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福島市のHP騒動、「放射線に負けない体を作りましょう」はどう考えるべき?

福島市が突然「放射線に負けない体を作りましょう」というWebサイトを公表し、ネットを中心に大きな話題となりました。

その後、福島市では、誤解を生じたとして、「放射線の影響を受けにくい生活をしましょう」というタイトルに変更したのですが、基本的な内容は変わっていません。放射線に負けない体とはいったいどういうことなのでしょうか?

 Webサイトに掲載されている情報をまとめると、放射線の被曝量と発がんの関係、放射性物質を体内に取り込まないための食品選びや調理方法、内部被爆を最小限に抑えるための代謝促進、ヨウ素や鉄分など、放射性物質の取り込みを減少させる物質の摂取方法などが解説されています。

 このWebサイトで注目すべきなのは、放射性物質をある程度摂取する可能性があることを前提にしているという点です。福島原発があのような大事故を起こし、自然環境中に大量の放射性物質が放出されたことは紛れもない事実です。

健康への被害がどの程度になるのかという部分については様々な意見がありますが、周辺の住民は、自然に存在する放射性物質や放射線に加えて、原発事故で放出された放射性物質から出される放射線の影響を受ける可能性が出てくるわけです。

これを前提に議論を進めることは、科学的には正しいスタンスといってよいでしょう。

 ただ、記載されている発がんのリスクと被曝量の関係については、いろいろと波紋を呼ぶ可能性があります。例えば喫煙者の発がんリスクはそうでない人の1.6倍で、被曝量に換算すると2000ミリシーベルトという大量被爆に相当するレベルとしています。

この数値がどの程度正しいのかはともかくとして、一般公衆の年間線量限度が1ミリシーベルトとかなり低く設定されていることを考えると、本当に安心してよいのか疑問を持つ人がいても不思議ではありません。

 また食品の選定や調理方法、代謝促進などは、やらないよりはやった方が効果はあると思われますが、これを実行していれば大丈夫なのかという点について、完全に保証されているわけではありません。

 しかしながら、こうした事故後の対応において、もっとも望ましくないのは、話題そのものをタブーにしてフタをしてしまうことです。周

辺住民が今後、どのような生活を送るべきなのかという議論の土台を提供したという点では、今回のWebサイトには一定の意味があると考えられます。

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