あなたの健康はお金で買えますか・・・? コンタクトレンズ使用のリスク、気になる眼障害
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コンタクトレンズ使用のリスク、気になる眼障害

■コンタクトレンズのリスク・コンタクトによる眼障害は?

 眼科医の中には、コンタクトレンズの危なさを強調されている方も一部見られます。こういう啓蒙活動も大切なことだと思いますが、自分としては、使い捨てコンタクトが普及して以来、コンタクトによる障害はものすごく減ったという印象を持っています。

 昔の使い捨てではなかった時代のソフトコンタクトレンズは、毎日きれいにしているつもりでも非常に汚れがつきやすいものでした。

ソフトコンタクトは水を吸収する仕組みになっており、中にいろんなものが入るスペースがあるわけです。そのスペースに栄養分たっぷりの涙が溜まるので、悪い菌も増えたい放題だったわけです。

1日1回で滅菌していても、少しやり方がいい加減だと、とんでもない汚物に変身してしまう……というリスクがありました。

 こういう不潔なレンズを装着し続けるのは危険です。目の不調を治療してもどんどん悪化して、ついには角膜に穴があいて角膜移植が必要になる「角膜潰瘍」のような合併症もありました。しかし、現在普及している使い捨てタイプなら、コンタクトの使用によるひどい合併症が少なくなりました。

■コンタクト傷害の一番の怖さ……角膜内皮細胞の減少

 「角膜にキズができていると言われました」とよく患者さんから聞きます。コンタクトで無理をしたからキズができた、と捉えられているようですが、実際はほとんどの場合で物理的についたキズではありません。

 「角膜のキズ」というのは、正確には「表層点状角膜炎」というもので、角膜の表面の細胞である角膜上皮細胞が、コンタクトの無理がたたって酸素不足に陥り、死んだ角膜上皮細胞がぷちぷちと脱落してしまった状態をいいます。

コンタクトで表向き問題になるのは、慢性充血やドライアイ、そして「角膜のキズ」と呼ばれる表層点状角膜炎などです。

 しかし、眼科医が一番気にするのは、コンタクトによる角膜内皮細胞の減少です。

 角膜ほど体内で透明な組織は他にありません。なぜこんなきれいな透明を維持できるかといえば、角膜の裏側に「角膜内皮細胞」(かくまくないひさいぼう、以下「内皮」)という六角形の細胞がたくさんあるからなのです。

 内皮は、1mm四方でどれぐらいあるかで密度を判定します。密度が高いほど数が多く、角膜が健康というわけです。内皮は生まれてから増えることがなく、年齢とともに減少していきます。

また、強いストレスにさらされると大きく減少します。内皮は白内障手術でストレスを受けると減ることがあるため、白内障の術前にも必ず、内皮が十分あるかチェックします。

 コンタクトについても装着すること自体が角膜へのストレスになりますので、理論的には内皮が減ることになっています。が、実は最近のコンタクトは内皮が減らないのです。

昔のような、酸素透過率の低いハードコンタクトは内皮がよく減ったようですが、最近のコンタクトは通常使用ではほぼ問題ないと思います。

ただ、コンタクトによる傷害が発生すると、内皮が減る原因となります。小さな傷害でも繰り返すことによって、知らない間に内皮が大きく減っていることがあります。コンタクト傷害の本当の怖さはここなのです。

 みなさんもコンタクトは無茶な使い方をせず、角膜内皮細胞にやさしい使用をしてもらえればと思います。

■ノーブランドの安売りカラーコンタクトレンズによる眼障害

 少し前から流行っているカラーコンタクトレンズ、いわゆるカラコンの話にも触れておきたいと思います。

 最近、コンタクトによる障害で私の病院を受診された患者さんは、ほぼ全員が安売りカラコンの使用者でした。格安のコンタクトの中には眼に悪いものがあることは間違いないようで、重症例もかなりあると推測されます。

取り返しがつかない状況になる前に、値段で選ぶのではなく、しっかりと信頼できるメーカーのカラコンを使用されることをお勧めします。

 いずれにしても、コンタクトを長期で使用する場合は、角膜内皮細胞の減少に注意してもらえればと思います。眼科で簡単にチェックできますから、1年に1回くらい、自主的にチェックしてすることをお勧めします。
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