<『みんなの家庭の医学』おさらいニュース>血管の老化を防ぐ「朝食効果」
私たちの身体を容赦なく襲う「老い」。特に注意したい老化現象のひとつが、動脈硬化が進むことで脳卒中や心筋梗塞など、命を落とす病を引き起こす恐れもある動脈硬化、つまり「血管の老化」だ。
実は最近の研究で、誰もが食べる「朝食」に血管を若く保つ驚きの効果があることがわかってきた。今
回のORICON STYLEと朝日放送『たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学』(毎週火曜日午後8時放送)のコラボ企画“おさらいニュース”では、血管を若く保つだけでなく、命を脅かす病の予防にも期待がよせられる「朝食効果」についてお伝えする。
■朝食の抜くと血糖値が高くなる?
血管を若く保つ「朝食効果」を生む方法の一つ目は、「必ず朝食を摂る」ことだ。人は食事を摂ると必ず血糖値が上がるが、このときすい臓がインスリンを分泌することで糖分をエネルギーに変え、食事をした約2時間後には再び血糖は正常な値に戻る。
通常、健康な人が朝食事を摂ると、2時間後の血糖値は平均して約120まで上昇。しかし朝食を抜き、昼食を12時に摂った場合、2時間後の血糖値は平均140台まで上昇してしまうのだ。
一体、朝食を抜くとなぜ血糖値が高くなってしまうのか?その原因は食事と食事の間隔の長さにある。夕食を夜7時に摂り、朝食を抜いて次の昼食まで何も食べなかった場合、約17時間も食事の間隔が空くことになる。
すると身体が飢餓に近い状態となり、より多くの栄養を欲する。そんな時に昼食を摂ると、小腸がいつにも増して大量の糖分を吸収し、血液中を糖分で溢れかえらせてしまうため、すい臓がインスリンを大量に分泌。
結果、朝食を抜く長年の習慣がすい臓を疲弊させ、ついにはインスリンが分泌できなくなり、血液中に糖分があふれかえる“糖尿病”を発症してしまうと考えられている。
■朝食は野菜から 昼食時の血糖の上昇も抑える「セカンドミール効果」
血管を若く保つ「朝食効果」を生む方法の二つ目は、朝食のときに「“野菜”から食べる」こと。
横浜市立大学 分子内分泌・糖尿病内科学 教授の寺内康夫先生によると、朝食の時に野菜から食べると、朝食時の血糖値の上昇を抑えることに加え、次の昼食時の血糖値の上昇まで抑えてくれることが最近の研究でわかってきたという。
これは医学的に「セカンドミール効果」と呼ばれるもので、野菜に含まれる「食物繊維」が小腸での糖の吸収を穏やかにし朝食時と昼食時の血糖値の急上昇を抑えてくれるのだ。
多忙な日々のなか、ついつい疎かにしてしまいがちな朝食。血管を若く保ち、長生きするためにも、今一度朝食の摂り方について見直してみてはいかがだろうか。
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