fc2ブログ
       

【がんへの備え】膵臓がん編(13)「重粒子線治療の適応」 局所進行なら高齢者も対象


 がん組織だけをピンポイントで狙い撃ちして、普通の放射線治療の2~3倍の効果が期待できる重粒子線治療。膵臓(すいぞう)がんでは、どのような患者が治療の対象になるのか。

放射線医学総合研究所・重粒子医科学センター病院の山田滋治療室長に説明してもらった。

 膵臓がんは進行が速く、発見されたときに遠隔転移のない割合は約半数。そのうち根治手術ができるのは3分の1といわれる。残り3分の2は、遠隔転移はなくても、膵臓近くの主要血管にがんが広がっているため手術ができない局所進行膵がんだ。

その場合、通常では化学放射線療法または化学療法が行われる。

 「膵臓がんの重粒子線治療の適応は、基本的には遠隔転移や腹膜播種(はしゅ)のない局所進行がんで、がんが胃や腸管から5ミリ以上離れている症例です。体の負担が非常に少ないので、年齢は関係なく高齢者でも受けられます」

 放医研が今年7月22日までの過去14年間に行った膵臓がんに対する重粒子線治療の患者数は、臨床試験と先進医療を合わせて438人(全体の5・3%)。2年前に化学療法との併用が先進医療に認められてからは年間100人弱の膵臓がん患者が受けている。

 「治療は入院で、重粒子線の照射を1日1回、週4回行います。治療の仕方は主に2つがあって、局所進行膵がんの根治を目的とした治療では全12回、3週間の照射をします。

もう1つは、ごく一部ですが手術できる患者さんに対する術後の局所再発を防ぐ目的で行う『術前重粒子線療法』です。この場合、全8回、2週間照射して、その後、手術治療をして根治を目指します」

 膵臓がんは根治手術ができても、術後2年以内に約7割が再発し、そのうち約半数が局所再発になる。術前重粒子線療法をした場合の5年生存率は52%という。

局所進行膵がんの根治を目的とした重粒子線治療と化学療法の併用でも2年生存率(現在、解析中)で50%ぐらいは見込めるという。通常の化学放射線療法の2年生存率は20%前後なので、かなりの違いがある。

 「重粒子線治療は他臓器への影響が非常に少ないのが大きなメリットです。他にも、根治手術した後に局所再発したときの治療や、すでに普通の放射線治療をしている患者さんへの再照射などにも活用できます」

 次回は、実際の重粒子線治療の工程を説明してもらう。

◆アクアクララのキャンペーンです◆
関連記事
おススメサイト!
最新記事
★★互助会推薦★★
QRコード
QR
カテゴリ
ランキング
ブログランキング・にほんブログ村へ 人気ブログランキングへ