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【日本の名医】美しく自然な“乳房”再建にこだわる★順天堂大医学部(東京都文京区)形成外科教授 水野博司さん(47)

日本では比較的新しい分野とされる形成外科だが、順天堂大学の形成外科は、日本で3番目の歴史を持つ老舗。水野博司医師は、その第3代教授として2年前に赴任した。

 形成外科が対象とするのは全身の皮膚と筋肉、そして骨。水野医師も、頭から足の先まで、さまざまな病態の治療に取り組んでいるが、中でも得意とするのが「乳房再建術」だ。

乳がん治療は近年、医療技術の進歩で乳房温存手術が普及したが、それでもがんの進行状態によっては、乳房の一部、または全部を切除せざるを得ないケースはある。美しく自然な乳房の再建は、患者にとって切実な望みなのだ。

 「当院ではご自身のお腹や背中からの組織の移植、もしくはインプラント(人工埋設物)を使って乳房を再建しますが、手術中は寝た状態だけでなく、麻酔をかけたまま患者の体を起こして、少し離れた所から見比べて微調整をしていく。

縫合にしても、ほんの僅かな糸のかけ方の違いで仕上がりは大きく変わってくる。形成外科医のこだわりが、患者の満足度を左右するのです」

 アメリカでは、幹細胞移植による再生医療の研究をしていた水野医師。患者自身の脂肪から採取した幹細胞を基に、さまざまな組織を再生するこの治療は、乳房再建だけでなく、慢性の傷の治療や歯周病治療などに応用される可能性を秘めた期待の最新医療だ。

 確かな技術を武器にしつつ、視線は近未来を見据える。次代の形成外科への期待が水野医師の肩にかかっている。

 ■水野博司(みずの・ひろし) 1964年愛知県尾張旭市生まれ。90年防衛医科大学卒業と同時に海上自衛隊任官。防衛医大病院、硫黄島医務官、横須賀海自医務室、呉司令部医務衛生幕僚、米UCLA形成外科、自衛隊舞鶴病院に勤務の後に退官。日本医科大学形成外科を経て2010年より現職。趣味はB級グルメと旅行。


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