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「70歳以上は酒もたばこも自由でいい」人生の最後に後悔する高齢者と"幸齢者"になる人の決定的違い


幸せな老後を送るには何が必要か。老年からの生き方本が次々ベストセラーになる医師・和田秀樹さんは「高齢医療の現場では、人生の最後に“後悔”をする人が本当に多い。そうならないために、ぜひいまからマインドリセットをしてほしい」という――。(第5回/全5回)

※本稿は、和田秀樹『幸齢者』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

70歳からは「やりたい放題」でいい

年をとればとるほど、将来に対する不安から「食事や嗜好(しこう)品、お金などを節制して、老後に備えなければならない」と考えるようになる人が、非常に多いように感じます。

でも、私はその考えには真っ向から反対したいのです。むしろ70歳からは「やりたい放題」に生きたい。

それこそが、若々しさを保ち、頭の回転を鈍(にぶ)らせないための秘訣(ひけつ)でもあります。

そもそも、なぜ日本人はこんなに「老後」というものに対し不安を抱くのでしょうか。その一因は、日本人が世界で有数の“不安心理の強い人々”だからです。私は常々、そう感じています。

起きてもいないことを不安がる日本人

「こうなったらどうしよう」「こんなことが起きたらどうしよう」と、起こってもいない未来について、多くの人が強い不安を感じています。

しかし、不安を抱えるばかりで、「実際にそうした事態が起きてしまったときに、いったいどのような対策がとれるのか」という対応にまで考えが及んでいる人は少ないように見受けられます。

大切なのは、実際に起きてしまったときの具体策をきちんと考えておくことです。

「不安」への具体的対処策を考える

たとえば、「将来、自分ががんになったらどうしよう」と不安を抱くなら、がんになった際に、治療を受けたい病院や医師、治療法、治療費、また、最悪の場合はどんな処置を望むかといった点をあらかじめ調べて考えておくべきでしょう。そうすれば、がんに対する不安は軽減されるはずです。

お金にしても、健康にしても同じです。不安を不安のまま抱え込んでいるから、どうしてもがまんを強いる生活を選んでしまうのです。

逆に言えば、不安を軽減させれば、「やりたい放題」の人生を送れるようになるわけです。漠然と不安な気持ちを抱くのではなく、具体策をきちんと考えておくことで不安を軽減する。

まずは、そのようにマインドリセットしてみましょう。

ストレスレスな生活は免疫力もUPする

新型コロナウイルス感染症が流行した際、ウイルスに感染した人と感染しなかった人との差が語られました。その要因の1つとして挙がったのが「免疫力」です。

免疫機能の高い人は、新型コロナに限らず、病気やストレスなどに強く、より健康に生きられます。仮に感染したとしても症状が軽くて済みます。これは、数々の研究を見ても間違いないところでしょう。

では、免疫機能を高めるためにはどうしたらいいのでしょうか。それは、できるだけストレスをなくして、「思いっきり人生を楽しむこと」です。

ストレスが多い人ほど免疫力が下がってしまいますから、嫌いなことはなるべくやらず、楽しいことを優先する。これを70歳からの人生の指針にするべきです。

老年になったら「節制」「がまん」はマイナス

日本人は「節制やがまんは美徳」と考える人が多く、過剰に自分の欲や娯楽を制限してしまう傾向があります。

若いうちはたしかにそれがプラスに働くケースもあるかもしれません。

ストイックに自分に厳しくすることで、仕事面で大きく成長することもあるでしょう。あるいはその姿勢が、周囲の人、とりわけ地位が上の人から好感をもって受け入れられることもあるでしょう。

しかし70歳にもなれば、節制やがまんはマイナスになることがほとんどです。やりたいことをがまんし、ストレスを溜め込んだあげく、うつ病になったり、免疫力まで落としてしまっては元も子もありません。

食べたいものを食べ、たばこやお酒も好きなだけ…

私は、高齢医療の臨床の現場で、「70歳を過ぎたらやりたい放題」とすすめています。健康診断の数値に一喜一憂して食べたいものをがまんすることはおやめなさい、食べたいものを食べるとマインドリセットしましょう、と言っています。

食べたいものを食べないとストレスが溜まり、免疫力も落ちてしまいます。

たばこや酒についても、同じことがいえます。

たばこはたしかに肺がんのリスクを高めますが、70代になるまで肺がんになることなく過ごしてきた人が、70歳を越えて以降、たばこを吸う吸わないで、いったいどれだけ肺がんリスクに差異が生じるでしょうか。

実際、私が勤務した浴風会病院に併設された老人ホームでは、喫煙者と非喫煙者の生存曲線に差がありませんでした。

むしろたばこを吸うことでストレスを溜めずに人生を謳歌(おうか)すれば、がんの発症リスクを低くすることもある。そのようにマインドリセットすることが大事なのです。

「健康のために遊ぶ、お金を使う」

現役世代ならがまんしなければいけないことも、70代になったら気にしない。「やりたい放題」こそが健康の秘訣になると言っても過言ではありません。

高齢になると、「健康のために遊ぶ」「健康のためにお金を使う」ことが想像以上に大きな意味を持つようになってきます。

日本では、高齢者は地味に暮らすのが当然だと思われていますから、ややもすると「年金でカラオケに行くのはいかがなものか」「年金生活者がパチンコに行くとはけしからん」といった非難を浴びがちです。

しかし外に出て遊ぶことで、前頭葉が刺激されます。また、楽しむことで免疫機能にもよい影響を与えることができます。

ですから、むしろ「お年寄りはもっと遊べ」と言うべきでしょう。

強い刺激がないと感情は老化する

感情の老化を予防するには、年をとるほど強い刺激が必要です。

脳の老化によって弱い刺激には反応しにくくなることに加えて、積み重ねた人生経験から多少のことでは心に響かなくなるからです。

仕事で経験を積んだおかげで先が読めるから、ものごとをそつなくこなしてしまいます。失敗することがなくなるのはいいのですが、面白さは薄れてしまいます。

先が読めてしまうと、刺激が失せるだけでなく、興味や関心までも色褪(あ)せるわけです。それだけに、いままで以上に、意識して強い刺激を与えてくれる遊びをしたほうがよいのです。

大人が刺激を得るコツは「お金」

そして、年齢を重ねた大人が強い刺激を得るための遊びは、往々にして高いお金を払うことも必要になってきます。

お酒がものすごく好きで、安酒でも飲めさえすればいいという一部の人以外は、70歳にもなれば飲むスタイルが変わってきているのではないでしょうか。

若いころなら3000円の居酒屋で満足だったのに、年をとると、量は多くなくていいから、もっとうまい酒を飲みたい、もっと高級な料理を食べたいという気持ちが強くなるのではないでしょうか。

ならば、3000円の居酒屋に月に3回行くより、1万円の割烹に1回行くように変えてみてはどうでしょう。

年をとると、若いころのように頻繁に酒を飲みに行こうとは思わなくなるでしょう。たまに行くのであれば、これまでの3回分を1回にまとめて、より贅沢な店を選ぶのです。

満足感が高まれば高まるほど、脳にもそれだけ大きな刺激があることは間違いありません。

「量より質」で自己愛が満たされる

現役時代には、会社の経費で銀座で接待をしたり、ゴルフに行ったりした人も多いと思います。ならば、仕事をリタイアしてからも、自腹で銀座に行ったりゴルフをしてみてはどうでしょう。

もちろんそれなりの金額がかかりますが、自腹で遊んでこそ強い刺激を受け、本当の意味で楽しむことができるのだと思います。

旅行にしても、これまで利用していたありきたりの場所へのリーズナブルなパック旅行は止めて、刺激的な場所に高額の旅費をかけて行くのです。観劇やスポーツ観戦にしても、これまでの席ではなく、1ランク上の席に座ることで、より強い感動を得ることができるでしょう。

量より質を求めることで、満足感を得るとともに、社会の第一線から退いたと感じている高齢者にとっては、よりリッチな気分になり、自己愛が満たされるでしょう。

自己愛が満たされると、当然ですが幸福感に包まれます。それは免疫機能を高めることにも寄与します。

遊ぶこと、お金を使うことで、脳の老化を遅らせることができるうえ、免疫機能が上がって感染症やがんにかかるリスクも軽減させることができるのです。

---------- 和田 秀樹(わだ・ひでき) 精神科医 1960年、大阪市生まれ。精神科医。東京大学医学部卒。ルネクリニック東京院院長、一橋大学経済学部・東京医科歯科大学非常勤講師。2022年3月発売の『80歳の壁』が2022年トーハン・日販年間総合ベストセラー1位に。メルマガ 和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」 -------

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