l.dtd"> あなたの健康はお金で買えますか・・・? 糖尿病の薬(2) 「SGLT2阻害薬」


糖尿病の薬(2) 「SGLT2阻害薬」

第2回 SGLT2阻害薬 ―りんごから生まれた新薬の話―

【どのように発見されたの?】
 糖尿病教室で、薬の話(名前)が難しいとの声が増えているようです。「エスジーエルティーツーそがいやく」という名前も覚えにくいですよね。

 1835年にフランスでりんごの樹皮からフロリジンという物質が発見され、当初は解熱薬や抗炎症薬、抗マラリア薬として使用されていました。その後、動物に大量投与すると、尿中に糖が多量に存在する「糖尿」になることから、糖尿病研究に利用されることとなりました。しかし、180年後にはなんと糖尿病治療薬として登場することになったのです。

【こんなはたらきが注目されています!】
 糖尿病治療薬は、インスリンの分泌を高める、あるいはインスリンの効きを良くする(抵抗性改善)のいずれかで説明されます。この薬はインスリンと無関係にはたらくことが大きな特徴です。腎臓をターゲットにした初めての血糖降下薬であり、従来とは全く異なる作用機序となります。この薬の作用により、60~80g/日の過剰なブドウ糖が尿に排せつされ(エネルギーとして約300キロカロリー)、その結果、利尿作用とともに血糖値が改善されます。体重を減らす効果や、単独の使用では低血糖のリスクが少ないという点も評価されています。

 また、この薬の一つを心血管疾患の既往のある2型糖尿病患者さんに投与したところ、糖尿病治療の最大の目的である心血管疾患のリスクを低減することが初めて証明され、注目を浴びています。

【より安全に効果的に使うポイントは?】
 インスリンと無関係に効果を示し、肥満傾向をもつ患者さんに効果が期待できると考えられています。しかし、服用に当たっては以下の点に注意が必要であることを忘れてはいけません。

(1)浸透圧利尿による脱水
(2)尿路・性器感染症(特に女性)

 利尿作用があるため、脱水により脳梗塞などが発症したことも報告されています。脱水症状を起こさないように、多めに水分をとることが勧められています。さらに糖を多く含む尿が排せつされるため、特に女性では尿路感染症に対する注意が必要となります。 このような症状が気になったり、分からないことがある場合は、主治医やかかりつけの薬剤師に相談しましょう。

元・東京都立多摩総合医療センター薬剤科長
阿部和史(あべ・かずふみ)

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