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「対人恐怖症」はシャイではすまない心の病気


人前に出るのが苦手な人は少なくないと思います。壇上に上がり、大勢の人の視線を受けて、スピーチをする羽目になった時は、どうでしたか? 緊張のあまり、足がすくんでしまうこともあると思います。

初対面の人に会った時、顔が紅潮し、心臓がドキドキしてしまうといったことは、私達、日本人の間では決して珍しくないですが、外国、特に、欧米ではまれなようです。

私達は場の空気を読み、周りに合わせて行動するのを大切にしていますので、相手を意識しやすいのでしょう。対人恐怖症は、欧米人から見ると、日本特有の現象らしいので、文化依存症候群の一つになっています。ここではこの対人恐怖症についてお話ししたいと思います。

■対人恐怖症の症状
対人恐怖症は通常、10代から始まり、人前に出た時に、以下のような不安症状が出現します。

・顔面が紅潮する
・心臓がドキドキする
・汗が噴き出てくる
・気持ち悪くなる
・呼吸が速くなる
・手が震える
・頭が真っ白になる

こうした不安症状と共に、相手から悪く思われているといった、認知の歪みが伴いやすく、また、他人との関わりを避けがちになり、引きこもってしまう場合もあります。

■対人恐怖症の本質:過剰な不安と恐怖感
対人恐怖症の本質は、その場の状況にふさわしくない、過剰な不安と恐怖感にあります。私達には動物としての本能があり、危険な状況に直面すると、体内にアドレナリンが分泌され、全身が緊張状態になり、危険に備えますが、対人恐怖症では、人と会うといった、特に危険でない状況でも、危険に備える反応が起きてしまうのです。

過剰な不安反応はさまざまな状況で起こります。飛行機やエレベーターのような狭い場所に恐怖を感じたり、また、特にこれといった状況でなくても、不安感に襲われることがあります。

人と会う時に不安症状が生じることは、欧米では少ないので、対人恐怖症は日本独特の病気のように考えられていましたが、その実態は不安障害です。

実は、欧米でも、人前でスピーチや、何かパフォーマンスをするといった状況で強い不安感を感じる人は少なくなく、近年、社会不安障害として、注目されてきています。対人恐怖症は社会不安障害の一種であるとみなすこともできます。

対人恐怖症の治療法としては、心理療法の一種である認知行動療法と薬物療法が代表的です。薬物療法では、脳内の神経伝達物質の内、特に、セロトニンのバランスを調整します。

薬物療法が対人恐怖症に有効であることは、その病気の発症には、脳内の神経伝達物質が関与していることを示唆しています。認知行動療法では、他人からネガティブに思われているといった認知の歪みを直し、同時に、緊張や不安を覚える場面に実際に身を置いて、対人恐怖を克服していきます。

10代の頃は内気で、異性から話しかけられただけで、顔が赤くなってしまったのに、大人になると、平気でオヤジギャグを飛ばしてしまうようになった人はいませんか? これにも経験を重ねるうちに慣れてしまうという、認知行動療法の原理が働いています。でも、ギャグを言う時には相手がどう思うか、注意した方が良いですよね。
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