病気の治療方針に不満 医師を代えるか、病院を変えるか
病気になると、人は否応なしに選択を迫られる。病院の選び方、治療のやり方、薬の選び方など、ありとあらゆる決断をしなくてはならない。
「あの時、早めに病院に行っていれば」
「あの時、安易に手術を受けなければ」
身体の異変に気づいた時、患者が冷静な判断を下すことは難しい。医者の言いなりになってしまったり、勝手な思い込みで行動してしまったり……。後々になってそれが重大な分岐点だったことに気付いても、後悔先に立たずだ。
手術のやり方など主治医の治療方針に納得がいかない場合、同じ病院内で医師を代えるか病院そのものを変えるかの2択もあるだろう。医療経済ジャーナリストの室井一辰氏は、こうアドバイスする。
「医師を代えるほうがハードルが低いと思う人がいるかもしれませんが、実際は逆。同じ病院の医師だと治療方針が同じケースが多いため、病院ごと変えなければ意味がありません。
その際、ゼロからまた検査を受ける必要があるのかと心配する人がいるかもしれませんが、前の病院から『検査結果の資料』をもらえば、同じ検査を2度受けることはありません」
◆手術を受けるなら「若手医師」か「ベテラン医師」か
手術を受ける際、執刀医は「体力がある若手医師」と「知識のあるベテラン医師」では、どちらのほうが成功率が高いのだろうか。
それを調査した研究がある。ハーバード公衆衛生大学院の津川友介医師(現UCLA医学部助教授)は、アメリカの病院に勤務する4万5826人の外科医の手術を受けた89万2187人の症例を調査した。
その結果、医師の年齢が40歳未満では患者の死亡率は6.6%、40~49歳では6.5%、50~59歳では6.4%、60歳以上では6.3%と、医師が高齢になるほど死亡率は低くなった。
「手術の技術向上には、経験が必要不可欠ということが示されたのでしょう」(研究を行なった津川医師)
ただし、普段通っている病院の“かかりつけ医”となるとその逆となる。津川医師が内科医の年齢と患者の死亡率を比較したところ、「年齢が若いほど死亡率が低い」という、外科医とは逆の結果がでた。
「若い医師は医学部で習った最新の内容を治療に反映できるため、死亡率が下がったのではないでしょうか」(津川氏)
「あの時、早めに病院に行っていれば」
「あの時、安易に手術を受けなければ」
身体の異変に気づいた時、患者が冷静な判断を下すことは難しい。医者の言いなりになってしまったり、勝手な思い込みで行動してしまったり……。後々になってそれが重大な分岐点だったことに気付いても、後悔先に立たずだ。
手術のやり方など主治医の治療方針に納得がいかない場合、同じ病院内で医師を代えるか病院そのものを変えるかの2択もあるだろう。医療経済ジャーナリストの室井一辰氏は、こうアドバイスする。
「医師を代えるほうがハードルが低いと思う人がいるかもしれませんが、実際は逆。同じ病院の医師だと治療方針が同じケースが多いため、病院ごと変えなければ意味がありません。
その際、ゼロからまた検査を受ける必要があるのかと心配する人がいるかもしれませんが、前の病院から『検査結果の資料』をもらえば、同じ検査を2度受けることはありません」
◆手術を受けるなら「若手医師」か「ベテラン医師」か
手術を受ける際、執刀医は「体力がある若手医師」と「知識のあるベテラン医師」では、どちらのほうが成功率が高いのだろうか。
それを調査した研究がある。ハーバード公衆衛生大学院の津川友介医師(現UCLA医学部助教授)は、アメリカの病院に勤務する4万5826人の外科医の手術を受けた89万2187人の症例を調査した。
その結果、医師の年齢が40歳未満では患者の死亡率は6.6%、40~49歳では6.5%、50~59歳では6.4%、60歳以上では6.3%と、医師が高齢になるほど死亡率は低くなった。
「手術の技術向上には、経験が必要不可欠ということが示されたのでしょう」(研究を行なった津川医師)
ただし、普段通っている病院の“かかりつけ医”となるとその逆となる。津川医師が内科医の年齢と患者の死亡率を比較したところ、「年齢が若いほど死亡率が低い」という、外科医とは逆の結果がでた。
「若い医師は医学部で習った最新の内容を治療に反映できるため、死亡率が下がったのではないでしょうか」(津川氏)
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