l.dtd"> あなたの健康はお金で買えますか・・・? 鼻水や咳を薬で抑えるのは誤り


鼻水や咳を薬で抑えるのは誤り

「鼻水や咳がでるので、薬を飲もう」という人は多いはず。しかし薬の力で細菌を捻じ伏せるのではなく、本来備わっている免疫力で外敵をやっつけることも必要ではないだろうか。

●鼻汁や咳を薬で抑えるのは誤り

 ここまで述べてきたように、病気やケガを治すのは、もともと本人に備わっている回復力と体内環境を一定に保とうとする恒常性(ホメオスターシス)です。

 そして、それを側面から援助する方法を治療といいます。それらについて以下の3つに分けて考えてみたいと思います。

(1)原因療法

 細菌感染に対する抗生剤のように、その原因に対して直接働きかけをする治療法です。しかし、繰り返しますが、あくまで脇役であって、薬が細菌を力ずくで捻じ伏せるのではなく、主役は、主人に本来備わっている、外敵をやっつける免疫というしくみです。

 ですから、栄養不足で免疫の力が充分に発揮できなかったり、免疫の力を抑えたり、弱めたりする薬(免疫抑制剤)を服用していたり、加齢でこの力が弱っていたりすると、回復が遅れたり、回復せずに命を落としたりするわけです。

 肺炎は、抗生剤という強力な助っ人の出現により、若い人が死ぬことがなくなりましたが、年寄りに依然として多いのは、主役の免疫の力が落ちているということです。もし、薬が主役なら、年寄りも死ぬことはないはずです。

 また、噴き出している血を止めるのも、原因療法といっていいと思います。

(2)補充療法

 本来なくてはならないものが不足しているため、これを補うということです。

 例えば、糖尿病に対するインスリンというホルモン、甲状腺摘出手術後の甲状腺ホルモンなどをいいます。

 更年期にいろいろな症状が出て辛い場合、女性ホルモンを補って症状を軽くし、だんだん減らして軟着陸を図るのをホルモン補充療法と呼びますが、それは少し意味合いが異なります。

 なぜなら、更年期になって女性ホルモンが減少するのは、自然の姿です。これらに逆らうわけですから、不自然であることには間違いありません。ただ、人によっては症状が強く、日常生活に障りが出る場合もあります。

苦痛を軽減するというのも、医療の役割の一つです。そのため、減っている女性ホルモンを補って楽にし、漸減しながらソフトランディングを図ろうというものです。

 したがって、自然に反したことをしているわけですから、いつまでもダラダラと続けるのがよくないことは、いうまでもないでしょう。ですから、これに反すると、乳がんや子宮がんなどのがんや、静脈内に血の塊(血栓)をつくるような副作用が出ることにもなります。ゆえに、これは補充療法というより、次に述べる対症療法に入れた方がいいと思われます。

(3)対症療法

 読んで字のごとく、症状に対するもので、治療法としては、これが圧倒的に多いわけです。症状を和らげたり、苦痛を緩和したりすることで、間接的に治癒に影響を与えようということです。

つまり、症状や苦痛のため安静に保てなかったり、食欲が極端に減退すれば、それだけ自然治癒力に影響が出るわけですから、それを防ぐ意味で、消極的治癒促進になるというわけです。

 したがって、食欲も落ちず、苦痛も辛抱できる範囲で、安静もそれほど妨げられないなら、全く不要です。

 前述したように、症状は、早く治そう、元の状態に戻そうという身体の反応ですから、これを抑えるのは治癒を遅らせることになります。

 ゆえに、対症療法は、この利益、不利益を天秤にかけて、どうするかを考えなくてはいけません。鼻汁や咳、少しムカムカするなどのほんの些細な症状にもかかわらず、これらを抑えようとするのは、明らかに誤りといえるでしょう。

 私は、これまでどんなに具合が悪くても、食べることを欠かしたことはありません。それは、食べものが治す源、“薬”だと思っているからです。

食欲がないから欲しくないとか、砂を噛むようで味がないからいらない、とはいいません。とにかく、流し込む、後はオートマチックになっていて吸収されるわけですから。

もっとも、よほど体調の悪い時は、流し込んだ後、吐きそうになります。ですが、そろっと布団にもぐり込んで30分程度身動きしないでいると治まります。食べものは“薬”だと思っていますから、薬にうまいまずいはないはずです。

 また、胆石や尿管結石の除去手術も、この範疇に入れていいと思われます。一見、痛みの原因となっている石を取り除くので、原因療法風ですが、石のできる原因まで除去しているわけではないので、対症療法の変形と考えていいのではないかと思います。

 さらに、高血圧や血糖のコントロール(高血圧や糖尿病の治療)も、将来、余病の発生の防止ですから、ここに入ると思われます。(連載「大往生したけりゃ医療とかかわるな」終わり。続きは書籍でお楽しみください)

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