あなたの健康はお金で買えますか・・・? 近年急増!進化する大人の「歯科矯正」 見た目のみならず…健康を左右する「噛み合わせ」
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近年急増!進化する大人の「歯科矯正」 見た目のみならず…健康を左右する「噛み合わせ」

よく噛んで食べていると脳が活性化しやすい。そのためには、歯並びが重要になる。

 「近年、中年期以降の方で噛み合わせを気にする方が増えてきたと感じます。年齢と共に徐々に歯がズレることがありますが、お子さんの歯の矯正を機にご自身も一緒に治す方がいるのです」

 こう話すのは、東京医科歯科大学顎顔面矯正学分野の宮本順助教。森山啓司教授の下で、国立精神・神経医療研究センター・神経研究所の本田学研究部長らと共同研究し、今年6月、物を噛む機能と脳の活動領域についての新たな研究論文を発表するなど、最先端の研究にも力を注ぐ。

 「加齢とともに歯茎が弱くなり、歯周病も伴って歯が少しズレることはあります。最初は小さなズレですが、噛み合わせによって徐々にズレが大きくなって歯がねじれ、隙間が開くようなことが起こります。それを気にする患者さんが増えているのです」

 歯と歯の間に隙間が生じると、見た目のみならず発音などの口腔機能に支障をきたす。さらに歯周病が悪化し、歯茎の炎症と歯茎の中の骨が歯周病菌で溶けてしまうと抜歯につながり、身体状態にも悪影響を及ぼす。厚労省の2017年「国民健康・栄養調査」によれば、年齢が高くなるにつれ、20本以上の歯を保有している人は減り、「何でも噛んで食べることができる」割合も下がる。

「一部噛めない食べ物がある」など、上手く噛めないと答えた65歳以上の2割前後は低栄養傾向だった。厚労省などは80歳で20本の歯を維持する「8020運動」を展開しているが、保有歯が少ない人ほど、運動機能の低下などで生活の質が下がる。いつまで経っても元気に過ごすには、何でも噛んで食べられるように歯の健康と維持が大切。そのために、歯並びも重要な役割を果たしているのだ。

 「歯科矯正治療は、針金のような機器を装着して動かす方法が一般的ですが、マウスピースのような矯正、一部だけを動かす部分矯正もあります。歯を動かすシミュレーションをコンピューターでデザインする方法なども取り入れられ、技術は非常に進化しています」

 ちなみに、歯がズレたときのような歯科矯正は自費診療。東京医科歯科大学歯学部附属病院では、期間や矯正方法でも異なるが、総額80万~100万円が目安となる。

 「お子さんの矯正は、スウェーデンでは全体の約9割にも上ります。日本は遠く及ばないものの近年治療を行う方が増えました。両親がお子さんの矯正を受けさせるとき、ご自身も治す方が増えているのです。歯が抜ける前に、歯並びを整えてきちんとした噛み合わせを維持し、健康に役立てていただきたいです」

 歯並びは単なる見かけの問題ではない。しっかり噛めるかどうかで健康を左右し、さらに、歯並び・噛み合わせをよくして定期的な口腔ケアを受けることが、歯周病予防につながり、寿命そのものにも関わることがわかってきた。いつまでも元気に働くには、歯の健康が大切だ。(安達純子)
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