あなたの健康はお金で買えますか・・・? 【日本の名医】「肝臓に内視鏡」普及へ尽力 世界屈指の技術に日本全国から患者★岩手医科大学外科教授 若林剛さん(56)
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【日本の名医】「肝臓に内視鏡」普及へ尽力 世界屈指の技術に日本全国から患者★岩手医科大学外科教授 若林剛さん(56)

食道、胃、大腸などの消化器系はもちろん、乳腺や前立腺など、人間の体のあらゆる臓器の手術で腹腔鏡や胸腔鏡といった「内視鏡」が用いられるようになった。

従来のように皮膚を大きく切開することなくできることから低侵襲治療(ダメージの小さい治療)の代表として位置づけられているが、実は肝臓の手術では、この内視鏡手術の普及が遅れていた。

 血管の塊のような臓器である肝臓を、腹腔鏡で手術などできるわけがない-というのが理由だが、その常識を覆し、自ら執刀する手術のほぼすべて、病院としても8割という高いシェアで腹腔鏡下肝切除術を実施しているのが、岩手医大外科教授の若林剛医師だ。

 「世界初の腹腔鏡下肝切除が行われたのが1991年で、私の第一例が95年。以来20年間、技術向上と安全性の確立に没頭してきました」

 そう語る若林医師が、古巣・慶大から現在の岩手医大に移ったのは2005年。これをきっかけに岩手医大は腹腔鏡下肝切除のメッカとして、日本はもちろん全世界の肝臓外科医に知られる存在となった。

 「肝臓は場所的に開腹手術では見えにくい箇所が多く、そんなところに重要血管が走っていたりする。逆に腹腔鏡を使ったほうが安全性は高まる。

しかも、気腹圧といって腹腔内の二酸化炭素濃度を高めることで出血量を劇的に少なくできることも明らかになった。当然、入院期間も短くなるので、この手術を選ばない理由はないのです」

 現在、若林医師らは、肝がんなどの肝切除だけでなく、肝移植でドナーから肝臓を摘出する際にも、患者の希望があれば自由診療となるものの腹腔鏡手術を実施している。

 「私の外科医としての残りの人生を、この術式を日本全国の病院で、当たり前のように受けられるよう普及させることにあてる覚悟はあります」と語る若林医師。

 この術式で世界のトップ3に入る技術を求めて、今日も日本中から盛岡へ患者がやってくる。 (長田昭二)

■若林剛(わかばやし・ごう) 1957年、東京都生まれ。
82年、慶應義塾大学医学部卒業。88年より米・ハーバードメディカルスクール留学。91年に帰国後、川崎市立川崎病院勤務。93年、慶大外科学教室助手。講師を経て2005年、岩手医科大学第一外科教授。06年、学内再編により現職。医学博士。趣味はスキー。
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