【日本の名医】高難度の耳の内視鏡手術で世界的に有名★東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科の小島博己准教授(50)
「真珠腫」という耳鼻咽喉科領域の病気がある。耳の奥、鼓膜付近がへこんで、そのポケットに老廃物などが蓄積し、真珠に似た構成物ができていく病気だ。
それ自体は良性疾患だが、放置して肥大化すると顔面神経や味覚を司る神経などに影響を及ぼす危険性がある。美しい病名だが、じつに厄介な病気だ。
この真珠腫に代表される「耳」の疾患治療の世界で知られるのが東京・西新橋にある東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科准教授の小島博己医師だ。
「子供の頃から細かい作業が得意だったんですよ」と笑う小島医師。なるほどその手術は、まさに針の穴を通すような細かい操作の連続だ。
小島医師自身、「今やっている作業ではなく、その二手、三手先を頭に描きながら手を動かせるか否かが、手術の出来を大きく左右する」と語るように、1ミリにも満たない範囲での繊細な作業にも関わらず、その指先の動きは滑らか。そこに「躊躇」は感じられない。
そんな小島医師が昨年から取り組んでいるのが、「耳硬化症」という病気での内視鏡手術。耳硬化症とは、内耳を取り囲むように存在する骨のうち「アブミ骨」という人間の体で最も小さな骨が周囲の骨と癒合してしまい、聴力が低下する病気だ。
耳の後ろ側を大きく切開して手術をするのが一般的だが、小島医師は国内で唯一、この手術で内視鏡を使い、耳の穴からアプローチする。
「外国人と比べて日本人の耳の穴は小さく、それだけ内視鏡手術も難度が高くなるのですが、耳の後ろを大きく切開するのは、やはりスマートさに欠けるので…」
その温和な表情や話し方からは容易に想像できない、医師として常に高みを目指そうとする姿勢の先に、効果と安全性に低侵襲を加えた耳の手術が実現する。
■小島博己(こじま・ひろみ) 1962年東京都生まれ。87年東京慈恵会医科大学を卒業。同大耳鼻咽喉科に入局し、同大附属病院、同柏病院、同第三病院、東京共済病院などに勤務。2006年より現職。医学博士。趣味はオーディオ。
それ自体は良性疾患だが、放置して肥大化すると顔面神経や味覚を司る神経などに影響を及ぼす危険性がある。美しい病名だが、じつに厄介な病気だ。
この真珠腫に代表される「耳」の疾患治療の世界で知られるのが東京・西新橋にある東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科准教授の小島博己医師だ。
「子供の頃から細かい作業が得意だったんですよ」と笑う小島医師。なるほどその手術は、まさに針の穴を通すような細かい操作の連続だ。
小島医師自身、「今やっている作業ではなく、その二手、三手先を頭に描きながら手を動かせるか否かが、手術の出来を大きく左右する」と語るように、1ミリにも満たない範囲での繊細な作業にも関わらず、その指先の動きは滑らか。そこに「躊躇」は感じられない。
そんな小島医師が昨年から取り組んでいるのが、「耳硬化症」という病気での内視鏡手術。耳硬化症とは、内耳を取り囲むように存在する骨のうち「アブミ骨」という人間の体で最も小さな骨が周囲の骨と癒合してしまい、聴力が低下する病気だ。
耳の後ろ側を大きく切開して手術をするのが一般的だが、小島医師は国内で唯一、この手術で内視鏡を使い、耳の穴からアプローチする。
「外国人と比べて日本人の耳の穴は小さく、それだけ内視鏡手術も難度が高くなるのですが、耳の後ろを大きく切開するのは、やはりスマートさに欠けるので…」
その温和な表情や話し方からは容易に想像できない、医師として常に高みを目指そうとする姿勢の先に、効果と安全性に低侵襲を加えた耳の手術が実現する。
■小島博己(こじま・ひろみ) 1962年東京都生まれ。87年東京慈恵会医科大学を卒業。同大耳鼻咽喉科に入局し、同大附属病院、同柏病院、同第三病院、東京共済病院などに勤務。2006年より現職。医学博士。趣味はオーディオ。
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