あなたの健康はお金で買えますか・・・? 【日本の名医】心肺停止の救命率向上に挑戦 慶應義塾大学病院救急科 助教林田敬さん
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【日本の名医】心肺停止の救命率向上に挑戦 慶應義塾大学病院救急科 助教林田敬さん

 JR総武線信濃町駅の目の前にそびえる慶應義塾大学病院。日本を代表する大学病院の一つだ。ここの救急科(ER)勤務の林田敬医師は、「救急」という医療分野をアカデミックに捉え、基礎研究と臨床の両面から追求する若手医師。

 「医師になりたての頃、救急で運ばれてきた心肺停止の妊婦を担当したのですが、母子ともに命を救うことができなかった。この時の悔しさから自問自答を繰り返すようになり、根本から勉強しようと考えたんです」

 その思いに突き動かされるように上京。現在の教室に入ると、忙しい臨床と並行して、自らに課したテーマ「心肺停止の学術的解明」に向けた研究に取り組んでいる。

 「現在でも心肺停止状態から社会復帰を果たせるのは10%以下と言われ、非常に高い壁であることは事実です。しかし、突破口がないわけでもない」

 そう語るように、あるアプローチで、この生死のふちからの生還の確率が、高まる可能性があるというのだ。

 「水素ガスを使う方法です。水素ガスは分子量が小さく、アルミニウム以外の物質は透過します。

しかも、心肺停止の原因となっている活性酸素のうち、最も悪玉とされる成分のみを除去する作用があるので、非常に効果的な作用が期待できるのです」

 現在、慶大では、林田医師を中心としたチームで、心肺停止蘇生(そせい)後の患者に水素ガスの吸入を行う臨床試験が進行中。

これが成功すれば、救急医学を志した自身の目的が達せられるだけでなく、世界中の医療消費者に大きなメリットをもたらすことになる。

 その研究をさらに進化させるため、林田医師は今秋から米国・ハーバード大学に留学する。夢の実現に向けて、新たな挑戦が始まる。 

 ■林田敬(はやしだ・けい) 1977年、福岡県生まれ。
2002年、鹿児島大学医学部卒業後、同大麻酔科・集中治療科入局。06年、慶應義塾大学救急科入局。同大学病院、済生会横浜市東部病院などに勤務。日本救急医学会専門医、日本麻酔科学会麻酔科専門医、日本集中治療学会集中治療専門医。趣味は「子供と遊ぶこと」。
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