あなたの健康はお金で買えますか・・・? 症状はあるのに異常なし…胃もたれ・胃痛“難民”はコレを疑え!
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症状はあるのに異常なし…胃もたれ・胃痛“難民”はコレを疑え!

患者数は日本人の4人に1人ともいわれているのが、機能性ディスペプシアだ。

ところが正しく診断され、適切な治療を受けている人は少ない。機能性ディスペプシアの患者を数多く診ている鳥居内科クリニック・鳥居明院長(消化器病学会専門医)に話を聞いた。

 機能性ディスペプシアは、(1)胃もたれ、胃の膨満感、吐き気、胸やけ、胃痛などの上腹部を中心とした症状が少なくても3カ月以上続き、(2)内視鏡で検査しても、器質的疾患(胃潰瘍や胃がんなどのはっきりと目に見える病気)が見つからない場合をいう。

 なぜ診断が難しいのか? 理由は(2)にある。

「胃もたれや胃の膨満感などは、非常にありふれた症状です。胃の病気に限らず、うつ病など精神疾患でも生じます。胃の器質的疾患はなくても、膵臓(すいぞう)や肝臓などほかの臓器の病気で症状が出ていることもあります。

あらゆる可能性を念頭に置いて患者さんを診なければならない点が、診断を難しくしています」

機能性ディスペプシアと正しく診断されても、適切な治療となるとさらに難しい。器質的疾患がある場合と違い、機能性ディスペプシアは決まった治療法がないからだ。

「機能性ディスペプシアは、胃が正常に動いていない〈胃の運動機能の異常〉と、胃が敏感になっていて弱い刺激でも胃もたれや痛みとして認知する〈感覚機能の異常〉のどちらか、あるいは両方が起きていることが分かっています。

胃の運動機能の異常が強い患者さんには、胃の動きをよくする薬が効きますし、感覚機能の異常があるなら、刺激となる胃酸の分泌を抑える酸分泌抑制薬や、過敏になっている感覚を治す抗不安薬や抗うつ薬が適しています」

 ところが、機能性ディスペプシアに対して、胃の運動機能の異常か、感覚機能の異常かをチェックできる検査は健康保険が適用されていないので、一般外来では行われない。

米国では、最初から胃の動きをよくする薬などとともに抗不安薬や抗うつ薬を一緒に処方するというが、日本では抗うつ薬の投与は一般的には行われていない。

「だから医者はこれまでの経験をもとに、手探りで、患者さんに合う薬を見つけ出さなければならないのです。

通常、機能性ディスペプシアと判明したら、胃の動きをよくする薬、胃酸の分泌を抑える薬、抗不安薬、抗うつ薬など何種類かの薬を、症状に応じて段階的に組み合わせていきます」

<適切な治療を受けている人はまだ少ない>

 今年3月に機能性ディスペプシアに対する新薬が認可されたが、胃の運動機能の異常から生じるもたれ感などの症状には効果があまり見られないという。

「患者さんによっては、認知行動療法が効果的なこともあります。考え方を変え、日々の生活を見直すことで気持ちを楽にする精神療法の一種です。

機能性ディスペプシアの患者さんには、生真面目で物事を突き詰めて考える性格のため、仕事や家庭でストレスを強く感じている人が比較的多い。私は薬の処方とともに、〈75点主義でいきましょう〉とアドバイスしますが、それで随分症状が軽くなる人もいます」

 さらに、日常生活の改善点として、胃に負担をかける食事は控えめにし、よく歩くことも効果的だという。一番のポイントは、機能性ディスペプシアと真剣に向き合ってくれる専門医との出会いかもしれない。

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