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精神疾患の治療を強化しても、銃乱射事件を止めることはできない



フロリダ州の銃乱射事件を受け、米国の政界は、これまでと同じように二分している。これは銃規制の問題だと主張する者もいる。いっぽう、ドナルド・トランプ大統領をはじめ、問題は容疑者のメンタルヘルスにあると主張する者もいる。【BuzzFeed / Peter Aldhous】
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トランプ大統領は、「『若年移民に対する国外強制退去の延期措置(DACA)』の交渉が始まった。共和党は取引を望んでおり、民主党も取引を望むと言っている。DACAは何年も放置されてきた。ついにパズルを解くことができたら最高ではないだろうか。これは最後のチャンス。次のチャンスはないだろう! 3月5日が待たれる。」とTwitterで投稿した。

また、2月15日には「フロリダ州の銃撃犯が精神障害を抱えている兆候はいくつもあった。常軌を逸した素行不良で退学になったほどだ。近所の人やクラスメイトは、彼が問題人物だと知っていた。このような事例は必ず当局に報告しなければならない。何度でも!」と投稿している。

銃による暴力のリスクを研究する専門家たちによれば、現実は、右と左に分けることができるほど単純ではないという。

確かに、統合失調症や双極性障害、重度のうつ病など、深刻な精神疾患を持つ人は、普通の人より平均2~3倍、暴力的になる可能性が高い。ただし、しばしば精神疾患と関連づけられる薬物乱用などの問題が、どれくらい影響しているかは不明だ。しかも、精神疾患に起因する暴力犯罪は、米国で起きている暴力犯罪のわずか4%程度と考えられている。

つまり、米国が抱える銃による暴力の問題解決を、精神医療の改善に期待しても無駄ということだ。ミシガン大学でメンタルヘルス・サービスの研究を行うマーシャ・バレンスタインはBuzzFeed Newsに対し、「その期待は、かなえられるものではありません」と述べる。

さらに、銃乱射事件が起きるたびに精神疾患に注目すれば、社会で最も弱い人々に対する一般の人々の態度が硬化してしまう。

ノースカロライナ州リサーチ・トライアングルパークにあるRTIインターナショナルでメンタルヘルスサービスの研究を行うリチャード・ファン・ドーンはBuzzFeed Newsに対し、「人々に対して、この人物は精神が錯乱しているとか、目つきがおかしいと報告させようとすることは、偏見を生むだけです」と述べる。

メンタルヘルスを正常な状態に戻すことで、銃乱射事件を阻止しようという取り組みについても、答えは容易に見つからない、というのが現状だ。

暴力行為を犯す人物の予測は不可能

銃乱射事件の犯人の多くに精神疾患の病歴がある、という事実を無視するのは難しい。問題は、このような稀な危険人物と、現実の脅威をもたらすことのない、はるかに数の多い一般の精神障害者を区別することだ。

2月14日に、フロリダ州パークランドにあるマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校で生徒と職員17人を射殺したとされるニコラス・クルーズ(19歳)の過去が明らかになっているが、退学処分や自宅での破壊的行動など、前兆はいくつもあったようだ。

しかし、振り返ってみると明白な前兆であっても、事前に特定するのは難しい。メンタルヘルスの専門家に必要なのは、残虐な行為を犯す前に予測できるシンプルで信頼性の高いスクリーニングツールだ。

しかし今のところ、そのようなスクリーニングツールは存在しない。クルーズの経歴に関するニュースが報じられるなか、RTIインターナショナルのファン・ドーンと、その妻で、ノースカロライナ州立大学の司法心理学者であるサラ・デスマレーは、「暴力リスク評価ガイド(VRAG)」というチェックリストを引き合いに出した。学校での懲罰の記録や暴力犯罪歴など、個人の経歴に関する質問が並んでおり、本人と面接する必要はない。

ファン・ドーンとデスマレーは、クルーズのVRAGスコアを計算し、今後7年間に暴力犯罪で有罪判決を受ける可能性は17%という数字を導き出した。

ただし、「あまり信頼できる数字ではありません」とファン・ドーンはBuzzFeed Newsに語った。

英オックスフォード大学の司法精神学者シーナ・ファゼルによれば、VRAGのようなスクリーニングツールはそもそも、すでに暴力犯罪で有罪判決を受けた人を評価するために開発されたものだという。主な目的は、収監中に厳重な監視が不要で、早期釈放の候補になりそうな者を特定することだ。

「こうしたツールが得意とするのは、暴力的にならない人を判別することです」とファゼルはBuzzFeed Newsに語った。暴力行為を犯すリスクが高い、ごく少数の人物を特定するのはあまり得意ではないのだ。
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