l.dtd"> あなたの健康はお金で買えますか・・・? 【最新「死に方」事典】長野県の長寿の秘密はPPK運動 ココを学べ


【最新「死に方」事典】長野県の長寿の秘密はPPK運動 ココを学べ

 多くの方がご存じだと思うが、日本でいちばんの長寿県は、長野県である。

 長野県の平均寿命は、男性80.88歳(全国平均は79.59歳)、女性87.18歳(全国平均は86.35歳)で、男女とも1位。

これは、政府が5年置きに発表する「都道府県別生命表の概況」で、2013年に公表された数値だ。

かつて長生きといえば、南国の沖縄だったが、いまや長野県ということで、ここ十数年すっかり定着している。

 では、なぜ、長野県が長寿日本一なったのだろうか。

 こう書くと、その秘密はやはり食べ物にあると思われる方が多い。

たとえば、カスピ海と黒海にはさまれたカフカス地方は世界でも長寿の地域と知られるが、その秘密はカスピ海ヨーグルトとされているからだ。

また沖縄の場合も、海藻や豆腐などをよく食べることが原因とされた。つまり、長野県人も、他県の人に比べてなにか特別なものを多く食べているのでは。と思われるようだ。

 しかし、私は、長野県の長寿の秘密は、食べ物ではないと考えている。というのは、いまや日本人の食生活は全国どこでもほとんど変わらないからである。

 じつは、医者なら知っているが、長野県は医者が最ももうからない県の1つである。

長野県の1人当たり後期高齢者(老人)医療費は、全国の県のなかで下から4番目、脳卒中死亡率も低い。

現在、後期高齢者医療費の全国平均は90万4000円だが、長野県は77万3000円と13万1000円も低いのである。

 こうしたせいで、長野県の開業医は、次のようによくボヤく。「地域の人たちの健康意識がこんなに高いと、開業医はやっていけませんね。

公的病院は補助金があるからいいけど、われわれは患者が少ないと苦しい」

 それはさておき、長野県の長寿の秘密は、地域の健康増進.病気予防運動にある。地域の人と人がつながり、地域社会全体で、健康と長生きを目指したからだ。

 長野県では戦後間もなく、須坂市で「保健指導員」という地域住民による自主的な活動が始まっている。

この保健指導員を中心にして、長野県ではこれまで、県内全域で「栄養改善」「減塩活動」「ウオーキング」などに取り組んできた。

 こうした取り組みでとくに有名なのが、「PPK運動」(PPKはピンピンコロリ=元気に生きて病むことなくころりと死ぬこと)である。これが発展して「県民減塩運動」が行われた。

たとえば、「みそ汁は1日1杯」「そばやラーメンの汁は半分残す」「漬物は1日につき小皿1杯」などの食生活スタイルが徐々に広まっていった。

 こうして、長野県では医者がボヤくように、病人が減ったのである。また、食生活も変わり、たとえば、20歳以上の男女の野菜摂取量は全国トップである。

 長野県の保健補導員は基本的にボランティアで、任期は通常2年。現在、約1万人の保健補導員がいるという。

 人は1人では生きられない。長寿も1人では達成できない。長野県の例に、私たちが学ぶことは多い。

 ■富家孝(ふけたかし) 医師・ジャーナリスト。1947年大阪生まれ。1972年慈恵医大卒。著書「医者しか知らない危険な話」(文芸春秋)ほか60冊以上。

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