l.dtd"> あなたの健康はお金で買えますか・・・? 【デキる人の健康学】最新ダイエット方法…筋肉量の低下も防ぐ


【デキる人の健康学】最新ダイエット方法…筋肉量の低下も防ぐ

ダイエットに関しては巷にさまざまなダイエット法が氾濫していて、どのダイエット法が自分に適しているのか迷ってしまうほど沢山の「ダイエット本」を本屋さんの店頭で見かける。

 そんな中で「糖質オフダイエット」は最近のトレンドである。

 アトキンス博士により推奨され米国で流行したこのダイエット法は、炭水化物を減らせば良いだけの単純な方法で誰でも簡単に導入できる点が利点である。

しかし、一方で炭水化物を制限することは炭水化物好きにとっては、「食欲との厳しい闘い」でもあり長続きしない場合が多い。

一時的に減量できても最終的にリバウンドしてしまえば、糖尿病や肥満などの生活習慣病の改善や様々な予防医学的な効果は結果的には帳消しになってしまう。

 以前にも本コラムで解説したが、糖質オフダイエットは別名「ケトン体ダイエット」とも呼ばれ、糖質の変わりに「ケトン体」をエネルギー源に使っている。

 脂肪細胞に蓄えられている中性脂肪が分解されて肝臓でケトン体が合成されるのでダイエット期間中は確実に脂肪が燃焼して体重が減少していく。

 しかし、ケトン体は内科の教科書に「糖尿病が悪化したときに産生され、糖尿病性ケトアシドーシスをもたらす」と記載されているため、これまでは「悪者」のレッテルが貼られていた。

 しかし、そんなケトン体が実は酸化ストレスを減弱させるアンチエイジング効果がある「善玉物質」であると報告され話題を呼んでいる。

 米国カリフォルニア大学サンフランシスコ校のエリック・ヴァーディン教授はケトン体の中でも血中で最も大量に産生されるβヒドロキシ酪酸に注目した。

βヒドロキシ酪酸はカロリー制限や飢餓状態で健康な人の血中にも検出できるが、その役割はブドウ糖にかわるエネルギー源と単純に考えられていた。

 一方で、動物にカロリー制限すると酸化ストレスから身を守る酵素の遺伝子発現が増強することによりアンチエイジング効果がもたらされることが知られていたが、ヴァーディン教授がβヒドロキシ酪酸をゆっくり放出するポンプをネズミの皮下に植え込んだところ、ネズミは抗酸化酵素の遺伝子発現が増強して酸化ストレスに対して強くなっていた。

 実際、ネズミにパラコートという酸化剤を投与して細胞の老化を促進させたところ、驚くべきことにポンプが埋め込まれたネズミは体が酸化せずに若々しく保つことができたのだ。

 これまでカロリー制限やプチ断食でのアンチエイジング効果が知られていたが、ケトン体にその効果があることがわかった。糖質オフダイエットは減量のみでなくアンチエイジング効果も期待できそうだ。

 さらに最近、ダイエット時に避けられないと考えられていた筋肉量の低下を防ぐ有効な方法も発表された。

米国陸軍省環境医学研究所のスティーブン・パシアコス博士らの研究グループは39人のボランティアを3群に分け、カロリー制限と運動による21日間のダイエットを指導した。

第1群には推奨量のタンパク質量(0.8g/Kg)、第2群には推奨量の2倍量、第3群には3倍量のタンパク質を摂取するように栄養指導をした。

その結果、第1群は最も減量効果が大きかったが減量分の58パーセントは筋肉の減量だったのに対し、第2群は減量効果は若干少なかったが筋肉減少は30パーセントにとどまり70パーセントは脂肪分の減少だった。

一方、第3群はタンパク質摂取にも関わらず減量分の36%は筋肉減少だった。パシアコス博士はダイエット中の筋肉減少を抑えるためには推奨量の2倍量のタンパク質を摂取することが必要と結論した。

白澤卓二
しらさわ・たくじ 1958年神奈川県生まれ。1982年千葉大学医学部卒業後、呼吸器内科に入局。1990年同大大学院医学研究科博士課程修了、医学博士。東京都老人総合研究所病理部門研究員、同神経生理部門室長、分子老化研究グループリーダー、老化ゲノムバイオマーカー研究チームリーダーを経て2007年より順天堂大学大学院医学研究科加齢制御医学講座教授。日本テレビ系「世界一受けたい授業」など多数の番組に出演中。著書は「100歳までボケない101の方法」など100冊を超える。

関連記事
カテゴリ
最新記事
★★互助会推薦★★