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日本には1100万人!「ED」は死の病の前兆か

日本人男性のうちなんと1100万人がED(勃起不全)だと推定されている。にもかかわらず、ほとんどの人にとってEDは、表立っては話しにくいテーマではないだろうか。自覚症状があっても、気恥ずかしさが先に立ち、誰にも相談できない人も多いのでは?

だがEDは、男性更年期の深刻な症状であり、真正面から向き合うことが必要であると、順天堂大学医学部の堀江重郎教授は警告する。実はEDは、脳梗塞、狭心症といった「突然死」する病の前兆でもあり、その危険信号を見逃さないことが、健康寿命を保つうえでも極めて重要であるというのだ。けっして「あっちの問題だから」「年だから」と軽く考えてはいけないと堀江教授は指摘する。

今回は、前回、前々回と、男性更年期と「うつ」「頻尿」の問題について解説していただいた堀江教授に、EDの本当の問題点と対処法についてお聞きした。

■うつ、頻尿、EDは密接に関係している

――男性更年期により、うつや頻尿になっている方は、ED(勃起不全)の可能性も高いそうですね。

実は、うつ、頻尿と、EDは密接に関係しています。

男性ホルモン(主にテストステロン)が不足すると男性更年期障害(LOH症候群)となり、さまざまな更年期症状を引き起こします。

そのなかの深刻な症状として、うつ症状をおこしている方が多いことは前々回お話ししました。当然、テストステロンの不足により前回お話した頻尿の問題がおきている人は、うつ症状も抱えている可能性が高いわけです。

同様にテストステロン不足とEDは深い関係があり、うつや頻尿で悩んでいる人は、多くの場合EDを伴っています。逆にEDで悩んでいる人は、うつ症状やおしっこの悩みも抱えています。

したがって、うつ、ED、頻尿の問題のうちのひとつを解決すれば、あとの2つの悩みも自然に改善したというケースがよくあるのです。

――うつ、頻尿だけでなくEDも、テストステロンが関係していたのですね。

哺乳類のオスすべての勃起現象には、テストステロンが大きく関わっています。

性的刺激を受けたとき、NO(一酸化窒素)が作用して陰茎の筋肉がゆるみ、内部の海綿体に血液が流れ込んで勃起するわけですが、このNOを作るのにテストステロンが働いています。

また、NOは、血管のなかでも重要な働きをしています。血管壁から出たNOが血管の中をきれいに掃除してくれるので、血液はよどみなく流れるのです。

しかし、テストステロンが低下すると、十分なNOが産生されず、血流も悪くなります。そのため陰茎においても本来の勃起が得られなくなります。この血流の悪さが、EDの大きな原因です。

EDに悩む日本人は1100万人!?

EDで悩む人は非常に多くいます。わが国のED患者数は、推定で1100万人といわれます。

――そんなに多いのですか?

そう、そんなに多いのです。

EDとインポテンツはよく混同されますが、インポテンツは「勃起不能」を意味する差別用語であり、最近ではこの言い方は使われません。EDはerectile dysfunctionの略で、性的な刺激があっても勃起が十分でない状態です。性交の途中で勃起が減弱するのもこれに該当します。

そして、これは大切なことなのですが、EDは、下半身の問題にとどまらず、体全体の健康に大きくかかわってくる問題なのです。

――EDは、単に性的な問題にとどまらないということですね。

そうです。EDというと「もう年だから」とあきらめてしまう人も多いのですが、その背後に別の病気が隠れている可能性もあるのです。たとえば、脳梗塞や心筋梗塞など、血流不全によって起こる病気です。

テストステロンが足りないとNOが十分に作られず、血管はしなやかさを失い、さらに活性酸素で血管の細胞が錆びてしまい、結果として血管の内壁に凸凹が生じ、血液がスムーズに流れません。EDは、陰茎の血管が錆びついているがゆえに起こる可能性が高いのです。

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