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【日本の病院の実力】がん研有明病院・漢方サポート科 「統合医療」で西洋医学の限界を打破


国内では、年間およそ80万人が新たにがんと診断され、そのうち推計35万人が亡くなる。手術、放射線治療、薬物療法(抗がん剤/ホルモン療法)を駆使しても、がんはいまだに克服されていない。

 これらの治療がすべて無効となり、「お気の毒ですが医学の限界です」と通告された患者は、ネットやバイブル本で奇跡的な治療を求めてさまよう「がん難民」となる。

また、治療でがんは治っても、さまざまな後遺症や合併症に苦しむ患者は多い。患者中心の医療が叫ばれて久しいが、西洋医学の限界が立ちはだかっている。

 この限界をどのように打ち破るか。その答えが、がん研有明病院漢方サポート科にあった。

2006年に開設された、国内初のがん専門病院内の統合診療部門。西洋医学と漢方医学の「いいとこ取り」の統合医療によって、「治療法がない」とサジを投げられた数多くのがん患者を治療している。

 副作用や後遺症としての症状を和らげるのはもちろん、進行がん患者をしばしば延命させ、時には治癒させるなど、めざましい実績を重ねてきた。

 「手術後に体重が20キロも落ちて身体がだるく、『手術を受けなければよかった』と悔やむ患者もいます。

近年、がんの治療法は大きく進歩しましたが、治療の副作用や後遺症への対策が追いつかず、十分に対応できないのです。

漢方医学を中心とする統合医療は症状緩和に優れていますので、多くの場合、患者の状態は改善します」

 こう話す同科の星野惠津夫部長(60)は、米国消化器病学会フェローの肩書を持つ消化器内科のエキスパート。

一方で、漢方医学など西洋医学以外の治療学の造詣も深い。転移再発を起こした進行がん患者でも、西洋医学と漢方医学を巧みに組み合わせた治療により、症状や生命の予後が劇的に好転する場合は少なくないのだ。

 その手法や成果は、著書『がん研有明病院で今起きている、漢方によるがん治療の奇蹟』(海竜社)などで紹介され、患者だけでなく、がん診療に携わる医師や看護師の注目も集めている。

 「明治維新以降、わが国の医学は西洋医学のみとなり、『漢方医』はなくなりました。

しかし、西洋医学を学んで医師のライセンスを取り、さらに漢方医学を身につけて統合医療を行う医師が少しずつ増えてきています。このような両刀使いの医師が増えれば、『がん難民』はいなくなります」

 星野部長が理事を務める日本統合医療学会では、東京、仙台、大阪、福岡の全国4カ所に、統合医療センターを創設する準備を進めている。

西洋医学に加え、漢方、鍼灸、食事、運動、呼吸、温熱、宗教力など、さまざまな治療手段を駆使し、医師を中心とする多職種の協力による統合診療体制の確立を目指す。

 「進行がん患者には緊急の対応が必要です。医学的エビデンスが確立されるまで待つ余裕はありません。当面は、経験に基づいた治療を行うこともやむをえないでしょう。

現在は当科しかありませんが、将来はがん患者が、全国どこでも有用な統合医療が受けられる体制を作りたいと考えています」と星野部長。

 がん難民を救うための長い闘いが始まっている。 

<データ>2012年漢方サポート科実績
・年間外来患者総数約3500人
・月平均外来患者数約300人
・月平均初診患者数約30人
〔住所〕〒135-8550 東京都江東区有明3の8の31
(電)03・3520・0111
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