります。血糖値が変動するときは、副腎からコルチゾールというホルモンが分泌されます。これは重度の花粉症患者に使われる薬にも含まれ、炎症を抑える作用があります。

 ところが、糖分を過剰に摂取すると、副腎が疲労し、うまくコルチゾールを分泌できなくなる。それにより、炎症が長引いてしまうのです」

 血糖値だけでなく、「甘み」そのものにも問題がある。甘みを感じると、本来口の中で分泌される「抗菌たんぱく」という物質が出にくくなり、細菌やウイルスに感染しやすくなるという。つまり、甘いヨーグルトを過信して食べ続けていると、花粉症が悪化するだけでなく、ほかの病気にもかかりやすくなる恐れがあるのだ。

「腸内環境を改善したいなら、植物性の乳酸菌が豊富なキムチや野沢菜、納豆などの発酵食品がいいでしょう」
※女性セブン2021年3月25日号

花粉症をどうしても根治させたい…舌下免疫療法を検討する


【身近な病気の正しいクスリの使い方】#7

だいぶ暖かくなってきました。春に気になる身近な病気といえば「花粉症」が挙げられます。日本人の花粉症の有病率は26・5%ともいわれるため、4人に1人がこの時季に憂鬱な日々を過ごしていることでしょう。

花粉症とはアレルギー性鼻炎や結膜炎の一種で、アレルゲンが体内に入ることで、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみといったアレルギー症状(炎症反応)を引き起こす病気です。スギ花粉によるものが代表的で、3月ごろから表れ始めますが、最近では地球温暖化の影響で時期が早まっているようです。

他にもヒノキやブタクサによる花粉症がスギの後にやってきます。北海道ではスギ花粉はまれな一方、シラカバによる花粉症が多いといったように、花粉症は植生によって土地柄があります。

花粉症の治療は、主に抗アレルギー薬による対症療法です。内服、点鼻、点眼など投与経路はさまざまですが、いずれにせよアレルギー症状を抑える薬を使います。抗アレルギー薬は副作用として眠気が起こることがあるので注意が必要です。

根治が不可能だった花粉症も、近年、舌下免疫療法(減感作療法)が開発され、治るようになってきました。「シダキュア」という薬はスギ花粉エキスを錠剤にしたもので、少しずつ体内にアレルゲンを入れることで体を慣らしていき、花粉症の根治を目指す治療です。治療は少しずつ進めることになるため、治療期間が最低でも2年以上かかりますが、煩わしい花粉症から解放されることを考えると、腰を据えて治療に取り組むのもよいかもしれません。

対応しているアレルゲンの種類はスギやハウスダスト(ダニ)に限定されており、治療を始めるには病院を受診する必要があります。花粉症を根治したいという方は、まず病院で相談してみて下さい。

(神崎浩孝/医学博士、薬剤師)

眠くなる花粉症薬を常用することのリスク 認知機能低下の危険も


 全国各地で続々とスギ花粉のピークを迎えている。東京都福祉保健局によると、都内の花粉症人口は全体の48.8%にもなる。毎年さまざまな花粉対策が話題になるが、もしその方法が間違っていたら、むしろ悪化させることになるかもしれない。

「眠くなる花粉症薬」は認知機能を低下させる

 すぐに症状を抑えたいときは、薬をのむのが最善手。しかし、その選び方は重要だ。

 そもそも、花粉症の症状は、スギやイネ、ハンノキなど、花粉が鼻腔内の粘膜に付着することで体内に抗体が作られ、それによってヒスタミンなどのアレルギー誘発物質が放出されるのが原因だ。

 最もスタンダードな花粉症薬は、このヒスタミンをブロックする「抗ヒスタミン薬」というもの。日本医科大学大学院医学研究科頭頸部感覚器科学分野教授の大久保公裕さんが解説する。

「ヒスタミンは、体ではじんましんや血管の拡張といった炎症反応の原因になります。その一方で、脳では作業効率や記憶力を上げるなど、よい作用をもたらします。

 抗ヒスタミン薬の中でも、のむと眠くなるものは、成分が脳のヒスタミンまでブロックしているのです。この古いタイプの薬は、常用すると認知機能が下がる危険性もある」(以下同)

 つまり、副作用で眠くなるような花粉症薬は、長くのみ続けるべきではないというのだ。

 処方薬にはこうした副作用が出にくいものが多いため、用法・用量をきちんと守れば問題はない。

「ドラッグストアなどで市販薬を購入する場合は、『スイッチOTC』と書かれているものを選ぶといい。これも抗ヒスタミン薬ではありますが、成分が脳血流関門を通らないため、眠気や認知機能の低下といった副作用が起こりにくいのです」

 具体的には、アレグラ、アレジオン、クラリチンなどがスイッチOTC薬品に分類される。とはいえ、花粉症のすべての症状に効くわけではないという。

「抗ヒスタミン薬はくしゃみ、鼻水、かゆみには効果がありますが、鼻づまりには効きにくい。鼻がつまって苦しい場合は、点鼻薬か『抗ロイコトリエン薬』を選んでください」

 症状に合った薬を正しく使いたい。

花粉症での鼻詰まり解消「箱ティッシュ」「鼻うがい」に潜む危険性


 スギ花粉がピークを迎えるこの季節。鼻水、くしゃみ、肌荒れなど、花粉症の症状はどれもつらいが、マスクが手放せないいまのご時世、鼻がつまって息苦しいのはかなりストレスフルだ。しかし、間違っても思いきり鼻をすすったり、かんだりしてはいけない。

 日本医科大学大学院医学研究科頭頸部感覚器科学分野教授の大久保公裕さんが解説する。

「鼻の粘膜が腫れてつまっているときに強くかんだり、思い切りすすったりすると、鼻腔から出られなかった鼻息が逆流します。

 すると、鼻とのどの間にある耳管に、花粉や細菌のからんだ鼻水も一緒に流れていき、中耳炎を起こすことがあるのです」(大久保さん・以下同)

 鼻が腫れてつまっているときは無理にかまず、点鼻薬などを使って鼻が通るまで待つのが得策だ。それまではティッシュペーパーなどをつめておき、充分に鼻で呼吸できるようになってからかむといい。

「鼻をかむときは、できれば、手をアルコールで消毒してから。また、ボックスティッシュは箱から出ている部分に花粉やウイルスなどがついている可能性もあるため、ポケットティッシュを使うのがベターです」

 ティッシュは2つ折りにして鼻に当て、片側ずつ静かに深くかむ。

 数年前から流行している鼻うがいの薬液を出すときも同様に優しく鼻をかまないと、中耳炎や副鼻腔炎などを招く。

 また、鼻うがいは処方された薬液や市販の洗鼻薬のほか、食塩水を使って行うこともできるが、自分で液をつくる際は濃度に気をつけたい。

「鼻に直接入れるので、体液に近い0.9%前後の生理食塩水で行ってください。塩分濃度が低すぎると痛みを感じる一方で、高すぎると粘膜の細胞や、鼻の繊毛を傷つけてしまう。すると、ひたいや頰など、鼻の周囲にある『副鼻腔』という空洞に入った水が出てこなくなり、副鼻腔炎やちくのう症になりかねません」

※女性セブン2021年3月25日号

ワセリン、鼻呼吸…花粉を防ぐ“毎日のルーティン”習慣


「コロナ感染予防が普及したこともあってインフルエンザは今のところ流行にはいたっていませんが、花粉にはまた別の心がけや対策が必要となってきます」

そうアドバイスするのは、たなか耳鼻咽喉科の田中伸明院長。体調を整えて免疫力を高めることに加えて、ウイルス対策の観点からその重要性が注目されているのが、鼻の中のメンテナンス(鼻メンテ)だ。

コロナ禍に追い打ちをかけるようにやってくる花粉の本格シーズンを前に、鼻を健全に保つことが欠かせないという。

鼻には“空気清浄機”のような役割があり、その機能を最大限生かすことが身を守ることにもつながると田中院長は話す。

「鼻のコンディションを整え、その機能を十分に発揮させることはとても重要です。日ごろの“鼻メンテ”を習慣にし、困難な時期を乗り越えましょう」

日ごろからマスクを着ける、室内に入ったらすぐに手洗い・うがいをする、といった感染症対策に加えて習慣化したい“鼻メンテ”を田中院長に解説してもらった。

「手洗い・うがいは花粉症、感染症対策の基本です。手を洗うときは、手首やひじなど露出した部分をしっかりと洗いましょう。うがいは消毒液を使う必要はなく、水道水でのどを流すだけでもOKです。また、顔と髪も一緒に洗うとなおいいでしょう」

鼻には、外気を調整して肺が呼吸しやすい温度と湿度に整える機能と、異物などを取り除く機能が備わっている。「鼻孔」(鼻の穴)から入った空気は左右の鼻腔を通過して鼻の突き当り、のどの上にあたる『上咽頭』で合流して、のどから肺に向かって流れる。

「上咽頭はウイルスを含んだ空気がたまりやすい場所で、粘膜下にリンパ球などの組織が発達しています。このリンパ組織の集合体が“扁桃”で、呼吸によって鼻や口から入ってくる異物を捉え、気管や肺への侵入を防ぐ免疫機能を持っています」

上咽頭へ異物が入るリスクを減らすためには、“鼻呼吸”が必須。乾いた空気を吸い込むと、口腔内で病原体が繁殖しやすい状態になってしまう。鼻呼吸であれば、鼻毛や鼻粘膜がフィルターの役割を果たすため、口呼吸よりもリスクを減らすことができる。

■鼻呼吸

鼻呼吸を意識することで、鼻が持っている本来の機能を活用することにつながる。

口呼吸の習慣がある人は、舌の先端の位置が低く、舌がのどの奥に後退している特徴がある。まず、舌の先端を上あごのくぼみに押し付けて、繰り返し呼吸をしてみよう。

また、朝起きると口の中が乾燥しているという人は、市販の鼻呼吸をサポートしてくれるテープを使うと効果的。

■マスクを正しく装着

ウイルスや花粉の予防で大事なのは、マスクの素材選びよりもマスクの着け方だ。

マスクの素材は布や不織布、ウレタンなどさまざまあるが、フィルターの透過性よりも、顔にぴったりフィットしているかが重要。

「ワイヤーをフィットさせ、顔のまわりにすき間なく装着しましょう。特に目の下から鼻の部分にすき間ができないように。顔にぴったりと装着させれば、花粉の侵入はほぼ防ぐことができるのです。飛沫に含まれるウイルスの感染を防ぐのにも一定の効果があります。」(田中院長・以下同)

ただし、息苦しいからといって“鼻出しマスク”はNG。

「マスクを下げてあごにかける人もいますが、あごについたウイルスや花粉がマスクの内側についてしまうので、一度着けたマスクはなるべく動かさないように。また、付着したウイルスや花粉に触れないためにも、使い捨てタイプのマスクをこまめに取り換えると安心です」

■ワセリンでガード

花粉対策には、保湿力の高いワセリンを目のまわりや鼻の内側に塗ると、花粉がワセリンに付着し、粘膜に入り込むのを防いでくれる。鼻呼吸を妨げない程度に塗ろう。

“鼻メンテ”をきちんと行い、異物の侵入を防ごう!

区別つきにくい花粉症とコロナ、特徴は「鼻水」にあり…例年との症状の違いにも注目


 花粉症に悩まされる季節が間もなくやってくる。咳(せき)や発熱、倦怠(けんたい)感といった症状は、新型コロナとも共通のため区別がつきにくく、今年は一層用心する必要がある。コロナ禍における花粉症の注意点は――。(菊池裕之)

 30年以上花粉症に悩まされている横浜市の自営業の女性(51)は、毎年2月上旬頃に発熱して3日間ほど寝込むという。「今年は熱が出たら、保健所に連絡した方がいいのか。免疫が落ちているので、検査のため病院に行ったら別の病気にかかりそう」

 気管支炎も抱え、今年に入り、電車内でせき込んで隣の人に席を3回立たれたという。「花粉の季節には公共交通機関に極力乗らないようにしている」と話す。

 横浜市青葉区でアレルギー科を開設する「あざみ野おさかべクリニック」の刑部義美院長(昭和大学藤が丘病院客員教授)は「新規患者ならかゆみがあるか、毎年の患者なら例年の症状と違うかどうか」を問う。かゆみがなかったり、症状が異なったりしたら、コロナの可能性を疑う必要があるという。

 花粉症の3大症状とされるくしゃみ、鼻水、鼻づまり。花粉症の鼻水は透明でサラサラだが、コロナや風邪など感染症の場合は途中で粘り気が出て黄色っぽくなる。花粉症で鼻が詰まれば嗅覚も落ちる。逆に鼻づまりがないのに嗅覚に異常が出たら、コロナの可能性も。花粉症のこのほかの特徴として〈1〉高熱は出にくい〈2〉晴天時に悪化する〈3〉症状が長く続く――の3点を指摘する。

 かゆいと目や鼻を手でこすりがち。手が清潔でなければ感染リスクが高まるので、「点眼薬や点鼻薬で抑えられることもある。くしゃみも同様で、電車に乗る前、打ち合わせなどの前は、薬で対処した方がいい」。

 悩ましいのは、コロナ対策に欠かせない室内の換気だ。花粉が舞い込むため換気をためらう患者には、「レースのカーテンを閉めたまま換気すれば、多少のフィルター効果がある」と説明するという。空気清浄機も上手に活用したい。

 薬は発症前に使う方が有効性が高く、今年は特に症状を抑える対策が重要。毎年悩まされる人は、早めに受診して準備しておきたい。

 神奈川県自然環境保全センター(厚木市)によると、今春飛散するスギ花粉は昨年よりやや多いが、「例年並み」。3月頃から飛び始めるヒノキ花粉については、「例年より少ない」予想だ。

エアコン」のすぐに役立つ豆知識 「就寝時の温度設定」や「車内温度を効率よく下げる方法」がTwitterで話題に


全国的に危険な暑さとなったことから、Twitterでは「エアコン」がトレンド入りしました。 夏になると不定期にトレンド浮上するエアコン。特に注目を集めているのは、エアコンを使用する際の“注意喚起”であったり、熱中症対策に適したエアコンの“使い方”など。  今回の記事では、2020年の夏に投稿されたエアコンに関するツイートから、みなさんの生活に役立つ情報をいくつか紹介していきます。 (調査期間:2020年7月1日 ~ 2020年8月11日、調査対象:Twitter、調査キーワード:エアコン、調査方法:「SocialInsight」により分析)

●夏に急増する「エアコン」関連のツイート

 SNS分析ツールで「エアコン」を解析した結果、7月は「エアコン」が含まれたツイートの数が多く、8月はさらに増えていることが分かります。

●就寝時の温度設定と運転停止について

 最初に紹介するのは、パナソニックの公式Twitterアカウントによるツイート。エアコン担当者より「夏の場合は温度26℃、湿度50%前後がオススメ。寝付いてから3時間と、目覚める前30分から1時間だけタイマー運転またはつけっぱなしでもOKです。冷風が直接当たると体が冷えるので、風向には注意してくださいね!」と、熱帯夜の寝苦しさを解決するための情報が提供されています。  エアコンの最適な温度設定は体感温度によっても異なるかもしれませんが、今まで就寝時の温度設定や、そもそも「エアコンをつけたまま寝ていいのか」と疑問を持っていた方は、ぜひ一度26℃で就寝してみてはいかがでしょうか。  また、「エアコンの24時間連続運転について、ぜひ1日に1回は運転停止のタイミングを作っていただきたい」とのツイートも投稿されていました。理由は「カビ」と「エアコンの寿命に影響」の2点からとのこと。こちらも注意しましょう。

●車内の温度を効率よく下げる方法

 続いて紹介するのは、警視庁警備部災害対策課の公式Twitterアカウントによるツイート。  夏に車を利用する方に向けて、「炎天下で車を駐車すると、車内温度が50℃を超えることがあります。そんな時は窓をすべて開き、エアコンをオート・LOW(最低温度)・外気導入にしてみて下さい。その状態でさらに数分走ると効率良く温度を下げることができます。その後は内気循環に戻すのを忘れずに(外気循環だと冷気が逃げるため)」との情報が発信されています。  また、リプライで寄せられた「ドアを開け閉めさせると、より車内温度が下がる」といった車内の温度を下げる方法も注目を集めていました。隣に駐車している車がなければ、簡単に実践できそうですね。

●大切なペットを熱中症にさせないために

 これまで人間に適したエアコンの使い方を紹介してきましたが、動物が熱中症にならないような対策についてのツイートも注目を集めています。  横浜市港北区にある藤井動物病院の公式Twitterアカウントからは、「暑い時期に少しの間でも動物を留守番させるときは、部屋が高温にならない様にカーテンを閉めて日差しを遮る、エアコンを適温でつけておく、水飲み場を3箇所は設置する、ビニール袋に水を入れて凍らせた氷枕をタオルで巻き寝床の横に置くなどの対処をしてください。部屋の中での熱中症も発生します」との情報が共有されていました。特に一人暮らしでペットを飼っている方は、よく覚えておいた方がよさそうですね。

花粉や大気汚染からお肌を守る「アンチポリューション」って?


最近話題のアンチポリューションってどんな意味?

最近、美容の世界でよく聞かれているアンチポリューション、という言葉、ご存知でしょうか?
「アンチ=抵抗、防ぐ」「ポリューション=汚染」という意味。実は大気汚染物質(排気ガス、PM2.5、副流煙など)は、肌荒れの原因になったり、肌老化を進めてしまうということが言われています。その対策として、近年アンチポリューションに着目したスキンケアやコスメが増えてきたんです。

冬から春にかけての今の季節は、風も強く空気も乾燥、そして汚染物質が舞いやすい季節です。春先に肌荒れしやすい人は、要チェックです。

花粉や大気汚染からお肌を守る「アンチポリューション」って?

講談社with 

      

花粉だけじゃない! 大気汚染物質も肌荒れの原因に!

今の季節は、花粉によるアレルギーで肌荒れする人も多いはず。

でも怖いのは花粉だけではなく、そのほかの汚染物質も。例えば、排気ガスやPM2.5、工場の煙や農薬散布など様々な影響があると考えられます。大気汚染物質は油溶性の汚れが多く、洗顔だけでは落ちにくく、中には毛穴の奥の皮脂腺に入り込んで肌荒れを起こす、とも言われています。乾燥やニキビなどの肌荒れの原因になるだけでなく、シミやシワなどの肌老化を引き起こす原因になるという研究結果も出ています。

そんな汚染物質を寄せ付けないための基本の対策と、アンチポリューションを意識したアイテムを紹介していきます。「汚染」から肌の健康を守るための基本の対策3つ《すっぴんで出かけない!必ず日焼け止めなどを使用しよう!》基本ですが、すっぴんで外出しないことが大切です。近所や近場であっても日焼け止めや下地、ファンデーションなど肌を保護するものを塗ってお出かけしましょう。アンチポリューション対策のコスメならなお良し! おすすめアイテムは後ほど、紹介していきますね。

《家に帰ったらなるべくはやくメイクを落とそう!》
家に変えたらなるべくはやくメイクを落としましょう。時間がたったメイク製品や花粉はもちろん、お顔にはたくさんの汚れや、自分で分泌した皮脂なども付いている状態。汚れははやく落とした方がが肌荒れリスクは低くなります。

《お風呂は夜入るべし!できればしっかり汗をかこう!》
汚染物質や花粉は顔だけでなく髪にも付着します。お風呂は夜は入って綺麗な状態で睡眠を。また、湯船に浸かり汗をしっかりかき皮脂や汗を外に排出することで肌の奥に入り込んだ汚れを排出する効果も期待できます。お風呂で血液循環もあがり、質の良い睡眠が取れれば免疫力や肌のバリア機能も上がり良い効果がたくさんあるかも知れません。

アンチポリューション対策コスメ5つをご紹介!

《まずは防ぐ!下地タイプ・スプレータイプが使いやすい!》
まずは汚染物質から素肌をガードするためのアイテムを。下地やBBクリームなどベースメイクならアンチポリューション対応の製品に変えるだけなので手間なく対策が可能。ミストタイプならメイクの仕上げやお出かけ前にシュッと一拭きすればOK! メイク直しに使えるのも嬉しいです。

左から&be UVミルク、ランコム UV エクスペール BBII N、ラロッシュポゼ トレリアン ウルトラ8 モイストバリアミスト、資生堂 dプログラム アレルバリアミスト。

ついたら落とす!吸着して外に排出していくアイテムを。

プロ使用のダーマロジカは大気汚染物質にいち早く着目。チャコール成分は毛穴の奥に入り込んだ汚染物質を吸着し除去してくれます。角質ケア剤なので、毛穴つまり解消、肌代謝のサポートによるシミやニキビあとなど気になる悩みにアプローチしてくれます。
(ダーマロジカ/デイリースーパーフォリエント)

今の肌を守る、未来の肌を守る!

お肌は環境の影響を大いに受けます。目には見えないけれど空気の乾燥、花粉やホコリなどのアレルギーの原因、排気ガスなどの化学物質はお肌の大敵。1日で大きな影響がでるわけではないですが、日々の積み重ねは確実にお肌の老化を進めます。外からの刺激を減らす工夫をしつつ、刺激があっても影響を受けにくい健康美肌を目指していきましょう。


 健康状態の良い肌をつくるのが、老化しにくい肌、未来のためのアンチエイジングにもつながります。人生100年時代、アラサー世代のうちからお肌のケアを貯金しておけばきっとずっと綺麗をキープできるはず!

花粉症を根本的に治す「舌下免疫療法」、始めるならいつがベスト?


この記事では、今知っておきたい健康や医療の知識をQ&A形式で紹介します。ぜひ今日からのセルフケアにお役立てください!

●「舌下免疫療法」に関する問題

【問題】スギ花粉症を根本的に治す方法として注目されている「舌下免疫療法」について、間違っている説明は次のうちどれでしょう?

(1)スギ花粉のシーズンに始める
(2)3~5年間は、薬を毎日服用する
(3)子どもの場合、将来の喘息を予防できる可能性もある
.
 正解(間違っている説明)は、(1)スギ花粉のシーズンに始める です(正しくは、「スギ花粉のシーズンには治療を始めてはいけない」)。

●既に10万人以上の患者が取り組む舌下免疫療法

 春先になると鼻水やくしゃみ、目のかゆみなどが出現するスギ花粉症の患者は、年々増加しています。つらい症状を和らげる治療薬の種類も増え、眠気が出にくい飲み薬や、皮膚に貼るタイプの薬、コンタクトレンズを装着したまま使える点眼薬など、新しい薬が次々に登場しています。ただし、いずれも出てしまった症状を和らげる「対症療法」にすぎず、症状そのものを出ないようにすることはできません。

 近年、花粉症のつらい症状を元から絶つ治療として広がっているのが、舌下免疫療法です。舌下免疫療法は、アレルギー反応を引き起こすスギ花粉の「抗原」を、少量ずつ体内に入れることで体を慣れさせ、アレルギー反応が起きないようにする治療です。1日1回、薬を舌の下に乗せてしばらく保持してから飲み込む方法なので、舌下免疫療法と呼ばれます。

 舌下免疫療法が保険適用になった2014年から現在までに、既に10万人以上のスギ花粉症患者がこの治療に取り組んでいます。当初からこの治療法を積極的に取り入れてきた、ながくら耳鼻咽喉科アレルギークリニック(東京都品川区)院長の永倉仁史氏は、同院で舌下免疫療法を受けている患者にアンケートを行い、治療の効果を確認しています。

その結果、治療を受けた9割以上の人が、治療効果が『非常に良い』『良い』と答えており、治療の1年目からかなり効果があることが明らかになっています(【図1】参照)。「年によって花粉の飛散量も違うので多少の増減はありますが、それでも9割以上を常にキープしており、舌下免疫療法の効果は非常に高いと言っていいでしょう」(永倉氏)

●効く人にとっては根本的な治療、開始はオフシーズンに

 舌下免疫療法の最大のメリットは、症状が軽くなり、シーズン中に使う薬を減らせることです。「薬を減らすことができた、全く使わずに済んだ、夜ぐっすり眠れるようになった、マスクを外して外出できたなど、QOL(生活の質)が改善したといううれしい声が寄せられています。10%ほど効きにくい人もいますが、効く人にとっては根本的な治療だと考えています」(永倉氏)。

 治療の開始時期は、花粉症のオフシーズン。スギ花粉の飛散が完全におさまった6月ごろがベストですが、それ以降のタイミングで開始することも可能です。ただし、スギ花粉が飛び始めると、抗原に対する過敏性が高まってしまうため、治療を開始してはいけないとされています。 治療は1日1回、少量から開始し、徐々に量を増やしていきます。少量とはいえ抗原を体内に入れるため、アレルギー反応で副作用が起こることもありますが、多くは口の中のかゆみや腫れなどにとどまります。治療の効果は1年目から現れますが、3~5年は継続することが推奨されています。

 舌下免疫療法に使われるスギ花粉の抗原は、当初は「シダトレン」という液剤だけでしたが、2018年に、同じ成分を錠剤にした「シダキュア」が発売され、現在はこちらが主流になっています。シダキュアはシダトレンの2.5倍の抗原を含むため、効果も強く表れます。舌の下で保持する時間も2分から1分に短縮され、年齢制限がないため、小児でも使えます(目安は5歳以上)。「子どもの場合は、早く免疫療法をスタートすれば、将来、喘息などのアレルギー性疾患を起こすリスクを減らせることも分かってきました」(永倉氏)。

 シダキュアは1カ月分の長期処方が可能で、薬剤費は3割負担の場合で1300円程度。これに初診料や再診料、検査費用などが加わります。スギ花粉のオフシーズンも毎日地道に続け、月に1回通院しなければなりませんが、毎年、花粉症のつらい症状に悩まされている人、生活に支障を感じている人は、一度検討してみるとよいかもしれません。

 ※この記事は、日経Gooday「オフシーズンこそ好機! つらい花粉症から解放される『舌下免疫療法』」(田中美香=医療ジャーナリスト)を基に作成しました。

花粉症の合併症は要注意 口腔アレルギー症候群で重篤な症状も…医師が解説


 ハクショーン!!今日も、くしゃみと鼻水で目が覚めました。花粉症の季節ですね。私も毎年悩まされます。特に起床後は涙と鼻水がひどく、症状が落ち着くまではしばらく時間がかかります。

 さらに寒気、頭痛、倦怠感、咳嗽(がいそう)などの感冒症状と類似した症状が出ることもあり、よく「1カ月も風邪が治らない」と言って来院される患者さんもおられます。花粉以外でも、寒暖差など温度の刺激によって同様の症状が出ることもあり、マスク、ゴーグルの着用などで予防することは肝要です。

 症状が改善しなければ、投薬治療を受けることがお勧めです。薬を飲むと眠気が来るからと、内服を嫌がる患者さんがおられますが、最近は眠気が出にくい薬や漢方なども効果的なケースがあります。まずは相談することをお勧めします。

 花粉症などに合併する病変として、最近は口腔アレルギー症候群という病態が知られるようになりました。簡単に説明をすると、体の中に異物が侵入すると免疫反応の一つとして抗体がつくられます。特定の異物をやっつけるために作られたはずなのですが、間違って違う物にも反応を起こしアレルギー反応が起きるんです。

 たとえば、スギへの抗体だったはずなのに、その抗体が別の物に反応します。別の物とは、人により違いますが、野菜、果物など身近な食べ物であることが多いです。それらを食べたときに唇が腫れたり、口の中の粘膜が腫れたり、違和感が出現してきます。

 多くの場合、抗原となる蛋白(たんぱく)は、唾液、体温によって分解されるために口の中だけで症状が治まりますが、豆乳など大量の蛋白が分解されずに体内に入れば、腹痛、下痢でだけでなく、アナフィラキシーショックなどの重篤な症状が出現することがあり要注意です。

 原因となるものを食べないことが大切ですが、熱処理をすれば食べられる場合もあります。心あたりのある方は病院で聞いてみてください。

 ◆筆者プロフィール 谷光利昭(たにみつ・としあき)たにみつ内科院長。93年大阪医科大卒、外科医として三井記念病院、栃木県立がんセンターなどで勤務。06年に兵庫県伊丹市で「たにみつ内科」を開院。地域のホームドクターとして奮闘中。

花粉症に効果「舌下免疫療法」 成功した人、失敗した人


花粉症で悩んでいる人は、「舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)」という治療法のことを耳にしたことがあるかもしれません。じつは、舌下免疫療法には「向いている人と向いていない人」がいるそうです。たくさんの花粉症患者が診察に訪れる大阪の太融寺町谷口医院の院長、谷口恭先生に話を聞きました。

■効果があれば人生が変わる舌下免疫療法

 -舌下免疫療法とは、どんな治療法なのでしょうか。

 「花粉症の人の場合、身体がスギ花粉を“敵”とみなしているので、花粉を鼻や口から吸ったり、眼に付いたりすると、“敵”をやっつけようと免疫系の細胞がいっせいに身体を攻撃し、鼻や眼に炎症が起こります。炎症によって、くしゃみや鼻水、眼のかゆみといった症状が現れるのですが、免疫療法では、炎症が起こらない程度の量の“敵(抗原)”を体内に取り込み、次第に“敵”と認識しなくなるようにする治療法です」

 -舌下免疫療法の薬『シダトレンとシダキュア』は、どう違うのでしょうか。

 「現在、シダトレンといって液体の薬を舌の下に2分間含んでから飲み込む薬とシダキュアといって、錠剤を舌の下に1分間含んでから飲み込む薬が発売されています。シダキュアのほうが抗原の量が多く、高い効果が期待できるのですが、新しい薬なので2019年の5月か6月までは2週間分しか処方することができません。シダトレンは冷蔵庫で保管しなければなりませんが、長期処方できるので、現時点ではたびたび通院できない人に向いています」

■舌下免疫療法には、向いている人と向いていない人がいる

 -治療は何年もかかるのでしょうか。続けられるかどうか心配な人もいると思うのですが。

 「舌下免疫療法は、少しずつ身体に免役をつけていくので、治療を開始したら3~5年続けなければ効果を期待できません。途中でやめたら、元の身体に戻ってしまうので(1)規則正しい生活ができる人(2)毎日1回薬を飲むことができる人(3)使いはじめて間もなく起こる口腔内のかゆみなどの副作用について理解できる人、に向いています。逆に、タクシードライバーのように時差勤務の人、夜勤のある人、規則正しい生活ができない人、毎日薬を飲み続けられない人にはおすすめできません」

■治療を開始したら意外と続けられる

 -途中でやめてしまう人も多いのでは。

 「3年以上毎日薬を飲み続けないといけないと言うといかにも大変そうですが、意外と脱落する人は少ないのですよ。当院の患者さんは、続けられている人が多いです。40代男性・会社員のAさんは、スギ花粉が飛散するシーズンになると、毎年、鼻づまりや鼻水、眼のかゆみに加え、微熱や倦怠感に悩んでいました。2015年からシダトレンによる治療を始めたのですが、2018年までの3年間は、あまり効果を感じませんでした。ところが、2019年は花粉の飛散量が非常に多いと聞いていたのに、ほとんど症状が出ていません。Aさんは『舌下免疫療法が確実に効いている』と実感しているそうです」

 -治療が合わない人もいるのではないでしょうか

 「どうしても舌下免疫療法が合わない人もいます。30代男性・自営業のBさんは、数年かかってもスギ花粉症を治したいと思い、思い切って舌下免疫療法をはじめました。使い始めの頃に出る目のかゆみやのどの不快感がありましたが、それらの症状を抑える薬を使えば、特に生活に不便は感じていませんでした。ところが、シダトレンを1カ月ほど使った頃から目の周りがかゆくなり、次第に悪化していったのです。もともとアトピー性皮膚炎があるため、ステロイド軟膏などを使って治療しましたがうまくいきませんでした。シダトレンをやめると3日ほどでかゆみがなくなったのですが、舌下免疫療法はやめざるを得ませんでした」

(続けて)

 「残念ながら、舌下免疫療法が体質に合わない人もいますが、軽症であっても毎年春になると『症状が出てつらい』と思う人は、舌下免疫療法を数年続けてQOL(生活の質)を上げることを考えてもいいでしょう。治療を開始する前に、舌下免疫療法の効果と副作用についてよく理解しておくことも、治療を長続きさせる秘訣です」(神戸新聞特約記者・渡辺陽)

◆渡辺陽(わたなべ・よう)大阪芸術大学文芸学科卒業。「難しいことを分かりやすく」伝える医療ライター。医学ジャーナリスト協会会員。フェイスブック(https://www.facebook.com/writer.youwatanabe)

花粉症対策のキモは目薬。知らないと、もっとかゆくなるかも......。


暖かな日差しにウキウキしながらも、この時期、花粉で辛い思いをしている人もいるかもしれません。ニューヨークでも、3月頃から花粉アレルギーが出始める人が多いようです。

マスクをする習慣がないせいか、アメリカではマスクをつけた人を見かけることはほとんどありません。

みんな薬を飲んだりして対処しているようです。花粉症の症状のなかでも辛いのが目のかゆみや違和感。真っ赤に充血した目では春の装いも台無しになってしまいます。

眼科医が教える目の充血対策

そこで知っておきたいのが、目の充血を和らげる方法。眼科医が教える充血対策をご紹介します。

「THE WALL STREET JOURNAL(ウォール・ストリート・ジャーナル)」によると、

・氷水にタオルをひたし、1時間おきにまぶたにあてる。

・保存料がかゆみを誘発する場合もあるので、保存料不使用・使い切りタイプの目薬を使う。目薬を冷蔵庫で冷やすとさらに効果的。

・ティーパックで目をパックする。暖かいものでも冷えたものでも良いが、液体が目に入らないように注意。

こまめにケアをして、涼しげな目元で春を満喫したいものです。

最新花粉対策 舌下療法も効果的 治療法から住宅まで


電車やオフィスでマスク姿が目立ってきた。花粉症シーズン本番である。本来、春は温かく生き生きとした季節だったのに、花粉が幅を利かせるようになって一気に暗転した。

3月いっぱいがピークで、4月上旬くらいまではつらい時期が続く。今年は例年より花粉飛散量が少ないといわれるが、少ないから症状が軽くなるわけではないというので、万全な対策が必要だ。

 まず今年注目の、専門家の間でも評判の治療法を紹介する。

 「花粉のエキスを体内に取り込む免疫療法です。これまでは皮下注射をしていましたが、舌の下にエキスを垂らすだけという、より手軽な『舌下療法』でも十分な効果が見込めることがわかってきました。1日1回、2年続けると根治も見込めると期待が高まっています」

 日本アレルギー学会認定医師・清益功浩氏は、こう説明する。明るい話ではあるが、残念ながら一般化には、今しばらく時間がかかりそうだという。

 一方、治療ではないが、花粉に接触しないというのが、一番確実な対策だ。外出時はメガネにマスク、マフラーで露出を減らすことを心がける。さらに、室内に花粉を持ち込まないようにするのが重要だと、清益氏は指摘する。

髪の毛やら衣服やらに付いた花粉はいや応なく家の中に侵入してくるから、なるべくツルツルとした素材の服を選び、帰宅したら、玄関に入る前に花粉を落とすのを忘れずに。

 「はたくより掃除機や粘着テープ、掃除用の粘着ローラーを使う方が効果的です。そのとき、脇やフードの裏、ちょっとしたシワでも花粉が残ってしまうので、念入りにしてください」(清益氏)

 粘着ローラーでは「コロコロスマート」(ニトムズ)という携帯タイプも市販されているので、徹底するなら家だけでなくオフィスなどに入る際も使いたい。

これに、「ファブリーズ ハウスダストクリア」(P&G)を併用すれば、さらに万全。除菌、消臭にプラス、衣服についた花粉を固めて飛散を抑える効果もある。玄関でシュシュッと吹きかけ、固めた花粉を掃除機で吸引したり、洗濯すればすっきり取れる。

 しかし、花粉との接触を徹底して排除することは不可能に近い。花粉症重症者は、いくらお金をはたいてもというくらい苦しんでいる。そんなニーズに応え登場したのが、LIXIL住宅研究所の提案する住宅。

玄関前に設けられたいわば花粉専用の対策室。そこで服を払ったり、手洗いうがいをして花粉の侵入を防ぐというものだ。

 これからは住宅規模で花粉症を考える時代なのかもしれない。

 日本の国民病といわれて久しい花粉症。春先のくしゃみから解放される日は来るのか。

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