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【これで私は助かった!】歯医者で命拾い!早期の舌がん見つかる

歯の治療に行ってがんが見つかるなんて、なかなか考えにくい。しかし、口の中の小さな異変に一番気づきやすいのは歯科医師だ。歯の治療や健診で歯科を受診することは、「口の健康」を考える上でも重要なのだ。

 ■曽我肇さん(59歳=仮名)のケース

 若い頃から年に一度は歯科健診を受けていました。いま通っている歯科医院は妻が見つけてきた所。40代半ばの先生が一人で切り盛りするクリニックです。説明が非常に丁寧なので、「歯のかかりつけ医」として通院するようになりました。

 ずいぶん前に右下奥の歯に入れた“かぶせ物”が合っていないようで、気になっていたんです。気が付くと舌でその部分を擦るのが癖になっていました。

 しばらくすると食事中にそのかぶせ物が取れたので歯科医院を受診したら、舌の右裏側に、1センチほどの口内炎のようなものがあると指摘されました。それにしては痛みもなく、その時は気にしていなかったのですが、翌週受診すると、「舌の裏側の病変が僅かに大きくなっているようだ」と言うんです。

 心配なので口腔外科で診てもらってほしいとのことで、大学病院の口腔外科に紹介状を書いてくれました。

 大学病院に行って、組織検査や画像診断の結果は「きわめて早期の舌がん」。いまなら手術で取り切れるとのことで、すぐに入院して手術を受けることになりました。

 手術は無事に成功し、術後1週間で退院。しばらくは痛みが残ったものの、1カ月もすると普通に食事もとれるようになりました。自分では少し舌足らずなしゃべり方になった気がするものの、周囲の人は「気にならない」と言います。

 心配したリンパ節転移もなく、今後も定期的な検査は必要ですが、執刀医は「まあ大丈夫でしょう」と言っており、自分としても安心しています。

 それにしても、自分でも気づかないような舌の裏の小さな病変を見つけ、躊躇(ちゅうちょ)せず大学病院に送ってくれた歯科の先生には、本当に感謝しています。

 あの時に見過ごされていたら、今ごろは生きていなかったはず。歯医者さんで命拾いをするとは、思ってもみませんでした。

 ■専門医はこう見る

 片平歯科クリニック(東京・渋谷区)院長・片平治人歯科医師

 舌がんや歯肉がんなどの「口腔がん」の診断と治療は口腔外科や耳鼻咽喉科の領域ですが、その病変を一番発見しやすいのは、日頃から口腔内を診ている歯科医師なのです。

 しかも、がんを疑って受診する患者を診るのではなく、歯科治療の際に見つけることから、がんであっても「早期」、あるいは「前がん病変」の段階で発見できることも珍しいことではありません。

つまり、定期的に歯科健診を受けることは、単に虫歯予防、歯周病予防だけでなく、口腔がんの早期発見の意味でも重要な役割を担っているということができるのです。

 特に近年は、「歯周病と糖尿病や動脈硬化」などに代表される、歯科疾患と全身疾患の関連性が指摘されるようになり、歯科と医科が連携して全身を診ていく必要性が叫ばれています。

 今回の曽我さんは偶然、別の治療の際に舌がんを見つけましたが、この“偶然”の機会を増やすためにも、年に一度と言わず、最低半年に一度は歯科健診を受けられることをお勧めします。

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