【日本の名医】大阪の糖尿病患者から絶大な支持 “テーラーメードの治療”にこだわり★ふくだ内科クリニック(大阪市淀川区)院長福田正博さん(56)
先週に続き、糖尿病治療の第一人者を紹介する。前回は東京の医師だったが、今回は大阪の糖尿病患者から絶大な支持を得る糖尿病専門医だ。
新大阪駅から徒歩2分のビジネスビルにある「ふくだ内科クリニック」は、糖尿病治療に専門特化した診療所。院長の福田正博医師は、糖尿病治療の世界で知名度の高い内科医。
「医療には大きく2つのタイプがある。1つは溺れている人=患者を医療者が救う“ライフセイバー型”で、多くの外科系の診療科がこれにあたる。
一方で、“コーチング型”と呼ばれるタイプがあり、川を泳いでいる人=患者に『この先は流れが急だから気を付けて、もっとキックしよう』などと医療者が励まし指示を出していくタイプ。糖尿病診療はまさにこれで、私の性に合っているんです」
前回も触れたが、近年は自己注射タイプのインスリンを糖尿病の早期段階から使用することで膵臓(すいぞう)を休ませて、合併症を予防することが可能になってきた。
しかし、患者側にある「インスリンは最後の手段」などの誤解から、難色を示すケースも少なくない。
「そんな時には、まず患者の話に耳を傾ける。その上で丁寧に説明をすれば、納得の上で治療に入れる。最近は24時間効果が持続し、低血糖に陥るリスクの低いインスリン注射薬も開発され、治療に選択の幅が広がった。
医者側から治療を押し付ける時代ではありませんよ」
糖尿病に画一化した治療はなじまないという福田医師は、“テーラーメードの治療”にこだわる。
「病気を見るのではなく、病気の背景にある原因を見なければ、効果的な治療はできません。その人を糖尿病に導いた生活習慣を医師が理解して、それに則した治療を組み立てていく。そこが専門医のウデの見せどころですよ(笑)」
温厚な笑顔と語り口の中に、ほんの一瞬、専門医としての“自信”を垣間見ることができた。
■ふくだ・まさひろ 1956年、大阪市生まれ。82年、滋賀医科大学卒業。
大阪大学第四内科入局。88年から2年間、米ハーバード大学留学。96年から現職。日本糖尿病学会専門医。大阪府内科医会会長。近畿大学医学部非常勤講師。医学博士。趣味はオーディオ、パソコン、世界遺産めぐり。
新大阪駅から徒歩2分のビジネスビルにある「ふくだ内科クリニック」は、糖尿病治療に専門特化した診療所。院長の福田正博医師は、糖尿病治療の世界で知名度の高い内科医。
「医療には大きく2つのタイプがある。1つは溺れている人=患者を医療者が救う“ライフセイバー型”で、多くの外科系の診療科がこれにあたる。
一方で、“コーチング型”と呼ばれるタイプがあり、川を泳いでいる人=患者に『この先は流れが急だから気を付けて、もっとキックしよう』などと医療者が励まし指示を出していくタイプ。糖尿病診療はまさにこれで、私の性に合っているんです」
前回も触れたが、近年は自己注射タイプのインスリンを糖尿病の早期段階から使用することで膵臓(すいぞう)を休ませて、合併症を予防することが可能になってきた。
しかし、患者側にある「インスリンは最後の手段」などの誤解から、難色を示すケースも少なくない。
「そんな時には、まず患者の話に耳を傾ける。その上で丁寧に説明をすれば、納得の上で治療に入れる。最近は24時間効果が持続し、低血糖に陥るリスクの低いインスリン注射薬も開発され、治療に選択の幅が広がった。
医者側から治療を押し付ける時代ではありませんよ」
糖尿病に画一化した治療はなじまないという福田医師は、“テーラーメードの治療”にこだわる。
「病気を見るのではなく、病気の背景にある原因を見なければ、効果的な治療はできません。その人を糖尿病に導いた生活習慣を医師が理解して、それに則した治療を組み立てていく。そこが専門医のウデの見せどころですよ(笑)」
温厚な笑顔と語り口の中に、ほんの一瞬、専門医としての“自信”を垣間見ることができた。
■ふくだ・まさひろ 1956年、大阪市生まれ。82年、滋賀医科大学卒業。
大阪大学第四内科入局。88年から2年間、米ハーバード大学留学。96年から現職。日本糖尿病学会専門医。大阪府内科医会会長。近畿大学医学部非常勤講師。医学博士。趣味はオーディオ、パソコン、世界遺産めぐり。
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