あなたの健康はお金で買えますか・・・? 原因不明な体のかゆみ! その正体、実は金属アレルギーかも?
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原因不明な体のかゆみ! その正体、実は金属アレルギーかも?

アクセサリーなど金属が触れてできるのが金属アレルギーですよね。ところが、体は金属に触れていない(とくに触れた記憶がない!)場合でも、金属アレルギーが発症するらしいんです。長年かゆみに悩まされている人は、それはもしかしたら金属アレルギーなのかも? そこで皮膚科医の上岡なぎさ先生に聞きました。

―体に金属が触れた記憶がないのに、実は金属アレルギーの症状が出ていた、というケースがあるのは本当ですか?

「『触れていない』のではなく、実は気づかないところで触れているということです。ネックレスなどはわかりやすいのですが、日常生活の中ではそれ以外にも金属と触れることがあります。代表的なのは『歯科金属』、つまり歯の治療で使う金属です。口の中に入れられた金属は、唾液などで一部がイオン化し、吸収されることによって直接触れていない場所にも症状が出ることがあります」

・普通の金属アレルギー……目に見える触れている場所に症状が起きる(接触型)
・全身型金属アレルギー……直に触れてはいないところに症状が起きる(全身型)

―アクセサ-みたいに触っていたのがわかりやすい場合ばかりではない、ということですか?

「そういうことです。全身型金属アレルギーは、病院で治療してもよくならず、歯科治療や手術などで体内に金属を入れたあとから、全身や以下のような症状が起き始めているのであれば、可能性はあります」

<全身型金属アレルギーのチェックリスト>

・手指や足の縁などに赤いボツボツができるタイプ(汗疱、掌蹠膿疱症)
・口の中の粘膜が白色化するタイプ(扁平苔癬)
・全身のあちこちにボコボコしたしこりのような発疹ができる(多型痒疹)
・全身が真っ赤になってしまう(紅皮症)

―でも先生。どこで接触しているか、意識してないのでわかりません……。

「アレルギーを起こしやすい金属一般的に、ニッケル、コバルト、クロムといった金属の頻度が高いと言われています。これらは、ごく微量ながらほとんどの食品に含まれていますが、チョコレート・ココア・豆類・貝類・レバー・胚芽などに特に含まれます。上記のようなアレルギーがある方で、極端にこれらを沢山食べることは避けたほうがよい場合もあります。

―食べ物以外にはどんなケースがあり得ますか?

「一般的な金属アレルギーはネックレスやピアスが有名ですが、それ以外にも思わぬところで触れていることもあります。

たとえばビューラー。目のまわりにできた難治性の湿疹の原因となる例もあります。また、革靴のなめし成分としてクロムが使われることがあり、足裏の重度な皮膚炎が報告されるケースも見られます。夏など素肌にベルトが触れる時に生じる『バックル皮膚炎』や金管楽器を演奏する人の唇に症状を起こしたりもします」

―うーん。アレルギーを特定するのも、自分ではひと苦労ですね。

「実は、検査をすれば一発で特定できますよ……というわけにはいかないのです。金属アレルギー検査というのは、『陽性が出れば原因と言えるけれど、陰性でも大丈夫とは言えない』のです。陽性が出る確率は、施設にもよりますが2割前後なので、決して万能な検査とは言えないのです。しかも、背中に2日間試薬を密着させるため、その間は入浴できず、受診も試薬を貼る当日、2日後、3日後、1週間後の合計4回受診が必要で、働き盛りの女性にはなかなか辛い検査です」

―働いていると、検査に行くのは難しいところですね。

「そうですね、いちばん確実と言われているのは、金属負荷テスト(疑わしい金属試薬や多く含む食べ物を食べてみる)です。ただ、調べられる金属が限られることと、行っている病院が少ないこと、また吐き気や下痢などを起こす可能性があるなどの理由で、実際に行われることは一般的ではありません。

いちばん重要なのは、『どの金属を使ったときに、どのような症状が出たかという病歴を把握している』と言えます。症状がいつごろから起きたのか、そしてその前後に何か変わったことがないか、そこから解決の糸口が見つかることが多いです」

―いつから起きて、どんな症状が出ているのかを自分で把握するということですね。

「はい。それは普段から自分の体調や状況を把握していることとも言えます。そして、とくに疑わしい物は、とっておきましょう。あるいは、成分をメモしておくこと。そうやって、かぶっている成分はないか絞り込んで、原因を突き詰めて行くのです。

まるで探偵みたいな作業ですが、やはり、自分の皮膚を守るのはまず自分。そして怪しいものがあれば、皮膚科医に相談してくださいね」

たしかに探偵みたい。自分の体に日ごろから関心を持つといいんですね!

監修:上岡なぎさ
日本皮膚科学会認定:皮膚科専門医、医学博士。昭和大学病院皮膚科にて病棟医長を務めたのち、兼任講師。通常の皮膚科診療に加え大学病院で手術に携わる傍ら、都内クリニックで光治療・レーザー治療などの美容皮膚科も行う。また日本有数の美容皮膚レーザー治療・研究施設の嘱託医も隔週で併任。“病気から美容まで、きちんと” 診ることができる『皮膚のフルコース医』を心掛けている。150名の女性医師がボランティア活動を行うEn女医会所属。

取材協力:En女医会
En女医会は全国で150人以上の女性医師が参加している、女医が医師としての仕事をしながら、プライベートも社会貢献も楽しみながら活動しようという会です。定期的な会合で、会員同士の親睦を深めるとともに、ボランティア活動や、医療知識や経験を活かしてさまざまな企業との商品開発を行い、利益の一部を寄付したり、雑誌やテレビ、ラジオ等に出演して健康や美容についてよりよい情報を発信したりしております。

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