あなたの健康はお金で買えますか・・・? 【日本の病院の実力】順天堂大学医学部附属順天堂医院 最先端技術で世界を牽引
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【日本の病院の実力】順天堂大学医学部附属順天堂医院 最先端技術で世界を牽引

手術が必要な子供の病気はいろいろある。腸の一部が途切れた「腸閉鎖症」や、尿の出口が通常の場所と異なる「尿道下裂(かれつ)」など、先天的な病気も多い。

放置すれば命に関わるだけでなく、尿道下裂のように、将来の性機能にまで影響を及ぼすこともある。いずれにしても、子供にとっては深刻な事態だ。

 しかし、成長過程の子供は、体格が小さいことに加え、身体の仕組みが複雑なだけに、手術は極めて難しい。

そんな小児の外科治療で、世界トップクラスの実力を持つのが、順天堂大学医学部附属順天堂医院小児外科・小児泌尿生殖器外科。1968年に国内初の小児外科学講座を開設して以来、国内外を牽引(けんいん)している。

 「先天的な小児外科疾患は、いくつかの状態が同時に生じるなど、教科書には載っていないケースも少なくない。

恩師の宮野武名誉教授より教わり、受け継いだ『不可能を可能にする』をモットーに、長年取り組んできました。単に治すのではなく、お子さんの将来も含めた治療を常に考えています」

 こう話す同科の山高篤行主任教授(56)は、小児外科のスペシャリスト。

 尿道下裂に対するオリジナルの「外精筋膜」を用いた形成尿道補強術は、世界的な教科書にも掲載された。また、さまざまな病気に対し、新たな治療法を考案し続けている。

同科では、刺しキズ程度の小さな切開の腹腔鏡下手術や胸腔鏡下手術も、20年以上も前に国内で先駆的に導入。その後、山高教授が牽引し、レベルの高さや安全性は世界的にも知られる。

 「腹腔鏡や胸腔鏡で手術をすると、お子さんは、通常の手術と比べて回復が極めて早い。身体に負担の少ない手術は、小児に大きなメリットがあると思います」

 ただし、山高教授は、腹腔鏡・胸腔鏡下手術にこだわっているわけではない。「いかに安全に治すか」を重視し、必ず通常の手術への切り替えもできるようにしている。特にこぶし大の小さな乳児の身体では、何が起こるかわからないからだ。

 「オペすなわち攻撃のリズムは、守りから作るようにしています。守りとは手術前の準備です。

これが手術の9割以上を占める。残りが手術中の気合と術後の再検討。不測の事態も、準備がしっかり整っていれば、それほど慌てることもありません」(山高教授)

 合併症を防ぐ上で、手術方法だけでなく、小児の体内に糸を残さないため、自然に吸収される糸を用いるなど、細心の注意を払っている。そんな徹底した仕事ぶりは、同科の医師たちにも浸透。2

4時間体制で、専門医を含む3人の医師が深夜でも待機し、年間1100-1300件に及ぶ手術を行っている。

 「ビシッと手術を決めないと、自分自身が納得できない。だから、徹底的に準備と勉強をするのです。

プライベートな時間でも、頭から離れない。当科では、若い人にもその意気込みを持たせています。人間国宝並みに、たくさんの修業をまだしたい」と山高教授。不可能を可能にする取り組みに終わりはない。 

【データ】2013年実績
・手術総数1072件
・腹腔鏡/胸腔鏡手術204件 (鼠径ヘルニアを含まない)
・腸閉鎖症25件
・尿道下裂66件
・病院病床数1020床
〔住所〕〒113-8431 東京都文京区本郷3の1の3
 (電)03・3813・3111
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