【日本の名医】一般人からスポーツ選手まで…膝治療“最後の砦” 国際医療福祉大学医学部整形外科学・長島正樹さん
★国際医療福祉大学医学部整形外科学 准教授・長島正樹さん(43)
東京タワーからほど近い東京都港区三田にある国際福祉医療大学三田病院。ここの整形外科副部長を務める長島正樹医師は、「膝の疾患」を専門にする整形外科医。
「イチローや松井秀喜のようなトップアスリートを支える医師になりたくて医学部に進みました」と語る長島医師。夢がかなって整形外科に入局したが、実際に当時のスポーツ整形の現場に出てみると、想像していた世界とは様子が違った。
「選手は、医者よりもトレーナーとの絆が強い。そして、時に医学的な見解よりも選手やチームの思いが尊重される。ならば、本当に選手が医療を必要としたときに役に立てる立場に徹しようと考えたんです」
選手に帯同するスポーツドクターではなく、ケガをしたときの“最後の砦”として、裏方に徹する決意をする。
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靭帯(じんたい)再建や人工膝関節置換術などの症例を重ね、多くの競技選手やチームドクターからの信頼を築いていく。たとえば膝の「前十字靭帯」をケガすると、手術をしても、一般的には故障前の競技レベルに戻るのは難しいとされる。
しかし、長島医師の患者の中には、手術によってケガをする前よりも成績がよくなったプロ野球選手もいる。
「ケガを克服して活躍する姿を見るとやっぱりうれしいし、同じケガをした人に希望を与えてくれますよね」
診療対象はスポーツ選手に限定せず、普段は一般整形外科の膝治療に取り組む。
「手術後の膝の角度や立った時の姿勢を頭に描いて手術計画を立てて、あとは一つ一つの手順を丁寧に進めていくだけ。患者さんが競技選手でも近所のおばあちゃんでも、やることは同じ。丁寧に、丁寧に…」
自分の足で、歩いて退院していく姿を見ることを楽しみに、一人ひとりの患者を、人懐こい笑顔で受け入れる。(長田昭二)
■長島正樹(ながしま・まさき) 1975年、埼玉県生まれ。2001年、慶應義塾大学医学部を卒業し、同大医学部整形外科入局。09年、北里研究所病院整形外科・人工関節センター医長。12年、国際医療福祉大学三田病院整形外科講師。その後同科副部長を経て15年から准教授。17年から現職。日本体育協会認定スポーツ医。日本整形外科学会専門医。医学博士。趣味はワインと野球観戦(「ナガシマ」つながりで巨人ファン)。
東京タワーからほど近い東京都港区三田にある国際福祉医療大学三田病院。ここの整形外科副部長を務める長島正樹医師は、「膝の疾患」を専門にする整形外科医。
「イチローや松井秀喜のようなトップアスリートを支える医師になりたくて医学部に進みました」と語る長島医師。夢がかなって整形外科に入局したが、実際に当時のスポーツ整形の現場に出てみると、想像していた世界とは様子が違った。
「選手は、医者よりもトレーナーとの絆が強い。そして、時に医学的な見解よりも選手やチームの思いが尊重される。ならば、本当に選手が医療を必要としたときに役に立てる立場に徹しようと考えたんです」
選手に帯同するスポーツドクターではなく、ケガをしたときの“最後の砦”として、裏方に徹する決意をする。
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靭帯(じんたい)再建や人工膝関節置換術などの症例を重ね、多くの競技選手やチームドクターからの信頼を築いていく。たとえば膝の「前十字靭帯」をケガすると、手術をしても、一般的には故障前の競技レベルに戻るのは難しいとされる。
しかし、長島医師の患者の中には、手術によってケガをする前よりも成績がよくなったプロ野球選手もいる。
「ケガを克服して活躍する姿を見るとやっぱりうれしいし、同じケガをした人に希望を与えてくれますよね」
診療対象はスポーツ選手に限定せず、普段は一般整形外科の膝治療に取り組む。
「手術後の膝の角度や立った時の姿勢を頭に描いて手術計画を立てて、あとは一つ一つの手順を丁寧に進めていくだけ。患者さんが競技選手でも近所のおばあちゃんでも、やることは同じ。丁寧に、丁寧に…」
自分の足で、歩いて退院していく姿を見ることを楽しみに、一人ひとりの患者を、人懐こい笑顔で受け入れる。(長田昭二)
■長島正樹(ながしま・まさき) 1975年、埼玉県生まれ。2001年、慶應義塾大学医学部を卒業し、同大医学部整形外科入局。09年、北里研究所病院整形外科・人工関節センター医長。12年、国際医療福祉大学三田病院整形外科講師。その後同科副部長を経て15年から准教授。17年から現職。日本体育協会認定スポーツ医。日本整形外科学会専門医。医学博士。趣味はワインと野球観戦(「ナガシマ」つながりで巨人ファン)。
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