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死に至る「しこり」 男性は乳がんで年間数百人命を落とす


年齢を重ねるにつれ、体のあちこちに出現する「しこり」には、命にかかわる重大疾病の“芽”が潜んでいる可能性がある。

 そもそも「しこり」とは何を指すのか。やさしい美容皮膚科・皮フ科秋葉原医院院長の宇井千穂医師がこう話す。

「医学的な定義はありませんが、一般的には皮膚の下に異物が認識される状態を指します。健康な人がしこりとして違和感を覚えるもののほとんどがリンパ節の腫れです。これは風邪をひいたり、感染症にかかるなどすると、首まわりや腋の下、鼠径部に集中している免疫器官であるリンパ節が腫れます。これは正常な生体防御反応です。

 それ以外に考えられるのは何らかの理由で体にできる、かたまりである『腫瘤』。いわゆる『こぶ』のことですが、こちらは脂肪などが固まってできていることもあれば、悪性腫瘍であることもあります」

 悪性腫瘍の「しこり」といえば女性の乳がんが知られるが、実は乳がんは男性にも起こり得る。宇井医師の夫で順天堂大学医学部緩和医療学研究室の宇井睦人医師(総合診療医)が話す。

「年間数百人の男性が乳がんで命を落としていると推測されています。かかりやすい年齢は50~60代。男性は乳がん検診を受ける機会がないので、発見が遅れてしまうケースが少なくない。

 おおまかにいって『硬くて、根を張って動かない』、『徐々に大きくなるしこり』だと、がんの可能性が高まります」

 軟骨肉腫は軟骨にできるがんで、骨盤や大腿の骨のほか、上腕部分の力こぶの下あたりに起きやすいという。痛みがないので大きくなるまで気づきにくいが、進行が比較的ゆっくりということもあり、5年生存率は70~80%程度とされる。

 お腹のへそのあたりに“脈打つ”ように動くしこりが触れる場合、動脈硬化などにより大動脈が膨らみ、こぶ状になった腹部大動脈瘤の可能性がある。

「破裂すれば死に至ることも少なくない。必ずしも腹部のしこりとして感じられるわけではなく、できた場所によってはしこりが感じられず、腰痛や腹部圧迫感として自覚するケースがあります」(同前)

 一方、命にかかわらない良性のしこりの代表が、“脂肪のかたまり”とされる脂肪腫だ。弘前温泉養生医院院長の柳澤道朗医師がいう。

「悪性の肉腫は皮膚の中に鶏卵があるような硬さが感じられるのに対し、脂肪腫は触れると柔らかく、ブヨブヨしているのが特徴です」

 さらに、死に繋がりかねない「軟部肉腫」と区別がつきにくいしこりに骨化性筋炎がある。

「骨化性筋炎とは、ケガをしたときに筋肉内に生じた血腫が内部に残ったまま骨のようになったもので、MRIなどの画像診断や病理検査でも悪性腫瘍のように見えることもある紛らわしい腫瘤です。しかし、命にかかわるような悪さをしないので、基本的に治療は必要ありません」(柳澤医師)

◆悪臭がしても「良性」

 では、皮膚の表面にできる、盛り上がったしこりにはどういった原因が考えられるのか。京都大学特定准教授で『心にしみる皮膚の話』の著者・大塚篤司医師(皮膚科)が解説する。

「皮膚表面の腫瘍には皮膚がんの一種であるメラノーマなどの可能性が考えられます。進行しても痛みをまったく感じない場合も珍しくありません。つまり、痛くないのに、がんが進行している場合もあります。

 色は黒っぽく、ほくろと似ていることもありますが、円形なものが多いほくろと違い、形がいびつなことが多いのも特徴のひとつです。直径6~7mmを超えるとメラノーマである可能性が高くなります。

 また、しこりの数が増えた場合も同様に注意が必要です。内臓のがんが皮膚に転移した結果、しこりとして現われることもあるからです」

 一方で、様々な症状を伴いながらも、命にかかわらないものもある。

「化膿すると猛烈な痛みを伴い、生肉が腐ったような強烈な臭いがしたり、白いドロッとした膿が出てくるケースは粉瘤である可能性が高い。いわばニキビが大きく育ったようなもので、袋状の内側に垢が溜まって炎症を起こします。手術で切除しなければ治りませんが、命にかかわるものではありません」(同前)

 そのほか、手の甲にできやすいのがガングリオンだ。米粒程度からピンポン玉ほどの大きさのしこりができ、硬さはさまざま。通常、痛みが出ることはないが、神経の付近にできると激痛が生じたり、しびれを感じることがある。若い女性に多いが、男性にもみられる。
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