あなたの健康はお金で買えますか・・・? 【健診数値の生かし方】腎機能を測る血清Cr値「1.1」★高血圧編
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【健診数値の生かし方】腎機能を測る血清Cr値「1.1」★高血圧編

長らく高血圧状態が続くと、心筋梗塞や脳卒中、慢性腎臓病などの将来的なリスクが高まるといわれる。中でも腎機能の低下は、全く自覚症状がないまま進行し、腎不全がかなり進んだときに初めて気づくことが多いそうだ。

 指標となるのは、検診でも実施されている「血清クレアチニン(Cr)」値。年齢別の推計値があり、50代男性で「Cr1 1mg/dl」以上の値は、腎機能が低下している可能性があるという。

 【腎硬化症を誘発】

 慢性腎臓病には、糖尿病性腎症や慢性糸球体腎炎など、さまざまな原因がある。高血圧と深く関わっているのは「腎硬化症」。

腎臓には細い動脈がたくさんあり、加齢とともに動脈硬化が進み、血液の流れが悪くなるため、腎機能は低下していく。この動脈硬化を後押しする要因のひとつに、高血圧があるそうだ。

 聖マリアンナ医科大学病院腎臓・高血圧内科部長の木村健二郎教授が説明する。

 「腎臓の障害を知るには、一般的な検診では、尿蛋白(たんぱく)の有無が目安になります。ところが、腎硬化症では、尿蛋白は出ないことが多いのです。

その場合、腎臓の障害を知るには血清Crを測定する必要があります。血清Crの値と年齢および性別から、腎臓の働きを推測することができます。これを推算糸球体濾過(ろか)量(eGER)といいます」

 eGFRは「60」以上が正常。たとえば、50代男性で「Cr1・1」では、eGFRは「57」となり、腎臓の働きが落ちている恐れがある。

 「高血圧であるなら、腎硬化症の可能性もあります。放置すると腎臓の働きがさらに落ちてしまう危険もあるのです」(木村教授)

 【気づかない腎機能を知る】

 55歳でCrが「1・20」の場合、eGFRは「50・3」となり、腎機能は明らかに低下している。ただし、末期腎不全で人工透析が必要となるのは、eGFR「7~8」以下になってから。

 CrやeGFRの値が多少異常でも、すぐに重篤というわけではない。しかし油断は禁物だ。

 「腎不全になると、腎臓の老廃物を排泄(はいせつ)する能力は落ちます。しかし、腎臓の働きがかなり低下して透析が必要になっても、尿量が減ることはありません。

自覚症状のないことも多いので、ご本人は気づかないのです。だからこそ、高血圧が続いている人は、CrやeGFRのチェックも重要なのです」(木村教授)

 50代男性ではCr1・1以上、60代男性ではCr1・0以上になると黄色信号。高血圧を放置すると、腎機能低下を加速させる危険があるそうだ。もちろん、高血圧だけでなく、糖尿病や脂質異常症、さらには、肥満も腎臓の障害を後押しする。

 「自覚症状がないから良いのではなく、50代でも、60代でも、気づいたときに食生活を改善し適切な治療を受けることで、高齢になったときのリスクを回避することが可能です。遅すぎることはありません」と、木村教授は話す。 

 ■血清Cr値からみた腎機能正常の目安(男性用)
 30~40歳 1.10mg/dl以下
 45~55歳 1.00mg/dl以下
 60歳以上 0.90mg/dl以下
 *血清Cr値がこれらの数値を超えていたら腎機能低下の可能性あり。
 (木村健二郎教授提供)

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