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日本の病院の実力】慶應義塾大学病院スポーツ医学総合センター 若い世代の肥満治療で様々な診療科が連携


国内男性の2人に1人は、メタボリックシンドロームの疑い、もしくは予備群と推計され、心疾患や脳卒中のリスクが高い。それを解消すべく、2008年4月から特定健診・特定保健指導が国を挙げてスタートした。

だが、対象は40歳以上。つまり、20~30代で体重増加の大きい人は、特定健診から抜け落ちる。

 近年、日本の食生活は1960年代以降に西洋化が著しく、40代以下の人たちは、欧米型の肥満であることがわかってきた。長年、体重の増加を放置すれば、将来的な病気に結びつく。

 そんな若い世代の肥満治療と研究を行っているのが、慶應義塾大学病院スポーツ医学総合センター。独自の食事指導や運動指導を行い、予防に重点をおいた医療を提供している。

 「若い世代の肥満は、糖尿病になりにくく、健診結果は放置されがちです。しかし、高血圧や脂質異常症が進行して動脈硬化は進み、心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めます。この状況をなんとかしたい」と、勝川史憲教授(55)。

 内分泌代謝内科を専門とし長年、20~40代の肥満治療に取り組んでいる。

 同センターは92年に開設。スポーツ選手の治療やサポートの一方で、糖尿病の運動療法や、心疾患手術の後の心臓リハビリなども実施。整形外科、循環器内科、内分泌代謝内科など、さまざまな診療科の医師が集まって総合的な医療を提供している。

 「私の内科の診察室がたまたま糖尿病外来の横で、私が担当したのは糖尿病以外の肥満の人だったのです。

糖尿病の外来は、60~70代の方が多いのですが、私の診察室には、20~40代の比較的若い肥満の方が集まった。それが研究を進めるきっかけです」

 こう話す勝川教授は、外来や健診のデータを分析し臨床研究を行うことで、若い世代の欧米型肥満の特徴を明らかにした。

 若い世代は外食が中心で、多忙なうえに運動不足にもなりがち。体重は年々、増加の一途。意を決しダイエットに成功しても、しばらくするとリバウンドしやすいだけに、長期間にわたって体重が維持できるような取り組みが重要だと言う。

 「極端な方法は逆効果です。外食でいかに食事をコントロールすればよいか。

また、栄養士の先生に健康レシピも考えてもらいました。運動についても、(1)自主的に行い、(2)達成感があり、(3)周囲との関わりがある方法を考慮しないと長続きしません」

 勝川教授が着手しているのは、スポーツインストラクターなど医療従事者以外の人々と協力したダイエットシステム。職場や地域を取り込んだ新たな仕組みを開発中だ。

 「医師対患者さんという1対1の医療の枠組みは、特に予防の方策を提供するには限界があります。

広い範囲にアプローチし、楽しく運動や食事を続けられる仕掛けが必要。近い将来、その方法を確立し、多くの人々に提供できるようにしたい」と勝川教授。

 新たな仕組み作りに、揺るぎない姿勢で取り組み続けている。 

<データ>2012年度実績(スポーツ医学総合センター)

・外来患者数7605人 ・初診患者数499人

・再診患者数7106人 ・病院病床数1044床

〔住所〕〒160-8582 
東京都新宿区信濃町35
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