歯の神経抜く治療は半数が再発!?…感染防御が不十分のケース多く
渡辺専門委員の「しあわせの歯科医療」
みなさんは、疲れが溜(た)まったり、体調を崩したりすると、歯が浮いたようなムズムズするような嫌な感じにさせられることはありませんか。虫歯で神経を抜いた歯の下に感染が広がった「根尖(こんせん)病変」というヤツです。
「この辺り黒っぽく見えるところ、骨も少し溶けています」などと、筆者もエックス線写真を見ながら、歯科医から説明を受けました。見てみると、ぼやっと黒くていやらしい幽霊のよう。これまでに神経を抜いた歯は5本。エックス線写真で見ると、右側の上と下の1本ずつの根に不吉な影が見えます。40歳以上の方なら、おそらく1本や2本は虫歯が進んで神経を抜いた歯をお持ちでしょう。
体調を崩した時にちょっと腫れたり、もやっと嫌な感じがしたりしませんか。この病変、こじらせると歯茎から膿(うみ)が出てくることもあるようです。たまりませんね。
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神経を抜いた後、4~6割に現れる影
虫歯が神経まで進んで痛くなってから歯科医院に駆け込むと、神経を抜く治療が行われます。歯の内部で細菌に感染した神経や血管が束になった歯髄を取り除いて、充填(じゅうてん)剤で密封。「抜(ばつ)髄」とか、「根管(こんかん)治療」と言ったりします。奥歯だと根が複数の股に分かれているので1回では終わらず、2、3回は通うことが多いですね。
この治療、痛みが取れれば、とりあえずはOKと思ってしまいますが、その後に問題を抱えてしまうことが少なくありません。細菌を含んだ組織の取り残しなどで、治療後に根の先端から歯茎の周囲に感染が広がってしまうのです。根の治療後をエックス線写真で調べると、なんと4~6割に陰影が見えるという大学病院の報告もあります。
すべてが治療失敗例というわけではないようですが、異常に高い頻度ですね。筆者の口の中では、5本のうち2本ですから4割。日常的に行われている治療で、これほどの確率で後からトラブルが付いてくるって、治療として大丈夫なのでしょうか。
「なんちゃって歯内療法」の問題とは
そんな疑問を持って、歯の根を治療する「歯内(しない)療法」を専門にする歯科医を取材して回りました。そして知ったのは、驚くべき事実です。筆者やみなさんの多くが受けた治療は言ってみれば、「なんちゃって歯内療法」としか言いようのないものだったのです。
治療では、針状の器具を使って空洞を広げ、細菌感染した神経や血管を取り除きます。日本歯内療法学会理事長の宇井和彦さんは「根管の内部は細かい枝に分かれていて、感染した部位を残さないようにきれいに
歯科治療は細菌との闘い…ラバーダムは「必須」だが
治療中も、ミュータンス菌などの細菌が入り込まないように細心の注意を払わなければいけません。歯科治療は細菌との闘いなのです。そのために欠かせない武器がラバーダム。ゴム状のシートを口にかけ、治療する歯だけを露出させます。
「口の中は細菌を含んだ唾液があふれているわけですから、唾液が上がってこないようにラバーダムを必ず使います。根の内部を洗う薬剤が体に入るのも防いでくれます」と宇井さん。ラバーダムを使用しないと治療の成功率が下がるという研究報告もあり、宇井さんだけではなく根の治療を専門に学んだ歯科医は「必須」と声を合わせます。
ところが、装着の手間がかかるので、これなしで治療が行われていることが少なくないそうです。10年以上前の調査報告ですが、「必ず使用する」のは一般歯科医のわずか5%でした。残念ながら現在までに事情が大きく変わったという話は耳にしません。みなさんが治療を受けた時に歯科医は使っていましたか、ラバーダムは?
手探り治療か、顕微鏡で見るか
そして、もうひとつ。治療で顕微鏡を使うかどうか。20倍ぐらいの歯科顕微鏡を使うと、歯の根の中を拡大して見ながら治療ができます。顕微鏡を使わない一般的な治療では、歯の内部は見えないので、手の感覚で歯の根の中を探るわけです。
ラバーダムの動画を提供いただいた、吉田歯科診療室デンタルメンテナンスクリニックの吉田格さんは「奥歯では複数の股に分かれた根の入り口を見つけるのも顕微鏡を使わないと難しいです。私としては、きちんと治療するには顕微鏡が欠かせません」と話しています。
感染防御のラバーダムをせずに手探りで行う治療と、防御措置に加えて顕微鏡で見ながら行う治療は、まるで別モノに見えます。神経を抜く治療は難しいようで、ベストの態勢で専門医が行っても成功率は90%とされています。感染が広がったやり直しの治療となると、成功率は60%に下がると言います。感染防御や顕微鏡なしの「なんちゃって歯内療法」では、うまくいく可能性が5割前後になるのも、もっともに思えます。まるで丁半博打(ばくち)ですね。
本式の治療、なぜ広がらない?…時は金なり
大学の歯学部では、ラバーダムや顕微鏡を使った指導が行われているようですが、どうして本式の治療が広く行われていないのでしょうか。
答えは、要するにお金の問題です。顕微鏡を使う何人かの歯科医に治療時間を聞くと、1回1時間から1時間半で、1回から3、4回と話していました。1回で終わらせたいという患者の希望があれば3時間がかりもあるという歯科医もいました。顕微鏡を使うと内部が見えるだけに、きれいに感染部位を取り除こうとすると時間がかかるようです。思っていた以上に大変な治療です。
保険での設定価格は、1本ざっと6000円~15000円(うち自己負担は3割)。ていねいな治療には、合計3~4時間以上もかかるのです。「時は金ですから、現在の保険の金額で十分な治療をと言われても辛(つら)いところがあります」と、顕微鏡を使う歯科医は口々に言います。都心に診療所を構えていることもあるのか、自費の治療費を尋ねると、根の治療だけで5万~15万円を設定していました。自費というと、インプラントやセラミックの被(かぶ)せモノというイメージが強いと思いますが、治療の方法にも違いがあるわけです。
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根のトラブルは二度と経験したくない…最初が肝心
高額な自費負担で治療を受ける患者の声を聞いてみたくて、都内でも数少ない歯内療法に特化した歯科医に患者を紹介していただいたことがあります。
「父親も自分も歯科医だ」という若い女性でした。父の治療で神経を抜いた歯の根から感染が広がって歯茎は腫れ、膿が出るまでにこじれてしまったそうです。そこで「根尖切除」と言って、歯茎を切り開いて、感染した根の先端や歯茎の組織を取り除く専門的な治療を受けて回復した経験をお持ちでした。だから、別の歯の虫歯を悪化させてしまって神経を取らなければいけなくなった時、「二度と根のトラブルは嫌だから」と治療を受けに来たと話していました。歯医者さん、あなたもか……。
先ほども触れましたが、再治療の成功率はガクッと落ちるので、最初の治療が肝心です。「こじれたら専門医に頼むのではなく、最初にきちんとした治療を受けて下さい」と歯科医たちから繰り返し言われました。
学会に専門医制度がある
どの歯科医が、基本に忠実に根の治療をしてくれるのでしょうか。日本歯内療法学会の宇井さんは「学会の専門医を選択するのもひとつの方法」と言います。ホームページで 専門医とさらに上位の指導医の名簿 を公表しています。保険か自費かという扱いはそれぞれです。動画を提供いただいた吉田さんは日本顕微鏡歯科学会という学術団体の副会長。根の治療は重要なテーマのひとつだそうです。そこでも 認定医制度 を設けています。こうした専門性を持つ歯科医に相談してもいいかもしれません。
ただ、顕微鏡を使うような本式の治療は、自費がほとんどでしょう。自費で行う最善の治療と保険治療の価格差は、高級ブランド店で陳列されたバッグと安売り店で吊(つ)るしてあるバッグほどの違いがありますね。バッグなら価値観の違いですが、根の治療は成功率に差が出るわけですから、割り切れないものを感じませんか。
おそらく多くの歯科医はこうした諸事情をのみ込んだ上で、望ましい治療と経営のバランスを取りながら、保険医療の中で成功率を上げるべく努力をしているのだと思います。「ラバーダムは必須ですが、顕微鏡がなくてもきちんとやれば、そう再発はしないものです」という歯科医とも会いました。言葉通りであってほしいものですが、懐事情が許すなら本式の治療を受けた方が安心です。考えてみれば、自費で白い歯にする以上に、本当は根の治療の方が大切かもしれません。根がダメになれば、上に被せたものも危ういですから。
せめて新たに歯を傷めないために…
「神経を抜く歯内療法はうまくいかないから『しない』方がいいでしょ。だから『しない療法』って言うんですよ」と、虫歯外来を担当する親しい歯科大学教授が「なんちゃって歯内療法」をシャレにしていました。
しないですめば苦労はしませんよ。筆者もすでに根にトラブルを抱える身、どうするか現在進行形で悩んでいます。そこで、せめて新たに歯を傷めないために、定期的に歯科に通って、虫歯が進む前に対処するべく努めてはいます。それが歯にとってベスト、長い目で見てきっと安上がりですね。
渡辺勝敏(わたなべ・かつとし)
読売新聞記者(医療ネットワーク事務局専門委員)。1985年入社。 秋田支局、金沢支局、社会部を経て97年から医療を担当。2004年に病院ごとの治療件数を一覧にした「病院の実力」、2009年に医療健康サイト「ヨミドクター」を立ち上げた。歯科については歯茎や歯根があやしくなってきた10年来、患者としても関心を持たざるを得なくなっている。
みなさんは、疲れが溜(た)まったり、体調を崩したりすると、歯が浮いたようなムズムズするような嫌な感じにさせられることはありませんか。虫歯で神経を抜いた歯の下に感染が広がった「根尖(こんせん)病変」というヤツです。
「この辺り黒っぽく見えるところ、骨も少し溶けています」などと、筆者もエックス線写真を見ながら、歯科医から説明を受けました。見てみると、ぼやっと黒くていやらしい幽霊のよう。これまでに神経を抜いた歯は5本。エックス線写真で見ると、右側の上と下の1本ずつの根に不吉な影が見えます。40歳以上の方なら、おそらく1本や2本は虫歯が進んで神経を抜いた歯をお持ちでしょう。
体調を崩した時にちょっと腫れたり、もやっと嫌な感じがしたりしませんか。この病変、こじらせると歯茎から膿(うみ)が出てくることもあるようです。たまりませんね。
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神経を抜いた後、4~6割に現れる影
虫歯が神経まで進んで痛くなってから歯科医院に駆け込むと、神経を抜く治療が行われます。歯の内部で細菌に感染した神経や血管が束になった歯髄を取り除いて、充填(じゅうてん)剤で密封。「抜(ばつ)髄」とか、「根管(こんかん)治療」と言ったりします。奥歯だと根が複数の股に分かれているので1回では終わらず、2、3回は通うことが多いですね。
この治療、痛みが取れれば、とりあえずはOKと思ってしまいますが、その後に問題を抱えてしまうことが少なくありません。細菌を含んだ組織の取り残しなどで、治療後に根の先端から歯茎の周囲に感染が広がってしまうのです。根の治療後をエックス線写真で調べると、なんと4~6割に陰影が見えるという大学病院の報告もあります。
すべてが治療失敗例というわけではないようですが、異常に高い頻度ですね。筆者の口の中では、5本のうち2本ですから4割。日常的に行われている治療で、これほどの確率で後からトラブルが付いてくるって、治療として大丈夫なのでしょうか。
「なんちゃって歯内療法」の問題とは
そんな疑問を持って、歯の根を治療する「歯内(しない)療法」を専門にする歯科医を取材して回りました。そして知ったのは、驚くべき事実です。筆者やみなさんの多くが受けた治療は言ってみれば、「なんちゃって歯内療法」としか言いようのないものだったのです。
治療では、針状の器具を使って空洞を広げ、細菌感染した神経や血管を取り除きます。日本歯内療法学会理事長の宇井和彦さんは「根管の内部は細かい枝に分かれていて、感染した部位を残さないようにきれいに
歯科治療は細菌との闘い…ラバーダムは「必須」だが
治療中も、ミュータンス菌などの細菌が入り込まないように細心の注意を払わなければいけません。歯科治療は細菌との闘いなのです。そのために欠かせない武器がラバーダム。ゴム状のシートを口にかけ、治療する歯だけを露出させます。
「口の中は細菌を含んだ唾液があふれているわけですから、唾液が上がってこないようにラバーダムを必ず使います。根の内部を洗う薬剤が体に入るのも防いでくれます」と宇井さん。ラバーダムを使用しないと治療の成功率が下がるという研究報告もあり、宇井さんだけではなく根の治療を専門に学んだ歯科医は「必須」と声を合わせます。
ところが、装着の手間がかかるので、これなしで治療が行われていることが少なくないそうです。10年以上前の調査報告ですが、「必ず使用する」のは一般歯科医のわずか5%でした。残念ながら現在までに事情が大きく変わったという話は耳にしません。みなさんが治療を受けた時に歯科医は使っていましたか、ラバーダムは?
手探り治療か、顕微鏡で見るか
そして、もうひとつ。治療で顕微鏡を使うかどうか。20倍ぐらいの歯科顕微鏡を使うと、歯の根の中を拡大して見ながら治療ができます。顕微鏡を使わない一般的な治療では、歯の内部は見えないので、手の感覚で歯の根の中を探るわけです。
ラバーダムの動画を提供いただいた、吉田歯科診療室デンタルメンテナンスクリニックの吉田格さんは「奥歯では複数の股に分かれた根の入り口を見つけるのも顕微鏡を使わないと難しいです。私としては、きちんと治療するには顕微鏡が欠かせません」と話しています。
感染防御のラバーダムをせずに手探りで行う治療と、防御措置に加えて顕微鏡で見ながら行う治療は、まるで別モノに見えます。神経を抜く治療は難しいようで、ベストの態勢で専門医が行っても成功率は90%とされています。感染が広がったやり直しの治療となると、成功率は60%に下がると言います。感染防御や顕微鏡なしの「なんちゃって歯内療法」では、うまくいく可能性が5割前後になるのも、もっともに思えます。まるで丁半博打(ばくち)ですね。
本式の治療、なぜ広がらない?…時は金なり
大学の歯学部では、ラバーダムや顕微鏡を使った指導が行われているようですが、どうして本式の治療が広く行われていないのでしょうか。
答えは、要するにお金の問題です。顕微鏡を使う何人かの歯科医に治療時間を聞くと、1回1時間から1時間半で、1回から3、4回と話していました。1回で終わらせたいという患者の希望があれば3時間がかりもあるという歯科医もいました。顕微鏡を使うと内部が見えるだけに、きれいに感染部位を取り除こうとすると時間がかかるようです。思っていた以上に大変な治療です。
保険での設定価格は、1本ざっと6000円~15000円(うち自己負担は3割)。ていねいな治療には、合計3~4時間以上もかかるのです。「時は金ですから、現在の保険の金額で十分な治療をと言われても辛(つら)いところがあります」と、顕微鏡を使う歯科医は口々に言います。都心に診療所を構えていることもあるのか、自費の治療費を尋ねると、根の治療だけで5万~15万円を設定していました。自費というと、インプラントやセラミックの被(かぶ)せモノというイメージが強いと思いますが、治療の方法にも違いがあるわけです。
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根のトラブルは二度と経験したくない…最初が肝心
高額な自費負担で治療を受ける患者の声を聞いてみたくて、都内でも数少ない歯内療法に特化した歯科医に患者を紹介していただいたことがあります。
「父親も自分も歯科医だ」という若い女性でした。父の治療で神経を抜いた歯の根から感染が広がって歯茎は腫れ、膿が出るまでにこじれてしまったそうです。そこで「根尖切除」と言って、歯茎を切り開いて、感染した根の先端や歯茎の組織を取り除く専門的な治療を受けて回復した経験をお持ちでした。だから、別の歯の虫歯を悪化させてしまって神経を取らなければいけなくなった時、「二度と根のトラブルは嫌だから」と治療を受けに来たと話していました。歯医者さん、あなたもか……。
先ほども触れましたが、再治療の成功率はガクッと落ちるので、最初の治療が肝心です。「こじれたら専門医に頼むのではなく、最初にきちんとした治療を受けて下さい」と歯科医たちから繰り返し言われました。
学会に専門医制度がある
どの歯科医が、基本に忠実に根の治療をしてくれるのでしょうか。日本歯内療法学会の宇井さんは「学会の専門医を選択するのもひとつの方法」と言います。ホームページで 専門医とさらに上位の指導医の名簿 を公表しています。保険か自費かという扱いはそれぞれです。動画を提供いただいた吉田さんは日本顕微鏡歯科学会という学術団体の副会長。根の治療は重要なテーマのひとつだそうです。そこでも 認定医制度 を設けています。こうした専門性を持つ歯科医に相談してもいいかもしれません。
ただ、顕微鏡を使うような本式の治療は、自費がほとんどでしょう。自費で行う最善の治療と保険治療の価格差は、高級ブランド店で陳列されたバッグと安売り店で吊(つ)るしてあるバッグほどの違いがありますね。バッグなら価値観の違いですが、根の治療は成功率に差が出るわけですから、割り切れないものを感じませんか。
おそらく多くの歯科医はこうした諸事情をのみ込んだ上で、望ましい治療と経営のバランスを取りながら、保険医療の中で成功率を上げるべく努力をしているのだと思います。「ラバーダムは必須ですが、顕微鏡がなくてもきちんとやれば、そう再発はしないものです」という歯科医とも会いました。言葉通りであってほしいものですが、懐事情が許すなら本式の治療を受けた方が安心です。考えてみれば、自費で白い歯にする以上に、本当は根の治療の方が大切かもしれません。根がダメになれば、上に被せたものも危ういですから。
せめて新たに歯を傷めないために…
「神経を抜く歯内療法はうまくいかないから『しない』方がいいでしょ。だから『しない療法』って言うんですよ」と、虫歯外来を担当する親しい歯科大学教授が「なんちゃって歯内療法」をシャレにしていました。
しないですめば苦労はしませんよ。筆者もすでに根にトラブルを抱える身、どうするか現在進行形で悩んでいます。そこで、せめて新たに歯を傷めないために、定期的に歯科に通って、虫歯が進む前に対処するべく努めてはいます。それが歯にとってベスト、長い目で見てきっと安上がりですね。
渡辺勝敏(わたなべ・かつとし)
読売新聞記者(医療ネットワーク事務局専門委員)。1985年入社。 秋田支局、金沢支局、社会部を経て97年から医療を担当。2004年に病院ごとの治療件数を一覧にした「病院の実力」、2009年に医療健康サイト「ヨミドクター」を立ち上げた。歯科については歯茎や歯根があやしくなってきた10年来、患者としても関心を持たざるを得なくなっている。