【日本の名医】根治性にこだわる肝臓外科手術 彩の国東大宮メディカルセンター外科部長・手術部長 金達浩さん
肝がんに対する肝切除術に、腹腔鏡が導入されていることは小欄でもたびたび紹介してきた。低侵襲(手術創が小さい)というメリットの半面、一部で医療事故が問題になるなど、その安全性に懐疑的な見方があることも事実だ。
患者がリスクを理解した上で、なおその術式を求めたとしても、高度な技術と安全への配慮を万全にした上で初めて成り立つ低侵襲手術だけに、医療者側の治療に対する「姿勢」が何より重要になってくる。
彩の国東大宮メディカルセンター外科部長と手術部長を兼務する金達浩医師は、まさにその「技術」と「安全への配慮」を高いレベルで兼ね備えた消化器外科医だ。日本肝胆膵外科学会の「高度技能専門医」第一期認定医12人の一人。
その技術の高さは誰もが認めるところでありながら、手術に対する謙虚さを忘れることはない。
「腹腔鏡手術の適用例であっても、利益と危険性を説明し、不安が残るようなら開腹手術を勧めます。患者さんが後悔しない、納得できる治療をしたいので」
金医師のこだわりはもう一つある。「根治性」だ。手術をする以上、見落とし、取り残しは絶対に避けなければならない。
「細かいことでも省略せず、決められた手順を踏んで丁寧に進めていくことに尽きます。手術というものは、外科医にとっては毎日のことでも、患者にとっては人生で一度あるかないかの経験。それを任せてもらう以上、どんな状況でも全力を尽くす義務がありますから」
相手の目を見て、丁寧に言葉を選んで話すその物腰から、誠実な人柄が伝わってくる。そしてそれは、命を預ける臨床の場において、何よりも「安心感」が重要であることを、再認識させてくれるのだ。
■金達浩(きん・たつひろ) 1969年、東京都生まれ。94年、群馬大学医学部卒業。東京女子医科大学東医療センター、国立がん研究センター研究所、国立がん研究センター東病院などを経て、2012年に東大宮総合病院(現・彩の国東大宮メディカルセンター)外科部長兼手術部長。肝胆膵外科高度技能専門医。医学博士。趣味はダイビング。
患者がリスクを理解した上で、なおその術式を求めたとしても、高度な技術と安全への配慮を万全にした上で初めて成り立つ低侵襲手術だけに、医療者側の治療に対する「姿勢」が何より重要になってくる。
彩の国東大宮メディカルセンター外科部長と手術部長を兼務する金達浩医師は、まさにその「技術」と「安全への配慮」を高いレベルで兼ね備えた消化器外科医だ。日本肝胆膵外科学会の「高度技能専門医」第一期認定医12人の一人。
その技術の高さは誰もが認めるところでありながら、手術に対する謙虚さを忘れることはない。
「腹腔鏡手術の適用例であっても、利益と危険性を説明し、不安が残るようなら開腹手術を勧めます。患者さんが後悔しない、納得できる治療をしたいので」
金医師のこだわりはもう一つある。「根治性」だ。手術をする以上、見落とし、取り残しは絶対に避けなければならない。
「細かいことでも省略せず、決められた手順を踏んで丁寧に進めていくことに尽きます。手術というものは、外科医にとっては毎日のことでも、患者にとっては人生で一度あるかないかの経験。それを任せてもらう以上、どんな状況でも全力を尽くす義務がありますから」
相手の目を見て、丁寧に言葉を選んで話すその物腰から、誠実な人柄が伝わってくる。そしてそれは、命を預ける臨床の場において、何よりも「安心感」が重要であることを、再認識させてくれるのだ。
■金達浩(きん・たつひろ) 1969年、東京都生まれ。94年、群馬大学医学部卒業。東京女子医科大学東医療センター、国立がん研究センター研究所、国立がん研究センター東病院などを経て、2012年に東大宮総合病院(現・彩の国東大宮メディカルセンター)外科部長兼手術部長。肝胆膵外科高度技能専門医。医学博士。趣味はダイビング。
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