1

【メタボより怖いロコモ】骨粗鬆症には2タイプの治療薬

医療セミナー「骨で人生は変わる! 忍び寄る“骨粗鬆(こつそしょう)症”の恐怖とその治療最前線」(主催・日本イーライリリー)のリポート5回目。浜松南病院整形外科・リハビリテーション科、梅原慶太副部長の講演の続きだ。

 梅原医師は、なぜ骨粗鬆症になるのかを私たちにわかりやすく伝えるために、歌を歌い始めた。メロディーはヤン坊マー坊の天気予報である。

 「僕の名前は骨芽(こつが)君 僕の名前は破骨君 骨芽細胞骨作る~破骨細胞骨壊す 作る力と壊す力 壊すの速いとこつそしょう~」

 満座の拍手だった。

 「骨の表面では、骨を作る骨芽細胞と骨を壊す破骨細胞が、常に競い合いながら、古い骨を壊しては新しい骨を作り新陳代謝を行っています。この2つの細胞のバランスが崩れ、骨を壊す破骨君がまさってしまうと、骨粗鬆症になるわけです」

 骨芽細胞が骨を作るのは「骨形成」、破骨細胞が骨を壊すのを「骨吸収」という。このメカニズムをうまくコントロールすることが、骨粗鬆症の治療につながる。

 現在、日本で治療に使われている骨粗鬆症の薬は大きく分けて2つあるという。1つは骨形成促進剤で、もう1つは骨吸収抑制剤だ。

 骨吸収抑制剤は、飲み薬から注射薬、それも毎日から月1回など、用法がバラエティーに富んでいるので、患者のライフスタイルに合わせて選ぶことができる。代表的なのは「アレンドロネート」と呼ばれる種類の薬剤だ。

 一方、骨形成促進剤には2種類あり、1週間に1度病院で注射するものと毎日1回自宅で自己注射する薬剤がある。自宅で自己注射するものが病院で週1回の注射より約2倍骨密度を増やす働きがあるという。これらはテリパラチドと呼ばれる。

 梅原医師は、それらの薬剤の中で、毎日自己注射するテリパラチド(商品名「フォルテオ」)について、話を進めた。

 「アレンドロネートとテリパラチドの働きがどう違うか、例え話をすると、財布がピンチの時に給料がどんどん上がってお金が増える状態が骨形成促進剤で、お財布がピンチの時に節約し出費を抑えるのが骨吸収抑制剤です。

それによって収入は減っても少し持ちこたえられる。同じ骨密度を増やす薬でも、まったく違うわけです」

 梅原医師は、ここにきて、アレンドロネートに限界が指摘されるようになったという。詳しくは次回に続く。 (木村進)

 ■ロコモ ロコモティブシンドローム=運動器症候群の略。筋肉や骨などの衰えで歩行などに支障を生じ要介護リスクが高まる。予備軍含め4700万人が危機にある。

関連記事
スポンサーリンク メイン3
カテゴリ
★★互助会推薦★★
最新記事